JP7371234B2 - 量子ゲートの最適化方法、装置、機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム - Google Patents

量子ゲートの最適化方法、装置、機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本願の実施例は量子技術分野に関し、特に量子ゲートの最適化方法、装置、機器及び記憶媒体に関する。
本願は2021年4月15日に提出された、出願番号が第202110410057.9号であり、発明の名称が「量子ゲートの最適化方法、装置、機器及び記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その全部の内容は引用によって本願に組み合わせられている。
量子ゲートは量子回路の基本的な組成部分であり、複数の量子ゲートに対して組み合せを行うことによって、複雑な量子回路を構築することでき、それにより量子計算及び量子シミュレーションを実現する。したがって、高精度な量子ゲートの実現は量子計算及び量子シミュレーションに対して極めて重要な作用を有する。
従来、量子ゲートの最適化に対しては、精度と効率とを両立させる手段が提案されていない。
本願の実施例は量子ゲートの最適化方法、装置、機器及び記憶媒体を提供しており、精度と効率とを両立させる量子ゲート最適化手段を実現する。上記の技術的手段は以下のとおりである。
本願の実施例の一態様に基づいて、量子ゲートの最適化方法を提供しており、前記方法はコンピュータ機器により実行され、前記方法は、
量子ゲートに対応する初期化された制御外場を取得するステップと、
前記制御外場を前記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加し、前記量子ゲートの実際の測定データを収集するステップであって、前記実際の測定データは前記量子ゲートの実際の特性を反映することに用いられる、ステップと、
前記実際の測定データ及び理想的なデータに基づき、前記制御外場に対応する勾配を計算するステップと、
前記勾配に基づいて前記制御外場に対して更新を行い、更新後の制御外場を獲得するステップであって、前記更新後の制御外場は前記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加して、前記量子ゲートの精度に対して最適化を行うことに用いられる、ステップと、を含む。
本願の実施例の一態様に基づいて、量子ゲートの最適化装置を提供しており、前記装置は、外場取得モジュールと、データ収集モジュールと、勾配計算モジュールと、外場更新モジュールと、を含み、
前記外場取得モジュールは、量子ゲートに対応する初期化された制御外場を取得することに用いられ、
前記データ収集モジュールは、前記制御外場を前記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加し、前記量子ゲートの実際の測定データを収集することに用いられ、前記実際の測定データは前記量子ゲートの実際の特性を反映することに用いられ、
前記勾配計算モジュールは、前記実際の測定データ及び理想的なデータに基づき、前記制御外場に対応する勾配を計算することに用いられ、
前記外場更新モジュールは、前記勾配に基づいて前記制御外場に対して更新を行い、更新後の制御外場を獲得することに用いられ、前記更新後の制御外場は前記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加して、前記量子ゲートの精度に対して最適化を行うことに用いられる。
本願の実施例の一態様に基づいて、コンピュータ機器を提供しており、前記コンピュータ機器はプロセッサとメモリとを含み、前記メモリに少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット又は命令セットが記憶されており、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも1つのプログラム、前記コードセット又は命令セットは前記プロセッサによりロードされ且つ実行されて、前記量子ゲートの最適化方法を実現する。
本願の実施例の一態様に基づいて、コンピュータ可読記憶媒体を提供しており、前記コンピュータ可読記憶媒体に少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット又は命令セットが記憶されており、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも1つのプログラム、前記コードセット又は命令セットはプロセッサによりロードされ且つ実行されて、前記量子ゲートの最適化方法を実現する。
本願の実施例の一態様に基づいて、コンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムを提供しており、該コンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムはコンピュータ命令を含み、該コンピュータ命令はコンピュータ可読記憶媒体に記憶されている。コンピュータ機器のプロセッサはコンピュータ可読記憶媒体から該コンピュータ命令を読み取り、プロセッサは該コンピュータ命令を実行し、該コンピュータ機器に前記量子ゲートの最適化方法を実行させる。
本願の実施例が提供する技術的手段は少なくとも以下の有益な効果を含む。
本願が提供する量子ゲート最適化手段は、データフィードバック駆動を利用して実現される閉ループ最適化手段である。本願は勾配制約を有する最適化アルゴリズムと実際の測定データとを互いに組み合わせることによって、一方では、制御外場に対する最適化が勾配制約を有するため、勾配制約のないいくつかの最適化手段に比べて、最適化時間を減少させ、最適化コストを低減させることができる。他方では、最適化プロセスで量子ゲートの実際の測定データを収集して、該実際の測定データをフィードバックとして最適化を行うため、それにより最適化効果及び精度を保証し、上記2つの面を統合して、精度と効率とを両立させる量子ゲート最適化手段を実現する。
本願の実施例における技術的手段をより明確に説明するために、以下、実施例の記述に使用される必要がある図面を簡単に紹介する。明らかなように、以下の記述における図面は本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労働を必要としない前提下で、さらにそれらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
本願が提供する超伝導量子コンピュータ実験プラットフォームのアーキテクチャ模式図である。 本願が提供する量子ゲートの最適化方法のフローチャートである。 本願が提供するゲート演算子に基づく最適化手段の模式図である。 本願が提供する出力密度行列に基づく最適化手段の模式図である。 本願が提供する量子ゲートの最適化装置のブロック図である。 本願が提供するコンピュータ機器の構造ブロック図である。
本願の目的、技術的手段及び利点をより明確にするために、以下、図面を組み合わせて本願の実施形態をさらに詳細に記述する。
本願の実施例に対して紹介及び説明を行う前に、まず本願に関するいくつかの名詞に対して解釈及び説明を行う。
1.量子計算(Quantum Computing、QC):量子力学における量子状態重ね合わせ、及びエンタングルメント現象動作アルゴリズムを利用して、計算を行う新型計算方法である。
2.量子ビット(Quantum bit、Qubit):2エネルギー準位の量子システムであり、量子計算の基本的なユニットであり、異なる物理的キャリアにおいて実現できる。
3.超伝導量子ビット(Superconducting Quantum bit、SC Qubit):マイクロナノ加工技術を利用して、設計且つ準備された超伝導量子回路を基礎とする量子ビットである。古典的なマイクロ波パルス信号によって、超伝導量子ビットに対する制御及び量子状態の測定を実現できる。
4.量子回路及び量子ゲート:量子回路は量子計算プロセスを、複数の量子ビットに対して行う一連の量子ゲート(quantum gate)操作に分解する量子計算モデルである。
5.Lindblad方程式:弱カップリング相互作用下で、マルコフ近似を満たす開放量子システムの密度行列が時間に伴って発展することを記述することに用いられる方程式である。
6.量子状態トモグラフィ(Quantum State Tomography):量子状態に対して異なる方向において投影測定を行い、それにより相応な密度行列を構築する、よく使われる量子状態キャリブレーション方法である。
7.量子プロセストモグラフィ(Quantum Process Tomography):異なる初期状態を選び、特定の量子ゲートを通過し、且つ量子状態トモグラフィによって相応な最終状態を獲得し、それにより量子ゲートのすべての情報を含むプロセス行列を構築する、よく使われる量子ゲートキャリブレーション方法である。
8.ランダム化ベンチマーク測定(Randomized Benchmarking Measurement):n個のランダム化されたCliffordゲート(クリフォードゲート)を選ぶことによって、逆操作によって、大量の統計を行ってゲート回路の基底状態確率を獲得し、nの値を改変して複数回の測定を行って、波形シーケンスの減衰率を抽出することができる。
9.インターリーブランダム化ベンチマーク測定(Interleaved Randomized Benchmarking Measurement):n個のランダム化されたCliffordゲートを選ぶことによって、末端にキャリブレーションする必要があるターゲット量子ゲートを挿入する。その後、逆操作によって、大量の統計を行ってゲート回路の基底状態確率を獲得し、nの値を改変して複数回の測定を行う。それにより波形シーケンスの減衰率を抽出し、ランダム化ベンチマーク測定の結果を組み合わせて、さらにターゲット量子ゲートの精度をキャリブレーションすることができる。
10.GRAPEアルゴリズム(Gradient Ascent Pulse Engineering Algorithm):勾配上昇パルス工学アルゴリズムであり、主に定義されたターゲット関数に基づいて、離散化された波形に対して勾配を求め、且つ複数回の反復によって、波形を最適値付近に収束させる。
11.パウエルアルゴリズム(Powell Algorithm):共役方向を利用して多次元ターゲット関数に対して1次元検索を順に行い、それにより極小値の加速アルゴリズムを見つける。
12.Nelder-Meadアルゴリズム:多変量関数の極小値を求めることに用いられる勾配のないアルゴリズムであり、その核心は初期に選ばれた単体(Simplex)に基づいて、且つ所定のルールに応じてこの単体を更新し、この単体が十分に小さくなるまで続け、それによりこのときの最適化されたパラメータを見つけることにある。
