JP7369017B2 - コロイド粒子を用いた被検物質検出増感法 - Google Patents
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Description
[1] 被検物質に親和性を有する物質を結合させたコロイド粒子を用いた被検物質の検出方法において、被検物質検出の感度を増加させる方法であって、以下の(i)から(iii)の工程を含み、各工程で添加するコロイド粒子の複合体の形成により被検物質の検出感度が上昇する、被検物質検出の感度を増加させる方法:
(i) 被検物質と第1番目のコロイド粒子を直接的に又は間接的に結合させるBS(Binding Step)工程;
(ii) 被検物質と第1番目のコロイド粒子の複合体に、コロイド粒子結合用表面修飾物質を結合させた増感用修飾コロイド粒子(MC)をn回添加するSS(Sensitizing Step)工程[nは自然数]であって、m番目のSS(m)工程で添加する増感用修飾コロイド粒子(Modified colloid particle)MC(m)はコロイド粒子C(m)にコロイド粒子結合用表面修飾物質M(m)が結合したものであり、SS(m+1)工程で添加するコロイド粒子MC(m+1)はコロイド粒子C(m+1)にコロイド粒子結合用表面修飾物質M(m+1)が結合したものであり、M(m)とM(m+1)は親和性があり、MC(m)とMC(m+1)はM(m)とM(m+1)の結合を介して複合体を形成する工程[mは自然数であり、m+1≦nである。];並びに
(iii) 形成されたコロイド粒子から直接的又は間接的に発生するシグナルを検出して、被検物質を検出するDS(Detecting Step)工程。
[2] 被検物質に親和性を有する物質を結合させたコロイド粒子を用いた被検物質の検出方法において、被検物質検出の感度を増加させる方法であって、以下の(i)から(iii)の工程を含み、各工程で添加するコロイド粒子の複合体の形成により被検物質の検出感度が上昇する、被検物質検出の感度を増加させる方法:
(i) 被検物質と第1番目のコロイド粒子[この表面が修飾されたコロイド粒子をMC(0)とし、コロイド粒子C(0)に表面修飾物質M(0)が結合したものとする。]を直接的に又は間接的に結合させるBS(Binding Step)工程;
(ii) 被検物質と第1番目のコロイド粒子の複合体に、コロイド粒子結合用表面修飾物質を結合させた増感用修飾コロイド粒子(MC)をn回添加するSS(Sensitizing Step)工程[nは自然数]であって、m番目のSS(m)工程で添加する増感用修飾コロイド粒子(Modified colloid particle)MC(m)はコロイド粒子C(m)にコロイド粒子結合用表面修飾物質M(m)が結合したものであり、1つ前の工程[m>1であればSS(m-1)工程、m=1であればBS工程]で添加するコロイド粒子MC(m-1)はコロイド粒子C(m-1)にコロイド粒子結合用表面修飾物質M(m-1)が結合したものであり、M(m-1)とM(m)は親和性があり、MC(m-1)とMC(m)はM(m-1)とM(m)の結合を介して複合体を形成する工程[mは自然数であり、m≦nである。];並びに
(iii) 形成されたコロイド粒子から直接的又は間接的に発生するシグナルを検出して、被検物質を検出するDS(Detecting Step)工程。
[3] BS工程及び/又はSS工程の少なくとも1つの工程においてコロイド粒子の直接的なシグナルを検出又は測定する[1]又は[2]の方法。
[4] コロイド粒子の直径が10nm以上の[1]~[3]のいずれかの方法。
[5] nが1~10である、[1]~[4]のいずれかの方法。
[6] BS工程において、被検物質が被検物質に対する親和性物質を介して、あるいは介さずに不溶性担体に結合されている、[1]~[5]のいずれかの方法。
[7] BS工程において、被検物質と被検物質に親和性を有する物質を結合させた第1番目のコロイド粒子を結合させる、[1]~[6]のいずれかの方法。
[8] SS工程で用いるコロイド粒子が、多種類から構成される、[1]~[7]のいずれかの方法。
