JP7373330B2 - ヒドロキシアパタイトの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒドロキシアパタイトの製造方法に関する。
近年、食肉用の畜産物からの廃棄物である牛骨等の廃棄量が増大しており、これらからコラーゲンの抽出等が行われている他、骨自体は蒸製骨粉として飼料や肥料に利用したり、陶器の素材などとして利用されている。
また、骨原料から骨に含まれている成分であるヒドロキシアパタイトを製造する方法が提案されている。例えば、骨原料を酸で溶出し、中和してヒドロキシアパタイトを沈殿させてから凍結乾燥するヒドロキシアパタイトの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
しかし、上述の方法では、酸溶媒や中和剤が必要となり、更には凍結乾燥のための装置が必要となるため、製造コストが増えてしまうという問題がある。
このため、例えば、骨原料としての魚類残渣を焼成し、粉砕してヒドロキシアパタイトを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平10-17310号公報 特許第2785245号公報 特開2015-182901号公報
しかしながら、上記特許文献3に記載の方法では、焼成前に魚類残渣を煮て水洗浄する前処理が必要であり、高品質なヒドロキシアパタイトを簡易かつ効率よく得るには更なる改良が求められているのが現状である。
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、タンパク質分及び未燃炭素分等の残留が極めて少なく、高品質なヒドロキシアパタイト、及び前記ヒドロキシアパタイトを簡易な方法により大量生産が可能であるヒドロキシアパタイトの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 家畜由来の骨原料を600℃以上900℃以下の温度で焼成する焼成工程と、
焼成後の前記骨原料を50%累積体積粒径(D50)が0.8μm以上100μm以下の粉末となるように粉砕する粉砕工程と、
を含むことを特徴とするヒドロキシアパタイトの製造方法である。
<2> 前記家畜由来の骨原料が、家畜由来の蒸製骨粉、家畜由来の焼成骨粉、家畜由来の骨灰、家畜由来の生骨、又はこれらの処理物である前記<1>に記載のヒドロキシアパタイトの製造方法である。
<3> 前記焼成工程前に、前記家畜由来の骨原料の全てが目開き2cmの篩を通過するように破砕する破砕工程を含む前記<1>から<2>のいずれかに記載のヒドロキシアパタイトの製造方法である。
<4> 前記焼成が酸素含有雰囲気下で行われる前記<1>から<3>のいずれかに記載のヒドロキシアパタイトの製造方法である。
<5> 前記粉砕工程後に得られる粉末のCa/P比率が、質量換算で1.6以上2.3以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載のヒドロキシアパタイトの製造方法である。
<6> 前記粉砕工程後に得られる粉末におけるNaO及びMgOの少なくともいずれかの含有量が、1質量%以上1.3質量%以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載のヒドロキシアパタイトの製造方法である。
<7> 前記<1>から<6>のいずれかに記載のヒドロキシアパタイトの製造方法により得られたことを特徴とするヒドロキシアパタイトである。
<8> 人工骨、人工歯、肥料、防錆材及び腐食防止剤の少なくともいずれかに用いられる前記<7>に記載のヒドロキシアパタイトである。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、家畜由来の骨原料を焼成後に所望の大きさまで粉砕した細粒とするので、複雑な工程が不要であり、タンパク質分や未燃炭素分等の残留が極めて少なく、高品質なヒドロキシアパタイトを製造することができるヒドロキシアパタイトの製造方法を提供することができる。
また、本発明によると、煩雑な前処理工程や後処理工程としての洗浄を必要としないことから、廃液、排水処理が不要であり、廃液、排水の漏えいによる環境汚染、悪臭発生のリスクを発生させずに、高品質なヒドロキシアパタイトを効率よく製造することができるヒドロキシアパタイトの製造方法を提供することができる。
図1は、実施例1で得られた白色粉末及びヒドロキシアパタイト(標品)のX線回折チャートである。 図2は、実施例1で得られた白色粉末の粒度分布を示すグラフである。
(ヒドロキシアパタイトの製造方法)
本発明のヒドロキシアパタイトの製造方法は、焼成工程及び粉砕工程を含み、破砕工程を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の工程を含む。
なお、「ヒドロキシアパタイト」は、「ハイドロキシアパタイト」と称することもある。
