JP7358488B2 - 高赤外透明度を有する光学拡散体 - Google Patents

高赤外透明度を有する光学拡散体 Download PDF

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Description

本明細書のいくつかの態様では、光学積層体が提供され、光学積層体は、光学拡散体と、光学拡散体上に配置された第1の反射偏光子とを含む。実質的に垂直に入射する光に対して、かつ重なり合わない第1及び第2の波長範囲であって、少なくとも約450nm~約600nmにわたる第1の波長範囲、及び少なくとも約800nm~約1200nmにわたる第2の波長範囲に対して:光学拡散体は、第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対する第1の散乱率R1、及び第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対する第2の散乱率R2を有し、それにより、R1/R2は、約2以上である。第1の反射偏光子は、第1の波長範囲内の各波長に対して、第1の偏光状態の光の少なくとも40%を透過させてもよく、第1の波長範囲内の各波長に対して、直交する第2の偏光状態の光の少なくとも70%を反射してもよく、第2の波長範囲内の各波長に対して、第1及び第2の偏光状態のそれぞれの光の少なくとも40%を透過させる。
本明細書のいくつかの態様では、バックライトが提供され、バックライトは、背面反射体と、背面反射体上に配置された光学積層体と、背面反射体と光学積層体との間に配置されたライトガイドとを含む。光学拡散体は、本明細書に記載されるように、第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対する第1の散乱率R1、及び第2の波長範囲の少なくとも1つの波長に対する第2の散乱率R2を有する。実質的に垂直に入射する光でありかつ第1及び第2の偏光状態のそれぞれに対して、背面反射体は、第1の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を反射し、第2の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を透過させる。
本明細書のいくつかの態様では、光学積層体が提供され、光学積層体は、光学拡散体と、光学拡散体上に配置され、約50超に達する複数の交互のポリマーの第1及び第2の干渉層を含む光学フィルムであって、各干渉層は、約250nm未満の平均厚さを有する、光学フィルムと、を含み、重なり合わない第1及び第2の波長範囲であって、少なくとも約450nm~約600nmにわたる第1の波長範囲、第2の波長範囲は、少なくとも約800nm~約1200nmにわたる第2の波長範囲を含む。光学拡散体は、第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して第1の散乱率R1を有してもよく、第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して第2の散乱率R2を有してもよく、それにより、R1/R2は、2以上である。光学フィルムに垂直な方向に対してある入射角で入射する光に対して、光学フィルムは、入射角が約0度であるときの第1の波長範囲内の平均光透過率T0、入射角が約60度であるときの平均光透過率T60、及び入射角が約0度であるときの第2の波長範囲内の平均光透過率T1を有してもよく、それにより、T60/T0は、約0.8未満であり、かつT1は、約40%超である。
本明細書のいくつかの態様では、約450nm~約600nmにわたる第1の波長範囲内の平均全透過率T1及び平均拡散透過率T2を有する光学拡散体であって、T2/T1が、0.4超である、光学拡散体と、光学拡散体上に配置され、少なくとも30に達する複数の交互の第1及び第2のポリマー層を含む多層光学フィルムであって、各第1及び第2のポリマー層が、約500nm未満の平均厚さを有する、多層光学フィルムと、多層光学フィルム上に配置され、直交する第1及び第2の偏光状態のそれぞれについて、第1の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を反射する、光学反射体と、を含み、約800nm~約1200nmにわたる第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、1mm当たり2.2ラインペアで約0.4超の変調伝達関数(modulation transfer function、MTF)を有する、光学積層体が提供される。
本明細書に記載される一実施形態による、高赤外透明度を有する拡散体を含む光学積層体の断面図である。 本明細書に記載される一実施形態による、高赤外透明度を有する拡散体を含む光学積層体の分解断面図である。 本明細書に記載される実施形態による、高赤外透明度を有する拡散体を含む光学積層体の断面図を示す。 本明細書に記載される実施形態による、高赤外透明度を有する拡散体を含む光学積層体の断面図を示す。 本明細書に記載される一実施形態による、高赤外透明度を有する光学拡散体の断面図である。 本明細書に記載される一実施形態による、高赤外透明度を有する光学拡散体によって、どのように可視光を拡散することができるかを示す。 本明細書に記載される一実施形態による、コリメート多層光学フィルムの動作を示す。 本明細書に記載される一実施形態による、ディスプレイ表面の背後に配置された感知デバイスを有するディスプレイの正面図である。 本明細書に記載される一実施形態による、ディスプレイの背後に配置された感知デバイスによって、どのように指紋をスキャンすることができるかの例を示す。 本明細書に記載される一実施形態による、第1の実施例多層光学フィルムの測定された透過スペクトル及び層厚さプロファイルをそれぞれ示す。 本明細書に記載される一実施形態による、第1の実施例多層光学フィルムの測定された透過スペクトル及び層厚さプロファイルをそれぞれ示す。 本明細書に記載される実施形態による、第2の実施例多層光学フィルムの測定された透過スペクトル及び層厚さプロファイルをそれぞれ示す。 本明細書に記載される実施形態による、第2の実施例多層光学フィルムの測定された透過スペクトル及び層厚さプロファイルをそれぞれ示す。 本明細書に記載される一実施形態による、第3の実施例多層光学フィルムの測定された透過スペクトル及び層厚さプロファイルをそれぞれ示す。 本明細書に記載される一実施形態による、第3の実施例多層光学フィルムの測定された透過スペクトル及び層厚さプロファイルをそれぞれ示す。 本明細書に記載される一実施形態による、第4の実施例多層光学フィルムの測定された透過スペクトル及び層厚さプロファイルをそれぞれ示す。 本明細書に記載される一実施形態による、第4の実施例多層光学フィルムの測定された透過スペクトル及び層厚さプロファイルをそれぞれ示す。 本明細書に記載される一実施形態による、いくつかの実施例フィルム及びフィルム積層体の測定された変調伝達関数を示す。 本明細書に記載される一実施形態による、図13の変調伝達関数値を測定するために使用される例示的な試験セットアップを示す。 本明細書で論じる実施例フィルム及び測定結果の座標系基準チャートを示す。
以下の説明では、本明細書の一部を構成し、様々な実施形態が実例として示される、添付図面が参照される。図面は、必ずしも縮尺通りではない。本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想到され、実施可能である点を理解されたい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味では解釈されないものとする。
本明細書のいくつかの態様によれば、光学積層体が提供され、光学積層体は、光学拡散体と、光学拡散体上に配置された第1の反射偏光子とを含む。実質的に垂直に入射する光に対して、かつ重なり合わない第1及び第2の波長範囲であって、少なくとも約450nm~約600nmにわたる第1の波長範囲、少なくとも約800nm~約1200nmにわたる第2の波長範囲に対して、光学拡散体は、第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長(いくつかの実施形態では、約500nmなど)に対する第1の散乱率R1、及び第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長(いくつかの実施形態では、約840nm又は約940nmなど)に対する第2の散乱率R2を有し、それにより、R1/R2は、約2以上、又は約2.5超、又は約3.0超、又は約3.5超、又は約4.0超、又は約4.5超、又は約5.0超である。いくつかの実施形態では、光学拡散体は、第1の波長範囲内の第1の平均散乱率R11、及び第2の波長範囲内の第2の平均散乱率R22を有してもよく、それにより、比R11/R22は、約2.0超、又は約2.5超、又は約3.0超、又は約3.5超、又は約4.0超、又は約4.5超、又は約5.0超である。
いくつかの実施形態では、第1の波長範囲は、約420nm~約650nmにわたってもよい。いくつかの実施形態では、第2の波長範囲は、約800nm~約1550nm、又は約800nm~約2000nmにわたってもよい。
いくつかの実施形態では、散乱率は、指定された波長又は波長の範囲、及び拡散体の表面に垂直な入射角で拡散体に入射する光に対して、拡散体を出る光の総量(正透過光を含む)に対する拡散体を出る拡散透過光の量の比として定義することができる。すなわち、拡散体を出る光の総量Ttotalは、以下のように表すことができる。
total=Tdiff+Tspec
式中、Tspecは、正透過(法線から約5度未満の角度で拡散体を出る)からの光の総量であり、Tdiffは、拡散透過(法線から約5度を超える角度で拡散体を出る)からの光の総量である。次いで、散乱率Rは、以下のように定義することができる。
