JP7373915B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置に関する。
従来、電子部品を収容する筐体と、電子部品の熱を放熱する放熱器とを備える電力変換装置が知られている。放熱器は、筐体と一体として構成されており筐体の底面を成しているか、あるいは筐体と別体として構成されており筐体の底面と接触するように設けられている。
従来の電力変換装置では、筐体内に収容された電子部品のうち、発熱量が相対的に多い電力変換素子等の電子部品は筐体の底面に接触して配置されており、発熱量が相対的に少ない制御素子等の電子部品は筐体の側面に支持された金属製の据付け部材上に載置されている(例えば、特許第4231626号公報参照)。
特許第4231626号公報
上記従来の電力変換装置では、電子部品の数が増えた場合に筐体の底面積も大きくする必要があるという問題があった
本発明の主たる目的は、電子部品の熱を効果的に放熱でき、かつ上記従来の電力変換装置と比べて筐体の底面積が小さい電力変換装置を提供することにある。
本発明に係る電力変換装置は、第1方向に沿って延びる放熱面を有する放熱部材と、第1方向に沿って延びる実装面および実装面とは反対側の面を有し、かつ実装面とは反対側の面が放熱面と接するよう接続されたプリント基板と、プリント基板の実装面に実装された電子部品と、放熱部材、プリント基板、および電子部品を収容する内部空間を有する筐体と、第1方向において筐体と並んで配置されておりかつ筐体と接続されている冷却器とを備える。
本発明によれば、電子部品の熱を効果的に放熱でき、かつ上記電力変換装置と比べて筐体の底面積が小さい電力変換装置を提供できる。
実施の形態1に係る電力変換装置の回路図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の斜視図である。 図2に示される電力変換装置の第1方向に垂直な断面図である。 図2に示される電力変換装置の第1方向に沿った断面図である。 図2に示される電力変換装置の第1方向に沿った断面図であって、電子部品から冷却器に至る放熱経路を示す断面図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の変形例の回路図である。 実施の形態2に係る電力変換装置の第1方向に垂直な断面図である。 実施の形態3に係る電力変換装置の第1方向に沿った断面図である。 実施の形態3に係る電力変換装置の変形例の第1方向に沿った断面図である。 実施の形態4に係る電力変換装置の第1方向に垂直な断面図である。 実施の形態4に係る電力変換装置の変形例の第1方向に沿った断面図である。 実施の形態5に係る電力変換装置の第1方向に垂直な断面図である。 実施の形態6係る電力変換装置の第1方向に垂直な断面図である。 実施の形態6に係る電力変換装置の変形例の第1方向に垂直な断面図である。 実施の形態7に係る電力変換装置の第1方向に垂直な断面図である。 実施の形態7に係る電力変換装置の第1の変形例の第1方向に垂直な断面図である。 実施の形態7に係る電力変換装置の第2の変形例の第1方向に垂直な断面図である。 実施の形態8に係る電力変換装置の第1方向に垂直な断面図である。 図19に示される放熱部材の側面図である。 実施の形態8に係る電力変換装置の第1の変形例の第1方向に垂直な断面図である。 図20に示される放熱部材の側面図である。 実施の形態8に係る電力変換装置の第2の変形例の第1方向に垂直な断面図である。 実施の形態8に係る電力変換装置の第3の変形例の第1方向に垂直な断面図である。 実施の形態8に係る電力変換装置の第4の変形例の第1方向に沿った断面図である。 実施の形態9に係る電力変換装置の第1方向に沿った断面図である。 図25に示される電力変換装置の第1方向に沿った断面図であって、電子部品から冷却器に至る放熱経路を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
実施の形態1.
<電力変換装置の構成>
図1は、実施の形態1に係る電力変換装置1Aの回路構成の一例を示す回路図である。図1に示されるように、電力変換装置1Aは、例えばDC-DCコンバータである。電力変換装置1Aは、例えば電気自動車に搭載され、100V以上300V以下のリチウムイオン電池の入力電圧を、12V以上15V以下の電圧に変換して出力し、鉛蓄電池を充電するDC-DCコンバータである。電力変換装置1Aは、主変換回路と、制御回路6とを備える。主変換回路は、入力端子110に入力される直流電圧Vinを直流電圧Voutに変換して、直流電圧Voutを出力端子111から出力する。主変換回路は、入力端子110に接続されているインバータ回路2、トランス回路3、整流回路4、および出力端子111に接続されている平滑回路5を含む。制御回路6は、主変換回路を制御する制御信号を主変換回路に出力する。
図1に示されるように、インバータ回路2は、スイッチング素子7a,7b,7c,7dを含む。スイッチング素子7a,7b,7c,7dの各々は、例えば、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)、またはサイリスタなどである。スイッチング素子7a,7b,7c,7dの各々は、ケイ素(Si)、炭化ケイ素(SiC)または窒化ガリウム(GaN)のような半導体材料によって形成されている。制御回路6は、スイッチング素子7a,7b,7c,7dに制御信号を出力するように設けられている。
トランス回路3は、トランス101を含む。トランス101は、インバータ回路2と接続されている一次側コイル導体104と、一次側コイル導体104と磁気的に結合しており、かつ整流回路4と接続されている二次側コイル導体105とを備える。一次側コイル導体104は例えば高電圧側コイル導体であり、二次側コイル導体105は例えば低電圧側コイル導体である。インバータ回路2と一次側コイル導体104との間には、共振コイル102が接続されている。
整流回路4は、ダイオード8a,8b,8c,8dを備える。ダイオード8a,8b,8c,8dの各々は、Si、SiCまたはGaNのような半導体材料によって構成されている。
平滑回路5は、平滑リアクトル100と、コンデンサ9aとを含む。
電力変換装置1Aは、例えばインバータ回路2と入力端子110との間に、フィルタコイル103をさらに備えている。電力変換装置1Aは、例えば入力端子110に対してインバータ回路2と並列に接続されているコンデンサ9bをさらに備えている。
電力変換装置1Aにおいて、入力端子110に入力された直流電圧Viは、インバータ回路2によって第1の交流電圧に変換される。第1の交流電圧は、トランス回路3によって第1の交流電圧よりも低い第2の交流電圧に変換される。第2の交流電圧は、整流回路4によって整流される。平滑回路5は、整流回路4から出力された電圧を平滑にする。電力変換装置1Aは、平滑回路5から出力された直流電圧Voを出力端子111から出力する。
図1に示される電力変換装置1Aでは、4つのスイッチング素子7a,7b,7c,7d、トランス101、4つのダイオード8a,8b,8c,8dおよび平滑リアクトル100の発熱量が、主変換回路を構成する他の電子部品および制御回路を構成する電子部品の各発熱量よりも多い。言い換えると、電力変換装置1Aでは、4つのスイッチング素子7a、7b、7c、7d、トランス101、4つのダイオード8a、8b、8c、8d、および平滑リアクトル100が主な発熱部品である。電力変換装置1Aは、上記発熱部品が定格温度を超えないように、例えば上記発熱部品の温度が100℃以上120℃以下となるように、上記発熱部品を放熱するための構成を備えている(詳細は後述する)。
図2は、図1に示される電力変換装置1Aの斜視図である。図3は、図2に示される電力変換装置1Aの第1方向R1に垂直な断面図である。図4は、図2に示される電力変換装置1Aの第1方向R1および第2方向R2に沿った断面図である。図2~図4に示されるように、電力変換装置1Aは、放熱部材10、複数のプリント基板20,21、複数の電子部品22,23、筐体30、および冷却器40を備える。なお、第1方向R1は、筐体30および冷却器40が並んでいる方向であり、例えば上下方向とする。以下、第1方向R1において筐体30に対する冷却器40側を下方とよび、その反対側を上方とよぶ。第2方向R2は、第1方向R1に垂直な方向である。
筐体30は、底部31と、側部32とを含む。底部31は、板状に設けられている。底部31は、冷却器40に接触している接触面30Aと、接触面30Aとは反対側に向いた底面30Bとを有している。接触面30Aおよび底面30Bは、第1方向R1に対して交差する面であり、例えば第1方向R1と直交する面である。
側部32は、筒状に設けられている。側部32の一端は、底部31の外縁部に接続されている。言い換えると、第1方向R1における側部32の一端(下端)は、底部31によって閉じられている。側部32は、第1方向R1において底部31に対して突出し、かつ底面30Bを囲むように配置されている。側部32は、第1方向R1に沿って延びる内周面30Cを有している。第1方向R1における側部32の他端(上端)は、図示しない蓋によって閉じられている。
筐体30は、底面30Bおよび内周面30Cに囲まれた内部空間を有している。放熱部材10、複数のプリント基板20,21、および複数の電子部品22,23は、筐体30の内部空間に配置されている。言い換えると、筐体30は、電力変換装置1Aにおいて放熱部材10、複数のプリント基板20,21、および複数の電子部品22,23を収容する筐体として構成されている。上記内部空間の第1方向R1の幅(深さ)は、上記内部空間の第2方向R2の幅よりも広い。図4に示される断面において、上記内部空間は、第1方向R1に沿った長辺と、第2方向R2に沿った短辺とを有している。筐体30は、例えば一端が閉じられた四角筒として構成されている。内周面30Cは、例えば4つの平面(内周面部)から成る。
筐体30の内周面30Cの面積は、底面30Bの面積よりも大きい。底面30Bの面積は、複数の電子部品22,23の各放熱面の面積の和よりも小さい。底面30Bの面積は、第1方向R1に垂直な断面における筐体30の上記側部の断面積よりも大きい。筐体30の上記側部の熱抵抗は、筐体30の上記底部の熱抵抗よりも高い。
筐体30を構成する材料は、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、および鉄(Fe)からなる群から選択される少なくとも1つの金属材料を含む。また、筐体30を構成する材料は、例えば炭素、窒化アルミニウム(AlN)、炭化珪素(SiC)、および酸化アルミニウム(Al34)からなる群から選択される少なくとも1つのセラミックス材料を含んでもよい。また、筐体30を構成する材料は、例えばPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネイト)、POM(ポリアセタール)、PA(ポリアミド)、ABS樹脂、PE(ポリエチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PP(ポリプロピレン)、およびフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの樹脂材料を含んでいてもよい。筐体30を構成する材料の熱伝導率は、放熱部材10を構成する材料の熱伝導率よりも低くてもよい。