[9] SS工程で用いるコロイド粒子結合用表面修飾物質を結合させた増感用修飾コロイド粒子MC(n)が、m番目のSS工程で添加する増感用修飾コロイド粒子MC(m)及びm+1番目のSS工程で添加する増感用修飾コロイド粒子MC(m+1)の2種類から構成される、[1]~[8]のいずれかの方法。
[10] SS工程で用いるコロイド粒子が、m番目のSS工程で用いるコロイド粒子C(m)及びm+1番目のSS工程で用いるコロイド粒子C(m+1)の2種類から構成される、[1]~[9]のいずれかの方法。
[11] SS工程で用いるコロイド粒子が、1種類から構成される、[1]~[7]のいずれかの方法。
[12] BS工程で用いる被検物質に親和性を有する物質を結合させた第1番目のコロイド粒子と、SS(m)[mは偶数]工程で用いる増感用修飾コロイド粒子MC(m)が同じである、[1]~[7]のいずれかの方法。
[13] SS(1)工程で用いる増感用修飾コロイド粒子MC(1)と、SS(m)[mは奇数]工程で用いる増感用修飾コロイド粒子MC(m)が同じである、[1]~[7]及び[12]のいずれかの方法。
[14] コロイド粒子結合用表面修飾物質M(m)とM(m+1)の親和性を有する組合せが抗原と抗体の組合せである、[1]~[13]のいずれかの方法。
[15] 被検物質が生物由来の物質である、[1]~[14]のいずれかの方法。
[16] 被検物質がウィルスを含む感染性微生物由来の物質である、[1]~[14]のいずれかの方法。
[17] 検出工程であるDS工程に酵素反応を用いる、[1]~[16]のいずれかの方法。
[18] 被検物質検出法がイムノクロマト法である、[1]~[17]のいずれかの方法。
[19] [1]~[18]のいずれかの方法に用いるための、少なくとも被検物質に結合する物質を結合させたコロイド粒子及びn回のSS工程[nは自然数]で用いるコロイド粒子結合用表面修飾物質を結合させた増感用修飾コロイド粒子(MC)を含むキットであり、m番目のSS(m)工程で添加する増感用修飾コロイド粒子(Modified colloid particle)MC(m)はコロイド粒子C(m)にコロイド粒子結合用表面修飾物質M(m)が結合したものであり、SS(m+1)工程で添加するコロイド粒子MC(m+1)はコロイド粒子C(m+1)にコロイド粒子結合用表面修飾物質M(m+1)が結合したものであり、M(m)とM(m+1)は親和性があり、MC(m)とMC(m+1)はM(m)とM(m+1)の結合を介して複合体を形成するキット。
[20] イムノクロマト法用キットである、[19]のキット。
本発明で用いるコロイド粒子として、ラテックス粒子等の親水コロイド粒子や金属コロイド粒子、シリカコロイド粒子等の疎水コロイド粒子等が挙げられる。疎水コロイド粒子には、保護コロイドが結合したものも含まれる。ここで、保護コロイドとは、親水コロイドであり、疎水コロイドを取り囲むことにより疎水コロイドを保護するコロイドをいう。保護により、加熱や塩類の添加等による溶液の変化に起因するコロイド粒子の凝析を防止することができる。また、疎水コロイド粒子は、表面プラズモン共鳴を起こす粒子であってもよい。表面プラズモン共鳴により特定波長付近の光を吸収する。ラテックス粒子には、着色ラテックス粒子や蛍光色素を含むラテックス粒子等が含まれる。ラテックス粒子とは、コロイド状に水中に分散した乳濁液を形成する粒子をいう。粒子の材質は限定されないが、検査薬等の技術分野で抗体、抗原、リガンド、レセプター等のタンパク質を結合する固相担体の材料に用いられるものを用いることができる。例えば、ポリスチレン、スチレン-アクリル酸共重合体などのスチレン共重合体、ポリカーボネート、ポリメチレンメタアクリレート(PMMA)、ポリビニルトルエンなどの樹脂、シリカ、セルロース等が挙げられる。この中でも、スチレンをベースとする粒子が好ましい。スチレンをベースとする粒子とは、ポリスチレンやスチレン又はスチレンの誘導体と重合性不飽和カルボン酸や重合性不飽和スルホン酸等との共重合体でできた粒子をいう。