R=Tdiff/Ttotal
いくつかの実施形態では、光学拡散体は、結合剤中に実質的に均一に分散された複数の粒子(例えば、ビーズ)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、粒子のサイズの正確な制御により、どの波長の光が散乱されるか、及びそれらがどの程度散乱されるかを決定することができる。いくつかの実施形態では、粒子サイズは、近赤外範囲(例えば、約800nm~約1200nm)の光に対して光の相対的に低い散乱(すなわち、拡散)が生じるように選択されてもよい。いくつかの実施形態では、光学拡散体は、光学拡散体内部に複数の相互接続された空隙を画定する結合剤を含んでもよく、その結果、光学拡散体の厚さ方向に沿った光学拡散体の少なくとも1つの断面に対して、空隙は、断面の少なくとも約20%を占めており、光学拡散体及び結合剤は、第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長において、それぞれの屈折率nd及びnbを有し、その結果、ndは、nb未満である。いくつかの実施形態では、nbの値は、約1.45超、又は約1.5超、又は約1.55超であってもよい。いくつかの実施形態では、ndの値は、約1.4未満、又は約1.3未満、又は約1.25未満、又は約1.2未満、又は約1.15未満、又は約1.1未満であってもよい。いくつかの実施形態では、光学拡散体は、結合剤中、1組の相互接続された空隙中、又は結合剤及び相互接続された空隙の両方の中に分散された、複数の粒子を含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数の相互接続された空隙は、結合剤の少なくとも1つの主表面に配置された複数の表面空隙と、結合剤の内部に配置された複数の内部空隙と、を含んでもよく、少なくとも1つの中空チャネルが少なくとも1つの内部空隙を少なくとも1つの表面空隙に接続している。いくつかの実施形態では、結合剤の平均厚さは、約1.5マイクロメートル未満、又は約1.0未満、又は約0.75未満、又は約0.5未満である。
いくつかの実施形態では、第1の波長範囲(例えば、人間の可視光の波長)内でより多量の拡散を提供し、かつ第2の波長範囲(例えば、近赤外光の波長)内でより少量の拡散(又は実質的に拡散なし)を提供する拡散体は、特定の用途に有用であり得る。1つ以上の赤外光波長で高透過率(高透明度)を有するそのような光学拡散体は、ディスプレイのバックライトに使用するように適合されて、バックライトからディスプレイ(液晶ディスプレイ又はLCDなど)に伝送される人間の可視光を拡散させることができ、例えば、近赤外波長が実質的に変化しないで通過することを可能にしながら、ディスプレイのためのより平坦でより均一な光源を提供する。いくつかの実施形態では、これにより、赤外線センサ(例えば、赤外波長に感度があるCMOS/TFTカメラなど)をディスプレイの表面の背後に配置することを可能にすることができる。先行技術における典型的な光学拡散体は、人間の可視波長及び赤外波長の両方で拡散を引き起こす。拡散は、典型的には、ディスプレイにより均一な照明を提供する(例えば、欠陥及び点光源からの不均一性を平滑化する)ための利益であるが、ディスプレイの背後のカメラ又はセンサによって検出される光などの、外部からディスプレイ内に通過する光も拡散されることになる。これは、カメラ又はセンサが、鮮明な画像を形成するのに十分な詳細を検出することができないことを意味する。しかし、可視波長において相対的に高い散乱、及び赤外波長において相対的に低い散乱を有する光学拡散体を使用することによって、均一なディスプレイ照明及びセンサで見られたときの画像鮮明度の両方を達成することが可能である。すなわち、バックライトからの可視光は、拡散され、一方、赤外光は、拡散をほとんど又は全く伴わずに拡散体を通ってセンサまで通過することが可能になる。
いくつかの実施形態では、光学積層体は、1つ以上の光源からの光を受光することができ、それにより、1つ以上の光源は、第1及び第2の波長範囲のそれぞれにおいて(例えば、人間の可視範囲及び赤外範囲の両方において)光を放射する。例えば、いくつかの実施形態では、光学積層体は、光源(例えば、発光ダイオード又はレーザー)によって放射されて内部反射によりライトガイドプレートを通して向けられた光を受光することができる。
第1の反射偏光子は、第1の波長範囲内の各波長に対して第1の偏光状態の光の少なくとも40%、又は少なくとも50%、又は少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%を透過させてもよい。第1の反射偏光子は、第1の波長範囲内の各波長に対して直交する第2の偏光状態の光の少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%を反射することができる。第1の反射偏光子は、第2の波長範囲内の各波長に対して第1及び第2の偏光状態のそれぞれの光の少なくとも40%、又は少なくとも50%を透過させることができる。いくつかの実施形態では、反射偏光子は、1つ以上の光方向転換フィルム(輝度向上フィルム、又はBEFなど)、コリメート多層光学フィルム(collimating multilayer optical film、CMOF)、又はこれらの組み合わせと組み合わせることができる。いくつかの実施形態では、反射偏光子自体が、偏光CMOF(すなわち、反射偏光子として動作するCMOF)であってもよい。
例えば、いくつかの実施形態では、光学積層体は、第1の反射偏光子と光学拡散体との間に配置された第1の光方向転換フィルムと、第1の反射偏光子と光学拡散体との間に配置された第2の光方向転換フィルムと、を含んでもよい。第1の光方向転換フィルムは、第1の方向に沿って延びる複数の実質的に平行な第1の微細構造を含んでもよく、第2の光方向転換フィルムは、第1の方向とは異なる第2の方向に沿って延びる複数の実質的に平行な第2の微細構造を含んでもよい。いくつかの実施形態では、また実質的に垂直に入射する光に対して、第1及び第2の光方向転換フィルムのそれぞれは、第1及び第2の波長範囲のそれぞれに対して、入射光の約10%未満を吸収することができる。
いくつかの実施形態では、反射偏光子は、50~1000に達する複数の交互の第1及び第2のポリマー層を含んでもよく、各第1及び第2のポリマー層は、約500nm未満の平均厚さを有し、各第1のポリマー層は、実質的に一軸配向されており、各第2のポリマー層は、実質的に二軸配向されている。いくつかの実施形態では、第1のポリマー層の平面において、第1のポリマー層は、第1の偏光状態、第2の偏光状態、及び第1及び第2の偏光状態に直交するz軸それぞれに沿った屈折率n1x、n1y、及びn1zを有してもよく、それにより、第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、n1xとn1zとの間の最大差は、約0.02未満であり、n1xとn1yとの間の絶対値は、約0.05超である。
いくつかの実施形態では、反射偏光子がCMOFである場合、第1の波長範囲及び第1の反射偏光子に垂直な方向に対して一定の入射角で入射する光に対して、第1の反射偏光子は、入射角が約0度であるときの平均光透過率T0、及び入射角が約60度であるときの平均光透過率T60を有し、それにより、比T60/T0は、約0.8、又は約0.75、又は約0.7、又は約0.65、又は約0.6、又は約0.55、又は約0.5未満である。
いくつかの実施形態では、光学積層体は、第1の波長範囲内の第1の平均光学ヘイズH1、及び第2の波長範囲内の第2の平均光学ヘイズH2を有してもよく、それにより、比H1/H2は、約1.5超、又は約2.0超、又は約2.5超、又は約3.0超、又は約3.5超、又は約4.0超、又は約4.5超、又は約5.0超である。本明細書で使用するとき、光学ヘイズは、透過ヘイズを指し、材料(拡散体又は光学積層体など)を通過する光は、材料中の不規則部分(例えば、懸濁粒子、汚染物質、空隙、及び/又は空間)と相互作用し、かつ/又はそれによって影響を受ける。光は、材料(不規則部分を含む)の屈折率及び照明の角度によって決定される角度で分散され、光学ヘイズを生成する。
本明細書のいくつかの態様によれば、バックライトが提供され、バックライトは、背面反射体と、背面反射体上に配置された光学積層体と、背面反射体と光学積層体との間に配置されたライトガイドとを含む。光学拡散体は、本明細書の他の箇所に記載されるように、第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長(例えば、人間の可視光)に対する第1の散乱率R1、及び第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長(例えば、近赤外光)に対する第2の散乱率R2を有する。実質的に垂直に入射する光でありかつ第1及び第2の偏光状態のそれぞれに対して、背面反射体は、第1の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を反射し、第2の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を透過させる。いくつかの実施形態では、バックライトが液晶パネル又はモジュールと赤外線感知検出器との間に配置されるように、バックライトを含むディスプレイが作製されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の波長範囲内の光を放射する赤外線放射源が液晶パネルに近接して配置される場合、赤外線感知検出器は、赤外線放射源によって放射された第2の波長範囲内の光の少なくとも一部を検出する。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、観察者によって観察するための第1の波長範囲内の第1の画像、及び赤外線感知カメラによって検出可能な第2の波長範囲内の第2の画像を形成するように構成されていてもよい。
