JP7351416B2 - 設置状態判定方法、および設置状態判定システム - Google Patents

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Description

本発明は、生体の深部体温を測定する温度測定技術におけるセンサの設置状態判定方法に関する。
従来から、生体の核心部の温度である深部体温を連続計測することで該日リズム等の生体情報を取得する技術が提案されている。例えば、非特許文献1、2は、生体における熱の伝わる過程を電気的回路に置き換えた熱等価回路を仮定して、温度センサで計測した体表面温度を用いて、非侵襲に深部体温を推定する技術である。
図10は、双熱流束法により生体の深部体温を推定する温度測定装置の熱等価回路である。生体400の表面には2つのプローブ310、320が配置されている。温度測定装置300が備えるプローブ310、320は、互いに熱抵抗が異なる断熱部材(熱抵抗R1、R2)を有する。プローブ310は、断熱部材R1を介した体表面温度T1と体表面熱流束H1を計測する。プローブ320は、断熱部材R2を介した体表面温度T2、体表面熱流束H2を計測する。
深部体温Tcは、次式(2)で表される。ただし、Rbは、生体400の熱抵抗を示し、これは未知の値である。
Tc=T1+Rb・H1
Tc=T2+Rb・H2 ・・・(2)
上式(2)により、深部体温Tcは、次式(3)で表される。次式(3)を用いることにより、深部体温Tcを推定することができる
Tc=(T2・H1-T1・H2)/(H1-H2) ・・・(3)
ここで、生体400は、実際には、連続的な組織で構成されており、隣接する組織と結合していることから、図10に示すように熱流束の漏れ(HL1、HL2)が発生する。この熱流束の漏れ(HL1、HL2)は、生体400内部で発生するため測定することができない。そこで、深部体温Tcの推定において校正を行い、より正確な深部体温Tcを推定する技術が提案されている。
プローブ310、320における各熱流束の漏れ(HL1、HL2)を考慮した深部体温Tcは、次式(4)で表すことができる。
Tc=T1+Rb・(H1+HL1)
Tc=T2+Rb・(H2+HL2) ・・・(4)
上記式(4)を用いて、深部体温Tcは、式(5)で表すことができる。
Tc=(K・T2・H1-T1・H2)/(K・H1-H2) ・・・(5)
ここで、Kは、2つのプローブ310、320の熱流束の漏れの割合であり、式(6)で表される。
K=((H1+HL1)/H1)/((H2+HL2)/H2) ・・・(6)
ここで、熱流束の漏れ(HL1、HL2)は、生体内部に分布し、測定できないため、Kは、次式(7)に表すように、時刻t(0)における参照深部体温Tc(0)を用いて初期校正される。参照深部体温Tc(0)は、他の方法で取得した既知の値である。
K(0)=((Tc(0)-T1(0))/H1(0))
/((Tc(0)-T2(0))/H2(0)) ・・・(7)
非特許文献1、2の技術では、温度測定装置300は、生体400の表面に接して温度を計測するプローブ310、320の各々の周囲を覆う熱伝導部材330を備える。その場合の熱等価回路のブリッジ回路を図11に示す。熱伝導部材330を備えることにより、外気の熱抵抗Raの変化が熱流束の漏れの割合Kに影響しないので、外気の対流状態が変化して熱抵抗Raが変化した場合であっても、熱抵抗Raに依存しない深部体温Tcを推定することができる。
松永他、「外気の対流変化に対する非侵襲深部体温推定手法の検討」、2019年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会、2019年、9月10日-13日 松永他、「対流変化を考慮した非侵襲深部体温センサの小型化に向けた検討」、2020年電子情報通信学会総合大会、2020年、3月17日-20日
