JP7334391B2 - 飲料を容器に充填するための飲料処理システムおよび方法 - Google Patents

飲料を容器に充填するための飲料処理システムおよび方法 Download PDF

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Description

本発明は、請求項1および請求項12の前文の特徴をそれぞれ有する、飲料を容器に充填するための飲料処理システムおよび方法に関する。
飲料処理システムでは、既製のシロップが、通常、完成飲料を形成するためにあるブリックス含有量になるまで水で希釈され、二酸化炭素を添加することによって当該の種類に特有の二酸化炭素含有量になるまで炭酸化される。これは通常、充填機の上流で行われ、次に、充填機によって、混合済みの炭酸化された飲料が容器に充填される。
充填機は、例えば、容器受容部を有するカルーセルを備え、容器受容部のそれぞれは、移送(「搬送」ともいう)中に混合済みの炭酸化された飲料を容器に充填するために、充填バルブに関連付けられる。その後、飲料が充填された容器は、閉栓機に移送され、閉栓具がそれぞれ適用される。
飲料のより適応性の高い充填プロセスを可能にするために、飲料の少なくとも2種類の構成要素が充填バルブを使用して充填される充填機が知られている。この目的のために、充填機は、飲料を容器に充填するための複数の充填バルブを備え、充填バルブはそれぞれ、少なくとも2種類の構成要素で作られた飲料を容器の1つに充填するための充填装置を有するように構成される。
例えば、各充填バルブは、それぞれの充填バルブに組み込まれた充填部材であって、液体製品の主流と既製のシロップの計量供給流とが入る充填部材を有する混合装置も備え得る。充填部材内の液体製品は、計量供給流によって移動させられ、その場合、定量供給される計量供給流の量が、混合装置の流量計によって記録される。
そこでの問題点は、最終的な飲料が容器内にのみ存在するため、充填プロセス自体の間に信頼性が高く満足のいく品質管理が可能ではないことである。容器をランダムにテストすることだけが知られており、不良飲料の検出は時間的に遅れてしか可能ではなく、したがって、修正までに大量の不良飲料が生産されて充填される。
したがって、本発明の目的は、充填機の充填バルブがそれぞれ少なくとも2種類の構成要素の充填装置で形成された飲料処理システムのために、容器に充填された飲料の信頼性が高い迅速な品質管理を提供することである。
この目的を満たすために、本発明は、請求項1の特徴を有する飲料処理システムを提供する。本発明の好適な実施形態は、従属請求項に記載されている。
飲料処理システムが、容器に充填された飲料の品質管理のためのガス分析装置を備えることにより、容器の頭部領域から吸い込まれたガスをその組成に関して分析することが可能であり、その場合、少なくとも1つのガス分析装置はそれぞれ、飲料が充填された容器の頭部領域からガスを吸引するためのガス吸引装置と、吸引されたガスを分析するための分析器とを備える。本発明者は、広範な調査において、吸引されたガスの分析された組成から、それぞれの容器に充填された飲料の品質に関する結論を引き出すことが可能であることを発見した。したがって、結果として、ガス分析装置によって、容器に充填された飲料の信頼性の高い迅速な品質管理を行うことが可能である。
飲料処理システムは、さらなる容器処理機、特に、容器製造機、リンサ、容器検査機、ラベル貼り機、直接印刷機、梱包機、および/またはパッケージ制御機を備え得る。
飲料は、特にソフトドリンク、フレーバーウォーター、または茶ベースの飲料を意味し得る。しかしながら、混合ビール飲料、または1:20から1:2の混合比を有する、主要製品および追加の液体成分からなるあらゆる飲料も考えられる。容器は、飲料を製造業者から最終消費者に移送するために提供され得る。
容器は、特に、プラスチックボトル、ガラスボトル、缶、および/またはチューブであり得る。プラスチックボトルは、特にPET、PEN、HD-PE、またはPPボトルであり得る。プラスチックボトルはまた、主成分がサトウキビ、小麦、またはトウモロコシなどの再生可能な原材料で作られた生分解性飲料ボトルであり得る。