本明細書のいくつかの態様によれば、光学積層体が提供され、光学積層体は、光学拡散体と、光学拡散体上に配置され、約50超に達する複数の交互のポリマーの第1及び第2の干渉層を含む、光学フィルムであって、各干渉層は、約250nm未満の平均厚さを有する、光学フィルムと、を含み、それにより、重なり合わない第1及び第2の波長範囲に対して、第1の波長範囲は、いくつかの実施形態では、少なくとも約450nm~約600nmにわたり、第2の波長範囲は、いくつかの実施形態では、少なくとも約800nm~約1200nmにわたる。光学拡散体は、第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して第1の散乱率R1を有してもよく、第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して第2の散乱率R2を有してもよく、それにより、R1/R2は、2以上である。光学フィルムに垂直な方向に対して一定の入射角で入射する光に対して、光学フィルムは、入射角が約0度であるときの第1の波長範囲内の平均光透過率T0、入射角が約60度であるときの平均光透過率T60、及び入射角が約0度であるときの第2の波長範囲内の平均光透過率T1を有してもよく、それにより、T60/T0は、約0.8未満であり、T1は、約40%超である。
本明細書のいくつかの態様によれば、光学拡散体と、光学拡散体上に配置された多層光学フィルムと、多層光学フィルム上に配置された光学反射体と、を含む光学積層体が提供される。いくつかの実施形態では、光学拡散体は、約450nm~約600nmにわたる第1の波長範囲内の平均全透過率T1及び平均拡散透過率T2を有してもよく、その結果、比T2/T1は、約0.4超、又は約0.5超、又は約0.6超である。いくつかの実施形態では、光学拡散体は、第2の波長範囲内の平均全透過率T1’及び平均拡散透過率T2’を有してもよく、それにより、比T2’/T1’は、約0.3未満、又は約0.2未満である。いくつかの実施形態では、第2の波長範囲は、約800nm~約1200nmにわたってもよい。いくつかの実施形態では、光学反射体は、第1及び第2の偏光状態のそれぞれについて、第2の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を透過させることができる。
いくつかの実施形態では、光学反射体は、直交する第1及び第2の偏光状態のそれぞれについて、第1の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を反射することができ、光学積層体は、約800nm~約1200nmにわたる第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長(例えば、約940nm)に対して、1mm当たり2.2ラインペアで約0.4超の変調伝達関数(MTF)を有する。いくつかの実施形態では、光学反射体は、少なくとも30に達する複数の交互の低屈折率ポリマー層及び高屈折率ポリマー層を含み、各低屈折率ポリマー層及び高屈折率ポリマー層は、約500nm未満の平均厚さを有する。
いくつかの実施形態では、多層光学フィルムは、少なくとも30に達する複数の交互の第1及び第2のポリマー層を含んでもよく、各第1及び第2のポリマー層は、約500nm未満の平均厚さを有する。いくつかの実施形態では、多層光学フィルムは、第1の波長範囲内の各波長に対して、第1の偏光状態の光の少なくとも40%を透過させ、かつ第1の波長範囲内の各波長に対して、第2の偏光状態の光の少なくとも70%を反射する、反射偏光子であってもよい。いくつかの実施形態では、反射偏光子は、第2の波長範囲内の各波長に対して、第1及び第2の偏光状態のそれぞれの光の少なくとも40%を透過させる。
いくつかの実施形態では、第1の波長範囲及び多層光学フィルムに垂直な方向に対して、ある入射角で入射する光に対して、多層光学フィルムは、入射角が約0度であるときの平均光透過率T0、及び入射角が約60度であるときの平均光透過率T60を有してもよく、それにより、比T60/T0は、約0.8未満、又は約0.75未満、又は約0.7未満、又は約0.65未満、又は約0.6未満、又は約0.55未満、又は約0.5未満である。
いくつかの実施形態では、光学積層体は、第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、1mm当たり2.2ラインペアで約0.5超の変調伝達関数(MTF)を有してもよい。いくつかの実施形態では、光学積層体は、第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、1mm当たり3.1ラインペアで約0.3超のMTFを有してもよい。いくつかの実施形態では、光学積層体は、第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、1mm当たり3.9ラインペアで約0.2超のMTFを有してもよい。
ここで図を参照すると、図1は、高赤外透明度を有する拡散体を含む光学積層体の一実施形態の断面図である。いくつかの実施形態では、光学積層体100は、光学拡散体10と、光学拡散体10上に配置された反射偏光子40と、を備える。本明細書の他の箇所に記載されるように、光学拡散体10は、第1の波長範囲内の光(例えば、人間の可視光)に対する第1の散乱率R1、及び第2の波長範囲内の光(例えば、近赤外光)に対する第2の散乱率R2を有してもよく、それにより、R1は、R2より大きい。すなわち、いくつかの実施形態では、光学拡散体10は、第2の波長範囲内の光よりも第1の波長範囲内の光をより散乱させる。光学積層体100はまた、ライトガイドプレート20を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ライトガイドプレート20は、1つ以上の光源60から入力光を受光することができる。いくつかの実施形態では、光源60は、ライトガイドプレート20の端部上に配置されてもよく、それにより、光源60からの光は、ライトガイドプレート20に入り、内部反射によりライトガイドプレート20を出て光学拡散体10に入るように向けられる。いくつかの実施形態では、光学積層体100はまた、ライトガイドプレート20の光拡散体10とは反対側の面上に配置された反射体30を含んでもよく、それにより、反射体30に向かってライトガイド20を出る第1の波長範囲内の光は、拡散体10内に向けられる別の機会のために、ライトガイド20に戻って反射される。
いくつかの実施形態では、反射体30は、第1の波長範囲内の光を実質的に反射してもよく、第2の波長範囲内の光を実質的に透過させてもよい。いくつかの実施形態では、光源60によって放射される光は、第1の波長範囲及び第2の波長範囲の両方の波長の光を含んでもよい。いくつかの実施形態では、光源60によって放射される光は、第1の偏光状態及び第2の偏光状態の両方の光(例えば、s偏光及びp偏光)を含んでもよい。換言すれば、光源60によって放射される光は、最初に偏光されていなくてもよい(すなわち、複数の偏光状態の光を同時に含む)。
いくつかの実施形態では、光は、光学拡散体10を通過し、反射偏光子40に入る。いくつかの実施形態では、反射偏光子40は、第1の偏光状態の光を実質的に透過させ、第2の偏光状態の光を実質的に反射してもよい。いくつかの実施形態では、光拡散体10を出る光は、偏光されていなくてもよい。光が反射偏光子40に入ると、第2の偏光状態の光は、実質的に拡散体10に戻って反射されてもよく、第1の偏光状態の光は、実質的に透過されてもよい。反射偏光子40を透過した光(すなわち、実質的に第1の偏光状態の光)は、次いでディスプレイ50内に通過してもよく、ディスプレイ50は、光を選択的に透過又は遮断して、ディスプレイ上に画像を生成してもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ50は、液晶ディスプレイであってもよいが、任意の適切なタイプのディスプレイ又は光変調デバイスを使用することができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイ50は、単一の偏光状態の光を透過又は遮断するように設計されているが、異なる偏光状態の光では機能しない場合がある。したがって、反射偏光子40を通って漏れた第2の偏光状態の不要な光がディスプレイ50を通過するのを防止するために(反射偏光子40が100%効率的でない場合があるため)、1つ以上の吸収型偏光子55が、ディスプレイ50の1つ以上の面上に配置されてもよい。吸収型偏光子55の意図は、反射偏光子40及び/又はディスプレイ50を通って漏れた可能性がある第2の偏光状態の光を実質的に吸収することである。いくつかの実施形態では、反射偏光子40、吸収型偏光子55、ライトガイドプレート20、及び反射体30のそれぞれは、実質的に赤外(infrared、IR)光の透過を可能にしてもよい。
第1の偏光状態及び第2の偏光状態への言及は、限定することを意図するものではないことに留意されたい。一実施形態では、第1の偏光状態は、s偏光であってもよく、第2の偏光状態は、p偏光であってもよいが、他の実施形態では、これらの状態は、入れ替えることができる。いくつかの実施形態では、第1の偏光状態は、直線偏光であってもよく、第2の偏光状態は、円偏光であってもよく、又はその逆であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の偏光状態は、1つの方向の円偏光(例えば、右円偏光)であってもよく、第2の偏光状態は、反対方向の円偏光(例えば、左円偏光)であってもよい。2つのタイプが互いに異なる限り、任意の適切なタイプの偏光を、第1及び第2の偏光状態に使用してもよい。
