JP7358776B2 - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
(A)α1/β1≦α2/β2
α1:ゴム成分100質量部に対するスチレン系樹脂の含有量[質量部]
β1:ゴム成分100質量%中のスチレンブタジエンゴムの含有量[質量%]
α2:ゴム成分100質量部に対するC5系樹脂の含有量[質量部]
β2:ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量[質量%]
上記ゴム組成物では、SBR、イソプレン系ゴム、シリカの含有量を所定の範囲に調整し、さらに、SBR及びスチレン系樹脂の含有量の比率と、イソプレン系ゴム及びC5系樹脂の含有量の比率とを所定の関係に調整することで、シリカ、スチレン系樹脂、C5系樹脂が、ゴム組成物中に良好に分散する。これにより、ウェットグリップ性能が顕著に改善されると考えられる。
Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製GPC-8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMULTIPORE HZ-M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めることができる。
SBRとしては特に限定されず、例えば、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E-SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)等を使用できる。SBRは、非変性SBR、変性SBRのいずれであってもよい。
なお、上記化合物(変性剤)による変性は公知の方法で実施可能である。
なお、スチレン量は、後述の実施例に記載の方法により測定できる。
なお、ビニル量(1,2-結合ブタジエン単位量)は、後述の実施例に記載の方法により測定できる。
イソプレン系ゴムとしては、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)等を使用できる。また、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(UPNR)等の改質NRも使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、シス含量は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
なお、ビニル量(1,2-結合ブタジエン単位量)は、後述の実施例に記載の方法により測定できる。
ここで、SBR及びBR中の総ビニル量(SBR及びBRの合計含有量に占めるビニル部の割合)は、((Σ(各SBRの含有量×各SBRのビニル量/100)+Σ(各BRの含有量×各BRのビニル量/100))/Σ(各SBRの含有量+各BRの含有量))×100で算出する。例えば、ゴム成分が、SBR(A)(ビニル量40質量%)85質量%、SBR(B)(ビニル量25質量%)5質量%、BR(ビニル量25質量%)5質量%、NR5質量%で構成される場合、SBR及びBR中の総ビニル量は、38.4質量%(=((85×40/100+5×25/100+5×25/100)/(85+5+5))×100)である。
ここで、SBR及びBR中の総スチレン量(SBR及びBRの合計含有量に占めるスチレン部の割合)は、(Σ(各SBRの含有量×各SBRのスチレン量/100)/Σ(各SBRの含有量+各BRの含有量))×100で算出する。例えば、ゴム成分が、SBR(A)(スチレン量40質量%)85質量%、SBR(B)(スチレン量25質量%)5質量%、BR5質量%、NR5質量%で構成される場合、SBR及びBR中の総スチレン量は、37.1質量%(=((85×40/100+5×25/100)/(85+5+5))×100)である。
シリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037-81に準じてBET法で測定される値である。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド等のスルフィド系、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン等のメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル系、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ系、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のグリシドキシ系、3-ニトロプロピルトリメトキシシラン、3-ニトロプロピルトリエトキシシラン等のニトロ系、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシラン等のクロロ系等があげられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、上述の総合性能が良好となる傾向があるという理由から、メルカプト系がより好ましい。
式(S1)におけるR1009の例として、直鎖状アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n-プロピレン基、n-ブチレン基、ヘキシレン基等が挙げられ、分枝状アルキレン基としては、イソプロピレン基、イソブチレン基、2-メチルプロピレン基等が挙げられる。
なお、結合単位A、Bの含有量は、結合単位A、Bがシランカップリング剤の末端に位置する場合も含む量である。結合単位A、Bがシランカップリング剤の末端に位置する場合の形態は特に限定されず、結合単位A、Bを示す式(I)、(II)と対応するユニットを形成していればよい。
C5系樹脂は、C5留分を構成モノマーとして含むポリマーであり、C5留分を主成分(50質量%以上)として重合させたポリマー等が挙げられる。具体的には、C5留分(1-ペンテン、2-ペンテン、2-メチル-1-ブテン等のオレフィン系炭化水素、2-メチル-1,3-ブタジエン、1,2-ペンタジエン、1,3-ペンタジエン等のジオレフィン系炭化水素等)をそれぞれ単独で重合した単独重合体、2種以上のC5留分を共重合した共重合体の他、C5留分及びこれと共重合し得る他の単量体との共重合体も挙げられる。