充填機は、充填ステーションが配置されたカルーセルを備え得、各充填ステーションは、充填バルブの1つに関連付けられる。充填ステーションはそれぞれ、充填プロセス中に容器を受け取って移送するための容器受容部で構成され得る。充填バルブはそれぞれ、少なくとも2種類の構成要素から構成される飲料を混合するための混合装置を用いて構成されると考えられる。混合装置は、例えば、それぞれの充填バルブの充填部材を備え得る。混合装置は、好ましくは、少なくとも2種類の構成要素を混合するように構成されたチャンバを備え得る。例えば、チャンバは、少なくとも2種類の構成要素のための少なくとも2つの入口と、充填される混合された飲料のための1つの出口とを備え得る。少なくとも2種類の構成要素の一方は、製品、例えば、部分的に予混合された飲料または水の主流であり得る。水は、非炭酸水または炭酸水であり得る。ただし、主流が茶またはビールなどの製品の基本的な構成要素であることも考えられる。少なくとも2種類の構成要素のもう一方は、既製のシロップの流入であり得る。
あるいは、少なくとも2種類の構成要素が、非混合状態で連続してまたは同時に容器に充填され、そこだけで混合されることも考えられる。
閉栓機は、カルーセルであって、その上に配置された容器受容部と、それぞれに関連するキャッピングヘッドとを有するカルーセルを備え得る。閉栓機は、特に、例えば王冠、ねじ式閉栓具、またはコルクなどの閉栓具で容器を閉栓するように構成され得る。
コンベヤは、カルーセルまたはリニアコンベヤとして構成され得る。コンベヤは、充填機のカルーセルまたは閉栓機のカルーセルであると考えられる。同様に、コンベヤが充填機および閉栓機から分離されることも考えられる。
飲料処理システムは、充填機、閉栓機、および/またはコンベヤを制御するための制御装置を備え得る。制御装置は、マイクロコントローラ、メモリ、ネットワークインターフェース、充填機、閉栓機、および/またはコンベヤへのインターフェース、スクリーンなどの表示装置、ならびにキーボードなどの入力装置などを備え得る。
分析器は、ガスクロマトグラフ、イオン移動度分光計(IMS)、および/または質量分析計を備え得る。ガスクロマトグラフは、物質を分離するためのさまざまなコーティングを有する加熱または非加熱キャピラリまたはマルチキャピラリカラムと、例えば、キャリアガスとしての窒素とで構成され得る。吸引されたガスの成分を分離するための温度プロファイルも考えられる。質量分析計は、イオン化粒子を生成するためのイオン化源、電界内のイオン化粒子を、それらの電荷もしくは質量に応じて分離するための電極、および/または分離されたイオン化粒子を検出するための検出器を備え得る。イオン移動度分光計を個別に使用すること、または分析器としてのガスクロマトグラフと結合されたイオン移動度分光計を使用することも考えられる。イオン移動度分光計は、例えば、イオン化源、質量およびサイズに応じて分子を分離するための例えば窒素である不活性ガスを伴う電界、および/または検出器を含み得る。結果として、頭部領域から吸引されたガスの組成は、特に確実かつ迅速に測定され得る。
ガス分析装置は、移動ガス(押出用ガス)を使用して、頭部領域に存在する飲料のガス状成分をガス吸引装置に向かって移動させるために、飲料が充填された容器の頭部領域に移動ガスを吹き込むためのノズルを備え得る。結果として、頭部領域から特に大量のガスを吸引し得、これにより、吸引されたガスの分析がさらに確実に機能する。例えば、ノズルは、吸引プロセス中に、飲料が充填された容器のネック仕上げ部分に向けられる管端であり得る。ガス分析装置は、特に、移動ガス用の供給部および/またはポンプを備え得る。例えば、移動ガスは、好ましくは、精製空気または窒素であり得る。
ノズルおよびガス吸引装置は、搬送方向に連続して配置され得る。この場合、移動ガスは、容器が下流のガス吸引装置に対してまだ完全に適所にないときに、ノズルを使用して早くも頭部領域に吹き込まれ得る。結果として、頭部領域とガス吸引装置との間の周囲空気は、ガスが頭部領域から吸引される前に移動させられる。結果として、吸引プロセス中に吸い込まれる周囲空気が少なくなり、頭部領域からのガスの分析がさらに正確になる。ノズルは、好ましくは、ガス吸引装置の上流の、搬送方向とは反対の方向に配置され得る。「搬送方向」という用語は、現在、飲料処理システムを通る容器の流れの搬送方向を意味し得る。特に、コンベヤまたは充填機の搬送方向が意味され得る。
