JP7352175B2 - トルバプタン製剤 - Google Patents

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本発明は、トルバプタン製剤に関する。
トルバプタンは、心不全や肝硬変における体液貯留および常染色体優性多発性嚢胞腎の進行抑制のために用いられる選択的競合的バソプレシン受容体拮抗薬であり、鬱血性心不全、肝硬変、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)による低ナトリウム血症の治療や、常染色体雄性多発性嚢胞腎の腎容積増加抑制および腎機能低下抑制のために用いられている。
トルバプタンは、水に溶けにくい難溶性化合物であり、このような難溶性化合物を医薬の有効成分として用いる場合、溶出性および吸収性が低く、バイオアベイラビリティに乏しいという問題がある。したがって、難溶性化合物の溶出性を向上させるために、有効成分の非晶質化がしばしば試みられている。
例えば、特開平11-21241号公報(特許文献1)では、溶出性のよいトルバプタン製剤の提供を目的として、結晶性トルバプタンと、2%水溶液に調製したときの20℃での粘度が3~6cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースとを、重量比1:0.5の割合で、エタノールとジクロロメタンの混合溶媒に溶解させた後、この混合溶媒を噴霧乾燥にて留去することにより、非晶質化したトルバプタン粒子を得ている。
また、特開2018-158893号公報(特許文献2)では、溶出性のよいトルバプタン製剤の提供を目的として、エタノールまたはエタノール水溶液に結晶性トルバプタンと安定化剤とを含有させたトルバプタン含有液を、賦形剤によって構成される核部に噴霧し、エタノールまたはエタノール水溶液を留去させることにより、核部の表面が、非晶質トルバプタンと安定化剤とを含む被覆層で被覆された造粒物を得ている。
特開平11-21241号公報 特開2018-158893号公報
しかしながら、本発明者らは、特許文献1および特許文献2に記載の方法で製造された非晶質トルバプタンを含む粒子や造粒物を打錠用顆粒として錠剤化し、打錠直後にトルバプタンの溶出率を測定すると、打錠前の顆粒(造粒物)が有する本来の溶出率よりも低下してしまうことを見出した。この打錠直後に低下した溶出率は、経時的に回復し、1ヶ月程度で顆粒状態と同等にまで戻ることが確認されたが、製品試験のタイミング等の事情を鑑みると、打錠直後の一時的な溶出性の低下は回避することが望まれる。
そこで、本発明の目的は、打錠直後から溶出性のよいトルバプタン製剤を提供することである。
本発明者らは、非晶質化したトルバプタンを含む顆粒を打錠した際に溶出率が一時的に低下することについて鋭意研究し、打錠に供する顆粒の表面に非晶質化したトルバプタンが露出している場合、打錠により非晶質化トルバプタンどうしが接触して露出面積が低下することが溶出率低下の要因となっている可能性があると考えた。発明者らの検討結果に基づいて、本発明は以下のように構成される。
本発明に従ったトルバプタン製剤は、顆粒を含む錠剤であって、顆粒は、非晶質のトルバプタンを表面の少なくとも一部に有する核粒子と、核粒子を被覆する水溶性の被覆層とを備える。
このようにすることにより、トルバプタン製剤の製造において顆粒を打錠した際、被覆層どうしが接触することとなり、被覆層の内側の核粒子表面に存在する非晶質トルバプタンどうしが接触することを防ぐことができる。被覆層は水溶性であるので、速やかに水に溶解し、非晶質のトルバプタンが速やかに露出する。各顆粒中の非晶質のトルバプタンどうしは打錠時に接触しないので、露出した非晶質のトルバプタンの表面積は低下していない。このようにして、本発明に従ったトルバプタン製剤は、打錠直後の非晶質トルバプタンの溶出率の低下を回避することができる。
また、本発明に従ったトルバプタン製剤においては、被覆層はマンニトールを含むことが好ましい。
本発明に従ったトルバプタン製剤においては、被覆層の重量は、核粒子の重量の10%以上であることが好ましい。
本発明に従ったトルバプタン製剤においては、核粒子は、核部と、非晶質トルバプタンおよび安定化剤を含み核部を被覆する薬物層とを有する粒子であることが好ましい。
本発明に従ったトルバプタン製剤の製造方法は、非晶質のトルバプタンを表面の少なくとも一部に有する核粒子の表面に水溶性賦形剤を含む水溶液を噴霧し乾燥させることにより被覆層を形成し、顆粒を得る被覆層形成工程と、顆粒を打錠する打錠工程とを含む。
