JP7351704B2 - ろ過モジュールの運転方法およびろ過装置 - Google Patents
ろ過モジュールの運転方法およびろ過装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7351704B2 JP7351704B2 JP2019187098A JP2019187098A JP7351704B2 JP 7351704 B2 JP7351704 B2 JP 7351704B2 JP 2019187098 A JP2019187098 A JP 2019187098A JP 2019187098 A JP2019187098 A JP 2019187098A JP 7351704 B2 JP7351704 B2 JP 7351704B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- forward osmosis
- treated
- membrane
- draw solution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
Description
〈ろ過装置およびろ過モジュール〉
図1は本発明の第1の実施形態に係るろ過装置の全体構成を示す模式図であり、図2は本実施形態に係るろ過モジュールの構成を示す模式図である。まず、本実施形態に係るろ過モジュール10およびこれを備えたろ過装置1の構成について、図1および図2を参照して説明する。
ろ過装置1は、ろ過モジュール10を用いて正浸透運転を行い、浮遊汚濁物質(Suspended Solids:SS)等の不純物(以下「膜ファウラント」という。)および塩を含有する被処理水(Feed Solution:FS)から、被処理水に含まれる水を、被処理水より高い浸透圧を有するドローソリューション(Draw Solution:DS)に移動させる装置である。
図2に示すように、ろ過モジュール10では、第1のポート11aからケース11内にドローソリューションが導入され、第3のポート11cからケース11内に被処理水が導入される。ケース11内では、正浸透作用により、正浸透膜13を介して被処理水からドローソリューションに、被処理水に含まれる水の一部が移動する。被処理水からドローソリューションに水の一部が移動した後、ドローソリューションは第2のポート11bからケース11外に排出され、被処理水は第4のポート11dからケース外に排出される。
ケース11は、一方向に延びる円筒状の側壁11eと、側壁11eの両端に設けられた一対の第1の端板11fおよび第2の端板11gと、を有している。ケース11の形状、素材は特に限定されず、例えば塩化ビニルやポリスルホン、ABS樹脂等の樹脂製のものを使用することができる。
正浸透膜13は、2つの固定部材12の間に架け渡されるように配置されている。すなわち、本実施形態に係るろ過モジュール10は、いわゆる中空糸膜型の両端支持タイプである。正浸透膜13の一端部は一方の固定部材12を貫通し、他端部は他方の固定部材12を貫通している。正浸透膜13は中空であるため、第1の端部空間S2と第2の端部空間S3とは正浸透膜13の内部空間によって連通している。すなわち、第1の端部空間S2と第2の端部空間S3と正浸透膜13の内部空間とは連通した一つの空間である第1の空間T1を構成する。また、中央空間S1のうち、正浸透膜13の内部空間を除いた空間は、一つの空間である第2の空間T2を構成する。
支持層13aは、多孔質を形成することができる素材からなるものであれば、特に限定されない。支持層13aを構成する成分としては、例えば、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリクロロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリケトン、結晶性セルロース、ポリサルホン、ポリフェニルサルホン、ポリエーテルサルホン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、およびアクリロニトリルスチレン(AS)樹脂、三酢酸セルロース(セルローストリアセテート)等が挙げられる。これらの中でも、ポリフッ化ビニリデン、ポリサルホン、およびポリエーテルサルホン、セルローストリアセテートが、耐圧性能に優れる観点から好ましい。また、支持層13aを構成する成分としては、上記例示の樹脂を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
半透膜層13bは、多官能アミン化合物と多官能酸ハライド化合物とからなる架橋ポリアミド、すなわち、多官能アミン化合物と多官能酸ハライド化合物とを重合させてなる架橋ポリアミドを含んで、半透膜の機能を奏する層であれば、特に限定されない。
図1に示すように、被処理水供給手段30は、被処理水をろ過モジュール10に供給するものである。被処理水供給手段30は、被処理水ポンプ31と、被処理水配管32と、を有している。
ドローソリューション供給手段40は、ドローソリューションをろ過モジュール10に供給するものである。図1に示すように、ドローソリューション供給手段40は、ドローソリューションポンプ41と、ドローソリューション配管42と、を有している。
気体供給手段50は、正浸透膜13における膜ファウリングの抑制または洗浄に用いられるものであり、被処理水に気体を供給する。図1に示すように、気体供給手段50は、圧縮機51と、気体配管52とを有している。
被処理水(FS)は、水、または水と塩とを含む液体であり、膜ファウラントを含んでいてもよい。また、ドローソリューション(DS)は、水と塩とを含む液体であり、被処理水よりも高い浸透圧を有し、必要に応じて水と塩以外の物質を含んでもよい。ドローソリューションおよび被処理水は、ドローソリューションの浸透圧が被処理水の浸透圧よりも高い限りにおいてどのようなものでもよく、特に限定されない。
次に、ろ過装置1を用いたろ過モジュール10の運転方法について図1および図2を参照して説明する。
次に、本実施形態に係るろ過膜モジュールの運転方法の特徴および作用効果について説明する。
本発明の第2の実施形態に係るろ過モジュールの運転方法について説明する。本実施形態に係るろ過モジュールの運転方法は、基本的に上述の第1の実施形態と同様に実施されるが、ドローソリューションにも気体が供給される点で異なっている。以下、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
(ろ過モジュールの変形例)
図4は、上記の実施形態の変形例に係る平膜型のろ過モジュールの模式図である。上記実施形態に係るろ過モジュールの運転方法において、平膜型のろ過モジュール10を使用してもよい。
