JP7364605B2 - 電池状態判定方法及び電池状態判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電池状態判定方法及び電池状態判定装置に係り、より詳しくは、二次電池の負極の容量を判定する電池状態判定方法及び電池状態判定装置に関する。
二次電池、特に使用履歴の不明な二次電池の劣化等の異常状態を検出する方法として、充電時又は放電時の電圧変化や、抵抗値などに基づき異常の有無を判断する方法などが既に用いられている。
図5は、特許文献1に開示された電池状態判定装置による判定を示す放電量[Ah]と電圧[V]の関係を説明するグラフである。例えば、特許文献1に記載の電池状態判定装置では、以下のような発明が開示されている。この電池状態判定装置は、電池モジュールにおける微小短絡が生じた状態である微小短絡状態を判定する。この電池状態判定装置は、電池モジュールの電圧値を検出する電圧検出回路と、電流値を検出する電流検出回路と、電池モジュールの充電状態を検出する制御部とを備える。制御部は、電池モジュールの充電状態が40%未満で、放電量に対する電圧変化量を示す電圧傾きを算出し、電圧傾き及び予め設定された上限値を比較して、電圧傾きが上限値よりも大きい場合に微小短絡状態であると判定する。例えば、図5において、放電末期であるSOC10%において微小短絡が存在すると急速に電圧が低下する。そのためこの電圧降下をグラフ上のSOC10%時点の傾きにより判定する。
この特許文献1に開示された電池状態判定装置では電池を破壊することなくその状態を評価できるため、正常であると判定された二次電池を再利用することも可能である。
特開2014-206441号公報
例えば、ハイブリッド電気自動車用ニッケル水素蓄電池は正極容量より負極容量の方が大きいため、正極容量規制となっている。特許文献1に記載された発明では、正極起因の微小短絡状態の判定に基づいて二次電池の良否を判定している。
しかしながら、正極の微小短絡状態が良好であったとしても、その後、負極の容量の低下に起因する二次電池の劣化が進行する場合があるが、そのような判定は特許文献1の電池状態判定装置では、良否の判定をすることができなかった。
また、満充放電による容量確認試験でも、正極容量より負極容量の方が大きい場合は、負極の容量低下は判定することができない。
結局従来の方法では二次電池を破壊して直接負極の容量を測定するしかなかったが、それではその後のその二次電池の使用はできず、電池個体の良否の判定を非破壊検査ですることはできなかった。
本発明の電池状態判定方法及び電池状態判定装置が解決しようとする課題は、二次電池の負極容量を非破壊検査で推定することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の二次電池の負極容量を推定する電池状態判定方法は、前記二次電池の電圧値を検出する電圧検出部と、前記二次電池の電流値を検出する電流検出部と、前記二次電池の充電状態を検出する充電状態検出部とを備えた測定装置により、前記二次電池の充電状態が40%未満で、放電量に対する電圧変化量を示す電圧傾きの絶対値を算出し、前記電圧傾きの絶対値及び予め設定された下限値を比較して、前記電圧傾きの絶対値が前記下限値よりも小さい場合に判定対象の前記二次電池の負極容量が減少していると判定することを特徴とする。
また、本発明の電池状態判定装置は、二次電池の負極容量を推定する電池状態判定装置であって、前記二次電池の電圧値を検出する電圧検出部と、前記二次電池の電流値を検出する電流検出部と、前記二次電池の充電状態を検出する充電状態検出部と、前記二次電池の充電状態が40%未満で、放電量に対する電圧変化量を示す電圧傾きの絶対値を算出し、前記電圧傾きの絶対値及び予め設定された下限値を比較して、前記電圧傾きの絶対値が前記下限値よりも小さい場合に判定対象の前記二次電池の負極容量が減少していると判定する判定部とを備えたことを特徴とする。
前記判定部は、前記二次電池の充電状態が0%以上10%以下の範囲で測定することが望ましい。
また、前記電圧傾きは、複数の測定値における傾きの値に基づいて判定することも望ましい。
前記傾きの絶対値は、最小二乗法による回帰直線を求めることにより算出することができる。
前記測定の範囲は、前記下限電圧に到達した時点から遡って測定することも望ましい。前記下限電圧は、充電状態が0%に相当する電圧とすることも望ましい。
前記判定部は、さらに、前記二次電池の充電状態が40%未満で、放電量に対する電圧変化量を示す電圧傾きの絶対値を算出し、前記電圧傾きの絶対値及び予め設定された上限値を比較して、前記電圧傾きの絶対値が前記上限値よりも大きい場合に判定対象の前記二次電池が前記微小短絡状態であると判定することも望ましい。
前記二次電池がニッケル水素充電池である場合に好適に適用できる。
本発明の電池状態判定方法及び電池状態判定装置は、二次電池の負極容量を非破壊検査で推定することができる。
本実施形態の電池状態判定装置の構成を示すブロック図。 電池状態判定装置による電池状態判定の手順を示すフローチャート。 電池モジュールの電池容量と電圧の関係を示すグラフ。 負極容量[Ah]に対する電圧傾きG[V/Ah]の関係を示すグラフ。 特許文献1に開示された電池状態判定装置による判定を示す放電量[Ah]と電圧[V]の関係を説明するグラフ。
<実施形態の概略>
以下、本発明の電池状態判定装置を一実施形態により説明する。電池状態判定装置10及びこの装置を用いた電池状態判定方法では、従来技術で開示されているようにニッケル水素蓄電池等のアルカリ二次電池に対し、微小短絡が生じた状態(微小短絡状態)であるか否か、及び負極の容量が低下しているか否かを判定する。
微小短絡は、電池内における僅かな析出物や微小な異物の混入等を要因とする微小な短絡であり、直ちに電池が使用不可能な状態にはならない場合もある。微小短絡は短絡箇所に微小電流が流れることで瞬間的に焼切れる場合もあるが、電池の性能低下の要因となりうる他、内部短絡を招来する可能性もある。
一方、本実施形態では、それに加えて、負極の容量低下を推定する。例えばハイブリッド電気自動車用NiMH電池は、正極容量より負極容量の方が大きく設定されているため、正極容量規制となっている。すなわち、電池容量は、正極の容量により決まる。このため負極の容量の低下は、満充放電による容量確認試験でも、正極容量より負極容量の方が大きい場合は、負極の容量低下は判定することができない。そこで本実施形態の電池状態判定装置10では、負極の容量の低下を非破壊検査で推定できるようにして、電池状態の判定を適切に行うようにした。
<電池状態判定装置10>
図1は、本実施形態の電池状態判定装置10の構成を示すブロック図である。図1に示すように、電池状態判定装置10は、制御部11、電流検出回路12及び電圧検出回路13を備えている。電流検出回路12は、電池モジュールMに直列に接続された検出用抵抗器12aを流れる電流値を測定し、電流値を制御部11に出力する電流検出部に相当する。電圧検出回路13は、電池モジュールMの両端の電圧を測定し、電圧値を制御部11に出力する電圧検出部に相当する。制御部11は、測定したデータを出力部14に送信する、出力部14は蓄積されたデータを出力する。
<電池モジュールM>
電池モジュールMは、本実施形態では6つのバッテリーセルから構成されているニッケル水素蓄電池(NiMH電池)の電池モジュールMを例に説明する。この実施形態では、新たに製造された車載用の電池モジュールMを例に説明するが、リユースの電池や、据え置き型の電池に適用できる電池状態判定装置である。この電池モジュールMが複数組み合わされることによって、電池スタックが構成され、当該電池スタック及びECU等により車両等に搭載される電池パック(不図示)が構成される。本実施形態では電池モジュールMは、充電状態(SOC(State of Charge))が「0%」である状態(未充電状態)で制御部11を介して図示しない充電器に接続される。本実施形態の電池モジュールMのSOC0%は、セル電圧が概ね6Vである。
<制御部11>
制御部11は、CPU、RAM及びROM等を備え、ディスプレイや印刷装置等を備えたPCから構成される出力部14に判定結果を出力する。また制御部11は、電流検出回路12から出力された電流値を積算して、電池モジュールMのSOCを算出する充電状態検出部に相当する。そして電池モジュールMのSOCが40%未満の所定値に到達すると、制御部11は電池モジュールMと充電器との接続をオフとして充電を停止する。本実施形態では、SOCの所定値は10%に設定されている。なお測定時間の短縮のため充電をSOC10%としているが、時間は掛かるが満充電としてもよい。
電池モジュールMが上記充電器から切り離された状態のとき、制御部11は、電流検出回路12から出力された電流値に基づいて放電量を算出する。またこのとき制御部11は、電圧検出回路13から出力された電圧値を、放電量と対応付けて図示しない記憶部に格納する。制御部11は、SOCが40%である状態から、SOCが0%となる状態、即ち放電終止電圧(この例では6[V])に到達するまでの放電量[Ah]及び電圧変化量[V]を求める。さらに制御部11は、放電量[Ah]に対する電圧変化量[V]を示す電圧傾きG[V/Ah]を算出する。このとき算出される電圧傾きGは右下がりの負の値である。
<電池状態判定装置10の作用>
図2は、電池状態判定装置10による電池状態判定の手順を示すフローチャートである。このように構成された電池状態判定装置10は、判定を開始すると、まず「充放電測定」を行なう(S1)。次に、この結果を用いて「微小短絡検査」を行う(S2)。微小短絡検査で電圧の低下が閾値以上か否かを判定し、閾値以上ならば(S2:YES)、微小短絡があると判断して(S3)、その電池モジュールMは、不良品として処理する。一方、閾値以下ならば(S2:NO)、微小短絡がないと判断して、次の「負極容量推定」を行う(S3)。負極容量推定(S3)では、電圧の低下が閾値以下か否かを判定し、閾値以下ならば(S4;YES)、負極容量が減少していると判断して(S5)、その電池モジュールMは、不良品として処理する。一方、閾値以上ならば、負極容量が十分であると判断して(S4:NO)、その電池モジュールMは、正常電池と判断して(S6)、電池状態判定方法の処理を終了し、その電池モジュールMは、製品として次の工程に進む。
以下各手順について説明する。
<充放電測定(S1)>
図1を参照して説明する。判定対象の電池モジュールMを電池状態判定装置10に接続する。このとき接続される電池モジュールMは、例えば、初期充電前のエージング後の電池モジュールMである。このためこの段階における電池モジュールMのSOCは「0%」である。
さらに制御部11を介して電池モジュールM及び充電器を接続して、電池モジュールMを所定値(SOC40%)まで充電する。このとき制御部11は、電流検出回路12から出力された電流値を積算してSOCを算出し、積算値が40%に到達すると、電池モジュールM及び充電器を接続するためのスイッチ等をオフにして、電池モジュールM及び充電器を切り離す。
上記充電器から電池モジュールMへの電流供給が停止されると、電池モジュールMは放電し電池電圧は下降する。本実施形態における放電電流は、例えば、2.0Aの一定の電流値とする。
制御部11は、電流検出回路12からの出力値に基づき電池モジュールMのSOCを算出し、SOCが0%になるまで放電量を算出する。また制御部11は、電圧検出回路13からの出力値に基づき電池モジュールMの電圧を算出し、放電量[Ah]に対応させて電圧[V]値を逐次記憶する。
<微小短絡検査(S2)>
ここで、図3は、電池モジュールの電池容量[Ah]と電圧[V]及びSOC[%]の関係を示すグラフである。グラフL1は、劣化が少ない電池モジュールMを示す。グラフL2は、劣化が中程度の電池モジュールMを示す。グラフL3は、劣化が大きい電池モジュールMを示す。
SOCが0%に達すると、制御部11は、SOC10%~0%に至るまでの電圧変化量[V]及び放電量[Ah]から、放電量に対する電圧変化量である電圧傾きG[V/Ah]の絶対値を算出する。絶対値としたのは、算出した電圧傾きG[V/Ah]は、右下がりの負の傾きであるので、比較判断を感覚的にわかりやすくするため、絶対値を比較するものである。正極に微小短絡が生じている場合には、放電末期において、微小短絡によってセル間のSOCがずれており、短絡セルのSOCが低いことに因る正極起因の電圧低下が生じるため、正極に微小短絡が生じていない場合と比較して、定電流の放電中において、より早くセル電圧が低下する。そこで、算出した電圧傾きG[V/Ah]の絶対値が大きいと正極において微小短絡を生じているものと判断できる。
本実施形態では、SOC10%のときの値、すなわち図3に示すSOC10%の横線と、グラフL1、L2、L3とのそれぞれの交点における接線の傾きとなる。そうすると、電圧傾きG[V/Ah]の絶対値は、L1>L2>L3となる。このグラフで示したように、微小短絡による自己放電が大きい電池モジュールM程、電圧傾きG[V/Ah]の絶対値が大きいことがわかる。このため、予め設定された電池モジュールMの劣化の限界における電圧傾きG[V/Ah]の絶対値を上限値Gmaxとして記憶している。
そこで、制御部11は、記憶部から上限値Gmaxを読み出し、算出した電圧傾きG[V/Ah]の絶対値及び上限値Gmaxを比較する。
なお、電池モジュールMの特性により、測定を開始するSOC[%]、さらにSOCに替えてセル電圧[V]に基づいて測定を開始してもよい。さらに測定する(Ah,V)の座標の数、サンプリングの間隔、上限値Gmaxの値は、適宜選択される。
また、本実施形態では、SOC10%の電圧傾きG[V/Ah]に基づいて判断したが、例えば、SOC10%とSOC0%のときの値の2点から電圧傾きG[V/Ah]を算出してもよい。さらに3点以上の値から電圧傾きG[V/Ah]を算出してもよい。3点以上の値から電圧傾きG[V/Ah]を算出する場合は、測定した(V,Ah)をグラフ上にプロットして、最小二乗法による回帰直線を求める。この直線の傾きを求めることで、電圧傾きG[V/Ah]を算出する。このように複数の点から求めることで、ノイズ等の影響を小さくして、正確に算出することができるので、望ましい。
<電圧傾きG[V/Ah]の絶対値が上限値Gmax以上の場合(S2:YES)>
微小短絡が生じているか否かの判断のため、実験を通じて電圧傾きG[V/Ah]の絶対値の上限値Gmaxを定める、制御部11は、上限値Gmaxを記憶している。この電圧傾きG[V/Ah]の絶対値と上限値Gmaxを比較した場合に、電圧傾きG[V/Ah]の絶対値が上限値Gmax以上となる場合は、微小短絡があるものと判断する。
<電池モジュールMを不良品と判断(S3)>
微小短絡検査(S2)で、微小短絡が生じていると判断された場合は、その電池モジュールMを、設定した電池寿命を全うできない不良電池と判断し、NiMH電池パックの製造など次の工程から排除する。
<電圧傾きG[V/Ah]の絶対値が上限値Gmax未満の場合(S2:NO)>
一方、電圧傾きG[V/Ah]の絶対値が上限値Gmax未満となる場合は、微小短絡が生じていない正常電池であると判定して、次のステップに進む。
<負極容量推定(S4)>
微小短絡検査(S2)において、正常電池と判断された(S2:NO)場合は、負極容量推定のステップに進む。
本実施形態のNiMH電池からなる電池モジュールMでは、劣化していない場合は、放電末期まで一定のセル電圧を維持する性質がある。一方、電池容量が減少すると、同じSOCでも、早くセル電圧が降下する。但しエージング工程後、初充電前では、どの時点で電圧が大きく降下するかは事前には知りえない。そこで、充放電測定(S1)では、SOC40%まで、充電して、その後に、SOCが0%になるまで2.0Aの定電流で放電し、その間の電池容量[Ah]とセル電圧[V]を逐次測定している。
ここで、図3を参照して説明する。グラフL1において点E1は、劣化の少ない電池モジュールMがセル電圧が6V、この例ではSOC0%となったときを示す。この点E1に到達したときから遡り、5.0秒おきに、30点の(Ah,V)の座標をプロットする。そしてプロットした30点の(Ah,V)の座標に基づいてグラフ上に、最小二乗法による回帰直線を求める。この直線の傾きを求めることで、電圧傾きG[V/Ah]を算出する。このように複数の点から求めることで、ノイズ等の影響を小さくして、正確に算出することができるので、望ましい。同様にグラフL2、グラフL3においても同じ方法で電圧傾きG[V/Ah]を算出する。
そうすると、グラフL1~L3の電圧傾きG[V/Ah]の絶対値を比較すると、電圧傾きG[V/Ah]の絶対値は、L1>L2>L3となる。このグラフで示したように、容量の劣化が大きい電池モジュールM程、電圧傾きG[V/Ah]の絶対値が小さいことがわかる。
ここで、図4は、負極容量[Ah]に対する電圧傾きG[V/Ah]の関係を示すグラフである。ここで実験により測定し、プロットした点から導いたグラフである。このグラフからわかるように、電圧傾きG[V/Ah]を測定することで、負極容量[Ah]を推定することができる。
本実施形態では、車載用の電池モジュールMに要求される負極容量[Ah]から、電圧傾きG[V/Ah]の絶対値が電池モジュールMの状態判定の閾値である下限値Gmimが決定される。このように予め設定された電池モジュールMの劣化の限界における電圧傾きG[V/Ah]の絶対値を制御部11の記憶部に下限値Gmimとして記憶している。本実施形態では、例えば、3.0[V/Ah]である。そこで、制御部11は、記憶部から下限値Gminを読み出し、算出した電圧傾きG[V/Ah]の絶対値及び下限値Gminを比較する。
なお、電池モジュールMの特性により、測定する(Ah,V)の座標の数、サンプリングの間隔、下限値Gminの値は、適宜選択される。
<電圧傾きG[V/Ah]の絶対値が上限値Gmin未満の場合(S4:YES)>
負極の容量低下が生じているか否かの判断のため、実験を通じて電圧傾きG[V/Ah]の絶対値の下限値Gminを定める。例えば、本実施形態の設定値は、下限値Gmin=3.0[V/Ah]である。制御部11は、下限値Gminを記憶している。この電圧傾きG[V/Ah]の絶対値と下限値Gminを比較した場合に、電圧傾きG[V/Ah]の絶対値が下限値Gmin未満となる場合は、負極の容量低下があるものと判断する。
<電池モジュールMを不良品と判断(S5)>
負極容量推定(S4)で、負極容量の低下が生じていると判断された場合は、その電池モジュールMを、設定した電池寿命を全うできない不良電池と判断し、NiMH電池パックの製造など次の工程から排除する。
<電圧傾きG[V/Ah]の絶対値が上限値Gmin以上の場合(S4:NO)>
一方、電圧傾きG[V/Ah]の絶対値が下限値Gmin以上となる場合は、負極容量の低下が生じていない正常電池であると判定して、次のステップに進む。
<正常電池と判断(S6)>
以上の通り、微小短絡検査(S2)と負極容量推定(S4)のいずれも正常電池と判断された電池モジュールMは、電池状態判定のステップを終了して、その後の工程に進む。
<電池状態判定装置10の効果>
以上説明したように実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)非破壊で負極の容量を推定することができるため、負極容量が十分でない電池モジュールMを製品から排除することができる。
(2)新たに製造した電池モジュールMでも、リユースの電池モジュールMでも、同じように電池状態を判定することができる。
(3)特に、微小短絡の有無と、負極の容量の低下の両面から電池状態を判定するので、より製品の信頼性が高くなる。
(4)特に、正極容量規制で、使用履歴が不明な据え置き型の電池のように、高いSOCや低いSOCにおいて過酷な使用方法にさらされた可能性のある電池の負極の状態も、正確に推定することができる。
(5)ここでは、ニッケル水素蓄電池の電池モジュールMを例に説明したが、ニッケルカドミウム蓄電池やリチウムイオン電池にも適用できる。
(6)また、放電末期のみで電池状態を判定するため、満充電が必要ではなく、短時間で電池状態を判定することができる。
(7)電池状態の判定に当たっては、基本的にセル電圧とセル電流を測定することで、判定できるので、電池状態判定装置10自体の機械構成は、単純なもので、コストも掛からない。
(その他の別例)
○本実施形態は一例であり、その電池の構成の違いによる特性により、セル電圧、正極電位、SOC、セル電流など、その数値の条件は、当業者により適宜選択されるものである。
〇本実施形態では、車載用のニッケル水素蓄電池の電池モジュールMを例に説明したが、その用途は限定されず、船舶や航空機はもちろん、地上載置用の電池の状態を判定する場合に用いることができる。
○電池モジュールMは、ニッケル水素蓄電池を例に説明したが、放電特性が共通し、同様の電池状態判定方法が実施できれば、電池の種類は限定されない。
〇各実施形態及び変形例に記載された態様は、矛盾がない限り相互に置換して実施することができる。
○本実施形態は、本発明の一例であり、特許請求の範囲を逸脱しない限り、当業者によりその構成を付加し、削除し、または変更して実施することができる。
10…電池状態判定装置
11…制御部
12…電流検出回路
12a…検出用抵抗器
13…電圧検出回路
14…出力部
M…電池モジュール

Claims (9)

  1. 二次電池の負極容量を推定する電池状態判定方法であって、
    前記二次電池の電圧値を検出する電圧検出部と、
    前記二次電池の電流値を検出する電流検出部と、
    前記二次電池の充電状態を検出する充電状態検出部とを備えた測定装置により、
    前記二次電池の充電状態が40%未満で、放電量に対する電圧変化量を示す電圧傾きの絶対値を算出し、前記電圧傾きの絶対値及び予め設定された下限値を比較して、前記電圧傾きの絶対値が前記下限値よりも小さい場合に判定対象の前記二次電池の負極容量が減少していると判定することを特徴とする電池状態判定方法。
  2. 二次電池の負極容量を推定する電池状態判定装置であって、
    前記二次電池の電圧値を検出する電圧検出部と、
    前記二次電池の電流値を検出する電流検出部と、
    前記二次電池の充電状態を検出する充電状態検出部と、
    前記二次電池の充電状態が40%未満で、放電量に対する電圧変化量を示す電圧傾きの絶対値を算出し、前記電圧傾きの絶対値及び予め設定された下限値を比較して、前記電圧傾きの絶対値が前記下限値よりも小さい場合に判定対象の前記二次電池の負極容量が減少していると判定する判定部とを備えたことを特徴とする電池状態判定装置。
  3. 前記判定部は、
    前記二次電池の充電状態が0%以上10%以下の範囲で測定することを特徴とする請求項2に記載の電池状態判定装置。
  4. 前記電圧傾きは、複数の測定値における傾きの値に基づいて判定することを特徴とする請求項2又は3に記載の電池状態判定装置。
  5. 前記傾きの絶対値は、最小二乗法による回帰直線を求めることにより算出することを特徴とする請求項4に記載の電池状態判定装置。
  6. 測定の範囲が下限電圧に到達した時点から遡って前記測定することを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載の電池状態判定装置。
  7. 前記下限電圧は、充電状態が0%に相当する電圧であることを特徴とする請求項6に記載の電池状態判定装置。
  8. 前記判定部は、
    さらに、前記二次電池の充電状態が40%未満で、放電量に対する電圧変化量を示す前記電圧傾きの絶対値を算出し、前記電圧傾きの絶対値及び予め設定された上限値を比較して、前記電圧傾きの絶対値が前記上限値よりも大きい場合に判定対象の前記二次電池が微小短絡状態であると判定することを特徴とする請求項2~7のいずれか一項に記載の電池状態判定装置。
  9. 前記二次電池がニッケル水素充電池であることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の電池状態判定装置。
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