JP7353826B2 - 制御装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、動体に対する焦点調節機能に関する。
近年では、カメラの自動焦点調節装置において、撮影レンズの結像位置と被写体にピントが合う結像位置との差に対応するデフォーカス量を検出して、これに基づいて撮影レンズの駆動を行なう技術が広く知られている。
またその多くは、静止している被写体の撮影に適したワンショットモードと、移動する被写体(動体とも称する)の撮影に適したサーボモードを備えている。
特許文献1では、サーボモードにおいて、動体であると判定された被写体に対して、複数の焦点検出結果を用いて過去複数回の像面位置の変化を検出する。この変化を時刻による所定の関数とみなし、その関数を求めることで、予測される将来の像面位置に対応して撮影レンズを駆動する予測駆動を行うことを開示している。
また、像面位置の変化から被写体の動きが連続性を有すると判断され、かつ、像面位置の変化量が所定量以上である場合に、被写体が動体であると判定することを開示している。
特開2004-85843
特許文献1によれば、例えば焦点検出の誤差がある場合であっても精度よく動体判定を行うことができる。しなしながら、ユーザが意図しないシーンで動体判定がなされてしまう場合があり得るという課題があった。
例えば図2のように、撮影している被写体の像面位置の変化量が小さいときに、別被写体の横切りなどによって像面位置に変化が生じると、その変化量によって撮影している被写体を動体であると誤判定し、予測駆動をしてしまう。この場合、撮影している被写体に対応する焦点検出結果と別被写体に対応する焦点検出結果との両方を使って予測駆動を行うため、どちらの被写体にもピントが合わなくなってしまう場合もある。
そこで本発明では、被写体に対してより精度よくピントを追従させることができる制御装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一面は、複数の焦点検出結果を取得する焦点検出手段と、
前記複数の焦点検出結果に基づいて第1の閾値を設定する設定手段と、
前記複数の焦点検出結果と前記第1の閾値との比較により、被写体の動きに連続性があるか否かを判定する連続性判定手段と、
前記連続性判定手段によって焦点検出結果の連続性がないと判定された場合に、前記複
数の焦点検出結果を用いたフォーカスレンズの駆動を制限する制御手段と、を有し、
前記連続性判定手段は、前記複数の焦点検出結果を用いて、前記複数の焦点検出結果の差分である第1の差分値を、時系列的に差分として複数算出し、前記複数の第1の差分値を前記第1の閾値と比較することにより、被写体の動きに連続性があるか否かを判定し、
前記設定手段は、前記複数の焦点検出結果に対応する所定の期間に検出された焦点検出
結果のうち最初の焦点検出結果と最後の焦点検出結果との差分である第2の差分値に基づ
いて前記第1の閾値を設定し、
前記制御手段は、前記連続性判定手段によって被写体の動きに連続性があると判定され
た場合には、前記複数の焦点検出結果に基づいて予測された将来の像面位置に対応したフォーカスレンズの駆動を実行することを特徴とする。
本発明によれば、被写体に対してより精度よくピントを追従させることができる。
レンズ交換式カメラシステムのブロック図 本発明の解決しようとする課題を示した図 本発明の解決しようとする課題において乖離閾値を用いた図 サーボモード処理のフローチャート図 焦点検出処理のフローチャート図 動体判定処理のフローチャート図 動体判定処理に用いられる、時刻ti+1における記憶情報の一例を示した図 第2の差分値の取り方を示した図 動体判定処理のフローチャート図2 図9のフローチャートを説明するための、記憶情報の一例を示した図 実施例2における第2の差分値を示した図 実施例3におけるサーボモード処理のフローチャート図 実施例3における動体判定処理のフローチャート図 実施例3における予測駆動判定処理のフローチャート図 実施例4におけるサーボモード処理のフローチャート図 実施例4における乖離閾値計算処理のフローチャート図 実施例5におけるサーボモード処理のフローチャート図 実施例4におけるタイマー設定処理のフローチャート図 実施例6におけるサーボモード処理のフローチャート図 実施例7におけるサーボモード処理のフローチャート図 実施例7における記憶情報の一例を示した図
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。これより説明する実施例の共通点は、撮影している被写体とは別被写体の横切りといった現象による急激なデフォーカス量の変化を考慮した連続性判定を行う点である。より詳しくは、焦点検出結果の連続性判定のための閾値(第1の閾値)を、複数の焦点検出結果から算出された急激なデフォーカス量の変化に基づいて設定する。ここで、連続性判定とは、被写体が光軸方向に継続的な動きをしているか否かを判定することである。連続性がある場合の一例として、被写体がカメラの方向に向かって継続的に移動している場合が挙げられる。
[実施例1]
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置の一例としてのレンズ交換式カメラの構成例を示すブロック図である。
本実施形態の撮像装置は交換可能なレンズユニット10及びカメラ本体20から構成されている。レンズ全体の動作を統括制御するレンズ制御部106と、レンズユニット10を含めたカメラシステム全体の動作を統括するカメラ制御部212とは、レンズマウントに設けられた端子を通じて相互に通信可能である。
まず、レンズユニット10の構成について説明する。固定レンズ101、絞り102、フォーカスレンズ103は撮影光学系を構成する。絞り102は、絞り駆動部104によって駆動され、後述する撮像素子201への入射光量を制御する。フォーカスレンズ103はフォーカスレンズ駆動部105によって駆動され、フォーカスレンズ103の位置に応じて撮像光学系の合焦距離が変化する。絞り駆動部104、フォーカスレンズ駆動部105はレンズ制御部106によって制御され、絞り102の開口量や、フォーカスレンズ103の位置を決定する。
