以下、本開示に係る好ましい実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本開示の例示的な実施形態を説明するためのもので、本開示の実施が可能な唯一の実施形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本開示の完全な理解を提供するために具体的細部事項を含む。ただし、当業者には、このような具体的細部事項無しにも本開示が実施可能であることが理解される。
場合によって、本開示の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置が省略されてもよく、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示されてもよい。
本開示において、ある構成要素が他の構成要素と“連結”、“結合”又は“接続”されているとき、これは直接の連結関係の他、それらの間にさらに他の構成要素が存在する間接の連結関係も含むことができる。また、本開示において用語“含む”又は“有する”とは、言及された特徴、段階、動作、要素及び/又は構成要素の存在を特定するものの、一つ以上の他の特徴、段階、動作、要素、構成要素及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除しない。
本開示において、“第1”、“第2”などの用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的に使われるだけで、構成要素を制限するために使われることはなく、特に言及されない限り、構成要素間の順序又は重要度などを限定しない。したがって、本開示の範囲内で、一実施例における第1構成要素は他の実施例において第2構成要素と称することもでき、同様に、一実施例における第2構成要素を他の実施例において第1構成要素と称することもできる。
本開示で使われる用語は、特定実施例に関する説明のためのもので、特許請求の範囲を制限するためのものではない。実施例の説明及び添付する特許請求の範囲で使用される通り、単数形態は、文脈において特に断らない限り、複数形態も含むように意図したものである。本開示に使われる用語“及び/又は”は、関連した列挙項目のうちの一つを指してもよく、又はそれらのうち2つ以上の任意の及び全ての可能な組合せを指して含むことを意味する。また、本開示において、単語の間における“/”は、別に断らない限り、“及び/又は”と同じ意味を有する。
本開示は、無線通信ネットワーク又は無線通信システムを対象にして説明し、無線通信ネットワークにおいてなされる動作は、当該無線通信ネットワークを管轄する装置(例えば、基地局)がネットワークを制御し、信号を送信(transmit)又は受信(receive)する過程においてなされるか、当該無線ネットワークに結合した端末がネットワークとの又は端末間の信号を送信又は受信する過程においてなされてよい。
本開示において、チャネルを送信又は受信するということは、当該チャネルで情報又は信号を送信又は受信するという意味を含む。例えば、制御チャネルを送信するということは、制御チャネルで制御情報又は信号を送信するということを意味する。類似に、データチャネルを送信するということは、データチャネルでデータ情報又は信号を送信するということを意味する。
以下において、下りリンク(DL:downlink)は、基地局から端末への通信を意味し、上りリンク(UL:uplink)は、端末から基地局への通信を意味する。下りリンクにおいて、送信機は基地局の一部であり、受信機は端末の一部であってよい。上りリンクにおいて、送信機は端末の一部であり、受信機は基地局の一部であってよい。基地局は第1通信装置と、端末は第2通信装置と表現されてよい。基地局(BS:Base Station)は、固定局(fixed station)、Node B、eNB(evolved-NodeB)、gNB(Next Generation NodeB)、BTS(base transceiver system)、アクセスポイント(AP:Access Point)、ネットワーク(5Gネットワーク)、AI(Artificial Intelligence)システム/モジュール、RSU(road side unit)、ロボット(robot)、ドローン(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)、AR(Augmented Reality)装置、VR(Virtual Reality)装置などの用語に代替されてよい。また、端末(Terminal)は、固定されるか移動性を有してよく、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、UT(user terminal)、MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)、AMS(Advanced Mobile Station)、WT(Wireless terminal)、MTC(Machine-Type Communication)装置、M2M(Machine-to-Machine)装置、D2D(Device-to-Device)装置、車両(vehicle)、RSU(road side unit)、ロボット(robot)、AI(Artificial Intelligence)モジュール、ドローン(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)、AR(Augmented Reality)装置、VR(Virtual Reality)装置などの用語に代替されてよい。
以下の技術は、CDMA、FDMA、TDMA、OFDMA、SC-FDMAなどのような様々な無線接続システムに用いられてよい。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術によって具現されてよい。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって具現されてよい。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802-20、E-UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現されてよい。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(登録商標)(3rd Generation Partnership Project)LTE(Long Term Evolution)は、E-UTRAを用いるE-UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、LTE-A(Advanced)/LTE-A proは、3GPP LTEの進化したバージョンである。3GPP NR(New Radio or New Radio Access Technology)は、3GPP LTE/LTE-A/LTE-A proの進化したバージョンである。
説明を明確にするために、3GPP通信システム(例えば、LTE-A、NR)に基づいて説明するが、本開示の技術的思想がそれに制限されるものではない。LTEは、3GPP TS(Technical Specification) 36.xxx Release 8以後の技術を意味する。細部的に、3GPP TS 36.xxx Release 10以後のLTE技術はLTE-Aと呼ばれ、3GPP TS 36.xxx Release 13以後のLTE技術はLTE-A proと呼ばれる。3GPP NRは、TS 38.xxx Release 15以後の技術を意味する。LTE/NRは3GPPシステムと呼ばれてよい。“xxx”は、標準文書細部番号を意味する。LTE/NRは3GPPシステムと呼ばれてよい。本開示の説明に用いられる背景技術、用語、略語などに関しては、本開示の前に公開された標準文書に記載の事項を参照できる。例えば、次の文書を参照できる。
3GPP LTEでは、TS 36.211(物理チャネル及び変調)、TS 36.212(多重化及びチャネルコーディング)、TS 36.213(物理層手続)、TS 36.300(説明全般)、TS 36.331(無線リソース制御)を参照できる。
3GPP NRでは、TS 38.211(物理チャネル及び変調)、TS 38.212(多重化及びチャネルコーディング)、TS 38.213(制御のための物理層手続)、TS 38.214(データのための物理層手続)、TS 38.300(NR及びNG-RAN(New Generation-Radio Access Network)説明全般)、TS 38.331(無線リソース制御プロトコル規格)を参照できる。
本開示で使用可能な用語の略字は次のように定義される。
- BM:ビーム管理(beam management)
- CQI:チャネル品質指示子(channel quality indicator)
- CRI:チャネル状態情報-参照信号リソース指示子(channel state information- reference signal resource indicator)
- CSI:チャネル状態情報(channel state information)
- CSI-IM:チャネル状態情報-干渉測定(channel state information-interference measurement)
- CSI-RS:チャネル状態情報-参照信号(channel state information-reference signal)
- DMRS:復調参照信号(demodulation reference signal)
- FDM:周波数分割多重化(frequency division multiplexing)
- FFT:高速フーリエ変換(fast Fourier transform)
- IFDMA:インターリーブされた周波数分割多重アクセス(interleaved frequency division multiple access)
- IFFT:逆高速フーリエ変換(inverse fast Fourier transform)
- L1-RSRP:第1レイヤ参照信号受信パワー(Layer 1 reference signal received power)
- L1-RSRQ:第1レイヤ参照信号受信品質(Layer 1 reference signal received quality)
- MAC:媒体アクセス制御(medium access control)
- NZP:ノンゼロパワー(non-zero power)
- OFDM:直交周波数分割多重化(orthogonal frequency division multiplexing)
- PDCCH:物理下りリンク制御チャネル(physical downlink control channel)
- PDSCH:物理下りリンク共有チャネル(physical downlink shared channel)
- PMI:プリコーディング行列指示子(precoding matrix indicator)
- RE:リソース要素(resource element)
- RI:ランク指示子(Rank indicator)
- RRC:無線リソース制御(radio resource control)
- RSSI:受信信号強度指示子(received signal strength indicator)
- Rx:受信(Reception)
- QCL:準同一位置(quasi co-location)
- SINR:信号対干渉及び雑音比(signal to interference and noise ratio)
- SSB(又は、SS/PBCH block):同期信号ブロック(プライマリ同期信号(PSS:primary synchronization signal)、セカンダリ同期信号(SSS:secondary synchronization signal)及び物理放送チャネル(PBCH:physical broadcast channel)を含む)
- TDM:時間分割多重化(time division multiplexing)
- TRP:送信及び受信ポイント(transmission and reception point)
- TRS:トラッキング参照信号(tracking reference signal)
- Tx:送信(transmission)
- UE:ユーザ装置(user equipment)
- ZP:ゼロパワー(zero power)
システム一般
より多い通信機器がより大きい通信容量を要求するにつれ、既存の無線アクセス技術(RAT:radio access technology)に比べて向上したモバイルブロードバンド(mobile broadband)通信への必要性が台頭している。また、多数の機器及びモノを連結していつどこででも様々なサービスを提供するマッシブ(massive)MTC(Machine Type Communications)も次世代通信において考慮される主要課題の一つである。これに加え、信頼度(reliability)及び遅延(latency)に敏感なサービス/端末を考慮した通信システムデザインも議論されている。このようにeMBB(enhanced mobile broadband communication)、Mmtc(massive MTC)、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した次世代RATの導入が議論されており、本開示では便宜上、当該技術をNRと呼ぶ。NRは、5G RATの一例を表す表現である。
NRを含む新しいRATシステムは、OFDM送信方式又はこれと類似の送信方式を用いる。新しいRATシステムは、LTEのOFDMパラメータとは異なるOFDMパラメータに従い得る。又は、新しいRATシステムは、既存のLTE/LTE-Aのヌメロロジー(numerology)にそのまま従うが、より大きいシステム帯域幅(例えば、100MHz)を支援できる。又は、一つのセルが複数個のヌメロロジーを支援することもできる。すなわち、互いに異なるヌメロロジーで動作する端末が一つのセル内に共存してもよい。
ヌメロロジーは、周波数領域において一つのサブキャリア間隔(subcarrier spacing)に対応する。参照サブキャリア間隔(Reference subcarrier spacing)を整数Nでスケーリング(scaling)することにより、互いに異なるヌメロロジーを定義できる。
図1には、本開示が適用可能な無線通信システムの構造を例示する。
図1を参照すると、NG-RANは、NG-RA(NG-Radio Access)ユーザ平面(すなわち、新しいAS(access stratum)サブ層/PDCP(Packet Data Convergence Protocol)/RLC(Radio Link Control)/MAC/PHY)及びUEに対する制御平面(RRC)プロトコル終端を提供するgNBで構成される。前記gNBはXnインターフェースを介して相互連結される。前記gNBは、また、NGインターフェースを介してNGC(New Generation Core)に連結される。より具体的には、前記gNBは、N2インターフェースを介してAMF(Access and Mobility Management Function)に、N3インターフェースを介してUPF(User Plane Function)に連結される。
図2には、本開示が適用可能な無線通信システムにおいてフレーム構造を例示する。
NRシステムは、多数のヌメロロジー(numerology)を支援できる。ここで、ヌメロロジーは、サブキャリア間隔(subcarrier spacing)と循環前置(CP:Cyclic Prefix)オーバーヘッドによって定義されてよい。このとき、多数のサブキャリア間隔は、基本(参照)サブキャリア間隔を整数N(又は、μ)でスケーリング(scaling)することによって誘導されてよい。また、非常に高い搬送波周波数において非常に低いサブキャリア間隔を利用しないと仮定されても、利用されるヌメロロジーは周波数帯域と独立して選択されてよい。また、NRシステムでは多数のヌメロロジーによる様々なフレーム構造が支援されてよい。
以下、NRシステムにおいて考慮可能なOFDMヌメロロジー及びフレーム構造について説明する。NRシステムにおいて支援される多数のOFDMヌメロロジーは、下表1のように定義されてよい。
NRは、様々な5Gサービスを支援するための多数のヌメロロジー(又は、サブキャリア間隔(SCS:subcarrier spacing))を支援する。例えば、SCSが15kHzである場合に、伝統的なセルラーバンドでの広い領域(wide area)を支援し、SCSが30kHz/60kHzである場合に、密集した都市(dense-urban)、より低い遅延(lower latency)、及びより広いキャリア帯域幅(wider carrier bandwidth)を支援し、SCSが60kHz又はそれよりも高い場合に、位相雑音(phase noise)を克服するために24.25GHzよりも大きい帯域幅を支援する。
NR周波数バンド(frequency band)は、2タイプ(FR1、FR2)の周波数範囲(frequency range)と定義される。FR1、FR2は、下表2のように構成されてよい。また、FR2は、ミリ波(mmW:millimeter wave)を意味できる。
NRシステムにおけるフレーム構造(frame structure)と関連して、時間領域の様々なフィールドのサイズは、Tc=1/(Δfmax・Nf)の時間単位の倍数と表現される。ここで、Δfmax=480・103Hzであり、Nf=4096である。下りリンク(downlink)及び上りリンク(uplink)送信は、Tf=1/(ΔfmaxNf/100)・Tc=10msの区間を有する無線フレーム(radio frame)で構成(organized)される。ここで、無線フレームはそれぞれ、Tsf=(ΔfmaxNf/1000)・Tc=1msの区間を有する10個のサブフレーム(subframe)で構成される。この場合、上りリンクに対する1セットのフレーム及び下りリンクに対する1セットのフレームが存在してよい。また、端末からの上りリンクフレーム番号iにおける送信は、当該端末における該当の下りリンクフレームの開始よりTTA=(NTA+NTA,offset)Tc以前に始めなければならない。サブキャリア間隔構成μに対して、スロット(slot)は、サブフレーム内でns
μ∈{0,...,Nslot
subframe,μ-1}の増加する順序で番号が付けられ、無線フレーム内でns,f
μ∈{0,...,Nslot
frame,μ-1}の増加する順序で番号が付けられる。一つのスロットはNsymb
slotの連続するOFDMシンボルで構成され、Nsymb
slotは、CPによって決定される。サブフレームにおいてスロットns
μの開始は、同一サブフレームにおいてOFDMシンボルns
μNsymb
slotの開始と時間的に整列される。全ての端末が同時に送信及び受信を行うことができるわけではなく、これは、下りリンクスロット(downlink slot)又は上りリンクスロット(uplink slot)における全てのOFDMシンボルが用いられ得るわけではことを意味する。
表3は、一般CPにおいてスロット別OFDMシンボルの個数(Nsymb
slot)、無線フレーム別スロットの個数(Nslot
frame,μ)、サブフレーム別スロットの個数(Nslot
subframe,μ)を示し、表4は、拡張CPにおいてスロット別OFDMシンボルの個数、無線フレーム別スロットの個数、サブフレーム別スロットの個数を示す。
図2は、μ=2である場合(SCSが60kHz)の一例であり、表3を参照すると、1サブフレーム(subframe)は4個のスロット(slot)を含むことができる。図2に示す1サブフレーム={1,2,4}スロットは一例であり、1サブフレームに含まれ得るスロットの個数は、表3又は表4のように定義される。また、ミニスロット(mini-slot)は、2、4又は7シンボルを含むか、それよりも多い又はより少ないシンボルを含むことができる。
NRシステムにおける物理リソース(physical resource)と関連して、アンテナポート(antenna port)、リソースグリッド(resource grid)、リソース要素(resource element)、リソースブロック(resource block)、キャリアパート(carrier part)などが考慮されてよい。以下、NRシステムにおいて考慮可能な前記物理リソースについて具体的に説明する。
まず、アンテナポートと関連して、アンテナポートは、アンテナポート上のシンボルが運搬されるチャネルを、同一のアンテナポート上の他のシンボルが運搬されるチャネルから推論できるように定義される。一つのアンテナポート上のシンボルが運搬されるチャネルの広範囲特性(large-scale property)が、他のアンテナポート上のシンボルが運搬されるチャネルから類推され得る場合、2個のアンテナポートはQC/QCL(quasi co-located或いはquasi co-location)関係にあると言える。ここで、前記広範囲特性は、遅延拡散(Delay spread)、ドップラー拡散(Doppler spread)、周波数シフト(Frequency shift)、平均受信パワー(Average received power)、受信タイミング(Received Timing)のいずれか一つ以上を含む。
図3には、本開示が適用可能な無線通信システムにおいてリソースグリッド(resource grid)を例示する。
ポイント(point)Aは、リソースブロックグリッドの共通基準ポイント(common reference point)として働き、次のように取得される。
- プライマリセル(PCell:Primary Cell)ダウンリンクに対するoffsetToPointAは、初期セル選択のために端末によって用いられたSS/PBCHブロックと重なる最低リソースブロックの最低サブキャリアとポイントA間の周波数オフセットを示す。FR1に対して15kHzサブキャリア間隔及びFR2に対して60kHzサブキャリア間隔を仮定したリソースブロック単位(unit)で表現される。
- absoluteFrequencyPointAは、ARFCN(absolute radio-frequency channel number)におけるように表現されたpoint Aの周波数-位置を示す。
共通リソースブロック(common resource block)は、サブキャリア間隔設定μに対する周波数領域において0から上方に番号づけられる。サブキャリア間隔設定μに対する共通リソースブロック0のサブキャリア0の中心は、‘ポイントA’と一致する。周波数領域において共通リソースブロック番号nCRB
μとサブキャリア間隔設定μに対するリソース要素(k,l)との関係は、下記の式1のように与えられる。
式1で、kは、k=0がポイントAを中心とするサブキャリアに該当するようにポイントAに相対的に定義される。物理リソースブロックは、帯域幅パート(BWP:bandwidth part)内で0からNBWP,i
size,μ-1まで番号が付けられ、iは、BWPの番号である。BWP iにおいて物理リソースブロックnPRBと共通リソースブロックnCRB間の関係は、下記の式2によって与えられる。
NBWP,i
start,μは、BWPが共通リソースブロック0に相対的に始まる共通リソースブロックである。
図4には、本開示が適用可能な無線通信システムにおいて物理リソースブロック(physical resource block)を例示する。そして、図5には、本開示が適用可能な無線通信システムにおいてスロット構造を例示する。
図4及び図5を参照すると、スロットは、時間ドメインにおいて複数のシンボルを含む。例えば、一般CPでは1スロットが7個のシンボルを含むが、拡張CPでは1スロットが6個のシンボルを含む。
搬送波は、周波数ドメインにおいて複数の副搬送波を含む。RB(Resource Block)は、周波数ドメインにおいて複数(例えば、12)の連続した副搬送波と定義される。BWP(Bandwidth Part)は、周波数ドメインにおいて複数の連続した(物理)リソースブロックと定義され、一つのヌメロロジー(例えば、SCS、CP長など)に対応し得る。搬送波は、最大でN個(例えば、5個)のBWPを含むことができる。データ通信は活性化されたBWPで行われ、一つの端末には一つのBWPのみが活性化されてよい。リソースグリッドにおいてそれぞれの要素は、リソース要素(RE:Resource Element)と呼ばれ、一つの複素シンボルがマップされてよい。
NRシステムは、一つのコンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)当たりに最大400MHzまで支援されてよい。このような広帯域CC(wideband CC)で動作する端末が常にCC全体に対する無線周波数(RF:radio frequency)チップ(chip)をオンにしたままで動作すると、端末バッテリー消耗が増加し得る。或いは、一つの広帯域CC内に動作する様々な活用ケース(例えば、eMBB、URLLC、Mmtc、V2Xなど)を考慮すれば、当該CC内に周波数帯域別に異なるヌメロロジー(例えば、サブキャリア間隔など)が支援されてよい。或いは、端末別に最大帯域幅に対する能力(capability)が異なることがある。これを考慮して、基地局は広帯域CCの全体帯域幅ではなく一部の帯域幅でのみ動作するように端末に指示してよく、当該一部の帯域幅を便宜上、帯域幅部分(BWP:bandwidth part)と定義する。BWPは、周波数軸上で連続したRBで構成されてよく、一つのヌメロロジー(例えば、サブキャリア間隔、CP長、スロット/ミニスロット区間)に対応し得る。
一方、基地局は、端末に設定された一つのCC内でも多数のBWPを設定できる。例えば、PDCCHモニタリングスロットでは相対的に小さい周波数領域を占めるBWPを設定し、PDCCHで指示するPDSCHは、それよりも大きいBWP上にスケジュールされてよい。或いは、特定BWPにUEが集中する場合に、ロードバランシング(load balancing)のために一部の端末に他のBWPを設定してよい。或いは、隣接セル間の周波数ドメインセル間干渉除去(frequency domain inter-cell interference cancellation)などを考慮して、全帯域幅のうち一部のスペクトル(spectrum)を排除し、両方のBWPを同一スロット内でも設定できる。すなわち、基地局は、広帯域CCと関連した(association)端末に、少なくとも一つのDL/UL BWPを設定できる。基地局は特定時点に設定されたDL/UL BWPのうち少なくとも一つのDL/UL BWPを(L1シグナリング又はMAC CE(Control Element)又はRRCシグナリングなどによって)活性化させることができる。また、基地局は、他の設定されたDL/UL BWPへのスイッチングを(L1シグナリング又はMAC CE又はRRCシグナリングなどによって)指示できる。又は、タイマーベースでタイマー値が満了すると、定められたDL/UL BWPにスイッチしてもよい。このとき、活性化されたDL/UL BWPを活性(active)DL/UL BWPと定義する。ただし、端末が最初接続(initial access)過程を行っている中であるか、或いはRRC連結がセットアップ(set up)される前であるなどの状況では、DL/UL BWPに対する設定を受信できないことがあるので、このような状況で端末が仮定するDL/UL BWPは、最初活性DL/UL BWPと定義する。
図6には、本開示が適用可能な無線通信システムにおいて用いられる物理チャネル及びそれらを用いた一般の信号送受信方法を例示する。
無線通信システムにおいて、端末は基地局から下りリンク(Downlink)で情報を受信し、端末は基地局に上りリンク(Uplink)で情報を送信する。基地局と端末が送受信する情報は、データ及び様々な制御情報を含み、それらが送受信する情報の種類/用途によって様々な物理チャネルが存在する。
端末は、電源が入るか、新しくセルに進入した場合に、基地局と同期を取るなどの初期セル探索(Initial cell search)作業を行う(S601)。そのために、端末は基地局から主同期信号(PSS:Primary Synchronization Signal)及び副同期信号(SSS:Secondary Synchronization Signal)を受信して基地局と同期を取り、セル識別子(ID:Identifier)などの情報を取得できる。その後、端末は基地局から物理放送チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)を受信してセル内放送情報を取得できる。一方、端末は、初期セル探索段階で下りリンク参照信号(DL RS:Downlink Reference Signal)を受信して下りリンクチャネル状態を確認することができる。
