JP7329922B2 - 列車無線システム、基地局、列車移動局および中央装置 - Google Patents
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Description
<A-1.構成>
図1は、実施の形態1の列車無線システム1001の構成を示している。図1に示すように、列車無線システム1001は、指令卓101、中央装置102、n個の基地局103および複数の列車移動局104を備えて構成される。指令卓101と中央装置102は運転指令所に設置される。n個の基地局103は列車105の走行線路に沿って配列されており、各基地局103の無線通信エリア103Aは走行線路を含んでいる。n個の基地局103には、1からnまでの固有の基地局番号cが配列順に割り振られている。なお、本明細書では、例えば基地局番号cが1の基地局103を基地局103(c=1)等と表記する。列車移動局104は、列車105に搭載された移動局である。
次に、基地局103と列車移動局104の動作を、図2を用いて説明する。まず、基地局103では、信号処理部21bが記憶部21cに記憶されている基地局番号を読み出し、無線処理部21aが基地局番号を一定周期で列車移動局104に送信する。列車移動局104では、無線処理部22aが基地局103から基地局番号を一定周期で受信し、信号処理部22bがこれを記憶部22cに記憶する。列車移動局104が別の基地局103の無線通信エリア103A内に移動すると、当該別の基地局103から列車移動局104は上記の処理によって基地局番号を取得する。従って、列車移動局104の記憶部22cには常に対応基地局の基地局番号が記憶されている。
以上に説明したように、実施の形態1の列車無線システム1001は、列車105に搭載され防護発報信号を発報する列車移動局104と、列車105の走行線路に沿って配列され固有の基地局番号が割り当てられた複数の基地局103と、列車移動局104の位置に無線通信エリア103Aを有する基地局103である対応基地局を介して列車移動局104と通信する中央装置102と、を備える。そして、各基地局103は、自身の基地局番号を無線通信エリア103A内の列車移動局104に通知し、列車移動局104は、基地局103から通知された基地局番号を記憶し、記憶した基地局番号を防護発報信号に含めて対応基地局を介して中央装置102に送信し、中央装置102は、防護発報信号が含む基地局番号を基に基地局番号を選択し、選択した基地局番号を防護受信信号に含めて複数の基地局103に送信する。このように、列車無線システム1001によれば、基地局103から列車移動局104へ基地局番号が通知されるため、列車移動局104が発報する防護発報信号に基地局番号を含めることにより、中央装置102に防護発報信号を発報した列車移動局104が属する基地局103を伝えることができる。従って、中央装置102は防護発報信号が含む基地局番号を基に選択した基地局番号を防護受信信号に含めて各基地局103へ送信することにより、列車位置情報を使用することなく特定区間の列車105を停止させることができる。そのため、列車105の運行停止時間を短くし、正常ダイヤでの運行に貢献する。
<B-1.構成>
図4は、実施の形態2の列車無線システム1002の構成図である。列車無線システム1002は、実施の形態1の列車無線システム1001の構成に加えて、通知用基地局106を備えている。通知用基地局106は、隣り合う2つの基地局103の無線通信エリアの境界に位置し、列車105の走行線路に沿って基地局103と交互に設けられる。すなわち、n個の基地局103に対して(n-1)個の通知用基地局106が設けられる。
次に、通知用基地局106と列車移動局104の動作を、図5を用いて説明する。まず、通知用基地局106では、信号処理部41bが記憶部41cに記憶されている基地局番号を読み出し、無線処理部41aが基地局番号を一定周期で列車移動局104に送信する。列車移動局104では、無線処理部22aが通知用基地局106から基地局番号を一定周期で受信し、信号処理部22bがこれを記憶部22に記憶する。列車移動局104が別の通知用基地局106の無線通信エリア106A内に移動すると、当該別の通知用基地局106から列車移動局104は上記の処理によって基地局番号を取得する。従って、列車移動局104の記憶部22cには常に対応基地局とそれに隣接する基地局103の基地局番号が記憶されている。