スチレンの誘導体としては、クロロメチルスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられ、重合性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられ、重合性不飽和スルホン酸としては、スチレンスルホン酸ソーダ等が挙げられる。本発明において、スチレンをベースとするラテックス粒子をポリスチレンラテックス粒子という。ラテックス粒子の直径は、数十nm~数百nm、好ましくは50nm~800nm、さらに好ましくは200~600nmである。金属コロイド粒子は、金属、合金、酸化金属、金属化合物等の種類、形状を問わないが、例えば、金コロイド粒子が挙げられる。また、金属コロイド粒子1つに一層シリカ等でコーティングされているコアシェル型のものも含む。さらに、粒子同士を様々な形で結合させた複合粒子も用い得る。金属コロイド粒子の直径は、10~200nm、好ましくは10~100nm、さらに好ましくは10~50nmである。どのようなコロイド粒子であっても、コロイド粒子表面修飾物質分子とサイズが同程度であるか、あるいは十分に大きい粒子を用いることが、立体障害による未反応なコロイド粒子表面修飾物質を残す上で好ましい。例えば、コロイド粒子表面修飾物質分子として抗体を用いる場合、コロイド粒子の直径は10mm以上が好ましい。
被検物質は核酸、タンパク質、糖、その他の化合物など何でもよく、生物由来の物質であってもよい。また、これらの複合体、たとえば細菌やウィルスなどの病原性微生物、あるいは生体中あるいは環境中の物質などであってもよい。
本発明の方法は、コロイド粒子と被検物質を結合させる工程、コロイド粒子同士を結合させて反応を増感させる工程、及びコロイド粒子からのシグナルを検出することにより被検物質を検出する工程を含む。
試験方法
被検物質として抗マウス抗体を用いた。本実施例は、不溶性担体に被検物質が結合している場合の実施例である。
図3に示す通り、抗マウス抗体:マウス由来抗ノロウィルス抗体を結合させたラテックス粒子:部分抗原ペプチドを結合させた金コロイド粒子で表される複合体(「:」は結合を示す)の形成を示す紫色のドットが検出された。
本実施例の結果より、コロイド粒子同士の結合に各コロイド粒子の粒子結合用表面修飾物質間の抗原抗体反応を用いることができることが示された。
試験方法
被検物質としてウシ血清アルブミン(BSA)にビオチンをマレイミド基を介して結合させた物質(以下、ビオチン化BSA)を用いた。本実施例は、不溶性担体に被検物質が結合している場合の実施例である。
図4に示す通り、ビオチン化BSA:ストレプトアビジン抗体を結合させた金コロイド粒子:マレイミドビオチンを結合させたラテックスコロイド粒子で表される複合体(「:」は結合を示す)の形成を示す紫色のドットが検出された。
本実施例の結果より、コロイド粒子同士の結合に各コロイド粒子に結合させた粒子結合用表面修飾物質間のアビジン-ビオチン間の結合を用いることができることが示された。
試験方法
10mg/ml抗インフルエンザウィルス抗体1μlをドット状に結合(固相化)したメンブレンを用い、これに別の抗インフルエンザウィルス抗体をビオチン化したものを結合させたラテックス粒子(青)及びストレプトアビジンを結合させた増感用コロイド粒子(赤)を用い、不活化インフルエンザウィルスの検出及び増感を行った。不活化インフルエンザウィルスをラテックス粒子浮遊液と混合後、速やかに上記メンブレンを含むストリップを含浸させた。この検出工程は、BS工程に相当する。次に、増感用コロイド粒子を用いてSS(1)工程までの増感を行った。具体的には、SS(1)工程としてストレプトアビジンを粒子結合用表面修飾物質として結合させた金コロイド粒子(赤)(SS(1)工程展開液)をBS工程に続いて添加した。BS工程に被検物質であるインフルエンザウィルスVLPを含まないサンプル液(ネガティブコントロール)のSS(1)工程後に得られた発色、とVLPを含むサンプル液を用いた際のBS工程後の発色及びSS(1)工程後の発色について比較を行った。
図5に示す通り、被検物質存在時のみ、インフルエンザウィルス抗体:インフルエンザウィルスVLP:ビオチン化インフルエンザウィルス抗体を結合させたラテックスコロイド粒子:ストレプトアビジンを結合させた金コロイド粒子で表される複合体(「:」は結合を示す)の形成を示す紫色のドットが検出された。