本発明に従ったトルバプタン製剤の製造方法においては、核粒子は、エタノールまたはエタノール水溶液にトルバプタンと安定化剤とを含有させたトルバプタン含有液を調製し、当該トルバプタン含有液を核部に噴霧し、エタノールまたはエタノール水溶液を留去させることにより得られることが好ましい。
本発明に従ったトルバプタン製剤の製造方法においては、水溶性賦形剤は、マンニトールであることが好ましい。
本発明に従ったトルバプタン製剤の製造方法は、被覆層形成工程において、水溶性賦形剤を含む水溶液の固形分総重量は、当該被覆層形成工程で用いられる核粒子の総重量の10%以上であることが好ましい。
以上のように、本発明によれば、打錠直後から溶出性のよいトルバプタン製剤を提供することができる。
実施例1のトルバプタン製剤の溶出挙動を示す図である。 比較例1のトルバプタン製剤の溶出挙動を示す図である。 実施例2~実施例5のトルバプタン製剤の溶出挙動を示す図である。
本発明に従ったトルバプタン製剤は、顆粒を含む錠剤であって、顆粒は、非晶質のトルバプタンを表面の少なくとも一部に有する核粒子と、核粒子を被覆する水溶性の被覆層とを備える。
核粒子は、核部の表面が非晶質トルバプタンを含む薬物層で被覆された粒子であってもよいし、核部を有さない非晶質トルバプタン自身からなる粒子であってもよい。好ましくは、核部の表面が非晶質トルバプタンを含む薬物層で被覆された粒子がよい。ここで、核部は、特に制限されるものではなく、賦形剤等で構成される。薬物層は、非晶質トルバプタンとともに安定化剤を含有していることが好ましい。
なお、核部の表面が非晶質トルバプタンを含む薬物層で被覆された粒子は、特許文献2に記載の方法で得ることができ、核部を有さない非晶質トルバプタン自身からなる粒子は、特許文献1に記載の方法で得ることができる。
以下、核部と、非晶質トルバプタンおよび安定化剤を含み核部を被覆する薬物層とを有する粒子について、詳述する。
トルバプタンは、次の式(I)で表される構造を有する化合物およびその鏡像異性体であり、IUPAC名では、「N-{4-[(5RS)-7-Chloro-5-hydroxy-2,3,4,5-tetrahydro-1H-benzo[b]azepine-1-carbonyl]-3-methylphenyl}-2-methylbenzamide」であり、バソプレシンV受容体阻害作用を有する医薬品の有効成分として用いられている。
Figure 0007352175000001
非晶質(アモルファスともいう。)のトルバプタンは、結晶構造を有しない不定形の状態である。非晶質であるか否かは、X線回折によって判断することができる。トルバプタン(結晶性のトルバプタン)は、一例として後述する製造方法に従い、安定化剤とともにエタノールまたはエタノール水溶液に含有させ、これを核部に噴霧することにより、非晶質化できる。このようにして核部の表面に形成された薬物層は、非晶質のトルバプタンが安定化剤からなるマトリクス中に分散した固体分散体によって構成されている。
本発明のトルバプタン製剤において、安定化剤とは、結晶性のトルバプタンを非晶質化しうるポリマーを意味する。安定化剤は、結晶性トルバプタンを非晶質化しうるものであれば特に限定されないが、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン(ポリビニルピロリドン)、コポリビドン(ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合物)、メチルセルロース、ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、およびアミノアルキルメタクリレートコポリマーEからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく挙げられる。より好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、コポリビドンが挙げられ、具体的には、ヒドロキシプロピルセルロースとして、日本曹達社のHPCシリーズ、信越化学工業社のL-HPC(登録商標)等、ポビドンとして、第一工業製薬社のアイフタクト(登録商標)シリーズ、BASF社のコリドン(登録商標)シリーズ、ウイルバー・エリスファーマ社(プラスドン(登録商標)シリーズ)等、コポリビドンとして、BASF社のコリドン(登録商標)シリーズ、ウイルバー・エリスファーマ社(プラスドン(登録商標)シリーズ)等が挙げられる。
