JP7369052B2 - 多変数逆解析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、多変数逆解析方法に関する。
特許文献1には、地盤構造物施工に関係する逆解析対象の複数のパラメータに対して直交表を用いた実験計画法に基づく逆解析を行うことができる情報化施工装置が開示されている。逆解析を行うことにより、地盤構造物を施工している現場における応力及び/又は変形を計測した各計測値とその各計測値に対応する各解析値とが整合するように複数のパラメータの各値が決定される。このため、その決定された複数のパラメータの各値を用いて地盤構造物施工による影響を予測し、その予測された影響が低減するように対策工を選定することができる。
特開2012-255320号公報
しかしながら、特許文献1に開示された情報化施工装置における技術を土壌浄化の評価に利用した場合には、複数のパラメータの重み係数を設定する必要があるものの、計測値は複数のパラメータの影響を相互に受けているため逆解析においてパラメータ毎の重み係数や拘束条件を設定することは容易でない。さらに、新しい計測値が得られた際の逆解析は施工開始時からの順解析を数多く実施した上で実施しなければならないことや施工する区域のうち計測データに変化のない区域も常に計算対象となることから長い計算時間を要する。
本発明は上記事実を考慮し、複数のパラメータにより表される事象の逆解析において、パラメータ毎に逆解析を行う多変数逆解析方法を得ることを目的とする。
第1態様の多変数逆解析方法は、注水井戸から地盤の内部への注水及び揚水井戸からの地下水の揚水の実施と休止が所定間隔で繰り返し行われると共に浄化対象とする区域内における前記地盤の内部及び前記地下水から観測データを取得しながら行われ、前記地盤の内部において前記地下水に対する浄化対象物質の濃度を低減する土壌浄化の効果を評価する方法に用いられ、前記土壌浄化の効果に影響を及ぼす複数のパラメータは、前記観測データの中から一の前記パラメータの影響が他の前記パラメータよりも大きくなる前記観測データの種類及び観測時間帯を抽出して逆解析することにより各々同定される。
第1態様の多変数逆解析方法によれば、注水井戸から地盤の内部への注水及び揚水井戸からの地下水の揚水の実施と休止が所定間隔で繰り返し行われると共に浄化対象とする区域内における地盤の内部及び地下水から観測データを取得しながら行われる土壌浄化の効果を評価することができる。複数のパラメータを各々同定するための逆解析は、観測データの中から一のパラメータの影響が他のパラメータよりも大きくなる観測データの種類及び観測時間帯を抽出して行われる。これにより、例えば、複数のパラメータについて同時に逆解析を行う場合のようにパラメータ毎の重み係数を設定する必要がないため、逆解析の誤差要因を減らすことができ、解析精度を向上させることができる。また、観測データの種類及び観測時間帯を抽出して逆解析を行うことにより、例えば、全ての観測データを同時に逆解析する場合と比べて計算時間を大幅に短縮することができる。
第2態様の多変数逆解析方法は、第1態様の多変数逆解析方法において、前記土壌浄化は前記地盤の内部における前記地下水の水位を観測しながら行われ、前記地下水の注水及び揚水が実施又は休止されている期間において前記水位が一定となる時間帯の前記水位のデータを逆解析することにより前記地下水の前記地盤の浸水率を同定する。
第2態様の多変数逆解析方法によれば、地下水の揚水が実施又は休止されている期間において水位が一定となる時間帯のデータを逆解析することにより地下水の地盤における浸水率を同定する。土壌浄化の効果に影響を及ぼす複数のパラメータは、地下水の地盤における浸水率の関数となる。このため、複数のパラメータの逆解析において浸水率を同定して逆解析を行うことにより浸水率が不確定であることに起因する誤差要因を取り除くことができる。これにより、逆解析によるパラメータの解析精度を向上させることができる。
第3態様の多変数逆解析方法は、第1態様又は第2態様の多変数逆解析方法において、前記土壌浄化は前記地盤の内部の温度を観測しながら行われ、前記地下水の注水及び揚水が休止されている期間において前記地盤の内部の温度が下降している時間帯の前記温度のデータを逆解析することにより前記地盤の熱伝導率及び比熱を同定する。
第3態様の多変数逆解析方法によれば、地下水の揚水が休止されている期間において地盤の内部の温度が下降している時間帯のデータを逆解析することにより地盤の熱伝導率及び比熱を同定する。土壌浄化の効果に影響を及ぼす複数のパラメータは、地盤の熱伝導率及び比熱の関数となる。このため、複数のパラメータの逆解析において地盤の熱伝導率及び比熱を同定して逆解析を行うことにより熱伝導率及び比熱が不確定であることに起因する誤差要因を取り除くことができる。これにより、逆解析によるパラメータの解析精度を向上させることができる。