レンズ操作部107は、ユーザがレンズユニット10の動作に関する設定を行うための入力デバイス群である。例えば、AF(オートフォーカス)/MF(マニュアルフォーカス)モードの切り替え、MFによるフォーカスレンズの位置調整、フォーカスレンズの動作範囲設定、手ブレ補正モードの設定などを行う。レンズ操作部107が操作された場合、レンズ制御部106が操作に応じた制御を行う。
レンズ制御部106は、後述するカメラ制御部212から受信した制御命令や制御情報に応じて絞り駆動部104やフォーカスレンズ駆動部105を制御し、また、レンズ制御情報をカメラ制御部212に送信する。
次に、カメラ本体20の構成について説明する。カメラ本体20はレンズユニット10の撮影光学系を通過した光束から撮像信号を取得できるように構成されている。
撮像素子201はCCDやCMOSセンサにより構成される。レンズユニット10の撮影光学系から入射した光束は撮像素子201の受光面上に結像し、撮像素子201に配列された画素に設けられたフォトダイオードにより、入射光量に応じた信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、カメラ制御部212の指令に従ってタイミングジェネレータ214が出力する駆動パルスより、信号電荷に応じた電圧信号として撮像素子201から順次読み出される。
本実施形態で用いられる撮像素子201の各画素は、2つ(一対)のフォトダイオードA、Bとこれら一対のフォトダイオードA、Bに対して設けられた1つのマイクロレンズとより構成されている。各画素は、入射する光をマイクロレンズで分割して一対のフォトダイオードA、B上に一対の光学像を形成し、該一対のフォトダイオードA、Bから後述するAF用信号に用いられる一対の画素信号(A信号およびB信号)を出力する。また、一対のフォトダイオードA、Bの出力を加算することで、撮像用信号(A+B信号)を得ることができる。
複数の画素から出力された複数のA信号はA信号同士、複数のB信号はB信号同士でそれぞれ合成する。これによって、撮像面位相差検出方式によるAF(以下、撮像面位相差AFという)に用いられるAF用信号(言い換えれば、焦点検出用信号)としての一対の像信号が得られる。後述するAF信号処理部204は、該一対の像信号に対する相関演算を行って、これら一対の像信号のずれ量である位相差(以下、像ずれ量という)を算出し、さらに該像ずれ量から撮影光学系のデフォーカス量(およびデフォーカス方向)を算出する。像すれ量やデフォーカス量を、焦点検出結果とも称する。
CDS/AGC/ADコンバータ202は、撮像素子201から読み出されたAF用信号および撮像用信号に対して、リセットノイズを除去するための相関二重サンプリング、ゲイン調節およびAD変換を行う。該コンバータ202は、これらの処理を行った撮像用信号およびAF用信号をそれぞれ、画像入力コントローラ203およびAF信号処理部204に出力する。
画像入力コントローラ203は、コンバータ202から出力された撮像用信号を、バス21を介してSDRAM209に画像信号として格納する。SDRAM209に格納された画像信号は、バス21を介して表示制御部205によって読み出され、表示部206に表示される。また、画像信号の記録を行う録画モードでは、SDRAM209に格納された画像信号は記録媒体制御部207によって半導体メモリ等の記録媒体208に記録される。
ROM210には、カメラ制御部212が実行する制御プログラムや処理プログラムおよびこれらの実行に必要な各種データ等が格納されている。フラッシュROM211には、ユーザにより設定されたカメラ20の動作に関する各種設定情報等が格納されている。
焦点検出装置としてのAF信号処理部204は、コンバータ202から出力されたAF用信号である一対の像信号に対して相関演算を行い、これら一対の像信号の像ずれ量や信頼性を算出する。信頼性は二像一致度と相関変化量の急峻度を用いて算出される。また、AF信号処理部204は、撮像画面内で焦点検出およびAFを行う領域である測距領域の位置および大きさの設定を行う。AF信号処理部204は、測距領域で算出した像ずれ量(検出量)および信頼性の情報をカメラ制御部212に出力する。
カメラ制御部212内のAF制御部2121は、換算したデフォーカス量に基づいて焦点位置を移動させるようにレンズ制御部106に指示を行う。さらに動き判定部2122は、記憶部2123がメモリ回路215に記憶させた撮影時刻とデフォーカス量から算出した被写体像面位置をもとに動き判定を行い。AF制御部2121は、将来の像面位置を、予測部2124を用いて予測し、フォーカスレンズ103を予測された像面位置に対応する位置に移動させるためにレンズ駆動量を算出し、レンズ制御部106に指示を行う。予測部2124は、記憶部2123がメモリ回路215に記憶させた複数の撮影時刻及び対応する複数のデフォーカス量から複数の像面位置を算出し、この複数の像面位置から将来の時刻における像面位置を予測する。つまり、予測部2124は複数の焦点検出結果に基づいて将来の時刻における像面位置を予測する。
カメラ制御部212は、カメラ本体20内の各部と情報をやり取りしながらこれらを制御する。また、カメラ制御部212は、ユーザ操作に基づくカメラ操作部213からの入力に応じて、電源のON/OFF、各種設定の変更、撮像処理、AF処理、記録画像の再生処理等、ユーザ操作に対応する様々な処理を実行する。さらに、カメラ制御部212は、レンズユニット10(レンズ制御部106)に対する制御命令やカメラ本体20の情報をレンズ制御部106に送信したり、レンズユニット10の情報をレンズ制御部106から取得したりする。カメラ制御部212は、マイクロコンピュータにより構成され、ROM210に記憶されたコンピュータプログラムを実行することで、交換レンズ10を含むカメラシステム全体の制御を司る。
カメラ制御部212は、AF信号処理部204にて算出された測距領域での像ずれ量を用いてデフォーカス量を算出し、該デフォーカス量に基づいてレンズ制御部106を通じてフォーカスレンズ103の駆動を制御する。
<撮像処理>
以下、カメラ本体20で行われる処理について説明する。カメラ制御部212は、コンピュータプログラムである撮像処理プログラムに従って以下の処理が実行されるよう、カメラ本体20が有する構成を制御する。本実施例では、撮像処理プログラムはROM210に記憶されている。
