JP7326849B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。入球部を可変式とし、遊技状況に応じて入球部へ遊技球を案内する案内状態及び当該案内を行わない非案内状態に切り替えることにより、遊技の多様化が図られている(例えば特許文献1参照)。
特開2002-78904号公報
上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度の向上を図る上で入球部に係る構成に未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に向上させることができる遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
遊技領域が形成された遊技盤を備え、前記遊技盤に前記遊技領域を流下する遊技球が通過する球通路が設けられている遊技機であって、
前記球通路により遊技球が通過する領域として、
遊技機正面視で遊技機側方から遊技機中央に向けた第1方向に遊技球が導出され得る第1通過領域と、当該第1通過領域と連続する領域であって、遊技機正面視で上側から下側に向けた第2方向に遊技球が導出され得る第2通過領域とを有し、
前記第1通過領域における前記第1方向の延長上に設けられた入球口と、
前記入球口に遊技球が入球可能となる又は入球し易くなる第1状態及び前記入球口に遊技球が入球不可となる又は前記第1状態よりも入球しにくくなる第2状態とに切り替わり可能な可変入球手段と、
を備え、
前記可変入球手段が前記第1状態とされる場合、前記第1通過領域を通過する遊技球が前記入球口から入球可能となり、
前記可変入球手段が前記第2状態とされる場合、前記第1通過領域を通過する遊技球が前記第2通過領域へ導出される構成となっており、
前記可変入球手段が前記第1状態とされる場合、前記入球口に遊技球が入球可能となる又は入球し易くなる第1位置に配置され、前記可変入球手段が前記第2状態とされる場合、前記入球口に遊技球が入球不可となる又は前記第1状態よりも入球しにくくなる第2位置に配置される可動部を有し、
前記可動部が前記第2位置に配置される場合、前記第1通過領域を通過した遊技球が、前記可動部に設けられた突部に当たることが可能に構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技への注目度を好適に向上させることができる。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 (a)遊技盤の構成を示す正面図、(b)主表示ユニットの正面図である。 上側可変入賞装置の正面図である。 入球ユニットの正面図である。 (a)右側作動入球部の正面斜視図、(b)右側作動入球部に係る通路構造を示す概略図である。 通路長と通過所要時間との関係を示す概略図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための概略図である。 下作動口用の当否テーブルを示す概略図である。 右作動口用の当否テーブルを示す概略図である。 (a)下作動口用の振分テーブルを示す概略図、(b)右作動口用の振分テーブルを示す概略図である。 主制御装置のMPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される通常処理を示すフローチャートである。 遊技回制御処理を示すフローチャートである。 下作動口用制御処理を示すフローチャートである。 下作動口用変動開始処理を示すフローチャートである。 右作動口用制御処理を示すフローチャートである。 右作動口用変動開始処理を示すフローチャートである。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。 第1開閉処理を示すフローチャートである。 第2開閉処理を示すフローチャートである。 開閉実行モード終了時の移行処理を示すフローチャートである。 電役サポート用処理を示すフローチャートである。 サポートモード毎の変動表示時間及び確定表示時間を比較した概略図である。 電役開閉処理を示すフローチャートである。 下作動口用の変動表示時間設定処理を示すフローチャートである。 右作動口用の変動表示時間設定処理を示すフローチャートである。 遊技状態毎の変動表示時間及び確定表示時間の違いを示す概略図である。 大当たり結果の種類と高頻度サポートモードの継続回数との関係を示す概略図である。 各遊技状態の関係を示すブロック図である。 第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態中の遊技球の動きを例示した概略図である。 第3通常遊技状態中の遊技球の動きを例示した概略図である。 第3通常遊技状態中の遊技球の動きを例示した概略図である。 遊技進行に伴う持ち球の増減を示すタイミングチャートである。 (a)第2通常遊技状態における遊技の流れを示すタイミングチャート、(b)第3通常遊技状態における遊技の流れを示すタイミングチャートである。 遊技進行に伴う保留情報の数の変化を示すタイミングチャートである。 第2通常遊技状態への移行時の遊技の流れを示すタイミングチャートである。 第2通常遊技状態への移行時の遊技の流れを示すタイミングチャートである。 右側作動入球部を示す概略図である。 (a)低頻度サポートモードにおけるスルーゲート用表示部の表示態様を示すタイミングチャート、(b)高頻度サポートモードにおけるスルーゲート用表示部の表示態様を示すタイミングチャートである。 報知・演出制御装置及び表示制御装置に係る電気的構成を示すブロック図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 遊技状態と絵柄の変動表示領域との関係を示す概略図である。 報知・演出制御装置のMPUにて実行される情報表示制御処理を示すフローチャートである。 特別遊技状態用表示制御処理を示すフローチャートである。 第1特別遊技状態から第2通常遊技状態へ移行する場合の表示の流れを示す概略図である。 通常遊技状態用表示制御処理を示すフローチャートである。 ターゲット表示制御処理を示すフローチャートである。 (a)第2通常遊技状態における遊技回数とターゲット表示領域の大きさとの関係を例示した概略図、(b)ターゲット表示領域と図柄の変動表示領域との関係を示す概略図である。 右作動口対応のカウンタ表示制御処理を示すフローチャートである。 下作動口対応のカウンタ表示制御処理を示すフローチャートである。 カウンタ表示の更新の様子を示す概略図である。 (a)第3通常遊技状態へ移行する場合の流れを示す概略図、(b)第1特別遊技状態へ移行する場合の流れを示す概略図である。 遊技の流れを示すタイミングチャートである。 第3の実施の形態にて第3通常遊技状態へ移行する際の遊技の流れを示すタイミングチャートである。 第4の実施の形態におけるカウンタ表示の減算パターンを示す概略図である。 カウンタ表示の減算パターンを示す概略図である。 第5の実施の形態におけるカウンタ表示の更新の流れを示す概略図である。 カウンタ表示の更新の流れを示す概略図である。 第6の実施の形態における入球ユニットの正面図である。 入球の流れを示す概略図である。 (a)比較例における遊技球の移動経路を示す概略図、(b)第6の実施の形態に示す入球ユニットにおける遊技球の移動経路を示す概略図である。 下側可変入賞装置の変形例を示す概略図である。 下側可変入賞装置の変形例を示す概略図である。 第7の実施の形態における上側可変入賞装置を示す概略図である。 入球の流れを示す概略図である。 上側可変入賞装置の変形例を示す概略図である。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10を正面側から見た斜視図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図2及び図3参照)。
図2に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている(図3参照)。
(前扉枠14)
次に、前扉枠14について説明する。図2に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上の観点から、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
図1に示すように、ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右側方には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部29が設けられている。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図2に示すように、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有している。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれることとなる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動先端側には、図2に示すように、後方に延びる鉤金具49が上下方向に複数並設されている。これら鉤金具49は内枠13に対する施錠機構を構成する。
(内枠13)
次に、図2及び図3に基づき内枠13について詳細に説明する。内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす樹脂ベース50を主体に構成されている。樹脂ベース50の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、樹脂ベース50は外枠11の上側枠部に寄せて配置され、外枠11の下側枠部と樹脂ベース50との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、樹脂ベース50(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では樹脂ベース50が幕板の上に載ることとなる。
樹脂ベース50の前面における回動基端側には、その上端部及び下端部に支持金具51,52が取り付けられている。支持金具51,52には軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
樹脂ベース50の前面における回動先端側には、前扉枠14の背面に設けられた鉤金具49を挿入するための挿入孔がそれぞれ設けられている。本パチンコ機10では、図3に示すように、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置55が内枠13の背面側に隠れて配置される構成となっている。したがって、鉤金具49が挿入孔を介して施錠装置55(詳しくは前扉用鉤受け部材)に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置55は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材57を有している。これら内枠用鉤部材57が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース50の右下隅部には、施錠装置55の解錠操作を行うためのシリンダ錠58が設置されている。シリンダ錠58は施錠装置55に一体化されており、シリンダ錠58の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠58の鍵穴に差し込んだキーを左に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように施錠装置55が構成されている。
樹脂ベース50の中央部には略楕円形状の窓孔54が形成され、樹脂ベース50に装着された遊技盤60によって同窓孔54が後方から塞がれている。遊技盤60は、木製の合板と同合板における前側の板面を覆うシート材とを有してなり、その前面が上記窓孔54を通じて樹脂ベース50の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤60の前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。なお、遊技盤60は木製に限定されるものではなく、合成樹脂製とすることも可能である。
以下、図4に基づき遊技盤60(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図4は遊技盤60の正面図である。
(遊技盤60)
遊技盤60には、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入賞装置64,65、スルーゲート66、可変表示ユニット67等がそれぞれ配設されている。一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入賞装置64,65等の入球部への入球が発生すると、それが検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。
具体的には、一般入賞口61への入球が発生した場合には10個の遊技球の払い出しが実行され、下側作動入球部62への入球が発生した場合には4個の遊技球の払い出しが実行され、右側作動入球部63への入球が発生した場合には1個の遊技球の払い出しが実行され、上側可変入賞装置64への入球が発生した場合には14個の遊技球の払い出しが実行され、下側可変入賞装置65への入球が発生した場合には10個の遊技球の払い出しが実行される。
遊技盤60の最下部にはアウト口68が設けられており、各種入球部に入らなかった遊技球はアウト口68を通って遊技領域PEから排出される。ここで、入球とは、所定の開口部位を遊技球が通過することを意味し、同開口部位を通過した後に遊技球が遊技領域PEから排出される態様だけでなく、開口部位を通過した後に遊技領域PEから排出されない態様も含まれる。以下の説明では、アウト口68への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入賞装置64,65、スルーゲート66への入球を、入賞とも表現する。
また、遊技盤60には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘69が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘69や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口61等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
上記可変表示ユニット67は遊技盤60の中央に配されており、同可変表示ユニット67の周辺に上記作動入球部62,63等が配設されている。作動入球部62,63は、可変表示ユニット67の下方に配設された下側作動入球部62と、可変表示ユニット67の右方に配設された右側作動入球部63とに大別され、特に右側作動入球部63には、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物71が併設されている。電動役物71は、シャッタと当該シャッタを駆動させるソレノイド式の駆動部とを有してなり、シャッタの位置が駆動部によって変更されることにより、右側作動入球部63(右作動口63a)への入球が可能となる開状態(受入状態)と、同入球が不可となる閉状態(非受入状態)とに切替可能となっている。なお、右側作動入球部63に付属の電動役物71を、右作動口63aへの入球が容易な状態とそれよりも入球が困難な状態とに切替可能としてもよい。
遊技領域PE(詳しくは後述する右ルート)において右側作動入球部63よりも上流側、詳しくは可変表示ユニット67の側方(右方)となる位置には上記スルーゲート66が配設されている。スルーゲート66は、上下方向に遊技球が通過可能となっており、スルーゲート66に入賞した遊技球は遊技領域PEから排出されることなく、遊技領域PEにおける下流側に流下するようになっている。遊技球のスルーゲート66の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物71が所定時間だけ閉状態から開状態に切り替えられることとなる。
右ルートにてスルーゲート66と右側作動入球部63との間となる位置には、上記上側可変入賞装置64が配設されている。上側可変入賞装置64には、複数の遊技球が同時に入球可能な上大入賞口が形成され、当該上大入賞口を開閉する開閉手段としての開閉機構が設けられている。当該開閉機構は、大入賞口用の開閉部材としてのシャッタを有してなる。シャッタは、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態又は受入状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態又は非受入状態)とに切替可能となっている。また、同シャッタは可変入賞駆動部(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においてはシャッタが閉状態のまま維持され、上記内部抽選において開閉実行モード(特別遊技状態又は開閉実行状態)への移行結果となった場合に開状態に切り替えられるようになっている。
右ルートにて右側作動入球部63の下流側となる位置には、上記下側可変入賞装置65が配設されている。下側可変入賞装置65には、複数の遊技球が同時に入球可能な下大入賞口が形成され、当該下大入賞口を開閉する開閉手段としての開閉機構が設けられている。当該開閉機構は、大入賞口用の開閉部材としてのシャッタを有してなる。シャッタは、遊技球の入球が可能となる開状態(受入状態)と、同入球が不可となる閉状態(非受入状態)とに切替可能となっている。また、同シャッタは可変入賞駆動部(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においてはシャッタが閉状態のまま維持され、上記内部抽選において開閉実行モード(特別遊技状態又は開閉実行状態)への移行結果となった場合に開状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり又は特別当たりとなった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入賞装置65の開放態様としては、例えば所定期間(本実施の形態においては30sec又は0.8sec)の経過又は所定個数(本実施の形態においては9個)の入賞を1ラウンドとして、所定数のラウンド(本実施の形態においては1,2,6,8,16ラウンド)を上限としてシャッタが開放されるように設定されている。
次に、可変表示ユニット67について説明する。可変表示ユニット67は、作動入球部62,63への入賞をトリガとして図柄を可変表示(変動表示)する図柄表示装置75を有している。
図柄表示装置75は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示画面75aにおける表示内容が制御される。図柄表示装置75の表示画面75aには、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が縦方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、大当たりや特別当たりとなった場合には、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示され、上記開閉実行モードに移行することとなる。なお、図柄表示装置75については必ずしも液晶表示装置である必要はなく、ドットマトリクスや7セグタイプの表示装置であってもよい。
また、可変表示ユニット67には、図柄表示装置75を囲むようにしてセンターフレーム76が配設されている。センターフレーム76は、遊技盤60に対してその前面側から固定されており、このように固定された状態では遊技盤60の前面から起立した状態となることで当該センターフレーム76と上記ガラスユニット22との間の隙間寸法が遊技球の直径寸法よりも小さくなるように構成されている。これにより、遊技領域PEを流下する遊技球が図柄表示装置75に衝突することが回避され、且つ遊技領域PEを流下する遊技球の流下経路が可変表示ユニット67(詳しくはセンターフレーム76)を右側から迂回する上記右ルートと、左側から迂回する左ルートに大別されている。
なお、上述した右側作動入球部63,可変入賞装置64,65、スルーゲート66については右ルートに配置されており、左ルートを流下する遊技球についてはそれら右側作動入球部63,可変入賞装置64,65、スルーゲート66への入賞が回避される。一方、下側作動入球部62については、左ルートに配置されており、右ルートを流下する遊技球は下側作動入球部62への入賞が回避される。遊技者は、遊技状況に応じて遊技球の発射先(遊技球の流下経路)を右ルート/左ルートから選択することにより、遊技を有利に進めることが可能となる。
遊技領域PEの外側に配設された誘導レール100用の保護部材には主表示ユニット81が配設されている。主表示ユニット81の前面は、遊技領域PEをパチンコ機10前方から視認可能とする上記ガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)と対向しており、その対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示ユニット81については、後述する主制御装置に電気的に接続されており、主表示部Dの表示内容は当該主制御装置によって制御される構成となっている。
主表示部Dは、下側作動入球部62(下作動口62a)への入賞に基づいた抽選結果を表示する下作動口用表示部DLと、右側作動入球部63(右作動口63a)への入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する右作動口用表示部DRとを有してなる。
下作動口用表示部DLでは、下側作動入球部62(下作動口62a)への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下側作動入球部62への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下側作動入球部62への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、下作動口用表示部DLにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
右作動口用表示部DRでは、右側作動入球部63への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、右側作動入球部63(右作動口63a)への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。右側作動入球部63への入賞に基づく内部抽選の結果が大当たり又は特別当たりに対応した当選結果であった場合には、右作動口用表示部DRにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モードに移行される。
ここで、いずれかの作動入球部62,63への入賞に基づいて、対応する作動口用表示部DL,DRにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動入球部62,63への入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
主表示ユニット81の主表示部Dには下作動口用保留数表示部SL及び右作動口用保留数表示部SRが設けられている。下作動口用保留数表示部SLは、下作動口62aに対応しており遊技球が下作動口62aに入賞した回数は最大4回まで保留され下作動口用保留数表示部SLの点灯によってその保留数が表示されるようになっている。右作動口用保留数表示部SRは、右作動口63aに対応しており、遊技球が右作動口63aに入賞した回数は最大4回まで保留され右作動口用保留数表示部SRの点灯によってその保留数が表示されるようになっている。
主表示ユニット81の主表示部には上記各種表示部以外に、スルーゲート66への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部DSが併設されている。スルーゲート用表示部DSでは、スルーゲート66への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート66への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート66への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部DSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、右側作動入球部63に付属の上記電動役物71が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート66を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット81の主表示部Dにはその保留個数を表示するスルーゲート用保留数表示部SSが設けられている。
再び図2を用いて内枠13の構成について説明すれば、樹脂ベース50において遊技盤60の搭載領域の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ向けて遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111~113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が樹脂ベース50に固定されることで樹脂ベース50に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤60側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤60側、詳しくは遊技盤60に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分→出口部分)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。遊技球発射ハンドル41の操作量を調整することにより、遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の左側となる領域や同遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の右側となる領域への遊技球の打ち分けが可能となっている。
なお、遊技盤60において出口部分の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100(図4参照)及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤60の下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤60の下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤60の下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路46が配設されている。ファール球通路46は前扉枠14の通路形成ユニット45に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路46内に入ることとなる。ファール球通路46は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路46に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
樹脂ベース50において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には樹脂ベース50を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、樹脂ベース50に対してネジ止めされており、本体側上皿通路と本体側下皿通路とを有している。それら本体側上皿通路及び本体側下皿通路の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット45の受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
樹脂ベース50において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路及び本体側下皿通路を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124はその下端に設けられた支軸により前後方向に回動可能に支持されており、さらに本体側上皿通路及び本体側下皿通路を閉鎖する前方位置に付勢する付勢部材が設けられている。従って、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では開閉部材124が図示の如く起き上がり、本体側上皿通路及び本体側下皿通路を閉鎖する。これにより、本体側上皿通路又は本体側下皿通路に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット45に設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路と前扉側下皿通路とが連通している。
次に、図3に基づき内枠13(樹脂ベース50及び遊技盤60)の背面構成について説明する。
樹脂ベース50の背面における回動基端側には、軸受け金具132が上下に並設されている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部が形成されており、これら軸受け部により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。
樹脂ベース50の背面には、係止金具135が複数設けられており、これら係止金具135によって上述したように樹脂ベース50に対して遊技盤60が取り付けられている。ここで、遊技盤60の背面の構成を説明する。
遊技盤60の中央に配置される可変表示ユニット67には、当該可変表示ユニット67を背後から覆うようにして表示制御装置が取り付けられている(図示は省略)。そして、表示制御装置の後方には当該表示制御装置に重なるようにして報知・演出制御装置ユニット142が搭載されている。報知・演出制御装置ユニット142は、報知・演出制御装置143と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に報知・演出制御装置143が装着されている。
報知・演出制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
遊技盤60の背面には、図3に示すように、可変表示ユニット67の下方に集合板150が設けられている。集合板150には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収する遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入球を検知する検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板150には、一般入賞口61等の各種入球部に対して個々に対応する回収通路が設けられている。これら回収通路は、それら入球部から遊技盤60の背面に沿って下っており、遊技球の落下経路を規定している。各回収通路は、同遊技盤60の下端付近にて合流しており、一般入賞口61等の入球部を通過した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤60の下部に集合することとなる。各回収通路の出口部分は、下方に開放されており、その先側(詳しくは遊技盤60の下方)には後述する排出通路が設けられている。回収通路により遊技盤60の下方に集合した遊技球は、排出通路へと導出される。なお、アウト口68も同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球もアウト口68を介して排出通路へ導出される。
検知機構について説明すると、集合板150には、一般入賞口61等の各種入球部に対して個々に対応する検知センサが設けられている。これら各種検知センサは、上記一般入賞口61等の入球部に連なる各回収通路の途中位置に配置されており、同回収通路にて遊技球の落下経路が規定された状態にて遊技球の通過を検知する。より詳しくは、各検知センサは、各回収通路の途中位置に設けられた検知領域を遊技球が通過することで、一般入賞口61等の入球口への入球を検知するものであり、具体的には上記検知領域を遊技球が通過した場合に生じる磁場の変化を把握する磁気センサが採用されている。
これら各種検知センサは、遊技盤60の背面側に設けられた主制御装置ユニット160(詳しくは主制御装置)に電気的に接続されており、それら検知センサにおける検知信号が同主制御装置に対して出力される構成となっている。以下、主制御装置ユニット160及びそれに付随する構成について説明する。
主制御装置ユニット160は、集合板150を後側から覆うようにして遊技盤60に搭載されており、合成樹脂製の取付台161と、同取付台161に搭載された主制御装置162とによって構成されている。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印部によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。封印部は、基板ボックス163の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて封印処理が行われる。
封印部はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、封印部を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。封印部による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数の封印部のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部と他の封印部との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の封印部の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片が設けられている。これら結合片は、取付台161に形成された複数の被結合片と1対1で対応しており、結合片と被結合片とにより基板ボックス163と取付台161との間で封印処理が行われる。
(裏パックユニット15)
次に、図2及び図3に基づき裏パックユニット15について説明する。
図2に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、図3に示すように払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット67を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211には、その右上部に外部端子板213が設けられている。外部端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピンが設けられており、掛止ピンを内枠13に設けられた軸受け金具132(詳しくは軸受け部)に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。また、ベース部211における回動先端部には、内枠13に設けられた被締結孔に対して締結するための締結具が設けられており、当該締結具を被締結孔に嵌め込むことで内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレールが連結され、タンクレールの下流側には上下方向に延びるケースレールが連結されている。ケースレールの最下流部には払出装置222が設けられている。払出装置222より払い出された遊技球は、当該払出装置222の下流側に設けられた払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部に供給される。
遊技球分配部は、払出装置222より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
図3に示すように、ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤203には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台を有し、同取付台に払出制御装置181と電源・発射制御装置191とが搭載されている。これら払出制御装置181と電源・発射制御装置191とは、払出制御装置181がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置181においては基板ボックス内に払出装置222を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチが基板ボックス外に突出している。例えば、払出装置222における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチが押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置191は、基板ボックス内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置191にはRAM消去スイッチが設けられている。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチを押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
本実施の形態においては、右ルートに配設された右側作動入球部63、可変入賞装置64,65に係る構成が特徴的なものとなっている。以下、図5~図8の概略図を参照して、それら各種入球部について補足説明する。図5は上側可変入賞装置64の正面図、図6は入球ユニットの正面図、図7(a)は右側作動入球部63を正面側から見た斜視図、図7(b)は右側作動入球部63における通路構造を示す概略図、図8は通路長と通過所要時間との関係を示す概略図である。
(上側可変入賞装置64)
上側可変入賞装置64は、内部に遊技球が通過する球通路312が形成されたハウジング310を有してなり、このハウジング310が遊技盤60の前面から遊技機前方へ膨出するようにして当該遊技盤60に取り付けられている。ハウジング310は透明な合成樹脂製となっており、ハウジング310の外郭部分を通じて球通路312を流下する遊技球等が視認可能となっている。
ハウジング310にて遊技盤60の前面側へ膨出している部分には、球通路312の入口部分を構成する上大入賞口311が形成されている。上大入賞口311は右ルートにおける中流部分(上下に延びている部分)に対して遊技機側方(右方)から対峙しており、当該上大入賞口311を当該右ルートにおける遊技球の流下領域側(右方)から覆うようにしてシャッタ315が配設されている。
シャッタ315は遊技盤60の前面と平行に回動可能となるように軸支されており、その軸支箇所を中心とした回動によって上大入賞口311への遊技球の流入を阻止する閉位置と上大入賞口311への遊技球の流入を許容する開位置とに変位する構成となっている。
シャッタ315用の駆動部(詳しくはソレノイド)は主制御装置162に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて動作する。シャッタ315は主制御装置162から駆動信号が出力されていない状態(非励磁状態)では、閉位置に待機するように構成されている。
シャッタ315が開位置へ配置された状態(開状態)では、右ルートの中流部分における流下領域(流路)のおよそ半分が当該シャッタ315によって寸断され、当該右ルートを流下する遊技球のほとんどが上大入賞口311を通じて上側可変入賞装置64(球通路312)へ流入する構成となっている。
球通路312はその途中位置にて第1分岐通路313及び第2分岐通路314に分岐している。この分岐部分には遊技球の流下先を第1分岐通路313及び第2分岐通路314に切替可能な流路切替部材316が配設されている。流路切替部材316用の駆動部(詳しくはソレノイド)は主制御装置162に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて動作する。流路切替部材316は、主制御装置162から駆動信号が出力されていない状態(非励磁状態)では、球通路312へ突出する突出位置にて待機するように構成されている。
流路切替部材316が突出位置に配置されている状態では、当該流路切替部材316によって第2分岐通路314の入口部分が塞がれている。この状態では、分岐部分に到達した遊技球の第2分岐通路314への流入が回避され、それら遊技球は第1分岐通路313へ流入することとなる。
主制御装置162から流路切替部材316用の駆動部駆動信号が出力されると、流路切替部材316が球通路312への突出が回避された退避位置へ移動し、第2分岐通路314の入口部分が開放される。これにより、遊技球の流入先が変更される。この状態では、分岐部分に到達した遊技球の第1分岐通路313への流入が回避され、それら遊技球は第2分岐通路314へ流入することとなる。
ここで、流路切替部材316の動きは、大当たり結果の種類によって予め規定されている。具体的には、後述する通常大当たり結果となった場合には、シャッタ315の閉位置から開位置への移動に伴って流路切替部材316が退避位置へ移動し、当該流路切替部材316はその直後に突出位置へ復帰するように規定されている。具体的には、流路切替部材316の突出位置への復帰に要する時間は、上大入賞口311に流入した遊技球が分岐部分に到達するまでに要する所要時間よりも短くなっている。このため、通常大当たり結果となった場合には第2分岐通路314への流入が実質的に回避されることとなる。
これに対して、後述する確変大当たり結果となった場合には、シャッタ315の閉位置から開位置への移動に伴って流路切替部材316が退避位置へ移動するものの、その後はシャッタ315が閉位置に復帰するまで突出位置に待機するように規定されている。このため、確変大当たり結果となった場合には上大入賞口311へ流入した遊技球のほとんどは第2分岐通路314へ流入することとなる。
球通路312にて分岐部分よりも上流側となる部分には上流側検知センサ317が配設されており、分岐部分よりも下流側となる部分、具体的には第1分岐通路313及び第2分岐通路314には下流側検知センサ318,319が配設されている。上流側検知センサ317及び下流側検知センサ318,319は主制御装置162に接続されており、主制御装置162では上流側検知センサ317からの検知情報(検知信号)に基づいて上側可変入賞装置64への入賞の有無を特定し、入賞が発生した場合には所定数の遊技球の払い出しを行う。また、上流側検知センサ317及び下流側検知センサ318,319からの検知情報(検知信号)に基づいて遊技球の残存状況を監視している。
本実施の形態に示す主制御装置162においては、第1分岐通路313に付属の下流側検知センサ318からの検知情報(検知信号)に基づき開閉実行モード中に第2分岐通路314への入球が発生したことを特定した場合には、開閉実行モード終了後に抽選モードが低確率モードから高確率モードへ切り替わる。詳細については後述するが、高確率モードにおいては低確率モードと比べて大当たり結果となる確率が高くなり、遊技者は遊技を有利に進めることが可能となる。以下、説明の便宜上、第2分岐通路314を「有利入球部314」と称する。
右ルートへ発射された遊技球のうち上側可変入賞装置64を素通りした遊技球のほとんどは、当該右ルートにて上側可変入賞装置64の下流側に配設された入球ユニット70へ向かうこととなる。入球ユニット70は上述した右側作動入球部63と下側可変入賞装置65とが一体化されてなる。以下、図6を参照して、入球ユニット70について説明する。
(入球ユニット70)
入球ユニット70は、右ルートの一部(詳しくは下流領域)を構成する球通路321が形成されたハウジング320有してなり、当該ハウジング320が遊技盤60の前面よりも前方へ膨出した状態で当該遊技盤60に固定されている。球通路321は、遊技領域PEの外側(右側)から中央側(左側)へ延びている。ハウジング320の上記膨出部分の右上部には入球ユニット70(球通路321)の入口部分321aが上向きとなるように形成され、左下部には入球ユニット70(球通路321)の出口部分321bが左向きとなるように形成されている。
出口部分321bは下側作動入球部62の直下に位置しており、出口部分321bから流出した遊技球は下側作動入球部62の下方へ案内される。これにより、球通路321を通過した遊技球の下側作動入球部62への入球が回避されている。
なお、ハウジング320は透明な合成樹脂製となっており、当該ハウジング320の内部(例えば球通路321を流下する遊技球等)を遊技機前方から視認可能となるように構成されている。因みに、右側作動入球部63及び下側可変入賞装置65の一体感を強調する上では、ハウジング320を不透明とし、内部構造を視認困難又は不可となるように構成してもよい。
球通路321は、同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できないように通路幅や通路高さ等が規定されており、通路方向における途中位置に段差が生じるようにクランク状に形成されている。具体的には、球通路321には、当該球通路321の上流部分を構成し遊技機中央側へ下り傾斜となる横長の上流側通路部322と、球通路321の下流部分を構成し遊技機中央側へ下り傾斜となる横長の下流側通路部324とが前者が上側且つ後者が下側となるように高低差が生じるようにして上下左右にずらして設けられており、それら上流側通路部322及び下流側通路部324が縦方向に延びる中間通路部323(「連絡通路部」に相当)によって連結されてなる。
上流側通路部322には上記右側作動入球部63が併設されている。具体的には、右側作動入球部63の右作動口63aは上方に開放されており、当該右作動口63aの上方を横切るようにして上流側通路部322が形成されている。右側作動入球部63に付属の電動役物71については、前後(遊技盤60の厚さ方向)にスライド移動可能なシャッタ331と、当該シャッタ331用の電動役物駆動部332(ソレノイド)とを有してなる。電動役物駆動部332は、主制御装置162に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて動作する。主制御装置162から駆動信号が出力されていない非駆動状態(非励磁状態)においては、シャッタ331が右作動口63aを上方から覆う閉位置に配置され、駆動信号が出力されて電動役物駆動部332が駆動状態(励磁状態)となることで右作動口63aを覆わない開位置へ移動(後退)する。
ここで、シャッタ331が閉位置に配置された状態では当該シャッタ331によって上流側通路部322の底部、すなわち遊技球の転動面が形成される。詳しくは、図7(a)に示すように、ハウジング320には上流側通路部322の通路方向にて右作動口63aよりも上流側の底部を形成する上流側底部322aと、右作動口63aよりも下流側の底部を形成する下流側底部322bとが設けられており、これら上流側底部322a、下流側底部322b、シャッタ331によって遊技球の転動面が形成されている。以下の説明では、上流側通路部322にてシャッタ331により流路が形成(補完)される領域、すなわち上流側通路部322にてシャッタ331を挟んで右作動口63aと対峙する領域を「第1特定領域SE1」という(図6参照)。
シャッタ331が開位置へ配置されて上流側通路部322(詳しくは転動面)が寸断されている状況下にて第1特定領域SE1に到達した遊技球は、上流側通路部322の通路方向への移動が困難となり、右作動口63aへ流入することとなる。
本実施の形態では、第1特定領域SE1には当該第1特定領域SE1を通過する遊技球を減速させて右作動口63aへの入賞機会を増やす工夫がなされている。以下、図7(b)を参照して、当該工夫について説明する。なお、図6(b)においては、遊技球が通過する経路(流路)を一点鎖線を用いて例示している。
ハウジング320にて上流側通路部322の通路を区画形成している前壁部335及び後壁部336には、第1特定領域SE1側へ突出する突条部335a,336aが配設されている。突条部335a,336aは、上流側通路部322の通路方向と直交するようにして上下に延びている。以下の説明では、前壁部335に配設された突条部335aを「前側突条部335a」と称し、後壁部336に配設された突条部336aを「後側突条部336a」と称する。
後壁部336と前側突条部335aとの隙間寸法D1は、遊技球の直径寸法Dよりも大きくなるように設定され、前壁部335と後側突条部336aとの隙間寸法D2についても遊技球の直径寸法Dよりも大きくなるように設定されている。前側突条部335aについては上流側通路部322の通路方向(案内方向)にて遊技球の直径寸法Dよりも大きな隙間を隔てて複数(本実施の形態では2つ)配列されており、後側突条部336aについても上流側通路部322の通路方向(案内方向)にて遊技球の直径寸法Dよりも大きな隙間を隔てて複数(本実施の形態では2つ)配列されている。これら前側突条部335a及び後側突条部336aが交互に配置されることで、遊技球の流下経路が上流側通路部322の通路方向に対して前後に蛇行するように工夫されている。
ここで、前側突条部335aの突出量と後側突条部336aの突出量と遊技球の直径寸法Dとを足した場合には、上流側通路部322の通路幅よりも大きくなるように構成されている(D3 < D)。これにより、遊技球が突条部335a,336aとの衝突を回避するようにして第1特定領域SE1を駆け抜けることが回避されている。
上流側通路部322を通過する遊技球については、突条部335a,336aに衝突する。このような衝突によって第1特定領域SE1における遊技球の移動速度が低下する(減速する)。つまり、上流側通路部322の第1特定領域SE1は遊技球を強制的に減速させる減速区間として機能している。このようにして上流側通路部322を通過する遊技球を減速させる構成とすることで、突条部335a,336aが不具備である場合と比べて遊技球が第1特定領域SE1を通過するのに要する所要時間を引き延ばしている。
なお、突条部335a,336aについては第1特定領域SE1にて中間通路部323寄りとなる位置へ偏倚させて配設されている。これにより、中間通路部323の直上流位置にて遊技球が減速する構成となっている。
本実施の形態においては、減速の度合いについては以下のように規定されている。すなわち、遊技球が第1特定領域SE1を通過するのに要する所要時間が、低頻度サポートモードにおけるスルーゲート用表示部DSの絵柄の変動表示時間と確定表示時間との和(1.2sec)よりも短く、遊技球の発射周期(0.6sec)よりも長くなるように規定されている。詳細については後述するが、これにより低頻度サポートモード中に右ルートへ遊技球を連続発射している場合には、右ルートを流下する遊技球が右側作動入球部63を素通りして下側可変入賞装置65に到達し、且つ右側作動入球部63が開状態となった場合のほとんどにて少なくとも1個の入球が発生する構成となっている。
右作動口63aに流入しなかった遊技球は、そのまま球通路321に沿った移動を続け、そのほとんどが下流側通路部324へ到達する。ここで、再び図6を参照して、下流側通路部324及びそれに付随する下側可変入賞装置65について説明する。
下側可変入賞装置65の下大入賞口341は上方に開放されており、当該下大入賞口341の上方を横切るようにして下流側通路部324が形成されている。下側可変入賞装置65は、前後(遊技盤60の厚さ方向)にスライド移動可能なシャッタ345と、当該シャッタ345用の駆動部(ソレノイド)とを有してなる。シャッタ345用の駆動部は、主制御装置162に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて動作する。主制御装置162から駆動信号が出力されていない非駆動状態(非励磁状態)においては、シャッタ345が下大入賞口341を上方から覆う閉位置に配置され、駆動信号が出力されて当該駆動部が駆動状態(励磁状態)となることで下大入賞口341を覆わない開位置へ移動(後退)する。
ここで、シャッタ345が閉位置に配置された状態では当該シャッタ345によって下流側通路部324の底部、すなわち遊技球の転動面が形成される。詳しくは、ハウジング320には下流側通路部324の通路方向にて下大入賞口341よりも下流側の底部を形成する下流側底部が設けられており、これら下流側底部及びシャッタ345によって遊技球の転動面が形成されている。以下の説明では、下流側通路部324にてシャッタ345により流路が形成(補完)される領域、すなわち下流側通路部324にてシャッタ345を挟んで下大入賞口341と対峙する領域を「第2特定領域SE2」という。
シャッタ345が開位置へ配置されて下流側通路部324(詳しくは転動面)が寸断されている状況下にて第2特定領域SE2に到達した遊技球は、下流側通路部324の通路方向への移動が困難となり、下大入賞口341へ流入することとなる。
なお、第2特定領域SE2にも突条部375a,376a(図8参照)からなる減速区間が設けられているが、当該減速区間に係る具体的構成については第1特定領域SE1と同様であるため説明を援用する。
上述した中間通路部323はシャッタ345の上流側端部から上方に延びている。中間通路部323を形成する左側の通路壁面は、上流側通路部322の延長上に位置しており、上流側通路部322を通過した遊技球は、当該左側の通路壁面に衝突することで向きを変え、シャッタ345へ向けて当該中間通路部323を落下することとなる。
中間通路部323を形成する右側の通路壁面には遊技球が通過可能な開口が形成されており、中間通路部323を通過する遊技球の一部が当該開口へ流入する。右側作動入球部63と下側可変入賞装置65との間には、上記開口に流入した遊技球は入球ユニット70から排出する排出通路が形成されている。球通路321を流下する遊技球の一部は、下側可変入賞装置65(シャッタ345)に到達する前に、開口→排出通路を通じて入球ユニット70から排出されることとなる。なお、この排出通路を通過する遊技球については、そのまま遊技盤60の背面側へと案内されるため、アウト口68への移動が回避される。
次に図8を参照して、球通路321の各部分の通路長と、遊技球の通過所要時間との関係について補足説明する。図8は入球ユニット70の内部構造を正面から見た概略図である。以下の説明では、遊技機正面視における第1特定領域SE1の通路長を「通路長PL1」、第1特定領域SE1を通過するのに要する所要時間を「所要時間T1」、遊技機正面視における第2特定領域SE2の通路長を「通路長PL3」、第2特定領域SE2を通過するのに要する所要時間を「所要時間T3」、第1特定領域SE1と第2特定領域SE2との間の通路長を「通路長PL2」、第1特定領域SE1と第2特定領域SE2との間を通過するのに要する所要時間を「所要時間T3」と称する。
通路長PL1~PL3を比較すると、通路長PL2 < 通路長PL1 < 通路長PL3の順に長くなっている。既に説明したように、第1特定領域SE1及び第2特定領域SE2については遊技球の通過経路が蛇行しているが、この蛇行分を加味したとしても、通路長PL2 < 通路長PL1 < 通路長PL3の順に長くなっている。
そして、詳細については後述するが、第1特定領域SE1における所要時間T1については、低頻度サポートモードにて右側作動入球部63が連続して開放される場合の最小インターバル時間(0.7sec)よりも長く且つ高頻度サポートモードにて右側作動入球部63が連続して開放される場合の最小インターバル時間(1.2sec)よりも短くなるように設定され、第2特定領域SE2における所要時間T3は特別当たりが連続する場合に下側可変入賞装置65が連続して開放される場合の最小インターバル時間(1.7sec)よりも長くなるように設定されている。
例えば、下側可変入賞装置65が開状態となっている場合には、右側作動入球部63を回避した遊技球が当該下側可変入賞装置65に向かうこととなる。右側作動入球部63と下側可変入賞装置65との離れを小さくすることにより、右側作動入球部63を回避した遊技球は速やかに下側可変入賞装置65へと向かうとの印象を与えやすくなっている。これにより、下側可変入賞装置65への入賞の期待感を好適に高めることができる。
(パチンコ機10の電気的構成)
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図9のブロック図に基づき説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板601には、MPU602が搭載されている。MPU602には、当該MPU602により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM603と、そのROM603内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM604と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU602が有する機能の一部、例えば、ROM603の機能やRAM604の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU602には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU602の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板605、払出制御装置181、各種検知センサなどが接続されている。停電監視基板605には電源・発射制御装置191が接続されており、MPU602には停電監視基板605を介して電力が供給される。また、各種検知センサの一部として、一般入賞口61用の検知センサ391a、下側作動入球部62用の検知センサ391b、右側作動入球部63用の検知センサ391c、上側可変入賞装置64用の検知センサ317~318、下側可変入賞装置65用の検知センサ391d、スルーゲート66用の検知センサ391eが接続されており、これら各種検知センサ317~318,391a~391eからの検知情報(検知信号)に基づき、主制御装置162のMPU602にて各入球部への入賞判定(入球判定)等が実行される。また、MPU602では、下側作動入球部62(下作動口62a)及び右側作動入球部63(右作動口63a)への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行する。
MPU602の出力側には、停電監視基板605、払出制御装置181及び報知・演出制御装置143(詳しくは報知・演出制御基板651)が接続されている。払出制御装置181には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア625が参照される。そして、一般入賞口61への入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上大入賞口311への入賞を特定した場合には14個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下大入賞口341への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが出力され、下作動口62aへの入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、右作動口63aへの入賞を特定した場合には1個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
報知・演出制御装置143には、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア625が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU602の出力側には、右側作動入球部63に付随した電動役物71を駆動させる電動役物駆動部332、上側可変入賞装置64のシャッタ315を駆動させる可変入賞駆動部451、上側可変入賞装置64の流路切替部材316を駆動させる流路切替用駆動部452、下側可変入賞装置65のシャッタ345を駆動させる可変入賞駆動部461、主表示ユニット81等が接続されている。主制御基板601には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU602は各種駆動部等の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては上大入賞口311や下大入賞口341が開閉されるように、MPU602において上側可変入賞装置64の可変入賞駆動部451や下側可変入賞装置65の可変入賞駆動部461の駆動制御が実行される。また、例えば各遊技回に際しては、MPU602において主表示ユニット81の主表示部Dにおける下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRの表示制御が実行される。
さらには、MPU602の出力側には、外部端子板213が接続されている。外部端子板213には、状態移行に際して信号出力するための出力端子として、大当たり信号出力端子等が設けられている。MPU602は、例えば遊技結果が大当たり結果となった場合には、遊技ホール側の管理制御装置に対して、大当たり信号出力端子を通じて大当たり信号を出力することができる。具体的には、通常時では、大当たり信号出力端子からLOWレベル信号が出力されており、大当たり結果となった場合にはHIレベル信号が出力される。なお、この信号の出力態様は逆でもよい。
停電監視基板605は、主制御基板601と電源・発射制御装置191とを中継し、また電源・発射制御装置191から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置181は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置222により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置191は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板601や払出制御装置181等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。
また、電源・発射制御装置191は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110(詳しくはソレノイド111)は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。より具体的には、電源・発射制御装置191には、遊技球発射ハンドル41に設けられた操作レベル検知センサとタッチセンサとが接続されている。操作レベル検知センサは、遊技球発射ハンドル41の操作量(回動量)を検知するセンサであり、この操作レベル検知センサからの情報に基づいて遊技球発射機構110による遊技球の発射強度(発射速度)が決定されることとなる。タッチセンサは、遊技者が遊技球発射ハンドル41に触れている場合に情報を出力する構成となっており、電源・発射制御装置191ではこの情報に基づいて遊技者が遊技球発射ハンドル41に触れているか否かを把握することができる構成となっている。タッチセンサからの情報に基づいて遊技者が遊技球発射ハンドル41に触れていると判定し、且つ操作レベル検知センサにて遊技球発射ハンドル41が操作されていると判定した場合に遊技球の発射が許可されることとなる。
なお、タッチセンサからの情報は、電源・発射制御装置191を経由して、主制御装置162ひいては報知・演出制御装置143、表示制御装置710に送信されることとなる。
報知・演出制御装置143は、MPU652が搭載された報知・演出制御基板651を有してなり、MPU652には各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM653、そのROM653内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM654などが内蔵されている。
報知・演出制御装置143は、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて前扉枠14に設けられたランプ部26~28やスピーカ部29を駆動制御するとともに、表示制御装置710を制御するものである。詳しくは、報知・演出制御装置143では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置75における図柄の変動表示態様及び最終的に停止表示させる図柄の停止表示態様(例えば図柄の組み合わせの種類)を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の内容等を決定するとともに、その決定した内容を上記コマンドに付与して表示制御装置710に転送する。
表示制御装置710はMPUが搭載された表示制御基板を有してなり、MPUには各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM、そのROM内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、画像データが格納されたキャラクタROM、キャラクタROMから読み出した画像データを一時的に記憶するビデオRAMなどが内蔵されている。MPUでは、報知・演出制御装置143から入力したコマンドに基づいて、可変表示ユニット67(詳しくは図柄表示装置75)の表示制御を実行する。
ここで、図柄表示装置75の表示内容について説明する。図柄表示装置75の表示画面75aには、左・中・右の3つの図柄列が表示される変動表示領域が設けられている。表示画面75aでは、これら各図柄列の図柄が周期性をもって所定の向き(例えば上から下)にスクロールするように変動表示される。
詳細については後述するが、各変動表示領域では、図柄列毎に1個の図柄が停止表示されるようになっており、計3個の図柄が停止表示されるようになっている。例えば左図柄列→右図柄列→中図柄列の順に変動表示が停止し、有効ラインに所定の図柄組み合わせが形成された状態で全図柄列の変動表示が終了すれば、大当たり結果や特別当たり結果に対応した特別遊技状態への移行を示す動画等が表示される。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、左図柄列を第1図柄列(又は第1絵柄列)、右図柄列を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することができる。
因みに、図柄表示装置75における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を縦並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を横方向に設定してもよい。
表示画面75aの下部には、保留表示領域が設定されている。当該保留表示領域は、遊技球が下作動口62aに入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域が左右方向に並ぶようにして区画表示された上作動口用の保留数表示領域と、遊技球が右作動口63aに入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域が左右方向に並ぶようにして区画表示された下作動口用の保留数表示領域とによって構成されている。
具体的には、遊技球が下作動口62aに入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて下側作動口用の保留数表示領域には、第1単位保留表示領域、第2単位保留表示領域、第3単位保留表示領域、第4単位保留表示領域が設定されている。また、遊技球が右作動口63aに入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて右側作動口用の保留数表示領域には、第1単位保留表示領域、第2単位保留表示領域、第3単位保留表示領域、第4単位保留表示領域が設定されている。
例えば、遊技球が下作動口62aに入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第1単位保留表示領域のみにて所定の保留用画像が表示され、遊技球が下作動口62aに入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域~第4単位保留表示領域の全てにおいて所定の保留用画像が表示される構成となっている。
(各種カウンタについて)
次に、図10の概略図を参照して、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作に係る構成について説明する。
MPU602は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、特別遊技状態(開閉実行モード)への移行抽選、主表示ユニット81(主表示部D)の表示の設定、図柄表示装置75の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、大当たりや特別当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり結果となった場合にその種別を判定する際に使用する当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置75が外れ変動する際のリーチ表示の発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示ユニット81の入球部用表示部における絵柄の変動表示時間及び図柄表示装置75における図柄の変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、右側作動入球部63に付属の電動役物71を開状態とするか否かの抽選に使用する開放乱数カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1~C4,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM604の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ631に適宜格納される。
RAM604には、下作動口用保留エリアRaと、右作動口用保留エリアRbと、下作動口用保留エリアRa用の第1実行エリアAE1と、右作動口用保留エリアRb用の第2実行エリアAE2と、総保留数記憶領域とからなる保留球格納エリア632が設けられている。そして、この保留球格納エリア632に、下作動口62a又は右作動口63aへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、当たり乱数カウンタC1は、例えば「0」~「599」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=「0」~「599」)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が下作動口62a又は右作動口63aに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。より詳しくは、下作動口62aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の下作動口用保留エリアRaに格納され、右作動口63aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の右作動口用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値や特別当たり当選となる乱数の値は、ROM603における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア621に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図11及び図12の概略図を用いて説明する。当否テーブルとしては、下作動口62a用の当否テーブル(図11参照)及び右作動口63a用の当否テーブル(図12参照)が設けられており、下作動口62aへの入球に基づく抽選においては下作動口62a用の当否テーブルが参照され、右作動口63aへの入球に基づく抽選においては右作動口63a用の当否テーブルが参照される。
(下作動口用の当否テーブル)
抽選モードが低確率モードとなっている場合に参照される下作動口62a用の当否テーブルにおいては、図11(a)に示すように、大当たり結果に対応する乱数の値は「7」及び「507」の2個である。すなわち、「0」~「599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」及び「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は2/600となっている。下作動口62a用の低確率モード対応当否テーブルには、特別当たり結果に対応する乱数の値は設けられておらず、大当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果に対応している。
抽選モードが高確率モードとなっている場合に参照される下作動口62a用の当否テーブルにおいては、図11(b)に示すように、大当たり結果に対応する乱数の値は「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」の6個である。すなわち、「0」~「599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は6/600となっている。下作動口62a用の高確率モード対応当否テーブルには、特別当たり結果に対応する乱数の値が設けられておらず、大当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果に対応している。
(右作動口用の当否テーブル)
抽選モードが低確率モードとなっている場合に参照される右作動口63a用の当否テーブルにおいては、図12(a)に示すように、大当たり結果に対応する乱数の値は「7」及び「507」の2個である。すなわち、「0~599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」及び「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は2/600となっている点で下作動口62a用の当否テーブルと同様である。但し、右作動口63a用の当否テーブルにおいては、「1」,「2」,「3」・・・「597」,「598」,「599」が特別当たり結果に対応しており、特別当たり結果となる確率は593/600となっている。なお、大当たり結果となる乱数の値及び特別当たり結果となる乱数の値以外、詳しくは「4」,「104」,「204」,「404」,「504」は、抽選結果が外れ結果となるように構成されている。
抽選モードが高確率モードとなっている場合に参照される右作動口63a用の当否テーブルにおいては、図12(b)に示すように、大当たり結果に対応する乱数の値は「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」の6個である。すなわち、「0」~「599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は6/600となっている点で下作動口62a用の当否テーブルと同様である。但し、右作動口63a用の当否テーブルにおいては、「1」,「2」,「3」・・・「597」,「598」,「599」が特別当たり結果に対応しており、特別当たり結果となる確率は593/600となっている。なお、大当たり結果となる乱数の値及び特別当たり結果となる乱数の値以外、詳しくは「404」は、抽選結果が外れ結果となるように構成されている。
このように、下作動口62a及び右作動口63aの何れに入賞した場合であっても、大当たり結果となる確率は共通である。但し、下作動口62a及び右作動口63aを比較した場合には、特別当たり結果となる可能性が右作動口63aの方が高く設定されている。つまり、幾らかの出球が期待できる確率で比較すれば下作動口62aよりも右作動口63aの方が優遇されている。
再び図10の説明に戻り、当たり種別カウンタC2は、「0」~「99」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「99」)に達した後0に戻る構成となっている。当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が下作動口62a又は右作動口63aに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。より詳しくは、下作動口62aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の下作動口用保留エリアRaに格納され、右作動口63aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の右作動口用保留エリアRbに格納される。
当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM603における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア622に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。本実施の形態では、当たり種別カウンタC2及び振分テーブルを参照して、大当たり結果の種別が決定される。大当たり結果としては、2R通常大当たり結果,8R通常大当たり結果,2R確変大当たり結果,6R確変大当たり結果A,6R確変大当たり結果B,6R確変大当たり結果C,6R確変大当たり結果D,6R確変大当たり結果E,8R確変大当たり結果,16R確変大当たり結果A,16R確変大当たり結果Bが設けられている。