しかしながら、非特許文献1、2の技術では、温度測定装置300を生体400に設置する際に、温度測定装置300と生体400の間に空気層ができてしまうと、設計時の熱等価回路との差異が生じ、外気の対流状態が変化した場合に深部体温の測定精度が悪化するという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、生体における温度測定装置のセンサの設置状態を判定し、センサの設置が正しく行われていないことを利用者に通知することができる設置状態判定方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明における設置状態判定方法は、生体の所定の部位に設置したセンサによって前記生体の表面の温度と熱流束を計測するステップと、前記計測された前記生体の表面の温度と熱流束に基づいて前記生体の熱抵抗値を算出するステップと、前記算出された前記生体の熱抵抗値を、前記生体の所定の部位における参照熱抵抗値と比較するステップと、前記比較の結果に基づいて、前記生体の所定の部位における前記センサの設置状態を判定するステップとを含む。
また、上述した課題を解決するために、本発明における設置状態判定システムは、生体の所定の部位に設置され、前記生体の表面の温度と熱流束を計測するセンサと、前記計測された前記生体の表面の温度と熱流束に基づいて前記生体の熱抵抗値を算出し、前記算出された前記生体の熱抵抗値を、前記生体の所定の部位における参照熱抵抗値と比較する演算装置を備え、前記演算装置は、前記比較の結果に基づいて、前記生体の所定の部位における前記センサの設置状態を判定する。
本発明によれば、生体における温度測定装置のセンサの設置状態を判定し、センサの設置が正しく行われていないことを利用者に通知することができる設置状態判定方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態における温度測定装置の熱等価回路を示す図である。 図2は、本実施の形態における温度測定装置の熱等価回路のブリッジ回路を示す図である。 図3は、空気層がある場合の温度測定装置の熱等価回路を示す図である。 図4は、空気層がある場合の温度測定装置の熱等価回路のブリッジ回路を示す図である。 図5は、空気層がある場合の温度計測誤差を説明するための図である。 図6は、生体の熱抵抗と厚みの関係を説明するための図である。 図7は、本発明の実施の形態における温度測定装置の構成例を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態における設置状態判定システムの構成例を示すブロック図である。 図9は、本発明の実施の形態における設置状態判定方法の動作フローチャートである。 図10は、従来の温度測定装置の熱等価回路を示す図である。 図11は、従来の温度測定装置の熱等価回路のブリッジ回路を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図1から図9を参照して詳細に説明する。
<温度測定装置における温度測定>
まず、本発明の設置状態判定方法および設置状態判定システムにおいて用いられる温度測定装置における温度測定について説明する。
本発明の設置状態判定方法および設置状態判定システムにおいて用いられる温度測定装置は、物質の温度に関する物理量を第1基準に基づいて計測する第1プローブと、その物質の温度に関する物理量を第2基準に基づいて計測する第2プローブとを備え、第1プローブおよび第2プローブを各々覆い、その物質からの熱を輸送する熱伝導部材とを備える。この温度測定装置を生体の深部体温の測定システムに適用した場合、第1プローブ、第2プローブは、互いに熱抵抗(第1基準、第2基準)を有し、それぞれが生体400の表皮における体表面温度および体表面熱流束を計測するように構成される。
図1、2は、本発明の設置状態判定方法および設置状態判定システムにおいて用いられる温度測定装置100の熱等価回路を示している。図1における温度測定装置100は、生体400の表皮に接して2つのプローブ(第1プローブ、第2プローブ)110、120が配置されている。プローブ110、120は互いに熱抵抗(第1基準、第2基準)が異なり、それぞれが生体400の表皮における体表面温度および表面熱流束を計測する。
生体400と、プローブ120と、熱伝導部材130と、外気とを有する熱等価回路において、Taは外気温、Raは外気への熱抵抗、R1はプローブ120の熱抵抗で既知の値、H1は熱抵抗R1における熱流束、Rbは生体400の熱抵抗、HL1は、生体400内部で生ずる熱流束の漏れを示している。