ガス吸引装置は、特にホースまたは管接続によって分析器に接続されるガス吸引管を備え得る。結果として、ガス吸引装置は、特に簡単な方法で構造化され得る。
ガス分析装置は、充填機と閉栓機との間でコンベヤに配置され得る。その結果、分析器に関する手間およびコストが特に小さくなる。ガス分析装置および/または制御装置が、特定の容器の吸引されたガスの分析と特定の充填バルブとを関連付けるように構成されることが考えられる。例えば、充填機からガス分析装置までの移送経路の長さおよび容器の移送速度から、どの充填バルブが特定の容器を充填するために使用されたかが判定され得る。
ガス分析装置が充填機械に配置されることも考えられる。
例えば、複数のガス分析装置が存在し得、複数のガス分析装置はそれぞれ、充填バルブの1つに関連付けられる。結果として、特に、頭部領域からのガスと混合する周囲空気が少量となり、その結果、分析がさらに正確になる。
充填バルブはそれぞれ、ガス吸引装置の少なくとも一部を形成する戻りガス管を備え得る。結果として、充填プロセス中に戻りガス管を通って移動した容器内のガスは、特に簡単な方法で分析に使用され得る。
さらに、回転式分配器が、好ましくは、回転式分配器によって、移動または吸引されるガスをそれぞれ分析装置に送るために充填機に配置され得、これにより、多くの充填ステーションが、1つまたは複数の分析装置に統合され得る。液体の意図しない侵入から保護するために、分析器は、ガス吸引装置、特に吸引ダクトに1つまたは複数のフィルタ、例えばストレーナまたは湿分分離器を備え得る。
少なくとも1つのガス分析装置はそれぞれ、吸引されたガスの分析を評価するための評価ユニットをさらに備え得る。結果として、評価を特に迅速に実行し得、これにより、不良飲料の廃棄が少なくなる。評価ユニットは、例えば、マイクロコントローラ、メモリ、ネットワークインターフェース、分析器へのインターフェース、制御装置へのインターフェース、スクリーンなどの表示装置、およびキーボードなどの入力装置などを備え得る。評価ユニットが飲料処理システムの制御装置に組み込まれることも考えられる。
評価ユニットは、充填された飲料の混合比に関する吸引されたガスの分析から結論を引き出すように構成され得る。例えば、吸引されたガス中の物質の濃度から充填された飲料中の物質のそれぞれの濃度を求め得る曲線関数、測定曲線、および/または式が、評価ユニットに記憶され得る。物質は、化合物および/または化学元素であり得る。
この目的を満たすために、本発明は、請求項12の特徴を有する飲料処理方法をさらに提供する。本発明の好適な実施形態は、従属請求項に記載されている。
容器に充填された飲料の品質が、少なくとも1つのガス分析装置を使用して保証され、ガスが、少なくとも1つのガス分析装置のガス吸引装置を使用して、飲料が充填された容器の頭部領域から吸引され、分析器を使用して分析されることにより、容器の頭部領域から吸引されたガスの組成を分析することが可能である。広範な調査において、本発明者は、吸引されたガスの分析された組成が、それぞれの容器に充填された飲料の品質に関する結論を引き出すためにも使用され得ることを立証した。したがって、結果として、ガス分析装置によって、容器に充填された飲料の信頼性の高い迅速な品質管理を行うことが可能である。
「品質管理」は、現在、飲料の組成、特に実際の混合比が、充填機械の個々の混合または充填バルブ以降において、製造所で検出されることを意味すると理解され得る。
飲料は少なくとも2種類の構成要素から充填バルブの混合装置で混合されると考えられる。
飲料処理方法は、好ましくは、ガスの分析の閉制御ループと、混合装置による飲料の混合とを含む。例えば、動作中、混合比を調整する必要があることが判定され得、その結果、混合物の所定の目標値が再び得られるように混合物が調整される。