安定化剤としては、粘度が低いものが好ましい。低粘度の安定化剤であれば、より優れた溶出性を実現できる。具体的には、2%水溶液における20℃での粘度が6mPa・s以下であるものが好ましく、より好ましくは3mPa・s未満である。このような低粘度の安定化剤としては、ヒドロキシプロピルセルロースまたはコポリビドンであって、前記粘度範囲のものが好適である。特に好ましくは、2%水溶液における20℃での粘度が3mPa・s未満であるヒドロキシプロピルセルロースである。
薬物層中におけるトルバプタンに対する安定化剤の重量比率は、トルバプタン(結晶性トルバプタン)が非晶質化する限りにおいては特に限定されないが、例えば、トルバプタン:安定化剤が1:0.25~1:2、好ましくは1:0.25~1:1の範囲で設定される。なお、この重量比率は、後述する製造方法で使用する「トルバプタン含有液」におけるトルバプタンに対する安定化剤の重量比率と同一と見なすことができる。
核部を構成する賦形剤としては、例えば、糖類(ブドウ糖、果糖、乳糖(乳糖水和物を含む)、白糖、トレハロース、麦芽糖、オリゴ糖等)、結晶セルロース類(結晶セルロース等)、デンプン類(トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、コメデンプン、コムギデンプン等)、糖アルコール類(マンニトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール等)、リン酸ナトリウム類、リン酸カルシウム類(リン酸水素カルシウム等)、ゼラチンなどが挙げられるが、これらに限定されない。賦形剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。賦形剤としては、乳糖、トウモロコシデンプン及び結晶セルロースを組合せて用いることが好ましい。
核部への薬物層の被覆は、例えば後述する製造方法に従い、行うことができる。薬物層は、核部の表面の少なくとも一部に付着して存在していればよく、必ずしも薬物層が核部の表面全体を覆っていなくてもよい。
なお、核部および薬物層には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、後述する各種添加剤を含有させることもできる。
核粒子の表面には、核粒子の表面を被覆する水溶性の被覆層が形成される。被覆層は、水溶性の材料で構成されていればよく、水溶性の賦形剤のみから形成されていることが好ましい。水溶性の賦形剤としては、マンニトール、精製白糖、乳糖等を用いることができ、マンニトールを用いることが好ましい。水溶性の賦形剤は1種のみであってもよいし、2種以上を併用してもよい。
核粒子の表面に被覆層を形成する方法としては、特に制限されないが、例えば、流動層造粒機等を用い、水溶性の賦形剤の水溶液を核粒子に噴霧し、乾燥させることにより、被覆層を形成できる。被覆層は別の方法で形成されてもよい。
被覆層の重量は、核粒子の重量の10%以上が好ましく、より好ましくは15%以上、さらに好ましくは20%以上がよい。
本発明のトルバプタン製剤は、上述の核粒子と被覆層とを備える顆粒とともに、目的や剤形に応じて、各種添加剤を含有することができる。トルバプタン製剤が含み得る添加剤の種類や量などは特に限定されない。各種添加剤としては、例えば、通常の賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤等が挙げられる。
トルバプタン製剤が上述の核粒子と被覆層とを備える顆粒とは別に含み得る賦形剤としては、特に制限はなく、例えば、核部を構成する賦形剤として前述したものと同様のものが挙げられる。
トルバプタン製剤が含み得る結合剤としては、例えば、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLD、メタクリル酸コポリマーS、ポビドン、ポリビニルアルコールポリエチレングリコールグラフトコポリマー、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒプロメロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カラギーナン、寒天、精製セラック、デキストリン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、プルラン、ペクチン、アラビアゴム等が挙げられるが、これらに限定されない。結合剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
