JP7364949B2 - シングルスクリュー圧縮機 - Google Patents

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Description

本開示は、シングルスクリュー圧縮機に関するものである。
特許文献1には、シングルスクリュー圧縮機が開示されている。シングルスクリュー圧縮機では、スクリューロータの螺旋溝に、ゲートロータのゲートが噛み合う。スクリューロータを回転駆動すると、螺旋溝に噛み合ったゲートロータが回転する。その結果、ゲートロータのゲートが螺旋溝の吸入側端から吐出側端へ向かって相対的に移動し、螺旋溝によって形成された圧縮室において冷媒等の流体が圧縮される。
特許第4229213号公報
特許文献1に開示されたシングルスクリュー圧縮機のスクリューロータでは、螺旋溝の吸入側端が、スクリューロータの端面に開口している。そのため、シングルスクリュー圧縮機の製造工程においてスクリューロータの螺旋溝にゲートロータのゲートを差し込む際に、ゲートロータをスクリューロータの軸方向に多少移動させることができる。
ここで、シングルスクリュー圧縮機用のスクリューロータとしては、螺旋溝がスクリューロータの外周面だけに開口するスクリューロータも考えられる。この形状のスクリューロータは、螺旋溝の吸入側端がスクリューロータの端面に開口しない。従って、この形状のスクリューロータの螺旋溝にゲートロータのゲートを差し込む際に、ゲートロータをスクリューロータの軸方向に移動させることができない。
そのため、螺旋溝の吸入側端がスクリューロータの端面に開口するスクリューロータに組み合わされるゲートロータを、螺旋溝がスクリューロータの外周面だけに開口するスクリューロータに組み付けると、その過程でゲートロータがスクリューロータと接触して損傷する。
本開示の目的は、シングルスクリュー圧縮機において、螺旋溝がスクリューロータの外周面だけに開口するスクリューロータに対して、ゲートロータを損傷させずに組み付けられる条件を特定することにある。
本開示の第1の態様は、スクリューロータ(30)と、ゲートロータ(51)とを備えるシングルスクリュー圧縮機(10)である。
上記スクリューロータ(30)には、それぞれが該スクリューロータ(30)の外周面だけに開口する複数の螺旋溝(40)が形成される。各上記螺旋溝(40)は、互いに向かい合う一対の側壁面(46,47)と、一つの底壁面(48)とによって形成される。一対の上記側壁面は、上記スクリューロータ(30)の第1端(31)側に位置する第1側壁面(46)と、上記スクリューロータ(30)の第2端(32)側に位置する第2側壁面(47)とを含む。
上記ゲートロータ(51)は、それぞれが上記スクリューロータ(30)の上記螺旋溝(40)に噛み合う複数のゲート(52)を有する。複数の上記ゲート(52)のそれぞれの側面には、上記スクリューロータ(30)の上記螺旋溝(40)の上記側壁面(46,47)と摺動する線状の領域であるシールライン(53)が形成される。
上記ゲートロータ(51)の各上記ゲート(52)の上記シールライン(53)を含み、且つ上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)と直交する平面がシール平面(55)である。上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)と直交し、且つ上記スクリューロータ(30)の中心軸(33)となす角が直角である上記シール平面(55)上の直線が基準ライン(70)である。上記ゲートロータ(51)が備える複数の上記ゲート(52)のうちの一つが基準ゲート(75)である。上記基準ゲート(75)の中心点(CP)が上記基準ライン(70)上に在るときの上記ゲートロータ(51)の位置が基準位置である。
上記基準位置の上記ゲートロータ(51)において、上記基準ゲート(75)に対して上記スクリューロータ(30)の上記第1端(31)側の隣に位置するゲートが第1ゲート(80)であり、上記基準ゲート(75)に対して上記スクリューロータ(30)の上記第2端(32)側の隣に位置するゲートが第2ゲート(85)である。
上記第1ゲート(80)の上記シールラインは、上記スクリューロータ(30)の上記第1側壁面(46)に対向する第1前側シールライン(81)と、上記スクリューロータ(30)の上記第2側壁面(47)に対向する第1後側シールライン(82)とを含む。上記第2ゲート(85)の上記シールラインは、上記スクリューロータ(30)の上記第1側壁面(46)に対向する第2前側シールライン(86)と、上記スクリューロータ(30)の上記第2側壁面(47)に対向する第2後側シールライン(87)とを含む。
上記スクリューロータ(30)の上記側壁面(46,47)と上記シール平面(55)との交線上の任意の点がスクリュー側対象点Pである。上記基準位置に位置する上記ゲートロータ(51)において、上記ゲート(52)の上記シールライン(53)上に在って上記スクリュー側対象点Pと向き合う点がゲート側対象点Pである。
上記スクリューロータ(30)の上記螺旋溝(40)の数Nを上記ゲートロータ(51)の上記ゲート(52)の数Nで除した値がm(=N/N)である。上記スクリューロータ(30)の中心軸(33)と上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)との距離がLである。
上記第2後側シールライン(87)上の上記ゲート側対象点Pと、該第2後側シールライン(87)と向き合う上記第2側壁面(47)上の上記スクリュー側対象点Pとに関して、上記スクリューロータ(30)の中心軸(33)から上記スクリュー側対象点Pまでの距離がSであり、上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がRであり、上記基準ライン(70)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がLであり、上記ゲート側対象点Pにおける上記第2後側シールライン(87)の接線と上記基準ライン(70)とがなす鋭角がθである。
上記第1前側シールライン(81)上の上記ゲート側対象点Pと、該第1前側シールライン(81)と向き合う上記第1側壁面(46)上の上記スクリュー側対象点Pとに関して、上記スクリューロータ(30)の中心軸(33)から上記スクリュー側対象点Pまでの距離がSであり、上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がRであり、上記基準ライン(70)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がLであり、上記ゲート側対象点Pにおける上記第1前側シールライン(81)の接線と上記基準ライン(70)とがなす鋭角がθである。
上記第2前側シールライン(86)上の上記ゲート側対象点Pと、該第2前側シールライン(86)と向き合う上記第1側壁面(46)上の上記スクリュー側対象点Pとに関して、上記スクリューロータ(30)の中心軸(33)から上記スクリュー側対象点Pまでの距離がSであり、上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がRであり、上記基準ライン(70)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がLであり、上記ゲート側対象点Pにおける上記第2前側シールライン(86)の接線と上記基準ライン(70)とがなす鋭角がθである。
上記第1後側シールライン(82)上の上記ゲート側対象点Pと、該第1後側シールライン(82)と向き合う上記第2側壁面(47)上の上記スクリュー側対象点Pとに関して、上記スクリューロータ(30)の中心軸(33)から上記スクリュー側対象点Pまでの距離がSであり、上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がRであり、上記基準ライン(70)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がLであり、上記ゲート側対象点Pにおける上記第2後側シールライン(87)の接線と上記基準ライン(70)とがなす鋭角がθである。