分析に基づく特定のガス分析データは、充填された容器に印刷するために下流の印刷装置に利用可能になると考えられる。このようにして、実際に充填された飲料の容器内容物に、個別識別が適用される。
分析は、そこでは飲料に限定されるものではなく、分析データと充填バルブとの関連付けも意味し得る。これは、好適には、冗長性を達成する。なぜなら、例えば、充填機械は、第1のバルブを使用して第3の飲料を生成するためにより高いレベルのコントローラからコマンドを受信するからである。飲料処理方法の助けを借りて、コマンドの正しい実行を確認することが可能である。
分析は、好適には、ERPシステムのモジュールとして適する。それにより、例えば、個別の飲料が正常に例えば個別の容器に充填されており、すでに梱包センタ/顧客への途上にあることが判定され得る。
飲料処理方法は、特に請求項1~11のうちの1つに従って、上記の飲料処理システムを用いて実行され得る。飲料処理方法は、同様に、特に、飲料処理システムの状況で個別にまたはランダムな組み合わせで前述された特徴を含み得る。
ガス分析装置のノズルが、飲料が充填された容器の頭部領域に移動ガスを吹き込み、これにより頭部領域内の飲料のガス状部分をガス吸引装置に向かって移動させるために使用されることが考えられる。結果として、頭部領域から特に大量のガスを吸引し得、これにより、吸引されたガスの分析がさらに確実に機能する。
本発明のさらなる特徴および利点を、図示実施形態を参照して以下でより詳細に説明する。
飲料処理システムの、本発明による実施形態を概略上面図で示している。 コンベヤおよびガス分析装置の詳細な側面図ならびに図1からの制御装置の概略図を示している。 充填機の詳細を示す、飲料処理システムの、本発明による代替の実施形態を示している。
図1は、飲料処理システム1の、本発明による実施形態を概略上面図で示している。飲料処理システム1は、飲料を混合して容器2に充填するための複数の充填バルブ31を有する充填機3と、充填された容器2を閉栓するための閉栓機4とを備えることが見られ得る。さらに、容器2を充填機3から閉栓機4に移送するためのコンベヤ5が見られ得、コンベヤ5には、ガス分析装置6が配置されている。容器に充填された混合飲料の品質が低すぎる場合、容器2は、任意選択で、トラックスイッチ7を用いて排出され得る。例えば機械制御装置として現在構成されている制御装置8がまた、制御のために充填機3、ガス分析装置6、7、および閉栓機4に接続されているのが見られ得る。
充填機3が、容器2を搬送方向Rに移送する回転カルーセルとして構成されていることも見られ得る。充填バルブ31は、現在概略的に示されているだけの容器受容部に対応して充填機3に適宜配置され、これにより、入口スターホイール9から到着する容器2は、容器受容部に受け入れられ、そこで、移送されている間に充填バルブ31によって充填される。
充填バルブ31はそれぞれ、少なくとも2種類の構成要素から飲料を混合するための混合装置31aと、混合された飲料を容器に充填するための充填装置31bとで構成される。結果として、飲料の少なくとも2種類の構成要素は、充填機3に供給され、充填バルブ31内の混合装置31aのみによって混合され得る。これは、充填される飲料のより適応性の高い混合を可能にする。例えば、少なくとも2種類の構成要素は、水(純粋な水、または混合済みシロップとわずかに部分的に混合された水)の主流と、混合済みシロップの計量供給流とである。結果として、飲料は、充填機3で正確にかつ適応性の高い状態で定量供給され得る。
閉栓機4もまた、現在、閉栓プロセス中に容器2を搬送方向Rに移送するために容器受容部が周方向に配置されたカルーセルを備える。さらに、閉栓機4は、例えば王冠、スクリューキャップ、および/またはコルクを容器2に提供するために、容器受容部に対応して配置された閉栓ヘッドを備える。
充填機3で混合および充填された飲料の十分な品質を保証するために、ガス分析装置6が、充填機3と閉栓機4との間のコンベヤ5に配置されている。これについて以下に説明する。
図2は、図1から、コンベヤ5およびガス分析装置6の詳細な側面図ならびに制御装置8の概略図を示している。
飲料2bが充填された容器2は、コンベヤ5上に直立して搬送方向Rに移送され、そこで、ガス分析装置6を通過するように導かれることが見られ得る。