いくつかの実施形態では、光学積層体100は、赤外線センサ80(例えば、IRカメラなどの赤外線感知デバイス)を含んでもよい。IRセンサ80は、光学積層体の様々な層を通過したIR光を検出することができる。光学積層体100の下に配置されたIRセンサ80は、ディスプレイ50を見ている観察者からの視界から本質的に隠されたままであってもよいが、ディスプレイ50の前(外部)の何かからの赤外光を受光して処理することができる。例えば、IRセンサ80は、ディスプレイ50の表面に押圧された、又は表面近くに保持された指紋から反射された赤外光を受信することができ、指紋センサをなんらかのデバイス(例えば、スマートフォン)内のディスプレイの下に配置することを可能にすることができる。
図2は、いくつかの実施形態における、様々な波長及び偏光の光がどのように積層体の層と相互作用することができるかを示す、図1の光学積層体100の分解断面図である。図1と共有される図2の構成要素は、同様に番号付けされた参照識別子を有し、前述のものと同じ機能を果たすものとする。光源60は、いくつかの実施形態では人間の可視波長及び赤外波長の光の両方を含むことができる、非偏光70aを放射する。明確にするために、実線の矢印を使用して、光70aの人間の可視部分のみが示されており、放射された光の任意の赤外線部分は、示されていない。
非偏光70aは、ライトガイドプレート20に入り、ライトガイドプレート20を出る前に、内部反射によりライトガイドプレート20の長さを通って通過する。ライトガイドプレート20の底面(面に隣接する反射体30)を通って出る非偏光70aのいずれも、反射体30に当たる。光70aの人間の可視波長の範囲内にある部分は、反射体30によって実質的に反射されるが、光70aの近赤外範囲内にある部分(図示せず)は、反射体30を通って実質的に透過される。しかしながら、非偏光70aの大部分は、ライトガイドプレート20の上面(すなわち、光学拡散体10に隣接する面)を通って透過され、光学拡散体10内に通過する。光学拡散体10は、光を拡散させ、拡散光70bを生成する。拡散光70bは、次に、反射偏光子40に入り、光70bの第1の偏光状態の部分は、反射偏光子40を通って実質的に透過されて、透過された偏光70cになり、光70bの第2の偏光状態の光部分は、反射された偏光70dとして実質的に戻って反射される。透過された偏光70c及び反射された偏光70dは、異なる(例えば、反対の)偏光状態であることに留意されたい。透過された偏光70cは、ディスプレイ50(及びいくつかの実施形態では、吸収型偏光子55)内に通過して、ディスプレイ50上に画像を生成することができる。反射された偏光70dは、ライトガイドプレート20を通過して、反射体30に当たり、反射して戻され、光学積層体内に再循環される。場合によっては、反射された光のある部分は、反射の結果として偏光状態を変化させてもよく、再び非偏光70aになってもよい。
いくつかの実施形態では、図2に破線矢印で示される第2の波長範囲内の光(すなわち、赤外光)75は、拡散体10によって拡散されることなく、又は層のいずれかによって反射されることなく、光学積層体100の各層を通って実質的に透過されてもよい。したがって、赤外光75は、IRセンサ80に到達することが可能であり、そこで検出及び処理することができる。
図3A及び図3Bは、高赤外透明度を有する拡散体を含む光学積層体の代替実施形態の断面図を示す。前述の図と共通である図3A及び図3Bの構成要素は、同様に番号付けされた参照識別子を有し、前述のものと同じ機能を果たすものとする。図3Aでは、光学積層体の代替実施形態100aが提供される。光学積層体100aでは、光学拡散体10と反射偏光子40との間に配置された、2つの追加の層が追加されている。これらの層は、第1及び第2の光方向転換フィルム90を含む。いくつかの実施形態では、各光方向転換フィルム90は、複数の実質的に平行な微細構造(例えば、平行な透明プリズム)を含む。第1の光方向転換フィルム90の微細構造は、第1の方向に沿って延びてもよく、第2の光方向転換フィルム90の微細構造は、第1の方向とは異なる(例えば、直交する)第2の方向に沿って延びてもよい。いくつかの実施形態では、これらの交差した光方向転換フィルム90は、フィルム90の対からの光出力が実質的にコリメートされ、かつ軸上にあるように、それらを通過する光を集束及び方向転換する傾向がある。いくつかの実施形態では、単一の光方向転換フィルム90のみを使用してもよい。
図3Bでは、光学積層体100bは、図3Aの二重の光方向転換フィルム90を単一のコリメート多層光学フィルム(CMOF)に置き換えている。いくつかの実施形態では、CMOFは、光学拡散体、光方向転換(プリズム)フィルム、及び/又は反射偏光子としての挙動を含む複数の機能を提供することができる、単一のフィルムである。いくつかの実施形態では、単一のCMOFフィルムは、反射偏光子40及び光学拡散体10を含む光学積層体100b内の他の層を置き換えることができる。いくつかの実施形態では、光学積層体100bの底部にある反射体30はまた、赤外透過性強化鏡面反射体(enhanced specular reflector、ESR)と置き換えられてもよい。ESRは、人間の可視光を実質的に反射し、かつ近赤外波長の光を実質的に透過させるように設計されてもよい、非金属ミラーフィルムである。
図4は、本明細書に記載される一実施形態による、高赤外透明度を有する光学拡散体10の一実施形態の断面図である。いくつかの実施形態では、光学拡散体10は、2つの層、基材層18及びコーティング層14、で構築されていてもよい。基材層18は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの、任意の適切なポリマー基材であってもよい。コーティング層14は、基材層18の上に配置された層であり、層を通って移動する光の経路を変更することができる粒子を含む。粒子のサイズは、特定の波長の光のみが散乱(すなわち拡散)される一方で、他の波長が実質的に層を通過することができるように選択することができる。
図5は、本明細書に記載される一実施形態による、高赤外透明度を有する光学拡散体によって、どのように可視光を拡散することができるかを示す。図5は、拡散体10に実質的に垂直な入射角で拡散体に入射する光70aの一部が、どのように拡散光70bとして拡散体10を通過するかを示す。拡散光70bの部分は、正透過(すなわち、拡散体の表面に対して実質的に垂直に拡散体を通過して出る光)及び拡散透過(すなわち、例えば、法線から5度以上の角度などの垂直から一定の角度で拡散体に存在する光)を含む。本明細書で前述したように、所与の波長に対する正透過に含まれる光の総量及び拡散透過に含まれる光の総量を使用して、その波長に対する拡散体の散乱率を決定することができる。いくつかの実施形態では、1つの波長の光で計算された散乱率は、異なる波長の光に対する散乱率と著しく異なってもよい。本明細書のいくつかの実施形態では、拡散体は、赤外光に対する第2の散乱率R2よりも著しく高い、人間の可視光に対する第1の散乱率R1を有することができる。
図6は、本明細書に記載される一実施形態による、コリメート多層光学フィルム又はCMOFの動作を示す。CMOFの目的は、1つの表面上で様々な角度で光を受光し、CMOFの表面に対して実質的に垂直な角度でCMOFの他方の面から出るCMOFを通過する光の量が増加するように、その光の少なくとも一部分を方向転換することである。図6では、光は、2つの別個の入射角、0度(すなわち、CMOFの表面に対して垂直)及び60度(すなわち、垂直から60度)でCMOFの底面に当たって示されている。実際には、光は、異なるいくつかの角度でCMOFに入るが、これらの2つの角度は、例示及び説明の目的のために示されている。また、図示される光線が第1の波長範囲内の光(例えば、人間の可視光)を表すことを説明する目的のためと考えられるべきである。
0度の入射角を有する(すなわち、CMOFの表面に真っ直ぐに当たる)光は、Iとして示されている。60度の入射角を有する光は、I60として示されている。I60の光のある部分は、R60としてCMOFから反射し、I60のある部分は、CMOF内に通過する。Iの光の実質的に全ては、CMOF内に通過する。この場合もやはり、CMOFの目的は、CMOFを透過して0度の入射角でCMOFを出る光の全パーセンテージを増加させることである。換言すれば、CMOFの目的は、CMOFに入射する光のコリメーションに対して出る光のコリメーションを増加させることである。CMOFを出る光は、T0(約0度の入射角で出る光)及びT60(約60度の入射角で出る光)として示されている。前述のように、一部の光は、任意の数の出射角度でCMOFを出ることができるが、議論の目的のために0度及び60度が示されている。全ての入射角でCMOFに入る全ての光のある部分は、CMOFによってコリメートされてもよく、T0の光の量を増加させ、T60として透過される光の量を減少させることができる。換言すれば、T0は、I0及びI60の相対的な大きさを問わず、T60より大きくなければならず、それにより、比T60/T0は、約0.8未満、又は約0.75未満、又は約0.7未満、又は約0.65未満、又は約0.6未満、又は約0.55未満、又は約0.5未満であってもよい。
図1の光学積層体100又はその代替実施形態は、多数の最終用途において有用であり得る。例えば、本明細書の他の箇所で論じられるように、人間の可視光に対する散乱率よりも著しく低い赤外光に対する散乱率を有する光学拡散体を使用することにより、ディスプレイの表面の下にIRセンサを埋め込むことができ、ディスプレイのサイズ(ディスプレイによって覆われたベゼルの割合)を増大させることができる。図7は、ディスプレイ表面の背後に配置された感知デバイスを有するディスプレイの一実施形態の正面図である。この場合、IRセンサ80(破線として示される)は、ユーザデバイス200(例えば、スマートフォン)のディスプレイ210及び光学バックライト積層体(図示せず)の下に配置することができる。これにより、センサ80をユーザの視界から完全に隠すことができ、ディスプレイ210をベゼルの端部により近接して拡張することができ、デバイス200から他のユーザインタフェースデバイス(例えば、可視指紋センサ又は制御ボタンなど)を除去するオプションを提供する。ディスプレイ210は、図1の光学積層体100、又は本明細書で論じるような任意の同様の光学積層体であってもよい。