図4はカメラ本体20の撮影処理、特にAF制御部2121で行われるサーボモードにおける処理を示すフローチャートである。Sはステップを意味する。
初めに、カメラ制御部212はS401において、SW1(撮影開始スイッチ)の状態を判定し、スイッチオン状態であればS402に移行し、スイッチオフ状態であればサーボモード処理を終了する。
S402では焦点検出処理を行う。処理の詳細については図5を用いて後述する。
S403では動体判定処理を行う。処理の詳細については図6を用いて後述する。
S404では、S403の動体判定処理による結果が動体であったかどうかを判定し、動体であった場合S405へ進み、そうでなかった場合S406へ進む。
S405では、記憶部2123によってメモリ回路215に記憶された、撮影時刻とデフォーカス量から算出した被写体像面位置を複数用いて予測演算処理を行う。つまり、複数の焦点検出結果を用いて予測演算処理を行う。将来の像面位置を算出することができれば、予測演算の方法は問わない。例えば2次曲線を予測関数としてもよいし、最新の2点だけを求めて1次曲線によって予測してもよい。さらには、最小二乗法によって統計的に予測式を求めてもよい。
ここで、メモリ回路215に記憶される位置情報は、図10のように、時刻t~tといったように所定の期間を定め、その期間外の位置情報については記憶しないようにしても良い。また、S403の動体判定に使う記憶情報と、S405の予測演算処理に使う記憶情報は、それぞれ別で管理してもよい。
S406では合焦状態か否かの判定を行い、合焦状態であった場合S401へ進み、合焦状態でなかった場合S407へ進む。
S407では焦点検出処理が終了したかどうかの判定を行い、終了と判定された場合サーボモードの処理を終了し、終了でない場合S408へ進む。焦点検出処理を終了したかどうかの判定の例としては、フォーカスレンズが駆動可能な範囲の全域をスキャンしたなど、これ以上フォーカスレンズを動かしても合焦状態とならないと判断された場合がある。
S408ではS402の焦点検出結果に基づいてフォーカスレンズの駆動を行う。S405において複数の焦点検出結果を用いた予測演算処理が行われていた場合、その予測結果に基づいてフォーカスレンズの駆動を行う。S405において予測演算処理が行われていない場合、最新の焦点検出結果を用いてフォーカスレンズの駆動を行う。
<焦点検出処理>
次に、焦点検出処理の動作の一例を、図5のフローチャートに基づいて説明する。
初めに、AF信号処理部204は、撮像素子201における測距領域に含まれる複数の画素からAF用信号としての一対の像信号を取得する(S501)。次に、AF信号処理部204は、取得した一対の像信号を1画素(1ビット)ずつ相対的にシフトさせながらこれら一対の像信号の相関量を算出する(S502)。続いて、AF信号処理部204は、S502で算出した相関量から相関変化量を算出する(S503)。次に、AF信号処理部204は、S404で算出した相関変化量を用いて像ずれ量を算出する(S504)。
次に、AF信号処理部204は、S504で算出された測距領域の像ずれ量を用いて該測距領域のデフォーカス量を算出する(S505)。そして、S506において、得られた焦点検出情報をメモリ回路215に記憶する。ここでは、各焦点検出領域のデフォーカス量と撮影時刻を記憶する。
<動体判定処理>
次に、動体判定処理の動作の一例を、図6のフローチャートに基づいて説明する。
図7は時刻ti+1における記憶情報の一例を示した図である。時刻tにおいて取得された像面位置をpとし、記憶している像面位置情報の数は、最低でも3つ以上であることが望ましい。
まず初めに、動き判定部2122はS601で第1の差分値を算出する。第1の差分値は連続性判定の対象とする焦点検出結果の範囲で被写体が連続性をもって移動しているか否かを判断するための差分値である。今回の例では、(pi+1-p)、(p-pi-1)、(pi-1-pi-2)、(pi-2-pi-3)がそれぞれ第1の差分値である。つまり、像面位置を取得した間隔で差分値を算出する。このように本実施例では、時系列的に連続して検出された像面位置を比較しているが、これに限らない。時系列的に略連続していればよく、第1の差分値同士で対応する期間が一部重複していても良い。
S602では、動体判定に用いる第1の差分値をすべて算出したかを判定する。本実施例では一例として動体判定に用いる記憶情報の数は全部で5つであり、N=4としている。このためS602では、第1の差分値を4回算出したかを判定する。今回の例では、第1の差分値(pi+1-p)、(p-pi-1)、(pi-1-pi-2)、(pi-2-pi-3)が算出されたか否かを判定する。
次に、S603で第2の差分値を算出する。第2の差分値は、連続性判定の対象とする焦点検出結果の範囲で被写体がどの程度動いたかを判断するための差分値である。ここでは連続性判定の対象とする焦点検出結果の範囲である(pi+1~pi-2)の最初と最後の像面位置の差分(pi+1-pi-2)を第2の差分値(Dif2)とする。つまり、第2の差分値(Dif2)は、連続性判定の対象とする焦点検出結果の範囲に含まれる2つの焦点検出結果に基づく差分である。
S604では、S603で算出した第2の差分値(Dif2)を用いて第1の閾値Th1を算出する。ここでは、例としてTh1=(Dif2)/8とする。つまり、第1の閾値Th1は第2の差分値より小さい。第2の差分値が大きいほど、第1の閾値Th1は大きくなる。例えば、図7(a)のように像面位置が直線的に変化している場合は、Th1は小さくなるが、図7(b)のように、連続性判定のなかの一部が急激な変化をしている場合、Th1は大きくなる。
次にS605において、連続性判定の対象とする焦点検出結果の範囲に対応する第1の差分値それぞれが、第1の閾値Th1よりも大きいかどうかを判定する。
第1の差分値が第1の閾値Th1よりも大きいと判定されたのであればS606へ進み、同様の処理を第1の差分値すべてに対して行う。すべての第1の差分値がS605の判定を満たすのであれば、被写体の動きが連続性を有すると判断し、S607へ進む。ここで、すべての第1の差分値がS605の判定を満たす場合とは、第1の差分値(pi+1-p)、(p-pi-1)、(pi-1-pi-2)、(pi-2-pi-3)のすべてが、第1の閾値Th1よりも大きいと判定された場合である。S607では、被写体が動体であると判定される。なお、S605及びS606の処理が本実施例の連続性判定に相当する。