ガス分析装置6は、飲料2bが充填された容器2の頭部領域2aからガスを吸引するためのガス吸引装置61と、吸引されたガスを分析するための分析器62とを備える。分析器62は、現在、例えば質量分析計として構成されているが、ガスクロマトグラフ、イオン移動度分光計、またはこのような分析装置の任意の組み合わせも考えられる。これは、ガス中の化合物および/または化学元素の化学組成を測定することを可能にする。
ガス分析装置6は、飲料が充填された容器2の頭部領域2aに移動ガスを吹き込むためのノズル63を備えることも見られ得る。移動ガスを吹き込むことによって、頭部領域2aに存在する飲料2bのガス状部分が、ガス吸引装置61に向かって移動させられる。ノズル63には、圧縮空気ユニット64から精製圧縮空気または窒素が供給される。ノズル63およびガス吸引装置61は、搬送方向Rに連続して配置されており、その結果として、ガス吸引装置61が頭部領域2aからガスを吸引する前でも、吹き込みプロセスを開始し得ることも見られ得るこれは、周囲空気が分析器62に吸い込まれることを防止する。
ガス吸引装置61が、ホース接続によって分析器62に接続されたガス吸引管を備えることも見られ得る。ガスは、これを通って頭部領域2aから分析器62に送られる。
さらに、ガス分析装置6は、充填された容器2の頭部領域2aからのガスの正確な組成を測定する評価ユニット65を備える。例えば、飲料2bの組成に関する結論をガスの組成から引き出し得る測定曲線が、評価ユニットに記憶される。次に、例えば、評価ユニット65によって、それぞれの容器2内の充填および混合された飲料が十分な品質を有するかどうかに関して品質基準に基づいて(例えば、閾値を使用して)決定を下し得る。これが該当する場合、それぞれの容器2は下流の閉栓機4に移送される。そうでない場合、容器2は、トラックスイッチ7を用いて排出され、例えばリサイクルに送られる。
評価ユニット65が制御装置8に接続されていることも見られ得る。結果として、制御装置8は、トラックスイッチ7のそれぞれの動作を開始し得る。評価ユニット65および/または制御装置8は、容器2内の充填および混合された飲料2bの品質とそれぞれの充填バルブ31とを関連付け、および/または品質に関する統計データを収集するようにも適合される。品質と充填バルブ31とを関連付けることによって、例えば、特定の充填バルブ31で発生するより頻繁な品質低下に基づいて、特定の充填バルブ31の機能不全に関する結論を引き出すことが可能である。
図3は、充填機3の詳細図によって飲料処理システム1の、本発明による代替の実施形態を示している。図3の実施形態は、ガス分析装置6が充填機3と閉栓機4との間のコンベヤ5に配置されておらず、複数のガス分析装置6が存在し、各分析装置6が充填機3の充填バルブ31の1つに関連付けられている点でのみ、図1および図2の実施形態と異なる。これにより、充填プロセス中に飲料の品質を直接測定し、機能不全を早期に検出することが可能になる。
充填バルブ31のそれぞれが、混合装置31aおよび充填装置31bを備えることが見られ得る。混合装置31は、例えば、例えば第1のライン34からの主流および第2のライン35からの計量供給流を用いて、図1の状況で前述したように、飲料の少なくとも2種類の構成要素を混合し得る充填部材である。充填装置31bは、例えば、充填プロセス中に容器2’、2’’、2’’’のネック仕上げ部分への信頼性の高い接続を確立する充填ノズルである。
さらに、充填バルブ31がそれぞれ、戻りガス管31cであって、これを通って、充填プロセス中に容器2内に存在するガスが逃げ得る戻りガス管31cを備えることが見られ得る。さらに、戻りガス管31cは、ガス吸引装置61の一部を形成しており、ホースを介して関連する分析器62に接続されている。分析器62はそれぞれ、現在、同様に質量分析計またはガスクロマトグラフとして形成されている。
図3に示されているように、容器2’は現在充填されており、対応する充填バルブ31が動作中である。頭部領域2a内のガスは、戻りガス管31cに向かって移動させられ、ガス吸引装置61を通って分析器62に向かって移動させられる。これは、例えば容器2’’の場合のように充填プロセスが完了するまで行われ続ける。したがって、容器2’、2’’の頭部領域2a内のガスは、ポンプなどによって分析器62に向けて吸引される必要がない。
容器2’’’の吸引プロセスが完了すると、前述したように、ガスは、その化学組成に関して分析器62によって分析され得る。その後、混合および充填された飲料の品質に関する結論が、評価ユニット65を用いてそこから引き出され得る。したがって、次に、容器2’’’に充填された飲料が十分な品質を有するかどうかに関して、信号が、評価ユニット65によって制御装置8に送られる。
図1~図3の飲料処理システム1は、以下のように用いられる。
飲料は、充填機3の複数の充填バルブ31を使用して混合され、容器2に充填され、その場合、飲料は、少なくとも2種類の構成要素から充填バルブ31の混合装置31aで混合され、充填バルブ31の充填装置31bを使用して容器2に充填される。
混合されて容器2に充填された飲料の品質は、1つのガス分析装置6(図1~図2)または複数のガス分析装置(図3)を用いて保証され、その場合、ガスは、飲料が充填された容器2の頭部領域2aから1つまたは複数のガス吸引装置61を用いてそれぞれ吸引され、関連する分析器62によって分析される。
図1~図2に見られ得るように、充填機3以降の容器2は、最初にガス分析装置6に移送され、次にトラックスイッチ7によって後続の閉栓機4に移送され、そこで閉栓される。したがって、品質管理は、充填機3と閉栓機4との間で実行され、その場合、品質が不十分な容器は、トラックスイッチ7によって排出される。可能な限り正確な品質管理を保証するために、移動ガスは、ノズル63を使用して、飲料が充填された容器2の頭部領域2aに吹き込まれ、これによりガス吸引装置61に向かって移動させられる。
対照的に、図3による実施形態の品質管理は、充填プロセス中に直接行われ、その場合、ガスは、飲料自体によって容器2’、2’’、2’’’の頭部領域から移動させられ、戻りガス管31cによって分析器62に向けて吸引される。
したがって、図1~図3の実施形態では、容器2の頭部領域2aからのガスを分析し、充填バルブ31で混合された飲料の組成に関する結論を引き出すことが可能である。これは、特に信頼性の高い正確な品質管理を可能にする。
説明された実施形態における上記の特徴は、これらの組み合わせに限定されず、個別にまたは任意のランダムな組み合わせでも可能であることが理解される。
[発明の項目]
[項目1]
飲料を容器(2)に充填するための飲料処理システム(1)であって、
前記飲料を前記容器に充填するための複数の充填バルブ(31)を有する充填機(3)であって、前記充填バルブ(31)がそれぞれ、前記飲料の少なくとも2種類の構成要素を前記容器(2)の1つに充填するための充填装置(31b)を有するように構成されている、充填機(3)と、
前記飲料が充填された前記容器(2)を閉栓するための閉栓機(4)と、
前記容器(2)を少なくとも前記充填機(3)から前記閉栓機(4)に移送するためのコンベヤ(5)と
を有する飲料処理システム(1)において、
前記飲料処理システム(1)が、前記容器(2)に充填された混合された前記飲料の品質管理のための少なくとも1つのガス分析装置(6)を備え、
前記少なくとも1つのガス分析装置(6)がそれぞれ、前記飲料が充填された前記容器(2)の頭部領域(2a)からガスを吸引するためのガス吸引装置(61)と、前記吸引されたガスを分析するための分析器(62)と
を備えることを特徴とする、飲料処理システム(1)。
[項目2]
前記分析器(62)が、ガスクロマトグラフ、イオン移動度分光計、および/または質量分析計を備え得る、項目1に記載の飲料処理システム(1)。
[項目3]
前記ガス分析装置(6)が、移動ガスを使用して、前記頭部領域(2a)に存在する前記飲料のガス状成分を前記ガス吸引装置(61)に向かって移動させるために、前記飲料が充填された前記容器(2)の前記頭部領域(2a)に前記移動ガスを吹き込むためのノズル(63)を備える、項目1または2に記載の飲料処理システム(1)。
[項目4]
前記ノズル(63)および前記ガス吸引装置(61)が、搬送方向(R)に連続して配置されている、項目3に記載の飲料処理システム(1)。