例えば、図8は、ディスプレイの背後に配置された感知デバイスによってどのように指紋をスキャンすることができるかを示す。図1の光学積層体100は、スマートフォン又は同様の用途の、フロントガラス85の下に示されている。この実施例のIRセンサ80は、赤外線感知CMOS/TFTカメラ、又は任意の他の適切なIR感知デバイスであってもよい。ユーザ400(ここでは指として表される)は、その指紋410をガラス85に対して押圧する。光学積層体100を出る光70、並びに指紋410の周囲の任意の周辺光は、指紋410に当たり、反射される。指紋410の隆線から反射する光の任意の赤外成分75は、光学積層体100を通過してIRセンサ80に当たることができる。光学拡散体10は、赤外光に対して低い散乱率(すなわち、低拡散)を有するように設計されているため、赤外光75は、ほとんど影響なしに光学積層体100を通過し、IRセンサ80によって高鮮明度の画像を見る(すなわち、検出する)ことが可能になる。
いくつかの実施形態では、光源60は、第1の波長範囲及び第2の波長範囲の両方の(例えば、人間の可視及び赤外)光を放射してもよく、それにより、出射光70の一部としてディスプレイを出る赤外光を使用して、赤外波長を使用して指紋410を照らすことができる。人間の可視波長もまた、指紋410から反射されてもよいが、光学積層体100の層によって拡散及び/又は部分的に吸収されるため、赤外成分ほどIRセンサ80には有用ではなく、したがって、図8には示されていないことに留意されたい。
いくつかの実施例フィルム積層体を、本明細書の実施形態に従って作製した。これらのフィルム及び結果として得られた透過スペクトル及び層厚さプロファイルは、以下のセクション及び図9A~図15に記載されている。全てのフィルム試験及び結果に使用される座標系基準を図15に示す。
実施例フィルム1.多層光学フィルムを、各パケット中に325個の個々のミクロ層を有する、ミクロ層の2つの連続的な(積層)パケットを用いて製造した。各パケット中のミクロ層は、材料A及び材料Bの交互層として配置した。材料Aは、複屈折ポリエステルPEN(ポリエチレンナフタレート)であり、材料Bは、非晶質ポリエステルPETg GN071であった。2つのミクロ層パケットはそれぞれ、可視波長及び近IR波長の、2つの別個のわずかに重なり合う領域において反射帯域を有するように設計した。
このフィルムの製造のために選択されたプロセス条件は、表1に示されるように波長依存性屈折率値をもたらした。
加えて、このフィルムの製造のための押出設定は、633nmにおけるx軸(機械軸に対して横方向)の表1からの屈折率の組を使用して計算したときに、PENミクロ層が、同じPENミクロ層+そのPETgミクロ層のペアの位相厚の合計に対して、64%のPENミクロ層の位相厚比を提供するように設定した。
実施例フィルム1の代表的な測定スペクトルを測定し、図9Aに示す。座標系基準図を図15に示す。2つのパケットのそれぞれにおけるミクロ層対(Σ厚さ-A、厚さ-B)の層厚さプロファイルを図9Bに示す。
実施例フィルム2.多層光学フィルムを、各パケット中に275個の個々のミクロ層を有する、ミクロ層の2つの連続的な(積層)パケットを用いて製造した。各パケット中のミクロ層は、パケット1のための材料A及び材料Bの交互層、並びにパケット2のための材料A及び材料Cの交互層として配置した。パケット1に関して、材料Aは、複屈折ポリエステル低融点PEN(90%ポリエチレンナフタレート、10%ポリエチレンテレフタレート)であり、材料Bは、非晶質CoPEN(ヘキサンジオール結晶性阻害剤を有する、55%ポリエチレンナフタレート、45%ポリエチレンテレフタレート)である。パケット2に関して、材料Aは、複屈折ポリエステル低融点PEN(90%ポリエチレンナフタレート、10%ポリエチレンテレフタレート)であり、材料Cは、Eastman Chemical Co.から供給される非晶質脂環式コポリエステルNeostar FN007である。2つのミクロ層パケットはそれぞれ、可視波長及び近IR波長の2つの別個のわずかに重なり合う領域において反射帯域を有するように設計した。
このフィルムの製造のために選択されたプロセス条件は、表2に示されるように波長依存性屈折率値をもたらした。
加えて、このフィルムの製造のための押出設定は、633nmにおけるx軸(機械軸に対して横方向)に対する屈折率の組を表2から使用して計算したときに、同じLmPENミクロ層+その非晶質ミクロ層対の相厚の合計に対して、50%のLmPENミクロ層の相厚比を提供するように設定した。これは、パケット1及びパケット2の両方の材料に当てはまる。
実施例フィルム2の代表的な測定スペクトルを測定し、図10Aに表示する。座標系基準図を図15に示す。2つのパケットのそれぞれにおけるミクロ層対(パケット1:Σ厚さ-A、厚さ-B、パケット2:Σ厚さ-A、厚さ-C)の層厚さプロファイルを図10Bに示す。
実施例フィルム3.多層光学フィルムを、パケット中に275個の個々のミクロ層を有する、ミクロ層のパケットを用いて製造した。各パケット中のミクロ層は、材料A及び材料Bの交互層として配置した。材料Aは、複屈折ポリエステル低融点PEN(90%ポリエチレンナフタレート、10%ポリエチレンテレフタレート)であり、材料Bは、Hebronと呼ばれる、比80:20のポリカーボネート(PC)と非晶質ポリエステルPCTgとの非晶質ブレンドである。次に、Hebronを、85:15の比でPETg(GN017)とブレンドした。ミクロ層パケットは、可視波長及び近IR波長の領域にわたる反射帯域を有するように設計されている。
このフィルムの製造のために選択されたプロセス条件は、表3に示されるように波長依存性屈折率値をもたらした。
このフィルムの製造のための押出設定は、633nmにおけるx軸(機械軸に対して横方向)に対する屈折率の組を表3から使用して計算したときに、同じLmPENミクロ層+そのHebron/PETgミクロ層対の相厚の合計に対して、50%のLmPENミクロ層の相厚比を提供するように設定した。
実施例フィルム3の代表的な測定スペクトルを測定し、図11Aに表示する。座標系基準図を図15に示す。単一パケットのミクロ層対(Σ厚さ-A、厚さ-B)の層厚さプロファイルを図11Bに示す。
実施例フィルム4.多層光学フィルムを、パケット中に184個の個々のミクロ層を有する、ミクロ層の単一のパケットを用いて製造した。パケット中のミクロ層は、材料A及び材料Bの交互層として配置した。材料Aは、複屈折ポリエステル低融点PEN(90%ポリエチレンナフタレート、10%ポリエチレンテレフタレート)であり、材料Bは、Hebronと呼ばれる、比80:20のポリカーボネート(PC)と非晶質ポリエステルPCTgとの非晶質ブレンドである。次に、Hebronを、85:15の比でPETg(GN017)とブレンドした。ミクロ層パケットは、可視波長及び近IR波長の領域にわたる反射帯域を有するように設計した。
このフィルムの製造のために選択されたプロセス条件は、表4に示されるように波長依存性屈折率値をもたらした。
このフィルムの製造のための押出設定は、633nmにおけるx軸(機械軸に対して横方向)に対する屈折率の組を表4から使用して計算したときに、同じLmPENミクロ層+そのHebron/PETgミクロ層対の相厚の合計に対して、50%のLmPENミクロ層の相厚比を提供するように設定した。
実施例フィルム4の代表的な測定スペクトルを測定し、図12Aに表示する。座標系基準図を図15に示す。単一パケットのミクロ層対(Σ厚さ-A、厚さ-B)の層厚さプロファイルを図12Bに示す。
以下の表5は、異なる条件下での、かつ近赤外光によって照射された、いくつかの実施例フィルム及びフィルム積層体の測定された変調伝達関数値を示す。本明細書に記載される光学積層体などの光学システムの解像度及び性能は、変調伝達関数を使用して特徴付けることができる。変調伝達関数(MTF)は、特定の解像度で仮想画像として元の画像から目的平面(例えば、赤外線カメラなどの撮像センサの表面)に画像コントラスト情報(又は画像詳細)を伝達するフィルム又は光学積層体の能力の測定値を提供する。
いくつかのフィルム及び光学積層体のMTF値を以下のように決定した。図14に示すシステムなどの測定システムを、制御された条件下で実験室に設定した。図14に示す試験セットアップは、例示目的のためのものであり、限定することを意図するものではないことに留意されたい。図14に示す実施形態では、試験治具1445を赤外線カメラ1440を用いて設定した。様々なライン解像度試験カード1410を、試験治具1445の上部の開口部の上に配置した。いくつかの実施例では、ライン解像度試験カード1410を単独で開口部の上に配置して、存在する任意のフィルム又は積層体なしにベース読み取り値を決定した。他の実施例では、追加の層を、ライン解像度試験カード1410と共に開口部の上に配置した。図14に示す例示的なセットアップでは、液晶モジュール(liquid crystal module、LCM)1420及びカバーレンズ1430を試験積層体に追加した。各実施した試験の積層体構成要素の説明を表5に示す。
各ライン解像度試験カード1410は、異なる空間周波数での一連のラインペア(黒色及び白色の交互の「ストライプ」)を有する。例示目的のために、3つの例示的なライン解像度試験カード1410を図14に示す。例えば、ライン解像度試験カード1450は、1ミリメートル(mm)当たり2.2ラインペアの空間周波数を有し、ライン解像度試験カード1460は、1mm当たり3.1ラインペアの空間周波数を有し、ライン解像度試験カード1470は、1mm当たり3.9ラインペアの空間周波数を有する。これらは、本明細書に記録された試験で使用された特定のライン解像度試験カード1410である。