スチレン系樹脂は、スチレン系単量体を構成モノマーとして含むポリマーであり、スチレン系単量体を主成分(50質量%以上)として重合させたポリマー等が挙げられる。具体的には、スチレン系単量体(スチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、α-メチルスチレン、p-メトキシスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-フェニルスチレン、o-クロロスチレン、m-クロロスチレン、p-クロロスチレン等)をそれぞれ単独で重合した単独重合体、2種以上のスチレン系単量体を共重合した共重合体の他、スチレン系単量体及びこれと共重合し得る他の単量体との共重合体も挙げられる。
(A)α1/β1≦α2/β2
α1:ゴム成分100質量部に対するスチレン系樹脂の含有量[質量部]
β1:ゴム成分100質量%中のスチレンブタジエンゴムの含有量[質量%]
α2:ゴム成分100質量部に対するC5系樹脂の含有量[質量部]
β2:ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量[質量%]
使用できる樹脂としては、タイヤ工業で汎用されているものであれば特に限定されず、例えば、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、クマロンインデン樹脂、p-t-ブチルフェノールアセチレン樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、C5系樹脂、スチレン系樹脂以外の樹脂を含有しない場合、上記合計含有量は、C5系樹脂及びスチレン系樹脂の合計含有量と同義である。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、カーボンブラックのCTAB比表面積は、JIS K6217-3:2001に準拠して測定される値である。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル等を用いることができる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、プロセスオイルが好ましい。
ワックスとしては、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックス等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、石油系ワックスが好ましく、パラフィンワックスがより好ましい。
老化防止剤としては、例えば、フェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4′-ビス(α,α′-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N-イソプロピル-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N′-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等のp-フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス-[メチレン-3-(3′,5′-ジ-t-ブチル-4′-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、p-フェニレンジアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤が好ましい。
ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、例えば、日油(株)、NOF社、花王(株)、富士フイルム和光純薬(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。
酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、例えば、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
加硫促進剤としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT-N)等のチウラム系加硫促進剤;N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N′-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤が好ましい。
すなわち、上記ゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドの各タイヤ部材の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
以下に、実施例で用いた各種薬品について説明する。
イソプレン系ゴム:TSR20(天然ゴム)
SBR1:ランクセス社製のBuna VSL5228-2(スチレン量:28質量%、ビニル量:52質量%)
SBR2:下記製造例1で合成した変性SBR(スチレン量:25質量%、ビニル量:60質量%、Mw:30万)
SBR3:旭化成(株)製のタフデン3830(スチレン量:33質量%、ビニル量:33質量%)
SBR4:下記製造例2で合成した変性SBR(スチレン量:10質量%、ビニル量:40質量%、Mw:20万)
BR:LG Chem社製のBR1280(ビニル量:2質量%、シス含量:96モル%)
カーボンブラック1:N220(CTAB:111m2/g)
カーボンブラック2:N134(CTAB:135m2/g)
シリカ1:エボニックデグッサ社製のウルトラシル9000GR(N2SA:240m2/g)
シリカ2:エボニックデグッサ社製のウルトラシルVN3(N2SA:167m2/g)
シランカップリング剤1:Momentive社製のNXT(3-オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン)
シランカップリング剤2:Momentive社製のNXT-Z45(結合単位Aと結合単位Bとの共重合体(結合単位A:55モル%、結合単位B:45モル%))
シランカップリング剤3:エボニックデグッサ社製のSi69(ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
オイル:三共油化工業(株)製のA/Oミックス
樹脂1:ExxonMobil社製のOPPERA PR373(C5/C9樹脂)
樹脂2:アリゾナケミカル社製のSylvatraxx4401(α-メチルスチレン系樹脂(α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体))
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
老化防止剤1:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン)