13.制御外場:超伝導量子ビットにおいて、制御外場とは、一般的に量子ビット上に印加されるマイクロ波駆動を指し、ビットハミルトニアンの対角要素部分に印加されたマイクロ波についてはz方向の制御外場と称され、ビットハミルトニアンの非対角要素部分に印加されたマイクロ波はxy方向の制御外場と称される。
14.2ビットの確率交換:あるビットを励起状態に準備した後、もし他の1つのビットにそれとのカップリングが存在するなら、励起状態の確率は2つのビットの間で交換することになる。カップリング強度が小さいほど、交換の能力は弱くなる。
15.自明な動的位相:ビット間のカップリング作用を考慮しない場合、z方向の外場のため、ビット対角要素に導入された累積位相は、一般的に自明な動的位相と称される。
図1は、本願の一例示的な実施例が提供する超伝導量子コンピュータ実験プラットフォームのアーキテクチャ模式図である。図1において最右側にあるのは希釈冷凍機11であり、量子チップ15(例えば超伝導量子チップ)のために作動環境を提供することに用いられ、量子チップ15は10mkの温度下で作動する。量子チップ15はシミュレーション波形により制御される。したがって、主にFPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルロジックゲートアレイ)及びADC(Analog-to-Digital Converter、アナログデジタル変換器)/DAC(Digital-to-Analog Converter、ディジタルアナログ変換器)により組成される1セットの測定制御システム12が制御及び測定を提供する必要がある。測定制御システム12は上位機13の測定制御ソフトウェアにより制御され、測定制御ソフトウェアは現在行う必要がある実験を決めて測定制御システム12に対して実験配置等を行うことができる。上位機13は、PC(Personal Computer、パーソナルコンピュータ)のような古典的なコンピュータであってもよい。
理想的なゲート演算子は、制御外場に完全に依存する時間発展演算子と等価であり得る。したがって、量子ゲートに対する最適化は、該量子ゲートと対応する制御外場に対して最適化を行うことと等価であり得る。本願が提供する量子ゲート最適化手段は、データフィードバック駆動を利用して実現される閉ループ最適化手段である。本願は勾配制約を有する最適化アルゴリズムと実際の測定データとを互いに組み合わせることによって、一方では、制御外場に対する最適化が勾配制約を有するため、勾配制約のないいくつかの最適化手段に比べて、最適化時間を減少させ、最適化コストを低減させることができる。他方では、最適化プロセスで量子ゲートの実際の測定データを収集して、該実際の測定データをフィードバックとして最適化を行うため、それにより最適化効果及び精度を保証し、上記2つの面を統合して、精度と効率とを両立させる量子ゲート最適化手段を実現する。
本願の方法実施例に対して紹介及び説明を行う前に、まず該方法の動作環境に対して紹介及び説明を行う。本願の実施例が提供する量子ゲートの最適化方法は、古典的なコンピュータ(例えばPC)により実行されて実現されてもよい。例えば古典的なコンピュータによって相応なコンピュータプログラムを実行して該方法を実現し、古典的なコンピュータと量子コンピュータとの混合機器環境下で実行されてもよく、例えば古典的なコンピュータ及び量子コンピュータにより協働して該方法を実現する。
以下の方法実施例では、説明の便宜上、各ステップの実行主体がコンピュータ機器であることのみに対して紹介及び説明を行う。理解すべきであるように、該コンピュータ機器は古典的なコンピュータであってもよく、古典的なコンピュータと量子コンピュータとの混合実行環境を含んでもよく、本願の実施例はこれに対して限定しない。
また、本願の実施例では、主にCZ(Controlled Z、被制御Z)量子ゲート(CZゲートと略称)を例として、本願の技術的手段に対して紹介及び説明を行う。本願が提供する技術的手段は、CZゲートの最適化に適用するだけでなく、同様にいくつかの他の量子ゲートに対する最適化に適用する。例えば、普通のいくつかのシングルビット量子ゲート(例えばRx、Ry、及びRz等の量子ゲート)及び他のいくつかの複雑な量子ゲート等である。
図2は、本願の一例示的な実施例が提供する量子ゲートの最適化方法のフローチャートである。該方法の各ステップの実行主体はコンピュータ機器であってもよい。該方法は以下のステップ(210~240)を含んでもよい。
ステップ210:量子ゲートに対応する初期化された制御外場を取得する。
本願の実施例では、制御外場とは、量子ゲートに対応する量子ビット上に印加されるマイクロ波駆動を指し、該制御外場は1つのパルス波形であってもよい。初期化された制御外場は経験又は実験を組み合わせて選定されてもよい。
本願の実施例では、制御外場に対して複数回の反復更新を行うことによって、該制御外場に対する最適化を実現し、さらに最適化して獲得した該制御外場を量子ゲートに対応する量子ビット上に印加し、それにより量子ゲートに対する精度最適化を実現する。
量子ゲートの最適化の核心はその精度を向上させることであり、精度は忠実度とも称され、測定結果と理想値との比較である。実験において、一般的に量子プロセストモグラフィ、及びランダム化ベンチマーク測定等の方法によって量子ゲートの精度を計測することができる。
ステップ220:制御外場を量子ゲートに対応する量子ビット上に印加し、量子ゲートの実際の測定データを収集し、該実際の測定データは量子ゲートの実際の特性を反映することに用いられる。
選択可能に、以下の方式によって制御外場を量子ゲートに対応する量子ビット上に印加する。制御外場を時間に応じて区分して、パルス波形シーケンスを獲得し、該パルス波形シーケンスは複数の時点に対応するパルス波形を含み、量子ゲートに対応する量子ビット上に、上記複数の時点に対応するパルス波形を印加する。例えば、制御外場はμ(t)と記し、0<t<Tであり、時間TをM個の部分(τ=T/M)に分けると、制御外場μ(t)を以下の式(1)に離散化することができる。
Figure 0007371234000001
説明する必要がある点として、量子ゲートがシングルビット量子ゲートである場合、制御外場は該量子ゲートに対応する単一のビット上に印加できる。量子ゲートがマルチビット量子ゲートに対する場合、該量子ゲートに対応する複数のビットのうちのある1つ又はある部分のビットのみ上に相応な制御外場を印加できる。例えば、2ビットのCZゲートに対して、制御外場はそのうちの1つのみのビット上に印加できる。
本願の実施例が提供する量子ゲート最適化手段は、データフィードバック駆動を利用して実現される閉ループ最適化手段である。したがって、制御外場を量子ゲートに対応する量子ビット上に印加した後、実験によって量子ゲートの実際の測定データを収集して獲得し、該実際の測定データは量子ゲートの実際の特性を反映することに用いられ、それにより該実際の測定データを利用して量子ゲート(制御外場)に対する閉ループ最適化を実現する。
一例示的な実施例では、実際の測定データは量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を含む。選択可能に、量子ゲートに対して量子プロセストモグラフィを行って、量子ゲートに対応するプロセス行列を獲得し、量子ゲートに対応するプロセス行列に基づき、該量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を決定する。
量子ゲートに対応するプロセス行列は一般的に量子プロセストモグラフィによって獲得され、量子プロセストモグラフィは特定の量子ゲートの性能を記述する一種の技術であり、プロセス行列に関連する可視化画像を提供できる。理想的なユニタリ発展に対して、直接量子状態のマッピングΨ=UidealΨ(0)によって記述することができ、ノイズが存在する理想的ではない体系に対して、密度行列を使用して記述しなければならない。入力量子状態ρ(0)と出力量子状態ρとの間にプロセス行列に依存する1つのマッピング関係が存在することを考慮し、且つそれを1セットの線形演算子{B}の重ね合わせに展開する。
Figure 0007371234000002
Figure 0007371234000003
ここで、dはシステムの次元であり、[数3]は1セットの完備する基底ベクトルセットであり、パウリ行列により構成されてもよく、xmnは特定の量子ゲートのすべての情報を記述するプロセス行列であり、所定の数量の入力量子状態及び相応な出力量子状態によって、このマッピング関係を利用してプロセス行列xを定めることができ、該式(2)におけるiの値の範囲は区間[1,d]における整数である。
選択可能に、Powell(パウエル)アルゴリズムを使用して、量子プロセストモグラフィ測定で獲得したプロセス行列に対して推定を行い、それにより量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を見つける。Powellアルゴリズムは共役方向を利用する加速アルゴリズムであり、パラメータの次元が20未満際に対する最適化効果は比較的良い。1つのターゲット関数に対して、そのN次元空間におけるパラメータベクトルは[数4-1]である。我々は1つの初期の推測値[数4-2]から始め、l回目の反復において、パラメータ空間にN個の決定された検索方向[数4-3]が予め存在し、第k(≦N)のときに、我々は[数4-4]から始め、且つ方向[数4-5]に沿って1次元検索を行ってターゲット関数を最小化する。N個の方向の全部の検索が完了するときに、1つの新しい方向[数4-6]が生じ、且つそれによって前の[数4-7]における1つの方向を代替する。l+1回目の反復において、初期点を[数4-8]として選択し、且つ新しい[数4-9]を検索方向として、反復を行い、終止条件に達するまで続ける。これは最も原始的なPowellアルゴリズムであり、このような方向更新法は反復において線形相関場合が出現しやすく、検索プロセスが次元削減の空間に行うことを引き起こし、それにより最適な収束値を見つけることができない。そのため、その後、修正されたPowellアルゴリズムをさらに提案し、その核心はPowell条件標準を導入し、条件に基づいて検索方向を調整するか否か及び如何に検索方向を調整するかを判断し、それにより、より良い効果を達成する。
Figure 0007371234000004