上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)を、上記スクリューロータ(30)から離れる方向へ離間距離δだけ移動させたときの上記ゲートロータ(51)の位置が離間位置である。上記スクリューロータ(30)の上記螺旋溝(40)の上記側壁面(46,47)と、上記ゲートロータ(51)の上記ゲート(52)の上記シールライン(53)との隙間の設計値がεである。
上記ゲートロータ(51)を上記基準位置から上記離間位置へ移動させたときに定まる角度であって、上記第2後側シールライン(87)と、該第2後側シールライン(87)と対向する上記第2側壁面(47)とに関して下記(数式C1)の関係を満たす角度がψである。
上記ゲートロータ(51)を上記基準位置から上記離間位置へ移動させたときに定まる角度であって、上記第1前側シールライン(81)と、該第1前側シールライン(81)と対向する上記第1側壁面(46)とに関して下記(数式C2)の関係を満たす角度がψである。
上記ゲートロータ(51)を上記基準位置から上記離間位置へ移動させたときに定まる角度であって、上記第2前側シールライン(86)と、該第2前側シールライン(86)と対向する上記第1側壁面(46)とに関して下記(数式C3)の関係を満たす角度がψである。
上記ゲートロータ(51)を上記基準位置から上記離間位置へ移動させたときに定まる角度であって、上記第1後側シールライン(82)と、該第1後側シールライン(82)と対向する上記第2側壁面(47)とに関して下記(数式C4)の関係を満たす角度がψである。
上記第2後側シールライン(87)における角度ψの最大値がψa-maxである。上記第1前側シールライン(81)における角度ψの最大値がψb-maxである。上記第2前側シールライン(86)における角度ψの最小値がψc-minである。上記第1後側シールライン(82)における角度ψの最小値がψd-minである。
上記スクリューロータ(30)と上記ゲートロータ(51)のそれぞれの形状が、ψa-max<ψc-min、ψa-max<ψd-min、ψb-max<ψc-min、及びψb-max<ψd-minの関係を満たす形状である。
第1の態様では、スクリューロータ(30)とゲートロータ(51)のそれぞれの形状が、ψa-max<ψc-min、ψa-max<ψd-min、ψb-max<ψc-min、及びψb-max<ψd-minの関係を満たす形状である。そのため、螺旋溝(40)がスクリューロータ(30)の外周面だけに開口する構造のスクリューロータ(30)に対して、ゲート(52)をスクリューロータ(30)との接触によって損傷させずに、ゲートロータ(51)を組み付けることができる。
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、上記ゲート(52)の上記シール平面(55)における上記ゲートロータ(51)の周方向の長さが、上記ゲート(52)の幅であり、複数の上記ゲート(52)のそれぞれは、上記ゲートロータ(51)の径方向の外側に位置する先端(66)と、上記ゲートロータ(51)の径方向の内側に位置する基端(67)とを有し、複数の上記ゲート(52)のそれぞれの幅は、上記ゲート(52)の基端(67)と先端(66)の間に位置する中間位置(68)から先端(66)に向かって次第に狭くなるシングルスクリュー圧縮機(10)である。
第2の態様のゲートロータ(51)では、各ゲート(52)の中間位置(68)から先端(66)までの部分において、ゲート(52)の幅が、先端(66)に近づくほど狭くなる。
本開示の第3の態様は、上記第2の態様において、複数の上記ゲート(52)のそれぞれの幅は、上記ゲート(52)の基端(67)から中間位置(68)までの間において一定であるシングルスクリュー圧縮機(10)である。
第3の態様のゲートロータ(51)では、各ゲート(52)の基端(67)から中間位置(68)までの部分において、ゲート(52)の幅が一定となる。
本開示の第4の態様は、上記第2の態様において、複数の上記ゲート(52)のそれぞれの幅は、上記ゲート(52)の基端(67)から中間位置(68)に向かって次第に狭くなるシングルスクリュー圧縮機(10)である。
第4の態様のゲートロータ(51)では、各ゲート(52)の基端(67)から先端(66)までの部分において、ゲート(52)の幅が、先端(66)に近づくほど狭くなる。
本開示の第5の態様は、上記第1から第4のいずれか一つの態様において、上記第1ゲート(80)と上記第2ゲート(85)のそれぞれの上記シールライン(53)は、第1部分(53a)と、上記螺旋溝(40)の上記側壁面(46,47)との隙間の設計値が上記第1部分(53a)よりも広い第2部分(53b)とを含むシングルスクリュー圧縮機(10)である。
第5の態様では、第1ゲート(80)と第2ゲート(85)のそれぞれのシールライン(53)が、第1部分(53a)と第2部分(53b)とを含む。第2部分の設計隙間は、第1部分の設計隙間よりも広い。
図1は、シングルスクリュー圧縮機の概略の縦断面図である。 図2は、図1のII-II断面を示す、シングルスクリュー圧縮機の用断面図である。 図3は、シングルスクリュー圧縮機におけるスクリューロータとゲートロータの配置を示す、スクリューロータおよびゲートロータの斜視図である。 図4は、シングルスクリュー圧縮機におけるスクリューロータとゲートロータの配置を示す、スクリューロータおよびゲートロータの正面図である。 図5は、ゲートロータのシール平面における断面を示す断面図である。 図6は、図4のVI―VI断面を示すスクリューロータ及びゲートロータの断面図である。 図7は、図4のVII―VII断面を示すスクリューロータの断面図である。 図8は、図7の要部を拡大して示すスクリューロータ及びゲートロータの断面図である。 図9は、図8の要部を拡大して示すスクリューロータ及びゲートロータの断面図である。 図10は、スクリューロータの正面図である。 図11は、ゲートロータが離間位置に在るときの図8に対応する断面の要部を拡大して示す、スクリューロータ及びゲートロータの断面図である。 図12は、図8に示す断面の要部を拡大して示す、スクリューロータ及びゲートロータの断面図である。 図13は、図8に示す断面の要部を拡大して示す、スクリューロータ及びゲートロータの断面図である。 図14は、干渉回避角度を示すスクリューロータの正面図である。 図15は、接触回避角度を示すスクリューロータの正面図である。 図16は、実施形態の第1変形例のゲートロータのシール平面における断面を示す断面図である。 図17は、実施形態の第1変形例のゲートロータのシール平面における断面を示す断面図である。 図18は、実施形態の第1変形例のゲートロータのシール平面における断面を示す断面図である。 図19は、実施形態の第1変形例のゲートロータのシール平面における断面を示す断面図である。 図20は、実施形態の第2変形例のゲートロータのシール平面における断面を示す、ゲートロータ及びスクリューロータの断面図である。 図21は、実施形態の第3変形例のゲートロータのシール平面における断面を示す断面図である。
実施形態について説明する。本実施形態は、シングルスクリュー圧縮機(10)である。
-シングルスクリュー圧縮機-
本実施形態のシングルスクリュー圧縮機(10)(以下では、単に「スクリュー圧縮機」という)は、蒸気圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置の冷媒回路に設けられる。スクリュー圧縮機(10)は、蒸発器において蒸発した冷媒を吸入して圧縮し、圧縮した冷媒を凝縮器へ向けて吐出する。また、スクリュー圧縮機(10)は、二段圧縮を行う。
〈スクリュー圧縮機の全体構成〉