正浸透膜13は、管状、平膜状のいずれの形状とも、乾燥すると透水性が低下し、ろ過性能が低下する。正浸透膜13の水との接触角が90°以上であると、被処理水またはドローソリューションに導入された気体と接触した部分において正浸透膜13が乾燥するおそれがある。このような乾燥に起因する正浸透膜13の透水性の低下を抑制するため、正浸透膜13の表面は、水との接触角が90°未満であることが好ましく、85°以下がより好ましく、80°以下が最も好ましい。被処理水にのみ気体を供給する場合には、正浸透膜13の被処理水に接触する側の面のみ水との接触角が上記角度を満たせばよい。また、上記角度は、正浸透膜13が正浸透作用を生じる前の時点で満たしていればよく、正浸透作用中にも満たしていることが好ましい。
以上の説明では、ろ過モジュール10内の正浸透膜13の支持層13a側の空間を第1の空間T1として被処理水を流入させ、半透膜層13b側の空間を第2の空間T2としてドローソリューションを流入させる例について説明した。しかし、正浸透膜13の支持層13a側の空間を第2の空間T2としてドローソリューションを流入させ、半透膜層13b側の空間を第1の空間T1として被処理水を流入させてもよい。この場合も、同様に正浸透運転を行うことが可能である。
実施例1では、正浸透膜として、支持層がポリフッ化ビニリデン、半透膜層がポリアミドからなるものを用いた。支持層および半透膜層のいずれも親水化を行っていないものを用いた。支持層の水との接触角は90°であり、半透膜層の水との接触角は70°であった。
実施例2では、正浸透運転開始から終了まで停止することなく被処理水へのエアの供給を行った。それ以外の条件は実施例1と同様とした。
比較例1では、被処理水およびドローソリューションへのエアの供給を全く行わなかった。それ以外の条件は、実施例1と同様とした。
比較例2では、エアの供給を正浸透膜の外側(半透膜層側)の被処理水へは行わず、正浸透膜の内側(支持層側)のドローソリューションに行った。それ以外の条件は実施例1と同様とした。
実施例3では、正浸透膜として、支持層が親水性樹脂を用いて親水化されているポリフッ化ビニリデン、半透膜層が親水化されていないポリアミドからなるものを用いた。支持層の水との接触角は40°であり、半透膜層の水との接触角は70°であった。
実施例4では、正浸透膜として、実施例3と同じものを使用した。また、正浸透膜の外側(半透膜層側)にドローソリューション、正浸透膜の内側(支持層側)に被処理水を流した。エアの供給は、正浸透膜の内側の被処理水に行った。すなわち、正浸透膜の内側を、被処理水を収容する第1の空間、正浸透膜の外側を、ドローソリューションを収容する第2の空間とし、第1の空間の被処理水にエアを供給した。実施例4の第1の空間と第2の空間の配置は、図2に示す上述の第1の実施形態と同様である。それ以外の条件は実施例1と同様とした。
13 :正浸透膜
13a:支持層
13b:半透膜層
T1 :第1の空間
T2 :第2の空間
Claims (10)
- 被処理水が流入する第1の空間と、前記被処理水よりも高い浸透圧を有するドローソリューションが流入する第2の空間と、前記第1の空間と前記第2の空間とを区画する正浸透膜と、を有するろ過モジュールの運転方法であって、
前記正浸透膜を介して前記被処理水から前記ドローソリューションに前記被処理水に含まれる水を移動させる正浸透作用中に、前記被処理水および前記ドローソリューションの両方に気体を供給することを特徴とする、ろ過モジュールの運転方法。 - 前記正浸透作用中に、前記気体の供給を間欠的に行うことを特徴とする、請求項1に記載のろ過モジュールの運転方法。
- 前記正浸透作用中に、前記気体の供給を連続して行うことを特徴とする、請求項1に記載のろ過モジュールの運転方法。
- 前記気体が供給される側の前記正浸透膜の表面は、水接触角が90°未満であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のろ過モジュールの運転方法。
- 前記正浸透膜は、管状であることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のろ過モジュールの運転方法。
- 前記正浸透膜は、半透膜層と、前記半透膜層を支持する多孔質の支持層と、を有する複合半透膜であることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のろ過モジュールの運転方法。
- 前記支持層は、ポリフッ化ビニリデン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホンおよびセルローストリアセテートの少なくとも1種からなることを特徴とする、請求項6に記載のろ過モジュールの運転方法。
- 前記半透膜層は、多官能アミン化合物と多官能酸ハライド化合物とを重合させてなる架橋ポリアミドを含むことを特徴とする、請求項6または請求項7に記載のろ過モジュールの運転方法。
- 前記正浸透膜は、セルローストリアセテートからなる半透膜層のみからなることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のろ過モジュールの運転方法。
- 被処理水を収容する第1の空間と、前記被処理水よりも高い浸透圧を有するドローソリューションを収容する第2の空間と、前記第1の空間と前記第2の空間とを区画する正浸透膜と、を有するろ過モジュールと、
前記第1の空間に前記被処理水を供給する被処理水供給手段と、
前記第2の空間に前記ドローソリューションを供給するドローソリューション供給手段と、
前記被処理水中および前記ドローソリューション中に気体を供給する気体供給手段と、
前記被処理水供給手段、前記ドローソリューション供給手段および前記気体供給手段を制御する制御部と、を備えることを特徴とする、ろ過装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019187098A JP7351704B2 (ja) | 2019-10-10 | 2019-10-10 | ろ過モジュールの運転方法およびろ過装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019187098A JP7351704B2 (ja) | 2019-10-10 | 2019-10-10 | ろ過モジュールの運転方法およびろ過装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021062320A JP2021062320A (ja) | 2021-04-22 |
JP7351704B2 true JP7351704B2 (ja) | 2023-09-27 |
Family
ID=75487259
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019187098A Active JP7351704B2 (ja) | 2019-10-10 | 2019-10-10 | ろ過モジュールの運転方法およびろ過装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7351704B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014065008A (ja) | 2012-09-26 | 2014-04-17 | Kubota Corp | 水処理方法および水処理システム |