トルバプタン製剤が含み得る崩壊剤としては、例えば、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、セルロース及びその誘導体(例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等)、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの中では、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウムが好ましい。崩壊剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
トルバプタン製剤が含み得る滑沢剤としては、例えば、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、コムギデンプン、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリルアルコール、ステアリン酸マグネシウム、セタノール、ゼラチン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリソルベート、マクロゴール、モノステアリン酸グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの中では、ステアリン酸マグネシウムが好ましい。滑沢剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
トルバプタン製剤が含み得る着色剤としては、例えば、食用青色2号、食用赤色3号、食用黄色4号、食用黄色5号、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、アルミニウムキレート(例えば、青色2号アルミニウムレーキ等)、酸化チタン、タルクなどが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、サムスカ(登録商標)錠と同じ青色を呈する製剤を得るためには、食用青色2号や青色2号アルミニウムレーキが選択される。着色剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
なお、着色剤は、上述の核粒子と被覆層とを備える顆粒とは別に含有させてもよいが、製剤における色むらを防止するためには、当該顆粒に含有させることが好ましく、具体的には、顆粒を形成する核部に含有させることが好ましい。核部に着色剤を含有させるにあたっては、核部を構成する賦形剤表面を予め着色剤で被覆しておけばよい。賦形剤への着色剤の被覆は、例えば、流動層造粒機にて浮遊状態とした賦形剤に、着色剤の溶液を噴霧することにより実施できる。噴霧する溶液に用いる溶媒としては、一般的には水系溶媒を用いることができ、例えば着色剤として食用青色2号を用いる場合、水及びエタノールの混合溶媒(水:エタノール(重量比)=1:0.5~8)を用いればよい。
本発明のトルバプタン製剤の剤形は、打錠された錠剤であれば、特に限定されず、例えば、素錠、フィルムコーティング錠、口腔内崩壊錠、チュアブル錠、トローチ剤等が挙げられる。
次に、本発明のトルバプタン製剤の製造方法を説明する。
本発明に従ったトルバプタン製剤の製造方法は、非晶質のトルバプタンを表面の少なくとも一部に有する核粒子の表面に水溶性賦形剤を含む水溶液を噴霧し乾燥させることにより被覆層を形成し、顆粒を得る被覆層形成工程と、顆粒を打錠する打錠工程とを含む。
核粒子は、例えば、エタノールまたはエタノール水溶液にトルバプタンと安定化剤とを含有させたトルバプタン含有液を調製し、当該トルバプタン含有液を核部に噴霧し、エタノールまたはエタノール水溶液を留去させることにより得ることができる。
トルバプタン含有液を調製するにあたり、エタノール水溶液を用いる場合、エタノール水溶液中に占める水の割合は、50重量%以下であることが好ましく、より好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下がよい。水の割合が多くなりすぎると、溶媒を除去しにくくなり、乾燥の際に高温を要する等のおそれが生じる。なお、エタノールおよび水の他に、残留が許容されうる溶媒を併用することもできる。
トルバプタン含有液を調製する際に用いるトルバプタンとしては、通常、結晶性のトルバプタンが用いられるが、非晶質のトルバプタンを用いてもよい。
