JP7357574B2 - ステッピングモータ制御装置、ムーブメント、時計及びステッピングモータ制御方法 - Google Patents
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Description
図1は、実施形態に係るアナログ電子時計1の機能構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、アナログ電子時計1は、発振部101と、分周部102と、制御部103と、モータ駆動部104と、ステッピングモータ105と、電池120と、特定部121と、記憶部122と、測定タイミング取得部(取得部)123と、測定部124と、図示しない輪列と、アナログ表示部106と、を備えている。
分周部102は、発振部101で発生した信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生する。
制御部103は、アナログ電子時計1を構成する各電子回路要素の制御、およびモータ回転駆動用のパルス信号の制御を行う。
ステッピングモータ105は、モータ駆動部104から出力されたモータ回転駆動用の駆動信号によって回転駆動する。
なお、電池120は、太陽電池によって発電された電力を蓄電する蓄電池であってもよい。
ここで、モータ駆動部104は、制御部103から出力されたパルス信号により、ステッピングモータ105を、正転駆動又は逆転駆動のいずれかの制御方式により制御する。特定部121は、ステッピングモータ105の駆動方式(例えば、正転駆動であるか、逆転駆動であるか)を制御部103から取得することにより、ステッピングモータ105の駆動方式を特定する。
なお、特定部121はステッピングモータ105から出力される信号等に基づくその他の方法により、ステッピングモータ105の駆動方式を特定してもよい。例えば、特定部121は、ステッピングモータ105が備えるコイルの両端の電圧に基づいて、ステッピングモータ105の駆動方式を特定してもよい。また、特定部121は、制御部103が出力する制御信号に基づいて、ステッピングモータ105の駆動方式を特定してもよい。
図2は、記憶部122が記憶する対応情報の一例を示す図である。同図を参照しながら対応情報について説明する。同図に示すように、記憶部122には、駆動方式と、測定タイミングとが、対応情報として対応付けられて記憶されている。
同図に示す一例では、駆動方式として“D1”、“D2”及び“D3”が記憶されている。また、駆動方式“D1”に対応する測定タイミングとして“T1”が、駆動方式“D2”に対応する測定タイミングとして“T2”が、駆動方式“D3”に対応する測定タイミングとして“T3”が、記憶されている。
なお、記憶部122に記憶される対応情報は、アナログ電子時計1が備える不図示の環境センサ(温度センサ等)の値に応じて、変化するよう構成してもよい。
なお、記憶部122に記憶される対応情報は、アナログ電子時計1の製品寿命に応じて、-制御部103により更新されるよう構成してもよい。たとえば、制御部103は、電池120の残容量や、電池120の使用時間等に応じて、記憶部122を更新するよう構成してもよい。
図2の一例を参照しながら、具体的な一例について説明する。測定タイミング取得部123は、制御部103から駆動方式“D1”を取得した場合、駆動方式“D1”に対応する測定タイミング“T1”を記憶部122から取得する。
例えば、測定部124は、モータ駆動部104から、ステッピングモータ105を駆動開始を示す情報を取得し、測定タイミングが示す所定の期間経過後に、電池120の電圧を測定する。測定部124は、不図示のA/Dコンバータ等により電池120の電圧を測定する。
アナログ表示部106は、輪列によって回転駆動される時針107、分針108及び秒針109(以下、時針107、分針108及び秒針109を区別しない場合には指針と記載する。)や、日にち表示用のカレンダ表示部110等を有している。
また、時計ケース113の内部には、上述した輪列を含む時計用ムーブメント114が配設されている。ムーブメント114は、アナログ電子時計1の各部を駆動させるための機械式の機構である。時計用ムーブメント114は、ステッピングモータ制御部112と、ステッピングモータ105と、電池120とを備える。
図3は、実施形態に係るモータ駆動部104及びステッピングモータ105の一例を示す図である。同図を参照しながら、モータ駆動部104及びステッピングモータ105の構成について説明する。モータ駆動部104は、トランジスタTP1と、トランジスタTP2と、トランジスタTN1と、トランジスタTN2と、端子ОUT1と、端子ОUT2とを備える。
ステッピングモータ105は、ステータ201と、ロータ202と、ロータ収納用貫通孔203と、内ノッチ204と、内ノッチ205と、外ノッチ206と、外ノッチ207と、磁心208と、コイル209とを備える。