第4態様の多変数逆解析方法は、第1態様から第3態様のいずれか1の態様の多変数逆解析方法において、前記土壌浄化は前記地下水における前記浄化対象物質の濃度を観測しながら行われ、前記地下水の注水及び揚水が実施されている期間において前記濃度が減少している時間帯の前記濃度のデータを逆解析することによって前記浄化対象物質の前記地盤の内部における土壌への吸着に影響を及ぼす前記パラメータを同定し、前記地下水の注水及び揚水が休止されている期間において前記濃度が減少している時間帯の前記濃度のデータを逆解析することによって分解微生物による分解に影響を及ぼす前記パラメータを同定し、前記地下水の注水及び揚水が休止されている期間において前記濃度が増加している時間帯の前記濃度のデータを逆解析することによって前記浄化対象物質の前記地盤の内部における土壌への吸着に影響を及ぼす前記パラメータを同定する。
第4態様の多変数逆解析方法によれば、演算時間を短縮した上で浄化対象物質の土壌への吸着及び分解微生物による分解に影響を及ぼすパラメータを精度よく演算することができる。
以上説明したように、本発明に係る多変数逆解析方法は、複数のパラメータにより表される事象の逆解析において、パラメータ毎に逆解析を行うことができるという優れた効果を有する。
本実施形態に係る多変数逆解析方法を実行するための解析装置のブロック図である。 本実施形態に係る評価対象となる汚染土壌浄化システムの構成図である。 本実施形態に係る浄化対象区域に配置された観測井戸の平面図である。 本実施形態に係る土壌浄化における観測データの時系列の例である。 本実施形態に係る多変数逆解析方法により同定されたパラメータを用いた順解析による汚染物質の地下水に対する濃度と観測データとの比較例である。
以下、図1~図5を用いて本発明に係る多変数逆解析方法を適用した多変数逆解析システム10の一実施形態について説明する。
図1には、本実施形態に係る多変数逆解析方法を実行するための多変数逆解析システム10のハードウェア構成を示すブロック図が示されている。多変数逆解析システム10は、CPU(Central Processing Unit : プロセッサ)12と、ROM(Read Only Memory)14と、RAM(Random Access Memory)16と、ストレージ18と、ユーザインタフェース20と、を含んで構成されている。各構成は、バス22を介して相互に通信可能に接続されている。
CPU12は、中央演算処理ユニットであり、多変数逆解析システム10に格納されているプログラムを実行し、多変数逆解析システム10の各構成部分を制御する。具体的には、CPU12は、ROM14又はストレージ18からプログラムを読み出し、RAM16を作業領域としてプログラムを実行する。また、CPU12は、ROM14又はストレージ18に格納されているプログラムに従って、多変数逆解析システム10の演算処理を行う。本実施形態では、ROM14又はストレージ18には、多変数逆解析を行う逆解析プログラム(図示省略)が格納されている。
ROM14は、逆解析プログラムおよび各種データを格納する。RAM16は、作業領域として一時的に逆解析プログラム又はデータを記憶する。ストレージ18は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含むプログラム及びデータを格納する。
ユーザインタフェース20は、後述する土壌浄化システム30(図2参照)に係る地下土壌32の内部や地下水WGの観測データを入力データすると共に逆解析結果を出力データとする入出力手段である。ユーザインタフェース20は、CPU12に接続され、キーボードや例えば、地下土壌32の内部や地下水WGの観測するためのセンサーSS等の外部接続機器等から入力データを取得し、出力データを保存するためのインターフェイス等を含んで構成されている。また、ユーザインタフェース20は、ディスプレイやプリンタ等を含んで構成されている。
なお、本実施形態では、ストレージ18は、多変数逆解析システム10に内蔵されているとしたが、これに限らず、多変数逆解析システム10に外部接続されたものであってもよい。また、ストレージ18は一台に限らず複数台設けられてもよい。
(汚染土壌浄化システム)