JP2016104483A (ja) | 2009-10-30 | 2016-06-09 | オアシス ウォーター,インコーポレーテッド | 浸透分離システム及び方法 |
WO2016190166A1 (ja) | 2015-05-28 | 2016-12-01 | 東洋紡株式会社 | 浸漬型中空糸膜モジュール、および、それを用いる正浸透水処理方法 |
JP2018500401A (ja) | 2014-10-31 | 2018-01-11 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se | 膜を作るためのコポリマー |
JP2018143970A (ja) | 2017-03-07 | 2018-09-20 | 東洋紡株式会社 | 濃縮システムおよび濃縮方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3863263B2 (ja) * | 1997-10-03 | 2006-12-27 | 三菱レイヨン株式会社 | 中空糸膜モジュールを用いた濾過方法 |
-
2019
- 2019-10-10 JP JP2019187098A patent/JP7351704B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016104483A (ja) | 2009-10-30 | 2016-06-09 | オアシス ウォーター,インコーポレーテッド | 浸透分離システム及び方法 |
JP2014065008A (ja) | 2012-09-26 | 2014-04-17 | Kubota Corp | 水処理方法および水処理システム |
JP2018500401A (ja) | 2014-10-31 | 2018-01-11 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se | 膜を作るためのコポリマー |
WO2016190166A1 (ja) | 2015-05-28 | 2016-12-01 | 東洋紡株式会社 | 浸漬型中空糸膜モジュール、および、それを用いる正浸透水処理方法 |
JP2018143970A (ja) | 2017-03-07 | 2018-09-20 | 東洋紡株式会社 | 濃縮システムおよび濃縮方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021062320A (ja) | 2021-04-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Singh | Membrane technology and engineering for water purification: application, systems design and operation | |
Singh et al. | Introduction to membrane processes for water treatment | |
US10518226B2 (en) | Membranes with polydopamine coatings | |
JP2001079366A (ja) | 膜を洗浄する方法 | |
EP2276705B1 (en) | Environmentally friendly hybrid microbiological control technologies for cooling towers | |
JP2004073950A (ja) | 膜洗浄方法 | |
WO2015068657A1 (ja) | 複合半透膜 | |
JP2016198742A (ja) | 溶液処理システム、溶液処理装置、及び溶液処理方法 | |
WO2013111826A1 (ja) | 造水方法および造水装置 | |
KR20130135855A (ko) | 조수 방법 및 조수 장치 | |
JP6657958B2 (ja) | 造水方法 | |
US20160346739A1 (en) | Filtration apparatus | |
JP6881435B2 (ja) | 水処理方法および水処理装置 | |
WO2012098969A1 (ja) | 膜モジュールの洗浄方法、造水方法および造水装置 | |
JP2009072766A (ja) | 水処理方法 | |
JP6183213B2 (ja) | 造水方法および造水装置 | |
JP7351704B2 (ja) | ろ過モジュールの運転方法およびろ過装置 | |
JP2019510623A (ja) | バイオリアクターアセンブリ | |
US9457320B2 (en) | Processes and apparatus for inhibiting membrane bio-fouling | |
AU2016218454A1 (en) | Submerged hyperfiltration system | |
WO2016181942A1 (ja) | 車載型造水装置 | |
JP6164366B2 (ja) | 吸着部材 | |
WO2019025242A1 (en) | PROCESS FOR CLEANING A MEMBRANE COMPRISING THE DRYING OF THE MEMBRANE | |
JPH09299947A (ja) | 逆浸透膜スパイラルエレメントおよびそれを用いた処理システム | |
WO2023037877A1 (ja) | 正浸透処理方法および正浸透処理装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220812 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230425 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230428 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20230623 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230818 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230829 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230914 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7351704 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |