図1を参照して、本実施形態に係る情報処理システムについて説明する。図1には、本実施形態に係る情報処理システムの構成の一例が示されている。
本実施形態に係る情報処理システムは、一例として、1又は複数の専用装置が属する複数のユーザグループと、1又は複数の共用装置が属する共用グループとを含む。図1に示す例では、情報処理システムは、ユーザグループ10A,10Bと共用グループ12とを含む。図1に示されているユーザグループの数は一例に過ぎず、その数以外の数のユーザグループが情報処理システムに含まれてもよい。
ユーザグループ10Aは、1又は複数のユーザAと1又は複数の専用装置とが属するグループである。ユーザグループ10Aに属する専用装置は、ユーザグループ10Aによって管理される装置であって、専らユーザAによって利用されることが想定されている、ユーザAの専用の装置である。ユーザAは、ユーザグループ10Aに属する専用装置を利用することが許可されている。図1に示す例では、専用装置の一例である複合機14Aが、ユーザグループ10Aに属している。複数の複合機14Aがユーザグループ10Aに属してもよい。また、複合機14Aは専用装置の一例に過ぎず、複合機14A以外の装置がユーザグループ10Aに属してもよい。
また、専用課金サーバ16Aがユーザグループ10Aに属している。専用課金サーバ16Aは、ユーザグループ10Aに属する専用装置についての課金を管理する装置であって、ユーザグループ10Aに属する専用装置をユーザAが利用した場合にユーザAに対して課金処理を行うように構成されている装置である。例えば、ユーザグループ10Aに属する各ユーザAに関する情報と、ユーザグループ10Aに属する各専用装置に関する情報とが、専用課金サーバ16Aに登録されている。専用課金サーバ16Aは、専用課金サーバ16Aに登録されているユーザAが、専用課金サーバ16Aに登録されている専用装置を利用したときにユーザAに対して課金処理を行う。
また、ユーザAによって利用される端末装置18Aが、ユーザグループ10Aに属してもよい。端末装置18Aは、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」と称する)、タブレットPC、スマートフォン又は携帯電話等である。
ユーザグループ10Bは、1又は複数のユーザBと1又は複数の専用装置とが属するグループである。ユーザグループ10Bに属する専用装置は、ユーザグループ10Bによって管理される装置であって、専らユーザBによって利用されることが想定されている、ユーザBの専用の装置である。ユーザBは、ユーザグループ10Bに属する専用装置を利用することが許可されている。図1に示す例では、専用装置の一例である複合機14Bが、ユーザグループ10Bに属している。複数の複合機14Bがユーザグループ10Bに属してもよい。また、複合機14Bは専用装置の一例に過ぎず、複合機14B以外の装置がユーザグループ10Bに属してもよい。
また、専用課金サーバ16Bがユーザグループ10Bに属している。専用課金サーバ16Bは、ユーザグループ10Bに属する専用装置についての課金を管理する装置であって、ユーザグループ10Bに属する専用装置をユーザBが利用した場合にユーザBに対して課金処理を行うように構成されている装置である。例えば、ユーザグループ10Bに属する各ユーザBに関する情報と、ユーザグループ10Bに属する各専用装置に関する情報とが、専用課金サーバ16Bに登録されている。専用課金サーバ16Bは、専用課金サーバ16Bに登録されているユーザBが、専用課金サーバ16Bに登録されている専用装置を利用したときにユーザBに対して課金処理を行う。
また、ユーザBによって利用される端末装置18Bが、ユーザグループ10Bに属してもよい。端末装置18Bは、例えば、PC、タブレットPC、スマートフォン又は携帯電話等である。
共用グループ12は、1又は複数の共用装置が属するグループである。共用グループ12に属する共用装置は、共用グループ12によって管理される装置であって、情報処理システムに含まれる各ユーザグループに属する各ユーザによって利用されることが想定されている装置である。各ユーザグループに属する各ユーザは、共用グループ12に属する共用装置を利用することが許可されている。図1に示す例では、共用装置の一例である複合機14Cが、共用グループ12に属している。複数の複合機14Cが共用グループ12に属してもよい。また、複合機14Cは共用装置の一例に過ぎず、複合機14C以外の装置が共用グループ12に属してもよい。
また、共用課金サーバ20が共用グループ12に属している。共用課金サーバ20は、共用グループ12に属する共用装置についての課金を管理する装置であって、共用グループに属する共用装置をユーザが利用した場合に当該ユーザに対して課金処理を行うように構成されている装置である。例えば、各ユーザグループに属する各ユーザに関する情報と、共用グループ12に属する各共用装置に関する情報とが、共用課金サーバ20に登録されている。共用課金サーバ20は、共用課金サーバ20に登録されているユーザが、共用課金サーバ20に登録されている共用装置を利用したときに当該ユーザに対して課金処理を行う。
また、共用グループ12に属する管理者によって利用される端末装置18Cが、共用グループ12に属してもよい。端末装置18Cは、例えば、PC、タブレットPC、スマートフォン又は携帯電話等である。
本実施形態に係る情報処理システムは、例えば、複数のユーザによって利用されるシェアオフィスにて利用される。ユーザグループ10A,10Bは、シェアオフィスに入居している会社である。例えば、ユーザグループ10A,10Bはそれぞれ別々の会社であり、ユーザA,Bはそれぞれ別々の会社に属する従業員等である。ユーザグループ10Aに属するユーザA及び専用装置と、ユーザグループ10Bに属するユーザB及び専用装置は、それぞれ別々の会社によって管理される。共用グループ12は、シェアオフィスを管理する管理者が属する管理組織である。共用グループ12に属する共用装置は、管理組織によって管理される。管理組織は、シェアオフィスを運営する運営組織であるともいえる。
別の例として、ユーザグループ10A,10Bは、同じ会社に属する互いに異なる部門であってもよい。つまり、ユーザA,Bは同じ会社に属するが、それぞれ異なる部門に属する従業員等であってもよい。
もちろん、ユーザグループ10A,10Bは、会社や、会社に属する部門等ではなく、これら以外の組織や集団であってもよい。
専用装置と共用装置は、複合機以外の装置であってもよい。例えば、ユーザグループ10Aに属する専用装置と、ユーザグループ10Bに属する専用装置は、ハードウェアの構成や機能や性能が互いに異なる装置であってもよい。プロジェクタ等の表示装置が、専用装置や共用装置として用いられてもよい。
なお、ユーザグループ10Aが第1グループの一例に相当し、ユーザAが第1ユーザの一例に相当し、ユーザグループ10Aに属する専用装置である複合機14Aが、第1装置の一例に相当し、専用課金サーバ16Aによって構築される課金システムが、第1課金システムの一例に相当する。また、ユーザグループ10Bが第2グループの一例に相当し、ユーザBが第2ユーザの一例に相当し、ユーザグループ10Bに属する専用装置である複合機14Bが、第2装置の一例に相当し、専用課金サーバ16Bによって構築される課金システムが、第2課金システムの一例に相当する。
本実施形態においては、ユーザAが、ユーザAと同じユーザグループ10Aに属する複合機14Aを利用した場合、ユーザグループ10Aに属する専用課金サーバ16AによってユーザAに対して課金処理が行われる。同様に、ユーザBが、ユーザBと同じユーザグループ10Bに属する複合機14Bを利用した場合、ユーザグループ10Bに属する専用課金サーバ16BによってユーザBに対して課金処理が行われる。
ユーザAが、共用グループ12に属する複合機14Cを利用した場合、共用グループ12に属する共用課金サーバ20によってユーザAに対して課金処理が行われる。ユーザBが複合機14Cを利用した場合も同様である。
ユーザAが、ユーザAが属していないユーザグループ10Bに属する複合機14Bを利用した場合、共用課金サーバ20によってユーザAに対して課金処理が行われる。同様に、ユーザBが、ユーザBが属していないユーザグループ10Aに属する複合機14Aを利用した場合、共用課金サーバ20によってユーザBに対して課金処理が行われる。
例えば、ユーザグループ10Aが管理している複合機14Aが、管理外のユーザ(例えばユーザB)に貸し出されることがある。管理外のユーザが複合機14Aを利用した場合、共用課金サーバ20によって当該ユーザに対して課金処理が行われる。複合機14Bが、管理外のユーザ(例えばユーザA)に貸し出されたときも同様である。
複合機14A,14B,14C、専用課金サーバ16A,16B、端末装置18A,18B,18C、及び、共用課金サーバ20は、他の装置と通信する機能を有する。その通信は、ケーブルを利用する有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。つまり、各装置は、他の装置等とケーブルによって物理的に接続されて、情報を互いに送受信してもよいし、無線通信によって互いに情報を送受信してもよい。無線通信として、例えば、近距離無線通信やWi-Fi(登録商標)等が用いられる。これら以外の規格の無線通信が用いられてもよい。近距離無線通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)やRFID(Radio Frequency Identifier)やNFC等である。各装置は、LAN(Local Area Network)やインターネット等の通信経路を介して他の装置と通信してもよい。
例えば、ユーザグループ10Aには、ユーザグループ10Aにて利用可能なLANが構築されており、複合機14A、専用課金サーバ16A及び端末装置18Aは、当該LANを介して、ユーザグループ10Aに属する他の装置と通信することができる。
同様に、ユーザグループ10Bには、ユーザグループ10Bにて利用可能なLANが構築されており、複合機14B、専用課金サーバ16B及び端末装置18Bは、当該LANを介して、ユーザグループ10Bに属する他の装置と通信することができる。
同様に、共用グループ12には、共用グループ12にて利用可能なLANが構築されており、複合機14C、共用課金サーバ20及び端末装置18Cは、当該LANを介して、共用グループ12に属する他の装置と通信することができる。
また、ユーザグループ10A,10B及び共用グループ12は、通信経路Nを利用することができ、各装置は、通信経路Nを介して、他のグループに属する装置と通信してもよい。
以下、複合機14A,14B,14Cについて説明する。複合機14A,14B,14Cは、画像処理装置の一例に相当する装置であり、スキャン機能、プリント機能、コピー機能及びファクシミリ機能の中の少なくとも1つの機能を有する装置である。
図2を参照して、複合機14Aのハードウェアの構成について説明する。図2には、複合機14Aのハードウェアの構成の一例が示されている。なお、複合機14Bのハードウェアの構成は、複合機14Aのハードウェアの構成と同じであってもよいし、複合機14Aのハードウェアの構成とは一部が異なっていてもよい。複合機14Cについても同様である。複合機14A,14B,14Cは、同じ性能や機能を有してもよいし、異なる性能や機能を有してもよい。
複合機14Aは、例えば、通信装置22と、UI24と、記憶装置26と、スキャナ28と、プリンタ30と、プロセッサ32とを含む。
通信装置22は通信インターフェースであり、他の装置に情報を送信する機能、及び、他の装置から送信されてきた情報を受信する機能を有する。通信装置22は、無線通信機能を有してもよいし、有線通信機能を有してもよい。通信装置22は、例えば近距離無線通信を利用することで他の装置と通信してもよいし、LANやインターネット等の通信経路を介して他の装置と通信してもよい。
UI24はユーザインターフェースであり、表示装置と操作装置とを含む。表示装置は、液晶ディスプレイやELディスプレイ等である。操作装置は、キーボードや入力キーや操作パネル等である。UI24は、表示装置と操作装置とを兼ね備えたタッチパネル等のUIであってもよい。また、マイクがUI24に含まれてもよいし、音を発するスピーカがUI24に含まれてもよい。
記憶装置26は、各種の情報を記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。記憶装置26は、例えば、ハードディスクドライブ、各種のメモリ(例えばRAMやDRAMやROM等)、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)、又は、それらの組み合わせである。1又は複数の記憶装置26が複合機14Aに含まれている。
スキャナ28は、原稿を光学的に読み取ることで、当該原稿を表す画像データを生成するように構成されている。
プリンタ30は、プリント対象の画像データを用紙にプリントするように構成されている。
複合機14Aは、スキャナ28及びプリンタ30の両方を含んでもよいし、スキャナ28又はプリンタ30のいずれか一方を含んでもよい。複合機14B,14Cについても同様である。
プロセッサ32は、複合機14Aの各部の動作を制御するように構成されている。例えば、プロセッサ32は、スキャナ28によるスキャンを制御してもよいし、プリンタ30によるプリントを制御してもよい。プロセッサ32は、スキャナ28とプリンタ30とを用いて実現されるコピーを制御してもよい。また、プロセッサ32は、通信装置22を用いて各装置と通信してもよいし、UI24の表示装置に情報を表示させてもよいし、UI24を介して入力された情報を受け付けてもよいし、情報を記憶装置26に記憶させてもよいし、記憶装置26から情報を読み出してもよい。プロセッサ32は、メモリを有してもよい。
また、プロセッサ32は、ユーザグループ10Aに属するユーザAが複合機14Aを利用した場合、専用課金サーバ16Aによって課金を制御し、ユーザグループ10Aに属さないユーザが複合機14Aを利用した場合、共用課金サーバ20によって課金を制御するように構成されている。
なお、複合機14A,14B,14Cは、ステープラや製本装置等の後処理装置を含んでもよい。
以下、図3を参照して、複合機14Aの機能的な構成について説明する。図3には、複合機14Aが有する機能的な構成の一例が示されている。図3に示されている各構成は、プロセッサ32によって実現される。なお、複合機14Bも、図3に示されている各構成を有する。複合機14Cは、図3に示されている各構成を有していてもよいし、当該各構成を有していなくてもよい。
ユーザ管理部34は、自装置である複合機14Aに登録されているユーザを管理するように構成されている。例えば、ユーザ管理部34は、複合機14Aに登録されているユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶装置26に記憶させる。ユーザ識別情報は、例えば、ユーザの氏名を示す情報や、ユーザIDや、ユーザアカウントや、電子メールアドレス等を含む情報である。ユーザが属するユーザグループを識別するためのグループ識別情報が、ユーザ識別情報に含まれてもよい。複合機14Aに登録されているユーザは、複合機14Aへのログインが許可され、複合機14Aにログインしなければ利用することができない機能を複合機14Aにて利用することが許可される。例えば、ユーザAが複合機14Aに登録される。
認証部36は、自装置である複合機14Aを利用するユーザを識別し、ユーザを認証するように構成されている。例えば、認証部36は、ユーザ識別情報を受け付けて、当該ユーザ識別情報に基づいてユーザを識別し、ユーザを認証する。認証部36は、ユーザがUI24を操作して入力したユーザ識別情報を受け付けてもよいし、ユーザ識別情報が記憶されたICカードからユーザ識別情報を読み取ってもよいし、ユーザの端末装置から送られてきたユーザ識別情報を受け付けてもよい。
例えば、認証部36が受け付けたユーザ識別情報が、ユーザ管理部34によって管理されて記憶装置26に記憶されている場合、当該ユーザ識別情報が示すユーザの認証は成功する。この場合、認証部36は、複合機14Aへの当該ユーザのログインを許可する。
認証部36が受け付けたユーザ識別情報が、ユーザ管理部34によって管理されておらず記憶装置26に記憶されていない場合、当該ユーザ識別情報が示すユーザの認証は失敗する。この場合、認証部36は、複合機14Aへの当該ユーザのログインを許可しない。
なお、ユーザ識別情報とパスワードの両方が認証に用いられてもよい。この場合、ユーザ識別情報とパスワードとが対応付けられてユーザ管理部34によって管理され、記憶装置26に記憶される。複合機14Aに入力されたユーザ識別情報とパスワードが、記憶装置26に記憶されている場合、認証は成功する。複合機14Aに入力されたユーザ識別情報とパスワードが、記憶装置26に記憶されていない場合、認証は失敗する。
また、認証部36は、課金IDを用いてユーザを認証してもよい。課金IDは、自装置である複合機14Aが属するユーザグループ10Aに属していないユーザが、複合機14Aを利用することを許可する情報であり、利用許可情報の一例に相当する。また、課金IDは、ユーザグループ10Aに属していないユーザが複合機14Aを利用したときに、当該ユーザに対して課金処理を行うための情報である。例えば、ユーザBが複合機14Aを利用することを許可された場合、課金IDがユーザBに与えられる。ユーザBは、課金IDを用いることで、複合機14Aを利用することが許可される。また、課金IDを用いてユーザBに対して課金処理が行われる。
課金ID発行部38は、課金IDを発行するように構成されている。つまり、課金ID発行部38は、課金IDを生成して出力するように構成されている。例えば、課金ID発行部38は、課金IDを発行する権限を有するユーザの依頼を受けて、課金IDを発行する。例えば、ユーザグループ10Aに属するユーザAは、ユーザグループ10Aに属していないユーザに複合機14Aの利用を許可する課金IDを発行する権限を有している。同様に、ユーザグループ10Bに属するユーザBは、ユーザグループ10Bに属していないユーザに複合機14Bの利用を許可する課金IDを発行する権限を有している。
例えば、管理外のユーザ(例えばユーザB)に複合機14Aを貸し出すときに、課金IDが発行される。管理外のユーザは、課金IDを用いることで、貸し出された複合機14Aを利用することが許可される。
課金ID発行部38は、課金IDと、課金IDの発行を依頼したユーザ(つまり、課金IDを発行する権限を有するユーザ)を識別するためのユーザ識別情報と、課金設定情報とを対応付けて、これらの情報を記憶装置26に記憶させる。課金IDは、例えば、数値や文字の組み合わせ(例えば「1111-AAAA」等)である。課金設定情報は、例えば、課金テーブルと、許可通知設定情報と、有効期間情報とを含む。また、課金設定情報は、利用許可権限情報を含んでもよい。利用許可権限情報は、ユーザによる利用が許可される機能(例えばファクシミリ機能やコピー機能等)を示す情報である。例えば、ファクシミリ機能のみを利用する権限やコピー機能のみを利用する権限がユーザに付与されてもよい。課金IDは、当該課金IDの発行を依頼したユーザによって無効化されてもよい。課金IDが無効化されると、当該課金IDを用いて複合機を利用することが許可されなくなる。
課金テーブルは、複合機14Aの利用に応じて課金される料金を算出するための情報である。例えば、モノクロコピー1枚あたり何円等のように、複合機14Aにて実行される処理毎に、料金が定められている。
許可通知設定情報は、課金IDを用いた複合機14Aの利用を許可するか否かを、課金IDの発行を依頼したユーザ(つまり、課金IDを発行する権限を有するユーザ)に問い合わせる通知を行うか否かの設定を示す情報である。通知の設定が有効になっている場合、課金IDを用いて複合機14Aが利用されるときに、その問い合わせが、課金IDの発行を依頼したユーザに通知される。通知の設定が無効になっている場合、その問い合わせは通知されない。
有効期間情報は、課金IDを用いて複合機14Aを利用することが許可される期間を示す情報である。なお、有効期間は設定されなくてもよい。
課金ID発行部38によって発行された課金IDは、当該課金IDを利用して複合機14Aを利用するユーザに与えられる。例えば、課金IDが当該ユーザの端末装置に送信されてもよいし、課金IDがプリントされて当該ユーザに渡されてもよい。
課金IDが複合機14Aに入力されると、認証部36は、入力された課金IDの有効性を判断する。課金IDが有効である場合、認証部36は、課金IDを用いた複合機14Aの利用を許可する。課金IDが無効である場合、認証部36は、課金IDを用いた複合機14Aの利用を許可しない。
上述したように、課金ID発行部38によって発行された課金IDは、記憶装置26に記憶される。複合機14Aに入力された課金IDと同じ課金IDが、記憶装置26に記憶されている場合、認証部36は、入力された課金IDは有効であると判断する。また、課金IDに有効期間が設定されている場合において、課金IDが複合機14Aに入力された日時が、その有効期間内の日時である場合、認証部36は、入力された課金IDは有効であると判断する。課金IDが複合機14Aに入力された日時が、有効期間内の日時ではない場合、認証部36は、入力された課金IDは無効であると判断する。また、複合機14Aに入力された課金IDと同じ課金IDが、記憶装置26に記憶されていない場合、認証部36は、入力された課金IDは無効であると判断する。
課金ID発行部38は、機能毎の課金IDを発行してもよい。例えば、課金IDを発行する権限を有するユーザが複合機14Aの機能を指定すると、課金ID発行部38は、複合機14Aにて当該機能の利用を許可する課金IDを発行する。また、課金ID発行部38は、課金IDと、その機能を示す機能情報とを対応付けて、これらの情報を記憶装置26に記憶させる。課金IDが複合機14Aに入力されて当該課金IDが有効であることが確認された場合、認証部36は、当該課金IDに対応付けられている機能情報が示す機能に限定して、複合機14Aの利用を許可する。より詳しく説明すると、認証部36は、入力された課金IDに対応付けられて記憶装置26に記憶されている機能情報を参照し、当該機能情報が示す機能に限定して、複合機14Aの利用を許可する。例えば、スキャン用の課金IDや、プリント用の課金IDが発行されてもよい。スキャン用の課金IDは、複合機14Aにてスキャンの利用のみを許可する課金IDである。プリント用の課金IDは、複合機14Aにてプリントの利用のみを許可する課金IDである。
また、複合機14Aにて利用が許可される資源の上限を示す上限情報が、課金IDに対応付けられてもよい。例えば、課金IDを発行する権限を有するユーザが資源の上限を指定すると、課金ID発行部38は、その指定された資源の上限を示す上限情報と課金IDとを紐付けて、これらの情報を記憶装置26に記憶させる。資源は、物理的な資源であってよいし、論理的な資源であってもよい。例えば、複合機14Aにて利用される用紙や、複合機14Aにて利用される記憶装置の容量等が、資源の一例に相当する。例えば、使用が許可される用紙の上限枚数が、課金IDを発行する権限を有するユーザによって指定されると、課金ID発行部38は、その上限枚数を示す上限情報と課金IDとを対応付けて課金IDを発行する。課金IDが複合機14Aに入力さて当該課金IDが有効であることが確認された場合、認証部36は、当該課金IDに対応付けられている上限情報が示す上限枚数までの用紙の利用を許可する。例えば、上限枚数は、プリントが許可された用紙の枚数の上限である。より詳しく説明すると、認証部36は、入力された課金IDに対応付けられて記憶装置26に記憶されている上限情報を参照し、当該上限情報が示す上限に限定して、複合機14Aの利用を許可する。
なお、課金ID発行部38は、課金IDに対応付けられている各情報(例えば、課金IDの発行を依頼したユーザのユーザ識別情報、課金設定情報、機能情報、上限情報等)を含む課金IDを発行してもよい。この場合、認証部36は、複合機14Aに入力された課金IDに含まれている各情報を参照することで、課金の設定等を認識してもよい。
ジョブ制御部40は、自装置である複合機14Aによるジョブの実行を制御するように構成されている。ジョブは、複合機14Aによって実行される処理の一例であり、例えば、スキャナ28を用いてスキャンを行うスキャンジョブや、プリンタ30を用いてプリントを行うプリントジョブや、スキャナ28とプリンタ30とを用いてコピーを行うコピージョブ等である。ジョブ制御部40は、ジョブ実行部42と、課金算出部44と、継続判断部46とを含む。