トルバプタン含有液を調製するにあたり、エタノール/エタノール水溶液にトルバプタンおよび安定化剤を含有させる方法は、特に限定されず、例えば、トルバプタンと安定化剤とをエタノールまたはエタノール水溶液に溶解させてもよいし、あるいはトルバプタンを溶解した第1のエタノールまたはエタノール水溶液と、安定化剤を溶解した第2のエタノールまたはエタノール水溶液とを混合してもよい。調液(溶解、混合)する際の温度は特に限定されず、例えば室温でもよいし、加熱(例えば70℃以下の温度)しながら溶解、混合してもよい。
調製されたトルバプタン含有液において、トルバプタンに対する安定化剤の重量比率は、前述の通りである。また、調製されたトルバプタン含有液におけるトルバプタンおよび安定化剤の濃度は、いずれも、後にエタノールまたはエタノール水溶液を留去させることを考慮して、適宜設定すればよく、特に限定されない。
トルバプタン含有液は、核部となる賦形剤に噴霧される。これにより、核部(賦形剤)の表面の少なくとも一部にトルバプタン含有液を付着させる。そして、噴霧により核部表面に付着させたトルバプタン含有液に含まれる溶媒(エタノールまたはエタノール水溶液)を乾燥等により留去させることによって、トルバプタンと安定化剤とを含む薬物層を形成する。このようにして形成された薬物層に含まれるトルバプタンは非晶質化されている。
核部(賦形剤)の表面にトルバプタン含有液を付着させる際には、トルバプタン含有液は、必ずしも核部の表面に均一に付着させる必要はないが、好ましくは、できるだけ均一に付着させる方がよく、そのためには、核部となる賦形剤を浮遊させた状態で噴霧することが好ましい。かかる観点から、トルバプタン含有液の核部表面への付着は、流動層造粒機にて行うことが好ましい。
核部表面に付着させたトルバプタン含有液からの溶媒の留去は、トルバプタン含有液の噴霧と同時に行うことが、工程簡略化の観点から好ましい。それには、噴霧を加熱された雰囲気中で行えばよく、例えば流動層造粒機を用いれば、簡便に、加熱された雰囲気中での噴霧を実現できる。この点からも、トルバプタン含有液の核部表面への付着は、流動層造粒機にて行うことが好ましい。
造粒工程を流動層造粒機にて行う場合の噴霧の条件は、通常、安定化剤の種類、トルバプタン含有液の溶媒の種類、実施スケール等を考慮して適宜設定される。
なお、核部表面に付着させたトルバプタン含有液からの溶媒の留去方法は、上記に限定されるものではなく、例えば、真空乾燥、凍結乾燥、通風乾燥等の公知の乾燥方法を採用することもできる。例えば、通風乾燥の場合の乾燥条件は、好ましくは40~70℃、より好ましくは50~60℃で、好ましくは2~16時間、より好ましくは8~12時間である。
このようにして得られた核粒子に、水溶性の賦形剤の水溶液を噴霧し、乾燥して、被覆層を形成して顆粒を得る(被覆層形成工程)。
水溶性賦形剤としては、上述の通り、例えば、マンニトール、精製白糖、乳糖等を用いることができ、マンニトールを用いることが好ましい。水溶性の賦形剤は1種のみであってもよいし、2種以上を併用してもよい。
被覆層形成工程において、水溶性賦形剤を含む水溶液の固形分総重量は、被覆層形成工程で用いる核粒子の総重量の10%以上であることが好ましく、15%以上であることがより好ましく、20%以上であることがさらに好ましい。
水溶性賦形剤の水溶液を調製する方法は、特に限定されない。調液する際の温度も特に限定されず、例えば室温でもよいし、加熱(例えば90℃以下の温度)しながら溶解、混合してもよい。
核粒子に水溶性賦形剤の水溶液を噴霧するにあたり、水溶性賦形剤の水溶液は必ずしも核粒子の表面に均一に付着される必要はないが、好ましくは、できるだけ均一に付着させる方がよい。そのためには、核粒子を浮遊させた状態で水溶性賦形剤の水溶液を噴霧することが好ましい。かかる観点から、被覆層形成工程は流動層造粒機を用いて行うことが好ましいが、これに限定されるものではない。
被覆層形成工程を流動層造粒機にて行う場合の水溶性賦形剤の水溶液の噴霧の条件は、通常、水溶性賦形剤の種類、実施スケール等を考慮して適宜設定される。
核粒子表面に付着させた水溶性賦形剤の水溶液の乾燥(水の留去)は、水溶性賦形剤の水溶液の噴霧と同時に行うことが工程簡略化の観点から好ましい。それには、噴霧を加熱された雰囲気中で行えばよく、例えば流動層造粒機を用いれば、簡便に、加熱された雰囲気中での噴霧を実現できる。この点からも、被覆層形成工程は流動層造粒機にて行うことが好ましい。
なお、核粒子の表面に付着させた水溶性賦形剤の水溶液の乾燥方法は、流動層造粒機を用いる方法に限定されるものではなく、例えば、真空乾燥、凍結乾燥、通風乾燥等の公知の乾燥方法を採用することができる。例えば、通風乾燥の場合の乾燥条件は、好ましくは40~70℃、より好ましくは50~60℃で、好ましくは2~16時間、より好ましくは8~12時間である。