[項目5]
前記吸引装置(61)が、特にホースまたは管接続によって前記分析器(62)に接続されたガス吸引管を備える、項目1~4のいずれか一項に記載の飲料処理システム(1)。
[項目6]
前記ガス分析装置(6)が、前記充填機(3)と前記閉栓機(4)との間で前記コンベヤ(5)に配置されている、項目1~5のいずれか一項に記載の飲料処理システム(1)。
[項目7]
複数の前記ガス分析装置(6)が存在し、複数の前記ガス分析装置(6)がそれぞれ、前記充填バルブ(31)の1つに関連付けられている、項目1~5のいずれか一項に記載の飲料処理システム(1)。
[項目8]
前記充填バルブ(31)がそれぞれ、前記ガス吸引装置(61)の少なくとも一部を形成する戻りガス管(31c)を備える、項目7に記載の飲料処理システム(1)。
[項目9]
前記少なくとも1つのガス分析装置(6)がそれぞれ、前記吸引されたガスの分析を評価するための評価ユニット(65)をさらに備える、項目1~8のいずれか一項に記載の飲料処理システム(1)。
[項目10]
前記評価ユニット(65)が、充填された前記飲料の混合比に関する前記吸引されたガスの前記分析から結論を引き出すように構成されている、項目9に記載の飲料処理システム(1)。
[項目11]
前記充填バルブ(31)がそれぞれ、前記少なくとも2種類の構成要素から前記飲料を混合するための混合装置(31a)を用いて形成されている、項目1~10のいずれか一項に記載の飲料処理システム(1)。
[項目12]
飲料を容器(2)に充填するための飲料処理方法であって、
前記飲料が、充填機(3)の複数の充填バルブ(31)を使用して前記容器(2)に充填され、前記飲料の少なくとも2種類の構成要素が、前記充填バルブ(31)の充填装置(31b)を使用して前記容器(2)に充填され、
前記飲料が充填された前記容器(2)が、閉栓機(4)を使用して閉栓され、
前記容器(2)が、コンベヤ(3)を使用して前記充填機(3)から前記閉栓機(4)に移送される、飲料処理方法において、
混合されて前記容器(2)に充填された前記飲料の品質が、少なくとも1つのガス分析装置(6)を使用して保証され、
ガスが、前記少なくとも1つのガス分析装置(6)のガス吸引装置(61)を使用して、前記飲料が充填された前記容器(2)の頭部領域(2a)から吸引され、分析器(62)を使用して分析される
ことを特徴とする、飲料処理方法。
[項目13]
前記ガス分析装置(6)のノズル(63)が、前記飲料が充填された前記容器(2)の前記頭部領域(2a)に移動ガスを吹き込み、これにより前記頭部領域(2a)に存在する前記飲料のガス状部分を前記ガス吸引装置(61)に向かって移動させるために使用される、項目12に記載のガス分析方法。
[項目14]
前記飲料が、前記充填バルブ(31)の混合装置(31a)で前記少なくとも2種類の構成要素から混合される、項目12または13に記載のガス分析方法。

Claims (14)

  1. 飲料を容器(2)に充填するための飲料処理システム(1)であって、
    前記飲料を前記容器に充填するための複数の充填バルブ(31)を有する充填機(3)であって、前記充填バルブ(31)がそれぞれ、前記飲料の少なくとも2種類の構成要素を前記容器(2)の1つに充填するための充填装置(31b)を有するように構成されている、充填機(3)と、
    前記飲料が充填された前記容器(2)を閉栓するための閉栓機(4)と、
    前記容器(2)を少なくとも前記充填機(3)から前記閉栓機(4)に移送するためのコンベヤ(5)と
    を有する飲料処理システム(1)において、
    前記飲料処理システム(1)が、前記容器(2)に充填された混合された前記飲料の品質管理のための少なくとも1つのガス分析装置(6)を備え、
    前記少なくとも1つのガス分析装置(6)がそれぞれ、前記飲料が充填された前記容器(2)の頭部領域(2a)からガスを吸引するためのガス吸引装置(61)と、前記吸引されたガスを分析するための分析器(62)と
    を備え、前記少なくとも1つのガス分析装置(6)がそれぞれ、前記吸引されたガスの分析を評価するための評価ユニット(65)をさらに備えることを特徴とする、飲料処理システム(1)。