生体400の表皮に接していない、2つのプローブ110、120の外周面を覆うように熱伝導部材130が設けられている。これにより 外気の対流状態が変化して熱抵抗Raが変化した場合であっても、熱抵抗Raに依存しない深部体温Tcを推定することができるように構成されている。
熱伝導部材130は、外気よりも熱伝導率の高い材料からなり、プローブ110、120の周囲の温度と生体400の表面の温度とを等しくするよう、生体400の表面から伝わる熱を輸送する。
図1に示すプローブ120と周辺の熱抵抗とが結合して、図2に示すブリッジ回路が形成される。図2に示すブリッジ回路において、外気への熱抵抗Raは、熱伝導部材130を設けることによってブリッジ回路の外に接続される。そのため、外気への熱抵抗Raが変化しても、熱流束の漏れ(HL1、HL2)の割合は変化しない。
本実施の形態における温度測定装置100は、生体400の表面に接して温度を計測するプローブ110、120の各々の周囲を覆う熱伝導部材130を備えるので、外気の対流状態が変化して熱抵抗Raが変化した場合であっても、熱抵抗Raに依存しない深部体温Tcを推定することができる。
<空気層が形成された場合の熱等価回路>
次に、本実施の形態における温度測定装置200のセンサと生体400の間に空気層が形成された場合の熱等価回路について説明する。図3、4は、温度測定装置200と生体400の間に空気層が形成された場合における、温度測定装置の熱等価回路およびブリッジ回路である。
図3の熱等価回路では、温度測定装置200のセンサと生体400の間に空気層が形成されており、空気層の熱抵抗Rtが配置されている。プローブ210、220と周辺の熱抵抗とが結合して、図4に示すブリッジ回路が形成される。
図4のブリッジ回路では、外気の対流状態が変化した場合に、空気層により形成された熱抵抗Rtの変化により、プローブ内の熱流束と生体内の熱流束の漏れのバランスが変化する。すなわち、上述した式(5)における、H1、H2、HL1、HL2が変化し、その結果として、外気の対流状態が変化した場合に深部体温の測定精度が悪化することになる。
図5は、空気層がある場合の温度計測誤差を説明するための図である。図5に示すように、温度測定装置200のセンサと生体400の間に空気層がある場合には、空気層における熱抵抗Rtが外気の風速の影響を受けて変化し、プローブ内の熱流束と生体内の熱流束の漏れのバランスが変化して深部体温の測定精度が悪化することになる。
そこで、本実施の形態では、実測した体表面温度と体表面熱流束に基づいて計算した初期校正時における生体の熱抵抗の値を、生体の所定の厚さにおける参照熱抵抗値と比較することにより、温度測定装置200と生体400の間の空気層の有無を判定するように構成している。
具体的には、初期校正時に用いた、式(7)における熱抵抗値(Tc(0)-T1(0))/H1(0)を、生体の所定の厚さにおける参照熱抵抗値と比較し、その比較結果に基づいて、空気層の形成の有無を判定する。
図6は、空気層が1mmの場合と空気層が無い場合の熱抵抗と生体の厚みの関係の一例を示したものである。空気層がない場合、生体の測定部位のおおよその厚みが既知であれば、その部位における想定される熱抵抗の値を予め把握することができる。また、空気の熱伝導率(0.028W/(m・K))は、生体の熱伝導率(0.4W/(m・K))に比べて、14倍程度低い。
このことを利用して、おおよその厚みが既知である生体の測定部位において想定される熱抵抗の値とそのしきい値を設定しておき、初期校正時における生体の熱抵抗の値と想定される熱抵抗の値との差が、所定のしきい値を超えたか否かを判定することにより、センサの貼付け面に空気層が存在するかを判定することができる。
例えば、測定部位が額の場合には、厚みが10±5mmであると想定されるので、この厚みの誤差の熱抵抗の値をしきい値として設定しておき、初期校正時における生体の熱抵抗の値と想定される熱抵抗の値との差がこのしきい値を超えたか否かによりプローブの貼付け面に空気層が存在するかを判定することができる。