実験において、量子ゲートの行動は完全にプロセス行列Xにより記述され、該行列は量子プロセストモグラフィによって得られてもよい。量子散逸及びいくつかの他の誤差源のため、実験において決定されるXexpは終始に理想値からずれる。したがって量子ゲートに対応する時間発展演算子Uを精確に計算し出すことはほとんど不可能である。しかし、我々はフィッティングの方法を採用して最適な1つの推定値Uexp(「量子ゲートに対応する実際のゲート演算子」と称される)を見つけることができ、この推定値はゲート演算子に基づく最適化手段において実験測定としてフィードバックされる。パウリ行列が基底ベクトルである1つの定数行列M(その次元がN×Nである)を構築することによって、量子ゲートの相応な超演算子形式[数5-1]とベクトル形式のプロセス行列[数5-2]との間の関係、すなわち[数5-3]を作成することができる。ここで、Powellアルゴリズムを選択してUexpを相対的に迅速に推定することができる。指定された量子ゲート演算子Uに対して、そのすべてのN個の独立した元素{Ui}に基づいて、N次元空間におけるパラメータベクトル[数5-4]、すなわち[数5-5]を定義することができる。ターゲット関数を量子ゲートUに対応するプロセス行列と実験測定値との間の平方差、すなわち[数5-6]として選択する。Powellアルゴリズムによって量子ゲートUに対応するパラメータベクトル[数5-7]を最適化してターゲット関数を最小化し、それにより実験で測定して得られたプロセス行列Xexpと最も近いUexpを見つける。
Figure 0007371234000005
Figure 0007371234000006
別の例示的な実施例では、実際の測定データは量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を含む。選択可能に、少なくとも1つの選定された入力量子状態を取得し、量子ゲートによって入力量子状態に対して処理を行い、出力量子状態を獲得し、出力量子状態に対して量子状態トモグラフィを行い、量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を獲得する。
量子状態の決定は量子状態トモグラフィの方法によって獲得することができる。量子状態トモグラフィの基本的な原理は、事前に選ばれた一連の回転ゲートによって該量子状態を異なる方向に投影し、異なる投影方向に測定された確率に基づいて、最尤推定に基づいて、該量子状態に対応する密度行列をフィッティングすることができることである。したがって、量子ゲートの出力量子状態に対して量子状態トモグラフィを行うことによって、量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を獲得することができる。
ステップ230:実際の測定データ及び理想的なデータに基づき、制御外場に対応する勾配を計算する。
本願の実施例では、実際の測定データ及び理想的なデータに基づき、制御外場に対応する勾配を計算し、次に該勾配に基づいて制御外場に対して更新を行う。ここで、理想的なデータは上記量子ゲートの理想特性を反映することに用いられるデータである。例えば、実際の測定データが量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を含む場合、理想的なデータは該量子ゲートに対応する理想的なゲート演算子を含む。また例えば、実際の測定データが量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を含む場合、理想的なデータは該量子ゲートの理想的な出力密度行列を含む。上記理想的なデータ(例えば理想的なゲート演算子、及び理想的な出力密度行列)は量子ゲートの設計場合を予め組み合わせて設定することができる。勾配制約を有するこのような最適化アルゴリズムは、勾配制約のない最適化アルゴリズムに比べて、より速い最適化速度を有し、それにより最適化コストを節約する。
選択可能に、本ステップは以下のサブステップを含む。
1:ターゲット関数及び制御外場に対応する波形関数に基づいて、勾配計算式を導出して獲得する。ここで、ターゲット関数は実際の測定データと理想的なデータとの間の差を計測することに用いられ、且つ該ターゲット関数の最適化ターゲットは該ターゲット関数の値を最小化することであり、
2:勾配計算式を採用して実際の測定データ及び理想的なデータに基づき、制御外場に対応する勾配を計算して獲得する。
ターゲット関数は量子ゲートの精度に関係があり、量子ゲートの精度の計測方式に基づき、ターゲット関数を構造することができる。また、本願は二種類の手段を提供しており、一種類の手段はゲート演算子に基づく最適化手段であり、別の一種類は密度行列に基づく最適化手段である。したがって、相応なターゲット関数及び勾配計算式も異なるようになる。
ゲート演算子に基づく最適化手段に対して、実際の測定データは量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を含み、ターゲット関数は、[数6-1]であり、
相応な勾配計算式は、[数6-2]である。
Figure 0007371234000007
ここで、Uは量子ゲートに対応する合計の時間発展演算子を表し、Uは量子ゲートに対応するビット間のカップリングのない時間発展演算子を表し、UCZは量子ゲートに対応する理想的なゲート演算子を表し、[数6-3]はUexpを採用して代替し、Uexpは量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を表し、τ=T/Mであり、μA;mは制御外場μを時間に応じて区分して獲得したパルス波形シーケンスのうちのm番目のパルス波形を表し、Qc;mはm番目のパルス波形に対応するカップリング項目の計算値を表し、Qd;mはm番目のパルス波形に対応するデカップリング項目の計算値を表し、Imは複素数の虚数部を表す。ここで、||||はオイラーノルムの二乗を表し、||R||=Tr{R*R}である。Tr{A}は行列Aに対してトレース、すなわち対角要素の和を求めることを表す。
密度行列に基づく最適化手段に対して、実際の測定データは量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を含み、ターゲット関数は、[数7-1]であり、
相応な勾配計算式は、[数7-2]である。
Figure 0007371234000008
Figure 0007371234000009
ここで、ρは量子ゲートに対応する出力密度行列を表し、ρidealは量子ゲートに対応する理想的な出力密度行列を表し、ρ(0)は量子ゲートに対応する入力密度行列を表し、[数7-3]はカップリング項目の時間発展超演算子を表し、[数7-4]はデカップリング項目の時間発展超演算子を表し、[数7-5]はρf;expを採用して代替し、ρf;expは量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を表し、τ=T/Mであり、μA;mは制御外場μを時間に応じて区分して獲得したパルス波形シーケンスのうちのm番目のパルス波形を表し、Qc;mはm番目のパルス波形に対応するカップリング項目の計算値を表し、Qd;mはm番目のパルス波形に対応するデカップリング項目の計算値を表し、該式(6)においてiは虚数単位を表す。
ステップ240:勾配に基づいて制御外場に対して更新を行い、更新後の制御外場を獲得する。ここで、更新後の制御外場は量子ゲートに対応する量子ビット上に印加して、量子ゲートの精度に対して最適化を行うことに用いられる。
選択可能に、勾配及び学習率に基づいて、更新数値を計算して獲得し、現在の制御外場及び更新数値に基づいて、更新後の制御外場を計算して獲得する。例えば、勾配及び学習率を掛け算して更新数値を獲得し、次に該更新数値と現在の制御外場とを加算して、更新後の制御外場を獲得する。ここで、学習率は経験的定数である。
また、本願の実施例では、GRAPEアルゴリズムを採用して量子ゲート(制御外場)に対して最適化を行ってもよい。量子ゲートが最適化停止条件を満たさない場合、更新後の制御外場を現在の制御外場とし、且つ再び上記ステップ220から実行し始め、量子ゲートが最適化停止条件を満たす場合、最適化フローを停止させる。選択可能に、最適化停止条件は、実際の測定データにより反映された量子ゲートの実際の特性が設定された指標に達すること、及び、更新前後の制御外場の変化量が設定された数値未満であることのうちの少なくとも一項を含む。
以上のように、本願が提供する量子ゲート最適化手段は、データフィードバック駆動を利用して実現される閉ループ最適化手段である。本願は勾配制約を有する最適化アルゴリズムと実際の測定データとを互いに組み合わせることによって、一方では、制御外場に対する最適化が勾配制約を有するため、勾配制約のないいくつかの最適化手段に比べて、最適化時間を減少させ、最適化コストを低減させることができる。他方では、最適化プロセスで量子ゲートの実際の測定データを収集して、該実際の測定データをフィードバックとして最適化を行うため、それにより最適化効果及び精度を保証し、上記2つの面を統合して、精度と効率とを両立させる量子ゲート最適化手段を実現する。
以下、CZゲートを例として、本願の技術的手段を採用してCZゲートに対して最適化を行うプロセスに対して紹介及び説明を行う。
1.非断熱CZゲート
制御外場がないときに、2ビットシステム(A,B)のハミルトニアンは、[数8-1]として書くことができ、ここで、Hi=A,Bはシングルビットのハミルトニアンであり、Ii=A,Bは単位演算子であり、Hintは2ビットの間の相互作用を表す。CZゲートの実現はそのうちの1つのビットの第2励起状態を介して実現され、1つの3エネルギー準位のシングルビットハミルトニアン([数8-2]=1、[数8-2]は簡略化されたプランク定数を代表し、便宜上、それを自然単位系における1として取る)に対して、その形式は、[数8-3]であり、各ビット(i=A,B)に対して、ω及びΔはそれぞれ該ビットの共振周波数及び非調和性(「非調和」と略称)を代表する。ここで実験においてビットサンプルの1つのパラメータ例を与え、ω/2π=5.176GHz、ω/2π=4.438GHz、及びΔ/2π=-245.2MHz、Δ/2π=-255.5MHzである。
Figure 0007371234000010
また、2ビットシステム(A,B)の相互作用ハミルトニアンは、[数9-1]であり、ここで、[数9-2]であり、[数9-2]はそれぞれ昇降演算子を表し、gは2ビット間のカップリング強度であり、実験サンプルのパラメータ例はg/2π=8.5GHzである。
Figure 0007371234000011
2ビットの間の弱カップリング条件(g<<|ω-ω|)のため、制御外場がない場合、2ビットの間の確率交換は基本的に無視できる。しかし、1つのz方向の制御外場が印加されるときに、2つのビットのために1つの共振環境を造ることができ、この制御外場は、Hext(t)=μ(t)P (10)として書くことができ、
ここで[数10-1]であり、[数10-2]である。IはBビット上に操作が印加されないことを表し、すなわち1つの単位行列に対応する。Pは1つの定数行列であり、対角要素のみが存在する。|j〉及び〈j|はそれぞれAビットの基底ベクトルを表し、|j〉は右基底ベクトルであり、〈j=|は左基底ベクトルである。したがって、合計のカップリングハミルトニアンは、[数10-3]であり、制御外場が[数10-4]であるときに、2ビットシステムは|1〉と|2〉との間に共振が発生することになる。書きやすくするために、以下に、任意の状態[数10-5]を|jj′〉と略記し、第1位置の文字はビットAを表し、第2位置の文字はビットBを表す。