初期セル探索を終えた端末は、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)及び前記PDCCHに乗せられた情報によって物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)を受信し、より具体的なシステム情報をすることが取得できる(S602)。
一方、基地局に最初に接続するか、信号送信のための無線リソースがない場合に、端末は、基地局に対して任意接続過程(RACH:Random Access Procedure)を行うことができる(段階S603~段階S606)。そのために、端末は、物理任意接続チャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)で特定シーケンスをプリアンブルとして送信し(S603及びS605)、プリアンブルに対する応答メッセージを、PDCCH及び対応するPDSCHで受信することができる(S604及びS606)。競合ベースRACHの場合、さらに、衝突解決手続(Contention Resolution Procedure)を行うことができる。
上述したような手続を行った端末は、その後、一般の上りリンク/下りリンク信号送信手続として、PDCCH/PDSCH受信(S607)及び物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)/物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)送信(S608)を行うことができる。特に、端末はPDCCHで下りリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)を受信する。ここで、DCIは、端末に対するリソース割り当て情報のような制御情報を含み、その使用目的によってフォーマットが互いに異なる。
一方、端末が上りリンクで基地局に送信する又は端末が基地局から受信する制御情報は、下りリンク/上りリンクACK/NACK(Acknowledgement/Non-Acknowledgement)信号、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indicator)などを含む。3GPP LTEシステムにおいて、端末は上述したCQI/PMI/RIなどの制御情報をPUSCH及び/又はPUCCHで送信できる。
表5は、NRシステムでのDCIフォーマット(format)の一例を示す。
表5を参照すると、DCI format0_0、0_1及び0_2は、PUSCHのスケジューリングに関連したリソース情報(例えば、UL/SUL(Supplementary UL)、周波数リソース割り当て、時間リソース割り当て、周波数ホッピングなど)、伝送ブロック(TB:Transport Block)関連情報(例えば、MCS(Modulation Coding and Scheme)、NDI(New Data Indicator)、RV(Redundancy Version)など)、HARQ(Hybrid- Automatic Repeat and request)関連情報(例えば、プロセス番号、DAI(Downlink Assignment Index)、PDSCH-HARQフィードバックタイミングなど)、多重アンテナ関連情報(例えば、DMRSシーケンス初期化情報、アンテナポート、CSI要請など)、電力制御情報(例えば、PUSCH電力制御など)を含むことができ、DCIフォーマットのそれぞれに含まれる制御情報は、あらかじめ定義されてよい。
DCIフォーマット0_0は、一つのセルにおいてPUSCHのスケジューリングに用いられる。DCIフォーマット0_0に含まれた情報は、C-RNTI(Cell RNTI:Cell Radio Network Temporary Identifier)又はCS-RNTI(Configured Scheduling RNTI)又はMCS-C-RNTI(Modulation Coding Scheme Cell RNTI)によってCRC(cyclic redundancy check)スクランブルされて送信される。
DCIフォーマット0_1は、一つのセルにおいて一つ以上のPUSCHのスケジューリング、又は設定されたグラント(CG:configured grant)下りリンクフィードバック情報を端末に指示するために用いられる。DCIフォーマット0_1に含まれた情報は、C-RNTI又はCS-RNTI又はSP-CSI-RNTI(Semi-Persistent CSI RNTI)又はMCS-C-RNTIによってCRCスクランブルされて送信される。
DCIフォーマット0_2は、一つのセルにおいてPUSCHのスケジューリングに用いられる。DCIフォーマット0_2に含まれた情報は、C-RNTI又はCS-RNTI又はSP-CSI-RNTI又はMCS-C-RNTIによってCRCスクランブルされて送信される。
次に、DCIフォーマット1_0、1_1及び1_2は、PDSCHのスケジューリングに関連したリソース情報(例えば、周波数リソース割り当て、時間リソース割り当て、VRB(virtual resource block)-PRB(physical resource block)マッピングなど)、伝送ブロック(TB)関連情報(例えば、MCS、NDI、RVなど)、HARQ関連情報(例えば、プロセス番号、DAI、PDSCH-HARQフィードバックタイミングなど)、多重アンテナ関連情報(例えば、アンテナポート、TCI(transmission configuration indicator)、SRS(sounding reference signal)要請など)、PUCCH関連情報(例えば、PUCCH電力制御、PUCCHリソース指示子など)を含むことができ、DCIフォーマットのそれぞれに含まれる制御情報は、あらかじめ定義されてよい。
DCIフォーマット1_0は、一つのDLセルにおいてPDSCHのスケジューリングのために用いられる。DCIフォーマット1_0に含まれた情報は、C-RNTI又はCS-RNTI又はMCS-C-RNTIによってCRCスクランブルされて送信される。
DCIフォーマット1_1は、一つのセルにおいてPDSCHのスケジューリングのために用いられる。DCIフォーマット1_1に含まれる情報は、C-RNTI又はCS-RNTI又はMCS-C-RNTIによってCRCスクランブルされて送信される。
DCIフォーマット1_2は、一つのセルにおいてPDSCHのスケジューリングのために用いられる。DCIフォーマット1_2に含まれる情報は、C-RNTI又はCS-RNTI又はMCS-C-RNTIによってCRCスクランブルされて送信される。
多重TRP(Multi-TRP)関連動作
多点協調通信(CoMP:Coordinated Multi Point)の手法は、多数の基地局が端末からフィードバックされたチャネル情報(例えば、RI/CQI/PMI/LI(layer indicator)など)を相互に交換(例えば、X2インターフェース利用)或いは活用して、端末に協調送信することによって干渉を効果的に制御する方式をいう。利用する方式によって、CoMPは連合送信(JT:Joint transmission)、協調スケジューリング(CS:Coordinated Scheduling)、協調ビームフォーミング(CB:Coordinated Beamforming)、動的ポイント選択(DPS:Dynamic Point Selection)、動的ポイント遮断(DPB:Dynamic Point Blocking)などに区分できる。
M個のTRPが一つの端末にデータを送信するM-TRP送信方式は、大きく、i)送信率を高めるための方式であるeMBB M-TRP送信と、ii)受信成功率増加及び遅延(latency)減少のための方式であるURLLC M-TRP送信とに区分できる。
また、DCI送信観点で、M-TRP送信方式は、i)各TRPが互いに異なるDCIを送信するM-DCI(multiple DCI)ベースM-TRP送信と、ii)一つのTRPがDCIを送信するS-DCI(single DCI)ベースM-TRP送信とに区分できる。例えば、S-DCIベースM-TRP送信の場合、M TRPが送信するデータに対する全てのスケジューリング情報が一つのDCIで端末に伝達される必要があり、両TRP間の動的な(dynamic)協調が可能な理想的バックホール(ideal BH:ideal BackHaul)環境で用いられてよい。
TDMベースURLLC M-TRP送信に対して、方式(scheme)3/4が標準化議論中である。具体的に、方式4は、1つのスロットでは1つのTRPが伝送ブロック(TB)を送信する方式を意味し、複数のスロットで複数のTRPから受信した同一TBを用いてデータ受信確率を上げ得る効果がある。これと違い、方式3は、1つのTRPが連続したいくつかのOFDMシンボル(すなわち、シンボルグループ)でTBを送信する方式を意味し、1つのslot内で複数のTRPが互いに異なるシンボルグループで同一のTBを送信するように設定されてよい。
また、UEは、互いに異なる制御リソースセット(CORESET:control resource set)(又は、互いに異なるCORESETグループに属したCORESET)で受信したDCIがスケジュールしたPUSCH(又は、PUCCH)を、互いに異なるTRPで送信するPUSCH(又は、PUCCH)と認識するか又は互いに異なるTRPのPDSCH(又は、PDCCH)と認識できる。また、後述する互いに異なるTRPで送信するUL送信(例えば、PUSCH/PUCCH)に対する方式は、同一TRPに属する互いに異なるパネル(panel)で送信するUL送信(例えば、PUSCH/PUCCH)に対しても同一に適用できる。
以下、多重DCIベースのノン-コヒーレントJT(NCJT:Non-coherent joint transmission)/単一DCIベースのNCJTについて説明する。
NCJT(Non-coherent joint transmission)は、多数のTP(Transmission Point)が一つの端末に同一の時間周波数リソースを用いてデータを送信する方法であり、TP間に互いに異なるDMRS(Demodulation Multiplexing Reference Signal)ポートを用いて異なったレイヤ(layer)を用いて(すなわち、互いに異なるDMRSポートで)データを送信する。
TPは、NCJT受信する端末にデータスケジューリング情報をDCIで伝達する。この時、NCJTに参加する各TPが自身の送信するデータに対するスケジューリング情報をDCIで伝達する方式を‘多重DCIベースNCJT(multi DCI based NCJT)’という。NCJT送信に参加するN TPがそれぞれDLグラント(grant)DCIとPDSCHをUEに送信するので、UEは、N個のDCIとN個のPDSCHをN TPから受信する。これとは違い、代表TP一つが自身の送信するデータと他のTP(すなわち、NCJTに参加するTP)が送信するデータに対するスケジューリング情報を一つのDCIで伝達する方式を‘単一DCIベースNCJT(single DCI based NCJT)’という。この場合、N TPが一つのPDSCHを送信するが、各TPは一つのPDSCHを構成する多重レイヤ(multiple layer)の一部レイヤのみを送信する。例えば、4レイヤデータが送信される場合に、TP1が2レイヤを送信し、TP2が残り2レイヤをUEに送信できる。
NCJT送信をする多重TRP(MTRP)は、次の2方式のいずれか一方式を用いて端末にDLデータ送信を行うことができる。
まず、‘単一DCIベースのMTRP方式’について説明する。MTRPは、共通の一つのPDSCHを一緒に協調送信し、協調送信に参加する各TRPは、当該PDSCHを同一の時間周波数リソースを用いて異なるレイヤー(すなわち、互いに異なるDMRSポート)で空間分割して送信する。この時、前記PDSCHに関するスケジューリング情報はUEに一つのDCIによって指示され、当該DCIでは、どのDMRS(グループ)ポート(port)がどのQCL RS及びQCLタイプの情報を用いるかが指示される(これは、既存にDCIで指示された全てのDMRSポートに共通に適用されるQCL RS及びタイプを指示するものとは相違する。)。すなわち、DCI内のTCI(Transmission Configuration Indicator)フィールドでM個のTCI状態(TCI state)が指示され(例えば、2つのTRP協調送信である場合にM=2)、M個のDMRSポートグループ別に異なるM個のTCI状態を用いてQCL RS及びタイプが指示されてよい。また、新しいDMRSテーブルを用いてDMRSポート情報が指示されてよい。
次に、‘多重DCIベースのMTRP方式’について説明する。MTRPは、それぞれ異なるDCIとPDSCHを送信し、これらのPDSCHは互いに周波数時間リソース上で(一部又は全体が)重複(overlap)して送信される。これらのPDSCHは、互いに異なるスクランブリング(scrambling)ID(identifier)でスクランブルされ、当該DCIは、互いに異なるCoresetグループ(group)に属したCoresetで送信されてよい(ここで、Coresetグループは、各CoresetのCoreset設定内に定義されたインデックス(index)で識別されてよい。例えば、Coreset 1及び2はindex=0に設定されており、Coreset3及び4はindex=1に設定されていると、Coreset 1及び2は、Coresetグループ0であり、Coreset 3及び4はCoresetグループ1に属する。また、Coreset内にインデックスが定義されていない場合に、index=0と解析できる。)。1つのサービングセル(serving cell)においてスクランブリングIDが複数個設定されているか又はCoresetグループが2つ以上設定されている場合に、UEは、多重DCIベースのMTRP動作によってデータを受信することが分かる。
又は、単一DCIベースのMTRP方式なのか或いは多重DCIベースのMTRP方式なのかは、別個のシグナリングによってUEに指示されてよい。一例として、1つのサービングセルに対してMTRP動作のために複数個のCRS(cell reference signal)パターンがUEに指示されてよい。この場合、単一DCIベースのMTRP方式なのか或いは多重DCIベースのMTRP方式なのかによって(CRSパターンが互いに異なるので)、CRSに対するPDSCHレートマッチング(rate matching)が変わってよい。
以下、本開示で説明/言及されるCORESETグループ識別子(group ID)は、各TRP/パネル(panel)のためのCORESETを区分するためのインデックス(index)/識別情報(例えば、ID)などを意味できる。そして、CORESETグループは、各TRP/パネルのためCORESETを区分するためのインデックス/識別情報(例えば、ID)/前記CORESETグループIDによって区分されるCORESETのグループ/和集合であってよい。一例として、CORESETグループIDは、CORSET設定(configuration)内に定義される特定インデックス情報であってよい。この場合、CORESETグループは各CORESETに対するCORESET設定内に定義されたインデックスによって設定/指示/定義されてよい。及び/又は、CORESETグループIDは、各TRP/パネルに設定された/関連したCORESET間の区分/識別のためのインデックス/識別情報/指示子などを意味できる。以下、本開示で説明/言及されるCORESETグループIDは、各TRP/パネルに設定された/関連したCORESET間の区分/識別のための特定インデックス/特定識別情報/特定指示子に代替して表現されてよい。前記CORESETグループID、すなわち、各TRP/パネルに設定された/関連したCORESET間の区分/識別のための特定インデックス/特定識別情報/特定指示子は、上位層シグナリング(higher layer signaling、例えば、RRCシグナリング)/第2層シグナリング(L2 signaling、例えば、MAC-CE)/第1層シグナリング(L1 signaling、例えば、DCI)などによって端末に設定/指示されてよい。一例として、当該CORESETグループ単位で各TRP/パネル別(すなわち、同一CORESETグループに属したTRP/パネル別に)PDCCH検出(detection)が行われるように設定/指示されてよい。及び/又は、当該CORESETグループ単位で各TRP/パネル別に(すなわち、同一CORESETグループに属したTRP/パネル別に)上りリンク制御情報(例えば、CSI、HARQ-A/N(ACK/NACK)、SR(scheduling request))及び/又は上りリンク物理チャネルリソース(例えば、PUCCH/PRACH/SRSリソース)が分離されて管理/制御されるように設定/指示されてよい。及び/又は、当該CORESETグループ別に各TRP/パネル別に(すなわち、同一CORESETグループに属したTRP/パネル別に)スケジュールされるPDSCH/PUSCHなどに対するHARQ A/N(処理(process)/再送信)が管理されてよい。
以下、部分的(partially)に重複(overlapped)されたNCJPについて説明する。
また、NCJTは、各TPの送信する時間周波数リソースが完全に重なっている完全重複(fully overlapped)NCJTと、一部の時間周波数リソースのみ重なっている部分重複(partially overlapped)NCJTとに区別できる。すなわち、部分重複NCJTである場合、一部の時間周波数リソースではTP1とTP2のデータの両方が送信され、残り時間周波数リソースではTP1又はTP2のいずれが一方のTPのデータのみが送信される。
以下、複数(Multi-TRP)での信頼度向上のための方式について説明する。
複数TRPでの送信を用いた信頼度(reliability)向上のための送受信方法として、次の2つの方法が考慮できる。
図7は、本開示が適用可能な無線通信システムにおいて多重TRP送信方式を例示する。
図7(a)を参照すると、同一のコードワード(CW:codeword)/伝送ブロック(TB:transport block)を送信するレイヤグループ(layer group)が互いに異なるTRPに対応する場合を示す。この時、レイヤグループは、1つ又はそれ以上のレイヤからなる所定のレイヤ集合を意味できる。このような場合、多数のレイヤ数によって送信リソースの量が増加し、これによってTBに対して低い符号率のロバストなチャネルコーディングを用いることができるという長所があり、また、多数のTRPからチャネルが異なるので、ダイバーシチ(diversity)利得に基づいて受信信号の信頼度向上を期待することができる。
図7(b)を参照すると、互いに異なるCWを互いに異なるTRPに対応するレイヤグループで送信する例を示す。この時、図のCW #1とCW #2に対応するTBは互いに同一であると仮定できる。すなわち、CW #1とCW #2はそれぞれ異なるTRPによって同一のTBがチャネルコーディングなどによって互いに異なるCWに変換されたことを意味する。したがって、同一TBの反復送信の例と見なすことができる。図7(b)では、先の図7(a)に比べて、TBに対応する符号率が高いという短所があり得る。しかし、チャネル環境によって同一のTBから生成されたエンコードされたビット(encoding bits)に対して互いに異なるRV(redundancy version)値を指示して符号率を調整するか、各CWの変調次数(modulation order)を調節できるという長所を有する。
先の図7(a)及び図7(b)で例示した方式によれば、同一のTBが互いに異なるレイヤグループで反復送信され、各レイヤグループが互いに異なるTRP/パネルによって送信されることにより、端末のデータ受信確率を高めることができる。これを、SDM(Spatial Division Multiplexing)ベースM-TRP URLLC送信方式と称する。互いに異なるレイヤグループに属するレイヤは、互いに異なるDMRS CDMグループに属するDMRSポートでそれぞれ送信される。
また、上述した複数TRP関連の内容は、互いに異なるレイヤを用いるSDM(spatial division multiplexing)方式を基準に説明されたが、これは、互いに異なる周波数領域リソース(例えば、RB/PRB(セット)など)に基づくFDM(frequency division multiplexing)方式及び/又は互いに異なる時間領域リソース(例えば、スロット、シンボル、サブ-シンボルなど)に基づくTDM(time division multiplexing)方式にも拡張して適用されてよいことは勿論である。
単一DCIによってスケジュールされる多重TRPベースのURLLCのための手法に関して、次のような手法が議論されている。
1)手法1(SDM):時間及び周波数リソース割り当てが重なり、単一スロット内のn(n<=Ns)個のTCI状態(state)
1-a)手法1a
- 各送信時点(occasion)に同一のTBが1つのレイヤー又はレイヤーのセット(set)で送信され、各レイヤー又は各レイヤーのセットは、1つのTCI及び1つのDMRSポートのポートと関連する。
- 1つのRVを有する単一コードワードは、全ての空間レイヤー又は全てのレイヤーのセットで用いられる。UE観点で、互いに異なるコードされた(coded)ビットは、同一のマッピング規則によって互いに異なるレイヤー又はレイヤーのセットにマップされる。
1-b)手法1b
- 各送信時点(occasion)に同一のTBが1つのレイヤー又はレイヤーのセットで送信され、各レイヤー又は各レイヤーのセットは、1つのTCI及び1つのDMRSポートのポートと関連する。
- 1つのRVを有する単一コードワードは、各空間レイヤー又は各レイヤーのセットで用いられる。各空間レイヤー又は各レイヤーのセットに対応するRVは同一であっても異なってもよい。
1-c)手法1c
- 1つの送信時点(occasion)に、多重のTCI状態インデックスと関連した1つのDMRSポートを有する同一のTBが1つのレイヤーで送信されるか、又は多重のTCI状態インデックスと一対一で関連する多重のDMRSポートを有する同一のTBが1つのレイヤーで送信される。
上記の手法1a及び1cにおいて、同一のMCSが全てのレイヤー又は全てのレイヤーのセットに適用される。
2)手法2(FDM):周波数リソース割り当てが重ならなく、単一スロット内のn(n<=Nf)個のTCI状態
- 各重ならない周波数リソース割り当ては、1つのTCI状態と関連する。
- 同一の単一/多重DMRSポートは、全ての重ならない周波数リソース割り当てに関連する。
2-a)手法2a
- 1つのRVを有する単一のコードワードが全てのリソース割り当てに用いられる。UE観点で、共通RBマッチング(コードワードのレイヤーへのマッピング)が全てのリソース割り当てにおいて適用される。
2-b)手法2b
- 1つのRVを有する単一のコードワードがそれぞれの重ならない周波数リソース割り当てに用いられる。それぞれの重ならない周波数リソース割り当てに対応するRVは、同一であっても異なってもよい。
上記の手法2aに対して、同一のMCSが全ての重ならない周波数リソース割り当てに適用される。
3)手法3(TDM):時間リソース割り当てが重ならなく、単一のスロット内のn(n<=Nt1)TCI状態
- TBの各送信時点(occasion)はミニスロットの時間細分性(granularity)を有し、1つのTCI及び1つのRVを有する。
- スロット内の全ての送信時点(occasion)において単一の又は多重のDMRSポートに共通MCSが用いられる。
- 異なる送信時点(occasion)においてRV/TCIは同一であっても異なってもよい。
4)手法4(TDM):K(n<=K)個の異なるスロットにおいてn(n<=Nt2)個のTCI状態
- TBの各送信時点(occasion)は、1つのTCI及び1つのRVを有する。
- Kスロットにわたる全ての送信時点(occasion)は、単一の又は多重のDMRSポートに共通のMCSを用いる。
- 互いに異なる送信時点(occasion)においてRV/TCIは同一であっても異なってもよい。
以下、MTRP URLLCについて説明する。
本開示において、DL MTRP URLLCとは、同一のデータ(例えば、同一のTB)/DCIを多重TRPが、互いに異なるレイヤ(layer)/時間(time)/周波数(frequency)リソースを用いて送信することを意味する。例えば、TRP 1はリソース1で同一のデータ/DCIを送信し、TRP 2はリソース2で同一のデータ/DCIを送信する。DL MTRP-URLLC送信方式が設定されたUEは、異なるレイヤー/時間/周波数リソースを用いて同一のデータ/DCIを受信する。この時、UEには、同一のデータ/DCIを受信するレイヤー/時間/周波数リソースでどのQCL RS/タイプ(すなわち、DL TCI状態)を用いなければならないかが基地局から設定される。例えば、同一のデータ/DCIがリソース1とリソース2で受信される場合に、リソース1で用いるDL TCI状態とリソース2で用いるDL TCI状態が設定されてよい。UEは同一のデータ/DCIをリソース1とリソース2で受信するので、高い信頼度(reliability)が達成できる。このようなDL MTRP URLLCは、PDSCH/PDCCHを対象に適用されてよい。
そして、本開示において、UL MTRP-URLLCとは、同一のデータ/UCI(uplink control information)を多重TRPが、互いに異なるレイヤー/時間/周波数リソースを用いて1つのUEから受信することを意味する。例えば、TRP 1はリソース1で同一のデータ/DCIをUEから受信し、TRP 2はリソース2で同一のデータ/DCIをUEから受信した後に、TRP間の連結されたバックホールリンク(Backhaul link)を通じて受信データ/DCIを共有する。UL MTRP-URLLC送信方式が設定されたUEは、異なるレイヤー/時間/周波数リソースを用いて同一のデータ/UCIを送信する。この時、UEには、同一のデータ/UCIを送信するレイヤー/時間/周波数リソースでどのTxビーム(beam)及びどのTxパワー(power)(すなわち、UL TCI状態)を用いなければならないかが基地局から設定される。例えば、同一のデータ/UCIがリソース1とリソース2で送信される場合に、リソース1で用いるUL TCI状態とリソース2で用いるUL TCI状態が設定されてよい。このようなUL MTRP URLLCは、PUSCH/PUCCHを対象に適用されてよい。
また、本開示において、ある周波数/時間/空間リソース(layer)に対してデータ/DCI/UCI受信時に特定TCI状態(又は、TCI)を用いる(又は、マップする)という意味は、次の通りである。DLでは、その周波数/時間/空間リソース(layer)で当該TCI状態によって指示されたQCLタイプ及びQCL RSを用いてDMRSからチャネルを推定し、推定されたチャネルに基づいてデータ/DCIを受信/復調するということを意味できる。また、ULでは、その周波数/時間/空間リソースで当該TCI状態によって指示されたTxビーム及び/又はパワーを用いてDMRS及びデータ/UCIを送信/変調するということを意味できる。
ここで、UL TCI状態は、UEのTxビーム及び/又はTxパワー情報を含んでおり、TCI状態の代わりに空間関連情報(Spatial relation info)などが別のパラメータによってUEに設定されてもよい。UL TCI状態は、ULグラントDCIによって直接指示されてよく、又はULグラントDCIのSRI(sounding resource indicator)フィールドによって指示されたSRSリソースの空間関連情報(spatial relation info)を意味できる。又は、ULグラントDCIのSRIフィールドによって指示された値に連結された開ループ(OL:open loop)送信パワー制御パラメータ(OL Tx power control parameter)(例えば、j:開ループパラメータPoとalpha(セル当たりに最大で32パラメータ値セット)のためのインデックス、q_d:PL(pathloss)測定(セル当たりに最大で4測定)のためのDL RSリソースのインデックス、l:閉ループ(closed loop)パワー制御プロセスインデックス(セル当たりに最大で2プロセス))を意味することもできる。
