JP7362262B2 - 中性子捕捉療法システム - Google Patents

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本発明は、中性子捕捉療法システムに関するものである。
従来、このような分野の技術として、下記特許文献1に記載の中性子捕捉療法システムが知られている。この中性子捕捉療法システムは、荷電粒子線が入射され中性子線を生成するターゲットと、ターゲットからの中性子線を減速させ治療用中性子線として出射する減速機構と、治療用中性子線の照射野を規定するコリメータと、を備えている。ターゲットを保持するターゲットホルダ及びコリメータは、減速機構に取付けられる。
特開2013-062193号公報
上記のターゲットホルダ又はコリメータ(以下、「ターゲットホルダ等」)の交換時やメンテナンス時には、ターゲットホルダ等が減速機構に脱着されるが、装着されたターゲットホルダ等の減速機構に対する相対的な位置によって治療用中性子線の中性子分布が変化するので、ターゲットホルダ等を精度良く取付けることが必要である。なお、ターゲットホルダ等の位置精度が要求されない手法として、取付後に中性子分布を測定し測定した分布に応じて中性子線の照射を行い治療を行う、といった手法も考えられるが、中性子分布を測定することは煩雑であるので、頻繁に実行すれば作業の手間が大きい。
ターゲットホルダ等を精度良く取付ける場合においては、作業性向上のために、減速機構に対する部材の相対的な位置の調整を支援する仕組みが求められる。そこで、本発明は、減速機構への部材の相対位置が適切か否かを減速機構から離れた場所で確認することができる中性子捕捉療法システムを提供することを目的とする。
本発明の中性子捕捉療法システムは、中性子線を減速させる減速機構と、減速機構に対して相対的に位置が固定される部材と、減速機構に対する部材の相対位置を検知する位置検知部と、位置検知部で検知された部材の相対位置に基づいて、当該相対位置に関する情報の報知を行う報知部と、を備える。
また、本発明の中性子捕捉療法システムは、減速機構に対する部材の相対位置を調整する部材駆動部を更に備えることとしてもよい。
本発明の中性子捕捉療法システムは、中性子線の照射を制御する照射制御部を更に備え、照射制御部は、位置検知部で検知された部材の相対位置が所定の範囲内にあると判定しない場合には、中性子線の照射を開始できないように制御することとしてもよい。
本発明によれば、減速機構への部材の相対位置が適切か否かを減速機構から離れた場所で確認することができる中性子捕捉療法システムを提供することができる。
実施形態に係る中性子捕捉療法システムを示す図である。 中性子捕捉療法システムの中性子線出力部の近傍を示す断面図である。 中性子捕捉療法システムのターゲットホルダの近傍を示す斜視図である。 中性子捕捉療法システムの位置センサの配置を示す図である。 中性子捕捉療法システムの駆動装置の配置を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、「上流」「下流」の語は、出射する荷電粒子線及び中性子線の上流(加速器側)、下流(患者側)をそれぞれ意味している。また、各図に示される、上下流方向をZ方向とする直角座標系に基づいて、構成要素の位置関係の説明にX,Y,Zを含む語(「X方向」、「X位置」など)を用いる場合がある。
図1に示す中性子捕捉療法システム1は、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT:BoronNCT)を用いたがん治療を行う装置であり、ホウ素10(10B)が投与された患者(被照射体)40に対し中性子線Nを照射する。中性子捕捉療法システム1は、加速器10(例えば、サイクロトロン)を備え、加速器10は、荷電粒子(例えば、陽子)を加速して、荷電粒子線P(例えば、陽子線)を作り出し、出射する。ここでの加速器10は、例えば、ビーム半径40mm、60kW(=30MeV×2mA)の荷電粒子線Pを生成する能力を有している。
加速器10から出射された荷電粒子線Pは、水平型ステアリング12、4方向スリット14、水平垂直型ステアリング16、四重極電磁石18,19,20、90度偏向電磁石22、四重極電磁石24、水平垂直型ステアリング26、四重極電磁石28、4方向スリット30、電流モニタ32、荷電粒子線走査部34を順次に通過し、中性子線出力部36に導かれる。中性子線出力部36では荷電粒子線PがターゲットTに照射されることで生成された中性子線Nを出射し、当該中性子線Nが治療台38上の患者40に照射される。