Figure 0007371234000012
このような制御外場の下で、さらに2ビットシステムを1つの5エネルギー準位の場合に簡略化して処理することができる。簡略化された5エネルギー準位のHilbert(ヒルベルト)空間{|00〉,|10〉,|01〉,|11〉,|20〉}において、2ビット量子システムのハミルトニアンH(t)は以下の形式で表すことができる。
Figure 0007371234000013
ここで|10〉と|01〉との間のカップリングは無視する。
共振条件[数12-1]の下で、上記ハミルトニアンH(t)は、と略記することができ、
また、量子ビット間カップリング(g=0)のない補助ハミルトニアンH(t)は下記式[数12-3]により与えられ得る。
Figure 0007371234000014
次に、時間発展演算子を構成し、U=exp(-iHT)及びU=exp(-iHT)、iは虚数単位を表す。式(12)により与えられるハミルトニアンHは、そのカップリング作用が|11〉及び|20〉のみに存在する。|11〉及び|20〉で構成される2次元サブ空間において、2つの演算子、I=|11〉〈11|+|20〉〈20|及びX=|11〉〈20|+|20〉〈11|を導入する。したがって、2×2のサブ空間におけるハミルトニアンは、[数13-1]として書くことができ、
時間T内に、その相応な時間発展演算子は、[数13-2]として書くことができ、
Figure 0007371234000015
ここで[数14-1]であり、[数14-2]であり、iは虚数単位を表す。式(15)の右側第2項は回転演算子であり、[数14-3]として展開することができ、
発展時間が半周期である場合、すなわち[数14-4]であり、2次元サブ空間の時間発展演算子は、[数14-5]として書くことができ、
Figure 0007371234000016
したがって、合計の時間発展演算子は、[数15-1]であり、
また、カップリングのない時間発展演算子は、[数15-2]であり、
自明な動的位相が除去された時間発展演算子は、[数15-3]であり、
もし初期状態がサブ空間{|00〉,|10〉,|01〉,|11〉}のみに存在すれば、式(20)における右側の最後一項は無視できるため、この時間発展演算子は1つの理想的なCZゲートとなる。
Figure 0007371234000017
Figure 0007371234000018
2.ゲート演算子に基づく最適化手段
発展プロセスで回避不可能な誤差が存在するため、簡単な四角いパルス(μ(0<t<T)=μA;r)は制御外場としてハイフィデリティのCZゲートを生じさせることができない。したがって、制御外場μ(t)の形式を修正する必要がある。この時に、H(t)及びH(t)という2つのハミルトニアンは時間に依存し、相応な時間発展演算子は[数16-1]及び[数16-2]に変わるべきであり、ここでTは前向きに伝播する時間順序演算子を表し、iは虚数単位を表す。便宜上、時間TをM個の部分(τ=T/M)に分け、且つ制御外場μ(t)を[数16-3]に離散化し、
ハミルトニアンH(t)は離散化されて、[数16-4]に変わることができ、
デカップリングされたハミルトニアンH(t)は離散化されて、[数16-5]に変わることができ、
相応な2つの時間発展演算子は、[数16-6]に変わり、
ここで[数16-7]であり、[数16-8]であり、iは虚数単位を表し、自明な動的位相が除去された後の時間発展演算子は最適化を行う必要があるCZゲートUCZである。
Figure 0007371234000019
ゲート演算子に基づく最適化手段において、ターゲット関数を[数17-1]として定義し、制御外場μ(t)の離散化のため、Fはすべてのパルス振幅の関数であり、すなわち[数17-2]である。m番目の振幅μA;mに対して、ターゲット関数の勾配は、[数17-3]であり、最適化条件は[数17-4]により与えられ、ここでm=1,2,…Mである。
Figure 0007371234000020
Figure 0007371234000021
この最適化条件を満たすために、さらに式(27)における勾配を展開する。U部分の偏導関数は、[数18-1]であり、
Figure 0007371234000022
[数19-1]を計算するために、時間発展演算子を[数19-2]に展開する必要があり、且つ結果[数19-3]を応用し、通常の場合、[数19-4]とHc;mとは互いに交換しない。数値計算を行うために、本願は1つの許容可能な近似[数19-5]を採用し、この結果を利用して、式(28)は、[数19-6]に簡略化することができ、[数19-7]及び[数19-8]という2つの変数を導入して、式(32)は、[数19-9]に書き直されてもよく、ここでQc;mはm番目のパルス波形に対応するカップリング項目の計算値を表し、[数19-10]である。同様な方法でUの偏導を求めて得ることができ、[数19-11]であり、ここでQd;mはm番目のパルス波形に対応するデカップリング項目の計算値を表し、[数19-12]であり、[数19-13]である。式(33)及び式(34)を式(27)に代入すると、[数19-14]を獲得することができ、ここでImは複素数の虚数部を表し、iは虚数単位を表す。
Figure 0007371234000023
Figure 0007371234000024
[数20-1]は解析において直接求めることが難しいため、本願は反復更新に基づくGRAPE方法を採用し、そのプロセスは図3に示される。該手段は1つの初期の推測波形から始め(例えば実験において1つのflattop(フラットトップ)波形又は他の適切な波形を選択して使用することができる)、[数20-2]である。第lステップの反復では、該ステップにおける勾配を数値計算し出し、[数20-3]であり、次に線形伝播方式によって反復し、
[数20-4]
ここで学習率αは1つの経験的定数であり、一連の反復更新[数20-5]によって、最終的に勾配を[数20-6]にし、これは波形が最適値μopt付近に近く、且つ基本的に変化しない([数20-7])ことを意味する。ただ、ここで注意に値するいくつかの点がある。第1に、式(36)は最も簡単なモデルに過ぎず、我々は他のいくつかのより複雑なモデルを選択してもよく、第2に、高次元の最適化問題に対して、初期値の選択も非常に重要になりがちであり、第3に、最適化された波形は純粋に数値計算によって獲得することができるが、このような波形は実際の実験において必ずしも1つの高精度なCZゲートを獲得できず、実験においていくつかの制御不可能な誤差が存在することが多いためである。
Figure 0007371234000025
したがって、本願はデータ駆動に基づく方法を採用するように提案して、上記3番目の問題を部分的に回避する。ここで部分的に回避すると称されることとは実験におけるあるパラメータ、例えばカップリング強度キャリブレーション誤差、及び波形生じ誤差等を最適化によってなるべく減少することができることを指す。しかし、ビット自体の欠陥、例えばデコヒーレンス時間が非常に短いこと等は、最適化できない。実験において、1つの実現可能な方式はPowell(パウエル)アルゴリズムを使用してQPT測定のプロセス行列に対して推定を行い、それにより実際のゲート演算子Uexpを見つけることである。したがって、第lステップの反復では式(35)をに変えることができ、これは実験測定データがフィードバックした勾配を組み合わせ、実験結果を利用して更新し、より効果的に収束に達することになり、且つ最終的な量子ゲートの精度を向上させる。
Figure 0007371234000026
3.Liouville(リウヴィル)空間におけるLindblad(リンドブラッド)マスター方程式及びその表示
散逸を考慮し、密度行列の時間発展はLindbladマスター方程式[数22]により表され、
ここで、H(t)は合計のシステムハミルトニアンであり、{Ls}は散逸するLindblad演算子を表す集合である。Hilbert空間における2つの任意の演算子A及びBに対して、[A,B]=AB-BA、{A,B}=AB+BAであり、それらはそれぞれ交換関係及び反交換関係を表し、iは虚数単位を表す。
Figure 0007371234000027
導出及び数値計算を容易にするために、Liouville空間及びLiouville超演算子の概念を導入する。{|i〉}が基底ベクトルグループであるHilbert空間において、密度行列の展開形式は、[数23-1]であり、Liouville空間において、上記式行列をベクトル形式に変換し、[数23-2]であり、上記式は1つの新しい基底ベクトルグループ{|i,j〉〉}に定義され、且つ一対一で対応する関係|i,j〉〉⇔|i〉〈j|が存在する。その複素共役項[数23-3]を導入すると、その内積形式は、[数23-4]であり、外積形式は|i,j〉〉〈〈k,l|である。Liouville空間における単位演算子(行列)は、[数23-5]として展開することができ、次に、1つの任意のLiouville超演算子[数23-6]を構成し、その行列形式は、[数23-7]であり、ここで[数23-8]である。Liouville超演算子の応用を説明するために、以下、2つの例を挙げる。
Figure 0007371234000028
Figure 0007371234000029
(a)システムハミルトニアンの交換子
一般的なN次元Hilbert空間に対して、システムのハミルトニアンは[数24-1]として展開することができる。Hilbert空間において、交換子は、[数24-2]として書かれ、式(40)及び式(41)を応用して、Liouville空間において上記式は、[数24-3]に書き直されてもよく、したがって、システムハミルトニアンの交換関係の行列形式は以下のとおりである。
[数24-4]
Figure 0007371234000030
(b)Lindblad演算子Lによる散逸
式(38)におけるLindblad方程式の散逸項は、[数25-1]として展開することができ、相応なLiouville超演算子は、[数25-2]として書かれ、単一の量子ビット(N(≧2))のエネルギー緩和部分に対して、Lindblad演算子は、[数25-3]として書かれ、対応するLiouville超演算子は、[数25-4]として書かれ、単一の量子ビットの位相緩和部分に対して、Lindblad演算子は、[数25-5]として書かれ、相応なLiouville超演算子は、[数25-6]として書かれ、以上のように、単一の量子ビットの合計の散逸項に対応するLiouville超演算子は、[数25-7]であり、Liouville超演算子の具体的な形式をLindblad方程式に代入して、密度行列が時間とともに発展する行列方程式を獲得し、その形式は以下のとおりであり、[数25-8]であり、ここで合計のLiouville超演算子[数25-9]はシステム部分[数25-10]及び散逸部分[数25-11]により組成され、すなわち[数25-12]である。式(50)の解は以下の[数25-13]とおりであり、ここで、[数25-14]はLiouville空間における密度行列が時間とともに発展する超演算子に関し、iは虚数単位を表す。
Figure 0007371234000031
Figure 0007371234000032
Figure 0007371234000033
4.密度行列に基づく最適化手段
本願が提案する別の最適化手段は、式(54)及び式(55)を基礎として実現される。実験における2つの量子ビットシステムに対して、{|00〉,|10〉,|01〉,|11〉,|20〉}を基底ベクトルとする5次元Hilbert空間を考慮してもよく、より全面的な{|i(=0,1,2)i(=0,1,2)}を基底ベクトルとする9次元Hilbert空間を考慮してもよい。手段1の処理方法と類似し、本手段においても2つのハミルトニアン、H(t)=H(g)+Hext(μ(t))及びH(t)=H(g=0)+Hext(μ(t))を導入し、対応して2つのLiouville超演算子[数26-1]及び[数26-2]を構造する。動的位相[数26-3]及び[数26-4]を測定することによって、H(t)における追加の演算子を効果的に得ることができる。したがって、[数26-5]は散逸項を含み、[数26-6]は散逸項を含まない。また、外場の離散化、すなわち[数26-7]は2セットのLiouville超演算子を生じさせ、その形式は以下の[数26-8]とおりであり、2つの時間発展超演算子形式は以下[数26-9]のとおりであり、上記式において、[数26-10]はカップリング項目の時間発展超演算子を表し、[数26-11]はデカップリング項目の時間発展超演算子を表す。ここで、[数26-12]であり、各小さな区切りの時間τ=T/Mであり、iは虚数単位を表す。
Figure 0007371234000034
密度行列に基づく最適化手段において、1つの特定の初期状態、例えば[数27-1]且つ[数27-2]を選択することができ、且つ最終状態[数27-3]が理想的な結果[数27-4]に一致するか否かを検査する。Hilbert空間に、本願はターゲット関数を引き入れる。
[数27-5]
Figure 0007371234000035
式(62)の導出は[数28-1]、[数28-2]、及び[数28-3]を応用した。実際の最終状態は通常の場合に1つの混合状態であり、しかし、我々の実験において、弱散逸条件が1つのより良い近似を引き起こし、すなわち[数28-4]である。次に、式(62)をLiouville空間における内積形式に変換する。
[数28-5]
Figure 0007371234000036
類似して、条件[数29-1]によってFρの最小化を制御する。m番目のパルス振幅に対して、その相応な勾配は以下のとおりである。
[数29-2]
Figure 0007371234000037
[数30-1]及び[数30-2]という近似と、[数30-3]、ここで[数30-4]、という条件とを利用し、式(64)は、[数30-5]に簡略化され、
上記式において、Qc;mはm番目のパルス波形に対応するカップリング項目の計算値を表し、Qd;mはm番目のパルス波形に対応するデカップリング項目の計算値を表し、iは虚数単位を表す。ここで、[数30-6]且つ、[数30-7]であり、注意に値する点として、式(67)における等式右側括弧中の2つの項目はいずれも純粋な虚数である。したがって、勾配Kρ;mが実数であることを保証することができる。
Figure 0007371234000038
Figure 0007371234000039
同様に、最適化する条件[数31-1]は、GRAPEの方法によって得る必要があり、図4に示される。第1の手段と同じ思想を利用して、1つの初期の推測波形[数31-2]から始め、且つ勾配に基づき1つの線形反復によって更新を行う。第lステップの反復では同様に、[数31-3]があり、ここで学習率αρは1つの経験的定数である。
Figure 0007371234000040
波形は最適値の付近に収束するときに、[数32-1]があり、すなわち[数32-2]である。同様に、実験において、実験により測定されたデータを導入してフィードバックを行う必要があり、第lステップの反復では、もし実験において測定された実際の出力密度行列が[数32-3]であれば、式(67)における勾配形式を[数32-4]に書き直してもよく、式(73)における勾配は同様に実験情報を混合する。したがって、波形の最適値をより効果的に見つけることもできる。
Figure 0007371234000041
また、初期の制御外場の選択に対して、以下の方式を採用することができる。CZゲートの制御パルスは異なる波形を有する関数として設計されてもよい。通常、1つの相対的に滑らかな波形を選択して、回路に存在するフィルタリング効果を減少させる必要がある。理由としては、上昇時間が速い波形(例えば方形波)に対して、回路にフィルタリング効果が存在するときに、スペクトル上に方形波に対してフーリエ変換を行うことに相当し、方形波の高調波のスペクトルが非常に広いため、影響を受けるスペクトルの範囲が非常に大きく、しかし、1つのより滑らかな波形に対して、影響を受けるスペクトルが相対的に狭い。したがって、滑らかな波形に対して、フィルタリングから受ける影響は比較的小さい。ここで、1つの例のflattop形式の波形の関数形式は以下の[数33-1]のとおりであり、ここで、erf(x)はガウス誤差関数であり、[数33-2]と定義される。パラメータt=0は開始時間を表し、Г及びTはそれぞれ該初期化された制御外場のパルスの振幅値及び時間長さを表し、σはパルスエッジの曲率に関係があり、t≧0である。1つの実験例の初期選択パラメータはГ=-492.5/2πMHzであり、T=52nsであり、σ=3nsである。
Figure 0007371234000042
また、いくつかの他の実施例では、現実の量子システムにいくつかの決定した誤差が存在することを考慮する。したがって、1つのより複雑なモデルを作成し、それらの実際の誤差効果(例えばフィルタリング効果)の具体的な形式を体系のハミルトニアンに考慮することができ、さらにより正確な勾配を求める。
いくつかの他の実施例では、求めて得た勾配に対して修正を行うことは、実際のシステムを組み合わせて所定の境界条件を与えることができ、又はいくつかの勾配修正アルゴリズム(例えば深さ学習によく使われるAdamアルゴリズムにおける勾配修正)をGRAPEの反復に用いることができる。
いくつかの他の実施例では、GRAPEアルゴリズムと他のアルゴリズムとを組み合わせ、勾配が制御外場の効果的な更新を導くことができなくなった後、最適化された制御外場を初期制御外場として、他のアルゴリズムに伝え、且ついくつかの新しいパラメータを選択して最適化を行うことができる。
以下、超伝導量子ビットシステムにおける最適化手段の二種類の実験実現方式を紹介する
(a).ゲート演算子に基づく最適化手段の実験方式
上記のゲート演算子に基づく最適化手段を利用して、実験においてCZゲートに対して最適化を行うことができる。具体的な実現方式は以下のとおりである。図3に示されるように、{I,X,±Y/2,±X/2}という複数の操作によって、2つのビット各自は6つの異なる初期状態に準備され、合計36個の初期状態である。第lステップの反復では、我々はターゲットビットに対して1つの特定のパルス[数34-1]を印加する。初期の波形[数34-2]は1つの比較的に滑らかなflattop波形を選択し、その振幅値は共振点μA;rの付近にあり、合計時間T=52nsは共振周期よりもほぼ長く、エッジ曲率はσ=3nsとして選択される。各々の初期状態に対して、CZゲートを通過した後の最終状態はいずれもQSTによって測定される。もし入力状態がρ(0)であるなら、出力状態ρは式(2)の形式により与えられ、[数34-3]である。プロセス行列[数34-4]は36個の入力量子状態及び対応する出力量子状態を分析することによって獲得することができる。QSTの測定結果に対して、量子状態準備誤差及び測定誤差に対して読み取り修正を行う必要がある。CZゲートの精度を定量的に表すために、我々は[数34-5]と定義し、ここでXidealは理想的なCZゲートに対応するプロセス行列を表す。初期のflattop波形に対応する精度は一般的に悪く、制御波形に対して最適化を行う必要がある。
Figure 0007371234000043
ゲート演算子に基づくこのような最適化手段に対して、反復プロセスで実験におけるゲート演算子[数35-1]を用いる必要がある。ところが、実験においてQPT測定によって獲得したのはプロセス行列x(1)である。したがって、それに対応する[数35-2]を見つける必要がある。前に紹介したPowellアルゴリズムを利用して、[数35-3]はよりよく推定され得る。実験において、2つのビットの自明な動的位相[数35-4]及び[数35-5]はRamsey(ラムジー)方法によってキャリブレーションを行うことができ、且つ[数35-6]の後の量子ゲート操作に補償し、よって、QPT結果によって分析して獲得した[数35-7]は自動的にカップリング相互作用のない補助演算子[数35-8]を含む。注意に値する点として、現実のシステムが多くの追加のノイズを含むため、CZゲートが完全にユニタリではないことを引き起こし、その精度は依然としてプロセス行列x(1)により計測する必要があり、しかし、反復プロセスで最適的に推定された[数35-9]は、依然として精度の上昇に対して重要な指導意味を有する。離散化された勾配ベクトル[数35-10]を計算するために、波形源を制御する任意波形ジェネレータ(Arbitrary Waveform Generator、AWGと略称)の分解能限界を考慮し、離散時間ステップ幅をなるべく短く設定することができ、例のパラメータは0.5nsであり、学習率は我々の実際の場合に基づいて、経験的にαu≒0.08GHzに設定される。パラメータ[数35-11]及び[数35-12]に対して、l番目の制御波形[数35-13]に基づいて計算し出すことができる。最後に式(37)により計算し出された勾配を利用し、且つ式(36)に基づいて次のステップの波形[数35-14]を計算し出し、実際の実験において、波形をよりよく生じさせ、回路におけるフィルタリング影響を減少させるために、この離散化された波形を1つの連続的な波形として改めて補間してもよく、且つAWGに送信して次回の反復を行う。
Figure 0007371234000044
Figure 0007371234000045
(b).密度行列に基づく最適化手段の実験プロセス及び結果
密度行列に基づく最適化手段に対して、理論手段において、簡単のために、我々は1つのみの初期状態を選択して使用するが、実際に、初期状態の選択は多様であってもよい。例えば2つの初期状態[数36-1]及び[数36-2]を考慮することができ、それらはそれぞれ{Y/2,-Y/2}及び{-Y/2,Y/2}の回転ゲートによって基底状態に作用して獲得することができ、2つの初期状態の選択は実験における準備及び測定誤差による影響を部分的に相殺するためである。我々は同様に第1の手段の初期波形[数36-3]から始める。第lステップの反復では、我々は波形が[数36-4]である外場を印加し且つQSTによって2つの選定された初期状態が外場を通過した後の出力量子状態を測定する。各々の出力された量子状態[数36-5]に対して、その勾配ベクトルは、[数36-6]であり、波形[数36-7]及び[数36-8]によって式(73)に基づいて計算し出される。選択された2つの状態が対称であるため、我々は獲得した2つの勾配を平均化し、式(72)により次回の波形[数36-9]を計算し出し、ここで学習率の選択例のパラメータはαρ≒0.06GHzであり、同様にそれを連続波形として補間し、AWGに送信する。
Figure 0007371234000046
Figure 0007371234000047
本願はCZゲートに対して最適化する二種類の異なるデータ駆動のGRAPE最適化手段を提案し、この二種類の手段はそれぞれゲート演算子及び特定の出力密度行列に基づき、2つの異なるターゲット関数を最小化することによって最適な制御外場を得る。フィードバック制御メカニズムに基づいて、各手段のキーポイントは入力制御外場と実験測定値(実際のゲート演算子又は実際の出力密度行列)との混合情報を利用して勾配ベクトルを数値計算することである。この理論を基礎として、本願は超伝導量子ビットシステムを利用し、2ビットCZゲートの最適化の実現方式を例示的に実現する。関連技術に比べて、GRAPEアルゴリズムは、殊にパラメータ空間が比較的大きい場合に対して、最適化速度において効率が相対的に高い。
下記は本願の装置実施例であり、本願の方法実施例を実行することに用いることができる。本願の装置実施例に開示されていない細部は、本願の方法実施例を参照する。
図5は、本願の一実施例が提供する量子ゲートの最適化装置のブロック図を示す。該装置は上記方法例示を実現する機能を有し、上記機能はハードウェアにより実現されてもよく、ハードウェアにより相応なソフトウェアを実行して実現されてもよい。該装置は上記において紹介したコンピュータ機器であってもよく、コンピュータ機器に設置されてもよい。図5に示されるように、該装置500は、外場取得モジュール510と、データ収集モジュール520と、勾配計算モジュール530と、外場更新モジュール540と、を含んでもよい。
外場取得モジュール510は、量子ゲートに対応する初期化された制御外場を取得することに用いられる。
データ収集モジュール520は、上記制御外場を上記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加し、上記量子ゲートの実際の測定データを収集することに用いられ、上記実際の測定データは上記量子ゲートの実際の特性を反映することに用いられる。
勾配計算モジュール530は、上記実際の測定データ及び理想的なデータに基づき、上記制御外場に対応する勾配を計算することに用いられる。
外場更新モジュール540は、上記勾配に基づいて上記制御外場に対して更新を行い、更新後の制御外場を獲得することに用いられる。ここで、上記更新後の制御外場は上記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加して、上記量子ゲートの精度に対して最適化を行うことに用いられる。
例示的な実施例では、上記勾配計算モジュール530は、
ターゲット関数及び上記制御外場に対応する波形関数に基づいて、勾配計算式を導出して獲得することであって、ここで、上記ターゲット関数は上記実際の測定データと上記理想的なデータとの間の差を計測することに用いられ、且つ上記ターゲット関数の最適化ターゲットは上記ターゲット関数の値を最小化することである、ことと、
上記勾配計算式を採用して上記実際の測定データ及び上記理想的なデータに基づき、上記制御外場に対応する勾配を計算して獲得することと、に用いられる。
例示的な実施例では、上記実際の測定データは上記量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を含む。上記データ収集モジュール520は、上記量子ゲートに対して量子プロセストモグラフィを行い、上記量子ゲートに対応するプロセス行列を獲得することと、上記量子ゲートに対応するプロセス行列に基づき、上記量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を決定することと、に用いられる。
例示的な実施例では、上記実際の測定データは上記量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を含む。上記データ収集モジュール520は、少なくとも1つの選定された入力量子状態を取得することと、上記量子ゲートによって上記入力量子状態に対して処理を行い、出力量子状態を獲得することと、上記出力量子状態に対して量子状態トモグラフィを行い、上記量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を獲得することと、に用いられる。
例示的な実施例では、上記外場更新モジュール540は、上記勾配及び学習率に基づいて、更新数値を計算して獲得することと、現在の制御外場及び上記更新数値に基づいて、上記更新後の制御外場を計算して獲得することと、に用いられる。
例示的な実施例では、上記データ収集モジュール520は、上記制御外場を時間に応じて区分してパルス波形シーケンスを獲得することであって、上記パルス波形シーケンスは複数の時点に対応するパルス波形を含む、ことと、上記量子ゲートに対応する量子ビット上に上記複数の時点に対応するパルス波形を印加することと、に用いられる。
例示的な実施例では、上記装置500はさらに条件判断モジュールを含み(図5において図示せず)、
上記条件判断モジュールは、
上記量子ゲートが最適化停止条件を満たさない場合、上記更新後の制御外場を現在の制御外場とし、且つ上記制御外場を上記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加する上記ステップから再び実行し始め、上記制御外場に対して反復更新を行うことと、
上記量子ゲートが最適化停止条件を満たす場合、最適化フローを停止させることと、に用いられ、
ここで、上記最適化停止条件は、上記実際の測定データにより反映された上記量子ゲートの実際の特性が設定された指標に達すること、及び、更新前後の制御外場の変化量が設定された数値未満であること、のうちの少なくとも一項を含む。
以上のように、本願が提供する量子ゲート最適化手段は、データフィードバック駆動を利用して実現される閉ループ最適化手段である。本願は勾配制約を有する最適化アルゴリズムと実際の測定データとを互いに組み合わせることによって、一方では、制御外場に対する最適化が勾配制約を有するため、勾配制約のないいくつかの最適化手段に比べて、最適化時間を減少させ、最適化コストを低減させることができる。他方では、最適化プロセスで量子ゲートの実際の測定データを収集して、該実際の測定データをフィードバックとして最適化を行うため、それにより最適化効果及び精度を保証し、上記2つの面を統合して、精度と効率とを両立させる量子ゲート最適化手段を実現する。
説明する必要がある点として、上記実施例が提供する装置は、その機能を実現するときに、上記各機能モジュールの分割のみを例として説明し、実際の応用において、必要に基づいて上記機能を異なる機能モジュールに割り当てて完了することができ、すなわち機器の内部構造を異なる機能モジュールに分割して、以上記述された全部又は部分の機能を完了する。また、上記実施例が提供する装置は方法実施例と同一発想に属し、その具体的な実現プロセスは詳しく方法実施例を参照し、ここで改めて説明はしない。
図6は本願の一実施例が提供するコンピュータ機器の構造ブロック図を示す。該コンピュータ機器は上記実施例に提供された量子ゲートの最適化方法を実施することに用いることができる。該コンピュータ機器が古典的なコンピュータであることを例とする。
該コンピュータ機器600は処理ユニット(例えばCPU(Central Processing Unit、中央プロセッサ)と、GPU(Graphics Processing Unit、グラフィックプロセッサ)と、FPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルロジックゲートアレイ)等)601と、RAM(Random-Access Memory、ランダムアクセスメモリ)602及びROM(Read-Only Memory、読み出し専用メモリ)603を含むシステムメモリ604と、システムメモリ604と中央処理ユニット601とを接続するシステムバス605と、を含む。該コンピュータ機器600はさらに、サーバ内の各デバイスの間に情報を伝送することを助ける基本的な入力/出力システム(Input Output System、I/Oシステム)606と、オペレーティングシステム613、アプリケーションプログラム614及び他のプログラムモジュール615を記憶することに用いられる大容量記憶機器607と、を含む。
該基本的な入力/出力システム606は情報を表示することに用いられるディスプレイ608と、ユーザが情報を入力することに用いられるマウス、キーボードのような入力機器609と、を含む。ここで、該ディスプレイ608及び入力機器609はいずれもシステムバス605に接続される入力出力コントローラ610によって中央処理ユニット601に接続される。該基本的な入力/出力システム606はさらに入力出力コントローラ610を含んでもよく、キーボード、マウス、又は電子スタイラス等の複数の他の機器からの入力を受信して処理することに用いられる。類似して、入力出力コントローラ610はさらに、ディスプレイスクリーン、印刷機又は他のタイプの出力機器に出力を提供する。
該大容量記憶機器607はシステムバス605に接続される大容量記憶コントローラ(図示せず)によって中央処理ユニット601に接続される。該大容量記憶機器607及びそれと関連するコンピュータ可読媒体はコンピュータ機器600のために不揮発性記憶を提供する。つまり、該大容量記憶機器607はハードディスク又はCD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory、読み出し専用光ディスク)ドライバのようなコンピュータ可読媒体(図示せず)を含んでもよい。
一般性を失うことなく、該コンピュータ可読媒体はコンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含んでもよい。コンピュータ記憶媒体はコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータ等のような情報を記憶することに用いられる如何なる方法又は技術で実現される揮発性及び不揮発性、移動可能及び移動不可能媒体を含んでもよい。コンピュータ記憶媒体はRAM、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ)、フラッシュメモリ又は他の固体状態記憶技術、CD-ROM、DVD(Digital Video Disc、高密度デジタルビデオ光ディスク)又は他の光学記憶、磁気テープカセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶又は他の磁気記憶機器を含む。もちろん、当業者が分かるように、該コンピュータ記憶媒体は上記のいくつかに限られない。上記のシステムメモリ604及び大容量記憶機器607はメモリと総称されてもよい。
本願の実施例に基づいて、該コンピュータ機器600はさらに、インターネット等のようなネットワークによってネットワークにおける遠隔コンピュータに接続して動作させることができる。すなわちコンピュータ機器600は該システムバス605に接続されるネットワークインタフェースユニット611によってネットワーク612に接続されてもよく、又は、ネットワークインタフェースユニット611を使用して他のタイプのネットワーク又は遠隔コンピュータシステム(図示せず)に接続されてもよい。
上記メモリはさらに少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット又は命令セットを含み、該少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット又は命令セットはメモリに記憶され、且つ配置を経て1つ又は1つ以上のプロセッサにより実行され、上記量子ゲートの最適化方法を実現する。
一例示的な実施例では、さらにコンピュータ可読記憶媒体を提供しており、上記記憶媒体に少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット又は命令セットが記憶されており、上記少なくとも1つの命令、上記少なくとも1つのプログラム、上記コードセット又は命令セットはプロセッサに実行されるときに上記量子ゲートの最適化方法を実現する。
選択可能に、該コンピュータ可読記憶媒体は、ROM(Read-Only Memory、読み出し専用メモリ)、RAM(Random-Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、SSD(Solid State Drives、固体ハードディスク)又は光ディスク等を含んでもよい。ここで、ランダムアクセス記憶体はReRAM(Resistance Random Access Memory、抵抗式ランダムアクセス記憶体)及びDRAM(Dynamic Random Access Memory、動的ランダムアクセスメモリ)を含んでもよい。
一例示的な実施例では、さらにコンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムを提供しており、上記コンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムはコンピュータ命令を含み、上記コンピュータ命令はコンピュータ可読記憶媒体に記憶されている。コンピュータ機器のプロセッサは上記コンピュータ可読記憶媒体から上記コンピュータ命令を読み取り、上記プロセッサは上記コンピュータ命令を実行し、上記コンピュータ機器に上記量子ゲートの最適化方法を実行させる。
理解すべきであるように、本明細書に言及される「複数」とは2つ又は2つ以上であることを指す。「及び/又は」は、関連対象の関連関係を記述し、3種の関係が存在してもよいことを表す。例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在すること、A及びBが同時に存在すること、及びBが単独で存在することという3種の場合を表すことができる。「/」という文字は一般的に前後の関連対象が「又は」の関係であることを表す。また、本明細書に記述されたステップの番号は、ステップ間の一種の可能な実行先後順序を例示的に示すものに過ぎず、いくつかの他の実施例では、上記ステップは番号の順序に応じて実行されなくてもよい。例えば2つの異なる番号のステップは同時に実行され、又は2つの異なる番号のステップは図示とは反対する順序に応じて実行される。本願の実施例はこれに対して限定しない。
上述は単に本願の例示的な実施例であり、本願を制限することには用いられず、本願の精神及び原則内において行われる如何なる修正、均等物への置換や改良等もいずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
11 希釈冷凍機
12 測定制御システム
13 上位機
15 量子チップ
500 装置
510 外場取得モジュール
520 データ収集モジュール
530 勾配計算モジュール
540 外場更新モジュール
600 コンピュータ機器
601 中央処理ユニット
604 システムメモリ
605 システムバス
606 出力システム
607 大容量記憶機器
608 ディスプレイ
609 入力機器
610 入力出力コントローラ
611 ネットワークインタフェースユニット
612 ネットワーク
613 オペレーティングシステム
614 アプリケーションプログラム
615 プログラムモジュール

Claims (23)

  1. コンピュータ機器により実行される、量子ゲートの最適化方法であって、前記方法は、
    量子ゲートに対応する初期化された制御外場を取得するステップと、
    前記制御外場を前記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加し、前記量子ゲートの実際の測定データを収集するステップであって、前記実際の測定データは前記量子ゲートの実際の特性を反映することに用いられる、ステップと、
    前記実際の測定データ及び理想的なデータに基づき、前記制御外場に対応する勾配を計算するステップと、
    前記勾配に基づいて前記制御外場に対して更新を行い、更新後の制御外場を獲得するステップであって、前記更新後の制御外場は前記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加して、前記量子ゲートの精度に対して最適化を行うことに用いられる、ステップと、を含む、量子ゲートの最適化方法。
  2. 前記実際の測定データ及び理想的なデータに基づき、前記制御外場に対応する勾配を計算する前記ステップは、
    ターゲット関数及び前記制御外場に対応する波形関数に基づいて、勾配計算式を導出して獲得するステップであって、前記ターゲット関数は前記実際の測定データと前記理想的なデータとの間の差を計測することに用いられ、且つ前記ターゲット関数の最適化ターゲットは前記ターゲット関数の値を最小化することである、ステップと、
    前記勾配計算式を採用して前記実際の測定データ及び前記理想的なデータに基づき、前記制御外場に対応する勾配を計算して獲得するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記実際の測定データは前記量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を含み、前記ターゲット関数は、[数1-1]であり、
    前記勾配計算式は、[数1-2]であり、
    Ucは前記量子ゲートに対応する合計の時間発展演算子を表し、Udは前記量子ゲートに対応するビット間のカップリングのない時間発展演算子を表し、UCZは前記量子ゲートに対応する理想的なゲート演算子を表し、[数1-3]はUexpを採用して代替し、Uexpは前記量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を表し、τ=T/Mであり、μA;mは前記制御外場μAを時間に応じて区分して獲得したパルス波形シーケンスのうちのm番目のパルス波形を表し、Qc;mは前記m番目のパルス波形に対応するカップリング項目の計算値を表し、Qd;mは前記m番目のパルス波形に対応するデカップリング項目の計算値を表し、Imは複素数の虚数部を表す、請求項2に記載の方法。
  4. 前記実際の測定データは前記量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を含み、前記ターゲット関数は、[数2-1]であり、
    前記勾配計算式は、[数2-2]であり、
    ρは前記量子ゲートに対応する出力密度行列を表し、ρidealは前記量子ゲートに対応する理想的な出力密度行列を表し、ρ(0)は前記量子ゲートに対応する入力密度行列を表し、[数2-3]はカップリング項目の時間発展超演算子を表し、[数2-4]はデカップリング項目の時間発展超演算子を表し、[数2-5]はρf;expを採用して代替し、ρf;expは前記量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を表し、τ=T/Mであり、μA;mは前記制御外場μを時間に応じて区分して獲得したパルス波形シーケンスのうちのm番目のパルス波形を表し、Qc;mは前記m番目のパルス波形に対応するカップリング項目の計算値を表し、Qd;mは前記m番目のパルス波形に対応するデカップリング項目の計算値を表し、iは虚数単位を表す、請求項2に記載の方法。
  5. 前記実際の測定データは前記量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を含み、
    前記量子ゲートの実際の測定データを収集する前記ステップは、
    前記量子ゲートに対して量子プロセストモグラフィを行い、前記量子ゲートに対応するプロセス行列を獲得するステップと、
    前記量子ゲートに対応するプロセス行列に基づき、前記量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を決定するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記実際の測定データは前記量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を含み、
    前記量子ゲートの実際の測定データを収集する前記ステップは、
    少なくとも1つの選定された入力量子状態を取得するステップと、
    前記量子ゲートによって前記入力量子状態に対して処理を行い、出力量子状態を獲得するステップと、
