JP7367576B2 - 回転式アクチュエータ - Google Patents
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Description
図1に示すように、第1実施形態のアクチュエータ10は、車両用変速機11のケース12の外壁に固定され、シフトバイワイヤシステム13の駆動部として用いられる。アクチュエータ10は、シフト操作装置14からの指令信号に応じて制御装置15により駆動制御されることで、変速機11のシフトレンジ切替機構16を作動させてシフトレンジを切り替える。
先ず、アクチュエータ10の全体構成について図2を参照して説明する。アクチュエータ10は、ハウジング20、モータ30および減速機40を備える。
次に、ハウジング20内外の呼吸のための構成について図2~図4を参照して説明する。ハウジング20は、モータ30および減速機40を収容する収容空間61を有する。収容空間61は、フロントハウジング21およびリアハウジング22の内部空間から構成されている。リアハウジング22には呼吸穴部62が設けられている。呼吸穴部62は、リアハウジング22に形成された通孔であり、ハウジング20に対する外部の空間(以下、外部空間)63と収容空間61とを連通させている。
以上説明したように第1実施形態では、フィルタ67はハウジング20の外壁面66よりも内側に設けられている。これによりフィルタ67がハウジング20の外壁から突出するように設けられるのを回避できる。また、特開2009-177982号公報のようにキャップを有するフィルタユニットの場合、キャップ形状に起因してフィルタユニット内部に水や泥が溜まって呼吸できなくなるのを防ぐために、車両への搭載方向に制約が生じるのに対して、第1実施形態ではキャップが不要であり車両搭載方向の制約が無くなる。また、特開2009-177982号公報では例えば高圧洗浄時の水圧等の外力によりフィルタユニットが外れるのを防ぐために、ハウジングに防護壁を設ける必要があるのに対して、第1実施形態ではハウジング20に防護壁が不要になる。そのため、アクチュエータ10の車両への搭載性が向上する。
第2実施形態では、図5および図6に示すように、出力部材44は、筒部81およびフランジ部82を有する。フランジ部82には係合孔52が形成されている。筒部81の中間部には、筒部81内部の軸方向一方の空間と軸方向他方の空間とを隔てる隔壁部83が形成されている。筒部81のうち隔壁部83に対してモータ30側には減速機側軸受36が設けられ、また、筒部81のうち隔壁部83に対してモータ30とは反対側には、例えばスプライン内歯等の係合内歯84が形成されている。筒部81は、係合内歯84がコントロール軸18の例えばスプライン外歯等の係合外歯19に係合することにより、コントロール軸18にトルク伝達可能に連結される。筒状突出部26と筒部81との間は、環状のシール部材85により封止されている。
第3実施形態では、図7に示すように、フィルタ67は、ハウジング20の外壁面66よりも内側において、隔壁部83に形成された呼吸穴部62の外側開口74を塞ぐように外側開口74の縁部88に貼り付けられたシールタイプフィルタである。これにより、第1実施形態と同様に、アクチュエータ10の車両への搭載性が向上するとともに、ハウジング20内の既存の隙間である外側隙間75にフィルタ67を設置してアクチュエータ10を小型化できる。また、収容空間61の圧力が急に減少する場合においてフィルタ67の脱落を抑制できる。また、回転するシャフト37がフィルタ67に接触するのを防止できる。
第4実施形態では、図8に示すように、呼吸穴部62は、リアハウジング22の樹脂部分に形成された通孔である。フィルタ67の外縁部は、呼吸穴部62の内壁部により保持されている。すなわち、フィルタ67はリアハウジング22にインサート成形されている。このようにフィルタ67は、シールタイプに限らず、リアハウジング22にインサート成形されてもよい。
第5実施形態では、図9に示すように、フィルタ67は、その外縁部が環状の保持部材89に保持されている。保持部材89は、呼吸穴部62の内壁部に嵌合している。このようにフィルタ67は、保持部材89により呼吸穴部62に設置されてもよい。また、図9では保持部材89が呼吸穴部62の収容空間61側端部に設けられているが、これに限らず他の実施形態では、保持部材89が呼吸穴部62の中央部または外部空間63側端部に設けられてもよい。