(下作動口用振分テーブル)
図13(a)に示すように、下作動口用振分テーブルでは、「0」~「99」の当たり種別カウンタC2の値のうち「0」~「49」の計50個が8R通常大当たり結果に対応しており、「50」~「59」の計10個が6R確変大当たり結果Aに対応しており、「60」~「67」の計8個が6R確変大当たり結果Bに対応しており、「68」~「73」の計6個が6R確変大当たり結果Cに対応しており、「74」~「77」の計4個が6R確変大当たり結果Dに対応しており、「78」~「79」の計2個が6R確変大当たり結果Eに対応しており、「80」~「97」の計18個が16R確変大当たり結果Aに対応しており、「98」~「99」の計2個が16R確変大当たり結果Bに対応している。
(右作動口用振分テーブル)
図13(b)に示すように、右作動口用振分テーブルでは、「0」~「99」の当たり種別カウンタC2の値のうち「0」~「34」の計35個が2R通常大当たり結果に対応しており、「35」~「39」の計5個が2R確変大当たり結果に対応しており、「40」~「49」の計10個が6R確変大当たり結果Aに対応しており、「50」~「53」の計4個が6R確変大当たり結果Bに対応しており、「54」~「56」の計3個が6R確変大当たり結果Cに対応しており、「57」~「58」の計2個が6R確変大当たり結果Dに対応しており、「59」が6R確変大当たり結果Eに対応しており、「60」~「95」が16R確変大当たり結果Aに対応しており、「96」~「99」の計4個が16R確変大当たり結果Bに対応している。
再び図10の説明に戻り、リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が下作動口62a又は右作動口63aに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。より詳しくは、下作動口62aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の下作動口用保留エリアRaに格納され、右作動口63aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の右作動口用保留エリアRbに格納される。そして、ROM603のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチ表示(リーチ状態)を発生させるか否かを決定することとしている。
ここで、リーチ表示とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置75を備え、遊技結果が開閉実行モード対応の遊技結果となった遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となり得る遊技機において、図柄表示装置75における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置75の表示画面75aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置75の表示画面75a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
表示画面75aにおける表示内容について更に詳しく説明すると、最初に右図柄列において図柄の変動表示が終了され、さらに左図柄列において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中図柄列にて図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、大当たり発生時には、リーチラインを形成している主図柄とともに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面75aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット81(主表示部D)の下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示時間と、図柄表示装置75における図柄の変動表示時間とをMPU602において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける変動表示の開始時(図柄表示装置75による図柄の変動開始時)における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物71用の開放乱数カウンタC4は、例えば、0~249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。開放乱数カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート66に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の電役用記憶エリア633に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された開放乱数カウンタC4の値と、ROM603の当否テーブル記憶エリア621に格納されているサポート用の抽選テーブル(当否情報群)とを参照して電動役物71を開状態に制御するか否かの開放抽選(サポート抽選)が行われる。なお、高頻度サポートモードにてサポート当選となる確率(詳しくは249/250)は、低頻度サポートモードにてサポート当選となる確率(詳しくは248/250)よりも高くなっており、高頻度サポートモードの方が優遇されている。
(主制御装置162のMPU602にて実行される各種処理について)
次に、主制御装置162内のMPU602にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU602では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理やNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
(タイマ割込み処理)
先ず、タイマ割込み処理について、図14のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU602により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種検知センサ(例えば上記検知センサ317~319,391a~391e)の読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種検知センサの状態を読み込むとともに、当該検知センサの状態(検知センサからの検知情報)を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。例えば、下作動口62aへの入賞が発生したと判定した場合にはRAM604の各種フラグ格納エリア635に下作動口用の入賞検知フラグを格納し、右作動口63aへの入賞が発生したと判定した場合には各種フラグ格納エリア635に右作動口用の入賞検知フラグを格納し、上側可変入賞装置64への入賞が発生したと判定した場合には各種フラグ格納エリア635に上大入賞口用の入賞検知フラグを格納し、有利入球部314への入賞が発生したと判定した場合には各種フラグ格納エリア635に有利入球部用の入賞検知フラグを格納し、下側可変入賞装置65への入賞が発生したと判定した場合には各種フラグ格納エリア635に下大入賞口用の入賞検知フラグを格納する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、開放乱数カウンタC4を更新する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、開放乱数カウンタC4をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS104にてスルーゲート66への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行し、続くステップS105にて作動口62a,63aへの入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
(スルー用の入賞処理)
ステップS104のスルー用の入賞処理においては先ず、遊技球がスルーゲート66に入賞したか否かを判定する。遊技球がスルーゲート66に入賞し、且つ、役物保留記憶数SNが上限(詳しくは4)未満である場合には、役物保留記憶数SNを1インクリメントし、上記ステップS103にて更新した開放乱数カウンタC4の値をRAM604の電役用記憶エリア633の空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、本入賞処理を終了する。
遊技球がスルーゲート66に入賞していないと判定した場合、又はスルーゲート66に入賞したと判定したものの役物保留記憶数SNが上限に達している場合には、開放乱数カウンタC4の値を格納することなく、本入賞処理を終了する。
なお、スルー用の入賞処理では、主表示ユニット81のスルーゲート用保留数表示部SSの表示制御処理を実行する。具体的には4つの発光体(LED)からなるスルーゲート用保留数表示部SSについて役物保留記憶数SNと同じ数の発光体が点灯した状態となるように発光制御処理を実行する。
(作動口用の入賞処理)
作動口用の入賞処理においては先ず、遊技球が下側作動入球部62(下作動口62a)に入賞(始動入賞)したか否かをRAM604の各種フラグ格納エリア635に下作動口用の入賞検知フラグが格納されているか否かによって判定する。同入賞検知フラグが格納されていると判定した場合、すなわち遊技球が下側作動入球部62(下作動口62a)への入賞が発生した旨の検知信号を受信した場合には、払出制御装置181に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。そして、下側作動入球部62(下作動口62a)に遊技球が入賞した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、下側作動入球部62(下作動口62a)への入賞が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。
その後、下作動口用の保留エリアRaの保留数記憶領域に格納された値(始動保留記憶数)を更新(1加算)する。続いて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、RAM604の各種フラグ格納エリア635に下作動口用の入賞検知フラグが格納されていない場合であって、右作動口用の入賞検知フラグが格納されている場合には、払出制御装置181に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。セットされた賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理にて払出制御装置181に送信される。
続いて、右側作動入球部63(右作動口63a)に遊技球が入賞した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、右側作動入球部63(右作動口63a)への入賞が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。
その後、右作動口用の保留エリアRbの保留数記憶領域に格納された値(始動保留記憶数)を更新(1加算)する。続いて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
なお、下側作動入球部62及び右側作動入球部63のいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
(通常処理)
次に、通常処理の流れを図15のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201~S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS201では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置181に送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置143に送信する。また、RAM604の外部出力バッファに設定されている情報に応じて、外部端子板213に対する出力設定を行う。
次に、ステップS202では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり等の当否判定及び大当たり種別の振分判定を行うとともに、図柄表示装置75による図柄の変動表示の設定、主表示ユニット81(主表示部D)における作動口用表示部DL,DRなどの表示制御などを行う。
その後、ステップS204では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モードなどに移行する。
続くステップS205では、右側作動入球部63に付属の電動役物71を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM604の電役用記憶エリアに格納されている情報を用いて電動役物71を開状態とするか否かの判定を行い、電動役物71の開閉処理及びスルーゲート用表示部DSの表示制御などを行う。
続くステップS206では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、遊技球発射ハンドル41に対して発射操作が行われていることに基づき電源・発射制御装置191から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(本実施の形態においては0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド111を励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。つまり、所謂止め打ち等の変則打ちが行われていない場合には、発射操作が行われていることを条件として所定周期にて遊技球の発射が繰り返される構成となっている。
続くステップS207では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板605において停電の発生が確認され当該停電監視基板605からMPU602のNMI端子に停電信号が入力されることによりセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグがセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS208にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS209にて乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS210にて変動種別カウンタCSの更新を実行する。
ここで、ステップS201~S206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、係る残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
一方、ステップS207にて、停電フラグがセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS211以降の電断時処理を実行する。具体的には、ステップS211にてタイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS212にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS213にてRAM604のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
(遊技回制御処理)
ここで、図16~図20のフローチャートを参照して、ステップS203の遊技回制御処理について補足説明する。図16に示すように、本実施の形態に示す遊技回制御処理では、先ずステップS301にて特別遊技状態(開閉実行モード)中である否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア635における開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
ステップS301にて肯定判定をした場合には、そのまま本遊技回制御処理を終了する。ステップS301にて否定判定をした場合には、ステップS302にて下側作動入球部62(下作動口62a)への入賞に係る遊技回用の遊技回制御処理(下作動口対応遊技回制御処理,下作動口用制御処理)を実行し且つステップS303にて右側作動入球部63(右作動口63a)への入賞に係る遊技回用の遊技回制御処理(右作動口対応遊技回制御処理、右作動口用制御処理)を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。これら2つの制御処理については、基本的な流れが共通となっている。以下、先ず図17及び図18を参照して下作動口用制御処理について説明し、その後、図19及び図20を参照して下作動口用制御処理との相違点を中心に右作動口用制御処理について説明する。
(下作動口用制御処理)
図17に示すように、下作動口用制御処理では、先ずステップS401にて、下作動口62aに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット81の下作動口用表示部DLが変動表示~確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア635における遊技回中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に下作動口用の遊技回中フラグ(遊技回中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。下作動口用の遊技回中フラグは、下作動口用表示部DLにて変動表示を開始させる場合に格納され、その絵柄が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
遊技回中でない場合には、ステップS401にて否定判定をして、ステップS402に進む。ステップS402では、右作動口63aに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット81の右作動口用表示部DRが変動表示~確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア635における遊技回中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に右作動口用の遊技回中フラグ(変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。右作動口用の遊技回中フラグは、右作動口用表示部DRにて変動表示を開始させる場合に格納され、抽選結果(遊技結果)に対応した絵柄等が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
ステップS402にて肯定判定をした場合にはステップS403に進む。ステップS403では右作動口63aに係る遊技回にて大当たり結果又は特別当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS403にて肯定判定をした場合には、そのまま本下作動口用制御処理を終了する。ステップS403又はステップS402にて否定判定をした場合には、ステップS404に進む。ステップS404では、保留球格納エリア632の総保留数記憶領域を参照し、保留記憶されている保留情報の数である下作動口用保留記憶数CRN(詳しくは下作動口62aに係る保留情報の数)が「0」か否かを判定する。下作動口用保留記憶数CRNが「0」である場合には、そのまま遊技回制御処理を終了する。一方、下作動口用保留記憶数CRNが「0」でない場合には、ステップS405に進む。ステップS405ではデータ設定処理を行う。
下作動口62aのデータ設定処理では、先ず下作動口用保留記憶数CRNを1ディクリメントする。その後、下作動口用保留エリアRaの第1エリアに格納されたデータを第1実行エリアAE1(図10参照)に移動し、下作動口用保留エリアRaの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータがクリアされると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。そして、下作動口用の保留数表示部にて点灯中のLEDを1つ消灯させる。この消灯処理では、保留情報が追加された際に実行される点灯処理とは逆に、下作動口用の保留数表示部SLのLEDが下側から順に消灯させる。
以上詳述したデータ設定処理を行った後は、ステップS406にて下作動口用表示部DLにおける絵柄の変動表示及び図柄表示装置75における図柄の変動表示を開始させるための下作動口用の変動開始処理(下作動口用変動開始処理)を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。ここで、図18を参照して、ステップS406の下作動口用変動開始処理について説明する。
(下作動口用変動開始処理)
下作動口用変動開始処理においては先ず、ステップS501にて当否判定処理を実行する。当否判定処理では、下作動口用の当否テーブルを参照して、第1実行エリアAE1に格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報が上述した大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。ステップS501における判定結果が大当たり結果である場合には、ステップS502にて肯定判定をしてステップS503に進む。
ステップS503では種別判定処理を実行する。種別判定処理では、第1実行エリアAE1に格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2から取得した数値情報を把握する。また、ROM603の振分テーブル記憶エリア622に記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が、8R通常大当たり結果に対応した情報群、6R確変大当たり結果Aに対応した情報群、6R確変大当たり結果Bに対応した情報群、6R確変大当たり結果Cに対応した情報群、6R確変大当たり結果Dに対応した情報群、6R確変大当たり結果Eに対応した情報群、16R確変大当たり結果Aに対応した情報群、16R確変大当たり結果Bに対応した情報群の何れに含まれているかを特定する。
ステップS504では大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、当該遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(下作動口用表示部DL)に最終的に停止表示させる絵柄をROM603に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには主表示部Dに停止表示される絵柄が複数設定されており、ステップS504では、大当たり結果に応じた絵柄を示す情報をRAM604に記憶する。また、ステップS504では、今回の遊技結果が、8R通常大当たり結果、6R確変大当たり結果A、6R確変大当たり結果B、6R確変大当たり結果C、6R確変大当たり結果D、6R確変大当たり結果E、16R確変大当たり結果A、16R確変大当たり結果Bの何れかであるかをMPU602にて特定するための情報をRAM604の各種フラグ格納エリア635に格納する。具体的には、8R通常大当たり結果である場合には8R通常フラグを格納し、6R確変大当たり結果Aである場合には6R確変Aフラグを格納し、6R確変大当たり結果Bである場合には6R確変Bフラグを格納し、6R確変大当たり結果Cである場合には6R確変Cフラグを格納し、6R確変大当たり結果Dである場合には6R確変Dフラグを格納し、6R確変大当たり結果Eである場合には6R確変Eフラグを格納し、16R確変大当たり結果Aである場合には16R確変Aフラグを格納し、16R確変大当たり結果Bである場合には16R確変Bフラグを格納する。
ステップS504の設定処理を実行した後は、ステップS505に進む。ステップS505では右作動口63aに係る遊技回が実行されている最中であるか否かを判定する。ステップS505にて肯定判定をした場合には、ステップS506に進む。ステップS506ではRAM604の各種フラグ格納エリア635に強制終了フラグを格納する。右作動口63aに係る遊技回(絵柄の変動表示)が実行されている場合には、この強制終了フラグに基づいて右作動口63aに係る遊技回(絵柄の変動表示)が途中で強制的に終了されることとなる。より詳しくは、下作動口62aに係る遊技回が大当たり結果に対応している場合であって且つ当該遊技回における確定表示が行われるタイミングを超えて右作動口63aに係る遊技回が実行され得る場合には、右作動口63aに係る遊技回が短縮され下作動口62aに係る遊技回の終了とともに右作動口63aに係る遊技回についても終了することとなる。このような場合には、右作動口63aに係る遊技回にて停止表示される絵柄は外れ結果に対応するものとなる。
ステップS502の説明に戻り、ステップS501における判定結果が外れ結果である場合には当該ステップS502にて否定判定をし、ステップS507に進む。ステップS507では外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。
具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(下作動口用表示部DL)に最終的に停止表示させる絵柄を、ROM603に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。
ステップS506,S507の処理を実行した後、又はステップS505にて否定判定をした場合には、ステップS508に進む。ステップS508では変動表示時間(表示継続時間)の設定処理を実行する。この設定処理についての詳細は後述する。
ステップS508の変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS509にて変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動開始コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である報知・演出制御装置143では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することが可能である。この点、変動開始コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動開始コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
ステップS509の設定処理を実行した後は、ステップS510に進み、主表示ユニット81における下作動口用表示部DLの変動表示を開始した後、本下作動口用変動開始処理を終了する。ステップS510の処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に下作動口用の遊技回中フラグを格納する。これにより、以降の処理では下作動口62aに係る遊技回(例えば変動表示)が実行されている最中であることを特定可能となる。なお、本実施の形態においては作動口用表示部DL,DRにおける絵柄及び図柄表示装置75における図柄の変動表示を抽選に合せて開始させる構成としたが、これに限定されるものではなく、絵柄及び図柄の変動表示を抽選前に開始させる構成とすることも可能である。
再び図17の説明に戻り、ステップS401にて肯定判定をした場合、すなわち下作動口62aに係る遊技回中であると判定した場合には、ステップS407に進む。ステップS407では、右作動口63aに係る遊技回にて特別当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS407にて否定判定をした場合には、ステップS408に進む。ステップS408では右作動口63aに係る遊技回にて大当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS407及びステップS408にて否定判定をした場合には、ステップS409に進む。
ステップS409では上記ステップS508にて設定された変動表示時間を経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS409にて否定判定をした場合には、ステップS410にて変動表示用処理を実行した後、本下作動口用制御処理を終了する。ステップS410の変動表示用処理においては、下作動口用表示部DLを構成する各LEDを点灯/消灯させる処理を行うことにより、絵柄を変動表示させる。
ステップS409にて肯定判定をした場合にはステップS412に進む。ステップS412では変動終了処理を実行する。変動終了処理では、事前に決定された態様となるようにして下作動口用表示部DLにて絵柄を停止表示させるように主表示ユニット81の表示制御を行う。すなわち、例えば抽選結果(遊技結果)に対応する絵柄の確定表示が実行される。なお、RAM604の各種フラグ格納エリア635に格納されている下作動口用の遊技回中フラグについては、当該確定表示が終了した際に消去される。
続くステップS413にて変動終了コマンドを設定した後に、本遊技回制御処理を終了する。ステップS413にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図15)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、変動終了コマンドを受信したことに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該変動終了コマンドは、報知・演出制御装置143を経由して表示制御装置710に送信され、表示制御装置710では当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回の遊技結果等に対応した図柄の組み合わせを図柄表示装置75の表示画面75aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、変動終了コマンドが送信されずに、報知・演出制御装置143や表示制御装置710にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
ステップS407及びステップS408のいずれかにて肯定判定をした場合には、ステップS410にて停止絵柄の書替処理を実行し、上記ステップS412及びステップS413の各処理を実行した後、本下作動口用制御処理を終了する。停止結果の書替処理においては先ず、今回の遊技回が特別当たり結果に対応しているか否かを判定する。特別当たり結果に対応していない場合には、下作動口用変動開始処理にて決定された停止絵柄(外れ結果に対応する絵柄)の書き替えが回避される。これに対して、今回の遊技結果が特別当たり結果に対応している場合には、下作動口用変動開始処理にて決定された停止絵柄(特別当たり結果に対応する絵柄)を外れ結果に対応する絵柄に書き替える。
次に、図19及び図20を参照して、右作動口用制御処理について説明する。
(右作動口用制御処理)
図19に示すように、右作動口用制御処理では、先ずステップS601にて右作動口63aに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット81の右作動口用表示部DRが変動表示~確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア635における遊技回中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に右作動口用の遊技回中フラグ(変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。右作動口用の遊技回中フラグは、右作動口用表示部DRにて変動表示を開始させる場合に格納され、その絵柄が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
遊技回中でない場合には、ステップS601にて否定判定をしてステップS602に進む。ステップS602では、下作動口62aに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット81の下作動口用表示部DLが変動表示~確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。
ステップS602にて肯定判定をした場合にはステップS603に進む。ステップS603では下作動口62aに係る遊技回にて大当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS603にて肯定判定をした場合には、そのまま本右作動口用制御処理を終了する。ステップS603にて否定判定をした場合、又はステップS602にて否定判定をした場合には、ステップS604に進む。ステップS604では、保留球格納エリア632の総保留数記憶領域を参照し、保留記憶されている保留情報の数である右作動口用保留記憶数CRN(詳しくは右作動口63aに係る保留情報の数)が「0」か否かを判定する。右作動口用保留記憶数CRNが「0」である場合には、そのまま遊技回制御処理を終了する。一方、右作動口用保留記憶数CRNが「0」でない場合には、ステップS605に進む。ステップS605ではデータ設定処理を行う。
右作動口63aのデータ設定処理では、先ず右作動口用保留記憶数CRNを1ディクリメントする。その後、右作動口用保留エリアRbの第1エリアに格納されたデータを第2実行エリアAE2(図10参照)に移動し、右作動口用保留エリアRbの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータがクリアされると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。そして、右作動口用の保留数表示部にて点灯中のLEDを1つ消灯させる。この消灯処理では、保留情報が追加された際に実行される点灯処理とは逆に、右作動口用の保留ランプ部のLEDが下側から順に消灯されるようになっている。
以上詳述したデータ設定処理を行った後は、ステップS606にて主表示ユニット81(主表示部D)における絵柄の変動表示及び図柄表示装置75における図柄の変動表示を開始させるための右作動口用の変動開始処理(右作動口用変動開始処理)を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、図20を参照して、ステップS606の右作動口用変動開始処理について説明する。
(右作動口用変動開始処理)
右作動口用変動開始処理においては先ず、ステップS701にて当否判定処理を実行する。当否判定処理では、右作動口用の当否テーブルを参照して、第2実行エリアAE2に格納された各種情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が上述した大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。ステップS701における判定結果が大当たり結果である場合には、ステップS702にて肯定判定をしてステップS703に進む。
ステップS703では種別判定処理を実行する。種別判定処理では、第2実行エリアAE2に格納された各種情報のうち種別判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2から取得した数値情報と、ROM603の振分テーブル記憶エリア622に記憶された振分テーブルとを参照して、上記把握した種別判定用の情報が2R通常大当たり結果に対応した情報群、2R確変大当たり結果に対応した情報群、6R確変大当たり結果Aに対応した情報群、6R確変大当たり結果Bに対応した情報群、6R確変大当たり結果Cに対応した情報群、6R確変大当たり結果Dに対応した情報群、6R確変大当たり結果Eに対応した情報群、16R確変大当たり結果Aに対応した情報群、16R確変大当たり結果Bに対応した情報群の何れに含まれているかを特定する。
ステップS704では大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、当該遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(右作動口用表示部DR)に最終的に停止表示させる絵柄をROM603に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには主表示部Dに停止表示される絵柄が複数設定されており、ステップS704では、大当たり結果に応じた絵柄を示す情報をRAM604に記憶する。また、ステップS704では、今回の遊技結果が、2R通常大当たり結果、2R確変大当たり結果、6R確変大当たり結果A、6R確変大当たり結果B、6R確変大当たり結果C、6R確変大当たり結果D、6R確変大当たり結果E、16R確変大当たり結果A、16R確変大当たり結果Bの何れかであるかをMPU602にて特定するための情報をRAM604の各種フラグ格納エリア635に格納する。具体的には、2R通常大当たり結果である場合には2R通常フラグを格納し、2R確変大当たり結果である場合には2R確変フラグを格納し、6R確変大当たり結果Aである場合には6R確変Aフラグを格納し、6R確変大当たり結果Bである場合には6R確変Bフラグを格納し、6R確変大当たり結果Cである場合には6R確変Cフラグを格納し、6R確変大当たり結果Dである場合には6R確変Dフラグを格納し、6R確変大当たり結果Eである場合には6R確変Eフラグを格納し、16R確変大当たり結果Aである場合には16R確変Aフラグを格納し、16R確変大当たり結果Bである場合には16R確変Bフラグを格納する。
ステップS704の設定処理を実行した後は、ステップS705に進む。ステップS705では下作動口62aに係る遊技回が実行されている最中であるか否かを判定する。ステップS705にて肯定判定をした場合には、ステップS706に進む。ステップS706ではRAM604の各種フラグ格納エリア635に強制終了フラグを格納する。下作動口62aに係る遊技回(絵柄の変動表示)が実行されている場合には、この強制終了フラグに基づいて下作動口62aに係る遊技回(絵柄の変動表示)が途中で強制的に終了されることとなる。より詳しくは、右作動口63aに係る遊技回が大当たり結果に対応している場合であって且つ当該遊技回における確定表示が行われるタイミングを超えて下作動口62aに係る遊技回(外れ結果対応)が実行され得る場合には、下作動口62aに係る遊技回が短縮され右作動口63aに係る遊技回の終了とともに下作動口62aに係る遊技回についても終了することとなる。このような場合には、下作動口62aに係る遊技回にて停止表示される絵柄は外れ結果に対応するものとなる。
ステップS702の説明に戻り、ステップS701における判定結果が特別当たり結果である場合には、ステップS702にて否定判定且つステップS707にて肯定判定をして、ステップS708に進む。
ステップS708では特別当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、当該遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(右作動口用表示部DR)に最終的に停止表示させる絵柄をROM603に予め記憶されている特別当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この特別当たり結果用の停止結果テーブルには主表示部Dに停止表示される絵柄が複数設定されており、ステップS703では、特別当たり結果に応じた絵柄を示す情報をRAM604に記憶する。なお、今回の遊技結果が特別当たり結果である場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に特別当たりフラグを格納する。
ステップS707の処理を実行した後は、上述したステップS704,S705の処理を実行する。
ステップS701における判定結果が外れ結果であった場合には、ステップS702及びステップS707にて否定判定をし、ステップS709に進む。ステップS709では外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(右作動口用表示部DR)に最終的に停止表示させる絵柄を、ROM603に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。
ステップS706又はステップS709の処理を実行した後、又はステップS705にて否定判定をした場合には、ステップS710に進む。ステップS710では変動表示時間(表示継続時間)の設定処理を実行する。この変動表示時間の設定処理についての詳細は後述する。
ステップS710の変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS711にて変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動開始コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である報知・演出制御装置143では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することが可能である。この点、変動開始コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動開始コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。因みに、本実施の形態においては作動口用表示部DL,DRにおける絵柄及び図柄表示装置75における図柄の変動表示を抽選に合せて開始させる構成としたが、これに限定されるものではなく、絵柄及び図柄の変動表示を抽選前に開始させる構成とすることも可能である。
ステップS711の設定処理を実行した後は、ステップS712に進み、主表示ユニット81における右作動口用表示部DRの変動表示を開始した後、本右作動口用変動開始処理を終了する。ステップS712の処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に右作動口用の遊技回中フラグを格納する。これにより、以降の処理では右作動口63aに係る遊技回(例えば変動表示)が実行されている最中であることを特定可能となる。
再び図19の説明に戻り、ステップS601にて肯定判定をした場合、すなわち右作動口63aに係る遊技回中であると判定した場合には、ステップS608に進む。ステップS608では下作動口62aに係る遊技回にて大当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS608にて否定判定をした場合には、ステップS609に進む。
ステップS609では変動表示時間を経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS609にて否定判定をした場合には、ステップS610にて変動表示用処理を実行した後、本右作動口用制御処理を終了する。ステップS610の変動表示用処理においては、右作動口用表示部DRを構成する各LEDを点灯/消灯させる処理を行うことにより、絵柄を変動表示させる。
ステップS609にて肯定安定をした場合にはステップS612に進む。ステップS612では変動終了処理を実行する。変動終了処理では、事前に決定された態様となるようにして右作動口用表示部DRにて絵柄を停止表示させるように主表示ユニット81の表示制御を行う。
続くステップS613にて変動終了コマンドを設定した後に、本遊技回制御処理を終了する。ステップS613にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図15)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、変動終了コマンドを受信したことに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該変動終了コマンドは、報知・演出制御装置143を経由して表示制御装置710に送信され、表示制御装置710では当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回の遊技結果等に対応した図柄の組み合わせを図柄表示装置75の表示画面75aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、変動終了コマンドが送信されずに、報知・演出制御装置143や表示制御装置710にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
ステップS608の説明に戻り、当該ステップS608にて肯定判定をした場合にはステップS611に進む。すなわち、下作動口62aに係る遊技回にて大当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングである場合には、ステップS611に進む。ステップS611では停止結果の書替処理を行う。
停止結果の書替処理においては先ず、今回の遊技回が特別当たり結果に対応しているか否かを判定する。特別当たり結果に対応していない場合には、右作動口用変動開始処理にて決定された停止絵柄(外れ結果に対応する絵柄)の書き替えが回避される。これに対して、今回の遊技結果が特別当たり結果に対応している場合には、右作動口用変動開始処理にて決定された停止絵柄(特別当たり結果に対応する絵柄)を外れ結果に対応する絵柄に書き替える。ステップS611の処理を実行した後は、上記ステップS612及びステップS613の各処理を実行した後、本右作動口用制御処理を終了する。
(遊技状態移行処理)
次に、ステップS204の遊技状態移行処理を図21~図25のフローチャートを参照して説明する。既に説明したように、本実施の形態においては作動口62a,63aへの入球に基づいて遊技が進行する通常遊技状態と、可変入賞装置64,65が開放される特別遊技状態(開閉実行モード)とが設けられている。通常遊技状態については、抽選モードが低確率モード且つ電動役物71によるサポートモードが低頻度サポートモードとなる第1通常遊技状態、抽選モードが高確率モード且つ電動役物71によるサポートモードが高頻度サポートモードとなる第2通常遊技状態、抽選モードが高確率モード且つ電動役物71によるサポートモードが低頻度サポートモードとなる第3通常遊技状態、抽選モードが低確率モード且つ電動役物71によるサポートモードが高頻度サポートモードとなる第4通常遊技状態とで構成されており、大当たり結果対応の特別遊技状態等を経由してこれら第1通常遊技状態~第4通常遊技状態の切り替えがなされる。
遊技状態移行処理においては先ず、ステップS801にて開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS802に進み、遊技回(詳しくは確定表示)が終了したタイミングか否かを判定する。遊技回が終了したタイミングではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
遊技回が終了している場合には、より詳しくは変動表示が終了してから予め設定された停止表示時間(確定表示時間)が経過したタイミングである場合には、ステップS803に進み、今回の遊技回の遊技結果(上記当否抽選の結果)が特別遊技状態(開閉実行モード)への移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604に、上述した8R通常フラグ、2R通常フラグ、2R確変フラグ、6R確変Aフラグ、6R確変Bフラグ、6R確変Cフラグ、6R確変Dフラグ、6R確変Eフラグ、16R確変Aフラグ、16R確変Bフラグの何れかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれも格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS804にて開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理では、先ず開閉実行モードのオープニング用に可変入賞装置65の上大入賞口311の開放を開始することなく当該可変入賞装置65を待機させるためのオープニング用待機時間(開始用待機時間)を設定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM603に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報をセットする。
本実施の形態におけるオープニング用の待機時間(オープニング時間)については当たりの種別によって異なっている。具体的には、大当たり結果である場合のオープニング用の待機時間は5secとなっているのに対して、特別当たり結果である場合のオープニング用の待機時間はそれよりも短い時間、詳しくは8msecとなっている。
続くステップS805では、今回の開閉実行モードが大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS805にて肯定判定をした場合には、ステップS806に進み、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられたラウンド数カウンタRCに今回の大当たり結果に対応する値をセットする。具体的には、今回の大当たり結果が2R大当たり結果である場合にはラウンド数カウンタRCに「2」をセットし、今回の大当たり結果が6R大当たり結果である場合にはラウンド数カウンタRCに「6」をセットし、今回の大当たり結果が8R大当たり結果である場合にはラウンド数カウンタRCに「8」をセットし、今回の大当たり結果が16R大当たり結果である場合にはラウンド数カウンタRCに「16」をセットする。ラウンド数カウンタRCはラウンドが進むごとに減算され、当該ラウンド数カウンタRCの値が「0」になった場合に今回の特別遊技状態が終了することとなる。
続くステップS807では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に高頻度サポートモードフラグが格納されている場合には、当該高頻度サポートモードフラグを消去する。これにより、大当たり結果に対応した特別遊技状態中はサポートモードが低頻度サポートモードに維持される。
ステップS805の説明に戻り、当該ステップS805にて否定判定をした場合、すなわち特別当たり結果を契機とした特別遊技状態である場合には、ステップS808に進む。ステップS808ではRAM604の各種フラグ格納エリア635に第2入賞モードフラグをセットする。その後、ステップS809では、ラウンド数カウンタに「1」をセットする。以降の処理では第2入賞モードフラグがセットされていることに基づいて、今回の特別遊技状態が特別当たり結果に対応していると判断する。
ステップS807又はステップS809の処理を実行した後は、ステップS810へ進む。ステップS810では、オープニングコマンドの設定処理を行う。この設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図15)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143及び表示制御装置710に送信される。報知・演出制御装置143では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置75における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は報知・演出制御装置143から表示制御装置710に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置710では、主制御装置162から受信したオープニングコマンドや報知・演出制御装置143から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示、例えば大当たりに対応する表示内容としてのキャラクタ等の動画表示、背景画像等の切り替えがなされるように図柄表示装置75の表示制御を実行する。
ステップS810にてオープニングコマンド設定処理を実行した後はステップS811にて外部信号設定処理を実行し、本遊技状態移行処理を終了する。ステップS811の外部信号設定処理では、RAM604に、上記各種大当たりフラグ及び特別当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に大当たり又は特別当たりが発生した旨を示す信号が出力される。この外部信号を受信することにより当該管理制御装置にて、特別遊技状態(開閉実行モード)へ移行した旨が把握される。
ステップS801の説明に戻り、開閉実行モード中である場合には当該ステップS801にて肯定判定をし、ステップS812に進む。ステップS812では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS813にて大入賞口開閉処理を実行する。
ここで、図22~図24のフローチャートを参照して大入賞口開閉処理について説明する。
(大入賞口開閉処理)
図22に示すように、大入賞口開閉処理においては先ず、ステップS901にてRAM604の各種フラグ格納エリア635に第2入賞モードフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS901にて否定判定をした場合には、ステップS902に進み、第1開閉処理を実行する。第1開閉処理は、大当たり結果に対応した特別遊技状態(開閉実行モード)である場合に実行される処理である。
(第1開閉処理)
図23に示すように、第1開閉処理においては先ず、ステップS1001にて上側可変入賞装置64(上大入賞口311)が開放中であるか否かを判定する。具体的には、上側可変入賞装置64の可変入賞駆動部451の駆動状態に基づいて係る判定を行う。上大入賞口311が開放中でない場合には、ステップS1002にてラウンド数カウンタRCの値が「0」か否かを判定する。ステップS1002にて肯定判定をした場合には、そのまま本第1開閉処理を終了する。
ステップS1002にて否定判定をした場合にはステップS1003に進む。ステップS1003ではRAM604の各種カウンタエリア634に設けられたタイマカウンタTC1の値が「0」か否かを判定する。タイマカウンタTC1は、上大入賞口311の開放時間やインターバル時間(ラウンド間インターバル時間)等を把握する際に参照されるカウンタであり、タイマ割込み処理(図14参照)が実行される度にその値が「1」づつ減算される。ステップS1003にて否定判定をした場合には、本第1開閉処理を終了する。
ラウンド数カウンタRCの値が「0」ではなく且つタイマカウンタTC1の値が「0」である場合には、ステップS1004に進み、上側可変入賞装置64(上大入賞口311)の開放処理を実行する。具体的には、上大入賞口311を開放すべく可変入賞駆動部451を駆動状態とする。
その後、上側可変入賞装置64(上大入賞口311)対応の閉鎖条件の設定処理(開放時用設定処理)として、ステップS1005~ステップS1006の処理を実行する。具体的には、ステップS1005ではタイマカウンタTC1に「15000」(30secに相当)をセットし、続くステップS1006にて入賞カウンタPCに「9」をセットする。
続くステップS1007では、今回の特別遊技状態における最初のラウンド(第1ラウンド)であるか否かを判定する。ステップS1007にて肯定判定をした場合には、ステップS1008に進む。ステップS1008では今回の特別遊技状態が確変大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS1008にて肯定判定をした場合にはステップS1009にて確変用流路切替処理を実行する。確変用流路切替処理では、流路切替用駆動部452に駆動信号を出力して流路切替部材316を突出位置から退避位置へ移動させ、当該駆動信号の出力を継続する継続時間を設定する。この継続時間については、上大入賞口311の最大開放時間と同じ長さとなっている。このため、右ルートへ遊技球を連続して発射している場合には、そのほとんどにて有利入球部314への入賞が発生し、高確率モードへの移行が確定することとなる。
ステップS1008にて否定判定をした場合にはステップS1010にて通常用流路切替処理を実行する。通常用流路切替処理では、確変用流路切替処理と同様に、流路切替用駆動部452に駆動信号を出力して流路切替部材316を突出位置から退避位置へ移動させ、当該駆動信号の出力を継続する継続時間を設定する。この継続時間については、上大入賞口311の最大開放時間よりも短くなっている。より詳しくは、上大入賞口311に流入した遊技球が有利入球部314(詳しくは検知センサ319の検知領域)へ到達するのに要する時間よりも短い時間が設定される。このため、右ルートへ遊技球を連続して発射している場合であっても、基本的に有利入球部314への入賞が回避される。
ステップS1009,S1010にて流路切替処理を実行した後、又はステップS1007にて否定判定をした場合には、ステップS1011に進む。ステップS1011では、上側可変入賞装置64(上大入賞口311)が開放されたことを示す開放コマンド設定して、本第1開閉処理を終了する。この設定された開放コマンドは、通常処理(図15参照)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、上記受信した開放コマンドに基づいて、開放に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS1001の説明に戻り、当該ステップS1001にて上側可変入賞装置64(上大入賞口311)が開放中であると判定した場合にはステップS1012に進む。ステップS1012では流路切替部材316を突出位置へ復帰させるタイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップS1009,S1010にて設定された継続時間を経過したか否かを判定する。ステップS1012にて肯定判定をした場合には、ステップS1013にて流路切替用駆動部452への駆動信号の出力を停止し、流路切替部材316を突出位置へ復帰させる。
ステップS1012にて否定判定をした場合、又はステップS1013の復帰処理を実行した後は、ステップS1014に進む。ステップS1014では、タイマカウンタTC1の値が「0」か否かを判定する。タイマカウンタTC1の値が「0」でない場合にはステップS1015に進み、上大入賞口311に遊技球が入賞したか否かを上側可変入賞装置64に配設された上流側の検知センサ317からの検知情報(検知信号)に基づいて判定する。
入賞が発生している場合には、ステップS1016にて入賞コマンドの出力処理を実行する。当該入賞コマンドは、報知・演出制御装置143に出力され、報知・演出制御装置143では当該入賞コマンドに基づいて図柄表示装置75の表示画面75aにおける表示を変更する。
ステップS1016にてコマンドの出力処理を実行した後は、ステップS1017に進む。ステップS1017では入賞カウンタPCの値を1ディクリメントし、続くステップS1018にて入賞カウンタPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS1018にて肯定判定をした場合、すなわち入賞カウンタPCの値が「0」である場合、又はステップS1014にて肯定判定をした場合(すなわちタイマカウンタTC1の値が「0」であると判定した場合)には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。この場合にはステップS1019にて上側可変入賞装置64(上大入賞口311)を閉鎖すべく可変入賞駆動部451を非駆動状態とする。
続くステップS1020では流路切替部材316が退避位置に配置されているか否かを判定する。ステップS1020にて肯定判定をした場合にはステップS1021にて流路切替用駆動部452への駆動信号の出力を停止し、流路切替部材316を突出位置へ復帰させる。
ステップS1021の復帰処理を実行した後、又はステップS1020にて否定判定をした場合には、ステップS1022に進み、ラウンド数カウンタRCの更新処理を実行する。具体的には、ラウンド数カウンタRCの値が「0」でない場合には当該ラウンド数カウンタRCを1ディクリメントするとともにラウンド数カウンタRCの値が「0」である場合には当該ラウンド数カウンタRCの値を「0」のまま維持する。
その後、ステップS1023では更新されたラウンド数カウンタRCの値が「0」であるか否かを判定する。ステップS1023にて否定判定をした場合にはステップS1024に進み、タイマカウンタTC1に「1000」(2.0secに相当)をセットする。
ステップS1024の処理を実行した後は、ステップS1025にて閉鎖コマンドを設定し、本第1開閉処理を終了する。この設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図15)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、受信した閉鎖コマンドに基づいて当該閉鎖コマンドに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS1023の説明に戻り、当該ステップS1023にてラウンド数カウンタRCの値が「0」であると判定した場合には、ステップS1026に進む。ステップS1026ではエンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間(本実施の形態では5sec)を設定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM603に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。
その後、ステップS1027にて、エンディングコマンドを設定した後に、本第1開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図15)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。
図22の説明に戻り、ステップS901にて肯定判定をした場合にはステップS903の第2開閉処理を実行する。以下、図24のフローチャートを参照して第2開閉処理について説明する。
(第2開閉処理)
第2開閉処理においては先ず、ステップS1101にて下側可変入賞装置65(下大入賞口341)が開放中であるか否かを判定する。具体的には、下側可変入賞装置65の可変入賞駆動部461の駆動状態に基づいて係る判定を行う。下大入賞口341が開放中でない場合には、ステップS1102にて下側可変入賞装置65(下大入賞口341)の開放処理を実行する。具体的には、下大入賞口341を開放すべく可変入賞駆動部461を駆動状態とする。
その後、下側可変入賞装置65(下大入賞口341)対応の閉鎖条件の設定処理(開放時用設定処理)として、ステップS1103~ステップS1104の処理を実行する。具体的には、ステップS1103ではタイマカウンタTC1に「400」(0.8secに相当)をセットし、続くステップS1104にて入賞カウンタPCに「9」をセットする。
ステップS1101の説明に戻り、当該ステップS1101にて下側可変入賞装置65(下大入賞口341)が開放中であると判定した場合にはステップS1105に進み、タイマカウンタTC1の値が「0」か否かを判定する。タイマカウンタTC1の値が「0」でない場合にはステップS1106に進み、下大入賞口341に遊技球が入賞したか否かを下側可変入賞装置65に配設された入球検知センサからの検知信号に基づいて判定する。
入賞が発生している場合には、ステップS1107にて入賞コマンドの出力処理を実行する。当該入賞コマンドは、報知・演出制御装置143に出力され、報知・演出制御装置143では当該入賞コマンドに基づいて図柄表示装置75の表示画面75aにおける表示を変更する。
ステップS1107にてコマンドの出力処理を実行した後は、ステップS1108に進む。ステップS1108では入賞カウンタPCの値を1ディクリメントし、続くステップS1109にて入賞カウンタPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本第2開閉処理を終了する。
ステップS1109にて肯定判定をした場合、すなわち入賞カウンタPCの値が「0」である場合、又はステップS1105にて肯定判定をした場合(すなわちタイマカウンタTC1の値が「0」であると判定した場合)には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。この場合にはステップS1110にて下側可変入賞装置65(下大入賞口341)を閉鎖すべく可変入賞駆動部461を非駆動状態とする。
続くステップS1111ではエンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間(本実施の形態では0.2sec)を設定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM603に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。
その後、ステップS1112にて、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図15)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。
再び図21の説明に戻り、ステップS813の大入賞口開閉処理を実行した後は、ステップS814に進む。ステップS814ではラウンド数カウンタRCが「0」になっているか否かを判定する。ステップS814にて否定判定をした場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ステップS814にて肯定判定をした場合には、ステップS815に進む。ステップS815ではエンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。エンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ラウンド数カウンタRCの値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS816にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。ここで、図25を参照して、開閉実行モード終了時の移行処理について説明する。
(開閉実行モード終了時の移行処理)
開閉実行モード終了時の移行処理においては先ず、今回の特別遊技状態が第1入賞モードに対応していたか否かを判定する。第1入賞モードに対応していた場合には、ステップS1201にて肯定判定をしてステップS1202に進む。ステップS1202では今回の特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生したか否かを判定する。有利入球部314への入球が発生している場合には、ステップS1203にてRAM604の各種フラグ格納エリア635に高確率モードフラグをセットする。これにより、以降の通常遊技状態では抽選モードが高確率モードとなる。
ステップS1203の処理を実行した後、又はステップS1202にて否定判定をした場合には、ステップS1204に進む。ステップS1204では今回の特別遊技状態が高頻度サポートモードへの移行に対応しているか否かを判定する。ステップS1204にて肯定判定をした場合には、ステップS1205にてRAM604の各種フラグ格納エリア635に高頻度サポートモードフラグをセットし、続くステップS1206にてRAM604の各種カウンタエリア634に設けられた遊技回数カウンタに今回の大当たり結果に対応した値をセットする。遊技回数カウンタは遊技回が実行される度に減算され、当該遊技回数カウンタの値が「0」となった場合に高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行することとなる。
なお、詳細については後述するが、本実施の形態では例えば上記第2通常遊技状態~第3通常遊技状態にて右作動口63aへの入球に基づいて16R確変大当たり結果となった場合には、高頻度サポートモードへの移行が回避される構成となっている。
ステップS1206の処理を実行した後、又はステップS1201,S1204にて否定判定をした場合には、ステップS1207に進む。ステップS1207では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に記憶されている特別遊技状態用の各種フラグ(例えば入賞モードフラグや大当たりフラグ等)を消去して、本移行処理を終了する。
次に、図26~図28を参照して、通常処理(図15参照)のステップS205にて実行される電役サポート用処理について説明する。図26は電役サポート用処理を示すフローチャート、図27は低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードを比較した概略図、図28は電役開閉処理を示すフローチャートである。
(電役サポート用処理)
電役サポート用処理においては先ず、ステップS1301にて、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に設けられたサポート中フラグ格納エリアにサポート中フラグが格納されているか否かを判定する。サポート中フラグは、右作動口63aに付属の電動役物71を開状態へ切り替える際に格納され、閉状態へ復帰させる際に消去されるフラグである。
サポート中フラグが格納されていない場合にはステップS1302に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア635に設けられたサポート当選フラグ格納エリアにサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物71を開状態とするか否かの開放抽選に当選した場合に格納され、サポート中フラグが格納される場合に消去されるフラグである。
サポート当選フラグが格納されていない場合にはステップS1303に進み、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられたタイマカウンタTC2の値が「0」か否かを判定する。タイマカウンタTC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
タイマカウンタTC2の値が「0」である場合にはステップS1304に進み、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1305にて、外れ表示を設定し且つタイマカウンタTC2に「250」(0.5secに相当)をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより外れ表示を停止表示した状態でスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が終了され、この外れ表示が0.5secに亘って継続されることとなる(図27参照)。
タイマカウンタTC2の値が「0」であって変動表示の終了タイミングでない場合にはステップS1306に進み、上記役物保留記憶数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数SNの値が「0」である場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物保留記憶数SNの値が「0」より大きい場合には、ステップS1307にてサポートモードが高頻度サポートモードとなっているか否かを判定する。
高頻度サポートモード中である場合にはステップS1307にて肯定判定をし、ステップS1308に進む。ステップS1308では電動役物71によるサポートを行うか否かを抽選(開放抽選)により決定する。具体的には、電役用記憶エリア633の役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた開放乱数カウンタC4の値とROM603の当否テーブル記憶エリア621に記憶されている高頻度サポートモード用の抽選テーブルとを参照して当該開放抽選を行う。また、開放抽選と同時に、ROM603に記憶されている高頻度サポートモード対応の変動表示時間テーブルを参照してタイマカウンタTC2に「100」(0.2secに相当)をセットする。なお、タイマカウンタTC2はタイマ割込み処理が起動される度に1ディクリメントされる。以降は、タイマカウンタTC2の値が「0」になるまで、すなわち0.2secに亘ってスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が継続される(図27参照)。
続くステップS1309では、ステップS1308の開放抽選の結果が当選結果(サポート当選)であるか否かを判定する。サポート当選でない場合にはそのまま本電役サポート用処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS1310にてRAM604の各種フラグ格納エリア635にサポート当選フラグをセットして本電役サポート用処理を終了する。
低頻度サポートモード中である場合にはステップS1307にて否定判定をし、ステップS1311に進む。ステップS1311では電動役物71によるサポートを行うか否かを抽選(開放抽選)により決定する。具体的には、電役用記憶エリア633の役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた開放乱数カウンタC4の値とROM603の当否テーブル記憶エリア621に記憶されている低頻度サポートモード用の抽選テーブルとを参照して当該開放抽選を行う。また、開放抽選と同時に、ROM603に記憶されている低頻度サポートモード対応の変動表示時間テーブルを参照してタイマカウンタTC2に「350」(すなわち0.7secに相当)をセットする。以降は、タイマカウンタTC2の値が「0」になるまで、すなわち0.7secに亘ってスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が継続される(図27参照)。
続くステップS1312では、ステップS1311の開放抽選の結果が当選結果(サポート当選)であるか否かを判定する。サポート当選でない場合にはそのまま本電役サポート用処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS1313にてRAM604の各種フラグ格納エリア635にサポート当選フラグをセットして本電役サポート用処理を終了する。
なお、高頻度サポートモードにてサポート当選となる確率(詳しくは249/250)は、低頻度サポートモードにてサポート当選となる確率(詳しくは248/250)よりも高くなっており、高頻度サポートモードの方が優遇されている。
図26のステップS1302の説明に戻り、RAM604の各種フラグ格納エリア635にサポート当選フラグが格納されている場合には、ステップS1302にて肯定判定をし、ステップS1314に進み、タイマカウンタTC2の値が「0」であるか否かを判定する。タイマカウンタTC2の値が「0」でない場合には、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。タイマカウンタTC2の値が「0」である場合には、ステップS1315にて、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で役物用表示部44における絵柄の変動表示が終了される。続くステップS1316では、各種フラグ格納エリア635にサポート中フラグをセットし、当該各種フラグ格納エリア635に格納されているサポート当選フラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS1301の説明に戻り、当該ステップS1301にて肯定判定をした場合、すなわちRAM604の各種フラグ格納エリア635にサポート中フラグが格納されている場合には、ステップS1317に進み、電動役物71を開閉制御するための電役開閉処理を実行した後に、本電役サポート用処理を終了する。以下、図28を参照して、電役開閉処理について説明する。
(電役開閉処理)
電役開閉処理においては先ず、ステップS1401にて電動役物71が開放中であるか否かを判定する。電動役物71が開放中であるか否かは、電動役物駆動部332が駆動状態であるか否かで判定する。電動役物71が開放されている場合にはステップS1402に進み、電動役物71が付属の右作動口63aについて開放後の入賞数が上限(本実施の形態では「10」個)に達しているか否かを判定する。ステップS1402にて否定判定をした場合には、ステップS1403に進みタイマカウンタTC2の値が「0」か否かを判定する。
タイマカウンタTC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。これに対して、タイマカウンタTC2の値が「0」である場合、又はステップS1402にて入賞数が上限に達していると判定している場合には、ステップS1404に進む。ステップS1404では、電動役物71を閉状態に切り替える(復帰させる)閉鎖処理を行う。その後、ステップS1405にて各種フラグ格納エリア635に格納されているサポート中フラグを消去し、本電役開閉処理を終了する。