図1及び図2に示すように、スクリュー圧縮機(10)は、一つのスクリューロータ(30)と、二つのゲートロータ組立体(50)とを備える。また、スクリュー圧縮機(10)は、ケーシング(11)と、電動機(17)と、駆動軸(18)とを備える。
図1に示すように、ケーシング(11)は、両端が閉塞された円筒状に形成される。ケーシング(11)は、その長手方向が概ね水平方向となる姿勢で配置される。ケーシング(11)は、円筒部(16)を備える。円筒部(16)は、円筒状に形成された部分である。円筒部(16)は、ケーシング(11)の長手方向の中央付近に配置される。円筒部(16)には、スクリューロータ(30)が収容される。
ケーシング(11)には、吸入口(12)と吐出口(13)とが形成される。吸入口(12)は、ケーシング(11)の一端部(図1における左端部)の上部に形成される。吐出口(13)は、ケーシング(11)の他端部(図1における右端部)の上部に形成される。
ケーシング(11)の内部には、低圧室(14)と高圧室(15)とが形成される。低圧室(14)は、円筒部(16)よりもケーシング(11)の一端寄りに形成され、吸入口(12)と連通する。高圧室(15)は、円筒部(16)よりもケーシング(11)の他端寄りに形成され、吐出口(13)と連通する。
電動機(17)は、低圧室(14)に設けられる。駆動軸(18)は、電動機(17)とスクリューロータ(30)を連結する。電動機(17)は、スクリューロータ(30)を回転駆動する。
図2に示すように、各ゲートロータ組立体(50)は、ゲートロータ(51)と、支持部材(54)とを一つずつ備える。ゲートロータ組立体(50)は、樹脂製の平板状の部材である。支持部材(54)は、金属製の部材である。支持部材(54)は、ゲートロータ(51)の背面と接するように設けられ、ゲートロータ(51)を支持する。
図2において、スクリューロータ(30)の右側に配置されたゲートロータ組立体(50)は、ゲートロータ(51)の前面が上を向いている。また、図2において、スクリューロータ(30)の左側に配置されたゲートロータ組立体(50)は、ゲートロータ(51)の前面が下を向いている。
〈スクリューロータ〉
図3及び図4に示すように、スクリューロータ(30)は、金属製の円柱状の部材である。スクリューロータ(30)は、図4における左端が第1端(31)であり、図4における右端が第2端(32)である。ケーシング(11)の円筒部(16)において、スクリューロータ(30)は、第1端(31)が高圧室(15)側に位置し、第2端(32)が低圧室(14)側に位置する。
スクリューロータ(30)には、複数本(本実施形態では、6本)の螺旋溝(40)が形成される。各螺旋溝(40)は、スクリューロータ(30)の中心軸(33)方向に螺旋状に延びる溝である。6本の螺旋溝(40)は、スクリューロータ(30)の周方向に等角度間隔で配置される。各螺旋溝(40)は、スクリューロータ(30)の外周面だけに開口する。従って、本実施形態のスクリューロータ(30)において、各螺旋溝(40)は、スクリューロータ(30)の端面に開口しない。
スクリューロータ(30)の各螺旋溝(40)は、第1側壁面(46)と、第2側壁面(47)と、底壁面(48)とを有する。第1側壁面(46)と第2側壁面(47)は、互いに向かい合う。第1側壁面(46)は、スクリューロータ(30)の第1端(31)側に位置する。第2側壁面(47)は、スクリューロータ(30)の第2端(32)側に位置する。
各螺旋溝(40)は、スクリューロータ(30)の第1端(31)側の端が吐出側端(44)であり、スクリューロータ(30)の第2端(32)側の端が吸入側端(45)である。各螺旋溝(40)の深さは、吸入側端(45)と吐出側端(44)のそれぞれからスクリューロータ(30)の中心軸(33)方向の中央に向かって、次第に深くなる。また、各螺旋溝(40)の深さは、吸入側端(45)と吐出側端(44)のそれぞれにおいてゼロになる。
〈ゲートロータ〉
図3に示すように、ゲートロータ(51)には、複数枚(本実施形態では、11枚)のゲート(52)が放射状に設けられる。各ゲート(52)は、概ね矩形状の平板状の部分である。ゲート(52)は、スクリューロータ(30)の螺旋溝(40)に進入し、螺旋溝(40)の壁面と摺動して圧縮室(21,22)を形成する。
図4にも示すように、各ゲート(52)の側面には、シールライン(53)が形成される。シールライン(53)は、ゲート(52)の基端から先端に向かって延びる線状の領域である。本実施形態のゲート(52)において、シールライン(53)は、直線状に形成される。螺旋溝(40)に進入したゲート(52)は、シールライン(53)が螺旋溝(40)の壁面と摺動する。
ゲートロータ(51)では、全てのゲート(52)のシールライン(53)が、一つの平面上に位置する。ゲートロータ(51)の全てのシールライン(53)が位置する平面が、シール平面(55)である。シール平面(55)は、ゲートロータ(51)の前面に対して所定の距離S(例えば、1~2mm)だけオフセットした平面である。
図5に示すように、ゲートロータ(51)の各ゲート(52)において、そのゲート(52)の側面に形成されたシールライン(53)は、そのゲート(52)の中心点(CP)とゲートロータ(51)の中心点Cを通る直線と実質的に平行である。従って、本実施形態の各ゲート(52)は、ゲートロータ(51)の周方向の幅Wが、ゲート(52)の基端から先端にわたって実質的に一定である。ゲートロータ(51)の中心点Cは、ゲートロータ(51)の中心軸(56)とシール平面(55)の交点である。
ゲート(52)の中心点(CP)について説明する。ゲートロータ(51)の中心点Cを中心とし、各ゲート(52)の先端(66)を通る円を、外側円(61)とする。ゲートロータ(51)の中心点Cを中心とし、各ゲート(52)の基端(67)を通る円を、内側円(62)とする。ゲートロータ(51)の中心点Cを中心とし、直径Dが外側円(61)の直径Dと内側円(62)の直径Dの平均値(D=(D+D)/2)である円を、中間円(63)とする。外側円(61)、内側円(62)、及び中間円(63)は、シール平面(55)上の円である。ゲート(52)の中心点(CP)は、中間円(63)の円周上におけるゲート(52)の幅Wの中央の点である。ゲート(52)の中心点(CP)は、シール平面(55)上の点である。
〈圧縮室〉
図1及び図2に示すように、スクリュー圧縮機(10)では、スクリューロータ(30)と、ゲートロータ(51)と、ケーシング(11)の円筒部(16)とによって、圧縮室(21,22)が形成される。圧縮室(21,22)は、スクリューロータ(30)の螺旋溝(40)の壁面と、ゲートロータ(51)のゲート(52)の前面と、円筒部(16)の内周面とによって囲まれた閉空間である。本実施形態のスクリュー圧縮機(10)では、図2におけるスクリューロータ(30)の下側の圧縮室が第1圧縮室(21)であり、図2におけるスクリューロータ(30)の上側の圧縮室が第2圧縮室(22)である。
〈スクリュー圧縮機の運転動作〉
スクリュー圧縮機(10)では、電動機(17)によってスクリューロータ(30)が駆動される。スクリューロータ(30)が回転すると、スクリューロータ(30)と噛み合ったゲートロータ(51)が回転する。ゲートロータ(51)が回転すると、ゲートロータ(51)のゲート(52)は、スクリューロータ(30)の螺旋溝(40)に進入し、進入した螺旋溝(40)の吸入側端(45)から吐出側端(44)へ向かって相対的に移動する。その結果、圧縮室(21,22)の容積が次第に縮小し、圧縮室(21,22)内の冷媒が圧縮される。
本実施形態のスクリュー圧縮機(10)は、二段圧縮を行う。具体的に、吸入口(12)を通って低圧室(14)へ流入した冷媒は、第1圧縮室(21)へ流入して圧縮される。第1圧縮室(21)において圧縮された冷媒は、第1圧縮室(21)から吐出され、ケーシング(11)内に形成された通路を通って第2圧縮室(22)へ流入する。第2圧縮室(22)へ流入した冷媒は、圧縮された後に高圧室(15)へ吐出される。高圧室(15)へ流入した冷媒は、吐出口(13)を通ってスクリュー圧縮機(10)の外部へ吐出される。
-組み付け条件-