本発明がインフルエンザウィルスを被検物質として検出するイムノクロマト法の増感に有用であることが示された。また、本実施例ではコロイド粒子同士の結合を証明するためにBS工程とSS(1)工程とで異なる色のコロイドを用いたが、同系色のコロイドや蛍光粒子を用いることで、同じ種類のシグナルが強くなることにより、さらに高い増感効果が予想される。
試験方法
被検物質としてストレプトアビジンを用いた。本実施例は、不溶性担体に被検物質が結合している場合の実施例である。
図6に示す通り、BS工程後では、被験体として1000ナノグラムのストレプトアビジンを用いた場合のみ青色のドットが観察された。一方、SS(10)工程後では、100ナノグラムのストレプトアビジンを用いた場合でも紫色のドットが観察された。また増感された紫色の呈色は被検物質の濃度に依存的であった。
紫色のドットは用いたラテックスコロイド粒子と金コロイド粒子の2種類の粒子が交互に、結合して、大きな複合体を形成した結果であることが示唆された。これは、新たにコロイド粒子を添加する増感工程(SS(n))を繰り返すことにより、検出感度が上昇したことを示す。本発明を用いた増感は、被検物質濃度依存的及び増感工程回数依存的に感度が上昇することが示唆された。また増感工程は非常に短い時間(粒子が検出部位を通過する間)に行われ、時間当たりの増感効果が非常に高いと考えられる。
試験方法
被検物質として0.5mg/mlのストレプトアビジン1μlをメンブレンに含浸、乾燥させ、マレイミドビオチン結合ラテックス(青)を用いてBS工程を行い、次いでストレプトアビジン結合ラテックス(赤)を用いてSS(1)工程を行った。ネガティブコントロールとしてBS工程又はSS(1)工程のラテックス粒子を除いたバッファーを用いた。バッファーには1%Tx-100含有トリスバッファーを用いた。
図7に示す通り、ストレプトアビジン:マレイミドビオチン結合ラテックス粒子(青):ストレプトアビジン結合ラテックス粒子(赤)で表される複合体(「:」は結合を示す)の形成を示す紫色のドットが観察された。
親水コロイド粒子同士が、コロイド粒子結合用表面修飾物質を介して結合が可能であることが示唆された。
概要
RSウィルス(respiratory syncytial virus)に対する2種類の抗体を用いたサンドイッチによるラテラルフローイムノアッセイをBS工程とし、SS(1)のみの増感工程をC(1)にラテックスと金コロイドの混合物を用いて行った。
OD280 = 3.0の抗RSウィルス抗体1μlをメンブレンに含浸、乾燥させ、4倍ごとに段階希釈した不活化RSウィルス抗原とビオチン化処理をした抗RSウィルス抗体結合ラテックス(赤、直径350nm)を混合後、速やかに上記メンブレンを含むストリップを含浸させ、BS工程とした。次にストレプトアビジン結合ラテックス(赤、直径350nm)及びストレプトアビジン結合金コロイド(直径40nm)を用いてSS(1)工程を行い、増感の有無による検出感度の比較を行った。ネガティブコントロールとして抗原を含まないものを用いた。バッファーには1%Tx-100含有トリスバッファーを用いた。
図8に示す通り、SS(1)工程より最小検出濃度が4倍以上となった。
同じコロイド粒子結合用表面修飾物質で修飾したサイズの異なる2種類以上の粒子を同一の増感工程に用い、感度が著しく上昇した。多段階の増感や、本SS(1)工程後であれば、DS工程としてビオチン化HRPなどを用いた化学発光での検出にも有用だと考えられる。
概要
RSウィルス(respiratory syncytial virus)に対する2種類の抗体を用いたサンドイッチによるラテラルフローイムノアッセイをBS工程とし、SS(2)までの増感を行い、DS工程においてECL(enhanced chemiluminescence)を用いて検出を行った。SS(2)においてビオチン化HRPを表面に修飾したラテックス粒子だけでなく、ビオチン化HRP自体も作用させた。
