JP7354526B2 - 樹脂組成物及び成形体 - Google Patents
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Description
[1] プロピレンに由来する単量体単位の含有量が93重量%以上99.5重量%以下であるエチレン-プロピレンランダム共重合体(ただし、該エチレン-プロピレンランダム共重合体の重量を100重量%とする)と、
繊維状フィラーと、
金属粒子とを含有する樹脂組成物であって、
前記樹脂組成物は、プロピレン単独重合体、熱可塑性エラストマーおよび変性ポリオレフィンからなる群より選ばれる一種以上の重合体を含有してもよく、
該樹脂組成物中の前記エチレン-プロピレンランダム共重合体と繊維状フィラーとプロピレン単独重合体と熱可塑性エラストマーと変性ポリオレフィンとからなる厚み2mmの鏡面平板の全光線透過率が70%以上であり(ただし、前記鏡面平板は、下記射出成形条件により作製されたものである。)、
該樹脂組成物中の繊維状フィラーの平均長さが400~800μmである樹脂組成物。
射出成形条件:成形温度230℃及び金型温度50℃で、90mm×150mm×2mm厚の鏡面仕上げされた金型キャビティ内に射出成形する。
[2] 上記金属粒子の平均粒子径が40μm以上70μm以下である[1]に記載の樹脂組成物。
[3] 樹脂組成物が、さらにプロピレン単独重合体と熱可塑性エラストマーとを含有し、
該樹脂組成物中の上記エチレン-プロピレンランダム共重合体と上記プロピレン単独重合体と上記熱可塑性エラストマーの合計量100重量部に対して、
上記エチレン-プロピレンランダム共重合体の含有量が40重量部以上98重量部以下であり、
上記プロピレン単独重合体の含有量が1重量部以上35重量部以下であり、
上記熱可塑性エラストマーの含有量が1重量部以上25重量部以下である[1]または[2]に記載の樹脂組成物。
[4] 上記熱可塑性エラストマーは、密度が0.880g/cm3未満のエチレン-プロピレン共重合体および
プロピレン-1-ブテン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体である[3]に記載の樹脂組成物。
[5] 温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定される上記プロピレン単独重合体のメルトフローレートが350g/10分以下である[3]または[4]に記載の樹脂組成物。
[6] 樹脂組成物が、さらに変性ポリオレフィンを含有し、
該樹脂組成物中の重合体成分100重量部に対して、
変性ポリオレフィンの含有量が0.5重量部以上3重量部以下である[1]~[5]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[7] [1]~[6]のいずれか一項に記載の樹脂組成物からなる成形体。
本発明に係る樹脂組成物は、
プロピレンに由来する単量体単位の含有量が93重量%以上99.5重量%以下であるエチレン-プロピレンランダム共重合体(ただし、該エチレン-プロピレンランダム共重合体の重量を100重量%とする)と、
繊維状フィラーと、
金属粒子とを
含有する樹脂組成物であって、
前記樹脂組成物は、プロピレン単独重合体、熱可塑性エラストマーおよび変性ポリオレフィンからなる群より選ばれる一種以上の重合体を含有してもよく、
該樹脂組成物中の前記エチレン-プロピレンランダム共重合体と繊維状フィラーとプロピレン単独重合体と熱可塑性エラストマーと変性ポリオレフィンとからなる厚み2mmの鏡面平板の全光線透過率が70%以上であり(ただし、前記鏡面平板は、下記射出成形条件により作製されたものである。)、
該樹脂組成物中の繊維状フィラーの平均長さが400~800μmである樹脂組成物である。
射出成形条件:成形温度230℃及び金型温度50℃で、90mm×150mm×2mm厚の鏡面仕上げされた金型キャビティ内に射出成形する。
本発明に係る樹脂組成物に含まれるエチレン-プロピレンランダム共重合体は、エチレンに由来する単量体単位とプロピレンに由来する単量体単位とを有するランダム共重合体であって、プロピレンに由来する単量体単位の含有量が93重量%以上99.5重量%以下であるランダム共重合体(ただし、該エチレン-プロピレンランダム共重合体の重量を100重量%とする)である。
エチレン-プロピレンランダム共重合体に含有されるプロピレン由来する単量体単位の含有量は、好ましくは98重量%以下である。エチレン-プロピレンランダム共重合体の密度は、通常0.880g/cm3以上、0.910g/cm3以下である。
本発明に係る樹脂組成物に含まれる繊維状フィラーとしては、無機繊維、有機繊維が挙げられる。繊維状フィラーは無機繊維が好ましい。
無機繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維が挙げられ、有機繊維としては、ポリエステル繊維、アラミド繊維が挙げられる。
本明細書において、樹脂組成物中の繊維状フィラーの平均長さは、特開2002-5924号公報に記載の方法で測定される重量平均繊維長を意味する。
樹脂組成物中の繊維状フィラーの平均長さは、樹脂組成物を溶融混練して製造するときの混練強度を適宜調整することにより、制御することができる。例えば、二軸混練機を使用すると、単軸混練機を使用する場合に比べ、混練強度が強く、混練前に比べ、繊維状フィラーの平均長さを短くすることができる。また、混練機中のスクリューの溝深さを大きくすることにより、混練強度を弱くすることができ、繊維状フィラーの平均長さを長くすることができる。