ジョブ実行部42は、自装置である複合機14Aに与えられた実行対象のジョブを解析し、当該ジョブを実行するように構成されている。例えば、プリントジョブが複合機14Aに与えられた場合、ジョブ実行部42は、プリンタ30を制御することで、プリンタ30によってプリントジョブを実行する。これにより、プリント対象の画像データが、プリンタ30によってプリントされる。
課金算出部44は、自装置である複合機14Aの利用に応じてユーザに課金される料金を算出するように構成されている。例えば、ユーザグループ10Aに属するユーザA用の課金テーブルが予め定められて記憶装置26に記憶されている。課金算出部44は、ユーザAが複合機14Aを利用した場合、ユーザA用の課金テーブルに基づいて、ユーザAに課金される料金を算出する。また、ユーザグループ10Aに属していないユーザ(例えばユーザB)が複合機14Aを利用した場合、課金算出部44は、課金IDに対応付けられている課金テーブルに基づいて、当該ユーザに課金される料金を算出する。例えば、課金テーブルが課金IDに対応付けられて記憶装置26に記憶されており、課金算出部44は、記憶装置26に記憶されている、課金IDに対応付けられている課金テーブルに基づいて、料金を算出する。
ユーザA用の課金テーブルと課金IDに対応付けられている課金テーブルとは、同じ課金テーブルであってもよいし、異なる課金テーブルであってもよい。例えば、ユーザA以外のユーザ用の課金テーブル(つまり課金IDに含まれる課金テーブル)に定められている料金は、ユーザA用の課金テーブルに定められている料金よりも高い料金に設定されることが考えられる。これらの課金テーブルは、例えば、ユーザグループ10Aに属するユーザAによって定められる。
継続判断部46は、課金IDを利用してジョブを継続して実行することを許可するか否かを判断するように構成されている。例えば、課金IDを発行する権限を有するユーザ(例えばユーザA)がジョブの継続を許可した場合や、利用が許可された資源が上限を超えていない場合等に、継続判断部46は、ジョブを継続して実行することを許可する。課金IDを発行する権限を有するユーザがジョブの継続を許可しない場合や、利用が許可された資源が上限を超えた場合等に、継続判断部46は、ジョブを継続して実行することを許可しない。
通知部48は、各種の情報を各装置や各ユーザに通知するように構成されている。
以下、図4を参照して、共用課金サーバ20のハードウェアの構成について説明する。図4には、共用課金サーバ20のハードウェアの構成の一例が示されている。なお、専用課金サーバ16A,16Bも、共用課金サーバ20と同じハードウェアの構成を有してもよい。
共用課金サーバ20は、例えば、通信装置50と、UI52と、記憶装置54と、プロセッサ56とを含む。
通信装置50は通信インターフェースであり、他の装置に情報を送信する機能、及び、他の装置から送信されてきた情報を受信する機能を有する。通信装置50は、無線通信機能を有してもよいし、有線通信機能を有してもよい。通信装置50は、例えば近距離無線通信を利用することで他の装置と通信してもよいし、LANやインターネット等の通信経路を介して他の装置と通信してもよい。
UI52はユーザインターフェースであり、表示装置と操作装置とを含む。表示装置は、液晶ディスプレイやELディスプレイ等である。操作装置は、キーボードや入力キーや操作パネル等である。UI52は、表示装置と操作装置とを兼ね備えたタッチパネル等のUIであってもよい。また、マイクがUI52に含まれてもよいし、音を発するスピーカがUI52に含まれてもよい。
記憶装置54は、各種の情報を記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。記憶装置54は、例えば、ハードディスクドライブ、各種のメモリ(例えばRAMやDRAMやROM等)、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)、又は、それらの組み合わせである。1又は複数の記憶装置54が共用課金サーバ20に含まれている。
プロセッサ56は、共用課金サーバ20の各部の動作を制御するように構成されている。例えば、プロセッサ56は、通信装置50を用いて各装置と通信してもよいし、UI52の表示装置に情報を表示させてもよいし、UI52を介して入力された情報を受け付けてもよいし、情報を記憶装置54に記憶させてもよいし、記憶装置54から情報を読み出してもよい。プロセッサ56は、メモリを有してもよい。
以下、図5を参照して、共用課金サーバ20の機能的な構成について説明する。図5には、共用課金サーバ20の機能的な構成の一例が示されている。以下に示されている各構成は、プロセッサ56によって実現される。
ユーザ管理部58は、共用課金サーバ20に登録されているユーザを管理するように構成されている。例えば、ユーザ管理部58は、共用課金サーバ20に登録されているユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶装置54に記憶させる。共用課金サーバ20に登録されているユーザは、共用課金サーバ20へのログインが許可される。例えば、共用課金サーバ20へのログインが許可されると、共用課金サーバ20にログインしなければ利用することができない機能を、共用グループ12に属する複合機14Cにて利用することが許可される。もちろん、共用課金サーバ20へのログインと複合機14Cへのログインとは別々に管理されてもよい。例えば、ユーザA,Bが、共用課金サーバ20に登録される。
認証部60は、共用課金サーバ20を利用するユーザを識別し、ユーザを認証するように構成されている。例えば、認証部60は、ユーザ識別情報を受け付けて、当該ユーザ識別情報に基づいてユーザを識別し、ユーザを認証する。認証部60は、ユーザがUI52を操作して入力したユーザ識別情報を受け付けてもよいし、ユーザ識別情報が記憶されたICカードからユーザ識別情報を読み取ってもよいし、ユーザの端末装置から送られてきたユーザ識別情報を受け付けてもよい。
例えば、認証部60が受け付けたユーザ識別情報が、ユーザ管理部58によって管理されて記憶装置54に記憶されている場合、当該ユーザ識別情報が示すユーザの認証は成功する。この場合、認証部60は、共用課金サーバ20への当該ユーザのログインを許可する。
認証部60が受け付けたユーザ識別情報が、ユーザ管理部58によって管理されておらず記憶装置54に記憶されていない場合、当該ユーザ識別情報が示すユーザの認証は失敗する。この場合、認証部60は、共用課金サーバ20への当該ユーザのログインを許可しない。
なお、ユーザ識別情報とパスワードの両方が認証に用いられてもよい。この場合、ユーザ識別情報とパスワードとが対応付けられてユーザ管理部58によって管理され、記憶装置54に記憶される。共用課金サーバ20に入力されたユーザ識別情報とパスワードが、記憶装置54に記憶されている場合、認証は成功する。共用課金サーバ20に入力されたユーザ識別情報とパスワードが、記憶装置54に記憶されていない場合、認証は失敗する。
登録部62は、複合機14Aや複合機14Bにて課金IDが発行された場合、発行された当該課金IDと、当該課金IDの発行を依頼したユーザのユーザ識別情報(つまり、当該課金IDを発行する権限を有するユーザのユーザ識別情報)と、当該課金IDを利用するユーザのユーザ識別情報とを対応付けて共用課金サーバ20に登録するように構成されている。これらの情報は、記憶装置54に記憶される。つまり、管理外のユーザに複合機が貸し出された場合、登録部62は、課金IDと、当該複合機を貸し出したユーザのユーザ識別情報と、当該複合機を借りるユーザのユーザ識別情報とを対応付けて共用課金サーバ20に登録する。
決済処理部64は、共用装置である複合機14Cが利用された場合に、その利用に応じた課金を算出し、複合機14Cを利用したユーザに対して決済処理を行うように構成されている。例えば、複合機14Cの課金を算出するための課金テーブルが記憶装置54に記憶されており、決済処理部64は、当該課金テーブルに基づいて課金を算出する。その決済処理(つまり支払い方法)として、どのような手法が採用されてもよい。例えば、決済処理部64は、共用課金サーバ20に入金されているお金を用いて決済してもよいし、複合機14Cを利用したユーザの端末装置に決済を促す情報(つまり支払いを促す情報)を通知してもよいし、複合機14Cを利用したユーザと同じユーザグループに属する専用課金サーバと連携して決済してもよいし、複合機14Cを利用したユーザに請求書を送ってもよい。
また、決済処理部64は、課金IDを用いて複合機14A又は複合機14Bが利用された場合、当該課金IDに対応付けられた課金テーブルに基づいて算出された課金に従って、当該課金IDを用いて複合機14A又は複合機14Bを利用したユーザに対して決済処理を行う。決済処理部64は、課金IDを用いて複合機を利用したユーザと、当該複合機を貸し出したユーザとの間で決済処理を行ってもよい。この決済処理は、課金IDを用いて当該複合機を利用したユーザが、当該複合機を貸し出したユーザに料金を支払う決済処理である。例えば、ユーザAが複合機14AをユーザBに貸し出した場合、決済処理部64は、ユーザBがユーザAに料金を支払う決済処理を行う。決済処理は、ユーザAが属するユーザグループ10AとユーザBが属するユーザグループ10Bとの間で実行されてもよい。この場合の決済処理は、ユーザグループ10Bがユーザグループ10Aに料金を支払う決済処理である。
例えば、共用課金サーバ20にて、ユーザAのお金とユーザBのお金とが管理されている場合、決済処理部64は、共用課金サーバ20にて管理されているユーザBのお金によってユーザAに料金を支払ってもよい。別の例として、決済処理部64は、ユーザAへの支払いを促す情報や請求書を示す情報を、ユーザBの端末装置18Bやユーザグループ10Bに送信してもよい。
通知部66は、各種の情報を各装置や各ユーザに通知するように構成されている。
端末装置18A,18Bは、通信装置、UI、記憶装置及びプロセッサを有する。
以下、図6を参照して、課金IDを発行するときの処理について詳しく説明する。図6は、課金IDを発行するときの処理を示すシーケンス図である。
以下では、ユーザグループ10Aに属するユーザAが、ユーザグループ10Aに属する複合機14Aを、ユーザグループ10Bに属するユーザBに貸し出すときの処理について説明する。ユーザグループ10Aに属するユーザAは、ユーザグループ10Aに属する複合機14Aに関する課金IDを発行する権限を有しているものとする。
まず、ユーザBは、複合機14Aを利用することを、複合機14Aを貸し出すユーザAに依頼する(S01)。例えば、複合機14Aと複合機14Bとの間に機能の差があり、複合機14Bは、ユーザBが利用したいと考えている機能を有していないが、複合機14Aが当該機能を有している場合に、ユーザBが複合機14Aの利用をユーザAに依頼することが考えられる。
例えば、ユーザBは、自身の端末装置18Bを用いて共用課金サーバ20にアクセスし、共用課金サーバ20を介して、複合機14Aの利用をユーザAに依頼する。具体的には、ユーザBは、端末装置18Bを用いて共用課金サーバ20にアクセスし、ユーザ識別情報を入力して共用課金サーバ20にログインする。次に、ユーザBは、端末装置18Bを操作して、利用対象の複合機14Aを識別するための装置識別情報(例えば、複合機14Aの名称やアドレス等を示す情報)、依頼先のユーザAを識別するためのユーザ識別情報、及び、複合機14Aを利用するユーザであるユーザBを識別するためのユーザ識別情報を入力する。そして、ユーザBが、端末装置18Bを操作して、複合機14Aの利用の依頼を指示すると、端末装置18Bは、複合機14Aの装置識別情報と、ユーザAのユーザ識別情報と、ユーザBのユーザ識別情報とを含む依頼情報を、共用課金サーバ20に送信する。
共用課金サーバ20は、端末装置18Bから送られてきた依頼情報を受け付ける。共用課金サーバ20の通知部66は、依頼情報に含まれる、依頼先のユーザのユーザ識別情報が示すユーザAに、ユーザBが複合機14Aの利用を依頼していることを通知する(S02)。例えば、通知部66は、ユーザAの端末装置18Aに、ユーザBが複合機14Aの利用を依頼していることを示す情報を送信する。端末装置18AのUIの表示装置には、その情報が表示される。なお、ユーザAの端末装置18Aのアドレスを示す情報は、共用課金サーバ20に予め登録されていてもよいし、ユーザBが依頼情報に含めてもよい。また、電子メールによって、ユーザAに対する通知が行われてもよい。
ユーザAは、複合機14Aの利用の依頼をユーザBから受けて、ユーザBによる複合機14Aの利用を許可すると判断した場合、複合機14Aにユーザ識別情報を入力して複合機14Aにログインを要求する(S03)。ユーザAが、ユーザBによる複合機14Aの利用を許可しないと判断した場合、S03以降の処理は行われない。
複合機14Aの認証部36は、複合機14Aに入力されたユーザ識別情報に基づいて、ユーザAの認証を行う(S04)。認証が成功した場合、ユーザAは、複合機14Aへのログインが許可され、S05以降の処理が行われる。認証が失敗した場合、ユーザAは、複合機14Aへのログインが許可されず、S05以降の処理は行われない。
ユーザAの認証が成功して、ユーザAが複合機14Aにログインした後、ユーザAは、複合機14AのUI24を操作して、複合機14Aの利用をユーザBに許可する課金IDの発行を複合機14Aに依頼する(S05)。
複合機14Aの課金ID発行部38は、ユーザAの依頼に応じて、ユーザグループ10Aに属していないユーザによる複合機14Aの利用を許可する課金IDを発行する(S06)。課金ID発行部38は、課金IDをUI24の表示装置に表示させてもよいし、課金IDをプリンタ30によってプリントしてもよいし、ユーザAの端末装置18Aに送信してもよい。
なお、認証部36は、ユーザAが課金IDを発行する権限を有しているか否かを確認してもよい。例えば、課金IDを発行する権限を有するユーザのユーザ識別情報が、複合機14Aの記憶装置26に記憶されている。ユーザAのユーザ識別情報が、課金IDを発行する権限を有するユーザのユーザ識別情報として記憶装置26に記憶されている場合、課金ID発行部38は、ユーザAの依頼に応じて、課金IDを発行する。ユーザAのユーザ識別情報が、課金IDを発行する権限を有するユーザのユーザ識別情報として記憶装置26に記憶されていない場合、課金ID発行部38は、ユーザAの依頼を受け付けても、課金IDを発行しない。課金ID発行部38は、ユーザAの依頼を受け付けなくてもよい。
また、ユーザAは、UI24を操作して課金設定情報を入力する(S07)。例えば、ユーザAは、課金テーブルや、許可通知の有無や、有効期間を指定する。
課金ID発行部38は、課金IDと、ユーザAのユーザ識別情報と、S07にて設定された課金設定情報とを対応付けて、これらの情報を記憶装置26に記憶させる(S08)。
また、ユーザAは、複合機14AにてユーザBによる利用が許可される機能を指定してもよい。この場合、課金ID発行部38は、ユーザAによって指定された機能を示す機能情報を課金IDに対応付けて記憶装置26に記憶させる。例えば、S01にて、ユーザBが、複合機14Aの利用を依頼するときに、複合機14Aにて利用する予定の機能を指定した場合、その機能を示す情報が依頼情報に含まれて、共用課金サーバ20を介して、ユーザAに通知される。ユーザAは、ユーザBが指定した機能に限定してユーザBによる複合機14Aの利用を許可してもよい。例えば、ユーザBがコピー機能を指定した場合、課金ID発行部38は、コピーを示す機能情報を課金IDに対応付けて記憶装置26に記憶させる。この場合、ユーザBは、当該課金IDを用いることで、複合機14Aにてコピーを利用することが許可される。
また、ユーザAは、複合機14AにてユーザBによる利用が許可される資源の上限を指定してもよい。この場合、課金ID発行部38は、ユーザAによって指定された上限を示す上限情報を課金IDに対応付けて記憶装置26に記憶させる。例えば、S01にて、ユーザBが、複合機14Aの利用を依頼するときに、複合機14Aにて利用する予定の資源の量を指定した場合、その資源の量を示す情報が依頼情報に含まれて、共用課金サーバ20を介して、ユーザAに通知される。ユーザAは、その量に限定してユーザBによる複合機14Aの利用を許可してもよい。
また、S01にて、ユーザBが、複合機14Aの利用を依頼するときに、複合機14Aにて用いられる情報(例えば、電話番号やファクシミリの発信者番号等)を指定してもよい。その情報が依頼情報に含まれて、共用課金サーバ20を介して、ユーザAに通知される。ユーザAは、複合機14Aにて用いられる情報を参照して、複合機14Aの利用をユーザBに許可するか否かを判断してもよい。
次に、ユーザAは、ユーザBへの複合機14Aの貸し出しの許可を共用課金サーバ20に依頼する(S09)。例えば、ユーザAは、自身の端末装置18Aを用いて共用課金サーバ20にアクセスし、ユーザ識別情報を入力して共用課金サーバ20にログインする。次に、ユーザAは、端末装置18Aを操作して、課金ID発行部38によって発行された課金IDと、当該課金IDの発行を依頼したユーザAのユーザ識別情報と、当該課金IDを利用するユーザBのユーザ識別情報とを端末装置18Aに入力し、ユーザBへの複合機14Aの貸し出しの許可を共用課金サーバ20に依頼する。その依頼を示す情報と、ユーザAによって入力された各情報は、端末装置18Aから共用課金サーバ20に送信される。なお、ユーザAのユーザ識別情報とユーザBのユーザ識別情報は、S01にて共用課金サーバ20に送信されているため、ユーザAは、S09にて、ユーザAのユーザ識別情報とユーザBのユーザ識別情報を入力しなくてもよい。
課金ID発行部38によって発行された課金IDが、複合機14AのUI24の表示装置に表示されている場合、ユーザAは、端末装置18AのUIを操作することで、当該課金IDを端末装置18Aに入力してもよい。例えば、ユーザAは、手入力で課金IDを端末装置18Aに入力する。別の例として、ユーザAは、表示されている課金IDを、端末装置18Aに設けられているカメラによって撮影することで、当該課金IDを端末装置18Aに入力してもよい。複合機14Aから端末装置18Aに課金IDが送信されることで、当該課金IDが端末装置18Aに入力されてもよい。
共用課金サーバ20の登録部62は、ユーザAの依頼を端末装置18Aから受け付けて、課金IDと、ユーザAのユーザ識別情報と、ユーザBのユーザ識別情報と、「管理外のユーザに複合機14Aを貸し出す」という商品を示す商品情報(例えば商品ID)とを対応付けて記憶装置54に記憶させることで、これらの情報を共用課金サーバ20に登録する(S10)。ユーザAのユーザ識別情報とユーザBのユーザ識別情報は、S01にて共用課金サーバ20に送信されてきた情報であってもよいし、S09にて共用課金サーバ20に送信されてきた情報であってもよい。
別の例として、複合機14Aが共用課金サーバ20にアクセスできる場合、複合機14Aは、ユーザBへの複合機14Aの貸し出しの許可を共用課金サーバ20に依頼してもよい(S11)。その依頼を示す情報と、課金ID発行部38によって発行された課金IDが、複合機14Aから共用課金サーバ20に送信される。共用課金サーバ20の登録部62は、複合機14Aからの依頼を受け付けて、課金IDと、ユーザAのユーザ識別情報と、ユーザBのユーザ識別情報と、「管理外のユーザに複合機14Aを貸し出す」という商品を示す商品情報とを対応付けて記憶装置54に記憶させることで、これらの情報を共用課金サーバ20に登録する(S10)。ユーザAのユーザ識別情報とユーザBのユーザ識別情報は、S01にて共用課金サーバ20に送信されてきた情報である。ユーザAのユーザ識別情報とユーザBのユーザ識別情報が、複合機14Aから共用課金サーバ20に送信されてきてもよい。
次に、共用課金サーバ20の通知部66は、上記の「管理外のユーザに複合機14Aを貸し出す」という商品が共用課金サーバ20に登録されたことをユーザBに通知する(S12)。例えば、通知部66は、S01にて共用課金サーバ20にアクセスした端末装置18Bに、上記の商品が共用課金サーバ20に登録されたことを示す情報を送信する。端末装置18BのUIの表示装置には、当該情報が表示される。例えば、商品IDや商品の名称や内容が表示される。また、商品の金額が表示されてもよい。
ユーザBが、端末装置18BのUIを操作して、「管理外のユーザに複合機14Aを貸し出す」という商品の仮購入を指示する(S13)。その指示を示す情報は、端末装置18Bから共用課金サーバ20に送信される。
共用課金サーバ20の通知部66は、商品の仮購入の指示を示す情報を端末装置18Bから受信すると、「管理外のユーザに複合機14Aを貸し出す」という商品についての課金IDをユーザBに通知する(S14)。例えば、通知部66は、管理IDを端末装置18Bに送信する。なお、仮購入の時点では、料金は発生しなくてもよいし、仮購入自体の料金が発生してもよい。
ユーザBは、共用課金サーバ20から通知されてきた課金IDを受け取る(S15)。例えば、管理IDが共用課金サーバ20から端末装置18Bに送信されて、端末装置18BのUIの表示装置に表示される。
以下、図7を参照して、課金IDを用いて複合機14Aを利用するときの処理について説明する。図7は、課金IDを用いて複合機14Aを利用するときの処理を示すシーケンス図である。ここでは一例として、ユーザBが課金IDを用いて複合機14Aを利用するときの処理について説明する。
まず、ユーザBは、課金IDを複合機14Aに入力する(S20)。例えば、ユーザBは、複合機14AのUIを操作することで、課金IDを複合機14Aに入力する。複合機14Aに設けられている読取装置によって課金IDが読み取られてもよい。例えば、課金IDを表すバーコードや2次元コードが生成されてユーザBに通知されている場合、バーコードや2次元コードが読取装置によって読み取られることで、課金IDが複合機14Aに入力される。
課金IDが複合機14Aに入力されると、複合機14Aの認証部36は、入力された課金IDの有効性を判断する(S21)。例えば、入力された課金IDと同じ課金IDが、記憶装置26に記憶されている場合、認証部36は、入力された課金IDは有効であると判断する。課金IDに有効期間が設定されている場合において、課金IDが複合機14Aに入力された日時が、その有効期間内の日時である場合、認証部36は、入力された課金IDは有効であると判断する。課金IDが複合機14Aに入力された日時が、有効期間内の日時ではない場合、認証部36は、入力された課金IDは無効であると判断する。また、入力された課金IDと同じ課金IDが、記憶装置26に記憶されていない場合、認証部36は、入力された課金IDは無効であると判断する。
入力された課金IDが有効である場合、S22以降の処理が実行される。入力された課金IDが無効である場合、S22以降の処理は実行されない。
入力された課金IDが有効である場合、認証部36は、入力された課金IDと同じ課金IDに対応付けられて記憶装置26に記憶されているユーザ識別情報と課金設定情報とを記憶装置26から読み出す。このユーザ識別情報は、複合機14Aを貸し出すユーザAのユーザ識別情報、つまり、課金IDを発行する権限を有するユーザAのユーザ識別情報である。認証部36は、このユーザ識別情報を参照することで、課金IDを発行する権限を有するユーザAを認識する。
課金設定情報に含まれている許可通知設定情報が有効を示している場合、複合機14Aの通知部48は、課金IDに対応付けられているユーザ識別情報が示すユーザAに、管理外のユーザによって複合機14Aが利用されることを通知する(S22)。例えば、通知部48は、ユーザAの端末装置18Aに、管理外のユーザによって複合機14Aが利用されることを示す情報を送信する。
ユーザAは、複合機14Aからの通知を受け取る(S23)。例えば、管理外のユーザによって複合機14Aが利用されることを示す情報が、端末装置18AのUIの表示装置に表示される。
ユーザAは、管理外のユーザによって複合機14Aが利用されることを許可すると判断した場合、許可を示す情報を複合機14Aに通知する(S24)。例えば、ユーザAが、端末装置18Aを用いて、管理外のユーザによって複合機14Aが利用されることを許可すると、端末装置18Aは、許可を示す情報を複合機14Aに送信する。ユーザAが、管理外のユーザによって複合機14Aが利用されることを許可しない場合、端末装置18Aは、許可しないことを示す情報を複合機14Aに送信してもよいし、何も情報を複合機14Aに送信しなくてもよい。
複合機14Aの課金算出部44は、許可を示す情報を端末装置18Aから受信すると、課金IDを用いた課金処理を開始する(S25)。以降、複合機14Aの認証部36は、課金IDを用いた複合機14Aの利用をユーザBに許可する。
複合機14Aが、許可しないことを示す情報を端末装置18Aから受信すると、認証部36は、課金IDを用いた複合機14Aの利用をユーザBに許可しない。この場合、以降の処理は実行されない。また、管理外のユーザによって複合機14Aが利用されることをユーザAに通知した時点から、予め定められた時間が経過しても、複合機14Aが、許可を示す情報を受信しない場合、認証部36は、課金IDを用いた複合機14Aの利用をユーザBに許可しなくてもよい。
課金IDが有効である場合において、課金設定情報に含まれている許可通知設定情報が無効を示している場合、S22~S24の処理は実行されず、課金算出部44は、課金IDを用いた課金処理を開始する(S25)。
課金IDを用いた複合機14Aの利用が許可された場合、ユーザBは、複合機14AのUI24を操作して、ジョブの実行を複合機14Aに指示する(S26)。ユーザBは、端末装置18Bを操作して、ジョブの実行を複合機14Aに指示してもよい。
複合機14Aの課金算出部44は、実行対象のジョブに基づいて、ジョブに用いられる資源の利用量を算出する(S27)。例えば、実行対象のジョブがコピージョブである場合、コピージョブに用いられる資源は、用紙である。この場合、課金算出部44は、コピーの枚数を算出する。
また、課金算出部44は、課金IDに対応付けられている課金テーブルに基づいて、ジョブを実行した場合にユーザBに課金される料金を算出する。
複合機14Aの通知部48は、入力された課金IDと算出された料金とを、課金IDを発行する権限を有するユーザAに通知する(S28)。例えば、通知部48は、入力された課金IDと算出された料金を示す情報とを、ユーザAの端末装置18Aに送信する。
ユーザAは、複合機14Aからの通知を受け取る(S29)。例えば、課金IDと算出された料金を示す情報とが、端末装置18AのUIの表示装置に表示される。
ユーザAは、課金IDと料金とを参照して、管理外のユーザが指示したジョブの実行を許可するか否かを判断する。
ユーザAは、管理外のユーザが指示したジョブの実行を許可すると判断した場合、許可を示す情報を複合機14Aに通知する(S30)。例えば、ユーザAが、端末装置18Aを用いて、管理外のユーザによって複合機14Aが利用されることを許可すると、端末装置18Aは、許可を示す情報を複合機14Aに送信する。ユーザAが、管理外のユーザによって複合機14Aが利用されることを許可しない場合、端末装置18Aは、許可しないことを示す情報を複合機14Aに送信してもよいし、何も情報を複合機14Aに送信しなくてもよい。
複合機14Aが、許可しない情報を端末装置18Aから受信すると、認証部36は、課金IDを用いた複合機14Aの利用をユーザBに許可しない。この場合、以降の処理は実行されない。また、課金IDと料金とがユーザAに通知した時点から、予め定められた時間が経過しても、複合機14Aが、許可を示す情報を受信しない場合、認証部36は、課金IDを用いた複合機14Aの利用をユーザBに許可しなくてもよい。
複合機14Aの通知部48は、許可を示す情報を端末装置18Aから受信すると、ジョブに用いられる資源の利用量を示す情報を、UI24の表示装置に表示させる(S31)。ユーザBは、その利用量を確認する(S32)。
ユーザBがUI24を操作してジョブの実行を指示すると、ジョブ実行部42は、ユーザBによって指示されたジョブを実行する(S33)。課金算出部44は、当該ジョブが実行されたことで発生した最終的な料金を算出する(S34)。
許可通知設定情報が無効を示している場合、S28~S30の処理は実行されず、処理はS31に移行する。
なお、S27~S32の処理は実行されなくてもよい。この場合、S26にてユーザBがジョブの実行を指示すると、ジョブ実行部42は、当該ジョブを実行し(S33)、課金算出部44は、当該ジョブが実行されたことで発生した最終的な料金を算出する(S34)。
複合機14Aに入力された課金IDに上限情報が対応付けられている場合、複合機14Aの認証部36は、当該上限情報が示す上限に限定して、複合機14Aの利用をユーザBに許可してもよい。例えば、コピーの枚数の上限が100枚に設定されて、上限の枚数である100枚を示す上限情報が課金IDに対応付けられている場合、認証部36は、100枚までの利用をユーザBに許可する。実行されるジョブがコピージョブである場合、100枚までコピーすることが許可される。
複合機14Aに入力された課金IDに機能情報が対応付けられている場合、認証部36は、当該機能情報が示す機能に限定して、複合機14Aの利用をユーザBに許可してもよい。例えば、モノクロコピーを示す機能情報が課金IDに対応付けられている場合、認証部36は、モノクロコピーの実行をユーザBに許可する。ユーザBは、複合機14Aにてモノクロコピーのみを利用することが許可される。
また、ユーザBが利用可能なお金が共用課金サーバ20に入金されて管理されている場合、認証部36は、共用課金サーバ20に入金されているお金によって、利用量に対応する料金を支払うことが可能であるか否かを判断してもよい。つまり、認証部36は、利用量に対応する料金が、共用課金サーバ20に入金されているユーザBのお金以下であるか否かを判断してもよい。例えば、ユーザBのユーザ識別情報と、ユーザBが利用可能なお金を示す情報とが対応付けられて共用課金サーバ20に記憶されている。ユーザBが、複合機14AのUIを操作して、ユーザBのユーザ識別情報を複合機14Aに入力すると、認証部36は、ユーザBのユーザ識別情報に対応付けられているお金を示す情報を参照することで、利用量に対応する料金が、ユーザBのお金以下であるか否かを判断する。利用量に対応する料金が、共用課金サーバ20に入金されているユーザBのお金以下である場合、認証部36は、複合機14Aの利用をユーザBに許可する。利用量に対応する料金が、共用課金サーバ20に入金されているユーザBのお金を超える場合、認証部36は、複合機14Aの利用をユーザBに許可しない。
ジョブの実行が完了すると、課金算出部44は、資源の利用量を示す情報と、複合機14Aを貸し出したユーザAのユーザ識別情報と、課金IDとを対応付けて、これらの情報を履歴情報として記憶装置26に記憶させる(S35)。
ユーザグループ10Aに属する専用課金サーバ16Aは、複合機14Aを貸し出したユーザAに対して、課金算出部44によって算出された料金を課金してもよい。つまり、実際に複合機14Aを利用したユーザはユーザBであるが、ユーザBに複合機14Aを貸し出したユーザAを、複合機14Aを利用したユーザであるとみなして、専用課金サーバ16Aは、ユーザAに対して料金を課金する。専用課金サーバ16Aは決済処理部を含み、当該決済処理部は、複合機14Aが利用された場合に、複合機14Aを利用したユーザに対して決済処理を行う。当該決済処理部は、専用課金サーバ16Aに入金されているお金を用いて決済してもよいし、ユーザAの端末装置18Aに決済を促す情報(つまり支払いを促す情報)を通知してもよいし、ユーザAに請求書を送ってもよい。なお、ユーザAに対して料金が課金された場合であっても、ユーザAとユーザBとの間で決済処理が行われるので、ユーザAは、ユーザBが複合機14Aを利用したことで発生した料金の支払いを受けることができる。
複合機14Aの通知部48は、ユーザBが複合機14Aを利用したことで発生した料金をユーザAに通知する(S36)。例えば、通知部48は、料金を示す情報をユーザAの端末装置18Aに送信する。このとき、通知部48は、「管理外のユーザに複合機14Aを貸し出す」という商品を特定するための情報(例えば課金IDや商品ID)を端末装置18Aに送信する。
ユーザAは、複合機14Aからの通知を受け取る(S37)。例えば、上記の商品の料金を示す情報が、端末装置18AのUIの表示装置に表示される。
ユーザAが、端末装置18Aを操作して、「管理外のユーザに複合機14Aを貸し出す」という商品の料金を共用課金サーバ20に通知することを指示すると、端末装置18Aは、当該料金を示す情報を共用課金サーバ20に送信する(S38)。このとき、端末装置18Aは、「管理外のユーザに複合機14Aを貸し出す」という商品を特定するための情報を共用課金サーバ20に送信する。