本発明の製造方法では、以上のようにして得られた顆粒に、所望の剤形に応じて、各種添加剤を混合した後、公知の方法で打錠されて錠剤化すること(打錠工程)により、トルバプタン製剤を得ることができる。
打錠工程は、特に制限されるものではなく、例えば、打錠用臼、打錠用上杵および下杵を用いて、油圧式ハンドプレス機、単発式打錠機、ロータリー式打錠機などにより行われる。打錠圧は、打錠方法、打錠に用いる機器、錠剤の大きさなどに応じ、得られる錠剤が適度な硬度を有するものとなるように適宜調整すればよい。
以下、実施例等により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
賦形剤として乳糖水和物96重量部を流動層造粒機に投入した。次いで、青色2号アルミニウムレーキ0.18重量部を投入し流動層造粒機内で混合させることにより賦形剤を青色に着色させた。
次に、結晶性トルバプタン15重量部及びヒドロキシプロピルセルロース12重量部をエタノール723重量部に溶解した溶液を流動層造粒機内に噴霧し、噴霧と同時に溶媒(エタノール水溶液)を留去させて、非晶質トルバプタンで表面が被覆された核粒子を得た。
次いで、得られた核粒子が入った流動層造粒機内に、D-マンニトール24.6重量部を水164.63重量部に溶解した水溶性賦形剤の水溶液を噴霧し、溶媒(水)を留去させることにより、表面が被覆層(マンニトール層)で覆われた顆粒を得た。実施例1の被覆層の重量は、核粒子の重量の20%であった。
得られた顆粒147.6重量部に、賦形剤として結晶セルロース18重量部、及び崩壊剤として低置換度ヒドロキシプロピルセルロース12.6重量部を添加して混合し、次いで、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム1.8重量部を添加して混合した後、錠剤重量が90mgとなるよう打錠し、非晶質のトルバプタンを有効成分とするトルバプタン製剤として錠剤を得た。
実施例2
核粒子の作製に用いた賦形剤を「乳糖水和物96重量部」から「乳糖水和物75.6重量部および結晶セルロース45重量部」に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の核粒子を得た。
次いで、水溶性賦形剤の水溶液を「D-マンニトール7.38重量部を水49.39重量部に溶解した水溶液」に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、表面が被覆層(マンニトール層)で覆われた顆粒を得た。実施例2の被覆層の重量は、核粒子の重量の5%であった。
得られた顆粒を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トルバプタン製剤として錠剤を得た。
実施例3
被覆層の形成に用いた水溶性賦形剤の水溶液を「D-マンニトール14.76重量部を水98.78重量部に溶解した水溶液」に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、表面が被覆層(マンニトール層)で覆われた顆粒を得た。実施例3の被覆層の重量は、核粒子の重量の10%であった。
得られた顆粒を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トルバプタン製剤として錠剤を得た。
実施例4
被覆層の形成に用いた水溶性賦形剤の水溶液を「D-マンニトール22.14重量部を水148.17重量部に溶解した水溶液」に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、表面が被覆層(マンニトール層)で覆われた顆粒を得た。実施例4の被覆層の重量は、核粒子の重量の15%であった。
得られた顆粒を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トルバプタン製剤として錠剤を得た。
実施例5
被覆層の形成に用いた水溶性賦形剤の水溶液を「D-マンニトール29.52重量部を水197.56重量部に溶解した水溶液」に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、表面が被覆層(マンニトール層)で覆われた顆粒を得た。実施例5の被覆層の重量は、核粒子の重量の20%であった。
得られた顆粒を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、トルバプタン製剤として錠剤を得た。
比較例1