実施の形態2の列車無線システム1002は、列車105に搭載され防護発報信号を発報する列車移動局104と、列車105の走行線路に沿って配列され、固有の基地局番号が割り当てられた複数の基地局103と、隣り合う2つの基地局103の無線通信エリア103Aの境界に位置し、走行線路に沿って基地局103と交互に配列される複数の通知用基地局106と、列車移動局104の位置に無線通信エリア103Aを有する基地局103である対応基地局を介して列車移動局104と通信する中央装置102と、を備える。そして、各通知用基地局106は、その無線通信エリア106Aに位置する列車移動局104に、両隣の基地局103の基地局番号を通知し、列車移動局104は、通知用基地局106から通知された基地局番号を記憶し、記憶した基地局番号を防護発報信号に含めて対応基地局を介して中央装置102に送信し、中央装置102は、防護発報信号が含む基地局番号を基に基地局番号を選択し、選択した基地局番号を防護受信信号に含めて複数の基地局103に送信する。従って、列車移動局104は基地局103から防護受信信号を受報すると、記憶した基地局番号と防護受信信号とが一致するかを判定することで、自身が停車対象であるか否かを判断することができる。このように、中央装置102は、実施の形態1と同様に、防護受信信号に含める基地局番号の指定により列車105の停止区間を指定することができる。また、列車無線システム1001によれば、列車位置情報を使用しないため、トランスポンダなどの高価な装置が不要である。さらに、列車移動局104は基地局103ではなく通知用基地局106から基地局番号を受信するため、2つの基地局103の無線通信エリア103Aの境界に位置する場合に、両基地局103からの無線信号が干渉して基地局番号が取得できない問題が解消される。
<C-1.構成>
図6は、実施の形態3の列車無線システム1003の構成を示している。実施の形態3の列車無線システム1003は、実施の形態1の列車無線システム1001と比較すると、基地局103に代えて基地局1031と基地局1032とを備えている。基地局1031と基地局1032は、列車105の走行線路に沿って交互に配列されている。基地局1031と基地局1032は、実施の形態1の基地局103と同様に基地局番号を列車移動局104に送信するが、その送信タイミングが基地局1031と基地局1032で異なる。そのため、列車移動局104が基地局1031の無線通信エリア1031Aと基地局1032の無線通信エリア1032Aの境界に位置する場合でも、基地局1031,1032からの無線信号が干渉して基地局番号が取得できないという事態が避けられる。また、列車無線システム1003によれば、実施の形態2の列車無線システム1002のように、通知用基地局106を設ける必要がない。基地局1031,1032以外の列車無線システム1003の構成は、実施の形態1の列車無線システム1001と同様である。
実施の形態3の列車無線システム1003では、隣り合う2つの基地局1031,1032が列車移動局104へ異なるタイミングで基地局番号を送信する。従って、列車移動局104は、隣り合う2つの基地局1031,1032の無線通信エリア1031A,1032Aの境界に位置する場合でも、両基地局1031,1032からの無線信号が干渉することなく、基地局番号を取得することが可能である。また、列車無線システム1003は、実施の形態2の列車無線システム1002のように通知用基地局106を必要としないため、簡単な構成で実現することが可能である。
Claims (9)
- 列車に搭載され防護発報信号を発報する列車移動局と、
前記列車の走行線路に沿って配列され、固有の基地局番号が割り当てられた複数の基地局と、
前記列車移動局の位置に無線通信エリアを有する前記基地局である対応基地局を介して前記列車移動局と通信する中央装置と、を備え、