図2には、多変数逆解析システム10による評価の対象とされる土壌浄化を実施するための汚染土壌浄化システム30が示されている。汚染土壌浄化システム30とは、地盤としての地下土壌32内に含まれる浄化対象物質としての汚染物質を分解し、浄化するためのシステムである。汚染土壌浄化システム30は、地下土壌32に配設された揚水井戸34及び注水井戸36と、地表面GSの上部(地上GL)に配置され、地上GLと地下土壌32の間を揚水井戸34及び注水井戸36を介して循環する温水としての地下水WGを浄化するための浄化装置38と、を含んで構成されている。
汚染土壌浄化システム30は、上記に加えて、地上GLにおいて循環する地下水WGを加温する加温装置40と、加温された地下水WGに添加物ADを添加する添加槽42と、を含んで構成されている。
(汚染土壌)
地下土壌32は、地表面GSよりも下方側の土壌であり、地下水WGが流れる帯水層32Aと、地下水WGが流れない不透水層32Bを含んで構成されている。地下土壌32のうち、汚染物質が基準値(例えば、汚染物質の種類毎に規定された値)以上含まれている部分を、汚染土壌Eと称する。ここで、「汚染物質」とは、例えば、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン、クロロエチレン、塩化ビニルモノマー、ベンゼン等の有機物、シアン等の無機化合物、及びガソリンや軽油等の鉱油類を含む概念である。
図2には、地下水位Hが一点鎖線で示されると共に、地下土壌32内における地下水WGの流れWFの向きが破線の矢印で示されている。ここでの地下水WGの流れWFとは、注水井戸36から地下土壌32へ注水され、揚水井戸34から地下水WGを回収(揚水)することにより発生する流れを表す。
(遮水壁)
汚染土壌Eの外側の地下土壌32には、汚染土壌Eを囲むように下端が不透水層32Bまで根入れされたソイルセメント製の遮水壁46が配置されている。このため、汚染土壌Eは遮水壁46と不透水層32Bに囲まれることとなり、汚染物質が遮水壁46の外側の地下土壌32へ流出することを抑制することができる。具体的には、遮水壁46の外側の地下土壌32における地下水WGの流れと汚染土壌Eの内部における地下水WGの流れWFとを遮断し、地下土壌32における地下水WGが汚染土壌Eの外側の地下土壌32に影響を及ぼさないように構成されている。
(揚水井戸)
汚染土壌Eと遮水壁46との間に、地下土壌32から地下水WGを揚水する1本又は複数本の揚水井戸34が配置されている(図2中には1本だけ図示されている)。また、揚水井戸34は、例えば、塩化ビニール管や鋼管等により構成され、帯水層32Aに配置する部位に地下水WGを取水するための孔またはスリットによって形成されたスクリーン(図示省略)を備えており、スクリーンは、浄化対象の帯水層32Aに対して設置されている。このため、帯水層32Aの地下水WGを揚水井戸34内に流入させることができる。ここで、揚水井戸34による揚水の具体的な方法や揚水井戸34の形状、サイズ等については公知であるため、詳細な説明を省略する。
揚水井戸34は、地上GLまで延在され、内部にはポンプ48が配置されている。このため、揚水井戸34に貯水された地下水WGは、ポンプ48により地上GLの浄化装置38へ送られる。
(注水井戸)
汚染土壌Eと揚水井戸34から離れた側の遮水壁46との間に、浄化装置38により浄化され、加温装置40により加温された地下水WG又は加温された上で微生物活性剤が添加された水を地下土壌32に注水する1本又は複数本の注水井戸36(図2中には2本図示されている)が配置されている。注水井戸36は、浄化対象の帯水層32Aに到達するように地下土壌32に埋設されている。また、注水井戸36は、例えば、塩化ビニール管や鋼管等により構成され、帯水層32Aに配置する部位に地下水WG又は水道水、蒸留水、汚染物質の水溶液(以下、水等と称する)を流出させるための孔またはスリットによって形成されたスクリーン(図示省略)を備えている。このため、注水井戸36から帯水層32Aへ加温された地下水WG又は水等を流出させることができる。ここで、注水井戸36の形状、サイズ等については公知であるため、詳細な説明を省略する。なお、水等には、栄養剤や蛍光センサーが混合されてもよい。
(観測井戸)
図3に示されるように、遮水壁46で区切られた浄化対象区域PAには、地下土壌32の状態を観測するための観測井戸50が1本又は複数本配置されている(図3中には複数本図示されている)。ここで、「地下土壌32の状態」とは、観測井戸50が埋設された位置における地下土壌32中の地下水WG及び地下土壌32の状態を表しており、具体的には、例えば、地下水位H、地下水WG又は地下土壌32の温度、地下水WGにおける後述する添加物ADの濃度、地下水WGにおける汚染物質の濃度DS等(図4参照)により表される。