水平型ステアリング12、水平垂直型ステアリング16,26は、例えば電磁石を用いて荷電粒子線Pのビーム軸調整を行うものである。同様に、四重極電磁石18,19,20,24,28は、例えば電磁石を用いて荷電粒子線Pのビームの発散を抑制するものである。4方向スリット14,30は、端のビームを切ることにより、荷電粒子線Pのビーム整形を行うものである。
90度偏向電磁石22は、荷電粒子線Pの進行方向を90度偏向するものである。なお、90度偏向電磁石22には、切替部42が設けられており、切替部42によって荷電粒子線Pを正規の軌道から外してビームダンプ44に導くことが可能になっている。ビームダンプ44は、治療前などにおいて荷電粒子線Pの出力確認を行うことができる。
電流モニタ32は、中性子線出力部36のターゲットTに照射される荷電粒子線Pの電流値(つまり、電荷,照射線量率)をリアルタイムで測定するものである。電流モニタ32は、荷電粒子線Pに影響を与えずに電流測定可能な非破壊型のDCCT(DC Current Transformer)が用いられている。この電流モニタ32には、所定のコントローラが接続されている。なお、「線量率」とは、単位時間当たりの線量を意味する(以下、同じ)。
荷電粒子線走査部34は、荷電粒子線Pを走査し、ターゲットTに対する荷電粒子線Pの照射制御を行うものである。ここでの荷電粒子線走査部34は、例えば、荷電粒子線PのターゲットTに対する照射位置や、荷電粒子線Pのビーム径等を制御する。
図2及び図3に示すように、中性子線出力部36は、荷電粒子線Pを通すビームダクト48の下流端部に配設されたターゲットTと、ターゲットTで発生した中性子線Nを減速させる減速機構53と、減速機構53の下流端に取り付けられたコリメータ46と、を含んで構成されている。減速機構53は、モデレータ50と、当該モデレータ50を覆う遮蔽体52と、を有している。中性子線出力部36は、開閉可能な放射線遮蔽ブロック56に囲まれ収容されている。
ターゲットTは、荷電粒子線Pの照射を受けて中性子線Nを発生させるものである。ここでのターゲットTは、例えば、ベリリウム(Be)により形成され、直径160mmの円板状を成している。ターゲットTの種類は、加速器10の荷電粒子線Pのエネルギーに応じて設定される。
モデレータ50は、ターゲットTから出射される中性子線Nを減速させ、エネルギーが低減された治療用中性子線Nとするものである。モデレータ50は、例えば異なる複数の材料から成る積層構造とされている。モデレータ50の材料は、荷電粒子線のエネルギー等の諸条件に応じて適宜選択される。
遮蔽体52は、中性子線N、及び当該中性子線Nの発生に伴って生じたガンマ線等が外部へ放出されないよう遮蔽するものであり、治療室の床に取り付けられている。コリメータ46は、治療用中性子線Nの出力口となる円形の開口46aを備え、治療用中性子線Nの照射野を規定する。
中性子線出力部36においては、荷電粒子線走査部34で走査された荷電粒子線PがターゲットTに照射され、これにより中性子線が発生する。発生した中性子線は、モデレータ50で減速されて治療用中性子線Nとなる。そして、モデレータ50から出射された治療用中性子線Nが、コリメータ46の開口46aを通過して治療台38上の患者40へ照射される。治療用中性子線Nのビームには、ガンマ線、速中性子線、熱外中性子線、及び熱中性子線が含まれている。このうちの熱中性子線が、主に、患者40体内の腫瘍中に取り込まれたホウ素10と核反応し、有効な治療効果を発揮する。なお、治療用中性子線Nのビームに含まれる熱外中性子線の一部も、患者40の体内で減速されて上記治療効果を発揮する熱中性子線となる。熱中性子線は、0.5eV以下のエネルギーの中性子線である。
ターゲットTはターゲットホルダ55に保持され、ターゲットホルダ55は減速機構53に取付けられている。ターゲットホルダ55はビームダクト48を構成する管体の一部であり、ターゲットホルダ55の下流側の端部にターゲットTが保持されている。このターゲットホルダ55の下流側端面がモデレータ50の上流側端面に取付けられることで、減速機構53に対してターゲットホルダ55が相対的に位置固定され、その結果、減速機構53に対してターゲットTが相対的に位置固定される。
ここで、中性子捕捉療法システム1で実行される中性子捕捉療法は、ホウ素10(10B)が投与された患者40に対して治療用中性子線Nを照射し、患者40の腫瘍に集積したホウ素10と中性子との反応により、腫瘍に対して選択的に損傷を与えるものである。従って、患者40が存在する治療台38上の空間において、事前に想定された中性子線分布が正確に実現されることが重要である。しかしながら、この種の中性子捕捉療法システム1においては、減速機構53に対するターゲットTの相対的な位置が変動すると、治療用中性子線Nの中性子線分布も変動することになる。そして、中性子分布が事前の想定と大きく異なる場合には、計画通りの治療が達成できない。
従って、特にターゲットTと治療用中性子線Nの照射対象(患者40の腫瘍)との距離が近い場合には、減速機構53に対するターゲットTの相対的な位置の精度は重要であり、このため、ターゲットホルダ55の減速機構53に対する相対位置には高い精度が求められる。このようなターゲットホルダ55の取付け作業を支援するために、中性子捕捉療法システム1は、減速機構53に対するターゲットホルダ55の相対位置として、減速機構53へのターゲットホルダ55の取付位置を検知するための、次のような仕組みを備えている。なお、ターゲットホルダ55の相対位置(取付位置)とは、ターゲットホルダ55の三次元的な位置のみならず、ターゲットホルダ55の傾き(姿勢)をも含む概念である。
図4に示されるように、減速機構53には、ターゲットホルダ55の取付位置を検知するための5つの位置センサs1~s5が設置されている。位置センサs1~s5は、減速機構53に固定されてもよい。また、中性子捕捉療法システム1は、位置センサs1~s5で取得される情報の処理等を実行する制御部57(図1参照)を備えている。位置センサs1は、取付けられたターゲットホルダ55の外周面のY方向端部の位置をセンシングすることで、ターゲットホルダ55のY位置を検知する。位置センサs2は、取付けられたターゲットホルダ55の外周面のX方向端部の位置をセンシングすることで、ターゲットホルダ55のX位置を検知する。
位置センサs3,s4,及びs5は、Z方向に直交する仮想三角形の各頂点に配置されており、それぞれの位置において、取付けられたターゲットホルダ55のZ方向端面(例えば、ターゲットホルダ55の取付フランジの先端面)のZ位置をセンシングする。これらの位置センサs3~s5からのセンシング情報を統合することにより、Z軸に対するターゲットホルダ55の2軸方向の傾き(姿勢)が認識可能である。位置センサs1~s5のセンシング情報は、電気信号として制御部57に送信される。
位置センサs1~s5としては、例えば、リミットスイッチ、ポテンショメータ、レーザーセンサ、光電センサ等を採用することができる。また、位置センサs1~s5が単一のデバイスで構成されることは必須ではなく、次のような構成要素で位置センサs1~s5が実現されてもよい。例えば、ターゲットホルダ55の各部位に設置されたスケール(目盛り)と、当該スケールと減速機構53との位置関係を撮像するカメラと、によって位置センサs1~s5が実現されてもよい。この場合、カメラの撮像画像の画像処理により、ターゲットホルダ55の各部位と減速機構53との相対位置関係が認識可能である。
また、図5に示されるように、減速機構53には、ターゲットホルダ55を変位させるための駆動装置r1~r5(部材駆動部)が設置されている。駆動装置r1~r5は、減速機構53に固定されてもよい。駆動装置r1~r5は、作業者による操作入力に従って動作することができる。作業者の操作入力を受け付ける操作受付部66aは、減速機構53から離れた場所(例えば、放射線管理区域外)に設置される。なお、図4及び図5では、駆動装置r1~r5と位置センサs1~s5とが重複する位置に模式的に示されているが、実際には駆動装置r1~r5と位置センサs1~s5とが互いに干渉しないように設置される。
駆動装置r1は、取付けられたターゲットホルダ55を±Y方向に駆動することで、ターゲットホルダ55のY位置を変位させる。駆動装置r2は、取付けられたターゲットホルダ55を±X方向に駆動することで、ターゲットホルダ55のX位置を変位させる。
駆動装置r3,r4,及びr5は、Z方向に直交する仮想三角形の各頂点に配置されており、それぞれの位置において、取付けられたターゲットホルダ55のZ方向端面(例えば、ターゲットホルダ55の取付フランジの先端面)を±Z方向に駆動する。これらの駆動装置r3~r5の駆動が統合され、Z軸に対するターゲットホルダ55の2軸方向の傾き(姿勢)を変更することできる。駆動装置r1~r5は、それぞれ、制御部57の駆動制御部65からの駆動信号に従って動作する。
駆動装置r1~r5としては、例えばサーボモータ等のモータを駆動源として含む装置を採用することができる。なお、駆動装置r1~r5としてサーボモータを含む装置が採用される場合には、サーボモータに含まれる回転角度制御用のエンコーダを前述の位置センサs1~s5として機能させることができる。すなわち、各サーボモータの回転位相を検知する各エンコーダの情報に基づいて、制御部57の位置検知部59は、ターゲットホルダ55の現在のX位置、Y位置、及び傾きを認識することができる。
図1に示されるように、制御部57は、位置検知部59と、報知部61と、照射制御部63と、駆動制御部65と、を備えている。位置検知部59は位置センサs1~s5からのセンシング情報に基づいて演算を行い、ターゲットホルダ55の取付位置を認識する。また、位置検知部59は、認識されたターゲットホルダ55の取付位置が、許容範囲内にあるか否かを判定する。上記の許容範囲とはターゲットホルダ55の取付位置のズレが許容される範囲である。すなわち、ターゲットホルダ55の取付位置が許容範囲内であれば、治療台38上の空間においては、事前に想定された中性子線分布が許容できる程度の正確さで実現される。上記許容範囲は、事前に定められ制御部57に記憶されている。
駆動制御部65は、操作受付部66aから入力された操作に基づいて、駆動信号を発生させ、駆動装置r1~r5に対して駆動信号を送信する。
報知部61は、位置検知部59で認識されたターゲットホルダ55の取付位置に関する情報を報知する。ここで「取付位置に関する情報の報知」には、取付位置、又は取付位置が許容範囲内であるか否かを作業者に知らせる処理が含まれる。例えば、「取付位置に関する情報の報知」には、取付位置を数値としてディスプレイ装置62a等に表示すること、取付位置が許容範囲内であるか否かをディスプレイ装置62a等に表示すること、取付位置が許容範囲内でないことを作業者に警告するための警告音をスピーカ62bから発生させること、等が含まれる。上記ディスプレイ装置62aやスピーカ62b等は、減速機構53から離れた場所(例えば、放射線管理区域外)に設置される。
照射制御部63は、患者40に対する治療用中性子線Nの照射を制御する。照射制御部63は、作業者が入力した指示を受付け、指示に従って加速器10等に駆動信号を送信し、患者40に対する治療用中性子線Nの照射を開始/終了する。ここで、照射制御部63は、位置検知部59においてターゲットホルダ55の取付位置が上記許容範囲内にあると判定されない場合には、所謂インターロック処理を行う。このインターロック処理では、照射制御部63は、作業者が開始指示を入力したとしても、患者40に対する治療用中性子線Nの照射が開始できないように制御する。すなわち、位置検知部59においてターゲットホルダ55の取付位置が上記許容範囲内にあると判定されない限り、患者40に対する治療用中性子線Nの照射を開始することはできない。
制御部57は例えばコンピュータであり、当該コンピュータが所定の制御プログラムに従って動作することにより、前述したような、位置検知部59と、報知部61と、照射制御部63と、駆動制御部65と、が実現される。
上記構成の中性子捕捉療法システム1によって、次のような動作が可能になる。例えば、ターゲットホルダ55の交換時やメンテナンス時において、ターゲットホルダ55が減速機構53に取付けられる。そうすると、位置検知部59は、位置センサs1~s5からのセンシング情報に基づいてターゲットホルダ55の取付位置を認識すると共に、当該取付位置が許容範囲内であるか否かを判定する。報知部61は、取付位置を数値としてディスプレイ装置62aに表示すると共に、当該取付位置が許容範囲内であるか否かの判定結果をディスプレイ装置62aに表示する。
位置検知部59によって取付位置が許容範囲内であると判定された場合、照射制御部63は、治療用中性子線Nの照射を開始可能とする。この場合、作業者による開始指示の入力等の他の条件が満足されれば、治療用中性子線Nの照射が開始される。
一方、位置検知部59によって取付位置が許容範囲内ではないと判定された場合、照射制御部63は、前述のインターロック処理を行う。また、報知部61は、作業者への警告音をスピーカ62bから発生させてもよい。ここで作業者は、ディスプレイ装置62aに表示されたターゲットホルダ55の現在の取付位置を確認し、操作受付部66aから操作入力を行って駆動装置r1~r5を動作させることで、許容範囲内を目標としてターゲットホルダ55の取付位置を調整することができる。その後、位置検知部59によって調整後の取付位置が許容範囲内であると判定されれば、上記インターロック処理は解除される。なお、作業者は、ディスプレイ装置62aに表示されたターゲットホルダ55の現在の取付位置を参考にして、ターゲットホルダ55を手動で移動させ取付位置を調整してもよい。