核粒子の作製に用いた賦形剤を「乳糖水和物96重量部」から「乳糖水和物93.6重量部、結晶セルロース18重量部およびトウモロコシデンプン9重量部」に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の核粒子を得た。
得られた核粒子に被覆層(マンニトール層)を形成することなく、そのまま打錠用の顆粒として用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の錠剤を製造した。
実施例1~5および比較例1の錠剤について、X線回折法(SmartLab(リガク)、光源:CuKα、電圧:40kV、電流40mA、スキャンスピード:0.5°/分)により、トルバプタンの結晶形について評価した。実施例1~5および比較例1の錠剤のいずれも、結晶構造を有する結晶性トルバプタン特有のピークは観察されなかった。このことは、実施例1~5および比較例1の錠剤中のトルバプタンが非晶質であることを意味する。
試験例1
実施例1で得られた打錠直後の錠剤(図1中「打錠直後」)と、実施例1で得られた錠剤を打錠後、無包装で40℃、75%RHの条件で1か月保管した後の錠剤(図1中「経時後」)と、実施例1の錠剤を製造するために用いた顆粒(図1中「顆粒」)とについて、水に対するトルバプタンの溶出率(%)を測定した。測定は、日本薬局方溶出試験法第2法(パドル法)に準じ、パドル回転数50rpmにて行い、試験液としては、pH6.8(日本薬局方溶出試験第2液)を用いて行った。なお、顆粒の溶出率については、顆粒の状態ではパドル法にて測定しにくいため、一塊に形状維持できる程度に軽く圧縮して測定した。結果を図1に示す。
試験例2
比較例1で得られた打錠直後の錠剤(図2中「打錠直後」)と、比較例1で得られた錠剤を打錠後、無包装で40℃、75%RHの条件で1か月保管した後の錠剤(図2中「経時後」)と、比較例1の錠剤を製造するために用いた顆粒(図2中「顆粒」)とについて、水に対するトルバプタンの溶出率(%)を測定した。測定は、試験例1と同じ方法で行った。結果を図2に示す。
図1および図2に示すように、実施例1の錠剤は、打錠直後にも、1か月保存後にも、顆粒の溶出率と同程度の溶出率が得られた。一方、比較例1の錠剤は、1か月保存後の溶出率は顆粒の溶出率と同程度であったが、打錠直後の溶出率は顆粒の溶出率よりも低かった。
試験例3
実施例2~5で得られた打錠直後の錠剤と、実施例2~5の錠剤を製造するために用いた顆粒を作製する際の被覆層形成前の核粒子(非晶質トルバプタンで表面が被覆された核粒子)について、水に対するトルバプタンの溶出率(%)を測定した。測定は、試験例1と同じ方法で行った。なお、被覆層形成前の核粒子の溶出率については、粒子の状態ではパドル法にて測定しにくいため、一塊に形状維持できる程度に軽く圧縮して測定した。結果を図3に示す。
図3の結果から、被覆層の重量は、核粒子の重量の10%以上が好ましく、核粒子の重量の15%以上がより好ましいことが分かった。
以上の結果から、本発明の製造方法に従って製造されたトルバプタン製剤は、打錠直後の溶出率の低下を回避できることがわかった。
以上に開示された実施の形態と実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態と実施例ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。

Claims (5)

  1. 顆粒を含む錠剤であって、
    前記顆粒は、
    非晶質のトルバプタンを表面の少なくとも一部に有する核粒子と、
    前記核粒子を被覆する水溶性の被覆層とを備え
    前記被覆層は、マンニトールを含む、トルバプタン製剤。
  2. 前記被覆層の重量は、前記核粒子の重量の10%以上である、請求項1に記載のトルバプタン製剤。
  3. 前記核粒子は、核部と、非晶質トルバプタンおよび安定化剤を含み前記核部を被覆する薬物層とを有する粒子である、請求項1または請求項2に記載のトルバプタン製剤。
  4. 非晶質のトルバプタンを表面の少なくとも一部に有する核粒子の表面に水溶性賦形剤を含む水溶液を噴霧し乾燥させることにより被覆層を形成し、顆粒を得る被覆層形成工程と、
    前記顆粒を打錠する打錠工程とを含み、
    前記水溶性賦形剤は、マンニトールである、トルバプタン製剤の製造方法。
  5. 前記被覆層形成工程において、水溶性賦形剤を含む水溶液の固形分総重量は、当該被覆層形成工程で用いられる核粒子の総重量の10%以上である、請求項に記載の製造方法。
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