また、繊維状フィラーの含有量は、樹脂組成物中の上記エチレン-プロピレンランダム共重合体と上記プロピレン単独重合体と上記熱可塑性エラストマーの合計量100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下であり、より好ましくは1~20重量部であり、さらに好ましくは1~15重量部である。
本発明に係る樹脂組成物に含まれる金属粒子としては、例えば、アルミニウム、銅、銅合金、金、銀等が挙げられる。金属粒子の形状としては、例えば、球状粒子、りん片状粒子が挙げられる。本明細書において、りん片状粒子とは、短径に対する長径の比が5以上であり、厚みが0.5μm~10μmである粒子である。より深み感のあるメタリック調の成形品が得られることから、金属粒子は好ましくはアルミニウム粒子であり、より好ましくはアルミニウムりん片状粒子である。
また、金属粒子の含有量は、樹脂組成物中の上記エチレン-プロピレンランダム共重合体と上記プロピレン単独重合体と上記熱可塑性エラストマーの合計量100重量部に対して、好ましくは0.01重量部以上15重量部以下であり、より好ましくは1重量部以上10重量部以下である。
本発明に係る樹脂組成物中の前記エチレン-プロピレンランダム共重合体と繊維状フィラーとプロピレン単独重合体と熱可塑性エラストマーと変性ポリオレフィンとからなる厚み2mmの鏡面平板の全光線透過率は70%以上である。
全光線透過率は、樹脂組成物中の前記エチレン-プロピレンランダム共重合体と繊維状フィラーとプロピレン単独重合体と熱可塑性エラストマーと変性ポリオレフィンとからなる混合物を、以下の条件で射出成形して得られた試験片を、JIS7105-1981に準拠して測定する。
射出成形機:住友重機械工業製 SE130DU 型締力 130トン
成形温度:230℃
金型:成形品板厚 2mm厚、1点ゲート。
製品寸法:90mm×150mm×2mm厚(鏡面仕上げ)
金型温度:50℃
前記全光線透過率を70%以上とする方法として、樹脂組成物に含まれる重合体成分中のエチレン-プロピレンランダム共重合体の割合を多くする方法、樹脂組成物が熱可塑性エラストマーを含有する場合、該熱可塑性エラストマーを、エチレンに由来する単量体単位の含有量が4重量%以上10重量%以下であるエチレン-プロピレンランダム共重合体および1-ブテンに由来する単量体単位の含有量が4重量%以上10重量%以下であるプロピレン-1-ブテンランダム共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体とする方法が挙げられる。
樹脂組成物がエチレン-プロピレンランダム共重合体とプロピレン単独重合体と熱可塑性エラストマーとを含有する場合、前記全光線透過率を70%以上とするためには、該樹脂組成物中の上記エチレン-プロピレンランダム共重合体と上記プロピレン単独重合体と上記熱可塑性エラストマーの合計量100重量部に対して、
上記エチレン-プロピレンランダム共重合体の含有量を40重量部以上98重量部以下とし、
上記プロピレン単独重合体の含有量を1重量部以上35重量部以下とし、
上記熱可塑性エラストマーの含有量を1重量部以上25重量部以下とすることが好ましい。
本発明に係る樹脂組成物は、成形体の衝撃強度の観点から、さらに熱可塑性エラストマーを含有することが好ましい。
オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、プロピレン-1-ブテン共重合体、密度が0.880g/cm3未満のエチレン-プロピレン共重合体が挙げられる。プロピレン-1-ブテン共重合体中の1-ブテンに由来する単量体単位の含有量は、4重量%以上10重量%以下が好ましい。密度が0.880g/cm3未満のエチレン-プロピレン共重合体中のエチレンに由来する単量体単位の含有量は、4重量%以上10重量%以下が好ましい。
本明細書において、スチレン系熱可塑性エラストマーとは、芳香族ビニル化合物に由来する単量体単位からなる重合体ブロックと共役ジエン化合物に由来する単量体単位からなる重合体ブロックとを有するブロック共重合体およびその水素添加物を意味する。スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロック共重合体などが挙げられる。
熱可塑性エラストマーは、好ましくは、密度が0.880g/cm3未満のエチレン-プロピレン共重合体およびプロピレン-1-ブテン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体である。
本発明に係る樹脂組成物は、成形体の剛性の観点から、さらにプロピレン単独重合体を含有することが好ましい。本発明に係る樹脂組成物は、プロピレン単独重合体を1種のみ含有してもよく、2種以上含有してもよい。
温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定されるプロピレン単独重合体のメルトフローレートは、好ましくは400g/10分以下であり、より好ましくは350g/10分以下であり、さらに好ましくは、300g/10分以下であり、さらに好ましくは200g/10分以下である。本発明に係る樹脂組成物は、メルトフローレートが異なるプロピレン単独重合体を2種以上含有してもよい。
プロピレン単独重合体の含有量は1重量部以上35重量部以下が好ましく、10重量部以上30重量部以下がより好ましく、
熱可塑性エラストマーの含有量は1重量部以上25重量部以下が好ましく、1重量部以上20重量部以下がより好ましい。
本発明に係る樹脂組成物は、成形体の衝撃強度の観点から、さらに変性ポリオレフィンを含有することが好ましい。
本明細書において、変性ポリオレフィンとは、不飽和カルボン酸に由来する単量体単位および不飽和カルボン酸無水物に由来する単量体単位からなる群から選択される少なくとも1種の単量体単位と、オレフィン単量体単位とを有する重合体である。なお、変性ポリオレフィンに含有される「不飽和カルボン酸に由来する単量体単位」および「不飽和カルボン酸無水物に由来する単量体単位」を、以下「特性単量体単位」と記載する。