    前記出力量子状態に対して量子状態トモグラフィを行い、前記量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を獲得するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記勾配に基づいて前記制御外場に対して更新を行い、更新後の制御外場を獲得する前記ステップは、
    前記勾配及び学習率に基づいて、更新数値を計算して獲得するステップと、
    現在の制御外場及び前記更新数値に基づいて、前記更新後の制御外場を計算して獲得するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記制御外場を前記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加する前記ステップは、
    前記制御外場を時間に応じて区分してパルス波形シーケンスを獲得するステップであって、前記パルス波形シーケンスは複数の時点に対応するパルス波形を含む、ステップと、
    前記量子ゲートに対応する量子ビット上に前記複数の時点に対応するパルス波形を印加するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記勾配に基づいて前記制御外場に対して更新を行い、更新後の制御外場を獲得する前記ステップの後、さらに、
    前記量子ゲートが最適化停止条件を満たさない場合、前記更新後の制御外場を現在の制御外場とし、且つ前記制御外場を前記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加する前記ステップから再び実行し始め、前記制御外場に対して反復更新を行うステップと、
    前記量子ゲートが最適化停止条件を満たす場合、最適化フローを停止させるステップと、を含み、
    前記最適化停止条件は、前記実際の測定データにより反映された前記量子ゲートの実際の特性が設定された指標に達すること、及び、更新前後の制御外場の変化量が設定された数値未満であること、のうちの少なくとも一項を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記初期化された制御外場に対応する波形関数は、[数3-1]であり、
    erf(x)はガウス誤差関数であり、[数3-2]と定義され、パラメータt=0は開始時間を表し、Γ及びTはそれぞれ前記初期化された制御外場のパルスの振幅値及び時間長さを表し、σはパルスエッジの曲率に関係があり、t≧0である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 量子ゲートの最適化装置であって、前記装置は、外場取得モジュールと、データ収集モジュールと、勾配計算モジュールと、外場更新モジュールと、を含み、
    前記外場取得モジュールは、量子ゲートに対応する初期化された制御外場を取得することに用いられ、
    前記データ収集モジュールは、前記制御外場を前記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加し、前記量子ゲートの実際の測定データを収集することに用いられ、前記実際の測定データは前記量子ゲートの実際の特性を反映することに用いられ、
    前記勾配計算モジュールは、前記実際の測定データ及び理想的なデータに基づき、前記制御外場に対応する勾配を計算することに用いられ、
    前記外場更新モジュールは、前記勾配に基づいて前記制御外場に対して更新を行い、更新後の制御外場を獲得することに用いられ、前記更新後の制御外場は前記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加して、前記量子ゲートの精度に対して最適化を行うことに用いられる、量子ゲートの最適化装置。
  12. 前記勾配計算モジュールは、
    ターゲット関数及び前記制御外場に対応する波形関数に基づいて、勾配計算式を導出して獲得することであって、前記ターゲット関数は前記実際の測定データと前記理想的なデータとの間の差を計測することに用いられ、且つ前記ターゲット関数の最適化ターゲットは前記ターゲット関数の値を最小化することである、ことと、
    前記勾配計算式を採用して前記実際の測定データ及び前記理想的なデータに基づき、前記制御外場に対応する勾配を計算して獲得することと、に用いられる、請求項11に記載の装置。
  13. 前記実際の測定データは前記量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を含み、前記ターゲット関数は、[数4-1]であり、
    前記勾配計算式は、[数4-2]であり、
    Ucは前記量子ゲートに対応する合計の時間発展演算子を表し、Uは前記量子ゲートに対応するビット間のカップリングのない時間発展演算子を表し、UCZは前記量子ゲートに対応する理想的なゲート演算子を表し、[数4-3]はUexpを採用して代替し、Uexpは前記量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を表し、τ=T/Mであり、μA;mは前記制御外場μを時間に応じて区分して獲得したパルス波形シーケンスのうちのm番目のパルス波形を表し、Qc;mは前記m番目のパルス波形に対応するカップリング項目の計算値を表し、Qd;mは前記m番目のパルス波形に対応するデカップリング項目の計算値を表し、Imは複素数の虚数部を表す、請求項12に記載の装置。
  14. 前記実際の測定データは前記量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を含み、前記ターゲット関数は、[数5-1]であり、
    前記勾配計算式は、[数5-2]であり、
    ρは前記量子ゲートに対応する出力密度行列を表し、ρidealは前記量子ゲートに対応する理想的な出力密度行列を表し、ρ(0)は前記量子ゲートに対応する入力密度行列を表し、[数5-3]はカップリング項目の時間発展超演算子を表し、[数5-4]はデカップリング項目の時間発展超演算子を表し、[数5-5]はρf;expを採用して代替し、ρf;expは前記量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を表し、τ=T/Mであり、μA;mは前記制御外場μAを時間に応じて区分して獲得したパルス波形シーケンスのうちのm番目のパルス波形を表し、Qc;mは前記m番目のパルス波形に対応するカップリング項目の計算値を表し、Qd;mは前記m番目のパルス波形に対応するデカップリング項目の計算値を表し、iは虚数単位を表す、請求項12に記載の装置。
  15. 前記実際の測定データは前記量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を含み、
    前記データ収集モジュールは、
    前記量子ゲートに対して量子プロセストモグラフィを行い、前記量子ゲートに対応するプロセス行列を獲得することと、
    前記量子ゲートに対応するプロセス行列に基づき、前記量子ゲートに対応する実際のゲート演算子を決定することと、に用いられる、請求項11に記載の装置。
  16. 前記実際の測定データは前記量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を含み、
    前記データ収集モジュールは、
    少なくとも1つの選定された入力量子状態を取得することと、
    前記量子ゲートによって前記入力量子状態に対して処理を行い、出力量子状態を獲得することと、
    前記出力量子状態に対して量子状態トモグラフィを行い、前記量子ゲートに対応する実際の出力密度行列を獲得することと、に用いられる、請求項11に記載の装置。
  17. 前記外場更新モジュールは、
    前記勾配及び学習率に基づいて、更新数値を計算して獲得することと、
    現在の制御外場及び前記更新数値に基づいて、前記更新後の制御外場を計算して獲得することと、に用いられる、請求項11に記載の装置。
  18. 前記データ収集モジュールは、
    前記制御外場を時間に応じて区分してパルス波形シーケンスを獲得することであって、前記パルス波形シーケンスは複数の時点に対応するパルス波形を含む、ことと、
    前記量子ゲートに対応する量子ビット上に前記複数の時点に対応するパルス波形を印加することと、に用いられる、請求項11に記載の装置。
  19. 前記装置はさらに条件判断モジュールを含み、
    前記条件判断モジュールは、
    前記量子ゲートが最適化停止条件を満たさない場合、前記更新後の制御外場を現在の制御外場とし、且つ前記制御外場を前記量子ゲートに対応する量子ビット上に印加することから再び実行し始め、前記制御外場に対して反復更新を行うことと、
    前記量子ゲートが最適化停止条件を満たす場合、最適化フローを停止させることと、に用いられ、
    前記最適化停止条件は、前記実際の測定データにより反映された前記量子ゲートの実際の特性が設定された指標に達すること、及び、更新前後の制御外場の変化量が設定された数値未満であること、のうちの少なくとも一項を含む、請求項11に記載の装置。
  20. 前記初期化された制御外場に対応する波形関数は、[数6-1]であり、
    erf(x)はガウス誤差関数であり、[数6-2]と定義され、パラメータt=0は開始時間を表し、Γ及びTはそれぞれ前記初期化された制御外場のパルスの振幅値及び時間長さを表し、σはパルスエッジの曲率に関係があり、t≧0である、請求項11~19のいずれか一項に記載の装置。
  21. コンピュータ機器であって、前記コンピュータ機器はプロセッサとメモリとを含み、前記メモリに、少なくとも1つのプログラム、コードセット又は命令セットが記憶されており、前記少なくとも1つのプログラム、前記コードセット、又は命令セットは前記プロセッサによりロードされ且つ実行されて、請求項1~10のいずれか一項に記載の量子ゲートの最適化方法を実施する、コンピュータ機器。
  22. コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体に、少なくとも1つのプログラム、コードセット、又は命令セットが記憶されており、前記少なくとも1つのプログラム、前記コードセット、又は命令セットはプロセッサによりロードされ、且つ実行されて、請求項1~10のいずれか一項に記載の量子ゲートの最適化方法を実施する、コンピュータ可読記憶媒体。
  23. コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムはコンピュータ命令を含み、前記コンピュータ命令はコンピュータ可読記憶媒体に記憶されており、プロセッサは前記コンピュータ可読記憶媒体から前記コンピュータ命令を読み取り、且つ実行して、請求項1~10のいずれか一項に記載の量子ゲートの最適化方法を実施する、コンピュータプログラム。
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