放熱部材10は、筐体30に接続されている。放熱部材10は、第1方向R1に沿って延びる柱状部材である。放熱部材10は、底面10Aと、第1方向R1に沿って延びる放熱面としての外周面10Bとを有している。底面10Aは、筐体30の底面30Bに接触している。外周面10Bは、筐体30の内周面30Cと対向している。放熱部材10の第1方向R1の幅(長さ)は、放熱部材10の第2方向R2の幅よりも広い。図4に示される断面において、放熱部材10は、第1方向R1に沿った長辺と、第2方向R2に沿った短辺とを有している。放熱部材10は、例えば四角柱として構成されている。外周面10Bは、例えば4つの平面(外周面部)から成る。外周面10Bは、第1外周面部10B1と、第1外周面部10B1とは反対側を向いた第2外周面部10B2とを有している。
放熱部材10の外周面10Bの面積は、底面10Aの面積よりも大きい。底面10Aの面積は、複数の電子部品22,23の各放熱面の面積の和よりも小さい。外周面10Bの面積は、複数の電子部品22,23の各放熱面の面積の和よりも大きい。
放熱部材10の第1方向R1の幅(長さ)は、筐体30の上記内部空間の第1方向R1の幅(深さ)以下である。放熱部材10の第2方向R2の幅は、筐体30の上記内部空間の第2方向R2の幅(奥行)よりも狭い。放熱部材10の底面10Aの面積は、筐体30の底面30Bの面積よりも小さい。
放熱部材10の第2方向R2の幅は、筐体30の側部32の(第2方向R2の)厚さよりも広い。図3に示されるように、第1方向R1に垂直な1つの断面において、放熱部材10の断面積は、第1方向R1に垂直な断面における筐体30の断面積、すなわち側部32の断面積よりも大きい。放熱部材10の熱抵抗は、筐体30の側部32の熱抵抗よりも低い。放熱部材10の断面積は、例えば第1方向R1において一定である。
放熱部材10を構成する材料は、比較的高い熱伝導率を有する任意の材料であればよいが、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、および鉄(Fe)からなる群から選択される少なくとも1つの金属材料を含む。また、放熱部材10を構成する材料は、例えば炭素、窒化アルミニウム(AlN)、炭化珪素(SiC)、および酸化アルミニウム(Al34)からなる群から選択される少なくとも1つのセラミックス材料を含んでもよい。
複数のプリント基板20,21は、第1プリント基板20と、第2プリント基板21とを含む。
第1プリント基板20は、第1主面20Aおよび第1主面20Aとは反対側に位置する第2主面20Bを有している。第2主面20Bはいわゆる実装面(C面)である。第1主面20Aは実装面とは反対側の面(S面)である。第1主面20Aおよび第2主面20Bは、第1方向R1に沿って延びている。第1主面20Aは、伝熱部材50を介して放熱部材10の外周面10Bの第1外周面部10B1と接続されている。第2主面20Bは、第1主面20Aとは反対側に配置されており、筐体30の内周面30Cと対向している。第1プリント基板20は、図示しない配線パターンを含む。
第1プリント基板20には、複数の電子部品22が実装されている。各電子部品22は、図1に示されるスイッチング素子7a,7b,7c,7dおよびダイオード8a,8b,8c,8dの少なくともいずれかを含む。各電子部品22は、第1プリント基板20に形成された配線パターンと電気的に接続されている。各電子部品22は、第1プリント基板20、伝熱部材50、および放熱部材10を介して、筐体30と熱的に接続されている。
第2プリント基板21は、第3主面21Aおよび第3主面21Aとは反対側に位置する第4主面21Bを有している。第4主面21Bはいわゆる実装面(C面)である。第3主面21Aは実装面とは反対側の面(S面)である。第3主面21Aおよび第4主面21Bは、第1方向R1に沿って延びている。第3主面21Aは、伝熱部材51を介して放熱部材10の外周面10Bの第2外周面部10B2と接続されている。第4主面21Bは、第3主面21Aとは反対側に配置されており、筐体30の内周面30Cと対向している。
第2プリント基板21には、複数のコア90が搭載されている。第2プリント基板21には、第3主面21Aおよび第4主面21Bに開口している図示しない複数の貫通孔が設けられている。複数の貫通孔は、例えば上記第1方向R1において互いに間隔を隔てて配置されている。各貫通孔には、コア90の一部が挿通されている。これにより、各コア90は、第2プリント基板21に搭載されている。
第2プリント基板21は、各貫通孔の周囲に形成された図示しない配線パターンを含む。該配線パターンおよびコア90は、互いに磁気的に結合して、コイル部品としての複数の電子部品23を構成している。言い換えると、第2プリント基板21には、コイル部品としての複数の電子部品23が実装されている。コア90の他の一部は、第2プリント基板21の第3主面21Aに対して放熱部材10側に突出しており、かつ放熱部材10の外周面10Bに接触している。コア90は、例えば上コア91と下コア92とを有している。上コア91と下コア92とは嵌合して磁気的に結合している。コア90は、例えばEI型、EE型コア、U型コア、UU型コア、EER型コアまたはER型コアである。
各電子部品23は、図1に示される平滑リアクトル100またはトランス101を含む。各電子部品23の上記配線パターンは、第2プリント基板21、伝熱部材51、および放熱部材10を介して、筐体30と熱的に接続されている。各電子部品23の上記コア90は、第2プリント基板21および伝熱部材51を介さずに、放熱部材10のみを介して、筐体30と熱的に接続されている。
複数の電子部品22,23は、例えば通電時の発熱量が相対的に多い第1部品22H,23Hと、通電時の発熱量が相対的に少ない第2部品22L,23Lとに区分される。各プリント基板20,21は、上記第1部品22H,23Hが搭載されている第1領域と、第2部品22L,23Lが搭載されている第2領域とを含む。第1領域および第2領域は、第1方向R1において並んで配置されている。
第1部品22H,23Hは、第2部品22L,23Lと比べて、筐体30の底部31に近い位置に配置されている。すなわち、上記第1領域は、上記第2領域よりも筐体30の底部31に近い位置に配置されている。
プリント基板20,21、電子部品22,23、および伝熱部材50,51の底面30Bへの各投影面積の和は、プリント基板20,21の第1主面20A、第2主面20B、第3主面21A、および第4主面21Bの各々の面積よりも小さい。
図4に示されるように、電力変換装置1Aの入力端子110は、例えば第1プリント基板20に取り付けられている。電力変換装置1Aの出力端子111は、例えば第2プリント基板21に取り付けられている。入力端子110および出力端子111は、筐体30に収容されている。好ましくは、入力端子110および出力端子111は、筐体30の側部32の上記他端、すなわち筐体30の開口端の近傍に配置されている。入力端子110は、外部電源から電力変換装置1Aへ電力を供給するための入力配線120と接続される。出力端子111は、電力変換装置1Aにより変換された電力を外部の負荷やバッテリに供給するための出力配線121と接続される。入力配線120および出力配線121は、筐体30の上記開口端から筐体30の上記内部空間に配設されている。入力配線120の端子部130および出力配線121の端子部131は、例えば入力端子110および出力端子111と係合するように設けられたコネクタである。また、端子部130および端子部131は、例えば入力端子110および出力端子111とネジ止めされるように設けられた丸端子であってもよい。また、入力端子110および出力端子111がパッド部として構成されており、端子部130および端子部131が入力配線120および出力配線121の各導線の露出部として構成されていてもよい。この場合、端子部130および端子部131は、入力端子110および出力端子111とハンダ付けされる。
第1プリント基板20および第2プリント基板21は、例えば紙フェノール基板、紙エポキシ基板、ガラスコンポジット基板、ガラスエポキシ基板、ポリイミド基板、またはアルミナ基板である。第1プリント基板20および第2プリント基板21は、いわゆるフレキシブル基板であってもよい。第1プリント基板20および第2プリント基板21において、上記配線パターンを構成する材料は、例えば銅(Cu)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、金(Au)、および銀(Ag)からなる群から選択される少なくとも1つの金属材料を含む。また、第1プリント基板20および第2プリント基板21には、C面からS面へと貫通する図示しないスルーホールが形成されていてもよい。また、第1プリント基板20および第2プリント基板21は、該スルーホールに導電性材料が埋め込まれたいわゆるインレイ基板であってもよい。
冷却器40は、筐体30の接触面30Aと接触している上面40Aを有している。冷却器40は、液冷および空冷の少なくともいずれかによって冷却される構造体(ヒートシンク)である。液冷では、例えばエチレングリコールなどのグリコール系、エタノールもしくはメタノールなどのアルコール系、またはシリコンオイル系などの液体が冷媒とされる。空冷では、例えばフルオロカーボン系、プロパン、プロピレン、ブタン、二酸化炭素、またはアンモニアなどの気体が冷媒とされる。冷却器40は、例えば電力変換装置1Aが備え付けられる機器の保持機構部として構成されている。
伝熱部材50,51は、TIM(Thermal Interface Material)、放熱グリス、ポッティング剤、熱伝導ジェル、または放熱シートである。伝熱部材50,51を構成する材料は、例えばシリコン、エポキシ、ウレタン、アクリル、またはグラファイトを含む。伝熱部材50,51は、少なくとも発熱量が多い電子部品22,23および配線パターンと接続されていればよいが、例えばプリント基板20、21のS面の全体と接続されている。また、伝熱部材50,51は、必要に応じて、放熱部材10とコア90との間に配置されてもよい。伝熱部材50,51の熱伝導率は、0.1W/(m・K)以上であり、好ましくは1.0W/(m・K)以上であり、より好ましくは10.0W/(m・K)以上である。伝熱部材50,51は、剛性または可撓性を有していてもよい。好ましくは、伝熱部材50,51は、弾性を有する。これにより、伝熱部材50,51は、放熱部材10とプリント基板20,21との間隙を埋めることができる。
図2~図5に示される電力変換装置1Aは、例えば以下のように組み立てられる。はじめに、各電子部品22,23がプリント基板20,21に実装される。コア90は、第2プリント基板21に嵌め合わされる。コア90は、テープにより、第2プリント基板21に仮固定される。次に、プリント基板20,21の各S面のうち放熱部材10に接続されるべき領域に、伝熱部材50,51が貼り付けられる。次に、放熱部材10とプリント基板20,21とが伝熱部材50,51を介して接続しかつ固定される。これにより、放熱部材10、プリント基板20,21、および電子部品22,23が一体化されて1つのユニット(以下、サブASSYとよぶ)が形成される。次に、サブASSYが筐体30の底面30Bに固定される。次に、筐体30が冷却器40に固定される。このようにして、電力変換装置1Aが組み立てられる。なお、コア90を除く各部品の固定方法は、例えばねじ留め、溶接、接着剤、押しばね、または圧入である。コア90は、第2プリント基板21にねじ留めなどで固定されておりかつ放熱部材10との間でコア90を挟むように配置された図示しない押しばねによって、放熱部材10に向けて押圧されることにより固定されているのが好ましい。
<熱経路>
図5は、図2に示される電力変換装置1Aの第1方向R1および第2方向R2に沿った断面図であって、電力変換装置1Aの放熱経路を説明するための断面図である。図5に示されるように、電子部品22に生じた熱は、プリント基板20、伝熱部材50、放熱部材10に伝えられる。電子部品23に生じた熱は、プリント基板21、伝熱部材51を経て放熱部材10に伝えられるとともに、コア90を経て放熱部材10に伝えられる。プリント基板20,21において、熱は、C面としての第2主面20B,第4主面21Bから樹脂部、配線パターン、スルーホール等を経て、S面としての第1主面20A,第3主面21Aに伝えられる。放熱部材10に伝えられた熱は、筐体30の底部31を経て冷却器40に放熱される。
<作用効果>
上述した従来の電力変換装置では、プリント基板の実装面および据付け部材が筐体と冷却器とが並ぶ第1方向に対して直交する方向に沿って延びている。そのため、上記従来の電力変換装置では、電子部品の数が増えた場合に、筐体の底面積も大きくする必要がある。
これに対し、電力変換装置1Aは、放熱部材10、プリント基板20,21、電子部品22,23、筐体30および冷却器40を備える。放熱部材10は、第1方向R1に沿って延びる放熱面としての外周面10Bを有している。プリント基板20,21は、第1方向R1に沿って延びる実装面としての第2主面および第4主面と、実装面とは反対側の面としての第1主面および第3主面とを有している。第1主面および第3主面は、外周面10Bに接続されている。電子部品22,23は、プリント基板20,21に実装されている。筐体30は、放熱部材10、プリント基板20,21、および電子部品22,23を収容する内部空間を有している。冷却器40は、第1方向R1において筐体30と並んで配置されておりかつ筐体30と接続されている。
そのため、プリント基板の実装面の面積および電子部品の数が同等とされた電力変換装置1Aと上記従来の電力変換装置とを比較した場合、電力変換装置1Aでのプリント基板20,21および複数の電子部品22,23の底面30Bへの投影面積は、上記従来の電力変換装置でのプリント基板および複数の電子部品の筐体底面への投影面積と比べて非常に小さくなる。
例えば、筐体30の外形寸法が、第1方向R1に垂直な断面での幅および奥行が70mm、第1方向R1の高さが150mm、底部31および側部32の厚さが5mmであるとする。プリント基板20,21の各外形寸法は、例えば、第1方向R1に垂直な断面での幅が55mm、第1方向R1の高さが140mm、厚さが1.6mmとする。この寸法例の電力変換装置1Aでは、筐体30の接触面30Aの面積は4900mm2となる。一方、上記従来の電力変換装置と同様に、上記寸法例のプリント基板20,21のC面を筐体の底面と平行に配置した場合、筐体の底面積は18750mm2となる。このように、電力変換装置1Aの接触面30Aの面積は、例えば上記従来の電力変換装置の筐体の底面積に対して約1/4に低減される。
また、上記従来の電力変換装置では、筐体の側面に支持された据付け部材上に載置された電子部品から放熱器に至る放熱経路の熱抵抗は、筐体の底面に接触して配置された電子部品から放熱器に至る放熱経路の熱抵抗と比べて、高い。
これに対し、電力変換装置1Aでは、第1方向R1に垂直な1つの断面において、放熱部材10の断面積が筐体30の断面積、すなわち側部32の断面積よりも大きい。
そのため、電力変換装置1Aにおいて電子部品22,23から放熱部材10を経て冷却器40に至る放熱経路の熱抵抗は、上述した従来の電力変換装置において電子部品から据付け部材、および筐体の側部を介して冷却器に至る放熱経路の熱抵抗と比べて、低減されている。そのため、電力変換装置1Aは、上記従来の電力変換装置と比べて、電子部品の熱を効果的に放熱できる。
さらに、電力変換装置1Aでは、放熱部材10およびプリント基板20、21が第1方向R1に沿って延びており、電子部品22,23が第1方向R1に沿って並んで配置されている。そのため、プリント基板20,21、電子部品22,23、および伝熱部材50,51の底面30Bへの各投影面積の和は、プリント基板20,21の各主面の面積よりも小くされ得る。よって、筐体30の底面30Bの面積は、プリント基板20,21の各主面の面積よりも小さくされ得る。その結果、電力変換装置1Aの筐体30の接触面30Aの面積は、各電子部品および各基板が底面と平行に配置された上記従来の電力変換装置のそれと比べて、小さくされ得る。
電力変換装置1Aでは、複数の電子部品22,23が第1方向R1に沿って並んで配置されることにより、プリント基板20,21および複数の電子部品22,23の第1方向R1への投影面積が、プリント基板20,21および複数の電子部品22,23の第2方向R2への投影面積と比べて、小さい。そのため、筐体30の底面30Bの面積は、放熱面としての外周面10Bの面積未満とされ得る。このような筐体30の底面30Bは、上記従来の電力変換装置および各電子部品が筐体の底面に並んで配置された電力変換装置のそれと比べて、小さい。
また、上述のように放熱部材10の断面積が側部32の断面積よりも大きい。そのため、冷却器40から第1方向R1において比較的長い距離Aを隔てて配置された電子部品22,23も、上記従来の電力変換装置において冷却器に対して同じく距離Aを隔てて配置された電子部品と比べて、効率的に放熱される。そのため、電力変換装置1Aでは、上記従来の電力変換装置と比べて、電子部品22,23が冷却器40に対してより遠くに配置され得る。
電力変換装置1Aでは、複数の電子部品22,23のうち、発熱量が相対的に多い第1部品22H,23Hが、通電時の発熱量が相対的に少ない第2部品22L,23Lよりも筐体30の底部31に近い位置に配置されている。そのため、電力変換装置1Aでは、電子部品22,23が無作為に配置されている場合と比べて、第1部品22H,23Hの温度上昇が抑制されており、第1部品22H,23Hの到達温度が低い。また、このような電力変換装置1Aでは、第2部品22L,23Lが第1部品22H,23Hの熱に煽られ温度上昇する、いわゆる熱干渉の発生が抑制されている。
なお、電力変換装置1Aでは、電子部品22,23の各到達温度が各耐熱温度未満となる限りにおいて、放熱部材10の上記断面積を小さくして放熱部材10の熱抵抗を高めてもよい。電子部品22,23の各到達温度が各耐熱温度未満となる限りにおいて、放熱部材10の上記断面積を小さくすれば、それによって筐体30の底面30Bの面積もより小さくできる。
電力変換装置1Aにおいて筐体30の側部32は放熱経路として使用されない。そのため、図3に示される断面における側部32の断面積は、側部32が放熱部材10と同等の放熱性を実現するために必要とされる側部32の断面積と比べて、小さくされ得る。
電力変換装置1Aでは、底部31と側部32とは一体として構成されている。そのため、底部31と側部32とが別体として構成されている場合と比べて、ねじおよびナットなどの固定部材が不要とされる。また、電力変換装置1Aでは、従来の電力変換装置のように部品毎に収容空間を分割する必要が無いため、仕切り板およびこれを筐体に固定する固定部材が不要とされ、部品点数および製造コストが削減される。
また、放熱部材10は、四角柱として構成されているため、例えば押出し成型によって比較的容易に製造され得る。
組立て方法について、上述した従来の電力変換装置では、筐体に対して電子部品を載置する箇所が複数存在するため、部品を載置または固定する工程は複数化する。これに対し、電力変換装置1Aでは、上記のような組み立て方法を利用するため、筐体に対してサブASSYを固定する工程は1度で済み、生産性は比較的高い。
<変形例>
実施の形態1に係る電力変換装置1AはDC-DCコンバータとして構成されているが、電力変換装置1Aの回路構成はこれに限られるものではない。図6は、実施の形態1に係る電力変換装置1Aの回路構成の他の一例を示す回路図である。図6に示されるように、電力変換装置1Aは、例えばAC-ACインバータであってもよい。図6に示される電力変換装置1Aは、例えば、IHクッキングヒータに搭載され、50/60Hzの入力周波数を20kHz以上の出力周波数へと変換するAC-ACインバータである。電力変換装置1Aは、主変換回路と、制御回路6とを備える。主変換回路は、整流回路4、平滑回路5、およびインバータ回路2を含む。
整流回路4は、入力端子110に接続されている。整流回路4は、ダイオード8e,8f,8g,8hを含む。4つのダイオード8e,8f,8g,8hは、例えばフルブリッジダイオードとしてパッケージングされ、1つの電子部品として構成されている。平滑回路5は、平滑リアクトル100と、コンデンサ9aとを含む。インバータ回路2は、スイッチング素子7e,7fを含む。
電力変換装置1Aは、例えばインバータ回路2と出力端子111との間に、共振用コンデンサ9cをさらに備えている。
電力変換装置1Aには、例えば単相の200V、50/60Hzの交流が入力される。整流回路4は、入力された交流を全波整流し、直流に変換する。平滑回路5は、整流回路4から出力された電圧を平滑する。インバータ回路2は、平滑化された電圧を矩形波に変換する。電力変換装置1Aは、インバータ回路2から出力された矩形波を出力端子111から出力する。インバータ回路2から出力される矩形波の周波数は、共振用コンデンサ9cと負荷のインダクタンス成分との共振周波数に一致する。
図6に示される電力変換装置1Aでは、4つのダイオード8e,8f,8g,8h、平滑リアクトル100、および2つのスイッチング素子7e,7fの発熱量が、主変換回路を構成する他の電子部品および制御回路を構成する電子部品の各発熱量よりも多い。言い換えると、電力変換装置1Aでは、4つのダイオード8e,8f,8g,8h、平滑リアクトル100、および2つのスイッチング素子7e,7fが主な発熱部品である。このような電力変換装置1Aも、図2~図5に示される構成を備えている。
電力変換装置1Aでは、複数の電子部品22,23が通電時の発熱量に応じて第1部品と第2部品に区分されているが、これに限られるものではない。複数の電子部品22,23は、例えば耐熱温度に応じて第1部品と第2部品に区分されていてもよい。この場合、第1部品は耐熱温度が相対的に低い電子部品とされ、第2部品は耐熱温度が相対的に高い電子部品とされる。このようにしても、第1部品は第2部品と比べて筐体30の底部31に近い位置に配置されているため、第1部品の温度上昇が抑制されている。
実施の形態2.
図7は、実施の形態2に係る電力変換装置1Bを示す断面図である。図7に示されるように、実施の形態2に係る電力変換装置1Bは、実施の形態1に係る電力変換装置1Aと基本的に同様の構成を備えるが、筐体30に代えて筐体33を備える点で、電力変換装置1Aとは異なる。
筐体33は、図2~図5に示される電力変換装置1Aの筐体30の側部32と同様の構成を備えている。筐体33は、冷却器40の上面40Aと接触している接触面33Aと、第1方向R1に沿って延びる内周面33Bを有している。筐体33は、冷却器40の上面40Aおよび筐体33の内周面33Bに囲まれた内部空間を有している。つまり、冷却器40の上面40Aにおいて冷却器40の上面40Aのうち筐体33の内部に露出している領域が、電力変換装置1Cの筐体33の底面を成している。放熱部材10の底面10Aは、冷却器40の上面40Aに接触している。
電力変換装置1Bは、電力変換装置1Aと基本的に同様の構成を備えているため、電力変換装置1Aと同様の効果を奏することができる。
さらに、電力変換装置1Aでは、放熱部材10と冷却器40との間の放熱経路において、放熱部材10と筐体30との接触界面で生じる接触熱抵抗、筐体30の底部31の熱抵抗、および筐体30と冷却器40との間の接触界面に生じる接触熱抵抗が直列に接続される。これに対し、電力変換装置1Bでは、放熱部材10と冷却器40との間の放熱経路に、放熱部材10と冷却器40との接触界面で生じる接触熱抵抗のみが配置されている。そのため、電力変換装置1Bでは、電力変換装置1Aと比べて、上記放熱経路上での熱抵抗が低減されているため、電子部品22,23の温度上昇がより効果的に抑制され、または筐体33の底面積、すなわち冷却器40の上面40Aのうち筐体33の内部に露出している領域の面積がより小さくされ得る。
なお、電力変換装置1Bは、筐体33と冷却器40との間を接続する図示しない伝熱部材をさらに備えていてもよい。また、電力変換装置1Bは、筐体33を備えていなくてもよい。この場合、サブASSYの冷却器40の上面40Aへの投影面積は、図7に示される筐体33の底面積と比べて小さくなる。
実施の形態3.
図8は、実施の形態3に係る電力変換装置1Cを示す断面図である。図8に示されるように、電力変換装置1Cは、実施の形態1に係る電力変換装置1Aと基本的に同様の構成を備えるが、放熱部材10に空洞部10Cが設けられている点で、電力変換装置1Aとは異なる。なお、電力変換装置1Cは、上記点を除き、電力変換装置1Bと基本的に同様の構成を備えていてもよい。
空洞部10Cは、第1方向R1に沿って延びるように設けられている。空洞部10Cは、第1方向R1において底面10Aとは反対側に位置する放熱部材10の一端に開口している。空洞部10Cは、第1方向R1に垂直な断面において、放熱部材10の中央部に設けられている。
放熱部材10は、外周面10Bと反対側を向いておりかつ空洞部10Cに面する内周面10Dをさらに有している。第1方向R1に垂直な断面での空洞部10Cの形状は、任意の形状であればよいが、例えば円形状または角形状である。放熱部材10には、複数の空洞部10Cが設けられていてもよい。
空洞部10Cが設けられた放熱部材10は、任意の方法により製造され得るが、例えば板状部材が折り曲げ加工または絞り加工されることにより製造されてもよいし、柱状部材が放電加工、フライス加工、または旋盤加工などによって切削されることにより製造されてもよいし、押出し成型により製造されてもよい。
図9は、電力変換装置1Cの変形例を示す断面図である。図9に示されるように、空洞部10Cは、放熱部材10の外周面10Bに開口する貫通穴として構成されていてもよい。この場合、空洞部10Cは、入力配線120および出力配線121が配設されるための空間として利用され得る。
好ましくは、空洞部10Cの外周面10B上での開口部10Eは、外周面10Bに垂直な方向において、入力端子110および出力端子111の少なくともいずれかと重なる領域に設けられている。プリント基板20には、入力端子110、および入力配線120または端子部130を通すための貫通孔が、外周面10Bに垂直な方向において空洞部10Cの開口部10Eと重なる領域に設けられている。プリント基板21には、出力端子111、および出力配線121または端子部131を通すための貫通孔が、外周面10Bに垂直な方向において空洞部10Cの開口部10Eと重なる領域に設けられている。開口部10Eは、例えば伝熱部材50,51によって封止されている。
好ましくは、開口部10Eおよびプリント基板20の上記貫通孔は、電子部品22のうち、図2に記載されるスイッチング素子7a,7b,7c,7dの近傍に設けられている。好ましくは、プリント基板21の上記貫通孔は、電子部品23のうち、図2に記載される平滑リアクトル100の近傍に設けられている。例えば、開口部10Eおよびプリント基板20,21の上記貫通孔は、スイッチング素子7a,7b,7c,7dである電子部品22Hまたは平滑リアクトル100である電子部品23Hの近傍に設けられている。
実施の形態3に係る電力変換装置1Cの放熱部材10は、空洞部10Cが設けられていない実施の形態1に係る放熱部材10と比べて、軽量化されている。そのため、電力変換装置1Cは、例えば電子部品22,23の発熱量は比較的少ないが、電子部品22,23の点数が多いためにプリント基板20,21を小型化できず、放熱部材10の外形寸法の小型化が困難な場合に、好適である。上記場合に適用された電力変換装置1Cは、上記場合に適用された電力変換装置1Aと比べて、軽量化されている。
また、入力配線120および出力配線121が放熱部材10と筐体30との間に配置される電力変換装置1Aでは、筐体30の底面30Bの面積を小さくする観点から、入力端子110および出力端子111を配置するための放熱部材10と筐体30との間の隙間は可能な限り小さいのが好ましい。しかし、入力端子110および出力端子111が筐体30の上記開口端より底面30B側にある場合、電子部品22、23と干渉せず入力配線120、出力配線121を通すための隙間を広く設ける必要がある。そのため、図4に示されるように、入力端子110および出力端子111の配置は、筐体30の上記開口端の近傍に制限される。
これに対し、電力変換装置1Cでは、入力配線120および出力配線121は、空洞部10Cを通されるため、電子部品22、23と干渉しない。従って、入力端子110および出力端子111が筐体30の上記開口端の近傍以外の領域、例えば電子部品22H,23Hの近傍、に配置される場合に、電力変換装置1Cでの放熱部材10と筐体30との間の隙間は、電力変換装置1Aのそれと比較して小さくなる。そのため、電力変換装置1Cでは、電力変換装置1Aと比べて、筐体30の底面30Bの面積を小さくできる。
さらに、電力変換装置1Cでは、入力配線120および出力配線121が電子部品22,23と物理的、電気的、熱的に干渉しにくい。
また、電力変換装置1Cは、上記以外の構成については電力変換装置1Aと同様の構成を備えているため、電力変換装置1Aと同様の効果を奏することができる。
図9に示される入力端子110および出力端子111はプリント基板20、21の各C面上に搭載されているが、これに限られるものではなく、入力端子110および出力端子111は例えばS面上に搭載されていてもよい。
放熱部材10の外周面10Bと内周面10Dとの間の距離は、電子部品22,23の発熱量または耐熱温度に応じて異なっていてもよい。また、空洞部10Cは、放熱部材10の任意の領域に開口していてもよく、例えば底面10Aに開口していてもよい。
実施の形態4.
図10は、実施の形態4に係る電力変換装置1Dを示す断面図である。図10に示されるように、電力変換装置1Dは、実施の形態1に係る電力変換装置1Aと基本的に同様の構成を備えるが、放熱部材10がヒートパイプ70を含む点で、電力変換装置1Aとは異なる。なお、電力変換装置1Dは、上記点を除き、実施の形態2または3に係る電力変換装置のいずれかと基本的に同様の構成を備えていてもよい。
放熱部材10には、ヒートパイプ70を収容するための空洞部10Cが設けられている。図10に示されるように、空洞部10Cは、第1方向R1に垂直な断面において、放熱部材10の中央部に設けられている。図11に示されるように、空洞部10Cは、例えば第1方向R1において放熱部材10を貫通するように設けられており、底面10Aに開口している。なお、空洞部10Cは、図8に示される空洞部10Cと同様に、放熱部材10の上端のみに開口し底面10Aに開口しないように設けられていてもよい。
ヒートパイプ70は、空洞部10Cの内部に配置されている。ヒートパイプ70は、放熱部材10の内周面10Dと接続されている外周面70Aを有している。外周面70Aと内周面10Dとは、直接接触していてもよいし、放熱グリス、ポッティング、熱伝導ジェルなどの図示しない伝熱部材を介して接続されていてもよい。ヒートパイプ70は、ヒートパイプ70の熱の移動方向すなわちヒートパイプ70の長手方向が第1方向R1に沿うように、配置されている。
好ましくは、ヒートパイプ70の密度は、放熱部材10の密度よりも低い。
なお、ヒートパイプ70の熱の移動方向は、上記第2方向に沿うように設けられていてもよい。また、ヒートパイプ70は任意の角度で折り曲げられていてもよい。放熱部材10は、複数のヒートパイプ70を含んでいてもよい。
実施の形態4に係る電力変換装置1Dでは、放熱部材10がヒートパイプ70を含むため、実施の形態1に係る電力変換装置1Aと比べて、放熱部材10の熱伝導率、特にヒートパイプ70の熱の移動方向の熱伝導率が向上するため、電子部品22,23の熱をより効果的に放熱できる。
また、ヒートパイプ70の密度が放熱部材10の密度よりも低い場合、電力変換装置1Dは電力変換装置1Aと比べて軽量化される。
<変形例>
電力変換装置1Dにおいて、放熱部材10は、ヒートパイプ70に代えて、あるいはヒートパイプ70に加えて、冷媒配管を含んでいてもよい。例えば、放熱部材10のうち空洞部10Cに面する部分が冷媒配管を成していてもよいし、空洞部10Cの内部に冷媒配管が固定されていてもよい。
冷媒は、例えば、エチレングリコールなどのグリコール系、エタノールもしくはメタノールなどのアルコール系、またはシリコンオイル系などの液体、または、フルオロカーボン系、プロパン、プロピレン、ブタン、二酸化炭素、またはアンモニアなどの気体である。
この場合、上記冷媒配管は、冷媒が循環する冷媒回路の一部を構成している。図11に示されるように、空洞部10Cは、例えば第1方向R1において放熱部材10を貫通するように設けられており、底面10Aに開口している。冷却器40にも、放熱部材10の空洞部10Cと連なる図示しない空洞部が設けられている。冷媒回路の一部を成す冷媒配管が空洞部10Cの内部に配置され、冷媒回路の他の一部を成す冷媒配管が冷却器40の上記空洞部の内部に配置される。放熱部材10の上記冷媒配管と、冷媒回路の他の冷媒配管との接続方法は、特に制限されるものではないが、例えば両者の一方を他方に差し込むことによって接続されかつ固定されるジョイントまたはソケットにより接続されるのが好ましい。冷媒回路は、冷媒を循環するためのポンプを備えるが、該ポンプは例えば電力変換装置1Dの外部に配置される。
放熱部材10内での冷媒配管の延在方向、すなわち冷媒の流通方向は、例えば上記第1方向R1に沿うように設けられている。なお、放熱部材10内での冷媒配管の延在方向は、上記第2方向に沿うように設けられていてもよい。また、放熱部材10は、複数の冷媒配管を含んでいてもよい。
放熱部材10の上記冷媒配管を流れる冷媒の流通方向は、特に制限されないが、好ましくは発熱量が相対的に多い上記第1部品が発熱量が相対的に少ない上記第2部品よりも上流側に配置されるように、設定される。
電力変換装置1Dの上記変形例も、図10に示された電力変換装置1Dと基本的に同様の構成を備えるため、同様の効果を奏することができる。さらに上記変形例では、放熱部材10も実質的に冷却器として作用するため、図10に示された電力変換装置1Dと比べて電子部品22,23の熱をさらに効果的に放熱できる。また、電子部品22,23の熱は、放熱部材10の中央を通る冷媒へ向かう方向、すなわち第2方向R2へ放熱されるため、第1方向R1への熱の移動は小さい。そのため、上記変形例では、電子部品22Hと電子部品22Lとの間、および電子部品23Hと電子部品23Lとの間での熱干渉がさらに抑制される。これにより、電子部品22H,22L,23H,23Lの配置の自由度は、図10に示された電力変換装置1Dのそれと比べて、高い。例えば、電子部品22Lは筐体30の底面30Bに近い側へ、電子部品22Hは底面30Bから遠い側へ配置され得る。
また、放熱部材10の上記冷媒配管と、冷媒回路の他の冷媒配管とがジョイントまたはソケットにより接続される場合、当該接続のみによって、放熱部材10が電力変換装置1Dにおいて位置決めされかつ固定される。
実施の形態5.
図12は、実施の形態5に係る電力変換装置1Eを示す断面図である。図12に示されるように、電力変換装置1Eは、実施の形態1に係る電力変換装置1Aと基本的に同様の構成を備えるが、放熱部材10が異なる材料で構成された第1部分10Hおよび第2部分10Lを含む点で、電力変換装置1Aとは異なる。第1部分10Hを構成する材料の熱伝導率は、第2部分10Lを構成する材料の熱伝導率と比べて、高い。なお、電力変換装置1Eは、上記点を除き、実施の形態2~4に係る電力変換装置のいずれかと基本的に同様の構成を備えていてもよい。
放熱部材10は、各プリント基板20,21の第1領域と接続されている第1部分10Hと、第2領域と接続されている第2部分10Lとを含む。プリント基板20に実装された各電子部品22の発熱量がプリント基板21に実装された各電子部品23の発熱量よりも多い場合、第1部分10Hがプリント基板20および電子部品22と接続され、第2部分10Lがプリント基板21および電子部品23と接続される。第1部分10Hおよび第2部分10Lは、第1方向R1に沿って延びており、かつ第2方向R2において隣接して配置されている。第1部分10Hは、底面10Aの一部を有しており、第2部分10Lは、底面10Aの残部を有している。電子部品22、プリント基板20、伝熱部材50、第1部分10H、第2部分10L、伝熱部材51、プリント基板21、および電子部品23は、例えば第2方向R2に並んで配置されている。
第1部分10Hおよび第2部分10Lの各々を構成する材料は、熱伝導率が上記関係を満たす限りにおいて、任意に選択され得る。第1部分10Hを構成する材料は、例えば銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)などの金属材料、および炭素系複合材料からなる群から選択される少なくとも1つを含む。第2部分10Lは、例えばアルミニウム(Al)、鉄(Fe)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)などの金属材料、酸化アルミニウムなどのセラミックス材料、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PI(ポリイミド)、POM(ポリアセタール)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)などの樹脂材料からなる群から選択される少なくとも1つを含む。なお、第1部分10Hを構成する材料がアルミニウム合金であって、第2部分10Lを構成する材料が鉄合金であってもよい。また、第1部分10Hを構成する材料が鉄合金であって、第2部分10Lを構成する材料が樹脂であってもよい。
第1部分10Hおよび第2部分10Lの形状および寸法は、特に制限されない。図12に示されるように、第1部分10Hの形状および寸法は、例えば第2部分10Lのそれらと同等である。第1方向R1に垂直な断面において、第1部分10Hおよび第2部分10Lの各外形状は例えば長方形であり、互いの長辺が接することによって1つの正方形を成すように設けられている。なお、第1部分10Hの寸法は、第2部分10Lの寸法よりも大きくてもよい。第1方向R1に垂直な断面において、第1部分10Hおよび第2部分10Lの各外形状はL字状であってもよい。第1方向R1に垂直な断面において、第1部分10Hの外形状がコ字状またはU字状であって、第2部分10Lの外形状がT字状であってもよい。
また、図4に示される電力変換装置1Aと同様に電子部品22,23が第1部品22H,23Hと第2部品22L,23Lとに区分される場合には、第1部分10Hが第1部品22H,23Hと接続され、第2部分10Lが第2部品22L,23Lと接続される。この場合、第1部分10Hおよび第2部分10Lは第1方向R1に隣接して配置され、かつ第1部分10Hは第2部分10Lよりも冷却器40に近い位置に配置されている。
放熱部材10は、第1部分10Hと第2部分10Lとの間を接続する図示しない伝熱部材をさらに含んでいてもよい。
なお、第1部品22H,23Hは耐熱温度が相対的に低い電子部品であって、第2部品22L,23Lは耐熱温度が相対的に高い電子部品であってもよい。
電力変換装置1Aでは、放熱部材10の熱抵抗を低減する手段として、放熱部材10の上記断面積を大きくすること、および放熱部材10を構成する材料の熱伝導率を高めることが挙げられる。電子部品22,23が第1部品22H,23Hと第2部品22L,23Lとに区分される場合にも、第1部品22H,23Hの熱を効率的に放熱するために、上記2つの手段の少なくともいずれかが有効である。
一方で、筐体30の底面30Bの面積を小さくする観点から、放熱部材10の上記断面積には上限が設定される。他方で、放熱部材10の全体を構成する材料の熱伝導率を高めると、全体としては過剰性能となり、電力変換装置の製造コストが高くなり、さらに電力変換装置の重量が増加する場合がある。
これに対し、電力変換装置1Dでは、放熱部材10の上記断面積を増加することなく、第1部品22H,23Hおよび第2部品22L,23Lの各々を適切に放熱できる。さらに、電力変換装置1Dでは、放熱部材10の全体を構成する材料の熱伝導率を高める場合と比べて、製造コストが低くかつ軽量化されている。
また、第1部分10Hに伝えられた熱は第1部分10Hを通って底面10Aに伝えられ、第1部分10Hから第2部分10Lへの熱の移動は起こりにくくなる。そのため、電力変換装置1Dでは、電力変換装置1Aと比べて、プリント基板20からプリント基板21への熱干渉が低減される。
実施の形態6.