共用課金サーバ20の決済処理部64は、料金を示す情報を端末装置18Aから受信すると、ユーザAとユーザBとの間で決済処理を行う(S39)。決済処理部64は、「管理外のユーザに複合機14Aを貸し出す」という商品を特定するための情報を端末装置18Aから受信し、「管理外のユーザに複合機14Aを貸し出す」という商品に対応付けて共用課金サーバ20に登録されているユーザAとユーザBを特定し、ユーザAとユーザBとの間で決済処理を行う。つまり、決済処理部64は、ユーザBがユーザAに料金を支払う決済処理を行う。例えば、共用課金サーバ20にてユーザAのお金とユーザBのお金とが管理されている場合、決済処理部64は、共用課金サーバ20にて管理されているユーザBのお金によってユーザAに料金を支払う。なお、図6に示されているS10にて、上記の商品とユーザAとユーザBとが対応付けられて、共用課金サーバ20に登録されている。
決済処理部64は、ユーザAが属するユーザグループ10A(例えば会社A)とユーザBが属するユーザグループ10B(例えば会社B)との間で決済処理を行ってもよい。
複合機14Aが共用課金サーバ20にアクセスできる場合、複合機14Aの通知部48は、ユーザBが複合機14Aを利用したことで発生した料金を示す情報を、共用課金サーバ20に送信してもよい(S40)。このとき、通知部48は、「管理外のユーザに複合機14Aを貸し出す」という商品を特定するための情報(例えば課金IDや商品ID)を共用課金サーバ20に送信する。共用課金サーバ20では、S39の処理が実行される。
以下、変形例について説明する。
(変形例1)
資源の上限を示す上限情報が課金IDに対応付けられて複合機14Aに記憶されている場合に、ユーザBが、その上限を超える量の資源を複合機14Aにて利用しても、認証部36は、複合機14Aの利用をユーザBに許可し、ジョブ実行部42は、ユーザBによって指示されたジョブを実行してもよい。この場合、複合機14Aの通知部48は、専用課金サーバ16Bに、超過分の量を示す情報を送信する。専用課金サーバ16Bの決済処理部は、その超過分の料金をユーザBに課金してもよい。なお、S39にて、超過分の料金についても決済されている場合、専用課金サーバ16BはユーザBに課金しなくてもよい。
例えば、ユーザグループ10Aとユーザグループ10Bとが、同じ上位グループ(例えば会社)に属する互いに異なる下位グループ(例えば部門)である場合、複合機14Aと専用課金サーバ16Bとは、LAN(例えば社内LAN)等によって互いに通信することができる場合がある。この場合、複合機14Aは、超過分の量を示す情報を専用課金サーバ16Bに送信する。
(変形例2)
複合機14Aの課金ID発行部38は、ユーザBによる複合機14Bの利用権限に応じた課金IDを発行してもよい。この場合、課金ID発行部38は、ユーザBによる複合機14Bの利用権限を示す情報を課金IDに対応付けて記憶装置26に記憶させる。
例えば、専用課金サーバ16Bには、ユーザBによる複合機14Bの利用権限を示す情報が記憶されている。複合機14Aの課金ID発行部38は、ユーザBによる複合機14Bの利用権限を示す情報を専用課金サーバ16Bから取得し、その利用権限を示す情報を課金IDに対応付けて記憶装置26に記憶させる。
例えば、ユーザグループ10Aとユーザグループ10Bとが、同じ上位グループに属している場合、複合機14Aと専用課金サーバ16Bとは、LAN等によって互いに通信することができる場合がある。この場合、複合機14Aの課金ID発行部38は、ユーザBによる複合機14Bの利用権限を示す情報を専用課金サーバ16Bから取得する。
課金IDを用いて複合機14Aが利用される場合に、複合機14Aの認証部36は、ユーザBによる複合機14Bの利用権限に応じた機能を複合機14Aにて利用することをユーザBに許可し、当該利用権限を越える複合機14Aの利用を禁止する。
例えば、複合機14BにてユーザBに利用が許可されている用紙の残り枚数が10枚である場合、用紙の残り枚数が10枚であることを示す情報が、利用権限を示す情報に含まれて、課金IDに対応付けられて記憶装置26に記憶される。この場合、複合機14Aの認証部36は、複合機14AにてユーザBが利用可能な用紙の枚数を10枚に制限する。つまり、複合機14Aの認証部36は、複合機14Aにて用紙を10枚まで利用することをユーザBに許可し、10枚を超える枚数の利用を禁止する。
また、複合機14Bにてモノクロコピーを利用することがユーザBに許可されており、ユーザBがカラーコピーを利用することが禁止されている場合、モノクロコピーが許可され、カラーコピーが禁止されていることを示す情報が、利用権限を示す情報に含まれて、課金IDに対応付けられて記憶装置26に記憶される。この場合、複合機14Aの認証部36は、複合機14AにてユーザBが利用可能なコピーをモノクロコピーに制限する。つまり、複合機14Aの認証部36は、複合機14Aにてモノクロコピーを実行することをユーザBに許可し、カラーコピーを実行することを禁止する。
(変形例3)
複合機14Aの課金ID発行部38は、課金IDを発行するときに、複合機14Aの設定内容を示す装置設定情報を課金IDに対応付けて記憶装置26に記憶させてもよい。複合機14Aの設定内容は、例えば、用紙サイズの設定内容や、スキャナの解像度の設定内容や、プリントの濃度の設定内容や、プリントの明るさの設定内容、プリントの色味の設定内容や、カラープリント又はモノクロプリントの利用や、カラーコピー又はモノクロコピーの利用等である。これらの設定内容は、複合機14Aを貸し出すユーザAによって指定される。
複合機14Aの認証部36は、課金IDを用いて複合機14Aが利用されるとき、当該課金IDに対応付けられている設定内容での利用をユーザBに許可し、ユーザBが複合機14Aの設定内容を変更することを禁止する。例えば、認証部36は、複合機14Aに入力された課金IDを受け付けると、当該課金IDに対応付けられている設定内容を複合機14Aに設定する。複合機14Aに既に設定されている設定内容が、課金IDに対応付けられている設定内容と異なる場合、認証部36は、複合機14Aの設定内容を、課金IDに対応付けられている設定内容に変更する。
例えば、モノクロプリントの利用が設定されている場合、複合機14Aの認証部36は、複合機14Aにてモノクロプリントを実行することをユーザBに許可し、カラープリントを実行することを禁止する。
なお、課金IDを表すバーコードや2次元コード(例えばQRコード(登録商標))を発行することができるときのみ、課金ID発行部38は、課金IDを発行してもよい。この場合、課金IDを表すバーコードや2次元コードが、複合機14Aに設けられている読取装置によって読み取られると、複合機14Aの認証部36は、当該課金IDに対応付けられている設定内容での利用をユーザBに許可し、ユーザBが複合機14Aの設定内容を変更することを禁止する。
(変形例4)
複合機14Aの認証部36は、ユーザBが課金IDを用いて複合機14Aを利用した分、ユーザBによる複合機14Bの利用を制限してもよい。
例えば、専用課金サーバ16Bには、ユーザBによって利用が許可される資源の上限を示す上限情報が記憶されている。ユーザグループ10Aとユーザグループ10Bとが、同じ上位グループに属している場合、複合機14Aと専用課金サーバ16Bとは、LAN等によって互いに通信することができる場合がある。この場合において、ユーザBが課金IDを用いて複合機14Aを利用すると、複合機14Aの通知部48は、その利用量を示す情報を専用課金サーバ16Bに送信する。専用課金サーバ16Bでは、上限情報が示す上限からその利用量が減算される。ユーザBは、上限から利用量が減算された後の量だけ、複合機14Bにて資源を利用することが許可される。
具体例を挙げて説明すると、ユーザBが、課金IDを用いて複合機14Aにて10枚プリントすると、ユーザBが複合機14Bにて利用することが許可されるプリントの枚数が10枚減る。
上述した実施形態及び変形例では、ユーザAが複合機14AをユーザBに貸し出し、ユーザBが課金IDを用いて複合機14Aを利用する場面を想定している。ユーザBが複合機14BをユーザAに貸し出し、ユーザAが課金IDを用いて複合機14Bを利用する場合も、ユーザAが複合機14AをユーザBに貸し出し、ユーザBが課金IDを用いて複合機14Aを利用する場合と同様の処理が実行される。
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。