ステップS1401の説明に戻り、電動役物71が開放中でない場合にはステップS1401にて否定判定をし、ステップS1406に進む。ステップS1406では、タイマカウンタTC2が「0」であるか否かを判定する。タイマカウンタTC2が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。タイマカウンタTC2が「0」である場合には、ステップS1407にて、電動役物71を開状態に切り替える開放処理を実行する。
その後、ステップS1408にて高頻度サポートモード中であるか否かを判定する。高頻度サポートモード中である場合には、ステップS1409にてタイマカウンタTC2に「2850」(5.7secに相当)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。一方、低頻度サポートモード中である場合には、ステップS1410にてタイマカウンタTC2に「40」(0.08secに相当)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する(図27参照)。
(遊技状態と変動表示時間との関係)
既に説明したように、本実施の形態においては下作動口62a及び右作動口63aへの入球に基づいて保留情報が取得され、それら取得された保留情報に基づいて遊技回における絵柄や図柄の変動表示~確定表示が実行される構成となっている。ここで、絵柄や図柄の変動表示時間については、遊技状態に応じて設定される構成となっている。以下、図29~図31を参照して、変動表示時間等の設定に係る構成(下作動口用変動開始処理における変動表示時間設定処理(図18参照)及び上作動口用変動開始処理における変動表示時間設定処理(図19参照))について補足説明する。図29は下作動口用変動開始処理における変動表示時間設定処理(下作動口用の変動表示時間設定処理)を示すフローチャート、図30は右作動口用の変動表示時間設定処理を示すフローチャート、図31は遊技状態と変動表示時間との関係を示す概略図である。
(下作動口用の変動表示時間設定処理)
図29に示すように、下作動口用の変動表示時間設定処理においては先ず、ステップS1501にて低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の上記第1通常遊技状態であるか否かを判定する。ステップS1501にて肯定判定をした場合にはステップS1502にて第1通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第1通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第1通常遊技状態用の各種変動表示時間テーブルの中から今回の遊技回に対応するテーブルを選択し、RAM604の保留球格納エリア632における下作動口用保留エリアRaに記憶されている保留情報の数、当否抽選の結果、リーチ発生の有無に応じて変動表示時間を設定する。
変動表示時間については、大当たり結果と外れ結果とを比較した場合には後者よりも前者の方が長くなりやすい構成となっており、外れ結果の場合であってリーチ表示が発生しない場合(完全外れの場合)には記憶されている保留情報の数が多くなるほど短くなるように構成されている。図31(a1)においては、第1通常遊技状態にて完全外れである場合の変動表示時間を例示している。例えば、記憶されている保留情報の数が「0」又は「1」となっている場合には変動表示時間として「12,13,14sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「2」となっている場合には変動表示時間として「7,8,9sec」の何れかが設定され、記憶されている保留情報の数が「3」又は「4」の場合には変動表示時間として「3,4,5sec」の何れかが設定される。なお、第1通常遊技状態においては下作動口用表示部DLにおける絵柄の確定表示時間及び図柄表示装置75における図柄の確定表示時間は「0.5sec」となるように構成されている。
図29の説明に戻り、ステップS1501にて否定判定をした場合には、ステップS1503に進む。ステップS1503では高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の上記第2通常遊技状態であるか否かを判定する。ステップS1503にて肯定判定をした場合にはステップS1504にて第2通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第2通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第2通常遊技状態用の各種変動表示時間テーブルの中から今回の遊技回に対応するテーブルを選択して変動表示時間を設定する。
第2通常遊技状態においては、第1通常遊技状態とは異なり、記憶されている保留情報の数や当否抽選の結果等の各種条件に関係なく、変動表示時間の選択候補が1つに限定されている。具体的には、第2通常遊技状態においては何れの遊技回についても、変動表示時間が「0.5sec」且つ確定表示時間が「0.5sec」となるように構成されており(図31(a2)参照)、第1通常遊技状態と比べて変動表示時間が短くなっている。
詳細については後述するが、第2通常遊技状態においては、遊技領域PEに形成された右ルートへ遊技球を発射することにより、左ルートを狙った場合と比較して遊技者に有利に遊技が進むこととなる。右ルートへ発射された遊技球は、右作動口63aへ入賞し、遊技が主として右作動口63aに係る保留情報に基づいて進行する。このような状況下にて右作動口63aよりも有利度の低い下作動口62aに対応した遊技回が割り込むことで遊技者が困惑する可能性がある。本実施の形態においては、このような事情に配慮して、第2通常遊技状態への移行後は下作動口62aに対応した遊技回を早々に消化させることで、上記不都合の発生を抑制している。
図29のステップS1503にて否定判定をした場合には、ステップS1505に進む。ステップS1505では高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の上記第3通常遊技状態であるか否かを判定する。ステップS1505にて肯定判定をした場合にはステップS1506にて第3通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第3通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第3通常遊技状態用の各種変動表示時間テーブルの中から今回の遊技回に対応するテーブルを選択して変動表示時間を設定する。
第3通常遊技状態においては、第1通常遊技状態とは異なり、記憶されている保留情報の数や当否抽選の結果等の各種条件に関係なく、変動表示時間の選択候補が1つに限定されている。具体的には、第3通常遊技状態においては何れの遊技回についても、変動表示時間が「0.5sec」且つ確定表示時間が「0.5sec」となるように構成されている(図31(a3)参照)。
図29のステップS1505にて否定判定をした場合、すなわち低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の上記第4通常遊技状態である場合には、ステップS1507に進み、第4通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第4通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第4通常遊技状態用の各種変動表示時間テーブルの中から今回の遊技回に対応するテーブルを選択して変動表示時間を設定する。
第4通常遊技状態においては、第1通常遊技状態とは異なり、記憶されている保留情報の数や当否抽選の結果等の各種条件に関係なく、変動表示時間の選択候補が1つに限定されている。具体的には、第4通常遊技状態においては何れの遊技回についても、変動表示時間が「0.5sec」且つ確定表示時間が「0.5sec」となるように構成されている(図31(a4)参照)。
(右作動口用の変動表示時間設定処理)
図30に示すように、右作動口用の変動表示時間設定処理においては先ず、ステップS1601にて低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の上記第1通常遊技状態であるか否かを判定する。ステップS1601にて肯定判定をした場合にはステップS1602にて第1通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第1通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第1通常遊技状態用の各種変動表示時間テーブルの中から今回の遊技回に対応するテーブルを選択し、変動表示時間を設定する。なお、右作動口用の変動表示時間設定処理にて参照される変動表示時間テーブルについては下作動口用の変動表示時間設定処理にて参照される変動表示時間テーブルとは別のテーブルである。
第1通常遊技状態においては、RAM604の保留球格納エリア632における右作動口用保留エリアRbに記憶されている保留情報の数、当否抽選の結果、リーチ発生の有無等の各種条件に関係なく、変動表示時間の選択候補が1つに限定されている。具体的には、第1通常遊技状態においては何れの遊技回についても、変動表示時間が「600sec」且つ確定表示時間が「1sec」となるように構成されている(図31(b1)参照)。第1通常遊技状態にて右ルートへ発射された遊技球は、右作動口63aへ入賞し得るものの、右作動口63aへの入賞によって獲得できる賞球は「1」個であり、且つ右作動口63aへの入賞に基づく抽選結果が出るまでには600sec待つ必要がある。これにより、第1通常遊技状態にて右ルートを狙って遊技球を発射して、遊技を有利に進めようとする行為を抑制している。
図30の説明に戻り、ステップS1601にて否定判定をした場合には、ステップS1603に進む。ステップS1603では高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の上記第2通常遊技状態であるか否かを判定する。ステップS1603にて肯定判定をした場合にはステップS1604にて第2通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第2通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第2通常遊技状態用の各種変動表示時間テーブルの中から今回の遊技回に対応するテーブルを選択して変動表示時間を設定する。
第2通常遊技状態における変動表示時間については、大当たり結果と特別当たり結果及び外れ結果とを比較した場合には後者よりも前者の方が長くなりやすい構成となっている。特に、外れ結果の場合であってリーチ表示が発生しない場合(完全外れの場合)には記憶されている保留情報の数が多くなるほど変動表示時間が短くなるように構成されている。また、特別当たり結果の場合には完全外れと同様にリーチ表示が発生しない構成となっており、この場合にも記憶されている保留情報の数が多くなるほど変動表示時間が短くなるように構成されている。
図31(b2)においては、第1通常遊技状態にて特別当たり又は完全外れとなる場合の変動表示時間を示している。例えば、記憶されている保留情報の数が「0」となっている場合には変動表示時間として「13sec」が設定され、記憶されている保留情報の数が「1」となっている場合には変動表示時間として「8sec」が設定され、記憶されている保留情報の数が「2」の場合には変動表示時間として「4sec」が設定され、記憶されている保留情報の数が「3」又は「4」となっている場合には変動表示時間として「1sec」が設定される。なお、第2通常遊技状態においては右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示時間及び図柄表示装置75における図柄の確定表示時間については何れも「1sec」となるように統一されている。
図30のステップS1603にて否定判定をした場合には、ステップS1605に進む。ステップS1605では高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の上記第3通常遊技状態であるか否かを判定する。ステップS1605にて肯定判定をした場合にはステップS1606にて第3通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第3通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第3通常遊技状態用の各種変動表示時間テーブルの中から今回の遊技回に対応するテーブルを選択して変動表示時間を設定する。
第3通常遊技状態における変動表示時間については、大当たり結果と特別当たり結果及び外れ結果とを比較した場合には後者よりも前者の方が長くなりやすい構成となっている。特に、外れ結果の場合であってリーチ表示が発生しない場合(完全外れの場合)には記憶されている保留情報の数が多くなるほど変動表示時間が短くなるように構成されている。また、特別当たり結果の場合には完全外れと同様にリーチ表示が発生しない構成となっており、この場合にも記憶されている保留情報の数が多くなるほど変動表示時間が短くなるように構成されている。
図31(b3)においては、第3通常遊技状態にて特別当たり又は完全外れとなる場合の変動表示時間を示している。例えば、記憶されている保留情報の数が「0」~「2」となっている場合には変動表示時間として「4sec」が設定され、記憶されている保留情報の数が「3」~「4」となっている場合には変動表示時間として「0.5sec」が設定される。なお、第3通常遊技状態においては右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示時間及び図柄表示装置75における図柄の確定表示時間は何れも「1sec」となるように統一されている。
図30のステップS1605にて否定判定をした場合、すなわち低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の上記第4通常遊技状態である場合には、ステップS1607に進み、第4通常遊技状態用設定処理を実行した後、本変動表示時間設定処理を終了する。
第4通常遊技状態用設定処理においては、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第4通常遊技状態用の各種変動表示時間テーブルの中から今回の遊技回に対応するテーブルを選択して変動表示時間を設定する。
第4通常遊技状態における変動表示時間については、大当たり結果と特別当たり結果及び外れ結果とを比較した場合には後者よりも前者の方が長くなりやすい構成となっている。特に、外れ結果の場合であってリーチ表示が発生しない場合(完全外れの場合)には記憶されている保留情報の数が多くなるほど変動表示時間が短くなるように構成されている。また、特別当たり結果の場合には完全外れと同様にリーチ表示が発生しない構成となっており、この場合にも記憶されている保留情報の数が多くなるほど変動表示時間が短くなるように構成されている。
図31(b4)においては、第1通常遊技状態にて完全外れである場合の変動表示時間を示している。例えば、記憶されている保留情報の数が「0」となっている場合には変動表示時間として「13sec」が設定され、記憶されている保留情報の数が「1」となっている場合には変動表示時間として「8sec」が設定され、記憶されている保留情報の数が「2」の場合には変動表示時間として「4sec」が設定され、記憶されている保留情報の数が「3」又は「4」となっている場合には変動表示時間として「2.5sec」が設定される。なお、第2通常遊技状態においては右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示時間及び図柄表示装置75における図柄の確定表示時間は何れも「1sec」となるように統一されている。
本実施の形態においては、第1通常遊技状態~第4通常遊技状態の切り替えがなされることで、遊技の多様化が実現されている。特に、第2通常遊技状態を経て第3通常遊技状態へ移行する場合には、そのハードルが高頻度サポートモードが継続される遊技回数(以下、「時短回数」という)に依存する構成となっている。以下、図32の概略図を参照して、大当たり結果の種類と時短回数との関係について説明する。
(時短回数)
下作動口62aへの入賞に基づいて8R通常大当たり結果となった場合には、上記有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に関係なく、時短回数として「50」回が設定される。なお、上述したように8R通常大当たり結果に対応する特別遊技状態(開閉実行モード)においては、有利入球部314が一時的に開放されるものの上大入賞口311へ流入した遊技球が有利入球部314へ到達する前に当該有利入球部314が閉鎖されること構成となっており、実質的に当該有利入球部314への入球が回避されることとなる。
下作動口62aへの入賞に基づいて6R確変大当たり結果Aとなった場合には、上記有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に関係なく、時短回数として「100」回が設定される。6R確変大当たり結果Bとなった場合には、上記有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に関係なく、時短回数として「70」回が設定される。6R確変大当たり結果Cとなった場合には、上記有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に関係なく、時短回数として「50」回が設定される。6R確変大当たり結果Dとなった場合には、上記有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に関係なく、時短回数として「30」回が設定される。6R確変大当たり結果Eとなった場合には、上記有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に関係なく、時短回数として「10」回が設定される。
なお、上述したように6R確変大当たり結果A~6R確変大当たり結果Eに対応する特別遊技状態(開閉実行モード)においては、右ルートへ向けた遊技球の発射が継続的に行われている場合には、そのほとんどにて有利入球部314への入球が発生する構成となっており、確変大当たり結果となったにも関わらず高確率モードへの移行が回避されることを抑制している。
下作動口62aへの入賞に基づいて16R確変大当たり結果A又は16R確変大当たり結果Bとなった場合には、上記有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に関係なく、時短回数として「0」回が設定される。つまり、これらの大当たり結果では、特別遊技状態(開閉実行モード)終了後に高頻度サポートモード対応の通常遊技状態へは移行しない。具体的には、有利入球部314への入球が発生した場合には高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態へ移行し、有利入球部314への入球が発生しなかった場合には低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態へ移行する。
右作動口63aへの入賞に基づいて2R通常大当たり結果となった場合には、上記有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に関係なく、時短回数として「50」回が設定される。なお、上述したように2R通常大当たり結果に対応する特別遊技状態(開閉実行モード)においては、有利入球部314が一時的に開放されるものの上大入賞口311へ流入した遊技球が有利入球部314へ到達する前に当該有利入球部314が閉鎖されること構成となっており、実質的に当該有利入球部314への入球が回避されることとなる。
右作動口63aへの入賞に基づいて2R確変大当たり結果となった場合には、有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に関係なく、時短回数として「50」回が設定される。
右作動口63aへの入賞に基づいて6R確変大当たり結果Aとなったにも関わらず有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、時短回数として「100」回が設定される。6R確変大当たり結果Aとなり有利入球部314への入球が発生した場合には、6R確変大当たり結果Aとなった時点での遊技状態によって設定される時短回数が相違する。第1通常遊技状態中に6R確変大当たり結果Aとなった場合には、時短回数として「1000」回が設定され、第2通常遊技状態~第4通常遊技状態中に6R確変大当たり結果Aとなった場合には、時短回数として「100」回が設定される。
右作動口63aへの入賞に基づいて6R確変大当たり結果Bとなった場合には、有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に応じて時短回数が設定される。具体的には、第1通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Bとなったにも関わらず有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、時短回数として「100」回が設定され、第2通常遊技状態~第4通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Bとなったにも関わらず有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、時短回数として「70」回が設定される。これに対して、第1通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Bとなり有利入球部314への入球が発生した場合には、時短回数として「1000」回が設定され、第2通常遊技状態~第4通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Bとなり有利入球部314への入球が発生した場合には、時短回数として「70回」が設定される。
右作動口63aへの入賞に基づいて6R確変大当たり結果Cとなった場合には、有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に応じて時短回数が設定される。具体的には、第1通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Cとなったにも関わらず有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、時短回数として「100」回が設定され、第2通常遊技状態~第4通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Cとなったにも関わらず有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、時短回数として「50」回が設定される。これに対して、第1通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Cとなり有利入球部314への入球が発生した場合には、時短回数として「1000」回が設定され、第2通常遊技状態~第4通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Cとなり有利入球部314への入球が発生した場合には、時短回数として「50回」が設定される。
右作動口63aへの入賞に基づいて6R確変大当たり結果Dとなった場合には、有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に応じて時短回数が設定される。具体的には、第1通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Dとなったにも関わらず有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、時短回数として「100」回が設定され、第2通常遊技状態~第4通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Dとなったにも関わらず有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、時短回数として「30」回が設定される。これに対して、第1通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Dとなり有利入球部314への入球が発生した場合には、時短回数として「1000」回が設定され、第2通常遊技状態~第4通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Dとなり有利入球部314への入球が発生した場合には、時短回数として「30回」が設定される。
右作動口63aへの入賞に基づいて6R確変大当たり結果Eとなった場合には、有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に応じて時短回数が設定される。具体的には、第1通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Eとなったにも関わらず有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、時短回数として「100」回が設定され、第2通常遊技状態~第4通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Eとなったにも関わらず有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、時短回数として「10」回が設定される。これに対して、第1通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Eとなり有利入球部314への入球が発生した場合には、時短回数として「1000」回が設定され、第2通常遊技状態~第4通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Eとなり有利入球部314への入球が発生した場合には、時短回数として「10回」が設定される。
右作動口63aへの入賞に基づいて16R確変大当たり結果Aとなった場合には、有利入球部314への入球の有無や当選時の遊技状態に応じて時短回数が設定される。具体的には、第1通常遊技状態にて16R確変大当たり結果Aとなったにも関わらず有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、時短回数として「100」回が設定され、高頻度サポートモードへ移行する(第4通常遊技状態へ移行する)。第2通常遊技状態~第4通常遊技状態にて6R確変大当たり結果Aとなったにも関わらず有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、時短回数として「0」回が設定され、高頻度サポートモードへ移行しない(第1通常遊技状態へ移行する)。これに対して、第1通常遊技状態にて16R確変大当たり結果Aとなり有利入球部314への入球が発生した場合には、時短回数として「1000」回が設定され、高頻度サポートモードへ移行する(第2通常遊技状態へ移行する)。第2通常遊技状態~第4通常遊技状態にて16R確変大当たり結果Aとなり有利入球部314への入球が発生した場合には、時短回数として「0」回が設定され、高頻度サポートモードへ移行しない(第2通常遊技状態へ移行する)。
右作動口63aへの入賞に基づいて16R確変大当たり結果Bとなった場合には、有利入球部314への入球の有無や、当選時の遊技状態に関係なく、時短回数として「0」回が設定される。具体的には、有利入球部314への入球が発生しなかった場合には低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態へ移行し、有利入球部314への入球が発生した場合には高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態へ移行する。
ここで、本実施の形態においては大当たり結果となった場合に移行する特別遊技状態(開閉実行モード)は、開放対象とする可変入賞装置及び開閉態様が異なる第1入賞モード及び第2入賞モードに大別される。大当たり結果となった場合には第1入賞モード対応の特別遊技状態へと移行する。第1入賞モード対応の特別遊技状態(以下、第1特別遊技状態という)では、開放対象として上側可変入賞装置64が設定され、所定の開放時間(詳しくは30sec)の経過又は所定数(詳しくは9個)の入球発生を1ラウンドとして複数ラウンドを上限として開放が繰り返される。これに対して、特別当たり結果となった場合には第2入賞モード対応の特別遊技状へと移行する。第2入賞モード対応の特別遊技状態(以下、第2特別遊技状態という)では、開放対象として下側可変入賞装置65が設定され、所定の開放時間(詳しくは0.8sec)の経過又は所定数(詳しくは9個)の入球発生の何れかが成立した場合に当該第2特別遊技状態が終了する。このように、第1特別遊技状態は入賞頻度が相対的に高くなるように設定され、第2特別遊技状態では入賞頻度が相対的に低くなるように設定されており、獲得できる賞球数に差が設けられている。
(遊技の流れ)
次に図33を参照して、基本的な遊技の流れについて説明する。図33は遊技の流れを示すブロック図である。
低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態では、遊技領域PE(左ルート)に配設された下作動口62aへの入賞が発生することにより、大当たり抽選が実行される。第1通常遊技状態は他の通常遊技状態と比べて遊技者の有利度が低くなるように設定されている。
第1通常遊技状態にて各種大当たり結果となった場合には、第1特別遊技状態(開閉実行モード)へ移行する。第1特別遊技状態では、大当たり結果の種類に応じて有利入球部314が開放される。第1特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生した場合には、第1特別遊技状態終了後の抽選モードが高確率モードとなる。第1特別遊技状態中に有利入球部314への入球が発生しなかった場合には、第1特別遊技状態終了後の抽選モードが低確率モードとなる。
詳しくは、今回の第1特別遊技状態が8R通常大当たり結果又は2R通常大当たり結果を契機としたものである場合には、実質的に有利入球部314への入球が回避される。このため、第1特別遊技状態終了後の遊技状態は低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第4通常遊技状態となる。第4通常遊技状態にて実行された遊技回が規定数(本実施の形態では50回)に達するまで当該第4通常遊技状態が維持され、実行された遊技回が規定数に達した場合に当該第4通常遊技状態よりも遊技者の有利度が低くなるように設定された第1通常遊技状態へ移行する。第4通常遊技状態については、遊技回数に上限が設けられてはいるものの、電動役物71のサポートによって持ち球の減りを抑えながら遊技を進めることができる。そして、大当たり結果の振り分けが遊技者に有利となるように優遇されている右作動口63aへの入球が期待できるため、第4通常遊技状態よりも有利な第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態へ移行するチャンスとなる。
既に説明したように、右作動口63aへの入賞が発生した場合には、それら入賞に基づく抽選のほとんどにて特別当たり結果となる。つまり、第4通常遊技状態においては、ほぼ全ての遊技回にて特別当たり結果となって、都度の遊技回にて第2特別遊技状態へと移行する。第2特別遊技状態に移行した場合には、下側可変入賞装置65が開放されることとなるが、右ルートへ発射された遊技球のほとんどは右作動口63aへ入賞して遊技領域PEから排出されることとなり、下側可変入賞装置65への入賞が抑制されている。以下、図34の概略図を参照して、第4通常遊技状態における遊技球の動きについて説明する。
第4通常遊技状態においては、電動役物71の開放時間が0.08secから5.7secに拡大されることにより右作動口63aへの入賞数が増える。そして、スルーゲート用表示部DSの変動表示時間が0.7secから0.2secに短縮されることで電動役物71が閉状態に維持される時間(第1インターバル時間)が短くなり、右作動口63aを素通りする遊技球の数が減る。これにより、右ルートへ発射された遊技球のほとんどが右作動口63aに入球することとなる。
具体的には、図34(a)→図34(b)→図34(c)に示すように、スルーゲート66を遊技球が通過したことに基づいて電動役物71のシャッタ331が閉位置から開位置へと移動し、上流側通路部322が寸断される。これにより、上流側通路部322を通過する遊技球は右作動口63aへ流入することとなる。ここで、シャッタ331上(上記第1特定領域SE1)を遊技球が通過するのに要する時間については、上記第1インターバル時間よりも僅かに長くなるように設定されているため、右ルートへ向けて遊技球を連続して発射している場合には、それら遊技球のほとんどが右作動口63aへと流入し、下側可変入賞装置65側への移動が回避されることとなる。
下側可変入賞装置65(下大入賞口341)への入賞によって払い出される賞球の数は「10」個であり、右側作動入球部63(右作動口63a)への入賞によって払い出される賞球の数は「1」個よりも多くなっている。しかしながら、上述したように、右ルートへ発射された遊技球のほとんどは右作動口63aへ入賞し、下大入賞口341への入賞による賞球については稀となる。故に、第4通常遊技状態においては持ち球の減りを抑えながら遊技を進行させることができるものの、持ち球を増加させることは実質的に困難となっている。
なお、本実施の形態においては第4通常遊技状態にて右ルートへ遊技球が連続して発射されている場合の発射インターバル時間は「0.6sec」、電動役物71の閉鎖時間はおよそ「0.7sec」、電動役物71の開放時間は「5.7sec」、遊技回の所要時間は「2sec」且つ第2特別遊技状態の所要時間は「0.8sec」となっている。以上の理由から、第4通常遊技状態にて右ルートへ遊技球を連続して発射している場合には、右作動口63aの保留上限を超える入賞、すなわち新たに保留情報が取得されないオーバー入賞が多発することとなる。この場合であっても、右作動口63aへの入賞に基づく賞球は担保されるため、持ち球の減少スピードが明らかに遅くなる。
図33の説明に戻り、今回の第1特別遊技状態が6R確変大当たり結果A~6R確変大当たり結果E又は2R確変大当たり結果を契機としている場合には、右ルートへ向けた遊技球の発射を継続してさえいれば有利入球部314への入球が発生する。このため、ほとんどのケースにおいて、第1特別遊技状態終了後の遊技状態は高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態となる。
第2通常遊技状態においては、当該第2通常遊技状態にて実行された遊技回が規定数(本実施の形態では10~100回)に達するまで当該第2通常遊技状態が維持され、実行された遊技回が規定数に達した場合に第2通常遊技状態よりも遊技者に有利な第3通常遊技状態に移行する。
第2通常遊技状態中は、上記規定数に到達するまでの残り遊技回数に対応する情報として遊技回カウンタが図柄表示装置75の表示画面75aに表示される。表示されている遊技回カウンタについては遊技回が進むごとにカウントダウン表示され、規定数に到達して残り回数が「0回」となった場合に第3通常遊技状態への移行に対応する表示演出が実行されることとなる。これにより、第3通常遊技状態への移行が明示される。
第2通常遊技状態についても、第4通常遊技状態と同様に高頻度サポートモードに対応しており、電動役物71のサポートによって持ち球の減りを抑えながら遊技を進めることができる。この際、右作動口63aへの入賞によって下側可変入賞装置65が開放されるものの、右ルートへ発射された遊技球のほとんどは右作動口63aへ入賞し、右作動口63aの下流側へ配設された下側可変入賞装置65への到達が抑制されている。このため、第2通常遊技状態においても第4通常遊技状態と同様に、持ち球を増加させることは実質的に困難となっている。なお、第2通常遊技状態における遊技球の流れについては、図34を参照されたい。
なお、第2通常遊技状態においては保留情報の数(保留数)が「3」~「4」個の場合には、変動表示時間が「1sec」となり、第4通常遊技状態における変動表示時間(「2.5sec」)よりも短くなっている。このように変動表示時間が短縮されることにより、第2通常遊技状態においては、第4通常遊技状態よりも遊技の進行速度が速くなるように差別化されている。
第2通常遊技状態にて大当たり結果となることなく消化した遊技回が規定数に達した場合には、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替わる。本実施の形態においては、高頻度サポートモードとは異なり高確率モードに遊技回の上限が設定されていない。このため、規定数に達することで、高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態へと移行する。
既に説明したように、右作動口63aへの入賞が発生した場合には、それら入賞に基づく抽選のほとんどにて特別当たり結果となる。つまり、第3通常遊技状態においては、ほぼ全ての遊技回にて特別当たり結果となって、都度の遊技回にて第2特別遊技状態へと移行する。この点については、上記第2通常遊技状態や第4通常遊技状態と同様である。
但し、第2特別遊技状態に移行した場合には、下側可変入賞装置65が開放されることとなるが、右ルートへ発射された遊技球の一部は右作動口63aを素通りして下側可変入賞装置65へ向かい、当該下側可変入賞装置65への入賞によって持ち球が増加に転じることとなる。以下、図35~図36の概略図を参照して、第3通常遊技状態における遊技球の動きについて説明する。
第3通常遊技状態については低頻度サポートモードに対応しており、電動役物71の開放時間が「5.7sec」から「0.08sec」に短縮され、且つスルーゲート用表示部DSの変動表示時間が「0.2sec」から「0.7sec」に延長される。すなわち、電動役物71が閉状態となっている期間が長くなり、開状態となっている期間が短くなる。ここで、上述したようにスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示時間「0.7sec」と確定表示時間「0.5sec」との和「1.2sec」がシャッタ331が閉状態に維持される時間、すなわち実質的なインターバル時間(以下、第2インターバル時間という)となる。この第2インターバル時間については、遊技球がシャッタ331の上方(第1特定領域SE1)を通過するのに必要な所要時間よりも長くなるように設定されている。このため、右ルートへ発射された遊技球の一部は右作動口63aを素通りして下側可変入賞装置65へ向かうこととなる。つまり、右作動口63aへの入賞数が減り、右作動口63aを素通りする遊技球が増える。この結果、下大入賞口341への入賞数が増える。
具体的には、図35(a)→図35(b)→図35(c)に示すように、スルーゲート66を遊技球が通過したことに基づいて電動役物71のシャッタ331が閉位置から開位置へと移動し、上流側通路部322が寸断される。これにより、上流側通路部322を通過する遊技球は右作動口63aへ流入することとなる。右作動口63aへの入賞が発生すると、抽選結果のほとんどが特別当たり結果となり、下側可変入賞装置65が開放される。
図35(d)→図36(e)に示すように、右作動口63aを素通りした遊技球が下側可変入賞装置65側へ入賞すると「10」個の賞球が払い出されることとなる。下側可変入賞装置65(下大入賞口341)への入賞によって払い出される賞球の数は、右側作動入球部63(右作動口63a)への入賞によって払い出される賞球の数は「1」個よりも多くなっている。これにより、持ち球が増加することとなる。
ここで、第1特定領域SE1の通過に要する所要時間については遊技球の発射周期「0.6sec」よりも長くなっており、電動役物71が開状態→閉状態→開状態となるまでのインターバル時間については「1.2sec」である。そして、電動役物71が開状態に維持される時間「0.08sec」は、シャッタ331に載っている遊技球が右作動口63aを通過するのに必要な時間よりも長くなっている。このため、右ルートへ遊技球を連続して発射している場合には、電動役物71が開状態となる度に右作動口63aへ1の入賞が発生し、入球ユニット70に到達した遊技球のおよそ半分が右作動口63aへ入賞することとなる。
また、第3通常遊技状態では、記憶されている保留情報の数(保留数)が「3」~「4」の場合の右作動口用表示部DRの絵柄の変動表示時間が0.5secであり、確定表示時間が1secとなり、且つ第2特別遊技状態終了時のエンディング時間は0.2secとなる。つまり、第2特別遊技状態への移行が連続する場合に下側可変入賞装置65が受入状態→非受入状態→受入状態となるのに要するインターバル時間については「1.7sec」となる。そして、下側可変入賞装置65に到達した遊技球が第2特定領域SE2を通過するに必要な所要時間についてはそのインターバル時間よりも長くなっている。このため、右作動口63aを素通りした遊技球のうち下側可変入賞装置65に到達した遊技球については、そのほとんどが下大入賞口341へ入賞することとなる(図36(e),図36(f)参照)。総じて、若干の間引きは発生し得るものの、右ルートに発射され入球ユニット70に到達した遊技球のおよそ2つに1つが右作動口63aへ入賞し、およそ2つに1つが下大入賞口341へ入賞する構成が実現されている。
なお、第3通常遊技状態においては右作動口63aへの入賞数及び入賞率については第2通常遊技状態や第4通常遊技状態には及ばないものの、右作動口63aへの入球がコンスタントに発生し、右作動口63aに係る保留情報の数(保留数)が「3」~「4」を推移するようにして遊技が進行する。但し、厳密には第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態においては保留数の上限を大きく超えるようにして入賞が多発する構成であったのに対して、第3通常遊技状態では保留数の上限を僅かに上回る程度の入賞が発生するにとどまる。しかしながら、上限を超える入賞が発生した場合には保留情報が新たに取得されない点に鑑みれば、実際の保留数の推移については入賞数や入賞率の差ほどの影響を受けない。言い換えれば、第2通常遊技状態や第4通常遊技状態では、保留数の上限を超えるようにして入賞が発生しやすい構成であり、第3通常遊技状態と比較して保留情報が取得されない入賞が多くなるように差別化されている。
ここで、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行するための条件は、第2通常遊技状態への移行時に設定された上限(規定回数又は時短回数)の遊技回を消化することにあるが、この上限については当該第2通常遊技状態への移行契機となった大当たり結果の種類によって異なる。例えば、2R確変大当たり結果では上限として「50」回が設定され、6R確変大当たり結果Aでは上限として「100」回が設定され、6R確変大当たり結果Bでは上限として「70」回が設定され、6R確変大当たり結果Cでは上限として「50」回が設定され、6R確変大当たり結果Dでは上限として「30」回が設定され、6R確変大当たり結果Eでは上限として「10」回が設定される。つまり、6R確変大当たり結果A < 6R確変大当たり結果B < 6R確変大当たり結果C,2R確変大当たり結果 < 6R確変大当たり結果D < 6R確変大当たり結果Eの順に第3通常遊技状態への移行確率が高くなるように構成されている。このように第3通常遊技状態への移行ハードルに差を設けることにより、遊技の多様化を実現している。
第3通常遊技状態にて大当たり結果となった場合には第1特別遊技状態へと移行する。今回の第1特別遊技状態が16R確変大当たり結果A又は16R確変大当たり結果Bを契機としている場合には、第1特別遊技状態が終了した後は直ちに第3通常遊技状態へと復帰して、持ち球を増やすチャンスとなる。これに対して、今回の第3通常遊技状態が2R確変大当たり結果、6R確変大当たり結果A~6R確変大当たり結果Eの何れかを契機としている場合には、第1特別遊技状態が終了した後は第2通常遊技状態へ移行し、再び第3通常遊技状態への移行を目指して遊技が行われることとなる。
本実施の形態においては、第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態の何れの通常遊技状態についても第3通常遊技状態への復帰のチャンスが残っているものの、第2通常遊技状態を経由した第3通常遊技状態への復帰を加味した場合、第4通常遊技状態よりも第2通常遊技状態の方が復帰が容易となるように差が設けられている。
以上詳述したように、本実施の形態に示すパチンコ機10においては、持ち球の増加態様の異なる2つの状態が発生する構成となっており、これら2つの増加態様の組み合わせにより遊技者に有利な遊技状態での遊技進行が単調になることを抑制している。ここで、図37を参照して、本パチンコ機10にて遊技の流れと持ち球との関係について補足説明する。
第1通常遊技状態にて左ルートへ遊技球を発射している場合には、遊技進行に伴って持ち球が減少することとなる。このように投資が続いている状況下にて大当たり結果となり、第1特別遊技状態へ移行すると、上側可変入賞装置64への入賞が頻発することにより持ち球が大きく増加する。具体的には、第1特別遊技状態は、ラウンド遊技中に実質的に9個の入球が発生し得る構成となっている。1個の入賞によって14個の遊技球が払い出されるため、1ラウンドにて126個の遊技球を獲得できる。そして、2secのインターバル時間を経てこのラウンド遊技が複数回繰り返されることとなるため、一度に大量の遊技球を獲得できるチャンスとなる。
第1特別遊技状態における最初のラウンドでは有利入球部314が開放される。このラウンドにて有利入球部314への入球が発生した場合には、第1特別遊技状態終了後に第2通常遊技状態へ移行する。第2通常遊技状態においては電動役物71のサポートモードが高頻度サポートモードとなる。高頻度サポートモードでは、右ルートへ発射された遊技球のほとんどが右作動口63aへ入賞することとなるが、右作動口63aへの入賞によって払い出される賞球の数は1個である。そして、右ルートへ発射された遊技球の一部は何れの賞球対応の入球部へも入賞することなく遊技領域PEから排出される点に鑑みれば、第2通常遊技状態においても持ち球は徐々に減少することとなる。但し、右作動口63aへの入賞によって賞球を獲得できるため、第1通常遊技状態と比較した持ち球の減少速度は緩やかとなる。
既に説明したように、第2通常遊技状態移行後に大当たり結果となることなく消化された遊技回が上記上限に達した場合には、第3通常遊技状態へと移行する。第3通常遊技状態では、高確率モードは維持されるもののサポートモードが低頻度サポートモードへ切り替わり、右作動口63aを素通りする遊技球の数が増える。そして、右作動口63aを素通りした遊技球についてはそのほとんどが下大入賞口341へ入賞することとなる。上述したように入球ユニット70に到達した遊技球については、そのおよそ半分が下側可変入賞装置65へと向かい、第2特別遊技状態となって下側可変入賞装置65が受入状態となる度におよそ1個の入賞が発生することとなる。下側可変入賞装置65への入賞によって払い出される賞球の数は10個であるため、第2特別遊技状態へ移行する度に持ち球が10個増える。つまり、遊技回毎に持ち球がおよそ10個増える。このような事情に鑑みれば、第3通常遊技状態に移行した場合には、次の大当たり結果となるまでの間に特別当たり結果となって第3特別遊技状態への移行が繰り返されることが持ち球を大きく増やすチャンスとなる。
(時間短縮)
以上詳述したように、高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態から高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態へ移行すると、右側作動入球部63を素通りする遊技球が増え、それら遊技球が下側可変入賞装置65へ入球して多くの賞球が払い出されることとなる。これにより、遊技者の持ち球が増加に転じる。第3通常遊技状態については当該第3通常遊技状態中に大当たり結果(通常大当たり結果又は確変大当たり結果)となるまで継続される。
大当たり結果となって第3通常遊技状態が終了するまでの間に繰り返し特別当たり結果となり、その都度第2特別遊技状態への移行することにより、持ち球を大幅に増やすチャンスとなる。このため、実質的に持ち球の増加が見込めない第2通常遊技状態と比べて第3通常遊技状態においては遊技への注目が更に高くなり遊技者の遊技意欲が増すと想定される。本実施の形態においては、このような遊技状態の変化に合わせて遊技進行のリズムを変化させることで、有利度の上昇に合せて遊技者の高揚感を更に高める工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、再び図31を参照して、遊技進行のリズム変化に係る構成について補足説明する。既に説明したように図31は外れ結果(詳しくはリーチ表示非対応の完全外れ結果)又は特別当たり結果に対応する遊技回にて設定される変動表示時間及び確定表示時間を示す概略図である。
主表示ユニット81に設けられた下作動口用表示部DLにおける絵柄の変動表示時間は、第2通常遊技状態と第3通常遊技状態とで同一となっている(図31(a2),(a3)参照)。これに対して、右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示時間については第2通常遊技状態と比べて第3通常遊技状態の方が短くなるように差が設けられている。
具体的には、第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態においては、右作動口63aへの入球に基づく抽選結果のほとんどが特別当たり結果又は外れ結果となる。図31(b2)に示すように第2通常遊技状態においては右作動口63aに係る保留数が「0」の場合には特別当たり結果又は外れ結果に対応する変動表示時間が「13sec」となり、保留数が「1」の場合には特別当たり結果又は外れ結果に対応する変動表示時間が「8sec」となり、保留数が「2」の場合には特別当たり結果又は外れ結果に対応する変動表示時間が「4sec」となり、保留数が「3」~「4」の場合には特別当たり結果又は外れ結果に対応する変動表示時間が「1sec」となる。これに対して、第3通常遊技状態においては、図31(b3)に示すように、右作動口63aに係る保留数が「0」~「2」の場合には特別当たり結果又は外れ結果に対応する変動表示時間が「4sec」となり、保留数が「3」~「4」の場合には特別当たり結果又は外れ結果に対応する変動表示時間が「0.5sec」となる。
上述したように、第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態においては、右ルートへ発射された遊技球は右作動口63aへ入球し且つ下作動口62aへの入球が回避される。そして、右ルートへ遊技球を連続して発射している状況下では、第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態の何れにおいても右作動口63aに係る保留数が上限付近(「3」~「4」)を推移するようにして入球がコンスタントに発生する。このため、右ルートへ遊技球を連続して発射している場合には、第2通常遊技状態においてはほとんどの遊技回(右作動口63aに係る遊技機)における変動表示時間が「1sec」となり、第3通常遊技状態においてはほとんどの遊技回(右作動口63aに係る遊技回)における変動表示時間が「0.5sec」となる。
ここで、図38を参照して、各遊技状態における遊技の流れについて説明する。図38(a)は高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態における遊技の流れを示すタイミングチャート、図38(b)は高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態における遊技の流れを示すタイミングチャートである。なお、図38(a)においては、遊技進行に伴って右作動口63aに係る保留数が「3」~「4」を推移し且つ右作動口63aに係る各遊技回にて特別当たり結果となり第2通常遊技状態と第2特別遊技状態とがループする場合について例示している。また、図38(b)においては、遊技進行に伴って右作動口63aに係る保留数が「3」~「4」を推移し且つ右作動口63aに係る各遊技回にて特別当たり結果となり第3通常遊技状態と第2特別遊技状態とがループする場合について例示している。
図38(a)に示すように、第2通常遊技状態においては、右作動口用表示部DRの変動表示(1sec)が実行された後、抽選結果に対応した絵柄の確定表示(1sec)が終了(完了)したタイミングにて第2特別遊技状態へ移行する。これにより、下側可変入賞装置65が閉状態から開状態へ切り替わる。下側可変入賞装置65は「0.8sec」に亘って開状態に維持されるものの、右ルートを流下する遊技球についてはそのほとんどが右作動口63aへ流入し、下側可変入賞装置65への入賞が実質的に回避される。下側可変入賞装置65が閉状態に復帰して第2特別遊技状態のエンディング時間(0.2sec)を経過したタイミングでは、再び右作動口用表示部DRの変動表示が開始される。以降は、時短回数消化又は大当たり結果となるまで、上述した一連の流れが繰り返されるようにして遊技が進行することとなる。
図38(b)に示すように、第3通常遊技状態においては、右作動口用表示部DRの変動表示(0.5sec)が実行された後、抽選結果に対応した絵柄の確定表示(1sec)が終了(完了)したタイミングにて第2特別遊技状態へ移行し、下側可変入賞装置65が閉状態から開状態へ切り替わる。そして、第2通常遊技状態を経由した場合と同様に、下側可変入賞装置65は「0.8sec」に亘って開状態に維持される。右ルートを流下する遊技球については、その多くが右作動口63aへ流入するものの、その一部は右側作動入球部63を素通りして下側可変入賞装置65へ向かう。そして、それらの遊技球が下側可変入賞装置65へ入賞する都度多くの賞球が払い出されることとなる。下側可変入賞装置65が閉状態に復帰してエンディング時間(0.2sec)を経過したタイミングでは再び右作動口用表示部DRの変動表示が開始され、以降は、大当たり結果となって第1特別遊技状態へ移行するまで、上述した一連の流れが繰り返されるようにして遊技が進行することとなる。
第3通常遊技状態においては、右作動口用表示部DRにて絵柄の変動表示が開始されてから、確定表示→第2特別遊技状態を経て再び当該右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示が開始されるまでのインターバル時間(2.5sec)は、第2通常遊技状態において、右作動口用表示部DRにて絵柄の変動表示が開始されてから、確定表示→第2特別遊技状態を経て再び当該右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示が開始されるまでのインターバル時間(3sec)よりも短くなっている。つまり、第3通常遊技状態においては、第2通常遊技状態と比べて遊技の進行速度が僅かながら上昇する。
第3通常遊技状態においては下側可変入賞装置65への入球が発生するため、第2特別遊技状態への注目が高まる。故に、下側可変入賞装置65への入球が実質的に回避される第2通常遊技状態と比べて第2特別遊技状態が目立ちやすくなる。通常遊技状態と第2特別遊技状態とを行き来する場合には、第2特別遊技状態が目立つことで遊技進行が遅くなっているかのような印象を遊技者に与える可能性が高くなる。これは、遊技者の高揚感を高める上で妨げになると懸念される。この点、本実施の形態に示したように、第3通常遊技状態においては第2通常遊技状態よりも遊技の進行速度を上げることにより、そのような印象を与えにくくすることができ、第3通常遊技状態への移行によって遊技者の高揚感を高める効果を好適に発揮させることができる。
また、第3通常遊技状態にて下側可変入賞装置65が連続して開状態に切り替わる場合に当該下側可変入賞装置65が閉状態に維持されるインターバル時間(1.7sec)は、第2通常遊技状態にて下側可変入賞装置65が連続して開状態に切り替わる場合に当該下側可変入賞装置65が閉状態に維持されるインターバル時間(2.2sec)よりも短くなり、下側可変入賞装置65に到達した遊技球が当該下側可変入賞装置65を素通りする可能性が低くなる。このように、開放待ちとなるインターバル時間が短縮されることで、大幅な時間の変更を抑えつつ遊技が加速しているとの印象を強めることが可能となっている。
既に説明したように、本実施の形態においては、右側作動入球部63に付属の電動役物71についてサポートモードを低頻度サポートモード/高頻度サポートモードに切替可能とすることにより、右作動口63aへの入球頻度に差を生じさせることが可能となっている。このような事情に配慮すれば、入球頻度が高い高頻度サポートモードの場合の方が変動表示時間を短くなるように構成することが遊技進行の円滑化を実現する上で好ましいとも考えられる。但し、上述したように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを比較した場合には、確かに右作動口63aへの入球に基づく賞球を多く得られる点では高頻度サポートモードが優遇されてはいるものの、入球に基づいて取得される保留情報の数については保留情報に記憶上限が設定され且つ第1通常遊技状態及び第3通常遊技状態の何れについても常時その記憶上限を超えるような入球が発生する点で差がない。故に、本実施の形態では、敢えて低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態にて変動表示時間を短縮することにより、上述した遊技進行の高速化を実現している。
第3通常遊技状態においては、第2特別遊技状態への移行を繰り返すことにより、遊技者の持ち球の増加が期待できる点で第2通常遊技状態との差別化が図られている。そして、第3通常遊技状態においては、リズムよく第3通常遊技状態/第2特別遊技状態がループすることで遊技の軽快さを強調することが可能となっている。ここで、本実施の形態においては、下作動口62aに係る遊技回と右作動口63aに係る遊技回とが同時に進行し得る(並行して行われる)構成となっており、且つ図11に示したように、下作動口62aに係る遊技回では特別当たり結果になることがない。つまり、第3通常遊技状態へ移行したにも関わらず、下作動口62aに係る遊技回が実行されてしまうと、上述した第3通常遊技状態における軽快さが上手く遊技者に伝わらなくなったり、無駄に遊技回が進んであたかも損をしたかのような印象を与えたりする可能性がある。本実施の形態では、このような事情に配慮した工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図39を参照して当該工夫の概要について説明する。
既に説明したように第1特別遊技状態中は下作動口62aに係る遊技回及び右作動口63aに係る遊技回の何れについても進行しない構成となっている。このため、第1通常遊技状態中に下作動口62aに係る保留情報にて確変大当たり結果となり第2通常遊技状態へ移行する場合には、第1通常遊技状態中に取得された下作動口62aに係る保留情報が第2通常遊技状態へ持ち越される可能性がある。
第2通常遊技状態においては基本的に時短回数が「10回」~「100回」となるように設定される。各時短回数は、下作動口62aに係る遊技回又は右作動口63aに係る遊技回が実行されることで減算され、当該時短回数が「0回」となるまで第2通常遊技状態が継続した場合には、第1特別遊技状態を非経由で第3通常遊技状態へそのまま移行する。本実施の形態では、第2通常遊技状態にて設定される時短回数は、当該第2通常遊技状態へ移行した場合に下作動口62aに係る保留情報が残っていたとしても、第3通常遊技状態への移行前(当該第2通常遊技状態中)にそれら保留情報が全て消化可能となるように規定されている。このようにして、第3通常遊技状態への保留情報の持越しを回避することにより、第3通常遊技状態への移行後は遊技が右作動口63aに係る保留情報に基づいて進行することとなる。以下、図40及び図41を参照してこのような機能を実現するための具体的構成について補足説明する。図40は第2通常遊技状態への移行時に右作動口63aに係る保留数が「0」である場合を例示しており、図41は第2通常遊技状態への移行時に右作動口63aに係る保留数が上限(「4」)に達している場合を例示している。
図40に示すように、第1特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行したタイミングにて下作動口62aに係る保留数が記憶上限(「4」)に達している場合には、第2通常遊技状態にて下作動口62aに係る遊技回が記憶上限分(4回)実行されることとなる。第2通常遊技状態においては下作動口62aに係る保留数に関係なく、下作動口用表示部DLにおける絵柄の変動表示時間が「0.5sec」且つ確定表示時間が「0.5sec」となっている。このため、上記上限分の遊技回を実行するために必要な所要時間は(変動表示時間:0.5sec+確定表示時間:0.5sec)×記憶上限:4=4secとなる。
第1特別遊技状態への移行に伴って遊技者に有利なルートが左ルートから右ルートに変更されるため、右ルートへ遊技球を発射することでおのずと右作動口63aに係る保留情報が取得されることとなる。但し、第1特別遊技状態中は、右作動口63aの上流側に配設された上側可変入賞装置64が開状態に切り替わり、右側作動入球部63へ向けた遊技球の流れが妨げられる。このため、第1特別遊技状態中も右側作動入球部63が開状態に切り替わりわするものの、ほとんどの遊技球は右側作動入球部63に至ることはなく、右作動口63aへの入球が抑制される。
図40に示す例では第1特別遊技状態が終了して第2通常遊技状態へ移行する際に右作動口63aへの入球が発生し、これに伴い右作動口用表示部DRにて絵柄の変動表示が開始されている。この移行タイミングでは右作動口63aに係る保留数が「0」であるため、右作動口用表示部DRにおける変動表示時間は「13sec」となる。右作動口63aに係る遊技回についてはそのほとんどが特別当たり結果となるものの、右作動口63aにて特別当たり結果に対応した確定表示が実行されるまでには、少なくとも「13sec」の猶予がある。この時間については、上述した下作動口62aに係る保留情報を全て消化するのに必要な所要時間よりも長い。故に、右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示が終了するまでの間、すなわち第3通常遊技状態への移行契機となる時短回数消化前に下作動口62aに係る保留情報は全て消化されることとなる。そして、設定される時短回数の最小数については、下作動口62aに係る保留情報の上限数(詳しくは上限数+1)よりも多くなっている。故に、下作動口62aに係る保留情報が残ったまま第3通常遊技状態へ移行することはない。
ここで、上述したように第1特別遊技状態中に右ルートへ遊技球へ発射された遊技球のほとんどは上側可変入賞装置64に入球するものの、一部の遊技球については上側可変入賞装置64を素通りして右作動口63aへ入球する。第1通常遊技状態から第2通常遊技状態へ移行する場合に経由する第1特別遊技状態のほとんどは比較的ラウンド数の少ない大当たり結果(例えば6R確変大当たり結果)となり、右側作動入球部63へ流れる遊技球の数が抑えられてはいるものの、偶発的な偏り等によって第1特別遊技状態中に右作動口63aに係る保留数が記憶上限に達する可能性を否定できない。そして、右作動口用表示部DRにおいては右作動口63aに係る保留数が多い程、絵柄の変動表示時間が短くなるように設定されている。具体的には、図31に示したように、保留数が「4」の場合には変動表示時間が短縮されて「1sec」となる。このため、図40に示した例とは異なり、右作動口63aに係る1の遊技回にて下作動口62aに係る全ての保留情報を消化することは不可能となる。但し、このような場合であっても、第3通常遊技状態へ移行する前に下作動口62aに係る保留情報が全て消化される。以下、図41のタイミングチャートを参照して、その根拠を説明する。
図41に示す例では、第1特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行したタイミングにて下作動口62aに係る保留数が記憶上限(「4」)に達している。この場合には、第2通常遊技状態移行後に下作動口62aに係る遊技回が記憶上限分(4回)実行されることとなる。第2通常遊技状態においては下作動口62aに係る保留数に関係なく、下作動口用表示部DLにおける絵柄の変動表示時間が「0.5sec」且つ確定表示時間が「0.5sec」となっている。このため、上記上限分の遊技回を実行するために必要な所要時間は(変動表示時間:0.5sec+確定表示時間0.5sec)×記憶上限:4=4secとなる。
第2通常遊技状態への移行タイミングにて右作動口63aに係る保留数が上限(「4」)に達している場合には、第2通常遊技状態への移行タイミングにて右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示が開始される。この変動表示にて設定される変動表示時間は「1sec」である。この保留情報は特別当たり結果に対応しているため、第2通常遊技状態への移行後は、右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示時間(1sec)及び確定表示時間(1sec)を経過したタイミングで第2特別遊技状態へ移行することなる。つまり、第2特別遊技状態へ移行するまでに消化される下作動口62aに係る保留情報の数は2つとなり、当該第2特別遊技状態終了後も下作動口62aに係る保留情報が2つ残ったままとなる。
第2特別遊技状態の所要時間は、下側可変入賞装置65が開状態に維持される時間(0.8sec)とエンディング時間(0.2sec)との和である「1sec」となる。但し、この間は下作動口62aに係る遊技回及び右作動口63aに係る遊技回の何れについても進行することはなく、第2特別遊技状態が終了して第2通常遊技状態へ復帰したタイミングにて下作動口62aに係る遊技回及び右作動口63aに係る遊技回が同時に開始されることとなる。
ここで、第2特別遊技状態中も右ルートへ発射された遊技球の主たる入球先は右作動口63aとなる。このため、右ルートへ向けた遊技球の発射を継続していた場合には、第2特別遊技状態中に右作動口63aへの入球が発生し、当該右作動口63aに係る保留数が再び記憶上限に達する可能性がある。図41に示す例では、第2特別遊技状態中に右作動口63aに係る保留数が記憶上限に達しており、第2通常遊技状態への復帰後に右作動口用表示部DRにて実行される絵柄の変動表示時間が「1sec」となる。
下作動口62aに係る遊技回では残り保留数に関係なく変動表示時間が「0.5sec」となるように設定される。このため、右作動口63aに係る2回目の遊技回中に下作動口62aに係る3回目及び4回目の遊技回が終了する。つまり、右作動口63aに係る遊技回が最短で消化される場合であっても、右作動口63aに係る遊技回が2回実行される間に、下作動口62aに係る全ての遊技回が消化されることとなる。そして、下作動口62aに係る遊技回(4回)と右作動口63aに係る遊技回(2回)との和(6回)は第2通常遊技状態にて設定される時短回数の最小値(10回)よりも少なくなっているため、第3通常遊技状態への移行契機となる時短回数消化前に下作動口62aに係る保留情報は全て消化されることとなる。
言い換えれば、本実施の形態においては、第2通常遊技状態中に右ルートへ遊技球を発射してさえいれば、第3通常遊技状態への移行までに下作動口62aに係る保留情報は全て消化され、少なくとも第3通常遊技状態では右作動口63aに係る遊技回のみで遊技を進行させることが可能となる。
なお、このような機能を実現する上では、時短回数の最小値を10回ではなく6回とすることも可能である。
以上詳述したように、第1通常遊技状態から第2通常遊技状態への移行については第1特別遊技状態を経由する構成となっているものの、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へはダイレクトに移行する構成となっているため、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態への移行に際して遊技の進行速度が加速された場合に、その差を際立たせることができる。このような構成では、第2通常遊技状態と第3通常遊技状態とで絵柄の変動表示時間の差を過度に大きくしなくても、その変化を分かりやすくできる。故に、遊技の進行速度を変化させる構成にて絵柄の変動表示時間が極端に短くなることを抑制して、絵柄の可変表示を目視にて確認する機会を担保できる。
右側作動入球部63を開閉可能な構成とすれば、状況に応じて遊技球の入球頻度を高めることができる。このような構成に保留情報の記憶数が多くなるにつれて作動口用表示部における絵柄の変動表示時間が短くなる構成を組み合わせることにより、遊技の進行速度を好適に引き上げることが可能となる。ここで、遊技者に有利な第2通常遊技状態から更に有利な第3通常遊技状態への移行に伴う期間短縮の対象として保留情報の記憶数が記憶上限に達している場合の変動表示時間を含む構成とすれば、右側作動入球部63への入球が頻発している状況下にて遊技の進行速度を高くすることができる。故に、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態への移行に伴って遊技の進行速度を引き上げる効果を好適に発揮させることができる。
第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態にて右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示時間を共通とし、その確定表示時間に対して絵柄の変動表示時間を遊技状態の切替前後で長短相違させる構成とすれば、絵柄に注目する遊技者は同じ基準(共通の確定表示時間)に基づいて変動表示時間の長さを比べることが可能となる。これにより、遊技者に遊技の進行速度が速くなっている旨を分かりやすく伝えることができる。
なお、第3通常遊技状態にて主たる入球先となる右作動口63aについて絵柄の変動表示時間を短縮することにより、時間短縮による効果を好適に発揮させることができる。そして、主たる入球先とならない下作動口62aについては絵柄の変動表示時間を第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態にて同一とすることにより、遊技の進行速度を変化させることで爽快さの向上を図ることが絵柄の表示制御処理を過度に複雑化させる要因になることを抑制できる。
本実施の形態に示した構成では第3通常遊技状態にて第2特別遊技状態への移行を繰り返すことにより持ち球の増加が期待できる。ここで、第2特別遊技状態への移行ペースについては遊技回の消化速度に左右されることとなる。上述したように第3通常遊技状態ではこの消化速度を第2通常遊技状態から引き上げることで、持ち球の増加スピードを遊技領域等に設けられた各種構造を過度に複雑化させることなく変化(速く)させることができる。
また、第3通常遊技状態にて第2特別遊技状態への移行が頻発した場合には当該第2特別遊技状態の実行時間の確保によって遊技進行が間延びする可能性がある。これは、3通常遊技状態における遊技の進行スピードの上昇を妨げる要因になり得る。そこで、第2通常遊技状態にて特別当たり結果となる場合には絵柄の変動表示時間が短縮される構成とすることで、第2特別遊技状態への移行を繰り返す場合であっても、遊技の進行速度を上げて、遊技の爽快感を向上させることができる。
第1通常遊技状態にて確変大当たり結果となり第2通常遊技状態に移行する場合には、当該第2通常遊技状態にて実行され得る遊技回の回数として時短回数(「基準回数」に相当)が設定される。そして、第2通常遊技状態にて実行された遊技回の回数が設定された時短回数に達した場合には、第3通常遊技状態へ移行する。ここで、時短回数については、第2通常遊技状態中に第1入球部に係る特別情報を全て消化可能となるように規定されている。このため、大当たり結果となることなく第2通常遊技状態→第3通常遊技状態となった場合には、下作動口62aに係る保留情報については全て第2通常遊技状態中に消化されることとなり、第3通常遊技状態への持越しが回避されることとなる。つまり、第3通常遊技状態では右作動口63aに係る保留情報に基づいて遊技回が進行することとなる。このように、下作動口62aに係る遊技回の介在を抑えることにより、第3通常遊技状態における遊技をリズムよく進行させることが可能となる。特に、右作動口63aに基づく抽選では下作動口62aに基づく抽選よりも優遇されている構成では、第3通常遊技状態へ移行する前に下作動口62aに係る保留情報を消化しておくことにより、第3通常遊技状態における遊技者の優位性が低下することを抑制できる。
(入球有効期間)
本実施の形態に示す右側作動入球部63については、遊技球の入球頻度を高めるべく入口部分(右作動口63a)が大型化されている。具体的には、図42の概略図に示すように右作動口63aを複数の遊技球が同時に通過可能となるように、当該右作動口63aの横幅寸法を遊技球の直径寸法の2倍よりも大きくなるように形成している。右作動口63aへ入球した遊技球は、複数の遊技球が同時に通過できないように狭められた一条の入球通路を経て遊技盤60の背後に設けられた回収通路へ案内されることとなる。そして、この入球通路の途中位置には、右作動口63aへ入球した遊技球を検知する入球検知手段として上記検知センサ391dが配設されている。つまり、右作動口63aへ入球した遊技球は何れも検知センサ391d(詳しくは検知領域DE)を通過して回収通路へ向かう。
ここで、右作動口63aを大きくして当該右作動口63aにおける遊技球の受け入れ範囲を拡張した場合には、上述した通路構造等の理由から、右作動口63aに流入した遊技球が検知領域DEを通過するまでにある程度のタイムラグが発生する。このようなタイムラグに配慮して、右作動口63aに流入した遊技球が検知領域DEに到達するまでの所要時間に合わせて検知センサ391dの有効時間、詳しくは主制御装置162にて検知センサ391からの情報の読み込み(受け付け)が許可される時間が延長されている(図27参照)。つまり、右側作動入球部63が閉状態に切り替わった後も、上記所要時間が経過するまでは遊技球の検知が有効となり、閉状態への切替間際に入球した遊技球が検知対象に含まれるようにすることで、右作動口63aへ入球したにも関わらず特典が得られないことが遊技者の遊技意欲を低下させる要因になることを抑制している。
なお、検知センサ391dを右作動口63aから遠ざけて配置したことは、検知精度を担保すべく検知領域DEを一度に複数の遊技球が通過できないように規制する上で好ましいだけでなく、不正具等を用いた検知センサ391dへの不正なアクセスを抑制する上でも好ましい。
本実施の形態においては、右作動口63a用の検知センサ391dの有効時間を利用してスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示及び確定表示を実行することにより、右側作動入球部63が閉状態に維持されるインターバル時間の間延びを抑制していることを特徴の1つとしている。以下、図43を参照して有効時間とスルーゲート用表示部DSにおける絵柄表示との関係について説明する。図43(a)は低頻度サポートモードにおける遊技の流れを例示したタイミングチャート、図43(b)は高頻度サポートモードにおける遊技機の流れを例示したタイミングチャートである。
低頻度サポートモードにおいては、右側作動入球部63が開状態に維持される時間が「0.08sec」となっている。この開放時間は、閉位置に配置されたシャッタ331上に位置する遊技球がシャッタ331の開位置への変位に伴って自重落下した際に右作動口63aを通過するのに十分な時間となるように設定されている。検知センサ391dについては、右側作動入球部63が開状態に切り替わったタイミングで有効化され、右側作動入球部63が閉状態に切り替わった後も「0.7sec」に亘って有効化されたまま維持される。
ここで、スルーゲート用表示部DSにおいては、右側作動入球部63が開状態となっている間は仮に電役保留が記憶されている場合であっても絵柄の変動表示が実行されず、右側作動入球部63が閉状態に切り替わったタイミングにて絵柄の変動表示が開始される。つまり、検知センサ391dが有効化されている状況下にて絵柄の変動表示が開始される構成となっている。
低頻度サポートモード中はスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示時間が「0.7sec」となっているため、上記有効時間が経過したタイミングにて確定表示が開始されることとなる。
スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の確定表示時間は「0.5sec」となっている。図43(a)の例ではサポート抽選に当選した場合が例示されており、確定表示時間が経過したタイミングにて右側作動入球部63が閉状態から開状態に切り替わる。このようにして、右側作動入球部63が開状態に繰り返し切り替わる場合には、閉状態に維持されるインターバル時間は、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示時間(検知センサ391dの有効時間のオーバー分:0.7sec)とスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の確定表示時間(0.5sec)との和(1.2sec)となる。上述したように、シャッタ331上を転動する遊技球が第1特定領域SE1を通過する際の所要時間(1sec)については、上記インターバル時間よりも短くなっている。つまり、低頻度サポートモード中は、右側作動入球部63に到達した遊技球の一部は当該右側作動入球部63を素通りして下側可変入賞装置65へ向かうこととなる。
このように、検知センサ391dの有効時間中にスルーゲート用表示部DSの変動表示を先行させる構成とすることには、右側作動入球部63への入球をある程度確保しつつ、一部の遊技球について下側可変入賞装置65側への入球を促すという技術的意義がある。
これに対して、高頻度サポートモードでは、右側作動入球部63が開状態に維持される時間が低頻度サポートモードと比べて長くなり、「5.7sec」まで拡大される。検知センサ391dについては、右側作動入球部63が開状態に切り替わったタイミングで有効化され、右側作動入球部63が閉状態に切り替わった後も「0.7sec」に亘って有効化されたまま維持される。この時間については低頻度サポートモードと同じである。