図13は、実施の形態6に係る電力変換装置1Fを示す断面図である。図13に示されるように、電力変換装置1Fは、実施の形態1に係る電力変換装置1Aと基本的に同様の構成を備えるが、2つのプリント基板20と1つのプリント基板21を備えている点で、電力変換装置1Aとは異なる。なお、電力変換装置1Fは、上記点を除き、上記点を除き、実施の形態2~5に係る電力変換装置のいずれかと基本的に同様の構成を備えていてもよい。
放熱部材10の外周面10Bは、第1外周面部10B1,第2外周面部10B2に加えて、第3外周面部10B3および第4外周面部10B4を有している。
2つのプリント基板20は、放熱部材10を挟むように配置されている。各プリント基板20は、放熱部材10の外周面10Bのうち、互いに反対方向を向いた2つの第1外周面部10B1および第2外周面部10B2と、伝熱部材50を介して接続されている。
プリント基板21は、放熱部材10の外周面10Bのうち、第1外周面部10B1と第2外周面部10B2とを接続する第3外周面部10B3と、伝熱部材51を介して接続されている。さらに、プリント基板21に実装された電子部品23のコア90は、第3外周面部10B3と接触している。
なお、図13に示される電力変換装置1Fは、実施の形態6に係る電力変換装置1Fの一例であって、放熱部材10および各プリント基板20,21の構成は図13に示される構成に限られるものではない。第2外周面部10B2は、プリント基板21と伝熱部材51を介して接続されていてもよい。第3外周面部10B3は、プリント基板20と伝熱部材50を介して接続されていてもよい。
実施の形態6に係る電力変換装置1Fは、筐体30の底面30Bの面積を増やすことなく、電力変換装置1Aと比べて多くの電子部品およびプリント基板を備え、かつこれらを放熱できる。
図14は、実施の形態6に係る電力変換装置1Fの変形例を示す断面図である。図14に示されるように、放熱部材10の外周面10Bのうちプリント基板20、21と接続されていない第4外周面部10B4は、筐体30の内周面30Cに接触していてもよい。第4外周面部10B4と内周面30Cとは、例えばねじ留め、溶接、接着剤、押しばね、または圧入により固定されている。このようすれば、放熱部材10に加えて、筐体30も放熱経路となる。また、放熱部材10は、筐体30によって容易に位置決めされ、筐体30に対して容易に固定される。
実施の形態7.
図15は、実施の形態7に係る電力変換装置1Gを示す断面図である。図15に示されるように、電力変換装置1Gは、実施の形態1に係る電力変換装置1Aと基本的に同様の構成を備えるが、第1方向R1に垂直な断面において放熱部材10の外周面10Bの全周がプリント基板20,21に接続されている点で、電力変換装置1Aとは異なる。なお、電力変換装置1Gは、上記点を除き、実施の形態2~6に係る電力変換装置のいずれかと基本的に同様の構成を備えていてもよい。
図15に示されるように、電力変換装置1Fは、2つのプリント基板20と、2つのプリント基板21とを備えている。
第1方向R1に垂直な断面において放熱部材10の外周面10Bの外周面部の数は、プリント基板20,21の数と一致する。
2つのプリント基板20は、放熱部材10を挟むように配置されている。各プリント基板20は、放熱部材10の外周面10Bのうち、互いに反対方向を向いた2つの第1外周面部10B1および第2外周面部10B2と、伝熱部材50を介して接続されている。
2つのプリント基板21は、放熱部材10を挟むように配置されている。各プリント基板21は、放熱部材10の外周面10Bのうち、互いに反対方向を向いた2つの第3外周面部10B3および第4外周面部10B4と、伝熱部材51を介して接続されている。
第1外周面部10B1とプリント基板20とを接続する伝熱部材50は、例えば第3外周面部10B3とプリント基板21とを接続する伝熱部材51および第4外周面部10B4とプリント基板21とを接続する伝熱部材51と接続されている。
第2外周面部10B2とプリント基板20とを接続する伝熱部材50は、例えば第3外周面部10B3とプリント基板21とを接続する伝熱部材51および第4外周面部10B4とプリント基板21とを接続する伝熱部材51と接続されている。
電力変換装置1Gでは、放熱部材10の外周面10Bの各外周面部に少なくとも1つのプリント基板が接続されているため、例えば図13に示される電力変換装置1Fと比べて筐体30の内部空間が効率的に使用されている。そのため、電子部品の数が同等である図13の電力変換装置1Fと電力変換装置1Gとを比較した場合、電力変換装置1Gの底面30Bの面積は、電力変換装置1Fのそれと比べて小さい。
また、電力変換装置1Gではプリント基板20,21が上記周方向に並んで配置されているため、複数のプリント基板が第1方向R1に並んで配置されている場合と比べて、各プリント基板をより均一に放熱できる。
好ましくは、放熱部材10を挟んで互いに対向して配置された各プリント基板20には、発熱量が同等の電子部品が実装される。放熱部材10を挟んで互いに対向して配置された各プリント基板21には、発熱量が同等の電子部品が実装される。このような電力変換装置1Gでは、例えば図13に示される電力変換装置1Fと比べて、電力変換装置1Fの内部の温度上昇のばらつきが低減される。
電力変換装置1Gでは、第1方向R1に垂直な断面において放熱部材10および筐体30の形状が任意の多角形状、星形状、円形状、または楕円形状とされていてもよい。
図16は、実施の形態7に係る電力変換装置1Gの第1の変形例を示す断面図である。図17は、実施の形態7に係る電力変換装置1Gの第2の変形例を示す断面図である。図16に示される電力変換装置1Gは1つのプリント基板20と2つのプリント基板21とを備えており、かつ放熱部材10の外周面10Bの外周面部の数が3つである。図17に示される電力変換装置1Gは2つのプリント基板20と3つのプリント基板21とを備えており、かつ放熱部材10の外周面10Bの外周面部の数が5つである。
図16,17に示されるように、筐体30の内周面30Cは、例えば放熱部材10の外周面10Bと相似の関係にある。図16に示される筐体30の内周面30Cは、3つの内周面部を有している。放熱部材10の各外周面部と筐体30の各内周面部との間の外周面10Bに垂直な方向の距離は、例えば一定である。
図17に示される筐体30の内周面30Cは、5つの内周面部を有している。放熱部材10の各外周面部と筐体30の各内周面部との間の外周面10Bに垂直な方向の距離は、例えば一定である。
電力変換装置1Gまたはその変形例において、放熱部材10の外周面10Bの各角部は、伝熱部材50,51によって覆われている。
なお、電力変換装置1Gでは、第1方向R1に垂直な断面において放熱部材10の外周面10Bは筐体30の内周面30Cと相似の関係にあるが、これに限られるものではない。第1方向R1に垂直な断面において、放熱部材10の外周面10Bの成す形状は、筐体30の内周面30Cの成す形状と異なっていてもよい。
実施の形態8.