本実施形態のスクリューロータ(30)とゲートロータ(51)が満たす組み付け条件を説明する。スクリュー圧縮機(10)の製造工程や保守作業において、ゲートロータ(51)をスクリューロータ(30)に組み付ける作業(組み付け作業)が行われる。組み付け条件は、この組み付け作業においてゲート(52)を損傷させずに螺旋溝(40)に差し込むことを可能にするための、スクリューロータ(30)とゲートロータ(51)の形状に関する条件である。
〈螺旋溝の側壁面の傾斜角度ζ〉
スクリューロータ(30)に形成された螺旋溝(40)の側壁面(46,47)の傾斜角度ζを説明する。
図6は、組み立てられた状態のスクリューロータ(30)及びゲートロータ(51)の、シール平面(55)における断面を示す。なお、図6では、一方のゲートロータ(51)だけを図示し、他方のゲートロータ(51)を省略している。
スクリューロータ(30)の側壁面(46,47)とシール平面(55)の交線上の点を、スクリュー側対象点Pとする。ゲート(52)のシールライン(53)上の点であって、スクリュー側対象点Pと向かい合う点を、ゲート側対象点Pとする。組み立てられた状態のスクリューロータ(30)及びゲートロータ(51)において、スクリュー側対象点Pとゲート側対象点Pは、理論上は共通の一つの点である。
シール平面(55)上の直線であって、ゲートロータ(51)の中心軸(56)と直交し、且つスクリューロータ(30)の中心軸(33)となす角が直角である直線を、基準ライン(70)とする。基準ライン(70)は、シール平面(55)上の直線であるため、スクリューロータ(30)の中心軸(33)と交わらない。
図7は、スクリューロータ(30)の中心軸(33)と直交し、且つスクリュー側対象点Pを含む平面におけるスクリューロータ(30)の断面を示す。スクリュー側対象点Pの速度Vは、下記の(数式1)で表される。
=S・ω (数式1)
は、スクリューロータ(30)の中心軸(33)からスクリュー側対象点Pまでの距離である。ωは、スクリューロータの角速度である。ωの単位は、「rad/sec」である。
図8は、図6と同じ断面を示す。ゲート側対象点Pの速度Vは、下記の(数式2)で表される。
=R・m・ω (数式2)
は、ゲートロータ(51)の中心軸(56)からゲート側対象点Pまでの距離である。mは、スクリューロータ(30)とゲートロータ(51)の回転速度比である。回転速度比mは、スクリューロータ(30)の螺旋溝(40)の数Nをゲートロータ(51)のゲート(52)の数Nで除した値である(m=N/N)。本実施形態では、N=6であり、N=11であるため、m=6/11である。
図9は、図8の一部を拡大した図である。ゲート側対象点Pの速度Vの、スクリューロータ(30)の中心軸(33)と平行な方向の成分は、V・cosγである。ゲート側対象点Pの速度Vの、基準ライン(70)と平行な方向の成分は、V・sinγである。角度γは、“ゲートロータ(51)の中心点Cとゲート側対象点Pを通る直線”と基準ライン(70)がなす角度である。
cosγは、下記の(数式3)で表される。sinγは、下記の(数式4)で表される。
Lは、スクリューロータ(30)の中心軸(33)とゲートロータ(51)の中心軸(56)との距離である。Sは、スクリューロータ(30)の中心軸(33)からスクリュー側対象点Pまでの距離である。Rは、ゲートロータ(51)の中心軸(56)からゲート側対象点Pまでの距離である。
図9に示すように、ゲート側対象点Pの、スクリュー側対象点Pに対する相対的な速度VGSは、下記の(数式5)で表される。
θは、ゲート側対象点Pにおけるシールライン(53)の傾斜角度である。この傾斜角度θは、“ゲート側対象点Pにおけるシールライン(53)の接線”と基準ライン(70)がなす角度である。本実施形態のゲート(52)のシールライン(53)は、直線状に形成される。従って、本実施形態のゲート(52)では、直線状のシールライン(53)と基準ライン(70)がなす角度が、傾斜角度θとなる。また、本実施形態のゲート(52)では、シールライン(53)の基端から先端にわたる全体において、傾斜角度θが一定である。
図10に示すように、スクリュー側対象点Pにおける側壁面(46,47)の傾斜角度を、ζとする。この傾斜角度ζは、下記の(数式6)の関係を満たす。
〈基準位置、基準ゲート、第1ゲート、第2ゲート〉
ゲートロータ(51)の基準位置について説明する。図6及び図8に示すように、ゲートロータ(51)が備える11枚のゲート(52)のうちの一つを、基準ゲート(75)とする。組み立てられた状態のスクリューロータ(30)及びゲートロータ(51)において、基準ゲート(75)の中心点(CP)が基準ライン(70)上に位置するときのゲートロータ(51)の位置が、基準位置である。
基準位置のゲートロータ(51)において、基準ゲート(75)に対してスクリューロータ(30)の第1端(31)側の隣(図8における左隣)に位置するゲートが第1ゲート(80)である。第1ゲート(80)において、螺旋溝(40)の第1側壁面(46)と摺動するシールラインが第1前側シールライン(81)であり、螺旋溝(40)の第2側壁面(47)と摺動するシールラインが第1後側シールライン(82)である。
基準位置のゲートロータ(51)において、基準ゲート(75)に対してスクリューロータ(30)の第2端(32)側の隣(図8における右隣)に位置するゲートが第2ゲート(85)である。第2ゲート(85)において、螺旋溝(40)の第1側壁面(46)と摺動するシールラインが第2前側シールライン(86)であり、螺旋溝(40)の第2側壁面(47)と摺動するシールラインが第2後側シールライン(87)である。
〈離間位置におけるシールラインと側壁面の位置関係〉
ゲートロータ(51)が離間位置に在るときの、ゲート(52)のシールライン(53)と、螺旋溝(40)の側壁面(46,47)との位置関係を、図11を参照しながら説明する。
離間位置は、各ゲート(52)のシールライン(53)がシール平面(55)上に在る状態で、ゲートロータ(51)の中心軸(56)を、スクリューロータ(30)から離れる方向へ離間距離δだけ移動させたときの、ゲートロータ(51)の位置である。この離間位置は、仮想的な位置である。ゲート(52)のシールライン(53)が螺旋溝(40)の側壁面(46,47)の内側に入り込むことは不可能なので、実際にゲートロータ(51)を離間位置に位置させることは不可能である。
ゲートロータ(51)が離間位置に在る場合は、第2ゲート(85)の第2後側シールライン(87)が、螺旋溝(40)の第2側壁面(47)の内側に入り込む。第2後側シールライン(87)のうち第2側壁面(47)に入り込んだ部分の、基準ライン(70)と直交する方向の長さは、δ・tanθである。
ゲートロータ(51)が離間位置に在る場合は、第1ゲート(80)の第1前側シールライン(81)が、螺旋溝(40)の第1側壁面(46)の内側に入り込む。第1前側シールライン(81)のうち第1側壁面(46)に入り込んだ部分の、基準ライン(70)と直交する方向の長さは、δ・tanθである。
ゲートロータ(51)が離間位置に在る場合は、第2ゲート(85)の第2前側シールライン(86)が、螺旋溝(40)の第1側壁面(46)から離れる。第2前側シールライン(86)と第1側壁面(46)の隙間の、基準ライン(70)と直交する方向における幅は、δ・tanθである。
ゲートロータ(51)が離間位置に在る場合は、第1ゲート(80)の第1後側シールライン(82)が、螺旋溝(40)の第2側壁面(47)から離れる。第1後側シールライン(82)と第2側壁面(47)の隙間の、基準ライン(70)と直交する方向における幅は、δ・tanθである。
〈設計隙間〉
図12に示すように、スクリュー圧縮機(10)を設計する際に、ゲート(52)のシールライン(53)と螺旋溝(40)の側壁面(46,47)との間に設計隙間が設定される。基準ゲート(75)のシールライン(53)と螺旋溝(40)の側壁面(46,47)との間の設計隙間の、基準ライン(70)と直交する方向の幅をεとする。εは、例えば25μm~35μmである。