<焼成工程>
焼成工程は、家畜由来の骨原料を600℃以上900℃以下の温度で焼成する工程である。
-家畜由来の骨原料-
家畜由来の骨原料としては、例えば、家畜由来の蒸製骨粉、家畜由来の焼成骨粉、家畜由来の骨灰、家畜由来の生骨、又はこれらの処理物などが挙げられる。前記処理物としては、例えば、骨粉、骨灰、生骨を洗浄処理、脱脂処理、又は加熱処理したものである。
家畜としては、例えば、牛、馬、豚、鶏、羊、山羊、犬などが挙げられる。
家畜由来の骨原料としては、例えば、牛骨、豚骨、又は鶏骨を原料とする蒸製骨粉、焼成骨粉などが該当するが、食料品製造工程で発生する牛骨や豚骨の廃棄物、鶏ガラなども含まれる。
家畜由来の骨原料は、特許文献3(特開2015-182901号公報)で骨原料として用いている魚類残渣に比べて骨量が多い点から本発明の骨原料として好適である。また、魚類残渣は、魚骨の少なくとも一部に魚肉が付いているため、魚類残渣を煮て魚骨に付いている魚肉をそぎ落とし易くする前処理及びその後の水洗浄処理が必要となる。
前記骨原料及び必要に応じて前処理した骨原料は、600℃以上900℃以下の温度で焼成する。焼成温度は800℃以上900℃以下が好ましい。焼成時間は1時間以上4時間以下が好ましい。
前記数値範囲の温度で焼成することにより、骨原料になお残留しているタンパク質分や未燃炭素分などを確実に除去することができる。なお、かかる温度域の熱処理であれば、大腸菌O-157、サルモネラ属菌、ノロウイルスなどの病原体が存在していたとしても不活性化される。
前記焼成は、焼成装置を用いて行うことが好ましい。焼成装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、連続炉、回転炉、固定床炉などが挙げられる。焼成は連続処理でもバッチ処理でもよく、生産に応じて適宜選択することができる。
焼成装置における加熱炉内の雰囲気は、残留しているタンパク質分や未燃炭素分などの不純物除去の観点から、酸素含有雰囲気であることが好ましい。酸素含有雰囲気中の酸素濃度は15vol%以上が好ましく、20vol%以上40vol%以下がより好ましい。酸素含有雰囲気中の酸素濃度が15vol%未満であると、骨原料の一部が焼成されないおそれがある。
また、焼成後の原料における未燃炭素分の有無は元素分析による他、焼成後の骨原料が白色、薄い灰色又は薄い茶色となっていることでも確認できる。焼成後の骨原料が黒色又は灰色の場合は、未燃炭素分が残っているものと判断できる。
<破砕工程>
破砕工程は、上記焼成工程前に、家畜由来の骨原料の全てが目開き2cmの篩を通過するように破砕する工程である。
骨原料の個々のサイズが大きい場合には、焼成工程前に焼成効率を高めるため、骨原料を粗破砕することが好ましい。具体的には、骨原料の全てが目開き2cmの篩を通過するように破砕することが好ましい。これにより、骨原料のサイズが均一化されるので焼成の偏りを抑制することができる。
破砕手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、作業者の手作業、ボールミル、ハンマーミル等の破砕機などが挙げられる。
<粉砕工程>
粉砕工程は、焼成後の骨原料を50%累積体積粒径(D50)が0.8μm以上100μm以下の粉末となるように粉砕する工程である。
焼成後の骨原料を50%累積体積粒径(D50)が0.8μm以上100μm以下となるように粉砕することにより、防錆機能や腐食防止機能などを発揮させることができ、塗料やコンクリートなどへ添加する際の馴染性を向上させることができる。塗料等への添加を考慮すると50%累積体積粒径(D50)は、0.8μm以上40μm以下が好ましく、0.8μm以上10μm以下が更に好ましい。一方、コンクリートへ添加する場合は50%累積体積粒径(D50)は、100μm以下であればよい。
50%累積体積粒径(D50)は、例えば、レーザー回析散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、LA-950V2)などを用いて測定することができる。
粉砕後に得られる粉末は、白色、薄い灰色又は薄い茶色であり、その形状については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、粒状に限られず、針状、燐片状、板状などいずれの形状であってもよい。
粉砕手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、振動ミル、ボールミル、ピンミル、ジェットミル、ディスクミル、ローラーミル、ハンマーミル等の破砕機などが挙げられる。
<その他の工程>
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前処理工程、粉砕工程後の篩分け工程などが挙げられる。
-前処理工程-