一方、第1の差分値のいずれか1つでもS605の判定を満たさなければ、被写体の動きが連続性を有していないと判断し、S608へ進む。S608では、被写体が非動体である判定される。
前述のように、第1の閾値Th1は第2の差分値が大きいほど大きい値をとる。例えば被写体の横切りにより、第2の差分値が大きくなると、第1の閾値Th1が大きくなることから、別被写体の横切りの影響を受けていない第1の差分値は第1の閾値Th1を満たさないので、非動体と判定される。これに対し、狙っている被写体が継続的に移動している場合は、第2の差分値が大きくなったとしても各々の第1の差分値が第1の閾値Th1を満たし、動体判定される。
動体と判定された場合、S405のタイミングで、予測部2124によって、将来の時刻ti+2における像面位置の予測点が算出され、S408のタイミングでその予測点に像面位置が移動するようにフォーカスレンズを駆動する。
上記説明では、第2の差分値は、連続性判定の対象とする焦点検出結果の範囲に対応する(pi+1~pi-2)の最初と最後の像面位置の差分であるものとして説明したがこれに限らない。第2の差分値は、連続性判定の対象とする焦点検出結果の範囲に概ね相当する範囲被写体がどの程度動いたかを判断するための差分値であれば良く、着目する範囲内で2つの焦点検出結果の差分値を算出すれば良い。例えば、図8(a)に示すように、予め決められた数の像面位置を記憶している前提において、記憶している像面位置のうち、最大値と最小値との差分値を第2の差分値としても良い。また、図8(b)に示すように、記憶している像面位置のうち、最新の像面位置と最古の像面位置との差分値を第2の差分値としても良い。このようにすることで、ノイズなどによる像面位置のばらつきや、判定タイミングによる影響を軽減することが可能となる。
以上説明したように本実施例では、焦点検出結果の連続性判定のための閾値(第1の閾値)を、撮影している被写体とは別被写体の横切りを考慮して設定する。より具体的には、第2の差分値に基づく第1の閾値Th1に基づき第1の差分値を使った連続性判定を行う。本実施例では連続性判定に基づいて動体判定を行い、動体と判定された場合に予測駆動を行う。このような連続性判定を行うことで、撮影している被写体とは別被写体の横切りによる影響を低減してより精度よくフォーカスレンズの駆動を制御することができる。
<変形例>
また、図6では、最もシンプルな動体判定方法について説明したが、図9のフローチャートを用いて、より安定した動体判定方法の一例について説明する。本実施例では、被写体距離が遠い場合には、図6で説明した第2の差分値に基づく第1の閾値Th1の算出を実行しない。また、第1の差分値と第1の閾値Th1との比較の結果、第1の差分値がより大きかったとしても、動体判定対象とする焦点検出結果の範囲での被写体の動き量が小さいと判断される場合には、動体として判定しない。
図10に示すように、本実施例で動体判定に用いる記憶情報の数は6つである。第1の差分値Dif1を連続性判定対象とする焦点検出結果の範囲で2つ前の像面位置との差分、例えば(p-p)とする。また、第2の差分値Dif2を連続性判定対象とする焦点検出結果の範囲の最大値と最小値の差分(p-p)とする。また、第3の差分Dif3を動体判定対象とする焦点検出結果の範囲の最初と最後の像面位置の差分(p-p)として説明していく。なお、各種判定に用いる記憶情報の数は適宜変更可能である。
まず初めに、S901で第1の差分値を算出し、これをS902で4回繰り返すことで、(p-p)、(p-p)、(p-p)、(p-p)を求める。
次にS903で被写体距離が所定以上かどうか判定し、以上であればS904に、そうでなければS908に進む。ここで用いる被写体距離は20mのように一律でも良いし、レンズの焦点距離F[mm]に応じて算出される値にしても良い。
S904では第3の閾値Th3を算出する。本実施例で第3の閾値Th3は被写体距離に応じて設定される。例えば、被写体距離が遠くなるに応じて、小さくする。
S905では第2の差分値を算出する。ここでは連続性判定対象とする焦点検出結果の範囲の中で最大値と最小値となるpとpの差分値(p-p)をDif2とする。S906ではDif2が第3の閾値Th3よりも大きいかどうかを判定し、大きければS907へ進み、そうでなければS908へ進む。
次に、S907では第2の差分値Dif2を元に、第1の閾値Th1を算出する。ここでは一例として、6つの記憶情報を用いて動体判定を行うため、例えば、第1の閾値Th1をTh1=(Dif2)/8とする。ただし、3つの記憶情報を用いて動体判定を行った場合には、Th1=(Dif2)/4といったように、動体判定に用いる記憶情報の数に応じて、第1の閾値Th1と第2の差分値Dif2の比率を変更することも可能である。
一方、S908に進んだ場合は、第2の差分値Dif2によらずに例えば、被写体深度の深さに基づく値、被写体距離に基づく値、固定値にすることも可能であるが、本実施例ではその詳細は問わない。
次に、S909とS910とでは、第1の差分値Dif1が第1の閾値Th1よりも大きいかどうかの判定を繰り返す。第1の差分値Dif1のすべてでこの条件を満たした場合、S911へ進み、1つでも条件を満たさなければ、S915へと進み非動体であると判定される。なお、S909及びS910の処理が本実施例の連続性判定に相当する。
S911では第2の閾値Th2を算出する。この算出方法についても、被写体深度の深さや、被写体距離に基づく方法が考えられ、本実施例ではその詳細は問わないが、第3の閾値Th3よりも小さい値になるように設定される。
次にS912では第3の差分Dif3を算出する。ここでは、先にも述べたように動体判定対象とする焦点検出結果の範囲の最初と最後の像面位置にあたるpとpの差分(p-p)を第3の差分Dif3をとする。
S913では、第3の差分Dif3が第2の閾値Th2よりも大きいかどうかの判定を行い、大きければS914へ進み動体と、そうでなければS915へ進み非動体と判定し、処理を終了する。なお、連続性判定とS913の処理が本実施例の動体判定に相当する。