ここで、スルーゲート用表示部DSにおいては、低頻度サポートモード中と同様に、右側作動入球部63が開状態となっている間は仮に電役保留が記憶されている場合であっても絵柄の変動表示が実行されず、右側作動入球部63が閉状態に切り替わったタイミングにて絵柄の変動表示が開始される。つまり、検知センサ391dが有効化されている状況下にて絵柄の変動表示が開始されることとなる。
高頻度サポートモード中はスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示時間が「0.2sec」に短縮される。スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の確定表示時間は「0.5sec」となっており、変動表示時間及び確定表示時間の和(0.7sec)は有効時間の上記オーバー分(0.7sec)と同じ長さとなる。図43(b)の例ではサポート抽選に当選した場合が例示されており、確定表示時間が経過したタイミングにて右側作動入球部63が閉状態から開状態に切り替わる。このようにして、右側作動入球部63が開状態に繰り返し切り替わる場合には、閉状態に維持されるインターバル時間は、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示時間とスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の確定表示時間との和(0.7sec)、すなわち検知センサ391dの有効時間のオーバー分となるため、実質的に検知センサ391dが有効化された状態が継続されることとなる。
上述したように、シャッタ331上を転動する遊技球が第1特定領域SE1を通過する際の所要時間(1sec)については、上記インターバル時間よりも長くなっている。つまり、高頻度サポートモード中は、右側作動入球部63に到達した遊技球についてはそのほとんどが当該右側作動入球部63へ入球し、下側可変入賞装置65へ向かうことが抑制されている。
高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態については、低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態との差別化を図るべく下側可変入賞装置65への入球がほぼ発生しない構成となっている。このように下側可変入賞装置65への入球を回避することで、第2通常遊技状態における持ち球の増加が抑制されている。本実施の形態では、検知センサ391dの有効時間を利用してスルーゲート用表示部DSの絵柄の変動表示及び確定表示を実行することで、有効時間を経過したタイミングにて速やかに右側作動入球部63が開状態に切り替わる構成となっている。これにより右側作動入球部63が閉状態に維持されるインターバル時間は遊技球が第1特定領域SE1を通過する際の所要時間よりも短くなるように抑えることが可能となっている。
本実施の形態に示したように、低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードのいずれにおいても右側作動入球部63が頻繁に開状態に切り替わる構成においては、検知センサ391dの有効時間を利用してスルーゲート用表示部DSの絵柄の変動表示や確定表示を実行することで、遊技進行の円滑化に寄与できる。
右側作動入球部63が開状態から閉状態に切り替わった場合には閉状態への切替後も所定時間に亘って入球が有効な状態が維持される。これにより、例えば閉状態への切り替えと同時に右作動口63aへ流入した遊技球についても特典付与の対象とすることができる。これは、本来得られるはずの特典を得られなくなる等して、遊技者の遊技意欲を低下させる要因になることを回避する上で好ましい。ここで、本実施の形態に示した構成では、右側作動入球部63が閉状態に切り替わるまでに電役保留が記憶されている場合には、有効時間の経過を待つことなくスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が開始される。このように、有効時間中に絵柄の変動表示を開始させて有効時間と変動表示時間とを少なくとも一部で重複させる構成とすれば、右側作動入球部63を開状態→閉状態→開状態に切り替えて遊技を速やかに進行させる上で絵柄の絵変動表示時間や確定表示時間が極端に短くなることを抑制できる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
なお、遊技球が右作動口63aから検知領域DEまで移動する際の所要時間に基づいて上記有効時間を設定することで、遊技者の利益担保を図る上で有効時間が過度に長くなることを抑制できる。これは、遊技者の利益担保を図りつつ右側作動入球部63に係る不正行為を抑制する上でも好ましい構成である。
スルーゲート66を遊技球が通過したことに基づいて電役保留が取得される構成では必ずしも右側作動入球部63が開状態から閉状態に切り替わる前に電役保留が取得→記憶されているとは限らず、閉状態に切り替わった後に電役保留が取得→記憶される場合も発生し得る。そこで、右側作動入球部63の閉状態への切り替え後であって有効時間中に電役保留が新たに取得された場合に当該有効時間中にスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示を開始する構成とすることより、例えば有効時間の経過を待って絵柄の変動表示を開始させる構成と比較して遊技進行の円滑化に寄与できる。
本実施の形態においては、第2通常遊技状態にて大当たり結果となることなく遊技が進行した場合に移行する第3通常遊技状態を示す情報や当該第3通常遊技状態へ移行するまでの残り遊技回数等の情報が図柄表示装置75(表示画面75a)に表示される構成となっている。以下、図44のブロック図を参照して、上述した各種情報の表示に係る電気的構成について補足説明する。
(報知・演出制御装置143及び表示制御装置710)
報知・演出制御装置143の報知・演出制御基板651には、MPU602が搭載されている。MPU602には、当該MPU602により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM603と、そのROM603に記憶された制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM604と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPU602に対してROM603及びRAM604が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU602には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU602の入力側には主制御装置162が接続されており、当該主制御装置162から上述した変動開始コマンド、種別コマンド及び変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)を受信する。また、シフトコマンドや保留コマンドといった保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)、更には、オープニングコマンドやエンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)等を受信する。
MPU602の出力側には、既に説明したように、前扉枠14に設けられたランプ部26~28及びスピーカ部29、表示制御装置710が接続されている。主制御装置162から報知・演出制御装置143に入力された各種コマンドの一部は、情報形態をそのまま維持した状態で表示制御装置710に送信される。
表示制御装置710は、プログラムROM713及びワークRAM714が複合的にチップ化された素子であるMPU712と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)715と、キャラクタROM716と、ビデオRAM717とがそれぞれ搭載された表示制御基板711を備えている。なお、MPU712に対してプログラムROM713及びワークRAM714が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
表示制御装置710のMPU712は、報知・演出制御装置143を経由して主制御装置162から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP715の制御(具体的にはVDP715に対する内部コマンドの生成)を実施する。より具体的には、MPU712では、報知・演出制御装置143から送信されたコマンドに基づいて図柄表示装置75における各遊技回の変動表示パターンを特定する処理を実行するとともに後述する保留予告に係る処理を実行し、その処理結果に対応してVDP715に対する描画処理を実行する。これにより、図柄表示装置75の表示画面75aにて各種画像が表示されることとなる。
プログラムROM713は、MPU712により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。ワークRAM714は、MPU712による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。これらワークデータやフラグ等はワークRAM714の各エリアに記憶される。
VDP715は、図柄表示装置75に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP715はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP715は、MPU712、ビデオRAM717等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM717に記憶させる画像データを、キャラクタROM716から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置75に表示させる。
キャラクタROM716は、図柄表示装置75に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM716には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
なお、キャラクタROM716を複数設け、各キャラクタROM716に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM713に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM716に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM717は、図柄表示装置75に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM717の内容を書き替えることにより図柄表示装置75の表示内容が変更される。
ここで、図45~図47を参照して、図柄の変動表示に係る構成及び当該変動表示の内容について補足説明する。図45は図柄表示装置75の表示画面75aにおける表示内容を説明するための概略図、図46は第1通常遊技状態における表示の概要を示す概略図、図47(a)は第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態における表示の概要を示す概略図、図47(b)は第3通常遊技状態における表示の概要を示す概略図である。なお、図46等においては、説明の便宜上図柄の変動表示領域を2点鎖線(仮想線)によって区画表示している。
表示制御装置710のキャラクタROM716には、「1」~「9」の数字を示す9種類の主図柄のデータと、「1」~「9」の数字と魚等を模したキャラクタ等の装飾とが複合されてなる9種類の副図柄のデータ(図45(a)~(i)参照)とが予め記憶されている。
図柄表示装置75の表示画面75aに設けられた変動表示領域は、第1変動表示領域ME1、第2変動表示領域ME2、第3変動表示領域ME3に大別される。第1変動表示領域ME1は表示画面75aの左上、第2変動表示領域ME2は表示画面75aの右上、第3変動表示領域ME3は表示画面75aの中央に配されており、変動表示領域同士の重なりが回避されている。
第1変動表示領域ME1には、左・中・右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は上記主図柄が所定の順序で配列されてなり、各図柄列の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、上から下)にスクロールするように変動表示される。第1変動表示領域ME1については、上記主表示部Dの下作動口用表示部DLにおける絵柄表示に連動しており、下作動口用表示部DLにて絵柄の変動表示が開始されたタイミングにて図柄の変動表示が開始され、絵柄の変動表示が終了したタイミング(確定表示が開始されたタイミング)にて図柄の変動表示が終了する(確定表示が開始される)構成となっている。そして、下作動口62aに係る抽選結果に対応した図柄組合せが停止表示されることで遊技者に遊技結果が報知される(図46参照)。本実施の形態においては、大当たり結果となった場合には同じ数字の主図柄の組み合わせが停止表示され、外れ結果又は特別当たり結果となった場合には3つの図柄列のうち少なくとも1つの数字が他の図柄列の数字と異なる主図柄の組み合わせが停止表示される。
第2変動表示領域ME2には、左・中・右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は上記主図柄が所定の順序で配列されてなり、各図柄列の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、上から下)にスクロールするように変動表示される。第2変動表示領域ME2については、上記主表示部Dの右作動口用表示部DRにおける絵柄表示に連動しており、右作動口用表示部DRにて絵柄の変動表示が開始されたタイミングにて図柄の変動表示が開始され、絵柄の変動表示が終了したタイミング(確定表示が開始されたタイミング)にて図柄の変動表示が終了する(確定表示が開始される)構成となっている。そして、右作動口63aに係る抽選結果に対応した図柄組合せが停止表示されることで遊技者に遊技結果が報知される(図47参照)。本実施の形態においては、例えば大当たり結果となった場合には同じ数字の主図柄の組み合わせが停止表示され、外れ結果又は特別当たり結果となった場合には3つの図柄列のうち少なくとも1つの数字が他の図柄列の数字と異なる主図柄の組み合わせが停止表示される。
第3変動表示領域ME3には、左・中・右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は副図柄が所定の順序で配列されてなり、各図柄列の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、上から下)にスクロールするように変動表示される。第3変動表示領域ME3については、上記主表示部Dの下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける絵柄表示(第1変動表示領域ME1及び第2変動表示領域ME2における図柄表示)に連動しており、下作動口用表示部DL又は右作動口用表示部DRにて絵柄の変動表示が開始されたタイミングにて図柄の変動表示が開始され、絵柄の変動表示が終了したタイミング(確定表示が開始されたタイミング)にて図柄の変動表示が終了する(確定表示が開始される)構成となっている。そして、抽選結果に対応した同じ数字の副図柄の組み合わせが停止表示されることで遊技者に遊技結果が報知される(図46及び図47(a)参照)。本実施の形態においては、後述する一部の例外を除き、大当たり結果となった場合には同じ数字の副図柄の組み合わせが停止表示され、外れ結果又は特別当たり結果となった場合には3つの図柄列のうち少なくとも1つの数字が他の図柄列の数字と異なる主図柄の組み合わせが停止表示される。
第1変動表示領域ME1及び第2変動表示領域ME2に表示される主図柄については第3変動表示領域ME3に表示される副図柄と比べて簡素である。このため、図柄の大きさを小さくしても識別力の確保が容易である。このような事情を踏まえて、第1変動表示領域ME1及び第2変動表示領域ME2は第3変動表示領域ME3よりも小さくなっている。
変動表示領域ME1~ME3については、遊技状態応じて図柄の表示/非表示が切り替わる。ここで、図46~図48を参照して、遊技状態と図柄表示の対象となる変動表示領域との関係について説明する。図48は遊技状態と各変動表示領域における図柄の表示/非表示との関係を示す概略図であり、図柄が表示されるものを「〇」、図柄が表示されないものを「×」として区別している。
既に説明したように、第1通常遊技状態では、右ルートと比較して左ルートへ遊技球を発射した方が遊技者に有利となるように差が設けられている。このため、少しでも遊技を遊技に進めようとした場合には、遊技球の主たる発射先は左ルートになると想定される。左ルートへ発射された遊技球は、下作動口62a及び右作動口63aのうち前者に入球し、後者への入球が回避される。故に、第1通常遊技状態においては主として下作動口62aへの入球に基づいて遊技が進行することとなる。この第1通常遊技状態においては、図46に示すように、第1変動表示領域ME1及び第3変動表示領域ME3にて図柄が表示され、第2変動表示領域ME2における図柄については後述する一部の例外を除き非表示となる。第3変動表示領域ME3における副図柄の表示は第1変動表示領域ME1における主図柄の表示と同期している(連動している)。つまり、第1通常遊技状態においては、第3変動表示領域ME3が下作動口用表示部DLにおける絵柄の表示に同期している(連動している)。
具体的には、下作動口用表示部DLにて絵柄の変動表示が開始されるタイミングにて第1変動表示領域ME1における主図柄の変動表示と第3変動表示領域ME3における副図柄の変動表示とが開始され、下作動口用表示部DLにて絵柄が停止表示されるタイミングにて第1変動表示領域ME1における主図柄と第3変動表示領域ME3における副図柄とが停止表示される。第1変動表示領域ME1及び第3変動表示領域ME3に停止表示される図柄組合せについては、下作動口62aに係る抽選結果に対応した図柄組合せとなる。
なお、第1通常遊技状態にて右作動口63aに係る遊技回が実行される場合には、主表示部Dの右作動口用表示部DRにて絵柄が変動表示~確定表示される。表示画面75aにおいてはこの期間に限って第2変動表示領域ME2に図柄が表示されることとなる。つまり、第2変動表示領域ME2では右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示~確定表示に対応して主図柄の変動表示~確定表示が実行され、右作動口63aに係る抽選結果が明示される構成となってはいるものの、右作動口63aに係る遊技回が進行していない場合には、当該第2変動表示領域ME2における主図柄の表示が回避される構成となっている。第1通常遊技状態では、下作動口62aに係る遊技回が進行していない場合であっても、第1変動表示領域ME1及び第3変動表示領域ME3に図柄が表示された状態が維持されるものの、第2変動表示領域ME2については、このような常駐機能が付与されていない点で相違する。
因みに、第1通常遊技状態においては、右作動口63aに係る遊技回が実行される場合であっても、第2変動表示領域ME2における図柄を非表示のまま維持する構成とすることも可能である。
既に説明したように、第2通常遊技状態~第4通常遊技状態は、左ルートと比較して右ルートへ遊技球を発射した方が遊技者に有利となるように差が設けられている。このため、少しでも遊技を遊技に進めようとした場合には、遊技球の主たる発射先は右ルートになると想定される。右ルートへ発射された遊技球は、下作動口62a~右作動口63aのうち後者に入球し、後者への入球が回避される。故に、第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態では、主として右作動口63aへの入球に基づいて遊技が進行することとなる。これら第2通常遊技状態~第4通常遊技状態においては、図47(a)に示すように、第2変動表示領域ME2及び第3変動表示領域ME3にて図柄が表示され、第1変動表示領域ME1における図柄については後述する一部の例外を除き非表示となる。第3変動表示領域ME3における副図柄の表示は第2変動表示領域ME2における主図柄の表示と同期している(連動している)。つまり、第2通常遊技状態においては、第3変動表示領域ME3が右作動口用表示部DRにおける絵柄の表示に同期している(連動している)。
具体的には、右作動口用表示部DRにて絵柄の変動表示が開始されるタイミングにて第2変動表示領域ME2における主図柄の変動表示と第3変動表示領域ME3における副図柄の変動表示とが開始され、右作動口用表示部DRにて絵柄が停止表示されるタイミングにて第2変動表示領域ME2における主図柄と第3変動表示領域ME3における副図柄とが停止表示される。第2変動表示領域ME2及び第3変動表示領域ME3に停止表示される図柄組合せについては、右作動口63aに係る抽選結果に対応した図柄組合せとなる。
なお、第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態にて下作動口62aに係る遊技回が実行される場合には、主表示部Dの下作動口用表示部DLにて絵柄が変動表示~確定表示される。表示画面75aにおいてはこの期間に限って第1変動表示領域ME1に図柄が表示されることとなる。つまり、第1変動表示領域ME1では下作動口用表示部DLにおける絵柄の変動表示~確定表示に対応して主図柄の変動表示~確定表示が実行され、下作動口62aに係る抽選結果が明示される構成となってはいるものの、下作動口62aに係る遊技回が進行していない場合には、当該第1変動表示領域ME1における主図柄の表示が回避される構成となっている。第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態では、右作動口63aに係る遊技回が進行していない場合であっても、第2変動表示領域ME2及び第3変動表示領域ME3に図柄が表示された状態が維持されるものの、第1変動表示領域ME1については、このような常駐機能が付与されていない点で相違する。
因みに、第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態においては、下作動口62aに係る遊技回が実行される場合であっても、第2変動表示領域ME2における図柄を非表示のまま維持する構成とすることも可能でる。
本実施の形態においては、第4通常遊技状態にて使用される変動表示領域を第2通常遊技状態にて使用される変動表示領域と共通化し、変動表示領域における変動表示態様等についても共通化している。更には、表示画面75aにおける他の表示についても両通常遊技状態にて共通化されている。これにより、変動表示領域における表示内容から第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態の何れであるかを目視にて識別することは困難になっている。このように第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態の識別を困難とすることにより、第2通常遊技状態よりも不利な第4通常遊技状態となっている場合であっても、第3通常遊技状態へ移行するかもしれないとの期待を遊技者に与えることが可能となっている。
なお、第4通常遊技状態における表示画面75aの表示態様を第2通常遊技状態における表示画面75aの表示態様と区別して、何れの通常遊技状態であるかを明示する構成とすることも可能である。
第3通常遊技状態は、第2通常遊技状態と同様に主として右作動口63aへの入球に基づいて遊技が進行することを想定した遊技状態である。この第2通常遊技状態においては、図47(b)に示すように、表示画面75aの第2変動表示領域ME2にて図柄が表示され、第1変動表示領域ME1の図柄については後述する一部の例外を除き非表示となる。また、第3変動表示領域ME3においては、上述した副図柄に代えて、妖精を模したキャラクタ画像が表示され、このキャラクタの動き等によって右作動口63aに係る抽選結果が報知される構成となっている。具体的には、大当たり結果の場合には妖精を模したキャラクタ画像が変身した画像となり、特別当たり結果の場合にはキャラクタを囲むように表示されたエフェクトが虹色に発光し、外れ結果の場合には当該エフェクトが非表示となる。このように、第3変動表示領域ME3における表示は第2変動表示領域ME2における主図柄の表示と同期している。言い換えれば、第3通常遊技状態においては、第3変動表示領域ME3が右作動口用表示部DRにおける絵柄の表示に同期している。
例えば、右作動口用表示部DRにて絵柄の変動表示が開始されるタイミングにて第2変動表示領域ME2における主図柄の変動表示と第3変動表示領域ME3におけるキャラクタ画像の動作とが開始され、右作動口用表示部DRにて絵柄が停止表示されるタイミングにて第2変動表示領域ME2における主図柄が停止表示されるとともに第3変動表示領域ME3におけるキャラクタ画像等が抽選結果を示す表示に切り替わる。第2変動表示領域ME2に停止表示される図柄組合せについては右作動口63aに係る抽選結果に対応した図柄組合せとなり、第3変動表示領域ME3におけるキャラクタ表示についても右作動口63aに係る抽選結果に対応した表示となる。つまり、第3通常遊技状態においては、第2変動表示領域ME2と第3変動表示領域ME3とが連動している(図48参照)。
なお、第3通常遊技状態にて下作動口62aに係る遊技回が実行される場合には、主表示部Dの下作動口用表示部DLにて絵柄が変動表示~確定表示される。表示画面75aにおいてはこの期間に限って第1変動表示領域ME1に図柄が表示されることとなる。つまり、第1変動表示領域ME1では下作動口用表示部DLにおける絵柄の変動表示~確定表示に対応して主図柄の変動表示~確定表示が実行され、下作動口62aに係る抽選結果が明示される構成となってはいるものの、下作動口62aに係る遊技回が進行していない場合には、当該第1変動表示領域ME1における主図柄の表示が回避される構成となっている。第2通常遊技状態では、右作動口63aに係る遊技回が進行していない場合であっても、第2変動表示領域ME2及び第3変動表示領域ME3に図柄やキャラクタ画像が表示された状態が維持されるものの、第1変動表示領域ME1については、このような常駐機能が付与されていない点で相違する。
なお、図柄表示装置75における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。
既に説明したように、第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が基準回数、すなわち第2通常遊技状態への移行時に設定された時短回数に達した場合に、第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へ移行する。本実施の形態においては、第2通常遊技状態中に第3通常遊技状態への移行を示唆する情報が表示されることを特徴の1つとしている。
具体的には、図47(a)に示すように、表示画面75aの上部(詳しくは、第1変動表示領域ME1と第2変動表示領域ME2との間)には、第3通常遊技状態へ移行するまでの残り遊技回数を示す情報であるカウンタ画像CFが表示される残り回数表示領域CEと、基準回数消化によって移行し得る遊技状態(例えば第3通常遊技状態)を示す情報であるターゲット画像TFが表示される移行先表示領域TEとからなる情報表示領域IEが設けられている。
残り回数表示領域CEに表示されるカウンタ画像CFは、第3通常遊技状態へ移行するまでの残り遊技回数を「0」~「100」の数字で表示するものである。図47(a)に示す例では、カウンタ画像CFが示す値(以下、カウンタ値という)が「100」となっており、第3通常遊技状態へ移行には100遊技回を消化する必要がある旨が示されている。遊技回の消化に伴ってカウンタ値が減算表示され、カウンタ値が「0」となった後は第3通常遊技状態への移行に合わせてカウンタ画像CFが非表示となる。
移行先表示領域TEに表示されるターゲット画像TFは、第3通常遊技状態の名称である「SUPER RUSH」の文字で構成されている。このターゲット画像TFには、遊技者に第3通常遊技状態への移行を妨げているとの印象を与える画像として、当該ターゲット画像TFに巻き付く鎖を模した複数の拘束絵柄からなる拘束画像LFが付属している。詳細については後述するが、消化した遊技回が増えるに連れてターゲット画像TFが拡大され、拘束画像LFについてはターゲットこの拡大に合せて拡大される。そして、拘束画像LFを構成する拘束絵柄の数がこの拡大に合わせて減少する。これにより、第3通常遊技状態へ近づいていることが示唆される。
ここで、報知・演出制御装置143にて実行される上記情報表示領域IEの表示制御処理(以下、情報表示制御処理という)について説明する。情報表示制御処理は、報知・演出制御装置143のMPU602にて定期処理の一環として実行される処理である。
(情報表示制御処理)
図49のフローチャートに示すように、情報表示制御処理においては先ず、ステップS1701にて第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態への移行に対応する第1特別遊技状態であるか否かを判定する。ステップS1701にて肯定判定をした場合には、ステップS1702に進み、特別遊技状態用表示制御処理を実行する。
図50のフローチャートに示すように、特別遊技状態用表示制御処理においては先ず、ステップS1801にてエンディング中であるか否かを判定する。ステップS1801にて否定判定をした場合には、ステップS1802に進む。ステップS1802ではエンディング開始タイミングであるか否かを判定する。具体的には、主制御装置162からエンディングコマンドを受信したタイミングであるか否かを判定する。ステップS1802にて否定判定をした場合には、そのまま本表示制御処理を終了する。
ステップS1802にて肯定判定をした場合には、ステップS1803に進む。ステップS1803では移行情報表示処理を実行する。具体的には、表示制御装置710に移行情報表示コマンドを出力するとともに、スピーカ部29から移行情報の表示開始用の効果音を出力させる。表示制御装置710では、移行情報表示コマンドに基づいて、上述したターゲット画像TF、拘束画像LF及びカウンタ画像CFを表示画面75aの中央に表示させる。なお、このタイミングではカウンタ画像CFのカウンタ値がスクロール表示され(図51(a)→(b)参照)、第2通常遊技状態への移行に伴って設定される基準回数(残り遊技回数)が非明示となっている。
ステップS1801の説明に戻り、当該ステップS1801にて肯定判定をした場合には、ステップS1804に進む。ステップS1804では、カウンタ値の可変表示を終了させて残り遊技回数を確定表示させた後のタイミングであるか否かを判定する。ステップS1804にて否定判定をした場合には、ステップS1805に進む。ステップS1805では残り遊技回数の確定表示を行うタイミングとなったか否かを判定する。ステップS1805にて否定判定をした場合には、そのまま本表示制御処理を終了する。ステップS1805にて肯定判定をした場合には、ステップS1806に進む。
ステップS1806では確定表示処理を実行する。具体的には、表示制御装置710へ確定表示コマンドを出力するとともにスピーカ部29から残り遊技回数(初期値)の確定表示用の効果音を出力させる。表示制御装置710では確定表示コマンドを受信したことに基づいて、スクロール表示中のカウンタ値を停止表示させる。具体的には、移行先の第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態にて高頻度サポートモードが継続される基準回数と同じ値を停止表示させる(図51(b)→(c)参照)。なお、図51(b)においては基準回数が100回となっている場合について例示している。
続くステップS1807では、RAM654の各種カウンタエリア675に設けられた残り回数カウンタに基準回数と同じ値を設定する。この残り回数カウンタの値は、第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態にて遊技回が開始されるごとに更新(減算)され、上記カウンタ画像CFの値はこの残り回数カウンタの値と同じ値になるように更新(減算)されることとなる。
ステップS1804の説明に戻り、当該ステップS1805にて肯定判定をした場合、すなわち残り遊技回数を確定表示済みとなっている場合には、ステップS1808に進む。ステップS1808では表示画面75aの中央に表示されているターゲット画像TF等を表示画面75a上部の情報表示領域IEへ縮小表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS1808にて否定判定をした場合には、そのまま本表示制御処理を終了する。ステップS1808にて肯定判定をした場合には、ステップS1809に進み、縮小表示処理を実行した後、本表示制御処理を終了する。
ステップS1809における縮小表示処理では、表示制御装置710へ縮小表示コマンドを出力するとともにスピーカ部29から縮小表示用の効果音を出力させる。表示制御装置710では縮小表示コマンドを受信したことに基づいて、表示画面75aの中央に表示中のターゲット画像TF、拘束画像LF、カウンタ画像CFを当該表示画面75a上部へ移動させるとともにそれらターゲット画像TF、拘束画像LF、カウンタ画像CFを上述した情報表示領域IEに合せて縮小表示させる。これにより、ターゲット画像TF等と第3変動表示領域ME3との重なりが解消され、当該第3変動表示領域ME3にて図柄表示が再開される(図51(c)→(d)参照)。なお、このタイミングでは第2変動表示領域ME2においても図柄表示が再開され、第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態への移行準備が完了する。
再び図49の説明に戻り、ステップS1701にて否定判定をした場合には、ステップS1703に進む。ステップS1703では現在の遊技状態が第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態であるか否かを判定する。何れの通常遊技状態でもない場合には、そのまま本情報表示制御処理を終了する。ステップS1703にて肯定判定をした場合には、ステップS1704に進み、通常遊技状態用表示制御処理を実行した後、本情報表示制御処理を終了する。
図52のフローチャートに示すように、通常遊技状態用表示制御処理については先ず、ステップS1901にて図柄の変動表示を開始するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、主制御装置162から下作動口用表示部DL(下作動口62a)に係る変動開始コマンド又は右作動口用表示部DR(右作動口63a)に係る変動開始コマンドを受信したタイミングであるか否かを判定する。ステップS1901にて肯定判定をした場合にはステップS1902に進み、RAM654の各種カウンタエリア675に設けられた上記残り回数カウンタの値を更新(1減算)する。
ステップS1902の処理を実行した後、又はステップS1901にて否定判定をした場合には、続くステップS1903にてターゲット画像TF及び拘束画像LFの表示制御処理(ターゲット表示制御処理)を実行し、ステップS1904にてカウンタ画像CFの表示制御処理(カウンタ表示制御処理)を実行した後、本表示制御処理を終了する。先ず、図53及び図54を参照して、ターゲット表示制御処理について説明する。図53はターゲット制御処理を示すフローチャート、図54(a)は遊技回数とターゲット画像TFの大きさ及び拘束絵柄の数との関係を例示した概略図、図54(b)は移行先表示領域TEを示す概略図である。
(ターゲット表示制御処理)
ターゲット表示制御処理においては先ず、ステップS2001にて今回の遊技回が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS2001にて否定判定をした場合には、ステップS2002に進む。ステップS2002では変動表示の開始タイミングであるか否かを判定する。具体的には、主制御装置162から下作動口用表示部DL(下作動口62a)に係る変動開始コマンド又は右作動口用表示部DR(右作動口63a)に係る変動開始コマンドを受信したタイミングであるか否かを判定する。
ステップS2002にて肯定判定をした場合には、ステップS2003に進む。ステップS2003では各種カウンタエリア675の残り回数カウンタの値が第1所定回数となっているか否かを判定する。ROM653には、第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態への移行時に設定される各基準回数と第1所定回数との対応関係を示す第1所定回数設定テーブルが記憶されており、第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態への移行時に、基準回数及び第1所定回数設定テーブルを参照して第1所定回数が設定される構成となっている。
例えば、基準回数が100回である場合には第1所定回数は70回、50回、30回、10回、0回となるように規定されており(図54(a)参照)、基準回数が70回である場合には第1所定回数が50回、30回、10回、5回、0回となるように規定されており、基準回数が50回である場合には第1所定回数が30回、10回、5回、3回、0回となるように規定されており、基準回数が30回である場合には第1所定回数が10回、5回、3回、1回、0回となるように規定されており、基準回数が10回である場合には第1所定回数が5回、3回、2回、1回、0回となるように規定されている。
ステップS2003にて否定判定をした場合には、その本ターゲット表示制御処理を終了する。ステップS2003にて肯定判定をした場合には、ステップS2004に進む。ステップS2004ではターゲット画像TF及び拘束画像LFの拡大表示処理を実行する。具体的には、表示制御装置710へ拡大表示コマンドを出力するとともにスピーカ部29から拡大表示用の効果音を出力させる。表示制御装置710では拡大表示コマンドを受信したことに基づいて、表示中のターゲット画像TF及び拘束画像LFを拡大させるとともに、拘束画像LFを構成する各拘束絵柄を一部非表示とする。これにより、ターゲット画像TFの拡大に合わせて拘束絵柄の数が減少することとなる。
例えば、設定させた基準回数が100回である場合には、開始された遊技回が30回に達するまではターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/30」且つ拘束絵柄の数が「8」となり(表示レベル1(LV1))、開始された遊技回が30回に達した際(残り遊技回数が70回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/30」から「1/25」となり且つ拘束絵柄の数が「8」から「7」となり(表示レベル2(LV2))、開始された遊技回が50回に達した際(残り遊技回数が50回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/25」から「1/20」となり且つ拘束絵柄の数が「7」から「6」となり(表示レベル3(LV3))、開始された遊技回が70回に達した際(残り遊技回数が30回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/25」から「1/20」となり且つ拘束絵柄の数が「6」から「5」となり(表示レベル4(LV4))、開始された遊技回が90回に達した際(残り遊技回数が10回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/20」から「1/15」となり且つ拘束絵柄の数が「5」から「4」となり(表示レベル5(LV5))、開始された遊技回が100回に達した際(残り遊技回数が0回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/10」から「1/2」となり且つ拘束絵柄の数が「4」から「3」となる(表示レベル6(LV6))。
設定させた基準回数が70回である場合には、開始された遊技回が20回に達するまではターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/30」且つ拘束絵柄の数が「8」となり(表示レベル1(LV1))、開始された遊技回が20回に達した際(残り遊技回数が50回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/30」から「1/25」となり且つ拘束絵柄の数が「8」から「7」となり(表示レベル2(LV2))、開始された遊技回が40回に達した際(残り遊技回数が30回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/25」から「1/20」となり且つ拘束絵柄の数が「7」から「6」となり(表示レベル3(LV3))、開始された遊技回が60回に達した際(残り遊技回数が10回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/25」から「1/20」となり且つ拘束絵柄の数が「6」から「5」となり(表示レベル4(LV4))、開始された遊技回が65回に達した際(残り遊技回数が5回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/20」から「1/15」となり且つ拘束絵柄の数が「5」から「4」となり(表示レベル5(LV5))、開始された遊技回が70回に達した際(残り遊技回数が0回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/10」から「1/2」となり且つ拘束絵柄の数が「4」から「3」となる(表示レベル6(LV6))。
設定させた基準回数が50回である場合には、開始された遊技回が20回に達するまではターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/30」且つ拘束絵柄の数が「8」となり(表示レベル1(LV1))、開始された遊技回が20回に達した際(残り遊技回数が30回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/30」から「1/25」となり且つ拘束絵柄の数が「8」から「7」となり(表示レベル2(LV2))、開始された遊技回が40回に達した際(残り遊技回数が10回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/25」から「1/20」となり且つ拘束絵柄の数が「7」から「6」となり(表示レベル3(LV3))、開始された遊技回が45回に達した際(残り遊技回数が5回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/25」から「1/20」となり且つ拘束絵柄の数が「6」から「5」となり(表示レベル4(LV4))、開始された遊技回が67回に達した際(残り遊技回数が3回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/20」から「1/15」となり且つ拘束絵柄の数が「5」から「4」となり(表示レベル5(LV5))、開始された遊技回が50回に達した際(残り遊技回数が0回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/10」から「1/2」となり且つ拘束絵柄の数が「4」から「3」となる(表示レベル6(LV6))。
設定させた基準回数が30回である場合には、開始された遊技回が20回に達するまではターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/30」且つ拘束絵柄の数が「8」となり(表示レベル1(LV1))、開始された遊技回が20回に達した際(残り遊技回数が10回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/30」から「1/25」となり且つ拘束絵柄の数が「8」から「7」となり(表示レベル2(LV2))、開始された遊技回が25回に達した際(残り遊技回数が5回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/25」から「1/20」となり且つ拘束絵柄の数が「7」から「6」となり(表示レベル3(LV3))、開始された遊技回が27回に達した際(残り遊技回数が3回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/25」から「1/20」となり且つ拘束絵柄の数が「6」から「5」となり(表示レベル4(LV4))、開始された遊技回が29回に達した際(残り遊技回数が1回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/20」から「1/15」となり且つ拘束絵柄の数が「5」から「4」となり(表示レベル5(LV5))、開始された遊技回が30回に達した際(残り遊技回数が0回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/10」から「1/2」となり且つ拘束絵柄の数が「4」から「3」となる(表示レベル6(LV6))。
設定させた基準回数が10回である場合には、開始された遊技回が5回に達するまではターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/30」且つ拘束絵柄の数が「8」となり(表示レベル1(LV1))、開始された遊技回が5回に達した際(残り遊技回数が5回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/30」から「1/25」となり且つ拘束絵柄の数が「8」から「7」となり(表示レベル2(LV2))、開始された遊技回が7回に達した際(残り遊技回数が3回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/25」から「1/20」となり且つ拘束絵柄の数が「7」から「6」となり(表示レベル3(LV3))、開始された遊技回が8回に達した際(残り遊技回数が2回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/25」から「1/20」となり且つ拘束絵柄の数が「6」から「5」となり(表示レベル4(LV4))、開始された遊技回が9回に達した際(残り遊技回数が1回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/20」から「1/15」となり且つ拘束絵柄の数が「5」から「4」となり(表示レベル5(LV5))、開始された遊技回が10回に達した際(残り遊技回数が0回となった際)にターゲット画像TFの大きさが第3変動表示領域ME3の「1/10」から「1/2」となり且つ拘束絵柄の数が「4」から「3」となる(表示レベル6(LV6))。
表示レベルがLV1~LV5となっている場合には、移行先表示領域TE(情報表示領域IE)は第3変動表示領域ME3から離れているが、表示レベルがLV6となることで移行先表示領域TE(情報表示領域IE)が表示画面75aにて第3変動表示領域ME3が形成される範囲の少なくとも一部を含む位置まで拡張されることとなる(図54(b)参照)。これは、遊技者の注目をターゲット画像TFやカウンタ画像CFに向けさせる工夫である。
なお、基準回数が100回である場合には第1所定回数は70回、50回、30回、10回、0回となるように規定し、基準回数が70回である場合には第1所定回数が50回、30回、10回、0回となるように規定し、基準回数が50回である場合には第1所定回数が30回、10回、0回となるように規定し、基準回数が30回である場合には第1所定回数が10回、0回となるように規定し、基準回数が10回である場合には第1所定回数が0回となるように規定することも可能である。このような構成においては、基準回数が70回の場合の初期の表示レベルを上記LV2、基準回数が50回である場合の初期の表示レベルを上記LV3、基準回数が30回である場合の初期の表示レベルを上記LV4、基準回数が10回である場合の初期の表示レベルを上記LV5とし、拡大表示のステップアップを一部短縮する構成とするとよい。
図53のステップS2002の説明に戻り、当該ステップS2002にて否定判定をした場合、すなわち変動表示の開始タイミングではない場合には、ステップS2005に進む。ステップS2005では確定表示への移行タイミングであるか否かを判定する。具体的には、主制御装置162から下作動口用表示部DL(下作動口62a)に係る変動終了コマンド又は右作動口用表示部DR(右作動口63a)に係る変動終了コマンドを受信したタイミングであるか否かを判定する。ステップS2005にて否定判定をした場合には、そのまま本表示制御処理を終了する。ステップS2005にて肯定判定をした場合には、ステップS2006に進む。
ステップS2006では今回の遊技回が第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態にて残り回数カウンタの値が「0」となった最終遊技回(基準回数到達の遊技回)であるか否かを判定する。ステップS2006にて否定判定をした場合には、そのまま本表示制御処理を終了する。ステップS2006にて肯定判定をした場合、すなわち最終遊技回にて確定表示が開始されるタイミングである場合にはステップS2007に進む。
ステップS2007では、ターゲット画像最大表示処理を実行する。具体的には、表示制御装置710に最大表示コマンドを出力するとともにスピーカ部29から最大表示用の効果音を出力させる。表示制御装置710では最大表示コマンドを受信したことに基づいて、表示中の拘束画像LFを全て消去し、ターゲット画像TFを表示画面75aの中央に拡大表示する(図54(b)参照)。これにより、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行する旨が遊技者に報知されることとなる。なお、最大化されたターゲット画像TFによって第3変動表示領域ME3のほぼ全域が占有されることとなる。詳細については後述するが、最終遊技回においては第3変動表示領域ME3における図柄表示が実行されない構成となっている。ターゲット画像TFの最大化させて第3変動表示領域ME3のほぼ全域を占有することにより、当該第3変動表示領域ME3に図柄が表示されないことに対して違和感が生じることを抑制している。
ステップS2001の説明に戻り、当該ステップS2001にて肯定判定をした場合、すなわち大当たり結果に対応する遊技回である場合には、ステップS2008に進む。ステップS2008では確定表示への移行タイミングであるか否かを判定する。具体的には、主制御装置162から下作動口用表示部DL(下作動口62a)に係る変動終了コマンド又は右作動口用表示部DR(右作動口63a)に係る変動終了コマンドを受信したタイミングであるか否かを判定する。ステップS2008にて肯定判定をした場合には、ステップS2009に進み、大当たり結果対応の表示処理を実行する。具体的には、表示制御装置710に転送する変動終了コマンドに大当たり結果に対応した絵柄生み合わせを停止表示させるための情報と、表示中のターゲット画像TF及び拘束画像LFを大当たり結果に対応した表示に切り替えるための情報とを付加する。そして、スピーカ部29から第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態中に大当たり結果となったこと用の効果音を出力させる。
この表示については、大きく2つの態様に分かれる。具体的には、16R確変大当たり結果となった場合の表示態様と、それ以外の大当たり結果となった場合の表示態様とに分かれる。前者については第3通常遊技状態への移行を報知すべく、ターゲット画像TFの表示を継続し且つ拘束画像LFを非表示とする。後者については、第3通常遊技状態への移行に失敗したことを明示すべく表示中のターゲット画像TF及び拘束画像LFを細かなピースに分裂させる。
ステップS2008の説明に戻り、当該ステップS2008にて否定判定をした場合にはステップS2010に進む。ステップS2010では確定表示終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS2010にて否定判定をした場合にはそのまま本ターゲット表示制御処理を終了する。ステップS2010にて肯定判定をして場合には、ステップS2011に進む。ステップS2011では今回の大当たり結果が16R確変大当たり結果であるか否か、すなわち第1特別遊技状態終了後に第3通常遊技状態へ移行するか否かを判定する。ステップS2011にて肯定判定をした場合には、そのまま本表示制御処理を終了する。これにより、ターゲット画像TFの表示が第1特別遊技状態においても継続されることとなる。一方、ステップS2011にて否定判定をした場合には、ステップS2012にてターゲット画像TFの非表示処理を実行する。具体的には、表示制御装置710にターゲット画像非表示コマンドを出力するとともにスピーカ部29から非表示用の効果音を出力する。表示制御装置710はターゲット画像非表示コマンドを受信したことに基づいて、情報表示領域IEにて細かなピースに分割表示されているターゲット画像TF及び拘束画像LFを非表示とする。
次に、図55~図57を参照して、残り回数表示領域CEのカウンタ画像CFの値を更新すべく実行される上記ステップS1904のカウンタ表示制御処理及び残り回数表示領域CEにおけるカウントダウン表示の流れについて説明する。本実施の形態においては、下作動口62aへの入賞に基づいて遊技回が実行される場合及び右作動口63aへの入賞に基づいて遊技回が実行される場合の何れにおいても主制御装置162の遊技回カウンタの値が更新され、それに合わせてカウンタ画像CFの値も更新される構成となっている。カウンタ表示制御処理は、右作動口63aへの入賞に基づいた遊技回にて実行される右作動口対応のカウンタ表示制御処理と、下作動口62aへの入賞に基づいた遊技回にて実行される下作動口対応のカウンタ表示制御処理とに大別される。図55は右作動口対応のカウンタ表示制御処理を示すフローチャート、図56は下作動口対応のカウンタ表示制御処理を示すフローチャート、図57はカウントダウン表示の流れを示す概略図である。
(右作動口対応のカウンタ表示制御処理)
図55に示すように、右作動口対応のカウンタ表示制御処理では、先ずステップS2101にて今回の遊技回(右作動口63aへの入賞に基づく遊技回)が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS2101にて否定判定をした場合には、ステップS2102に進む。ステップS2102では右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示、第2変動表示領域ME2における主図柄の変動表示、第3変動表示領域ME3における副図柄の変動表示を開始するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、主制御装置162から右作動口用表示部DR(右作動口63a)に係る変動開始コマンドを受信したタイミングであるか否かを判定する。ステップS2102にて肯定判定をした場合には、ステップS2103に進む。
ステップS2103では各種カウンタエリア675の残り回数カウンタの値が第2所定回数と一致しているか否かを判定する。ROM653には、第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態への移行時に設定される各基準回数と第2所定回数との対応関係を示す第2所定回数設定テーブルが記憶されており、第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態への移行時に、基準回数及び第2所定回数設定テーブルを参照して第2所定回数が設定される構成となっている。
例えば、設定された基準回数が100回である場合には第2所定回数は90回、80回、70回、60回、50回、40回、30回、20回、10回、9回、8回、7回、6回、5回、4回、3回、2回、1回、0回となるように規定されており、基準回数が70回である場合には第2所定回数は60回、50回、40回、30回、20回、10回、9回、8回、7回、6回、5回、4回、3回、2回、1回、0回となるように規定されており、基準回数が50回である場合には第2所定回数は40回、30回、20回、10回、9回、8回、7回、6回、5回、4回、3回、2回、1回、0回となるように規定されており、基準回数が30回である場合には第2所定回数は20回、10回、9回、8回、7回、6回、5回、4回、3回、2回、1回、0回となるように規定されており、基準回数が10回である場合には第2所定回数は9回、8回、7回、6回、5回、4回、3回、2回、1回、0回となるように規定されている。
ステップS2103にて肯定判定をした場合には、ステップS2014に進む。ステップS2104ではカウンタ画像CFの拡大表示処理を実行する。具体的には、表示制御装置710へカウンタ拡大表示コマンドを出力し、スピーカ部29からカウンタ拡大表示用の効果音を出力させる。本実施の形態では、カウンタ画像CFの表示状態を通常表示状態と当該通常表示状態よりも一回り大きい第1拡大表示状態と当該第1拡大表示状態よりも更に大きい第3拡大表示状態とに切替可能となっている。残り回数カウンタの値が上記第1所定回数のうち特定の回数(0回)である場合にはカウンタ拡大表示コマンドとして第2拡大表示コマンドが出力され、残り回数カウンタの値が上記第1所定回数のうち上記特定の回数(0回)以外である場合にカウンタ拡大表示コマンドとして第1拡大表示コマンドが出力される。表示制御装置710では、第1拡大表示コマンドを受信したことに基づいてカウンタ画像CFの表示状態を第1拡大表示状態に切り替え、第2拡大表示コマンドを受信したことに基づいてカウンタ画像CFの表示状態を第2拡大表示状態に切り替える。
なお、カウンタ画像CFの通常表示状態及び第1拡大表示状態については第1変動表示領域ME1~第3変動表示領域ME3との重なりが回避されている。これに対して、第2拡大表示状態についてはターゲット画像TFの最大表示に合せて大きさ及び位置が規定されており、カウンタ画像CFが第3変動表示領域ME3に表示される。
ステップS2104の処理を実行した後、又はステップS2103にて否定判定をした場合には、ステップS2105に進む。ステップS2105では減算表示処理を実行する。具体的には、表示制御装置710へ減算表示コマンドを出力し、スピーカ部29から減算表示用の効果音を出力させる。表示制御装置710では減算表示コマンドを受信したことに基づいてカウンタ画像CFの値を「1」減算させる。
例えば、図57(a)→図57(b)に示す例では、第2変動表示領域ME2及び第3変動表示領域ME3における図柄の変動表示の開始に合せて、カウンタ画像CFが通常表示状態から第1拡大表示状態に切り替わるとともにカウンタの値が「51」→「50」に減算されている。
図55のステップS2102の説明に戻り、当該ステップS2102にて否定判定をした場合、すなわち変動表示開始タイミングではない場合には、ステップS2106に進む。ステップS2106では、右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示及び第2変動表示領域ME2における主図柄の確定表示への移行タイミングであるか否かを判定する。具体的には、主制御装置162から右作動口用表示部DR(右作動口63a)に係る変動終了コマンドを受信したタイミングであるか否かを判定する。ステップS2106にて否定判定をした場合には、そのまま本カウンタ表示制御処理を終了する。ステップS2106にて肯定判定をした場合には、ステップS2107に進む。
ステップS2107では今回の遊技回が第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態にて残り回数カウンタの値が「0」となった最終遊技回(基準回数到達の遊技回)であるか否かを判定する。ステップS2107にて否定判定をした場合には、ステップS2108に進む。ステップS2108ではカウンタ画像CFを拡大表示しているか否かを判定する。ステップS2108にて否定判定をした場合には、そのまま本カウンタ表示制御処理を終了する。ステップS2108にて肯定判定をした場合には、ステップS2109に進む。
ステップS2109ではカウンタ画像CFの縮小表示処理を実行する。具体的には、表示制御装置710へカウンタ縮小表示コマンドを出力するとともに、スピーカ部29から縮小表示用の効果音を出力させる。表示制御装置710ではカウンタ縮小表示コマンドを受信したことに基づいて、カウンタ画像CFの表示状態を通常表示状態に復帰させる。
例えば、図57(b)→図57(c)に示す例では、第2変動表示領域ME2及び第3変動表示領域ME3における図柄の確定表示に合せて、カウンタ画像CFが第1拡大表示状態から通常表示状態に切り替わっている。
ステップS2107の説明に戻り、当該ステップS2107にて肯定判定をした場合、すなわち最終遊技回にて確定表示へ移行するタイミングである場合には、ステップS2110に進みカウンタ画像非表示処理を実行する。具体的には、表示制御装置710へカウンタ非表示コマンドを出力する。表示制御装置710ではこのカウンタ非表示コマンドを受信したことに基づいて、カウンタ画像CFを非表示とする。
ここで、図58(a)を参照して第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行する場合の表示の切り替わりについて補足説明する。
第2通常遊技状態にて上述した最終遊技回が開始される場合には、図58(a1)→図58(a2)に示すように、ターゲット画像TF及び拘束画像LFがLV5→LV6へ拡大表示されるとともに、拘束画像LFを構成する絵柄の数が「4」→「3」に減少する。また、カウンタ画像CFが通常表示状態から第2拡大表示状態に切り替わるとともに、カウンタ画像CFの値が「1」→「0」に減少する。これにより、第2通常遊技状態における最終遊技回である旨が報知される。最終遊技回においては、第2変動表示領域MEにおける主図柄の表示は継続される一方、第3変動表示領域ME3における副図柄は非表示となる。
図58(a)に示す例では、最終遊技回が特別当たり結果に対応している。この場合には、変動表示の終了タイミングにて、第2変動表示領域ME2に特別当たり結果に対応した図柄組合せが停止表示され且つターゲット画像TFが表示画面75aの中央に最大表示される。これに合わせて拘束画像LF及びカウンタ画像CFが非表示となり、ターゲット画像TFに隣接する位置に、第3通常遊技状態への移行が確定した旨のメッセージ(「突入」の文字)が表示されることとなる。
図55のステップS2101の説明に戻り、当該ステップS2101にて肯定判定をした場合、すなわち今回の右作動口63aに係る遊技回が大当たり結果に対応している場合には、ステップS2111に進む。ステップS2111ではステップS2102と同様に変動表示開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS2111にて肯定判定をした場合には、ステップS2103~S2105の処理を実行する。一方、ステップS2111にて否定判定をした場合には、ステップS2112に進む。
ステップS2112では、ステップS2106と同様に、確定表示への移行タイミングであるか否かを判定する。ステップS2112にて肯定判定をした場合にはステップS2113に進み、大当たり結果対応表示処理を実行する。具体的には、表示制御装置710へ大当たり結果対応表示コマンドを出力するとともにスピーカ部29から大当たり結果用の効果音を出力させる。表示制御装置710ではこの大当たり結果対応表示コマンドを受信したことに基づいて、第3通常遊技状態への移行に失敗した旨を示す表示を行う。具体的には、カウンタ画像CFを当該カウンタ画像CFが複数の小片に分裂した画像に切り替える。
ステップS2112にて否定判定をした場合には、ステップS2114に進む。ステップS2114では確定表示の終了タイミングであるか否かを判定する。確定表示の終了タイミングではない場合には、そのまま本カウンタ表示制御処理を終了する。ステップS2114にて肯定判定をした場合には、ステップS2115に進む。ステップS2115にてステップS2110と同様のカウンタ画像非表示制御処理を実行した後は、本カウンタ表示制御処理を終了する。
ここで、図58(b)の概略図を参照して第2通常遊技状態にて大当たり結果(詳しくは16R確変大当たり結果以外の大当たり結果)となった場合の表示の切り替わりについて補足説明する。
第2通常遊技状態にて大当たり結果に対応した遊技回が開始される場合には、図58(b1)に示すように、表示画面75aにおける表示態様が特別当たり結果や外れ結果となった場合と同様の表示態様となる。このため、遊技回の開始当初に表示画面75aの表示から大当たり結果となったか否かを識別することは困難となっている。
確定表示への移行タイミングでは、図58(b2)に示すように、第2変動表示領域ME2及び第3変動表示領域ME3にて大当たり結果に対応した図柄組合せが停止表示される。そして、図58(b2)→図58(b3)に示すように、ターゲット画像TF、拘束画像LF及びカウンタ画像CFが各々複数の小片に砕けた画像に切り替わり、それらの画像は確定表示時間が経過するまでに非表示となる。
ここで、本実施の形態に示す遊技機においては、第2通常遊技状態にて下作動口62aに係る遊技回が実行される場合があり、当該下作動口62aに係る遊技回が実行された場合であっても、遊技回カウンタ及び残り回数カウンタの値が更新される(減算される)こととなる。以下、図56のフローチャートを参照して下作動口対応のカウンタ表示制御処理について説明する。
(下作動口対応のカウンタ表示制御処理)
下作動口対応のカウンタ表示制御処理においては先ず、ステップS2201にて変動表示の開始タイミングであるか否かを判定する。具体的には、主制御装置162から下作動口用表示部DL(下作動口62a)に係る変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS2201にて肯定判定をした場合にはステップS2202に進む。ステップS2202では、残り回数カウンタの減算処理を実行する。続くステップS2203では減算表示処理を実行する。
具体的には、表示制御装置710へ減算表示コマンドを出力し、スピーカ部29から減算表示用の効果音を出力させる。表示制御装置710では減算表示コマンドを受信したことに基づいてカウンタ画像CFの値を「1」減算させる。右作動口63aに係る遊技回においては第2変動表示領域ME2や第3変動表示領域ME3における図柄の変動表示の開始タイミングにてカウンタ画像CFの値が「1」減算される構成であったのに対して、下作動口62aに係る遊技回においては第2変動表示領域ME2や第3変動表示領域ME3における図柄の変動表示の開始タイミングとは関係なく、右作動口63aに係る遊技回中等に突如としてカウンタ画像CFの値が「1」減算されることとなる。
ステップS2201の説明に戻り、当該ステップS2201にて否定判定をした場合には、ステップS2204に進む。ステップS2204では、下作動口用表示部DLにおける絵柄の確定表示への移行タイミングであるか否かを判定する。具体的には、主制御装置162から下作動口用表示部DL(下作動口62a)に係る変動終了コマンドを受信したタイミングであるか否かを判定する。ステップS2204にて肯定判定をした場合には、ステップS2205に進む。ステップS2205では、最終遊技回であるか否かを判定する。最終遊技回である場合には、ステップS2206にてカウンタ画像非表示処理を実行した後、本表示制御処理を終了する。
ステップS2204にて否定判定をした場合には、ステップS2207に進む。ステップS2207では確定表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS2207にて否定判定をした場合には、そのまま本表示制御処理を終了する。ステップS2207にて肯定判定をした場合、又はステップS2205にて否定判定をした場合には、ステップS2208に進む。ステップS2208では、今回の下作動口62aに係る遊技回が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS2208にて否定判定をした場合には、そのまま本表示制御処理を終了する。ステップS2208にて肯定判定をした場合には、ステップS2206にてカウンタ画像非表示処理を実行した後、本表示制御処理を終了する。
第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態にて右ルートへ向けて遊技球を発射している場合には、右作動口63aに係る遊技回を中心に遊技回が進行するものの、下作動口62aに係る遊技回が介入する可能性を否定できるものではない。下作動口62aに係る遊技回が実行される場合には、カウンタ画像CFの値をカウンタ画像CFの表示状態の変化とは無関係に減算させることにより、当該減算を目立ちにくくさせている。
第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態では、第1変動表示領域ME1における図柄が非表示となっており、第3変動表示領域ME3の連動対象が第2変動表示領域ME2となっている。このような状況下にて下作動口62aに係る遊技回にて大当たり結果となった場合には、下作動口用表示部DLにて大当たり結果に対応した絵柄が確定表示されるタイミングにて、第2変動表示領域ME2に外れ結果に対応した図柄組合せが停止表示される。これに合わせて、第3変動表示領域ME3には大当たり結果に対応した図柄組合せが停止表示され、第3変動表示領域ME3の連携対象が右作動口63aから下作動口62aに切り替わることとなる。これに合わせて、カウンタ画像CFは非表示となる。
本実施の形態においては、主として下作動口62aに係る遊技回により遊技が進行する第1通常遊技状態から主として右作動口63aに係る遊技回により遊技が進行する第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態に移行した直後に、下作動口62aに係る遊技回によって残り回数カウンタが減算される機会が生じやすい。以下、図59のタイミングチャートを参照して、両作動口62a,63aに係る遊技回が並行して実行される場合の残り回数の表示について補足説明する。
例えば第1通常遊技状態にて取得された下作動口62aに係る保留情報が第1特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ持ち越された場合には、当該第2通常遊技状態への移行に伴って下作動口62aに係る遊技回が開始される。図59に示す例では、ta1のタイミング(詳しくは第1通常遊技状態から第1特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行したタイミング)にて下作動口62aに係る保留情報の数が4つ且つ右作動口63aに係る保留情報の数が4つとなっている。このような場合には、第2通常遊技状態への移行に伴って下作動口62aに係る遊技回と右作動口63aに係る遊技回とが同時に開始されることとなる。
図柄表示装置75の表示画面75aに表示されているカウンタ画像CFの値は、初期値「100」から各遊技回分が減算されて「98」となる。下作動口用表示部DLにおける絵柄の変動表示時間は、右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示時間、すなわち第2変動表示領域ME2及び第3変動表示領域ME3における図柄の変動表示時間よりも短くなっており、下作動口用表示部DLにて絵柄が停止表示された時点では未だ右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示が続いている。
右作動口用表示部DRにおいて絵柄の確定表示が終了する前のta2のタイミングにて下作動口用表示部DLにおける絵柄の変動表示が開始される。これにより、カウンタ画像CFの値が減算され「98」→「97」となる。右作動口用表示部DRにて特別当たり結果に対応する絵柄の確定表示時間を経過したta3のタイミングにて第2特別遊技状態へ移行する。第2特別遊技状態から第2通常遊技状態へ復帰したta4のタイミングでは、下作動口62aに係る保留情報及び右作動口63aに係る保留情報のいずれもが存在しているため、当該ta4のタイミングではta1のタイミングと同様に、下作動口62aに係る遊技回と右作動口63aに係る遊技回とが同時に開始されることとなる。
図柄表示装置75の表示画面75aに表示されているカウンタ画像CFの値は、「97」から各遊技回分が減算されて「95」となる。下作動口用表示部DLにおける絵柄の変動表示時間は、右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示時間、すなわち第2変動表示領域ME2及び第3変動表示領域ME3における図柄の変動表示時間よりも短くなっており、下作動口用表示部DLにて絵柄が停止表示された時点では未だ右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示が続いている。
右作動口用表示部DRにおいて絵柄の確定表示が終了する前のta5のタイミングにて下作動口用表示部DLにおける絵柄の変動表示が開始される。これにより、カウンタ画像CFの値が減算され「95」→「94」となる。下作動口62aにおける絵柄の確定表示が終了したta6のタイミングでは、下作動口62aに係る保留情報が「0」となる。以降は、右作動口63aに係る遊技回が開始されるごとにカウンタ画像CFの値が「1」ずつ減算される。
以上詳述した第1の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
上記第2通常遊技状態については高確率モードに対応しているため本来であれば早々に大当たり結果となることが期待できるものの、場合によっては運悪く大当たり結果にならないまま遊技が進む場合がある。大当たり結果となることへの期待が高まっている状態であるにも関わらず、大当たり結果となることなく遊技が進み、サポートモードが低頻度サポートモードに切り替わってしまった場合には、遊技者の遊技意欲が著しく低下すると懸念される。この点、本実施の形態に示す構成においては、高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態にて当選結果となることなく遊技回数が基準回数に達した場合には、基準回数到達を契機として高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態へ移行する。第3通常遊技状態では第2通常遊技状態よりも遊技者に有利となるように構成されており、第3通常遊技状態への格上げによって遊技を更に有利に進めることが可能となる。このような構成として遊技者の救済を図ることにより、遊技意欲の低下を抑制できる。
具体的には、第3通常遊技状態においては、右作動口63aの開放頻度が低下することで当該右作動口63aを素通りする遊技球が増え、当該右作動口63aを素通りした遊技球については、そのほとんどが下大入賞口341へと入球することとなる。つまり、入球ユニット70全体では入賞確率がほとんど変化しないものの、入賞先の内わけが変化し、下大入賞口341への入賞数が増える。下大入賞口341については賞球数が右作動口63aよりも多くなるように優遇されており、結果として、同じ投資によって得られる特典(賞球)については第2通常遊技状態よりも増えることとなる。具体的には、上述したように第2通常遊技状態では遊技進行に伴って持ち球が徐々に減少する一方、第3通常遊技状態では遊技進行に伴って持ち球が徐々に増加する。第3通常遊技状態については、少なくとも次回大当たり結果となるまで継続され、持ち球を増やすチャンスとなる。
また、第3通常遊技状態においては、第2通常遊技状態と比べて僅かながら遊技回の所要時間が短くなるように構成されており、第2特別遊技状態の介入が連続する場合であっても遊技進行が遅くなるといった不都合の発生が抑制されている。
なお、第3通常遊技状態においては、下大入賞口341の開放が右作動口63aへの入球を契機としている。ここで、第2通常遊技状態と比べて右作動口63aへの入賞確率は低下するものの当該入賞確率の低下は右作動口63aに係る保留情報を十分に取得できる程度となるように抑えられている。つまり、右作動口63aへの入賞確率の低下によって下大入賞口341の開放頻度が低下するといった不都合が抑制されている。
第3通常遊技状態中に大当たり結果となった場合には、そのほとんど(2R通常大当たり結果や16R確変大当たり結果を除く)にて第2通常遊技状態へ移行することとなり、上述した救済機能が過剰となることが回避されている。但し、第3通常遊技状態から降格になったとしても、その移行先が第2通常遊技状態となれば、再び第3通常遊技状態への移行し得るため、第3通常遊技状態からの降格によって遊技者の遊技意欲が一気に低下することを抑制できる。
第3遊技状態中は左ルートと比較して右ルートの方が遊技者に有利となるように優遇されているため、遊技球の発射先は主として右ルートになると想定される。右ルートへ発射された遊技球については下作動口62aへの入球が回避され、右作動口63aへ入球することとなる。ここで、右作動口63aに係る遊技回にて大当たり結果となった場合に設定される時短回数については下作動口62aに係る遊技回にて大当たり結果となった場合に設定される時短回数よりも総じて少なくなるように偏重されている。このため、第3通常遊技状態にて大当たり結果となった場合には、それを契機として第2通常遊技状態へ降格するものの、再設定される時短回数については比較的少なくなるように優遇されている。この結果、第1通常遊技状態から移行した第2通常遊技状態よりも第3通常遊技状態から移行した第2通常遊技状態の方が上記救済機能が発動するハードルが低くなる。これは、第3通常遊技状態の終了に伴う遊技意欲の低下を緩和する工夫である。