図2に示されるように、観測井戸50の内部には図示しない各種センサーSSが配置されている。これらのセンサーSSは、上述した地下水位H、地下水WG又は地下土壌32の温度等の観測データMD(図4参照)を検知する。また、地下水WGにおける添加物ADの濃度や地下水WGにおける汚染物質の濃度DSの観測データMDは、採水した地下水WGを分析して取得される。各種センサーSSにより検知された観測データMDは、地上GLに配置された後述する制御部52に電気信号(出力)として各々送信される。
図3には、浄化対象区域PAに配置された観測井戸50の平面図と共に地下土壌32における汚染物質の濃度DSの等値線図CT(等濃度線図)の一例が示されている。観測井戸50は、地下土壌32において汚染物質の濃度DSが高い場所に集中的に配置されている。
なお、以下の説明では、各種センサーSSは、観測井戸50に配置されているとして説明するが、これに限らず、例えば、センサーは、観測井戸に加えて揚水井戸及び注水井戸の内部にも配置されてもよく、観測井戸を設けることなく揚水井戸及び注水井戸だけに設けられてもよい。
(浄化装置)
図2に示されるように、地上GLには、浄化装置38が設置されている。浄化装置38は、揚水井戸34から揚水された地下水WGに、例えば、空気を送り込むことにより汚染物質を揮発させ、地下水WGを浄化するように構成されている。
(制御部)
汚染土壌浄化システム30には、浄化装置38、加温装置40及び添加槽42を制御するための制御部(制御装置)52が設けられている。制御部52は、観測井戸50の内部に配置されたセンサーSSによって検知された地下水位H、地下水WG又は地下土壌32の温度等の情報並びに地下水WGの分析により得られた添加物ADの濃度及び汚染物質の濃度DSの観測データMDを電気信号として受信し、受信した情報に応じて、浄化装置38、加温装置40及び添加槽42を駆動制御する。また、制御部52は、多変数逆解析システム10のストレージ18と有線又は無線により接続されている(図示省略)。このため、地下水位H、地下水WG又は地下土壌32の温度、地下水WGにおける添加物ADの濃度、地下水WGにおける汚染物質の濃度DS等の観測データMDは、多変数逆解析システム10へ送信される。なお、以下の説明では、観測データMDは、制御部52を経由して多変数逆解析システム10へ送信されるとして説明するが、これに限らず、各種センサーからの出力が、多変数逆解析システムへ直接送信されてもよい。
(加温装置)
地上GL側には、浄化装置38と図示しないパイプで連結された加温装置40が設置されている。加温装置40は、例えば、内部に設けられた図示しないヒーター等により浄化装置38で浄化された地下水WG又は水等を加温する。加温装置40の地下水WG又は水等を加温する温度は、制御部52により温調される。加温装置40によって地下水WG又は水等を加温することにより、地下土壌32内で汚染物質を生物分解する分解微生物MCの増殖を促進し、分解微生物MCの活性を向上することができる。
(添加槽)
地上GLには、汚染物質の分解を促進するために加温装置40によって加温された地下水WG又は水等に添加物を添加するための添加槽42が設けられている。添加物ADは、有機物、PH調整剤、微量栄養素及び微量元素を混合して構成される。加温装置40において加温された地下水WG又は水等は、添加槽42と連結された混合槽54へ送られる。添加槽42は、制御部52により設定された分量の添加物ADを混合槽54の温水へ添加する。混合槽54では、添加物ADが混合された添加物AD水溶液が生成される。また、制御部52は、混合槽54を制御することにより注水井戸36毎に温度の異なる温水を注水することができる。
なお、本実施形態では、揚水井戸34から揚水された地下水WGは、地上GLにおいて浄化装置38、加温装置40、混合槽54の順に循環されるとして説明するが、これに限らず、例えば、混合槽において予め添加物が混合された地下水又は水等が加温装置により加温された上で注水井戸から汚染土壌に注水されてもよい。
(移流分散方程式)
多変数逆解析システム10は、例えば、汚染土壌浄化システム30に基づき設定された初期条件や境界条件(例えば、井戸の配置、注水量及び揚水量等)について移流分散方程式を演算することにより地下土壌32の内部における汚染物質の地下水WGに対する濃度の時間変化を求める(算出する)。これにより、地下土壌32の浄化の効果を評価することができる。地下水WG(溶媒)に溶解している汚染物質(溶質)の挙動は、主に(1)移流、(2)分散、(3)拡散、(4)吸着(遅延)、(5)分解(減衰反応)の組み合わせで表現することができる。
(1)移流:地下水WGの移動により、地下水WGに溶けた汚染物質(化学物質)も一緒に移動する現象である。