以上のように、より安定した動体判定方法の一例について説明したが、図6のフローチャートに対して追加している部分の処理については、すべてを採用する必要はなく、その一部のみ採用することも可能である。
以上、変形例においても、動体判定を行うことで、被写体の横切りなどによる動体の誤判定を防止することで、移動被写体に対するピントの追従性を低下させることなく、安定的かつ応答性に優れた自動焦点調整動作を提供することが可能となる。なお、本実施例中で説明した、前記第1の閾値が前記第2の差分値に基づく割合、前記第2の閾値、前記第3の閾値は、各種条件によって適宜変更することも可能である。
例えば、像面位置を検出する周期が短いほど、検出される像面位置の差分も小さくなるため、像面位置に関する閾値を小さくしても良い。
または、像面位置を記憶している期間の長さが長くなるほど、検出される像面位置の全体的な差分は大きくなるため、像面位置に関する閾値を大きくしても良い。
または、被写体速度が速くなるほど、時間当たりの像面位置の変化量は大きくなるため、像面位置に関する閾値を大きくしても良い。
[実施例2]
実施例1と実施例2とでは、第2の差分の算出方法が異なる。
実施例1では、連続性判定対象とする焦点検出結果の範囲の最初と最後の像面位置の差分を第2の差分値(Dif2)とし、第2の差分値(Dif2)に基づいて第1の閾値を算出することを説明した。これに対し実施例2では、連続性判定対象とする焦点検出結果の範囲で像面位置の差分値が最大となるものを第2の差分値(Dif2)とする。
例えば、図11(a)の場合、時系列的に隣接する像面位置の各差分の中で、最大の差分値となるものは、(pi+1-p)となり、一方図11(b)の場合、(pi-1-pi-2)となる。
このように、実施例2においても、第2の差分値(Dif2)は、連続性判定の対象とする焦点検出結果の範囲に含まれる2つの焦点検出結果に基づく差分である。
その他、図4、図5、図6などの処理については、実施例1と同様のため説明は割愛する。
本実施例によれば、実施例1と同様に、焦点検出結果の連続性判定のための閾値(第1の閾値)を、撮影している被写体とは別被写体の横切りを考慮して設定する。このことから、実施例1と同様に、撮影している被写体とは別被写体の横切りによる影響を低減してより精度よくフォーカスレンズの駆動を制御することができる。
[実施例3]
以下、実施例3について図面に基づいて説明するが、実施例1と同様の部分については説明を割愛し、異なる部分の説明を行う。
実施例1及び実施例2では、撮影している被写体とは別被写体の横切りを考慮した連続性判定に基づいて動体判定を行い、動体と判定された場合に予測駆動を行うことを説明した。これに対し実施例3では、動体判定の結果によらず、撮影している被写体とは別被写体の横切りを考慮した連続性判定に基づいて、予測駆動を行うか否かを制御する。
図12は、サーボモードにおける処理を示すフローチャートである。S401~S407については、実施例1と同様のため説明を割愛する。
次にS1201では、後述の予測駆動判定処理が実行される。予測駆動判定処理では、別被写体の横切りなどが発生したと判断される場合には予測駆動不可と判定する。別被写体の横切りなどが発生していないと判断される場合には、予測駆動可能と判定する。
S1202では、S1201で予測駆動可能と判定されたと判断された場合はS1203に進み、S405の予測演算結果に基づいてフォーカスレンズの駆動を行う。一方、S1201で予測駆動不可と判定されたと判断された場合はS408へ進み、単純に検出された像面位置に対するフォーカスレンズの駆動を行う。つまり、S404の動体判定によって動体であると判定され、S405で予測演算処理を行っていても、S1201によって予測駆動不可と判定されれば予測結果に基づいたフォーカス駆動は行わない。撮影していた被写体とは別の被写体の横切りなどが発生した場合にはあくまで手前の被写体にピントを合わせ、両被写体に対応する焦点検出結果を使った予測駆動が実行しないので、どちらの被写体にもピントが合わない事態を回避することができる。
ここで、S403の動体判定処理について図13を用いて説明する。実施例1のS604における第1の閾値の算出処理は、第2の差分値に基づいて第1の閾値Th1を算出していたが、実施例3のS609では一例として、第1の閾値Th1を固定値とするが、本実施例ではその詳細は問わない。例えば、被写体深度の深さに基づく値、被写体距離に基づく値、固定値にすることも可能である。また、焦点深度に基づいて変更しても良い。このため、実施例3においては実施例1のS603及びS604の処理は実行されないその他の処理に関しては実施例1と同様であることから、ここでは説明を省略する。
次に、S1201の予測駆動判定処理について図14を用いて説明する。
まずS1401において、第2の差分値Dif2を算出し、S1402で第1の閾値Th1を算出する。ここで算出する第1の閾値Th1は、例えば実施例1や実施例2で前述した方法によって算出する。
次にS1403、S1404において、第1の差分値Dif1のすべてが第1の閾値Th1よりも大きいかどうかの判定を行う、第1の差分値Dif1のすべてが第1の閾値Th1よりも大きいのであればS1405へ進み予測駆動可能と判定される。第1の差分値Dif1のうち1つでも第1の閾値Th1よりも大きくないのであればS1406へ進み、予測駆動不可と判定される。ここで用いられる第1の差分値は、S403の動体判定処理で算出済みの値と同様である。
[実施例4]
以下、実施例4について図面に基づいて説明するが、実施例1、3と同様の部分については説明を割愛し、異なる部分の説明を行う。
実施例1乃至実施例3では、撮影している被写体とは別被写体の横切りを考慮した連続性判定の結果に応じて予測駆動を制御する場合を説明した。これに対し実施例4では、この連続性判定の結果に応じて、焦点検出結果が想定から大きく異なることを検出するための乖離閾値を変更する例を説明する。図3のように、像面位置の変化量が乖離閾値よりも大きい場合には、フォーカスレンズの駆動が禁止される。乖離閾値については後述する。
図15は、サーボモードにおける処理を示すフローチャートである。S401~S407については、実施例3と同様のため説明を割愛するS407で焦点検出処理が終了したと判定されると、S1501に移行する。
S1501の乖離閾値計算処理では、後述する処理により乖離閾値が計算される。
S1502では、S402の焦点検出処理で算出されたデフォーカス量とS1501で計算された乖離閾値とを使った比較を行う。より具体的には、予測演算によって予測された像面位置と算出されたデフォーカス量から算出された像面位置との乖離量(差分量)が乖離閾値以上であるか否かを判定する。乖離量が乖離閾値以上であれば、フォーカスレンズの駆動を行わない。デフォーカス量が乖離閾値よりも小さいと判定された場合には、S408に遷移する。
S408では、前述のように、S402の焦点検出結果に基づいてフォーカスレンズの駆動を行う。S405において予測演算処理が行われていた場合、その予測結果に基づいてフォーカスレンズの駆動を行う。乖離量が乖離閾値以上である場合にフォーカス駆動を制限することで、例えば撮影していた被写体とは別被写体が横切った場合でも、撮影していた被写体に対するピント状態を維持することができる。
次にS1501の乖離閾値計算処理について図16を用いて説明する。
ます、S1601で乖離閾値を算出する。乖離閾値は、被写体の移動速度や被写体距離などの撮影条件に応じて設定することが可能である。また、像面位置における近側方向の乖離閾値Thnearと遠側方向の乖離閾値Thfarとを、別の値として設定することも可能である。乖離閾値は、デフォーカス量が想定から大きく乖離している検出できる閾値であれば、算出方法は上述したものに限らない。
次に、S1602で第2の差分値Dif2を算出し、S1603では、Dif2に応じた第1の閾値Th1を算出する。第2の差分値Dif2と第1の閾値Th1の算出方法は実施例3と同様のため、ここでは説明を割愛する。
次にS1604、S1605おいて、第1の差分値Dif1のすべてが第1の閾値Th1よりも大きいかどうかの判定を行う。第1の差分値Dif1のすべてが第1の閾値Th1よりも大きいのであれば本フローの処理を終了する。第1の差分値Dif1の1つでも第1の閾値Th1よりも小さい場合は、S1606へと遷移する。
1606では、乖離閾値を、S1601で算出された乖離閾値より小さくなるよう再計算する。これにより、別被写体が横切った場合には焦点検出結果に基づく像面位置変化の差分が乖離閾値以上になりフォーカスレンズの駆動が停止されやすくなるため、別被写体の横切りによる影響を低減することができる。
S1601において乖離閾値として像面位置における近側方向の乖離閾値Thnearと遠側方向の乖離閾値Thfarとを設定した場合には次の処理を行う。すなわち、近側方向の乖離閾値Thnearと遠側方向の乖離閾値Thfarのそれぞれが、S1601で算出された乖離閾値より小さくなるよう再計算する。を再計算する。ここで、Th´nearと遠側方向Th´farを算出するが、Thnear>Th´near、Thfar>Th´farとなるようにS1601で算出された閾値よりも小さな値となるように算出して処理を終了する。
実施例4では、焦点検出結果に関する乖離量が乖離閾値以上である場合にフォーカスレンズの駆動を停止する。撮影している被写体とは別被写体の横切りを考慮した連続性判定の結果に応じて、焦点検出結果が想定から大きく異なることを検出するための乖離閾値を変更する。より具体的には、この連続性判定により連続性がないと判定され場合は、連続性があると判定された場合よりも、乖離閾値が小さくなるように設定する。これにより、撮影している被写体とは別被写体の横切りによる影響を低減してより精度よくフォーカスレンズ駆動を制御することができる。
[実施例5]
以下、実施例5について図面に基づいて説明するが、実施例1、3、4と同様の部分については説明を割愛し、異なる部分の説明を行う。
実施例5では、デフォーカス量が実施例4で説明した乖離閾値を超えてフォーカスレンズの駆動が停止される期間を制御するためのタイマー時間(所定時間)を、撮影している被写体とは別被写体の横切りを考慮した連続性判定の結果に応じて設定する。
図17は、サーボモードにおける処理を示すフローチャートである。S401~S407については実施例3と同様であり、S1501及びS1502は実施例4と同様のため、ここでは説明を割愛する。
S1502で閾値以上であると判定された場合、S1701へ進み、そうでなければS1705へ進む。S1701ではタイマー設定を行う。このタイマーは、S402で算出されるデフォーカス量が乖離閾値を超えている間カウントされ続け、設定されたタイマー時間を満了すると、S1705へ進みタイマーを終了し、フォーカスレンズの駆動を再開する。(S1702~S1704)。
以下、図18を用いてS1701のタイマー設定処理について説明する。
まず、S1801でタイマー時間を設定する。ここでは、例として600msとする。また、ここで設定されるタイマー時間は、SW1保持のAF動作中と、SW2押下の連続撮影中とで変更しても良い。S1802~S1805の処理は、これまでの実施例における説明と同様なので説明は割愛する。S1806ではタイマー時間の再設定を行う。ここで設定されるタイマー時間は、S1801で設定されたタイマー時間より短い時間とし、例えば100msとする。
こうすることで、撮影していた被写体に対応する焦点検出結果とそれとは別の横切り被写体に対応する焦点検出結果とを用いた予測に基づくフォーカスレンズの駆動を行い、ピントが合わなくなってしまったとしても、次の効果を得ることたできる。すなわち、乖離閾値を超えてフォーカスレンズの駆動が停止してから再度駆動するまでの時間を短くすることができるので、元の被写体に対してすばやくピントを復帰させることが可能となる。
実施例5では、焦点検出結果に関する乖離量が乖離閾値以上でフォーカスレンズの駆動を停止した場合に、フォーカスレンズの駆動を停止させる時間を、撮影している被写体とは別被写体の横切りを考慮した連続性判定の結果に応じて変更する。より具体的には、この連続性判定により連続性がないと判定され場合は、連続性があると判定された場合よりも、フォーカスレンズの駆動を停止させる時間が短くなるように設定される。これにより、撮影している被写体とは別被写体の横切りによる影響を低減してより精度よくフォーカスレンズの駆動を制御することができる。
