JP7359414B2 - 医用画像装置 - Google Patents

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本発明は超音波診断装置、X線CT装置、MRI装置等の医用画像診断装置に関し、特に取得した画像データを有効に活用する技術に関する。
超音波診断装置、X線CT装置、MRI装置等の医用画像診断装置は、循環器、腹部、産科、乳腺など多くの診療領域で使用されている。医師はこれらの装置から得られた画像情報を基に診断をし、治療などの医療行為を行っている。
近年では2次元の画像情報だけでなく、3次元の画像情報も得られるようになっており、医師はより多くの画像情報を基に診断や治療を行うことができるようになっている。
更には超音波診断装置とMR画像を同時に表示して、複数の異なる医用画像装置からの画像情報を同時に参照しながら診断、治療が行えるようになるなど、医師が得られる情報量は増大している。
医師がこうして得られた画像情報を基に診断、治療をする際には、画像を紙などの媒体に印刷して参照したり、液晶モニターに表示された画像を参照しながら患者の診察、診療を行っている。
また、患者の血管の状態を把握した上で穿刺を行うことで安全性を高める、または穿刺に掛かる時間を短縮する、等の目的のため、超音波診断装置で患者の血管の状態を画像で確認しながら穿刺を行いたい、という要望も存在する。
特開平09-24034 特開2003-325510 特開2011-172918
医用画像診断装置の進歩や周辺技術の発展により医師が得られる画像情報量は増大している。しかし医師がこれらの画像情報を基に診断、治療をする際には、紙に印刷された画像やモニターに表示された画像を見て、その画像の位置を体表面から推定しなければならない。医用画像診断装置で得られた画像情報と実際の患者を具体的に結びつける有用な方法が無かった。
また、超音波画像を見ながら穿刺を行う、という場合でも、超音波診断装置のプローブを操作して画像を描出し、同時に患者の腕などの状態も観察しながら穿刺を行わなければならず、これらを一人で行うのは非常に困難であり、現実的ではない。
そこで、本発明は、医用画像診断装置から得られた画像情報を患者の体表に直接印刷することにより、画像情報と患者の臓器などの体内での位置を具体的に結びつけることができる医用画像診断装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の医用画像診断装置は、被検体内の生体情報を取得する生体情報取得手段と、前記取得した生体情報を解析する解析手段と、前記解析手段からの解析情報を被検体の体表に印刷する印刷手段と、を有するものである。
本発明によれば、医用画像診断装置で得られた画像情報を患者の体表に直接印刷するので、医師は紙などに印刷された画像データやモニターに表示された画像データからだけでなく、患者の体表面に印刷された画像データから患者の体内情報を直接結びつけて診断、治療を行うことができる。
また、超音波診断装置の画像データから血管などの体内情報が患者の体表に印刷されるので、術者は超音波診断装置を操作することなく、体表に印刷された血管位置などの情報に基づいて穿刺を行うことができる。
本発明に係る画像印刷手段を備えた医用画像装置の機能ブロック図である。 実施の一形態に係る医用画像装置が超音波診断装置である説明図である。 実施の一形態に係る解析手段の説明図である。 実施の一形態に係る解析手段と印刷手段の説明図である。 実施の一形態に係る解析手段と印刷手段の説明図である。 実施の一形態に係る医用画像装置が超音波診断装置である説明図である。 実施の一形態に係る解析手段と印刷手段の説明図である。 実施の一形態の説明図である。 実施の一形態に係る医用画像装置がMRI装置である説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。尚、実施形態は図で示された構成および手段に限定されるものではない。
図1は本発明の実施形態の基本的な構成である。生体情報取得手段10は、超音波診断装置、X線CT装置、MRI装置等の画像診断装置で、被検体1から反射、透過または送出される超音波やX線、またはMR信号などの生体信号を受信して処理し、画像化する装置である。画像は輝度の明暗や色彩で臓器を描出したり、血流に色付けするなどして表示される。画像は図示しない表示モニターなどに表示される。
解析手段20は、生体情報取得手段10からの画像情報などの生体情報を解析して、被検体1の体内の臓器や病変部、または血管等の印刷データを出力する。
解析手段20は、医用画像診断装置の操作者による体表からの深度や画像の濃淡レベル調整、または色の選択などによってデータ解析を行っても良い。