ロータ202は、正転方向に回転することにより輪列を介して指針155を時計周りに回転させ、逆転方向に回転することにより輪列を介して指針155を反時計周りに回転させる。すなわち、ロータ202は、指針155を時計回りに回転させる正転方向及び指針155を正転方向とは反対の方向である逆転方向、に回転することができる。
同図は、ステッピングモータ105が早送り正転駆動される場合における電池120の電圧波形の一例を示す図である。
時刻t2以前は、スリープ状態等のように、所定の機能が実行されていない状態(非駆動状態)である。時刻t2以前において、電圧変動は電圧v0から電圧v1の間であり、安定している。時刻t2以前における電池120の電圧の最大値は、時刻t0における電圧v0である。時刻t2以前における電池120の電圧の最小値は、時刻t1における電圧v1である。
(ステップS10) 特定部121は、ステッピングモータ105の駆動方式を特定する。例えば、特定部121は、制御部103から、ステッピングモータ105の駆動方式を取得する。
(ステップS20) 測定タイミング取得部123は、特定部121が取得した駆動方式に応じた測定タイミングを記憶部122から取得する。
(ステップS40) 測定部124は、駆動パルスが印加されると、測定タイミング取得部123により取得された測定タイミングで、電池120の電圧を測定する。測定部124は、測定した結果を制御部103に提供する。
なお、所定の閾値は、不図示の記憶部に記憶されていてもよい。
なお、特定の機能とは、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)、Wi-Fi(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、TransferJet(登録商標)、ZigBee(登録商標)等の無線通信機能、その他の周辺機能であってもよい。
また、制御部103は、電池120の電圧が所定の閾値以下であった場合には、運針方方式を制限する。ここで、運針方式の制限とは、指針の同時駆動本数を減らす、駆動周波数を遅くする、指針の駆動方向を負荷が軽いほうに切り替える、等を意味する。
同図には、ステッピングモータ105が備えるコイル209の両端の電圧の時間変化と、ステッピングモータ105が備えるコイル209に流れる電流の絶対値の時間変化とが示される。なお、図6の横軸は、時間を示す。また、図6の上側の図の縦軸は、コイル209の両端の電圧を示し、図6の下側の図の縦軸は、コイル209に流れる電流を示す。同図は、ステッピングモータ105を正転駆動させる場合における一例である。
この一例において、制御部103は、ロータ202を所定の角度回転させる駆動パルスとロータ202の位置を保持するための保持パルスとにより、ロータ202の回転角を正転駆動により制御する。
この一例において、駆動パルス印加時における電流の最大値は、時刻tsにおける電流isであり、保持パルス印加時における電流の最大値は、時刻t52における電流i52である。したがって、測定タイミングは、時刻tsまたは時刻t52とすることが望ましい。なお、測定タイミングは、駆動パルス印加中である時刻tsとすることがより望ましい。
同図には、ステッピングモータ105が備えるコイル209の両端の電圧の時間変化と、ステッピングモータ105が備えるコイル209に流れる電流の絶対値の時間変化とが示される。なお、図7の横軸は、時間を示す。また、図7の上側の図の縦軸は、コイル209の両端の電圧を示し、図7の下側の図の縦軸は、コイル209に流れる電流を示す。同図は、ステッピングモータ105を逆転駆動させる場合における一例である。
この一例において、制御部103は、ロータ202を所定の角度回転させる駆動パルスとロータ202の位置を保持するための保持パルスとにより、ロータ202の回転角を逆転駆動により制御する。
制御部103は、時刻t71において、時刻t0から時刻t71において印加した電圧と逆方向の電圧である電圧-vを印加する。したがって、時刻t71から時刻t72においては、コイル209に、時刻t0から時刻t71において流れた電流とは逆方向の電流が流れる。
制御部103は、時刻t72において、再び、時刻t0から時刻t71において印加した電圧と同じ電圧である電圧vを印加する。したがって、時刻t72から時刻t73においては、コイル209に、時刻t0から時刻t71において流れた電流と同じ方向の電流が流れる。時刻t72から時刻t73において流れる電流の最大値は、時刻tsにおける電流isである。時刻t72から時刻t73において流れる電流の大きさは、時刻t0から時刻t71において流れた電流の大きさよりも大きい。
すなわち、測定タイミングは、ステッピングモータ105が正転駆動される場合と、逆転駆動される場合とで互いに異なる。
図8は、実施形態に係るステッピングモータが、2コイルモータである場合における測定タイミングの一例を説明するための図である。