[実施例6]
以下、実施例6について図面に基づいて説明するが、実施例1、3、4と同様の部分については説明を割愛し、異なる部分の説明を行う。
実施例6では、撮影している被写体とは別の被写体が横切ったと判断した場合に、それまでに記憶された焦点検出結果を削除することで、横切った被写体にピントを合わせ続けられるようにする。
図19は、サーボモードにおける処理を示すフローチャートである。S401~S408、S1201~S1203の処理については実施例3と同様のため説明を割愛する。
S1202で予測駆動判定がNGと判定された場合、S1901に進み、それよりも以前に記憶された記憶情報は削除される。例えば、図7における時刻ti+1のタイミングで判定された場合、時刻tを含むそれよりも前に取得された像面位置p~pi-nは記憶情報から削除される。
実施例6では、撮影している被写体とは別の被写体が横切ったと判断した場合に、それまでに記憶した焦点検出結果を削除する。これにより、撮影している被写体の焦点検出結果を用いて予測駆動されないようになるため、横切った別被写体に対してより精度よくフォーカスレンズ駆動を制御することができる。
[実施例7]
以下、実施例7について説明する。実施例3~5では、第1の差分値が第1の閾値よりも小さいと判定された場合に、(1)予測結果に基づくフォーカスレンズ駆動を行わない(2)乖離閾値を小さくする(3)タイマー時間を短く設定することを説明した。本実施例では、これら3つの実施例において上記判定がなされたのち、第1の差分値が第1の閾値よりも大きいと判定された期間が所定期間継続されたことを条件に、前記(1)~(3)それぞれの処理をやめる。
これについて、特に実施例3を例として、図20を用いて説明するが、S401~S408、S1201~S1203の処理については実施例3と同様のため説明を割愛する。
S2001は、S1201で第1の差分値が第1の閾値よりも小さいと判定された場合の処理である。S2001では、予測駆動不可の判定がなされてから所定期間経過するまでは、S1201で第1の差分値が第1の閾値よりも大きいと判定されたとしても、S408へ進み予測結果は用いずにフォーカスレンズ駆動を行う。第1の差分値が第1の閾値よりも大きいと判定された期間が所定期間以上経過してからS1203へ進み、予測結果に基づくフォーカスレンズの駆動を再開する。
例えば図21を例にして、時刻ti+1で第1の閾値よりも小さいと判定された場合、次の時刻ti+2で第1の閾値より大きいと判定されたとしても、その期間がまだ所定期間継続されていないため、予測を用いたフォーカスレンズの駆動は再開しない。時刻ti+4で初めて所定期間経過したため、予測を用いたフォーカスレンズの駆動を再開する。実施例4の場合、この処理が図16のS1604とS1606の間に追加され、実施例5の場合、この処理が図18のS1804とS1806の間に追加されることで、処理の再開まで安定期間を設定する。
また、この所定期間は単純な経過時間(例えば300ms)としてもよいし、位置情報の取得回数(例えば3回)としてもよい
実施例7では、撮影している被写体とは別被写体の横切りを考慮した連続性判定の結果に基づいてフォーカスレンズの駆動を制限した場合に、所定期間を経過するまではフォーカスレンズの駆動の制限を解除しない。これにより、撮影している被写体とは別被写体の横切りがあった場合に不用意フォーカス駆動することを防ぐ。横切りが発生しピントが不安定になりうる状況から、安定した状態に遷移してから通常の制御に復帰させることで、安定したフォーカス制御を行うことができる。
[その他の実施例]
なお、前述の実施例でフローチャートを用いて説明した動作は、同様の目的を達成することができるように、適宜実行されるステップの順序を変更することが可能である。
また、本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークあるいは記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現できる。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、ここでは本発明の好ましい実施形態について説明した。なお、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
103 フォーカスレンズ
105 フォーカスレンズ駆動部
106 レンズ制御部
20 カメラ本体
201 撮像素子
204 AF信号処理部
212 カメラ制御部
2121 AF制御部
2122 動き判定部
2124 予測部

Claims (11)

  1. 複数の焦点検出結果を取得する焦点検出手段と、
    前記複数の焦点検出結果に基づいて第1の閾値を設定する設定手段と、
    前記複数の焦点検出結果と前記第1の閾値との比較により、被写体の動きに連続性があるか否かを判定する連続性判定手段と、
    前記連続性判定手段によって焦点検出結果の連続性がないと判定された場合に、前記複
    数の焦点検出結果を用いたフォーカスレンズの駆動を制限する制御手段と、を有し、
    前記連続性判定手段は、前記複数の焦点検出結果を用いて、前記複数の焦点検出結果の差分である第1の差分値を、時系列的に差分として複数算出し、前記複数の第1の差分値を前記第1の閾値と比較することにより、被写体の動きに連続性があるか否かを判定し、
    前記設定手段は、前記複数の焦点検出結果に対応する所定の期間に検出された焦点検出
    結果のうち最初の焦点検出結果と最後の焦点検出結果との差分である第2の差分値に基づ
    いて前記第1の閾値を設定し、
    前記制御手段は、前記連続性判定手段によって被写体の動きに連続性があると判定され
    た場合には、前記複数の焦点検出結果に基づいて予測された将来の像面位置に対応したフォーカスレンズの駆動を実行することを特徴とする撮像装置。
  2. 複数の焦点検出結果を取得する焦点検出手段と、
    前記複数の焦点検出結果に基づいて第1の閾値を設定する設定手段と、
    前記複数の焦点検出結果と前記第1の閾値との比較により、被写体の動きに連続性があるか否かを判定する連続性判定手段と、