不飽和カルボン酸無水物としては、無水アクリル酸、無水メタクリル酸等のモノカルボン酸無水物、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸等のジカルボン酸無水物が挙げられる。
変性ポリオレフィンは、ジカルボン酸に由来する単量体単位およびジカルボン酸無水物に由来する単量体単位からなる群から選択される少なくとも1種の単量体単位を有する変性ポリオレフィンが好ましい。
(1)不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸無水物からなる群から選択される少なくとも1種の単量体(以下、これを特性単量体と称する)と、オレフィンとを重合する方法、
(2)特性単量体と、オレフィン重合体とを反応させる方法、
等が挙げられる。
変性ポリオレフィンは、ランダム共重合体でもよく、グラフト共重合体でもよい。
一分子中に異なる種類の特性構成単位を含む場合には、該分子中に含まれる全ての特性構成単位の含有量の合計が、好ましくは0.01~20重量%であり、より好ましくは0.1~10重量%であり、さらに好ましくは0.1~5重量%である。
本発明に係る樹脂組成物は、変性ポリオレフィンを1種のみ含有してもよく、2種以上含有してもよい。
有機顔料としては、例えば、キナクリドン、ポリアゾイエロー、アンスラキノンイエロー、ポリアゾレッド、アゾレーキイエロー、ペリレン、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、イソインドリノンイエロー等が挙げられる。
本発明に係る樹脂組成物の製造方法としては、例えば、
(1)所定量のエチレン-プロピレンランダム共重合体、繊維状フィラー、金属粒子および必要に応じて添加される他の成分を、ドライブレンドした後、溶融混練する方法、
(2)成形品の製造過程でエチレン-プロピレンランダム共重合体、繊維状フィラー、金属粒子および必要に応じて添加される他の成分を、直接、成形機の混練装置に投入して混練する方法
等が挙げられる。
また、本発明に係る樹脂組成物の製造においては、調整された濃度の金属粒子を含有する熱可塑性樹脂からなるマスターバッチを用いてもよい。
本発明に係る樹脂組成物は、適切な成形方法によって成形品とすることができる。成形方法としては、例えば、射出成形法、射出圧縮成形法、圧縮成形法、押出成形法、ブロー成形法などが挙げられる。
本発明に係る樹脂組成物からなる成形体としては、射出成形体、圧縮成形体、押出成形体が挙げられ、好ましくは射出成形体である。 本発明に係る成形体の用途として、好ましくは自動車用部材であり、例えば、ドアートリム、ピラー、インストルメンタルパネル、バンパー等が挙げられる。
MFR(230℃、荷重2.16kg):34g/10分
商品名:住友ノーブレン Z744E1(住友化学株式会社製)
エチレンに由来する単量体単位の含有量:2.5重量%
プロピレンに由来する単量体単位の含有量:97.5重量%
エチレン-プロピレン-ランダム共重合体(2a)(MFR(230℃、荷重2.16kg):1g/10分、エチレンに由来する単量体単位の含有量:6.6重量%、プロピレンに由来する単量体単位の含有量:93.4重量%)と、有機過酸化物マスターバッチ(パーカドックス14、化薬アクゾ株式会社製、1,3-ビス(tert-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン8質量%と、プロピレン単独重合体88質量%と、二酸化珪素4質量%のの混合物)とを、単軸押出機(田辺プラスチックス株式会社製、バレル内径:40mm、スクリュー回転数:100rpm、シリンダー温度:240℃)を用いて溶融混練して、エチレン-プロピレンランダム共重合体(2)を得た。エチレン-プロピレンランダム共重合体2のMFR(230℃、荷重2.16kg):70g/10分
エチレン-プロピレンランダム共重合体(2)のエチレンに由来する単量体単位の含有量:6.6重量%
エチレン-プロピレンランダム共重合体(2)のプロピレンに由来する単量体単位の含有量:93.4重量%
The Polyolefin Company製 COSMOPLENE AZ564G(プロピレン単独重合体部分とエチレン-プロピレンランダム共重合体部分とからなるプロピレンブロック共重合体)
MFR(230℃、荷重2.16kg):38g/10分
MFR(230℃、荷重2.16kg):120g/10分
商品名:住友ノーブレン U501E1(住友化学株式会社製)
MFR(230℃、荷重2.16kg):320g/10分
MFR(230℃、荷重2.16kg):28g/10分
MFR(230℃、2.16kg荷重):10g/10分
商品名:タフセレンH5002(住友化学株式会社製)
MFR(230℃、荷重2.16kg):25g/10分
商品名:Versify4200 (ダウ・ケミカル株式会社製)
密度:0.876g/cm3
エチレンに由来する単量体単位の含有量:7.7重量%
MFR(190℃、荷重2.16kg):30g/10分
商品名:エンゲージ8407 (ダウ・ケミカル株式会社製)
密度:0.870g/cm3
商品名:日本電気硝子株式会社製T480H
繊維径:10μm
<ガラス繊維(B)>
商品名:日本電気硝子株式会社製T480
繊維径:13μm
住友化学株式会社製「ノーブレン(登録商標) MPA101」(ポリプロピレンブロック共重合体、無水マレイン酸グラフト量=0.4質量%
MFR(230℃、荷重2.16kg):119g/10分
ガラス繊維(C)とプロピレン単独重合体と変性ポリオレフィンとを含む組成物。
商品名:住友ノーブレン GHH43
MFR(230℃、荷重2.16kg):5g/10分