MTF測定値を以下のように決定した。最初に、図14の試験治具1445を使用して、各試験した積層体について、最小(min)及び最大(max)のグレースケール値の読み取り値を取った。次に、式M=(最大-最小)/(最大+最小)を使用して、空間周波数のそれぞれについてベースラインの(積層体なしでライン解像度試験カード1410のみの)変調の値Mを計算した。次いで、試験した積層体のそれぞれについて、変調値M’を同じ方法で計算した。次いで、MTF値を、比M’/Mとして決定した。表5は、3つの空間解像度のそれぞれにおけるいくつかのフィルム/フィルム積層体に対する測定結果を示す。

表5で使用される用語は、概して以下のように定義される:「CMOF004」は、実施例のコリメート多層光学フィルムであり、「APFv3」(及び一般的に「APF」)は、実施例の反射偏光子であり、「カモフラージュ拡散体」は、近赤外波長に対する低散乱率を有する実施例の光学拡散体であり、「NSR」は、実施例の反射体又は強化鏡面反射体であり、「BEF」(TBEFを含む)は、実施例の光方向転換フィルム(「輝度向上フィルム」など)であり、「LCM」は、実施例の液晶モジュールであり、「UDF35」は、赤外波長における低散乱(低拡散)を呈さない先行技術の典型的な拡散体である。
図13は、表5に示す試験したフィルム及びフィルム積層体のMTF値のプロットを示す。図13のチャートは、単一のフィルムの解決策(本明細書の実施形態による)1300、先行技術の単一のフィルムの値1325、フィルム積層体1350、及びLCMと対になったフィルム積層体1375の、表5の4つの別個のグループを表すMTFプロットを示す。これらのグループのそれぞれは、図13の破線ボックスで示されている。概して、表5及び図13は、単一のフィルム1300(本明細書に記載されるような)が赤外画像伝送について最も高いMTF値を示し、先行技術からの単一のフィルム1325が最も低いMTF値を有することを示している。すなわち、データは、高赤外透明度(すなわち、本明細書の実施形態による1300の単一フィルムなどの相対的により高いレベルの赤外線透過率及びより低い赤外線散乱率)を呈する拡散体及び他のフィルム層を使用することにより、先行技術で使用される既存の単一のフィルムより良好な画像伝送(赤外波長でのより高い解像度の画像)を提供することを示す。
図13の線1308は、反射偏光子(APFv3)の図示された空間周波数にわたるMTF値を表し、線1306は、カモフラージュ拡散体のMTF値を表し、線1304は、鏡面反射体(NSR)のMTF値を表し、線1302は、コリメート多層光学フィルム(CMOF004)のMTF値を表す。
図13の線1333は、輝度向上フィルム(TBEF2-DT)の図示された空間周波数にわたるMTF値を表し、線1331は、標準的な先行技術の拡散体(UDF35)のMTF値を表し、線1329は、第2の輝度向上フィルム(BEF4-DML)のMTF値を表し、線1327は、第3の輝度向上フィルム(BEF4-DMH)のMTF値を表す。
「約、ほぼ(about)」などの用語は、それらが本明細書の記載に使用され記載されている文脈において、当業者によって理解されよう。特徴部のサイズ、量、及び物理的性質を表す量に適用される「約」の使用が、本明細書に使用され記載されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、「約」は、指定された値の10パーセント以内を意味すると理解されるであろう。特定の値の約として与えられる量は、正確に特定の値であり得る。例えば、本発明の記載に使用され記載されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、約1の値を有する量は、0.9~1.1の値を有する量であり、その値が1であり得ることを意味する。
「実質的に(substantially)」などの用語は、それらが本発明の記載に使用され記載されている文脈において、当業者によって理解されるだろう。「実質的に等しい(substantially equal)」の使用が、本発明の記載に使用され記載されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、「実質的に等しい」は、ほぼ(about)が上記のとおりであるときには、ほぼ等しいことを意味する。「実質的に平行な(substantially parallel)」の使用が、本明細書に使用され記載されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、「実質的に平行な」は、平行の30度以内を意味することになる。互いに実質的に平行であるとして記載される方向又は表面は、いくつかの実施形態では、20度以内、又は10度以内の平行であり得るか、又は平行若しくは名目上平行であり得る。「実質的に位置合わせされる(substantially aligned)」の使用が、本発明の記載に使用され記載されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、「実質的に位置合わせされる」は、位置合わせされる対象の幅の20%以内に位置合わせされることを意味する。実質的に位置合わせされると記載される対象は、いくつかの実施形態では、位置合わせされる対象の幅の10%以内又は5%以内に位置合わせされてもよい。
前述の参照文献、特許、又は特許出願はいずれも一貫した方法でそれらの全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。組み込まれた参照文献の一部と本出願との間に不一致又は矛盾がある場合、前述の記載における情報が優先するものとする。
図中の要素の説明は、別段の指示がない限り、他の図中の対応する要素に等しく適用されるものと理解されたい。具体的な実施形態を本明細書において例示し記述したが、様々な代替及び/又は同等の実施により、図示及び記載した具体的な実施形態を、本開示の範囲を逸脱することなく置き換え可能であることが、当業者には理解されるであろう。本出願は、本明細書において説明した具体的な実施形態のあらゆる適合例又は変形例を包含することを意図する。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその同等物によってのみ限定されるものとする。以下、例示的実施形態を示す。
[1]
光学拡散体と、
前記光学拡散体上に配置された第1の反射偏光子と、
を備える光学積層体であって、
実質的に垂直に入射する光に対して、かつ重なり合わない第1及び第2の波長範囲であって、少なくとも約450nm~約600nmにわたる前記第1の波長範囲、及び少なくとも約800nm~約1200nmにわたる前記第2の波長範囲に対して:
前記光学拡散体が、前記第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対する第1の散乱率R1、及び前記第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対する第2の散乱率R2を有し、R1/R2≧2であり、
前記第1の反射偏光子が、前記第1の波長範囲内の各波長に対して、第1の偏光状態の光の少なくとも40%を透過させ、直交する第2の偏光状態の光の少なくとも70%を反射し、前記第2の波長範囲内の各波長に対して、前記第1及び第2の偏光状態のそれぞれの光の少なくとも40%を透過させる、
光学積層体。
[2]
ディスプレイのバックライトに使用するように適合されている、[1]に記載の光学積層体。
[3]
前記光学拡散体が、結合剤中に実質的に均一に分散された複数の粒子を含む、[1]に記載の光学積層体。
[4]
前記光学拡散体が、光学拡散体内部に複数の相互接続された空隙を画定する結合剤を含み、前記光学拡散体の厚さ方向に沿った前記光学拡散体の少なくとも1つの断面に対して、前記空隙が、前記少なくとも1つの断面の少なくとも20%を占めており、前記光学拡散体及び前記結合剤が、前記第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長において、それぞれの屈折率nd及びnbを有し、nd<nbである、[1]に記載の光学積層体。
[5]
前記光学拡散体が、前記結合剤及び前記複数の相互接続された空隙のうちの少なくとも1つに配置された複数の粒子を更に含む、[4]に記載の光学積層体。
[6]
nb>約1.45、又はnb>約1.5、又はnb>約1.55である、[4]に記載の光学積層体。
[7]
nd<約1.4、又はnd<約1.3、又はnd<約1.25、又はnd<約1.2、又はnd<約1.15、又はnd<約1.1である、[4]に記載の光学積層体。
[8]
前記複数の相互接続された空隙が、前記結合剤の少なくとも1つの主表面に配置された複数の表面空隙と、前記結合剤の内部に配置された複数の内部空隙と、を含み、少なくとも1つの中空チャネルが少なくとも1つの内部空隙を少なくとも1つの表面空隙に接続している、[4]に記載の光学積層体。
[9]
前記結合剤の平均厚さが、約1.5マイクロメートル未満、又は約1.0マイクロメートル未満、又は約0.75マイクロメートル未満、又は約0.5マイクロメートル未満である、[4]に記載の光学積層体。
[10]
前記第1の波長範囲が、約420nm~約650nmにわたる、[1]に記載の光学積層体。
[11]
前記第2の波長範囲が、約800nm~約1550nmにわたる、[1]に記載の光学積層体。
[12]
前記第2の波長範囲が、約800nm~約2000nmにわたる、[1]に記載の光学積層体。
[13]
前記第1の波長範囲内の前記少なくとも1つの波長が、約500nmである、[1]に記載の光学積層体。
[14]
前記第2の波長範囲内の前記少なくとも1つの波長が、約840nmである、[1]に記載の光学積層体。
[15]
前記第2の波長範囲内の前記少なくとも1つの波長が、約940nmである、[1]に記載の光学積層体。