OD280 = 3.0の抗RSウィルス抗体1μlをメンブレンに含浸、乾燥させ、不活化RSウィルス抗原とビオチン化抗RSウィルス抗体結合ラテックス(赤、直径350nm)を混合後、速やかに上記メンブレンを含むストリップを含浸させ、BS工程とした。次にストレプトアビジン結合ラテックス(赤、直径350nm)を用いてSS(1)工程を行った。続いて、ビオチン化HRP結合ラテックス(赤、直径350nm)を含浸させ、さらにビオチン化HRPを含浸させた。ここまでをSS(2)工程として行った。ここで、ストリップを切断し、メンブレン部のみを以降の検討に用いた。DS工程にはLuminata forte(Merck Millipore社)を用い、増感の有無による検出感度の比較を行った。ネガティブコントロールとして抗原を含まないものを用いた。バッファーには1%Tx-100含有トリスバッファーを用いた。
図9を参照。SS(2)のHRPを基質としてDS工程においてECLによる化学発光でRSVが検出された。ビオチン化HRPをコロイド粒子表面修飾物質として用いることで被検物質が検出された。また分子コロイドであるビオチン化HRPをSS(2)工程の後、検出工程の前に併せて用いることで、感度がさらに上昇した。
コロイド粒子と分子コロイドの併用はシグナル/ノイズ比を改善できる可能性がある。また、立体障害やM(1)とM(2)の数の違いによる未反応のコロイド粒子表面修飾物質であるストレプトアビジン(本実施例では単位粒子数当たりのM(1)のストレプトアビジン分子数がBS工程のビオチン分子数に比べ2倍以上多い。)を有効に用いることができる可能性がある。逆に未反応のコロイド粒子表面修飾物質のうちビオチンが多ければ、最終増感工程にビオチン化粒子を用い、ストレプトアビジンHRP分子及びストレプトアビジンHRP結合コロイド粒子を反応基質として用いることができる。
2 被検物質
3 第1番目のコロイド粒子
4 コロイド粒子結合用表面修飾物質であって被検物質に対する親和性物質
5 表面修飾物質結合コロイド粒子
6 コロイド粒子C(1)
7 コロイド粒子結合用表面修飾物質M(1)
8 増感用修飾コロイド粒子MC(1)
9 コロイド粒子C(2)
10 コロイド粒子結合用表面修飾物質M(2)
11 増感用修飾コロイド粒子MC(2)
12 コロイド粒子C(3)
13 コロイド粒子結合用表面修飾物質M(3)
14 増感用修飾コロイド粒子MC(3)
15 コロイド粒子結合用表面修飾物質M(2)
16 コロイド粒子C(2)
17 増感用修飾コロイド粒子MC(2)
18 コロイド粒子C(3)
19 コロイド粒子結合用表面修飾物質M(3)
20 増感用修飾コロイド粒子MC(3)
Claims (19)
- 被検物質に親和性を有する物質を結合させたコロイド粒子を用いた被検物質の検出方法において、被検物質検出の感度を増加させる方法であって、以下の(i)から(iii)の工程を含み、以下の各BS工程、SS工程において、結合できなかったコロイド粒子の除去を目的として洗浄を各工程間に行い、各工程で添加するコロイド粒子の複合体の形成により被検物質の検出感度が上昇する、被検物質検出の感度を増加させる方法:
(i) 被検物質と第1番目のコロイド粒子を直接的に又は間接的に結合させるBS(Binding Step)工程;
(ii) 被検物質と第1番目のコロイド粒子の複合体に、コロイド粒子結合用表面修飾物質を結合させた増感用修飾コロイド粒子(MC)をn回添加するSS(Sensitizing Step)工程[nは2以上の自然数]であって、m番目のSS(m)工程で添加する増感用修飾コロイド粒子(Modified colloid particle)MC(m)はコロイド粒子C(m)にコロイド粒子結合用表面修飾物質M(m)が結合したものであり、SS(m+1)工程で添加するコロイド粒子MC(m+1)はコロイド粒子C(m+1)にコロイド粒子結合用表面修飾物質M(m+1)が結合したものであり、M(m)とM(m+1)は親和性があり、MC(m)とMC(m+1)はM(m)とM(m+1)の結合を介して複合体を形成する工程[mは自然数であり、m+1≦nである。]であって、コロイド粒子結合用表面修飾物質M(m)とM(m+1)の親和性を有する組合せが抗原と抗体の組合せ、又はビオチンとアビジン若しくはストレプトアビジンの組合せである工程;並びに