以下、MTRP eMBBについて説明する。
本開示において、MTRP-eMBBは、異なるデータ(例えば、異なるTB)を多重TRPが異なるレイヤー/時間/周波数を用いて送信することを意味する。MTRP-eMBB送信方式が設定されたUEは、様々なTCI状態がDCIで指示され、各TCI状態のQCL RSを用いて受信したデータは、互いに異なるデータであると仮定する。
一方、MTRP URLLC送信/受信なのか又はMTRP eMBB送信/受信なのかは、MTRP-URLLC用RNTIとMTRP-eMBB用RNTIを別個に区分して用いることによってUEが把握できる。すなわち、URLLC用RNTIを用いてDCIのCRCマスキング(masking)がされた場合に、UEはURLLC送信と見なし、eMBB用RNTIを用いてDCIのCRCマスキングがされた場合に、UEはeMBB送信と見なす。又は、別の新しいシグナリングを用いて基地局がUEにMTRP URLLC送信/受信を設定する又はTRP eMBB送信/受信を設定することもできる。
本開示の説明において、説明の便宜のために2つのTRP間の協調送信/受信を仮定して説明するが、本開示で提案する方法は3個以上の多重TRP環境でも拡張適用されてよく、また、多重パネル環境(すなわち、TRPをパネルに対応させる。)でも拡張適用されてよい。また、UEにとって、異なるTRPは異なるTCI状態と認識されてよい。したがって、UEがTCI状態1を用いてデータ/DCI/UCIを受信/送信したことは、TRP 1から/にデータ/DCI/UCIを受信/送信したことを意味する。
以下、本開示で提案する方法は、MTRPがPDCCHを協調送信(同一のPDCCHを反復送信する又は分けて送信する。)する状況で活用されてよい。また、本開示で提案する方法は、MTRPがPDSCHを協調送信する又はPUSCH/PUCCHを協調受信する状況にも活用されてよい。
また、本開示において、複数基地局(すなわち、MTRP)が同一のPDCCHを反復送信するという意味は、同一のDCIを複数のPDCCH候補(candidate)を用いて送信したことを意味でき、また、複数基地局が同一のDCIを反復送信したことを意味することもできる。ここで、同一のDCIとは、DCIフォーマット/サイズ/ペイロード(payload)が同一である2つのDCIを意味できる。又は、2つのDCIのペイロードが異なっても、スケジューリング結果が同一である場合に、同一のDCIであるといえる。例えば、DCIのTDRA(time domain resource allocation)フィールドは、DCIの受信時点を基準に、データのスロット/シンボルの位置及びA/N(ACK/NACK)のスロット/シンボルの位置を相対的に決定するが、n時点に受信されたDCIとn+1時点に受信されたDCIが同一のスケジューリング結果をUEに知らせると、2つのDCIのTDRAフィールドは異なり、結果的にDCIペイロードが異ならざるを得ない。反復回数Rは、基地局がUEに直接指示してもよく、相互約束してもよい。又は、2つのDCIのペイロードが異なり、スケジューリング結果が同一でなくても、一つのDCIのスケジューリング結果が他のDCIのスケジューリング結果にサブセット(subset)である場合に、同一のDCIであるといえる。例えば、同一のデータがTDMされてN回反復送信される場合に、1番目のデータ前に受信したDCI 1は、N回データ反復を指示し、1番目のデータ後且つ2番目のデータ前に受信したDCI 2は、N-1回データ反復を指示する。DCI 2のスケジューリングデータはDCI 1のスケジューリングデータのサブセットとなり、2つのDCIはいずれも同一のデータに対するスケジューリングであるので、この場合も同様、同一のDCIであるといえる。
また、本開示において、複数基地局(すなわち、MTRP)が同一のPDCCHを分けて送信するということは、1つのDCIを1つのPDCCH候補を用いて送信するが、そのPDCCH候補が定義された一部のリソースをTRP 1が送信し、残りのリソースをTRP 2が送信することを意味する。複数の基地局(すなわち、MTRP)が分けて送信する1つのPDCCH候補は、以下に説明する設定(configuration)によって端末(UE)に指示される或いは端末がそれを認識又は決定することができる。
また、本開示において、UEが複数基地局(すなわち、MTRP)が受信するように同一PUSCHを反復送信するという意味は、UEが同一のデータを複数のPUSCHで送信したことを意味できる。この時、各PUSCHは、互いに異なるTRPのULチャネルに最適化して送信されてよい。例えば、UEが同一のデータをPUSCH 1と2で反復送信するとき、PUSCH 1はTRP 1のためのUL TCI状態1を用いて送信され、この際、プリコーダ(precoder)/MCSなどのリンク適応(link adaptation)も、TRP 1のチャネルに最適化された値がスケジューリング/適用されてよい。PUSCH 2は、TRP 2のためのUL TCI状態2を用いて送信され、プリコーダ/MCSなどのリンク適応も、TRP 2のチャネルに最適化された値がスケジューリング/適用されてよい。このとき、反復送信されるPUSCH 1と2は、互いに異なる時間に送信されてTDMされるか、FDM、SDMされてよい。
また、本開示において、UEが、複数基地局(すなわち、MTRP)が受信するように同一PUSCHを分けて送信するという意味は、UEが1つのデータを1つのPUSCHで送信するが、そのPUSCHに割り当てられたリソースを分けて、互いに異なるTRPのULチャネルに最適化して送信することを意味できる。例えば、UEが同一のデータを10シンボルPUSCHで送信するときに、前の5シンボルではTRP 1のためのUL TCI状態1を用いてデータを送信し、この時、プリコーダ/MCSなどのリンク適応も、TRP 1のチャネルに最適化された値がスケジューリング/適用されてよい。残りの5シンボルでは残りのデータをTRP 2のためのUL TCI状態2を用いて送信し、この時、プリコーダ/MCSなどのリンク適応も、TRP 2のチャネルに最適化された値がスケジューリング/適用されてよい。上記の例では、1つのPUSCHを時間リソースに分けてTRP 1に向かう送信とTRP 2に向かう送信をTDMしたが、その他にFDM/SDM方式で送信されてもよい。
また、前述したPUSCH送信と類似に、PUCCHも、UEが、複数基地局(すなわち、MTRP)が受信するように同一PUCCHを反復送信するか或いは同一PUCCHを分けて送信することができる。
以下、本開示の提案は、PUSCH/PUCCH/PDSCH/PDCCHなどの様々なチャネルに拡張適用可能である。
MTRP(Multi-TRP)-URLLCは、同一のデータを複数のTRP(MTRP:多重TRP)が互いに異なるレイヤー/時間/周波数リソースを用いて送信する手法である。ここで、各TRPから送信されるデータは、各TRP別に異なるTCI状態が用いられて送信される。
これを、MTRPが同一のDCIを異なるPDCCH候補(candidate)を用いて送信する方法に拡張すると、各TRPから同一のDCIが送信されるPDCCH候補は、互いに異なるTCI状態が用いられて送信されてよい。このとき、各PDCCH候補に対するCORESET、サーチスペース(SS:search space)セット(set)の設定方法などに関する具体的な定義が必要である。
実施例1)
実施例1では、複数基地局(すなわち、MTRP)がPDCCHを反復して送信する方法について記述される。
実施例1では、複数基地局(すなわち、MTRP)がPDCCHを反復して送信する方法について記述される。
複数基地局(すなわち、MTRP)がPDCCHを反復して送信する場合に、反復送信回数Rは基地局がUEに直接指示してもよく、又は相互約束してもよい。ここで、反復送信回数Rを相互約束する場合に、同一のPDCCHを反復送信するために設定されたTCI(Transmission Configuration Indication)状態(state)数に基づいて反復送信回数Rが定められてよい。例えば、基地局がUEに同一のPDCCHを反復送信するためにr個のTCI状態を設定したとすれば、R=rと約束できる。ここで、例えば、R=M*rと設定され、基地局はUEにMを指示することもできる。
複数基地局(すなわち、MTRP)が同一のPDCCHを反復送信する場合に、TRP 1は、DCIをPDCCH候補(candidate)1を用いて送信し、TRP 2は、同一のDCIをPDCCH候補2を用いて送信できる。TRPとPDCCH候補のマッピング順序は、単に説明の便宜のためのものであり、本開示の技術的範囲を制限するものではない。各PDCCH候補は互いに異なるTRPが送信するので、各PDCCH候補は互いに異なるTCI状態を用いて受信される。ここで、同一のDCIを送信するPDCCH候補は、PDCCHのスクランブリング(scrambling)/併合レベル(Aggregation level)、CORESET、サーチスペース(SS:Search space)セット(set)の一部又は全部が異なってよい。
複数基地局(すなわち、MTRP)が反復送信する2(又は、2以上)のPDCCH候補は、次のような設定(configuration)によってUEに認知/指示されてよい。
以下、説明の便宜のために同一のDCIが2つのPDCCH候補で送信/受信されることを挙げて記述したが、3個以上のPDCCH候補を用いて同一のDCIを送信/受信する場合にも、本開示の提案が拡張適用されてよい。この場合、信頼度(reliability)をより上げることができる。例えば、TRP 1が同一のDCIをPDCCH候補1、2を用いて送信し、TRP 2が同一のDCIをPDCCH候補3、4を用いて送信することができる。
また、複数基地局(すなわち、MTRP)が同一のPDCCHを反復送信するSSセットに対して、SSセットに定義された一部のDCIフォーマット(format)/SS/RNTIタイプ(type)に対してのみ同一のPDCCHが反復送信され、残りに対しては反復送信されなくてよく、これを基地局がUEに指示することもできる。例えば、基地局はDCIフォーマット1-0と1-1の両方が定義されたSSセットに対してフォーマット1-0(又は、1-1)に対してのみ反復送信されることをUEに指示できる。又は、基地局はUE特定(specific)SSと共通(common)SSのうち共通SS(又は、UE特定SS)に対してのみ反復送信されることをUEに指示することもできる。又は、基地局は特定RNTI(例えば、C-RNTI以外のRNTI、MCS-C-RNTI、CS-RNTI)でCRCマスキング(masking)されたDCIに対してのみ同一のPDCCHを反復送信することをUEに指示することもできる。
実施例1-1)同一のDCIを送信する2つのPDCCH候補が1つの(同一の)CORESETを共有するが、互いに異なるSSセットに定義/設定されてよい。
図8は、本開示の一実施例に係る下りリンク制御情報送受信方法を例示する図である。
図8を参照すると、PDCCH候補1は、TCI状態1が用いられて送信され、PDCCH候補2は、TCI状態2が用いられて送信されてよい。また、同一のDCIは、PDCCH候補1及びPDCCH候補2でそれぞれ送信されてよい。また、PDCCH候補1とPDCCH候補2はいずれも時間ドメインにおいて特定周期(P)間隔で(反復して)送信されてよい。
各PDCCH候補は同一のCORESETを共有するが、互いに異なるSSセットで定義/設定されてよい。そして、同一のCORESETに設定された2つのTCI状態のうち、TCI状態1は、PDCCH候補1が存在するSSセット1で用いられ、TCI状態2は、PDCCH候補2が存在するSSセット2で用いられてよい。
現在標準ではSSセット内にCORESET IDが設定され、当該SSセットとCORESETが連結される。本開示の実施例によれば、1つのCORESETが複数のTCI状態(例えば、2 TCI状態)に連結(マッピング)されてよい。この場合、SSセットに対する設定内に、CORESET IDの他に、当該CORESETの2つのTCIのうちどのTCIを用いてPDCCHがデコード(decode)されるべきかに関する情報も共に定義/設定されてよい。
また、基地局はUEに、同一のDCIに対応するSSセット1のPDCCH候補と、SSセット2のPDCCH候補がどの時点(TO:Transmission occasion)に送信/受信されるかを知らせることができる。これを、同一のDCIが送信されるウィンドウ(window)と定義する/称することができる。例えば、UEに同一の1つのスロット(すなわち、ウィンドウ=1スロット)と定義されたSSセット1とSSセット2は、同一のDCIが送信されるSSセットであることを、基地局によってUEに指示されてよく、又は基地局とUE間に相互約束されてもよい。
より一般に、同一のDCIが送信されるウィンドウ(例えば、1スロット)は、基地局によってUEに指示されてもよく、又は基地局とUE間に相互約束されてもよい。
例えば、このようなウィンドウ(例えば、n時間(time))は、同一のDCIを送信するように定義されたSSセットのうち、基準セット(例えば、最下位識別子(lowest ID(Identifier))SSセット)のTO(PDCCH候補が送信される時点)ごとに始まることが、基地局とUE間に相互約束されるか又は基地局によってUEに設定されてよい。ここで、1つのウィンドウ内に最下位ID SSセットのTOが複数回現れる場合にはウィンドウが重なることがあり、これを防止するために、特定(n)ウィンドウ内に含まれていない最下位ID SSセットのTOを基準に、次の(n+1)ウィンドウが定義/設定されてよい。また、好ましくは、基準セット(例えば、最下位識別子(lowest ID)SSセット)の周期別にN個のウィンドウが定義されてもよい。ここで、Nは、基地局がUEに指示してよい。例えば、周期が10スロットであり、10スロットのうち1、2、3番目のスロットにSSセットが定義され、ウィンドウが1スロットであり、N=2である場合に、毎最下位ID SSセットの周期において1、2番目のスロットでそれぞれウィンドウが定義されてよい。
以下、1つのウィンドウ内でPDCCH TOとTCIとのマッピング方式が記述される。
図9は、本開示の一実施例に係るPDCCH送信時点(transmission occasion)とTCI状態(state)間のマッピング方法を例示する図である。
1つのウィンドウ内に複数のPDCCH TOが存在し、各TO別に異なるTCI状態がマップされてよい。ここで、TOとTCIとのマッピング方式として次の2方式を考慮できる。
第一に、ウィンドウ内にTOが増加するに従って(昇順に)TCI状態が循環して(circular)順次にマップされてよい。例えば、ウィンドウ内にN個のTOとM個のTCI状態が指示された場合に、i番目のTOはi番目のTCIがマップされ、N>Mであれば、M+1、M+2番目のTOに対してそれぞれ1番目(1st)のTCI、2番目(2nd)のTCIが順次にマップされてよい。例えば、図9(a)に示すように、1つのウィンドウ内に6個のPDCCH TOが設定され、2個のTCI状態が設定された場合を仮定する。この場合、1つのウィンドウ内において、第1PDCCH TOは第1TCI状態がマップされ、第2PDCCH TOは第2TCI状態がマップされ、第3 PDCCH TOは第1TCI状態がマップされ、第4PDCCH TOは第2TCI状態がマップされ、第5PDCCH TOは第1TCI状態がマップされ、第6PDCCH TOは第2TCI状態がマップされてよい。
又は、第二に、ウィンドウ内で隣接したfloor(N/M)(floor(x)は、xより大きくない最大の整数)又はceil(N/M)(ceil(x)は、xより小さくない最小の整数)個のTOをグルーピング(grouping)することにより、グループとTCI状態が循環して(circular)順次にマップされてよい。すなわち、グループiはCORESET iにマップされてよい。その結果、同一のグループに含まれた隣接TOは、同一のTCIがマップされてよい。例えば、図9(b)に示すように、1つのウィンドウ内に6個のPDCCH TOが設定され、2個のTCI状態が設定された場合を仮定する。そして、第1~第3PDCCH TOは第1グループにグルーピングされ、第4~第6PDCCH TOは第2グループにグルーピングされると仮定する。この場合、1つのウィンドウ内において、第1PDCCH TO~第3PDCCH TO(すなわち、第1グループ)は第1TCI状態がマップされ、第4PDCCH TO~第6PDCCH TO(すなわち、第2グループ)は第2TCI状態がマップされてよい。
このようなTOとTCI間のマッピング方式は、先に記述された実施例1-1の場合の他に、PDCCHが互いに異なる時間に反復送信(例えば、実施例1-3)されるか或いは互いに異なる時間に分けられて送信される一般的な場合に対しても、同一ウィンドウ内のTOとTCI間のマッピングに適用されてよい。言い換えると、先に記述された同一のTOとTCIとのマッピング方式は、互いに異なるPDCCH候補(互いに異なるTCI状態が適用される)が同一のウィンドウ内で互いに異なるTOで送信されるケースのいずれにも適用可能である。
先に記述された実施例1-1は、後述する実施例1-3の特殊な場合(special case)と設定されてよい。すなわち、実施例1-3のようにCORESET 1、2とSSセット1、2を設定する方式において、CORESET 1と2が同一に設定される場合は(ただし、CORESETに定義されたTCI状態及びCORESET IDは異なる。)、1個のCORESET、2個のSSセット及び2個のTCIが設定される実施例1-1と相違しない。したがって、このように実施例1-3においてCORESET 1と2が同一に設定される場合に、実施例1-1の方式と同じ方式で同一のPDCCHが反復送信されてよい。
実施例1-2)同一のDCIを送信する2つのPDCCH候補が1つの(同一)CORESETと1つの(同一)SSセットに定義/設定されてよい。
図10は、本開示の一実施例に係る下りリンク制御情報送受信方法を例示する図である。
図10を参照すると、PDCCH候補1は、TCI状態1が用いられて送信され、PDCCH候補2は、TCI状態2が用いられて送信されてよい。また、同一のDCIは、PDCCH候補1及びPDCCH候補2でそれぞれ送信されてよい。また、PDCCH候補1とPDCCH候補2はいずれも時間ドメインにおいて特定周期(P)間隔で(反復して)送信されてよい。
図10を参照すると、各PDCCH候補は、同じCORESETと同じSSセットを共有でき、PDCCH候補1と2はFDMされてよい。PDCCH候補1と2はいずれも、1つのSSセットとそのSSセットにマップされた1つのCORESET内に定義/設定されてよい。この場合、CORESET内に定義/設定された2つのTCI状態のいずれか一方が一部のPDCCH候補に用いられ、他方のTCI状態が残りのPDCCH候補に用いられてよい。これについては、先のPDCCH候補対TCIマッピング方式を参照できる。
例えば、併合レベル=4のPDCCH候補が4個存在する場合に、1番目と3番目の候補は、TCI状態1がマップされ、2番目と4番目の候補は、TCI状態2がマップされることにより、TCI状態が交互にマップされてよい。ここで、1番目と3番目の候補のうちPDCCH候補1が存在し、2番目と4番目の候補のうちPDCCH候補2が存在してよい。又は、1番目と2番目の候補は、TCI状態1がマップされ、3番目と4番目の候補は、TCI状態2がマップされることにより、前半部分の候補と後半部分の候補が互いに異なるTCI状態にマップされてよい。ここで、1番目と2番目の候補のうちPDCCH候補1が存在し、3番目と4番目の候補のうちPDCCH候補2が存在してよい。
上の例示を拡張して、N個のTCI状態に対しても、これと類似に、候補インデックス(candidate index)が増加するに従ってN個のTCI状態が一つずつ循環して(circular)マップされてよい。又は、全体候補を隣接した候補(隣接した候補インデックス)にN等分してグルーピングし、N個の候補グループとN個のTCI状態が1:1マップされてもよい。
また、この方式において同一のPDCCHが反復送信されるウィンドウは、PDCCHが送信/受信される毎TO(transmission occasion)と定めれてよい。すなわち、スロット(slot)n、n+P、n+2Pなどに現れるPDCCH TOごとにPDCCH候補1と2がFDMされて反復送信されてよい。図10では、SSセット周期をPスロットと設定し、1 SSセット周期に1回のSSセットを設定した場合を例示する。また、1 SSセット周期において(連続した)複数スロットにSSセットが設定されてもよく、又は1スロットに複数のSSセットが設定されてもよい。
例えば、SSセット内に定義された区間(duration)フィールド(=N)によって、毎周期における(連続した)N個のスロットにSSセットが設定されてよい。基地局とUEは、このように設定されたN個のスロットを1ウィンドウと約束できる。この場合、前述した‘ウィンドウ内でPDCCH TOとTCIとのマッピング方式’によって各PDCCH TOにTCI状態がマップされてよい。例えば、N=2の場合に、先の図9のような形態でSSセットが設定されてよい。
さらに他の例として、SSセット設定内に定義された上位層フィールド(例えば、monitoringSymbolsWithinSlotフィールド)により、1スロット内に複数SSセットが設定されてよい。例えば、Pスロット周期でSSセットが定義/設定され、SSセットが設定されたスロット内でL個のSSセットが互いに異なる時間に存在してよい。この場合、基地局とUEは、ウィンドウを1スロットと約束し、前述した‘ウィンドウ内でPDCCH TOとTCIとのマッピング方式’によって各PDCCH TOにTCI状態がマップされてよい。
また、先に記述された実施例1-2は、後述する実施例1-3の特殊な場合(special case)と設定されてよい。すなわち、実施例1-3のようにCORESET 1、2とSSセット1、2を設定する方式において、CORESET 1と2が同一に設定され(ただし、CORESETに定義されたTCI状態は異なる。)、SSセット1と2が同一に設定される場合は、1個のCORESET、1個のSSセット及び2個のTCI状態が設定される実施例1-2と相違しない。したがって、この場合、実施例1-2の方式と同じ方式で同一のPDCCHが反復送信されてよい。
また、上記と類似に、実施例1-2は、実施例1-4の特殊な場合(special case)と設定されてよい。すなわち、実施例1-4のようにCORESET 1、2とSSセット1を設定する方式において、CORESET 1と2が同一に設定される場合は(ただし、CORESETに定義されたTCI状態は異なる。)、実施例1-2と相違しない。
また、実施例1-2は、実施例1-1の特殊な場合と設定されてよい。すなわち、実施例1-1のようにCORESET 1とSSセット1、2を設定する方式において、SSセット1と2が同一に設定される場合は(ただし、各SSで用いるCORESETのTCI状態及びCORESET IDは異なる。)、1個のCORESETと1個のSSセットそして2個のTCIが設定される実施例1-2と相違しない。したがって、この場合、実施例1-2の方式と同じ方式で同一のPDCCHが反復送信されてよい。
実施例1-3)同一のDCIを送信する2つのPDCCH候補が互いに異なるCORESETに定義/設定され、互いに異なるSSセットに定義/設定されてよい。
図11は、本開示の一実施例に係る下りリンク制御情報送受信方法を例示する図である。
図11を参照すると、PDCCH候補1はTCI状態1が用いられて送信され、PDCCH候補2は、TCI状態2が用いられて送信されてよい。また、同一のDCIは、PDCCH候補1及びPDCCH候補2でそれぞれ送信されてよい。また、PDCCH候補1とPDCCH候補2はいずれも時間ドメインにおいて特定周期(P)間隔で(反復して)送信されてよい。
図11を参照すると、CORESET 1はSSセット1にマップされ、CORESET 2はSSセット2にマップされ、PDCCH候補1はCORESET 1とSSセット1で送信され、PDCCH候補2はCORESET 2とSSセット2で送信される。このような設定に対して、基地局はUEに、当該CORESETグループ又はSSセットグループが同一のDCIを送信する用途に設定されたことを知らせなければならない。例えば、SSセット1(及び/又は2)内に、同一のDCI送信のために用いられるSSセット2(及び/又は1)のIDがさらに設定されてよい。又は、基地局がUEに、複数SSセットが同一のグループであることを指示でき、UEは、同一のグループに属したSSセットは同一のDCIを送信する用途に設定されたことを認知/仮定することができる。
同一のDCIが送信されるウィンドウ設定方式は、先に記述された実施例1-1の設定方式と同一であり、実施例1-1の設定方式がそのまま用いられてよい。
実施例1-4)同一のDCIを送信する2つのPDCCH候補が互いに異なるCORESETに定義/設定されるが、1つの(同一)SSセットに定義/設定されてよい。
図12は、本開示の一実施例に係る下りリンク制御情報送受信方法を例示する図である。
図12を参照すると、PDCCH候補1は、TCI状態1が用いられて送信され、PDCCH候補2は、TCI状態2が用いられて送信されてよい。また、同一のDCIは、PDCCH候補1及びPDCCH候補2でそれぞれ送信されてよい。また、PDCCH候補1とPDCCH候補2はいずれも時間ドメインにおいて特定周期(P)間隔で(反復して)送信されてよい。
図12を参照すると、1つのSSセットには、互いに異なるリソースブロック(RB:resource block)リソースを有する2つのCORESETがマップされ、候補1と2はそれぞれCORESET 1とCORESET 2と定義されてよい。
また、この方式において同一のPDCCHが反復送信されるウィンドウは、PDCCHが送信/受信される毎TO(transmission occasion)と定められる。すなわち、スロットn、n+P、n+2Pなどに現れるPDCCH TOごとに、PDCCH候補1と2がFDMされて反復送信されてよい。
図12には、SSセット周期がPスロットと設定され、1周期に1回のSSセットが設定された場合を例示する。また、1つのSSセット周期において(連続した)複数スロットにSSセットが設定されてもよく、又は1つのスロットに複数SSセットが設定されてもよい。
例えば、SSセット内に定義された区間(duration)フィールド(=N)により、毎周期間(連続した)N個のスロットにSSセットが設定されてよい。基地局とUEは、このように設定されたN個のスロットを1ウィンドウと約束できる。
以下、ウィンドウ内でPDCCH TOとCORESETとのマッピング方式が記述される。
1ウィンドウ内に複数のPDCCH TOが存在してよく、各PDCCH TO別に異なるCORESETがマップされてよい。PDCCH TOとCORESETとのマッピングとして、次の2つの方式が考慮できる。
第一に、ウィンドウ内にTOが増加するに従ってCORESETが循環して(circular)順次にマップされてよい。例えば、ウィンドウ内にN個のTOとそのSSセットに定義されたM個のCORESETが指示された場合に、i番目のTOはi番目CORESETがマップされ、N>Mであれば、M+1、M+2番目のTOに対してそれぞれ1番目(1st)のCORESET、2番目(2nd)のCORESETが循環して(circularly)順次にマップされてよい。例えば、図9(a)のように、1つのウィンドウ内に6個のPDCCH TOが設定され、2個のCORESETが設定された場合を仮定する。この場合、1つのウィンドウ内において、第1PDCCH TOは第1CORESETがマップされ、第2PDCCH TOは第2CORESETがマップされ、第3PDCCH TOは第1CORESETがマップされ、第4PDCCH TOは第2CORESETがマップされ、第5PDCCH TOは第1CORESETがマップされ、第6PDCCH TOは第2CORESETがマップされてよい。
又は、第二に、ウィンドウ内で隣接したfloor(N/M)又はceil(N/M)個のTOをグルーピング(grouping)することにより、グループとCORESETが循環して(circular)順次にマップされてよい。すなわち、グループiはCORESET iにマップされてよい。その結果、同一のグループに含まれた隣接TOは、同一のCORESETがマップされてよい。例えば、図9(b)のように、1つのウィンドウ内に6個のPDCCH TOが設定され、2個のCORESETが設定された場合を仮定する。そして、第1~第3PDCCH TOは第1グループにグルーピングされ、第4~第6PDCCH TOは第2グループにグルーピングされると仮定する。この場合、1つのウィンドウ内において、第1PDCCH TO~第3PDCCH TO(すなわち、第1グループ)は、第1CORESETがマップされ、第4PDCCH TO~第6PDCCH TO(すなわち、第2グループ)は、第2CORESETがマップされてよい。
このようなTOとCORESET間のマッピング方式は、先に記述された実施例1-4の場合の他に、PDCCHが互いに異なる時間に反復送信されるか或いは互いに異なる時間に分けられて送信される一般的な場合に対しても、同一ウィンドウ内のTOとCORESET間のマッピングに適用されてよい。
さらに他の例として、SSセット内に定義された上位層フィールド(例えば、monitoringSymbolsWithinSlotフィールド)によって1スロットに複数SSセットが設定されてよい。例えば、Pスロット周期にSSセットが定義され、SSセットが設定されたスロット内でL個のSSセットが互いに異なる時間に存在してよい。この場合、基地局とUEは、ウィンドウを1スロットと約束できる。そして、上述した‘ウィンドウ内でPDCCH TOとCORESETとのマッピング方式’によってCORESETがマップされてよい。
また、実施例1-4は、実施例1-3の特殊な場合と設定されてよい。すなわち、実施例1-3のようにCORESET 1、2とSSセット1、2を設定する方式において、SSセット1と2が同一に設定される場合は、2個のCORESET、1個のSSセット及び2個のTCIが設定される提案1-4と相違しない。したがって、この場合、提案1-4の方式と同じ方式で同一のPDCCHが反復送信されてよい。
実施例2)
実施例2では、複数基地局(すなわち、MTRP)が同一のPDCCHを分けて送信する方法について記述される。
以下、本開示において、複数基地局(すなわち、MTRP)が同一のPDCCHを分けて送信するということは、1つのDCIを1つのPDCCH候補を用いて送信するが、そのPDCCH候補が定義された一部のリソースでTRP 1が送信し、残りのリソースでTRP 2が送信することを意味する。この場合も同様、複数基地局が同一のDCIを送信すると解釈されてよい。複数基地局(すなわち、MTRP)が分けて送信する1つのPDCCH候補は、次のような設定によってUEに認知/指示されてよい。
以下、説明の便宜のために2つのTRPが動作すると仮定するが、このような仮定が本開示の技術的範囲を制限するものではない。
実施例2-1)複数基地局(すなわち、MTRP)が分けて送信する1つの/同一のPDCCH候補は1つの(同一)CORESETに定義/設定されるが、互いに異なるSSセットに定義/設定されてよい。
図13は、本開示の一実施例に係る下りリンク制御情報送受信方法を例示する図である。
図13を参照すると、PDCCH候補1は、TCI状態1が用いられて送信され、PDCCH候補2は、TCI状態2が用いられて送信されてよい。そして、PDCCH候補1とPDCCH候補2が組み合わせられて1つのDCIが送信される単一のPDCCH候補を構成できる。また、このように生成されるPDCCH候補はいずれも時間ドメインにおいて特定周期(P)間隔で(反復して)送信されてよい。
本方式は、先に記述された実施例1-1と類似の方式で設定されてよく、同一のウィンドウ内に存在する異なるSSセットで1つのPDCCH候補が送信/受信されてよい。例えば、UEは、同一のウィンドウ内にSSセット1の併合レベル=A1のPDCCH候補とSSセット2の併合レベル=A2のPDCCH候補を異なるPDCCH候補と取り扱わず、併合レベル=A1+A2の1つのPDCCH候補と仮定してデコーディングを試みることができる。このような方法により、既存の併合レベルの他に様々な併合レベルも支援可能である。
ただし、各SSセットにおいて併合レベルやPDCCH候補が様々なため、なんの制約条件も無しに2つのSSセットの候補によって1つの候補を生成する方式は、端末の具現複雑度を増加させることがある。これを解決するために、1つのPDCCH候補を生成する2つのSSセットの候補組合せに制限を加えることができる。例えば、1つのPDCCH候補を生成する2つのSSセットの候補は、同一の併合レベルに制限する及び/又は同一のPDCCH候補番号(又は、インデックス)に制限してよい。又は、例えば、2つのSSセットのうち基準セット(例えば、セット1)を設定し、セット1のPDCCH候補と該PDCCH候補の併合レベル以下に設定されたセット2のPDCCH候補を結合させ、1つのPDCCH候補を生成することができる。
実施例2-1は、実施例2-3の特殊な場合と設定されてよい。すなわち、実施例2-3のようにCORESET 1、2とSSセット1、2を設定する方式において、CORESET 1と2を同一に設定する場合は(ただし、CORESETに定義されたTCI状態及びCORESET IDは異なる。)、1個のCORESET、2個のSSセット及び2個のTCIが設定された実施例2-1と相違しない。したがって、この場合、実施例2-1の方式と同じ方式で同一のPDCCHが反復送信されてよい。
実施例2-2)複数基地局(すなわち、MTRP)が分けて送信する1つのPDCCH候補は1つの(同一)CORESETと1つの(同一)SSセットに定義/設定されてよい。
1つのCORESETと1つのSSセットに定義されたPDCCH候補を複数基地局が分けて送信できる。ここで、1つのPDCCH候補を構成する周波数/時間リソースのうち一部のリソースは、CORESET内に設定された2つのTCI状態の一方を用いて送信/受信され、残りのリソースは他方のTCI状態を用いて送信/受信されてよい。
図14は、本開示の一実施例に係る下りリンク制御情報送受信方法を例示する図である。
図14には、1つのPDCCH候補を構成する周波数リソースが分けられて互いに異なるTCI状態がマップされた例を示す。PDCCH候補はいずれも時間ドメインにおいて特定周期(P)間隔で(反復して)送信されてよい。
例えば、併合レベル=4のPDCCH候補を構成する周波数リソースは、制御チャネル要素(CCE:control channel element)単位で分けられてよい。そして、1番目と3番目のCCEは、TCI状態1がマップされ、2番目と4番目のCCEは、TCI状態2がマップされることにより、TCI状態が交互にマップされてよい。又は、1番目と2番目のCCEはTCI状態1がマップされ、3番目と4番目のCCEはTCI状態2がマップされることにより、前半部分のCCEと後半部分のCCEが互いに異なるTCI状態にマップされてよい。これを一般化して、N個のTCI状態に対しても、これと類似に、CCEインデックスが増加するに従ってN個のTCIが一つずつ循環して(circular)マップされてよい。又は、全体CCEを隣接したCCE(隣接したCCEインデックス)にN等分してグルーピングし、N個のCCEグループとN個のTCI状態が1:1マップされてよい。
併合レベル=1のPDCCH候補の場合、CCE単位で分けることができないため、リソース要素グループ(REG:resource element group)バンドルサイズ(bundle size)が6REG未満に設定され、REGバンドル単位で分けられてよい。また、併合レベルに関係なくREGバンドル単位でリソースを分けてTCI状態がマップされてもよい。このとき、TCI状態とREGバンドル間のマッピングは、前記TCI状態とCCEとのマッピング方式が同一に適用されてよい。例えば、併合レベル=1のPDCCH候補が(バンドルサイズ=2と)3個のREGバンドルに構成される場合に、1番目と3番目のREGバンドルはTCI状態1がマップされ、2番目のREGバンドルはTCI状態2がマップされることにより、TCI状態が交互にマップされてよい。又は、1番目と2番目のREGバンドルはTCI状態1がマップされ、3番目のREGバンドルはTCI状態2がマップされることにより、前半部分のREGバンドルと後半部分のREGバンドルが互いに異なるTCI状態にマップされてもよい。
又は、併合レベル=1のPDCCH候補の場合、1つのTRPが1つのPDCCH候補を送信するが、互いに異なるTRPが互いに異なる(併合レベル=1の)PDCCH候補を送信することによってダイバーシチ利得(diversity gain)を高めることができる。例えば、併合レベル=1のPDCCH候補が4個存在するとき、TRP 1が偶数/奇数の候補を送信することによって偶数/奇数の候補がTCI状態1にマップされ、TRP 2が逆に奇数/偶数の候補を送信することによって奇数/偶数の候補がTCI状態2にマップされてよい。
現在標準によれば、CORESET内に設定されたプリコーダ細分性(Precoder granularity)が、連続したRB(すなわち、allContiguousRBs)と設定され、広帯域(wideband)DMRSが設定される場合に、UEは1つのPDCCH候補に対するチャネルを推定する際に、そのPDCCH候補を構成するREGバンドルを把握する。そして、UEは、そのCORESET内でそのREGバンドルを含む連続した(contiguous)周波数リソースに対して、同一プリコーダが適用されたDMRSが送信されると仮定する。このように、PDCCH候補を構成するREGバンドルの他に、そのREGバンドルに続く他のREGのDMRSも共に用いることによって、チャネル推定正確度を高める。
しかしながら、本実施例のように、1つのCORESETを構成する周波数リソースが異なるTCI状態にマップされていれば、帯域(wideband)DMRS運用方式はそれ以上有効でない。なぜなら、REGバンドルを含む連続した(contiguous)周波数リソースのうち一部のリソースはTCI状態1にマップされ、残りの一部はTCI状態2にマップされることにより、DMRSの送信されるチャネルが異なるためである。
したがって、この場合、広帯域DMRSが設定されていると、UEの動作は次のように修正される必要がある。UEは、1つのPDCCH候補に対するチャネルを推定する時に、そのPDCCH候補を構成するREGバンドルを把握する。そして、UEは、そのCORESET内で“そのREGバンドルと同一のTCI状態にマップされる周波数リソースのうち”そのREGバンドルを含む連続した(contiguous)周波数リソースに対して同一プリコーダが適用されたDMRSが送信されると仮定できる。後述する図15のように、複数TRPが、1つのPDCCH候補を構成する時間リソースを分けて送信する場合にも、広帯域DMRS設定時に、先に提案したUE動作が適用されてよい。また、このような方式は、上述した実施例1-2の場合にもそのまま拡張適用されてよい。後述する実施例2-4の場合には、1つのPDCCH候補が2つのCORESETで送信されるので、UEは、そのPDCCH候補を構成するREGバンドルを把握し、そのREGバンドルの属したCORESETでそのREGバンドルを含む連続した(contiguous)周波数リソースに対して同一プリコーダが適用されたDMRSが送信されると仮定できる。例えば、PDCCH候補が3個のREGバンドルで構成されると、バンドルi(i=1,2,3)のチャネルを推定する時に、UEは、バンドルiの属したCORESETでそのバンドルを含む連続した(contiguous)周波数リソースに対して同一プリコーダが適用されたDMRSが送信されると仮定できる。
図15は、本開示の一実施例に係る下りリンク制御情報送受信方法を例示する図である。
図15には、1つのPDCCH候補を構成する時間リソースを分け、互いに異なるTCI状態がマップされた場合を示す。PDCCH候補はいずれも時間ドメインにおいて特定周期(P)間隔で(反復して)送信されてよい。
図15は、1つのCORESETが2シンボル(symbol)のCORESET区間と定義された例示である。そして、1つのPDCCH候補を構成する2シンボルが互いに異なるTCI状態にマップされてよい。このとき、TCIとシンボル間のマッピングは、上述したTCIとCCEとのマッピング方式と類似に定義/設定されてよい。
REGとREGバンドル、そしてREGバンドルとCCE間のマッピングは、既存方式をそのまま適用してPDCCH候補のリソースが構成されてよい。しかしながら、実際にDMRSを用いてチャネル推定する時には、既存REGバンドルはそのまま用いてはならないこともある。なぜなら、REGバンドルを構成するシンボルが他のTCIにマップされているためである。したがって、UEは、実際にDMRSからチャネル推定する時に、既存REGバンドルを構成するシンボルのうち、同一のTCI状態にマップされたシンボルのみでREGバンドルを再構成し、再構成されたREGバンドル単位でチャネル推定を行うことができる。
また、この方式において同一のPDCCHが分けられて送信されるウィンドウは、PDCCHが送信/受信される毎TO(transmission occasion)と定められる。すなわち、スロットn、n+P、n+2Pに現れるPDCCH TOごとに、1つのPDCCH候補を構成するリソースのうち一部のリソースはTCI状態1を用いて送信/受信され、残りのリソースはTCI状態2を用いて送信/受信される。すなわち、2つのTRPが分けて送信する。
また、実施例2-2は実施例2-3の特殊な場合と設定されてよい。すなわち、実施例2-3のようにCORESET 1、2とSSセット1、2を設定する方式において、CORESET 1と2を同一に設定し(ただし、CORESETに定義されたTCI状態は異なる。)、SSセット1と2が同一に設定される場合は、1個のCORESET、1個のSSセット及び2個のTCIが設定される実施例2-2と相違しない。したがって、この場合、実施例2-2の方式と同じ方式で同一のPDCCHが分けられて送信されてよい。類似に、実施例2-2は、実施例2-4の特殊な場合と設定されてよい。提案2-4のようにCORESET 1、2とSSセット1を設定する方式において、CORESET 1と2を同一に設定する場合は(ただし、CORESETに定義されたTCI状態は異なる。)、実施例2-2と相違しない。また、実施例2-2は、実施例2-1の特殊な場合と設定されてよい。すなわち、実施例2-1のようにCORESET 1とSSセット1、2を設定する方式において、SS1と2を同一に設定する場合は(ただし、各SSで用いるCORESETのTCI状態及びCORESET IDは異なる。)、1個のCORESET、1個のSSセット及び2個のTCIが設定された実施例2-2と相違しない。したがって、この場合、実施例2-2の方式と同じ方式で同一のPDCCHが反復送信されてよい。
実施例2-3)複数基地局(すなわち、MTRP)が分けて送信する1つのPDCCH候補は複数のCORESETに定義/設定され、複数のSSセットに定義/設定されてよい。
図16は、本開示の一実施例に係る下りリンク制御情報送受信方法を例示する図である。
図16を参照すると、CORESET 1はSSセット1にマップされ、CORESET 2はSSセット2にマップされてよい。そして、同一のウィンドウ内に存在する互いに異なるSSセットで1つのPDCCH候補が送信/受信されてよい。
例えば、UEは、同一のウィンドウ内に、SSセット1の併合レベル=A1のPDCCH候補とSSセット2の併合レベル=A2のPDCCH候補を異なるPDCCH候補と取扱わず、併合レベル=A1+A2の1つのPDCCH候補と仮定してデコーディングを試みることができる。実施例2-3は、上述した実施例2-1と比較してCORESETとSSセット間のマッピングが異なるだけであり、提案2-1の細部提案方式がそのまま適用されてよい。
ここで、基地局はUEに、複数SSセット(例えば、SSセット1と2)が同一のグループであることを指示し、UEは、同一のグループに属したSSセットは、同一のDCI(及び/又は同一のPDCCH候補)を分けて送信する用途に設定されたことを認知/仮定することができる。
実施例2-4)複数基地局(すなわち、MTRP)が分けて送信する1つのPDCCH候補は複数のCORESETに定義/設定されるが、1つのSSセットに定義/設定されてよい。
図17は、本開示の一実施例に係る下りリンク制御情報送受信方法を例示する図である。
図17を参照すると、1つのSSセットには、互いに異なるRBリソースを有する2つのCORESETがマップされてよい。そして、CORESET 1のPDCCH候補とCORESET 2のPDCCH候補を組み合わせて1つのPDCCH候補が生成されてよい。例えば、TRP 1と2はそれぞれ、CORESET 1、2でPDCCHを送信し、UEは、CORESET 1で併合レベル=A1のPDCCH候補とCORESET 2で併合レベル=A2のPDCCH候補を結合させて併合レベル=A1+A2の1つのPDCCH候補と仮定してデコーディングを試みることができる。
ただし、各CORESETにおいて併合レベルやPDCCH候補は様々であるため、何の制約条件も無しに2つのCORESETの候補で1つの候補を生成する方式は、端末の具現複雑度を増加させる。これを解決するために、1つのPDCCH候補を生成する2つのCORESETのPDCCH候補組合せを制限することができる。このような制限は、上述した実施例2-1方式において2つのSSセットのPDCCH候補組合せに制限を加える方式と類似に適用されてよい。すなわち、実施例2-4は、先の実施例2-1と類似するので、実施例2-1の細部提案方式が適用されてよい。ただし、実施例2-4は、時間リソースの代わりに周波数リソースに多重化(multiplexing)された複数PDCCH候補を併合(aggregation)して1つのPDCCH候補を生成するので、それに合わせて修正適用されてよい。
また、この方式において、同一のPDCCHが分けられて送信されるウィンドウは、PDCCHが送信/受信される毎TO(transmission occasion)と定められる。すなわち、スロットn、n+P、n+2Pに現れるPDCCH TOごとに、1つのPDCCH候補を構成するリソースのうち一部のリソースで(CORESET 1で)PDCCH候補1がTCI状態1を用いて送信/受信され、残りのリソースで(CORESET 2で)PDCCH候補2がTCI状態2を用いて送信/受信されてよい。すなわち、2つのTRPがPDCCH候補をPDCCH候補1とPDCCH候補2とに分けて送信する。
また、実施例2-4は、実施例2-3の特殊な場合と設定されてよい。すなわち、実施例2-3のようにCORESET 1、2とSSセット1、2を設定する方式において、SSセット1と2が同一に設定される場合は、2個のCORESET、1個のSSセット及び2個のTCIが設定される実施例2-4と相違しない。したがって、この場合、実施例2-4の方式と同じ方式でPDCCHが分けられて送信されてよい。
また、複数基地局(すなわち、MTRP)が同一のPDCCHを分けて送信するSSセットに対して(すなわち、前述した実施例2-1~2-4の場合)、SSセットに定義された一部のDCIフォーマット/SSタイプ/RNTIに対してのみ同一のPDCCHが分けられて送信され、残りに対しては、既存方式の通りに1つのTRPから送信されることがUEに指示されてよい。例えば、DCIフォーマット1-0と1-1の両方とも定義されたSSセットに対してフォーマット1-0(又は1-1)に対してのみ分けられて送信されることが指示されてよい。又は、UE特定SSと共通SSうち共通SS(又は、UE特定SS)に対してのみ分けられて送信されることが指示されてよい。又は、特定RNTI(例えば、C-RNTI以外のRNTI、MCS-C-RNTI、CS-RNTI)でCRCマスキング(masking)されたDCIに対してのみ同一のPDCCHが分けられて送信されてもよい。
複数基地局が同一のPDCCHを分けて送信するか(上述した実施例2のケース)又は反復送信するか(上述した実施例1のケース)を、基地局がUEに上位層シグナリング(higher layer signaling)によって知らせることができる。
以下、本開示で提案した方法は、複数基地局(すなわち、MTRP)が同一のPDCCHを反復送信する場合(上述した実施例1のケース)と同一のPDCCHを分けて送信する場合(上述した実施例2のケース)のいずれにも適用可能である。
本開示において、TO(又は、PDCCH TO)とは、複数チャネル(例えば、i)反復送信の場合に、複数のPDCCH候補、ii)分けて送信する場合に、組み合わせられた複数のPDCCH候補又は組み合わせられる前の複数のPDCCH候補)がTDMされる場合に、互いに異なる時間に送信された各チャネルを意味し、FDMされる場合に、互いに異なる周波数/RBに送信された各チャネルを意味し、SDMされる場合に、互いに異なるレイヤー/ビーム/DMRSポートに送信された各チャネルを意味できる。各TOには1つのTCI状態がマップされてよい。
同一チャネルを反復送信する場合(例えば、実施例1のケース)に、1つのTOには完全なDCI/データ/上りリンク制御情報(UCI:uplink control information)が送信され、受信端は、複数のTOを受信して受信成功率を高めることができる。1つのチャネルを複数のTOに分けて送信する場合(例えば、実施例2のケース)に、1つのTOにはDCI/データ/UCIの一部が送信され、受信端は、複数のTOを全て受信してこそ、分けられたDCI/データ/UCIを集めて完全なDCI/データ/UCIを受信することができる。
実施例3)
本実施例は、多重TRP(MTRP)から1つの同一のDCIが下りリンク制御チャネル(例えば、PDCCH)で反復送信され、前記1つの同一のDCIにTCI情報が含まれていない場合に関する。
MTRPからの同一DCI/PDCCHの反復送信ではなく単一TRP(STRP)から送信される1つのDCIにTCIフィールドが含まれていない場合に、該DCIによってスケジュールされるPDSCHのTCI状態は、前記DCIが受信されるCORESETに関連したTCI状態に従ってよい。
MTRPから反復送信されるDCIにTCI情報が含まれる場合では、前記DCIによってスケジュールされる下りリンクデータチャネル(例えば、PDSCH)に関連したTCI状態は、前記DCIに含まれたTCI情報に基づいて明確に決定され得る。
一方、MTRPから反復送信されるDCIにTCI情報が含まれない場合では、前記DCIによってスケジュールされる下りリンクデータチャネルに関連したTCI状態を決定する方案が明確に定義されていない。
以下では、上のような不明瞭性の問題を解決するための様々な例示について説明する。特に、MTRPから反復送信されるDCIにTCIが含まれない場合に、単一TRP(STRP)から送信される下りリンクデータチャネル(例えば、PDSCH)に適用されるTCI情報を決定する方案について説明する。
以下の例示において、MTRPから送信される1つの同一のDCI(又は、下りリンク制御チャネル)に関連したCORESETが複数個存在し、それぞれのCORESETに1つずつのTCI情報が関連した場合に、又は前記1つの同一のDCI(又は、下りリンク制御チャネル)に関連したCORESETが1個存在し、1個のCORESETに複数個のTCI情報が関連する場合を仮定する。すなわち、MTRPから1つの同一のDCIが下りリンク制御チャネルで送信されるに当たって、前記下りリンク制御チャネル送信に関連したCORESETに基づいて複数個のTCI情報があらかじめ設定されている又はあらかじめ定義されている場合を仮定する。
例えば、上位層パラメータであるControlResourceSet IE(information element)は、時間/周波数制御リソース集合(control resource set,CORESET)を設定するために用いられてよい。例えば、前記制御リソース集合(CORESET)は、下りリンク制御情報の検出及び受信と関連してよい。前記ControlResourceSet IEは、CORESET関連ID(例えば、controlResourceSetID)、CORESETに対するCORESETプール(pool)のインデックス(例えば、CORESETPoolIndex)、CORESETの時間/周波数リソース設定、又はCORESETと関連したTCI情報などの1つ以上を含むことができる。例えば、CORESET poolのインデックス(例えば、CORESETPoolIndex)は、0又は1に設定されてよい。前述した本開示の例示において、CORESETグループはCORESETプールに対応してよく、CORESETグループ IDはCORESETプールインデックス(例えば、CORESETPoolIndex)に対応してよい。ControlResourceSet(すなわち、CORESET)は上位層シグナリング(例えば、RRCシグナリング)によって設定されてよい。
また、以下の例示において、CORESET識別子又はCORESET IDは、サーチスペースセット(SSセット)識別子又はSSセット IDを含むことができる。すなわち、1つのCORESETは1つ以上のSSを含むことができ、1つ以上のSSをSSセットと定義できる。
また、以下の例示において、MTRPから同一の1つのDCI(又は、下りリンク制御チャネル(例えば、PDCCH))が送信される場合に、SFN(single frequency network)方式は、MTRPが同時に同じDCI(又は、PDCCH)を送信する動作を含み、非SFN(non-SFN)方式は、MTRPが互いに異なる時間リソースで(所定の順序で)反復して同一のDCI(又は、PDCCH)を送信する動作を含む。例えば、SFN方式では1個のCORESETに複数個のTCI情報が関連してよく、非SFN方式では複数個のCORESETのそれぞれにおいて1個ずつのTCI情報が関連してよい。以下の例示は、SFN方式と非SFN方式の両方に適用可能であり、端末がMTRPから送信される1つのDCI(又は、PDCCH)に関連したCORESETに関連した複数のTCI情報を取得できると仮定する。
以下の説明では、明瞭性のために、MTRPから1つの同一のDCI(又は、PDCCH)の反復送信という用語を主に使用し、MTRPからの同一DCI/PDCCHの反復送信は、SFN方式又は非SFN方式の両方を含むことができる。さらに、MTRPからの同一DCI/PDCCHの反復送信は、MTRPが同一DCI/PDCCHをそれぞれ送信する方式も、1つのDCI/PDCCHを分けて送信する方式も含むものと理解されるべきである。
また、同一DCI/PDCCHの反復送信は、特に制限しない限り、MTRPからの反復送信及び単一TRP(STRP)からの反復送信を含むことができる。
また、同一DCI/PDCCHが反復送信される場合に、端末は、2つの方式(例えば、ソフトコンバイニング(soft combining)方式、及び多重チャンス(multi-chance)方式)を用いてDCI/PDCCHの受信/デコーディングの成功率を上げることができる。
第一に、ソフトコンバイニング方式において、UEは、受信した(すなわち、メモリ/バッファに保存された)複数個の同一PDCCHに対するソフトコンバイニングによってデコーディング成功率を上げることができる。これは、PDSCH再送信時にUEが受信した初期(initial)PDSCHと再送信された(retransmitted)PDSCHとをソフトコンバイニングしてデコーディング成功率を高めるのと類似の方式である。このようなUEのために、基地局はUEに同一PDCCHが反復送信されるPDCCH TO(又は、ウィンドウ)を知らせることができ、UEは、指示されたPDCCH TOに対してソフトコンバイニングを行うことができる。
第二に、マルチチャンス方式において、UEはソフトコンバイニングを行わず、受信した複数のPDCCHのそれぞれを独立してデコードすることができる。この場合、ソフトコンバイニングによる利得を得ることはできないが、UEの具現が簡単になり、受信した複数PDCCHのうち少なくとも1つのPDCCHだけがデコーディングに成功すればいいので、受信成功率を高めることができる。基地局はUEに、同一のPDCCHが送信される反復PDCCH TO(又は、ウィンドウ)を知らせる必要がなく、UEは、毎PDCCH TOを独立してデコードすることができる。例えば、基地局はPDCCH TO 1とTO 2に同一PDCCHを送信したが、UEはTO 1とTO 2に同一PDCCHが送信された事実を知らず、TO 1とTO 2を個別にデコードすることがある。UEがTO 1とTO 2の両方でPDCCHデコーディングに成功した場合に、UEは、TO 1のDCIに含まれたスケジューリング情報とTO 2のDCIに含まれたスケジューリング情報とが重複することが分かる。この場合、UEは、TO 1とTO 2で同一DCIが反復送信されたことを、DCIデコーディング成功後に分かる。UEは、1つのDCI以外の残りDCIを無視するか或いは捨てる(discard)ことができる。UEがTO 1でのみDCIデコーディングに成功した場合には、TO 2でDCIが送信されたことが分からず、逆に、TO 2でのみDCIデコーディングに成功した場合には、TO 1でDCIが送信されたことが分からない。
すなわち、以下の例示において、MTRPから同一DCI/PDCCHが反復送信される方式を、SFN方式又はnon-SFN方式に制限しなく、端末で1つ以上のDCI/PDCCHに対する受信/デコーディングを行う方式を、ソフトコンバイニング方式又はマルチチャンス方式に制限しない。
実施例3-1
MTRPからのDCI/PDCCH反復送信の場合には、同一DCIが受信されるCORESETに関連したTCI状態が複数個存在する。また、単一TRP(STRP)から送信されるPDSCHに対して1つのTCI状態が関連する。ここで、MTRPから反復送信される同一DCIによってSTRPからのPDSCH送信がスケジュールされ、前記同一DCIにTCI情報が含まれない場合に、反復送信されるDCI/PDCCHに関連したCORESETに関連した複数のTCI状態のうち、どのTCI状態をSTRP PDSCH送信に適用するかが不明確である。
例えば、MTRPから反復送信されるDCIが1つのCORESETで送信されるが、そのCORESETに2個のTCIが存在し、同一DCIがTCI状態1とTCI状態2の両方で受信されたことがあり得る。又は、MTRPから反復送信される同一DCIが、TCI状態1を使用するCORESET 1とTCI状態2を使用するCORESET 2の両方で受信されたこともあり得る。
より具体的な例示として、ソフトコンバイニング方式では、DCIデコーディングに成功した場合に、ソフトコンバイニングされる複数のPDCCH TO(すなわち、PDCCH候補)に連結された複数のTCI状態が存在する。
マルチチャンス方式では、UEは、反復送信されるPDCCH TOをそれぞれ独立してデコードするので、それぞれのPDCCH TOにおいてターゲットBLER(Block Error Ratio)の確率でデコーディングに成功又は失敗することがある。例えば、スロット1でTCI状態1を使用し、スロット2でTCI状態2を使用して同一DCI/PDCCHが2回送信された場合に、UEは、次の3つの場合のいずれか1つを経験し得る。
- Case 1:スロット1でDCIデコーディング成功、スロット2でDCIデコーディング失敗
- Case 2:スロット1でDCIデコーディング失敗、スロット2でDCIデコーディング成功
- Case 3:スロット1でDCIデコーディング成功、スロット2でDCIデコーディング成功
Case 1において、UEは、TCI状態1をCORESET TCIとして認知し、PDSCH受信に使用することができる。Case 2において、UEは、TCI状態2をCORESET TCIとして認知し、PDSCH受信に使用することができる。Case 3において、UEは、TCI状態1及び2の両方をCORESET TCIとして認知し、PDSCH受信にどのTCIを使用するかが不明確である。すなわち、UEは、状況に応じて、PDSCH TCIとしてTCI状態1又は2を決定し、基地局は、Case 1、2、3のうちどのCaseであるかが分からず、PDSCHをどのTCI状態を用いて送信しなければならないかを明確に決定することができない。
実施例3-1-1
ソフトコンバイニング方式では、DCI受信に関連した複数のTCI状態のうち特定の1つのTCI状態を用いてPDSCHを受信するものと基地局及びUEがあらかじめ決定及び共有してよい。このような方式は、MTRPが同一DCI/PDCCHを反復送信する場合にも適用されてよく、MTRPが同一DCI/PDCCHを分けて送信する場合にも適用されてよい。ここで、MTRPからの同一DCI/PDCCH反復送信は、SFN方式及びnon-SFN方式のいずれを含んでもよい。
例えば、特定の1つのTCI状態は、複数のTCIのうち最初のTCI状態、最後のTCI状態、最も低い(又は、最も高い)インデックスのTCI状態、又は最も低い(又は、最も高い)インデックスのCORESETに関連したTCI状態と定義されてよい。
マルチチャンス方式では、CORESET内に、CORESET TCI状態の他にも、PDSCH受信に用いるTCI状態が別個に設定されてよい。例えば、同一DCIがCORESET 1とCORESET 2で送信されたときに、CORESET 1及び2内にそれぞれPDSCH TCI状態フィールドを定義し、同一値であるTCI状態1に設定することができる。その結果、UEは、前述したCase 1、2、3に対してTCI状態1を用いてPDSCHを受信することができる。又は、CORESET内にPDSCH TCI状態フィールドがなければ、そのCORESETのTCI状態を用いてPDSCHを受信し、PDSCH TCI状態フィールドがあれば、その値を用いてPDSCHを受信することもできる。例えば、TCI状態1を使用するCORESET 1にはPDSCH TCI状態フィールドを設定しなく、TCI状態2を使用するCORESET 2にはPDSCH TCI状態をTCI状態1に設定すれば、前述したCase 1、2、3に対してTCI状態1を用いてPDSCHを受信することができる。
実施例3-1-2
マルチチャンス方式において、基地局がUEに、同一DCIが反復送信されるPDCCH TOの集合を設定又は指示し、UEは、当該集合で1つのDCIでも受信成功した場合に、集合内に、特定PDCCH TOに用いられたTCI状態を用いてPDSCHを受信することができる。例えば、PDCCH TOの集合は、上位層(例えば、RRC)シグナリングによってUEに設定されてよく、UEは、TO集合内のTOの個数及び各TOが何番目のTOであるかがあらかじめ分かる。
例えば、前述した図8及び図11のように、PDCCH TOがウィンドウ内でTDMされた場合に、ウィンドウ内のPDCCH TOは1つの集合をなすことができる。すなわち、基地局がUEにウィンドウを設定することにより、UEにPDCCH TOの集合を設定又は指示することができる。この場合、UEは、ウィンドウ内の如何なるPDCCH TOでDCIを受信しても、常に、特定の1つのPDCCH TOに使用されるTCI状態をPDSCH受信に用いることができる。例えば、前記特定の1つのPDCCH TOは、TO集合のうち、時間ドメインで一番目の(又は、最初に送信された)TO、又は時間ドメインで最後に送信されたTOであってよい。
更なる例示として、図10のように、PDCCH TOが同一時間にFDMされた場合に、TCI状態1を使用するPDCCH TOとTCI状態2を使用するPDCCH TOは1つの集合をなすことができる。この場合、集合内の如何なるPDCCH TOでDCIを受信しても、常に、特定の1つのPDCCH TOに使用されるTCI状態をPDSCH受信に用いることができる。例えば、前記特定の1つのPDCCH TOは、TO集合内で最初の(又は、最初のTCI状態を使用する)TO、最後の(又は、最後のTCI状態を使用する)TOであってよい。
更なる例示として、図12のように、PDCCH TOが同一時間にFDMされた場合に、同一時間に定義されたCORESET 1のPDCCH TOとCORESET 2のPDCCH TOは1つの集合をなすことができる。この場合、集合内の如何なるPDCCH TOでDCIを受信しても、常に、特定の1つのPDCCH TOに使用されるTCI状態をPDSCH受信に使用することができる。例えば、前記特定の1つのPDCCH TOは、TO集合内で最初の(又は、最も低いCORESET ID(又は、SSセットID)に対応する)TO、又は最後の(又は、最も高いCORESET ID(又は、SSセットID)に対応する)TOであってよい。
実施例3-1-3
マルチチャンス方式において、基地局がUEに同一DCIが反復送信されるPDCCH TOの集合を設定又は指示し、UEは、当該集合において1つのDCIでも受信成功した場合に、特定TCI状態を用いてPDSCHを受信することができる。
例えば、前記特定TCI状態は、MAC CE又はRRCシグナリングによって基地局がUEに指示することができる。
更なる例示として、前記特定TCI状態は、デフォルトTCI状態(又は、デフォルトビーム)と決定されてよい。例えば、サーチスぺース(search space)が設定された最後のスロット(latest slot)における最も低い(lowest)CORESET ID(又は、SSセットID)が設定されたCORESETのTCI状態がデフォルトTCI状態と決定されてよい。
ここで、デフォルトTCI状態は、UEがDCIを受信してからPDSCHを受信するまでの時間(すなわち、DCI to PDSCH time)が、UEが基地局に自分のキャパビリティ(capability)として報告した特定臨界値よりも小さい時に使用するTCI状態と定義されてよい。
より具体的に、デフォルトTCI状態(又は、デフォルトビーム)の決定は、次のように定義されてよい。
RRC連結モードにおいてDCI内にTCIが存在しているか否かを示すパラメータ(例えば、tci-PresentInDCI)がイネーブルである場合及びtci-PresentInDCIが設定されていない場合の両方に対して、下りリンクDCIの受信とそれに対応するPDSCHとのオフセットが所定の臨界値(例えば、timeDurationForQCL)よりも小さければ、サービングセルの活性(active)BWP内の1つ以上のCORESETが前記UEによってモニタされる最も遅い(latest)スロットで最も低いCORESET-IDを有するモニタされたサーチスペースと関連したCORESETのPDCCH QCL指示のために用いられるQCLパラメータに対して、UEは、サービングセルのPDSCHのDMRSポートがRSとQCLされていると仮定できる。(For both the cases when tci-PresentInDCI is set to 'enabled' and tci-PresentInDCI is not configured in RRC connected mode, if the offset between the reception of the DL DCI and the corresponding PDSCH is less than the threshold timeDurationForQCL, the UE may assume that the DM-RS ports of PDSCH of a serving cell are quasi co-located with the RS(s) with respect to the QCL parameter(s) used for PDCCH quasi co-location indication of the CORESET associated with a monitored search space with the lowest CORESET-ID in the latest slot in which one or more CORESETs within the active BWP of the serving cell are monitored by the UE.)
ここで、最も遅いスロットは、DCIが受信される前のスロットのうち、PDCCHモニタリング機会(MO)が存在する最後のスロットに該当してよい。
実施例3-2
本実施例は、同一DCI/PDCCHが反復送信される場合(すなわち、互いに異なる時間位置で端末が複数の同一DCI/PDCCHを受信/検出できる場合)に、デフォルトTCI状態(又は、デフォルトビーム)を決定するための時間基準に対する新しい方案を含む。
以下では、説明の明瞭性のために、MTRPから同一DCI/PDCCHが反復送信される場合を仮定して説明するが、本開示の範囲がこれに制限されるものではない。すなわち、本実施例は、MTRPから同一DCI/PDCCHが反復送信される場合にも適用されてよく、単一TRP(STRP)から同一DCI/PDCCHが反復送信される場合にも適用されてよい。
また、本実施例は、DCIにTCIフィールドが含まれる場合にも適用されてよく、DCIにTCIフィールドが含まれない場合にも適用されてよい。すなわち、本実施例は、DCIにTCIフィールドが含まれるか否かに関係なく、DCIとPDSCHのタイミング関係に基づいてデフォルトTCI状態を明確に決定する方案を含む。
図18は、本開示が適用可能なDCIとPDSCHとの関係を説明するための図である。
同一DCI/PDCCH反復送信によって異なる時間(例えば、スロット1及びスロット2)で同一DCI/PDCCHが送信されてよい。すなわち、スロット1のDCI 1とスロット2のDCI 2は、同一の情報を含むことができる。例えば、DCI 1は、スロットMで送信されるPDSCHをスケジュールする情報を含み、DCI 2もスロットMで送信されるPDSCHをスケジュールする情報を同一に含むことができる。
スロット1のDCI/PDCCHはCORESET 1で送信され、スロット2のDCI/PDCCHはCORESET 2で送信されてよい。CORESET 1及びCORESET 2は、同一のCORESETプル(Pool)に属してもよく、異なるCORESETプルに属してもよい。DCI/PDCCHは、TCIフィールドを含んでもよく、含まなくてもよい。
DCI/PDCCHがTCIフィールドを含まない場合に、DCI/PDCCHが関連したCORESETに関連したTCI状態が、当該DCI/PDCCHによってスケジュールされるPDSCHに適用されてよい。仮にスロットMのPDSCHが単一TRP(STRP)から送信されるPDSCHである場合に、スロット1のDCI/PDCCHに関連するTCI状態又はスロット2のDCI/PDCCHに関連するTCI状態のうちいずれをスロットMのPDSCHに適用するかを定義する必要がある。
前述したように、UEがDCIを受信してからPDSCHを受信するまでの時間(すなわち、DCI to PDSCH time)が、UEが基地局に自分のキャパビリティ(capability)として報告した特定臨界値よりも小さい場合に、PDSCHに対するTCI状態は、DCIにTCIフィールドが含まれるか否かに関係なく、デフォルトTCI状態(又は、デフォルトビーム)と決定されてよい。例えば、デフォルトTCI状態(又は、デフォルトビーム)は、サーチスペースが設定された最も遅い(latest)スロットにおける最も低い(lowest)CORESET ID(又は、SSセットID)が設定されたCORESETのTCI状態と決定されてよい。
例えば、同一DCI/PDCCHが反復送信される場合に、複数のPDCCH TOで端末が個別にDCIデコーディングを試みることがある。例えば、マルチチャンス方式では、スロット1でTCI状態1を、スロット2でTCI状態2を使用することにより、同一DCI/PDCCHが2回送信されたとすれば、UEは、次の3つの場合のいずれか1つを経験し得る。
- Case 1:スロット1(例えば、スロット1の最初のシンボル)でDCIデコーディング成功、スロット2(例えば、スロット2の最初のシンボル)でDCIデコーディング失敗
- Case 2:スロット1(例えば、スロット1の最初のシンボル)でDCIデコーディング失敗、スロット2(例えば、スロット2の最初のシンボル)でDCIデコーディング成功
- Case 3:スロット1(例えば、スロット1の最初のシンボル)でDCIデコーディング成功、スロット2(例えば、スロット2の最初のシンボル)でDCIデコーディング成功
反復送信されるDCI/PDCCHは同一PDSCHをスケジュールするので、互いに異なる時間に同一DCI/PDCCHがTDM方式で送信される場合に、前述したCase 1、2、3のそれぞれにおいてDCI to PDSCH time(すなわち、DCIの最後の受信シンボルからPDSCHの最初のシンボルまでの時間)が変わることがある。
仮にPDSCHの最初のシンボルがスロット3の最初のシンボルであれば、Case 1及び2において、UEはDCI to PDSCH timeをそれぞれ28シンボル及び14シンボルと決定できる。Case 3では、DCI to PDSCH timeが14シンボル及び28シンボルである2つの場合が存在するので、それらのうちいずれの値を選択して所定の臨界値(例えば、timeDurationForQCL)と比較しなければならないかが不明確である。
例えば、デフォルトTCI状態決定に用いられる所定の臨界値が20シンボルであるとすれば、PDCCH TO 1に対するDCI to PDSCH time(例えば、28シンボル)は前記所定の臨界値よりも大きいが、PDCCH TO 2に対するDCI to PDSCH time(例えば、14シンボル)は前記所定の臨界値よりも小さい。この場合、Case 1において、UEはデフォルトTCI状態以外のTCI状態(例えば、DCIに含まれたTCIフィールドベース、又はPDCCH関連CORESET TCIベース)を用いてPDSCHを受信するが、Case 2では、デフォルトTCI状態を用いてPDSCHを受信する。Case 3において、UEはPDSCH受信のためにデフォルトTCI状態を使用するかそれとも他のTCI状態を使用するかを明確に決定することができない。
基地局は、UEがCase 1、2、3のうちどの状況にあるかが分からず、基地局がPDSCH送信に適用するTCI状態をいずれにすべきかが不明確である。
すなわち、1つの同一PDSCHをスケジュールするが、互い異なる時点に受信されるDCI/PDCCHである場合に、前記1つの同一PDSCHに対していかなるTCI状態(又は、ビーム)が適用されるかが不明確な問題がある。
実施例3-2-1
本実施例によれば、端末は、基地局によって設定又は指示されたPDCCH TO集合のうち1つのDCIでも受信/デコーディングに成功した場合に、基地局によって設定又は指示される特定PDCCH TOを基準にしてDCI to PDSCH timeを所定の臨界値と比較し、デフォルトTCI状態(又は、デフォルトビーム)を適用するか否かを決定できる。
例えば、マルチチャンス方式において、基地局がUEに、同一DCIが反復送信されるPDCCH TOの集合を設定又は指示し、UEは、当該集合で1つのDCIでも受信成功した場合に、前記集合内の特定PDCCH TOを基準にしてDCI to PDSCH timeを計算し、臨界値と比較して、デフォルトビーム(default TCI state)を適用するか否かを決定できる。
例えば、図8又は図11のように、PDCCH TOがウィンドウ内でTDMされた場合に、ウィンドウ内のPDCCH TOは1つの集合をなすことができる。すなわち、基地局はUEにウィンドウを設定することにより、UEにPDCCH TOの集合を設定又は指示することができる。この場合、ウィンドウ内の如何なるPDCCH TOでDCIを受信しても、常に、特定PDCCH TOで受信しなければならないDCIとそのDCIによってスケジュールされるPDSCHとの間の時間を計算し、これを臨界値と比較して、デフォルトビーム(又は、デフォルトTCI状態)を適用するか否かを決定できる。
ここで、DCI to PDSCH timeの計算のベースとなる特定PDCCH TOは、集合内の最後のPDCCH TO(例えば、時間順で最後に送信されたTO)であってよい。
この場合、前述したCase 1、2、3のいずれにおいても、時間順に最後のDCI/PDCCHを基準に計算されたDCI to PDSCH timeは14シンボルであり、これは所定の臨界値である20シンボルよりも小さいので、端末は、Case 1、2、3のいずれに対してもデフォルトTCI状態(又は、デフォルトビーム)が適用されると明確に決定することができる。また、基地局は、Case 1、2、3のいずれのCaseが発生するかが分からなくても、最後に送信されるDCI/PDCCHタイミングを基準に、PDSCHに対してデフォルトTCI状態(又は、デフォルトビーム)を適用して送信することができる。
実施例3-2-2
同一DCI/PDCCHが反復送信される場合に、基地局は、当該DCIによってスケジュールされるPDSCHのタイミングと各DCI/PDCCHのタイミングとの差をいずれも臨界値よりも小さく(又は、大きく)設定できる。これにより、端末は、複数のDCI/PDCCHのいずれを受信/デコーディング成功しても、当該DCI/PDCCHのタイミングを基準にDCI to PDSCH timeを計算し、所定の臨界値と比較して、PDSCHに対してデフォルトビームを適用するか否がを明確に決定できる。
例えば、MTRPが同一PDCCHをTDM方式で反復送信する場合に、UEの報告した臨界値(例えば、第1臨界値)に所定の値(例えば、アルファ)を足して調節された(adjusted)臨界値(例えば、第2臨界値)を算出し、複数のPDCCH TOに対して、DCI to PDSCH timeが第2臨界値よりも小さくなる(又は、大きくなる)ように保障できる。このような第2臨界値は、UEも基地局と同じ方式で導出することができる。ここで、アルファの値はSCSに基づいてあらかじめ定められた値であってもよく、基地局がUEに指示する値であってもよい。また、アルファの値は、正数であっても負数であってもよい。
例えば、UEが、第1臨界値が20シンボルであると基地局に報告し、アルファの値が20シンボルであると仮定すれば、基地局とUEは、第2臨界値が40(=20+20)シンボルであると決定できる。これにより、PDCCH TO 1及び2のそれぞれのDCI to PDSCH timeである28シンボル及び14シンボルがいずれも第2臨界値よりも小さいので、UE及び基地局はCase 1、2、3のいずれにもデフォルトビームを適用することができる。
仮に臨界値の調節がない場合に、基地局は、同一DCIを反復送信する全てのPDCCH TOに対してDCI to PDSCH timeが臨界値(すなわち、第1臨界値)よりも全て小さく又は全て大きくなるようにPDSCHをスケジュールできる。仮に複数のPDCCH TOの全てに対して臨界値よりも大きくなるようにPDSCHをスケジュールすれば、平均のDCI to PDSCH timeが大きくなり、レイテンシーが大きくなる問題が発生し得る。仮に、複数のPDCCH TOの全てに対して臨界値よりも小さくなるようにPDSCHをスケジュールすれば、臨界値内で全てのPDCCH TOをスケジュールしなければならないので、スケジューリング柔軟性(flexibility)が低くなる問題がある。
したがって、デフォルトビーム(又は、デフォルトTCI状態)を適用するか否かに対してのみ制限的に臨界値調節を適用することにより、PDSCHスケジューリング柔軟性を保障し、レイテンシーが長くなることを防止しながらも、PDSCHに対してデフォルトビーム適用するか否かに対する不明確性の問題を解決することができる。
実施例3-2-3
同一DCI/PDCCHが反復送信される場合に、常にデフォルトTCI状態(又は、デフォルトビーム)を適用してPDSCHを送信又は受信するように定義することができる。
例えば、MTRPが同一PDCCHをTDM方式で反復送信する場合に、DCI to PDSCH time及び/又は所定の臨界値との比較結果に関係なく、基地局は常にデフォルトビームを用いてPDSCHを送信し、UEは常にデフォルトビームを用いてPDSCHを受信することができる。そのために、基地局はUEに同一DCI/PDCCH反復送信であることを直接に又は間接に指示することができる(例えば、ウィンドウ設定など)。これにより、前述したCase 1、2、3のいずれにおいてもUEは常にデフォルトビームを用いてPDSCHを受信できるので、不明瞭性が除去され得る。
実施例3-2-4
同一DCI/PDCCHが反復送信される場合に、当該DCIによってスケジュールされる1つのPDSCH送信タイミング(すなわち、PDSCH時間スケジューリング)を、全てのPDCCH TOに対して所定の臨界値よりも小さく(又は、大きく)設定できる。
例えば、MTRPが同一PDCCHをTDM方式で反復送信する場合に、基地局は、同一DCIを送信する全てのPDCCH TOに対して、DCI to PDSCH timeを所定の臨界値よりも全て小さく又は全て大きくスケジュールすることができる。すなわち、UEは、同一DCIを送信するPDCCH TOに対して、一部のTOのDCI to PDSCH timeは臨界値よりも大きく、他の一部のTOのDCI to PDSCH timeは臨界値よりも小さい又は等しい場合を期待しなくて済む。
実施例3-2-5
同一DCI/PDCCHが反復送信される場合に、それらのうち1つのPDCCH TOでもDCI to PDSCH timeが所定の臨界値よりも大きい場合には、デフォルトTCI状態(又は、デフォルトビーム)を適用しなく、DCIにTCIフィールドが含まれる場合には、DCIに含まれたTCIフィールドが指示するTCI状態によってPDSCH(及び、PDSCH DMRS)を受信することができる。
PDSCH受信時点において、DCI to PDSCH timeが臨界値よりも大きく設定されたDCI/PDCCHに対するUEのデコーディングは完了したと見なすことができる。すなわち、UEは、所定の臨界値よりも大きいPDCCH TOで受信されたDCIに対してはプロセシング時間が十分なので、当該DCIが成功的にデコードされ、当該DCIにTCIフィールドが含まれていれば、それを用いてPDSCH受信を行うことができる。したがって、デフォルトビームを適用する必要がなく、DCIによって指示されるTCI状態を適用することができる。
前述したCase 1及び2では、PDCCH TO 1のDCIに含まれたTCIをPDSCHに適用する動作において基地局と端末との間に不一致が発生しない。一方、Case 2では、基地局がPDCCH TO 1を基準に、DCIに含まれたTCIフィールドのTCI状態をPDSCH送信に適用するが、UEはPDCCH TO 1でDCI/PDCCHブラインドデコーディングに失敗し、PDCCH TO 2を基準にデフォルトTCI状態を適用してPDSCH受信を試みることがある。この場合、PDSCHに適用されるTCIに対する基地局とUE間の不一致のため、UEがPDSCH受信/デコーディングに失敗し、PDSCH再送信などの更なる動作が発生し得るが、そのような場合は例外の場合とし、デフォルトビームを適用するか否かに対するUE動作の不明瞭性を除去し、UE具現の複雑性を下げることができる。
前述した実施例3-2以下の例示は、MTRPが同一DCI/PDCCHを分けて送信する場合にも適用されてよく、同一DCI/PDCCHを反復送信し、UEがソフトコンバイニング方式を行う場合にも適用されてよい。すなわち、MTRP又はSTRPからのDCI/PDCCH送信が互いに異なる時点(PDCCH TO)で行われることから、複数のPDCCH TOに対して所定の臨界値を満たすか否か(又は、所定の臨界値との大きさ比較の結果)が互いに異なる問題が発生する場合に、実施例3-2以下の例示が適用されてよい。
実施例3-3
現在の標準によれば、eMBB MTRP PDSCH送信のためにCORESETプルを設定することができる。例えば、CORESET 0、1、2、3が設定され、CORESET 0、1はプル0、残りはプル2に設定され、UEは、互いに異なるプルに存在するCORESETを、互いに異なるTRPが使用していることを認知する。CORESETプル0のCORESETでスケジュールされたPDSCHと、CORESETプル1のCORESETでスケジュールされたPDSCHは、周波数/時間リソースが部分的に又は完全に重なってよく、これらの両PDSCHは互いに異なるデータ/TBを有するので(すなわち、異なるPDSCH)、リソース効率が高くなり、高いスループットを達成することができる。例えば、前記CORESETプルはCORESETグループに対応し得る。
一方、URLLC MTRP PDCCHは、複数CORESETで同一DCIが送信されてよく、このとき、複数CORESETでスケジュールされたPDSCHは、1つのデータを有する1つのPDSCHである。PDCCH受信成功率を上げるためにDCIを反復送信しただけであり、そのDCIがスケジュールするデータは結局として1つであるためである。マルチチャンス方式において、UEは、同一DCIが反復送信されるPDCCH TO集合又はウィンドウを認識できず、各CORESETで送信されたDCIを独立して認識/デコードすることがある。このとき、eMBB MTRP PDSCHが共に設定される場合には複雑な問題が発生する。複数CORESETでスケジュールされたPDSCHの周波数/時間リソースが完全に重なったときに、当該PDSCHが、互いに異なるデータ/TBを送信する個別のPDSCHであるか、或いは1つのデータを有する1つのPDSCHであるかが曖昧である。
実施例3-3-1
UEは、当該CORESETが、互いに異なるCORESETグループとして設定された場合(当該CORESETが互いに異なるCORESETプルとして設定された場合)に、そのCORESETでスケジュールされたPDSCHの周波数/時間リソースが完全に/部分的に重なった場合には、当該PDSCHを(独立した)別の複数のPDSCHと認知する。すなわち、各PDSCHを独立にデコードし、独立したデータを受信することができる。UEは、当該CORESETが同一CORESETグループとして設定された場合(当該CORESETが互いに異なるCORESETプルとして設定された場合)に、そのCORESETでスケジュールされたPDSCHの周波数/時間リソースが完全に/部分的に重なったときには、当該PDSCHを1つの同一PDSCHと認知する。すなわち、受信DCIは同一PDSCHをスケジュールした同一DCIであると認識し、1つのDCI以外の残りDCIを無視する或いは捨てることができる。
複数CORESETで送信された複数のDCIが1つのPDSCHをスケジュールしても、場合によって、各DCIがスケジュールしたPDSCHの周波数/時間リソースが完全に重ならず、一部のみ重なってよい。例えば、スロット1にCORESET 1でDCI 1を送信し、スロット10にCORESET 2で(DCI 1がスケジュールしたデータと同じデータをスケジュールする)DCI 2を送信し、スケジュールされた同一PDSCHがスロット9、11で反復送信される場合に、DCI 1は、PDSCHが送信される以前時点に受信されるので、同一PDSCHがスロット9、11で反復送信されることをスケジュールし、DCI 2はPDSCHが反復送信される途中に受信されるので、スロット11で1回反復されることをスケジュールする。UEが、DCI 1と2のうち、スケジューリング情報が相対的に多く含まれているDCI 1を最終DCIとして認知し、DCI 2を捨てる。このような動作は、LTE Rel-15では下記のように表現されている。
サービングセルに対して、UEに上位層パラメータblindSubframePDSCH-Repetitionsが設定される場合に、UEがUE特定サーチスペースにおいてC-RNTIによってCRCスクランブルされるDCIフォーマット1Aを有するPDCCH/EPDCCHによって割り当てられるPDSCHを受信するサブフレームで、UEは、PDSCHデータ送信に対するいかなるPDCCH/EPDCCHも捨てる。(サブフレーム-TTIレベルPDSCH反復に対して)(For a serving cell, if the UE is configured with higher layer parameter blindSubframePDSCH-Repetitions, the UE shall discard any PDCCH/EPDCCH for PDSCH data transmissions in subframes in which the UE is receiving PDSCH assigned by PDCCH/EPDCCH with DCI format 1A with CRC scrambled by C-RNTI in UE-specific search space. (for subframe-TTI level PDSCH repetition))
サービングセルに対して、UEに上位層パラメータblindSlotSubスロットPDSCH-Repetitionsが設定される場合に、UEがC-RNTIによってCRCスクランブルされるDCIフォーマット7-1A/7-1B/7-1C/7-1D/7-1E/7-1F/7-1Gを有するPDCCH/SPDCCHによって割り当てられるPDSCHを受信するスロット/サブフレームで、UEは、PDSCHデータ送信に対するいかなるPDCCH/SPDCCHも捨てる。(短いTTIレベルPDSCH反復に対して)(For a serving cell, if the UE is configured with higher layer parameter blindSlotSubslotPDSCH-Repetitions, the UE shall discard any PDCCH/SPDCCH for PDSCH data transmissions in slots/subslots in which the UE is receiving PDSCH assigned by PDCCH/SPDCCH with DCI format 7-1A/7-1B/7-1C/7-1D/7-1E/7-1F/7-1G with CRC scrambled by C-RNTI. (for short-TTI level PDSCH repetition))
複数のDCIが1つのPDSCHをスケジュールするが、各DCIがスケジュールしたPDSCHのリソースが一部のみ重なる場合にも、CORESETグループ(プル)が同一か異なるかによって、各PDSCHを1つの同一PDSCHと認識するか、異なる独立したPDSCHと認識するかが決定されてよく、同一PDSCHと認識した場合に、UEは、スケジューリング情報が相対的に多く含まれているDCI(例えば、DCI 1)を最終DCIとして認知し、残りのDCIを捨ててよい。
実施例3-3-2
複数のDCIが同一DMRS CDMグループ/ポートを指示した場合に、同一PDSCHと認識し、他の同一DMRS CDMグループ/ポートを指示した場合に、他の独立したPDSCHと認識できる。又は、MCS/HARQプロセス番号(process number)/RV/NDIなどの値が同一である場合に、同一PDSCHと認識し、異なる場合に、異なるPDSCHと認識できる。
実施例3-3-2
DCI内に特定フィールドを設定し(例えば、1ビットフィールド)、DCIがスケジュールするPDSCHが、独立した1つのPDSCHであるか、それとも他のDCIと同一PDSCHを反復してスケジュールするものかを示すことができる。又は、Nビットフィールドに拡張して、DCIがスケジュールするPDSCHが、独立した1つのPDSCHであるか、それとも他のDCIと同一PDSCHを反復してスケジュールものか、そして、この時に反復スケジュールしたDCIの総個数、をUEに知らせることができる。
更なる例示として、同一DCI/PDCCHの反復送信に対する連係(linkage)に関する設定情報を端末に提供することができる。例えば、基地局がUEに、同一DCIが反復送信されるPDCCH TOの集合を設定又は指示することができる。例えば、PDCCH TOの集合は上位層(例えば、RRC)シグナリングによってUEに設定されてよく、これに基づいてUEは、TO集合内のTOの個数、及び各TOが何番目のTOであるかがあらかじめ分かる。
実施例3-4
実施例3-2では、同一DCI/PDCCHの反復送信の場合に、DCI/PDCCHとそれによってスケジュールされる1つのPDSCHとの間の時間(例えば、DCI to PDSCH time)が互いに異なる場合が発生し得ることに対する不明瞭性を解決する様々な例示について説明した。
これと類似に、DCI/PDCCHタイミング(又は、PDCCH TO)との時間に基づいて定義される様々な動作(PDSCH受信、PUSCH送信、非周期的(AP)CSI報告、AP CSI-RS受信、BWPスイッチングなど)に対しても、同一DCI/PDCCH反復送信であるがため、該当の時間が互いに異なることがある。この場合、どのDCI/PDCCHタイミングを基準に動作しているかに対する不明瞭性が発生し得る。
例えば、DCI to PDSCH timeに対して、1つのDCIが1つのPDSCHをスケジュールしてよい。DCIからPDSCH送信/受信時点まで与えられた時間が所定の臨界値よりも小さい場合に、UEは、PDSCHをデフォルトビームを用いて受信することができる。そのために、UEがUEキャパビリティ値として前記所定の臨界値を基地局に報告することができる。
DCI to PUSCH timeに対して、1つのDCIが1つのPUSCHをスケジュールしてよい。DCIからPUSCH送信/受信時点まで与えられた時間が特定値(例えば、N2)よりも小さい場合に、UEはPUSCHを送信できない。基地局は、これを防止するために、DCI受信時点からPUSCH送信時点まで与えられた時間を特定値N2以上とスケジュールしてよい。前記特定値N2を決定するためにUEがN2’値を基地局に報告し、PUSCH DMRSパターンによってd値が決定され、N2=N2’+dと算出されてよい。
これと関連したUEのPUSCH準備過程時間(UE PUSCH preparation procedure time)は、次のように定義されてよい。
- タイミングアドバンスの効果を含め、スケジューリングDCIのスロットオフセットK2及び開始及び長さ指示子SLIVによって定義され、DM-RSを含む、伝送ブロックに対するPUSCH割り当てにおいて最初の上りリンクシンボルがシンボルL2よりも前進していない場合に、ここで、L2はPUSCHをスケジュールするDCIを運ぶPDCCHの最後のシンボルの受信の終了から
以後でCPを含めて開始する次の上りリンクシンボルと定義され、UEは伝送ブロックを送信する。(If the first uplink symbol in the PUSCH allocation for a transport block, including the DM-RS, as defined by the slot offset K2 and the start and length indicator SLIV of the scheduling DCI and including the effect of the timing advance, is no earlier than at symbol L2, where L2 is defined as the next uplink symbol with its CP starting
after the end of the reception of the last symbol of the PDCCH carrying the DCI scheduling the PUSCH, then the UE shall transmit the transport block.)
-- N2は、UEプロセシングキャパビリティ1及び2のそれぞれに対する表6及び表7のμに基づき、ここで、μは、最も大きいTproc,2の結果を有する(μDL,μUL)のいずれかに該当し、ここで、μDLは、PUSCHをスケジュールするDCIを運ぶPDCCHが送信された下りリンクのサブキャリアスぺーシングに該当し、μULは、PUSCHが送信される上りリンクチャネルのサブキャリアスぺーシングに該当し、及びκは所定の定数値(例えば、64)と定義される。(N2 is based on μ of Table 6.4-1 and Table 6.4-2 for UE processing capability 1 and 2 respectively, where μ corresponds to the one of (μDL, μUL) resulting with the largest Tproc,2, where the μDL corresponds to the subcarrier spacing of the downlink with which the PDCCH carrying the DCI scheduling the PUSCH was transmitted and μUL corresponds to the subcarrier spacing of the uplink channel with which the PUSCH is to be transmitted, and κ is defined as a predetermined constant value.)
-- PUSCH割り当ての最初のシンボルがDM-RSのみで構成される場合に、d2,1=0であり、そうでなければd2,1=1である。(If the first symbol of the PUSCH allocation consists of DM-RS only, then d2,1 = 0, otherwise d2,1 = 1.)
-- UEに多重の活性化されたコンポーネントキャリアが設定される場合に、PUSCH割り当ての最初の上りリンクシンボルは、コンポーネントキャリア間のタイミング差の効果をさらに含む。(If the UE is configured with multiple active component carriers, the first uplink symbol in the PUSCH allocation further includes the effect of timing difference between component carriers.)
-- スケジューリングDCIがBWPのスイッチをトリガーする場合に、d2,2はスイッチング時間と同一であり、そうでなければd2,2=0である。(If the scheduling DCI triggered a switch of BWP, d2,2 equals to the switching time, otherwise d2,2=0.)
-- 与えられたセルでキャパビリティ2を支援するUEに対して、UEプロセシングキャパビリティ2によるプロセシング時間は、上位層パラメータPUSCH-ServingCellConfig内のprocessingType2Enabledがセルに対して設定されイネーブルされた場合に適用され、(For a UE that supports capability 2 on a given cell, the processing time according to UE processing capability 2 is applied if the high layer parameter processingType2Enabled in PUSCH-ServingCellConfig is configured for the cell and set to enable,)
-- DCIによって指示されるPUSCHが1つ以上のPUCCHチャネルと重なる場合に、伝送ブロックは多重化され、そうでなければ伝送ブロックは、DCIによって指示されるPUSCH上で送信される。(If the PUSCH indicated by the DCI is overlapping with one or more PUCCH channels, then the transport block is multiplexed, otherwise the transport block is transmitted on the PUSCH indicated by the DCI.)
- そうでなければ、UEはスケジューリングDCIを無視する。(Otherwise the UE may ignore the scheduling DCI.)
- Tproc,2の値は、一般(normal)及び拡張された(extended)CP(cyclic prefix)の両方で用いられる。(The value of is used both in the case of normal and extended cyclic prefix.)
DCI to AP(aperiodic) CSI report timeに対して、1つのDCIがAP CSI/ビーム報告をトリガーできる。DCIからAP CSI/ビーム報告まで与えられた時間が特定値Zよりも小さい場合に、UEは、当該DCIを無視するか、或いは、CSIを報告できなかった或いはアップデートできなかった(又は、計算できなかった)CSIを報告できる。
DCI to AP CSI-RS timeに対して、1つのDCIがAP CSI/ビーム報告をトリガーし、そのためのチャネル/干渉測定リソースとしてAP CSI-RSを設定することができる。DCIからAP CSI-RS受信まで与えられた時間が特定値よりも小さい場合に、UEは、AP CSI-RSのQCL RS(タイプD)を用いて測定を行うことができず、デフォルトビームを用いて測定を行う。ここで、前記特定値としては、UEがUE キャパビリティとして基地局に報告した値と48のうち最小値が決定されてよい。
DCI to BWP switching timeに対して、1つのDCI(例えば、DCIフォーマット1-1又は0-1)におけるBWP指示子フィールドによって、スケジュールされるPDSCH/PUSCH及び後にPDCCH/PUCCH/PDSCH/PUSCHの送受信に使用するBWPが動的に変更されてよい。BWP指示子フィールドによってBWPが変更された場合に、当該BWP指示子フィールドを送信したDCIの受信時点から当該DCIがスケジュールしたPDSCH/PUSCHの受信時点まで与えられた時間が特定値よりも大きい必要がある。特定値は、UEがUEキャパビリティの値として基地局に報告できる。また、そのBWP指示子を含むDCIの受信時点後から当該DCIがスケジュールしたPDSCH/PUSCHの受信時点前まで、UEはPDCCH/PDSCH/PUCCH/PUSCHのいずれも送受信しなくてよい。
上のようなPDSCH受信、PUSCH送信、非周期的(AP)CSI報告、AP CSI-RS受信、BWPスイッチングなどの動作においてDCI受信時点が1つの基準になり得る。
仮に、同一DCI/PDCCHが互いに異なる時間に送信されると、同一DCIの受信時点が複数個となる。例えば、同一DCIをTRP1がスロット1で送信し、TRP2がスロット2で送信したとすれば、UEにとって、当該DCIの受信時点はスロット1とスロット2になる。したがって、DCIからPDSCH受信/PUSCH送信時点まで与えられた時間、DCIからAP CSI/ビーム報告送信時点まで与えられた時間、DCIからAP CSI-RS受信時点まで与えられた時間、又はBWP指示子(indicator)を送信したDCIの受信時点から当該DCIがスケジュールしたPDSCH/PUSCHの受信時点まで与えられた時間を、どのDCIを基準にして決定しなければならないかが不明確な問題がある。
実施例3-4-1
MTRP又はSTRPから同一DCI/PDCCHが互いに異なる時間に送信される場合に、基地局はUEに特定DCI/PDCCHを基準PDCCHとして指示し、基地局とUEは、基準PDCCHをDCI受信時点として適用することをあらかじめ決定及び共有できる。又は、基準PDCCHは、あらかじめ定義された規則に基づいて基地局とUE間のシグナリング無しで決定されてよい。例えば、基準PDCCHは、TDMされて送信される複数の同一PDCCHのうち、最後の時間に(最も最近に)送信されたPDCCHと定義されてよい。
例えば、反復送信順序を示す情報がDCI内に含まれてよい。基地局は、最後の送信に該当するDCIを基準DCIとして設定するか、i(1≦i≦N)番目DCIを基準DCIとして設定することができる。ここで、DCI/PDCCHの反復送信回数Nは、上位層シグナリングによって基地局がUEに指示することができる。
また、反復送信される(又は、分けて送信される)PDCCHに対して、各PDCCHごとにスクランブリングシーケンスを異なるように適用できる。これにより、特定スクランブリングシーケンスが適用されたPDCCHを基準PDCCHと定義することもできる。
また、反復送信される(又は、分けて送信される)PDCCHに対して各PDCCHごとにCRCマスクされるRNTIを異なるように適用できる。これにより、特定RNTIでCRCマスクされたPDCCHを基準PDCCHと定義できる。
このように決定される基準PDCCHは、同一DCI/PDCCHの反復送信のうちDCI受信時点を決定するために用いられてよい。例えば、DCI to PDSCH time、DCI to PUSCH time、DCI to AP CSI report time、DCI to AP CSI-RS time、DCI to BWP switching timeに対するDCI受信時点を、基準PDCCHに基づいて決定することもでき、その他の動作に対しても基準PDCCHを用いて複数のDCI受信時点のうち1つを決定することができる。
実施例3-5
同一DCI/PDCCHの反復送信に対して、DCI to PDSCH timeに基づいて複数のデフォルトTCI状態(デフォルトビーム)が決定されてよい。反復送信された同一DCIによって単一TRP(STRP)からの1つのPDSCHがスケジュールされる場合に、複数のデフォルトビームのうちどれがPDSCHに適用されるかが不明確になる。
例えば、図18の例示のように、同一DCI/PDCCHがTDM方式で反復送信される場合に、TRP1は、CORESETプル0に属したCORESET(例えば、CORESET 0)でPDCCH(例えば、DCI 1)を送信し、TRP2は、CORESETプル1に属したCORESET(例えば、CORESET 1)でPDCCH(例えば、DCI 2)を送信できる。
図18の例示において、DCI 1及びDCI 2はいずれも、DCI to PDSCH timeがUEがキャパビリティとして報告した特定臨界値よりも小さい場合に、UEが2個のデフォルトビームを同時に受信できるキャパビリティがあれば、UEは、CORESETプル1に属した2つのCORESETの中からデフォルトビーム1を探し、CORESETプル2に属した2つのCORESETの中からデフォルトビーム2を探すことができる。
PDSCHがSTRPから送信されるものか或いはMTRPから送信されるものかは、次のように基地局によって指示されるか或いはUEが把握できる。例えば、DCIが指示したPDSCHのTCI状態が2つ以上である場合は、MTRP送信であり、そうでない場合は、STRP送信であると決定できる。又は、DCIが指示したPDSCHのTCI状態が1つであっても、DCI 1とDCI 2が指示したTCI状態値が互いに異なる場合は、MTRP送信であると決定できる。又は、DCI 1とDCI 2が指示したDMRSポートが互いに異なるCDMグループによって定義された場合に、MTRP送信であると決定し、同一CDMグループによって定義された場合に、STRP送信であると決定できる。
仮に、図18の例示において、PDSCHがMTRPから送信されるものであれば、2つのデフォルトビームがいずれも有効である。
仮に、図18の例示において、PDSCHはSTRPから送信されるものであれば、STRP PDSCHに対してデフォルトビーム1及び2のいずれか一方のみが有効であってよい。この場合、UEは、2つのデフォルトビームのいずれが、有効デフォルトビームであるか決定しなければならない。図18では、UEがPDSCHを受信する例を示しているが、PDSCHの代わりにAP CSIRSを受信する状況でも同様の問題が発生し得る。すなわち、DCI to AP CISRS timeがUEのキャパビリティ報告に基づく特定臨界値よりも小さい場合に、同様の問題が発生し、次の実施例の提案によって同様に解決可能である。
実施例3-5-1
基地局が、複数のデフォルトビームのうち、STRP PDSCH受信のために使用する有効デフォルトビームをUEに指示することができる。
例えば、基地局は、DCIのTCIフィールドを用いてデフォルトビーム1及びデフォルトビーム2のうちいずれかをUEに指示でき、又はRRC及び/又はMAC CEなどの上位層制御情報を用いて有効デフォルトビームを指示することができる。
又は、UEが複数個のデフォルトビームを受信できる場合に、複数個のデフォルトビームのうち少なくとも1つを用いて動作する複数の受信動作モードが定義されてよく、基地局は、前記複数の受信動作モードのうち1つをイネーブル(enable)してUEに指示することができる。例えば、基地局がUEに、複数個のデフォルトビームを用いてチャネル(すなわち、データチャネル及び/又は制御チャネル)受信を行うモード、1個のデフォルトビームを用いてチャネル受信を行うモード、デフォルトビーム1を用いてチャネルを受信するモード、デフォルトビーム2を用いてチャネルを受信するモードのうち1つをイネーブルし、イネーブルされたモードでUEが動作するようにしてよい。
実施例3-5-2
基地局が、複数のデフォルトビームのうち特定の1つのデフォルトビームを、STRP PDSCH受信のために使用する有効デフォルトビームとしてあらかじめ定義するか或いはUEにあらかじめ設定してよい。
例えば、同一DCI/PDCCHがTDM方式で反復送信される場合に、最後に(すなわち、最近に)受信/送信されたPDCCH(例えば、DCI 2)のCORESETプルに該当するデフォルトビームを有効デフォルトビームとすることをあらかじめ決定及び共有できる。
又は、簡単に、デフォルトビーム1又はデフォルトビーム2のうち1つを有効デフォルトビームとしてあらかじめ決定することもできる。例えば、有効デフォルトビームを、CORESETプルインデックスが小さいCORESETを基準にして設定されたデフォルトビームであるデフォルトビーム1と決定するか、或いはCORESETプルインデックスが大きいCORESETを基準にして設定されたデフォルトビームであるデフォルトビーム2と決定する。
実施例3-5-3
同一DCI/PDCCHの反復送信によってスケジュールされるPDSCHがSTRP PDSCHであるか又はMTRP PDSCHであるかが、UEに半静的(semi-static)に設定されてよい。例えば、基地局が上位層シグナリングなどによってSTRP PDSCH又はMTRP PDSCHをUEに指示することができる。
例えば、DCI 1及びDCI 2によってSTRP PDSCHがスケジュールされる場合に、DCI 1及びDCI 2が関連したCORESETプルインデックスを区分せずに決定される1つのデフォルトビームを、有効デフォルトビームとして決定できる。
実施例3-5-4
同一DCI/PDCCHの反復送信によってスケジュールされるPDSCHがSTRP PDSCHであるか又はMTRP PDSCHであるかが、UEに半静的(semi-static)に(例えば、上位層シグナリングによって)設定されてよい。
例えば、同一DCI/PDCCHがTDM方式で反復送信される場合に、最後に(すなわち、最近に)受信/送信されたPDCCH(例えば、DCI 2)のCORESETプルに該当するデフォルトビームを用いてPDSCHを受信することができる。実施例3-5-2とは違い、基地局とUE間に有効デフォルトビームをあらかじめ設定/定義せず、UEは、最後に受信されたDCI/PDCCHに関連したCORESETに関連したデフォルトビームを用いてPDSCHを受信することができる。
又は、簡単に、デフォルトビーム1又はデフォルトビーム2のうち1つを有効デフォルトビームとしてあらかじめ決定することもできる。又は、基地局がSTRP PDSCH送信に用いられるデフォルトビームをUEに指示することもできる。
実施例3-6
前述した実施例3-2、3-4及び3-5のように、同一DCIがTDMされて複数のPDCCHに反復送信される場合(又は、複数のPDCCHに分けて送信される場合)に、DCIのデフォルトビーム決定が曖昧である問題が発生する。
これを解決するために、TDMされるPDCCHのうち特定PDCCHのみがデフォルトビーム決定に用いられ、残りのPDCCHはデフォルトビーム決定に影響を及ぼすことができないと、基地局とUEがあらかじめ決定及び共有してよい。
特定PDCCHは、基地局がUEに指示することもでき、最後に(又は、最近に)受信/送信されたPDCCHとするとあらかじめ定めることもでき、最初に受信/送信されたPDCCHとするとあらかじめ定めることもできる。例えば、2つのTRPが同一のDCIをスロット1とスロット2に反復送信し、スロット2に送信されたPDCCHのみをデフォルトビーム決定に使用する場合に、UEは、スロット1のPDCCHは存在しないと仮定し、スロット2のPDCCHのみ存在すると仮定してデフォルトビームを決定できる。
実施例3-7
同一DCI/PDCCHが反復送信される場合に、UEがPDCCHをソフトコンバイニングして受信成功率を高めることができる。このようなソフトコンバイニングするか否かは、UEがキャパビリティ情報として基地局に事前に報告でき、基地局がソフトコンバイニング性能を高めるために、各PDCCHに互いに異なるリダンダンシーバージョン(redundancy version)を設定してUEに知らせることができる。
UEは複数個のDCI/PDCCHを受信し、これらのPDCCHをソフトコンバイニングするので、単一PDCCHをデコードする時よりも計算複雑度が増加する。結果的に、PDCCHデコーディング時間が増加することがあり、この場合、PDCCHデコーディング時間を基準に決定されるパラメータが影響を受けることがある。このようなパラメータは、例えば、DCI to PDSCH timeと関連したtimeDurationForQCL、DCI to AP CSI report timeと関連したZ、DCI to PUSCH timeと関連したN2などであってよい。
実施例3-7-1
UE(例えば、周波数範囲2で動作するUE)は、DL制御情報が含まれたPDCCH(例えば、DCIフォーマット1-0、1-1、1-2)受信後からtimeDurationForQCL時間までの間にデフォルトビームを用いてDL信号を保存するが、timeDurationForQCLは PDCCHデコーディング時間(PDCCH decoding time)を考慮して設計された。
DCI/PDCCH反復送信によってPDCCHデコーディング時間が増えるが、timeDurationForQCL値がそのままである場合に、UEは、同一の時間でPDCCHデコーディングのために相対的に多い演算を行わなければならず、UE具現の負担が大きくなる。したがって、複数PDCCHに対してソフトコンバイニングを行う場合に、timeDurationForQCLを増加させることができる。例えば、UEが基地局に報告するtimeDurationForQCL値は次のように決定されてよく、この値を増加させることができる。
前述したtimeDurationForQCLは、PDCCH受信及びPDSCH処理のためにDCIで受信された空間QCL情報適用を行うためにUEによって要求されるOFDMシンボルの最小個数(minimum number of OFDM symbols required by the UE to perform PDCCH reception and applying spatial QCL information received in DCI for PDSCH processing)のように定義されてよい。
また、timeDurationForQCLは、UEキャパビリティと関連してよく、UEは、キャパビリティ報告によって特定値を基地局に送信することができる。前記特定値は、例えば、SCS 60kHzに対して7、14或いは28シンボル、又はSCS120kHzに対して14或いは28シンボルであってよい。
例えば、UEは、既存のtimeDurationForQCLパラメータとは別に、ソフトコンバイニングを考慮した新しいパラメータ(例えば、timeDurationForQCL2)をさらに基地局に報告できる。これにより、UEは複数PDCCHに対するソフトコンバイニングを適用する場合に、timeDurationForQCL2パラメータを基準にデフォルトビームを決定することができる。
更なる例示として、複数PDCCHに対するソフトコンバイニングを適用する場合に、UEは、既存のtimeDurationForQCLにアルファ(例えば、1又は2シンボル)分だけの時間を足してtimeDurationForQCL値をアップデートし、アップデートしたtimeDurationForQCLを基準にしてデフォルトビームを決定できる。例えば、前記アルファ値は、あらかじめ定義してもよく、基地局がUEに設定してもよく、或いはUEが適用したアルファ値を基地局に報告してもよい。
前述したようなtimeDurationForQCL値に対する増分(例えば、アルファ)は、ソフトコンバイニングを行うPDCCHの個数(すなわち、反復送信される又は分けて送信されるPDCCH個数)によって変わってよい。例えば、ソフトコンバイニングを行うPDCCH個数が多いほど計算量が増えるので、より大きい増分を適用できる。例えば、2個のPDCCHに対するソフトコンバイニングの場合には、増分の値を1シンボルとし、4個のPDCCHに対するソフトコンバイニングの場合には、増分の値を2シンボルとすることができる。
また、前記増分は、SCSによって異なるように設定してもよい。例えば、SCSが高いほど増分の大きさを上げることができる。
例えば、反復送信されるPDCCHの個数又はSCSのうち少なくとも一方に基づいて、timeDurationForQCL(又は、新しいパラメータ、又は増分)値が決定又は設定されてよい。
更なる例示として、DCI/PDCCHにAP CSI-RSに対するスケジューリング情報が含まれる場合に、PDSCH受信の場合と類似に、UEは、DCI/PDCCH受信して一定時間の間にデフォルトビームを用いてDL信号を保存することができる。すなわち、PDCCH受信後に、UEが報告したbeamSwitchTiming時間の間に、UEは、デフォルトビームを適用してDL信号を受信することができる。複数のPDCCHをソフトコンバイニングして処理する場合に、beamSwitchTimingを増加させることができる。
このようなbeamSwitchTimingは、非周期的CSI-RSをトリガーするDCIと非周期的CSI-RS送信との間のOFDMシンボルの最小個数(the minimum number of OFDM symbols between the DCI triggering of aperiodic CSI-RS and aperiodic CSI-RS transmission)と定義されてよい。このようなbeamSwitchingTimingは、UEキャパビリティ報告によって基地局に伝達されてよい。また、UEが支援するSCS別に当該beamSwitchTiming値があらかじめ設定されてもよい。
また、beamSwitchTimingは、反復送信されるPDCCHの個数又はSCSのうち少なくとも一方に基づいて、beamSwitchTiming(又は、新しいパラメータ又は増分)値が決定又は設定されてよい。
実施例3-7-2
UE(例えば、周波数範囲2で動作するUE)は、UL制御情報が含まれているPDCCH(例えば、DCIフォーマット0-0、0-1、0-2)受信後から特定時間(例えば、PUSCH準備時間N2)後にPUSCHがスケジュールされることを期待できる。
仮に、PUSCH準備時間前にPUSCHをスケジュールするDCI/PDCCHに対して、UEは、当該DCI/PDCCHを無視し、PUSCH送信を行わない。UEは、N2’値をUEキャパビリティとして基地局に報告し、N2=N2’+d2,1-によってN2値が決定されてよい。ここで、d2,1-は、UL DMRS設定などのパラメータによって0又は1以上の値に決定されてよい。例えば、N2値は、UEプロセシングキャパビリティによって決定されてよく、PUSCH準備時間と関連してよい。また、N2はシンボル単位で設定されてよい。
例えば、DMRS設定及びSCSによって表8のようにN2’値が設定されてよい。
N2値は、PDCCHデコーディング時間を考慮して設計されたので、複数PDCCHに対するソフトコンバイニングを行う場合に、この値を増加させることができる。
例えば、UEは、既存のN2’とは別に、ソフトコンバイニングを考慮した新しいパラメータであるN2’’をさらに基地局に報告できる。複数PDCCHに対するソフトコンバイニングを適用する場合に、N2’の代わりにN2’’を基準にN2が決定されてよい。
更なる例示として、ソフトコンバイニングを適用する場合に、UEは、既存のN2’にアルファ(例えば、1又は2シンボル)分だけの時間を足してN2’値をアップデートし、アップデートしたN2’を基準にN2が決定されてよい。例えば、アルファ値は、あらかじめ定義されてもよく、基地局がUEに設定してもよく、又はUEが適用したアルファ値を基地局に報告してもよい。
さらに、N2’(又は、N2)値に対する増分(例えば、アルファ)は、ソフトコンバイニングを行うPDCCHの個数(すなわち、反復送信される又は分けて送信されるPDCCH個数)によって変わってよい。PDCCH個数が多いほど、計算量が増えるにつれてより大きい増分を適用できる。例えば、2個のPDCCHに対するソフトコンバイニングでは、増分の値を1シンボルとし、4個のPDCCHに対するソフトコンバイニングでは、増分の値を2シンボルとしてよい。
また、前記増分は、SCSによって異なるように設定できる。例えば、SCSが高いほど増分の大きさを上げることができる。
例えば、反復送信されるPDCCHの個数又はSCSのうち少なくとも一方に基づいて、N-2(又は、新しいパラメータ、又は増分)値が決定又は設定されてよい。
実施例3-7-3
UE(例えば、周波数範囲2で動作するUE)は、UL制御情報が含まれているPDCCH(例えば、DCIフォーマット0-0、0-1、0-2)受信後から特定時間(例えば、Z)以後に、非周期的CSI報告のためのPUSCHがスケジュールされることを期待できる。
仮にZ時間前にPUSCHをスケジュールするDCI/PDCCHに対して、UEは当該DCI/PDCCHを無視し、PUSCH(すなわち、AP CSIフィードバック)送信を行わない、AP CSIフィードバックを含まないPUSCH送信を行う、或いはアップデートできなかった(又は計算できなかった)CSIを報告する、ことができる。
UEは、キャパビリティとしてZ値を基地局に報告することができる。下の表9及び表10の例示においてZ1、Z2、Z3はいずれもZに関連した値であり、CSI報告設定条件によってZ1、Z2、Z3のうち1つがZと決定されてよい。表9及び表10の例示は、互いに異なるCSI計算遅延(delay)要件に対して適用されてよく、シンボル単位の値を示す。
Z,Z’及びμは、次のように定義される。
-
、ここで、Mは、アップデートされたCSI報告の個数であり、(Z(m)、Z’(m))は、m番目のアップデートされたCSI報告に該当し、次のように定義される。(where M is the number of updated CSI report(s), (Z(m),Z'(m)) corresponds to the m-th updated CSI report and is defined as)
-- L=0のCPUが占有され、送信されるCSIが、単一CSIであり、広帯域周波数単位に該当し、CRI報告無しで単一リソースにおいて最大で4個のCSI-RSポートにCSIが対応し、CodebookTypeが‘typeI-SignlePanel’に設定される、又はreportQuantityが‘cri-RI-CQI’に設定される場合に、伝送ブロック又はHARQ-ACK又はこれらの全てを含むPUSCH無しでCSIがトリガーされると、表9の(Z1,Z1’)、又は((Z1,Z1') of the table 9 if the CSI is triggered without a PUSCH with either transport block or HARQ-ACK or both when L = 0 CPUs are occupied and the CSI to be transmitted is a single CSI and corresponds to wideband frequency-granularity where the CSI corresponds to at most 4 CSI-RS ports in a single resource without CRI report and where CodebookType is set to 'typeI-SinglePanel' or where reportQuantity is set to 'cri-RI-CQI', or)
-- 送信されるCSIが広帯域周波数単位に該当し、CRI報告無しで単一リソースにおいて最大で4個のCSI-RSポートにCSIが対応し、CodebookTypeが‘typeI-SignlePanel’に設定されるか、又はreportQuantityが‘cri-RI-CQI’に設定されると、表10の(Z1,Z1’)、又は((Z1,Z1') of the table 10 if the CSI to be transmitted corresponds to wideband frequency-granularity where the CSI corresponds to at most 4 CSI-RS ports in a single resource without CRI report and where CodebookType is set to 'typeI-SinglePanel' or where reportQuantity is set to 'cri-RI-CQI', or)
-- 送信されるCSIが広帯域周波数単位に該当し、reportQuantityが‘ssb-Index-SINR’に設定されるか、又はreportQuantityが‘cri-SINR’に設定される場合に、表10の(Z1,Z1’)、又は((Z1,Z1') of the table 10 if the CSI to be transmitted corresponds to wideband frequency-granularity where the reportQuantity is set to 'ssb-Index-SINR', or reportQuantity is set to 'cri-SINR', or)
-- reportQuantityが‘cri-RSRP’又は‘ssb-Index-SINR’に設定され、XμがUEによって報告されたキャパビリティbeamReportTimingに従い、KBlがUEによって報告されたキャパビリティbeamReportTimingに従う場合に、表10の(Z3,Z3’)、又は((Z3,Z3') of table 10 if reportQuantity is set to 'cri-RSRP' or 'ssb-Index-RSRP', wherein Xμ is according to UE reported capability beamReportTiming and KBl is according to UE reported capability beamSwitchTiming, or)
-- そうでない場合に、表10の(Z2,Z2’)。
-- 表9及び表10のμは、(μPDCCH,μCSI-RS,μUL)の最小値に該当し、μPDCCHは、DCIが送信されたPDCCHのサブキャリアスぺーシングに該当し、μULは、CSI報告が送信されるPUSCHのサブキャリアスぺーシングに該当し、μCSI-RSは、DCIによってトリガーされる非周期的CSI-RSの最小サブキャリアスぺーシングに該当する(μ of table 9 and table 10 corresponds to the min (μPDCCH, μCSI-RS, μUL) where the μPDCCH corresponds to the subcarrier spacing of the PDCCH with which the DCI was transmitted and μUL corresponds to the subcarrier spacing of the PUSCH with which the CSI report is to be transmitted and μCSI-RS corresponds to the minimum subcarrier spacing of the aperiodic CSI-RS triggered by the DCI)
Z値は、PDCCHデコーディング時間を考慮して設計されているので、DCI/PDCCH反復送信に関連した複数PDCCHに対するソフトコンバイニングを行う場合に、増加したZ値を適用できる。
例えば、UEは、パラメータZと別に、ソフトコンバイニングを考慮した新しいパラメータであるZ’’(例えば、Z-1’’、Z2’’、Z3’’)をさらに報告でき、DCI/PDCCH反復送信に関連した複数PDCCHに対するソフトコンバイニングを適用する場合に、Zに代えてZ’’を適用できる。
更なる例示として、ソフトコンバイニングを適用する場合に、UEは、既存のZにアルファ(例えば、1又は2シンボル)分だけの時間を足してZ値をアップデートし、アップデートしたZを適用できる。例えば、アルファ値はあらかじめ定義される、基地局がUEに設定する、又はUEが適用したアルファ値を基地局に報告することができる。
さらに、Z値に対する増分(例えば、アルファ)は、ソフトコンバイニングを行うPDCCHの個数(すなわち、反復送信される又は分けて送信されるPDCCHの個数)によって変わってよい。PDCCH個数が多いほど、計算量が増えることにつれてより大きい増分を適用できる。例えば、2個のPDCCHに対するソフトコンバイニングの場合には増分の値を1シンボルとし、4個のPDCCHに対するソフトコンバイニングの場合には増分の値を2シンボルとすることができる。
また、前記増分は、SCSによって異なるように設定することもできる。例えば、SCSが高いほど増分の大きさを上げることができる。
例えば、反復送信されるPDCCHの個数又はSCSのうち少なくとも一方に基づいて、Z(又は、新しいパラメータ或いは増分)値が決定又は設定されてよい。
実施例3-8
同一DCI/PDCCH反復送信が複数のコンポーネントキャリア(component carrier)又は複数のサービングセル(serving cell)で行われる場合に、デフォルトTCI状態(又は、デフォルトビーム)決定に対する不明瞭性が発生し得る。
図19は、本開示が適用可能な多重セル状況を説明するための図である。
図19の例示において、TRP1は、Scell(secondary cell)においてサブキャリアスぺーシング(subcarrier spacing)120kHzでDCI 1とこれに基づくデータ(例えば、PDSCH)を送信し、TRP2は、Pcell(primary cell)においてサブキャリアスぺーシング60kHzでDCI 2を送信する。DCI 2は、DCI 1と同じDCIであり、TRP1のPDSCHに対するスケジューリング情報を含んでいる。
互いに異なるサービングセルにおいてデフォルトビーム区間(例えば、前述したDCI to PDSCH timeが所定のオフセット(例えば、timeDurationForQCL)よりも小さい区間)が異なるように設定されることがある。例えば、DCI 1に対するデフォルトビーム区間(SCellにおいて3個のスロット区間)とDCI 2に対するデフォルトビーム区間(PCellにおいて8個のスロット区間)が異なるように設定されることがある。この場合、PDSCHは、DCI 1を基準にしてはデフォルトビーム区間外に存在するが、DCI 2を基準にしてはデフォルトビーム区間内に存在する。このため、UEがPDSCHを受信する時にデフォルトビームを適用すべきか否かが不明確である。
この場合、前述した実施例3-2の同一DCI(PDCCH TO)が互いに異なる時点に反復送信される場合に対する解決方案を、複数のセル上で同一DCI(PDCCH TO)が互いに異なる時点で反復送信される場合にも拡張適用できる。例えば、複数のセル上でDCI/PDCCHが反復送信される場合に、特定(例えば、最後に受信される)DCI(PDCCH TO)を基準に所定の臨界値と比較してデフォルトTCI適用をするか否かを決定する、所定の臨界値を増加させて全DCI(PDCCH TO)にデフォルトTCIが適用されるように設定する、常にデフォルトTCIが適用されるように設定する、複数のDCI(PDCCH TO)をいずれも所定の臨界値よりも小さく又は大きく設定する、或いは複数のDCI(PDCCH TO)のいずれか1つでも所定の臨界値よりも大きければ、デフォルトTCIを適用しなく、DCIに含まれたTCIフィールドによってPDSCHに対するTCIを決定することもできる。
実施例3-8-1
複数のセル上で同一DCI/PDCCHが反復送信される場合に、それぞれのDCI/PDCCHに対する個別デフォルトビーム区間を決定し、個別デフォルトビーム区間の和集合に該当する最終デフォルトビーム区間を決定できる。最終デフォルトビーム区間は、個別デフォルトビーム区間のうち、時間ドメインにおいて最後まで存在する(又は、最も遅く終了する、又はDCIによってスケジュールされるPDSCHと最も近い時点で終了する)デフォルトビーム区間と決定されてよい。図19の例示では、DCI 2を基準とするデフォルトビーム区間が最終デフォルトビーム区間として決定されてよい。
更なる例示として、複数のセル上で同一DCI/PDCCHが反復送信される場合に、それぞれのDCI/PDCCHに対する個別デフォルトビーム区間を決定し、個別デフォルトビーム区間の積集合に該当する最終デフォルトビーム区間を決定できる。最終デフォルトビーム区間は、個別デフォルトビーム区間のうち、時間ドメインにおいて最も短く存在する(又は、最も早く終了する、又はDCIによってスケジュールされるPDSCHと最も遠い時点で終了する)デフォルトビーム区間と決定されてよい。図19の例示では、DCI 1を基準とするデフォルトビーム区間が最終デフォルトビーム区間と決定されてよい。
複数のセル上で同一DCI/PDCCHが送信される場合に、PDSCHスケジューリングと関連してデフォルトビームを適用するか否かに対する前述の例示は、PUSCHスケジューリング、CSI報告、CSI-RS受信、BWPスイッチングに対する実施例3-4の例示に対しても拡張適用されてよい。例えば、実施例3-4におけるDCI/PDCCHと関連した時間区間(例えば、DCI to PDSCH time、DCI to PUSCH time、DCI to AP CSI report time、DCI to AP CSI-RS time、DCI to BWP switching timeなど)は、複数のセル上で反復送信される同一DCI/PDCCHのうち、特定の一つ(すなわち、基準PDCCH)を基準に前記時間区間を決定することができる。また、実施例3-4におけるDCI/PDCCHと関連した時間区間と比較される時間基準(例えば、timeDurationForQCL、N2、Z、beamSwitchTimingなど)に対して、複数のセルのそれぞれにおけるSCS及び/又はDCI/PDCCHの反復送信回数などに基づき、複数の時間基準値が存在する場合にはそれらの和集合又は積集合によって決定されてよい。
例えば、実施例3-2及び3-8は、DCIがPDSCHをスケジュールする状況でデフォルトビーム決定方法について提案したが、DCIがAP CSI-RSをスケジュールする状況でデフォルトビーム決定方法にも同一に適用することができる。ただし、timeDurationForQCLを基準とするPDSCHデフォルトビームと違い、beamSwitchTimingを基準にAP CSIRSデフォルトビームが決定されてよい。
前述した本開示の様々な例示では、同一DCI/PDCCHが2つのTCI状態によって送信されることを主に説明したが、これは、単に説明の便宜のためのもので、本開示の範囲を制限するものではない。すなわち、本開示の例示は、1つの以上のTRPから、1つ以上のサービングセル上で、同一DCI/PDCCHが2以上の異なるTCI状態と関連する場合(例えば、DCIと関連するCORESETに関連するTCI状態(又はデフォルトTCI状態)が互いに異なる場合)に対しても、該当DCIによってスケジュールされるSTRP PDSCHに対して適用されるTCI状態を明確に決定する方案に関する。
図20は、本開示に係る端末が複数のPDCCHに基づいて単一TRPからPDSCHを受信する方法を説明するためのフローチャートである。
段階S2010において、端末は、1つ以上のTRPから、1つ以上の送信機会(TO)で、同一DCIを含む下りリンク制御チャネル(例えば、PDCCH)を反復受信することができる。
例えば、反復受信されるDCIを含む複数のPDCCHは、時間リソース又は周波数リソースうちの1つ以上において区別されるリソース上で受信されてよい。
例えば、STRPから同一DCIが反復送信されてもよく、MTRPから同一DCIが反復(又は、分けて)送信されてもよい。
段階S2020において、端末は、単一TRP(STRP)から下りリンクデータチャネルを受信することができる。
ここで、端末は、1つ以上のTOのうちの特定TOと、前記同一DCIによってスケジュールされる下りリンクデータチャネル(例えば、PDSCH)との間の時間間隔(例えば、DCI to PDSCH time)が、所定の臨界値(例えば、timeDurationForQCL)よりも小さい場合に、デフォルトTCI状態に基づいてPDSCHを受信することができる(例えば、実施例3-2参照)。
ここで、デフォルトTCI状態は、端末がモニタする最も遅いスロットにおいて最も低い識別子を有するCORESET(又は、SSセット)に関連したTCI状態であってよい(実施例3-1及び3-2におけるデフォルトTCI状態に対する説明を参照)。
また、特定TOは、前記1つ以上のTOのうち、時間ドメインにおいて最後のTOであるか、又は前記1つ以上のTOがいずれも所定の臨界値よりも小さい又はそれ以上となるように設定されてよい(実施例3-2の細部例示を参照)。
また、前記1つ以上のTOと前記下りリンクデータチャネル受信時間との間の時間間隔がいずれも前記所定の臨界値以上である場合(すなわち、デフォルトTCI状態が適用されない場合)に、そして前記DCIにTCIフィールドが含まれない場合(すなわち、DCIに関連したCORESETに関連したTCI状態をPDSCH受信に適用する場合)に、そしてCORESETに関連したTCI状態が複数個である場合に、前記複数個のTCI状態のうち、あらかじめ設定された特定の1つのTCI状態に基づいて前記下りリンクデータチャネルが受信されてよい(実施例3-1参照)。
ここで、あらかじめ設定された特定の1つのTCI状態は、時間ドメインにおいて最初のTO、最も低いインデックスのTCI状態を用いるTO、又は最も低い識別子のCORESET(又は、SSセット)に該当するTOに基づいて決定されてよい(実施例3-1の細部例示を参照)。
また、複数のTOと下りリンクデータチャネル受信間の時間間隔がいずれも所定の臨界値よりも小さく、すなわち、デフォルトTCI状態が適用される場合)、前記複数のTOが互いに異なるCORESETプール(pool)に属し、それによって複数のデフォルトTCI状態が決定される場合に、複数のデフォルトTCI状態のうち、あらかじめ設定された特定デフォルトTCI状態に基づいて前記下りリンクデータチャネルが受信されてよい(実施例3-5参照)。
また、複数のTOで受信される前記下りリンク制御チャネルのうち、時間ドメインにおいて最後の下りリンク制御チャネルが基準下りリンク制御チャネルとして設定され、前記基準下りリンク制御チャネルの受信時点を基準に、上りリンクデータチャネル送信時点、非周期的チャネル状態情報(CSI)報告時点、非周期的CSI-参照信号(RS)受信時点、又は帯域幅部分(BWP)スイッチング時間のうち1つ以上との間の時間間隔が決定されてよい(実施例3-4参照)。
また、前記端末に対して複数のサービングセルが設定されることに基づき、前記複数のサービングセルに関連した前記1つ以上のTOと前記下りリンクデータチャネル受信時間との間の時間間隔のうち、最も遅い又は最も早い時点に終了する時間間隔に基づいて前記デフォルトTCI状態が決定されてよい(実施例3-8参照)。
また、前記反復受信される同一DCIを含む複数の下りリンク制御チャネルのデコーディング時間に関連した端末キャパビリティパラメータの修正に対する値がネットワーク側に送信されてよい(実施例3-7参照)。
図21は、本開示に係るネットワーク側及び端末のシグナリング手続を説明するための図である。
図21では、本開示の様々な例示(実施例1、2及び/又は3)が適用可能な複数のTRP(以下の説明において、TRPは基地局、セル(cell)に代替されてもよい。)状況で、ネットワーク側(network side)(例えば、第1TRP及び第2TRP)と端末(UE)間のシグナリングを示す。ここで、UE/ネットワーク側は一例に過ぎず、前述した説明又は図22と関連して説明するように様々な装置に代替適用されてよい。図21は、単に説明の便宜のためのもので、本開示の範囲を制限するものではない。また、図21に示される一部の段階は状況及び/又は設定などによって省略されてもよい。
図21を参照すると、説明の便宜上、2個のTRPとUE間のシグナリングが考慮されるが、当該シグナリング方式が複数のTRP及び複数のUE間のシグナリングにも拡張して適用されてよいことは勿論である。以下の説明において、ネットワーク側は、複数のTRPを含む1つの基地局でよく、複数のTRPを含む1つのセルでよい。一例として、ネットワーク側を構成する第1TRP及び第2TRPの間には理想的/非理想的バックホール(ideal/non-ideal backhaul)が設定されてよい。また、以下の説明は複数のTRPを基準に説明されるか、それは、複数のパネルを介した送信にも同一に拡張して適用されてよい。これに加えて、本開示において端末が第1TRP及び/又は第2TRPから信号を受信する動作は、端末がネットワーク側から(第1TRP及び/又は第2TRPを介して/用いて)信号を受信する動作を含むことができ、端末が第1TRP及び/又は第2TRPに信号を送信する動作は、端末がネットワーク側に(第1TRP及び/又は第2TRPを介して/用いて)信号を送信する動作を含むことができる。
図21の例示は、M-TRP(又は、1つのTRPから複数のCORESETが設定される場合もM-TRPと仮定できる。)状況で端末が複数のDCIを受信する場合(例えば、各TRPがUEに同一のDCIを反復して(又は、同一のDCIを分けて)送信する場合)のシグナリングを示す。
図21には示していないが、UEは、前述した実施例1、2及び/又は3で提案された動作の実行と関連した能力情報を含むUEキャパビリティを、TRP1(及び/又は、TRP2)を介して/用いてネットワーク側に送信することができる。例えば、前記UEキャパビリティは、実施例3-7で説明したのと同様に、ソフトコンバイニングを考慮したタイミング関連情報(例えば、timeDurationForQCL、Z、N2など)を含むことができる。例えば、ソフトコンバイニングを考慮したtimeDurationForQCL、Z、N2などと関連したパラメータが新しく定義されてよい。又は、既存のパラメータに加えられる特定パラメータ(例えば、アルファ)が設定/定義されてよく、ソフトコンバイニングでは、前記特定パラメータをさらに考慮してデータ送受信関連タイミングが決定されてよい。すなわち、ソフトコンバイニング適用をするか否かに基づき、UEがデータ送受信時に適用するtimeDurationForQCL、Z、N2などの値が変わってよい。
UEはネットワーク側からTRP 1(及び/又はTRP 2)を介して/用いて多重TRPベースの送受信に対する設定情報(configuration information)を受信することができる(S2105)。前記設定情報は、ネットワーク側の構成(すなわち、TRP構成)と関連した情報、多重TRPベースの送受信と関連したリソース情報(resource allocation)、などを含むことができる。この時、前記設定情報は、上位層シグナリング(例えば、RRCシグナリング、MAC-CEなど)によって伝達されてよい。また、前記設定情報があらかじめ定義又は設定されている場合に、当該段階は省略されてもよい。例えば、前記設定情報は、前述した実施例1、2、及び/又は3で説明されたTCI状態マッピング方法/方式と関連した設定などを含むこともできる。また、例えば、前記設定情報は、実施例1、2、及び/又は3で説明された送信機会(transmission occasion)の設定と関連した情報、TCIマッピングと関連した情報、制御チャネル(例えば、PDCCH)の反復送信関連情報(例えば、反復送信するか否か、反復送信回数など)などを含むことができる。例えば、上述した実施例3の細部的な例示で説明した通り、前記設定情報は、制御チャネル(例えば、PDCCH)の反復/分割送信を考慮してデフォルトビーム関連設定、ビーム及び/又は空間関連RS(spatial relation RS)と関連した基準制御チャネル情報などを含むことができる。
例えば、上述したS2105段階のUE(図22の100/200)がネットワーク側(図22の100/200)から前記多重TRPベースの送受信と関連した設定情報(configuration information)を受信する動作は、以下に説明される図22の装置によって具現されてよい。例えば、図22を参照すると、1つ以上のプロセッサ102は、前記多重TRPベースの送受信と関連した設定情報を受信するように1つ以上のトランシーバー106及び/又は1つ以上のメモリ104などを制御でき、1つ以上のトランシーバー106は、ネットワーク側から前記多重TRPベースの送受信と関連した設定情報を受信することができる。
UEはネットワーク側からTRP 1を介して/用いて、第1DCI及び第1DCIによってスケジュールされる第1データを受信することができる(S2110)。また、UEはネットワーク側からTRP 2を介して/用いて、第2DCI及び第2DCIによってスケジュールされる第2データを受信するか、第2DCI無しで第1DCIによってスケジュールされる第2データData 2を受信するか、第1データをスケジュールする第2DCIのみ受信することができる(S2120)。例えば、TRP 1及びTRP 2から反復送信される第1DCI及び第2DCIによって単一TRPのデータ(例えば、TRP 1の第1データ、又はTRP 2の第2データ)がスケジュールされてもよい。
例えば、第1DCI(及び、第2DCI)は、前述した実施例1、2、及び/又は3で説明されたTCI状態に関する(指示)情報、DMRS及び/又はデータに関するリソース割り当て情報(すなわち、空間/周波数/時間リソース)などを含むことができる。例えば、第1DCI(及び、第2DCI)は、制御チャネル(例えば、PDCCH)の反復送信と関連した情報(例えば、特定DCIフォーマット/SS/RNTIなど)、TO(transmission occasion)の設定と関連した指示情報、TOとTCI状態のマッピングと関連した情報(例えば、マッピング順序)などを含むことができる。この場合、第1データ及び第2データは、前述した実施例1、2及び/又は3で説明されたTCI状態マッピング方式に基づいて送受信されてよい。例えば、DCIが受信されるウィンドウ内のCORESET/SSセットなどの設定に基づいて制御チャネルのTOとTCI状態マッピングが設定されてよい。例えば、PDCCHのTOの集合が設定されてよい。
DCI(例えば、第1DCI及び第2DCI)及びデータ(例えば、第1データ及び第2データ)はそれぞれ、制御チャネル(例えば、PDCCHなど)及びデータチャネル(例えば、PDSCHなど)を介して伝達されてよい。例えば、前記制御チャネル(例えば、PDCCH)は反復送信されてもよく、同一の制御チャネルが分けられて送信されてもよい。また、S2110及びS2120段階は同時に行われてもよく、いずれか一方が他方より早く行われてもよい。
例えば、前記DCI(例えば、第1DCI及び/又は第2 DCI)とデータ(例えば、第1データ及び/又は第2データ)との間の時間と特定臨界値とを比較し、デフォルトTCI状態(デフォルトビーム)がマップされると設定されてもよい。
例えば、前述した実施例3の細部例示で説明した通り、前記DCI(例えば、第1DCI及び/又は第2DCI)とデータ(例えば、第1データ及び/又は第2データ)との間の間隔(オフセット値)と特定値とを比較し、前記データ(例えば、第1データ及び/又は第2データ)受信時に適用するビーム/空間関連RSが決定されてよい。例えば、前記間隔(オフセット値)が特定値よりも小さい場合に、デフォルトビーム/空間関連RSが適用されてよく、特定値よりも大きい場合に、前記DCI(例えば、第1DCI及び/又は第2DCI)で指示/設定されるTCI状態などに基づいてビーム/空間関連RSが決定されてよい。例えば、前記制御チャネル(例えば、PDCCH)が反復送信される場合に、基準となるPDCCH/DCIがあらかじめ定義された規則又はネットワーク側の指示/設定によって決定されてよく、前記基準となるPDCCH/DCIに基づいて上述の動作が行われてよい。例えば、前記DCI(例えば、第1DCI及び/又は第2DCI)は、PDSCH/PUCCH/PUSCH関連スケジューリング情報/AP CSI報告(reporting)関連情報/AP CSI RS関連情報/BWP関連情報などを含むことができる。例えば、前記DCI(例えば、第1DCI及び/又は第2DCI)に基づいてM-TRP/S-TRPかが設定されてよい。一例として、前記DCI(例えば、第1DCI及び/又は第2DCI)に含まれたTCI状態の数/TCI状態値/DMRSポート関連設定などに基づいてM-TRP/S-TRPかが設定されてよい。例えば、前記DCI(例えば、第1DCI及び/又は第2DCI)は、デフォルトビーム関連情報を含むこともできる。
例えば、実施例3-8で説明した通り、同一DCIが互いに異なるTRPで反復送信される場合に、デフォルトビームは、各DCIと関連したデフォルトビーム情報の和集合又は積集合に基づいて決定されてよい。
例えば、第1データ及び第2データが受信される時間/周波数リソースが重なってよく、i)互いに異なるCORESETグループ(プル)でスケジュールされた場合、ii)互いに異なるDMRS CDMグループ/ポートが設定された場合、iii)互いに異なるMCS/HARQプロセス番号(process number)/RV/NDIが設定された場合、又はiv)DCI内の特定フィールドで指示される場合、のいずれか1つに該当すれば、前記第1データ及び第2データが互いに異なるデータ/TBであると認識できる。
例えば、S2110及びS2120段階のUE(図22の100/200)がネットワーク側(図22の100/200)からDCI(例えば、第1DCI及び/又は第2DCI)及び/又はデータ(例えば、第1データ及び/又は第2データ)を受信する動作は、以下に説明される図22の装置によって具現されてよい。例えば、図2を参照すると、1つ以上のプロセッサ102は、DCI(例えば、第1DCI及び/又は第2DCI)及び/又はデータ(例えば、第1データ及び/又は第2データ)を受信するように1つ以上のトランシーバー106及び/又は1つ以上のメモリ104などを制御でき、1つ以上のトランシーバー106は、ネットワーク側からDCI(例えば、第1DCI及び/又は第2DCI)及び/又はデータ(例えば、第1データ及び/又は第2データ)を受信することができる。
UEは、ネットワーク側からTRP1(及び/又は、TRP2)を介して/用いて受信したデータ(例えば、第1データ及び/又は第2データ)をデコードすることができる(S2130)。例えば、UEは、前述した実施例1、2、及び/又は3に基づいて、チャネル推定及び/又はデータに対するデコーディングを行うことができる。例えば、制御チャネル(例えば、PDCCH)の候補(candidate)の定義(例えば、CORESET/SSセットに基づいて定義)によって併合レベル(aggregation level)/TCI状態マッピングなどを適用してチャネル推定及び/又はデータに対するデコーディングを行うことができる。
例えば、S2130段階のUE(図22の100/200)が第1データ及び/又は第2データをデコードする動作は、以下に説明される図22の装置によって具現されてよい。例えば、図22を参照すると、1つ以上のプロセッサ102は、第1データ及び/又は第2データをデコードする動作を行うように1つ以上のメモリ104などを制御できる。
UEは、第1データ及び/又は第2データに対するHARQ-ACK情報(例えば、ACK情報、NACK情報など)をTRP 1及び/又はTRP 2を介して/用いてネットワーク側に送信できる(S2140、S2145)。この場合、第1データ又は第2データのそれぞれに対するHARQ-ACK情報がそれぞれのTRPに送信されてもよい。また、第1データ及び第2データに対するHARQ-ACK情報が一つに結合してもよい。また、UEは、代表TRP(例えば、TRP 1)へのHARQ-ACK情報のみを送信するように設定され、他のTRP(例えば、TRP 2)へのHARQ-ACK情報送信は省略されてもよい。
例えば、実施例3の細部例示で説明した通り、前記DCI(例えば、第1DCI及び/又は第2DCI)とHARQ-ACK情報(例えば、ACK情報、NACK情報など)との間の間隔(offset値)と特定値とを比較し、前記HARQ-ACK情報(例えば、ACK情報、NACK情報など)の送信時に適用するビーム/空間関連RSが決定されてよい。例えば、前記間隔(オフセット値)が特定値よりも小さい場合に、デフォルトビーム/空間関連RSが適用されてよく、特定値よりも大きい場合に、前記DCI(例えば、第1DCI及び/又は第2DCI)で指示/設定されるTCI状態などに基づいてビーム/空間関連RSが決定されてよい。例えば、前記制御チャネル(例えば、PDCCH)が反復送信される場合に、基準となるPDCCH/DCIが、あらかじめ定義された規則又はネットワーク側の指示/設定によって決定されてよく、前記基準となるPDCCH/DCIに基づいて上述の動作が行われてよい。例えば、上述の段階ではHARQ-ACK情報(例えば、ACK情報、NACK情報など)を中心に説明したが、上りリンクチャネル(例えば、PUCCH/PUSCH)にも前記ビーム/空間関連RSに対する設定が適用されてよい。
例えば、S2140/S2145段階のUE(図22の100/200)がネットワーク側(図22の100/200)から第1データ及び/又は第2データに対するHARQ-ACK情報を送信する動作は、以下に説明される図22の装置によって具現されてよい。例えば、図22を参照すると、1つ以上のプロセッサ102は、第1データ及び/又は第2データに対するHARQ-ACK情報を送信するように、1つ以上のトランシーバー106及び/又は1つ以上のメモリ104などを制御でき、1つ以上のトランシーバー106はネットワーク側に第1データ及び/又は第2データに対するHARQ-ACK情報を送信できる。
前述したネットワーク側/UEのシグナリング及び動作は、以下に説明される装置(例えば、図22の装置)によって具現されてよい。例えば、ネットワーク側(例えば、TRP 1/TRP 2)は第1無線装置、UEは第2無線装置に当該してよく、場合によってその逆の場合も考慮できる。
例えば、上述したネットワーク側/UEのシグナリング及び動作は、図22の1つ以上のプロセッサ(例えば、102,202)によって処理されてよく、上述したネットワーク側/UEのシグナリング及び動作は、図22の少なくとも1つのプロセッサ(例えば、102,202)を駆動するための命令語/プログラム(例えば、インストラクション、実行コード(executable code))の形態でメモリ(例えば、図22の1つ以上のメモリ(例えば、104,204))に記憶されてよい。
本開示が適用可能な装置一般
図22には、本開示の一実施例に係る無線通信装置のブロック構成図を例示する。
図22を参照すると、第1無線機器100と第2無線機器200は、様々な無線接続技術(例えば、LTE、NR)を用いて無線信号を送受信することができる。
第1無線機器100は、1つ以上のプロセッサ102及び1つ以上のメモリ104を含み、さらに、1つ以上の送受信機106及び/又は1つ以上のアンテナ108を含むことができる。プロセッサ102は、メモリ104及び/又は送受信機106を制御し、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図を具現するように構成されてよい。例えば、プロセッサ102は、メモリ104内の情報を処理して第1情報/信号を生成した後、第1情報/信号を含む無線信号を送受信機106から送信してよい。また、プロセッサ102は、第2情報/信号を含む無線信号を送受信機106から受信した後、第2情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ104に保存することができる。メモリ104は、プロセッサ102と連結されてよく、プロセッサ102の動作に関連した様々な情報を保存することができる。例えば、メモリ104は、プロセッサ102によって制御されるプロセスの一部又は全部を行うか、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図を実行するための命令を含むソフトウェアコードを保存することができる。ここで、プロセッサ102とメモリ104は、無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部であってよい。送受信機106は、プロセッサ102と連結されてよく、1つ以上のアンテナ108を介して無線信号を送信及び/又は受信することができる。送受信機106は、送信機及び/又は受信機を含むことができる。送受信機106は、RF(Radio Frequency)ユニットに言い換えてもよい。本発明において、無線機器は、通信モデム/回路/チップを意味してもよい。
第2無線機器200は、1つ以上のプロセッサ202、1つ以上のメモリ204を含み、さらに、1つ以上の送受信機206及び/又は1つ以上のアンテナ208をさらに含むことができる。プロセッサ202は、メモリ204及び/又は送受信機206を制御し、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図を具現するように構成されてよい。例えば、プロセッサ202は、メモリ204内の情報を処理して第3情報/信号を生成した後、送受信機206から第3情報/信号を含む無線信号を送信してよい。また、プロセッサ202は、第4情報/信号を含む無線信号を送受信機206から受信した後、第4情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ204に保存することができる。メモリ204は、プロセッサ202と連結されてよく、プロセッサ202の動作と関連した様々な情報を保存することができる。例えば、メモリ204は、プロセッサ202によって制御されるプロセスの一部又は全部を行うか、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図を実行するための命令を含むソフトウェアコードを保存することができる。ここで、プロセッサ202とメモリ204は、無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部であってよい。送受信機206は、プロセッサ202と連結されてよく、1つ以上のアンテナ208を介して無線信号を送信及び/又は受信することができる。送受信機206は、送信機及び/又は受信機を含むことができる。送受信機206は、RFユニットに言い換えてもよい。本発明において、無線機器は、通信モデム/回路/チップを意味してもよい。
以下、無線機器100,200のハードウェア要素についてより具体的に説明する。これに制限されるものではないが、一つ以上のプロトコル層が一つ以上のプロセッサ102,202によって具現されてよい。例えば、一つ以上のプロセッサ102,202は、一つ以上の層(例えば、PHY、MAC、RLC、PDCP、RRC、SDAPのような機能的な層)を具現することができる。一つ以上のプロセッサ102,202は、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図によって、一つ以上のPDU(Protocol Data Unit)及び/又は一つ以上のSDU(Service Data Unit)を生成することができる。1つ以上のプロセッサ102,202は、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図によって、メッセージ、制御情報、データ又は情報を生成できる。1つ以上のプロセッサ102,202は、本開示に開示された機能、手続、提案及び/又は方法によって、PDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を含む信号(例えば、ベースバンド信号)を生成し、それを1つ以上の送受信機106,206に提供できる。1つ以上のプロセッサ102,202は、1つ以上の送受信機106,206から信号(例えば、ベースバンド信号)を受信することができ、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図によって、PDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を取得することができる。
1つ以上のプロセッサ102,202は、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータと呼ぶことができる。1つ以上のプロセッサ102,202は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの組合せによって具現されてよい。一例として、1つ以上のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、1つ以上のDSP(Digital Signal Processor)、1つ以上のDSPD(Digital Signal Processing Device)、1つ以上のPLD(Programmable Logic Device)又は1つ以上のFPGA(Field Programmable Gate Arrays)が1つ以上のプロセッサ102,202に含まれてよい。本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図は、ファームウェア又はソフトウェアを用いて具現されてよく、ファームウェア又はソフトウェアは、モジュール、手続、機能などを含むように具現されてよい。本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図を実行するように設定されたファームウェア又はソフトウェアは、1つ以上のプロセッサ102,202に含まれるか、1つ以上のメモリ104,204に保存され、1つ以上のプロセッサ102,202によって駆動されてよい。本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図は、コード、命令語及び/又は命令語の集合の形態でファームウェア又はソフトウェアによって具現されてよい。
1つ以上のメモリ104,204は1つ以上のプロセッサ102,202と連結されてよく、様々な形態のデータ、信号、メッセージ、情報、プログラム、コード、指示及び/又は命令を記憶することができる。1つ以上のメモリ104,204は、ROM、RAM、EPROM、フラッシュメモリ、ハードドライブ、レジスター、キャッシュメモリ、コンピュータ可読記憶媒体及び/又はそれらの組合せによって構成されてよい。1つ以上のメモリ104,204は、1つ以上のプロセッサ102,202の内部及び/又は外部に位置してよい。また、1つ以上のメモリ104,204は、有線又は無線連結のような様々な技術によって1つ以上のプロセッサ102,202と連結されてよい。
1つ以上の送受信機106,206は、1つ以上の他の装置に、本開示の方法及び/又は動作順序図などで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送信できる。1つ以上の送受信機106,206は、1つ以上の他の装置から、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図などで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを受信することができる。例えば、1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のプロセッサ102,202と連結されてよく、無線信号を送受信できる。例えば、1つ以上のプロセッサ102,202は、1つ以上の送受信機106,206が1つ以上の他の装置にユーザデータ、制御情報又は無線信号を送信するように制御できる。また、1つ以上のプロセッサ102,202は、1つ以上の送受信機106,206が1つ以上の他の装置からユーザデータ、制御情報又は無線信号を受信するように制御できる。また、1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のアンテナ108,208と連結されてよく、1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のアンテナ108,208を介して、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図などで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送受信するように設定されてよい。本開示において、1つ以上のアンテナは複数の物理アンテナであるか、複数の論理アンテナ(例えば、アンテナポート)であってよい。1つ以上の送受信機106,206は、受信されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを1つ以上のプロセッサ102,202を用いて処理するために、受信された無線信号/チャネルなどをRFバンド信号からベースバンド信号に変換(Convert)してよい。1つ以上の送受信機106,206は、1つ以上のプロセッサ102,202を用いて処理されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを、ベースバンド信号からRFバンド信号に変換してよい。そのために、1つ以上の送受信機106,206は(アナログ)オシレーター及び/又はフィルターを含むことができる。
以上で説明された実施例は、本開示の構成要素及び特徴が所定の形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、特に明示的言及がない限り、選択的なものとして考慮されるべきである。各構成要素又は特徴は、他の構成要素又は特徴と結合しない形態で実施されてもよい。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合させて本開示の実施例を構成することも可能である。本開示の実施例において説明される動作の順序は変更されてよい。ある実施例の一部の構成又は特徴は他の実施例に含まれてもよく、或いは他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えられてもよい。特許請求の範囲において明示的な引用関係を有しない請求項を結合させて実施例を構成するか、或いは出願後の補正によって新しい請求項として含めることができることは明らかである。
本開示は、本開示の必須特徴を外れない範囲で他の特定の形態として具体化できることは当業者に自明である。したがって、上述した詳細な説明はいかなる面においても制限的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮されるべきである。本開示の範囲は、添付する請求項の合理的解釈によって決定されるべきであり、本開示の等価的範囲内における変更はいずれも本開示の範囲に含まれる。
本開示の範囲は、様々な実施例の方法による動作を装置又はコンピュータ上で実行させるソフトウェア又はマシン実行可能な命令(例えば、運営体制、アプリケーション、ファームウェア(firmware)、プログラムなど)、及びこのようなソフトウェア又は命令などが記憶されて装置又はコンピュータ上で実行可能な非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer-readable medium)を含む。本開示で説明する特徴を実行するプロセシングシステムをプログラミングするために利用可能な命令は、記憶媒体又はコンピュータ可読記憶媒体上に/内に記憶されてよく、このような記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品を用いて、本開示に説明の特徴が具現されてよい。記憶媒体は、DRAM、SRAM、DDR RAM又は他のランダムアクセスソリッドステートメモリデバイスのような高速ランダムアクセスメモリを含むことができるが、それに制限されず、一つ以上の磁器ディスク記憶デバイス、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス又は他の非揮発性ソリッドステート記憶デバイスのような非揮発性メモリを含むことができる。メモリは選択的に、プロセッサから遠隔に位置している一つ以上の記憶デバイスを含む。メモリ又は代案としてメモリ内の非揮発性メモリデバイスは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。本開示に説明の特徴は、マシン可読媒体の任意の一つに記憶され、プロセシングシステムのハードウェアを制御でき、プロセシングシステムが本開示の実施例に係る結果を活用する他のメカニズムと相互作用するようにするソフトウェア及び/又はファームウェアに統合されてよい。このようなソフトウェア又はファームウェアは、アプリケーションコード、デバイスドライバー、運営体制及び実行環境/コンテナを含むことができるが、これに制限されない。
ここで、本開示の無線機器100,200において具現される無線通信技術は、LTE、NR及び6Gの他に、低電力通信のための狭帯域モノのインターネット(Narrowband Internet of Things,NB-IoT)も含むことができる。このとき、例えば、NB-IoT技術はLPWAN(Low Power Wide Area Network)技術の一例であってよく、LTE Cat NB1及び/又はLTE Cat NB2などの規格によって具現されてよく、上述した名称に限定されるものではない。追加として又は代案として、本開示の無線機器(XXX,YYY)において具現される無線通信技術は、LTE-M技術に基づいて通信を行うことができる。このとき、一例として、LTE-M技術は、LPWAN技術の一例であってよく、eMTC(enhanced Machine Type Communication)などの様々な名称と呼ばれてよい。例えば、LTE-M技術は、1)LTE CAT 0、2)LTE Cat M1、3)LTE Cat M2、4)LTE non-BL(non-Bandwidth Limited)、5)LTE-MTC、6)LTE Machine Type Communication、及び/又は7)LTE Mなどの様々な規格のうち少なくともいずれか一つによって具現されてよく、上述した名称に限定されるものではない。追加として又は代案として、本開示の無線機器(XXX,YYY)において具現される無線通信技術は、低電力通信を考慮したジグビー(ZigBee)(登録商標)、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)及び低電力広帯域通信網(Low Power Wide Area Network,LPWAN)のうち少なくともいずれか一つを含むことができ、上述した名称に限定されるものではない。一例として、ZigBee技術は、IEEE 802.15.4などの様々な規格に基づいて小型/低い電力デジタル通信に関連したPAN(personal area networks)を生成することができ、様々な名称と呼ばれてよい。