[16]
R1/R2>約2.5、又はR1/R2>約3.0、又はR1/R2>約3.5、又はR1/R2>約4.0、又はR1/R2>約4.5、又はR1/R2>約5.0である、[1]に記載の光学積層体。
[17]
前記光学拡散体が、前記第1の波長範囲内の第1の平均散乱率R11、及び前記第2の波長範囲内の第2の平均散乱率R22を有し、R11/R22>約2、R11/R22>約2.5、R11/R22>約3.0、R11/R22>約3.5、R11/R22>約4.0、R11/R22>約4.5、R11/R22>約5.0である、[1]に記載の光学積層体。
[18]
前記第1の反射偏光子が、前記第1の波長範囲内の各波長に対して前記第1の偏光状態の光の少なくとも50%を透過させる、[1]に記載の光学積層体。
[19]
前記第1の反射偏光子が、前記第1の波長範囲内の各波長に対して前記第1の偏光状態の光の少なくとも60%を透過させる、[1]に記載の光学積層体。
[20]
前記第1の反射偏光子が、前記第1の波長範囲内の各波長に対して前記第1の偏光状態の光の少なくとも70%を透過させる、[1]に記載の光学積層体。
[21]
前記第1の反射偏光子が、前記第1の波長範囲内の各波長に対して前記第1の偏光状態の光の少なくとも80%を透過させる、[1]に記載の光学積層体。
[22]
前記第1の反射偏光子が、前記第1の波長範囲内の各波長に対して前記第1の偏光状態の光の少なくとも80%を反射する、[1]に記載の光学積層体。
[23]
前記第1の反射偏光子が、前記第1の波長範囲内の各波長に対して前記第1の偏光状態の光の少なくとも90%を反射する、[1]に記載の光学積層体。
[24]
前記第1の反射偏光子が、前記第2の波長範囲内の各波長に対して前記第1及び第2の偏光状態のそれぞれの光の少なくとも50%を透過させる、[1]に記載の光学積層体。
[25]
前記第1の波長範囲内の第1の平均光学ヘイズH1、及び前記第2の波長範囲内の第2の平均光学ヘイズH2を有し、H1/H2>約1.5、H1/H2>約2.0、又はH1/H2>約2.5、又はH1/H2>約3.0、又はH1/H2>約3.5、又はH1/H2>約4.0、又はH1/H2>約4.5、又はH1/H2>約5.0である、[1]に記載の光学積層体。
[26]
前記第1の反射偏光子と前記光学拡散体との間に配置され、第1の方向に沿って延びる複数の実質的に平行な第1の微細構造を含む、第1の光方向転換フィルムと、
前記第1の反射偏光子と前記光学拡散体との間に配置され、前記第1の方向とは異なる第2の方向に沿って延びる複数の実質的に平行な第2の微細構造を含む、第2の光方向転換フィルムと、
を更に備え、
実質的に垂直に入射する光に対して、前記第1及び第2の光方向転換フィルムのそれぞれが、前記第1及び第2の波長範囲のそれぞれに対して、前記入射光の約10%未満を吸収する、
[1]に記載の光学積層体。
[27]
前記第1の反射偏光子が、50~1000に達する複数の交互の第1及び第2のポリマー層を含み、各第1及び第2のポリマー層が、約500nm未満の平均厚さを有し、各第1のポリマー層が、実質的に一軸配向されており、各第2のポリマー層が、実質的に二軸配向されている、[1]に記載の光学積層体。
[28]
前記第1のポリマー層の平面において、前記第1のポリマー層が、前記第1の偏光状態、前記第2の偏光状態、及び前記第1及び第2の偏光状態に直交するz軸それぞれに沿った屈折率n1x、n1y、及びn1zを有し、前記第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、n1xとn1zとの間の最大差が、約0.02未満であり、n1xとn1yとの間の絶対値が、約0.05超である、[27]に記載の光学積層体。
[29]
前記第1の波長範囲でありかつ前記第1の反射偏光子に垂直な方向に対して一定の入射角で入射する光に対して、前記第1の反射偏光子が、前記入射角が約0°であるときの平均光透過率T0、及び前記入射角が約60度であるときの平均光透過率T60を有し、T60/T0<約0.8、又はT60/T0<約0.75、又はT60/T0<約0.7、又はT60/T0<約0.65、又はT60/T0<約0.6、又はT60/T0<約0.55、又はT60/T0<約0.5である、[1]に記載の光学積層体。
[30]
バックライトであって、
背面反射体と、
前記背面反射体上に配置された、[1]に記載の光学積層体と、
前記背面反射体と前記光学積層体との間に配置されたライトガイドと、
を備え、
実質的に垂直に入射する光でありかつ前記第1及び第2の偏光状態のそれぞれに対して、前記背面反射体が、前記第1の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を反射し、前記第2の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を透過させる、
バックライト。
[31]
液晶パネルと赤外線感知検出器との間に配置された、[30]に記載のバックライトを備えるディスプレイであって、前記第2の波長範囲内の光を放射する赤外線放射源が前記液晶パネルに近接して配置される場合、前記赤外線感知検出器が、前記赤外線放射源によって放射された前記第2の波長範囲内の前記光の少なくとも一部を検出する、ディスプレイ。
[32]
[30]に記載のバックライトを備え、観察者によって観察するための前記第1の波長範囲内の第1の画像、及び赤外線感知カメラによって検出可能な前記第2の波長範囲内の第2の画像を形成するように構成されている、ディスプレイ。
[33]
1つ以上の光源からの光を受光する[1]に記載の光学積層体を備える光学システムであって、前記1つ以上の光源が、前記第1及び第2の波長範囲のそれぞれにおいて光を放射する、光学システム。
[34]
光学積層体であって、
光学拡散体と、
前記光学拡散体上に配置され、約50超に達する複数の交互のポリマーの第1及び第2の干渉層を含む光学フィルムであって、各干渉層が、約250nm未満の平均厚さを有する、光学フィルムと、
を備え、
重なり合わない第1及び第2の波長範囲であって、少なくとも約450nm~約600nmにわたる前記第1の波長範囲、及び少なくとも約800nm~約1200nmにわたる前記第2の波長範囲に対して、
前記光学拡散体が、前記第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対する第1の散乱率R1、及び前記第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対する第2の散乱率R2を有し、R1/R2≧2であり、
前記光学フィルムに垂直な方向に対してある入射角で入射する光に対して、前記光学フィルムが、前記入射角が約0度であるときの前記第1の波長範囲内の平均光透過率T0、前記入射角が約60度であるときの平均光透過率T60、及び前記入射角が約0度であるときの前記第2の波長範囲内の平均光透過率T1を有し、T60/T0<0.8であり、かつT1>40%である、
光学積層体。
[35]
光学積層体であって、
約450nm~約600nmにわたる第1の波長範囲内の平均全透過率T1及び平均拡散透過率T2を有する光学拡散体であって、T2/T1>0.4である、光学拡散体と、
前記光学拡散体上に配置され、少なくとも30に達する複数の交互の第1及び第2のポリマー層を含む多層光学フィルムであって、各第1及び第2のポリマー層が、約500nm未満の平均厚さを有する、多層光学フィルムと、
前記多層光学フィルム上に配置され、直交する第1及び第2の偏光状態のそれぞれについて、前記第1の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を反射する、光学反射体と、
を備え、
約800nm~約1200nmにわたる第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、1mm当たり2.2ラインペアで約0.4超の変調伝達関数(MTF)を有する、
光学積層体。
[36]
T2/T1>0.5である、[35]に記載の光学積層体。
[37]
T2/T1>0.6である、[35]に記載の光学積層体。
[38]
前記光学拡散体が、約800nm~約1200nmにわたる第2の波長範囲内の平均全透過率T1’及び平均拡散透過率T2’を有し、T2’/T1’<0.3である、[35]に記載の光学積層体。
[39]
T2’/T1’<0.2である、[38]に記載の光学積層体。
[40]
前記光学反射体が、前記第1及び第2の偏光状態のそれぞれについて、前記第2の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を透過させる、[35]に記載の光学積層体。
[41]
前記多層光学フィルムが、前記第1の波長範囲内の各波長に対して、前記第1の偏光状態の光の少なくとも40%を透過させ、かつ前記第1の波長範囲内の各波長に対して、前記第2の偏光状態の光の少なくとも70%を反射する、反射偏光子である、[35]に記載の光学積層体。
[42]
前記多層光学フィルムが、前記第2の波長範囲内の各波長に対して、前記第1及び第2の偏光状態のそれぞれの光の少なくとも40%を透過させる、[41]に記載の光学積層体。
[43]
前記第1の波長範囲及び前記多層光学フィルムに垂直な方向に対してある入射角で入射する光に対して、前記多層光学フィルムが、前記入射角が約0°であるときの平均光透過率T0、及び前記入射角が約60度であるときの平均光透過率T60を有し、T60/T0<約0.8、又はT60/T0<約0.75、又はT60/T0<約0.7、又はT60/T0<約0.65、又はT60/T0<約0.6、又はT60/T0<約0.55、又はT60/T0<約0.5である、ようになっている、[35]に記載の光学積層体。
[44]
前記少なくとも1つの波長が、約940nmである、[35]に記載の光学積層体。
[45]
前記光学積層体が、前記第2の波長範囲内の前記少なくとも1つの波長に対して、1mm当たり2.2ラインペアで約0.5超の変調伝達関数(MTF)を有する、[35]に記載の光学積層体。
[46]
前記光学積層体が、前記第2の波長範囲内の前記少なくとも1つの波長に対して、1mm当たり3.1ラインペアで約0.3超の変調伝達関数(MTF)を有する、[35]に記載の光学積層体。
[47]
前記光学積層体が、前記第2の波長範囲内の前記少なくとも1つの波長に対して、1mm当たり3.9ラインペアで約0.2超の変調伝達関数(MTF)を有する、[35]に記載の光学積層体。
[48]
前記光学反射体が、少なくとも30に達する複数の交互の低屈折率ポリマー層及び高屈折率ポリマー層を含み、各低屈折率ポリマー層及び高屈折率ポリマー層が、約500nm未満の平均厚さを有する、[35]に記載の光学積層体。

Claims (15)

  1. 光学拡散体と、
    前記光学拡散体上に配置された第1の反射偏光子と、
    を備える光学積層体であって、
    実質的に垂直に入射する光に対して、かつ重なり合わない第1及び第2の波長範囲であって、少なくとも450nm~600nmにわたる前記第1の波長範囲、及び少なくとも800nm~1200nmにわたる前記第2の波長範囲に対して:
    前記光学拡散体が、前記第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対する第1の散乱率R1、及び前記第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対する第2の散乱率R2を有し、R1/R2≧2であり、
    前記第1の反射偏光子が、前記第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、第1の偏光状態の光の少なくとも40%を透過させ、前記第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、直交する第2の偏光状態の光の少なくとも70%を反射し、前記第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、前記第1及び第2の偏光状態のそれぞれの光の少なくとも40%を透過させ、
    前記第1の反射偏光子と前記光学拡散体との間に配置され、第1の方向に沿って延びる複数の実質的に平行な第1の微細構造を含む、第1の光方向転換フィルムと、
    前記第1の反射偏光子と前記光学拡散体との間に配置され、前記第1の方向とは異なる第2の方向に沿って延びる複数の実質的に平行な第2の微細構造を含む、第2の光方向転換フィルムと、
    を更に備え、
    実質的に垂直に入射する光に対して、前記第1及び第2の光方向転換フィルムのそれぞれが、前記第1及び第2の波長範囲のそれぞれに対して、前記入射光の10%未満を吸収する、
    光学積層体。
  2. 前記第1の波長範囲が、420nm~650nmにわたる、請求項1に記載の光学積層体。
  3. 前記光学拡散体が、前記第1の波長範囲内の第1の平均散乱率R11、及び前記第2の波長範囲内の第2の平均散乱率R22を有し、R11/R22>2、R11/R22>2.5、R11/R22>3.0、R11/R22>3.5、R11/R22>4.0、R11/R22>4.5、R11/R22>5.0である、請求項1に記載の光学積層体。
  4. 前記第1の反射偏光子が、前記第2の波長範囲内の各波長に対して前記第1及び第2の偏光状態のそれぞれの光の少なくとも50%を透過させる、請求項1に記載の光学積層体。
  5. 前記第1の波長範囲内の第1の平均光学ヘイズH1、及び前記第2の波長範囲内の第2の平均光学ヘイズH2を有し、H1/H2>1.5、H1/H2>2.0、又はH1/H2>2.5、又はH1/H2>3.0、又はH1/H2>3.5、又はH1/H2>4.0、又はH1/H2>4.5、又はH1/H2>5.0である、請求項1に記載の光学積層体。
  6. 前記第1の波長範囲でありかつ前記第1の反射偏光子に垂直な方向に対して一定の入射角で入射する光に対して、前記第1の反射偏光子が、前記入射角が0°であるときの平均光透過率T0、及び前記入射角が60度であるときの平均光透過率T60を有し、T60/T0<0.8、又はT60/T0<0.75、又はT60/T0<0.7、又はT60/T0<0.65、又はT60/T0<0.6、又はT60/T0<0.55、又はT60/T0<0.5である、請求項1に記載の光学積層体。
  7. バックライトであって、
    背面反射体と、
    前記背面反射体上に配置された光学積層体と、
    前記背面反射体と前記光学積層体との間に配置されたライトガイドと、
    を備え
    前記光学積層体は、
    光学拡散体と、
    前記光学拡散体上に配置された第1の反射偏光子と、
    を備え、
    実質的に垂直に入射する光に対して、かつ重なり合わない第1及び第2の波長範囲であって、少なくとも450nm~600nmにわたる前記第1の波長範囲、及び少なくとも800nm~1200nmにわたる前記第2の波長範囲に対して:
    前記光学拡散体が、前記第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対する第1の散乱率R1、及び前記第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対する第2の散乱率R2を有し、R1/R2≧2であり、
    前記第1の反射偏光子が、前記第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、第1の偏光状態の光の少なくとも40%を透過させ、前記第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、直交する第2の偏光状態の光の少なくとも70%を反射し、前記第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、前記第1及び第2の偏光状態のそれぞれの光の少なくとも40%を透過させ
    実質的に垂直に入射する光でありかつ前記第1及び第2の偏光状態のそれぞれに対して、前記背面反射体が、前記第1の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を反射し、前記第2の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を透過させる、
    バックライト。
  8. 液晶パネルと赤外線感知検出器との間に配置された、請求項7に記載のバックライトを備えるディスプレイであって、前記第2の波長範囲内の光を放射する赤外線放射源が前記液晶パネルに近接して配置される場合、前記赤外線感知検出器が、前記赤外線放射源によって放射された前記第2の波長範囲内の前記光の少なくとも一部を検出する、ディスプレイ。
  9. 請求項7に記載のバックライトを備え、観察者によって観察するための前記第1の波長範囲内の第1の画像、及び赤外線感知カメラによって検出可能な前記第2の波長範囲内の第2の画像を形成するように構成されている、ディスプレイ。
  10. 前記第1の反射偏光子が、前記光学拡散体上に配置され、50超に達する複数の交互のポリマーの第1及び第2の干渉層を含み、各干渉層が、250nm未満の平均厚さを有する、光学フィルムであり、
    前記第1及び第2の波長範囲に対して、
    前記光学フィルムに垂直な方向に対してある入射角で入射する光に対して、前記光学フィルムが、前記入射角が0度であるときの前記第1の波長範囲内の平均光透過率T0、前記入射角が60度であるときの平均光透過率T60、及び前記入射角が0度であるときの前記第2の波長範囲内の平均光透過率T1を有し、T60/T0<0.8であり、かつT1>40%である、
    請求項1に記載の光学積層体。
  11. 前記光学拡散体が、450nm~600nmにわたる第1の波長範囲内の平均全透過率T1及び平均拡散透過率T2を有する光学拡散体であって、T2/T1>0.4であり、
    前記第1の反射偏光子が、前記光学拡散体上に配置され、少なくとも30に達する複数の交互の第1及び第2のポリマー層を含む多層光学フィルムであって、各第1及び第2のポリマー層が、500nm未満の平均厚さを有する、多層光学フィルムであり、
    前記光学積層体が、更に、前記多層光学フィルム上に配置され、直交する第1及び第2の偏光状態のそれぞれについて、前記第1の波長範囲内の各波長に対して、光の少なくとも70%を反射する、光学反射体を備え、
    800nm~1200nmにわたる第2の波長範囲内の少なくとも1つの波長に対して、1mm当たり2.2ラインペアで0.4超の変調伝達関数(MTF)を有する、
    請求項1に記載の光学積層体。
  12. 前記光学拡散体が、800nm~1200nmにわたる第2の波長範囲内の平均全透過率T1’及び平均拡散透過率T2’を有し、T2’/T1’<0.3である、請求項11に記載の光学積層体。
  13. T2’/T1’<0.2である、請求項12に記載の光学積層体。
  14. 前記第1の波長範囲及び前記多層光学フィルムに垂直な方向に対してある入射角で入射する光に対して、前記多層光学フィルムが、前記入射角が0°であるときの平均光透過率T0、及び前記入射角が60度であるときの平均光透過率T60を有し、T60/T0<0.8、又はT60/T0<0.75、又はT60/T0<0.7、又はT60/T0<0.65、又はT60/T0<0.6、又はT60/T0<0.55、又はT60/T0<0.5である、ようになっている、請求項11に記載の光学積層体。
  15. 前記光学積層体が、前記第2の波長範囲内の前記少なくとも1つの波長に対して、1mm当たり2.2ラインペアで0.5超の変調伝達関数(MTF)を有する、請求項11に記載の光学積層体。
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