図6の例では、生体の厚み10mmにおいて、熱抵抗0.04(K/W)をしきい値として設定しておき、初期校正時における生体の熱抵抗の値が熱抵抗0.04(K/W)を超える場合には、空気層が存在すると判定することができる。上記想定される生体の厚みおよびしきい値の値は、センサが設置される生体の部位に応じて異なるので、センサの設置部位に応じて予め設定しておけばよい。
このように、本実施の形態では、プローブの貼付け時に校正された生体の熱抵抗の値によって、プローブと生体の間に空気層があるか判定するように構成したので、これを利用して、プローブの貼り付けが正しく行われているかを利用者に通知し、プローブの貼り直しを促すことができる。
なお、本実施の形態では、2つのプローブによって実測した体表面温度と体表面熱流束を用いて生体の深部温度を推定するので、2つのプローブの何れか一方のプローブのセンサと生体の間に空気層が形成されると、深部温度の測定誤差が生じることとなる。そのため、2つのプローブの少なくとも何れか一方のプローブにおいて空気層があると判定された場合には、プローブの貼り直しが必要となる。
<温度測定装置の構成>
図7を用いて、本発明の設置状態判定方法および設置状態判定システムにおいて用いられる温度測定装置の構成例を説明する。温度測定装置100は、2つのプローブ110、120、およびプローブ110、120の周囲を覆うアルミなどで構成される熱伝導部材130を備える。プローブ110、120のそれぞれは、断熱部材(第1熱抵抗体、第2熱抵抗体)111、121、熱流束センサ(第1熱流束計測部、第2熱流束計測部)112、122、および温度センサ(第1温度計測部、第2温度計測部)113、123を備える。
断熱部材111、121は、熱抵抗体を構成し、互いに異なる熱抵抗値を有する。断熱部材111、121は、例えば、互いに異なる材料により形成された同一の立体形状を有していてもよい。あるいは、断熱部材111、121は厚みや材質が異なる断熱材で互いに異なる熱抵抗値を有するように構成されていてもよい。
熱流束センサ112、122は、単位時間、単位面積当たりの熱の移動を計測するデバイスである。熱流束センサ112、122は、断熱部材111、121の生体400の表皮側の端部に設けられる。
温度センサ113、123は、生体400の表面の温度を計測する。温度センサ113、123は、サーミスタ、熱電対、測温抵抗体などで構成されていてもよい。
プローブ110、120の外周面は、アルミや銅などの金属やグラフェンシートなど高熱伝導率を有する材料で構成される熱伝導部材130に覆われている。外気は直接プローブ110、120には接しておらず、熱伝導部材130と接している。
熱伝導部材130は、プローブ110、120が生体400に接触している体表面の温度とプローブ110、120が生体400に接触していない面およびその周囲の温度とを等しくする、すなわち等温領域を作る機能を有する。このような等温領域が形成されることで、図1に示したような所望の熱等価回路が成立する。
熱伝導部材130のプローブ110、120周囲の厚さは、外気への熱抵抗Raや生体400の熱抵抗Rbなどを考慮して等温領域を形成するために最適な厚さとすればよい。より詳細には、プローブ110、120の表面積等や、生体400の部位や血流等を考慮して決定することができる。
なお、図7では、各プローブ110、120が、温度センサ113、123と熱流束センサ112、122を備える構成例を説明したが、各プローブが、生体の温度と熱流束を測定できる構成であれば、他の構成によって温度測定装置を構成してもよい。例えば、プローブの上部と下部のそれぞれに温度センサを設置して、それぞれの温度センサの計測結果を用いて流束を算出するように構成してもよい。
<設置状態判定システムの構成>
図8は、本発明の設置状態判定システム1の構成例を示すブロック図である。本発明の設置状態判定システム1は、上述した構成を有する温度測定装置100を用いて生体の温度及び熱流束を計測する。
設置状態判定システム1は、温度測定装置100、演算装置11、メモリ12、外部とのI/F回路として機能する通信回路13、および演算装置11や通信回路13などに電力を供給する電池14を備える。