さらに、印刷されるデータは立体視メガネ等で見ることができる立体画像(アナグリフ画像)であっても良い。
解析手段20は生体情報取得手段10の医用画像装置の一部として組み込まれていても良いし、それぞれ独立した構成としてもよい。また解析手段20を生体情報取得手段10の医用画像装置の既存の機能を実現するための手段を併用しても良いし、ソフトウェアで実現しても良いし、ハードウェアで実現しても良い。
解析手段20によって出力された印刷データは印刷手段30に送られる。印刷手段30は、インクジェットプリンターが望ましいが、被検体1の体表に直接印刷できるプリンターであれば他の印刷方式でも良い。
印刷手段30は、解析手段20によって生成された印刷データを、被検体1の体表に印刷する。これにより医師等は、被検体1の体表に印刷された画像情報を基に、診断、治療の対象部位が体表から見てどの位置にあるかを直感的に把握することができる。
また、穿刺においては、例えば被検体1の腕に血管の画像を印刷することで、術者は血管の位置を確認しながら穿刺を行うことができる。また、印刷された画像が体表に残っている間は再度の超音波画像診断は必要ないので、施術時間の短縮に寄与する。
<実施例1>
図2は医用画像診断装置が超音波診断装置である本発明の実施例である。図2は好適な例として被検体1の腕1Aを診察対象とした図である。術者はまず超音波プローブ11を腕1Aに当て、腕1Aの断面画像40-1を描出する。図40-1は腕の短軸断面像を模写したBモード画像の例で、血管1A1が輪切り状に描出されている例である。通常のエコー診断において血管1A1は周囲の組織と比較して輝度が低く描出される。
断面画像40-1は続いて解析手段20に送られる。なお、解析手段20によって解析される断面画像40-1を構成するデータは、輝度情報で構成されるデータであっても良いし、超音波受信RF信号で構成されるデータであっても良いし、超音波受信RF信号から復調された信号で構成されるデータであっても良い。また輝度情報と血流を表す色彩データで構成されていても良い。本実施例1では輝度信号によって解析される実施例について説明する。
解析手段20は、断面画像40-1を解析して腕1Aに印刷するデータを生成する。望ましい例では、断面画像40-1のうち腕1Aの体表から一定の距離のデータを選択して(50-1)印刷データとすることができる。どの距離を選択するかは術者により図示しない制御方法によって選択されても良いし、解析手段20が断面画像40-1全体の中の特定の輝度分布や血流情報から血管の位置を示す深度領域を検出し、その領域を含む距離データを選択しても良い。
解析手段20は、印刷データ生成の際に、超音波プローブ11の振動子配列、超音波走査の情報などから、印刷データが体表に印刷された際に実寸となるようにスケール調整を行う。
解析手段20によって選択されたデータ50-1は印刷手段30に送られる。望ましい実施形態では印刷手段30は超音波プローブ11の近傍に設置されるのが望ましく、超音波プローブ11と一体とした構造とすることが望ましい。また印刷手段30は超音波プローブ11の電子走査幅(視野幅)とほぼ同じ幅にインクを吐出し印刷できるインクジェットプリンターが望ましい。さらに好適な形態として超音波プローブ11の振動子配列方向(電子走査方向)に沿って、超音波プローブ11が生体と当接する位置の近傍に描画できるように印刷手段30が配置されているのが望ましい。
印刷手段30は腕1Aの体表上にデータ50-1に基づいて画像を印刷する。本実施例の場合、データ50-1は輝度データであるので、これをそのまま輝度に対応した白黒の濃淡として印刷しても良いし、輝度に対応した色彩として印刷しても良い。
図4は本実施例において解析手段20によって輝度情報としてデータ50-1が印刷手段30に転送された場合についての説明図である。印刷手段30はデータ50-1を腕1Aの体表に印刷する。体表から一定の距離の生体断面に応じた線状の画像がプローブ100の振動子配列方向に沿って印刷される。この場合、解析手段20によってすべての輝度レベルを印刷するようなデータとしても良いし、ある特定の範囲の輝度レベルのみ印刷されるようなデータとしても良い。
続いて超音波プローブ11を腕1Aに当接したまま長軸方向に移動させる。生体情報取得手段10は超音波プローブ11が移動した位置の断面画像40-2を描出する。断面画像40-2は続いて解析手段20に送られ腕1Aに印刷されるデータ50-2を抽出する。解析手段20によって選択されたデータ50-2は印刷手段に送られ、印刷手段30によって腕1Aの体表上に画像が印刷される。
このとき、超音波プローブ11と一体として印刷手段30も移動するので、データ50-2はデータ50-1と隣接する位置に印刷される。