老化防止剤2:住友化学(株)製のアンチゲンFR(アミンとケトンの反応品を精製したものでアミンの残留がないもの、キノリン系老化防止剤)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(1,3-ジフェニルグアニジン)
窒素置換されたオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、スチレン、及び1,3-ブタジエンを仕込んだ。反応器の内容物の温度を20℃に調整した後、n-ブチルリチウムを添加して重合を開始した。断熱条件で重合し、最高温度は85℃に達した。重合転化率が99%に達した時点で1,3-ブタジエンを追加し、更に5分重合させた後、N-(3-ジメチルアミノプロピル)アクリルアミドを変性剤として加えて反応を行った。重合反応終了後、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾールを添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールにより乾燥してSBR2を得た。
窒素置換されたオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、スチレン、及び1,3-ブタジエンを仕込んだ。反応器の内容物の温度を20℃に調整した後、n-ブチルリチウムを添加して重合を開始した。断熱条件で重合し、最高温度は85℃に達した。重合転化率が99%に達した時点で1,3-ブタジエンを追加し、更に5分重合させた後、3-ジエチルアミノプロピルトリメトキシシランを変性剤として加えて反応を行った。重合反応終了後、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾールを添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールにより乾燥してSBR4を得た。
SBRの構造同定(スチレン量、ビニル量の測定)は、日本電子(株)製JNM-ECAシリーズの装置を用いて行った。測定は、ポリマー0.1gを15mlのトルエンに溶解させ、30mlのメタノール中にゆっくり注ぎ込んで再沈殿させたものを、減圧乾燥後に測定した。
表1に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、150℃の条件下で12分間プレス加硫し、試験用タイヤ(サイズ:195/65R15)を製造した。得られた試験用タイヤを用いて下記評価を行い、結果を表1に示した。
なお、表1において、油展ゴム中のゴム分はゴムの欄に記載し、油展ゴム中のオイル分はオイルの欄に加算している。
各試験用タイヤを車両(国産FF2000cc)の全輪に装着して、湿潤アスファルト路面にて初速度100km/hからの制動距離を求め、比較例1を100とした時の指数で表示した(ウェットグリップ性能指数)。指数が大きいほど制動距離が短く、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
各試験用タイヤのトレッドから切り出した試験片について、粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み2%の条件下でE*を測定し、比較例1を100とした時の指数で表示した(操縦安定性指数)。指数が大きいほど、E*が大きく、操縦安定性に優れることを示す。
転がり抵抗試験機を用い、各試験用タイヤを、リム(15×6JJ)、内圧(230kPa)、荷重(3.43kN)、速度(80km/h)で走行させたときの転がり抵抗を測定し、比較例1を100とした時の指数で表示した(低燃費性指数)。指数が大きいほど、転がり抵抗が小さく、低燃費性に優れることを示す。
各試験用タイヤを車両(国産FF2000cc)の全輪に装着して、走行距離8000km後のタイヤトレッド部の溝深さを測定し、タイヤ溝深さが1mm減るときの走行距離を算出し、比較例1を100とした時の指数で表示した(耐摩耗性指数)。指数が大きいほど、走行距離が長く、耐摩耗性に優れることを示す。
Claims (5)
- スチレンブタジエンゴムの含有量が70質量%以上、イソプレン系ゴムの含有量が1~20質量%であるゴム成分と、
前記ゴム成分100質量部に対する含有量が80質量部以上であるシリカと、
セチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積が130m2/g以上のカーボンブラックと、
C5系樹脂と、
スチレン系樹脂とを含有し、
下記式(A)を満たすタイヤ用ゴム組成物。
(A)α1/β1≦α2/β2
α1:ゴム成分100質量部に対するスチレン系樹脂の含有量[質量部]
β1:ゴム成分100質量%中のスチレンブタジエンゴムの含有量[質量%]
α2:ゴム成分100質量部に対するC5系樹脂の含有量[質量部]
β2:ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量[質量%] - スチレンブタジエンゴムの含有量が70質量%以上、イソプレン系ゴムの含有量が1~20質量%であり、ブタジエンゴムを含有するゴム成分と、
前記ゴム成分100質量部に対する含有量が80質量部以上であるシリカと、
C5系樹脂と、
スチレン系樹脂とを含有し、
前記スチレンブタジエンゴム及びブタジエンゴム中の総ビニル量が30質量%以上であり、
前記スチレンブタジエンゴム及びブタジエンゴム中の総スチレン量が15質量%以下であり、
下記式(A)を満たすタイヤ用ゴム組成物。
(A)α1/β1≦α2/β2
α1:ゴム成分100質量部に対するスチレン系樹脂の含有量[質量部]
β1:ゴム成分100質量%中のスチレンブタジエンゴムの含有量[質量%]
α2:ゴム成分100質量部に対するC5系樹脂の含有量[質量部]
β2:ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量[質量%] - 前記C5系樹脂が、C5留分とC9留分との共重合体である請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記シリカの窒素吸着比表面積が200m2/g以上である請求項1~3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 請求項1~4のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤ。
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JP2020186322A (ja) | 2020-11-19 |
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