ガラス繊維(C)含有量:30重量%
プロピレン単独重合体(1)67重量部と、変性ポリオレフィン(A)3重量部と、ガラス繊維(A)30重量部とを二軸混練機で溶融混練し、得られた組成物。
MFR(230℃、荷重2.16kg):36g/10分
プロピレン単独重合体(1)62重量部と、変性ポリオレフィン(A)3重量部と、ガラス繊維(A)35重量部とを二軸混練機で溶融混練し、得られた組成物。
MFR(230℃、荷重2.16kg):35g/10分
上記ガラス繊維含有ポリプロピレン(3)を、さらに二軸混練機で2回溶融混練し、得られた組成物。
上記ガラス繊維含有ポリプロピレン3を、さらに二軸混練機で4回溶融混練し、得られた組成物。
平均粒子径60μmの金属粒子(アルミニウム粒子)とカーボンブラックとを含有するマスターバッチ。
金属粒子の平均粒子径は、以下の方法により求めた。金属粒子含有マスターバッチを灰分化した。灰分として得られたアルミニウム粒子を走査型電子顕微鏡で観察し、観察像からアルミニウム粒子の平均粒子径を求めた。
(1)射出成形機および金型、成形条件
(1-1)輝度感外観評価用試験片の作製
射出成形機:住友重機械工業製 SE130DU 型締力 130トン
成形温度:230℃
金型:成形品板厚 3mm厚、1点ゲート。片側鏡面仕上げ。
製品寸法:90mm×150mm×3mm厚
金型温度:50℃
射出成形機:住友重機械工業製 SE130DU 型締力 130トン
成形温度:230℃
金型:成形品板厚 2mm厚、1点ゲート。
製品寸法:90mm×150mm×2mm厚(鏡面仕上げ)
金型温度:50℃
射出成形機:名機製作所 M70C 型締力 70トン
成形温度:197℃
金型:JIS K7139 A型多目的試験片
金型温度:38℃
上記(1-1)で得られた輝度感外観評価用試験片の鏡面の輝度感を目視で観察し、漆黒感、輝度感を評価した。
JIS K7105-1981に規定された「プラスチックの光学的特性試験方法」に従って、上記(1-2)で得られた全光線透過率測定試験片を測定した。株式会社東洋精機製作所製のDIRECT READING HAZEMETERを用いて全光線透過率(Tt)を測定した。
組成物中のガラス繊維の平均長さ(重量平均繊維長)は、特開2002-5924号公報に記載されている方法によって、測定した。
(5-1)シャルピー衝撃強度(単位:kJ/m2)
JIS K7111-1(ISO0179-1)に準拠し、温度-30℃で測定した。
(5-2)引張弾性率(単位:MPa)
JIS K7161に準拠し測定した。
エチレン-プロピレンランダム共重合体(2)87重量部、ガラス繊維(A)12重量部、変性ポリオレフィン(A)1重量部、ステアリン酸カルシウム(日本油脂製)0.05重量部、3,9-ビス[2-{3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(スミライザーGA80、住友化学株式会社製)0.05重量部、およびビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト(ソングノックス626、Songwan製)0.1重量部を混合した後、二軸押出機((登録商標)TEX44αII:株式会社日本製鋼所製、バレル内径:44mm、スクリュー回転数:300rpm、シリンダー温度:200℃)を用いて溶融混練し、得られた溶融混練物を、その後に、ダイ部より押し出した。この押出物を冷水により冷却固化、切断して、組成物(1A)のペレットを得た。押出速度は70kg/時間であった。組成物(1A)中のガラス繊維の平均長さは、460μmであった。
上記組成物(1A)を上記(1-2)の方法で成形して得た全光線透過率測定試験片について、全光線透過率を測定したところ、72.3%であった。上記組成物(1A)を上記(1-3)の方法で成形して得た機械物性用試験片について、シャルピー衝撃強度と引張弾性率とを測定した。シャルピー衝撃強度は3.2kJ/m2、引張弾性率は1734MPaであった。
次に、上記組成物(1A)100重量部と金属粒子含有マスターバッチ10重量部とを混合して上記(1-1)の方法で成形して得た輝度感外観評価用試験片について、輝度感を評価した。漆黒感、輝度感、何れも良好であった。
エチレン-プロピレンランダム共重合体(1)44重量部、熱可塑性エラストマー(1)16重量部、ガラス繊維含有ポリプロピレン(1)40重量部、ステアリン酸カルシウム(日本油脂製)0.05重量部、3,9-ビス[2-{3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(スミライザーGA80、住友化学株式会社製)0.05重量部、およびビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト(ソングノックス626、Songwan製)0.1重量部を混合した後、単軸押出機(田辺プラスチックス機械株式会社製、バレル内径:40mm、スクリュー回転数:100rpm、シリンダー温度:230℃)を用いて溶融混練し、組成物(2A)のペレットを得た。組成物(2A)中のガラス繊維の平均長さは、570μmであった。
実施例1と同様に、上記組成物(2A)の全光線透過率、シャルピー衝撃強度および引張弾性率を測定した。全光線透過率は72.9%、シャルピー衝撃強度は3.3kJ/m2、引張弾性率は2210MPaであった。
次に、上記組成物(2A)100重量部と金属粒子含有マスターバッチ10重量部とを混合して上記(1-1)の方法で成形して得た輝度感外観評価用試験片について、輝度感を評価した。漆黒感、輝度感、何れも良好であった。
エチレン-プロピレンランダム共重合体(1)の量を49重量部、熱可塑性エラストマー(1)の量を11重量部としたこと以外は、実施例2と同様に行い、組成物(3A)のペレットを得た。組成物(3A)中のガラス繊維の平均長さは、540μmであった。