図18は、実施の形態8に係る電力変換装置1Hを示す断面図である。図19は、図18に示される放熱部材10の側面図である。図18および図19に示されるように、実施の形態8に係る電力変換装置1Hは、実施の形態1に係る電力変換装置1Aと基本的に同様の構成を備えるが、放熱部材10が外周面10Bに対して突出している凸部12をさらに含む点で、電力変換装置1Aとは異なる。なお、電力変換装置1Hは、上記点を除き、実施の形態2~7に係る電力変換装置のいずれかと基本的に同様の構成を備えていてもよい。
本実施の形態では、放熱部材10において第1方向R1に沿って延びておりかつ底面10Aおよび外周面10Bを有する部分を、本体部11とよぶ。本体部11は、実施の形態1に係る放熱部材10と同等の構成を備えている。本実施の形態に係る放熱部材10は、本体部11および凸部12を含む。放熱部材10は、例えば複数の凸部12を含んでいる。
図18に示されるように、凸部12は、外周面10Bの1つの第2外周面部10B2に対して突出している。凸部12の頂面12Aは、プリント基板21の第3主面21Aに接触している。凸部12の側面12Bは、コア90の側面に接触している。すなわち、電力変換装置1Hでは、放熱部材10は、放熱面として、外周面10Bと、凸部12の頂面12Aおよび側面12Bとを有している。好ましくは、凸部12の頂面12Aおよび側面12Bとコア90とは、接着剤により固定されている。複数の凸部12のうち、筐体30の底面30Bに最も近い位置に配置された凸部12の上記側面は、例えば底面30Bに接触している。
外周面10Bに対する凸部12の高さH1は、プリント基板21の第3主面21Aに対するコア90の高さ、すなわち下コアの高さ、に等しい。外周面10Bに対する凸部12の高さH1は、例えば3mm以上である。
第1方向R1において隣り合う2つの凸部12間の間隔は、コア90の第1方向R1の幅と等しい。言い換えると、凸部12の第1方向R1における一方の側面は、第1方向R1において隣り合う2つのコア90の一方の側面に接触しており、凸部12の第1方向R1における他方の側面は、第1方向R1において隣り合う2つのコア90の他方の側面に接触している。
本体部11および凸部12は、例えば別体として構成されている。この場合、本体部11と凸部12とは、例えば、ねじ留め、溶接、接着剤、押しばね、または圧入により固定されている。
放熱部材10の外周面10Bのうち、凸部12が設けられていない他の第1外周面部10B1は、伝熱部材50を介してプリント基板20の第1主面20Aに接続されている。
凸部12を構成する材料は、伝熱部材51を構成する材料よりも高い熱伝導率を有する任意の材料であればよいが、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、および鉄(Fe)からなる群から選択される少なくとも1つの金属材料を含む。また、放熱部材10を構成する材料は、例えば炭素、窒化アルミニウム(AlN)、炭化珪素(SiC)、および酸化アルミニウム(Al34)からなる群から選択される少なくとも1つのセラミックス材料を含んでもよい。また、凸部12を構成する材料は、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PI(ポリイミド)、POM(ポリアセタール)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)などの樹脂材料からなる群から選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。
好ましくは、凸部12を構成する材料は、導電性を有している。好ましくは、凸部12は、プリント基板21の配線パターンのうち放熱部材10と同電位となる配線パターンと接触して、該配線パターンと電気的に接続されつつこれと固定されている。凸部12とプリント基板21とは、例えば導電性ねじ、導電性接着剤、はんだ付け、またはばね機構による押し当てによって、接続かつ固定されている。
電力変換装置1Hでは、電力変換装置1Aの伝熱部材51に代えて、放熱部材10の凸部12が設けられている。凸部12は、伝熱部材51と同様に、プリント基板21の配線パターンの放熱およびコア90の放熱に寄与する。
一方で、電力変換装置1Aにおいて、プリント基板21の第3主面21Aに対するコア90の高さが3mm以上の場合には、伝熱部材50の厚さが3mm以上とされる必要がある。伝熱部材51の熱抵抗は伝熱部材50の厚さに比例するため、伝熱部材51の厚さが3mm以上とした場合、プリント基板21の配線パターンの放熱するための経路において、伝熱部材51の熱抵抗が高くなる。その結果、プリント基板21の配線パターンのうち発熱量が多い部分が放熱されにくくなる。
これに対し、上記高さH1および厚さが等しい凸部12と伝熱部材51との比較すると、凸部12の熱抵抗は伝熱部材50の熱抵抗よりも低くなる。そのため、電力変換装置1Hでは、コア90の上記高さが3mmである場合にも、プリント基板21の配線パターンの熱は凸部12を介して放熱部材10に効率的に放熱される。
さらに、電力変換装置1Hでは、凸部12の側面がコア90の側面と接触しているため、電力変換装置1Aと比べて、コア90がより効果的に放熱される。
さらに、凸部12は、電力変換装置1Hを組み立てる際に、放熱部材10とプリント基板21との位置決めおよび両者の固定に利用され得る。
図20は、実施の形態8に係る電力変換装置1Hの第1の変形例を示す断面図である。図21は、図20に示される放熱部材10の側面図である。図20および図21に示されるように、電力変換装置1Hにおいて、凸部12の頂面は、伝熱部材51を介してプリント基板21の第3主面21Aに接触していてもよい。伝熱部材51の厚さは、3mm未満であり、好ましくは1mm未満である。
また、図20に示されるように、電力変換装置1Hでは、本体部11および凸部12が一体として構成されていてもよい。この場合、放熱部材10は、例えば柱状部材が放電加工、フライス加工、または旋盤加工などによって切削されることにより製造されてもよいし、押出し成型により製造されてもよい。
図20および図21に示されるように、凸部12は、外周面10Bのうちコア90と接触している領域を除く全領域上に設けられていてもよい。この場合、外周面10Bは、1つの凸部12に囲まれており、凸部12の頂面12Aに対して凹んでいる凹部の底面に対応する。コア90は、当該凹部に嵌め込まれている。このようにすれば、凸部12が外周面10Bのうちコア90と接触している領域を除く一部領域上のみに設けられている場合と比べて、凸部12とコア90との接触面積が増加するため、コア90がさらに効果的に放熱され、また放熱部材10とプリント基板21との位置決めおよび両者の固定がより容易となる。
図22は、実施の形態8に係る電力変換装置1Hの第2の変形例を示す断面図である。図22に示されるように、放熱部材10は、外周面10Bの1つの第3外周面部10B3に対して突出している凸部12と、他の第4外周面部10B4に対して突出している凸部12とを含んでいてもよい。第1方向R1に垂直な断面において、放熱部材10の外形状はH字状であってもよい。このような放熱部材10は押出し成型によって容易に製造されるため、電力変換装置1Hの製造コストが低減する。
図23は、実施の形態8に係る電力変換装置1Hの第3の変形例を示す断面図である。図23に示されるように、第1方向R1に垂直な断面において、放熱部材10の外形状は十字状であってもよい。プリント基板20のC面としての第2主面20Bは、放熱部材10側に向いて配置されていてもよい。
電力変換装置1Hは、例えば1つのプリント基板20と、3つのプリント基板21とを備える。図23において、3つのプリント基板21は互いに同等の構成を備えているが、説明の便宜上、3つのプリント基板21のうち1つの参照番号を210、他の1つの参照番号を211、他の1つの参照番号を212とし、区別する。プリント基板210は、放熱部材10に対してプリント基板20とは反対側に配置されている。プリント基板211およびプリント基板212は、プリント基板20とプリント基板210との間に配置されており、かつ放熱部材10を挟んで対向配置されている。
放熱部材10は、例えば、本体部11、第1凸部12,第2凸部13、および第3凸部14を含む。本体部11は、図23中実線および点線で囲まれた部分とする。本体部11は、プリント基板20の第2主面20Bと対向する第1外周面部10B1、第1外周面部10B1とは反対側を向いた第2外周面部10B2,第1外周面部10B1および第2外周面部10B2と交差する方向に延びる第3外周面部10B3、および第1外周面部10B1および第2外周面部10B2と交差する方向に延びておりかつ第3外周面部10B3とは反対側を向いた第4外周面部10B4を有している。第1凸部12は、第1外周面部10B1に対して突出している。第2凸部13は第3外周面部10B3に対して突出している。第3凸部14は第4外周面部10B4に対して突出している。
第1凸部12は、複数の電子部品22によってプリント基板20の第2主面20B上に形成される凹凸の凹部内に配置されている。第1外周面部10B1および第1凸部12は、伝熱部材50を介して、プリント基板20および電子部品22と接続されている。第1凸部12の頂面は、伝熱部材50を介して、プリント基板20の第2主面20Bと接続されている。第1凸部12の側面は、伝熱部材50を介して、電子部品22の側面と接続されている。
第2凸部13は、プリント基板20に実装された電子部品22とプリント基板211に実装された電子部品23との間の領域に配置されている。第3外周面部10B3の一部は、伝熱部材50を介してプリント基板211と接続されている。第3外周面部10B3の残部は、プリント基板211に搭載されたコア90の底面と接触している。第2凸部13の一方の側面は当該コア90の側面と接触しており、第2凸部13の他方の側面は伝熱部材50を介して電子部品22の頂面と接続されている。第2凸部13の頂面は、伝熱部材50を介して、プリント基板211の第4主面21Bと接続されている。なお、第2凸部13の頂面は、伝熱部材50を介さずに、プリント基板211の第4主面21Bと接触していてもよい。
第3凸部14は、プリント基板20に実装された電子部品22とプリント基板212に実装された電子部品23との間の領域に配置されている。第4外周面部10B4の一部は、伝熱部材50を介してプリント基板212と接続されている。第4外周面部10B4の残部は、プリント基板212に搭載されたコア90の底面と接触している。第3凸部14の一方の側面は当該コア90の側面と接触しており、第3凸部14の他方の側面は伝熱部材50を介して電子部品22の頂面と接続されている。第3凸部14の頂面は、伝熱部材50を介して、プリント基板212の第4主面21Bと接続されている。なお、第3凸部14の頂面は、伝熱部材50を介さずに、プリント基板212の第4主面21Bと接触していてもよい。
図23に示される電力変換装置1Hでは、放熱部材10の第1凸部12、第2凸部13および第3凸部14が、各プリント基板のC面上および隣り合うプリント基板のC面間に形成される凹凸の凹部内に配置されているため、このような凹部が単に伝熱部材のみによって封止される場合と比べて、放熱経路の熱抵抗が低減されている。
図24は、実施の形態8に係る電力変換装置1Hの第4の変形例を示す断面図である。図24に示されるように、凸部12は、筐体30の側部32と接続されてもよい。凸部12は、外周面10Bの周方向に沿って延材している。すなわち、凸部12の頂面12Aは、外周面10Bよりも拡径された四角の周面を成している。凸部12の頂面12Aは、筐体30の側部32の内周面30Cと接触している。放熱部材10と筐体30とは、例えば凸部12と側部32との絞まりばめによって固定されている。
筐体30の上記内部空間は、放熱部材10によって上方空間S1と下方空間S2とに分割される。例えば、上方空間S1および下方空間S2の各々に、プリント基板20およびプリント基板21が配置されている。プリント基板21に搭載されたコア90は、例えば第1方向R1において凸部12と間隔を隔てて配置されている。なお、プリント基板21に搭載されたコア90の側面は、例えば凸部12の側面と接触していてもよい。
図24に示される電力変換装置1Hでは、凸部12が筐体30の側部32と接触しているため、筐体30の側部32も放熱経路として利用され得る。特に、側部32は、凸部12よりも上方に配置されているプリント基板20,21および電子部品22,23の放熱性を高める。
なお、実施の形態8に係る電力変換装置1Hでは、凸部12とプリント基板21との間、凸部12とコア90との間、または凸部12と筐体30の側部32との間に、1mm以下の間隙が設けられていてもよい。このようにしても、電力変換装置1Hには、凸部12および間隙を介した放熱経路が形成され得る。また、上記間隙は伝熱部材によって埋められていてもよい。
実施の形態9.