演算装置11は、熱流束センサ112、122で計測された熱流束と、温度センサ113、123で計測された体表面温度とに基づいて、生体400の深部体温を推定する。より詳細には、演算装置11は、上述した式(5)から(7)を用いて、深部体温Tcを推定する。深部体温Tcを推定する際には、式(7)を用いて初期校正が行われる。
さらに、演算装置11は、初期校正時における生体400の熱抵抗の値と、生体の所定の厚さにおける参照熱抵抗値を比較する。詳細には、演算装置11は、上述した式(7)における初期校正時の生体400の熱抵抗の値と、所定の厚さにおける参照熱抵抗値を比較し、比較結果を出力する。
メモリ12は、予め構築された深部体温Tcの推定モデル(式(5)-(7))に関する情報を記憶している。また、メモリ12は、各プローブ110、120における熱抵抗値、初期校正時に用いる生体の参照深部体温、所定の厚さにおける参照熱抵抗値を予め記憶している。
メモリ12は、設置状態判定システム1内に設けられた書き換え可能な不揮発性の記憶装置(例えば、フラッシュメモリなど)における所定の記憶領域によって実現することができる。
通信回路13は、演算装置11によって生成された生体400の深部体温Tc、熱抵抗の値の比較結果を外部に出力する。このような通信回路13としては、有線でデータなどを出力する場合は、USBその他のケーブルが接続できる出力回路を用いることができる。Bluetooth(登録商標)等に準拠した無線通信回路を用いてもよい。
なお、図示していないが、設置状態判定システム1は、温度測定装置100、演算装置11、メモリ12、通信回路13、および電池14を載置するための土台として機能するシート状の基材と、これらの装置を電気的に接続する配線を備えている。
設置状態判定システム1は、コンピュータによって実現される。具体的には、演算装置11は、例えば、CPUやDSPなどのプロセッサが設置状態判定システム1内に設けられたメモリ12を含むROM、RAM、およびフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されたプログラムに従って各種データ処理を実行することによって実現される。コンピュータを設置状態判定システム1として機能させるための上記プログラムは、記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
<設置状態判定方法の動作>
以下、本発明の設置状態判定システム1により実行される設置状態判定方法について、図9のフローチャートを用いて説明する。本実施の形態に係る設置状態判定方法では、予め生体400の表皮に接するように温度測定装置100が設置されて以下の処理が実行される。
まず、温度センサ113、123のそれぞれは、生体400の表面の温度を計測する(ステップS1)。計測された温度はメモリ12に記憶される。
次に、熱流束センサ112、122のそれぞれは、生体400の表面の熱流束を計測する(ステップS2)。計測された熱流束の値は、メモリ12に記憶される。
その後、演算装置11は、メモリ12から深部体温の推定モデル(式(5)-(7))を読み出し、計測された生体の表面の温度、熱流束、および計測開始時における生体の参照深部体温に基づいて初期校正を行う(ステップS3)。
本実施の形態では、初期校正時に用いた生体400の熱抵抗の値を、所定の厚さにおける参照熱抵抗値と比較し(ステップS4)、その比較の結果に基づいて、生体400の測定部位におけるセンサの設置状態を判定する(ステップS5)。
この熱抵抗の値の比較結果(判定結果)は、通信回路13から出力される(ステップS6)。例えば、通信ネットワークを介して熱抵抗の値の比較結果(判定結果)を外部の端末に送信することができる。
外部端末では、熱抵抗の値の比較結果を用いて、生体温度測定装置のセンサの生体への貼り付けが正しく行われているかを利用者に通知する。これにより、利用者は、センサの生体への貼り付けが正しく行われていない場合には、センサの生体への貼り付けを再度行うことができる。
その後、演算装置11は、メモリ12から深部体温の推定モデル(式(5)-(7))を読み出し、計測された生体の表面の温度、熱流束を推定モデルに入力することにより、深部体温を推定する(ステップS7)。推定した深部体温は通信回路13から外部装置に出力されて、深部体温の時系列データが収集される(ステップS8)。