他の実施形態では、呼吸穴部の横断面形状は円形に限らず、他の形状であってもよい。また、呼吸穴部は、真っ直ぐに貫通するものに限らず、曲がっていてもよい。また、呼吸穴部は、1つに限らず、複数形成されてもよい。複数の呼吸穴部が形成される場合、それらが1つのフィルタにより塞がれてもよいし、複数のフィルタにより塞がれてもよい。また、呼吸穴部は、ハウジングのリングギア付近に限らず、他の部位に形成されてもよい。呼吸穴部は、減速機側に限らず、モータ側(すなわち、フロントハウジング)に形成されてもよい。
30 モータ、61 収容空間、62 呼吸穴部、63 外部空間、
66 外壁面、67 フィルタ。
Claims (7)
- 車両用シフトバイワイヤシステムの駆動部として用いられ、駆動対象(18)を回転駆動可能な回転式アクチュエータ(10)であって、
モータ(30)と、
前記モータを収容する収容空間(61)を有するハウジング(20)と、
前記ハウジングに固定されたブラケット(29)と、
前記ハウジングに形成された通孔であり、前記ハウジングに対する外部の空間としての外部空間(63)と前記収容空間とを連通可能な呼吸穴部(62)と、
前記ハウジングの外壁面(66)よりも内側に設けられ、前記呼吸穴部を経由した前記収容空間と前記外部空間との間の固体および液体の流通を規制しつつ、前記呼吸穴部を経由した前記収容空間と前記外部空間との間の気体の流通を許容するフィルタ(67)と、
を備え、
前記ブラケットは、前記呼吸穴部の前記外部空間側の開口(74)との間に隙間(75)を空けて配置され、
前記開口と前記ブラケットとが対向する方向からみて、前記開口が前記ブラケットにより完全に覆われている回転式アクチュエータ。 - 車両用シフトバイワイヤシステムの駆動部として用いられ、駆動対象(18)を回転駆動可能な回転式アクチュエータ(10)であって、
モータ(30)と、
前記モータを収容する収容空間(61)を有するハウジング(20)と、
前記モータのトルクを前記駆動対象に出力する出力部(44)と、
前記出力部に形成された通孔であり、前記ハウジングに対する外部の空間としての外部空間(63)と前記収容空間とを連通可能な呼吸穴部(62)と、
前記ハウジングの外壁面(66)よりも内側に設けられ、前記呼吸穴部を経由した前記収容空間と前記外部空間との間の固体および液体の流通を規制しつつ、前記呼吸穴部を経由した前記収容空間と前記外部空間との間の気体の流通を許容するフィルタ(67)と、
を備え、
前記駆動対象は、前記呼吸穴部の前記外部空間側の開口(74)との間に隙間(75)を空けるようにして前記出力部に嵌合され、
前記駆動対象が前記出力部に嵌合したとき、前記開口と前記駆動対象とが対向する方向からみて、前記開口が前記駆動対象により完全に覆われる回転式アクチュエータ。 - 前記呼吸穴部は前記モータの回転軸心(AX1)上に設けられている請求項2に記載の回転式アクチュエータ。
- 前記呼吸穴部の前記収容空間側の開口を内側開口(64)と定義すると、
前記フィルタは、前記内側開口を塞ぐように当該内側開口の縁部(68)に貼り付けられたシールタイプフィルタである請求項1~3のいずれか一項に記載の回転式アクチュエータ。 - 前記呼吸穴部の前記外部空間側の開口を外側開口(74)と定義すると、
前記フィルタは、前記外側開口を塞ぐように当該外側開口の縁部(88)に貼り付けられたシールタイプフィルタである請求項1~3のいずれか一項に記載の回転式アクチュエータ。 - 前記呼吸穴部は、前記ハウジングの樹脂部分に形成された通孔であり、
前記フィルタの外縁部は前記呼吸穴部の内壁部により保持されている請求項1に記載の回転式アクチュエータ。 - 前記回転式アクチュエータは、前記フィルタの外縁部を保持する環状の保持部材(89)をさらに備え、
前記保持部材は前記呼吸穴部の内壁部に嵌合している請求項1~3のいずれか一項に記載の回転式アクチュエータ。
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