また、本実施の形態においては、第3通常遊技状態にて2R通常大当たり結果となった場合には第1通常遊技状態へ移行し時短回数として50回が設定され、第3通常遊技状態にて2R確変大当たり結果となった場合には第2通常遊技状態へ移行し時短回数として同じく50回が設定される構成となっている。これら各通常遊技状態においては、図柄表示装置75の表示画面75aにおける表示演出やスピーカ部29から出力されるBGM等が共通化されており、外観から何れの通常遊技状態であるかを識別することが困難となっている。このため、設定された時短回数を消化するまで第3通常遊技状態へ昇格するかそれとも第1通常遊技状態へ降格するかが不明となる。このように、同じ時短回数が設定されたとしても遊技状態によって時短回数消化後の遊技状態が有利側/不利側に分かれる構成とすることにより、遊技の単調化を抑制して遊技への注目度向上に寄与できる。
上述したように、時短回数消化によって有利側/不利側に遊技状態が変化し得る構成においては、遊技者の注目が時短回数消化までの残り回数に向きやすい。このように遊技への注目が高まっている状況下にて持ち球が大きく減少してしまった場合には、遊技への注目が高まっていることをも相まって遊技意欲の低下を招きやすくなると想定される。そこで、本実施の形態に示すように、2R通常大当たり結果を契機として移行する第4通常遊技状態及び2R確変大当たり結果を契機として移行する第2通常遊技状態の何れについても高頻度サポートモードに対応させて持ち球の減りを抑えることでそのような不都合の発生を抑制できる。
また、時短回数消化によって遊技状態が変化する構成においては、その過程で遊技進行が間延びすることがインパクトを低下させて、遊技への注目度向上効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。この点、本実施の形態に示したように、時短回数消化までの遊技進行が変動表示時間の短縮等によって円滑化されていることにより、そのような懸念を好適に払拭できる。
更には、時短回数消化によって遊技状態が有利側/不利側に分かれる構成においては、遊技への注目度の向上が期待できる反面、当該時短回数消化までの時間が間延びすることで遊技者の疲労が増すと懸念される。この点、上記構成によって遊技進行の円滑化を図ることは、遊技回の間延びを抑制し、時短回数消化までの過程短縮することで、遊技者の疲労を軽減する上で有利である。また、分岐発生となる時短回数をある程度多く設定する上でも好ましい。
なお、第2通常遊技状態と第4通常遊技状態とを比較した場合、前者は高確率モードに対応している一方、後者は低確率モードに対応している。このため、上述したように表示演出等を共通化して何れの遊技状態であるかを識別困難としても、当該遊技状態中に大当たり結果となる機会に差を設け遊技の多様化に貢献することができる。
上述したように、第1通常遊技状態から第1特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が上限(時短回数)に達することで更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。上記上限として「100回」、「70回」、「50回」、「30回」、「10回」を含み、何れの上限が設定されるかによって第3通常遊技状態への移行ハードルに差が生じる。つまり、第3通常遊技状態へ移行しやすい第2通常遊技状態や第3通常遊技状態へ移行しにくい第2通常遊技状態が発生することとなる。このようにして第2通常遊技状態の多様化を図り、第3通常遊技状態への移行ハードルを複数設けることにより、通常遊技状態における遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度の向上に寄与できる。
有利度の過度の偏りを抑えつつ遊技のメリハリを強化する上では、設定される上限をある程度高くして上限到達確率を抑えることが好ましい。しかしながら、その反面、上限が大きくなりすぎると、上限到達までの遊技が間延びしたり実質的に到達が不可能であるとの印象が強くなったりすることにより、遊技の多様化によって遊技の興趣向上を図るという効果が上手く発揮されなくなると懸念される。この点、本実施の形態に示したように、第2通常遊技状態における抽選モードを高確率モードとなるように規定すれば、上限を低くしても上限到達が頻発することを抑制できるため、上記各種不都合の発生を好適に抑制できる。
第3通常遊技状態への移行(昇格)にはある程度の緊張感を伴うところ、このような緊張感が過度に長く続くことは遊技者の疲労を増大させる要因になる。そこで、第2通常遊技状態では右作動口63aへの入球に基づいて実行される遊技回数に上限を設定する構成にて、当該第2通常遊技状態では右作動口63aへの入球が容易となる構成とすることにより、遊技を速やかに進行させることができる。これにより、遊技への注目度の向上を図りつつそれに起因した上記疲労を緩和させることができる。
また、第2通常遊技状態では第1通常遊技状態よりも図柄の変動表示時間が短縮される構成とすることにより、遊技を速やかに進行させることができる。これにより、遊技への注目度の向上を図りつつそれに起因した上記疲労を緩和させることができる。
特に、高頻度サポートモードとの組み合わせによれば、右作動口63aへの入球頻度が高くなることに併せて変動表示時間が短縮される構成とすることで、上限到達を期待して行われる第2通常遊技状態での遊技を円滑に進行させることができる。これにより、上記疲労緩和の効果を一層好適に発揮させることができる。
第4通常遊技状態にて第1特別遊技状態への移行抽選に当選することなく時短回数を消化する経験をした遊技者に対して、第2通常遊技状態となった場合に上限到達が現実的なものであるとの印象を与えることができる。このような構成とすれば、第2通常遊技状態移行時の遊技への注目度の向上が期待できる。
第2通常遊技状態中に大当たり結果となった場合には第1特別遊技状態へと移行し、第1特別遊技状態終了後は第2通常遊技状態へ復帰する場合と、第4通常遊技状態へ移行する(降格となる)場合との分岐が生じることとなる。これにより、遊技の単調化を好適に抑制できる。また、第2通常遊技状態にて上限を目指して遊技を進めている最中に大当たり結果になった場合であっても、再び第2通常遊技状態へ復帰する可能性がある。第2通常遊技状態へ復帰した場合には、上限が新たに設定されることにより、第3通常遊技状態への移行へ再チャレンジすることができる。故に、第1特別遊技状態への移行に起因した遊技意欲の低下を好適に抑制できる。
第2通常遊技状態から最も有利な第3通常遊技状態に移行するための移行条件ついては、第2通常遊技状態にて大当たり結果となり特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ復帰した場合に緩和されることがある。このように第2通常遊技状態がループした場合に第3通常遊技状態へのハードルが引き下げられる構成とすれば複数の通常遊技状態を併用して遊技の単調化を抑制する効果を好適に発揮させることができる。
本実施の形態に示したように、大当たり結果となることが第2通常遊技状態から第1通常遊技状態への移行(降格)の契機となっている遊技機においては、第2通常遊技状態にて大当たり結果とならないことに期待して遊技が行われる。ここで、大当たり結果となった場合には、第1通常遊技状態へ降格し得る一方で、第2通常遊技状態へ復帰し且つ第3通常遊技状態への移行条件が緩和される場合がある。このような構成とすることで、第2通常遊技状態にて大当たり結果となった場合に遊技者の遊技意欲が急速に低下することを抑制できる。
なお、第2通常遊技状態にて当選結果となった場合には、必ずしも第3通常遊技状態へのハードルが引き下げられるだけでなく、引き上げられる場合を設けることにより、遊技に緊張感を付与することができる。
第1通常遊技状態→第2通常遊技状態→第3通常遊技状態の順にステップアップする構成にて、第2通常遊技状態へ移行したにも関わらず大当たり結果となることで第3通常遊技状態への移行が遠ざかるといった事象が多発した場合には、第2通常遊技状態における遊技が間延びしたような印象となりやすい。これは、遊技への注目度の向上を図る上で妨げになり得る。ここで、本実施の形態に示したように第2通常遊技状態中に大当たり結果となった場合にはハードル引き下げの割合いがハードル引き上げの割合いよりも高くすることにより、複数の通常遊技状態を併用しつつ、遊技状態のステップアップを軽快なものとすることができる。
第1通常遊技状態にて左ルートに遊技球が発射されている場合には下作動口62aへの入球に基づいて大当たり抽選が実行される。この抽選にて大当たり結果となり第2通常遊技状態へ移行する場合には、相対的に成立が困難な移行条件(時短回数)が設定されやすい。これに対して、第2通常遊技状態への移行後は、右ルートに遊技球が発射されることで遊技球の主たる入球先が右作動口63aとなる。右作動口63aへの入球に基づいて大当たり抽選が実行され、大当たり結果となり、第1特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ復帰する場合には、相対的に成立が容易な移行条件(時短回数)が設定されやすくなっている。このような構成とすれば、遊技機における既存の構成を利用することで構成の複雑化等を回避しつつ上述した各種技術的思想を好適に具現化できる。
本実施の形態に示す入球ユニット70においては、右ルートを流下する遊技球が右側作動入球部63のシャッタ331上(第1特定領域SE1)を通過するのに要する所要時間が高頻度サポートモード中のスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示時間と確定表示時間との和よりも長くなっている。このため、高頻度サポートモード中は入球ユニット70(右側作動入球部63)に到達した遊技球のほとんどが右作動口63aへ入球することとなる。つまり、高頻度サポートモード中に右ルートへ発射された遊技球は右作動口63aへ流入し下大入賞口341への入球が抑制される。一方、上記所要時間は低頻度サポートモードにおける変動表示時間と確定表示時間との和よりも短くなっている。このため、低頻度サポートモード中は右側作動入球部63が連続して受入状態に切り替わる場合であってもシャッタ331に到達した遊技球の一部は右側作動入球部63を素通りして下大入賞口341へ向かう。このように、高頻度サポートモード中は下大入賞口341への入球が抑制される一方で、低頻度サポートモード中は下大入賞口341への入球が増加することにより、遊技進行に明確な差を生じさせることができる。
ここで、各サポートモードの差別化を図るべく低頻度サポートモード中に右作動口63aを素通りして下大入賞口341へ向かう遊技球(零れ)を減らす上では、上記変動表示時間や確定表示時間を短くすればよい。しかしながら、単にそれらの時間を短くしてしまうと、スルーゲート用表示部DSに表示された結果に応じて発射/停止を行うこと(少しでも遊技者に有利となるようにして遊技を進めること)が困難となり、スルーゲート用表示部DSを設けている意義が薄れてしまう。この点、本実施の形態に示した構成によれば、上記零れを抑えつつもスルーゲート用表示部DSにおける変動表示時間や確定表示時間が極端に短くなることを抑制することができる。これにより、遊技への注目度の向上を好適に実現できる。
下大入賞口341への入球が右作動口63aへの入球よりも優遇されている構成においては、遊技者は下大入賞口341への入球を期待して遊技が行うものと想定される。このような構成にて、下大入賞口341への入球が過剰に発生することは遊技のバランスを崩す要因になるため好ましくない。この点、右側作動入球部63を受入状態とする時間を極力短くしつつも、下大入賞口341へ向けた遊技球の移動を回避できるため、そのような不都合の発生を好適に抑制できる。そして、受入状態とする時間を短くすることは、あたかも下大入賞口341へ向けて遊技球が流下するように遊技者の期待を促す上で有利であり、受入状態となる時間が長くなって下大入賞口341への入球の期待が削がれることを好適に抑制できる。
右側作動入球部63と下側可変入賞装置65とを繋ぐ中間通路部323の通路長を第1特定領域SE1に係る通路長よりも短くすることで、下側可変入賞装置65が開放されている状況下にて右側作動入球部63に到達した遊技球が当該右側作動入球部63を素通りできれば直ちに第1入球部へ入球できるとの印象を遊技者に与えやすくなり、右側作動入球部63のシャッタ331や当該右側作動入球部63に到達した遊技球の挙動への注目度の向上に寄与できる。
入球ユニット70に流入した遊技球のほとんどが右作動口63a及び下大入賞口341の何れかに入球し得るため、右作動口63a及び下大入賞口341の組み合わせによって1の大型入球部が構築されているように見せることができる。大型入球部によって遊技球の入球機会が確保されているかのように見せることは、遊技者の満足感を向上させる上で有利である。ここで、上記中間通路部323の通路長を各シャッタにより構成されている通路部(特定領域SE1,SE2)の通路長よりも短くすることで、両入球部(右作動口63a及び下大入賞口341)の一体感を強化できる。これにより、上記印象を強めることができる。
この種の大型入球部においては、状況に応じて主たる入球先を右作動口63a/下大入賞口341で切り替える場合に、下大入賞口341への入球が発生すべきでない状況にて当該下大入賞口341への入球が発生することで、遊技ホールが不利益を被る可能性が高まる。このような事情に配慮した場合には、下大入賞口341及び右作動口63aの間に連絡通路(中間通路部323)を設けて、下大入賞口341へ向けた遊技球の移動を遅らせたり間引いたりすることに技術的意義がある。中間通路部323をある程度長くすればそれらの機能を好適に発揮させることはできるものの、その反面、両入球部(右作動口63a及び下大入賞口341)の一体感が低くなって1の大型入球部であるとの印象が薄くなると懸念される。この点、本実施の形態に示したように、両入球部(右作動口63a及び下大入賞口341)のシャッタが各々左方向に下り傾斜し中間通路部323が傾斜方向と交差する方向に延びる構成として、入球部(右作動口63a及び下大入賞口341)の位置を上下にオフセットさせる構成とすることで、中間通路部323の通路長を稼ぎつつ両入球部(右作動口63a及び下大入賞口341)の一体感の低下を軽減できる。
中間通路部323の途中位置に設けられた排出通路へ流入した遊技球については、そのまま遊技領域PEから排出され、下大入賞口341への到達が回避されることとなる。このように右側作動入球部63を素通りした遊技球の一部については下大入賞口341に流入することなく遊技領域PEから排出される構成とすることにより、中間通路部323に流入した遊技球がアウト口68に向かう構成と比較して上述した1の大型入球部であるとの印象を強化できる。
右作動口63aよりも下大入賞口341の方が遊技者に有利となるように優遇されている構成では、遊技球が右作動口63aを素通りして下大入賞口341へ向かうことに期待して発射操作が実行され、右作動口63aから中間通路部323への遊技球の動きに遊技者の注目が向きやすくなると想定される。ここで、シャッタ331により形成された通路部(第1特定領域SE1)に減速部(突条部335a,336a)を設けて通過所要時間を引き延ばす構成においては、当該減速部を中間通路部323側へ偏倚するようにして配設することにより、遊技者の注目度が向きやすい箇所で遊技球の動きを目で追いやすくすることができる。これにより、更なる注目度の向上に寄与できる。
本実施の形態においては、第1通常遊技状態から第1特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態における遊技回数が上限に達することで第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。このようにして遊技の多様化を図れば遊技の単調化を抑制し遊技への注目度の向上に寄与できるものの、遊技の複雑化によって遊技者の困惑を招きやすくなると想定される。これは、注目度の向上効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。この点、第2通常遊技状態では目標となる遊技状態を示す画像(ターゲット画像TF)と当該目標までの行程(カウンタ画像CF)とを各々表示することにより、上記不都合の発生を抑制し、遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。特にターゲット画像TFとカウンタ画像CFとを併せて表示してターゲット画像TFが単独で表示されることを抑制することにより、第2通常遊技状態に表示されるターゲット画像TFから現在の遊技状態が第3通常遊技状態であると誤解される機会を減らすことができる。
残り遊技回数(行程)を示すカウンタ画像CFについては遊技回の進行に応じてカウンタ値が更新されることで、第3通常遊技状態への移行が近づいていることを明示できる。これに対して、目標である第3通常遊技状態を示すターゲット画像TFについても遊技回の進行に応じて順次拡大されることにより、第3通常遊技状態への移行が近づいている旨を示す機能を好適に強化できる。
遊技回が進むにつれてターゲット画像TFが拡大されるのに対してカウンタ画像CFについては最終遊技回を除いて基本的な大きさが統一されている。このため、遊技回が進むことでターゲット画像TFとカウンタ画像CFとの面積比が変化し、注目すべき対象がより強調された態様で表示されることとなる。このような構成とすれば、同時に遊技者に提供される情報が多くなる場合であってもそれが遊技者の困惑を招く要因になることを好適に抑制できる。
表示画面75aにターゲット画像TF及びカウンタ画像CFを表示する場合には、表示される情報が多くなることで表示画面75aにおける占有領域が嵩む。情報への注目度の向上を図る上では情報の表示領域を拡大することが効果的であるものの、表示領域が拡大されることで占有領域が更に嵩むこととなる。これは、表示画面75aにて他の情報を表示する領域を圧迫する要因になると想定される。この点、本実施の形態に示したように、目標を示すターゲット画像TFについては表示領域の大きさを大きくすることで当該目標に近づいていることをアピールしつつ、行程を示すカウンタ画像CFについては一時的な表示領域の拡張によって情報の更新をアピールすることにより、報知機能を発揮させる上で表示画面75aにおける占有領域が過度に大きくなることを好適に抑制している。
第2通常遊技状態では遊技回が進むにつれてカウンタ値が更新されることとなる。ここで、カウンタ値が所定の値となった場合にターゲット画像TFが拡大される構成とすれば、2つの情報に関連性を付与できる。このような構成とすれば、遊技者がカウンタ画像CFに注視している場合であっても、当該遊技者にターゲット画像TFを注視すべきタイミングを知らせることができ、ターゲット画像TFの大きさが変化していることが見逃される機会を減らすことができる。
ターゲット画像TFについては拡大後の表示範囲に拡大前の表示範囲が含まれる構成となっており、上限に近くづ過程にてターゲット画像TFに注視している遊技者の目線の移動量を少なくすることができる。これは、ターゲット画像TFの変化を見逃す機会を減らす上で有利である。このようにして見逃しの機会を減らす構成とすれば、ターゲット画像TFの大きさの変化量を過度に大きくする必要がなくなり、ターゲット画像TFの大きさに上限が設定されている場合であっても当該ターゲット画像TFの大きさの変更回数を好適に増やすことができる。
本実施の形態に示すターゲット画像TFには拘束画像LFが付随しており、ターゲット画像TFの拡大に合わせて拘束画像LFを構成する絵柄の数が変更される構成となっている。このような構成とすれば、ターゲット画像TFの拡大前後での表示範囲の差が小さい場合であっても、拡大表示が行われたことが見逃される機会を減らすことができる。これは、表示範囲の変更態様を多様化する上で好ましい。
ターゲット画像TFの表示範囲を変更する場合には、当該変更をアピールする上で変更時間をある程度確保することが好ましい。そこで、本実施の形態に示したように遊技回開始時に表示範囲を変更する構成とすることで、遊技回の絵柄の変動表示時間をターゲット画像TFの表示範囲の変更時間として活用することができ、実用上好ましい構成を実現できる。
第2通常遊技状態中に大当たり結果等となって第3通常遊技状態への挑戦が終了する場合がある。ここで、本来であれば表示範囲が変更されるはずの遊技回であるにも関わらず大当たり結果等であることに基づいて表示範囲の変更を回避してしまうと、それが足掛かりとなって上記挑戦の終了が早々に露呈することになる。この点、上述したように遊技回開始時にターゲット画像TFの表示範囲を変更する構成とる場合に、判定結果に関係なく表示範囲を変更させることにより、上記不都合の発生を抑制できる。
本特徴に示す構成では、第2通常遊技状態にて上限到達となる最終遊技回まで所定の大当たり結果とならないこと(例えば外れ結果や特別当たり結果となること)が第3通常遊技状態への移行条件となっている。ここで、大当たり結果となることが持ち球を増やす契機となっている場合には、大当たり結果以外の抽選結果が強調して表示されることは遊技者に違和感を与える要因になると想定される。つまり、遊技の多様化に起因して遊技への注目度の向上を図る効果が上手く発揮されなくなることが懸念される。そこで、最終遊技回においては相対的に大きい第3変動表示領域ME3では敢えて抽選結果を表示せず、相対的に小さい第1表示領域にのみ抽選結果を表示する構成とすることにより、そのような不都合の発生を抑制できる。
最終遊技回以外の遊技回においては第2変動表示領域ME2及び第3変動表示領域ME3の両方にて抽選結果に対応した図柄組合せが停止表示されることとなる。このように事前の遊技回においては第2変動表示領域ME2及び第3変動表示領域ME3の両方を利用することには、最終遊技回となるまでの間に両変動表示領域の関係を遊技者に伝え、第3変動表示領域ME3における図柄が非表示となった場合であってもそれが遊技者を混乱させる要因になることを抑制できるという技術的意義がある。
また、第3変動表示領域ME3における図柄を事前に非表示とすれば、例えば第3変動表示領域ME3にて第3通常遊技状態への移行を示唆する静止画や動画等を表示する場所及び時間を好適に確保できる。特に、本実施の形態では、最終遊技回の開始時に第3変動表示領域ME3の図柄が非表示となり、それら図柄の変動表示が回避される。このようにして、第3変動表示領域ME3における図柄が変動表示中に突如として非表示となることを回避することにより、図柄を非表示とする場合の違和感を軽減できる。
なお、本実施の形態に示したように第3変動表示領域ME3の図柄を非表示とすれば、例えば第3変動表示領域ME3における図柄が変動したままになったり、先の遊技回にて停止表示された図柄がそのままになったりすることが回避される。これは、第2変動表示領域ME2及び第3変動表示領域ME3の表示に食い違いが生じる等して遊技者が困惑することを抑制する上で好ましい。
因みに、第2通常遊技状態→第3通常遊技状態に向かう過程では、大当たり結果に対応しない図柄組合せが繰り返し停止表示されることとなる。このような表示が過度に目につくことは大当たり結果となることに期待して遊技を行っている遊技者に酷である。この点、本実施の形態では、ターゲット画像TFが拡大することで第3変動表示領域ME3との面積比が変化して、遊技者の注目がターゲット画像TFに向くように促すことができる。これは上記不都合の発生を抑える上で好ましい。また、第3変動表示領域ME3の図柄を非表示とする代わりにターゲット画像TFを用いて第3通常遊技状態への移行を示唆することは、図柄が非表示になることによる情報の不足を補う上でも好ましい。
<第2の実施の形態>
上述した第1の実施の形態では、図31(b2)に示したように第2通常遊技状態にて外れ結果又は特別当たり結果となる場合に参照される変動表示時間テーブルを、当該第2通常遊技状態における何れの遊技回についても共通とした。この変動表示時間テーブルにおいては、第2通常遊技状態における遊技進行の円滑化を図るべく、第1通常遊技状態と比較して変動表示時間が短くなるように設定されている。具体的には、右作動口63aに係る保留情報の数が「0」の場合には変動表示時間が「13sec」、右作動口63aに係る保留情報の数が「1」の場合には変動表示時間が「8sec」、右作動口63aに係る保留情報の数が「2」の場合には変動表示時間が「4sec」、右作動口63aに係る保留情報の数が「3」以上の場合には変動表示時間が「1sec」となるように規定されている。
本実施の形態では、右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示時間の設定に係る構成が上記第1の実施の形態と相違している。具体的には、第2通常遊技状態にて参照される上記変動表示時間テーブルとして、当該第2通常遊技状態にて実行される遊技回が上記基準回数に達するまで参照される第1変動表示時間テーブルと、基準回数に達した場合に参照される第2変動表示時間テーブルとを有しており、第1変動表示時間テーブルと第2変動表示時間テーブルとを比較した場合、後者は前者よりも変動表示時間が長くなるように差が設けられている点で相違している。
詳しくは、第1変動表示時間テーブルでは、右作動口63aに係る保留情報の数が「0」の場合には変動表示時間が「13sec」、右作動口63aに係る保留情報の数が「1」の場合には変動表示時間が「8sec」、右作動口63aに係る保留情報の数が「2」の場合には変動表示時間が「4sec」、右作動口63aに係る保留情報の数が「3」以上の場合には変動表示時間が「1sec」となるように規定されている。これに対して、第2変動表示時間テーブルでは、右作動口63aに係る保留情報の数が「0」の場合には変動表示時間が「13sec」、右作動口63aに係る保留情報の数が「1」の場合には変動表示時間が「8sec」、右作動口63aに係る保留情報の数が「2」の場合には変動表示時間が「5sec」、右作動口63aに係る保留情報の数が「3」以上の場合には変動表示時間が「5sec」となるように規定されている。
また、右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示時間の設定に係る構成についても上記第1の実施の形態と相違している。具体的には、第2通常遊技状態にて実行される遊技回が上記基準回数に達するまで設定される第1確定表示時間と、基準回数に達した場合に設定される第2確定表示時間とが異なっている。具体的には、第1確定表示時間は上記第1の実施の形態と同様に「1sec」となっているのに対して、第2確定表示時間はそれよりも長い時間(詳しくは「2sec」)となっている。
つまり、本実施の形態においては、最終遊技回におけるターゲット画像TFを用いた煽り演出の実行時間及び第3通常遊技状態への移行を示す報知時間を第1の実施の形態よりも長くすることが可能となっている。第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行することで持ち球を大きく増加させるチャンスとなる構成にて、第3通常遊技状態へ移行したことを遊技者に報知する時間を稼ぐことは、遊技への注目度の向上や遊技者の満足度の向上を図る上で好ましい。
<第3の実施の形態>
本実施の形態においては、上記第2の実施の形態と同様に、第3通常遊技状態への移行を示す報知の実行時間を稼ぐ工夫がなされているものの、その具体的構成が第2の実施の形態と相違している。以下、図60のタイミングチャートを参照して、当該工夫について説明する。なお、本実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様に、第2通常遊技状態にて外れ結果又は特別当たり結果となる場合に参照される変動表示時間テーブルは、当該第2通常遊技状態における何れの遊技回についても共通となるように構成されている。
第2通常遊技状態における最終遊技回が開始されたtb1のタイミングでは、ターゲット画像TFの表示レベルがLV6となり、カウンタ画像CFの数が「0」となっている。当該最終遊技回にて右作動口63aにおける絵柄が確定表示されるtb2のタイミングでは、表示画面75aの中央にターゲット画像TFが最大表示され、拘束画像LF及びカウンタ画像CFが非表示となる。これにより、第3通常遊技状態への移行報知が開始される。
図60に示す例では、最終遊技回が特別当たり結果に対応している。このため、確定表示が完了したtb3のタイミングにて第2特別遊技状態へ移行する。第2特別遊技状態中も表示画面75aにおける移行報知が継続されることとなる。なお、この移行報知中は、表示画面75aにおける第2変動表示領域ME2に停止表示されている図柄が停止状態のまま維持される。
第2特別遊技状態が終了して第3通常遊技状態へ移行するtb4のタイミングでは、右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示が開始される。つまり、第3通常遊技状態における最初の遊技回が開始される。このタイミングでは、第2変動表示領域ME2における図柄の変動表示が開始されるものの、表示画面75aにおいてはターゲット画像TFが表示されたままとなり、第3変動表示領域ME3における図柄表示が回避されている。
第3通常遊技状態における最初の遊技回についても特別当たり結果に対応しており、当該第3通常遊技状態への移行後は直ちに第2特別遊技状態へ移行していする(tb6のタイミング)。上述したターゲット画像TFについては、当該第2特別遊技状態が終了するまで維持され、第3通常遊技状態へ復帰したtb7のタイミングにて消去される。そして、表示画面75aには、ターゲット画像TFに代えて第3通常遊技状態に対応したキャラクタ画像等が表示されることとなる。第3通常遊技状態においては、当該第3通常遊技状態にて獲得された賞球数等が表示されることとなる。この賞球数の表示には、第3通常遊技状態にてターゲット画像TFが表示されている間に獲得された賞球数が含まれる。
なお、最終遊技回が外れ結果に対応している場合であっても、第3通常遊技状態における2回目の遊技回が開始されるまでターゲット画像TFの表示、すなわち第3通常遊技状態への移行報知が継続される。
また、第3通常遊技状態における最初の遊技回にて大当たり結果となった場合には、当該最初の遊技回の確定表示が開始されるタイミングにてターゲット画像TFに代えて大当たり結果に対応した画像等に置換される。
このように、第2通常遊技状態にて開始された移行報知を少なくとも第3通常遊技状態における最初の遊技回に跨るようにして継続させることにより、遊技進行の遅延を抑制しつつ、報知時間を好適に確保することができる。
<第4の実施の形態>
上記第1の実施の形態においては、残り回数表示領域CEに表示される値(以下、カウンタ値という)を遊技回が開始される毎に「1」ずつ減算させるようにして更新し、カウンタ値が「0」となった後に第3通常遊技状態へ移行する構成、すなわち第3通常遊技状態への移行までの残り遊技回数を報知する構成とした。本実施の形態においては、残り回数表示領域CEに表示されるカウンタ値の更新に係る構成が第1の実施の形態と相違している。以下、図61及び図62を参照して、本実施の形態における残り遊技回数の報知に係る構成について説明する。
本実施の形態においては、残り回数表示領域CEの値を減算する際の度合いが異なる複数の減算レベルが設けられている。具体的には、図61(a)の概略図に示すように、残り回数表示領域CEのカウンタ値を1遊技回につき「1」減算する減算レベル1(LV1)、残り回数表示領域CEのカウンタ値を1遊技回につき「2」減算する減算レベル2(LV2)、残り回数表示領域CEのカウンタ値を1遊技回につき「3」減算する減算レベル3(LV3)、残り回数表示領域CEのカウンタ値を1遊技回につき「4」減算する減算レベル4(LV4)の4つが設けられており、報知・演出制御装置143のMPU652においては設定されている減算レベルを参照して残り回数表示領域CEのカウンタ値を減算させるように構成されている。
減算レベルがLV1の場合には、上記第1の実施の形態と同様に、第2変動表示領域ME2や第3変動表示領域ME3にて図柄の変動表示が開始されたタイミング、すなわち右作動口63aに係る遊技回が開始したタイミングにて、カウンタ値が「1」減算される(図61(b)参照)。これに対して、減算レベルがLV2~LV4の場合には、第2変動表示領域ME2や第3変動表示領域ME3にて図柄の変動表示が開始されたタイミング、すなわち右作動口63aに係る遊技回が開始したタイミングにて、カウンタ値が減算レベルに応じて複数減算される。例えば、減算レベルがLV2の場合には、第2変動表示領域ME2や第3変動表示領域ME3にて図柄の変動表示が開始されたタイミング、すなわち右作動口63aに係る遊技回が開始したタイミングにて、カウンタ値が「2」減算される(図61(b)参照)。
ここで、本実施の形態においては、第2通常遊技状態への移行に伴ってカウンタ画像CFが表示される場合のカウンタ値の初期値(以下、初期表示回数という)が主制御装置162にて決定される上記基準回数に一致するようにして報知・演出制御装置143により決定される場合と当該基準回数よりも多くなるようにして報知・演出制御装置143により決定される場合とがある。そして、報知・演出制御装置143では第2通常遊技状態への移行時には初期表示回数の決定に併せてカウンタ値の減算パターン、すなわち上記減算レベルの切替パターンが決定される。以下、図62の概略図を参照して、基準回数、初期表示回数、減算パターンの関係について説明する。
例えば、基準回数が「100」回の場合に表示される初期表示回数は「100」回であり、この場合の減算パターンは1回目~100回目の全ての遊技回の減算レベルがLV1となる。つまり、カウンタ値は何れの遊技回においても「1」ずつ減算されることとなる。この減算パターンは、上記第1の実施の形態と同様である。
基準回数が「70」回の場合に表示される初期表示回数は「100」回又は「70」回となる。初期表示回数が「70」回の場合、すなわち基準回数と初期表示回数とが一致している場合の減算パターンは、1回目~70回目の全ての遊技回の減算レベルがLV1となる。つまり、カウンタ値は何れの遊技回においても「1」ずつ減算されることとなる。これに対して、初期表示回数が「100」回の場合、すなわち初期表示回数が基準回数を上回っている場合の減算パターンは複数設けられており、何れの減算パターンとするかが抽選により決定される。これら各減算パターンについては、開始された遊技回の回数が予め設定された回数に達することで減算レベルが引き上げられ、減算スピードが高くなるように構成されている。
例えば、基準回数が「70」回且つ初期表示回数が「100」回の場合に設定される減算パターンとしては、1回目~50回目の減算レベルがLV1、51回目~65回目の減算レベルがLV2、66回目~70回目の減算レベルがLV4となる減算パターンと、1回目~60回目の減算レベルがLV1、61回目~70回目の減算レベルがLV2となる減算パターンとが設けられている。
基準回数が「50」回の場合に表示される初期表示回数は「100」回、「70」回、「50」回の何れかとなる。初期表示回数が「50」回の場合、すなわち基準回数と初期表示回数とが一致している場合の減算パターンは、1回目~50回目の全ての遊技回の減算レベルがLV1となる。つまり、カウンタ値は何れの遊技回においても「1」ずつ減算されることとなる。これに対して、初期表示回数が「70」回の場合及び「100」回の場合、すなわち初期表示回数が基準回数を上回っている場合の減算パターンは複数設けられており、何れの減算パターンとするかが抽選により決定される。これら各減算パターンについては、開始された遊技回の回数が予め設定された回数に達することで減算レベルが引き上げられ、減算スピードが高くなるように構成されている。
例えば、基準回数が「50」回且つ初期表示回数が「70」回の場合に設定される減算パターンとしては、1回目~30回目の減算レベルがLV1、31回目~50回目の減算レベルがLV2となる減算パターンと、1回目~40回目の減算レベルがLV1、41回目~50回目の減算レベルがLV3となる減算パターンとが設けられている。
基準回数が「50」回且つ初期表示回数が「100」回の場合に設定される減算パターンとしては、1回目~10回目の減算レベルがLV1、11回目~40回目の減算レベルがLV2、41回目~50回目の減算レベルがLV3となる減算パターンと、1回目~20回目の減算レベルがLV1、21回目~40回目の減算レベルがLV2、41回目~50回目の減算レベルがLV4となる減算パターンと、1回目~30回目の減算レベルがLV1、31回目~40回目の減算レベルがLV2、41回目~50回目の減算レベルがLV3となる減算パターンとが設けられている。
基準回数が「30」回の場合に表示される初期表示回数は「70」回、「50」回、「30」回の何れかとなる。初期表示回数が「30」回の場合、すなわち基準回数と初期表示回数とが一致している場合の減算パターンは、1回目~30回目の全ての遊技回の減算レベルがLV1となる。つまり、カウンタ値は何れの遊技回においても「1」ずつ減算されることとなる。これに対して、初期表示回数が「50」回の場合及び「70」回の場合の減算パターンでは、開始された遊技回の回数が予め設定された回数に達することで減算レベルが引き上げられ、減算スピードが高くなるように構成されている。
例えば、基準回数が「30」回且つ初期表示回数が「50」回の場合に設定される減算パターンとしては、1回目~10回目の減算レベルがLV1、11回目~30回目の減算レベルがLV2となる減算パターンと、1回目~20回目の減算レベルがLV1、21回目~30回目の減算レベルがLV3となる減算パターンとが設けられている。
基準回数が「30」回且つ初期表示回数が「70」回の場合に設定される減算パターンとしては、1回目~10回目の減算レベルがLV1、11回目~30回目の減算レベルがLV3となる減算パターンが設けられている。
基準回数が「10」回の場合に表示される初期表示回数は「10」回であり、この場合の減算パターンは1回目~10回目の全ての遊技回の減算レベルがLV1となる。つまり、カウンタ値は何れの遊技回においても「1」ずつ減算されることとなる。この減算パターンは、上記第1の実施の形態と同様である。
このように、第2通常遊技状態の途中にて減算レベルが変更されて、減算スピードが引き上げられる場合が発生する構成とすれば、初期表示回数が大きな値(例えば100回や70回)となった場合であっても第3通常遊技状態への移行に対する期待感が低下することを好適に抑制することができる。
また、遊技者に対して第2通常遊技状態における遊技の進行速度が変化しているような印象を与えることができる。これは、第2通常遊技状態における遊技の単調化を抑制する上で好ましい。
以上詳述した構成によれば、第1通常遊技状態から第1特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態における遊技回数が基準回数(「上限」に相当)に達することで第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。第2通常遊技状態においては表示画面75aの残り回数表示領域CEに残り遊技回に相関のある数値情報としてカウンタ値が表示される。遊技者は、表示画面75aに表示されるカウンタ値を見ることで第3通常遊技状態移行までの残りを予測することができる。ここで、カウンタ値の減算レベル(「更新状態」に相当)にはLV1~LV4が設けられており、これら減算レベルの切り替えによってカウンタ値の減算速度を変化させることができる。このような切替機能によって、第3通常遊技状態移行までの遊技進行にリズムの変化が生じ、遊技の単調化を好適に抑制できる。
カウンタ画像CFの初期値(初期表示回数)を基準回数と最小減算レベル(LV1)における1度の更新値との積よりも多い数値とし、基準回数よりも多く見積もっておくことにより、減算レベルの設定自由度を好適に高めることが可能となっている。
基準回数到達によって第2通常遊技状態が終了する構成においては減算レベルの切り替えを行う機会が当該基準回数によって左右される。そこで、本実施の形態に示したように基準回数に応じて減算レベルの切り替えを行う遊技回を事前に定めておくことにより、カウント値の更新を適正に実行することが可能となる。
本実施の形態に示したように、減算レベルの切り替えによって1度に減算される値が増える構成とすれば、第3通常遊技状態へ向けてカウンタ値の更新速度を上昇させることができる。これにより、第3通常遊技状態への移行に対する遊技者の注目度を好適に向上させることができる。なお、本実施の形態では、同じ基準回数で対比した場合には更新回数(減算回数)が同一であり、1度の更新における更新幅に差を設けることで、カウント値の更新のメリハリを強化できる。
<第5の実施の形態>
上記第4の実施の形態では、カウンタ画像CFのカウンタ値が1遊技回にて複数減算され得る構成とすることで第2通常遊技状態における遊技のリズムを変化させた。ここで、カウンタ画像CFが表示される残り回数表示領域CEは第2変動表示領域ME2よりも大きく且つ第3変動表示領域ME3よりも小さい。本実施の形態では、比較的視認性が高い第3変動表示領域ME3における図柄表示とカウンタ値の更新との連携を強化することにより、カウンタ値の更新の見逃しを抑制等を図っていることを特徴の1つとしている。以下、図63~64を参照して、第4の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における特徴的な構成を説明する。なお、本実施の形態では、減算レベルとしてLV1~LV2が設定されており、他の減算レベルについては省略されている。
減算レベルがLV1である場合には、図63のタイミングチャートに示すように、1遊技回につきカウンタ値が「1」減算される。この場合、右作動口用表示部DRにて絵柄の可変表示が開始されるtc1のタイミングにて、第2変動表示領域MEにおける主図柄の変動表示と第3変動表示領域ME3における副図柄の変動表示とが開始され、これに合わせてカウンタ画像CFのカウンタ値が「1」減算される。そして、右作動口用表示部DRにて絵柄の可変表示が停止される(確定表示が開始される)tc2のタイミングにて、第2変動表示領域MEにおける主図柄の変動表示と第3変動表示領域ME3における副図柄の変動表示とが終了する。
これに対して、減算レベルがLV2である場合には、図64のタイミングチャートに示すように、第2変動表示領域ME2と第3変動表示領域ME3とで図柄の変動表示の態様が相違する。具体的には、右作動口用表示部DRにて絵柄の可変表示が開始されるtd1のタイミングにて、第2変動表示領域MEにおける主図柄の変動表示と第3変動表示領域ME3における副図柄の変動表示とが開始され、これに合わせてカウンタ画像CFのカウンタ値が「1」減算される。この点では、減算レベルがLV1の場合と同様である。
右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示及び第2変動表示領域ME2における図柄の変動表示が継続されているtd2のタイミングでは、第3変動表示領域ME3にて外れ結果に対応する図柄組合せが停止表示される。つまり、第3変動表示領域ME3にて図柄が一旦停止表示される。そして、td2のタイミングから確定表示時間と同じ長さの時間が経過したtd3のタイミングにて第3変動表示領域ME3における図柄の変動表示が再開される。この変動表示の再開に合わせてカウンタ画像CFのカウンタ値が「1」減算される。
右作動口用表示部DRにて絵柄が停止表示(確定表示)されるtd4のタイミングでは、第2変動表示領域ME2にて特別当たり結果に対応する図柄組合せが停止表示され、第3変動表示領域ME3にて特別当たり結果に対応する図柄組合せが停止表示される。
本実施の形態では、1遊技回にてカウンタ値を複数減算させる場合の減算タイミングが、1遊技回中に分散されている。つまり、上記第4の実施の形態では、遊技回の開始タイミングにてカウンタ値を複数減算させる構成であったのに対して、本実施の形態では、遊技回の開始タイミング、及び遊技回の途中タイミングにてカウンタ値を「1」ずつ減算させている。遊技回中に第3変動表示領域ME3における図柄の変動表示を一旦停止させて、遊技回途中の減算タイミングにて当該第3変動表示領域ME3における図柄の変動表示を再開させる構成とすることにより、減算の見逃しの機会を減らすことができる。このように、一度に減算する数を大きくするのではなく、減算の回数を増やす構成とすることにより減算リズムを変化させることができる。
また、カウント値の更新を図柄表示(変動→停止)に連動させる構成とすれば、カウンタ画像CFの表示領域を小さくして表示画面75aにおける他の情報との共存を図りつつも当該更新が見逃される機会を減らすことができる。特に、表示画面75aの中央に配設された第3変動表示領域ME3については遊技者の注目が向きやすい箇所であるため、当該第3変動表示領域ME3の画像と連動させることにより、上記効果が一層好適に発揮される。
<第6の実施の形態>
上記第1の実施の形態では、下流側通路部324の第2特定領域SE2に配設された突条部335a,336aによって下流側通路部324を通過する遊技球を減速させることにより、当該第2特定領域SE2に到達した遊技球が下側可変入賞装置65を素通りする機会を減らし、下大入賞口341への入賞確率を引き上げる構成とした。本実施の形態においては、下側可変入賞装置65への入賞確率を引き上げる点では第1の実施の形態と同様であるものの、それを実現するための具体的構成が第1の実施の形態と相違している。以下、図65~図66を参照して、第1の実施の形態に示した入球ユニット70との相違点を中心に本実施の形態における入球ユニット70Aについて説明する。図65は第6の実施の形態における入球ユニット70Aの正面図、図66は下大入賞口341Aへの入賞の流れを例示した概略図である。
図65に示すように、下側可変入賞装置65Aは遊技機上方に開口する下大入賞口341Aを有しており、入球ユニット70Aのハウジング320Aには当該下大入賞口341Aの上方を横切るようにして下流側通路部324Aが形成されている。下側可変入賞装置65Aは、板面が上方を向き且つ前後方向(遊技盤60の厚さ方向)にスライド移動可能な平板状のシャッタ345Aと、当該シャッタ345A用の駆動部(ソレノイド)とを有している。シャッタ345A用の駆動部は、主制御装置162に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて動作する。主制御装置162から駆動信号が出力されていない非駆動状態(非励磁状態)においては、シャッタ345Aが下大入賞口341Aを上方から覆う閉位置に配置され、駆動信号が出力されて当該駆動部が駆動状態(励磁状態)となることで下大入賞口341Aを覆わない開位置へ移動(後退)する。
下側可変入賞装置65Aには、下大入賞口341Aを通過した遊技球を検知センサ391dによる検知位置へ案内する案内通路342が形成されている。案内通路342Aの底面については下大入賞口341Aに下方から対峙しており、遊技機中央側へ下り傾斜している。下大入賞口341Aを通過した遊技球は、案内通路342Aの底面に着地し、当該底面に沿って遊技機中央側へ移動することで検知センサ391dに案内される。
シャッタ345Aが閉位置に配置された状態では当該シャッタ345Aによって下流側通路部324Aにおける遊技球の転動面が補完される。これに対して、シャッタ345Aが開位置へ配置されている状況下、すなわち下流側通路部324A(詳しくは転動面)が寸断されている状況下にて第2特定領域SE2に到達した遊技球は、シャッタ345Aに沿った移動が不可となり、第2特定領域SE2を通じて下大入賞口341Aへ流入することとなる。
なお、閉位置に配置されたシャッタ345Aにおいて下流側通路部324Aにおける遊技球の転動面を補完している部分は、前後幅が遊技球の直径寸法よりも若干大きくなるように形成されており、通路方向における同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できない大きさとなっている。
また、第1の実施の形態においては、第2特定領域SE2に突条部375a,376a(図8参照)からなる減速区間を設けていたが、本実施の形態ではそれら突条部375a,376aが省略されている。
ここで、本実施の形態においては、下流側通路部324A(シャッタ345Aの上面)が遊技機中央側(左側)ではなく遊技機側方側(右側)に下り傾斜しており、第1の実施の形態に示した下流側通路部324(シャッタ345)とは傾斜方向が左右逆となっている。つまり、第1の実施の形態に示した下流側通路部324は上流側通路部322と傾斜方向が同じ側(左側)となるように形成されていたのに対して、本実施の形態に示す下流側通路部324Aは上流側通路部322Aと傾斜方向が異なる側となるように形成されている。
下側可変入賞装置65Aと右側作動入球部63との間には、上記第1の実施の形態に示した中間通路部323に代えて入球ユニット70Aから遊技球を排出する排出通路部325Aが設けられている。排出通路部325Aは、下流側通路部324Aに連なっており上流側通路部322A→下流側通路部324Aを通過した遊技球は、当該排出通路部325Aを通じて遊技盤60の背面側へ案内される。
ハウジング320Aには、下流側通路部324Aを排出通路部325A側とは反対側に延設させることにより延長通路部326Aが形成されている。具体的には、シャッタ345Aの上端部に向けて下り傾斜となる傾斜部326aAが形成されることで延長通路部326Aが構成されており、それら傾斜部326aA及びシャッタ345Aによって一連の転動面が形成されている。つまり、傾斜部326aA及びシャッタ345A間の遊技球の往来が可能となっている。
延長通路部326Aは遊技機中央側に開放されており、仮にその開放部327Aに延長通路部326Aを通じて遊技球が到達した場合には、当該遊技球が開放部327Aを通じて入球ユニット70Aから排出されることとなる。なお、本実施の形態においては、開放部327Aとアウト口68との間に一般入賞口61(図示略)が配設されており、開放部327Aから排出された遊技球は当該一般入賞口61へ入賞し得る構成となっている。
本実施の形態における上流側通路部322Aの第1特定領域SE1には、上記第1の実施の形態と同様に、複数の突条部(図8における突条部335a,336aを参照)が設けられており、流路が前後に蛇行する構成となっている。それら突条部によって第1特定領域SE1を通過する遊技球を減速させることにより、移動速度のばらつきが抑えられることとなる。そして、第1特定領域SE1にて遊技球の移動速度のばらつきを抑えた後、遊技球を上流側通路部322Aの出口部分322aAに向けて加速させることにより、当該出口部分322aAを通過する遊技球の移動速度を所定の速度となるように定常化させることが可能となっている。
なお、上記第1の実施の形態では、突条部335a,336aが第1特定領域SE1にて中間通路部323寄りとなるようにして配設されることで、すなわち球通路321Aの通路方向における下流側へ偏倚させて配設されることで中間通路部323の直上流位置にて遊技球が減速する構成となっていたのに対して、本実施の形態ではそれら突条部が第1特定領域SE1にて球通路321Aの通路方向における上流側へ偏倚させて配設されることで、遊技球の加速区間が拡大されている。
上流側通路部322Aは下流側通路部324側へ下り傾斜しており、その出口部分322aAが遊技機中央側(左側)を向くように構成されている。上流側通路部322Aにて加速された遊技球は、出口部分322aAから上流側通路部322Aの通路方向の延長上へ向けて飛び出し、シャッタ345A上へ降下する。シャッタ345Aに着地した遊技球は、シャッタ345Aへの衝突によってその勢いを弱めながらも下流側通路部324Aを排出通路部325Aから遠ざかる側(左側)へと移動する(逆行する)。上流側通路部322Aにて遊技球に与えられる勢いは、当該遊技球がシャッタ345Aから傾斜部326aAに移ることが可能且つ開放部327Aに至らない程度となるように規定されている。
なお、下流側通路部324Aの傾斜角度(本実施の形態では5°)及び延長通路部326Aの傾斜角度(本実施の形態では5°)は同一となっている。また、下流側通路部324A及び延長通路部326Aの各傾斜角度は、上流側通路部322Aの傾斜角度(本実施の形態では10°)よりも小さくなっている。これは、上流側通路部322Aから下流側通路部324Aに移った遊技球が逆行する際の移動距離を稼ぐ工夫である。
上流側通路部322Aから下流側通路部324Aに移った遊技球は、シャッタ345A上を下流側通路部324Aの傾斜方向(右方)とは反対方向(左方)へ移動に伴って勢いを徐々に弱め、シャッタ345Aから傾斜部326aAへ移った直後、すなわち開放部327Aに到達する前に完全に失速する。その後は、自重によってシャッタ345Aの傾斜方向と同じ方向への移動を開始する。つまり、移動方向が反転し、シャッタ345A上を着地当初とは反対側、すなわち排出通路部325A側へ移動することとなる。
上記反転に際して遊技球が傾斜部326aAに滞在する滞在期間(凡そ0.6sec)については、特別当たり結果となって下大入賞口341Aが開放される場合の開放期間(0.8sec)よりも短くなっている。これにより、遊技球が傾斜部326aAに滞在している最中に下大入賞口341Aが閉鎖→開放→閉鎖されることを抑制している。本実施の形態では、特別当たり結果となって下大入賞口341Aが開放される期間は短くなってはいるものの、当該下大入賞口341Aへある程度まとまった入賞が発生し得る。
本実施の形態では、遊技球が折り返すようにして第2特定領域SE2を移動する構成として、第2特定領域SE2の通過に要する期間を稼ぐことにより、右ルートへ遊技球が連続して発射されている場合には、特別当たり結果となったにも関わらず下大入賞口341Aへの入賞が発生することなく特別遊技状態(開閉実行モード)が終了することを抑制している。
具体的には、遊技球がシャッタ345Aにおける遊技球の着地位置から折り返し位置まで移動し着地位置に戻るまでに必要な期間は、遊技球の発射周期(0.6sec)よりも長くなっている。これにより、少なくとも1の遊技球をシャッタ345A上に位置させつつ、タイミングによっては複数の遊技球がシャッタ345A上に位置する機会が生じるようにして遊技球の動きの単調化を抑制している。
以下、図66を参照して、特別当たり結果となって下大入賞口341Aが開放された場合の入賞の流れについて例示する。
図66(a)→図66(b)→図66(c)→図66(d)に示すように、先行する遊技球B1がシャッタ345A上を左側へと移動し、傾斜部326aAにて移動方向が反転する場合には、遊技球B1がシャッタ345Aに戻る前のタイミングにて後続の遊技球B2がシャッタ345A上に到達することとなる。
右作動口63aへの入賞に基づいて特別当たり結果となり、下大入賞口341Aが開放された場合には、先行する遊技球B1及び後続の遊技球B2が下大入賞口341Aへ流入する。また、遊技球B2に後続となる遊技球B3については、上流側通路部322Aの出口部分322aAから飛び出して、下大入賞口341Aへ直接流入する。本実施の形態では、第2特定領域SE2の突条部が省略されており、当該遊技球B3の下大入賞口341Aへの流入が円滑化されている。
ここで、再び図66(a)~図66(c)を参照して、遊技球の動きについて補足説明する。先行する遊技球B1が傾斜部326aAにて反転してシャッタ345Aに戻る場合には、後続の遊技球B2がシャッタ345Aに到達することとなる。つまり、一時的に先行する遊技球B1と後続の遊技球B2との両方がシャッタ345A上に併存することとなる。
先行する遊技球B1は下り方向(右側)へ移動しているのに対して、後続の遊技球B2は上り方向(左側)へ移動しており、両遊技球B1,B2はシャッタ345A上で衝突することとなる。この衝突によって先行する遊技球B1が傾斜部326aA側へ押し戻されるとともに後続の遊技球B2は勢いを失い排出通路部325A側への移動を開始する。これにより、先行する遊技球B1と後続の遊技球B2とが入れ替わる。つまり、後続の遊技球B2が先行する遊技球B1を追い越すこととなる。この追い越しに際して、先行する遊技球B1については後続の遊技球B2によるアシストを受け、第2特定領域SE2における滞在期間が延長される。これにより、当該先行する遊技球B1が第2特定領域SE2を通過して排出通路部325Aへ移るまでの間に後続の遊技球B3が上記着地位置へ到達し、少なくとも1の遊技球を下大入賞口341Aへ入賞可能となるようにして下流側通路部324Aに待機させることができる。
なお、後続の遊技球B3がシャッタ345Aに着地した際に、先行する遊技球B1が着地位置と排出通路部325Aとの間に位置していれば、第2特定領域SE2に位置する遊技球は遊技球B1から遊技球B3に入れ替わる。一方、先行する遊技球B1が着地位置と傾斜部326aAとの間に位置している場合には、当該先行する遊技球B1と後続の遊技球B3とが衝突し、後続の遊技球B3が先行する遊技球B1を追い越すとともに先行する遊技球B1の滞在期間が再延長される。
本実施の形態に示すように、遊技球が反転してシャッタ345Aを上り/下りの計2回通過する構成によれば、シャッタ345Aにおける遊技球の移動距離は、往路における移動距離PLUと復路における移動距離PLDとの和となり、シャッタ345Aの横幅(幅寸法L1)を大きくしなくても遊技球の移動距離を稼ぐことができる(図67(b)参照)。つまり、図67(a)に示す比較例、具体的には遊技球が反転しない構成として、遊技球の移動距離を大きくしつつもシャッタの小型化及び軽量化を実現できる。
このようにしてシャッタ345を小型化及び軽量化することにより、シャッタ345Aを開閉させる際の応答性を向上させることができる。つまり、上記駆動部(ソレノイド)を励磁/非励磁に切り替える際にシャッタ345Aを速やかに開閉させることができ、シャッタ345Aの動きの遅れによって本来入賞するはずの遊技球が入賞しなかったり、入賞するはずのない遊技球が入賞したりすることを抑制できる。
特に、シャッタ345Aに連続する傾斜部326aAを併用することで、シャッタ345Aの更なる小型化及び軽量化が実現されている。傾斜部326aAについては遊技球の滞在期間が下大入賞口341Aの開放期間よりも短くなっているため、当該傾斜部326aAの存在が下大入賞口341Aへの入賞を妨げる要因になることが回避されている。つまり、シャッタ345Aの更なる小型化及び軽量化を促進しつつも、それに起因して入賞発生機会が減ることが抑制されている。
板状のシャッタ345Aによって下流側通路部324Aにおける遊技球の転動面が形成されており、当該シャッタ345Aが閉位置から開位置に切り替わることで、シャッタ345A上に位置する遊技球が下大入賞口341Aへと落下(入球)する。このような構成とすれば、例えば第3通常遊技状態にて第2特別遊技状態への移行が繰り返される場合に、シャッタ345Aが閉位置に維持される期間等に遊技球が入球部を素通りすること(零れ球が発生すること)を好適に抑制できる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
ここで、上述した零れ球の抑制効果についてはシャッタの横幅を大きくしてシャッタ上の遊技球の移動距離を長くすることで好適に発揮させることができる。しかしながら、シャッタが大型化することはシャッタの動きを鈍化させて開閉動作の応答性を低下させる要因になると懸念される。このようにシャッタの動きが緩慢になることは、上述した零れ球の抑制効果を発揮する上で妨げになり、遊技への注目度の向上を図る上で好ましくない。この点、本実施の形態に示した構成によれば、上流側通路部322Aを経由して下流側通路部324Aへ供給される遊技球は、シャッタ345A上を往復するようにして移動する。往路及び復路の両方にてシャッタ345A上を移動させることにより、シャッタ345A上に位置する期間を稼ぐことができる。そして、往路及び復路の一部がシャッタ345Aに並設された傾斜部326aAによって形成されるため、移動経路(滞在期間)を稼ぐ上でシャッタが大型化することを抑制できる。故に、開閉動作の応答性の低下を抑え、遊技への注目度を好適に向上させることが可能となる。
傾斜部326aAの長さ及び傾斜角度は、傾斜部326aAにて反転し下大入賞口341Aに向けて移動する遊技球の移動速度が、シャッタ345Aが開位置に配置されている場合に下大入賞口341Aに流入することなく当該下大入賞口341Aを素通りする速度とならないように規定されている。つまり、遊技球が傾斜部326aAへ移動した際にシャッタ345Aが開位置へ移動した場合には、傾斜部326aAから戻ってくる遊技球が下大入賞口341Aに流入することになる。これにより、上述した零れ球の抑制効果を好適に発揮させることができる。
傾斜部326aAは、シャッタ345Aから傾斜部326aAに移った遊技球がシャッタ345Aに戻る場合の所要期間が、シャッタ345Aが開位置に配置されてから閉位置に復帰するまでの期間よりも短くなるように形成されている。このような構成によれば、遊技球が傾斜部326aA上に位置する間にシャッタ345Aの開放期間が終了することを抑制できる。これにより、シャッタ345Aの大型化を抑制する効果と零れ球の抑制効果とを好適に発揮させることができる。
仮に傾斜部326aAから多くの遊技球がシャッタ345A側へ一気に移動すると、下大入賞口341Aへの入球が過剰となる可能性が生じる。これは、遊技の健全性を損なう要因になると懸念される。この点、本実施の形態に示す傾斜部326aAは、当該傾斜部326aA上に同時に存在し得る遊技球の数(2個)がシャッタ345Aの開放期間中に発射可能な遊技球の数(3個)よりも少なくなるように形成されている。このようにして傾斜部326aA上に同時に存在し得る遊技球の数が上記開放期間中に発射可能な遊技球の数よりも少なくなるように制限することにより、上記懸念を好適に払拭できる。
上述したように、シャッタ345Aが開位置へ配置されることで当該シャッタ345A上に位置する遊技球が下大入賞口341Aへと落下する構成によれば、例えば複数の遊技球を同時に入球させることができる。これは、入球時の遊技球の動きについてのインパクトを強化し、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。ここで、本実施の形態においては、下流側通路部324Aの通路方向におけるシャッタ345Aの長さ(横幅)は、当該シャッタ345A上に複数の遊技球が同時に存在し得る長さとなっており、当該通路方向における傾斜部326aAの長さ(横幅)は、当該通路方向におけるシャッタ345Aの長さよりも短くなっている。このように、傾斜部326aAの長さ(横幅)をシャッタ345Aの長さ(横幅)よりも短くして、遊技球の移動が主としてシャッタ上となるように構成することで、零れ球の発生を抑制しつつ同時入球による注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
傾斜部326aAの傾斜角度は、シャッタ345Aの上面(板面)の傾斜角度と同じ角度となっている。このような構成とすれば、シャッタ345A上を傾斜部326aA側へ移動する遊技球の動きから遊技球が反転してシャッタ345Aに戻る際の動きを遊技者が予測しやすくなる。これにより、シャッタ345Aが開位置へ配置されるタイミングとの関係で下大入賞口341Aへの入球が発生するか否かに遊技者の注目が向くように促すことができる。そして、このように注目を促した上で下大入賞口341Aへの入球がサポートされることにより、遊技者の遊技意欲(満足度)を好適に向上させることができる。
上流側通路部322Aの出口部分322aAから流出した遊技球は、下大入賞口341Aに向かう構成となっており、シャッタ345Aは、閉位置に配置されている場合に上流側通路部322Aの出口部分322aAから下大入賞口341Aに向かう遊技球を受ける球受け部として機能する。このような構成においては、シャッタ345Aが開位置に配置されている場合には、出口部分322aAから流出した遊技球はそのまま下大入賞口341Aを通過することとなる。これにより、上述さいた遊技球の反転機能(往復機能)が入球の遅れを生じされる要因になることを好適に抑制できる。
下側可変入賞装置65Aの案内通路342Aの底面は、上流側通路部322Aの出口部分322aAが向いている側と同じ側(遊技機中央側)に下り傾斜となるように形成されている。このため、シャッタ345Aが開位置に配置されている場合には、下大入賞口341A通過→検知センサ391dによる検知の流れを円滑化できる。このようにして検知の遅れを抑えることは、所謂オーバー入賞の発生を抑制して遊技の健全性を高める上で好ましい。
<変形例1>
シャッタ345Aから傾斜部326aAに移った遊技球の移動方向を強制的に反転させるための構成を設けてもよい。具体的には、図68の概略図に示すように、傾斜部326aAにおける所定の位置へ到達した遊技球が当たる壁部328B(返し部又はストッパ部)を設け、所定の位置に到達した遊技球については排出通路部325A(第2特定領域SE2)から遠ざかる側へのそれ以上の移動を妨げる構成とすることも可能である。このような構成とする場合には、壁部328Bにおける遊技球の衝突箇所に衝撃吸収用(低反発性)のパッドを設け、壁部328Bにて遊技球が勢いよく跳ね返ることを抑制することが好ましい。
<変形例2>
上記第6の実施の形態では、延長通路部326Aに開放部327Aを設け、当該延長通路部326Aにおける遊技球の滞在期間が予め想定している期間(0.6sec)を超えるような場合、すなわち遊技球が傾斜部326aAを乗り越えるようにして移動する場合には、当該遊技球が開放部327Aから排出されることにより、滞在期間が過度に長くなることを抑制する構成としたが、滞在期間に実質的な上限を設けるための具体的構成については任意である。例えば、上記変形例1に示したように、排出通路部325A側とは反対側への遊技球の移動を制限する壁部328Bを設け、傾斜部326aAにおける実質的な滞在期間が過度に長くなることを抑制する構成とすることも可能である。また、周期的に動作することにより、傾斜部326aA上に位置する遊技球を下流側通路部324A側へ押し戻すピストン等の可動体を延長通路部326Aに配設することも可能である。
<変形例3>
上記第6の実施の形態では、傾斜部326aAの横幅を当該傾斜部326aA上に複数の遊技球が同時に位置し得る大きさとしたが、傾斜部326aAに位置し得る遊技球の数を1つに限定することも可能である。このような構成とする場合には、傾斜部326aAの横幅が遊技球の直径寸法の2倍よりも小さくなるように形成してもよいし、上記変形例1に示したように壁部328Bを用いて待機可能な遊技球の数を制限する構成としてもよい。
<変形例4>
上記第6の実施の形態では、上流側通路部322Aの出口部分322aAから流出した遊技球がシャッタ345A上に着地する構成としたが、これに限定されるものではない。少なくとも遊技球が反転してシャッタ345A上を2度通過する構成とすることができるのであれば足り、シャッタ345Aと排出通路部325Aとの間にシャッタ345Aに連なる傾斜部を別途設け、当該傾斜部に遊技球が着地する構成とすることも可能である。
<変形例5>
上記第6の実施の形態では、傾斜部326aAにおける遊技球の滞在期間が特別当たり結果となって下大入賞口341Aが開放される場合の開放期間よりも短くなるように構成したが、傾斜部326aAにおける遊技球の滞在期間が上記開放期間よりも長くなるように構成することを否定するものではない。
<変形例6>
上記第6の実施の形態では、傾斜部326aAの傾きと、シャッタ345Aの傾きとを揃える構成としたが、これに限定されるものではない。傾斜部326aCの傾きがシャッタ345Cの傾きよりも小さくなるように構成してもよい(図69(a)参照)。また、傾斜部326aCの傾きがシャッタ345Cの傾きよりも大きくなるように構成してもよい。
<変形例7>
上記第6の実施の形態では、傾斜部326aAにて遊技球が反転する構成としたが、この傾斜部326aAを省略し、遊技球がシャッタ345A上で反転する構成とすることも可能である。
<変形例8>
上記第6の実施の形態では、下流側通路部324Aを遊技球が移動する場合の移動経路を往路及び復路で共通としたが、これを変更し、往路及び復路を個別に設け、移動経路が重複しない構成とすることも可能である。
例えば、図69(b)群に示すように、下流側通路部324Dを仕切り部329Dによって往路用の手前側通路部324FD及び復路用の奥側通路部324BDに仕切る構成とし、両通路部324FD,324BDを折返通路部326D及び排出通路部325Dにて連通させるとよい。この場合、上流側通路部322Dの出口部分322aDから手前側通路部324FDに遊技球が案内される構成とし、折返通路部326Dの壁面部に、手前側通路部324FDから折返通路部326Dに移動した遊技球を奥側通路部324BDに案内する案内部328Dを設けるとよい。このような構成とすれば、シャッタ345Dの横幅を小さくしつつ、下大入賞口341Dへの入賞機会を好適に増やすことができる。
<第7の実施の形態>
上記第1の実施の形態に示したように上側可変入賞装置64を開閉対象とした特別遊技状態(開閉実行モード)においては、上側可変入賞装置64の開放が所定のインターバル期間(2sec)を挟んで繰り返される。このような構成では、このインターバル期間中に上側可変入賞装置64に到達した遊技球については上大入賞口311に流入することなく入球ユニット70へ向かう。つまり、ある程度の零れ球が発生し得る。また、上側可変入賞装置64は遊技盤60の中央に配設された大型の図柄表示装置75の側方に位置しており(図4参照)、表示画面75aの大型化を図りつつ図柄表示装置75との共存を図る上でその横幅に係る制約が強くなる。本実施の形態では、図柄表示装置75との共存を図りつつインターバル期間中の零れ球の発生を抑える工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図70~図71を参照して、第1の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における上側可変入賞装置64E及びそれに関連する通路構造について説明する。図70(a)は上側可変入賞装置64E及びその周辺構造を示す概略図、図70(b)は図70(a)の部分拡大図、図71は上大入賞口311Eへの入賞の流れを示す概略図である。
遊技領域PEの右ルートにおいて図柄表示装置75の側方となる部分には、スルーゲート66及びその周辺を通過した遊技球を入球ユニット70へ案内する一条の案内通路500Eが設けられている。図70に示すように、案内通路500Eは同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できないように通路幅等が規定されている。案内通路500Eは、遊技機中央側へ下り傾斜となるように形成された横長の上流側通路部501Eと、上流側通路部501Eの下方に位置し遊技機側方へ下り傾斜となるように形成された横長の下流側通路部503Eと、それら上流側通路部501E及び下流側通路部503Eを繋ぐ縦長の中間通路部502Eとを有しており、案内通路500Eを通過する遊技球の流下方向が、上流側通路部501Eから中間通路部502Eに移る際、中間通路部502Eから下流側通路部503Eに移る際に変化するように構成されている。このように案内通路500Eを折り返す構成とすることにより、当該案内通路500Eを通過する遊技球の移動速度が過度に速くなることを抑制している。
案内通路500Eの折り返し部分すなわち中間通路部502Eに対して遊技機中央側(図柄表示装置75側)となる位置には、当該中間通路部502Eと横並びとなるようにして上側可変入賞装置64Eが配設されている。上側可変入賞装置64Eは、側方(右方)に開口する上大入賞口311Eと、前後方向(遊技盤60の厚さ方向)にスライド移動可能な板状のシャッタ315Eと、当該シャッタ315E用の駆動部(ソレノイド)と、上大入賞口311Eに流入した遊技球を上記第1分岐通路及び第2分岐通路に案内する球通路312Eとを有している。球通路312については第1通路部312aE及び第2通路部312bEに分岐しており、それら第1通路部312aE及び第2通路部312bEが上記第1分岐通路及び第2分岐通路の上流位置にて合流しているが、第1分岐通路及び第2分岐通路及び上記合流部分については図示を省略している。
シャッタ315E用の駆動部は、主制御装置162に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて動作する。主制御装置162から駆動信号が出力されていない非駆動状態(非励磁状態)においては、シャッタ315Eが上大入賞口311Eを覆う閉位置に配置される。駆動信号が出力されて当該駆動部が駆動状態(励磁状態)となることで上大入賞口311Eを覆わない開位置へ移動(後退)する。シャッタ315Eが開位置に配置されることにより、上大入賞口311E(球通路312E)と案内通路500Eとが連通し、案内通路500Eから上大入賞口311Eへの遊技球の流入が許容される。以下、シャッタ315Eと案内通路500Eとの関係について補足説明する。
中間通路部502Eにおける遊技球の通過領域は、遊技球の直径寸法よりも大きな隙間を隔てて相対向する左右一対の壁部によって区画形成されている。本実施の形態においては、それら壁部のうち折り返し部分の外側の壁部(左側の壁部)が、閉位置に配置されたシャッタ315E(詳しくはシャッタ315Eの板面)によって構築されている。つまり、折り返し部分の内側の壁部(右側壁部511E)が固定タイプとなっているのに対して、折り返し部分の外側の壁部は可動タイプとなっている。
シャッタ315E及び上大入賞口311Eは、上流側通路部501Eの下流側への延長上に位置しており、当該上流側通路部501Eの出口部分501aEと隙間を隔てて対峙している。シャッタ315Eが開位置に配置されている場合には、上流側通路部501Eの出口部分501aEから飛び出した遊技球が後述する第3特定領域SE3の上方を横切るようにしてそのまま上大入賞口311Eに流入する。
上側可変入賞装置64Eには球通路312Eを第1通路部312aE及び第2通路部312bEに仕切る仕切り部520Eが形成されており、当該仕切り部520Eによって上大入賞口311Eが第1通路部312aEへの入口部分と第2通路部312bEへの入口部分とに区分されている。第1通路部312aEの入口部分及び第2通路部312bEの入口部分は前者が上側且つ後者が下側となるようにして上下(中間通路部502Eの通路方向)に並んでいる。
仕切り部520Eは上下に延びており、ぞの上端部には、遊技機中央側へ下り傾斜となる傾斜部521Eが形成されている。シャッタ315Eが開位置に配置されている状況下にて上流側通路部501Eの出口部分501aEから飛び出した遊技球は傾斜部521Eに着地することで、第1通路部312aEにおける遊技球の検知位置(検知センサ317aE)に案内されることとなる。
中間通路部502Eを区画形成しているシャッタ315E及び右側壁部511Eには、それらシャッタ315E及び右側壁部511Eによって挟まれた第3特定領域SE3へ突出する突条部315aE,511aEが配設されている。突条部315aE,511aEは、中間通路部502Eの通路方向と直交するようにして前後に延びている。以下の説明では、シャッタ315Eに配設された突条部315aEを「左側突条部315aE」、右側壁部511Eに配設された突条部511aEを「右側突条部511aE」とも称する。
シャッタ315Eと右側突条部511aEとの隙間寸法D1は、遊技球の直径寸法Dよりも大きくなるように設定され、右側壁部511Eと左側突条部315aEとの隙間寸法D2についても遊技球の直径寸法Dよりも大きくなるように設定されている。左側突条部315aEについては中間通路部502Eの通路方向にて遊技球の直径寸法Dよりも大きな隙間を隔てて複数(本実施の形態では4つ)配列されており、右側突条部511aEについても中間通路部502Eの通路方向(案内方向)にて遊技球の直径寸法Dよりも大きな隙間を隔てて複数(本実施の形態では3つ)配列されている。これら左側突条部315aE及び右側突条部511aEが通路方向にて交互に配置されることで、遊技球の流下経路が中間通路部502Eの通路方向に対して左右に蛇行するように工夫されている。
ここで、左側突条部315aEの突出量と右側突条部511aEの突出量と遊技球の直径寸法Dとを足した場合には、中間通路部502Eの通路幅よりも大きくなるように構成されている(D3 < D)。これにより、遊技球が突条部315aE,511aEとの衝突を回避するようにして第3特定領域SE3を駆け抜けることが回避されている。
中間通路部502Eを通過する遊技球については、突条部315aE,511aEに衝突する。このような衝突によって第3特定領域SE3における遊技球の移動速度が低下する(減速する)。つまり、中間通路部502Eの第3特定領域SE3は遊技球を強制的に減速させる減速区間として機能している。このようにして中間通路部502Eを通過する遊技球を減速させる構成とすることで、突条部315aE,511aEが不具備である場合と比べて遊技球が第3特定領域SE3を通過するのに要する所要期間を引き延ばしている。
本実施の形態に示す中間通路部502Eについては縦方向に延びてはいるものの右側に下り傾斜となるように僅かに傾いている。これにより、中間通路部502Eを通過する遊技球についてはシャッタ315Eに沿って移動しやすくなっている。遊技球がシャッタ315Eによりかかっている状況下にて当該シャッタ315Eが閉位置から開位置に移動することにより、シャッタ315Eによりかかっている遊技球は左斜め下方へと落下する。また、中間通路部502Eを通過する遊技球については、右側突条部511aEによってシャッタ315E側に繰り返し誘導される構成となっており、右側壁部511E側に位置している遊技球については右側突条部511aEによって右側壁部511Eから離れる側へ誘導される。このため、シャッタ315Eが閉位置から開位置に移動することにより、それら遊技球いついても左斜め下方へと落下する。
第2通路部312bEの入口部分には、遊技球中央側へ下り傾斜となる傾斜部522Eが形成されている。傾斜部522Eは第3特定領域SE3の下方となる位置、詳しくは右側壁部511Eの直下となる位置まで延設されており、シャッタ315Eが閉位置から開位置へ移動することで第3特定領域SE3から落下した遊技球は傾斜部522Eによって第2通路部312bEにおける遊技球の検知箇所(検知センサ317bE)へ案内されることとなる。
第1通路部312aEに配設された検知センサ317aE及び第2通路部312bEに配設された検知センサ317bEは前者が上側且つ後者が下側となるように上下にずらして配設されている。第1通路部312aEにおいて上大入賞口311Eから検知センサ317aEまでの流路の長さは、第2通路部312bEにおいて上大入賞口311Eから検知センサ317bEまでの流路の長さよりも短くなっている。これは、上流側通路部501Eから第1通路部312aEに流入した遊技球が上大入賞口311Eを通過してから検知センサ317aEを通過するまでの所要期間を短くして、上大入賞口311Eへの入賞数が上限数に到達した場合にシャッタ315Eを閉位置へ速やかに復帰させる工夫である。
なお、第1通路部312aの入口部分に形成された傾斜部521Eについては、突条部315aE,511aEのうち最上流に位置する一組の突条部315aE,511aEよりも左側に位置しており、それら最上流に位置する突条部315aE,511aEに当接する位置から落下する遊技球との接触が回避されている。これは、遊技球の挙動の乱れによって第2通路部312bEへ向かうはずの遊技球が下流側通路部503Eへ移動することを抑制するための工夫である。
ここで、図71の概略図を参照して、上大入賞口311Eへの入賞の流れについて例示する。