実施例1と同様に、上記組成物(3A)の全光線透過率、シャルピー衝撃強度および引張弾性率を測定した。全光線透過率は73.9%、シャルピー衝撃強度は3.4kJ/m2、引張弾性率は2490MPaであった。
次に、上記組成物(3A)100重量部と金属粒子含有マスターバッチ10重量部とを混合して上記(1-1)の方法で成形して得た輝度感外観評価用試験片について、輝度感を評価した。漆黒感、輝度感何れも良好であった。
エチレン-プロピレンランダム共重合体(2)50重量部、熱可塑性エラストマー(1)10重量部、プロピレン単独重合体(2)5.7重量部、ガラス繊維含有ポリプロピレン(3)34.3重量部、ステアリン酸カルシウム(日本油脂製)0.05重量部、3,9-ビス[2-{3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(スミライザーGA80、住友化学株式会社製)0.05重量部、およびビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト(ソングノックス626、Songwan製)0.1重量部を混合した後、実施例2と同様に溶融混練し、組成物(4A)のペレットを得た。組成物(4A)中のガラス繊維の平均長さは、510μmであった。
実施例1と同様に、上記組成物(4A)の全光線透過率、シャルピー衝撃強度および引張弾性率を測定した。全光線透過率は72.4%、シャルピー衝撃強度は3.2kJ/m2、引張弾性率は1820MPaであった。
次に、上記組成物(4A)100重量部と金属粒子含有マスターバッチ10重量部とを混合して上記(1-1)の方法で成形して得た輝度感外観評価用試験片について、輝度感を評価した。漆黒感、輝度感何れも良好であった。
実施例4記載の熱可塑性エラストマー(1)の代わりに熱可塑性エラストマー(2)を使用した以外は実施例4と同様に行い、組成物(5A)のペレットを得た。組成物(5A)中のガラス繊維の平均長さは、530μmであった。
実施例1と同様に、上記組成物(5A)の全光線透過率、シャルピー衝撃強度および引張弾性率を測定した。全光線透過率は71%、シャルピー衝撃強度は3.2kJ/m2、引張弾性率は2024MPaであった。
次に、上記組成物(5A)100重量部と金属粒子含有マスターバッチ10重量部とを混合して上記(1-1)の方法で成形して得た輝度感外観評価用試験片について、輝度感を評価した。漆黒感、輝度感何れも良好であった。
エチレン-プロピレンランダム共重合体(1)44重量部、熱可塑性エラストマー(1)16重量部、ガラス繊維含有ポリプロピレン(2)40重量部、ステアリン酸カルシウム(日本油脂製)0.05重量部、3,9-ビス[2-{3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(スミライザーGA80、住友化学株式会社製)0.05重量部、およびビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト(ソングノックス626、Songwan製)0.1重量部を混合した後、実施例1と同様に溶融混練し、組成物(6A)のペレットを得た。組成物(6A)中のガラス繊維の平均長さは、520μmであった。
実施例1と同様に、上記組成物(6A)の全光線透過率、シャルピー衝撃強度および引張弾性率を測定した。全光線透過率は72.6%、シャルピー衝撃強度は3.1kJ/m2、引張弾性率は2312MPaであった。
次に、上記組成物(6A)100重量部と金属粒子含有マスターバッチ10重量部とを混合して上記(1-1)の方法で成形して得た輝度感外観評価用試験片について、輝度感を評価した。漆黒感、輝度感何れも良好であった。
エチレン-プロピレンランダム共重合体(1)44重量部、熱可塑性エラストマー(1)16重量部、プロピレン単独重合体(1)5.7重量部、ガラス繊維含有ポリプロピレン(3)34.3重量部、ステアリン酸カルシウム(日本油脂製)0.05重量部、3,9-ビス[2-{3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(スミライザーGA80、住友化学株式会社製)0.05重量部、およびビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト(ソングノックス626、Songwan製)0.1重量部を混合した後、
実施例2と同様に溶融混練し、組成物(7A)のペレットを得た。組成物(7A)中のガラス繊維の平均長さは、530μmであった。
実施例1と同様に、上記組成物(7A)の全光線透過率、シャルピー衝撃強度および引張弾性率を測定した。全光線透過率は73.9%、シャルピー衝撃強度は3.2kJ/m2、引張弾性率は2308MPaであった。
次に、上記組成物(7A)100重量部と金属粒子含有マスターバッチ10重量部とを混合して上記(1-1)の方法で成形して得た輝度感外観評価用試験片について、輝度感を評価した。漆黒感、輝度感何れも良好であった。
実施例7記載のガラス繊維含有ポリプロピレン(3)の代わりにガラス繊維含有ポリプロピレン(4)を使用した以外は実施例7と同様に行い、組成物(8A)のペレットを得た。組成物(8A)中のガラス繊維の平均長さは、350μmであった。
実施例1と同様に、上記組成物(8A)の全光線透過率、シャルピー衝撃強度および引張弾性率を測定した。全光線透過率は73.4%、シャルピー衝撃強度は2.2kJ/m2、引張弾性率は1972MPaであった。
次に、上記組成物(8A)100重量部と金属粒子含有マスターバッチ10重量部とを混合して上記(1-1)の方法で成形して得た輝度感外観評価用試験片について、輝度感を評価した。漆黒感、輝度感何れも良好であった。
実施例7記載のガラス繊維含有ポリプロピレン(3)の代わりにガラス繊維含有ポリプロピレン(5)を使用した以外は実施例7と同様に行い、組成物(9A)のペレットを得た。組成物(9A)中のガラス繊維の平均長さは、300μmであった。
実施例1と同様に、上記組成物(9A)の全光線透過率、シャルピー衝撃強度および引張弾性率を測定した。全光線透過率は72.4%、シャルピー衝撃強度は1.6kJ/m2、引張弾性率は1836MPaであった。
次に、上記組成物(9A)100重量部と金属粒子含有マスターバッチ10重量部とを混合して上記(1-1)の方法で成形して得た輝度感外観評価用試験片について、輝度感を評価した。漆黒感、輝度感何れも良好であった。
エチレン-プロピレンランダム共重合体(2)50重量部、熱可塑性エラストマー(1)10重量部、プロピレン単独重合体(2)26重量部、ステアリン酸カルシウム(日本油脂製)0.05重量部、3,9-ビス[2-{3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(スミライザーGA80、住友化学株式会社製)0.05重量部、およびビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト(ソングノックス626、Songwan製)0.1重量部を混合した後、二軸押出機((登録商標)TEX44αII:株式会社日本製鋼所製、バレル内径:44mm、スクリュー回転数:300rpm、シリンダー温度:200℃)の上流ホッパーから供給し、溶融混練し、さらに、ガラス繊維(B)12重量部を上記二軸混練機の下流側でサイドフィードし、溶融混練して、組成物(10A)のペレットを得た。組成物(10A)中のガラス繊維の平均長さは、890μmであった。
実施例1と同様に、上記組成物(10A)の全光線透過率、シャルピー衝撃強度および引張弾性率を測定した。全光線透過率は70.2%、シャルピー衝撃強度は6.5kJ/m2、引張弾性率は2397MPaであった。
次に、上記組成物(10A)100重量部と金属粒子含有マスターバッチ10重量部とを混合して上記(1-1)の方法で成形して得た輝度感外観評価用試験片について、輝度感を評価した。輝度感外観評価用試験片は、灰色っぽく艶感がなく、キラキラ感が少なかった。
実施例7に記載の熱可塑性エラストマー(1)の代わりに、熱可塑性エラストマー(3)を使用した以外は、実施例2と同様に行い、組成物(11A)のペレットを得た。組成物(11A)中のガラス繊維の平均長さは、570μmであった。
実施例1と同様に、上記組成物(11A)の全光線透過率、シャルピー衝撃強度および引張弾性率を測定した。全光線透過率は51.0%、シャルピー衝撃強度は3.7kJ/m2、引張弾性率は2652MPaであった。
次に、上記組成物(11A)100重量部と金属粒子含有マスターバッチ10重量部とを混合して上記(1-1)の方法で成形して得た輝度感外観評価用試験片について、輝度感を評価した。輝度感外観評価用試験片は、灰色っぽく、キラキラ感が少なかった。
実施例7に記載のエチレン-プロピレンランダム共重合体(1)の代わりにプロピレンブロック共重合体(1)を使用した以外は、実施例7と同様に行い、組成物(12A)のペレットを得た。組成物(12A)中のガラス繊維の平均長さは、590μmであった。
実施例1と同様に、上記組成物(12A)の全光線透過率、シャルピー衝撃強度および引張弾性率を測定した。全光線透過率は48.1%、シャルピー衝撃強度は4.2kJ/m2、引張弾性率は2086MPaであった。
次に、上記組成物(12A)100重量部と金属粒子含有マスターバッチ10重量部とを混合して上記(1-1)の方法で成形して得た輝度感外観評価用試験片について、輝度感を評価した。輝度感外観評価用試験片は、灰色っぽく、キラキラ感が少なかった
実施例3に記載のエチレン-プロピレンランダム共重合体(1)の代わりに、プロピレン単独重合体(1)を使用した以外は、実施例3と同様に行い、組成物(13A)のペレットを得た。組成物(13A)中のガラス繊維の平均長さは、570μmであった。
実施例1と同様に、上記組成物(13A)の全光線透過率、シャルピー衝撃強度および引張弾性率を測定した。全光線透過率は72.1%、シャルピー衝撃強度は3.3kJ/m2、引張弾性率は2635MPaであった。
次に、上記組成物(13A)100重量部と金属粒子含有マスターバッチ10重量部とを混合して上記(1-1)の方法で成形して得た輝度感外観評価用試験片について、輝度感を評価した。輝度感外観評価用試験片は、表面が荒れ、白味がかり艶感がなく、キラキラ感が少なかった。
Claims (9)
- プロピレンに由来する単量体単位の含有量が93重量%以上99.5重量%以下であるエチレン-プロピレンランダム共重合体(ただし、該エチレン-プロピレンランダム共重合体の重量を100重量%とする)と、
ガラス繊維と、変性ポリオレフィンと、
アルミニウム粒子とを含有する樹脂組成物の製造方法であって、
該製造方法は、下記工程(1)及び工程(2)を含み、
樹脂組成物中のガラス繊維の含有量は、樹脂組成物中の重合体成分100重量部に対して1重量部以上30重量部以下であり、
樹脂組成物中のアルミニウム粒子の含有量は、樹脂組成物中の重合体成分100重量部に対して0.01重量部以上10重量部以下であり、
樹脂組成物中の変性ポリオレフィンの含有量は、樹脂組成物中の重合体成分100重量部に対して0.5重量部以上3重量部以下であり、
変性ポリオレフィンは、不飽和カルボン酸に由来する単量体単位および不飽和カルボン酸無水物に由来する単量体単位からなる群から選択される少なくとも1種の単量体単位と、オレフィン単量体単位とを有する重合体であり、
前記樹脂組成物は、プロピレン単独重合体、および熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれる一種以上の重合体を含有してもよく、