同図には、ステッピングモータが2つのコイル(第1コイル、第2コイル)を備える場合における、第1コイルの両端(out1、out2)の電圧の時間変化および第2コイルの両端(out3、out4)の電圧の時間変化と、当該コイルに流れる電流の絶対値の時間変化とが示される。なお、図8の横軸は、時間を示す。また、図8の上側の2つの図の縦軸は、当該コイルの両端の電圧を示し、図8の下側の図の縦軸は、当該コイルに流れる電流を示す。同図は、ステッピングモータを二層励磁により駆動する場合の一例について説明した図である。
時刻td1から時刻td2において、制御部103は、第1の状態からロータを135°回転させるためのパルスである駆動パルスP2を印加させる。時刻td1から時刻td2において、第2コイルの一端(out3)には、時刻t0から時刻td1において印加された電圧と同じ電圧である電圧vが印加される。これにより、ロータは180°回転した状態(第2の状態)となる。
時刻td2から時刻td3において、制御部103は、各コイルの両端に電圧を印加させない。
時刻t3から時刻td4において、制御部103は、第2の状態からロータを45°回転させるためのパルスである駆動パルスP1を印加させる。時刻t3から時刻td4において、第1コイルの他端(out2)には、電池電圧である電圧vが印加される。これにより、ロータは225°回転した状態(第3の状態)となる。
時刻td4から時刻td5において、制御部103は、第3の状態からロータを135°回転させるためのパルスである駆動パルスP2を印加させる。時刻td4から時刻td5において、第2コイルの他端(out4)には、時刻t3から時刻td4において印加された電圧と同じ電圧である電圧vが印加される。これにより、ロータは3600°回転した状態(第1の状態)となる。
以上説明した実施形態によれば、ステッピングモータ制御部112は、特定部121と、記憶部122と、測定タイミング取得部123と、測定部124と、制御部103とを備える。測定タイミング取得部123は、特定部121により特定されたステッピングモータ105の駆動方式に応じた測定タイミングを、記憶部122から取得する。測定部124は、取得した測定タイミングで、電池120の電圧を測定する。すなわち、ステッピングモータ制御部112は、駆動方式に応じて記憶された測定タイミングで、電池120の電圧を測定する。
したがって、以上説明した実施形態によれば、電池120の電圧が最小値となるタイミングで、電圧を測定することができる。電池120の電圧の最小値は、駆動方式ごとに異なるため、いずれの駆動方式で駆動した場合でも、電圧が最小値となるタイミングで、電圧を測定することができる。
したがって、以上説明した実施形態によれば、電池120の電圧を測定した次の周期から、測定した結果を反映させることができるため、急な電圧降下が発生した場合においても、当該電圧降下を測定することができる。
したがって、以上説明した実施形態によれば、正転駆動時及び逆転駆動時それぞれの最小値を測定することができる。
Claims (8)
- ステッピングモータの駆動方式に応じた測定タイミングで、前記ステッピングモータに電力を供給する電源の電源電圧を測定する測定部と、
前記測定部が測定する前記電源電圧が所定の閾値以下である場合に、前記電源の電力を消費する機能のうち少なくとも一部の機能の使用、または運針方式を制限する制御部と
を備えるステッピングモータ制御装置。 - 前記測定タイミングは、前記ステッピングモータが備えるロータを回転させる駆動パルスが出力中の所定時間である
請求項1に記載のステッピングモータ制御装置。 - 前記ステッピングモータの駆動方式は、正転駆動、または逆転駆動である、
請求項1又は請求項2に記載のステッピングモータ制御装置。 - 前記測定タイミングは、前記ステッピングモータが正転駆動される場合と、逆転駆動される場合とで互いに異なる
請求項3に記載のステッピングモータ制御装置。 - 前記ステッピングモータの駆動方式を特定する特定部と、
前記ステッピングモータの駆動方式と、前記測定タイミングと、を対応付けて記憶する記憶部と、
前記特定部が特定する前記ステッピングモータの駆動方式に応じた前記測定タイミングを前記記憶部から取得する取得部と、
をさらに備え、
前記測定部は、前記取得部が取得する前記測定タイミングで、前記電源電圧を測定する、
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のステッピングモータ制御装置。 - 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のステッピングモータ制御装置と、
前記ステッピングモータと
を備えるムーブメント。 - 請求項6に記載のムーブメントを備える時計。
- ステッピングモータの駆動方式に応じた測定タイミングで、前記ステッピングモータに電力を供給する電源の電源電圧を測定し、
測定した前記電源電圧が所定の閾値以下である場合に、前記電源の電力を消費する機能のうち少なくとも一部の機能の使用、または運針方式を制限する
ステッピングモータ制御方法。
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