以上のように、中性子捕捉療法システム1によれば、作業者は、放射化された減速機構53から離れ放射線被ばくのリスクが小さい場所に居ながら、ターゲットホルダ55の取付位置が適切か否かを確認することができる。また、駆動装置r1~r5の操作入力によってターゲットホルダ55の取付位置の調整を実行する場合においては、作業者は、放射化された減速機構53から離れ放射線被ばくのリスクが小さい場所に居ながら、ターゲットホルダ55の取付位置を調整することができる。従って、ターゲットホルダ55の設置、交換、調整に伴う作業者の被ばくが軽減される。なお、作業者が手動でターゲットホルダ55の取付位置の調整を実行する場合であっても、作業者は、ターゲットホルダ55の現在の取付位置をディスプレイ装置62aで予め確認した後に、減速機構53に近づくことになる。従って、減速機構53の近傍における、ターゲットホルダ55の取付位置の調整を素早く実行することができ、その結果、作業者の被ばくが軽減される。
本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。また、上述した実施形態に記載されている技術的事項を利用して、変形例を構成することも可能である。各実施形態の構成を適宜組み合わせて使用してもよい。
位置検知部59で取得された取付位置に基づくフィードバック制御によって駆動制御部65が駆動装置r1~r5を操作することで、自動的にターゲットホルダ55が許容範囲内に移動するようにしてもよい。
実施形態においては、5つの位置センサs1~s2を適宜利用してターゲットホルダ55の取付位置を検知しているがこの形態には限定されず、種々の公知の位置検知手段を、ターゲットホルダ55の取付位置の検知手段として採用することができる。また、実施形態では、5つの駆動装置r1~r2を適宜利用してターゲットホルダ55を駆動し位置調整しているがこの形態には限定されず、種々の公知の駆動機構を、ターゲットホルダ55の駆動手段として採用することができる。
実施形態においては、ターゲットホルダ55の取付位置を検知する例を説明したが、本発明は、減速機構53に取付けられて相対位置が固定される他の部材(例えば、コリメータ46)の取付位置を検知する場合にも同様に適用可能である。なお、「減速機構に取付けられる部材」とは、直接的に減速機構に取付けられる部材のみならず、間接的に減速機構に取付けられる部材を含むものである。更に本発明は、減速機構に取付けられる部材であるか否かに関わらず、減速機構に対して相対的に位置が固定される部材であれば、当該部材の減速機構に対する相対位置を検知する場合に同様に適用可能である。
1…中性子捕捉療法システム、53…減速機構、55…ターゲットホルダ(部材)、59…位置検知部、61…報知部、63…照射制御部、65…駆動制御部(部材駆動部)、s1~s5…位置センサ(位置検知部)、r1~r5…駆動装置(部材駆動部)、N…中性子線。

Claims (3)

  1. 中性子線を減速させる減速機構と、
    荷電粒子線の照射を受けて中性子線を発生させるターゲットを保持可能であり、前記ターゲットで発生した中性子線を減速させる前記減速機構に対して相対的に位置が固定されるターゲットホルダと、
    前記減速機構に対する前記ターゲットホルダの三次元的な位置又は傾きに関する相対位置を検知する位置検知部と、
    前記位置検知部で検知された前記ターゲットホルダの前記三次元的な位置又は傾きに関する相対位置に基づいて、当該相対位置に関する情報又は前記相対位置が許容範囲内であるか否かに関する情報の報知を行う報知部と、
    を備えた、中性子捕捉療法システム。
  2. 前記減速機構に対する前記ターゲットの前記相対位置を調整する部材駆動部を更に備える、請求項1に記載の中性子捕捉療法システム。
  3. 前記中性子線の照射を制御する照射制御部を更に備え、
    前記照射制御部は、
    前記位置検知部で検知された前記ターゲットの前記相対位置が所定の範囲内にあると判定しない場合には、前記中性子線の照射を開始できないように制御する、請求項1又は2に記載の中性子捕捉療法システム。
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