(iii) 形成されたコロイド粒子から直接的又は間接的に発生するシグナルを検出して、被検物質を検出するDS(Detecting Step)工程。 - 被検物質に親和性を有する物質を結合させたコロイド粒子を用いた被検物質の検出方法において、被検物質検出の感度を増加させる方法であって、以下の(i)から(iii)の工程を含み、以下の各BS工程、SS工程において、結合できなかったコロイド粒子の除去を目的として洗浄を各工程間に行い、各工程で添加するコロイド粒子の複合体の形成により被検物質の検出感度が上昇する、被検物質検出の感度を増加させる方法:
(i) 被検物質と第1番目のコロイド粒子[この表面が修飾されたコロイド粒子をMC(0)とし、コロイド粒子C(0)に表面修飾物質M(0)が結合したものとする。]を直接的に又は間接的に結合させるBS(Binding Step)工程;
(ii) 被検物質と第1番目のコロイド粒子の複合体に、コロイド粒子結合用表面修飾物質を結合させた増感用修飾コロイド粒子(MC)をn回添加するSS(Sensitizing Step)工程[nは2以上の自然数]であって、m番目のSS(m)工程で添加する増感用修飾コロイド粒子(Modified colloid particle)MC(m)はコロイド粒子C(m)にコロイド粒子結合用表面修飾物質M(m)が結合したものであり、1つ前の工程[m>1であればSS(m-1)工程、m=1であればBS工程]で添加するコロイド粒子MC(m-1)はコロイド粒子C(m-1)にコロイド粒子結合用表面修飾物質M(m-1)が結合したものであり、M(m-1)とM(m)は親和性があり、MC(m-1)とMC(m)はM(m-1)とM(m)の結合を介して複合体を形成する工程[mは自然数であり、m≦nである。]であって、コロイド粒子結合用表面修飾物質M(m)とM(m+1)の親和性を有する組合せが抗原と抗体の組合せ、又はビオチンとアビジン若しくはストレプトアビジンの組合せである工程;並びに
(iii) 形成されたコロイド粒子から直接的又は間接的に発生するシグナルを検出して、被検物質を検出するDS(Detecting Step)工程。 - BS工程及び/又はSS工程の少なくとも1つの工程においてコロイド粒子の直接的なシグナルを検出又は測定する請求項1又は2に記載の方法。
- コロイド粒子の直径が10nm以上の請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
- nが1~10である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
- BS工程において、被検物質が被検物質に対する親和性物質を介して、あるいは介さずに不溶性担体に結合されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
- BS工程において、被検物質と被検物質に親和性を有する物質を結合させた第1番目のコロイド粒子を結合させる、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
- SS工程で用いるコロイド粒子が、多種類から構成される、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
- SS工程で用いるコロイド粒子結合用表面修飾物質を結合させた増感用修飾コロイド粒子MC(n)が、m番目のSS工程で添加する増感用修飾コロイド粒子MC(m)及びm+1番目のSS工程で添加する増感用修飾コロイド粒子MC(m+1)の2種類から構成される、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
- SS工程で用いるコロイド粒子が、m番目のSS工程で用いるコロイド粒子C(m)及びm+1番目のSS工程で用いるコロイド粒子C(m+1)の2種類から構成される、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
- SS工程で用いるコロイド粒子が、1種類から構成される、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