前記熱可塑性エラストマーは、密度が0.880g/cm3未満のエチレン-プロピレン共重合体、および、プロピレン-1-ブテン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体であり、
樹脂組成物がプロピレン単独重合体と熱可塑性エラストマーを含む場合、樹脂組成物中の上記エチレン-プロピレンランダム共重合体と上記プロピレン単独重合体と上記熱可塑性エラストマーの合計量100重量部に対して、上記エチレン-プロピレンランダム共重合体の含有量が40重量部以上98重量部以下であり、上記熱可塑性エラストマーの含有量が1重量部以上25重量部以下であり、
該樹脂組成物中の前記エチレン-プロピレンランダム共重合体とガラス繊維と変性ポリオレフィンとからなる厚み2mmの鏡面平板の全光線透過率が70%以上であり(ただし、前記鏡面平板は、下記射出成形条件により作製されたものである。)、
下記組成物前駆体中のガラス繊維の平均長さが400~800μmである樹脂組成物の製造方法。
射出成形条件:成形温度230℃及び金型温度50℃で、90mm×150mm×2mm厚の鏡面仕上げされた金型キャビティ内に射出成形する。
工程(1):エチレン-プロピレンランダム共重合体とガラス繊維と変性ポリオレフィンとを溶融混練して組成物前駆体を得る工程(ただし、該樹脂組成物が、プロピレン単独重合体、および熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれる一種以上の重合体を含有する場合は、当該群のうち該樹脂組成物が含む重合体と、エチレン-プロピレンランダム共重合体とガラス繊維と変性ポリオレフィンとを溶融混練して組成物前駆体を得る工程)
工程(2):組成物前駆体とアルミニウム粒子とを溶融混練して樹脂組成物を得る工程 - 上記アルミニウム粒子の平均粒子径が40μm以上70μm以下である請求項1に記載の樹脂組成物の製造方法。
- 前記エチレン-プロピレンランダム共重合体と、ガラス繊維と、変性ポリオレフィンと、熱可塑性エラストマーと、アルミニウム粒子とを含有する請求項1または2に記載の樹脂組成物の製造方法であって、
工程(1)が、エチレン-プロピレンランダム共重合体とガラス繊維と熱可塑性エラストマーと変性ポリオレフィンとを溶融混練して組成物前駆体を得る工程である請求項1または2に記載の樹脂組成物の製造方法。 - プロピレンに由来する単量体単位の含有量が93重量%以上99.5重量%以下であるエチレン-プロピレンランダム共重合体(ただし、該エチレン-プロピレンランダム共重合体の重量を100重量%とする)と、
ガラス繊維と、変性ポリオレフィンと、
アルミニウム粒子とを含有する樹脂組成物からなる成形体の製造方法であって、
該製造方法は、下記工程(1’)及び工程(2’)を含み、
樹脂組成物中のガラス繊維の含有量は、樹脂組成物中の重合体成分100重量部に対して1重量部以上30重量部以下であり、
樹脂組成物中のアルミニウム粒子の含有量は、樹脂組成物中の重合体成分100重量部に対して0.01重量部以上10重量部以下であり、
樹脂組成物中の変性ポリオレフィンの含有量は、樹脂組成物中の重合体成分100重量部に対して0.5重量部以上3重量部以下であり、
変性ポリオレフィンは、不飽和カルボン酸に由来する単量体単位および不飽和カルボン酸無水物に由来する単量体単位からなる群から選択される少なくとも1種の単量体単位と、オレフィン単量体単位とを有する重合体であり、
前記樹脂組成物は、プロピレン単独重合体、および熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれる一種以上の重合体を含有してもよく、
前記熱可塑性エラストマーは、密度が0.880g/cm3未満のエチレン-プロピレン共重合体、および、プロピレン-1-ブテン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体であり、
樹脂組成物がプロピレン単独重合体と熱可塑性エラストマーを含む場合、樹脂組成物中の上記エチレン-プロピレンランダム共重合体と上記プロピレン単独重合体と上記熱可塑性エラストマーの合計量100重量部に対して、上記エチレン-プロピレンランダム共重合体の含有量が40重量部以上98重量部以下であり、上記熱可塑性エラストマーの含有量が1重量部以上25重量部以下であり、
該樹脂組成物中の前記エチレン-プロピレンランダム共重合体とガラス繊維と変性ポリオレフィンとからなる厚み2mmの鏡面平板の全光線透過率が70%以上であり(ただし、前記鏡面平板は、下記射出成形条件により作製されたものである。)、
下記組成物前駆体中のガラス繊維の平均長さが400~800μmである樹脂組成物からなる成形体の製造方法。
射出成形条件:成形温度230℃及び金型温度50℃で、90mm×150mm×2mm厚の鏡面仕上げされた金型キャビティ内に射出成形する。
工程(1’):エチレン-プロピレンランダム共重合体とガラス繊維と変性ポリオレフィンとを溶融混練して組成物前駆体を得る工程(ただし、該樹脂組成物が、プロピレン単独重合体、および熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれる一種以上の重合体を含有する場合は、当該群のうち該樹脂組成物が含む重合体と、エチレン-プロピレンランダム共重合体とガラス繊維と変性ポリオレフィンとを溶融混練して組成物前駆体を得る工程)
工程(2’):組成物前駆体とアルミニウム粒子とを混練して成形体を得る工程 - プロピレンに由来する単量体単位の含有量が93重量%以上99.5重量%以下であるエチレン-プロピレンランダム共重合体(ただし、該エチレン-プロピレンランダム共重合体の重量を100重量%とする)と、
