JP7368678B1 - Cd4+t細胞集団中の特定の細胞亜集団の相対量の測定方法 - Google Patents
Cd4+t細胞集団中の特定の細胞亜集団の相対量の測定方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7368678B1 JP7368678B1 JP2023072026A JP2023072026A JP7368678B1 JP 7368678 B1 JP7368678 B1 JP 7368678B1 JP 2023072026 A JP2023072026 A JP 2023072026A JP 2023072026 A JP2023072026 A JP 2023072026A JP 7368678 B1 JP7368678 B1 JP 7368678B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cell
- cells
- ccr4
- ccr6
- cxcr3
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
Description
(項目1)
被験体由来のサンプル中のCD4+T細胞集団中のCCR4-CCR6+細胞亜集団の相対量の決定方法であって、
前記CD4+T細胞集団中のCXCR3-細胞亜集団を選択する工程と、
前記CXCR3-細胞亜集団において、CCR4-細胞亜集団とCCR4+細胞亜集団との境界を設定する工程と、
前記境界を用いて、CD4+T細胞集団中のCCR4-CCR6+細胞亜集団の相対量を測定する工程と
を包含する、方法。
(項目2)
前記サンプルは前記被験体の末梢血の全血サンプルまたは末梢血単核球(PBMC)サンプルである、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記サンプルは全血サンプルである、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記サンプルは、前記被験体からの採取後1日以上保管されたものである、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記サンプルは、前記被験体からの採取後1日~6日保管されたものである、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記サンプルは、前記被験体からの採取後1日~3日保管されたものである、項目4に記載の方法。
(項目7)
前記サンプルは、約10℃~約40℃で保管されたものである、項目4に記載の方法。
(項目8)
前記サンプルは、約12℃~約25℃で保管されたものである、項目4に記載の方法。
(項目9)
前記サンプルは、約10μl~約500μlである、項目3に記載の方法。
(項目10)
被験体由来のサンプル中のCD4+T細胞集団中のCCR4-CCR6+細胞亜集団の相対量の決定方法であって、
前記被験体の全血サンプルを用意する工程と、
前記全血サンプルのCD4+T細胞集団中のCCR4-CCR6+細胞亜集団の相対量を測定する工程と
を包含する、方法。
(項目11)
前記サンプルは、前記被験体からの採取後1日以上保管されたものである、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記サンプルは、前記被験体からの採取後1日~6日保管されたものである、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記サンプルは、前記被験体からの採取後1日~3日保管されたものである、項目11に記載の方法。
(項目14)
前記サンプルは、約10℃~約40℃で保管されたものである、項目11に記載の方法。
(項目15)
前記サンプルは、約12℃~約25℃で保管されたものである、項目11に記載の方法。
(項目16)
前記サンプルは、約10μl~約500μlである、項目10に記載の方法。
(項目17)
CD4に対する検出剤、CCR4に対する検出剤、およびCCR6に対する検出剤を含む、項目1~16のいずれか一項に記載の方法において使用するためのキット。
(項目18)
CXCR3に対する検出剤をさらに含む、項目17に記載のキット。
(項目19)
前記検出剤が抗体である、項目16に記載のキット。
本明細書において、「エフェクター細胞」とは、抗原刺激を受けていないナイーブ細胞が分化して実際に免疫に関わる働きを得た免疫細胞をいい、特にヒトのヘルパーT細胞では主にTh1、Th2、Th17の3種類が知られている。それぞれインターフェロンγ(IFNγ)やインターロイキン17(IL-17)など特徴的なサイトカインを放出することができる。またTh1はT-betを、Th2はGATA-3を発現するなど、各Thサブセットに特徴的な転写因子が存在するが、T-betとGATA-3の両方を発現している細胞も存在し、そのような細胞は「Th1/Th2」または「Th1/2」と表現される。本明細書において「Th1/Th17」または「Th1/17」はTh1に特徴的なT-betと、Th17に特徴的なRORγtの両方を発現している。
1.CD4+T細胞集団中のCXCR3-細胞亜集団を選択し、
2.CXCR3-細胞亜集団において、CCR4-細胞亜集団とCCR4+細胞亜集団との境界を設定(ゲーティング)し、
3.設定された境界(ゲート)を用いて、CD4+T細胞集団中のCCR4-CCR6+細胞亜集団の相対量を測定する、
という一連の工程が好ましいことが本発明によって明らかになった。
本発明において対象とされる癌としては、メラノーマ(悪性黒色腫)、非小細胞肺癌、腎細胞癌、悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫または非ホジキンリンパ腫)、頭頸部癌、泌尿器科癌(膀胱癌、尿路上皮癌、前立腺癌)、小細胞肺癌、胸腺癌、胃癌、食道癌、胃食道接合部癌、肝癌(肝細胞癌、肝内胆管細胞癌)、原発性脳腫瘍(膠芽腫、中枢神経系原発リンパ腫)、悪性胸膜中皮腫、婦人科癌(卵巣癌、子宮頸癌、子宮体癌、)、軟部肉腫、胆道癌、多発性骨髄腫、乳癌、大腸癌などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
T細胞の分画・分離のためのサンプルは、常法によって、被験体から適切に採取することができる。例えば、被験体の末梢血、骨髄、腫瘍組織、造血組織、脾臓、正常組織、リンパ液等から行うことができる。末梢血からのサンプル採取は、非侵襲的で簡便であるため、有利であり得る。
Th7R等の細胞亜集団を測定する場合、採血から細胞の分画・測定までに長期間(例えば1週間超)が要される場合には、PBMCを単離して凍結し、それを細胞の分画・測定の際に融解し、必要に応じて培養して使用することができる。この際に、本明細書の実施例5に示されるとおり、全血採取後に時間が経過したあとにPBMC分離を行うと、Th7Rの測定には好ましくない。したがって、本発明においては、単離PBMCからTh7R等の細胞マーカーの測定を行う場合には、採血後3時間以内に、より好ましくは2時間以内にPBMC単離を行い、それを凍結保存することが好ましい。
CXCR3+CCR4-CCR6+T細胞亜集団や、CXCR3-CCR4-CCR6+ T細胞亜集団等の細胞亜集団のそれぞれの細胞数を計測するには、全体の細胞からそれぞれの細胞の亜集団以外の細胞を実験的に除いておいて求めてもよい。例えば、CD4+ Effector Memory T cellアイソレーションキット、ヒト(Militenyi Biotech社)などのように、所定の抗体を用いることなく、末梢血から目的のT細胞亜集団に相当する細胞を分離してもよい。例えば、CD4+ Effector Memory T cellアイソレーションキット、ヒト(Militenyi Biotech社)を用いると、CD4抗体とCD62L抗体を用いずに、末梢血からCD4+CD62Llow T細胞亜集団に相当する細胞を分離することができる。全体の生細胞数を数えて記録しておき、またこのキットを用いて得られた細胞数を数え、記録することができる。同様なキットとして、CD4+CD25+CD127dim/-Regulatory T cellアイソレーションキット、ヒト(Militenyi Biotech社)、CD25+CD49d-Regulatory T cellアイソレーションキット、ヒト(Militenyi Biotech社)も選択できる。本発明の一実施形態においては、目的のT細胞亜集団のそれぞれの細胞数を計測することができるものであれば、いずれのキットも使用できる。
本発明の一実施形態において、本発明のキットは、本発明の方法に従って用意されたサンプルに使用するための、CD4、CCR4、およびCCR6に対する検出剤を含むことができ、他の実施形態において、本発明のキットはさらにCXCR3、CD62Lに対する検出剤を含むこともできる。1つの実施形態では、検出剤は抗体である。好ましくは、抗体は適切に標識されマーカーの検出を容易にする。
本明細書において用いられる分子生物学的手法、生化学的手法、微生物学的手法は、当該分野において周知であり慣用されるものであり、例えば、Sambrook J.et al.(1989).Molecular Cloning: A Laboratory Manual,Cold Spring Harborおよびその3rd Ed.(2001);Ausubel,F.M.(1987).Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub.AssociatESand Wiley-Interscience;Ausubel,F.M.(1989).Short Protocols in Molecular Biology:A Compendium of Methods from Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub.Associates and Wiley-Interscience;Innis,M.A.(1990).PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications,Academic Press;Ausubel,F.M.(1992).Short Protocols in Molecular Biology: A Compendium of Methods from Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub.Associates;Ausubel,F.M.(1995).Short Protocols in Molecular Biology: A Compendium of Methods from Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub.Associates;Innis,M.A.et al.(1995).PCR Strategies,Academic Press;Ausubel,F.M.(1999).Short Protocols in Molecular Biology: A Compendium of Methods from Current Protocols in Molecular Biology,Wiley,and annual updates;Sninsky,J.J.et al.(1999).PCR Applications: Protocols for Functional Genomics,Academic Press、別冊実験医学「遺伝子導入&発現解析実験法」羊土社、1997などに記載されており、これらは本明細書において関連する部分(全部であり得る)が参考として援用される。
本実施例においては、以下表1のパネル(WB panel2またはWB panel3)を用いた。
抗凝固剤(ヘパリンナトリウム)入採血管で採血したものを全血とし、全血をすぐにPBMC分離して凍結保存した場合と比較した。解析したサンプルは、同じ被験体(H-34)から採血で得た8mlの血液をヘパリン処理したものであり、これを二分し、一方はヘパリン処理後の全血とし、他方はPBMCの分離に用いた。
ところが、PBMC の Frozenはどの図においても、全血やPBMCのFreshとは異なる。PBMCのCultureについては、3つ(CD4+、CXCR3-、CXCR3+)のCCR4 vs CCR6の散布図において、CCR6はPBMCのFreshとFrozenの中間のパターンを示すが、CCR4+はPBMCのFreshやFrozenに比べると減る。またCXCR3のヒストグラムはPBMCのFrozenに近い。
・全血はPBMCのFreshと似ている。
・PBMCを凍結保存すると、全血やFreshとは異なり、培養後もFreshとは異なる。
・CXCR3の分離は、凍結保存後悪くなり、培養しても戻らない。
・CCR4+の数は凍結保存しても減らないが、培養後に減る。
・CCR6+の数は凍結保存後減り、培養後はやや戻るが採血直後よりは少ない。
本実施例においては、全血の保存期間を変えて測定し、保存期間の影響を調べた。
1.全血の保存日数による違い
全血を採血当日に測定、3日室温保存後測定、6日室温保存後測定したものを比較したところ、保存期間が長くなるとともに、CXCR3+が減少したが、Th1/17のCXCR3+に占める割合は微増の傾向にあった(表2)。CXCR3-は増加し、CCR6 SPのCXCR3-に占める割合も増加した。またTh1/17とCCR6 SPの和であるTh7Rはやや増加した。つまりCXCR3+は減少、CXCR3-は増加、Th7RであるCCR4-CCR6+の合計は増加した。ただし図2からわかるように、いずれも増減はわずかであり、後に述べるようにPBMCのFrozenやCultureに比べると、PBMCのFreshのデータに近い。すなわち、他の処理法に比べると全血の保存中の変化は小さいことが分かる。
全血はPBMCのFreshと比較すると、CXCR3+が多く、CXCR3-が少なかった(表2)。またTh1/17、CCR6 SPがやや多く、Th7Rもやや多かった。しかし差としては小さかった。
実施例2のデータを使用し、Th7Rの細胞数のカウントでの比較を行った。
本実施例においては、全血の保存における最適な温度帯を調べた。試験は2回行った。1回目の試験では、10、15、20、25、30、37℃において、1、2、3、6日経過後に測定した。2回目の試験では、12、15、18℃において、1、3、6日経過後に測定した。ヘパリン処理した血液を250μlずつCRYOtubeに分注し、各温度に設定した水浴またはインキュベータ中で保存した。測定にはWB panel2およびWB panel3を用いた(表1)。
温度、日数を変えて保存した場合のCD4 vs CD8の散布図を図3に示す。横軸がCD4の分布、縦軸がCD8の分布を示す。
CD4+細胞に対し、CD62Lの染色パターンをヒストグラムで表した(図4)。横軸がCD62の分布、縦軸が計数を示す。
CD8+細胞に対し、CD62Lの染色パターンをヒストグラムで表した(図5)。横軸がCD62の分布、縦軸が計数を示す。
CD4+細胞に対して、CCR4-CCR6+画分に入る細胞、つまりTh7R細胞に注目したヒストグラムを求めた(図6)。横軸がCCR6の分布、縦軸がCCR4の分布を示す。
CD4+細胞に対して、CCR7とCD45RAの散布図を作成した(図7)。すなわち、セントラルメモリー、エフェクターメモリー、ナイーブの細胞を観察した。横軸がCCR7の分布、縦軸がCD45RAの分布を示す。
CD8+細胞に対して、CCR7とCD45RAの散布図を作成した(図8)。すなわち、セントラルメモリー、エフェクターメモリー、ナイーブ、EMRAの細胞を観察した。横軸がCCR7の分布、縦軸がCD45RAの分布を示す。
CD8+細胞の測定については、CD8の蛍光強度の強さが安定しているのは2日が限度であった。2日以下の短期間においては、18~25℃の温度が適していた。
全血を測定した後に残余検体の利用性を検討した。前述の通り、全血のまま保存するといくつかの細胞マーカーについては劣化していき測定できない。そこで、保存後、PBMCに分離し、保存することを検討した。
#1:採血直後に測定。
#2:#1を3日間室温(20.4-21.0℃)で保存後に測定。
#3:#2からPBMC分離して、23日間凍結保存し、融解後測定。
#4:#3を48時間培養し、測定。
測定にはWB panel2を用いた(表1)。
CD45: CD45のSingletsに対する比率
Lymphocytes: LymphocytesのCD45に対する比率
CD4: CD4のLymphocytesに対する比率
CXCR3+: CXCR3+のCD4に対する比率
Th1/17: Th1/17のCD4に対する比率
CXCR3-: CXCR3-のCD4に対する比率
CCR6 SP: CCR6 SPのCD4に対する比率
Th7Rの定義は、CCR4-CCR6+CD4+であり、CXCR3+もCXCR3-も含む。そのため本実施例において、Th7Rの測定においてはCXCR3測定は不要とも考えられるところ、CXCR3の測定に意義があるかどうかを調べた。
図11A:CD4+T細胞。ゲートを示していない。
図11B:CXCR3-CD4+T細胞。ゲートを示していない。
図11C:図11Aと同じ。CXCR3-において作成したゲートを示した。
図11D:図11Bと同じ。CXCR3-において作成したゲートを示した。
これまでの実験により、全血に対する測定が可能であり、また少量でできることも判明した。そこで本実施例においては、微量採血デバイスの利用の可能性を検討した。この本実施例で用いたような微量採血デバイスによれば、被験体自身で採血ができ、簡便である。
抗凝固処理済みの血液にパラホルムアルデヒド(PFA)もしくはBD Cell FIX(10.0%ホルムアルデヒド、3.55%メタノール、0.93%アジ化ナトリウムを含む溶液)を添加し、所定の温度で3日間保存後PBMC処理を行った後染色し、測定を行った。
被験体2名(H-15、H-34)から4mlの採血管(ニプロ、Cat.31-764)4本ずつ血液を得て、ヘパリンナトリウム処理した。それぞれを1mlずつ10本に分注した。これに4%パラホルムアルデヒド・リン酸緩衝液にPBSを加えて、パラホルムアルデヒドの最終濃度が0.5%、1%、1.5%、2%になるように2本ずつ調製し、2本には何も加えなかった。0から2%の濃度のものを1本ずつ4℃または室温にて、3日間放置した。
8 mlのBDバキュテイナ凍結分は、500xg、4℃で5分間遠心分離し、上清を除去後、クライオチューブ1本あたり約5.0×106個/mlの細胞濃度になるようにセルバンカー2を加えて懸濁した。これをクライオチューブに1mlずつ分注し、4℃に冷却してあるBICELLに入れた後、速やかに-80℃のディープフリーザーに入れた。翌日、液体窒素タンクに移し凍結保存した。2日後、37℃の恒温水槽で融解してから12mlの10%FBS/RPMI1640培地(ナカライテスク、Cat.30264-85)に懸濁し、500xg、4℃で5分間遠心分離し、上清を除去した。再度10mlの10%FBS/RPMI1640培地を加えて懸濁し、細胞数をカウントした後、細胞液を24穴プレートに分注して37℃、5%CO2存在下で48時間培養した。その後、細胞を含む培養液を15mlのコニカルチューブに全量回収し、細胞数をカウントした。その後、500xg、4℃で5分間遠心分離し、上清を除去した後100μLのPBSを加えて懸濁し、PBMC染色工程を実施して測定を行った。これをPBMC Cultureとした。以後も同じである。サンプル一覧は次の通りである。
No.検体名 3日放置の内容、またはその他の処理
1 H-15 PBMC分離後凍結保存、解凍後2日間培養(PBMC Culture)
2 H-15 PBMC分離後保存なし(PBMC Fresh)
3 H-15 2%パラホルムアルデヒド、4°C
4 H-15 1.5%パラホルムアルデヒド、4°C
5 H-15 1%パラホルムアルデヒド、4°C
6 H-15 0.5%パラホルムアルデヒド、4°C
7 H-15 0%パラホルムアルデヒド、4°C
8 H-15 2%パラホルムアルデヒド、室温
9 H-15 1.5%パラホルムアルデヒド、室温
10 H-15 1%パラホルムアルデヒド、室温
11 H-15 0.5%パラホルムアルデヒド、室温
12 H-15 0%パラホルムアルデヒド、室温
13 H-34 PBMC分離後凍結保存、解凍後2日間培養(PBMC Culture)
14 H-34 PBMC分離後保存なし(PBMC Fresh)
15 H-34 2%パラホルムアルデヒド、4°C
16 H-34 1.5%パラホルムアルデヒド、4°C
17 H-34 1%パラホルムアルデヒド、4°C