第2ゲート(85)の第2後側シールライン(87)と螺旋溝(40)の第2側壁面(47)との間の設計隙間の、基準ライン(70)と直交する方向の幅は、ε/cosθである。
第1ゲート(80)の第1前側シールライン(81)と螺旋溝(40)の第1側壁面(46)との間の設計隙間の、基準ライン(70)と直交する方向の幅は、ε/cosθである。
第2ゲート(85)の第2前側シールライン(86)と螺旋溝(40)の第1側壁面(46)との間の設計隙間の、基準ライン(70)と直交する方向の幅は、ε/cosθである。
第1ゲート(80)の第1後側シールライン(82)と螺旋溝(40)の第2側壁面(47)との間の設計隙間の、基準ライン(70)と直交する方向の幅は、ε/cosθである。
〈干渉幅、隙間幅〉
ゲートロータ(51)が離間位置に在る場合に、第2後側シールライン(87)のうち第2側壁面(47)に入り込んだ部分の、基準ライン(70)と直交する方向の長さが、第2後側シールライン(87)の干渉幅Eである。この干渉幅Eは、設計隙間を考慮すると、下記の(数式7-1)で表される。
ゲートロータ(51)が離間位置に在る場合に、第1前側シールライン(81)のうち第1側壁面(46)に入り込んだ部分の、基準ライン(70)と直交する方向の長さが、第1前側シールライン(81)の干渉幅Eである。この干渉幅Eは、設計隙間を考慮すると、下記の(数式7-2)で表される。
ゲートロータ(51)が離間位置に在る場合に、第2前側シールライン(86)と第1側壁面(46)の隙間の、基準ライン(70)と直交する方向における幅が、第2前側シールライン(86)の隙間幅Eである。この隙間幅Eは、設計隙間を考慮すると、下記の(数式7-3)で表される。
ゲートロータ(51)が離間位置に在る場合に、第1後側シールライン(82)と第2側壁面(47)の隙間の、基準ライン(70)と直交する方向における幅が、第1後側シールライン(82)の隙間幅Eである。この隙間幅Eは、設計隙間を考慮すると、下記の(数式7-4)で表される。
〈ゲートロータの組み付け条件(概要)〉
本実施形態のスクリューロータ(30)に対して、ゲート(52)をスクリューロータ(30)との接触によって損傷させずに、ゲートロータ(51)を組み付けるためには、ゲートロータ(51)を傾けることによって第1ゲート(80)及び第2ゲート(85)とそれぞれに対応する螺旋溝(40)の側壁面(46,47)との接触を回避しつつ、ゲート(52)を螺旋溝(40)に差し込む必要がある。
ゲートロータ(51)を傾けることによって第1ゲート(80)及び第2ゲート(85)とそれぞれに対応する螺旋溝(40)の側壁面(46,47)との接触を回避しつつ、ゲートロータ(51)を基準位置から離間距離δだけ移動させることができれば、基準位置に在るゲートロータ(51)を、ゲート(52)をスクリューロータ(30)と接触させずに、スクリューロータ(30)から分離することができる。それができれば、ゲート(52)をスクリューロータ(30)と接触させずに、ゲートロータ(51)のゲート(52)をスクリューロータ(30)の螺旋溝(40)に差し込み、ゲートロータ(51)を基準位置に位置させてスクリューロータ(30)に対するゲートロータ(51)の組付けを完了させることができる。
〈ゲート側対象点の位置〉
図13に示すように、第2ゲート(85)の第2後側シールライン(87)上のゲート側対象点Pの、基準ライン(70)からの距離をLとし、第1ゲート(80)の第1前側シールライン(81)上のゲート側対象点Pの、基準ライン(70)からの距離をLとする。また、第2ゲート(85)の第2前側シールライン(86)上のゲート側対象点Pの、基準ライン(70)からの距離をLとし、第1ゲート(80)の第1後側シールライン(82)上のゲート側対象点Pの、基準ライン(70)からの距離をLとする。
〈側壁面の傾斜角度ζ
第2ゲート(85)の第2後側シールライン(87)と向かい合う螺旋溝(40)の第2側壁面(47)に関して、その第2側壁面(47)の傾斜角度ζは、上記の(数式6)を用いて、下記の(数式8-1)で表される。Sは、スクリューロータ(30)の中心軸(33)から第2側壁面(47)上のスクリュー側対象点Pまでの距離である。Rは、ゲートロータ(51)の中心軸(56)から第2後側シールライン(87)上のゲート側対象点Pまでの距離である。θは、ゲート側対象点Pにおける第2後側シールライン(87)の傾斜角度である。
第1ゲート(80)の第1前側シールライン(81)と向かい合う螺旋溝(40)の第1側壁面(46)に関して、その第1側壁面(46)の傾斜角度ζは、上記の(数式6)を用いて、下記の(数式8-2)で表される。Sは、スクリューロータ(30)の中心軸(33)から第1側壁面(46)上のスクリュー側対象点Pまでの距離である。Rは、ゲートロータ(51)の中心軸(56)から第1前側シールライン(81)上のゲート側対象点Pまでの距離である。θは、ゲート側対象点Pにおける第1前側シールライン(81)の傾斜角度である。
第2ゲート(85)の第2前側シールライン(86)と向かい合う螺旋溝(40)の第1側壁面(46)に関して、その第1側壁面(46)の傾斜角度ζは、上記の(数式6)を用いて、下記の(数式8-3)で表される。Sは、スクリューロータ(30)の中心軸(33)から第1側壁面(46)上のスクリュー側対象点Pまでの距離である。Rは、ゲートロータ(51)の中心軸(56)から第2前側シールライン(86)上のゲート側対象点Pまでの距離である。θは、ゲート側対象点Pにおける第2前側シールライン(86)の傾斜角度である。
第1ゲート(80)の第1後側シールライン(82)と向かい合う螺旋溝(40)の第2側壁面(47)に関して、その第2側壁面(47)の傾斜角度ζは、上記の(数式6)を用いて、下記の(数式8-4)で表される。Sは、スクリューロータ(30)の中心軸(33)から第2側壁面(47)上のスクリュー側対象点Pまでの距離である。Rは、ゲートロータ(51)の中心軸(56)から第1後側シールライン(82)上のゲート側対象点Pまでの距離である。θは、ゲート側対象点Pにおける第1後側シールライン(82)の傾斜角度である。
〈第2ゲートに関する干渉回避角度〉
第2ゲート(85)の第2後側シールライン(87)に関する干渉回避角度ψについて、図14を参照しながら説明する。図14では、第2ゲート(85)のうちシール平面(55)と重なる仮想の面状の領域を、やや太い実線と破線で示す。
上述したように、ゲートロータ(51)を基準位置から離間位置へ移動させると、第2ゲート(85)の第2後側シールライン(87)が、第2ゲート(85)に対応する螺旋溝(40)の第2側壁面(47)の内側に入り込む。離間位置のゲートロータ(51)を傾け、第2後側シールライン(87)上のゲート側対象点Pを、図14における下方へ距離Hだけ移動させると、ゲート側対象点Pが第2側壁面(47)の上に位置する状態(破線で示す状態)になり、第2後側シールライン(87)と第2側壁面(47)の干渉が解消される。距離Hは、下記の(数式9-1)で表される。
=E・tanζ (数式9-1)
第2後側シールライン(87)上のゲート側対象点Pを距離Hだけ移動させるには、離間位置のゲートロータ(51)を角度ψだけ傾ける必要がある。この角度ψが、第2ゲート(85)の第2後側シールライン(87)に関する干渉回避角度である。この干渉回避角度ψは、下記の(数式10-1)に示す関係を満たす。
tanψ=H/L (数式10-1)
〈第1ゲートに関する干渉回避角度〉
第2ゲート(85)と同様に、第1ゲート(80)についても、第1前側シールライン(81)に関する干渉回避角度が存在する。
上述したように、ゲートロータ(51)を基準位置から離間位置へ移動させると、第1ゲート(80)の第1前側シールライン(81)が、第1ゲート(80)に対応する螺旋溝(40)の第1側壁面(46)の内側に入り込む。離間位置のゲートロータ(51)を傾け、第1前側シールライン(81)上のゲート側対象点Pを距離Hだけ移動させると、ゲート側対象点Pが第1側壁面(46)の上に位置する状態になり、第1前側シールライン(81)と第1側壁面(46)の干渉が解消される。距離Hは、下記の(数式9-2)で表される。
=E・tanζ (数式9-2)
第1前側シールライン(81)上のゲート側対象点Pを距離Hだけ移動させるには、離間位置のゲートロータ(51)を角度ψだけ傾ける必要がある。この角度ψが、第1ゲート(80)の第1前側シールライン(81)に関する干渉回避角度である。この干渉回避角度ψは、下記の(数式10-2)に示す関係を満たす。
tanψ=H/L (数式10-2)
〈第2ゲートに関する接触回避角度〉
第2ゲート(85)の第2前側シールライン(86)に関する接触回避角度ψについて、図15を参照しながら説明する。図15では、第2ゲート(85)のうちシール平面(55)と重なる仮想の面状の領域を、やや太い実線と破線で示す。
上述したように、ゲートロータ(51)を基準位置から離間位置へ移動させると、第2ゲート(85)の第2前側シールライン(86)と、第2ゲート(85)に対応する螺旋溝(40)の第1側壁面(46)との間に隙間ができる。離間位置のゲートロータ(51)が傾き、第2前側シールライン(86)上のゲート側対象点Pが、図15における下方へ距離Hだけ移動すると、ゲート側対象点Pが第1側壁面(46)の上に位置する状態になり、第2前側シールライン(86)が第1側壁面(46)と接触する。距離Hは、下記の(数式9-3)で表される。
=E・tanζ (数式9-3)
第2前側シールライン(86)上のゲート側対象点Pを距離Hだけ移動させるには、離間位置のゲートロータ(51)を角度ψだけ傾ける必要がある。この角度ψが、第2ゲート(85)の第2前側シールライン(86)に関する接触回避角度である。この接触回避角度ψは、下記の(数式10-3)に示す関係を満たす。
tanψ=H/L (数式10-3)
〈第1ゲートに関する接触回避角度〉
第2ゲート(85)と同様に、第1ゲート(80)についても、第1後側シールライン(82)に関する接触回避角度が存在する。
上述したように、ゲートロータ(51)を基準位置から離間位置へ移動させると、第1ゲート(80)の第1後側シールライン(82)と、第1ゲート(80)に対応する螺旋溝(40)の第2側壁面(47)との間に隙間ができる。離間位置のゲートロータ(51)が傾き、第1後側シールライン(82)上のゲート側対象点Pが距離Hだけ移動すると、ゲート側対象点Pが第2側壁面(47)の上に位置する状態になり、第1後側シールライン(82)が第2側壁面(47)と接触する。距離Hは、下記の(数式9-4)で表される。
=E・tanζ (数式9-4)
第1後側シールライン(82)上のゲート側対象点Pを距離Hだけ移動させるには、離間位置のゲートロータ(51)を角度ψだけ傾ける必要がある。この角度ψが、第1ゲート(80)の第1後側シールライン(82)に関する接触回避角度である。この接触回避角度ψは、下記の(数式10-4)に示す関係を満たす。
tanψ=H/L (数式10-4)
〈ゲートロータの組み付け条件(詳細)〉
上述したように、ゲートロータ(51)を傾けることによって第1ゲート(80)及び第2ゲート(85)とそれぞれに対応する螺旋溝(40)の側壁面(46,47)との接触を回避しつつ、ゲートロータ(51)を基準位置から離間距離δだけ移動させることができれば、ゲート(52)をスクリューロータ(30)と接触させずにゲートロータ(51)を基準位置まで移動させて、スクリューロータ(30)に対するゲートロータ(51)の組み付けを完了させることができる。
そこで、ゲートロータ(51)を傾けることによって第1ゲート(80)及び第2ゲート(85)とそれぞれに対応する螺旋溝(40)の側壁面(46,47)との接触を回避しつつ、ゲートロータ(51)を基準位置から離間距離δだけ移動させることができるための条件を説明する。離間距離δは、スクリューロータ(30)及びゲートロータ(51)の直径等のスクリュー圧縮機(10)の仕様に応じて定まる。実際のスクリュー圧縮機(10)において、離間距離δは、概ね1mm以上2mm以下である。
第2ゲート(85)の第2後側シールライン(87)に関する干渉回避角度ψは、下記の(数式C1)で表される。(数式C1)は、(数式10-1)に(数式9-1)と(数式8-1)と(数式7-1)とを代入して得られる数式である。
第1ゲート(80)の第1前側シールライン(81)に関する干渉回避角度ψは、下記の(数式C2)で表される。(数式C2)は、(数式10-2)に(数式9-2)と(数式8-2)と(数式7-2)とを代入して得られる数式である。
第2ゲート(85)の第2前側シールライン(86)に関する接触回避角度ψは、下記の(数式C3)で表される。(数式C3)は、(数式10-3)に(数式9-3)と(数式8-3)と(数式7-3)とを代入して得られる数式である。
第1ゲート(80)の第1後側シールライン(82)に関する接触回避角度ψは、下記の(数式C4)で表される。(数式C4)は、(数式10-4)に(数式9-4)と(数式8-4)と(数式7-4)とを代入して得られる数式である。
離間位置のゲートロータ(51)において、第2ゲート(85)の第2後側シールライン(87)と螺旋溝(40)の第2側壁面(47)との干渉を解消するには、ゲートロータを干渉回避角度ψ以上に傾ける必要がある。一方、ゲートロータ(51)を傾けたときに、第2ゲート(85)の第2前側シールライン(86)と螺旋溝(40)の第1側壁面(46)との接触を回避しなければならない。そのため、ゲートロータを傾斜させる角度は、第2前側シールライン(86)に関する接触回避角度ψ以下にする必要がある。
従って、離間位置のゲートロータ(51)を傾けたときに、第2後側シールライン(87)が第2側壁面(47)と接触せず、且つ第2前側シールライン(86)が第1側壁面(46)と接触しない状態を実現するには、“第2後側シールライン(87)における干渉回避角度ψの最大値ψa-maxが、第2前側シールライン(86)に関する接触回避角度ψの最小値ψc-minよりも小さい(ψa-max<ψc-min)”という条件が成立しなければならない。
離間位置のゲートロータ(51)において、第1ゲート(80)の第1前側シールライン(81)と螺旋溝(40)の第1側壁面(46)との干渉を解消するには、ゲートロータを干渉回避角度ψ以上に傾ける必要がある。一方、ゲートロータ(51)を傾けたときに、第1ゲート(80)の第1後側シールライン(82)と螺旋溝(40)の第2側壁面(47)との接触を回避しなければならない。そのため、ゲートロータを傾斜させる角度は、第1後側シールライン(82)に関する接触回避角度ψ以下にする必要がある。
従って、離間位置のゲートロータ(51)を傾けたときに、第1前側シールライン(81)が第1側壁面(46)と接触せず、且つ第1後側シールライン(82)が第2側壁面(47)と接触しない状態を実現するには、“第1前側シールライン(81)における干渉回避角度ψの最大値ψb-maxが、第1後側シールライン(82)に関する接触回避角度ψの最小値ψd-minよりも小さい(ψb-max<ψd-min)”という条件が成立しなければならない。
ゲートロータ(51)を傾けると、第1ゲート(80)と第2ゲート(85)の両方が傾く。そのため、離間位置のゲートロータ(51)を傾けたときに、第2後側シールライン(87)が第2側壁面(47)と接触せず、且つ第1後側シールライン(82)が第2側壁面(47)と接触しない状態を実現する必要がある。この状態を実現するには、“第2後側シールライン(87)における干渉回避角度ψの最大値ψa-maxが、第1後側シールライン(82)に関する接触回避角度ψの最小値ψd-minよりも小さい(ψa-max<ψd-min)”という条件が成立しなければならない。
また、離間位置のゲートロータ(51)を傾けたときに、第1前側シールライン(81)が第1側壁面(46)と接触せず、且つ第2前側シールライン(86)が第1側壁面(46)と接触しない状態を実現する必要がある。この状態を実現するには、“第1前側シールライン(81)における干渉回避角度ψの最大値ψb-maxが、第2前側シールライン(86)に関する接触回避角度ψの最小値ψc-minよりも小さい(ψb-max<ψc-min)”という条件が成立しなければならない。
上述したように、ゲートロータ(51)を傾けることによって第1ゲート(80)及び第2ゲート(85)とそれぞれに対応する螺旋溝(40)の側壁面(46,47)との接触を回避しつつ、ゲートロータ(51)を基準位置から離間距離δだけ移動させることができるための条件は、“ψa-max<ψc-min、ψa-max<ψd-min、ψb-max<ψc-min、及びψb-max<ψd-minの全ての関係が成立する”という条件である。
従って、ゲート(52)をスクリューロータ(30)と接触させずに、ゲートロータ(51)を基準位置にまで移動させてスクリューロータ(30)に対するゲートロータ(51)の組付けを完了させることができるための条件(ゲートロータの組み付け条件)は、“ψa-max<ψc-min、ψa-max<ψd-min、ψb-max<ψc-min、及びψb-max<ψd-minの全ての関係が成立する”という条件である。本実施形態のスクリューロータ(30)とゲートロータ(51)の形状は、この条件を満たす形状である。
-実施形態の特徴-
本実施形態のスクリュー圧縮機(10)では、スクリューロータ(30)とゲートロータ(51)のそれぞれの形状が、ψa-max<ψc-min、ψa-max<ψd-min、ψb-max<ψc-min、及びψb-max<ψd-minの関係を満たす形状である。そのため、螺旋溝(40)がスクリューロータ(30)の外周面だけに開口する構造のスクリューロータ(30)に対して、ゲート(52)をスクリューロータ(30)との接触によって損傷させずに、ゲートロータ(51)を組み付けることができる。
-実施形態の変形例-
本実施形態のスクリュー圧縮機(10)に対し、下記のような変形例を適用できる。
〈第1変形例〉
本実施形態のスクリュー圧縮機(10)において、ゲートロータ(51)は、先すぼみ形状のゲート(52)を備えていてもよい。本変形例のゲートロータ(51)に設けられた各ゲート(52)の形状は、ゲート(52)の先端(66)における幅が、ゲート(52)の基端(67)における幅より狭い形状である。本変形例を適用したスクリュー圧縮機(10)において、スクリューロータ(30)の螺旋溝(40)の形状は、組み合わされるゲートロータ(51)のゲート(52)の形状に対応した形状となっている。
図16及び図17のそれぞれに記載されたゲートロータ(51)において、各ゲート(52)の幅は、ゲート(52)の基端(67)から先端(66)へ向かって次第に狭くなっている。図16のゲートロータ(51)において、各ゲート(52)の側面に形成されたシールライン(53)は、その全体が直線状である。図17のゲートロータ(51)において、各ゲート(52)の側面に形成されたシールライン(53)は、その全体が曲線状である。
図18及び図19のそれぞれに記載されたゲートロータ(51)において、各ゲート(52)の幅は、ゲート(52)の基端(67)から中間位置(68)までの部分において一定であり、中間位置(68)から先端(66)へ向かって次第に狭くなっている。中間位置(68)は、ゲートロータ(51)の径方向におけるゲート(52)の基端(67)と先端(66)の間の位置である。
図18及び図19のそれぞれに記載されたゲートロータ(51)において、各ゲート(52)の側面に形成されたシールライン(53)は、ゲート(52)の基端(67)から中間位置(68)までの部分が直線状であり、ゲート(52)の中間位置(68)から先端(66)までの部分が曲線状である。
〈第2変形例〉
図20に示すように、本実施形態のスクリュー圧縮機(10)のゲートロータ(51)において、第1ゲート(80)と第2ゲート(85)のそれぞれに形成されたシールライン(53)は、第1部分(53a)と第2部分(53b)を含んでいてもよい。螺旋溝(40)の側壁面(46,47)と第2部分(53b)の隙間の設計値は、螺旋溝(40)の側壁面(46,47)と第1部分(53a)の隙間の設計値よりも広い。
第1ゲート(80)の第1前側シールライン(81)と、第2ゲート(85)の第2後側シールライン(87)のそれぞれでは、長さ方向の中央付近の部分が第2部分(53b)となり、残りの部分が第1部分(53a)となる。また、第1ゲート(80)の第1後側シールライン(82)と、第2ゲート(85)の第2前側シールライン(86)のそれぞれでは、先端付近の部分が第2部分(53b)となり、残りの部分が第1部分(53a)となる。
〈第3変形例〉
図21に示すように、本実施形態のスクリュー圧縮機(10)のゲートロータ(51)において、各ゲート(52)は、その伸長方向がゲートロータ(51)の径方向に対して傾斜していてもよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態に係る要素を適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。また、明細書および特許請求の範囲の「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、シングルスクリュー圧縮機について有用である。
10 シングルスクリュー圧縮機
30 スクリューロータ
33 (スクリューロータの)中心軸
40 螺旋溝
46 第1側壁面
47 第2側壁面
48 底壁面
51 ゲートロータ
52 ゲート
53 シールライン
53a 第1部分
53b 第2部分
55 シール平面
56 (ゲートロータの)中心軸
66 (ゲートの)先端
67 (ゲートの)基端
68 (ゲートの)中間位置
70 基準ライン
75 基準ゲート
80 第1ゲート
81 第1前側シールライン
82 第1後側シールライン
85 第2ゲート
86 第2前側シールライン
87 第2後側シールライン

Claims (5)

  1. スクリューロータ(30)と、ゲートロータ(51)とを備えるシングルスクリュー圧縮機(10)であって、
    上記スクリューロータ(30)には、それぞれが該スクリューロータ(30)の外周面だけに開口する複数の螺旋溝(40)が形成され、
    各上記螺旋溝(40)は、互いに向かい合う一対の側壁面(46,47)と、一つの底壁面(48)とによって形成され、
    一対の上記側壁面は、上記スクリューロータ(30)の第1端(31)側に位置する第1側壁面(46)と、上記スクリューロータ(30)の第2端(32)側に位置する第2側壁面(47)とを含み、
    上記ゲートロータ(51)は、それぞれが上記スクリューロータ(30)の上記螺旋溝(40)に噛み合う複数のゲート(52)を有し、
    複数の上記ゲート(52)のそれぞれの側面には、上記スクリューロータ(30)の上記螺旋溝(40)の上記側壁面(46,47)と摺動する線状の領域であるシールライン(53)が形成され、
    上記ゲートロータ(51)の各上記ゲート(52)の上記シールライン(53)を含み、且つ上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)と直交する平面がシール平面(55)であり、
    上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)と直交し、且つ上記スクリューロータ(30)の中心軸(33)となす角が直角である上記シール平面(55)上の直線が基準ライン(70)であり、
    上記ゲートロータ(51)が備える複数の上記ゲート(52)のうちの一つが基準ゲート(75)であり、
    上記基準ゲート(75)の中心点(CP)が上記基準ライン(70)上に在るときの上記ゲートロータ(51)の位置が基準位置であり、
    上記基準位置の上記ゲートロータ(51)において、上記基準ゲート(75)に対して上記スクリューロータ(30)の上記第1端(31)側の隣に位置するゲートが第1ゲート(80)であり、上記基準ゲート(75)に対して上記スクリューロータ(30)の上記第2端(32)側の隣に位置するゲートが第2ゲート(85)であり、
    上記第1ゲート(80)の上記シールラインは、上記スクリューロータ(30)の上記第1側壁面(46)に対向する第1前側シールライン(81)と、上記スクリューロータ(30)の上記第2側壁面(47)に対向する第1後側シールライン(82)とを含み、
    上記第2ゲート(85)の上記シールラインは、上記スクリューロータ(30)の上記第1側壁面(46)に対向する第2前側シールライン(86)と、上記スクリューロータ(30)の上記第2側壁面(47)に対向する第2後側シールライン(87)とを含み、
    上記スクリューロータ(30)の上記側壁面(46,47)と上記シール平面(55)との交線上の任意の点がスクリュー側対象点Pであり、
    上記基準位置に位置する上記ゲートロータ(51)において、上記ゲート(52)の上記シールライン(53)上に在って上記スクリュー側対象点Pと向き合う点がゲート側対象点Pであり、
    上記スクリューロータ(30)の上記螺旋溝(40)の数Nを上記ゲートロータ(51)の上記ゲート(52)の数Nで除した値がm(=N/N)であり、
    上記スクリューロータ(30)の中心軸(33)と上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)との距離がLであり、
    上記第2後側シールライン(87)上の上記ゲート側対象点Pと、該第2後側シールライン(87)と向き合う上記第2側壁面(47)上の上記スクリュー側対象点Pとに関して、上記スクリューロータ(30)の中心軸(33)から上記スクリュー側対象点Pまでの距離がSであり、上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がRであり、上記基準ライン(70)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がLであり、上記ゲート側対象点Pにおける上記第2後側シールライン(87)の接線と上記基準ライン(70)とがなす鋭角がθであり、
    上記第1前側シールライン(81)上の上記ゲート側対象点Pと、該第1前側シールライン(81)と向き合う上記第1側壁面(46)上の上記スクリュー側対象点Pとに関して、上記スクリューロータ(30)の中心軸(33)から上記スクリュー側対象点Pまでの距離がSであり、上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がRであり、上記基準ライン(70)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がLであり、上記ゲート側対象点Pにおける上記第1前側シールライン(81)の接線と上記基準ライン(70)とがなす鋭角がθであり、
    上記第2前側シールライン(86)上の上記ゲート側対象点Pと、該第2前側シールライン(86)と向き合う上記第1側壁面(46)上の上記スクリュー側対象点Pとに関して、上記スクリューロータ(30)の中心軸(33)から上記スクリュー側対象点Pまでの距離がSであり、上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がRであり、上記基準ライン(70)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がLであり、上記ゲート側対象点Pにおける上記第2前側シールライン(86)の接線と上記基準ライン(70)とがなす鋭角がθであり、
    上記第1後側シールライン(82)上の上記ゲート側対象点Pと、該第1後側シールライン(82)と向き合う上記第2側壁面(47)上の上記スクリュー側対象点Pとに関して、上記スクリューロータ(30)の中心軸(33)から上記スクリュー側対象点Pまでの距離がSであり、上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がRであり、上記基準ライン(70)から上記ゲート側対象点Pまでの距離がLであり、上記ゲート側対象点Pにおける上記第2後側シールライン(87)の接線と上記基準ライン(70)とがなす鋭角がθであり、
    上記ゲートロータ(51)の中心軸(56)を、上記スクリューロータ(30)から離れる方向へ離間距離δだけ移動させたときの上記ゲートロータ(51)の位置が離間位置であり、
    上記スクリューロータ(30)の上記螺旋溝(40)の上記側壁面(46,47)と、上記ゲートロータ(51)の上記ゲート(52)の上記シールライン(53)との隙間の設計値がεであり、
    上記ゲートロータ(51)を上記基準位置から上記離間位置へ移動させたときに定まる角度であって、上記第2後側シールライン(87)と、該第2後側シールライン(87)と対向する上記第2側壁面(47)とに関して下記(数式C1)の関係を満たす角度がψであり、
    上記ゲートロータ(51)を上記基準位置から上記離間位置へ移動させたときに定まる角度であって、上記第1前側シールライン(81)と、該第1前側シールライン(81)と対向する上記第1側壁面(46)とに関して下記(数式C2)の関係を満たす角度がψであり、
    上記ゲートロータ(51)を上記基準位置から上記離間位置へ移動させたときに定まる角度であって、上記第2前側シールライン(86)と、該第2前側シールライン(86)と対向する上記第1側壁面(46)とに関して下記(数式C3)の関係を満たす角度がψであり、
    上記ゲートロータ(51)を上記基準位置から上記離間位置へ移動させたときに定まる角度であって、上記第1後側シールライン(82)と、該第1後側シールライン(82)と対向する上記第2側壁面(47)とに関して下記(数式C4)の関係を満たす角度がψであり、
    上記第2後側シールライン(87)における角度ψの最大値がψa-maxであり、
    上記第1前側シールライン(81)における角度ψの最大値がψb-maxであり、
    上記第2前側シールライン(86)における角度ψの最小値がψc-minであり、
    上記第1後側シールライン(82)における角度ψの最小値がψd-minであり、
    上記スクリューロータ(30)と上記ゲートロータ(51)のそれぞれの形状が、ψa-max<ψc-min、ψa-max<ψd-min、ψb-max<ψc-min、及びψb-max<ψd-minの関係を満たす形状である
    シングルスクリュー圧縮機。
  2. 請求項1に記載のシングルスクリュー圧縮機(10)において、
    上記ゲート(52)の上記シール平面(55)における上記ゲートロータ(51)の周方向の長さが、上記ゲート(52)の幅であり、
    複数の上記ゲート(52)のそれぞれは、上記ゲートロータ(51)の径方向の外側に位置する先端(66)と、上記ゲートロータ(51)の径方向の内側に位置する基端(67)とを有し、
    複数の上記ゲート(52)のそれぞれの幅は、上記ゲート(52)の基端(67)と先端(66)の間に位置する中間位置(68)から先端(66)に向かって次第に狭くなる
    シングルスクリュー圧縮機。
  3. 請求項2に記載のシングルスクリュー圧縮機(10)において、
    複数の上記ゲート(52)のそれぞれの幅は、上記ゲート(52)の基端(67)から中間位置(68)までの間において一定である
    シングルスクリュー圧縮機。
  4. 請求項2に記載のシングルスクリュー圧縮機(10)において、
    複数の上記ゲート(52)のそれぞれの幅は、上記ゲート(52)の基端(67)から中間位置(68)に向かって次第に狭くなる
    シングルスクリュー圧縮機。
  5. 請求項1~4のいずれか一つに記載のシングルスクリュー圧縮機(10)において、
    上記第1ゲート(80)と上記第2ゲート(85)のそれぞれの上記シールライン(53)は、第1部分(53a)と、上記螺旋溝(40)の上記側壁面(46,47)との隙間の設計値が上記第1部分(53a)よりも広い第2部分(53b)とを含む
    シングルスクリュー圧縮機。
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