特別遊技状態において上大入賞口311Eへの入賞数が上限数に達した場合には、シャッタ315Eが開位置から閉位置に復帰して、上大入賞口311Eへのそれ以上の入賞が不可となる。シャッタ315Eが閉位置に配置される場合には、当該シャッタ315Eは所定のインターバル期間が経過するまで開位置への移動が制限される。図71(a)→図71(b)に示すように、インターバル期間中に案内通路500Eに流入した遊技球は、上流側通路部501Eを経由して中間通路部502Eへ向かう。
中間通路部502Eへ到達した遊技球B1は、閉位置に配置されたシャッタ315Eに当たって勢いを弱められた後、第3特定領域SE3を流下する。既に説明したように第3特定領域SE3については減速区間となっており、先行する遊技球B1が当該第3特定領域SE3を通過している間に、後続の遊技球B2についても第3特定領域SE3に到達することとなる(図71(c)参照)。
第3特定領域SE3に遊技球B1,B2が位置している状況下にてシャッタ315Eが閉位置から開位置へ移動すると、支えを失った遊技球B1,B2については下方へと落下する。遊技球B1,B2の落下先には、上記傾斜部522Eが位置しており、それら遊技球B1,B2は傾斜部522Eによって第2通路部312bEの検知センサ317bEへ案内される。
図71(c)→図71(d)に示すように、遊技球B2に後続となる遊技球B3は、上流側通路部501Eの出口部分501aEから飛び出して、第1通路部312aEへと流入する。この遊技球B3については、第1通路部312aEの入口部分に設けられた傾斜部521Eによって第1通路部312aEの検知センサ317aEへ案内されることとなる。遊技球B3については第3特定領域SE3の上方を飛び越えるようにして移動し、上記突条部315aE,511aEとの接触が回避される。これにより、上大入賞口311Eを通過した後は、速やかに検知センサ317aEによって入賞が検知されることとなる。以降は、上流側通路部501Eを通過した遊技球は、第1通路部312aEへと流入し、上大入賞口311Eへの入賞数が上限数に達するまで又は上述した開放期間が経過するまで開位置に維持されることとなる。
以上詳述した構成によれば、シャッタ315Eが閉位置から開位置へ移動することにより、第3特定領域SE3に位置している遊技球が上大入賞口311Eに流入する。これにより、こぼれ球の発生を抑制できる。これは、遊技球の発射操作の継続を促して、遊技進行の円滑化を図る上で好ましい。上記構成においては、零れの発生を抑制する効果がシャッタ315E及び第3特定領域SE3の縦幅に依存することとなる。シャッタ345E及び第3特定領域SE3の縦幅を大きくして零れ球の抑制効果を強化したとしても、図柄表示装置75との共存が可能である。このようにして図柄表示装置75に近い位置に上側可変入賞装置64Eを配設することは、上側可変入賞装置64Eへの注目度の向上を図る上で有利である。
中間通路部502Eにおいて第3特定領域SE3を隔ててシャッタ315Eと対向している右側壁部511Eには、当該第3特定領域SE3を通過する遊技球をシャッタ315E側へ案内する右側突条部315aEが設けられている。第3特定領域SE3を通過する遊技球がシャッタ315E側へ案内される構成とすることにより、水平面に対するシャッタ315Eの傾きを90°に近づけることができる。故に、シャッタ315E(上側可変入賞装置64E)の横幅を極力小さくして、図柄表示装置75の側方の横幅の狭い流路への配置を可能としつつ、零れ球を抑制する効果を好適に発揮させることができる。
中間通路部502Eにおいて上流側通路部501Eの延長上となる部分は、突条部315aE,511aEの非配設領域となっている。このように、上流側通路部501Eの延長上には突条部315aE,511aEを配設しない構成とすることにより、上流側通路部501Eから上大入賞口311Eへの遊技球の円滑な流れがそれら突条部315aE,511aEによって妨げられることを抑制できる。
中間通路部502Eの第3特定領域SE3を経由して上大入賞口311Eに流入した遊技球用の通路である第2通路部312bEと、第3特定領域SE3を経由することなく上大入賞口311Eに流入した遊技球用の通路である第1通路部312aEとを仕切り部520Eによって仕切る構成とすることにより、上流側通路部501Eから勢いよく上大入賞口311Eへ流入した遊技球が先行する遊技球と衝突する等して、先行する遊技球が上大入賞口311Eからはじき出されるといった不都合を生じにくくすることができる。故に、上述したタイムラグの軽減に起因して遊技者が不測の不利益を被ることを抑制できる。
なお、第1通路部312aE及び第2通路部312bEに各々検知センサを設けて個別に遊技球を検知する構成とすることにより、各通路部312aE,312bEを通過する遊技球同士が検知位置の上流側で相互に干渉することを回避できる。これは、上大入賞口311Eの通過→検知のタイムラグが大きくなることを抑制する上で好ましい。
上述の如く複数の検知センサを併用する構成においては、上大入賞口311Eから第1通路部312aEの検知センサ317aE(検知位置)までの流路長を、上大入賞口311Eから第2通路部312bEの検知センサ317bE(検知位置)までの流路長よりも短くすることにより、第1通路部312aEへ遊技球が連続して流入する状況下における遊技球検知の応答性を好適に向上させることができる。
<変形例1>
上記第7の実施の形態においては、高頻度入賞モード対応の特別遊技状態となった場合に上側可変入賞装置64Eを開閉させる構成としたが、低頻度入賞モード対応の特別遊技状態となった場合に上側可変入賞装置64Eを開閉させる構成とすることも可能である。
<変形例2>
上記第7の実施の形態においては、板状をなすシャッタ315Eを右側に下り傾斜となるように僅かに傾けて配置したが、例えば図72の概略図に示すように板状をなすシャッタ315Fを垂直となるように配置してよもい。
<変形例3>
上記第7の実施の形態では、上側可変入賞装置64Eの上大入賞口311Eから延びる球通路312Eを第1通路部312aE及び第2通路部312bEに分岐させる構成としたが、それら第1通路部312aE及び第2通路部312bEを統合して1の通路とすることも可能である(例えば図72の球通路312F参照)。
<変形例4>
上記第7の実施の形態では、案内通路500Eの折り返し部分の外側に上側可変入賞装置64Eを配設したが、案内通路500Eの折り返し部分の内側に上側可変入賞装置を配設することも可能である。すなわち、内側となる右側壁部511Eに代えて開閉式のシャッタを配設することも可能である。
<変形例5>
上記第7の実施の形態では、中間通路部502Eの第3特定領域SE3の長さを当該第3特定領域SE3に位置し得る遊技球の数が、ラウンド終了条件の1つである入賞上限数よりも2以上少なくなるように構成したが、これに限定されるものではない。入賞上限数よりも1少なくとなるように構成してもよいし、第3特定領域SE3に位置し得る遊技球の数と入賞上限数とが同一となるように構成してもよい。なお、入賞上限数を超える遊技球が位置し得る構成とすることを否定するものではない。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施の形態では、高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態においては遊技進行に伴って持ち球が減少する(微減となる)構成とした。これを変更し、第2通常遊技状態においても遊技進行に伴って持ち球が増加する構成とすることも可能である。但し、第2通常遊技状態と第3通常遊技状態との間に後者の方が有利となるような有利度の差を設ける上では、例えば第2通常遊技状態における持ち球の増加速度が第3通常遊技状態における持ち球の増加速度よりも低くなるように抑える構成とすることが好ましい。
(2)上記各実施の形態では、高確率モードへ移行したにも関わらず大当たり結果となることなく時短を終了した場合には、その救済の意味を含めて更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へ移行する構成とした。このような救済機能に鑑みれば、第3通常遊技状態においては少なくとも第1通常遊技状態よりは遊技者に有利になるように構成されていれば足り、例えば第2通常遊技状態と比べると持ち球の減少速度が遅い構成とすることも可能である。なお、上述した変形例(1)に示したように第2通常遊技状態においても持ち球が増加する構成を併用する場合には、第3通常遊技状態における持ち球の増加速度が第2通常遊技状態よりも低くなるように構成してもよい。
(3)上記各実施の形態では、例えば16R確変大当たり結果Bとなった場合には高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態を経ることなく高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態へ移行する構成としたが、これに限定されるものではない。何れの大当たり結果となった場合であっても第3通常遊技状態への移行には第2通常遊技状態を経由する必要がある構成とすることも可能である。
(4)上記各実施の形態では、第3通常遊技状態へ移行するためのハードルとして機能する時短回数、すなわちサポートモードが高頻度サポートモードに維持される遊技回数を大当たり結果の種類によって相違させたが、時短回数を大当たり結果の種類に関係なく一定とすることも可能である。例えば、2R確変大当たり結果、6R確変大当たり結果、16R確変大当たり結果の何れの場合であっても、高頻度サポートモードに維持される遊技回数をN回となるように統一するとよい。なお、このような変更を行う場合には、2R通常大当たり結果や8R通常大当たり結果を経て第4通常遊技状態へ移行する場合に高頻度サポートモードに維持される遊技回数と統一することが好ましい。
(5)上記各実施の形態では、高確率モード対応の通常遊技状態中に大当たり結果となった場合に低確率モード対応の通常遊技状態に移行し得る構成とした。すなわち第3通常遊技状態が大当たり結果を契機として終了し得る構成とした。これに加えて又はこれに代えて、高確率モードへの移行後に実行された遊技回数が所定回数(例えばM回)となった場合に低確率モードへ移行する構成としてもよい。この場合、高確率モードが維持される遊技回数を高頻度サポートモードが維持される遊技回数(時短回数)よりも多くすることにより、第2通常遊技状態を経て回数制限付きの第3通常遊技状態へ移行する構成を実現することができる。
(6)上記各実施の形態では、下作動口62aへの入賞に基づいて確変大当たり結果となった場合に設定される時短回数の範囲及び右作動口63aへの入賞に基づいて確変大当たり結果となった場合に設定される時短回数の範囲が何れも「0」~「100」回となるように構成した上で、時短回数の配分が前者よりも後者の方が少ない側に偏るように差別化することにより下作動口62aに対する右作動口63aの優位性を確保した。第2特別遊技状態にて確変大当たり結果となって再び第2特別遊技状態へ移行した場合に、確変大当たり結果となる前よりも第3通常遊技状態への移行ハードルが低くなる期待、すなわち第3通常遊技状態に移行する上で必要な遊技回数が少なくなる期待を高める上では、右作動口63aへの入賞に基づいて確変大当たり結果となった場合に設定される時短回数の最大値を下作動口62aへの入賞に基づいて確変大当たり結果となった場合に設定される時短回数の最大値よりも少なくなるように構成してもよい。なお、右作動口63aへの入賞に基づいて確変大当たり結果となった場合には、何れも時短回数が「0」、すなわち第3通常遊技状態への移行が確定する構成としてもよい。
また、上記各実施の形態では、第2通常遊技状態にて確変大当たり結果となった場合の一部では時短回数が短縮されない構成としたが、第2通常遊技状態にて確変大当たり結果となった場合の全てにて時短回数が短縮される構成とすることも可能である。例えば、下作動口62aへの入球に基づいて確変大当たり結果となった場合に設定される第1時短回数(例えば50回)が右作動口63aへの入球に基づいて確変大当たり結果となった場合に設定される第2時短回数(例えば30回)よりも多くなるように規定してもよい。なお、第2通常遊技状態にて確変大当たり結果となった時点で残存する時短回数が第2通常遊技状態への復帰時に短縮されたかのように見せる上では、右作動口63aへの入球に基づいて確変大当たり結果となった場合に設定される時短回数を何れも「0」回に設定することも可能である。
(7)上記各実施の形態では、第2通常遊技状態と比べて第3通常遊技状態の方が右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示時間が短くなるように構成することにより、第3通常遊技状態における遊技進行の円滑化を図ったが、これに限定されるものではない。第2通常遊技状態と比べて第3通常遊技状態の方が右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示時間が長くなるように構成したり、第2通常遊技状態と第3通常遊技状態とで右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示時間が同じ長さとなるように構成したりすることも可能である。
(8)第2通常遊技状態にて2R通常大当たり結果となった場合に設定される時短回数及び2R確変大当たり結果となった場合に設定される時短回数はいずれも「50」回である。この場合、特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ復帰した場合及び第4通常遊技状態へ移行(降格)した場合の何れにおいても図柄表示装置75の表示画面75aやスピーカ部29にて遊技状態を示唆する演出等を同様のものとして、遊技者が第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態の何れであるかを識別困難又は不可となるように構成してもよい。このようにして遊技状態を非明示とすれば、時短回数が「0」になった時点で第2通常遊技状態よりも更に有利な第3通常遊技状態に移行(昇格)するか、それとも第2通常遊技状態よりも不利な第1通常遊技状態に移行(降格)するかの分岐が生じることとなる。これにより、遊技状態移行時に設定された時短回数を消化した際の緊張感を好適に高めることができる。
(9)上記各実施の形態では、スルーゲート66への入賞に基づく抽選の結果等が主表示ユニット81のスルーゲート用表示部DSにて表示される構成としたが、これに限定されるものではない。スルーゲート66への入賞に基づく抽選の結果等を図柄表示装置75の表示画面75a等の別の表示部にて表示する構成とすることも可能である。
(10)上記各実施の形態では、上側可変入賞装置64及びスルーゲート66を右ルートにて右側作動入球部63よりも上流側に配設したが、これに限定されるものではない。それら上側可変入賞装置64及びスルーゲート66を右ルートにて右側作動入球部63よりも下流側に配設することも可能である。
(11)上記各実施の形態においては、下作動口用表示部DLにおける絵柄の確定表示時間が右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示時間よりも短くなるように構成したが、これに限定されるものではない。例えば、右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示時間が下作動口用表示部DLにおける絵柄の確定表示時間よりも短くなるように構成してもよし、右作動口用表示部DR及び下作動口用表示部DLにおける絵柄の確定表示時間を揃える構成としてもよい。
また、上記実施の形態では何れの通常遊技状態であっても、下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示時間を変更しない構成としたが、通常遊技状態の種類に応じて下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRの確定表示時間を変更する構成としてもよい。例えば、第1通常遊技状態→第2通常遊技状態→第3通常遊技状態の順に確定表示時間が短くなるように構成してもよい。
(12)上記各実施の形態においては、第2特別遊技状態にて下側可変入賞装置65を開放する構成とし、当該下側可変入賞装置65に向かう流路(右ルート)上に右側作動入球部63を配設したが、これに限定されるものではない。例えば、右側作動入球部63に向かう流路上に下側可変入賞装置65に相当する構成を配設することも可能である。
(13)上記各実施の形態においては、右側作動入球部63のシャッタ331上を転動する遊技球を減速させる減速手段として突条部335a,336aを設けたが、シャッタ331上を通過するのに要する所要時間を稼ぐための具体的構成については任意である。例えば、シャッタ331の上限に凹凸を設けて流路を上下に蛇行させてもよい。
また、突条部335a,336aを上流側通路部322における下流部分(中間通路部323側)に偏倚させて配置したが、突条部335a,336aを上流側通路部322における上流部分や中流部分に配置することも可能である。
(14)上記各実施の形態では、右側作動入球部63と下側可変入賞装置65とを上下にずらして配置し、入球ユニット70における球通路を上下にクランクさせる構成としたが、これら右側作動入球部63と下側可変入賞装置65を一列に並べて配置することも可能である。
(15)上記各実施の形態では、「連絡通路部」としての中間通路部323を途中位置にて分岐させて、当該中間通路部323を通過する遊技球の一部が下側可変入賞装置65に案内されることなく遊技領域PEから排出される構成としたが、中間通路部323に上述した分岐を形成する必要はからならずしもない。
また、中間通路部323を通じて球通路の途中位置から流出した遊技球は、アウト口68を経由することなく遊技領域PEから排出される構成としたが、それら遊技球がアウト口68へ案内される構成としてよい。
(16)上記実施の形態に示した右側作動入球部63については、シャッタ331が前後方向にスライドすることで開状態/閉状態に切り替わる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、シャッタが左右方向又は上下方向にスライド移動することで開状態/閉状態に切り替わる構成としてもよい。なお、シャッタ331をスライド式とする必要は必ずしもなく回動式とすることも可能である。
同様に、下側可変入賞装置65のシャッタ345が前後方向にスライドすることで開状態/閉状態に切り替わる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、シャッタが左右方向又は上下方向にスライド移動することで開状態/閉状態に切り替わる構成としてもよい。なお、シャッタ345をスライド式とする必要は必ずしもなく回動式とすることも可能である。
また、上記各実施の形態に示した上側可変入賞装置64は、シャッタ315が遊技盤60の前面と平行に回動することで開状態/閉状態に切り替わる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、シャッタが遊技盤の前面と交差する方向に回動することで開状態/閉状態に切り替わる構成としてもよい。なお、シャッタ315を回動式とする必要は必ずしもなくスライド式とすることも可能である。
(17)上記各実施の形態では、右側作動入球部63のシャッタ331上を遊技球が通過するのに要する所要時間を、高頻度サポートモードにてシャッタ331が閉状態に維持されるインターバル時間よりも長く、低頻度サポートモードにてシャッタ331が閉状態に維持されるインターバル時間よりも短くしたが、当該所定時間については任意に変更してもよい。
(18)上記各実施の形態においては、上側可変入賞装置64に設けられた有利入球部314への入球によって高確率モードへの移行が確定する構成としたが、有利入球部314を省略し、確変大当たり結果となった場合に高確率モードへの移行が確定する構成とすることも可能である。
(19)上記各実施の形態においては、下作動口62aへの入球に基づく抽選においては特別当たり結果とならない構成としたが、これを変更し、下作動口62aへの入球に基づく抽選においても特別当たり結果となる構成としてもよい。
(20)上記第1の実施の形態では、図柄表示装置75の表示画面75aにて残り時短回数、すなわち第3通常遊技状態移行までの残り遊技回数を表示する構成とした。表示画面75aに表示される残り回数については、必ずしも残り時短回数と一致させる必要はなく、残り時短回数を示唆するものであってもよい。
この場合、例えば時短回数として「100回」、「70回」、「50回」、「30開」、「10回」の何れが設定されているかを当該表示から識別することを困難とすることにより、遊技の興趣を向上させることができる。このような表示を行う場合には、例えば実行された遊技回が「10回」、「30回」、「50回」、「70回」となった場合に、第3通常遊技状態へ移行する可能性がある旨の表示演出を実行することにより第2通常遊技状態中の遊技の単調化を抑制できる。
なお、時短回数が「50回」となる第2通常遊技状態において例えば時短回数に対応する表示として「100回」を表示すれば、実際の時短回数が「10回」、「30回」、「50回」、「70回」、「100回」の何れである可能性も残る。この場合、対応する表示については例えば実行された遊技回が特定数に達した後は1遊技回中に複数減算される数を増やす構成とし、時短消化時には当該表示として「0回」を表示することも可能である。
(21)上記各実施の形態では、第2通常遊技状態と第4通常遊技状態とで保留数が「3」以上の場合の変動表示時間に差を設けたが、これに限定されるものではない。保留数が「3」以上の場合であっても変動表示時間を共通とすることも可能である。
(22)第2通常遊技状態にて大当たり結果となった場合に、残っていた時短回数よりも新たに設定される時短回数の方が少なくなる場合には、その旨を遊技者に報知して第3通常遊技状態が近づいたことを明示する構成とするとよい。
(23)上記各実施の形態では、サポートモード及び抽選モードの組み合わせにより、第1通常遊技状態~第3通常遊技状態の差別化を図ったが、これに限定されるものではない。各通常遊技状態について、第1通常遊技状態 < 第2通常遊技状態 < 第3通常遊技状態の順に遊技者に有利となるような差が確保されるのであれば、具体的構成については任意である。例えば、抽選モードとして低確率モードよりも当選結果となる確率が高く且つ高確率モードよりも当選結果となる確率が低い中確率モードを設け、第1通常遊技状態が低確率モード、第2通常遊技状態が中確率モード、第3通常遊技状態が高確率モードに各々対応するようにして差別化を図ってもよい。この場合であっても、中確率モードへ移行したにも関わらず大当たり結果となることなく基準回数の遊技回を経過した場合に高確率モード対応の第3通常遊技状態へ移行する構成とすることで遊技者の遊技意欲の低下を好適に抑制できる。なお、このような構成とする場合には、上述した有利不利の関係を確保できるのであれば、各通常遊技状態を高頻度サポートモード及び低頻度サポートモードの何れに対応させるかについては任意である。
(24)上記各実施の形態では、下作動口用表示部DLにおける絵柄の確定表示時間を右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示時間よりも短くしたが、これに限定されるものではない。下作動口用表示部DLにおける絵柄の確定表示時間を右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示時間よりも長くすることも可能である。また、下作動口用表示部DLにおける絵柄の確定表示時間を右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示時間と同じ長さにすることも可能である。
(25)上記各実施の形態では、下作動口用表示部DLにおける絵柄の確定表示時間を第1通常遊技状態~第4通常遊技状態にて同一となるように規定したが、これに限定されるものではない。例えば、第1通常遊技状態における確定表示時間 < 第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態における確定表示時間 < 第3通常遊技状態における確定表示時間となるように差を設けてもよい。
また、右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示時間についても第1通常遊技状態~第4通常遊技状態にて統一する必要は必ずしもなく、例えば、第1通常遊技状態における確定表示時間 < 第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態における確定表示時間 < 第3通常遊技状態における確定表示時間となるように差を設けてもよい。
なお、下作動口用表示部DLに係る確定表示時間及び右作動口用表示部DRに係る確定表示時間の両方について上記差を設けてもよいし、一方のみに上記差を設けてもよい。
(26)上記各実施の形態では、下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示時間及び確定表示時間を考慮して第2通常遊技状態中に下作動口62aに係る保留情報が全て消化されるように当該第2通常遊技状態における最小時短回数を規定したが、これに限定されるものではない。右作動口63aに係る1の遊技回中に下作動口62aに係る全ての遊技回(追加分を含まない)を消化できるのであれば、最小時短回数については、下作動口62aに係る保留数の上限よりも1多い数とすることも可能である。
(27)上記各実施の形態では、第2通常遊技状態にて下作動口62aに係る遊技回及び右作動口63aに係る遊技回の何れが実行された場合であっても時短回数が減算される構成としたが、これに限定されるものではない。右作動口63aに係る遊技回が実行された場合にのみ時短回数が減算される構成とすることも可能である。
(28)上記各実施の形態における図31については、特別当たり結果又は外れ結果(詳しくはリーチ表示非対応の完全外れ結果)となる場合の変動表示時間を示したが、例えば第2通常遊技状態~第4通常遊技状態においては大当たり結果となる場合の変動表示時間をそれらと統一することも可能である。
(29)上記各実施の形態では、右作動口用表示部DRに係る遊技回が特別当たり結果であり且つ下作動口用表示部DLに係る遊技回が外れ結果である場合であって、各表示部における絵柄の変動表示が並行して行われる場合には、右作動口用表示部DRにおける絵柄の確定表示が実行されるタイミングにて下作動口用表示部DLにおける絵柄の変動表示が強制的に終了される。このような構成においては、第2通常遊技状態における下作動口用表示部DLの変動表示時間を右作動口用表示部DRの変動表示時間よりも短くする必要は必ずしもない。少なくとも第2通常遊技状態にて設定された時短回数に達して第3通常遊技状態に移行するまでに下作動口用表示部DLに係る保留情報が全て消化されるように構成されているのであれば、下作動口用表示部DLの変動表示時間を右作動口用表示部DRの変動表示時間よりも長くしてもよいし、右作動口用表示部DRの変動表示時間と同じ長さとしてもよい。
(30)上記各実施の形態では、右側作動入球部63に付属の検知センサ391dの有効時間中である場合には当該検知センサ391dからの情報を主制御装置162にて読み込み、有効時間中ではない場合には当該情報を主制御装置162にて読み込まない構成としたが、これに限定されるものではない。有効時間中であるか否かに関係なくセンサの読み込みを行う構成とした上で、有効時間中である場合には入球を検知したことに基づいて特典を付与する一方、有効時間中でない場合には入球を検知した場合であっても特典を付与しない構成としてもよい。
(31)上記各実施の形態では、高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態においてはスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示時間と確定表示時間との和が検知センサ391の有効時間のオーバー分と一致する構成としたが、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示時間と確定表示時間との和が検知センサ391の有効時間のオーバー分よりも長くなるように設定することも可能である。
(32)上記各実施の形態では、第1特別遊技状態にて開放される上側可変入賞装置64によって当該第1特別遊技状態中の右作動口63aへの入球を減らす構成とした。このような機能を強化する上では、スルーゲート66についても、上側可変入賞装置64の下流側に配設するとよい。
(33)上記各実施の形態では、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行する場合には第2通常遊技状態への移行当初に記憶されていた下作動口62aに係る保留情報が全て消化済みとなるように構成したが、これに限定されるものではない。第3特別遊技状態への移行までに下作動口62aに係る保留情報を減らすことができるのであれば、その具体的構成について任意である。
(34)上記各実施の形態では、下作動口62aに係る遊技回と右作動口63aに係る遊技回とを同時進行させる構成としたが、必ずしも各遊技回を同時進行させる必要はない。例えば、保留情報の取得順に実行する遊技回を下作動口62aに係る遊技回/右作動口63aに係る遊技回で切り替える構成としてもよい。また、右作動口63aに係る遊技回が下作動口62aに係る遊技回よりも優先的に実行されるように実行する遊技回を下作動口62aに係る遊技回/右作動口63aに係る遊技回で切り替える構成としてもよい。
(35)上記各実施の形態では、図柄表示装置75の表示画面75aに右作動口用表示部DRに対応した図柄の表示領域として第2変動表示領域ME2及び第3変動表示領域ME3を設けたが、第2変動表示領域ME2に相当する表示領域が設けられた表示装置と、第3変動表示領域ME3に相当する表示領域が設けられた表示装置とを個別に設けてもよい。
また、上記各実施の形態では、第3変動表示領域ME3の連携対象となる変動表示領域を状況に応じて第1変動表示領域ME1(下作動口用表示部DL)/第2変動表示領域ME2(右作動口用表示部DR)に切り替える構成としたが、これに限定されるものではない。第1変動表示領域ME1(下作動口用表示部DL)に連携する変動表示領域と、第2変動表示領域ME2(右作動口用表示部DR)に連携する変動表示領域とを各々設けてもよい。
(36)上記各実施の形態では、カウンタ画像CFの値を遊技進行に伴ってカウントダウン表示する構成としたが、これを変更し、カウンタ画像CFの値を遊技進行に伴ってカウントアップ表示する構成とすることも可能である。このような構成とする場合、例えばカウンタ画像CFの値がどの値となった場合に第3通常遊技状態へ移行するかを、カウンタ画像CFの表示開始時、第2通常遊技状態への移行時、第2通常遊技状態の途中にて教示することが好ましい。
(37)上記各実施の形態では、第2通常遊技状態にてカウンタ画像CFの値を「0」とすることにより当該第2通常遊技状態が終了する旨を教示する構成とした。カウンタ画像CFの値が「0」以外の所定の値とすることで第2通常遊技状態が終了する旨を教示する構成とすることも可能である。例えば、主制御装置162により設定される基準回数が「100」回且つカウンタ画像CFにおける初期表示回数が「100」回であり、カウンタ画像CFの値が1遊技回毎に「1」ずつ減算される場合と、主制御装置162により設定される基準回数が「70」回且つカウンタ画像CFにおける初期表示回数が「100」回であり、カウンタ画像CFの値が1遊技回毎に「1」ずつ減算される場合とが発生する構成とし、前者は第2通常遊技状態が終了する際のカウンタ画像CFの値が「0」、後者は第2通常遊技状態が終了する際のカウンタ画像CFのカウンタ値が「30」となるように構成することも可能である。このような構成では、初期表示回数が「100」回であっても、「0」回になる前(「30」回)に第3通常遊技状態へ移行することがあるため、基準回数消化までの行程が長い場合であって、それに起因した遊技意欲の低下を好適に抑制できる。
(38)上記各実施の形態では、遊技回が開始されるタイミングにてカウンタ画像CFの値を更新する(減算させる)構成としたが、これに限定されるものではない、遊技回にて確定表示へ移行するタイミングにてカウンタ画像CFの値を更新する(減算させる)構成とすることも可能である。
(39)上記各実施の形態では、図柄表示装置75の表示画面75aにて第3通常遊技状態への移行までの残り遊技回数を報知する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、スピーカ部29にて残り遊技回数を示す音声(例えば、「残り30回」等)を出力する構成としてもよいし、複数の発光体からなるランプ部にて発光中の発光体の数によって残り遊技回数を表示する構成としてもよい。
(40)上記各実施の形態では、第1特別遊技状態から第2特別遊技状態へ移行する場合に、当該第1特別遊技状態中(エンディング中)にターゲット画像TF及びカウンタ画像CFの表示を開始する構成としたが、これに限定されるものではない。第2通常遊技状態中(例えば移行タイミング又は移行直後のタイミング)にターゲット画像TF及びカウンタ画像CFの表示を開始する構成とすることも可能である。
(41)上記各実施の形態では、第2通常遊技状態への移行後は、少なくとも他の通常遊技状態への移行が確定するまでターゲット画像TF及び拘束画像LFを継続的に表示する構成としたが、第2通常遊技状態中にターゲット画像TF及び拘束画像LFが非表示となる構成を否定するものではない。例えば、第2通常遊技状態中の一部にて第2通常遊技状態が終了する可能性がある表示演出を行う場合には、当該表示演出中はターゲット画像TFや拘束画像LFを非表示とする構成としてもよい。
(42)上記各実施の形態では、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行する場合に、第3通常遊技状態に対応したターゲット画像TFの表示を継続する構成とし、第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態にてターゲット画像TFを共用としたが、これに限定されるものではない。第3通常遊技状態中に第3通常遊技状態であることを示す画像を別途設けてもよい。
(43)上記各実施の形態では、表示画面75aにてターゲット画像TF(「第2情報」に相当)及びカウンタ画像CF(「第1情報」に相当)を表示する構成としたが、これらの情報を別々の表示装置にて表示する構成とすることも可能である。
(44)上記各実施の形態では、主制御装置162にて保留情報に基づく抽選を行う場合に当該抽選と同時(詳しくは抽選の直後)に主表示部Dにおける作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示及び表示画面75aにおける変動表示領域ME1~ME3における図柄の変動表示を開始する構成としたが、これに限定されるものではない。当該抽選に先立って作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示及び表示画面75aにおける変動表示領域ME1~ME3における図柄の変動表示を開始する構成とすることも可能である。
(45)上記各実施の形態では、第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態については、表示画面75aにおける表示内容から何れの遊技状態であるかを識別困難となるように構成したが、これに限定されるものではなく、第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態を識別容易となるように構成することも可能である。例えば第2通常遊技状態では表示画面75aにおけるターゲット画像として第3通常遊技状態を示すターゲット画像を表示し、第4通常遊技状態では表示画面75aにおけるターゲット画像として第1通常遊技状態を示すターゲット画像を表示する構成とすることも可能である。
なお、第2通常遊技状態にて第1通常遊技状態を示すターゲット画像を表示し、当該第2通常遊技状態の途中や当該第2通常遊技状態の最終遊技回にてターゲット画像を第3通常遊技状態を示すターゲット画像に切り替える構成としてもよい。
(46)第2通常遊技状態にて下作動口62aに係る保留情報が記憶されており且つ右作動口63aに係る保留情報が記憶されていない場合には、下作動口62aに係る遊技回の開始に合わせて第3変動表示領域ME3における図柄の変動表示を開始させてもよい。つまり、下作動口62aに係る保留情報のみが存在している場合には、第3変動表示領域ME3の連携対象を下作動口62aとすることも可能である。このような構成においては、第3変動表示領域ME3にて図柄の変動表示が行われている最中に右作動口63aに係る遊技回が開始することなく下作動口用表示部DLにて絵柄が停止表示される場合には、下作動口62aに係る遊技回の抽選結果に対応した図柄組合せを第3変動表示領域ME3に停止表示させ、第3変動表示領域ME3にて図柄の変動表示が行われている最中に右作動口63aに係る遊技回が開始した場合には、図柄の変動表示を維持したまま(停止表示させることなく)連携対象を右作動口63a側に切り替えて、右作動口用表示部DRにて絵柄が停止表示される際に第3変動表示領域ME3にて変動表示中の図柄を停止表示させる構成とすることも可能である。
(47)上記各実施の形態では、遊技の進行に伴ってターゲット画像TFの大きさを変更する構成としたが、遊技の進行に伴ってターゲット画像TFの表示態様を変更する具体的構成については任意である。例えば、大きさを変更する構成に代えて又は加えてターゲット画像TFの色、明るさ、形状を変更することも可能である。なお、このような構成とする場合であっても、第3通常遊技状態へ近づくことで遊技者の注意を惹きやすい表示態様に変更されることが好ましい。
(48)上記各実施の形態では、第2通常遊技状態中はカウンタ画像CFのカウント値を更新することにより、第3通常遊技状態へ移行するまでの行程(過程、道のり)を示す構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、第3通常遊技状態までの行程、すなわちスタート~ゴールをステータスバーによって表示し、当該ステータスバーに沿って移動可能な矢印等によって現在地(ステータスバーにおける現在位置)を表示する構成としてもよい(マップ表示機能)。
(49)上記各実施の形態では、情報表示領域IEにおけるターゲット画像TFの表示とカウンタ画像CFの表示とを並行して行う構成としたが、ターゲット画像TF及びカウンタ画像CFの何れが一方が表示されている状況下にて他方を非表示とすることも可能である。
(50)上記各実施の形態では、ターゲット画像TFの大きさとカウンタ画像CFの大きさとを同じタイミングにて変更する構成としたが、これらのタイミングをずらす構成とすることも可能である。
(51)第2通常遊技状態にて表示されるターゲット画像TFの表示を第2通常遊技状態→第3通常遊技状態にて継続し、ターゲット画像TFを第3通常遊技状態においても継続的に表示する構成としてもよい。なお、このような構成では、ターゲット画像TFの表示位置を第2通常遊技状態と第3通常遊技状態とで共通とし、且つ第3通常遊技状態では付属の拘束画像LFを非表示とすることが好ましい。
(52)上記第4及び第5の実施の形態では、高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態においては表示画面75aにカウンタ画像CFを表示し、当該カウンタ画像CFのカウンタ値を遊技回の消化に伴って減算表示することにより当該第2通常遊技状態の残り遊技回を示唆した。カウンタ値の減算スピードについて第2通常遊技状態の途中で速くなる場合があり、遊技のリズムを変化させることで、遊技の単調化の抑制に寄与できる。このように減算スピードの変化によって遊技のリズムを変化させる上では、上記構成に代えて又は加えて、第2通常遊技状態の途中でカウンタ値の減算スピードが遅くなる構成とすることも可能である。例えば、実行された遊技回が所定回数に達した後の減算レベルが、所定回数に達するまでの減算レベルよりも低くなるように構成するとよい。
(53)上記第4及び第5の実施の形態では、設定されている減算レベルに関係なくカウンタ画像CFの表示態様を同一としたが、減算レベルの切り替えに応じてカウンタ画像CFの表示態様を変化させてもよい。例えば、減算レベル1の場合にはカウンタ画像CFの色を白、減算レベル2の場合にはカウンタ画像CFの色を青、減算レベル3の場合にはカウンタ画像CFの色を緑、減算レベル4の場合にはカウンタ画像CFの色が赤となるようにカウンタ画像CFの色を変化させてもよい。なお、カウンタ画像CFの表示態様の変化を実現するための具体的構成は任意であり、例えばカウンタ画像CFの明るさを変化させてもよいし、カウンタ画像CFにエフェクト表示が付随する構成とした上で当該エフェクトの色等を変化させてもよい。
(54)上記第4及び第5の実施の形態に示したカウンタ画像CFの表示態様(例えば色や明るさ)を、減算レベルに応じて切り替える構成とすることも可能である。例えば、減算レベルがLV1の場合には白、LV2の場合には青、LV4の場合には緑、LV5の場合には赤となるようにカウンタ画像CFの色を切り替える構成とするとよい。カウント値の減算レベルを切り替えることで減算速度を変化させる構成においては、カウント値の表示領域が小さくなることで当該変化が見逃されやすくなる。そこで、本変形例に示すように減算レベルに応じてカウント値の表示態様を切り替える構成とすれば、表示領域を無暗に大きくすることなく減算レベルが変化したことが見逃される機会を減らすことができる。
(55)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更には、取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
以下の特徴A群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.所定の取得条件(作動口62aへの入球)が成立した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
表示部(例えば作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記上限設定手段により前記上限として第1上限が設定されている場合に、前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記第1上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させ、前記上限設定手段により前記上限として前記第1上限よりも多い第2上限が設定されている場合に、前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記第2上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、第1通常遊技状態から特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が上限に達することで更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。上記上限として第1上限及び第2上限を含み、第1上限が設定された場合と第2上限が設定された場合とで第3通常遊技状態への移行ハードルに差が生じる。つまり、第3通常遊技状態へ移行しやすい第2通常遊技状態と、第3通常遊技状態へ移行しにくい第2通常遊技状態とが発生することとなる。このようにして第2通常遊技状態の多様化を図り、第3通常遊技状態への移行ハードルを複数設けることにより、通常遊技状態における遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度の向上に寄与できる。
なお、本特徴に示す構成を「遊技領域が形成されている遊技盤と、前記遊技領域に設けられた始動入球部への入球が発生した場合に特別情報を取得する特別情報取得手段と、前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段と、表示部を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段と、前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段と、前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段とを備え、前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態とが設けられており、遊技の状況に応じて、遊技状態を前記第1通常遊技状態、前記第2通常遊技状態及び前記第3通常遊技状態に切り替える手段を備えていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴A2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
表示部(例えば作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記上限設定手段により前記上限として第1上限が設定されている場合に、前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記第1上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させ、前記上限設定手段により前記上限として前記第1上限よりも多い第2上限が設定されている場合に、前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記第2上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、第1通常遊技状態から特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が上限に達することで更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。上記上限として第1上限及び第2上限を含み、第1上限が設定された場合と第2上限が設定された場合とで第3通常遊技状態への移行ハードルに差が生じる。つまり、第3通常遊技状態へ移行しやすい第2通常遊技状態と、第3通常遊技状態へ移行しにくい第2通常遊技状態とが発生することとなる。このようにして第2通常遊技状態の多様化を図り、第3通常遊技状態への移行ハードルを複数設けることにより、通常遊技状態における遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特徴A3.前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開状態と、入球が不可となる閉状態とに切替可能な可変入球部(上側可変入賞装置64)と、
前記特別遊技状態となっている場合に前記可変入球部を前記閉状態及び前記開状態に切り替える開閉制御手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)と
を備え、
前記開閉制御手段は、前記特別遊技状態を経て前記第2上限に対応した前記第2通常遊技状態に移行する場合に当該特別遊技状態における前記可変入球部の開閉態様を所定態様とし、前記特別遊技状態を経て前記第1上限に対応した前記第2通常遊技状態に移行する場合に当該特別遊技状態における前記可変入球部の開閉態様を前記所定態様とする手段を有していることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A1等に示したように、第3通常遊技状態への移行ハードルに差を設ける構成によれば、遊技の単調化を好適に抑制できる。しかしながら、仮に第2通常遊技状態への移行前に特別遊技状態における可変入球部の開閉態様(挙動)等から当該ハードルを特定可能となっては、第2通常遊技状態における遊技への注目度が低下すると懸念される。この点、本特徴に示すように、第1上限及び第2上限の何れが設定される場合であっても可変入球部の開閉態様を同一とすることにより、可変入球部の開閉態様から上限が事前に特定されるといった不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴A4.前記第2通常遊技状態は、前記判定手段により前記判定が行われる場合に前記第1通常遊技状態よりも前記所定の判定情報に対応する判定結果になりやすい遊技状態(高確率モード対応の通常遊技状態)であることを特徴とする特徴A2又は特徴A3に記載の遊技機。
有利度の過度の偏りを抑えつつ遊技のメリハリを強化する上では、設定される上限をある程度高くして上限到達確率を抑えることが好ましい。しかしながら、その反面、上限が大きくなりすぎると、上限到達までの遊技が間延びしたり実質的に到達が不可能であるとの印象が強くなったりすることにより、遊技の多様化によって遊技の興趣向上を図るという効果が上手く発揮されなくなると懸念される。この点、本特徴に示すように、所定の判定情報に対応する結果になりやすい遊技状態(高確率モード)となるように設定すれば、上限を低くしても上限到達が頻発することを抑制できるため、上記各種不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴A5.前記第2通常遊技状態は、前記第1通常遊技状態よりも前記始動入球部への入球が容易となる遊技状態であることを特徴とする特徴A2乃至特徴A4のいずれか1つに記載の遊技機。
第3通常遊技状態への移行(昇格)にはある程度の緊張感を伴うところ、このような緊張感が過度に長く続くことは遊技者の疲労を増大させる要因になる。そこで、第2通常遊技状態では始動入球部への入球に基づいて実行される遊技回数に上限を設定する構成にて、当該第2通常遊技状態では始動入球部への入球が容易となる構成とすることにより、遊技を速やかに進行させることができる。これにより、遊技への注目度の向上を図りつつそれに起因した上記疲労を緩和させることができる。
特徴A6.前記第2通常遊技状態は、前記第1通常遊技状態よりも遊技回毎の前記絵柄の可変表示期間(変動表示時間)が短くなるように構成された遊技状態であることを特徴とする特徴A2乃至特徴A5のいずれか1つに記載の遊技機。
第3通常遊技状態への移行(昇格)にはある程度の緊張感を伴うところ、このような緊張感が過度に長く続くことは遊技者の疲労を増大させる要因になる。そこで、第2通常遊技状態では始動入球部への入球に基づいて実行される遊技回に上限を設定する構成にて、当該第2通常遊技状態では第1通常遊技状態よりも絵柄の可変表示期間が短縮される構成とすることにより、遊技を速やかに進行させることができる。これにより、遊技への注目度の向上を図りつつそれに起因した上記疲労を緩和させることができる。
特に、特徴A5との組み合わせにおいては、始動入球部への入球頻度が高くなることに併せて可変表示期間が短縮される構成とすることで、上限到達を期待して行われる第2通常遊技状態での遊技を円滑に進行させることができる。これにより、上記疲労緩和の効果を一層好適に発揮させることができる。
特徴A7.前記通常遊技状態として、前記第1通常遊技状態よりも遊技者に有利であり、且つ前記第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態よりも遊技者に不利な第4通常遊技状態(低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第4通常遊技状態)が設けられており、
前記特別遊技状態を経て前記第4通常遊技状態へ移行させる第4通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて通常大当たり結果を契機として第4通常遊技状態へ移行させる機能)と、
前記第4通常遊技状態における遊技回数が規定回数(例えば50回)に達した場合に、前記第1通常遊技状態へ移行させる第1通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて高頻度サポートモード終了後に第1通常遊技状態へ移行させる機能)と
を備え、
前記上限設定手段は、前記第1上限及び前記第2上限の少なくとも一方が前記規定回数よりも少なくなるように構成されていることを特徴とする特徴A2乃至特徴A6のいずれか1つに記載の遊技機。
第4通常遊技状態にて特別遊技状態への移行抽選に当選することなく規定回数に達する経験をした遊技者に対して、第2通常遊技状態となった場合に上限到達が現実的なものであるとの印象を与えることができる。このような構成とすれば、第2通常遊技状態移行時の遊技への注目度の向上が期待できる。
特徴A8.前記通常遊技状態として、前記第1通常遊技状態よりも遊技者に有利であり、且つ前記第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態よりも遊技者に不利な第4通常遊技状態(低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第4通常遊技状態)が設けられており、
前記所定の判定情報として、第1判定情報(確変大当たり結果に対応する情報)及び第2判定情報(通常大当たり結果に対応する情報)を含み、
前記第2通常遊技状態にて前記判定手段による判定結果が前記第1判定情報に対応した判定結果となった場合に、遊技状態を前記特別遊技状態を経て前記第2通常遊技状態に移行させる手段と、
前記第2通常遊技状態にて前記判定手段による判定結果が前記第2判定情報に対応した判定結果となった場合に、遊技状態を前記特別遊技状態を経て前記第4通常遊技状態に移行させる手段と
を備えていることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第2通常遊技状態中に当選結果となった場合には特別遊技状態へと移行する。特別遊技状態終了後は第2通常遊技状態へ復帰する場合と、第4通常遊技状態へ移行する(降格となる)場合との分岐が生じることとなる。これにより、遊技の単調化を好適に抑制できる。
特徴A9.前記上限設定手段は、当該上限設定手段が設定した上限に到達する前に前記判定手段による判定結果が前記第1判定情報に対応した判定結果となった場合であって前記特別遊技状態を経て前記第2通常遊技状態となる場合に、前記第2通常遊技状態における上限を再設定する手段を有していることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、第2通常遊技状態にて上限を目指して遊技を進めている最中に所定の判定情報に対応した判定結果になった場合であっても、再び第2通常遊技状態へ復帰する可能性がある。第2通常遊技状態へ復帰した場合には、上限が新たに設定されることにより、第3通常遊技状態への移行へ再チャレンジすることができる。故に、特別遊技状態への移行に起因した遊技意欲の低下を好適に抑制できる。
特徴A10.前記第1上限と前記第2上限との差は、前記第1上限よりも小さいことを特徴とする特徴A2乃至特徴A9のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第1上限に対応した遊技回に到達した場合に第3通常遊技状態へ移行しなかった場合であっても、そこから第2上限に対応した遊技回に到達するまでのハードルが低くなることで、第2上限到達への期待感が低下することを抑制できる。これにより、複数のハードルを用いる場合であっても、第1のハードルが不発であった場合に遊技意欲が低下することを好適に抑制できる。
特徴A11.前記上限設定手段により前記上限として前記第2上限が設定されている場合に、前記第1上限に対応する遊技回及び前記第2上限に対応する遊技回にて所定の報知を行う手段を備えていることを特徴とする特徴A2乃至特徴A9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A2等に示したように、第3通常遊技状態へ移行するためのハードルを複数設けている場合には、例えば第1上限に達していない場合であっても当該第1上限にて第3通常遊技状態へ移行する可能性があることを示唆することにより、遊技への注目度を向上させることができる。
特徴A12.所定の取得条件(作動口62aへの入球)が成立した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
表示部(例えば作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低頻度サポートモード且つ低確率モード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高頻度サポートモード且つ高確率モード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(低頻度サポートモード且つ高確率モード対応の第3通常遊技状態)とを有し、
前記特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記上限が複数設けられており、前記上限設定手段はそれら複数の上限の何れかを前記第2通常遊技状態における遊技回数の上限として設定するように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴A12によれば、第1通常遊技状態から特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が上限に達することで更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。上記上限は複数設けられており、それら上限の何れが設定されるかによって第3通常遊技状態への移行ハードルに差が生じる。つまり、第3通常遊技状態へ移行しやすい第2通常遊技状態と、第3通常遊技状態へ移行しにくい第2通常遊技状態とが発生することとなる。このようにして第2通常遊技状態の多様化を図り、第3通常遊技状態への移行ハードルを複数設けることにより、通常遊技状態における遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度の向上に寄与できる。
なお、特徴A3~特徴A11に示した各技術的思想を特徴A12に適用することも可能である。
<特徴B群>
以下の特徴B群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴B1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
表示部(例えば作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記第1通常遊技状態から前記第2通常遊技状態へ移行する場合に、前記第3通常遊技状態への移行条件を設定する移行条件設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)を備え、
前記移行条件設定手段は、前記第2通常遊技状態にて、前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり前記特別遊技状態を経て当該第2通常遊技状態となる場合に、前記第3通常遊技状態への移行条件を緩和させる緩和手段(右作動口63aに係る大当たり結果となった場合に設定される時短回数が下作動口62aに係る大当たり結果となった場合に設定される時短回数よりも優遇されている構成)を有していることを特徴とする遊技機。
本特徴に示すように、第1通常遊技状態→第2通常遊技状態→第3通常遊技状態に移行することで有利度が上昇する構成とすることで、遊技の単調化を抑制できる。ここで、第2通常遊技状態から最も有利な第3通常遊技状態に移行するための移行条件ついては、第2通常遊技状態にて所定の判定情報に対応した判定結果(以下、当選結果という)となり特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ復帰した場合に緩和されることがある。このように第2通常遊技状態がループした場合に第3通常遊技状態へのハードルが引き下げられる構成とすれば複数の通常遊技状態を併用して遊技の単調化を抑制する効果を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に示す構成を「遊技領域が形成されている遊技盤と、前記遊技領域に設けられた始動入球部への入球が発生した場合に特別情報を取得する特別情報取得手段と、前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段と、表示部を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段と、前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段と、前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段とを備え、前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態とが設けられており、遊技の状況に応じて、遊技状態を前記第1通常遊技状態、前記第2通常遊技状態及び前記第3通常遊技状態に切り替える手段を備えていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴B2.前記移行条件設定手段は、前記第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態への前記移行条件として、前記第2通常遊技状態にて実行される遊技回の上限を設定するものであり、
前記緩和手段は、前記第1通常遊技状態から前記第2通常遊技状態に移行する場合に設定される前記上限よりも、前記第2通常遊技状態から前記特別遊技状態を経由して当該第2通常遊技状態となる場合に設定される上限の方が低くなるようにする手段であることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
本特徴に示すように第2通常遊技状態にて実行された遊技回が上限に達した場合に第3通常遊技状態へ移行する構成においては、この上限に到達できるか否かが遊技を有利に進める上で重要となる。ここで、本特徴に示す構成では、第2通常遊技状態にて当選結果となり特別遊技状態から第2通常遊技状態へ復帰する場合に上記上限が引き下げられる場合があり、このような事象が発生することで第3通常遊技状態移行への期待感を高めることができる。
特徴B3.前記所定の判定情報として、第1判定情報(確変大当たり結果に対応する情報)及び第2判定情報(通常大当たり結果に対応する情報)を含み、
前記第2通常遊技状態中に前記判定手段による判定結果が前記第1判定情報に対応した判定結果となった場合に、前記特別遊技状態を経て当該第2通常遊技状態へ移行させる手段と、
前記第2通常遊技状態中に前記判定手段による判定結果が前記第2判定情報に対応した判定結果となった場合に、前記特別遊技状態を経て前記第1通常遊技状態へ移行させる手段と
を備えていることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
本特徴に示すように、当選結果となることが第2通常遊技状態から第1通常遊技状態への移行(降格)の契機となっている遊技機においては、第2通常遊技状態にて当選結果とならないことに期待して遊技が行われる。ここで、当選結果となった場合には、第1通常遊技状態へ降格し得る一方で、第2通常遊技状態へ復帰し且つ第3通常遊技状態への移行条件が緩和される場合がある。このような構成とすることで、第2通常遊技状態にて当選結果となった場合に遊技者の遊技意欲が急速に低下することを抑制できる。
特徴B4.前記移行条件設定手段は、前記第2通常遊技状態にて前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり前記特別遊技状態を経て当該第2通常遊技状態となる場合に、前記移行条件設定手段により設定された移行条件よりも成立が困難な移行条件を設定する手段を備えていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B3のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、第2通常遊技状態にて当選結果となった場合には、必ずしも第3通常遊技状態へのハードルが引き下げられるだけでなく、引き上げられる場合を設けることにより、遊技に緊張感を付与することができる。
特徴B5.前記第2通常遊技状態にて前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応した判定結果となり前記特別遊技状態を経て当該第2通常遊技状態となる場合に、前記緩和手段によって前記移行条件が緩和される確率は、前記移行条件設定手段により事前に設定された移行条件よりも成立が困難な移行条件が設定される確率よりも高くなるように構成されていることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B1に示したように、第1通常遊技状態→第2通常遊技状態→第3通常遊技状態の順にステップアップする構成にて、第2通常遊技状態へ移行したにも関わらず当選結果となることで第3通常遊技状態への移行が遠ざかるといった事象が多発した場合には、第2通常遊技状態における遊技が間延びしたような印象となりやすい。これは、遊技への注目度の向上を図る上で妨げになり得る。ここで、本特徴に示すように第2通常遊技状態中に当選結果となった場合にはハードル引き下げの割合いがハードル引き上げの割合いよりも高くすることにより、複数の通常遊技状態を併用しつつ、遊技状態のステップアップを軽快なものとすることができる。
特徴B6.前記始動入球部として、前記遊技領域における第1流路(左ルート)に配設された第1始動入球部(下作動口62a)と、前記第1流路とは異なる第2流路(右ルート)に配設された第2始動入球部(右作動口63a)とを有し、
前記移行条件として、第1移行条件(例えば時短回数「50」回)と当該第1移行条件よりも成立が容易な第2移行条件(例えば時短回数「30」,「10」,「0」回)とが設けられており、
前記緩和手段は、前記第2始動入球部への入球に対応する特別情報にて前記所定の判定情報に対応する判定結果となった場合には、前記第1始動入球部への入球に対応する特別情報にて前記所定の判定情報に対応する判定結果となった場合よりも前記移行条件として第2移行条件を設定をする割合いが高くなるように構成されており、
前記第1通常遊技状態では前記第2流路よりも前記第1流路へ遊技球を発射した方が前記判定手段による判定機会が多くなり、前記第2通常遊技状態では前記第1流路よりも前記第2流路へ遊技球を発射した方が前記判定手段による判定機会が多くなるように構成されていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B6によれば、第1通常遊技状態にて第1流路に遊技球が発射されている場合には第1始動入球部への入球に基づいて特別遊技状態への移行抽選が実行される。この抽選にて当選結果となり第2通常遊技状態へ移行する場合には、相対的に成立が困難な第1移行条件が設定されやすい。これに対して、第2通常遊技状態への移行後は、第2流路に遊技球が発射されることで遊技球の主たる入球先が第2始動入球部となる。第2始動入球部への入球に基づいて特別遊技状態への移行抽選が実行され、当選結果となり、特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ復帰する場合には、移行条件として相対的に成立が容易な第2移行条件が設定されやすくなっている。このような構成とすれば、遊技機における既存の構成を利用することで構成の複雑化等を回避しつつ特徴B1に示した技術的思想を好適に具現化できる。
特徴B7.前記第2移行条件が複数設けられており、
前記緩和手段は、前記第2始動入球部への入球に対応する特別情報にて前記所定の判定情報に対応する判定結果となった場合に前記移行条件として複数の前記第2移行条件のうち成立が最も容易な移行条件が設定される確率が、他の移行条件が設定される確率よりも高くなるように構成されていることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、最初に第2通常遊技状態に移行した際に設定された移行条件よりも第2通常遊技状態をループした際に設定される移行条件の方が成立容易となる機会が増える。これにより、特徴B1に示した緩和機能を好適に発揮させることができる。
特徴B8.前記移行条件設定手段によって設定された移行条件に対応する移行条件対応情報を表示する対応情報表示手段を備えていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B1等に示したように移行条件が緩和され得る構成においては、移行条件に対応した移行条件対応情報を表示することにより、遊技への注目度の向上に寄与できる。
なお、特徴B1~特徴B8に示した各技術的思想を上記特徴A群に適用してもよい。
<特徴C群>
以下の特徴C群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴C1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
表示部(例えば作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と、
前記始動入球部へ遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び当該受入状態よりも遊技球の入球が困難な非受入状態(閉状態)に切り替える切替手段(電動役物71)と、
前記切替手段を制御する切替制御手段(主制御装置162のMPU602にて電役サポート用処理を実行する機能)と
を備え、
前記切替制御手段による前記切替手段の切替制御モードとして、第1切替モード(低頻度サポートモード)と、当該第1切替モードよりも前記非受入状態である期間が短い第2切替モード(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記判定手段により前記判定を行う判定モードとして、前記所定の判定情報に対応した判定結果となる確率が相対的に高い高確率モードと前記所定の判定情報に対応した判定結果となる確率が相対的に低い低確率モードとが設けられており、
前記通常遊技状態として、前記第1切替モード且つ前記低確率モードに対応した第1通常遊技状態と、前記第2切替モード且つ前記高確率モードに対応した第2通常遊技状態と、前記第1切替モード且つ前記高確率モードに対応した第3通常遊技状態とが設けられており、
前記第2通常遊技状態は、前記第1通常遊技状態よりも遊技者に有利且つ前記第3通常遊技状態よりも遊技者に不利となるように構成されており、
前記第1通常遊技状態にて前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となった場合に、当該第1通常遊技状態から前記特別遊技状態を経て前記第2通常遊技状態へ移行させる第1移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)と、
前記第1通常遊技状態から前記第2通常遊技状態に移行する場合に、基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態へ移行させる第2移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態にて当選結果となることなく遊技回数が基準回数に達した場合には、基準回数到達を契機として高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態へ移行する。第3通常遊技状態では第2通常遊技状態よりも遊技者に有利となるように構成されている。つまり、高確率モード(有利側の遊技状態)となったにも関わらず、その恩恵を得られなかった場合には、第3通常遊技状態への格上げによって遊技を更に有利に進めることが可能となる。このような構成として遊技者の救済を図ることにより、遊技意欲の低下を抑制できる。
本特徴に示す第3通常遊技状態については、第1切替モード且つ高確率モードに対応しており、切替制御モード及び判定モードの組み合わせの違いによって第2通常遊技状態との差別化が図られている。このような構成とすれば、遊技に係る構成が過度に複雑になることを抑制しつつ遊技を多様化することができ、遊技への注目度を好適に向上させることができる。
特徴C2.前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な特別入球部(下側可変入賞装置65)を備え、当該特別入球部は前記始動入球部よりも遊技者に有利となるように構成されており、
前記始動入球部は前記遊技領域にて前記特別入球部へと続く所定の流路(右ルート)上に配設されており、当該始動入球部が前記受入状態となることにより前記所定の流路を経由した前記特別入球部への流下が制限される構成となっており、
前記第3通常遊技状態では、前記第2通常遊技状態と比べて前記所定の流路へ発射された遊技球が前記始動入球部へ入球する機会が減る一方、前記特別入球部へ入球する機会が増えるように構成されていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、第2通常遊技状態では始動入球部よりも有利度が高く設定された特別入球部への入球が当該始動入球部によって規制され、第3通常遊技状態へ移行することで当該規制が緩和されることとなる。このようにして、特別入球部への入球機会が増えることで第2通常遊技状態に対する第3通常遊技状態の優位性を確保できる。
特徴C3.前記所定の判定情報として、第1情報(大当たり結果に対応する情報)及び第2情報(特別当たり結果に対応する情報)が設けられており、
前記第2移行手段は、前記第2通常遊技状態にて前記第1情報に対応する判定結果となることなく実行された遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態へ移行させる構成となっており、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態と当該受入状態よりも入球が困難な非受入状態とに切替可能な特別入球部(下側可変入賞装置65)と、
前記判定手段による判定結果が前記第2情報に対応する判定結果となった場合に、前記特別入球部を前記受入状態に切り替える入球制御手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)と、
前記始動入球部への入球に基づいて第1所定数の遊技球を払い出し、前記特別入球部への入球に基づいて前記第1所定数よりも多い第2所定数の遊技球を払い出す払出手段(払出装置222)と
を備え、
前記始動入球部は前記遊技領域にて前記特別入球部へと続く所定の流路(右ルート)上に配設されており、当該始動入球部が前記受入状態となることにより前記所定の流路を経由した前記特別入球部への流下が制限される構成となっており、
前記第3通常遊技状態では、前記第2通常遊技状態と比べて、前記所定の流路へ向けて発射された遊技球について前記特別入球部へ入球する遊技球の割合が増える構成となっていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C3によれば、第2通常遊技状態では始動入球部よりも有利度が高く設定された特別入球部への入球が当該始動入球部によって規制され、第3通常遊技状態へ移行することで当該規制が緩和されることとなる。このようにして、特別入球部への入球機会が増えることで第2通常遊技状態に対する第3通常遊技状態の優位性を確保できる。
特徴C4.前記判定手段による判定結果が前記第2情報に対応する判定結果となって移行した特別遊技状態においては、前記切替制御モードを当該特別遊技状態移行前の切替制御モードに維持する手段を備えていることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第2通常遊技状態中に第2情報に対応する判定結果となった場合と第3通常遊技状態中に第2情報に対応する判定結果となった場合とで、入球頻度の差を大きくすることができる。これは、特徴C2等に示したように特別入球部の優位性を強調する上で好ましい。
特徴C5.前記基準回数設定手段は、第1設定手段であり、
前記基準回数に到達する前に前記判定手段による判定結果が前記第1情報に対応する判定結果となり、前記特別遊技状態を経て前記第2通常遊技状態となる場合に、基準回数(時短回数)を新たに設定する第2設定手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態から第1特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行する際に時短回数を再設定する機能)を備えていることを特徴とする特徴C3又は特徴C4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、救済機能が発動する前に当選結果となり特別遊技状態を経て第2通常遊技状態に復帰する場合には、基準回数が再設定される。これにより、例えば特徴C1に示した救済機能が過剰になることを抑制できる。
特徴C6.前記基準回数設定手段は、第1設定手段であり、
前記第3通常遊技状態にて前記判定手段による判定結果が前記第1情報に対応する判定結果となった場合に前記特別遊技状態を経て前記第2通常遊技状態に移行させる第3移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)と、
前記第3移行手段により前記第2通常遊技状態に移行する場合に、前記基準回数を新たに設定する第3設定手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態から第2通常遊技状態へ移行する際に時短回数を再設定する機能)と
を備えていることを特徴とする特徴C3乃至特徴C5のいずれか1つに記載の遊技機。
救済中に当選結果となった場合に第2通常遊技状態へ移行し、第3通常遊技状態への復帰の道を残すことにより、第3通常遊技状態終了に伴って遊技者の遊技意欲が急速に低下することを抑制できる。
特徴C7.前記第3設定手段は、前記第1設定手段により設定される基準回数よりも少なくなるようして基準回数を設定する手段を有いていることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
第3通常遊技状態→第2通常遊技状態となった場合には、基準回数が比較的少なくなるように優遇されることにより、遊技状態の降格が遊技者の遊技意欲を低下させる要因になることを抑制できる。
特徴C8.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