上記のように連続して超音波プローブ11を移動して順次断層画像40-1乃至Nを取得し、それぞれ解析手段20によって抽出されたデータ50-1乃至Nが体表に印刷される。超音波プローブ11を移動走査することで、線画像で構成された腕1Aの生体情報を体表上に印刷することができる。図4(b)は腕1Aの血管経路が体表上に印刷された状態を示す例である。
図5は、解析手段20が、断面画像40-1乃至Nから腕1Aに印刷させるデータを抽出する際に、輝度の変化を検出して血管辺縁のデータ50-1乃至Nを抽出する例である。辺縁データ50-1乃至Nは輝度変化点を検出した深度を輝度に対応させることで、体表からの距離情報を持ったデータとすることができる。図5(b)は、体表からの距離に対応して色彩や濃淡を印刷することで、体表からの深さ情報を持った血管1A1の経路の情報を印刷した例である。
図5(b)で印刷された血管1A1は、体表から深くなるほど輝度が低くなるように印刷された例である。また超音波診断装置で一般的なカラードップラーモードで表示される血流情報を印刷しても良い。
また、図5(b)で印刷される血管1A1をアナグリフ画像などの立体画像として印刷すれば、立体視メガネによって血管の経路をより立体的に把握することができる。
本実施例では、超音波プローブ11の移動走査が、通常のインクジェットプリンターで行われている紙送り機能を代替している。プローブの移動走査に際しては、例えば超音波診断装置10のモニター画面上に、移動走査の開始と停止を知らせたり走査速度を一定に保つよう促すマーカー表示や音による誘導機能などが備えられていても良い。また、超音波プローブ11に取り付けられた加速度センサーや磁気センサーなどにより、超音波プローブ11の動きを検出して印刷位置の判定を行い、重複印刷を防いだり超音波走査の傾き等の位置補正をして印刷しても良い。
<実施例2>
図6は医用画像診断装置が超音波診断装置である本発明の第二の実施例である。図6は好適な例として被検体の腹部1Bを診察対象とした図である。
術者は超音波プローブ11を腹部1Bに当て、断面像60-1を描出する。このとき図示しない基準位置マーカーと位置検出手段25により超音波プローブ11の位置情報を検出し、断面画像60-1と関連付ける。位置情報は被検体1と超音波プローブ11との位置、超音波の走査方向、走査角度情報などが含まれているのが望ましい。
続いて術者は超音波プローブ11を腹部1Bに当接したまま移動走査して腹部1Bの複数の断面画像を順次取得する。超音波診断装置は複数の断面画像60-1乃至Nとそれらに関連付けられたプローブ位置情報から3次元画像データ70を構築する。図7は断面画像60-1乃至Nから3次元画像データ70を構築する例である。1B1は描出された臓器や病変などを模式した図である。
解析手段20は超音波診断装置からの3次元画像データ70から、または複数の断層画像60-1乃至Nから、または3次元画像データ70とプローブ位置情報データから、または複数の断層画像データ60-1乃至Nとプローブ位置情報データから、または全てから印刷データを解析しても良い。
解析手段20は超音波診断装置からの3次元画像データ70から、または複数の断層画像60-1乃至Nから、または3次元画像データ70とプローブ位置情報データから、または複数の断層画像データ60-1乃至Nとプローブ位置情報データから、または前記データの少なくとも二つ以上のデータを解析して、腹部1Bの体表に印刷するデータを抽出する。解析手段20は図示しない術者からのパラメータ設定により、例えば体表からの深度設定、輝度分布、輝度の変化量、色彩の選択、または術者による領域指定、または指定された領域とそれ以外の領域との辺縁等を解析し、印刷データ80を抽出する。
印刷データ80は、例えば印刷する対象が病変部であった場合、その病変の切断面画像を示す平面画像データであったり、その病変の表面画像である曲面画像データである。
解析手段20は、印刷データ80の抽出の際に、超音波プローブ11の振動子配列の情報、超音波走査の情報などから、印刷データが体表に印刷された際に実寸となるようにスケール調整も行う。
図8は、断層画像データ60-1乃至Nと関連付けられたプローブ位置情報データから、または3次元画像データ70から、または両方のデータから印刷データ80が生成された例である。図8(a)の例では印刷データ80は曲面データを構成する。
次に印刷データ80は印刷手段30に送られる。印刷データ80は印刷手段30の図示しないメモリに保存されても良い。印刷手段30は位置検出機能を備えたフリーハンド走査で印刷できるハンディ型のプリンターが望ましい。本実施例ではフリーハンド走査印刷可能なハンディ型プリンタを用いた例について説明する。