なお、上述した実施形態では、熱抵抗の値の比較結果(判定結果)を、通信回路13から出力するように構成したが、設置状態判定システム1において、熱抵抗の値の比較結果に基づいて、温度測定装置のセンサの生体への貼り付けが正しく行われているかを表示するように構成してもよい。例えば、設置状態判定システム1が、LED等の表示装置を備え、その表示装置に比較結果(判定結果)を表示するように構成することもできる。
また、上述した実施形態では、初期校正時に用いた生体の熱抵抗の値と、所定の厚さにおける参照熱抵抗値との比較を演算装置11において行ったが、その比較を外部装置において行うように構成することもできる。
以上説明したように、本実施の形態における設置状態判定システムによれば、深部温度を測定する際に、プローブの貼付け時の初期校正における生体の熱抵抗の値によって、プローブと生体の間に空気層があるかを判定するように構成したので、プローブの貼り付けが正しく行われていない場合は、利用者に対してプローブの貼り直しを促すことができ、測定誤差の少ない深部体温の測定を行うことができる。
以上、本発明の設置状態判定システムおよび設置状態判定方法における実施の形態について説明したが、本発明は説明した実施の形態に限定されるものではなく、請求項に記載した発明の範囲において当業者が想定し得る各種の変形を行うことが可能である。
1…設置状態判定システム、100、200…温度測定装置、110、120、210、220…プローブ、130、230…熱伝導部材、400…生体。

Claims (8)

  1. 生体の所定の部位に設置したセンサによって前記生体の表面の温度と熱流束を計測するステップと、
    前記計測された前記生体の表面の温度と熱流束に基づいて前記生体の熱抵抗値を算出するステップと、
    前記算出された前記生体の熱抵抗値を、前記生体の所定の部位における参照熱抵抗値と比較するステップと、
    前記比較の結果に基づいて、前記生体の所定の部位における前記センサの設置状態を判定するステップと
    を含む設置状態判定方法。
  2. 請求項1記載の設置状態判定方法において、
    前記算出した前記生体の熱抵抗値と前記参照熱抵抗値の差が、所定のしきい値を超えている場合に、前記センサと前記生体の間に空気層があると判定する
    設置状態判定方法。
  3. 請求項1記載の設置状態判定方法において、
    前記計測された前記生体の表面の温度、熱流束、および計測開始時における前記生体の参照深部体温に基づいて前記生体の熱抵抗値を算出する
    設置状態判定方法。
  4. 請求項1記載の設置状態判定方法において、
    前記生体の所定の部位における前記参照熱抵抗値は、前記生体の厚さ毎に予め定められている
    設置状態判定方法。
  5. 生体の所定の部位に設置され、前記生体の表面の温度と熱流束を計測するセンサと、
    前記計測された前記生体の表面の温度と熱流束に基づいて前記生体の熱抵抗値を算出し、
    前記算出された前記生体の熱抵抗値を、前記生体の所定の部位における参照熱抵抗値と比較する演算装置を備え、
    前記演算装置は、前記比較の結果に基づいて、前記生体の所定の部位における前記センサの設置状態を判定する
    設置状態判定システム。
  6. 請求項5記載の設置状態判定システムにおいて、
    前記算出した前記生体の熱抵抗値と前記参照熱抵抗値の差が、所定のしきい値を超えている場合に、前記センサと前記生体の間に空気層があると判定する
    設置状態判定システム。
  7. 請求項5記載の設置状態判定システムにおいて、
    前記計測された前記生体の表面の温度、熱流束、および計測開始時における前記生体の参照深部体温に基づいて前記生体の熱抵抗値を算出する
    設置状態判定システム。
  8. 請求項5記載の設置状態判定システムにおいて、
    前記生体の所定の部位における前記参照熱抵抗値は、前記生体の厚さ毎に予め定められている
    設置状態判定システム。
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