(2)分散:地下水WGに溶解した汚染物質が汚染土壌32の内部を移動する際に、汚染土壌32の内部の間隙のミクロな分岐によって地下水WGの流速が不均質になる。このため、例えば、地下水WGが地盤内の異なる地点に到達したり、同じ地点に早く又は遅く到達したりする。これにより、物質の移動速度が地盤内で一律(一様)ではなくなると共に水に溶けた化学物質の濃度も一律でなくなるため地盤内で分布を生じる現象である。
(3)拡散:化学物質の分子のブラウン運動により拡散していくことにより水に溶けている化学物質の濃度が地盤内で分布を生じる現象である。
(4)吸着(遅延):水に溶けた化学物質の分子が地盤内において土壌の表面あるいは土壌粒子内部間隙に取り込まれる(吸着する)現象をいう。一旦吸着された化学物質の分子が、再び地下水中に放出される現象は脱離という。化学物質が地下水の流れにのって地盤中を移動する場合、吸着作用があれば、吸着が無い場合よりも化学物質の下流への到達時間は遅くなる。このため、吸着は遅延の効果として現れる。
(5)分解:地盤中において地下水に溶解している化学物質が、例えば、分解微生物MCにより別の物質へ分解されることにより水に溶けた化学物質の濃度が変化する現象(減衰現象)である。
移流、分散、拡散、吸着(遅延)及び分解(減衰反応)の組み合わせにより表現される移流分散方程式は、次式のように表すことができる。
(1)
(2)
ここで、cは水に溶けた汚染物質の濃度DS、Rは吸着の効果を表すパラメータとしての吸着(遅延)係数、Dは分散と拡散の効果を表す分散拡散係数、vは土壌内の流速、λはパラメータとしての減衰係数、ρは土粒子の密度、Kはパラメータとしての分配係数、nは有効間隙率を表す。また、tは時間を表す変数、xは空間を表す変数である。
(作用並びに効果)
次に、本実施形態に係る多変数逆解析システム10によるパラメータの同定の説明を通じて多変数逆解析方法の作用並びに効果について説明する。
(浸水率の同定)
図4には、観測された揚水井戸34からの揚水量Q、地下土壌32内の水位H、地下土壌32の温度TT、汚染物質の地下水WGに対する濃度DSの観測データMDが示されている。観測データMDは、横軸が時間(期間)を表す時系列データである。また、図4の縦軸は、揚水量Q、水位H、温度TT及び濃度DSの物理量を各々表す。吸着(遅延)係数R、分配係数K、減衰係数λといった複数のパラメータは、各々地下水WGの地下土壌32に対する浸水率の関数となる。本実施形態に係る多変数逆解析システム10によれば、複数のパラメータを逆解析により同定するのに先立ち浸水率が逆解析により同定されてもよい。浸水率は、地下水WGの注水及び揚水が実施されている期間P1又は休止されている期間P2において水位Hが略一定となる時間帯(例えば、期間P2における時間帯TZ1)の観測データMDを抽出し、逆解析することにより同定することができる。このように時間的に安定した観測データMD(水位H)を逆解析することにより、浸水率の推定(解析)精度を確保することができる。また、複数のパラメータの逆解析において予め浸水率を同定して逆解析を行うことにより浸水率が不確定であることに起因する誤差要因を取り除くことができ、逆解析によるパラメータの推定精度を向上させることができる。
また、本実施形態に係る多変数逆解析システム10によれば、逆解析は、図3に示されるように、観測データMDが抽出された観測井戸50とその周辺(例えば、5~10m四方)の観測井戸50を含むように設定(抽出)された対象領域SAについて行われる。各々の観測井戸50における観測データMDは、抽出された時間帯の部分(データ)が逆解析される。これにより、観測データMDを抽出した観測井戸50の近傍だけでなく対象領域SAについて空間的に平滑化されることにより安定した観測データMDを逆解析することができ、浸水率の推定精度を確保することができる。
(熱伝導率と比熱の同定)
本実施形態に係る多変数逆解析システム10によれば、吸着(遅延)係数R、分配係数K、減衰係数λといった複数のパラメータは、各々地下土壌32の熱伝導率及び比熱の関数となる。このため、複数のパラメータを逆解析により同定するのに先立ち地下土壌32の熱伝導率及び比熱が逆解析により同定されてもよい。図4に示されるように、熱伝導率は、地下水WGの注水及び揚水が休止されている期間P4において注水井戸36から注水される温水と注水井戸36の周辺の地下土壌32の温度差が大きいため熱伝導による放熱量が大きくなる時間帯(例えば、TZ2)の観測データMD(地下土壌32の温度TT)を抽出し、逆解析することにより同定することができる。また、比熱は、地下水WGの注水及び揚水が休止されている期間P4において注水井戸36と注水井戸36の周辺の地下土壌32との温度差が小さくなり、熱伝導による時間ごとの放熱量が略一定となる時間帯(例えば、TZ3)の観測データMD(地下土壌32の温度TT)を抽出し、逆解析することにより同定することができる。このように時間的に安定した観測データMDを逆解析することにより、熱伝導率及び比熱の推定(解析)精度を確保することができる。また、複数のパラメータの逆解析において予め熱伝導率及び比熱を同定して逆解析を行うことにより熱伝導率及び比熱が不確定であることに起因する誤差要因を取り除くことができ、逆解析によるパラメータの推定精度を向上させることができる。
また、本実施形態に係る多変数逆解析システム10によれば、逆解析は、図3に示されるように、観測データMDが抽出された観測井戸50とその周辺(例えば、5~10m四方)の観測井戸50を含むように設定(抽出)された対象領域SAについて行われる。各々の観測井戸50における観測データMDは、抽出された時間帯の部分(データ)が逆解析される。これにより、観測データMDを抽出した観測井戸50の近傍だけでなく対象領域SAについて空間的に平滑化されることにより安定した観測データMDを逆解析することができ、熱伝導率及び比熱の推定精度を確保することができる。
(分解のパラメータの同定)
本実施形態に係る多変数逆解析システム10によれば、図4に示されるように、汚染物質の地下水WGに対する濃度DSについての観測データMDを逆解析することにより分解のパラメータとしての減衰係数λを同定することができる。減衰係数λは、土壌浄化の開始後の早い時期の地下水WGの注水及び揚水が休止されている期間P5において汚染物質の地下水WGに対する濃度DSの浄化時間に比例して変化する時間帯TZ4(時間変化が一定となる時間帯)の観測データMD(汚染物質の地下水WGに対する濃度DS)を抽出し、逆解析することにより同定することができる。地下水WGの注水及び揚水が休止されている期間P5は地下水WGが移動しないため汚染物質も移動しない。このため、濃度DSに及ぼす汚染物質の移流の影響は分解が濃度DSに及ぼす影響に比べて小さくなる。また、地下土壌32の表面と地下水WGとの間における汚染物質の吸着及び離脱(速い着脱)は地下水WGが流れることにより瞬時に生じる現象であるため、地下水WGの注水及び揚水が休止されている期間P5には殆ど発生しない。さらに、地下土壌32の内部と地下水WGとの間における汚染物質の吸着及び離脱(遅い着脱)は、土壌浄化の開始後の早い時期には生じにくい。これらのことから、土壌浄化の開始後の早い時期の地下水WGの注水及び揚水が休止されている期間P5の観測データMD(汚染物質の地下水WGに対する濃度DS)を逆解析することにより、減衰係数λを精度よく同定することができる。
(速い着脱のパラメータの同定)
本実施形態に係る多変数逆解析システム10によれば、汚染物質の地下水WGに対する濃度DSについての観測データMDを逆解析することにより地下土壌32の表面と地下水WGとの間における汚染物質の吸着及び離脱(速い着脱)の影響が大きい場合のパラメータとしての吸着(遅延)係数R及び分配係数Kを同定することができる。吸着係数R及び分配係数Kは、土壌浄化の開始後の早い時期の地下水WGの注水及び揚水が実施されている期間P6の観測データMD(汚染物質の地下水WGに対する濃度DS)を抽出し、逆解析することにより同定することができる。分解や地下土壌32の内部と地下水WGとの間における汚染物質の吸着及び離脱(遅い着脱)は、土壌浄化の開始後の早い時期には生じにくい。これに対して、地下土壌32の表面と地下水WGとの間における汚染物質の吸着及び離脱(速い着脱)は、温水が注水されることにより地下水WGに流れが生じると発生し易い。このため、土壌浄化の開始後の早い時期の地下水WGの注水及び揚水が実施されている期間P6の観測データMD(汚染物質の地下水WGに対する濃度DS)を逆解析することにより、速い着脱の影響が大きい場合のパラメータとしての吸着係数R及び分配係数Kを精度よく同定することができる。
(遅い着脱のパラメータの同定)
本実施形態に係る多変数逆解析システム10によれば、汚染物質の地下水WGに対する濃度DSについての観測データMDを逆解析することにより地下土壌32の内部と地下水WGとの間における汚染物質の吸着及び離脱(遅い着脱)の影響が大きい場合のパラメータとしての吸着(遅延)係数R及び分配係数Kを同定することができる。吸着係数R及び分配係数Kは、土壌浄化がある程度進んだ時期の地下水WGの注水及び揚水が休止されている期間P7において濃度DSが増加している時間帯TZ5の観測データMD(汚染物質の地下水WGに対する濃度DS)を抽出し、逆解析することにより同定することができる。土壌浄化が所定の程度進んだ時期には、分解の濃度DSに及ぼす影響は、比較的小さくなる。また、地下水WGの注水及び揚水が休止されている期間P7には、地下土壌32の表面と地下水WGとの間における汚染物質の吸着及び離脱(速い着脱)も生じにくくなる。これに対して、土壌浄化が所定の程度進むことにより地下土壌32の内部と地下水WGとの間における汚染物質の吸着及び離脱(遅い着脱)は、温水が注水されることにより地下水WGに流れが生じると発生し易い。このため、例えば、土壌浄化がある程度進んだ時期の地下水WGの注水及び揚水が休止されている期間P7において濃度DSが増加している時間帯TZ5の観測データMD(汚染物質の地下水WGに対する濃度DS)を逆解析することにより、遅い着脱の影響が大きい場合のパラメータとしての吸着係数R及び分配係数Kを精度よく同定することができる。
また、本実施形態に係る多変数逆解析システム10によれば、逆解析は、図3に示されるように、観測データMDが抽出された観測井戸50とその周辺(例えば、5~10m四方)の観測井戸50を含むように設定(抽出)された対象領域SAについて行われる。各々の観測井戸50における観測データMDは、抽出された時間帯の部分(データ)が逆解析される。これにより、観測データMDを抽出した観測井戸50の近傍だけでなく対象領域SAについて空間的に平滑化されることにより安定した観測データMDを逆解析することができ、吸着(遅延)係数R、分配係数K、減衰係数λといった複数のパラメータの推定精度を確保することができる。
本実施形態に係る多変数逆解析システム10によれば、注水井戸36から地下土壌32の内部への注水及び揚水井戸34からの地下水WGの揚水の実施と休止が所定間隔で繰り返し行われると共に浄化対象区域PA内における地下土壌32の内部及び地下水WGから観測データMDを取得しながら行われる土壌浄化の効果を評価することができる。複数のパラメータを各々同定するための逆解析は、観測データMDの中から一のパラメータの影響が他のパラメータよりも大きくなる観測データMDの種類及び観測時間帯を抽出して行われる。これにより、例えば、複数のパラメータについて同時に逆解析を行う場合のようにパラメータ毎の重み係数を設定する必要がないため、逆解析の誤差要因を減らすことができ、解析精度を向上させることができる。また、観測データMDの種類及び観測時間帯を抽出して逆解析を行うことにより、例えば、全ての観測データMDを同時に逆解析する場合と比べて計算時間を大幅に短縮することができる。
また、本実施形態に係る多変数逆解析システム10によれば、地下水WGの揚水が実施又は休止されている期間において水位Hが一定となる時間帯のデータを逆解析することにより地下水WGの地下土壌32に対する浸水率を同定する。土壌浄化の効果に影響を及ぼす複数のパラメータは、地下水WGの地下土壌32に対する浸水率の関数となる。このため、複数のパラメータの逆解析において浸水率を同定して逆解析を行うことにより浸水率が不確定であることに起因する誤差要因を取り除くことができる。これにより、逆解析によるパラメータの解析精度を向上させることができる。
さらに、本実施形態に係る多変数逆解析システム10によれば、地下水WGの揚水が休止されている期間において地下土壌32の内部の温度が下降している時間帯のデータを逆解析することにより地下土壌32の熱伝導率及び比熱を同定する。土壌浄化の効果に影響を及ぼす複数のパラメータは、地下土壌32の熱伝導率及び比熱の関数となる。このため、複数のパラメータの逆解析において地下土壌32の熱伝導率及び比熱を同定して逆解析を行うことにより熱伝導率及び比熱が不確定であることに起因する誤差要因を取り除くことができる。これにより、逆解析によるパラメータの解析精度を向上させることができる。
また、本実施形態に係る多変数逆解析システム10によれば、図5に示されるように、逆解析により同定された複数のパラメータを用いた順解析により汚染物質の濃度DS(図中のInverse Analysis)を算出することができる。図5は、縦軸が濃度DS、横軸が時間(期間)を表す時系列データである。また、図5には、地下水WGを分析して得られた濃度DSの観測データMD(図中のMeasured)と簡易算式等により概算された複数のパラメータを用いた順解析により算出された汚染物質の濃度DS(図中のAnalysis)が同じく図示されている。多変数逆解析システム10で用いられる複数のパラメータは、速い着脱が顕著な時期TZA、遅い着脱が顕著な時期TZB、分解が顕著な時期TZCに応じて複数のパラメータを使い分けている。これにより、解析精度を確保した複数のパラメータにより土壌浄化の効果の評価を精度よく行うことができる。
さらに、本実施形態に係る多変数逆解析システム10によれば、演算時間を短縮した上で汚染物質の地下土壌32への吸着及び分解微生物MCによる分解に影響を及ぼすパラメータを精度よく演算することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る多変数逆解析方法を適用した多変数逆解析システム10は、複数のパラメータにより表される事象の逆解析において、パラメータ毎に逆解析を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において実施し得ることは勿論である。
なお、本実施形態では、多変数逆解析は、上記(1)式で表される移流分散方程式を逆解析するとして説明したが、これに限らず、例えば、(1)式に注水が加温されることによる影響や分解微生物を添加することによる影響等を表した項が付加された支配方程式が逆解析されてもよい。
10 多変数逆解析システム(多変数逆解析方法)
32 地下土壌(地盤)
34 揚水井戸
36 注水井戸
H 地下水位
MC 分解微生物
WG 地下水

Claims (3)

  1. 注水井戸から地盤の内部への注水及び揚水井戸からの地下水の揚水の実施と休止が所定間隔で繰り返し行われると共に浄化対象とする区域内における前記地盤の内部及び前記地下水から観測データを取得しながら行われ、前記地盤の内部において前記地下水に対する浄化対象物質の濃度を低減する土壌浄化の効果を評価する方法に用いられ、
    前記土壌浄化の効果に影響を及ぼす複数のパラメータは、前記観測データの中から一の前記パラメータの影響が他の前記パラメータよりも大きくなる前記観測データの種類及び観測時間帯を抽出して逆解析することにより各々同定される多変数逆解析方法であって、
    前記土壌浄化は前記地盤の内部における前記地下水の水位を観測しながら行われ、
    前記地下水の注水及び揚水が実施又は休止されている期間において前記水位が一定となる時間帯の前記水位のデータを逆解析することにより前記地下水の前記地盤の浸水率を同定する多変数逆解析方法。
  2. 注水井戸から地盤の内部への注水及び揚水井戸からの地下水の揚水の実施と休止が所定間隔で繰り返し行われると共に浄化対象とする区域内における前記地盤の内部及び前記地下水から観測データを取得しながら行われ、前記地盤の内部において前記地下水に対する浄化対象物質の濃度を低減する土壌浄化の効果を評価する方法に用いられ、
    前記土壌浄化の効果に影響を及ぼす複数のパラメータは、前記観測データの中から一の前記パラメータの影響が他の前記パラメータよりも大きくなる前記観測データの種類及び観測時間帯を抽出して逆解析することにより各々同定される多変数逆解析方法であって、
    前記土壌浄化は前記地盤の内部の温度を観測しながら行われ、
    前記地下水の注水及び揚水が休止されている期間において前記地盤の内部の温度が下降している時間帯の前記温度のデータを逆解析することにより前記地盤の熱伝導率及び比熱を同定する多変数逆解析方法。
  3. 注水井戸から地盤の内部への注水及び揚水井戸からの地下水の揚水の実施と休止が所定間隔で繰り返し行われると共に浄化対象とする区域内における前記地盤の内部及び前記地下水から観測データを取得しながら行われ、前記地盤の内部において前記地下水に対する浄化対象物質の濃度を低減する土壌浄化の効果を評価する方法に用いられ、
    前記土壌浄化の効果に影響を及ぼす複数のパラメータは、前記観測データの中から一の前記パラメータの影響が他の前記パラメータよりも大きくなる前記観測データの種類及び観測時間帯を抽出して逆解析することにより各々同定される多変数逆解析方法であって、
    前記土壌浄化は前記地下水における前記浄化対象物質の濃度を観測しながら行われ、
    前記地下水の注水及び揚水が実施されている期間において前記濃度が減少している時間帯の前記濃度のデータを逆解析することによって前記浄化対象物質の前記地盤の内部における土壌への吸着に影響を及ぼす前記パラメータを同定し、
    前記地下水の注水及び揚水が休止されている期間において前記濃度が減少している時間帯の前記濃度のデータを逆解析することによって分解微生物による分解に影響を及ぼす前記パラメータを同定し、
    前記地下水の注水及び揚水が休止されている期間において前記濃度が増加している時間帯の前記濃度のデータを逆解析することによって前記浄化対象物質の前記地盤の内部における土壌への吸着に影響を及ぼす前記パラメータを同定する多変数逆解析方法。
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