前処理工程としては、家畜由来の骨原料は、魚類残渣を骨原料とする場合に比べてタンパク質分及び未燃炭素分などが残留しやすい。このため、骨原料の状態に応じて、仮焼成、洗浄、脱脂、又は加工処理等の前処理を行うことが好ましい。
-篩分け工程-
粉砕工程後に篩分け工程を行うことにより、粒径100μm以下だけの均一な粉末に選別することができ、ヒドロキシアパタイトの機能粉末として利用しやすくなる。
篩分け工程は、複数段に篩いが設けられている篩分け装置を用いて行うことができる。例えば、粉砕粒度に従って、最上段に100μm~70μmの目開きの篩、上段に60μm~40μmの目開きの篩、中段に30μmの目開きの篩、下段に10μmの目開きの篩、を設けることができる。この場合、最上段の篩上の部分は再度破砕処理することができる。上段の篩上の部分は、コンクリート用添加剤として回収できる。中段の篩上の部分は、プライマー塗料用添加剤として回収できる。下段の篩上の部分は、トップコート用添加剤として回収できる。
<同定、組成分析>
本発明のヒドロキシアパタイトの製造方法により得られた粉末がヒドロキシアパタイトであることを確認するために、XRD法により定性分析を行うことが好ましい。得られた粉末のXRD法によるX線回折チャートをヒドロキシアパタイト(標品)のX線回折チャートと比較することにより、ヒドロキシアパタイトが得られていることを確認することができる。
また、XRF測定により組成分析を行うことが好ましい。本発明のヒドロキシアパタイトの製造方法により得られた粉末におけるCa/P比率は、質量換算で1.6以上2.3以下であることが好ましく、2.0以上2.2以下がより好ましい。Ca/P比率が、質量換算で1.6以上2.3以下であると、ヒドロキシアパタイト(標品)に近い組成を有しており、高品質なヒドロキシアパタイトが製造できていることが確認できる。
また、本発明のヒドロキシアパタイトの製造方法により得られた粉末におけるNaO及びMgOの少なくともいずれかの含有量は、1質量%以上1.3質量%以下であることが好ましい。この数値範囲内であれば、家畜由来の骨原料から得られたヒドロキシアパタイトであることが確認できる。
本発明のヒドロキシアパタイトの製造方法は、上述した各工程を経ることにより、畜産由来の骨原料から高品質なヒドロキシアパタイトを効率よく製造することができる。
(ヒドロキシアパタイト)
本発明のヒドロキシアパタイトの製造方法により得られたヒドロキシアパタイトは、白色粉末であり、ヒドロキシアパタイト(標品)と同じ組成及び品質を有しており、従来から知られる肥料用原料の他、人工骨や人工歯への適用が可能である。また、所望の粒径まで粉砕されたヒドロキシアパタイトは、塗料、コンクリート、鉄筋コンクリートなどに防錆材や腐食防止剤として添加して用いることができる。
本発明のヒドロキシアパタイトを防錆材及び腐食防止剤の用途に用いる場合には、その添加量は、特に制限はないが、添加対象物に対して、5質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
牛肉加工後の廃棄物として発生した骨原料10kgについて、300℃で1時間の仮焼成を行い、乾燥した。得られた骨原料には黒色又は茶色の残留物が付着又は混在していた。
得られた骨原料のうち30gを、マッフル炉(ADVANTEC社製、型番KS-1501)で、大気雰囲気下、900℃で2時間の焼成を行った。焼成した後の骨原料は白色で約19gであった。
次いで、振動ミル(容器駆動型ミル)を用いて、700rpmで60秒間粉砕を行った。以上により、実施例1の白色粉末が得られた。
得られた白色粉末について、XRD測定(波長分散型蛍光X線分析装置、ZSX PrimusII)にて定性分析を行った。その結果、X線回折チャートは、図1に示したように、XRDに登録されているヒドロキシアパタイト(標品)の結晶構造パターンとほぼ一致するものであった。また、得られた白色粉末について、XRF測定により、組成分析を行った。結果を表1に示した。
得られた白色粉末について、レーザー回析散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、LA-950V2)を用いて50%累積体積粒径(D50)を測定したところ、5μmであった。粒度分布の結果を図2に示した。
(実施例2)
実施例1において、牛肉加工後の廃棄物として発生した骨原料10kgを、牛を原料とする蒸製骨粉(中国製)に変えた以外は、実施例1と同様にして、白色粉末を得た。
得られた白色粉末について、実施例1と同様にしてXRD測定にて定性分析を行った結果、XRDに登録されているヒドロキシアパタイト(標品)の結晶構造パターンとほぼ一致するX線回折チャートが得られた。また、得られた白色粉末について、実施例1と同様にしてXRF測定により、組成分析を行った。結果を表1に示した。
得られた白色粉末について、レーザー回析散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、LA-950V2)を用いて50%累積体積粒径(D50)を測定した。結果を表1に示した。