- BS工程で用いる被検物質に親和性を有する物質を結合させた第1番目のコロイド粒子と、SS(m)[mは偶数]工程で用いる増感用修飾コロイド粒子MC(m)が同じである、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
- SS(1)工程で用いる増感用修飾コロイド粒子MC(1)と、SS(m)[mは奇数]工程で用いる増感用修飾コロイド粒子MC(m)が同じである、請求項1~7及び12のいずれか1項に記載の方法。
- 被検物質が生物由来の物質である、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
- 被検物質がウィルスを含む感染性微生物由来の物質である、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
- 検出工程であるDS工程に酵素反応を用いる、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法。
- 被検物質検出法がイムノクロマト法である、請求項1~16のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1~17のいずれか1項に記載の方法に用いるための、少なくとも被検物質に結合する物質を結合させたコロイド粒子及びn回のSS工程[nは2以上の自然数]で用いるコロイド粒子結合用表面修飾物質を結合させた増感用修飾コロイド粒子(MC)を含むキットであり、m番目のSS(m)工程で添加する増感用修飾コロイド粒子(Modified colloid particle)MC(m)はコロイド粒子C(m)にコロイド粒子結合用表面修飾物質M(m)が結合したものであり、SS(m+1)工程で添加するコロイド粒子MC(m+1)はコロイド粒子C(m+1)にコロイド粒子結合用表面修飾物質M(m+1)が結合したものであり、M(m)とM(m+1)は親和性があり、コロイド粒子結合用表面修飾物質M(m)とM(m+1)の親和性を有する組合せが抗原と抗体の組合せ、又はビオチンとアビジン若しくはストレプトアビジンの組合せであり、MC(m)とMC(m+1)はM(m)とM(m+1)の結合を介して複合体を形成するキット。
- イムノクロマト法用キットである、請求項18記載のキット。
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JP4654414B2 (ja) | 2005-12-01 | 2011-03-23 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 免疫化学的検出方法、及びその検出用試薬キット |
WO2014007034A1 (ja) | 2012-07-06 | 2014-01-09 | 株式会社 日立ハイテクノロジーズ | 分析装置及び分析方法 |
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US5876944A (en) * | 1996-06-10 | 1999-03-02 | Bayer Corporation | Method for amplification of the response signal in a sandwich immunoassay |
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WO2014007034A1 (ja) | 2012-07-06 | 2014-01-09 | 株式会社 日立ハイテクノロジーズ | 分析装置及び分析方法 |
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Wei Chen,Ultrasensitive Detection of Trace Protein by Western Blot Based on POLY-Quantum Dot Probes,Anal. Chem.,2009年,Vol.81,Page.9194-9198 |
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