表示部(例えば作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と、
前記始動入球部へ遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び当該受入状態よりも遊技球の入球が困難な非受入状態(閉状態)に切り替える切替手段(電動役物71)と、
前記切替手段を制御する切替制御手段(主制御装置162のMPU602にて電役サポート用処理を実行する機能)と
を備え、
前記切替制御手段による前記切替手段の切替制御モードとして、第1切替モード(低頻度サポートモード)及び当該第1切替モードよりも前記非受入状態である期間が短い第2切替モード(高頻度サポートモード)が設けられており、
前記判定手段により前記判定を行う判定モードとして、前記所定の判定情報に対応した判定結果となる確率が相対的に高い高確率モードと前記所定の判定情報に対応した判定結果となる確率が相対的に低い低確率モードとが設けられており、
前記第1切替モード且つ前記低確率モードに対応した第1通常遊技状態にて前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となった場合に、前記第2切替モード且つ前記高確率モードに対応した第2通常遊技状態に移行させる第1移行手段(主制御装置162のMPU602にて第1通常遊技状態から第2通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)と、
前記第1移行手段により前記第1通常遊技状態から前記第2通常遊技状態に移行させる場合に、基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて前記所定の判定情報に対応した判定結果となることなく実行された遊技回数が前記基準回数に達した場合に、前記切替制御モードを前記第2切替モードから前記第1切替モードに切り替える一方で前記判定モードを前記高確率定モードに維持することにより当該第2通常遊技状態から前記第1切替モード且つ前記高確率モードに対応した第3通常遊技状態に移行させる第2移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)と
を備え、
前記第2通常遊技状態は、前記第1通常遊技状態よりも遊技者に有利且つ前記第3通常遊技状態よりも遊技者に不利となるように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴C8によれば、高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態にて当選結果となることなく遊技回数が基準回数に達した場合には、基準回数到達を契機として高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態へ移行する。第3通常遊技状態では第2通常遊技状態よりも遊技者に有利となるように構成されている。つまり、高確率モード(有利側の遊技状態)となったにも関わらず、その恩恵を得られなかった場合には、第3通常遊技状態への格上げによって遊技を更に有利に進めることが可能となる。このような構成として遊技者の救済を図ることにより、遊技意欲の低下を抑制できる。
本特徴に示す第3通常遊技状態については、第1切替モード且つ高確率モードに対応しており、切替制御モード及び判定モードの組み合わせの違いによって第2通常遊技状態との差別化が図られている。このような構成とすれば、遊技に係る構成が過度に複雑になることを抑制しつつ遊技を多様化することができ、遊技への注目度を好適に向上させることができる。
なお、特徴C1~特徴C8に示した各技術的思想を上記特徴A群~B群に適用してもよい。
<特徴D群>
以下の特徴D群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴D1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
表示部(例えば作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記始動入球部は、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態及び当該受入状態よりも入球が困難な非受入状態に切替可能となっており、
前記切替手段を制御する切替制御手段(主制御装置162のMPU602にて電役サポート用処理を実行する機能)を備え、
前記切替制御手段による切替制御モードとして、第1切替モード(低頻度サポートモード)と、当該第1切替モードよりも前記非受入状態である期間が短い第2切替モード(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記通常遊技状態として、前記第1切替モード対応の第1種通常遊技状態と、前記第2切替モード対応の第2種通常遊技状態とが設けられており、
前記第2種通常遊技状態へ移行する場合に、当該第2種通常遊技状態が継続される遊技回数として基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2種通常遊技状態から当該第2種通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態へ移行させることが可能な第1移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行処理を実行する機能)と、
前記第2種通常遊技状態から当該第2種通常遊技状態よりも遊技者に不利な遊技状態へ移行させることが可能な第2移行手段(主制御装置162のMPU602にて第1通常遊技状態への移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記第2種通常遊技状態にて実行された遊技回数が前記基準回数に達した場合に前記第1移行手段及び前記第2移行手段の何れかによって遊技状態を移行させる構成となっていることを特徴とする遊技機。
第2種通常遊技状態においては始動入球部への入球が容易となり、遊技が円滑に進行することとなる。この第2種通常遊技状態にて実行された遊技回数が基準回数に達した場合には、第2種通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態又は遊技者に不利な遊技状態へ移行することとなる。このようにして遊技の多様化を図ることにより、遊技が単調化を抑制して遊技への注目度向上に寄与できる。
特徴D2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
表示部(例えば作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の通常遊技状態)と、前記第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の通常遊技状態)と、前記第2通常遊技状態よりも遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の通常遊技状態)と、前記第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第4通常遊技状態(低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第4通常遊技状態)とが設けられており、
前記第2通常遊技状態へ移行する場合に、当該第2通常遊技状態が継続される遊技回数として基準回数(時短回数)を設定する第1設定手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行に応じて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が前記基準回数に達した場合に前記第3通常遊技状態へ移行させる第1移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行処理を実行する機能)と、
前記第4通常遊技状態へ移行する場合に、当該第4通常遊技状態が継続される遊技回数として前記基準回数を設定する第2設定手段(主制御装置162のMPU602にて第4通常遊技状態への移行に応じて時短回数を設定する機能)と、
前記第4通常遊技状態にて実行された遊技回数が前記基準回数に達した場合に前記第1通常遊技状態へ移行させる第2移行手段(主制御装置162のMPU602にて第1通常遊技状態への移行処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が基準回数に達した場合には当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へ移行(昇格)する。これに対して、第4通常遊技状態にて実行された遊技回数が基準回数に達した場合には第1通常遊技状態へ移行(降格)する。第2通常遊技状態では基準回数到達を期待しながら遊技が行われることとなり、第4通常遊技状態では基準回数到達の回避を期待しながら遊技が行われることとなる。このように、同じ基準回数が設定されたとしても遊技状態によって基準回数到達後の遊技状態が有利側/不利側に分かれる構成とすることにより、遊技の単調化を抑制して遊技への注目度向上に寄与できる。
なお、本特徴に示す構成を「遊技領域が形成されている遊技盤と、前記遊技領域に設けられた始動入球部への入球が発生した場合に特別情報を取得する特別情報取得手段と、前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段と、表示部を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段と、前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段と、前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段とを備え、前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態とが設けられており、遊技の状況に応じて、遊技状態を前記第1通常遊技状態、前記第2通常遊技状態及び前記第3通常遊技状態に切り替える手段を備えていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴D3.前記始動入球部は、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態及び当該受入状態よりも入球が困難な非受入状態に切替可能となっており、
前記始動入球部を前記受入状態及び前記非受入状態に切り替える切替制御手段(主制御装置162のMPU602にて電役サポート用処理を実行する機能)を備え、
前記切替制御手段による切替制御モードとして、第1切替モード(低頻度サポートモード)と、当該第1切替モードよりも前記非受入状態である期間が短い第2切替モード(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記第1通常遊技状態及び前記第3通常遊技状態は、前記切替制御モードが前記第1切替モードとなる遊技状態であり、
前記第2通常遊技状態及び前記第4通常遊技状態は、前記切替制御モードが前記第2切替モードとなる遊技状態であり、
前記第1設定手段は、前記第2通常遊技状態にて前記第2切替モードが継続される遊技回として前記基準回数を設定する構成となっており、
前記第2設定手段は、前記第4通常遊技状態にて前記第2切替モードが継続される遊技回として前記基準回数を設定する構成となっていることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D2に示したように、基準回数到達によって有利側/不利側に遊技状態が変化し得る構成においては、遊技者の注目が基準回数到達までの残り回数に向きやすい。このように遊技への注目が高まっている状況下にて持ち球が大きく減少してしまった場合には、遊技への注目が高まっていることをも相まって遊技意欲の低下を招きやすくなると想定される。そこで、本特徴に示すように、第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態では、切替制御モードを第2切替モードとして、持ち球の減りを抑えることでそのような不都合の発生を抑制できる。
また、基準回数到達によって遊技状態が変化する構成においては、その過程で遊技進行が間延びすることがインパクトを低下させて、遊技への注目度向上効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。この点、本特徴に示すように、基準回数到達までの遊技進行が円滑化されることとなり、そのような懸念を好適に払拭できる。
特徴D4.前記遊技回制御手段は、前記第2通常遊技状態及び前記第4通常遊技状態における前記絵柄の可変表示期間が前記第1通常遊技状態における前記絵柄の可変表示期間よりも短くなるように構成されていることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
特徴D3に示したように、第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態では持ち球の減りを抑えながら遊技を行うことができれば、遊技者の主たる注目を基準回数到達の有無に向けやすくなる。このような状況にて、絵柄の可変表示期間が短縮される構成とすれば、遊技回が間延びして緊張が続くことにより基準回数到達までの過程にて遊技者が過度に疲労することを好適に抑制できる。これは、基準回数をある程度多く設定して、特徴D2等に示した注目度向上効果を発揮させる上で好ましい構成である。
特徴D5.前記判定手段は、前記第2通常遊技状態にて前記判定を行う場合に前記所定の判定情報に対応した判定結果となる確率と、前記第4通常遊技状態にて前記判定を行う場合に前記所定の判定情報に対応した判定結果となる確率とが異なる構成となっていることを特徴とする特徴D2乃至特徴D4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D5によれば、第2通常遊技状態を経由して第3通常遊技状態へ移行する場合と、第4通常遊技状態を経由して第1通常遊技状態へ移行する場合とでは、同じ基準回数が設定されたとしても、基準回数到達の確率に差が生じることとなる。これにより、遊技の単調化を抑制する効果を一層好適に発揮させることができる。
特徴D6.前記判定手段は、前記第2通常遊技状態にて前記判定を行う場合に前記所定の判定情報に対応した判定結果となる確率が、前記第4通常遊技状態にて前記判定を行う場合に前記所定の判定情報に対応した判定結果となる確率よりも高くなるように構成されていることを特徴とする特徴D2乃至特徴D5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D6によれば、第2通常遊技状態を経由して第3通常遊技状態へ移行する場合と、第4通常遊技状態を経由して第1通常遊技状態へ移行する場合とでは、同じ基準回数が設定されたとしても、基準回数到達の確率に差が生じることとなる。これにより、遊技の単調化を抑制する効果を一層好適に発揮させることができる。
特に、第2通常遊技状態から有利側である第3通常遊技状態へ移行する場合には基準回数到達の可能性が相対的に低くなり、第4通常遊技状態から不利側である第1通常遊技状態へ移行する場合には基準回数到達の可能性が相対的に高くなる。このような構成とすれば、同じ基準回数到達を前提とした場合であっても、第3通常遊技状態への移行のハードルを比較的高くすることができ、第3通常遊技状態への移行に対する期待感を好適に煽ることができる。
特徴D7.前記第2通常遊技状態及び前記第4通常遊技状態となっている場合に、それら第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態の何れであるかを遊技者が識別困難又は不可となるように構成されていることを特徴とする特徴D2乃至特徴D6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D7によれば、第2/第4の何れの通常遊技状態であるかを非明示(特定困難)とすることにより、基準回数到達後に移行する遊技状態が第1通常遊技状態及び第3通常遊技状態の何れであるかを推測する遊技が追加される。基準回数到達まで有利側/不利側のどちらに移行するか、すなわち昇格/降格の何れとなるかが不明となることにより、基準回数到達時の注目度の更なる向上に寄与できる。
特徴D8.前記第2通常遊技状態となっている場合に、当該第2通常遊技状態にて実行される複数の遊技回に亘って当該第2通常遊技状態に対応した所定演出を実行する手段と、
前記第4通常遊技状態となっている場合に前記所定演出を実行する手段と
を備えていることを特徴とする特徴D2乃至特徴D7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D8に示すように、第2通常遊技状態と第4通常遊技状態とでは同様の表示演出(所定演出)を実行し、何れの通常遊技状態であるかを非明示(特定困難)とすることにより、基準回数到達後に移行する遊技状態が第1通常遊技状態及び第3通常遊技状態の何れであるかを推測する遊技が追加される。基準回数到達まで有利側/不利側のどちらに移行するか、すなわち昇格/降格の何れとなるかが不明となることにより、基準回数到達時の注目度の更なる向上に寄与できる。
特徴D9.前記所定の判定情報として、第1判定情報(確変大当たり結果に対応する情報)及び第2判定情報(通常大当たり結果に対応する情報)を含み、
前記第1通常遊技状態にて前記判定手段による判定結果が前記第1判定情報に対応した判定結果となった場合に前記特別遊技状態を経て当該第1通常遊技状態から前記第2通常遊技状態へ移行させる手段と、
前記第1通常遊技状態にて前記判定手段による判定結果が前記第2判定情報に対応した判定結果となった場合に前記特別遊技状態を経て当該第1通常遊技状態から前記第4通常遊技状態へ移行させる手段と
を備えていることを特徴とする特徴D7又は特徴D8に記載の遊技機。
第1通常遊技状態にて所定の判定情報に対応する判定結果となった場合に第2通常遊技状態又は第4通常遊技状態に移行する。このように第1通常遊技状態から第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態への移行パターンを共通化することにより、第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態へ移行する前に何れの遊技状態であるかを分かりにくくすることができる。これにより、特徴D7等に示した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴D10.前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態及び当該受入状態よりも入球が困難な非受入状態に切替可能な可変入球部と、
前記特別遊技状態となっている場合に、前記可変入球部を前記受入状態に切り替える入球制御手段と
を備え、
前記入球制御手段は、前記第1判定情報に対応する判定結果となった場合に移行する前記特別遊技状態と、前記第2判定情報に対応する判定結果となった場合に移行する前記特別遊技状態とでは、前記可変入球部の切替態様が共通となるように構成されていることを特徴とする特徴D9に記載の遊技機。
特徴D10に示すように、第2通常遊技状態へ移行する場合と第4通常遊技状態へ移行する場合とで可変入球部の挙動を共通とすることにより、可変入球部の挙動から第2通常遊技状態及び第4通常遊技状態の何れへ移行するかが露呈することを回避できる。これにより、特徴D9に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴D11.前記基準回数到達までの残り回数を示唆する示唆手段を備え、
前記示唆手段により示唆態様として、前記残り回数を明示する第1示唆態様と、前記残り回数を非明示とする第2示唆態様とが設けられており、
前記示唆手段は、それら第1示唆態様及び第2示唆態様に切替可能となっていることを特徴とする特徴D7乃至特徴D10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D7等に示したように基準回数到達によって有利側/不利側に分かれる構成においては、基準回数到達までの残り回数を明示/非明示に切り替えることにより、基準回数到達までの過程にて遊技への注目度を好適に向上させることができる。
なお、特徴D1~特徴D11に示した各技術的思想を上記特徴A群~C群に適用してもよい。
<特徴E群>
以下の特徴E群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴E1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態及び当該受入状態よりも入球が困難な非受入状態に切替可能な第1入球部(下側可変入賞装置65)と、
前記遊技領域にて前記第1入球部へ向かう所定の流路(右ルート)上に配設され、当該所定の流路に沿って流下する遊技球が入球可能な受入状態及び当該受入状態よりも入球が困難な非受入状態に切替可能な第2入球部(右側作動入球部63)と、
前記遊技領域に配設された所定の通過部(スルーゲート66)を遊技球が通過した場合に所定情報(開放乱数カウンタC4の値)を取得する所定情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて開放乱数カウンタC4の値を取得する機能)と、
前記所定情報取得手段により取得された所定情報を記憶する情報記憶手段(主制御装置162のRAM604における電役用記憶エリア633)と、
前記情報記憶手段に記憶されている所定情報に基づいて前記第2入球部を前記受入状態に切り替えるか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置162のMPU602にてサポート抽選を実行する機能)と、
表示部(スルーゲート用表示部DS)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な可変表示手段(主表示ユニット81)と、
前記抽選手段による抽選に先立って又は抽選手段により抽選が行われたことに基づいて前記表示部における絵柄の可変表示を開始し、前記抽選手段による抽選結果に対応した絵柄を確定表示させる表示制御手段(主制御装置162のMPU602にて絵柄の表示処理を実行する機能)と、
前記表示部に当選結果に対応した絵柄が確定表示された場合に前記第2入球部を前記受入状態に切り替える切替制御手段(主制御装置162のMPU602にて大入賞口開閉処理を実行する機能)と
を備え、
前記切替制御手段による切替制御モードとして、第1切替モード(低頻度サポートモード)と、当該第1切替モードよりも入球が発生しやすい第2切替モード(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記表示制御手段は、前記第1切替モードにおける前記絵柄の可変表示期間と確定表示期間との和である第1特定期間よりも前記第2切替モードにおける前記絵柄の可変表示期間と確定表示期間との和である第2特定期間の方が短くなるように構成されており、
前記第1入球部への入球は、前記第2入球部への入球よりも遊技者に有利となるように構成されており、
前記第2入球部は、複数の遊技球が同時に通過可能な開口(作動口63a)と当該開口を開閉するシャッタ(シャッタ331)とを有し、当該シャッタが閉位置に配置されることで前記非受入状態となり、当該シャッタが開位置に配置されることで前記受入状態となるように構成されており、
前記第2入球部が前記非受入状態となっている場合に、前記シャッタによって前記所定の流路における遊技球の転動面の一部が形成され、
前記所定の流路を流下する遊技球が前記シャッタ上を通過するのに要する所要期間が、前記第2特定期間よりも長く且つ前記第1特定期間よりも短くなるように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、所定の流路を流下する遊技球がシャッタ上を通過するのに要する所要期間が第2切替モードにおける絵柄の可変表示期間と確定表示期間との和(第2特定期間)よりも長くなっている。このため、第2切替モード中は第2入球部に到達した遊技球のほとんどが当該第2入球部へ入球することとなる。つまり、第2切替モード中に所定の流路へ発射された遊技球は第2入球部へ流入し第1入球部への入球が抑制される。一方、上記所要期間は第1切替モードにおける絵柄の可変表示期間と確定表示期間との和(第1特定期間)よりも短くなっている。このため、第1切替モード中は第2入球部が連続して受入状態に切り替わる場合であってもシャッタに到達した遊技球の一部は第2入球部を素通りして第1入球部へ向かう。このように、第1切替モード中は相対的に有利な第1入球部への入球が発生する一方で、第2切替モード中は第1入球部への入球が抑制されることにより、遊技進行に明確な差を生じさせることができる。
ここで、各切替モードの差別化を図るべく第2切替モード中に第2入球部を素通りして第1入球部へ向かう遊技球(零れ)を減らす上では、特定期間を短くすればよい。しかしながら、単に特定期間を短くしてしまうと、表示部に表示された結果に応じて発射/停止を行うこと(少しでも遊技者に有利となるようにして遊技を進めること)が困難となり、表示部を設けている意義が薄れてしまう。この点、本特徴に示す構成によれば、上記零れを抑えつつも絵柄の可変表示期間や確定表示期間が極端に短くなることを抑制することができる。これにより、遊技への注目度の向上を好適に実現できる。
特徴E2.前記切替制御手段は、前記第1入球部が前記受入状態となっているか否かに関係なく前記抽選手段による抽選結果に基づいて前記第2入球部を前記受入状態に切り替える構成となっていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2に示すように、抽選結果に応じて第1入球部が受入状態となる場合とならない場合とが発生する構成においては、遊技者の注目が抽選結果の表示に向きやすくなる。このような構成に対して、特徴E1に示した技術的思想を適用して特定期間が極端に短くなることを抑制することには技術的意義がある。
特徴E3.前記第1入球部への入球に基づいて第1所定数(例えば10個)の遊技球を払い出し、前記第2入球部への入球に基づいて前記第1所定数よりも少ない第2所定数(例えば1個)の遊技球を払い出す払出手段(払出装置222)を備え、
前記払出手段によって払い出される遊技球の数の差によって、前記第1入球部への入球が前記第2入球部への入球よりも遊技者に有利となっていることを特徴とする特徴E1又は特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3に示すように、第1入球部への入球が第2入球部への入球よりも優遇されている構成においては、遊技者は第1入球部への入球を期待して遊技が行うものと想定される。このような構成にて、第1入球部への入球が過剰に発生することは遊技のバランスを崩す要因になるため好ましくない。この点、特徴E1との組み合わせによれば、第2入球部を受入状態とする期間を極力短くしつつも、第1入球部へ向けた遊技球の移動を回避できるため、そのような不都合の発生を好適に抑制できる。そして、受入状態とする期間を短くすることは、あたかも第1入球部へ向けて遊技球が流下するように遊技者の期待を促す上で有利であり、受入状態となる期間が長くなって第1入球部への入球の期待が削がれることを好適に抑制できる。
特徴E4.前記所定の流路において前記第1入球部及び前記第2入球部を繋ぐ連絡通路部の通路長は、前記所定の流路において前記第2入球部のシャッタにより構成されている通路部の通路長よりも短くなっていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E4に示すように、連絡通路部の通路長を第2入球部に係る上記通路長よりも短くすることで、第1入球部が開放されている状況下にて第2入球部に到達した遊技球が当該第2入球部を素通りしさえすれば直ちに第1入球部へ入球できるとの印象を遊技者に与えやすくなり、第2入球部のシャッタや当該第1入球部に到達した遊技球の挙動への注目度の向上に寄与できる。
特徴E5.前記第1入球部は、複数の遊技球が同時に通過可能な開口(大入賞口)と当該開口を開閉するシャッタ(シャッタ)とを有し、当該シャッタが閉位置に配置されることで前記非受入状態となり、当該シャッタが開位置に配置されることで前記受入状態となるように構成されており、
前記第1入球部が前記非受入状態となっている場合に、当該第1入球部のシャッタによって前記所定の流路における遊技球の転動面の一部が形成され、
前記所定の流路において前記第1入球部及び前記第2入球部を繋ぐ連絡通路部の通路長は、前記所定の流路において前記第1入球部のシャッタにより構成されている通路部の通路長及び前記所定の流路において前記第2入球部のシャッタにより構成されている通路部の通路長の何れよりも短くなっていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E4のいずれか1つに記載の遊技機。
所定の流路を流下する遊技球のほとんどが第1入球部及び第2入球部の何れかに入球し得るため、第1入球部及び第2入球部の組み合わせによって1の大型入球部が構築されているように見せることができる。大型入球部によって遊技球の入球機会が確保されているかのように見せることは、遊技者の満足感を向上させる上で有利である。ここで、連絡通路部の通路長を各シャッタにより構成されている通路部の通路長よりも短くすることで、両入球部の一体感を強化できる。これにより、上記印象を強めることができる。
また、連絡通路部の通路長を第2入球部に係る上記通路長よりも短くすることで、第1入球部が開放されている状況下にて第2入球部に到達した遊技球が当該第2入球部さえ素通りできれば直ちに第1入球部へ入球できるとの印象を遊技者に与えやすくなり、第2入球部のシャッタや当該第1入球部に到達した遊技球の挙動への注目度の向上に寄与できる。
特徴E6.前記第1入球部は、複数の遊技球が同時に通過可能な開口(大入賞口)と当該開口を開閉するシャッタ(シャッタ)とを有し、当該シャッタが閉位置に配置されることで前記非受入状態となり、当該シャッタが開位置に配置されることで前記受入状態となるように構成されており、
前記第1入球部が前記非受入状態となっている場合に、当該第1入球部のシャッタによって前記所定の流路における遊技球の転動面の一部が形成され、
前記第1入球部のシャッタ及び前記第2入球部のシャッタは所定方向に延び且つ前記連絡通路部は前記所定方向と交差する方向に延びていることを特徴とする特徴E4又は特徴E5に記載の遊技機。
上述したように所定の流路を流下する遊技球のほとんどが第1入球部及び第2入球部の何れかに入球し得る構成とすれば、第1入球部及び第2入球部の組み合わせによって1の大型入球部が構築できる。大型入球部によって遊技球の入球機会が確保されているかのように見せることは、遊技者の満足感を向上させる上で有利である。
この種の大型入球部においては、状況に応じて主たる入球先を第1入球部/第2入球部で切り替える場合に、第1入球部への入球が発生すべきでない状況にて当該第1入球部への入球が発生することで、遊技ホールが不利益を被る可能性が高まる。このような事情に配慮した場合には、第1入球部及び第2入球部の間に連絡通路を設けて、第1入球部へ向けた遊技球の移動を遅らせたり間引いたりすることに技術的意義がある。連絡通路をある程度長くすればそれらの機能を好適に発揮させることはできるものの、その反面、両入球部の一体感が低くなって1の大型入球部であるとの印象が薄くなると懸念される。この点、本特徴に示すように、両入球部のシャッタが各々所定方向に延び且つ連絡通路部が所定方向と交差する方向に延びる構成として、入球部の位置をずらす(例えば上下にオフセットする)構成とすることで、連絡通路の通路長を稼ぎつつ両入球部の一体感の低下を軽減できる。
特徴E7.前記遊技領域の最下流部分には、当該遊技領域から遊技球が排出される排出口(アウト口68)が形成されており、
前記連絡通路部の途中位置には、分岐通路部が形成されており、当該分岐通路部に流入した遊技球は、前記排出口へ到達することなく前記遊技領域から排出される構成となっていることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
連絡通路部の途中位置に設けられた分岐通路部へ流入した遊技球については、そのまま遊技領域から排出され、第1入球部への到達が回避されることとなる。このように第2入球部を素通りした遊技球の一部については第1入球部に流入することなく遊技領域から排出される構成とすることにより、分岐通路部に流入した遊技球が上記排出口に向かう構成と比較して上述した1の大型入球部であるとの印象を強化できる。
特徴E8.前記所定の流路において前記第2入球部のシャッタにより通路部が形成されている部分には、遊技球を減速させる減速部(突条部335a,336a)が設けられており、
前記減速部は、前記連絡通路部寄りとなる位置に配されていることを特徴とする特徴E4乃至特徴E7のいずれか1つに記載の遊技機。
第2入球部よりも第1入球部の方が遊技者に有利となるように優遇されている構成では、遊技球が第2入球部を素通りして第1入球部へ向かうことに期待して発射操作が実行され、第2入球部から連絡通路部への遊技球の動きに遊技者の注目が向きやすくなると想定される。ここで、シャッタにより形成された通路部に減速部を設けて通過所要期間を引き延ばす構成においては、当該減速部を連絡通路部側へ偏倚するようにして配設することにより、遊技者の注目度が向きやすい箇所で遊技球の動きを目で追いやすくすることができる。これにより、更なる注目度の向上に寄与できる。
特徴E9.前記第1入球部は前記第2入球部への入球に基づいて前記受入状態に切り替わる構成となっており、
前記第1切替モードにて前記第2入球部が前記受入状態となる期間は、前記所定の流路において前記第2入球部のシャッタにより通路部が形成されている部分を遊技球が通過するのに要する所要期間よりも短く且つ前記第1入球部が前記受入状態となる期間よりも短くなるように構成されていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E8のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、第1切替モードにて第2入球部が受入状態となる期間を、所定の流路において第2入球部のシャッタにより通路部が形成されている部分を遊技球が通過するのに要する所要期間よりも短くしたとしても、シャッタ上に位置する遊技球については第1入球部が受入状態に切り替わった際に当該第1入球部へ入球することとなる。故に、受入状態とする期間を短くして第1入球部へ移動する遊技球を増やしつつも、第2入球部への入球を確保することができる。
また、第1切替モードにて第2入球部が受入状態となる期間は第1入球部が受入状態となる期間よりも短くなるように設定されているため、第1入球部への入球が発生しやすい状況である旨をそれら2つの入球部の挙動から把握しやすくなり、第1入球部への入球に遊技者の注目を向けやすくさせることができる。
特徴E10.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する第1取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な第1記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記第1記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う第1判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
絵柄を可変表示可能な第1表示部(例えば作動口用表示部DR)と、
前記第1判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記第1判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記第1表示部の表示制御を行う第1表示制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態及び当該受入状態よりも入球が困難な非受入状態に切替可能な特別入球部(下側可変入賞装置65)と、
前記第1判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記第1表示制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて前記特別入球部を前記受入状態に切り替える第1切替制御手段(主制御装置162のMPU602にて下側可変入賞装置65の開閉処理を実行する機能)と
を備え、
前記始動入球部は、前記特別入球部へ向かう所定の流路(右ルート)上に配設され、当該所定の流路を流下する遊技球が入球可能な受入状態及び当該受入状態よりも入球が困難な非受入状態に切替可能となっており、
前記遊技領域に設けられた所定の通過部(スルーゲート66)を遊技球が通過した場合に所定情報(開放乱数カウンタC4の値)を取得する第2取得手段(主制御装置162のMPU602にて開放乱数カウンタC4の値を取得する機能)と、
前記第2取得手段により取得された所定情報を記憶する第2記憶手段(主制御装置162のRAM604における電役用記憶エリア633)と、
前記第2記憶手段に記憶されている所定情報に基づいて前記始動入球部を前記受入状態に切り替えるか否かの判定を行う第2判定手段(主制御装置162のMPU602にてサポート抽選を実行する機能)と、
絵柄を可変表示可能な第2表示部(スルーゲート用表示部DS)と、
前記第2判定手段による判定に先立って又は前記第2判定手段により判定が行われたことに基づいて前記第2表示部における絵柄の可変表示を開始し、前記第2判定手段による判定結果に対応した絵柄を確定表示させる第2表示制御手段(主制御装置162のMPU602にて絵柄の表示処理を実行する機能)と、
前記第2表示部に当選結果に対応した絵柄が確定表示された場合に前記始動入球部を前記受入状態に切り替える第2切替制御手段(主制御装置162のMPU602にて大入賞口開閉処理を実行する機能)と
を備え、
前記第2切替制御手段による切替制御モードとして、第1切替モード(低頻度サポートモード)と、当該第1切替モードよりも前記始動入球部が前記非受入状態となる期間が短い第2切替モード(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記第2表示制御手段は、前記第1切替モードとなっている場合の前記第2表示部における絵柄の可変表示期間と確定表示期間との和である第1特定期間よりも前記第2切替モードとなっている場合の前記第2表示部における絵柄の可変表示期間と確定表示期間との和である第2特定期間の方が短くなるように構成されており、
前記始動入球部への入球に基づいて第1所定数(例えば1個)の遊技球を払い出し、前記特別入球部への入球に基づいて前記第1所定数よりも多い第2所定数(例えば10個)の遊技球を払い出す払出手段(払出装置222)を備え、
前記始動入球部は、複数の遊技球が同時に通過可能な開口(右作動口63a)と当該開口を開閉するシャッタ(シャッタ331)とを有し、前記シャッタが閉位置に配置されることで前記非受入状態となり、前記シャッタが開位置に配置されることで前記受入状態となるように構成されており、
前記始動入球部が前記非受入状態となっている場合に、前記シャッタによって前記所定の流路における遊技球の転動面の一部が形成され、
前記所定の流路を流下する遊技球が前記シャッタ上を通過するのに要する所要期間が、前記第2特定期間よりも長く且つ前記第1特定期間よりも短くなるように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴E10によれば、所定の流路を流下する遊技球がシャッタ上を通過するのに要する所要期間が第2切替モードにおける絵柄の可変表示期間と確定表示期間との和(第2特定期間)よりも長くなっている。このため、第2切替モード中は第2入球部に到達した遊技球のほとんどが当該第2入球部へ入球することとなる。つまり、第2切替モード中に所定の流路へ発射された遊技球は第2入球部へ流入し第1入球部への入球が抑制される。一方、上記所要期間は第1切替モードにおける絵柄の可変表示期間と確定表示期間との和(第1特定期間)よりも短くなっている。このため、第1切替モード中は第2入球部が連続して受入状態に切り替わる場合であってもシャッタに到達した遊技球の一部は第2入球部を素通りして第1入球部へ向かう。このように、第1切替モード中は相対的に有利な第1入球部への入球が発生する一方で、第2切替モード中は第1入球部への入球が抑制されることにより、遊技進行に明確な差を生じさせることができる。
ここで、各切替モードの差別化を図るべく第2切替モード中に第2入球部を素通りして第1入球部へ向かう遊技球(零れ)を減らす上では、特定期間を短くすればよい。しかしながら、単に特定期間を短くしてしまうと、表示部に表示された結果に応じて発射/停止を行うこと(遊技を有利に進めること)が困難となり、表示部を設けている意義が薄れてしまう。この点、本特徴に示す構成によれば、上記零れを抑えつつも絵柄の可変表示期間や確定表示期間が極端に短くなることを抑制することができる。これにより、遊技への注目度の向上を好適に実現できる。
なお、本特徴に上記特徴E2~特徴E9に示した各技術的思想を適用することも可能である。
また、特徴E1~特徴E10に示した各技術的思想を上記特徴A群~D群に適用してもよい。
<特徴F群>
以下の特徴F群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴F1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
表示部(例えば作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記遊技回制御手段は、前記絵柄の可変表示期間を設定する可変表示期間設定手段(主制御装置162のMPU602にて作動口用表示部における絵柄の変動表示時間を設定する機能)を有し、
前記可変表示期間設定手段は、前記第3通常遊技状態における絵柄の可変表示期間を前記第2通常遊技状態における絵柄の可変表示期間よりも短くする期間短縮手段(主制御装置162のMPU602にて変動表示時間テーブルを切り替える機能)を有していることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、第1通常遊技状態→第2通常遊技状態→第3通常遊技状態の順に遊技状態が切り替わることにより、遊技者の有利度が増すこととなる。ここで、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行すると、絵柄の可変表示期間が短縮され、遊技の進行速度が速くなる。これにより、第1通常遊技状態から第2通常遊技状態を経て第3通常遊技状態へ昇格した場合の遊技の爽快感を好適に向上させることができ、遊技への注目度の向上に寄与できる。
なお、第1通常遊技状態、第2通常遊技状態、第3通常遊技状態については、例えば遊技進行に伴う持ち球の増減で比較した場合に、第1通常遊技状態よりも第2通常遊技状態の方が遊技者に有利であり、更に第2通常遊技状態よりも第3通常遊技状態の方が遊技者に有利となるように差が設けるとよい。
特徴F2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
表示部(例えば作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記第1通常遊技状態にて前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となった場合に、当該第1通常遊技状態から前記特別遊技状態を経て前記第2通常遊技状態へ移行させる第1移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態へ直接移行させる第2移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態へ移行させる機能)と
を備え、
前記遊技回制御手段は、前記絵柄の可変表示期間を設定する可変表示期間設定手段(主制御装置162のMPU602にて作動口用表示部における絵柄の変動表示時間を設定する機能)を有し、
前記可変表示期間設定手段は、前記第3通常遊技状態における絵柄の可変表示期間を前記第2通常遊技状態における絵柄の可変表示期間よりも短くする期間短縮手段(主制御装置162のMPU602にて変動表示時間テーブルを切り替える機能)を有していることを特徴とする遊技機。
特徴F2によれば、第1通常遊技状態→第2通常遊技状態→第3通常遊技状態の順に遊技状態が切り替わることにより、遊技者の有利度が増すこととなる。ここで、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行すると、絵柄の可変表示期間が短縮され、遊技の進行速度が速くなる。これにより、第1通常遊技状態から第2通常遊技状態を経て第3通常遊技状態へ昇格した場合の遊技の爽快感を好適に向上させることができ、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特に、第1通常遊技状態から第2通常遊技状態への移行については特別遊技状態を経由する構成となっているものの、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へはダイレクトに移行する構成となっているため、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態への移行に際して遊技の進行速度が加速された場合に、その差を際立たせることができる。このような構成では、第2通常遊技状態と第3通常遊技状態とで可変表示期間の差を過度に大きくしなくても、その変化を分かりやすくできる。故に、遊技の進行速度を変化させる構成にて絵柄の可変表示期間が極端に短くなることを抑制して、絵柄の可変表示を目視にて確認する機会を担保できる。
なお、第1通常遊技状態、第2通常遊技状態、第3通常遊技状態については、例えば遊技進行に伴う持ち球の増減で比較した場合に、第1通常遊技状態よりも第2通常遊技状態の方が遊技者に有利であり、更に第2通常遊技状態よりも第3通常遊技状態の方が遊技者に有利となるように差が設けるとよい。
特徴F3.前記第1移行手段によって前記第1通常遊技状態から前記第2通常遊技状態へ移行する場合に、基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)を備え、
前記第2移行手段は、前記第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態へ移行させるように構成されていることを特徴とする特徴F2に記載の遊技機。
特徴F3に示すように、基準回数の経過によって第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へ移行する構成とすれば、基準回数の経過に伴って突如として遊技が加速したように見せることができる。このような構成とすることで、特徴F2に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴F4.前記始動入球部を当該始動入球部へ遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び当該受入状態よりも遊技球の入球が困難な非受入状態(閉状態)に切り替える切替手段(電動役物71)と、
前記切替手段を制御する切替制御手段(主制御装置162のMPU602にて電役サポート用処理を実行する機能)と
を備え、
前記取得情報記憶手段は、前記特別情報を複数記憶可能となっており、
前記可変表示期間設定手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数が多いほど前記表示部における絵柄の可変表示期間が短くなるようにして当該可変表示期間を設定する構成となっており、
前記期間短縮手段は少なくとも、前記第3通常遊技状態にて前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数が上限に達している場合に設定される前記絵柄の可変表示期間が、前記第2通常遊技状態にて前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数が上限に達している場合に設定される前記絵柄の可変表示期間よりも短くなるようにして可変表示期間を短縮させるように構成されていることを特徴とする特徴F1乃至特徴F3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴F4に示すように、始動入球部を受入状態/非受入状態に切替可能な構成とすれば、状況に応じて遊技球の入球頻度を高めることができる。このような構成に特別情報の記憶数が多くなるにつれて可変表示期間が短くなる構成を組み合わせることにより、遊技の進行速度を好適に引き上げることが可能となる。ここで、遊技者に有利な第2通常遊技状態から更に有利な第3通常遊技状態への移行に伴う期間短縮の対象として記憶数が上限に達している場合の可変表示期間を含む構成とすれば、始動入球部への入球が頻発している状況下にて遊技の進行速度を高くすることができる。故に、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態への移行に伴って遊技の進行速度を引き上げる効果を好適に発揮させることができる。
特徴F5.前記遊技回制御手段は、前記絵柄の停止表記期間を設定する停止表示期間設定手段(主制御装置162のMPU602にて作動口用表示部における絵柄の確定表示時間を設定する機能)を有し、
前記停止表示期間設定手段は、前記第2通常遊技状態における停止表示期間と前記第3通常遊技状態における停止表示期間とを同じ期間とするように構成されており、
前記期間短縮手段は、前記第2通常遊技状態における前記絵柄の可変表示期間は前記停止表記期間よりも長く、前記第3通常遊技状態における前記絵柄の可変表記期間は前記停止表示期間よりも短くなるようにして可変表記期間を短縮させることを特徴とする特徴F1乃至特徴F4のいずれか1つに記載の遊技機。
第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態にて絵柄の停止表示期間(確定表示期間)を共通とし、その停止表示期間に対して絵柄の可変表示期間を長短相違させる構成とすれば、絵柄に注目する遊技者は同じ基準(共通の停止表記期間)に基づいて可変表示期間の長さを比べることが可能となる。これにより、遊技者に遊技の進行速度が速くなっている旨を分かりやすく伝えることができる。
特徴F6.前記期間短縮手段は、前記第2通常遊技状態における絵柄の可変表示期間を前記第1通常遊技状態における絵柄の可変表示期間よりも短くなるように短縮し、前記第3通常遊技状態における絵柄の可変表示期間を前記第2通常遊技状態における絵柄の可変表示期間よりも更に短くなるように短縮させるように構成されていることを特徴とする特徴F1乃至特徴F5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴F6に示すように遊技状態が遊技者に有利となるようにステップアップするに連れて遊技の進行速度が速くなるように構成することで、遊技者の高揚感を好適に向上させることができる。
特徴F7.前記始動入球部として、前記遊技領域における第1流下経路(左ルート)に配設された第1始動入球部(下側作動入球部62)と、前記第1流下経路とは異なる第2流下経路(右ルート)に配設された第2始動入球部(右側作動入球部63)とを有し、
前記第1流下経路及び前記第2流下経路は、前記第1流下経路を流下する遊技球が前記第2始動入球部へ入球不可となり且つ前記第2流下経路を流下する遊技球が前記第1始動入球部へ入球不可となるように形成されており、
前記第1通常遊技状態においては、前記第1流下経路へ遊技球を発射することにより前記第2流下経路へ遊技球を発射する場合と比較して遊技を遊技者に有利に進めることが可能となり、前記第2通常遊技状態及び前記第3通常遊技状態においては、前記第2流下経路へ遊技球を発射することにより、前記第1流下経路へ遊技球を発射する場合と比較して遊技を遊技者に有利に進めることが可能となるように構成されており、
前記可変表示期間設定手段は、前記第1始動入球部への入球に基づいて前記絵柄の可変表示期間を設定する第1設定手段と、前記第2始動入球部への入球に基づいて前記絵柄の可変表示期間を設定する第2設定手段とを有し、
前記第1設定手段は、前記第2通常遊技状態及び前記第3通常遊技状態における前記絵柄の可変表記期間を同一とし、
前記第2設定手段は、前記期間短縮手段を構成し、前記第2通常遊技状態及における前記絵柄の可変表示期間よりも前記第3通常遊技状態における前記絵柄の可変表記期間の方が短くなるように可変表示期間を短縮することを特徴とする特徴F1乃至特徴F6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴F7に示すように、第3通常遊技状態にて主たる入球先となる第2始動入球部について可変表示期間を短縮することにより、期間短縮による効果を好適に発揮させることができる。そして、主たる入球先とならない第1始動入球部については可変表示期間を第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態にて同一とすることにより、遊技の進行速度を変化させることで爽快さの向上を図ることが、絵柄の可変表示に係る制御処理を過度に複雑化させる要因になることを抑制できる。
特徴F8.前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態と当該受入状態よりも入球が困難となる非受入状態とに切替可能な可変入球部(例えば下側可変入賞装置65)と、
前記可変入球部への入球に基づいて所定数の遊技球を払い出す払出手段(払出装置222)と
を備え、
前記特別遊技状態移行手段によって前記特別遊技状態へ移行することにより、前記可変入球部が前記受入状態に切り替わる構成となっており、
前記特別遊技状態として、第1特別遊技状態と、前記第1特別遊技状態よりも前記可変入球部が前記受入状態となる期間が短い第2特別遊技状態とが設けられており、
前記第3通常遊技状態では、前記第2特別遊技状態に移行した場合の前記可変入球部への入球確率が前記第2通常遊技状態よりも高くなるように構成されていることを特徴とする特徴F1乃至特徴F7のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば第3通常遊技状態にて第2特別遊技状態への移行を繰り返すことにより持ち球の増加が期待できる。ここで、第2特別遊技状態への移行ペースについては遊技回の消化速度に左右されることとなる。特徴F1等に示したように第3通常遊技状態ではこの消化速度を高めることで、持ち球の増加スピードを遊技領域等に設けられた各種構造を過度に複雑化させることなく変化(速く)させることができる。
特徴F9.前記所定の判定情報として、第1判定情報(大当たり結果に対応する情報)及び第2判定情報(特別当たり結果に対応する情報)を含み、
前記特別遊技状態移行手段は、前記判定手段による判定結果が前記第1判定情報に対応した判定結果である場合に遊技状態を前記特別遊技状態としての第1特別遊技状態へ移行させる手段(主制御装置162のMPU602にて第1特別遊技状態への移行処理を実行する機能)と、前記判定手段による判定結果が前記第2判定情報に対応した判定結果である場合に遊技状態を前記特別遊技状態としての第2特別遊技状態へ移行させる手段(主制御装置162のMPU602にて第2特別遊技状態への移行処理を実行する機能)と有し、
少なくとも前記第3通常遊技状態においては、前記判定手段による判定結果が前記第1判定情報に対応する判定結果よりも前記第2判定情報に対応する判定結果になりやすい構成となっており、
前記第2特別遊技状態は、前記第1特別遊技状態よりも特別遊技状態に維持される期間が短くなるように設定されており、
前記期間短縮手段は、前記第3通常遊技状態にて前記第2判定情報に対応した判定結果となった場合の前記絵柄の可変表示期間が前記第2通常遊技状態にて前記第2判定情報に対応した判定結果となった場合の前記絵柄の可変表示期間よりも短くなるように可変表示期間を設定するように構成されていることを特徴とする特徴F1乃至特徴F8のいずれか1つに記載の遊技機。
第3通常遊技状態にて第2特別遊技状態への移行が頻発した場合には当該第2特別遊技状態の実行期間の確保によって遊技進行が間延びする可能性がある。これは、3通常遊技状態における遊技の進行スピードの上昇を妨げる要因になり得る。そこで、第2通常遊技状態にて第2判定情報に対応した判定結果となる場合には絵柄の可変表示期間が短縮される構成とすることで、第2特別遊技状態への移行を繰り返す場合であっても、遊技の進行速度を上げて、遊技の爽快感を向上させることができる。
特徴F10.前記始動入球部を当該始動入球部へ遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び当該受入状態よりも遊技球の入球が困難な非受入状態(閉状態)に切り替える切替手段(電動役物71)と、
前記切替手段を制御する切替制御手段(主制御装置162のMPU602にて電役サポート用処理を実行する機能)と
を備え、
前記可変表示期間設定手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数が多いほど前記絵柄の可変表示期間が短くなるようにして当該可変表示期間を設定する構成となっており、
前記期間短縮手段は、前記第3通常遊技状態にて前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数が上限に達しており且つ前記判定手段による判定結果が第2判定情報に対応する判定結果となった場合に設定される前記絵柄の可変表示期間が、前記第2通常遊技状態にて前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数が上限に達しており且つ前記判定手段による判定結果が前記第2判定情報に対応する判定結果となった場合に設定される前記絵柄の可変表示期間よりも短くなるようにして可変表示期間を設定することを特徴とする特徴F9に記載の遊技機。
本特徴に示すように始動入球部を受入状態/非受入状態に切替可能として、特別情報の数を確保すること(例えば上限付近を推移させること)により、遊技の進行速度を上げることができる。但し、例えば遊技回毎に第2特別遊技状態へ移行した場合、当該第2特別遊技状態の実行期間の確保により結果として遊技の進行が間延びすると想定される。これは、遊技の爽快さを向上させる上で妨げになると想定される。そこで、本特徴に示すように、記憶されている特別情報の数が上限に達している場合の可変表示期間を短縮する構成とすれば、特徴F1等に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴F11.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
表示部(例えば作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と、
前記始動入球部を当該始動入球部へ遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び当該受入状態よりも遊技球の入球が困難な非受入状態(閉状態)に切り替える切替手段(電動役物71)と、
前記切替手段を制御する切替制御手段(主制御装置162のMPU602にて電役サポート用処理を実行する機能)と
を備え、
前記切替制御手段による前記切替手段の切替制御モードとして、第1切替モード(低頻度サポートモード)と、当該第1切替モードよりも前記非受入状態である期間が短い第2切替モード(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記判定手段により前記判定を行う判定モードとして、前記所定の判定情報に対応した判定結果となる確率が相対的に高い高確率モードと前記所定の判定情報に対応した判定結果となる確率が相対的に低い低確率モードとが設けられており、
前記通常遊技状態として、前記第1切替モード且つ前記低確率モードに対応した第1通常遊技状態と、前記第2切替モード且つ前記高確率モードに対応した第2通常遊技状態と、前記第1切替モード且つ前記高確率モードに対応した第3通常遊技状態とが設けられており、
前記遊技回制御手段は、前記絵柄の可変表示期間を設定する可変表示期間設定手段(主制御装置162のMPU602にて作動口用表示部における絵柄の変動表示時間を設定する機能)を有し、
前記可変表示期間設定手段は、前記第3通常遊技状態における絵柄の可変表示期間を前記第2通常遊技状態における絵柄の可変表示期間よりも短くする期間短縮手段(主制御装置162のMPU602にて変動表示時間テーブルを切り替える機能)を有していることを特徴とする遊技機。
特徴F11によれば、第2切替モード対応の第2通常遊技状態から第1切替モード対応の第3通常遊技状態へ移行することにより始動入球部への入球頻度が低下する。但し、第3通常遊技状態では第2通常遊技状態と比べて絵柄の可変表示期間が短縮されるため、入球頻度の低下によって遊技の進行速度が緩慢になることを抑制できる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
特徴F12.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
表示部(例えば作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と、
前記始動入球部を当該始動入球部へ遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び当該受入状態よりも遊技球の入球が困難な非受入状態(閉状態)に切り替える切替手段(電動役物71)と、
前記切替手段を制御する切替制御手段(主制御装置162のMPU602にて電役サポート用処理を実行する機能)と
を備え、
前記切替制御手段による前記切替手段の切替制御モードとして、第1切替モード(低頻度サポートモード)と、当該第1切替モードよりも前記非受入状態である期間が短い第2切替モード(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記判定手段により前記判定を行う判定モードとして、前記所定の判定情報に対応した判定結果となる確率が相対的に高い高確率モードと前記所定の判定情報に対応した判定結果となる確率が相対的に低い低確率モードとが設けられており、
前記通常遊技状態として、前記第1切替モード且つ前記低確率モードに対応した第1通常遊技状態と、前記第2切替モード且つ前記高確率モードに対応した第2通常遊技状態と、前記第1切替モード且つ前記高確率モードに対応した第3通常遊技状態とが設けられており、
前記第1通常遊技状態にて前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となった場合に、当該第1通常遊技状態から前記特別遊技状態を経て前記第2通常遊技状態へ移行させる第1移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)と、
前記第1通常遊技状態から前記第2通常遊技状態に移行する場合に、基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態へ移行させる第2移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)と
を備え、
前記遊技回制御手段は、前記絵柄の可変表示期間を設定する可変表示期間設定手段(主制御装置162のMPU602にて作動口用表示部における絵柄の変動表示時間を設定する機能)を有し、
前記可変表示期間設定手段は、前記第3通常遊技状態における絵柄の可変表示期間を前記第2通常遊技状態における絵柄の可変表示期間よりも短くする期間短縮手段(主制御装置162のMPU602にて変動表示時間テーブルを切り替える機能)を有していることを特徴とする遊技機。
特徴F12によれば、第2切替モード対応の第2通常遊技状態から第1切替モード対応の第3通常遊技状態へ移行することにより始動入球部への入球頻度が低下する。但し、第3通常遊技状態では第2通常遊技状態と比べて絵柄の可変表示期間が短縮されるため、入球頻度の低下によって遊技の進行速度が緩慢になることを抑制できる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
特に、第1通常遊技状態から第2通常遊技状態への移行については特別遊技状態を経由する構成となっているものの、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態へはダイレクトに移行する構成となっているため、第2通常遊技状態から第3通常遊技状態への移行に際して遊技の進行速度が加速された場合に、その差を際立たせることができる。このような構成では、第2通常遊技状態と第3通常遊技状態とで可変表示期間の差を過度に大きくしなくても、その変化を分かりやすくできる。故に、遊技の進行速度を変化させる構成にて絵柄の可変表示期間が極端に短くなることを抑制して、絵柄の可変表示を目視にて確認する機会を担保できる。
特徴F13.前記始動入球部への入球に基づいて所定数の遊技球を払い出す払出手段(払出装置222)を備え、
前記取得情報記憶手段は、記憶している特別情報の数が予め設定された上限に達している状況下にて新たに前記始動入球部への入球が発生した場合には当該入球に基づく特別情報を記憶しない構成となっており、
前記第2通常遊技状態及び前記第3通常遊技状態では、前記始動入球部への入球率の差よりも前記取得情報記憶手段によって特別情報が記憶される記憶率の差の方が小さくなるように構成されていることを特徴とする特徴F11又は特徴F12に記載の遊技機。
特徴F13によれば、第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態では、始動入球部への入球に基づいて払い出される遊技球の数が多い点では第2通常遊技状態の方が優遇される。但し、始動入球部への入球に基づいて取得される特別情報の数については第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態で同等とすることができる。故に、遊技進行に伴う特別情報の数の推移について第3通常遊技状態が劣る等して上述した可変表示期間の短縮による両通常遊技状態の差別化が上手く機能しなくなることを抑制できる。
因みに、特徴F8との組み合わせにおいては、本特徴に示す「払出手段」と特徴F8に示した「払出手段」とを同一のものとすることも可能である。この場合、始動入球部への入球に基づいて払い出される遊技球の数を「第1所定数」、可変入球部への入球に基づいて払い出される遊技球の数を「第2所定数」とするとよい。
なお、本特徴に示す構成を「前記取得情報記憶手段は、記憶している特別情報の数が予め設定された上限に達している状況下にて新たに前記始動入球部への入球が発生した場合には当該入球に基づく特別情報を記憶しない構成となっており、前記第2通常遊技状態及び前記第3通常遊技状態では、前記第2通常遊技状態の方が前記始動入球部への入球頻度が高くなる一方、前記取得情報記憶手段に記憶される特別情報の数は同等となるように構成されていることを特徴とする特徴F11又は特徴F12に記載の遊技機。」とすることも可能である。
なお、特徴F11~特徴F13に示した各技術的思想を特徴F1~特徴F10に適用することも可能である。
また、特徴F1~特徴F13に示した各技術的思想を上記特徴A群~E群に適用してもよい。
<特徴G群>
以下の特徴G群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴G1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に第1特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する第1特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報取得手段により取得された第1特別情報を複数記憶可能な第1取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に基づいて第1抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられた第2始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に第2特別情報(右作動口63aに係る保留情報)を取得する第2特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記第2特別情報取得手段により取得された第2特別情報を記憶可能な第2取得情報記憶手段(RAM604の右作動口用保留エリアRb)と、
前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に基づいて第2抽選処理(大当たり等の抽選)を行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
第1表示部(例えば下作動口用表示部DL)及び第2表示部(例えば右作動口用表示部DR)を有し、前記第1表示部及び前記第2表示部の各々にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われることに先立って又は前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第1抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第1遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われたことに基づいて前記第2表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第2抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第2遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第1遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたこと、又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第2遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1遊技回制御手段による遊技回と前記第2遊技回制御手段による遊技回とが同時に進行可能となるように構成されており、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の通常遊技状態)と、第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の通常遊技状態)と、第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の通常遊技状態)とが設けられており、
前記第3通常遊技状態では、前記第1遊技回制御手段による遊技回の所要期間と前記第1遊技回制御手段による遊技回の所要期間とが相違しており、
前記第1通常遊技状態にて前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となった場合又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となった場合に、当該第1通常遊技状態から前記特別遊技状態を経て前記第2通常遊技状態へ移行させる第1移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)と、
前記第1通常遊技状態から前記第2通常遊技状態に移行する場合に、基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態へ移行させる第2移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)と
を備え、
前記基準回数は、前記第1移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行した際に前記第1取得情報記憶手段に前記第1特別情報が記憶されている場合に、当該第1特別情報に対応する遊技回が前記第3通常遊技状態への移行前に実行済みとなるように規定されていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、第1通常遊技状態にて当選結果となり第2通常遊技状態に移行する場合には、当該第2通常遊技状態にて実行され得る遊技回の回数として基準回数が設定される。そして、第2通常遊技状態にて実行された遊技回の回数が基準回数に達した場合には、第3通常遊技状態へ移行する。この際、第1入球部に係る特別情報については全て第2通常遊技状態中に消化されることとなり、第3通常遊技状態への持越しが回避されることとなる。つまり、第3通常遊技状態では第2入球部に係る特別情報に基づいて遊技回が進行することとなる。第1入球部に対応の遊技回と第2入球部に対応の遊技回とでは所要期間(絵柄の可変表示期間及び確定表示期間の和)が相違しており、遊技の進行リズムが相違し得る。そこで、第3通常遊技状態への移行前に、第1入球部に係る特別情報を消化しきっておくことにより、第3通常遊技状態における遊技をリズムよく進行させることが可能となる。
なお、本特徴に示す構成を「遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に第1特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する第1特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、前記第1特別情報取得手段により取得された第1特別情報を複数記憶可能な第1取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に基づいて第1抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、前記遊技領域に設けられた第2始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に第2特別情報(右作動口63aに係る保留情報)を取得する第2特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、前記第2特別情報取得手段により取得された第2特別情報を複数記憶可能な第2取得情報記憶手段(RAM604の右作動口用保留エリアRb)と、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に基づいて第2抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、第1表示部(例えば下作動口用表示部DL)及び第2表示部(例えば右作動口用表示部DR)を有し、前記第1表示部及び前記第2表示部の各々にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われることに先立って又は前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第1抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第1遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われたことに基づいて前記第2表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第2抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第2遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第1遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたこと、又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第2遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)とを備え、前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の通常遊技状態)と、第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の通常遊技状態)と、第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の通常遊技状態)とが設けられており、前記第1通常遊技状態にて前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となった場合又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となった場合に、当該第1通常遊技状態から前記特別遊技状態を経て前記第2通常遊技状態へ移行させる第1移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)と、前記第1通常遊技状態から前記第2通常遊技状態に移行する場合に、基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、前記第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態へ移行させる第2移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)とを備え、前記基準回数は、前記第1移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行した際に前記第1取得情報記憶手段に前記第1特別情報が記憶されている場合に、当該第1特別情報に対応する遊技回が前記第3通常遊技状態への移行前に実行済みとなるように規定されていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴G2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(例えば下作動口62a)への入球が発生した場合に第1特別情報(例えば下作動口62aに係る保留情報)を取得する第1特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報取得手段により取得された第1特別情報を複数記憶可能な第1取得情報記憶手段(RAM604の下作動口用保留エリアRa)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に基づいて第1抽選処理(大当たり等の抽選)を順次行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられた第2始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に第2特別情報(右作動口63aに係る保留情報)を取得する第2特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記第2特別情報取得手段により取得された第2特別情報を記憶可能な第2取得情報記憶手段(RAM604の右作動口用保留エリアRb)と、