ガラス繊維と、熱可塑性エラストマーと、プロピレン単独重合体と、変性ポリオレフィンと、
アルミニウム粒子とを含有する樹脂組成物の製造方法であって、
該製造方法は、下記工程(1)及び工程(2)を含み、
樹脂組成物中のガラス繊維の含有量は、樹脂組成物中の重合体成分100重量部に対して1重量部以上30重量部以下であり、
樹脂組成物中のアルミニウム粒子の含有量は、樹脂組成物中の重合体成分100重量部に対して0.01重量部以上10重量部以下であり、
前記熱可塑性エラストマーは、密度が0.880g/cm3未満のエチレン-プロピレン共重合体、および、プロピレン-1-ブテン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体であり、
樹脂組成物中の上記エチレン-プロピレンランダム共重合体と上記プロピレン単独重合体と上記熱可塑性エラストマーの合計量100重量部に対して、上記エチレン-プロピレンランダム共重合体の含有量が40重量部以上98重量部以下であり、上記プロピレン単独重合体の含有量が1重量部以上35重量部以下であり、上記熱可塑性エラストマーの含有量が1重量部以上25重量部以下であり、
該樹脂組成物中の重合体成分100重量部に対して、変性ポリオレフィンの含有量が0.5重量部以上3重量部以下であり、
変性ポリオレフィンは、不飽和カルボン酸に由来する単量体単位および不飽和カルボン酸無水物に由来する単量体単位からなる群から選択される少なくとも1種の単量体単位と、オレフィン単量体単位とを有する重合体であり、
該樹脂組成物中の前記エチレン-プロピレンランダム共重合体とガラス繊維とプロピレン単独重合体と熱可塑性エラストマーと変性ポリオレフィンとからなる厚み2mmの鏡面平板の全光線透過率が70%以上であり(ただし、前記鏡面平板は、下記射出成形条件により作製されたものである。)、
下記組成物前駆体中のガラス繊維の平均長さが400~800μmである樹脂組成物の製造方法。
射出成形条件:成形温度230℃及び金型温度50℃で、90mm×150mm×2mm厚の鏡面仕上げされた金型キャビティ内に射出成形する。
工程(1):エチレン-プロピレンランダム共重合体とガラス繊維と熱可塑性エラストマーとプロピレン単独重合体と変性ポリオレフィンとを溶融混練して組成物前駆体を得る工程
工程(2):組成物前駆体とアルミニウム粒子とを溶融混練して樹脂組成物を得る工程 - 上記アルミニウム粒子の平均粒子径が40μm以上70μm以下である請求項5に記載の樹脂組成物の製造方法。
- 工程(1)が、ガラス繊維とプロピレン単独重合体と変性ポリオレフィンとを含む組成物と、エチレン-プロピレンランダム共重合体と熱可塑性エラストマーとを溶融混練して組成物前駆体を得る工程である、請求項5または6に記載の樹脂組成物の製造方法。
- 温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定される上記プロピレン単独重合体のメルトフローレートが350g/10分以下である請求項5~7のいずれか一項に記載の樹脂組成物の製造方法。
- プロピレンに由来する単量体単位の含有量が93重量%以上99.5重量%以下であるエチレン-プロピレンランダム共重合体(ただし、該エチレン-プロピレンランダム共重合体の重量を100重量%とする)と、
ガラス繊維と、熱可塑性エラストマーと、プロピレン単独重合体と、変性ポリオレフィンと、
アルミニウム粒子とを含有する樹脂組成物からなる成形体の製造方法であって、
該製造方法は、下記工程(1’)及び工程(2’)を含み、
樹脂組成物中のガラス繊維の含有量は、樹脂組成物中の重合体成分100重量部に対して1重量部以上30重量部以下であり、
樹脂組成物中のアルミニウム粒子の含有量は、樹脂組成物中の重合体成分100重量部に対して0.01重量部以上10重量部以下であり、
前記熱可塑性エラストマーは、密度が0.880g/cm3未満のエチレン-プロピレン共重合体、および、プロピレン-1-ブテン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合体であり、
樹脂組成物中の上記エチレン-プロピレンランダム共重合体と上記プロピレン単独重合体と上記熱可塑性エラストマーの合計量100重量部に対して、上記エチレン-プロピレンランダム共重合体の含有量が40重量部以上98重量部以下であり、上記プロピレン単独重合体の含有量が1重量部以上35重量部以下であり、上記熱可塑性エラストマーの含有量が1重量部以上25重量部以下であり、
該樹脂組成物中の重合体成分100重量部に対して、変性ポリオレフィンの含有量が0.5重量部以上3重量部以下であり、
変性ポリオレフィンは、不飽和カルボン酸に由来する単量体単位および不飽和カルボン酸無水物に由来する単量体単位からなる群から選択される少なくとも1種の単量体単位と、オレフィン単量体単位とを有する重合体であり、
該樹脂組成物中の前記エチレン-プロピレンランダム共重合体とガラス繊維とプロピレン単独重合体と熱可塑性エラストマーと変性ポリオレフィンとからなる厚み2mmの鏡面平板の全光線透過率が70%以上であり(ただし、前記鏡面平板は、下記射出成形条件により作製されたものである。)、
下記組成物前駆体中のガラス繊維の平均長さが400~800μmである樹脂組成物からなる成形体の製造方法。
射出成形条件:成形温度230℃及び金型温度50℃で、90mm×150mm×2mm厚の鏡面仕上げされた金型キャビティ内に射出成形する。
工程(1’):エチレン-プロピレンランダム共重合体とガラス繊維と熱可塑性エラストマーとプロピレン単独重合体と変性ポリオレフィンとを溶融混練して組成物前駆体を得る工程
工程(2’):組成物前駆体とアルミニウム粒子とを混練して成形体を得る工程
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