  2. 前記分析器(62)が、ガスクロマトグラフ、イオン移動度分光計、および/または質量分析計を備え得る、請求項1に記載の飲料処理システム(1)。
  3. 前記ガス分析装置(6)が、移動ガスを使用して、前記頭部領域(2a)に存在する前記飲料のガス状成分を前記ガス吸引装置(61)に向かって移動させるために、前記飲料が充填された前記容器(2)の前記頭部領域(2a)に前記移動ガスを吹き込むためのノズル(63)を備える、請求項1または2に記載の飲料処理システム(1)。
  4. 前記ノズル(63)および前記ガス吸引装置(61)が、搬送方向(R)に連続して配置されている、請求項3に記載の飲料処理システム(1)。
  5. 前記ガス吸引装置(61)が、前記分析器(62)に接続されたガス吸引管を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の飲料処理システム(1)。
  6. 前記ガス吸引装置(61)が、ホースまたは管接続によって前記分析器(62)に接続されたガス吸引管を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の飲料処理システム(1)。
  7. 前記ガス分析装置(6)が、前記充填機(3)と前記閉栓機(4)との間で前記コンベヤ(5)に配置されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の飲料処理システム(1)。
  8. 複数の前記ガス分析装置(6)が存在し、複数の前記ガス分析装置(6)がそれぞれ、前記充填バルブ(31)の1つに関連付けられている、請求項1~6のいずれか一項に記載の飲料処理システム(1)。
  9. 前記充填バルブ(31)がそれぞれ、前記ガス吸引装置(61)の少なくとも一部を形成する戻りガス管(31c)を備える、請求項8に記載の飲料処理システム(1)。
  10. 前記評価ユニット(65)が、前記吸引されたガスの前記分析から充填された前記飲料の混合比に関する結論を引き出すように構成されている、請求項1に記載の飲料処理システム(1)。
  11. 前記充填バルブ(31)がそれぞれ、前記少なくとも2種類の構成要素から前記飲料を混合するための混合装置(31a)を用いて形成されている、請求項1~10のいずれか一項に記載の飲料処理システム(1)。
  12. 飲料を容器(2)に充填するための飲料処理方法であって、
    前記飲料が、充填機(3)の複数の充填バルブ(31)を使用して前記容器(2)に充填され、前記飲料の少なくとも2種類の構成要素が、前記充填バルブ(31)の充填装置(31b)を使用して前記容器(2)に充填され、
    前記飲料が充填された前記容器(2)が、閉栓機(4)を使用して閉栓され、
    前記容器(2)が、コンベヤ()を使用して前記充填機(3)から前記閉栓機(4)に移送される、飲料処理方法において、
    混合されて前記容器(2)に充填された前記飲料の品質が、少なくとも1つのガス分析装置(6)を使用して保証され、
    ガスが、前記少なくとも1つのガス分析装置(6)のガス吸引装置(61)を使用して、前記飲料が充填された前記容器(2)の頭部領域(2a)から吸引され、分析器(62)を使用して分析され、前記吸引されたガスの分析が前記少なくとも1つのガス分析装置(6)の評価ユニット(65)を使用して評価され
    ことを特徴とする、飲料処理方法。
  13. 前記ガス分析装置(6)のノズル(63)が、前記飲料が充填された前記容器(2)の前記頭部領域(2a)に移動ガスを吹き込み、これにより前記頭部領域(2a)に存在する前記飲料のガス状部分を前記ガス吸引装置(61)に向かって移動させるために使用される、請求項12に記載の飲料処理方法。
  14. 前記飲料が、前記充填バルブ(31)の混合装置(31a)で前記少なくとも2種類の構成要素から混合される、請求項12または13に記載の飲料処理方法。
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