    前記連続性判定手段によって焦点検出結果の連続性がないと判定された場合に、前記複
    数の焦点検出結果を用いたフォーカスレンズの駆動を制限する制御手段と、を有し、
    前記連続性判定手段は、前記複数の焦点検出結果を用いて、前記複数の焦点検出結果の差分である第1の差分値を、時系列的に差分として複数算出し、前記複数の第1の差分値を前記第1の閾値と比較することにより、被写体の動きに連続性があるか否かを判定し、
    前記設定手段は、前記複数の焦点検出結果に対応する所定の期間に検出された焦点検出
    結果のうち最も近い像面位置に対応する焦点検出結果と最も遠い像面位置に対応する焦点
    検出結果との差分である第2の差分値に基づいて前記第1の閾値を設定し、
    前記制御手段は、前記連続性判定手段によって被写体の動きに連続性があると判定され
    た場合には、前記複数の焦点検出結果に基づいて予測された将来の像面位置に対応したフォーカスレンズの駆動を実行することを特徴とする撮像装置。
  3. 前記設定手段は、前記第2の差分値が所定値である場合に設定する第1の閾値よりも、
    前記第2の差分値が前記所定値よりも小さい場合に設定する第1の閾値のほうが小さくな
    るように、前記第1の閾値を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記連続性判定手段によって被写体の動きに連続性がないと判定され
    た場合に、連続性があると判定された場合と比較して、より少ない焦点検出結果を用いて
    フォーカスレンズの駆動を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1
    項の記載の制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記連続性判定手段によって被写体の動きに連続性があると判定され
    た場合には、複数の焦点検出結果に基づいて予測された将来の像面位置に対応したフォー
    カスレンズの駆動を制御し、
    前記連続性判定手段によって焦点検出結果の連続性がないと判定された場合には、前記複数の焦点検出結果に基づいて予測された将来の像面位置に対応したフォーカスレンズの駆動を実行しないことを特徴とする請求項に記載の制御装置。
  6. 前記複数の焦点検出結果を記憶することができる記憶手段を有し、
    前記記憶手段は、前記連続性判定手段によって被写体の動きに連続性がないと判定され
    た場合には、記憶された焦点検出結果を削除することを特徴とする請求項に記載の制御
    装置。
  7. 前記制御手段は、前記連続性判定手段によって被写体の動きに連続性がないと判定され
    てから所定期間が経過するまでは、前記連続性判定手段によって焦点検出結果の連続性が
    あると判定されたとしても、前記複数の焦点検出結果に基づいて予測された将来の像面位置に対応したフォーカスレンズの駆動を実行しないことを特徴とする請求項に記載の制御装置。
  8. 複数の焦点検出結果を取得する焦点検出手段と、
    前記複数の焦点検出結果に基づいて第1の閾値を設定する設定手段と、
    前記複数の焦点検出結果と前記第1の閾値との比較により、被写体の動きに連続性があるか否かを判定する連続性判定手段と、
    前記焦点検出結果が乖離閾値以上の場合にフォーカスレンズの駆動を停止する制御手段と、を有し、
    前記連続性判定手段は、前記複数の焦点検出結果を用いて、前記複数の焦点検出結果の差分である第1の差分値を、時系列的に差分として複数算出し、前記複数の第1の差分値を前記第1の閾値と比較することにより、被写体の動きに連続性があるか否かを判定し、
    前記設定手段は、前記複数の焦点検出結果に対応する所定の期間に検出された焦点検出
    結果のうち最初の焦点検出結果と最後の焦点検出結果との差分である第2の差分値に基づ
    いて前記第1の閾値を設定し、
    前記制御手段は前記連続性判定手段による判定の結果に応じて前記乖離閾値又は前記フォーカスレンズの駆動を停止させる所定時間を異ならせることを特徴とする撮像装置。
  9. 複数の焦点検出結果を取得する焦点検出手段と、
    前記複数の焦点検出結果に基づいて第1の閾値を設定する設定手段と、
    前記複数の焦点検出結果と前記第1の閾値との比較により、被写体の動きに連続性があるか否かを判定する連続性判定手段と、
    前記焦点検出結果が乖離閾値以上の場合にフォーカスレンズの駆動を停止する制御手段と、を有し、
    前記連続性判定手段は、前記複数の焦点検出結果を用いて、前記複数の焦点検出結果の差分である第1の差分値を、時系列的に差分として複数算出し、前記複数の第1の差分値を前記第1の閾値と比較することにより、被写体の動きに連続性があるか否かを判定し、
    前記設定手段は、前記複数の焦点検出結果に対応する所定の期間に検出された焦点検出
    結果のうち最も近い像面位置に対応する焦点検出結果と最も遠い像面位置に対応する焦点
    検出結果との差分である第2の差分値に基づいて前記第1の閾値を設定し、
    前記制御手段は前記連続性判定手段による判定の結果に応じて前記乖離閾値又は前記フォーカスレンズの駆動を停止させる所定時間を異ならせることを特徴とする撮像装置。
  10. 前記設定手段は、前記連続性判定手段によって被写体の動きに連続性があると判定され
    た場合に設定する乖離閾値よりも、前記連続性判定手段によって被写体の動きに連続性が
    ないと判定された場合に設定する乖離閾値が小さくなるように、乖離閾値を設定すること
    を特徴とする請求項8又は請求項9に記載の制御装置。
  11. 前記設定手段は、前記連続性判定手段によって被写体の動きに連続性があると判定され
    た場合に設定する所定時間よりも、前記連続性判定手段によって被写体の動きに連続性が
    ないと判定された場合に設定する所定時間が小さくなるように、所定時間を設定すること
    を特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載の制御装置。
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