ハンディ型プリンターに送られた印刷データ80は、該プリンターによって腹部1Bの体表に印刷される。印刷データ80は一括してハンディ型プリンターに送られても良いし、プリンター走査位置に応じて印刷に必要なデータだけを適宜送っても良い。
ハンディ型プリンターを関心領域全体に走査することによって、腹部1Bに印刷データ80を印刷する。プリンターは位置検出機能により検出したプリンター位置情報と、データ60-1乃至Nと関連づけられたプローブ位置情報から、現在の走査位置に対応した印刷データをデータ80から選択して適宜印刷する。
このとき、被検体1の体表に基準マーカー等を設定しておき、この基準マーカーを基準にしてフリーハンド走査印刷をしても良い。
このようにしてプリンターのフリーハンド走査印刷によって体表上に体内の関心部位の画像を印刷することができる。この画像により被検体1の内部を容易に推定することができる。図7(c)は被検体1の腹部1Bにデータ80を印刷した例である。これにより、医師は被検体1の体内の臓器等(1B1)の位置、大きさなどを容易に推定することができる。
また、図8(b)で印刷されるデータ80をアナグリフ画像などの立体画像として印刷すれば、立体視メガネによって対象物をより立体的に把握することができる。
前記<実施例2>は、生体情報取得手段10がX線CT装置、MRI装置においても好適である。
<実施例3>
図9は医用画像診断装置がMRI装置である本発明の実施例である。図9は好適な例として被検体の腹部1Bを診察対象とした図である。
MRI装置90は図示しない位置検出手段により被検体1の位置情報を取得し、MR画像を生成する。図9における解析手段20はMRI装置90の一部としてと組み込まれていても良いし、それぞれ独立した構成としてもよい。また解析手段20をMRI装置90の既存の機能を実現するための手段を併用しても良いし、解析手段をソフトウェアで実現しても良いし、ハードウェアで実現しても良い。
解析手段20はMR画像から臓器や病変などの特定の組織の境界を描出し、印刷データとして印刷手段30に送る。印刷手段30は位置検出機能を備えたフリーハンド走査で印刷できるハンディ型のプリンターが望ましい。
印刷データはハンディ型プリンターのフリーハンド走査によって被検体1の体表に印刷される。これにより、医師は被検体1の体内の臓器や病変などの位置や大きさなどを容易に推定することができる。
上記に説明した実施例3は、生体情報取得手段10をX線CT装置とした場合でも同様に実施でき、同様の効果を得ることができる。
以上述べたように、本発明によれば、超音波診断装置、X線CT装置、MRI装置などで得られた画像データを直接患者の体表に印刷することで、画像データと患者の体内状態を直接結び付けることができる、という効果を奏する。
1 被検体
1A 被検体の腕
1A1 被検体内の血管
1B 被検体の腹部
1B1 被検体内の臓器等
10 生体情報取得手段
11 超音波プローブ
12 超音波送信部
13 超音波受信部
14 US信号処理部
15 画像処理部
16 画像表示モニター
21 画像入力部
22 データ抽出部
23 パラメータ制御部
24 印刷データ出力部
25 位置検出手段
20 解析手段
30 印刷手段
40 超音波断層像
50 印刷データ
60 超音波断層像
70 3次元画像
80 曲面で構成される印刷データ
90 医用MRI装置
91 MR装置本体
92 MR信号処理部
93 MR画像処理部

Claims (1)

  1. 被検体内の生体情報を取得する生体情報取得手段と、
    前記取得した生体情報を解析する解析手段と、
    前記解析手段からの解析情報を被検体の体表に印刷する印刷手段と、
    を有する医用画像装置であって、
    前記生体情報取得手段は前記解析手段を有する超音波診断装置であって、
    前記解析情報は前記超音波診断装置が前記被検体から前記生体情報を取得した時の超音波プローブの走査位置情報を更に含み、
    前記印刷手段はフリーハンド走査可能なハンディ型プリンターであって前記被検体への印刷位置情報を検出する印刷位置情報検出手段を有し、
    前記超音波診断装置は前記解析情報を前記ハンディ型プリンターへ送信する解析情報送信手段をさらに備え、
    前記ハンディ型プリンターは前記送信された前記解析情報を受信する解析情報受信手段をさらに備え、
    前記印刷手段は前記受信した前記解析情報に含まれる前記走査位置情報から前記印刷位置情報に対応した前記解析情報を選択して前記被検体に印刷する、ことを特徴とする医用画像装置。
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