図25は、実施の形態9に係る電力変換装置1Hを示す断面図である。図25に示されるように、実施の形態9に係る電力変換装置1Iは、実施の形態1に係る電力変換装置1Aと基本的に同様の構成を備えるが、筐体30の上記内部空間の少なくとも一部を封止する封止部80をさらに備える点で、電力変換装置1Aとは異なる。なお、電力変換装置1Hは、上記点を除き、実施の形態2~8に係る電力変換装置のいずれかと基本的に同様の構成を備えていてもよい。
封止部80は、例えば、筐体30の上記内部空間において、放熱部材10、プリント基板20,21、電子部品22,23、および伝熱部材50,51、すなわちサブASSY、が占有する領域以外の他の領域全体を封止している。
封止部80を構成する材料の熱伝導率は、空気の熱伝導率よりも高い。封止部80は、例えばポッティング材が上記内部空間に充填され硬化されたものである。封止部80は、例えばシリコン系ポッティング材、エポキシ系ポッティング材、ウレタン系ポッティング材、およびアクリル系ポッティング材からなる群から選択される少なくとも1つを含む。なお、封止部80は、例えば鉱油、アルキルベンゼン、ポリブテン、アルキルナフタレン、アルキルジフェニルアルカン、シリコン油などの絶縁油であってもよい。
封止部80は、電力変換装置1Iの組立工程において、例えば上記サブASSYが筐体30の上記内部空間の予め定められた位置に配置された後に、ポッティング材が上記内部空間に充填されかつ硬化されることにより、形成される。ポッティング材は例えば筐体30の上方の開口端から充填されるが、筐体30の下方に注入口を設け、該注入口から充填されてもよい。また、電力変換装置1Iの組立工程において、例えば上記サブASSYが筐体30の上記内部空間に収容される前に予めポッティング材が上記内部空間に充填され、その後サブASSYが上記内部空間の予め定められた位置に配置された後に、ポッティング材が硬化されることにより、形成されてもよい。
図26は、図25に示される電力変換装置1Iの第1方向R1および第2方向R2に沿った断面図であって、電力変換装置1Iの放熱経路を説明するための断面図である。
図26に示されるように、電力変換装置1Iにおいて電子部品22に生じた熱は、電力変換装置1Aと同様に、プリント基板20、伝熱部材50、放熱部材10に伝えられる。電子部品23に生じた熱は、プリント基板21、伝熱部材51を経て放熱部材10に伝えられるとともに、コア90を経て放熱部材10に伝えられる。プリント基板20,21において、熱は、C面としての第2主面20B,第4主面21Bから樹脂部、配線パターン、スルーホール等を経て、S面としての第1主面20A,第3主面21Aに伝えられる。放熱部材10に伝えられた熱は、筐体30の底部31を経て冷却器40に放熱される。さらに、電力変換装置1Iでは、電子部品22,23に生じた熱は、封止部80を介して筐体30の底部31および側部32に伝えられる。そのため、電力変換装置1Iは、電力変換装置1Aと比べてより多くの放熱経路を備えるため、電子部品22,23をより効果的に放熱できる。さらに、電力変換装置1Iでは、封止部80を構成する材料に応じて、例えば電気的絶縁性、耐振動性、防塵、または防水等の各特性が高められる。
実施の形態1~9に係る電力変換装置1A~1Iは、プリント基板20およびプリント基板21を備えているが、これに限られるものでは無く、プリント基板20およびプリント基板21の少なくとも一方を備えていればよい。例えば、電力変換装置1A~1Iは、プリント基板21を備えていなくてもよく、各プリント基板21に代えてプリント基板20をさらに備えていてもよい。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、上述の実施の形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1I 電力変換装置、2 インバータ回路、3 トランス回路、4 整流回路、5 平滑回路、6 制御回路、7a,7b,7c,7d,7e,7f スイッチング素子、8a,8b,8c,8d,8e,8f,8g,8h ダイオード、9a,9b,9c コンデンサ、10 放熱部材、10A,30B 底面、10B,70A 外周面、10B2 第2外周面部、10B3 第3外周面部、10B4 第4外周面部、10B1 第1外周面部、10C 空洞部、10D,30C,33B 内周面、10E 開口部、10H 第1部分、10L 第2部分、11 本体部、12 凸部(第1凸部)、12A 頂面、12B 側面、13 第2凸部、14 第3凸部、20 第1プリント基板、20A 第1主面、20B 第2主面、21,210,211,212 第2プリント基板、21A 第3主面、21B 第4主面、22,23 電子部品、22H,23H 第1部品、22L,23L 第2部品、30,60 筐体、30A,33A 接触面、31 底部、32 側部、33 収容部材、40 冷却器、40A 上面、50,51 伝熱部材、70 ヒートパイプ、80 封止部、90コア、91 上コア、92 下コア、100 平滑リアクトル、101 トランス、102 共振コイル、103 フィルタコイル、104 一次側コイル導体、105 二次側コイル導体、110 入力端子、111 出力端子、120 入力配線、121 出力配線、130,131 端子部。

Claims (15)

  1. 第1方向に沿って延びる放熱面としての外周面及び前記第1方向における底面を有する放熱部材と、
    前記第1方向に沿って延びる実装面および前記実装面とは反対側の面を有し、かつ前記反対側の面が前記放熱面に接続されたプリント基板と、
    前記プリント基板の前記実装面に実装された電子部品と、
    前記放熱部材、前記プリント基板、および前記電子部品を収容する内部空間を有する筐体と、
    前記第1方向において前記筐体と並んで配置されておりかつ前記筐体と接続されている冷却器とを備え、
    前記筐体は前記内部空間に面しかつ前記放熱部材の前記底面と接続されている底面を有し、又は
    前記筐体は前記第1方向に沿って延びる筒状に設けられており、前記冷却器は前記放熱部材の前記底面と接続されている上面を有し、
    前記第1方向に垂直な断面において、前記放熱部材の断面積は、前記筐体の断面積よりも大きい、電力変換装置。
  2. 前記筐体の前記底面の面積は、前記放熱面の面積未満である、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記筐体は、前記底面を有する底部と、前記第1方向に沿って延びる筒状に設けられた側部とを含み、
    前記底部が前記冷却器と接続されている、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記上面は、前記筐体の前記内部空間に面しており、
    前記上面のうち前記内部空間に露出している領域の面積は、前記放熱面の面積未満である、請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記放熱面と前記プリント基板との間を接続する伝熱部材をさらに備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 前記電子部品は、コイル部品を含み、
    前記コイル部品は、前記プリント基板に搭載されており、かつ前記放熱面に接触してい
    るコアを有している、請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記コアは、前記伝熱部材に接触している、請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 前記放熱部材は、前記放熱面に対して突出している凸部をさらに含み、
    前記凸部は、前記伝熱部材を介して前記プリント基板と接続されている、請求項~7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9. 前記放熱部材は、前記放熱面に対して突出している凸部をさらに含み、
    前記凸部は、前記プリント基板と接続されている、請求項1~のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  10. 前記放熱部材は、前記放熱面に対して突出している凸部をさらに含み、
    前記凸部は、前記筐体と接続されている、請求項1~のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  11. 前記放熱部材は、ヒートパイプを含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  12. 前記放熱部材は、冷媒が流れる冷媒配管を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  13. 前記電子部品は、第1部品と、前記第1部品と比べて通電時の発熱量が少ない第2部品とを含み、
    前記プリント基板は、前記第1部品が搭載されている第1領域と、前記第2部品が搭載されている第2領域とを含み、
    前記放熱部材は、前記第1領域と接続されている第1部分と、前記第2領域と接続されている第2部分とを含み、
    前記第1部分を構成する材料の熱伝導率は、前記第2部分を構成する材料の熱伝導率よりも高い、請求項1~12のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  14. 前記内部空間の少なくとも一部を封止する封止部をさらに備える、請求項1~13のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  15. 前記電子部品に生じた熱が前記プリント基板を経て前記放熱部材に伝えられるとともに、前記放熱部材に伝えられた熱が前記筐体を経て前記冷却器に伝えられる又は前記冷却器に直接伝えられるように設けられている、請求項1~14のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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