各前記基地局は、自身の基地局番号を無線通信エリア内の前記列車移動局に通知し、
前記列車移動局は、前記基地局から通知された前記基地局番号を記憶し、記憶した前記基地局番号を前記防護発報信号に含めて前記対応基地局を介して前記中央装置に送信し、
前記中央装置は、前記防護発報信号が含む前記基地局番号を基に前記基地局番号を選択し、選択した前記基地局番号を防護受信信号に含めて前記複数の基地局に送信する、
列車無線システム。 - 各前記基地局は、前記中央装置から受信した前記防護受信信号を無線通信エリア内の前記列車移動局に送信し、
前記列車移動局は、記憶した前記基地局番号が前記防護受信信号に含まれる前記基地局番号と一致する場合に、防護警報を鳴動する、
請求項1に記載の列車無線システム。 - 列車の走行線路に沿って配列され、固有の基地局番号が割り当てられ、前記走行線路上に無線通信エリアを有する複数の基地局のうちの一つの基地局であって、
前記基地局の無線通信エリアに位置する前記列車に搭載された列車移動局と中央装置との通信を中継し、
前記列車移動局に前記基地局番号を送信する、
基地局。 - 列車に搭載され防護発報信号を発報する列車移動局であって、
前記列車の走行線路に沿って配列され固有の基地局番号を有する複数の基地局のうち、前記列車移動局の位置に無線通信エリアを有する前記基地局である対応基地局を介して中央装置と通信し、
前記対応基地局からその前記基地局番号を受信して記憶し、記憶した前記基地局番号を前記防護発報信号に含めて前記対応基地局を介して前記中央装置に送信する、
列車移動局。 - 列車に搭載され防護発報信号を発報する列車移動局と、
前記列車の走行線路に沿って配列され、固有の基地局番号が割り当てられた複数の基地局と、
隣り合う2つの前記基地局の無線通信エリアの境界に位置し、前記走行線路に沿って前記基地局と交互に配列される複数の通知用基地局と、
前記列車移動局の位置に無線通信エリアを有する前記基地局である対応基地局を介して前記列車移動局と通信する中央装置と、を備え、
各前記通知用基地局は、その無線通信エリアに位置する前記列車移動局に、両隣の前記基地局の前記基地局番号を通知し、
前記列車移動局は、前記通知用基地局から通知された前記基地局番号を記憶し、記憶した前記基地局番号を防護発報信号に含めて前記対応基地局を介して前記中央装置に送信し、
前記中央装置は、前記防護発報信号が含む前記基地局番号を基に前記基地局番号を選択し、選択した前記基地局番号を防護受信信号に含めて前記複数の基地局に送信する、
列車無線システム。 - 列車に搭載され防護発報信号を発報する列車移動局であって、
前記列車の走行線路に沿って配列され固有の基地局番号を有する複数の基地局のうち、前記列車移動局の位置に無線通信エリアを有する基地局である対応基地局を介して中央装置と通信し、
隣り合う前記基地局の無線通信エリアの境界に位置し、前記走行線路に沿って前記複数の基地局と交互に配列される複数の通知用基地局のうち、前記列車移動局の位置に無線通信エリアを有する前記通知用基地局から、その両隣の前記基地局の前記基地局番号を受信して記憶し、記憶した前記基地局番号を前記防護発報信号に含めて前記対応基地局を介して前記中央装置に送信する、
列車移動局。 - 隣り合う2つの前記基地局は、前記列車移動局へ異なるタイミングで前記基地局番号を送信する、
請求項1に記載の列車無線システム。 - 隣りの前記基地局と異なるタイミングで前記列車移動局に前記基地局番号を送信する、
請求項3に記載の基地局。 - 列車に搭載された列車移動局と対応基地局を介して通信する中央装置であって、
前記対応基地局は、前記列車の走行線路に沿って配列され固有の基地局番号を有する複数の基地局のうち、前記列車移動局の位置に無線通信エリアを有する前記基地局であり、
前記列車移動局の発報した防護発報信号が含む前記基地局番号を基に前記基地局番号を選択し、選択した前記基地局番号を防護受信信号に含めて前記複数の基地局に送信する、
中央装置。
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