(実施例3)
実施例1において、牛肉加工後の廃棄物として発生した骨原料10kgを、豚を原料とする蒸製骨粉(国産品)に変えた以外は、実施例1と同様にして、白色粉末を得た。
得られた白色粉末について、実施例1と同様にしてXRD測定にて定性分析を行った結果、XRDに登録されているヒドロキシアパタイト(標品)の結晶構造パターンとほぼ一致するX線回折チャートが得られた。また、得られた白色粉末について、実施例1と同様にしてXRF測定により、組成分析を行った。結果を表1に示した。
得られた白色粉末について、レーザー回析散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、LA-950V2)を用いて50%累積体積粒径(D50)を測定した。結果を表1に示した。
(実施例4)
実施例1において、牛肉加工後の廃棄物として発生した骨原料10kgを、鶏ガラ(調理後(湯煮後)の残渣(国産品)に変えた以外は、実施例1と同様にして、粉砕後の骨原料を得た。
得られた白色粉末について、実施例1と同様にしてXRD測定にて定性分析を行った結果、XRDに登録されているヒドロキシアパタイト(標品)の結晶構造パターンとほぼ一致するX線回折チャートが得られた。また、得られた白色粉末について、実施例1と同様にしてXRF測定により、組成分析を行った。結果を表1に示した。
得られた白色粉末について、レーザー回析散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、LA-950V2)を用いて50%累積体積粒径(D50)を測定した。結果を表1に示した。
なお、実施例4で得られた白色粉末は、粉砕工程で100μmを超える大きな粒子が残っており、50%累積体積粒径への影響が大きいため、100μmを超える粒子を除いたデータを用いて測定した。
(実施例5)
焼成後の骨原料の粉砕を、ピンミル(槙野産業株式会社製)を用いて18,000rpmで粉砕を行い、更に振動ミル(中央化工機株式会社製)を用いて60Hzで30分間粉砕を行った以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、本例の白色粉末が得られた。組成分析の結果を表1に示した。
Figure 0007373330000001
*文献値:「魚の骨の無機成分及びその高度有効利用」 浜田盛承・永井毅 The Journal of Shimonoseki University of Fisheries 43(4)185-194(1995)
<焼成温度による色味評価>
実施例1と同様に、マッフル炉を用い、骨原料を大気雰囲気下で、550℃、700℃、900℃の各温度で2時間焼成し、目視にて骨原料の色味を確認した。
焼成後の骨原料は、550℃では燃焼不足が原因と考えられる黒色の炭素分が多数残留しており、ヒドロキシアパタイトの純度が低いことが確認できた。一方、700℃ではうっすら灰色の色味が残っていたが、ほぼ白色でありヒドロキシアパタイトとして使用できる状態となっていた。また、900℃であれば白色となり炭素分の残留がほとんどないヒドロキシアパタイトが得られることがわかった。
なお、熱灼減量は、550℃が約35%であり、700℃と900℃が約37%であった。これらの結果を表2に示す。
Figure 0007373330000002

Claims (6)

  1. 家畜由来の骨原料を300℃以上で仮焼成する工程と、
    仮焼成後の家畜由来の骨原料を600℃以上900℃以下の温度で焼成する焼成工程と、
    焼成後の前記骨原料を50%累積体積粒径(D50)が0.8μm以上100μm以下の粉末となるように粉砕する粉砕工程と、
    を含むことを特徴とするヒドロキシアパタイトの製造方法。
  2. 前記家畜由来の骨原料が、家畜由来の蒸製骨粉、家畜由来の焼成骨粉、家畜由来の骨灰、家畜由来の生骨、又はこれらの処理物である請求項1に記載のヒドロキシアパタイトの製造方法。
  3. 前記焼成工程前に、前記家畜由来の骨原料の全てが目開き2cmの篩を通過するように破砕する破砕工程を含む請求項1から2のいずれかに記載のヒドロキシアパタイトの製造方法。
  4. 前記焼成が酸素含有雰囲気下で行われる請求項1から3のいずれかに記載のヒドロキシアパタイトの製造方法。
  5. 前記粉砕工程後に得られる粉末のCa/P比率が、質量換算で1.6以上2.3以下である請求項1から4のいずれかに記載のヒドロキシアパタイトの製造方法。
  6. 前記粉砕工程後に得られる粉末におけるNaO及びMgOの少なくともいずれかの含有量が、1質量%以上1.3質量%以下である請求項1から5のいずれかに記載のヒドロキシアパタイトの製造方法。
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