18 H-34 0.5%パラホルムアルデヒド、4°C
19 H-34 0%パラホルムアルデヒド、4°C
20 H-34 2%パラホルムアルデヒド、室温
21 H-34 1.5%パラホルムアルデヒド、室温
22 H-34 1%パラホルムアルデヒド、室温
23 H-34 0.5%パラホルムアルデヒド、室温
24 H-34 0%パラホルムアルデヒド、室温
結果は以下のとおりであった。
室温:PFAを最終濃度2~1%添加したものは全てCD4の発現が確認できなかった。1%添加したものについても弱い発現しか確認されなかった。
4℃:PFAを最終濃度2~1%添加したものは全てCD4の発現が確認できなかった。0.5%添加したものについても弱い発現しか確認されなかった。
室温:CD4が発現していなかったことからCXCR3のはっきりとした二峰性の確認はできなかった。
4℃:二峰性にはなるがPFAの濃度が2%から0.5%に最終濃度が下がっていくにつれて1%をピークにCXCR3+の割合が上がっていく傾向にあり、発現が安定しなかった。
発現が確認できたサンプルの中でPFAを添加したものについては、PFA添加なしのCCR6+の発現が103程度であったのに比べて、104以上とかなり高い発現が確認され、発現が安定しなかった。
発現が確認できたサンプルの中でPFAを添加したものについては、PFA添加なしと比べると、発現範囲が狭まり、分離が悪くなった。
被験体2名(H-15、H-34)から4mlの採血管1本ずつ血液を得て、ヘパリンナトリウム処理した。それぞれを1mlずつ4本に分注した。これにBD Cell FIX(BD、Cat.340181:発売停止、現在はStabilizing Fixative 3X Concentrateとして販売)を2%FBS/PBSで希釈した溶液を加え、最終希釈割合がx4、x10、x20、となるようにし、1本には何も加えなかった。これらを4°Cで、3日間放置した。
以後はパラホルムアルデヒドの場合と同様である。つまりPBMCを分離した。サンプル一覧は以下のとおりである。
No. 検体名 処理
25 H-15 Cell FIXなし, 4°C、3日間
26 H-15 x4 Cell FIX, 4°C、3日間
27 H-15 x10 Cell FIX, 4°C、3日間
28 H-15 x20 Cell FIX, 4°C、3日間
29 H-34 Cell FIXなし, 4°C、3日間
30 H-34 x4 Cell FIX, 4°C、3日間
31 H-34 x10 Cell FIX, 4°C、3日間
32 H-34 x20 Cell FIX 4°C、3日間
結果は以下のとおりであった。
4倍希釈:リンパ球リージョンが全く見えない。
10倍希釈:かろうじてリンパ球リージョンは見える。
20倍希釈:CD4の発現も見えるが、通常の発現位置よりも低く、CXCR3のカットオフも左へシフトしていて安定しなかった。
Claims (19)
- 被験体由来のサンプル中のCD4+T細胞集団中のCCR4-CCR6+細胞亜集団の相対量の決定方法であって、
前記CD4+T細胞集団中のCXCR3-細胞亜集団を選択する工程と、
前記CXCR3-細胞亜集団において、CCR4-細胞亜集団とCCR4+細胞亜集団との境界を設定する工程と、
前記境界を用いて、CD4+T細胞集団中のCCR4-CCR6+細胞亜集団の相対量を測定する工程と
を包含する、方法。 - 前記サンプルは前記被験体の末梢血の全血サンプルまたは末梢血単核球(PBMC)サンプルである、請求項1に記載の方法。
- 前記サンプルは全血サンプルである、請求項2に記載の方法。
- 前記サンプルは、前記被験体からの採取後1日以上保管されたものである、請求項3に記載の方法。
- 前記サンプルは、前記被験体からの採取後1日~6日保管されたものである、請求項4に記載の方法。
- 前記サンプルは、前記被験体からの採取後1日~3日保管されたものである、請求項4に記載の方法。
- 前記サンプルは、約10℃~約40℃で保管されたものであり、「約」は後に続く数値の±10%である、請求項4に記載の方法。
- 前記サンプルは、約12℃~約25℃で保管されたものであり、「約」は後に続く数値の±10%である、請求項4に記載の方法。
- 前記サンプルは、約10μl~約500μlであり、「約」は後に続く数値の±10%である、請求項3に記載の方法。
- 被験体由来のサンプル中のCD4+T細胞集団中のCCR4-CCR6+細胞亜集団の相対量の決定方法であって、
前記被験体の全血サンプルを用意する工程と、
前記全血サンプルのCD4+T細胞集団中のCCR4-CCR6+細胞亜集団の相対量を測定する工程と
を包含する、方法。 - 前記サンプルは、前記被験体からの採取後1日以上保管されたものである、請求項10に記載の方法。
- 前記サンプルは、前記被験体からの採取後1日~6日保管されたものである、請求項11に記載の方法。
- 前記サンプルは、前記被験体からの採取後1日~3日保管されたものである、請求項11に記載の方法。
- 前記サンプルは、約10℃~約40℃で保管されたものであり、「約」は後に続く数値の±10%である、請求項11に記載の方法。
- 前記サンプルは、約12℃~約25℃で保管されたものであり、「約」は後に続く数値の±10%である、請求項11に記載の方法。
- 前記サンプルは、約10μl~約500μlであり、「約」は後に続く数値の±10%である、請求項10に記載の方法。
- CD4に対する検出剤、CCR4に対する検出剤、およびCCR6に対する検出剤を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法において使用するためのキット。
- CXCR3に対する検出剤をさらに含む、請求項17に記載のキット。
- 前記検出剤が抗体である、請求項18に記載のキット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023072026A JP7368678B1 (ja) | 2023-04-26 | 2023-04-26 | Cd4+t細胞集団中の特定の細胞亜集団の相対量の測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023072026A JP7368678B1 (ja) | 2023-04-26 | 2023-04-26 | Cd4+t細胞集団中の特定の細胞亜集団の相対量の測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP7368678B1 true JP7368678B1 (ja) | 2023-10-25 |
Family
ID=88418585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023072026A Active JP7368678B1 (ja) | 2023-04-26 | 2023-04-26 | Cd4+t細胞集団中の特定の細胞亜集団の相対量の測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7368678B1 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002542157A (ja) | 1999-03-11 | 2002-12-10 | ミレニアム・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド | 抗gpr−9−6および抗teck抗体ならびにgpr−9−6およびteckの機能の調節因子の同定方法。 |
WO2020171141A1 (ja) | 2019-02-20 | 2020-08-27 | 学校法人 埼玉医科大学 | がん免疫療法における長期生存を予測するための方法および組成物 |
JP2020533608A (ja) | 2017-09-12 | 2020-11-19 | イミューンシグネチャーズ プロプライエタリー リミテッドImmuneSignatures Pty. Ltd. | 免疫療法に対する応答の予測 |
WO2022054796A1 (ja) | 2020-09-08 | 2022-03-17 | 学校法人 埼玉医科大学 | 癌治療に対する応答を予測するためのバイオマーカー |
-
2023
- 2023-04-26 JP JP2023072026A patent/JP7368678B1/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002542157A (ja) | 1999-03-11 | 2002-12-10 | ミレニアム・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド | 抗gpr−9−6および抗teck抗体ならびにgpr−9−6およびteckの機能の調節因子の同定方法。 |
JP2020533608A (ja) | 2017-09-12 | 2020-11-19 | イミューンシグネチャーズ プロプライエタリー リミテッドImmuneSignatures Pty. Ltd. | 免疫療法に対する応答の予測 |
WO2020171141A1 (ja) | 2019-02-20 | 2020-08-27 | 学校法人 埼玉医科大学 | がん免疫療法における長期生存を予測するための方法および組成物 |
WO2022054796A1 (ja) | 2020-09-08 | 2022-03-17 | 学校法人 埼玉医科大学 | 癌治療に対する応答を予測するためのバイオマーカー |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Jaye et al. | Translational applications of flow cytometry in clinical practice | |
Griffin et al. | Human b1 cell frequency: isolation and analysis of human b1 cells | |
NL2020422B1 (en) | Methods for Predicting Treatment Outcome and/or for Selecting a Subject Suitable for Immune Checkpoint Therapy. | |
CN105954246B (zh) | 一种在人的生物液体样本中检测游离的稀有肿瘤细胞的方法和试剂盒 | |
KR101604649B1 (ko) | 혈액 내 순환 흑색종 세포의 자동화된 계산 및 특징화 | |
JP2020073924A (ja) | がん免疫療法の臨床効果を予測する免疫学的バイオマーカー | |
US20090081689A1 (en) | Reagents and methods to enrich rare cells from body fluids | |
de St Groth et al. | Flow cytometric detection of human regulatory T cells | |
Greene et al. | Circulating tumor cells: the substrate of personalized medicine? | |
JP2012514477A (ja) | 細胞の遺伝学的解析 | |
US11371982B2 (en) | Method of predicting patient prognosis using rare cells | |
EP2450457B1 (en) | Method of analyzing genetically abnormals cells | |
CN105087775A (zh) | 一种基于稀有细胞检测c-MET/CEP7基因状态的方法及相关试剂盒 | |
CN112639137A (zh) | 用于检测癌症相关细胞群体、进行转移性癌症筛查及治疗的方法 | |
Genshaft et al. | Clinical implementation of single-cell RNA sequencing using liver fine needle aspirate tissue sampling and centralized processing captures compartment specific immuno-diversity | |
KR20110111377A (ko) | 혈액 시료 중의 암세포의 검출 방법 | |
US20100203058A1 (en) | Diagnostics and therapeutics based on circulating progenitor cells | |
JP7368678B1 (ja) | Cd4+t細胞集団中の特定の細胞亜集団の相対量の測定方法 | |
WO2020239622A1 (en) | Methods for diagnosing and monitoring sepsis | |
Falay et al. | Endothelial Progenitor Cells (EPC) count by multicolor flow cytometry in healthy individuals and Diabetes Mellitus (DM) patients | |
WO2011058509A1 (en) | Method and kit for the prevention and/or the monitoring of chemioresistance of leukaemia forms | |
US7615358B2 (en) | Method for determining the concentration of vital epithelial tumor cells in a body fluid | |
JP5307426B2 (ja) | 補体活性検査方法 | |
RU2758064C1 (ru) | Способ определения посттрансплантационного химеризма при исследовании антигенов эритроцитов системы АВО | |
Razmaraii et al. | Molecular survey of Canine Microfilariae species in East-Azerbaijan province of Iran |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20230508 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20230508 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230801 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230808 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230906 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230920 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7368678 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |