JP7341205B2 - 気流調節吸入装置 - Google Patents

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本開示は、そのいくつかの実施形態において、個人用吸入装置を使用した物質の肺送達に関し、より詳細には、吸入器を介した気流制御に関するが、これに限定するものではない。
特許文献1は「周囲空気流入管に可撓弁を配置することによってネブライザを改善する。吸入吸引及びベンチュリ効果は、吸入の強さに比例して可撓弁を閉鎖する。それゆえに様々な強度の吸入でも同じ出力流量が得られる。薬剤は、制御された吸入流量率によって適切に投与することが可能である。別の実施形態では、定量吸入器(MDI)に同様の可撓弁を装備している。患者が再度一定の流量率で吸入するように促されると、薬剤が肺に深く浸透する。両実施形態では、可撓弁はアヒルのくちばしの細い端部に向かって気流が流れるようなアヒルのくちばし形態に成形することが好ましい。」ことを教示している。
米国特許第5,655,520号明細書
いくつかの実施形態の一態様によれば、用量カートリッジから放出される少なくとも1種の原薬原薬を吸入ユーザに送達するための吸入装置が提供され、当該吸入装置は:ユーザが吸入するマウスピースの近位開口部に搬送気流を導くための第1導管;第1導管の搬送気流内でホルダによって定められる用量カートリッジ位置に用量カートリッジを配置するように構成されたホルダ;分流気流を用量カートリッジ位置に通過させることなくマウスピースに分流気流を導くために第1導管に空気圧で連結された第2導管;ならびに第1及び第2導管の少なくとも1つの中にある少なくとも1つの弁;を備え、吸入ユーザによって生成された陰圧に応答して、搬送気流の流量率を制御する弁コントローラによって、少なくとも1つの弁が操作される。
いくつかの実施形態によれば、吸入装置は、搬送気流の流量率を示す少なくとも1種のパラメータを検出するように配置及び構成された少なくとも1つのセンサを備える。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのセンサは、用量カートリッジ位置に近接している第1導管内に配置した圧力センサを備える。
いくつかの実施形態によれば、弁コントローラは、少なくとも1つのセンサからの搬送気流の流量率の指示を受信して搬送気流の流量率の指示及び搬送気流の目標プロファイルに基づいて少なくとも1つの弁を操作するように機能的に接続する。
いくつかの実施形態によれば、指示パラメータには、第2導管が少なくとも部分的に閉鎖している間に感知された搬送気流の流量率が含まれる。
いくつかの実施形態によれば、弁コントローラは目標プロファイルと、第2導管が少なくとも部分的に閉鎖している間に感知された搬送気流の流量率との間の差に基づいて少なくとも1つの弁を操作するように構成されている。
いくつかの実施形態によれば、コントローラは搬送気流の流量率の受信された指示に基づいて受信された搬送気流の流量率の指示に基づいて目標プロファイルを部分変更するように構成されている。
いくつかの実施形態によれば、第2導管は用量カートリッジ位置とマウスピースの近位開口部との間の接合部で少なくとも第1導管に接続し、当該接合部は第2導管から気流を導いて搬送気流を周囲から包囲させるように構成されている。
いくつかの実施形態によれば、弁コントローラは、気流の第1期間の後の中間期間でユーザへの総気流流量率を大幅に低減するように構成されている。
いくつかの実施形態によれば、その総気流の流量率の大幅な減少は、気流の第1期間での総気流流量率の50%以下である。
いくつかの実施形態によれば、第3導管を通るバイパス気流は、バイパス弁によって制御される。
いくつかの実施形態によれば、第3導管は複数の管路を備える。
いくつかの実施形態によれば、当該吸入装置は、バイパス弁を操作して第3導管を通る気流を制御するように機能的に接続したバイパス弁コントローラを備える。
いくつかの実施形態によれば、弁コントローラ及び/又はバイパス弁コントローラは、気流の第1期間の後の中間期間でユーザへの総気流流量率を大幅に低減し、次いで少なくとも第3導管を開口するように構成されている。
いくつかの実施形態によれば、第1及び第3導管の近位開口部の合計断面積は第1導管の近位開口部よりも少なくとも25%大きい。
いくつかの実施形態によれば、気流が第3導管に沿ってユーザに向かう最小断面積は、気流が第1導管を経てユーザに向かう最小断面積よりも少なくとも25%大きい。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの弁及び少なくとも1つのバイパス弁は、少なくとも第1位置から第2位置へ移動可能な設置部上に配置した複数の弁孔を備え、それによって第2位置への移動により導管の1つを閉鎖するように弁孔が配列され、また一方で別の導管を少なくとも部分的に開口するように弁孔が配列される。
いくつかの実施形態によれば、設置部には、少なくとも1つの貫通する弁孔を有する少なくとも1つの回転ディスクが備えられ、回転ディスクは、導管に対する孔の配列を変えるために少なくとも第1位置から第2位置まで回転可能である。
いくつかの実施形態によれば、設置部には:導管内に孔を有する少なくとも1つの内管;内管を包囲する壁を有し、少なくとも1つの外管の壁を貫通する少なくとも1つの弁孔を有する少なくとも1つの外管;が備えられ、当該少なくとも1つの外管と少なくとも1つの内管とは、導管に対する孔の配列を変えるために、少なくとも第1位置から第2の位置へと互いに対して可動である。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの外管は2つの個別に可動な外管を備え;2つの個別に可動な外管の一方を移動させると、1つの導管の開度が制御され、他方の導管を移動させると、別の導管の開度が制御される。
いくつかの実施形態によれば、吸入装置には、少なくとも1種の原薬原薬を収容する薬剤用量カートリッジの材料を加熱し、材料から少なくとも1種の原薬原薬を気化させるように構成された加熱アセンブリが備えられ、ここでは放出された蒸気が第1導管に流入し、搬送気流に混入する。
いくつかの実施形態によれば、加熱アセンブリは、用量カートリッジがホルダによって位置決めされたときに用量カートリッジの電気抵抗加熱要素に電流を加えるように構成された電極を備える。
いくつかの実施形態によれば、吸入装置は、搬送気流の流量率を示す少なくとも1種のパラメータを検出するよう配置及び構成された少なくとも1つのセンサ;ならびに搬送気流の流量率を示す少なくとも1種のパラメータに基づいて、薬剤用量カートリッジの材料の加熱を制御するために機能的に接続された加熱コントローラを備える。
いくつかの実施形態によれば、加熱コントローラは、搬送気流の流量率が閾値を下回ると加熱を停止するように構成されている。
いくつかの実施形態によれば、加熱コントローラは、温度センサから温度の指示を受信し、温度の指示に基づいて少なくとも1つの弁を操作するために機能的に接続している。
いくつかの実施形態によれば、弁コントローラは、温度が閾値を下回れば搬送気流を減少させるために少なくとも1つの弁を操作する。
いくつかの実施形態によれば、目標プロファイルには、少なくとも特定期間の第1導管及び用量カートリッジの位置を通る一定の流量率が含まれる。
いくつかの実施形態によれば、加熱コントローラは、ユーザによる吸入の開始が検出されたとき、又は搬送気流の流量率が閾値を上回るときに原薬原薬放出を作動するように構成されている。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも弁コントローラは、ユーザインタフェース及び医師インタフェースの1つ以上と通信するように構成されている。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの弁は:吸入の流量率、用量カートリッジ位置を通る流量率、及び検出又は推定イベントから定められた時間の1つ以上に基づいて弁コントローラによって操作できる。
いくつかの実施形態によれば、吸入装置は、第1導管を通る搬送気流に影響を与えるように配置したファンを備える。
いくつかの実施形態によれば、ファンコントローラはセンサからの搬送気流の流量率の指示及び搬送気流の目標プロファイルに基づいて、ファンを作動して気流を誘起するために機能的に接続する。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの弁には、第1導管に沿って配置した弁が挙げられる。
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの弁には、分流気流の流量率を制限するように少なくとも部分的に閉鎖し、それによって搬送気流の流量率に影響を与えるように構成された第2導管に沿って配置した弁が挙げられる。
いくつかの実施形態によれば、弁コントローラは、分流気流及び搬送気流の少なくとも1つに基づいて少なくとも1つの弁の開度を調整するように機械的に構成された少なくとも1つの弁の一部を備える。
いくつかの実施形態によれば、第1導管を通る搬送気流の少なくとも90%が用量カートリッジを通過するように、ホルダは用量カートリッジを位置決めする。
いくつかの実施形態によれば、第2導管は、用量カートリッジ位置とマウスピースの近位開口部との間に位置する接合部で第1導管に接続する。
いくつかの実施形態によれば、第1及び第2導管の少なくとも1つは複数の気流管路を備える。
いくつかの実施形態の一態様によれば、用量カートリッジから放出される少なくとも1種の原薬原薬を吸入ユーザへ送達するための吸入装置が提供され、当該吸入装置は:ユーザが吸入するマウスピースの近位開口部に少なくとも搬送気流を導くための少なくとも第1導管;少なくとも第1導管の搬送気流内で、ホルダによって定められた用量カートリッジ位置に用量カートリッジを配置するように構成されたホルダ;少なくとも第1導管から分離した経路を経てマウスピースの近位開口部にバイパス気流を導くように構成されたバイパス導管;ならびに、初期の吸入期でのマウスピースの近位開口部に向かう総気流の流量率が後半の吸入期でのマウスピースの近位開口部に向かう総気流の流量率よりも大幅に少なくなるように、単回吸入中に少なくともバイパス気流を制御するように構成されたコントローラを備える。
いくつかの実施形態によれば、後半の吸入期における総気流の流量率は、初期の吸入期での流量率よりも少なくとも100%高い。
いくつかの実施形態によれば、コントローラは、中間期でのマウスピースの近位開口部に向かう気流の総流量率が初期の吸入期での流量率よりも大幅に低くなるように、初期の吸入期と後半の吸入期の中間にある期間で装置を通る気流を制御するように構成されている。
いくつかの実施形態によれば、初期の吸入期での総気流の流量率は中間吸入期での流量率より少なくとも100%高い。
いくつかの実施形態によれば、バイパス導管は用量カートリッジ位置とマウスピースの近位開口部との間の接合部で第1導管に接続し、当該接合部は、バイパス気流が搬送気流を周囲から包囲するように構成されている。
いくつかの実施形態の一態様によれば、用量カートリッジから放出される少なくとも1種の原薬原薬を吸入ユーザへ送達するための吸入装置が提供され、当該吸入装置は:ユーザが吸入するマウスピースの近位開口部に少なくとも搬送気流を導くための少なくとも第1導管;少なくとも第1導管の搬送気流内で、ホルダによって定められた用量カートリッジ位置に用量カートリッジを配置するように構成されたホルダ;少なくとも第1導管から分離した経路を経てマウスピースの近位開口部にバイパス気流を導くように構成されたバイパス導管;ならびに、中間吸入期でのマウスピースの近位開口部に向かう総気流の流量率が後半及び初期の吸入期両方でのマウスピースの近位開口部に向かう総気流の流量率よりも大幅に少なくなるように、単回吸入中に少なくともバイパス気流及び搬送気流を制御するように構成されたコントローラを備える。
いくつかの実施形態の一態様によれば、吸入装置から吸入するユーザに、加熱した薬剤用量部から少なくとも1種の原薬原薬を肺送達する方法が提供され、当該方法には:加熱した薬剤用量部から、薬剤用量カートリッジを通過する吸入誘起搬送気流への原薬原薬放出の流量率を推定する工程;原薬原薬放出が原薬原薬放出の目標プロファイルと一致するように、薬剤用量部の加熱及び搬送気流の流量率のうちの少なくとも1つを制御する工程が含まれる。
いくつかの実施形態によれば、放出の流量率を推定する工程には、薬剤用量カートリッジを通る搬送気流の流量率を推定する工程が含まれる。
いくつかの実施形態によれば、搬送気流の流量率は、薬剤用量カートリッジを迂回する吸入誘起分流気流を動力学的に制御することによって調整する。
いくつかの実施形態によれば、搬送気流を周囲から包囲するように分流気流を誘導し、そうすることで比較的高い原薬原薬濃度の気流が、より低い原薬原薬濃度の気流に包囲される。
いくつかの実施形態によれば、当該方法には、搬送気流の推定流量率が総吸入流量率と等しくなるように装置内の搬送気流への気流を制限することによって総吸入流量率を推定する工程、及び推定した総吸入流量率に基づいて原薬原薬放出の目標プロファイルと一致するように制御する工程が含まれる。
いくつかの実施形態によれば、薬剤用量部に適用された加熱パターンは原薬原薬放出の目標プロファイルと一致するように調整する。
いくつかの実施形態によれば、加熱パターンの調整には、加熱率、加熱頻度、目標温度、及び1つ以上の所与の温度が維持される期間のうち少なくとも1つを制御する工程が含まれる。
いくつかの実施形態によれば、原薬原薬放出の目標プロファイルは、搬送気流の流量率の関数としての薬剤用量部の加熱量によって少なくとも部分的に特定する。
いくつかの実施形態によれば、原薬原薬放出の目標プロファイルは、薬剤用量部の加熱量の関数としての搬送気流の流量率によって少なくとも部分的に特定する。
いくつかの実施形態によれば、制御工程には、薬剤用量カートリッジ全体の圧力差を部分変更する工程が含まれる。
いくつかの実施形態によれば、制御工程には、1つ以上の弁の開口を調整する工程が含まれる。
いくつかの実施形態によれば、原薬原薬放出の目標プロファイルは搬送気流の流量率に関して少なくとも部分的に特定する。
いくつかの実施形態によれば、搬送気流の特定の流量率には、特定期間の搬送気流の一定流量率が挙げられる。
いくつかの実施形態によれば、原薬原薬放出の目標プロファイルは薬剤用量部の加熱に関して少なくとも部分的に特定する。
いくつかの実施形態によれば、薬剤用量部の特定の加熱には、薬剤用量部温度を一定期間維持する工程が含まれる。
いくつかの実施形態によれば、当該方法には、ユーザが吸入している間に目標プロファイルを部分変更する工程が含まれる。
いくつかの実施形態によれば、加熱する薬剤用量部は植物性物質を含み、少なくとも1種の原薬原薬を気化させるために熱を加える。
いくつかの実施形態によれば、当該植物性物質は大麻を含み、当該少なくとも1種の原薬原薬はTHCを含む。
いくつかの実施形態によれば、当該方法には、搬送気流のみを装置に通すことによって吸入装置の導管及び用量カートリッジの少なくとも1つから薬剤用量部残留分を排出する工程が含まれる。
いくつかの実施形態によれば、当該方法には、材料の加熱が停止した後の期間、搬送気流のみを通すことによって薬剤用量部残留分を排出する工程が含まれる。
いくつかの実施形態の一態様によれば、吸入ユーザに気流ベースの状態の指示を提供する吸入装置が提供され、当該吸入装置は:ユーザが吸入するマウスピースに気流を導くための少なくとも1つの導管;導管を通るように導いた気流に対する抵抗を変調する操作が可能な少なくとも1つの弁;及び吸入装置の状態をユーザに示す気流変調のパターンを形成するように弁を制御するために機能的に接続したコントローラを備える。
いくつかの実施形態によれば、気流変調のパターンは吸入器の良好な操作を示す。
いくつかの実施形態の一態様によれば、吸入装置を介して吸入するユーザに呼吸ベースの指示を提供するために吸入装置を介して気流を操作する方法が提供され、当該方法には:吸入中、第1期の気流が吸入装置を通るようにする工程;気流の減少をユーザが感知するように少なくとも部分的に気流を閉鎖する工程;その吸入の継続中、吸入装置を通る第2期の気流の閉鎖を低減する工程が含まれる。
いくつかの実施形態によれば、第1期の気流は原薬原薬を吸入器からのユーザの肺系に搬送し、第2期の気流は第1期で吸入した原薬原薬を肺系内に深く前進させる。
いくつかの実施形態によれば、原薬原薬を搬送し、吸入装置内に保持される薬剤用量カートリッジを通る気流の目標プロファイルに基づいて、第1期の気流の流量率を制御する。
いくつかの実施形態では、閉鎖前に放出を停止する。
いくつかの実施形態によれば、第2期の気流の流量率は第1期の流量率よりも少なくとも50%高い。
いくつかの実施形態によれば、使用セッションが完了した旨を一連の気流操作によってユーザに示す。
いくつかの実施形態によれば、装置は、使用セッションが完了したという付属的な音声指示、視覚指示及び/又は触覚指示をユーザに提供するように構成されている。
いくつかの実施形態によれば、第1期の気流を流す工程、気流を閉鎖する工程、第2期の気流の閉鎖を低減する工程のうち少なくとも1工程を行い、そうすることで第2期中にユーザに到達する気流の総体積がユーザの解剖学上の死腔の体積よりも大きくなる。
いくつかの実施形態によれば、閉鎖期間は第1期中に感知された気流のパラメータに従って選択する。
いくつかの実施形態によれば、感知されたパラメータには気流の流量率が含まれる。
いくつかの実施形態によれば、第1期中に低吸入流量率が感知されると、閉鎖期間を延長する。
いくつかの実施形態によれば、閉鎖期間の長さは、第1期で測定した吸入努力を、陰圧を発生させるために十分な長さで継続させ、第2期で気流が再開すると、計算した最小量が吸入されるようになる工程に基づいている。
いくつかの実施形態によれば、閉鎖の程度は、閉鎖期間中に感知された圧力のパラメータに従って選択する。
いくつかの実施形態によれば、閉鎖期間中に感知された圧力のパラメータによって吸入力が閾値を下回ったことが示されると、気流の閉鎖は少なくとも部分的に増加する。
いくつかの実施形態によれば、気流の少なくとも部分的な閉鎖は5~400msecの間行われる。
いくつかの実施形態の一態様によれば、吸入装置が提供され、当該吸入装置は:内管内で長軸方向に延在する中心導管と空気連通する少なくとも1つの孔を有する壁を備える少なくとも1つの内管;少なくとも1つの内管の少なくとも一部を包囲する壁を有し、少なくとも1つの外管の壁を貫通する少なくとも1つの孔を有する、少なくとも1つの外管;を備え、当該少なくとも1つの外管及び少なくとも1つの内管は、少なくとも第1位置から第2位置まで互いに対して移動可能であり、内管及び外管の孔の配列を変更し、それによって第2位置への移動により内管孔と一致した配列から外管孔を離すと、中心導管に通じる開口部が減少し、一方でまた、外管孔を内管孔と一致した配列にすると、中心導管に通じる開口部が増加する。
いくつかの実施形態によれば、吸入装置は複数のホルダを備える。
いくつかの実施形態によれば、第1導管は複数の薬剤導管路を備え、複数のホルダには対応する薬剤導管路に配置されたホルダが含まれる。
いくつかの実施形態によれば、複数のホルダには共通の薬剤導管路に配置した少なくとも2つのホルダが含まれる。
いくつかの実施形態によれば、加熱アセンブリの電極が搬送気流から封止されるように、ホルダは第1導管内で用量カートリッジを位置決めする。
いくつかの実施形態によれば、第1導管を通る搬送気流のほぼ全てが用量カートリッジを通過するように、ホルダは用量カートリッジを位置決めする。
いくつかの実施形態の一態様によれば、用量カートリッジから放出された少なくとも1種の原薬原薬を吸入ユーザに送達するための吸入装置が提供され、当該吸入装置は:ホルダに規定された用量カートリッジ位置、すなわち用量カートリッジから放出された少なくとも1種の原薬原薬が搬送気流に流入するような規定位置で用量カートリッジを位置決めするように構成されたホルダ:用量カートリッジ位置からユーザが吸入するマウスピースの近位開口部へ搬送気流を誘導するための第1導管;分流気流が用量カートリッジ位置を通過せずに分流気流をマウスピースに誘導するために第1導管に空気連結した第2導管;ならびに第1及び第2導管の少なくとも1つに設置された少なくとも1つの弁;を備え、当該少なくとも1つの弁は、吸入ユーザによって生成された陰圧に応じて搬送気流の流量率を制御するために弁コントローラによって操作する。
いくつかの実施形態の一態様によれば、用量カートリッジから放出された少なくとも1種の原薬原薬を吸入ユーザに送達するための吸入装置が提供され、当該吸入装置は:ホルダによって定められた用量カートリッジ位置、すなわち用量カートリッジから放出された少なくとも1種の原薬原薬が搬送気流に流入するような規定位置で用量カートリッジを位置決めするように構成されたホルダ:用量カートリッジ位置からユーザが吸入するマウスピースの近位開口部へ搬送気流を導くための第1導管;ならびに分流気流が用量カートリッジ位置を通過せずに分流気流をマウスピースに導くために、用量カートリッジ位置とマウスピース近位開口部との接合部で第1導管に接続した第2導管;を備え、当該接合部は第2導管からの気流を誘導して搬送気流を周囲から包囲するように構成されている。
特段の定めがない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び/又は学名は、本発明が関係する1人の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似又は同等の方法及び材料は本発明の実施形態の実施又は試験で使用可能であるが、方法及び/又は材料の例を以下に説明する。係争が発生した場合、定義を含む本特許明細書が支配する。また、材料、方法及び例示は一例に過ぎず、必ずしも限定を意図したものではない。
当業者に理解されているように、本発明の態様はシステム、方法又はコンピュータプログラム製品として取り入れてもよい。従って、本発明の態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、又は全てが概して「回路」、「モジュール」もしくは「システム」と本明細書で呼ばれるソフトウェア及びハードウェア態様を組み合わせた実施形態の形態を取ってもよい。更に、本発明のいくつかの実施形態は、コンピュータ可読プログラムコードを取り入れた1つ以上のコンピュータ可読媒体(単数又は複数)に取り入れられたコンピュータプログラム製品の形態を取ってもよい。本発明のいくつかの実施形態の方法及び/又はシステムの実行には、選択したタスクを手動で、自動的に、又はそれらを組み合わせて達成及び/又は完了することも含まれ得る。更に、本発明の方法及び/又はシステムのいくつかの実施形態の実際の器具及び機器によれば、選択したいくつかのタスクは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア及び/又はそれらの組み合わせによって、例えばオペレーティングシステムを使用して実行可能である。
例えば、本発明のいくつかの実施形態に従った選択タスクを実行するためのハードウェアは、チップ又は回路として実行可能である。ソフトウェアとしては、本発明のいくつかの実施形態に従って選択したタスクは、任意の好適なオペレーティングシステムを使用してコンピュータによって実行する複数のソフトウェア指示として実行可能である。本明細書で説明する方法及び/又はシステムのいくつかの実施形態に従った1つ以上のタスクは、複数の指示を実行するためのコンピューティングプラットフォームなどのデータプロセッサによって実行する。必要に応じて、データプロセッサは、指示及び/又はデータを記憶する揮発性メモリ、ならびに/あるいは、指示及び/又はデータを記憶するための非揮発性記憶装置、例えば磁気ハードディスク及び/又はリムーバブルメディアを備える。必要に応じてネットワーク接続も設けられる。ディスプレイ及び/又はキーボードもしくはマウスなどのユーザ入力装置も必要に応じて設けられる。
本発明のいくつかの実施形態には、1つ以上のコンピュータ可読媒体(単数又は複数)の任意の組み合わせを利用してもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線もしくは半導体のシステム、機器もしくは装置、又はこれらの任意の好適な組み合わせであってもよいが、これらに限定されるものではない。コンピュータ可読記憶媒体の更に具体的な例(非限定的なリスト)には以下のもの:1本以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータフロッピーディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD‐ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又はこれらの任意の好適な組み合わせが挙げられる。本文書の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、指示実行システム、機器もしくは装置による使用、又はこれらと通信する使用のために、プログラムを含むか、又はプログラムを記憶することが可能な有形的表現媒体であればどのような媒体であってもよい。
コンピュータ可読信号媒体には、例えばベースバンドに、又は搬送波の一部として、コンピュータ可読プログラムコードを取り入れた伝搬データ信号を設けてもよい。このような伝搬信号は電磁気、光学又はこれらの任意の好適な組み合わせなど、様々な形態を取ってもよいが、これらに限定されるものではない。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、指示実行システム、機器もしくは装置による使用、又はこれらと通信する使用のためにプログラムを通信、伝搬もしくは転送することが可能なコンピュータ可読媒体であればどのような媒体であってもよい。
コンピュータ可読媒体上に取り入れたプログラムコード及び/又はそれに使用されるデータは、限定するものではないが無線、有線、光ファイバケーブル、RF等、又はこれらの任意の好適な組み合わせなど、適切な媒体であればどのような媒体を使用して送信してもよい。
本発明のいくつかの実施形態の操作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語もしくは同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語など、1つ以上のプログラミング言語を任意に組み合わせて書いてもよい。プログラムコードは、全体的にユーザのコンピュータ上で、部分的にスタンドアロン型ソフトウェアアパッケージとしてユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、及び部分的に遠隔コンピュータ上で、又は全体的に遠隔コンピュータもしくはサーバ上で実行してもよい。後者のシナリオでは、遠隔コンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)などの任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続してもよく、あるいは、(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用するインターネットを介して)外部コンピュータに接続してもよい。
本発明のいくつかの実施形態は、本発明の実施形態に従った方法、機器(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して以下に説明できる。当然のことながら、フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、ならびにフローチャート図及び/又はブロック図のブロックの組み合わせはコンピュータプログラム指示によって実行可能である。これらのコンピュータプログラム指示は汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータ、又は機械を製造する他のプログラム可能データ処理機器のプロセッサへ提供してもよく、そうすることでコンピュータ又は他のプログラム可能データ処理機器のプロセッサを介して実行する指示は、フローチャート及び/又はブロック図の単一又は複数のブロックで特定した機能/動作の実行手段を作成する。
これらのコンピュータプログラム指示は、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理機器、又は特定の様式で機能する他の装置に指示することが可能なコンピュータ可読媒体に記憶してもよく、そうすることでコンピュータ可読媒体に記憶された指示は、フローチャート及び/又はブロック図の単一又は複数のブロックで特定した機能/動作を実施する指示に関する製造品を生産する。
コンピュータプログラム指示は、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理機器、又は一連の操作可能工程をコンピュータ上で行うようにする他の装置にロードしてもよく、他のプログラム可能機器又は他の装置はコンピュータ実装プロセスを形成し、それによってコンピュータ又は他のプログラム可能機器上で実行する指示は、フローチャート及び/又はブロック図の単一又は複数のブロックで特定した機能/動作の実施のプロセスを提供する。
本発明のいくつかの実施形態は、添付図面を参照して単なる例示として本明細書で説明する。次に詳細な図面を具体的に参照し、示された事項は例示としてのものであり、本発明の実施形態についての説明的考察が目的であることを強調しておく。この点では、図面を用いてなされた説明は、本発明の実施形態がどのように実施され得るかを当業者に対して明らかにする。
いくつかの実施形態に従った、吸入装置を使用して1種以上の原薬原薬をユーザに肺送達するための一般的方法の概略的フローチャートである。 いくつかの実施形態に従った、吸入装置を使用して1種以上の原薬原薬をユーザに肺送達するための詳細な方法の概略的フローチャートである。 いくつかの実施形態に従った吸入装置を通る制御気流の概略図である。 いくつかの実施形態に従った、例えば吸入装置内に組み込まれた流量制御システムの部品の概略図である。 いくつかの実施形態に従った吸入指示後のある時点での流量調節を示す。 いくつかの実施形態に従った吸入指示後のある時点での流量調節を示す。 いくつかの実施形態に従った吸入指示後のある時点での流量調節を示す。 いくつかの実施形態に従った吸入指示後のある時点での流量調節を示す。 いくつかの実施形態に従った吸入指示後のある時点での流量調節を示す。 いくつかの実施形態に従った原薬原薬の肺送達のための気流様式の概略的グラフである。 いくつかの実施形態に従った、導管の内壁への薬剤用量部残留分の付着を低減するように構成された吸入装置の導管を通る気流様式の概略的断面図である。 いくつかの実施形態に従った吸入装置の機械的操作のフローチャートである。 いくつかの実施形態に従った吸入装置の縦断面図である。 いくつかの実施形態に従った吸入装置のマウスピースの正面断面図である。 いくつかの実施形態に従ったマウスピースの縦断面図である。 いくつかの実施形態に従った吸入装置の操作段階中のマウスピースの等角の部分断面図である。 いくつかの実施形態に従った吸入装置の部分的断面である。 いくつかの実施形態に従った、例えば吸入装置内に組み込まれた機械的に操作する流量制御システムの部品の概略図である。 いくつかの実施形態に従った一連の導管開口及び閉鎖を実行するための、内管の導管開口部に対して回転可能な弁孔を有する外管を備える弁器具を概略的に説明している。 いくつかの実施形態に従った、別の機械的に操作される流量制御システムの概略図である。 いくつかの実施形態に従った、対応する複数の搬送気流導管路における複数のチャンバから物質を同時投与するための吸入器を概略的に示す。
本開示は、そのいくつかの実施形態において個人用吸入装置を用いた原薬の肺送達に関するものであり、より詳細には吸入器を経由する気流の制御に関するが、これに限定されるものではない。
いくつかの実施形態では、吸入器を通る気流の制御は、周囲空気の気流に対する動力学的制御を含む。いくつかの実施形態では、薬剤用量部から患者に送達する原薬の量を制御する。
概説
いくつかの実施形態の広範な態様は、薬剤用量部の1種以上の活性物質のユーザへの制御された肺送達に関する。いくつかの実施形態では、送達は個人用吸入装置を介して行う。
いくつかの実施形態の一態様は、薬剤用量部から原薬を放出させる目標プロファイルを得るための薬剤用量部の周囲の、薬剤用量部中の、及び/又は薬剤用量部を経由した、気流状態及び/又は温度の制御に関する。いくつかの実施形態では、目標プロファイルには、目標温度、温度範囲、及び/又は薬剤用量部を加熱する時間進展温度もしくは温度範囲が含まれる。必要に応じて、目標プロファイルには間欠的に実行する加熱が含まれる。追加的に、又は代替的に、目標プロファイルには、例えば以下に説明するように、気流の目標プロファイルが含まれる。いくつかの実施形態では、目標プロファイルには、機能、索引表、又は流量及び温度特性を共に索引に載せる他の記述が含まれる。例えば、いくつかの実施形態では、気流が増加するにつれ、原薬気化のための薬剤用量部に送達される熱がより多く奪われる可能性がある。必要に応じて、(例えば、特定の放出率を達成するための)放出の目標プロファイルは、気流が増加するにつれて熱送達も増加することを特定している。この利点としては、装置、原薬を損傷し、及び/又はユーザを負傷させ得る過熱を防止しながらも原薬を高濃度で放出できる可能性が挙げられる。
いくつかの実施形態では、より長い放出時間を目標とする。必要に応じて、加熱は、薬剤用量部の温度を最小有効気化温度よりもやや高く、例えば1℃以内、2℃以内、5℃以内、10℃以内の割合で高く、又はそれ以上、それ以下、もしくはその中間の割合で高く保つレベルで維持する。効果的な気化は、例えば1秒間当たりの総投与物質量の10%、20%/s、30%/s、50%/s、又はそれ以上、それ以下、もしくはその中間の流量率である。気流を低減するには加熱を弱めて調整する。いくつかの実施形態では、加熱と流量率制御は互いが許容する制御範囲内の限界を補償するように調整する。例えば、加熱制御が利用可能な電力の限界に達すると、流量がますます制限され、薬剤用量部の過冷却が防止される。追加的に、又は代替的に、流量レベルの限界(例えば、原薬がユーザへ良好に確実に移送される最小限の流量)を設定し、熱の送達を調節する。
いくつかの実施形態では、放出プロファイルは操作パラメータに合わせる。例えば、2秒間にわたって薬剤用量部の原薬全てを放出することを目的とする放出プロファイルは、2秒の放出時間の目標が一致するように薬剤及び/又は制御気流を加熱する操作パラメータに合わせて規定する。操作パラメータは例えば経験的に、ならびに/あるいは原薬及び/又は薬剤用量部の既知の特性を持つモデルの使用によって決定する。
いくつかの実施形態では、放出の目標プロファイルの制御のために、制御可能性の一方又は他方を支配的に使用する。例えば、搬送気流はほぼ調節しないままにする一方で、目標温度を維持するために加熱を変化させる。あるいは、加熱はほぼ一定にする一方で、均一な(又は他の目標の)流れを形成するために搬送気流を調節する。
いくつかの実施形態の一態様は、感知された温度指標及び目標プロファイルに従って薬剤用量部の加熱を制御することに関する。いくつかの実施形態では、温度は例えば赤外線センサ及び/又は接触熱センサによって測定する。必要に応じて、温度指標は度単位の温度に較正する。追加的に、又は代替的に、温度指標は特定レベルの加熱を設定するために操作して使用する。感知されたフィードバックに基づいて温度を制御し、原薬放出の目標プロファイルが確実に要件を満たすように支援することは利点となる可能性がある。
いくつかの実施形態の一態様は、薬剤用量部を通る推定流量と薬剤用量部を通る気流の目標プロファイルとの差に基づいて分流気流を提供することによって、所定のプロファイルに従って薬剤用量部を通る、又はそこに隣接した搬送気体流(例えば、気流;本明細書では「搬送気流」とも称する)を制御することに関する。いくつかの実施形態では、薬剤用量部を通る体積流量率を例えば1つ以上のセンサを使用して測定又は推定する;気体の流量(必要に応じて、周囲空気の流量)はセンサ(単数又は複数)からの指示に基づいて動力学的に部分変更する。いくつかの実施形態では、吸入装置に向かう分流空気の気流が阻止されている場合、薬剤用量部を通る流量率はユーザの吸入流量率と同程度ということになる。当然のことながら、流量率の制御は必要に応じて、例えば上述したような温度制御と同時調節する。
いくつかの実施形態では、ユーザの吸入流量率は1つ以上のセンサによって提供される指示に従って推定する。必要に応じて、1つ以上のセンサからの指示は、吸入装置に流入する気流及び/又は流出する気流及び/又は吸入装置内の気流を制御する1つ以上の弁の現時点での開口状態と併用する。
いくつかの実施形態では、例えば、使用セッション中にユーザの吸入流量率が自然に変動する可能性がある場合、気流制御には、分流気流の流量及び/又は搬送気流に対する分流気流を動力学的に部分変更する工程が含まれる。これによって、本質的に確定した流量率で、及び/又は特定のプロファイル内で薬剤用量部を通る流量率を維持しながら、吸入行為によって少なくとも部分的に管理される流量率(例えば、吸入流量率に対して過剰供給されない)でユーザに供給することが可能になる。
いくつかの実施形態では、薬剤用量部を通る気流の目標プロファイルを達成及び/又は維持するために気流の動力学的部分変更を実行する。必要に応じて、目標プロファイルは、一定の流量率;例えば0.5L/分、1L/分、4L/分、又はその中間、それよりも高い、もしくは低い流量率で、薬剤用量部を通る気流を維持する工程を含むか、又はその工程のみから構成される。必要に応じて、薬剤用量部を通る気流のプロファイルには変化気流プロファイルが含まれ、例えば直線的に増加する流量率、直線的に減少する流量率及び/又は任意の他のプロファイルが挙げられる。
本明細書で使用される用語「目標プロファイル」は、吸入装置を通る気流の特徴パターンを意味し、これには:流量率、流動期間、ならびに装置の異なる導管及び/又は異なる管路の間の流量分布のうち1つ以上が挙げられる。目標プロファイルには必要に応じて、複数の目標プロファイル、また必要に応じてこのような目標プロファイル間のタイミング、持続時間及び/又は重複程度が含まれる。例えば:装置は複数の導管を有し、その導管の少なくとも1つの導管は薬剤用量部を通過させ、必要に応じて、ある期間を含む目標プロファイルを有し、当該期間では、少なくとも1つの(サブ)目標プロファイルが薬剤用量部を通る気流に課され、少なくとも1つの他の(サブ)目標プロファイルは、装置を経由してユーザが吸い込んだ吸入流量に課された抗力、閉鎖及び/又は気流抵抗の程度によって規定される。
必要に応じて薬剤用量部を通る目標気流プロファイルは、放出された原薬の量を制御し、原薬送達のタイミングを制御し、吸入深度を設定し、ユーザの体内で薬剤送達するための位置に方向付けし、及び/又は、薬剤用量部から放出した活性物質のプロファイルを(例えば、初期に第1原薬を放出し、吸入の後期にのみ第2原薬を放出する気流プロファイルを選択することによって)制御するために選択する。いくつかの実施形態では、複数の薬剤用量部基板を吸入装置の薬剤用量カートリッジ内に収容する。必要に応じて、1種以上の原薬の放出は原薬のサイズ(例えば分子サイズ)、重量、又は別の化学的もしくは物理的特性に従って制御する。
いくつかの実施形態では、例えば測定した吸入流量率が所定の閾値を上回っている場合に吸入の開始が検出される。必要に応じて、この閾値は、目標気流パターンの少なくとも一部について維持されるべき数値に等しい薬剤用量部通過流量率である。いくつかの実施形態では、これは少なくとも0.25秒、又は更に0.5秒間(一定又は間欠的に)維持されるべき数値である。いくつかの実施形態では、この流量率は0.5L/分、1L/分もしくは更に2L/分、又はその中間の流量率である。
必要に応じて、吸入の開始は原薬放出の作動を誘発する。いくつかの実施形態では、原薬放出には、例えば薬剤用量部を加熱して1種以上の活性物質を抽出することによって薬剤用量部を処理する工程が含まれる。いくつかの実施形態では、薬剤用量部は植物材料、例えば大麻及び/又はタバコを含み、活性物質(例えばTHC及び/又はニコチン)は植物物質を加熱することによって抽出する。植物材料の他の例としては、カンナビス・サティバ(Cannabis sativa)、カンナビス・インディカ(Cannabis indica)、カンナビス・ルデラリス(Cannabis ruderalis)、アカシア属(Acacia spp.)、ベニテングダケ(Amanita muscaria)、ヤヘー(Yage)、ベラドンナ(Atropa belladonna)、ビンロウ(Areca catechu)、ブルグマンシア属(Brugmansia spp.)、ニオイバンマツリ(Brunfelsia latifolia)、ハイクサネム(Desmanthus illinoensis)、オニ(Banisteriopsis caapi)、トリコケレウス属(Trichocereus spp.)、カカオ(Theobroma cacao)、トウガラシ属(Capsicum spp.)、ケストルム属(Cestrum spp.)、コカノキ(Erythroxylum coca)、コリウス(Solenostemon scutellarioides)、ダンチク(Arundo donax)、コーヒーノキ(Coffea arabica)、チョウセンアサガオ属(Datura spp.)、デスフォンタイニア属(Desfontainia spp.)、ディプロプテリス・カブレラナ(Diplopterys cabrerana)、シナマオウ(Ephedra sinica)、バッカクキン(Claviceps purpurea)、ガラナ(Paullinia cupana)、オオバアサガオ(Argyreia nervosa)、ヒヨス(Hyoscyamus niger)、イボガ(Tabernanthe iboga)、ラゴキルス・イネブリアンス(Lagochilus inebriens)、ジャスティシア・ペクトラリ(Justicia pectoralis)、セレチウム・トルツオスム(Sceletium tortuosum)、カワカワ(Piper methysticum)、アラビアチャノキ(Catha edulis)、アヘンボク(Mitragyna speciosa)、カエンキセワタ(Leonotis leonurus)、スイレン属(Nymphaea spp.)、ハス属(Nelumbo spp.)、テキサスマウンテンローレル(Sophora secundiflora)、黎豆(Mucuna pruriens)、マンドラゴラ(Mandragora officinarum)、ミモザ・テヌイフローラ(Mimosa tenuiflora)、キバナハマヒルガオ(Ipomoea violacea)、シビレタケ属(Psilocybe spp.)、ワライタケ(Panaeolus spp.)、ニクズク(Myristica fragrans)、タービナ・コリボサ(Turbina corymbosa)、チャボトケイソウ(Passiflora incarnata)、ウバタマ(Lophophora williamsii)、クサヨシ属(Phalaris spp.)、ピチュリ(Duboisia hopwoodii)、罌粟(Papaver somniferum)、サイコトリア・ビリディス種(Psychotria viridis spp.)、サルビア・ディビノラム(Salvia divinorum)、サケーナー(Combretum quadrangulare)、トリコケレウス・パチャノイ(Trichocereus pachanoi)、シニクイチ(Heimia salicifolia)、スリーピーグラス(Stipa robusta)、ソランドラ属(Solandra spp.)、セイヨウオトギリソウ(Hypericum perforatum)、サンユウカ属(Tabernaemontana spp.)、チャノキ(Camellia sinensis)、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)、ニコチアナ・ルスティカ(nicotiana rustica)、ビロラ・セイドラ(Virola theidora)、ボアカンガ・アフリカーナ(Voacanga africana)、ワイルドレタス(Lactuca virosa)、ニガヨモギ(Artemisia absinthium)、マテ(Ilex paraguariensis)、アナデナンテラ種(Anadenanthera spp.)、ヨヒンベ(Corynanthe yohimbe)、カレア(Calea zacatechichi)、コーヒーノキ属(Coffea spp.)(アカネ科)、ムクロジ科(Sapindaceae)、ツバキ属(Camellia spp.)、アオイ科(Malvaceae spp.)、モチノキ科(Aquifoliaceae spp.)、フーディア属(Hoodia spp.)、ジャーマンカモミール(Chamomilla recutita)、パッシフローラ・インカルナテ(Passiflora incarnate)、チャノキ(Camellia sinensis)、ペパーミント(Mentha piperita)、スペアミント(Mentha spicata)、ヨーロッパキイチゴ(Rubus idaeus)、ユーカリノキ(Eucalyptus globulus)、ラベンダー(Lavandula officinalis)、タチジャコウソウ(Thymus vulgaris)、レモンバーム(Melissa officinalis)、タバコ(Tobacco)、アロエベラ(Aloe Vera)、アンジェリカ、アニス、アヤフアスカ(オニ(Banisteriopsis caapi))、メギ、ブラックニガハッカ、ブルーロータス、ゴボウ、カモミール、キャラウェイ、キャッツクロー、クローブ、コンフリー、トウモロコシの毛、シバムギ、ダミアナ、ダミアナ、タンポポ、エフェドラ、ユーカリプタス、月見草、フェンネル、ナツシロギク、アメリカヒトツバタゴ、ニンニク、ショウガ、イチョウ、高麗人参、アキノキリンソウ、ヒドラスチス、壷草、緑茶、ガラナ、サンザシ、ホップ、トクサ、ヒソップ、コーラナッツ、クラトン、ラベンダー、レモンバーム、甘草、ライオンテール(野生ダガ)、マカ球根、ウスベニタチアオイ、シモツケソウ、オオアザミ、メハジキ、パッションフラワー、トケイソウ、ペパーミント、アザミゲシ、スベリヒユ、ラズベリー葉、コクリコ、セージ、ノコギリヤシ、マルバキンゴジカ(Sida cordifolia)、シニクイチ(マヤ・サンオープナー)、スペアミント、ショウブ、シリアンルー(ペガヌム・ハルマラ(Peganum harmala))、タイム、ターメリック、カノコソウ、野生ヤマノイモ、ニガヨモギ、ノコギリソウ、マテ及び/又はヨヒンベの1種以上が挙げられる。投薬植物性物質は必要に応じて、このリストの植物材料及び/又は他の植物材料の任意の組み合わせを含む。必要に応じて、薬剤用量部は搬送材料に添加又は適用される1種以上の合成又は抽出薬剤を含み、添加された薬剤及び/又は薬剤用量部は固体材料、ゲル、粉末、カプセル封入液体、粉砕粒子の形態であっても、又はそれらを含んでもよく、また/あるいは他の形態であってもよい。いくつかの実施形態では、薬剤用量部は1種以上の合成又は抽出薬剤が添加又は適用された植物材料を含む。
いくつかの実施形態では、個人用吸入装置の構造には、吸入装置に流入する空気が薬剤用量部を経由して流れる1つ以上の第1導管;(その薬剤用量部を迂回する)分流気流と薬剤用量部を通過した後の気流とが合流し得る第1導管と空気連通する少なくとも1つの第2分流導管;必要に応じて周囲空気(例えば、原薬を搬送しない気流)がユーザに直接流入することが可能である第3バイパス導管;例えば1つ以上の弁を備える1つ以上の導管を通る気流を制御するための調節機構が含まれる。必要に応じて、空気は、吸入中に装置に生じる圧力低下に応じて第1導管に流入する。いくつかの実施形態では、第1導管(単数又は複数)と第2及び/又は第3導管とが接合し、合流気流を生成する。必要に応じて、2つ以上の導管は吸入装置のマウスピースに近接させて、また/あるいはその内部で一体化する。「少なくとも1つの第1導管」(又は第2もしくは第3導管、及び/又は薬剤導管、分流導管もしくはバイパス導管)もまた、本明細書では「第1の」(又は他の)「少なくとも1つの管路を備える導管」と同義であることを理解されたい。従って、例えば原薬担持気流機能、分流気流機能又はバイパス気流機能のうち1機能のためにある単一導管は必要に応じて、2つ、3つ又はそれ以上の管路から構成されている。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流量率センサは、薬剤用量部を通過した流量率の検出に好適な位置で装置内に配置する。例えば分流導管と薬剤導管との接合部の遠位にある薬剤導管内に配置する。いくつかの実施形態では、センサからの入力情報は吸入装置のコントローラで受信し、次にそれに応じて1つ以上の弁を操作する。装置の操作の一例では:薬剤用量部を通る目標流量率を1L/分の一定流量率とする場合、薬剤用量部を通る流量率が3L/分となっていることをセンサが検出すると、コントローラは少なくとも1つの分流導管を開口し、2L/分の流量率で周囲気流を薬剤導管に流入させ、これによって薬剤用量部を通る後続の流量率を目標の1L/分に減少させながら、流量率を吸入流量率に近い3L/分にしてユーザに提供する。分流導管内の流量率を制御する相対的な開閉によって薬剤搬送導管通過流量率を制御するために操作する弁を本明細書では「シャント弁」という。必要に応じてシャント弁は分流導管内に配置し;追加的に、又は代替的に薬剤導管内に配置する。
いくつかの実施形態の一態様は、知覚可能な指示をユーザに提供する吸入装置を介した一連の流量操作に関する。いくつかの実施形態では、一連の流量操作には装置を経由して流れる気流の大幅な減少、必要に応じて完全な閉鎖が含まれ、その後に必要に応じて気流を再開させる。必要に応じて、気流の再開には、減少前よりも大幅に速い高速気流を流す工程が含まれる。
いくつかの実施形態では、気流の部分的な閉鎖には、薬剤用量部を通る気流以外の装置を通る気流全てを閉鎖して導管内に、及び/又は導管から放出された原薬の残留分を排出する工程が含まれる。必要に応じて、気流の部分的な閉鎖には、導管全てが閉鎖されて導管を大幅に減圧し、ユーザに感知されるに十分な完全閉鎖(ほぼ完全)が含まれる。部分的又は完全な閉鎖に対して吸入を試みることによって、ユーザは自然に吸入努力を高め、装置内の陰圧が一層増加する可能性がある。必要に応じて、部分的な閉鎖の後に完全又はほぼ完全な閉鎖が続くか、あるいは、完全又はほぼ完全な閉鎖に置き換えられる。
いくつかの実施形態では、少なくともバイパス(第3)導管を開口して周囲気流をユーザに直接流すことによって高速気流パルスが可能になる。追加的に、又は代替的に、薬剤導管及び/又は分流導管も開口する。いくつかの実施形態では、高速気流になると抗力が減少し、装置を介して吸入するときにユーザが感じる抵抗が低減される。必要に応じて、原薬注入気流が提供される断面積よりも大幅に大きい断面積を有する開口部を経由して急速気流を流すことによって、抗力を減少させられる。いくつかの実施形態では、気流パルスの総体積は、ユーザの解剖学上の死腔とほぼ同等か、又はそれよりも更に多く、例えば150ml以上であり、この体積は原薬を肺のより深くまで追跡し、潜在的に深い肺送達を確実にし、ならびに/あるいは吸入器使用直後に吐き出された原薬の量を減少させる。
本開示の一態様は導管を介して原薬を送達するときに周囲気流を生成し、より高い原薬濃度の気流が、より低い原薬濃度の気流に包囲される工程に関する。これは層流の「スリーブ状」効果として見られ、周囲気流はわずかに混流するだけで薬剤用量部を通過した空気の周囲に流れを経由して流れる、それによって放出された原薬が導管壁と接触することを低減する。いくつかの実施形態では、スリーブ状効果は、分流気流を流入させ、例えば分流導管(単数又は複数)を経て、第1導管に流入させ、薬剤用量部を通過した後の搬送気流と合流させることによって得られる。例えば、分流導管(単数又は複数)を通る気流は導管の周囲にある複数の開口を経て提供される。必要に応じて、このことは中央気流の周囲で均一に行われ、合流気流における乱流を低減する。いくつかの実施形態では、流量率は、少なくとも導管壁の近傍では層流(ほぼ乱流ではない)レジメンで流量を維持するように制御する。例えば、2100以下のレイノルズ数を導く流量率を維持する。しかし、気流が層流特性を維持する程度を下回る臨界レイノルズ数は導管の特定の幾何学形状によって変動することを理解されたい。
いくつかの実施形態では、二重スリーブ状効果は、上記よりも近位の位置で周囲気流を増加させることによって得られる。このことは、例えば周囲空気を流路に沿って連続的に提供する分流導管(単数又は複数)の2つ以上の管路一式を有することによって実行できる。追加的に、又は代替的に、二重スリーブ状効果はバイパス導管(単数又は複数)を開口することによって得られ、それによってマウスピースの少なくとも近位部で全ての気流が一体化し、一方、原薬濃度が最も高い空気が導管のほぼ中心に流れる。
スリーブ状効果の利点としては、薬剤用量部残留分及び/又は活性物質の導管壁への付着を減少できる可能性が挙げられ、これは、薬剤用量部が油上物質、例えば大麻などの植物材料を含む場合に特に有利である可能性がある。
いくつかの実施形態の一態様は、2つ以上の弁を一度に制御する機構の動作によって気流プロファイル(例えば、複数の導管を通る気流を調節可能に調節する気流プロファイル)に変化をもたらす吸入装置の制御である。いくつかの実施形態では、当該機構は少なくとも2つの孔要素、例えば、少なくとも2つのディスク又は少なくとも2つのシリンダを備える。他方の要素に対して相対的な一方の孔要素の動作(例えば回転及び/又は直線移動)は、孔の相対的な配列を変化させる。必要に応じて、単一の動作によって複数の弁(例えば搬送導管に通じる弁)が同時に開閉されるように孔を配置する。必要に応じて、少なくとも1つの弁が開口している一方で他方の弁が閉鎖しているように孔を配列する。必要に応じて、弁部材の動作及び/又は相対位置に応じて、2つ以上の弁の間で弁の開閉を相対的に別々に行うことができるように孔を配置する。
本明細書で使用しているように、用語「周囲空気」は、装置の導管に流入する空気を含む。周囲空気は必要に応じて、室内空気、又は1種以上の原薬の空気への添加、空気の加湿及び/もしくは他の改変などその任意の改変空気を含む。場合によって、周囲空気は、薬剤用量部に沿って、又は薬剤用量部を横断して通過することなく導管を経てユーザに流入する空気に関する。
本明細書では、用語「近位」は、吸入イベント中のユーザ末端部に相対的に近接している吸入装置、例えばマウスピースの一部、部品及び/又は開口部という意味で使用している。部品は物理的に「遠位」又は「近位」であってもよく、ならびに/あるいは別の位置よりも相対的に遠位又は近位の位置にあってもよい。例えば、用語「遠位」は、ユーザ末端部の反対側の装置の端部に近い吸入装置の一部、部品及び/又は開口部という意味で使用している。必要に応じて、部品は機能上又は操作上、「遠位」又は「近位」と記載している。例えば、「遠位」は、ユーザ末端部に対する開口部の物理的位置に関係なく、空気が流路を通ってユーザの方に進行する前に最初に装置に流入する導管開口部という意味で使用可能である。
本明細書で使用しているように、用語「原薬(drug substance)」又は「活性物質」は、1種以上の薬学的活性物質又は他の活性物質、例えば、治療用又は医薬用物質及び/又は娯楽用途物質及び/又は検査用物質という意味で使用している。いくつかの実施形態では、「活性」物質は、ユーザの身体又はその一部に影響を及ぼす可能性のある物質である。「原薬」は、例えばユーザが吸入する気体(典型的には空気)への原薬の気化、懸濁及び/又は揮発によってユーザに投与してもよい。必要に応じて、原薬は原薬の活性部分に随伴する1種以上の非活性材料を含む。
用語「薬剤用量部(drug dose)」は、1種以上の原薬が放出(例えば抽出又は気化)される吸入装置中で使用するために配置される材料を意味する。いくつかの実施形態では、材料は1種以上の原薬を含む。薬剤用量部は必要に応じて例えば薬剤用量部材料のパレットとして配置する。用語「薬剤カートリッジ」及び「薬剤貯蔵部」は、薬剤用量部の取り扱い及び/又は構造維持のために(例えば薬剤用量部パレットを支持するために)構成された構造を有し、この構造は例えば:担体、筐体、フレーム、包装器又は薬剤用量部材料自体に関連する他の構造物の1つ以上を備え;これは「用量ユニット」又は「薬剤用量ユニット」とも称する。必要に応じて、薬剤用量部は全ての追加的構造と共に、少なくとも0.5L/分、1L/分、4L/分の流量率、又はその中間の、それよりも高い、もしくは低い流量率で気流を薬剤用量部に通すように構成されている。
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、当然のことながら、本発明はその適用において、以下の説明に記載した、ならびに/あるいは図面で説明した部品及び/又は方法の構成と配列の詳細に必ずしも限定していない。本発明は他の実施形態も可能であり、又は様々な方法で実施もしくは実行することも可能である。
次に、本発明のいくつかの実施形態に従った、吸入装置を用いて1種以上の原薬をユーザに肺送達するための一般的な方法(図1A)及び詳細な方法(図1B)の概略的フローチャートである図1A及び1Bを参照する。
図1Aは、吸入装置を通る気流を制御する一般的な方法である。いくつかの実施形態では、以下でさらに詳細に説明するように、薬剤用量部を通る気流の目標プロファイルを任意に選択する(ブロック120)。いくつかの実施形態では、目標プロファイルの選択には、薬剤用量部及び/又は吸入装置の1つ以上の導管を通過する気流の流量率、総体積、持続時間、流速、及び/又は他のパラメータなど、1種以上のパラメータを選択する工程が含まれる。いくつかの実施形態では、目標プロファイルは、吸入装置を介してユーザに原薬を提供する前に(例えば装置の製造中及び/又は装置の事前設定中)選択する。追加的に、又は代替的に、プロファイルは使用セッション中、例えば吸入装置を介したユーザの吸入中に選択及び/又は部分変更する。追加的に、又は代替的に、プロファイルは、新規の使用(例えば、異なるユーザによる使用及び/又は異なる原薬もしくは異なる原薬濃度での使用)の前に選択する。必要に応じて、必ずしも使用中に選択動作を実行することなく所定のプロファイルに従ってのみ装置が操作できるように、プロファイルを装置の設計又は製造プロセスにおいて決定する。
いくつかの実施形態では、薬剤用量部を通る気流(例えば搬送気流)を目標プロファイルで維持するため、装置に流入する分流気流は薬剤用量部を通る推定流量及び薬剤用量部を通る目標気流プロファイルに従って動力学的に制御する(ブロック122)。いくつかの実施形態では、分流気流は、薬剤用量部を通過した後の気流と合流する。いくつかの実施形態では、薬剤用量部を通る推定流量と薬剤用量部を通る目標気流プロファイルとの差に応じて分流気流を吸入装置に流入させる(例えば弁開口によって)。
例えば図1Bに記載されるような以下の方法は、必要に応じて個人が操作する吸入装置を用いて医薬品又は任意の他の原薬を吸入するために利用する。いくつかの実施形態では、例えば本明細書に記載されるような方法の実施に適した吸入装置は少なくとも第1導管を備え、ここを通って1種以上の活性物質がユーザに送達される(第1導管は以下では「薬剤導管」と称する)。この薬剤導管は、貯蔵部を経由して流れる空気に原薬又は1種以上の活性物質を付加する薬剤貯蔵部を通過し;第2導管は薬剤導管に沿って比較的近位の位置で薬剤導管と接合し、ここでは空気は既に薬剤貯蔵部を通過しており、貯蔵部を介して通過した原薬注入空気に周囲空気を流入及び合流させ、それによって薬剤導管(第2導管は以下で「分流導管」と称する)を経由して流れる空気の体積が増加する;必要に応じて、第3導管は周囲空気を直接ユーザに誘導する(第3導管は以下で「バイパス導管」と称する);ならびに、1つ以上の調節手段(例えば弁)は吸入装置に流入する気流、導管を通る及び/又は導管と導管との間を通る気流、ならびに/あるいは吸入装置から流出する気流を制御するためのものである。
いくつかの実施形態では、薬剤導管及びバイパス導管は気流を共通通路、例えばマウスピースを通る通路に導く。いくつかの実施形態では、当該方法には薬剤貯蔵部を通る流量率を検出する工程が含まれる。場合によって、例えば、薬剤導管(単数又は複数)以外の導管への流入が妨げられる場合、薬剤用量部(薬剤貯蔵部とも呼ばれる)を通る流量率はユーザの吸入流量率の指標となる(ブロック100)。いくつかの実施形態では、流量率は1つ以上のセンサ、例えば差圧センサによって検出する。追加的に、又は代替的に、例えば圧力解放弁、アヒルのくちばし状弁等を用いて機械的に流量率を感知及び/又は調整する。
いくつかの実施形態では、吸入の開始は、例えば所定閾値を超える流量率を測定することによって検出する。いくつかの実施形態では、流量率は吸入中に連続的に測定する。あるいは流量率は吸入中に随時又は定期的に;例えば:10msec毎、50msec毎、100msec毎、500msec毎、1秒毎、又はその中間の周期、それよりも長い、もしくはより短い周期で測定する。いくつかの実施形態では、流量率測定は分流導管と薬剤導管との間の接合部の遠位位置にある薬剤導管内で実行する。
いくつかの実施形態では、原薬放出を作動する(ブロック102)。必要に応じて、吸入の開始は作動を誘発する(例えば、感知された流量率がゼロよりも大幅に高い場合)。いくつかの実施形態では、薬剤用量部を通る気流が高めの閾値を上回っていると感知された場合にのみ原薬放出が作動される。必要に応じて、この閾値は吸入イベントの少なくとも一部で一定に維持される薬剤用量部通過流量率に等しい。いくつかの実施形態では、この閾値は1L/分、0.5L/分、2L/分,又はその中間の流量率、より高い、もしくはより低い流量率である。いくつかの実施形態では、付加的に、又は代替的に例えばボタンを押すか、又は吸入装置を使用待機位置に移動させることでユーザが促すようにして原薬放出を作動する。
いくつかの実施形態では、原薬放出の作動には薬剤用量部の1種以上の活性物質を排出する工程が含まれる。必要に応じて、排出には、加熱する工程、蒸発させる工程、化学反応を開始する工程、薬剤用量部材料の物理的状態を変更する工程(例えば、エアロゾルへの転換)、単純に空気を薬剤貯蔵部経由で流して原薬を搬送できるようにする工程、ならびに/あるいは、原薬を放出及び/又は抽出して原薬をユーザに送達することに適した他の方法、の1つ以上が含まれる。必要に応じて、原薬放出は所定の期間作動する。あるいは、原薬放出は、例えば流量率測定に基づいて動力学的に調整される期間作動する。
いくつかの実施形態では、吸入中に装置内で生じた吸引に応じて吸入器に流入する空気は、薬剤貯蔵部を通過する薬剤導管を経由して流れる(ブロック104)。必要に応じて、この段階では他の導管全てが閉鎖する。
いくつかの実施形態では、薬剤貯蔵部を通る目標気流プロファイルは、分流導管を経て流入する空気などの周囲空気の流量を調節することによって維持する(ブロック106)。いくつかの実施形態では、周囲空気の流量は、例えば圧力センサで検出されるような薬剤用量部を通る現時点での流量率と、薬剤用量部を通る目標流量率との差に基づいて調節する。
いくつかの実施形態では、薬剤用量部を通る目標気流プロファイルには、必要に応じて特定の期間の一定の流量率、例えば1L/分、0.5L/分、2L/分、又その中間の流量率、それよりも高い、もしくは低い流量率が含まれるか、又はこれらの期間のみから構成される。追加的に、又は代替的に、目標気流プロファイルには増加又は減少する流量率が含まれる。場合によって、流量率の変化は単調である。場合によって、流量率の変化は直線的である。追加的に、又は代替的に、目標気流プロファイルには、薬剤用量部を通る一定気流と、それに続く薬剤用量部を通る未調節気流(必要に応じて、他の導管全ては閉鎖している);薬剤用量部を通る一定気流と、それに続くバイパス導管(単数又は複数)を通る高速気流;薬剤用量部を通る一定気流と、それに続く導管の部分的もしくは完全な閉鎖、及び/又は他のプロファイル、あるいはこれらの組み合わせなどの他のプロファイル、更に本明細書に記載の任意の他の気流プロファイルの一つ以上の他のプロファイルが含まれる。
いくつかの実施形態では、目標気流プロファイルは以下のパラメータ:薬剤用量部及び/又は原薬のタイプ、薬剤用量部及び/又は原薬の量、原薬放出に必要な期間、薬剤用量部の処理のタイプ(例えば加熱)、ならびに/あるいはユーザパラメータ、の1種以上に従って設定する。例えば、500ml/分を超えて吸入することができないユーザ(例えば小児)では、薬剤用量部を通る流量は500ml/分の設定最大値及び/又は一定値に調整してもよい。別の例では、ユーザは息切れを患い、例えば2L/分の体積なら吸入可能であるが、これは2秒間など限られた期間である。その後、必要に応じて薬剤用量部を通る流量率を比較的高い数値、例えば1.5L/分に設定する。この比較的高い数値は、比較的長い吸入が可能なユーザであれば例えば3秒間にわたって提供される量に近い原薬量を、2秒間で送達するように設定することも可能である。必要に応じて、1種以上の原薬の放出は、例えば加熱プロファイルを部分変更することによって加速させる。いくつかの実施形態では、薬剤用量部を通る目標気流プロファイルは、原薬放出の定量化及び/又は時間調整に寄与する。
いくつかの実施形態では、薬剤用量部を通る気流の目標プロファイルは、ユーザが吸入した原薬の投薬量全体にわたる制御を強化するように選択する。例えば、吸入中に装置に強力な吸引力が生じると、比較的高速の気流が装置に流入し、薬剤用量部を通過し、放出される原薬の量が目標量を超えて増加する可能性がある。薬剤用量部を加熱する実施形態では、気流が目標よりも高い速度になると、薬剤用量部が早期に冷却される恐れがある。従って薬剤用量部を通る流量率を制御することによって、所与の組成を有する用量ユニットから吸入した原薬の量は、基本的に広範なユーザで同一にすることも可能である。
いくつかの実施形態では、周囲気流の調節には、測定した吸入流量率に基づいて(例えば、薬剤導管と分流導管との間に気流を通す弁を開口することによって、及び/又は弁が開口する程度を制御することによって)気流を分流導管(単数又は複数)に通す工程が含まれる。いくつかの実施形態では、分流導管を開口する場合の閾値には、1L/分などの薬剤用量部を通る目標の初期流量率よりも、少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも20%、又はその中間の割合、それよりも高い、もしくは低い割合で高い検出吸入流量率が含まれる。
一例では、薬剤用量部を通る目標気流プロファイルを一定の1L/分に設定し、ユーザの初期吸入流量率を3L/分で測定する場合(薬剤導管内で感知されているように、他の導管は初期に閉鎖していたと推定すれば)、分流導管は開口し、空気を2L/分の流量率で流入させる。次いで、目標の一定プロファイルは、(導管の遠位部分で、分流導管に合流する前の)薬剤導管を通る流量率の1L/分に対する偏差を検出し、それに応じて分流導管を通る周囲気流を動力学的に調節することによって維持される。ユーザの吸入流量率に自然な変動があると仮定すれば、装置に流入する「完全な」周囲流量率は吸入中に様々な時点で変化する。そのような場合、感知した流量率は、ユーザの吸入流量率と分流導管を通る流量率との差にほぼ等しくなると考えられる。例えば、上記の場合、ユーザの吸入を3.5L/分に増加して分流導管を通る流量率を2L/分に設定した場合、約1.5L/分の流量率が感知される。そのような場合、分流導管が開口し、更に2.5L/分の流量率で空気が流入することによって、感知された流量率が約1L/分に戻る。同様に、吸入流量率が減少すると(例えば2.5L/分に)、分流導管は部分的に閉鎖し、空気は1.5L/分の流量率のみで流入することになる。
現時点の流量率又はその推定値に基づいた周囲気流及び薬剤用量部を通る目標気流プロファイルの動力学的調節の利点としては、ユーザが吸入した体積に等しい原薬注入空気と混合した周囲空気の総体積をユーザに提供し、それによって、薬剤貯蔵部を通る気流に、ひいては吸入した原薬の量に影響を及ぼすことなく、異なるユーザが吸入器を介して様々に呼吸できるようになる可能性が挙げられる。
いくつかの実施形態では、吸入流量率の指標となる薬剤用量部を通る測定流量率又は測定吸入流量率が閾値よりも低ければ、例えば、上述の例における1L/分未満など、薬剤用量部での通過に必要な目標流量率よりも低ければ、原薬放出は作動されない。必要に応じて、吸入装置は、吸入中の吸気量を増加させる指示をユーザに提供する(例えば、光指示、音声指示、触覚指示及び/又は他の指示によって)。この指示が操作中の後半で感知されると、例えば流量が少なくとも特定の期間、閾値を下回った場合に、原薬放出を停止してもよい。
追加的に、又は代替的に、吸入器と共にファン、送風機及び/又は他の空気圧源を使用して追加的な気流を吸入器に供給する。この構成は、虚弱なユーザ、高齢のユーザ、小児、及び/又は原薬放出のための最小流量率で吸入することができない他のユーザが使用する吸入装置において特に有利になる可能性がある。必要に応じて、ファン又は送風機を逆に操作することが可能である。これは潜在的に、導管を通る気流に対する見かけ上の抵抗値を増加させるように作用する閉鎖弁又は部分的閉鎖弁の効果を模倣している。
いくつかの実施形態では、原薬は選択した期間にわたって放出する。いくつかの実施形態では、期間は目標期間、例えば3秒、5秒、1.5秒、又はその中間の期間、より長い、もしくはより短い期間など、一定の期間である。いくつかの実施形態では、(例えば薬剤用量部を加熱することによる)原薬放出の期間は、例えば検出した吸入流量率に基づいて、吸入中に動力学的に部分変更又は決定する。一例では、ユーザの吸入流量率が原薬通過で必要とされる目標流量率よりもやや下回っていれば(例えば5%、10%又は20%少ない)、原薬放出の期間を延長し、及び/又は加熱プロファイルを調整して低い流量率を補償する;例えば、3秒から3.5秒に延長する。
いくつかの実施形態では、必要に応じて原薬放出の終了時又はその直後に、薬剤導管を通る気流以外の全ての気流は閉鎖し(部分的に、又は完全に)、残留した原薬を排出し、ユーザに送達する(ブロック108)。必要に応じて、分流導管を通る気流は、必要に応じて完全に閉鎖する前に徐々に制限していき、薬剤用量部を通る気流を増加させる。恐らく低速であるにもかかわらず、他の導管が開口しているときに原薬も排出される可能性があることに留意されたい。
いくつかの実施形態では、ユーザへの気流が部分的又は完全に閉鎖している(ブロック110)。いくつかの実施形態では、吸入の終了時に遮断される(例えば、ブロック112に関して説明したイベントはスキップする)。いくつかの実施形態では、閉鎖の持続時間及び/又は程度は事前に規定する。あるいは、閉鎖の持続期間及び/又は程度を動力学的に設定する。例えば、閉鎖期間中に、測定された流量率及び/又は装置内で測定された陰圧の蓄積に従って決定する。必要に応じて、閉鎖の目標持続時間は、例えばユーザが感知した吸入流量率に応じて、装置内の内圧を低下させるに十分な長さにし、必要に応じて、閉鎖の開放時にユーザに感知されるに十分な、及び/又は必然的な高速流もしくは流量(例えば150ml以上など解剖学上の死腔よりも大きい体積)にするに十分な真空力を生じさせる。いくつかの実施形態では、比較的高流量率でユーザが吸入するように設定した閉鎖持続時間は、比較的低流量率でユーザが吸入するように設定した閉鎖持続時間よりも短くなる。高流量率ユーザにおける短い閉鎖時間は、ユーザが感知できる十分強い吸引力を生成するために十分な長さであるが、低流量率ユーザは、吸引を感知するためにはより長い時間を必要とする。
ブロック112では、いくつかの実施形態では、気流は必要に応じて比較的高い流量率で装置を経由してユーザの方に流れる。これは必要に応じて、ブロック108及び/又は110について説明したような閉鎖の後に行う。あるいは、事前の流量制限期間なく気流が再開される。必要に応じて、再開気流の流量率は、原薬が閉鎖前に吸入され、ユーザの肺へ深く進行するように比較的多量の空気を流すために十分高い流量率にする。必要に応じて、少なくともバイパス導管を開口し(例えば、必要に応じてバイパス弁コントローラの制御下でバイパス弁を開口することによって)、薬剤導管の抗力によって制限されることなく、一般的な周囲気流をユーザの方に流す。いくつかの実施形態では、薬剤導管及び/又は分流導管も開口する。いくつかの実施形態では、当該方法の進行期の持続時間は、ユーザの肺容量によって制限される。必要に応じて、進行のための経路の開口は例えば4秒未満、3秒未満、2秒未満、1秒未満、又はそれよりも長い時間、それよりも短い時間、もしくはその中間の時間よりも短い限られた期間で行う。必要に応じて、第1導管、第2導管及び第3導管の少なくとも1つは、吸入セッションの終了後の延長期間でも開口したままにする。そのような場合、導管(単数又は複数)はユーザが取る行動(例えば、吸入装置を「閉鎖」位置にシフトさせる行動、及び/又はボタンを押すか、もしくは解除する行動、ならびに/あるいは、装置が後の吸入イベントの待機状態であるとき、又は新たな吸入が感知されたとき)に応じて閉鎖してもよい。
必要に応じて、バイパス導管を開口すると、薬剤導管及び/又は分流導管のみが開いているときに存在する有効断面積(及び/又は気流抵抗)に対してマウスピースの断面積が効果的に増加する(ならびに/あるいは気流抵抗が低下する)。有効断面積はユーザへの気流に抵抗する抗力を定める断面積を意味すると解釈してもよい。例えば、有効断面は、ユーザに向かって気流が通過する最小断面積を意味すると解釈してもよい。例えば、この有効断面積は、所与の位置で空気が流れる導管全ての最小断面積の合計であってもよい。必要に応じて、バイパス導管の断面積は、薬剤導管の断面積よりも少なくとも25%大きい、少なくとも50%大きい、少なくとも100%大きい、少なくとも200%大きい、又はそれよりも高い割合、より低い割合で大きいか、もしくはその中間の係数で大きい。
必要に応じて、マウスピースを通る有効断面積の拡大によってユーザへの気流に抵抗する抗力を低減し、同じように加えた吸引力で、更に高速の気流をユーザに送れるようにする。必要に応じて、原薬放出中及び/又は閉鎖期間中の比較的制限された呼吸と比較して、ユーザは吸入器を介して呼吸するときに突発的な抵抗の減少を感知する。
いくつかの実施形態では、場合によって気流は完全に閉鎖されず、バイパス導管が開口し、周囲気流がユーザに流れ、大量で十分な空気パルスが提供されることに留意されたい。
いくつかの実施形態では、使用状態、例えば吸入状態に関する指示がユーザに提供される(ブロック114)。必要に応じて、使用セッションが完了し、ユーザが装置を介する吸入を停止できることを指示する表示が提供される。表示としては必要に応じて、例えばトーン、振動及び/又は光が挙げられる。いくつかの実施形態では、表示には、使用中に得られた直接的な肺吸入装置のフィードバックが含まれる。例えば、吸入器によってユーザから誘発される特定の吸入パターンがそのような表示に含まれてもよい。より具体的には、指示には、例えば原薬の送達中に流し、その後に流量を大幅に減少させ、必要に応じて完全に閉鎖させる一連の動作が含まれてもよい。必要に応じて、その順序には、その順序における1つ又は全ての先行する流動期と比較して、場合によって高い速度及び/又は低減された抵抗にて、再開した空気パルスの後続が含まれる。別の例では、指示には、セッションの終了時に気流が装置を通ることを防止する工程が含まれ、それによって高い抵抗がユーザによって終了点として感知される。いくつかの実施形態では、ユーザが経験する気流抵抗の特定の順序は、吸入が成功したこと(例えば、制御流量/制限流量/自由流量)を示し、他のパターンは問題が発生したことを示す。いくつかの実施形態では、1つ以上の異なる「警告パターン」;例えばフラッタリングパターン、全開流停止パターン、又は変調した気流抵抗の他のパターンを定めている。必要に応じて、気流抵抗のパターンによってユーザに提供される指示は、追加的な音声、視覚及び/又は触覚指示と組み合わせる。このことは、例えばパターンの表示を明確にする、より従来的な表示をユーザに提供できる可能性がある。
いくつかの実施形態では、「気流の大幅な減少」又は「気流の有意な減少」は、装置を介して吸入するユーザへの「総気流の流量率」の低下を意味する。この「総気流」は、装置を介して全導管を経て吸入ユーザに送られる全気流、例えば秒、ミリ秒、単回吸入又は別の期間以内に流れる全体積に関する。本明細書では「気流の流量率」は、気体の物質的な流量率(通常、周囲空気に由来するが、それだけではない)、例えば空気の体積流量率である。総気流の流量率の「大幅な減少」には、場合によって吸入ユーザが感知する減少であればどのような減少も挙げられ、また例えば、総気流の流量率の50%以上、又は更に75%以上の流量率の減少、又は更に完全な閉鎖、又は少なくとも95%の減少のほぼ完全な閉鎖、又は更に100%の減少が挙げられる。
いくつかの実施形態では、表示には、数種の抵抗(例えば総気流の抗力)下での原薬送達中の送流、その後の抵抗の解放又は大幅な減少(例えば、弁を開口し、抗力付与閉鎖によって通過しないバイパス気流を流すことによる)が含まれる。
いくつかの実施形態では、閉鎖を解除又は低減した後の装置を通る流量率は閉鎖前の流量率の少なくとも25%~50%であるか、又は閉鎖前の流量率とほぼ等しい。いくつかの実施形態では、閉鎖を解除又は低減した後の(又は抵抗の変更前の)装置を通る流量率は、閉鎖前(又は抵抗の変更前)よりも少なくとも25%、もしくは50%、少なくとも100%、少なくとも200%高く、又はそれよりも高い割合、より低い割合、もしくはその中間の係数で高い。閉鎖が完全ではないいくつかの実施形態では、閉鎖を解除又は低減した後の流量率は、閉鎖中の流量率よりも少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも200%高く、又はそれよりも高い割合、低い割合、もしくはその中間の係数で高い。
いくつかの実施形態では、閉鎖又は抵抗を解除(又は低減)した後の、より高い流量率は、より速い、及び/又はより深い、及び/又はより大量の吸入を促進する上で有利になる可能性が高い。
追加的に、又は代替的に、ユーザへの指示は視覚指示(例えばLED指示)、触覚指示(例えば吸入装置の振動)、聴覚指示及び/又は任意の他の指示により提供する。
次に、本発明のいくつかの実施形態に従った吸入器を通る制御気流の概略図である図2を参照する。
いくつかの実施形態では、吸入器装置全体の気流は概して3つの主要な流路:薬剤用量部を通る第1流路;第1流路と合流するによって周囲気流の第2自由選択的経路;例えばユーザに直接提供することによって第1流路を通る気流に大きな影響を与えることなくユーザに流れる周囲空気の第3自由選択的流路に分けられる。本明細書に示される概略図では、ユーザ200の吸入によって装置内に吸引力が生じ、空気が装置に入る。いくつかの実施形態では、装置に入る気流202は薬剤用量部を経由して流れる。薬剤用量部及び/又は薬剤用量部を収容する薬剤カートリッジは吸入装置のホルダによって定位置に保持する。搬送気流の少なくとも90%が薬剤用量部を通過するように、ホルダは薬剤用量部又は薬剤用量部を収容する薬剤カートリッジを保持するように構成する。いくつかの実施形態では、搬送気流の少なくとも98%又は更に100%が薬剤用量部を通過する。例えば、薬剤用量部を通過する気流のみ(又はそのほとんど)がマウスピースに達するように、ホルダは薬剤導管の管路内に用量ユニットを配置し、気流を薬剤用量部の周囲で封鎖してもよい。必要に応じて、封鎖は、気流が吸入器の過敏な機械的及び/又は電気的部品に接触することを防止する。薬剤用量部202を通る流量率を制御するため、必要に応じて目標プロファイルに従って、周囲気流206を吸入装置内に向けて動力学的に制御するために気流調節器204を配置する。いくつかの実施形態では、装置に流入した周囲空気は(第2又は分流路を経て)薬剤用量部を通過した後の気流に合流するように方向付けられる。追加的に、又は代替的に、装置に流入した周囲空気は(第3又はバイパス流路を経て)ユーザ200に直接流入する。
いくつかの実施形態では、周囲気流206の調節は、ユーザ200がもたらす吸入力によって少なくとも部分的に決定される感知流量率に基づいて実行される。追加的に、又は代替的に、周囲気流206の調節は、薬剤用量部を通る実際の流量率と薬剤用量部を通る目標流量率との差に基づいて行われる。必要に応じて、薬剤用量部を通る流量率又はその指標はセンサ208で察知する。センサ208は例えば、薬剤用量部を通過した後の気流に周囲気流206又はその一部が合流する接合部210の遠位に構成されている。いくつかの実施形態では、原薬抽出流路以外の経路全てが閉鎖している場合、薬剤用量部を通る流量率はユーザの吸入流量率を示す。この指標を例えば使用セッションの開始時に取得し、例えば特定の閾値を超える流量率を測定することによって吸入の開始を検出してもよい。
いくつかの実施形態では、検出された薬剤用量部の流量率が薬剤用量部を通る目標流量率(目標率)よりも高い場合、気流調節器204によって周囲気流206又はその一部を、薬剤用量部を通過した後の気流と合流させる。ユーザが吸入し続けると、薬剤用量部を通る後続の流量率は減少する(目標流量と検出流量との「差」を形成する気流が周囲流路を通って流入するため)。
いくつかの実施形態では、吸入が続いている間、周囲気流が既に装置内に流入していれば、センサは、吸入流量率とは異なる可能性のある薬剤用量部通過流量率を検出する。必要に応じて、特定の目標よりも高い又は低い薬剤用量部通過流量率が検出されると、装置に流入する周囲気流の流量率を動力学的に部分変更し、薬剤用量部を通る後続の流量率を目標数値へと減少又は増加させる。
本明細書に記載の気流制御機構の利点としては、吸入流量率に類似する流量率をユーザに提供する一方で、必要に応じてユーザが吸入する原薬の量に多大な影響を与えることなく、薬剤用量部を通る流量を目標プロファイルで維持できる可能性が挙げられる。
いくつかの実施形態では、気流調節器204は、少なくとも使用セッションの一部で、薬剤用量部を通る流量率に影響を及ぼすことなく(例えばユーザに直接)、周囲気流206をユーザに送ることを可能にしている。必要に応じて、このような周囲気流のユーザへの提供は、薬剤用量部を通過した気流の提供と並行して、及び/又は薬剤用量部を通過した気流と周囲気流との混合物の提供と並行して行われる。あるいは、例えば使用セッションの終了などの目的で原薬を肺内に進めるための空気パルスをユーザに提供する場合、薬剤用量部を通る流量率に影響を及ぼさない周囲気流を別個に提供する。
いくつかの実施形態では、気流調節器204は周囲気流のプロファイルを制御する(例えば、流量率、速度、圧力、体積及び/又は他のパラメータの1つ以上を制御する)ように構成されている。必要に応じて、通路に自由気流及び/又は部分気流を流し、ならびに/あるいは気流を流さないように成形した弁などによって、周囲気流が装置に流入する通路及び/又は装置内に進む通路の断面積を動力学的に部分変更することで流量を制御する。
いくつかの実施形態では、気流調節器204は機械的であり、知覚された圧力に自律的に反応する。このような場合、いくつかの実施形態では、調節器自体とは離れている気流コントローラは装置に含まれない。
いくつかの実施形態では、気流調節器204はコントローラ212によって作動する。必要に応じて、コントローラ212は、薬剤用量部を通る流量率の指示などのセンサ208からの指示を受信し、それに応じて調節器204を作動するようにプログラムしている。一例では、センサ208は、薬剤用量部を通る目標流量率よりも高い流量率の指示を提供し、コントローラ212は、気流調節器204を作動し、弁を少なくとも部分的に開口させるなどして周囲気流206を流入させる。
いくつかの実施形態では、吸入装置は、分流導管内に流入して薬剤導管内の気流と合流する周囲気流のパラメータ(例えば流量率)を検出する、分流導管内に構成されたセンサと、装置に流入する周囲気流のパラメータ(例えば流量率)を検出する、バイパス導管内に構成されたセンサと、装置から流出する気流のパラメータを検出し、必要に応じて使用セッションなどでユーザに提供した気流の総体積のデータを収集する、マウスピース内に構成されたセンサなど、1つ以上の気流センサが追加されている。
いくつかの実施形態では、吸入装置の1つ以上のセンサなどでの吸入量の測定値は、疼痛レベルなどのユーザの生理状態の指標として使用可能である。ユーザが突出痛を経験しているときに比較的高い吸入量が観察される場合もあることが示唆されている。いくつかの実施形態では、ユーザに提供される原薬の量は、検出された吸入に基づいて、場合によって実時間で部分変更される。
いくつかの実施形態では、コントローラ212は、1つ以上のセンサから受信したデータを記憶するように構成されている。いくつかの実施形態では、コントローラ212は、吸入のパラメータ、提供された総気流量、薬剤用量部を通過した気流パラメータ、及び/又はユーザインタフェース及び/又は医師インタフェースにコントローラ上で入力情報として受信された他のパラメータなどのデータを送信するように構成されている。必要に応じて、ユーザインタフェースは、スマートフォン、スマートウォッチ/バンド、パーソナルコンピュータ等の携帯型装置上に構成する。追加的に、又は代替的に、データは、例えば装置の外部筐体に設置した画面上に提示されて、及び/又は離れた装置への遠隔測定法によって、吸入装置を介してユーザに通信される。
一例では、ユーザが原薬放出を作動するのに必要な閾値よりも低い流量率で吸入すると、その吸入流量率は1つ以上のセンサに検出され、センサは次にコントローラに信号伝達し、次に吸入努力を増加させる指示をユーザに提供する。追加的に、又は代替的に、コントローラはファン、送風機、及び/又は必要な流量を供給する他の圧力源を作動し、ユーザの低い吸入流量率を補償する。別の例では、原薬放出を作動するのに必要な閾値よりも低い流量率でユーザが吸入すると、装置は原薬放出を作動せず、通知をユーザに提供してもよい。
次に、本発明のいくつかの実施形態に従った、例えば吸入装置内に組み込まれているような流量制御システムの部品の概略図である図3を参照する。
いくつかの実施形態では、当該システムは薬剤用量部の1種以上の活性物質を送達するための導管300を備える。いくつかの実施形態では、導管300は、ユーザの遠位側の位置で導管に取り付けたチャンバ302から、導管の近位端に配置したマウスピース304へと(又は必要に応じてマウスピースを通過して)延在している。導管300は開口部306で終わり、ここを経て原薬がユーザに向かって導管を流出する。
いくつかの実施形態では、導管300はユーザの吸入に対する抵抗を増加させる抗力を発生させるような形状及び/又は寸法にする。例えば、導管300の開口部306の断面積が比較的小さいと抗力が増加する。場合によってユーザは抵抗を感じ、ユーザが吸入努力を増大させる可能性がある。
いくつかの実施形態では、チャンバ302は薬剤貯蔵部310を備える。薬剤貯蔵部は、ホルダよって装置内の適所に保持する。貯蔵部310内の薬剤用量部は、固体材料、ゲル、粉末、カプセル封入液体、粉砕粒子及び/又は他の形態の剤形にしてもよい。必要に応じて、例えば加熱によって1種以上の活性物質を抽出するため、ユーザに提供される前に薬剤用量部を装置内で処理する。いくつかの実施形態では、薬剤貯蔵部310は、例えば本明細書に更に記載されているようなTHC及び/又はニコチンなどの1種以上の活性物質が抽出される植物材料、例えば大麻及び/又はタバコを収容する。いくつかの実施形態では、例えば薬剤用量部が植物材料を含む場合、煙草、葉巻き、パイプ又は大麻煙草の喫煙などの一般的な使用方法又は治療方法を模倣する装置によって煙状物質を気流に添加してもよい。必要に応じて当該装置は、そのような一般的な使用において使用するアイテムに外見上類似する形態にする。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのセンサ314は、例えばチャンバ302内の薬剤貯蔵部310を通過する気流の1種以上のパラメータを評価するのに適した位置に配置する。いくつかの実施形態では、センサ314は:流量率、圧力、速度、流量、又は流量率の他の直接的もしくは間接的な指標の1つ以上を測定するように構成されている。必要に応じて、流量推定はチャンバの固定容積を考慮する。いくつかの実施形態では、センサは、損傷及び/又は、センサの性能に影響を及ぼす可能性のある物理的、化学的もしくは機械的な現象を受けにくい位置に配置する。例えば、気化プロセスが行われる装置では、感度を妨げる可能性がある、及び/又はセンサの寿命を短くする可能性がある煙霧から離してセンサを配置してもよい。必要に応じて、センサ314は、導管300の近位開口部である開口部306から離して、薬剤貯蔵部310の近傍に配置する。この位置の利点としては、圧力の変化が流量率及び/又は総流量に関連し得る位置で圧力変化が感知できる可能性が挙げられる。
いくつかの実施形態では、チャンバ302は、必要に応じてユーザの吸入によって生じた吸引に応じて空気が流入する遠位開口部316を備える。追加的に、又は代替的に、いくつかの実施形態では、ファン312として概略的に図示されている圧力源は遠位開口部316に、又はその近傍に配置し、活発に空気をチャンバ内に押し込む。いくつかの実施形態では、マクロフィルタ318は、破片及び/又は他の汚染物質がチャンバに侵入することを低減又は防止するために、開口部に延在する。いくつかの実施形態では、ファン312は、原薬放出を作動するのに必要な閾値よりも低い吸入流量率の表示などのセンサ314からの指示に応じて(例えばコントローラによって)作動する。
いくつかの実施形態では、分流導管320は、チャンバ302を通る気流が薬剤貯蔵部を通過する位置よりもユーザに近い位置で導管300と接合する。必要に応じて、分流導管320は、チャンバ302を通る気流が薬剤貯蔵部を通過する位置に近い位置で導管300と接合する。いくつかの実施形態では、分流導管320を経て導管300に流入する周囲気流は、必要に応じてシャント弁として作用する1つ以上の弁322で制御する。
いくつかの実施形態では、装置に入る周囲気流は、薬剤導管300の抗力に制限されることなくバイパス導管324を経て送達される。いくつかの実施形態では、導管324を通る周囲気流は1つ以上のバイパス弁326で制御する。必要に応じて、バイパス導管324の有効断面積(例えば、開口部)は薬剤導管300(例えば、近位開口部306)の有効断面積よりも大きい。バイパス導管324と薬剤導管300とを合わせた有効断面積は、マウスピース304の開口部308を通過する流量率に影響する。従って、薬剤導管300の有効断面積は、例えば少なくとも2倍小さい、少なくとも3倍小さい、少なくとも5倍小さい、又はその中間であるか、それよりも大きいか、もしくは小さい値である。追加的に、又は代替的に、バイパス導管324及び薬剤導管300の近位開口部の合計断面積は、薬剤導管300単独の近位開口部(単数又は複数)よりも少なくとも25%大きい、少なくとも50%大きい、少なくとも100%大きい、少なくとも200%大きい、又はそれよりも高い割合、より低い割合で大きいか、もしくはその中間の係数で大きい。
1実施形態では、開口部306の直径は3mmであり、バイパス導管324の開口部の直径は8mmである。
いくつかの実施形態では、2つ以上の導管の間の接合以外の連結によって周囲気流などの気流が流入及び/又は通過することに留意されたい。一例では、薬剤導管に向かう周囲気流及び/又は既に混流している気流と合流する周囲気流は、導管の壁に沿った細孔などの薬剤導管の細孔及び/又は他の開口部を介して提供される。いくつかの実施形態では、導管間の交差部は多孔質膜から成る。必要に応じて、弁などの気流調節器は細孔の配列を制御するのに適した位置に配置し、例えば気流を一部の細孔では通過させ、他の細孔では完全に又は部分的に閉鎖する。このような機構は、例えば本明細書に記載されているような「スリーブ状効果」の発生に寄与することもある。
流量レジメンの一例では、周囲空気(白い矢印で印された)は、フィルタ318を抜けてチャンバ302に入る。空気は薬剤貯蔵部310を経由して流れる。黒い矢印で印された原薬注入空気はチャンバ302から導管300内に流れる。ユーザによって近い側の導管300に沿った位置で、周囲空気は分流導管320を通って導管300に流入させてもよい。分流導管320を通る周囲空気の流入及び/又は分流導管320を通る周囲気流の速度は、例えば、流量率センサ314に提供されるような薬剤用量部を介する流量率の指示に基づいて、シャント弁322で制御してもよい。必要に応じて、原薬注入空気(黒い矢印で印された)は、分流導管320を通って流入した周囲空気と混流又は合流し、合流した気流(灰色の矢印で記された)は導管300を流れ続け、その後、開口部306から流出し、ユーザの口及び肺に流入する。
いくつかの実施形態では、バイパス弁326は開口して一般的な周囲空気(白い矢印で示す)をバイパス導管324経由で装置内に送り、装置内では送られた気流にはバイパス気流が含まれている。必要に応じて、周囲気流はマウスピース304に流入し、開口部308を経て流出する。必要に応じて、導管300及び/又は分流導管320を通る気流は減少させるか、又は停止させる。必要に応じて、他の導管、及び/又は周囲空気を装置から流出させるマウスピース304の比較的大きい開口部308を通る気流の減少又は停止は抗力の低減に寄与し、装置を介するユーザの吸入を容易にし、短時間内で大量の空気をユーザに送れる可能性がある。いくつかの実施形態では、分流導管320及び薬剤導管300は、マウスピースの近位開口部まで分離させて維持する。必要に応じて、2つの導管は完全に別個になっており、別々のマウスピース孔を備えているが;しかし、1つの気流がユーザ自身の口部分によって選択的に遮断される可能性を回避するには、2つの気流を早期に(例えばマウスピースの遠位領域で)合流させることが利点になる可能性がある。
いくつかの実施形態では、使用セッション中に吸入装置を通ってユーザの方に流れる空気の総体積のうち、約5%~20%、10%~50%、30%~70%、又はその中間の範囲、それよりも高いもしくは低い範囲の量が薬剤用量部を通過する。
本発明のいくつかの実施形態では、少なくとも1つの温度センサ315は用量カートリッジ(薬剤貯蔵部)310の温度を推定及び/又は測定できる場所に設ける。必要に応じて、原薬を抽出するために熱を使用する原薬投与レジメンの間、測定は連続的に、又は1回以上の別個の時間に行う。必要に応じて、温度分布は用量カートリッジの2つ以上の領域間で測定する。必要に応じて、温度は、薬剤用量部に接触することなく、またそこを通る気流を妨害することなく、例えば赤外線(IR)感知によって測定する。前記センサ315は、搬送気流が薬剤カートリッジと接触する前の領域に配置してもよい。センサ315が光学センサ(IRセンサなど)である場合、それは例えば用量カートリッジ310の視野315Aから測定値を取得するように必要に応じて構成されている。IRセンサを薬剤用量部自体から離して配置して使用すると、例えば蒸気凝縮やセンサ315の感度低下に起因するセンサ劣化が低減される可能性がある。
いくつかの実施形態では、コントローラ(図示せず)は、計画した加熱プロファイルに従って、及び/又は気流を指示するフィードバックパラメータとして、加熱制御を提供するための温度データを受信する。例えば、目標温度に到達するまで加熱を行い、目標温度に近づいている流量率に基づいて加熱量を変調し、及び/又は目標温度を目標範囲内に維持するように加熱量を変調する。これは例えば、利用可能な加熱電力の変化、製造の違い、及び/又は環境条件(例えば、周囲温度及び/又は湿度)の違いによって生じる変動を低減することにとって利点となる可能性がある。
いくつかの実施形態では、コントローラは受信した温度データを使用し、気化した原薬の量を推定する。必要に応じて、これには実際に吸入器に受け取られた原薬量の推定値も含まれる。必要に応じて、この推定値は例えば、レジメンの一部としてプロセスのモニタリング、及び/又は次回の吸入のタイミング/投薬量の計画において使用する。
いくつかの実施形態では、流れパターンのフィードバック制御と共に温度データを使用する。例えば、気流量と温度との複合効果は所定の期間内に気化する原薬の量を定める。気流量と温度のうち一方の特定値を必要に応じて実時間で利用し(すなわち、その吸入中に)、他方を制御するか、及び/又はシステム全体の操作を制御する。例えば、薬剤用量部の熱不足(搬送気流から冷却の影響を受けている可能性がある)は必要に応じて、少なくとも部分的に薬剤用量部を通過する気流の割合を減少させること、及び/又は加熱期間を増加させることによって相殺する。追加的に、又は代替的に、高流量が検出されれば、抽出温度が特定のパラメータ内に留まるように熱出力を高める。同様に、過熱/流量不足は、加熱エネルギーを低下させること、及び/又は薬剤用量部を通過する総気流量の割合を増加させること、及び/又は原薬抽出に割り当てられた時間もしくはその一部を調整することのうち1つ又は2つによって対処できる可能性がある。気流の冷却効果は例えば湿度及び/又は空気圧によって変動する可能性があるため;温度測定だけでは原薬が意図した通りに送達されることを必ずしも確保できないため、両タイプの情報を有することは利点となる可能性がある。
次に、本発明のいくつかの実施形態に従った、吸入の指示後の様々な時点での流量調節を示す図4A~4Eを参照する。
以下の図示は、原薬が特定の期間、この例では2.9秒間放出される吸入装置における流量調節を説明している。いくつかの実施形態では、原薬放出時間は(例えば、薬剤用量部の種類、放出される原薬、及び/又はユーザに投与される用量に依存して)可変である。また、いくつかの実施形態では、原薬放出時間は予め規定しておらず、例えばユーザの吸入パラメータに基づいて使用中に動力学的に調整する。
いくつかの実施形態では、原薬放出はトリガー、例えば特定の閾値を上回って検出された吸入流量率に応答して作動する。追加的に、又は代替的に、トリガーには機械的な作動(例えば、押しボタンの押圧による)又はマウスピースとの接触の感知が挙げられる。必要に応じて、ユーザが装置内に吐き出す気流の感知を利用し、例えば特定の閾値を超える流量を感知することによって原薬放出の作動を誘発する。必要に応じて、この呼気のパラメータ(例えば、圧力変化、圧力変化率及び/又は装置内の流量率)を感知することによって、ユーザの吸入容量を推定してもよい。このような推定値を利用し、例えば流動プロファイルの一部の持続時間、加熱のタイミング及び温度、装置を通る流れを閉鎖する持続時間及び/又はタイミングなど、装置の動作のパラメータの1つ以上を制御してもよい。
原薬放出の作動から0.5秒後に装置を通る気流を示す図4Aでは、空気は薬剤貯蔵部400に流入し(白い矢印で示す)、薬剤貯蔵部を通過し、原薬を薬剤導管402内に搬送する(黒い矢印で示す)。いくつかの実施形態では、薬剤導管402に沿うように構成されたセンサ404は流量率を感知する。必要に応じて、センサからの指示に基づいて、弁406は、周囲気流が分流導管408を通ることを可能にする位置に移動する。いくつかの実施形態では、弁406は複数の部分的開口構造を有し、この構造では、一定の流量率及び/又は流量が装置内に入り、それによって原薬を通る目標の流量を超える気流(例えば、センサ404によって示される)が分流導管408を介して大気から得られる。必要に応じて、弁自体によって知覚される薬剤用量部を通過する目標流量を超える流量を、感知を必要とせずに分流導管408を介して得られるように、弁406を機械的に構成する。
一例では、目標流量としては、例えば1L/分で薬剤用量部を通る一定の流量率が挙げられる。ユーザが3L/分の流量率で吸入すれば、弁406が開口し、分流導管408を通る流量率が2L/分になる。
原薬放出の作動から例えば1.3秒後の装置を通る気流を説明する図4Bでは、薬剤用量部を通過する流量率の変化は、センサ404で観察し、及び/又は機械的弁406で知覚してもよい。一例では、流量率が薬剤用量部を通過する目標流量率よりも低ければ、大気からの気流を少なくするように弁406の位置を動力学的に調節し、それによって薬剤用量部を通過する後続の気流が増加する。上述の例では、この時点でユーザが2L/分の速度で吸入していれば、分流導管408を通る流量率が1L/分になり、薬剤用量部を通過する目標の一定流量率1L/分が維持される。
原薬放出の作動から2.95秒後(従って原薬放出の終了後50ミリ秒)の装置を通る気流を説明する図4Cでは、分流導管408を完全に閉鎖する位置に弁406を移動し、(例えば、ユーザの吸入によって生じる吸引力に応答して)装置に流入する気流全てが薬剤導管402を通過するようにし、薬剤用量部残留分を排出する。
図4Dでは、原薬放出の作動から3.05秒後に、ユーザに向かう気流全てを必要に応じて閉鎖する。いくつかの実施形態では、完全な閉鎖は所定の期間、例えば5~400ミリ秒、又はそれよりも長いか、短いか、もしくはその中間の期間実施する。追加的に、又は代替的に、閉鎖の持続時間は、例えば使用中、例えばユーザの吸入パラメータに基づいて、動力学的に選択及び/又は調整する。場合によって、気流の閉鎖は、呼吸筋の興奮性応答などのユーザ身体の感覚刺激を誘起する。
図4Eでは、原薬放出の作動から3.11秒後に、気流が導管402及び分流導管408を通るように弁406を完全に開口している。必要に応じて、マウスピース412を通る通路の断面積を増加させるためにマウスピース412に構成された追加の弁410を開口し、それによってマウスピースを通る流量率を増加させる。
いくつかの実施形態では、流量率の急激な上昇がユーザに指示を提供する。追加的に、又は代替的に、比較的抵抗のある(抗力によって抵抗が生じた)気流、その後の気流の減少又は閉鎖、その後の抵抗が比較的低い気流の増加という操作順序から、ユーザに指示が提供される。必要に応じて、指示は使用状態又は治療状態についてユーザに通知する。例えば吸入を停止させること、必要に応じて口から吸入器を外すことをユーザに信号伝達する。いくつかの実施形態では、例えば、説明したような1つの指示(又は、操作動作、例えば気流の突発的な閉鎖の1つ以上が含まれる指示)は使用終了時以外の時点における使用又は治療中に提供し、例えばより深く呼吸するようにユーザに信号伝達する。
気流の大幅な減少又は閉鎖とその後の流量率及び/又は体積の急激な上昇という操作順序の利点としては、解剖学上の「死腔」効果を低減して深い肺吸入を刺激し得る呼吸反射を誘起できる可能性が挙げられる。直接的な肺‐装置インタフェースが得られる操作順序の更なる利点としては、聴覚及び/又は視覚及び/又は触覚指示のみが提供される装置と比較してユーザの服薬遵守を向上させ、ユーザによる認知努力の必要性を低減できる可能性が挙げられる。
原薬放出工程に薬剤用量部加熱による1種以上の活性物質の抽出工程が含まれる装置において、図4A~4Eで上述した流量調整レジメン及び時間スケジュールが利点となる可能性があることに留意されたい。例えば、1,500μgの活性成分が15,000μgの薬剤用量部原料から抽出され、約3秒の使用セッションで提供される。別の例では、500μgの活性成分が15,000μgの薬剤用量部原料から抽出され、約1.5秒の使用セッションで提供される。
必要に応じて、目標の加熱プロファイル及び/又は目標の気流プロファイルには、原薬抽出中の増減操作が含まれる。例えば図4A~4Eに示すように、原薬は必要に応じて2.9秒の加熱期間中に送達する。この期間中、原薬注入蒸気は必要に応じて周囲空気と動力学的に混合する;例えば平均割合として約80%の空気:20%の原薬注入空気。必要に応じて、この期間の後に、気流の100%が薬剤用量部を通過する期間(例えば約0.1秒)が続き;その後、気流が少なくとも部分的に遮断される短い期間(例えば100ミリ秒未満)が続く。最後に、100%の周囲空気が提供される期間、(冷たく、枯渇の可能性のある用量カートリッジを部分的に通過する場合であっても)気流を必要に応じて再開する。
この気流パターンは、(遮断期間を詳述することなく)以下のように概略的に示してもよい:
(A80%、D20%)2.9秒、その後、Dを100%100ミリ秒、その後、Aを100%900ミリ秒
ここでは、A=空気(原薬をほぼ含まない空気)及びD=薬剤(原薬を搬送する搬送気流)。
いくつかの代替的な実施形態では、異なるプロトコルを使用してもよい。当該プロトコルでは、周囲気流に対する搬送気流の割合は、抽出の間にユーザが受け取る原薬の濃度を変えられるように可変制御する。例えば:
[(A70%、D30%)200ミリ秒、(A95%、D5%)200ミリ秒]、これを2.9秒経過するまで繰り返し、その後、Dを100%100ミリ秒、その後、Aを100%900ミリ秒
又は:
[(D100%)50ミリ秒、(A100%)100ミリ秒]、これを2.9秒経過するまで繰り返し、その後、Dを100%50ミリ秒、その後、Dを100%100ミリ秒、その後、Aを100%900ミリ秒
又は、別のプロトコルは、異なるA及びDの流量比、上記よりも長い、より短い、もしくはそれらの中間の期間、及び/又は上記よりも多い、より少ない、もしくはそれらの中間の回数の反復周期を使用する。
次に、例えば図4A~4Eにも示されている、本発明のいくつかの実施形態に従った少なくとも1種の活性原薬を肺送達するための気流様式の概略的なグラフである図5を参照する。
本明細書に示す流量グラフでは、総持続時間約4~5秒の使用セッションの例が記載されている。いくつかの実施形態に従った使用セッションには、異なる持続時間、薬剤用量部を通る異なる目標気流プロファイル、異なる空気パルス量、異なる原薬放出期間、及び/又は本明細書に記載のパラメータとは異なる他のパラメータが含まれることに留意されたい。
最初の2.9秒間、原薬を放出する。目標の薬剤用量部通過気流プロファイルには一定の流量率、この例では1L/分が含まれる。吸入器を通る周囲気流の流量率は、必要に応じてユーザの吸入流量率の動力学的変化に応じて多様な数値の間で変動する。2.9秒時点で、周囲気流が制限され、図示された例では薬剤用量部を通る流量率が高まり、薬剤用量部残留分の排出が可能になる。3秒時点で、装置への気流が完全に閉鎖され、その後、3.1秒時点で、高流量率の空気パルスが生じる。
いくつかの実施形態では、解剖学上の死腔(ガス交換が起こらないヒト気道の部位)の効果を低減又は排除するために、空気パルスの目標総体積及び/又はパルスがユーザに供給される持続時間を選択する。ヒト成人では、解剖学上の死腔の体積は約150mlである。従って、本明細書に示す気流様式では、10L/分を超える流量率の空気パルスが約1秒間にわたって供給されると、解剖学上の死腔を超える体積である総量約166mlが供給され、この気流は、ユーザによって事前に深く肺まで吸入された原薬注入空気を追行する可能性がある。
ユーザが5L/分の平均流量率で吸入し、一定の目標薬剤用量部通過流量率が1L/分であると仮定する例では、使用セッションの総時間の少なくとも70%、80%、90%、又はこれらの中間の割合、それよりも高い割合、もしくは低い割合の期間で、周囲流量率は薬剤用量部通過流量率よりも高くなる。原薬注入気流の流量率よりも高い流量率で周囲気流をユーザに供給することの様々な結果には、吸入がより深くなることが挙げられる。より深い吸入の利点としては、ユーザが吐き出す原薬の量を減少できる可能性が挙げられる。場合によって、このような例では、より多くの原薬が肺に吸収される。場合によって、環境に放出される原薬が少なくなる。
必要に応じて、ユーザへの原薬注入空気の流量率がユーザへの周囲空気の流量率よりも多くなる期間としては、周囲気流を閉鎖して原薬を排出させ、薬剤用量部通過流量率が増加する期間が挙げられる。
次に、本発明のいくつかの実施形態に従った、導管の内壁への薬剤用量部残留分の付着を低減するように構成された導管内の気流様式を示す概略断面図である図6を参照する。
いくつかの実施形態では、(例えば、分流導管から)薬剤導管604への周囲気流の流入によって薬剤導管内でスリーブ状効果が生じ、この効果では、導管の中心長軸により近い気流600の原薬濃度は、導管の円周に沿う気流602の原薬濃度よりも高い。必要に応じて、原薬濃度は半径方向外側に向かって減少する。
必要に応じて、スリーブ状効果を得る工程には、乱流が起こる可能性を低減又は最小化するために導管604の周囲の複数の方向から、必要に応じて全方向から等しい速度で、周囲気流が流入するように、導管604に流入する周囲気流を制御する工程が含まれる。
スリーブ状効果の利点としては、薬剤用量部及び/又は抽出原薬(単数又は複数)の導管壁への付着を減少できる可能性が挙げられる。このことは、投与した原薬(単数又は複数)及び/又は原薬抽出プロセスの生成物が導管壁に粘着する傾向がある場合に特に有利になる可能性がある。一例では、薬剤用量部が大麻又は罌粟(Papaver somniferum)などの植物材料を含む場合、抽出プロセスの生成物(気化生成物など)には、油性THC、アヘンラテックスなどの油性及び/又は粘性物質、ならびに/あるいは導管壁に付着する可能性がある他の物質が挙げられる。場合によって、壁に付着すると、送達量が、ユーザに投与する量よりも少なくなる可能性がある。場合によって、材料は導管壁に蓄積し、気流を妨げる可能性がある。場合によって、蓄積が例えばセンサの位置で発生した場合、流量率測定の精度に影響する可能性がある。必要に応じて、スリーブ状効果は本明細書に記載のリスクの1つ以上を低減する。
いくつかの実施形態では、スリーブ状効果はマウスピースなどの吸入装置の他の部分及び/又は部品において生じる。場合によって、「二重スリーブ」効果は、バイパス導管を流れる周囲空気が複合気流と合流するときに生じる。場合によって、二重スリーブ効果は、マウスピース上で、及び/又はその近傍で、必要に応じてマウスピースの近傍又はその内部にある薬剤導管の開口部で観察される。
次に、本発明のいくつかの実施形態に従った吸入装置の機械的操作のフローチャートである図7を参照する。
いくつかの実施形態では、ユーザに原薬を気流制御して肺送達するための吸入装置の操作は本明細書に記載の1つ以上の工程に従って行う。
いくつかの実施形態では、必要に応じて1つ以上のセンサによって、吸入及び/又は1つ以上の吸入パラメータを検出し、例えば:流量率、体積、速度、圧力及び/又は他のパラメータの1種以上を検出する(ブロック700)。必要に応じて、パラメータの1種以上又は全てを検出し、及び/又は用いて、用量カートリッジの近傍の、もしくはそこを通る気流の1種以上のパラメータを推定する。
いくつかの実施形態では、コントローラは1つ以上のセンサからの入力情報を受信し、初期活性化条件が満たされていれば(例えば吸入流量率が閾値よりも高ければ)、コントローラは原薬放出を作動する(ブロック702)。必要に応じて、原薬放出の作動には:例えば、用量カートリッジの近傍を加熱するか又はその中に組み込んで加熱する際に電気抵抗素子に電流を通すことによって;薬剤用量部を加熱して1種以上の原薬を放出させる工程が含まれる。必要に応じて、抵抗加熱素子は、薬剤用量部を通る気流を遮断することなく薬剤用量部を加熱するように配置する。例えば、抵抗加熱素子によって、気流は、薬剤用量部パレットの面の表面積の少なくとも25%、少なくとも33%、少なくとも50%を介して、又は薬剤用量部パレット面の表面積に対して上記よりも高い割合、より低い割合、もしくはその中間の割合の面積を介して流入及び/又は流出する。
1実施形態では、植物材料、例えば大麻を加熱し、加熱した材料を通る気流は大麻由来THCなどの1種以上の活性物質を排出する。必要に応じて、植物材料は、活性物質を気化させるために加熱されるケージ状ワイヤ構造体内に収容する。いくつかの実施形態では、加熱した植物材料の温度プロファイル、加熱時間、加熱する植物材料の量、及び/又は抽出の他のパラメータなどの抽出パラメータは、薬剤用量部を通る気流に影響する可能性がある。いくつかの実施形態では、原薬放出に薬剤用量部の加熱が伴う場合、分流導管を経て流入する周囲気流などの、薬剤用量部を通過した気流と共に拡散する周囲気流の流量率は、薬剤用量部を通過した加熱気流を冷却して気流がユーザに届く前に気流の温度を低下させるために十分高いものとなるように選択及び/又は部分変更する。
いくつかの実施形態では、センサから受信した指示に基づいて、コントローラは制御機構を操作し、制御した周囲気流を装置に供給する。いくつかの実施形態では、調節機構には、互いに別々に、及び/又は同時に操作できる複数の弁が備えられる。いくつかの実施形態では、2個、4個、6個又はその中間の個数、それよりも多いか、もしくは少ない数のシャッタ弁などの複数の弁は吸入装置の薬剤導管、分流導管及び/又はバイパス導管などの1つ以上の導管と連通するように配置した回転ディスク状要素上に構成されている。必要に応じて、弁はディスクの近位面と遠位面との間に延在する回転ディスクの穴である。このような回転ディスクの例を図9A、9B及び図10A~10Cに関連付けて更に詳細に説明する。
いくつかの実施形態では、コントローラは、分流導管を通る気流などの周囲空気を装置に流すようにディスク要素を回転させる(ブロック704)。必要に応じて、ディスクを回転させることによって弁開口部と導管開口部との間の重複部の範囲を調整し、目標体積の気流を弁開口部に通過させる。必要に応じて、ディスク上の弁の配置は、第1弁が開口している(又は部分的に開口している)ときに、1つ以上の他の弁が閉じられ、又はその逆になるように設計する。あるいは、弁は2つ以上のディスク上に配置し、それによって、必要に応じて少なくとも1つの第2導管及び少なくとも1つの第3導管のそれぞれについて弁を別々に制御することが可能になる。
いくつかの実施形態では、複数の弁は互いに対して、及び/又はそれらが連通している導管に対して配置し、例えばディスクを特定の角度位置に回転したときにユーザへの気流を完全に閉鎖させる(ブロック706)。
いくつかの実施形態では、必要に応じて気流の閉鎖後、例えばバイパス導管(単数又は複数)を遮断する弁を完全に開口することによって、コントローラは、気流パルスをユーザに提供できる位置へとディスクを回転させる(ブロック708)。必要に応じて、薬剤導管(単数又は複数)を遮断する弁、及び/又は分流導管(単数又は複数)を遮断する弁も開口してよい。
次に、本発明のいくつかの実施形態に従った吸入装置の縦断面図を説明する図8を参照する。
図8では、白い矢印は周囲気流を示し、黒い矢印は薬剤用量部を通る気流を示し、灰色の矢印は薬剤用量部を通過した気流に合流した周囲気流の複合体を示す。
本明細書に示す構造では、気流センサ800は薬剤導管を通る流量率を感知するために、薬剤導管802に沿った位置に配置する。この位置はユーザの遠位であってもよい。必要に応じて、当該センサは薬剤導管802に軸方向に沿った位置であればどのような位置に構成することも可能であり、分流導管804と薬剤導管との接合部806など、分流空気が薬剤導管に流入する第1位置の手前(例えば第1位置の遠位)に流路に沿って配置する。必要に応じて、接合部806は、マウスピース810内など薬剤導管802の近位開口部816のより近傍に配置する。薬剤導管に沿った比較的遠位の位置に(すなわち、ユーザ終点から遠くに)配置した分流導管と薬剤導管との接合部の利点としては、薬剤導管の壁に付着した薬剤用量部残留分の量を低減できる可能性が挙げられる。
いくつかの実施形態では、原薬を注入した空気がチャンバ808に流入し、ここから薬剤導管802に流入する。必要に応じて、チャンバ808は薬剤導管802の一部とする(例えば、薬剤導管を遠位方向及び/又はその遠位位置に広げることによって)。
いくつかの実施形態では、チャンバを通過して薬剤導管に入る原薬注入空気の移動が一定になるように維持する。連続的に移動する気流の利点としては、薬剤用量部残留分及び/又は1種以上の放出原薬が凝縮するリスクを低減できる可能性が挙げられる。あるいは、薬剤が薬剤導管に流入してユーザに送達される前に、少なくとも一部の原薬注入空気がチャンバ内に蓄積し、例えばそれを冷却する。
いくつかの実施形態では、1つ以上のバイパス導管812は周囲気流を装置に流入させる。必要に応じて、バイパス導管812の開口部814は薬剤導管802の開口部816に隣接して配置し、その両開口部はユーザの近位にある。必要に応じて、両開口部814及び816は、マウスピース810の近位開口部818に通じる。本明細書で上述したように、バイパス導管812を通る周囲気流が可能になると、抗力が減少し、例えば薬剤導管802を経た気流のみが通過する状態と比較して、吸入中にユーザが感じる抵抗が減少する。
次に、本発明のいくつかの実施形態に従った一連の導管開口及び閉鎖を行うための、内管1301の管孔1310、1312に対して回転可能な弁孔1314、1316を有する外管1302を備える弁器具1300を概略的に説明する図13A~13Dを参照する。
いくつかの実施形態では、内菅1301には、それぞれが薬剤導管1320と個々の分流導管1330との間にある1つ以上の第1接合部が備えられる。いくつかの実施形態では、内菅1301には、それぞれが薬剤導管1320と個々のバイパス導管1340との間にある1つ以上の第2接合部が備えられる。追加的に、又は代替的に、いくつかの実施形態では、バイパス導管1340はマウスピース孔、例えば直径1341を有する孔に直接通じる。内管1301は外管1302内に配置する。外管1302の孔1314、1316は内管1301の孔1310、1312に対応し、それぞれ分流導管及びバイパス導管1330、1340に通じる。
いくつかの実施形態では、内管1301及び外管1302は薬剤導管1320に定義される長軸に沿って配置し、吸入装置のホルダに保持された用量ユニットとマウスピースとの間に延在する。薬剤導管1320を通る気流の方向は矢印1325で示す。
分流及びバイパス導管に流入する気流は、孔1314に対する孔1310の相対的位置(いくつかの実施形態では、共同で作用するこれらの孔は分流導管1330用のシャント弁を備える);及び/又は孔1316に対する孔1312の相対的位置(いくつかの実施形態では、共同で作用するこれらの孔はバイパス導管1340用のバイパス弁を備える)によって必要に応じて制御する。相対的位置の制御には、例えば、管1301、1302の少なくとも1つを、長軸を軸として回転させる(例えば、コントローラの制御下でモータによって回転させる)工程、及び/又は管1301、1302の相対位置を長軸に沿って(例えば、コントローラの制御下でモータによって)調整する工程が含まれる。必要に応じて、2つの外(又は内)管を設けると、分流導管及びバイパス導管への気流を別々に制御できる可能性がある。必要に応じて、孔及び導管1310、1312、1314、1314、1330、1340のいずれか又は全ては1セットで、例えば各要素の2つ、3つ(図13A~13Dに図示)、4つ、又はそれ以上の1セットで設けられる。
いくつかの実施形態では、導管1330、1340に流入する気流を開閉する(又は部分的に開閉する)ため、弁孔1314、1316は(それぞれ)導管孔1310、1312に対して相対的に配置可能である。必要に応じて、分流導管1330が少なくとも部分的に開口しているときはバイパス導管1340を通る気流が遮断されるように孔の相対的配置及び移動を行う。逆に、いくつかの実施形態では、バイパス導管1340を開口すると、分流導管1330が閉鎖される。あるいは、一方の弁が完全に開口していると他方の弁が完全に閉鎖することになり、配置移行中、各弁は部分的に閉鎖/開口している。
いくつかの実施形態では、バイパス導管弁孔1316は1つの外管上にあり、分流導管弁孔1314は別の外管上にある。このことによって、図13A~13Dに示された例で提供された配置以外に、例えば分流導管及びバイパス導管を互いに独立して開口させることが可能になる。
いくつかの実施形態では、「全ての導管が少なくとも部分的に開口する」、「導管の一部のみが少なくとも部分的に開口する」及び「全ての導管が閉鎖する」という代替例のいずれか又は全ては別の配置によって達成される。例えば、2つの管の1つの相対的な長軸方向位置での回転運動は一度に弁の1セットのみを開口し、管の相対的な長軸方向での移行は弁の両セットを同時に少なくとも部分的に開口する(必要に応じて開口又は閉鎖する)。
図13C~13Dは、図13Aの長軸に沿った断面図であり、薬剤導管1320と連通する導管1330、1340の内部を説明する。
分流導管1330からの気流は、第2直径1331を有する第2孔の手前で薬剤導管1320内の気流と合流する(また必要に応じて、第1直径1321を有する第1孔の先で合流する)。必要に応じて、バイパス導管1340からの気流は第3直径1341を有する第3孔の手前で合流する。追加的に、又は代替的に、吸入イベントの少なくとも一部では、バイパス導管1340からの気流は薬剤導管流から分離された状態に維持し;例えば、別々に操作し、また/あるいは空間的に分離する。必要に応じて、分離はマウスピースまで延在する仕切りによって、又はほぼ混合せずに層状効果が生じるように気流を配置することによって行われる。必要に応じて、第2直径1331は、バイパス導管1340が閉鎖したときに装置を通る気流を制限するために十分小さくする。これによって、ユーザは力を入れて吸入を促進する可能性がある。
場合によって、第3直径1341は第2直径1331よりも大幅に大きい。従って、空気がバイパス導管1340を経由して流れるとき、空気は第2孔に起因する抗力を受けることなく、比較的自由に肺の中に流入する。
次に、本発明のいくつかの実施形態に従った、吸入装置のマウスピースの正面断面図(図9A)及びマウスピースの縦断面図(図9B)である図9A及び9Bを参照する。
図9Aの断面図では、吸入装置の全導管が開口して気流を通過させる位置まで回転ディスク900を回転させ、このときディスク900の全ての弁開口部が導管の遠位開口部と重なり、ここを通過して気流が導管に流入する。
追加的に、又は代替的に、いくつかの実施形態では、弁を導管の近位端に配置してもよい。必要に応じて、第1弁は導管の遠位開口部で構成され、第2弁は導管の近位端で構成され、弁はそれぞれ導管を通る気流を局所的に調節するように操作する。追加的に、又は代替的に、弁は導管に沿った任意の位置に配置してもよい。
本明細書に示される構造は、薬剤導管904(近位開口部が図示されている)に接続された3つの分流導管902(3つの管路を備える単一の分流導管と同義である)、及びマウスピースの近位開口部まで延在する3つのバイパス導管906(3つの管路を含む単一のバイパス導管と同義である)を備える。
いくつかの実施形態では、ディスク900は、必要に応じてコントローラから受信した信号に応じて、モータによって回転させることが可能なはめ歯歯車である。本明細書に記載された構成では、ディスク900の回転は、ディスク上の弁開口部、例えば気流を分流導管(単数又は複数)/管路(単数又は複数)に通す開口部の少なくとも一部の相対的な配置を同時に変更する。必要に応じて、弁開口部は、特定の機能の導管(例えば、分流導管)全てが同時に開口及び/又は閉鎖するように配置する。単一の動作によって弁開口部全てを調整することの利点としては、装置の機械的操作を単純化し、弁を複雑に制御する必要性を低減し、ならびに/あるいは小型部品の必要性を低減できる可能性が挙げられ、それによって、装置故障のリスク及び/又は製造コストを低減できる可能性がある。あるいは、いくつかの実施形態では、1つ以上の弁は、他の弁と独立して操作可能である。
いくつかの実施形態では、ディスク900は薬剤導管904に対して相対的に配列する。必要に応じて、ディスク900の回転軸は、薬剤導管904の長軸に平行である(又はいくつかの実施形態では、一体化されている)。
いくつかの実施形態では、ディスク900の弁開口部は、薬剤導管904に対して、例えば薬剤導管の近位開口部に対して対称的に配置する。あるいは、弁開口部の配置は非対称である。
図9Aのマウスピースの縦断面を図9Bに示す。例えば装置の少なくともいくつかの操作段階でバイパス導管906に流入する周囲空気を平行に流入させるために、薬剤導管904の近位開口部908はマウスピースの完全開口部910から離して配置した状態で示されている。
次に、いくつかの実施形態に従った、対応する複数の薬剤導管1522、1532における複数の用量カートリッジチャンバ1520、1530から物質を必要に応じて同時に投与するための吸入器1500を概略的に示す図15を参照する。吸入器1500は、使用前及び/又は使用後に複数の用量カートリッジを保管するための回転コンベヤ型マガジン1510を備える。
いくつかの実施形態では、それぞれが用量カートリッジチャンバ(ホルダ)1520、1530を備える複数の別個の薬剤導管1522、1532が設けられる。いくつかの実施形態では、吸入の準備ができているカートリッジチャンバ内に用量カートリッジがあるとき、用量カートリッジを配置する薬剤導管の搬送気流内で、用量カートリッジチャンバによってカートリッジ位置が定まる。必要に応じて、用量カートリッジ1500C、1500Dは単一回転コンベヤ型マガジン1510又は他のカートリッジマガジンから引き出される。あるいは、複数のマガジンが設けられる。カートリッジの引き出しは必要に応じて同時に、連続的に、及び/又は完全に別々に操作し、ならびに必要に応じてカートリッジマガジン(単数又は複数)が1箇所に残ったまま、又は引き出しと引き出しとの間にマガジン1510を移動(例えば回転)して操作する。
いくつかの実施形態では、薬剤導管1522、1532を通る気流は、薬剤導管1522、1532と気流連通する分流導管1515を設けることによって、少なくとも部分的に調節する。各薬剤導管1522、1532を通る気流の一部が目標の搬送気流プロファイルの範囲内に調整できるように、マウスピース1502からの吸入に起因する装置通過空気1509の総流量は必要に応じて(例えば、導管直径及び/又は弁の寸法決め及び/又は寸法調整によって)全導管の間で分割する。残りの気流は必要に応じて、分流導管1515を通るように方向付ける。必要に応じて、薬剤導管は別々に操作する(例えば、一方のみを操作するか、又は両方を連続的に操作する)。
必要に応じて、制御のためにデータ(例えば、操作中の用量カートリッジにおける気流及び/又は温度の指標となる気流及び/又は温度データ)を提供するセンサ1540は、用量カートリッジ2300C、2300Dの1つ以上の近傍に、又はそれらを介して必要に応じて配置する。用量カートリッジ2300C、2300Dの両方が同時に所与の範囲内で空気流1505、1507を受けるように、制御には必要に応じて気流の調整(例えば、弁又は孔位置の調整による)が含まれる。あるいは、連続気流の一部が第1チャンバ1520に対して制御され、別の部分が第2チャンバ1530に従って制御されるように調整を行う。必要に応じていくつかのセッションでは、チャンバ1520、1530のうち1つのみを使用する。
いくつかの実施形態では、分流導管1515には複数の管路が設けられ、例えば1つの管路は薬剤導管1522、1532の各々と別々に連通している。必要に応じて、薬剤導管1522、1532の各々を流れる空気は、マウスピースでのみ合流する。このことの利点としては、各用量カートリッジを通る気流が個別に制御できる可能性が挙げられる。複数の薬剤導管路で使用するように構成されたいくつかの実施形態では、当然のことながら、バイパス導管も設ける。
いくつかの実施形態では、複数のチャンバ(ホルダ)1520、1530が薬剤導管の単一管路内に設けられる。必要に応じて、原薬気化の差動制御には各ホルダに収容された薬剤用量部の差動加熱が含まれる。
次に、本発明のいくつかの実施形態に従った吸入装置の操作段階におけるマウスピースの等角の部分的断面図である図10A~10Cを参照する。
図10Aでは、バイパス導管1002の遠位開口部がディスク1000に当接してバイパス導管1002を通る気流が遮断される位置までディスク1000を回転させる。弁開口部1004と分流導管1006の遠位開口部との間に部分的な重複部が存在し、分流導管に流入する気流を制限する。
図10Bでは、ディスク1000を、例えば矢印1008に示される方向に、バイパス導管1002がまだ閉鎖されていない位置まで回転させ、弁開口部1004と分流導管1006との間に完全な重複部が存在することになり、自由気流が分流導管1006に流入する。
図10Cでは、ディスク1000を再度、矢印1008の方向に、弁開口部1010がバイパス導管1002の遠位開口部と重なる位置まで回転させ、気流をバイパス導管に通し、分流導管1006を通る気流を閉鎖する。
次に、本発明のいくつかの実施形態に従った吸入装置の部分的断面を示す図11を参照する。
いくつかの実施形態では、装置1100は、外部筐体1102内に包まれ、必要に応じて円形のディスク状形態である。あるいは、いくつかの実施形態では、筐体1102には長方形の箱形形状、円筒形、及び/又はユーザが把持するのに適した他の形状などの他の形状が挙げられる。
本明細書に示す構造では、気流センサ1104は薬剤導管1106の遠位端に配置する。薬剤導管1106は近位方向にマウスピース1108まで延在している。薬剤導管1106の近位開口部1112は、ユーザの口が動かすマウスピース1108の近位開口部と共に中心にある。
装置の導管を通る気流を制御するように構成された弁ディスク(この図では、必要に応じて内部筐体内に包まれたはめ歯歯車として構成している)は歯車モータ1110に操作可能に連結する。必要に応じて、歯車モータ1110は例えば筐体1116内に配置したコントローラで操作する。
いくつかの実施形態では、当該装置には、例えば1つ以上の薬剤用量ユニットが装填されたディスク1118として形成された薬剤カートリッジが備えられる。必要に応じて、コントローラは、例えば使用セッションの前、及び/又は使用セッションと使用セッションとの間に、ディスクの移動を作動させるように構成されている。
いくつかの実施形態では、当該装置には、薬剤カートリッジ(図示の例ではディスク1118として示されている)を手動で装填又は取外すためのレバー1120が備えられる。
次に、いくつかの実施形態に従った、例えば吸入装置内に組み込まれた機械的に操作する流量制御システムの部品の概略図である図12を参照する。いくつかの実施形態に従った、別の機械的に操作される流量制御システムの概略図である図14も参照する。
いくつかの実施形態では、流量制御は少なくとも部分的に機械的要素、例えば逆止弁によって行われる。いくつかの実施形態はコントローラ及び/又は気流センサなどによる電気的流量制御を伴わず、例えば圧力変化に応じて単純な機械的要素によって簡単に制御及び/又は操作する。
この構成では、逆止弁、例えばボール逆止弁1200(拡大図にも示す)はチャンバ1202(及び/又は薬剤導管1204)と連通するように配置する。必要に応じて、逆止弁1200によって、差圧に応答して分流気流が吸入装置へ流入する(薬剤用量部を通過した気流に合流する)。いくつかの実施形態では、ユーザが装置を介して吸入すると、チャンバ1202と環境との間に圧力差が生じる。必要に応じて、圧力差は弁1200を開口して周囲空気の気流を装置へ流入させるのに十分な大きさにする。必要に応じて、逆止弁1200の開度は、平衡に達するように、圧力勾配の変化に応じて変える。例えば、勾配が増加すれば(すなわちチャンバ内の圧力が減少すれば)、開口部は膨張し、気流をより多く流入させ、それによってチャンバ内で一定の圧力が維持される。
いくつかの実施形態では、例えば薬剤導管及び/又はチャンバを気流に抵抗できるように成形及び/又はサイズ調整することによって薬剤用量部を通る気流は少なくとも部分的に抵抗を受けるようになり、チャンバと環境との間に圧力差を形成する。
いくつかの実施形態では、正常に開口する反逆止弁又はフラッタ弁1402が薬剤導管に設けられ、この弁はそこを通る流量率が増加するにつれて、部分的に閉鎖するか、又は少なくとも一瞬閉鎖する(例えば、フラッタ)ように構成されている。いくつかの実施形態では、これは搬送気流路における抵抗を増加させ、分流導管1400の気流を増加させる可能性があり、その結果、マウスピース1404で搬送気流に向かう分流比が高くなる。必要に応じて、分流導管1400及び弁1402での吸気流抵抗の標準比は、弁1402の閉鎖が生じるまで大部分の吸入空気が抽出流路を通れるように(例えば寸法又は形状によって)設定する。必要に応じて、両流路が機械的に調節されるように逆止弁1200は弁1402と併用する。
弁1200、1402の一方又は両方の作動は、吸入流量率が十分及び/又は過剰である(例えば弁操作のノイズに起因する)旨のユーザへのフィードバックとしても働く可能性がある。
いくつかの実施形態では、患者への自然に変化する吸入流量率の結果として内圧差(例えば、チャンバと薬剤導管との間)が変化したとしても、チャンバ内の圧力が一定に維持されれば薬剤用量部を通る流量率は一定である。必要に応じて、目標の気流プロファイルはチャンバ及び/又は導管の幾何学形状に従って構成及び/又は推定する。
いくつかの実施形態では、バイパス導管を通る気流は時限スプリング弁で制御し、例えば装置の作動後に設定時間内に開口させ、例えばユーザへの高速気流を可能にする。
量又は数値に関して本明細書で使用される場合、用語「約」は「±10%以内の」を意味する。
用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(having)」及びこれらの組み合わせは「含むがこれらに限定されるものではない」ことを意味する。
用語「から成る(consisting of)」は「~を含んで、それに限定される」ことを意味する。
用語「基本的に~から成る」は、組成、方法又は構造が追加の成分、工程及び/又は部品を含み得ることを意味するが、ただしその追加の成分、工程及び/又は部品が請求の組成、方法又は構造の基本的な特徴及び新規な特徴を実質的に変えない場合に限る。
本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」及び「the」は文脈が特段に明示していない限り、複数の参照物を含む。例えば、用語「化合物」又は「少なくとも1種の化合物」は、それらの混合物を含む複数の化合物を含み得る。
単語「例」及び「例示的な」は本明細書では「例、例示、又は説明として働く」ことを意味するために使用する。「例」又は「例示的な」として説明した実施形態は必ずしも、他の実施形態よりも好適又は有利であると解釈すべきではなく、ならびに/あるいは他の実施形態からの特徴の組み入れを排除するものではない。
単語「必要に応じて」は本明細書では「いくつかの実施形態では提供されて他の実施形態では提供されない」ことを意味するために使用する。本発明の任意の特定の実施形態は、そのような特徴が矛盾する場合を除いて、複数の「自由選択的」特徴を含んでもよい。
本明細書中で使用されるように、用語「方法」は、限定するものではないが、化学、薬理学、生物学、生化学及び医学分野の実務者に公知の様式、手段、技術及び手技、又は当該公知の様式、手段、技術及び手技からその実務者によって既に開発されているものを含む所与の課題を達成するための様式、手段、技術及び手技を指す。
本明細書中で使用されているように、用語「治療する」には、状態の進行を抑止、実質的に阻害、減速又は回復させること、実質的に状態の臨床的もしくは審美的な症状を改善すること、又は実質的に状態の臨床的もしくは審美的な症状の出現を予防することが含まれる。
本願全体を通して、本発明の実施形態は、範囲形式を参照して提示してもよい。範囲形式の記載は単に便宜及び簡潔さのためのものであり、当然のことながら、本発明の範囲に対する柔軟性のない限定として解釈すべきではない。従って、範囲の説明は、その範囲内の全ての可能な部分範囲ならびに個々の数値を具体的に開示したものと考えるべきである。例えば、「1~6」のような範囲の説明は「1~3」、「1~4」、「1~5」、「2~4」、「2~6」、「3~6」等の部分範囲;ならびにその範囲内、例えば1,2,3,4,5及び6の個々の数字を具体的に開示していると考えるべきである。これは範囲の幅に関係なく適用される。
本明細書において数値範囲(例えば「10~15」、「10から15」、又はこれらの別のこのような範囲指定によって繋がった任意の1組の数字)が指定されている場合は常に、文脈上特段に明示されていない限り、レンジ限界を含む指定された範囲制限内の任意の数字(少数又は整数)を含むことを意味する。表現「~間の範囲にある(range/ranging/ranges between)」と第1指定数字及び第2指定数字、ならびに「からの範囲(range/ranging/ranges from)」と第1指定数字及び「まで(to)」、「まで(up to)」、「まで(until)」又は「まで(through)」(もしくはこのような範囲を指定する別の用語)と第2指定数字は本明細書では同義であり、第1及び第2指定数字ならびにその間にある少数及び整数を包含することを意味する。
本発明はその特定の実施形態と併せて説明してきたが、多くの代替例、変更例及び変形例が当業者に明らかになろうことは明白である。従って、本発明は添付の特許請求の範囲の精神及び広範な範囲内にあるそのような代替例、変更例及び変形例のすべてを包含することを意図している。
個々の刊行物、特許又は特許出願の各々が参照によって本明細書に援用されていることが具体的かつ個別に示されているのと同等に、本明細書中で言及した全ての刊行物、特許及び特許出願は、参照によってその全体が本明細書に援用される。また、本出願における参照全ての引用又は同定については、そのような参照が本開示の先行技術として利用可能であることが認められていると解釈すべきではない。項の見出しが使用される程度まで、その見出しは必ずしも限定的であると解釈すべきではない。
明確にするために個別の実施形態の文脈で説明されている本発明の特定の特徴は単一の実施形態において組み合わせて提供してもよいことは理解されているものとする。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈で記載された本発明の様々な特徴は、別々に、又は任意の適切な部分的組み合わせで、又は本発明の任意の他の記載された実施形態において好適であるように、提供してもよい。様々な実施形態の文脈で記載された特定の特徴は、実施形態がそれらの要素がなくても操作できる限り、その実施形態の本質的な特徴であると考えるべきではない。
関連出願
本出願は、35USC§119(e)に基づき、2014年12月1日付米国特許仮出願第62/085,772号;2014年8月11日付米国特許仮出願第62/035,588号;2014年12月2日付米国特許仮出願第62/086,208号;2015年5月21日付米国特許仮出願第62/164,710号;及び2014年6月30日付米国特許仮出願第62/019,225号の優先権;の利益を主張するものであり、全ての内容は参照によって本明細書に援用される。
本出願は、35USC§119(a)に基づき、2015年6月30日付「METHOD AND DEVICE FOR VAPORIZATION AND INHALATION OF ISOLATED SUBSTANCES」の名称の代理人整理番号第62783号との同時出願;2015年6月30日付「DRUG DOSE CARTRIDGE FOR AN INHALER DEVICE」の名称の代理人整理番号第62785号との同時出願;2015年6月30日付「METHODS,DEVICES AND SYSTEMS FOR PULMONARY DELIVERY OF ACTIVE AGENTS」の名称の代理人整理番号第62791号、第63210号及び第63211号との同時出願;の優先権の利益を主張するものであり、その内容は参照によってその全体が本明細書に援用される。

Claims (16)

  1. 吸入装置の導管から薬剤残留分を排出する方法であって、前記吸入装置が、少なくとも1種の原薬を送達する搬送気流を導く第1の導管を少なくとも有する、方法であって、
    前記吸入装置によって空気を前記第1の導管に吸い込ませる工程と、
    第1の期間中に、前記吸入装置によって前記搬送気流の流量率を目標プロファイルに従って調整しながら、前記吸入装置によって薬剤用量部を加熱して前記原薬を前記搬送気流中に放出する工程と、
    前記加熱による放出が終了した後、第2の期間中に、前記吸入装置によって弁を開口することにより前記第1の導管を通る搬送気流を増加させて前記第1の導管から薬剤残留分を排出する工程と、
    を含む、方法。
  2. 前記第1の導管を通る搬送気流を増加させる工程は、前記薬剤用量部を通る気流を増加させるように方向付けることを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の期間は、前記第2の期間よりも15~30倍長い、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第2の期間は、約100ミリ秒の長さである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記目標プロファイルは、前記第1の期間中に前記搬送気流を一定の流量率に維持することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記一定の流量率は、0.5L/分~2.5L/分の範囲から選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記薬剤用量部は、植物性物質を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記第1の導管を通る搬送気流を増加させる工程は、前記加熱が終了した場合にのみ開始される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記搬送気流の増加によって前記第1の導管からおよび前記薬剤用量部から薬剤残留分を排出する、請求項2に記載の方法。
  10. 少なくとも1種の原薬をユーザに送達する吸入装置であって、
    薬剤用量部であって、前記薬剤用量部から少なくとも1種の原薬が加熱によって放出される、薬剤用量部と、
    前記少なくとも1種の原薬を含む搬送気流を運ぶ第1の導管と、
    スケジュールがプログラムされたコントローラであって、前記スケジュールに従って、前記加熱を作動させて前記薬剤用量部を加熱し、前記少なくとも1種の原薬を放出させ、前記加熱による放出の終了後に、弁を開口することにより前記第1の導管を通る搬送気流を増加させて前記第1の導管から薬剤残留分を排出させる、コントローラと、
    を有する、吸入装置。
  11. カートリッジ内に用量単位が含まれており、前記第1の導管は、気流が前記薬剤用量部を通過するように前記カートリッジを通って伸長する、請求項10に記載の吸入装置。
  12. 前記コントローラは、前記搬送気流の現在の流量率に応じて加熱要素の温度プロファイルおよび加熱時間の少なくとも一方を設定するように構成されている、請求項10または11に記載の吸入装置。
  13. 前記搬送気流の流量率を示すように構成されたセンサをさらに有する、請求項10~12のいずれか一項に記載の吸入装置。
  14. 前記薬剤用量部の温度を示すように構成されたセンサをさらに有する、請求項10~13のいずれか一項に記載の吸入装置。
  15. 前記コントローラは、用量単位を一定期間目標温度に維持するように構成されている、請求項14に記載の吸入装置。
  16. 前記スケジュールは、前記原薬の放出の記憶されたプロファイルに従って設定される、請求項10~15のいずれか一項に記載の吸入装置。
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