前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に基づいて第2抽選処理(大当たり等の抽選)を行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
第1表示部(例えば下作動口用表示部DL)及び第2表示部(例えば右作動口用表示部DR)を有し、前記第1表示部及び前記第2表示部の各々にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われることに先立って又は前記第1抽選手段により前記第1抽選処理が行われたことに基づいて前記第1表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第1抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第1遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記第2抽選処理が行われたことに基づいて前記第2表示部において絵柄の可変表示を開始させ、前記第2抽選処理の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する第2遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第1遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたこと、又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となり前記第2遊技回制御手段によって当該所定の当選結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1遊技回制御手段による遊技回と前記第2遊技回制御手段による遊技回とが同時に進行可能となるように構成されており、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の通常遊技状態)と、前記第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の通常遊技状態)と、前記第2通常遊技状態よりも遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の通常遊技状態)とが設けられており、
前記第1通常遊技状態にて前記第1抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となった場合又は前記第2抽選手段による抽選結果が所定の当選結果となった場合に、当該第1通常遊技状態から前記特別遊技状態を経て前記第2通常遊技状態へ移行させる第1移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)と、
前記第1通常遊技状態から前記第2通常遊技状態に移行する場合に、基準回数(時短回数)を設定する基準回数設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が前記基準回数となった場合に、当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態へ移行させる第2移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態へ移行させる処理を実行する機能)と
を備え、
前記基準回数は、前記第1移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行した際に前記第1取得情報記憶手段に前記第1特別情報が記憶されている場合に、当該第1特別情報に対応する遊技回が前記第3通常遊技状態への移行前に実行済みとなるように規定されていることを特徴とする遊技機。
特徴G2によれば、第1通常遊技状態にて所定の当選結果となり第2通常遊技状態に移行する場合には、当該第2通常遊技状態にて実行され得る遊技回の回数として基準回数が設定される。そして、第2通常遊技状態にて実行された遊技回の回数が基準回数に達した場合には、第3通常遊技状態へ移行する。ここで、基準回数については、第2通常遊技状態中に第1入球部に係る特別情報を全て消化可能となるように規定されている。このため、所定の当選結果となることなく第2通常遊技状態→第3通常遊技状態となった場合には、第1入球部に係る特別情報については全て第2通常遊技状態中に消化されることとなり、第3通常遊技状態への持越しが回避されることとなる。つまり、第3通常遊技状態では第2入球部に係る特別情報に基づいて遊技回が進行することとなる。このように、第1入球部に係る遊技回の介在を抑えることにより、第3通常遊技状態における遊技をリズムよく進行させることが可能となる。
特徴G3.少なくとも前記第3通常遊技状態においては、前記第2抽選手段による抽選が前記第1抽選手段による抽選よりも遊技者に有利となるように構成されていることを特徴とする特徴G2に記載の遊技機。
特徴G3に示すように第2入球部が優遇されている構成では、第3通常遊技状態へ移行する前に第1入球部に係る特別情報を消化しておくことにより、第3通常遊技状態における遊技者の優位性が低下することを抑制できる。
特徴G4.前記第2移行手段は、前記第2通常遊技状態において前記第1遊技回制御手段による遊技回の実行回数及び前記第2遊技回制御手段による遊技回の実行回数の和が前記基準回数に達したことに基づいて当該第2通常遊技状から前記第3通常遊技状態へ移行させる構成となっており、
前記基準回数は、前記第1取得情報記憶手段に記憶可能な前記第1特別情報の上限数よりも多くなっており、
前記第2通常遊技状態への移行時に前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報の数が前記上限数に達している場合に、それら第1特別情報に基づいて実行される各遊技回について前記第1表示部における絵柄の可変表示期間及び確定表示期間の総期間は、前記第2通常遊技状態にて実行された遊技回が前記基準回数に達するまでに必要な最短所要期間よりも短くなるように構成されていることを特徴とする特徴G2又は特徴G3に記載の遊技機。
特徴G4によれば、第1特別情報に係る遊技回と第2特別情報に係る遊技回との和で基準回数到達の有無が判定される。基準回数を、第1特別情報の記憶上限数よりも多くなるように設定し、且つ第2通常遊技状態における第1表示部の絵柄の可変表示期間及び確定表示期間の総和(総期間)が第2通常遊技状態にて実行された遊技回が基準回数に達するまでに必要な最短所要期間よりも短くすることにより、第3通常遊技状態への第1特別情報の持越しを好適に回避することができる。これにより、特徴G2に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴G5.前記第2移行手段は、前記第2通常遊技状態において前記第1遊技回制御手段による遊技回の実行回数及び前記第2遊技回制御手段による遊技回の実行回数の和が前記基準回数に達したことに基づいて当該第2通常遊技状から前記第3通常遊技状態へ移行させる構成となっており、
前記基準回数は、前記第1取得情報記憶手段に記憶可能な第1特別情報の上限数と、当該第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報の数が前記上限数に達している場合にそれら第1特別情報に対応する各遊技回が実行されるまでの間に前記第2遊技回制御手段によって実行され得る遊技回の最大数との和よりも多くなるように設定されていることを特徴とする特徴G2又は特徴G3に記載の遊技機。
特徴G5によれば、第1特別情報に係る遊技回と第2特別情報に係る遊技回との和で基準回数到達の有無が判定される。基準回数を、第1特別情報の記憶上限数と、第1特別情報を全て消化するまでに実行され得る第2特別情報対応の遊技回との和よりも多くすることにより、第3通常遊技状態への第1特別情報の持越しを好適に回避することができる。これにより、特徴G2に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴G6.前記第2移行手段は、前記第2通常遊技状態において前記第1遊技回制御手段による遊技回の実行回数及び前記第2遊技回制御手段による遊技回の実行回数の和が前記基準回数に達したことに基づいて当該第2通常遊技状から前記第3通常遊技状態へ移行させる構成となっており、
前記第2通常遊技状態では、当該第2通常遊技状態移行時に前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報の数が上限数に達している場合に、それら第1特別情報に係る各遊技回について前記第1表示部における絵柄の可変表示期間と確定表示期間との総期間中に前記第2遊技回制御手段によって前記第2表示部における絵柄の可変表示及び確定表示が所定回数実行され得る構成となっており、
前記基準回数は、前記上限数と前記所定回数との和よりも大きくなっていることを特徴とする特徴G2又は特徴G3に記載の遊技機。
特徴G6によれば、第1特別情報に係る遊技回と第2特別情報に係る遊技回との和で基準回数到達の有無が判定される。基準回数を、第1特別情報の記憶上限数と、第1特別情報を全て消化するまでに実行され得る第2特別情報対応の遊技回との和よりも多くすることにより、第3通常遊技状態への第1特別情報の持越しを好適に回避することができる。これにより、特徴G2に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴G7.前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び当該受入状態よりも入球が困難な非受入状態(閉状態)に切替可能な特別入球部(例えば上側可変入賞装置64)と、
前記特別遊技状態にて前記特別入球部を前記受入状態に切り替える特別入球部用切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉制御を実行する機能)と
を備え、
前記遊技領域には、遊技球が流下する流下経路として、前記第1始動入球部が配設された第1流下経路(左ルート)と、前記第2始動入球部及び前記特別入球部が配設された第2流下経路(右ルート)とが設けられており、前記第1通常遊技状態では前記第2流下経路へ遊技球を発射するよりも前記第1流下経路へ遊技球を発射する方が遊技者に有利となり且つ前記第2通常遊技状態及び前記特別遊技状態では前記第1流下経路へ遊技球を発射するよりも前記第2流下経路へ遊技球を発射する方が遊技者に有利となるように構成されており、
前記第1流下経路及び前記第2流下経路は、前記第1流下経路を流下する遊技球が前記第2始動入球部へ入球不可となり且つ前記第2流下経路を流下する遊技球が前記第1始動入球部へ入球不可となるように形成されており、
前記特別入球部は、前記第2流下経路にて前記第2始動入球部の上流側に配設されており、前記受入状態となることで前記第2始動入球部への遊技球の流下を妨げる構成となっており、
前記第2通常遊技状態にて実行された遊技回の回数に対応する情報を表示する情報表示手段(図柄表示装置75の表示画面75aにて残り回数を表示する機能)を備えていることを特徴とする特徴G2乃至特徴G6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴G7によれば、特別遊技状態への移行に伴って遊技球の発射先が第1流下経路から第2流下経路へ変更されることとなる。この際、特別入球部が受入状態となることで第2始動入球部への遊技球の流下が阻止される。これにより、第2通常遊技状態開始時に記憶されている第2特別情報の数を少なくすることができる。故に、第2通常遊技状態の開始時に、第1特別情報に係る遊技回と第2特別遊技状態に係る遊技回との両方が開始/終了を繰り返すことを抑制できる。これは、第2通常遊技状態にて実行された遊技回の回数に対応する情報(例えば実行回数や基準回数到達までの残り回数)を表示する構成にて、その表示更新スピードが第2通常遊技状態の開始当初に過度に早くなることを抑制する上で好ましい。
特徴G8.前記特別遊技状態として、第1特別遊技状態(たとえば16R対応の開閉実行モード)と、当該第1特別遊技状態よりも前記特別入球部が前記受入状態に切り替わる機会の少ない第2特別遊技状態(例えば6R対応の開閉実行モード)とが設けられており、
前記第1抽選手段による第1抽選処理では、前記第1特別遊技状態よりも前記第2特別遊技状態に対応する抽選結果となりやすい構成となっていることを特徴とする特徴G7に記載の遊技機。
特徴G8に示すように、第1通常遊技状態→特別遊技状態→特別遊技状態へ移行する場合には、遊技球の発射先が第1流下経路から第2流下経路に変更される。この特別遊技状態では例えば開放回数(ラウンド数)の少ない第2特別遊技状態が選ばれやすくなっているため、第2通常遊技状態への移行までに記憶される第2特別情報の数を極力少なくすることができる。
特徴G9.前記第2遊技回制御手段による絵柄の可変表示期間が複数設けられており、前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報の数が所定の数よりも少ない場合には前記可変表示期間として所定可変表示期間が設定される構成となっており、
前記第2遊技回制御手段による絵柄の所定可変表示期間と確定表示期間との和は、前記第2通常遊技状態への移行に伴い前記第1遊技回制御手段により前記第1取得情報記憶手段における上限数分の遊技回が実行される場合の可変表示期間と確定表示期間との総期間よりも長くなるように設定されていることを特徴とする特徴G7又は特徴G8に記載の遊技機。
特徴G9によれば、第1通常遊技状態から第2通常遊技状態へ移行する際に記憶されている第2特別情報の数が所定の数を下回っている場合には可変表示期間として所定可変表示期間が設定される。そして、この所定可変表示期間中に第1特別情報に係る遊技回が全て実行される。このような構成とすれば、第2通常遊技状態の開始時に、第1特別情報に係る遊技回と第2特別遊技状態に係る遊技回との両方が開始/終了を繰り返すことを好適に抑制できる。これは、特徴G7等に示した効果を発揮させる上で好ましい。
特徴G10.前記第2始動入球部は、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態と、当該受入状態よりも入球が困難な非受入状態とに切替可能となっており、
前記第2始動入球部を前記受入状態及び前記非受入状態に切り替える第2始動入球部用切替手段(主制御装置162のMPU602にて電動役物71の開閉処理を実行する機能)を備え、
前記第2始動入球部用切替手段による前記第2始動入球部の切替制御モードとして、第1切替モード(低頻度サポートモード)と、当該第1切替モードよりも前記第2始動入球部が前記非受入状態となる期間が短い第2切替モード(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記第2通常遊技状態では、前記切替制御モードとして、前記第2切替モードが設定される構成となっており、
前記第2遊技回制御手段は、前記第2通常遊技状態においては前記第2取得情報記憶手段に記憶されている第2特別情報の数が少なくなることで、前記第2表示部における絵柄の可変表示期間が短くなるように構成されており、
前記第1遊技回制御手段は、前記第2通常遊技状態では、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている第1特別情報の数に関係なく前記第1表示部における絵柄の可変表示期間が一定且つ前記第1通常遊技状態よりも短い期間となるように構成されていることを特徴とする特徴G7乃至特徴G9のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第2通常遊技状態では第2始動入球部の切替制御モードが第2切替モードになることで、当該第2始動入球部への入球数が増える。これにより、第2始動入球部に係る各遊技回では、絵柄の可変表示期間として同じ又は同程度の可変表示期間が設定されることとなり、遊技回が一定のリズムでテンポよく進行することとなる。
ここで、第2通常遊技状態への移行時に第1特別情報が残っている場合には、それら第1特別情報に係る遊技回については、同じ可変表示期間となるため、第1特別情報に係る遊技回についてもテンポよく消化されることとなる。これにより、特徴7等に示した効果を一層好適に発揮させることができる。
特徴G11.前記第2通常遊技状態では、前記第1遊技回制御手段により設定される絵柄の可変表示期間は、前記第2遊技回制御手段により設定される絵柄の可変表示期間よりも短くなるように構成されていることを特徴とする特徴G2乃至特徴G10のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第2通常遊技状態への移行時に第1特別情報が記憶されている場合であっても、それら第1特別情報に係る遊技回が速やかに消化されることとなる。これにより、第3通常遊技状態への移行条件として設定される基準回数を極力少なくすることが可能となり、基準回数の設定自由度の向上に寄与できる。
特徴G12.前記第2通常遊技状態では、前記第1遊技回制御手段により設定される絵柄の確定表示期間は、前記第2遊技回制御手段により設定される絵柄の確定表示期間よりも短くなるように構成されていることを特徴とする特徴G2乃至特徴G11のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第2通常遊技状態への移行時に第1特別情報が記憶されている場合であっても、それら第1特別情報に係る遊技回が速やかに消化されることとなる。これにより、第3通常遊技状態への移行条件として設定される基準回数を極力少なくすることが可能となり、基準回数の設定自由度の向上に寄与できる。
なお、特徴G2~特徴G12に示した各技術的思想を上記特徴G1に適用することも可能である。
また、特徴G1~特徴G12に示した各技術的思想を上記特徴A群~F群に適用してもよい。
<特徴H群>
以下の特徴H群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴H1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1状態(開状態)及び当該第1状態よりも入球が困難な第2状態(閉状態)に切替可能な始動入球部(右側作動入球部63)と、
前記始動入球部に入球した遊技球を検知可能な入球検知手段(検知センサ391d)と、
前記始動入球部が前記第2状態から前記第1状態に切り替わる場合に当該始動入球部への入球の有効期間を設定する有効期間設定手段(主制御装置162のMPU602にて有効期間を設定する機能)と、
前記有効期間中に前記入球検知手段により遊技球が検知された場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段(例えば主制御装置162のMPU602にて保留情報を取得する機能及び払出装置222にて賞球の払い出しを行う機能)と、
前記遊技領域に設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が通過可能な通過部(スルーゲート66)と、
前記通過部を遊技球が通過したことに基づいて所定情報(電役保留)を取得する所定情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて電役保留を取得する機能)と、
前記所定情報取得手段により取得された所定情報を記憶する所定情報記憶手段(主制御装置162のRAM604における電役用記憶エリア633)を備えており、
前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報に基づいて当否抽選を行う抽選手段(主制御装置162のMPU602にてサポート抽選を実行する機能)と、
表示部(スルーゲート用表示部DS)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(主表示ユニット81)と、
前記抽選手段により前記抽選が行われることに先立って又は前記抽選手段により前記抽選が行われたことに基づいて前記表示部における絵柄の可変表示を行い、当該可変表示の後に前記抽選の結果に対応した絵柄を確定表示させる表示制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にてスルーゲート用表示部DSの表示制御を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選にて当選結果となった場合に前記始動入球部を前記第2状態から前記第1状態に切り替え、前記第1状態となっている状況下にて所定条件(例えば開放時間の経過)が成立した場合に前記始動入球部を前記第1状態から前記第2状態に切り替える切替制御手段(主制御装置162のMPU602にて電動役物71の開閉制御を実行する機能)と
を備え、
前記有効期間設定手段は、前記始動入球部が前記第1状態から前記第2状態に切り替わった後も所定期間(例えば0.7sec)に亘って前記有効期間が続くように当該有効期間を設定する構成となっており、
前記表示制御手段は、前記始動入球部が前記第1状態から前記第2状態に切り替わる際に前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている場合には、前記有効期間が経過する前に前記表示部にて前記絵柄の可変表示を開始させる可変表示開始手段(主制御装置162のMPU602にてスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の可変表示を開始させる機能)を有していることを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、始動入球部が第1状態から第2状態に切り替わった場合には第2状態への切替後も所定期間に亘って有効期間が継続される。これにより、例えば第2状態への切り替えと同時に始動入球部へ流入した遊技球についても特典付与の対象とすることができる。これは、本来得られるはずの特典を得られなくなる等して、遊技者の遊技意欲を低下させる要因になることを回避する上で好ましい。ここで、本特徴に示す構成では、始動入球部が第2状態に切り替わるまでに所定情報が記憶されている場合には、有効期間の経過を待つことなく表示部における絵柄の可変表示が開始される。このように、有効期間中に絵柄の可変表示を開始させて有効期間と可変表示期間とを少なくとも一部で重複させる構成とすれば、始動入球部を第1状態→第2状態→第1状態に切り替えて遊技を速やかに進行させる上で絵柄の可変表示期間等が極端に短くなることを抑制できる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
なお、本特徴に示す「前記表示制御手段は、前記始動入球部が前記第1状態から前記第2状態に切り替わる場合に前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている場合には、前記有効期間が経過する前に前記表示部にて前記絵柄の可変表示を開始させる可変表示開始手段」については「前記表示制御手段は、前記始動入球部が前記第1状態から前記第2状態に切り替わる場合に前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている場合には、前記所定期間が経過する前に前記表示部にて前記絵柄の可変表示を開始させる可変表示開始手段」とすることも可能である。
特徴H2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1状態(開状態)及び当該受入状態よりも入球が困難な第2状態(閉状態)に切替可能な始動入球部(右側作動入球部63)と、
前記始動入球部に入球した遊技球を検知可能な入球検知手段(検知センサ391d)と、
前記始動入球部が前記第2状態から前記第1状態に切り替わる場合に当該始動入球部への入球の有効期間を設定する有効期間設定手段(主制御装置162のMPU602にて有効期間を設定する機能)と、
前記有効期間中に前記入球検知手段により入球が検知された場合に特別情報を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて保留情報を取得する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報に基づいて当否抽選を行う第1抽選手段(主制御装置162のMPU602にて大当たり及び特別当たりの抽選を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選にて当選結果となった場合に、通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて開閉実行モードへの移行処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が通過可能な通過部(スルーゲート66)と、
前記通過部を遊技球が通過したことに基づいて所定情報(電役保留)を取得する所定情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて電役保留を取得する機能)と、
前記所定情報取得手段により取得された所定情報を記憶する所定情報記憶手段(主制御装置162のRAM604における電役用記憶エリア633)と、
前記所定情報記憶手段に記憶されている前記所定情報に基づいて当否抽選を行う第2抽選手段(主制御装置162のMPU602にてサポート抽選を実行する機能)と、
表示部(スルーゲート用表示部DS)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(主表示ユニット81)と、
前記第2抽選手段により前記抽選が行われることに先立って又は前記第2抽選手段により前記抽選が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、当該抽選の結果に対応した絵柄を確定表示させる表示制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にてスルーゲート用表示部DSの表示制御を実行する機能)と、
前記第2抽選手段による抽選にて当選結果となった場合に前記始動入球部を前記第2状態から前記第1状態に切り替え、前記第1状態となっている状況下にて所定条件が成立した場合に前記始動入球部を前記第1状態から前記第2状態に切り替える切替制御手段(主制御装置162のMPU602にて電動役物71の開閉制御を実行する機能)と
を備え、
前記有効期間設定手段は、前記始動入球部が前記第1状態から前記第2状態に切り替わった後も所定期間に亘って前記有効期間が続くように当該有効期間を設定する構成となっており、
前記表示制御手段は、前記始動入球部が前記第1状態から前記第2状態に切り替わる際に前記所定情報が記憶されている場合には、前記有効期間が経過する前に前記表示部にて前記絵柄の可変表示を開始させる可変表示開始手段(主制御装置162のMPU602にてスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の可変表示を開始させる機能)を有していることを特徴とする遊技機。
特徴H2によれば、始動入球部が第1状態から第2状態に切り替わった場合には第2状態への切替後も所定期間に亘って有効期間が継続される。これにより、例えば第2状態への切り替えと同時に始動入球部へ流入した遊技球についても特典付与の対象とすることができる。これは、本来得られるはずの特典を得られなくなる等して、遊技者の遊技意欲を低下させる要因になることを回避する上で好ましい。ここで、本特徴に示す構成では、始動入球部が第2状態に切り替わるまでに所定情報が記憶されている場合には、有効期間の経過を待つことなく表示部における絵柄の可変表示が開始される。このように、有効期間中に絵柄の可変表示を開始させて有効期間と可変表示期間とを少なくとも一部で重複させる構成とすれば、始動入球部を第1状態→第2状態→第1状態に切り替えて遊技を速やかに進行させる上で絵柄の可変表示期間等が極端に短くなることを抑制できる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
なお、本特徴に示す「前記表示制御手段は、前記始動入球部が前記第1状態から前記第2状態に切り替わる際に前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている場合には、前記有効期間が経過する前に前記表示部にて前記絵柄の可変表示を開始させる可変表示開始手段」については「前記表示制御手段は、前記始動入球部が前記第1状態から前記第2状態に切り替わる際に前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている場合には、前記所定期間が経過する前に前記表示部にて前記絵柄の可変表示を開始させる可変表示開始手段」とすることも可能である。
特徴H3.前記始動入球部の入口部分(右作動口63a)を通過した遊技球を前記入球検知手段による検知領域(検知領域DE)へ案内する球通路を有し、
前記所定期間は、遊技球が前記入口部分から前記検知領域(検知領域DE)へ移動するのに要する所要期間に基づいて定められた期間であることを特徴とする特徴H1又は特徴H2に記載の遊技機。
特徴H3に示すように、遊技球が始動入球部の入口部分から検知領域まで移動する際の所要期間に基づいて上記所定期間を設定することで、遊技者の利益担保を図る上で所定期間(有効期間)が過度に長くなることを抑制できる。これは、特徴H1等に示した利益担保を図りつつ始動入球部に係る不正行為を抑制する上でも好ましい構成である。
特徴H4.前記可変表示開始手段は、前記始動入球部が前記第1状態から前記第2状態に切り替わる前に前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されていない場合であって且つ前記所定期間中に新たに前記所定情報が取得された場合には、当該所定期間中に前記絵柄の可変表示を開始させることを特徴とする特徴H1乃至特徴H3のいずれか1つに記載の遊技機。
通過部を遊技球が通過したことに基づいて所定情報が取得される構成では必ずしも始動入球部が第1状態から第2状態に切り替わる前に所定情報が取得→記憶されているとは限らず、第2状態に切り替わった後に所定情報が取得される場合も発生し得る。そこで、所定期間中に所定情報が新たに取得された場合に当該所定期間中に絵柄の可変表示を開始する構成とすることより、例えば所定期間の経過を待って絵柄の可変表示を開始させる構成と比較して遊技進行の円滑化に寄与できる。
特徴H5.前記可変表示開始手段は、前記始動入球部が前記第1状態から前記第2状態に切り替わる前に前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている場合には、前記有効期間の経過前のタイミングであって前記始動入球部が前記第2状態から前記第1状態に切り替わるタイミングにて前記絵柄の可変表示を開始させることを特徴とする特徴H1乃至特徴H4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴H5に示すように、始動入球部が第1状態に切り替わるまでに所定情報が記憶されている場合には当該始動入球部が第1状態に切り替わったタイミングにて絵柄の可変表示が開始されることとなる。このようにして所定期間を上手く利用すれば、絵柄の可変表示期間を確保しつつ次の第2状態への切り替わりを速やかに実行するという効果を一層好適に発揮できる。
特徴H6.前記表示制御手段は、前記表示部における絵柄の可変表示期間を設定する可変表示期間設定手段(主制御装置162のMPU602にてスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示時間を設定する機能)を有し、
前記切替制御手段による前記始動入球部の切替制御モードとして、第1切替モード(低頻度サポートモード)と、当該第1切替モードよりも前記第2状態となる期間が短い第2切替モード(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記第2切替モードとなっている場合には、前記可変表示期間設定手段により設定される前記可変表示期間が前記所定期間よりも短くなるように構成されていることを特徴とする特徴H5に記載の遊技機。
特徴H6に示すように、始動入球部への入球頻度が高くなる第2切替モードにおいては、可変表示期間を所定期間よりも短くして所定期間中に絵柄の確定表示を開始することにより、以下の効果が期待できる。すなわち、表示部にて絵柄の可変表示→確定表示を経て始動入球部が第1状態に切り替わる構成にて、所定期間(有効期間)の終了前に確定表示を開始することが可能となり、始動入球部を再び第1状態に切り替えるまでの期間を短縮できる。
なお、本特徴に示す構成を「前記表示制御手段は、前記所定期間の経過前に前記表示部における絵柄の可変表示部を開始した場合であって、当該所定期間中に前記可変表示期間が経過した場合には、当該所定期間中に前記表示部における絵柄の確定表示を開始させるように構成されていることを特徴とする特徴H5に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴H7.前記表示制御手段は、前記表示部における絵柄の確定表示期間を設定する確定表示期間設定手段(主制御装置162のMPU602にてスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の確定表示時間を設定する機能)を有し、
前記可変表示開始手段は、前記始動入球部が前記第1状態から前記第2状態に切り替わる前に前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている場合には、前記始動入球部が前記第2状態から前記第1状態に切り替わったタイミングにて前記表示部にて前記絵柄の可変表示を開始させる構成となっており、
前記第2切替モードにおいては、前記可変表示期間と前記確定表示期間との和が前記所定期間と一致するように規定されていることを特徴とする特徴H6に記載の遊技機。
特徴H7によれば、有効期間が経過したタイミングにて確定表示を終了させることができるため、所定情報に係る抽選に当選した場合には有効期間の経過に伴って始動入球部を速やかに第1状態に切り替えることが可能となる。これより、特徴H1等に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴H8.前記表示制御手段は、前記表示部における絵柄の可変表示期間を設定する可変表示期間設定手段(主制御装置162のMPU602にてスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示時間を設定する機能)を有し、
前記切替制御手段による前記始動入球部の切替制御モードとして、第1切替モード(低頻度サポートモード)と、当該第1切替モードよりも前記第2状態である期間が短い第2切替モード(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記第1切替モードとなっている場合には、前記可変表示期間設定手段により設定される前記可変表示期間が前記所定期間以上となるように構成されていることを特徴とする特徴H1乃至特徴H7のいずれか1つに記載の遊技機。
第1切替モードにおいては第2切替モードと比べて始動入球部への入球頻度が低い。このような状態では、可変表示期間を所定期間以上とすることにより、始動入球部が連続して第1状態に切り替わる場合のインターバル期間を長くすることができる。これは第1切替モードと第2切替モードとの差別化を図る上で好ましい。
特徴H9.前記所定情報取得手段により取得された所定情報を記憶する所定情報記憶手段(主制御装置162のRAM604における電役用記憶エリア633)を備えており、
前記表示制御手段は、前記表示部における絵柄の可変表示期間を設定する可変表示期間設定手段(主制御装置162のMPU602にてスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示時間を設定する機能)と、前記表示部における絵柄の確定表示期間を設定する確定表示期間設定手段(主制御装置162のMPU602にてスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の確定表示時間を設定する機能)とを有し、
を有し、
前記可変表示開始手段は、前記始動入球部が前記第1状態から前記第2状態に切り替わる前に前記所定情報記憶手段に前記所定情報が記憶されている場合には、前記有効期間の経過前のタイミングであって前記始動入球部が前記第2状態から前記第1状態に切り替わったタイミングにて前記絵柄の可変表示を開始させる構成となっており、
前記始動入球部は、上方に開放された入口部分(右作動口63a)と、当該入口部分を覆うシャッタ(シャッタ331)とを有し、前記シャッタが閉位置に配置されて前記始動入球部が前記第2状態となっている場合には当該シャッタによって前記入口部分の上方を横切る球通路の底面を形成し、前記シャッタが前記閉位置から開位置へ変位して前記第1状態となることで当該シャッタ上の遊技球が前記入口部分へ落下するように構成されており、
前記切替制御手段による前記始動入球部の切替制御モードとして、第1切替モード(低頻度サポートモード)と、当該第1切替モードよりも前記第1状態である期間が短い第2切替モード(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記第1切替モードにおいては前記可変表示期間及び前記確定表示期間が、それら可変表示期間及び確定表示期間の和が前記所定期間よりも長くなるように設定され、
前記第2切替モードにおいては前記可変表示期間及び前記確定表示期間が、それら可変表示期間及び確定表示期間の和が前記所定期間と同じ長さとなるように設定され、
遊技球が前記シャッタ上を通過するのに要する所要期間は、前記第1切替モードにおける前記可変表示期間と前記確定表示期間との和よりも短く且つ前記第2切替モードにおける前記可変表示期間と前記確定表示期間との和よりも長くなるように構成されていることを特徴とする特徴H1乃至特徴H8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴H9に示す構成では、シャッタが閉位置から開位置へ移動することで、始動入球部へ発射された遊技球が当該始動入球部へ入球することとなる。シャッタが球通路の底部(転動面)を形成している構成では、シャッタ上に位置する遊技球はシャッタが開位置へ移動することで始動入球部(入口部分)へ落下する。ここで、シャッタ上を遊技球が通過する所要時間に対して、シャッタを閉位置に維持する期間が長短となることにより、入球頻度の差を設けて、第1切替モードと第2切替モードとの差別化を実現できる。ここで、絵柄を目視で確認可能とする上では、可変表示期間や確定表示期間をある程度確保する必要があるが、これらの期間の確保によって期間に係る制約が強くなることは、上記モード毎の差を設ける上で大きな制約になり得る。この点、本特徴に示す構成に特徴H1に示した技術的思想を適用すれば、遊技の多様化を図る上で遊技の進行速度を変化させるつつもの、それに起因して絵柄の視認性の低下を抑制することができる。
なお、特徴H1~特徴H9に示した各技術的思想を上記特徴A群~G群に適用してもよい。
<特徴J群>
以下の特徴J群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴J1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて遊技回用動作(作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示)が開始され、前記判定の結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように結果報知手段(作動口用表示部DL,DR)を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段による前記遊技回用動作が終了したことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて前記3通常遊技状態へ移行するまでの残り遊技回数を示す情報(カウンタ画像CF)を報知する情報報知手段(表示画面75aにてカウンタ画像CFを表示する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴J1によれば、第1通常遊技状態から特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態における遊技回数が上限に達することで第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。第2通常遊技状態では第3通常遊技状態へ移行するまでの残り遊技回の数を示す情報を報知し第3通常遊技状態への道のりを示すことにより第3通常遊技状態への移行に期待する遊技者に対して更なる遊技への注目を促すことができる。
特徴J2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて遊技回用動作(作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示)が開始され、前記判定の結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように結果報知手段(作動口用表示部DL,DR)を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段による前記遊技回用動作が終了したことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて、当該第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達した場合の移行先となる前記第3通常遊技状態を示す第1情報(ターゲット画像TF)を報知する第1報知手段(表示画面75aにてターゲット画像TFを表示する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて、当該第2通常遊技状態から前記3通常遊技状態へ移行するまでの残り遊技回数を示す第2情報(カウンタ画像CF)を報知する第2報知手段(表示画面75aにてカウンタ画像CFを表示する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴J2によれば、第1通常遊技状態から特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態における遊技回数が上限に達することで第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。このようにして遊技の多様化を図れば遊技の単調化を抑制し遊技への注目度の向上に寄与できるものの、遊技の複雑化によって遊技者の困惑を招きやすくなると想定される。これは、注目度の向上効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。この点、本特徴に示す構成においては、第2通常遊技状態では第3通常遊技状態へ移行するまで残り遊技回の数を示す情報及び残り遊技回の消化時の移行先を示す情報を各々表示すること、すなわち目標と当該目標までの行程とを各々表示することにより、上記不都合の発生を抑制し、遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴J3.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて遊技回用動作(作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示)が開始され、前記判定の結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように結果報知手段(作動口用表示部DL,DR)を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段による前記遊技回用動作が終了したことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて、当該第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達した場合の移行先である前記第3通常遊技状態を示す第1情報(ターゲット画像TF)を報知する第1報知手段(表示画面75aにてターゲット画像TFを表示する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて、当該第2通常遊技状態から前記3通常遊技状態へ移行するまでに必要な行程を示す第2情報(カウンタ画像CF)を報知する第2報知手段(表示画面75aにてカウンタ画像CFを表示する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴J3によれば、第1通常遊技状態から特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態における遊技回数が上限に達することで第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。このようにして遊技の多様化を図れば遊技の単調化を抑制し遊技への注目度の向上に寄与できるものの、遊技の複雑化によって遊技者の困惑を招きやすくなると想定される。これは、注目度の向上効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。この点、本特徴に示す構成においては、第2通常遊技状態では目標となる遊技状態と当該目標までの行程とを各々表示することにより、上記不都合の発生を抑制し、遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴J4.前記第2報知手段は、前記第1報知手段による前記第1情報の報知に並行して前記第2情報を報知するように構成されていることを特徴とする特徴J2又は特徴J3に記載の遊技機。
本特徴に示すように目標を示す第1情報の報知に並行して行程を示す第2情報の報知を行う構成とし、第1情報が単独で表示されることを抑制することにより、第2通常遊技状態に表示される第1情報から現在の遊技状態が第3通常遊技状態であると誤解される機会を減らすことができる。
特徴J5.表示画面(表示画面75a)を有する表示手段(図柄表示装置75)を備え、
前記第1報知手段及び前記第2報知手段は、前記表示画面にて前記第1情報及び前記第2情報を表示することによりそれら第1情報及び第2情報を報知する構成となっており、
前記第1報知手段は、前記第2通常遊技状態における遊技回が前記上限に近づくにつれて前記第1情報の表示態様(例えば大きさ、色、明るさ等)を変更させる手段を有し、
前記第2報知手段は、前記第2通常遊技状態における遊技回が前記上限に近づくにつれて前記第2情報の表示内容(例えば表示している数)を変更させる手段を有していることを特徴とする特徴J2乃至特徴J4のいずれか1つに記載の遊技機。
残り遊技回の数(行程)を示す第2情報については遊技回の進行に応じて表示内容が更新されることで、第3通常遊技状態への移行が近づいていることを明示できる。これに対して、目標である第3通常遊技状態を示す第1情報についても遊技回の進行に応じて表示態様が変更されることにより、第3通常遊技状態への移行が近づいている旨を示す機能を好適に強化できる。
特徴J6.表示画面(表示画面75a)を有する表示手段(図柄表示装置75)を備え、
前記第1報知手段及び前記第2報知手段は、前記表示画面にて前記第1情報及び前記第2情報を表示することによりそれら第1情報及び第2情報を報知する構成となっており、
前記表示画面における前記第1情報の表示領域(移行先表示領域TE)と前記第2情報の表示領域(残り回数表示領域CE)との面積比を変更する変更手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置710にて面積比を変更する機能)を備えていることを特徴とする特徴J2乃至特徴J5のいずれか1つに記載の遊技機。
第1情報及び第2情報を表示する構成においては、各情報の表示領域の面積比を変更することにより、遊技回の消化に伴って注目すべき対象を変更させることができる。これにより、提供される情報が多くなる場合であってもそれが遊技者の困惑を招く要因になることを好適に抑制できる。
特徴J7.前記変更手段は、前記第2情報が予め設定された所定の第2情報となった場合に、前記第1情報の表示領域を変更することを特徴とする特徴J6に記載の遊技機。
第2通常遊技状態における遊技回の消化が進むにつれて第2情報が更新されることとなる。ここで、第2情報が所定の第2情報となった場合に第1情報の表示領域が変更される構成とすれば、2つの情報に関連性を付与できる。このような構成とすれば、第1情報に注視している場合であっても、第2情報の更新がある程度進んでいることを容易に把握することが可能となる。例えば、第2情報が遊技の進行に伴って値が更新されるカウンタである場合には、カウンタの値が所定数となった場合に第1情報の表示領域を変更する構成とするとよい。
特徴J8.前記第2情報の表示領域を第1領域及び当該第1領域よりも大きい第2領域に変更可能となっており、
前記変更手段は、前記第2情報の表示領域が前記第1領域及び前記第2領域の一方から他方に変更する場合に前記第1情報の表示領域を変更することを特徴とする特徴J6又は特徴J7に記載の遊技機。
第2情報の表示領域(第1領域/第2領域)の切り替えに連動して第2情報の表示領域を変更する構成とすれば、遊技者に第1情報と第2情報とが互いに関連しているとの理解を促しやすくなる。
特徴J9.前記第2情報の表示領域は、第1領域及び当該第1領域よりも大きい第2領域に変更可能となっており、
前記第1情報の表示領域は、第3領域及び当該第3領域よりも大きい第4領域に変更可能となっており、
前記変更手段は、前記第2情報の表示領域を前記第1領域から前記第2領域に変更した後は再び前記第1領域に変更し、前記第1情報の表示領域を前記第3領域から前記第4領域に変更した後は前記第3領域への変更を行わない構成となっていることを特徴とする特徴J6乃至特徴J8のいずれか1つに記載の遊技機。
表示画面に第1情報及び第2情報を表示する場合には、表示される情報が多くなることで表示画面における占有領域が嵩む。情報への注目度の向上を図る上では情報の表示領域を拡大することが効果的であるものの、表示領域が拡大されることで占有領域が更に嵩むこととなる。これは、表示画面にて他の情報を表示する領域を圧迫する要因になると想定される。この点、本特徴に示すように、目標を示す第1情報については表示領域の大きさを大きくすることで当該目標に近づいていることをアピールしつつ、行程を示す第2情報については一時的な表示領域の拡張によって情報の更新をアピールすることにより、報知機能を発揮させる上で表示画面における占有領域が過度に大きくなることを好適に抑制できる。
特徴J10.前記変更手段は、前記第1情報の表示領域を変更する手段と、前記第2情報の表示領域を変更する手段とを有し、それら第1情報の表示領域の変更と第2情報の表示領域の変更とを異なるタイミングにて実行可能となるように構成されていることを特徴とする特徴J6に記載の遊技機。
第1情報及び第2情報を合せて表示する構成においては、それら2つの情報を同時に目視する必要が生じることが遊技者の負担を増加させる要因になると懸念される。そこで、本特徴に示すように、表示領域の変更のタイミングを相違させることができれば、注目すべき情報へ視線を誘導することが可能となり、上記不都合の発生の抑制に寄与できる。
特徴J11.前記第2報知手段は、前記第2通常遊技状態へ移行する場合に前記第2情報の報知を開始し、前記第3通常遊技状態へ移行する場合に当該報知を終了する構成となっており、
前記第1報知手段は、前記第2通常遊技状態へ移行する場合に前記第1情報の報知を開始し、前記第3通常遊技状態への移行後も当該報知を継続する構成となっていることを特徴とする特徴J2乃至特徴J10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴J11によれば、第2通常状態では第1情報及び第2情報が報知され、第3通常遊技状態へ移行することで第1情報の報知が終了するのに対して第2情報の報知は継続されることとなる。このように、第2情報の報知を第3通常遊技状態においても継続することで、第2情報が示すものを明確に遊技者へ伝えることが可能となる。
なお、特徴J3~特徴J11に示した各技術的思想を、上記特徴J1に適用することも可能である。この場合、特徴J1に示した「情報報知手段」を特徴J3等に示した「第2報知手段」と同一のものとするとよい。
特徴J12.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて遊技回用動作(作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示)が開始され、前記判定の結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように結果報知手段(作動口用表示部DL,DR)を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段による前記遊技回用動作が終了したことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて、当該第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達した場合の移行先となる前記第3通常遊技状態を示す第1情報(ターゲット画像TF)と、当該第2通常遊技状態から前記3通常遊技状態へ移行するまでの残り遊技回数を示す第2情報(カウンタ画像CF)とを報知する報知手段(表示画面75aにてターゲット画像TF及びカウンタ画像CFを表示する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴J12によれば、第1通常遊技状態から特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態における遊技回数が上限に達することで第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。このようにして遊技の多様化を図れば遊技の単調化を抑制し遊技への注目度の向上に寄与できるものの、遊技の複雑化によって遊技者の困惑を招きやすくなると想定される。これは、注目度の向上効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。この点、本特徴に示す構成においては、第2通常遊技状態では第3通常遊技状態へ移行するまで残り遊技回の数を示す情報及び残り遊技回の消化時の移行先を示す情報を各々表示すること、すなわち目標と当該目標までの行程とを各々表示することにより、上記不都合の発生を抑制し、遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴J13.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて遊技回用動作(作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示)が開始され、前記判定の結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように結果報知手段(作動口用表示部DL,DR)を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段による前記遊技回用動作が終了したことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて、当該第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達した場合の移行先である前記第3通常遊技状態を示す第1情報(ターゲット画像TF)と、当該第2通常遊技状態から前記3通常遊技状態へ移行するまでに必要な行程を示す第2情報(カウンタ画像CF)とを報知する報知手段(表示画面75aにてターゲット画像TF及びカウンタ画像CFを表示する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴J13によれば、第1通常遊技状態から特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態における遊技回数が上限に達することで第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。このようにして遊技の多様化を図れば遊技の単調化を抑制し遊技への注目度の向上に寄与できるものの、遊技の複雑化によって遊技者の困惑を招きやすくなると想定される。これは、注目度の向上効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。この点、本特徴に示す構成においては、第2通常遊技状態では目標となる遊技状態と当該目標までの行程とを各々表示することにより、上記不都合の発生を抑制し、遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
なお、特徴J12及び特徴J13に特徴J4~特徴J11に示した各技術的思想を適用することも可能である。この場合、特徴J4~特徴J11に示した「第1報知手段」及び「第2報知手段」を本特徴に示す「報知手段」と同一のものとしてもよい。
また、特徴J1~特徴J13に示した各技術的思想を上記特徴A群~H群に適用してもよい。
<特徴K群>
以下の特徴K群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴K1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて遊技回用動作(作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示)が開始され、前記判定の結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように報知手段(作動口用表示部DL,DR)を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段による前記遊技回用動作が終了したことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
表示画面(表示画面75a)を有する表示手段(図柄表示装置75)と、
前記第2通常遊技状態となっている場合に、前記表示画面にて前記第3通常遊技状態への移行を示唆する示唆画像(ターゲット画像TF及び拘束画像LF)が表示された状態となるように前記表示手段の表示制御を行う表示制御手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置710)と
を備え、
前記表示制御手段は、前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に近づくにつれて前記表示画面における前記示唆画像の表示範囲を変更する表示範囲変更手段(報知・演出制御装置143にてターゲット画像TF及び拘束画像LFの表示範囲を変更する機能)を有していることを特徴とする遊技機。
特徴K1によれば、第1通常遊技状態から特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態における遊技回数が上限に達することで第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。第2通常遊技状態では第3通常遊技状態への移行を示唆する示唆画像が表示され、この示唆画像の表示範囲は第2通常遊技状態における遊技回数が上記上限に近づくにつれて変更される。このような構成とすれば、第3通常遊技状態への移行に期待する遊技者に対して当該第3通常遊技状態へ近づいている旨を示唆し、遊技への注目度の向上を促すことができる。
なお、本特徴に示す構成を「遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、表示部(例えば作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば主表示ユニット81)と、前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)とを備え、前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、前記特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、表示画面(表示画面75a)を有し、前記第2通常遊技状態となっている場合に当該表示画面にて前記第3通常遊技状態への移行を示唆する示唆画像(ターゲット画像TF及び拘束画像LF)を表示する示唆画像表示手段(図柄表示装置75)と、前記第2通常遊技状態における遊技回の回数が前記上限に近づくにつれて前記表示画面における前記示唆画像の表示範囲の大きさを変更する表示範囲変更手段(報知・演出制御装置143にてターゲット画像TF及び拘束画像LFの表示範囲を変更する機能)とを備えていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴K2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて遊技回用動作(作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示)が開始され、前記判定の結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように報知手段(作動口用表示部DL,DRに)を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段による前記遊技回用動作が終了したことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
表示画面(表示画面75a)を有する表示手段(図柄表示装置75)と、
前記表示手段の表示制御を行う表示制御手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置710)と
を備え、
前記表示制御手段は、
前記判定手段による判定結果に対応した絵柄を前記表示画面に表示させる手段と、
前記第2通常遊技状態となっている場合に、前記表示画面にて前記第3通常遊技状態への移行を示唆する示唆画像(ターゲット画像TF及び拘束画像LF)を表示させる手段と、
前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に近づくにつれて前記表示画面における前記示唆画像の表示範囲(移行先表示領域TE)と前記絵柄の表示範囲(第2変動表示領域ME2や第3変動表示領域ME3)との面積率が変化するように、それら表示範囲を変更する表示範囲変更手段(報知・演出制御装置143にてターゲット画像TF及び拘束画像LFの表示範囲を変更する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴K2によれば、第1通常遊技状態から特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態における遊技回数が上限に達することで第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。第2通常遊技状態では第3通常遊技状態への移行を示唆する示唆画像が表示され、この示唆画像の表示範囲は第2通常遊技状態における遊技回数が上記上限に近づくにつれて変更される。このような構成とすれば、第3通常遊技状態への移行に期待する遊技者に対して当該第3通常遊技状態へ近づいている旨を示唆し、遊技への注目度の向上を促すことができる。
表示画面には、示唆画像だけでなく判定結果に対応した絵柄が表示される。このように表示画面にて示唆画像と絵柄とが表示される構成においては、それら示唆画像と絵柄との面積比を変更することにより、両者の連携によって示唆機能を強化することができる。
特徴K3.前記表示範囲変更手段は、前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達して前記第3通常遊技状態へ移行する場合に前記示唆画像の表示範囲を所定の表示範囲(例えば最大表示範囲)となるように拡大させる第1変更手段と、前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に近づくにつれて前記示唆画像の表示範囲を前記所定の表示範囲を超えない範囲で徐々に拡大させる第2変更手段とを有していることを特徴とする特徴K1又は特徴K2に記載の遊技機。
特徴K3に示すように、示唆画像を徐々に拡大させて最大表示に近づける構成とすれば、遊技回数が上限に近づくにつれて示唆画像が目につきやすくなり、特徴K1等に示した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
本特徴に示す構成を、表示画面にて判定結果に対応した絵柄等を表示させるタイプの遊技機に適用すれば、遊技者の注目が示唆画像に向くことで所定の判定情報に対応しない絵柄の表示が繰り返されたとしても、それが所定の判定情報に対応する判定結果となることを期待して遊技を行っている遊技者の遊技意欲を低下させる要因になることを抑制できる。
特徴K4.前記第2変更手段は、変更前の前記示唆画像の表示範囲が変更後の前記示唆画像の表示範囲に含まれるようにして前記示唆画像を拡大させることを特徴とする特徴K3に記載の遊技機。
特徴K4に示すように変更後の表示範囲に変更前の表示範囲が含まれる構成とすれば、上限に近くづ過程にて示唆画像に注視している遊技者の目線の移動量を少なくすることができる。これは、示唆画像の変化を見逃す機会を減らす上で有利である。このようにして見逃しの機会を減らす構成とすれば、示唆画像の大きさの変化量を過度に大きくする必要がなくなり、示唆画像の大きさに上限が設定されている場合であっても当該示唆画像の大きさの変更回数を好適に増やすことができる。
特徴K5.前記表示画面には、前記判定手段による判定結果に対応する絵柄が表示される構成となっており、
前記表示範囲変更手段は、前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に近づくにつれて前記示唆画像の表示範囲を徐々に拡大させる構成となっており、
前記表示制御手段は、前記示唆画像の表示範囲を前記絵柄の表示範囲の少なくとも一部を含む範囲まで拡大させる場合に、前記絵柄を非表示とする手段を有していることを特徴とする特徴K1乃至特徴K4のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、表示画面に判定結果に対応する絵柄が表示される構成にて、示唆画像が絵柄の表示範囲を侵食したかのように見せることにより、第3通常遊技状態への移行が近い旨を好適に示唆することができる。既に説明したように、第3通常遊技状態への移行には上記所定の判定情報に対応する判定結果とならないことが要件の1つとなっている。しかしながら、所定の判定情報になることに期待している遊技者に対しては、所定の判定情報に対応しない判定結果となることが強調されることが、遊技意欲を低下させる要因になると懸念される。そこで、第2通常遊技状態における遊技がある程度進むと示唆画像によって絵柄の表示範囲が侵食されて当該絵柄を非表示とすることにより、所定の判定情報に対応しない判定結果となったことの強調を避けることができ、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴K6.前記表示制御手段は、前記上限設定手段により設定された前記上限に基づいて前記示唆画像の表示範囲を変更する遊技回を設定する手段を有していることを特徴とする特徴K1乃至特徴K5のいずれか1つに記載の遊技機。
上限到達によって第2通常遊技状態が終了する構成においては表示範囲を拡大する機会が当該上限によって左右される。そこで、本特徴に示すように上限に応じて表示範囲を変更する遊技回を事前に定めておくことにより、表示範囲の変更(拡大表示)を適正に実行することが可能となる。
特徴K7.前記示唆画像は、前記第3通常遊技状態を示す文字部(ターゲット画像TF)及び当該文字部に重なるようにして表示される複数の装飾部(拘束画像LF)を有してなり、
前記表示制御手段は、前記示唆画像の表示範囲の変更に合わせて前記装飾部の数を変更する数変更手段を有していることを特徴とする特徴K1乃至特徴K6のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、文字画像に付属の装飾部の数が表示範囲の変更に合わせて変更される構成とすることにより、表示範囲の変更前後での差が小さい場合であっても、変更が行われたことが見逃される機会を減らすことができる。これは、表示範囲の変更態様を多様化する上で好ましい。
特徴K8.前記表示範囲変更手段は、前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に近づくにつれて前記示唆画像の表示範囲を徐々に拡大させる構成となっており、
前記装飾部は、前記文字部の拡大を妨げていると遊技者に認識されるように構成された画像であり、
前記数変更手段は、前記示唆画像の表示範囲の拡大に合わせて前記装飾部の数を減らすように構成されていることを特徴とする特徴K7に記載の遊技機。
本特徴に示すように、表示範囲の拡大に伴い拡大を妨げていると認識されるように構成された装飾部の数を減らすことにより、上限に近づいていることへの理解を好適に促すことができる。
特徴K9.前記表示範囲変更手段は、前記遊技回制御手段による前記遊技回用動作の開始に伴って前記表示範囲を変更するように構成されていることを特徴とする特徴K1乃至特徴K8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴K1等に示したように表示範囲を変更する場合には、当該変更をアピールする上で変更期間をある程度確保することが好ましい。そこで、本特徴に示すように遊技回用動作の開始時に表示範囲を変更する構成とすることで、遊技回用動作の動作期間を表示範囲の変更期間として利用することができ、実用上好ましい構成を実現できる。
特徴K10.前記表示範囲変更手段は、前記示唆画像の表示範囲を変更する遊技回においては前記判定手段による判定結果に関係なく当該変更を行うことを特徴とする特徴K9に記載の遊技機。
特徴K1等に示したタイプの遊技機においては、第2通常遊技状態中に大当たり結果等となって第3通常遊技状態への挑戦が終了する場合がある。ここで、本来であれば表示範囲が変更されるはずの遊技回であるにも関わらず大当たり結果等であることに基づいて表示範囲の変更を回避してしまうと、それが足掛かりとなって上記挑戦の終了が早々に露呈することになる。そこで、特徴K9に示したように遊技回用動作の開始時に表示範囲を変更する構成においては、判定結果に関係なく表示範囲を変更させることにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
なお、特徴K1~特徴K10に示した各技術的思想を上記特徴A群~J群に適用してもよい。
<特徴L群>
以下の特徴L群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴L1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて遊技回用動作(作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示)が開始され、前記判定の結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように報知手段(作動口用表示部DL,DR)を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段による前記遊技回用動作が終了したことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記所定の判定情報として、第1情報(大当たり結果に対応する情報)及び第2情報(特別当たり結果に対応する情報)を有しており、
前記判定手段による判定結果が前記第1情報に対応する判定結果となって前記特別遊技状態へ移行した場合に、当該特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて前記判定手段による判定結果が前記第1情報に対応した判定結果になることなく当該第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態へ移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
表示画面(例えば表示画面75a)を有し、当該表示画面における所定の表示領域(例えば第2変動表示領域ME2や第3変動表示領域ME3)にて絵柄(例えば図柄)を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば図柄表示装置75)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定手段による判定結果に対応した絵柄を停止表示させる表示制御手段(例えば報知・演出制御装置143や表示制御装置710)と
を備え、
前記所定の表示領域として、第1表示領域(第2変動表示領域ME2)と、当該第1表示領域よりも大きい第2表示領域(第3変動表示領域ME3)とが設けられており、
前記表示制御手段は、前記第2通常遊技状態における前記上限に対応の最終遊技回以外の遊技回では前記第1表示領域及び前記第2表示領域の両方にて前記判定手段の判定結果に対応した絵柄を停止表示させる一方、前記第2通常遊技状態における前記最終遊技回においては前記第1表示領域及び前記第2表示領域のうち前記第1表示領域にて前記判定の結果に対応した絵柄を停止表示させるように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴L1に示す構成では、第2通常遊技状態において上記上限到達となる最終遊技回にて所定の判定情報に対応した判定結果(例えば大当たり結果)とならないこと(例えば外れ結果や特別当たり結果となること)が第3通常遊技状態への移行条件となっている。ここで、本特徴に示すように所定の判定情報に対応した判定結果となったことを条件として遊技者に有利な遊技状態へ移行することが前提となっている場合には、所定の判定情報に対応した判定結果以外の判定結果が強調して表示されることは遊技者に違和感を与える要因になると想定される。つまり、遊技の多様化に起因して遊技への注目度の向上を図る効果が上手く発揮されなくなることが懸念される。そこで、本特徴に示すように、最終遊技回においては相対的に大きい第2表示領域では敢えて判定結果を表示せず、判定結果を相対的に小さい第1表示領域にのみ表示する構成とすることにより、そのような不都合の発生を抑制できる。これにより、遊技の多様化による遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴L2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて遊技回用動作(作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示)が開始され、前記判定の結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように報知手段(作動口用表示部DL,DR)を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段による前記遊技回用動作が終了したことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記所定の判定情報として、第1情報(大当たり結果に対応する情報)及び第2情報(特別当たり結果に対応する情報)を有しており、
前記判定手段による判定結果が前記第1情報に対応する判定結果となって前記特別遊技状態へ移行した場合に、当該特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて前記判定手段による判定結果が前記第1情報に対応する判定結果となることなく当該第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態へ移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
表示画面(例えば表示画面75a)を有し、当該表示画面における所定の表示領域にて絵柄を可変表示可能な絵柄表示手段(例えば図柄表示装置75)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記判定の結果に対応した絵柄を停止表示させる表示制御手段(例えば報知・演出制御装置143や表示制御装置710)と
を備え、
前記所定の表示領域として、第1表示領域(第2変動表示領域ME2)と、当該第1表示領域よりも大きい第2表示領域(第3変動表示領域ME3)とが設けられており、
前記表示制御手段は、前記第2通常遊技状態における前記上限に対応の最終遊技回にて前記第1情報に対応する判定結果(例えば大当たり結果)となった場合には前記第1表示領域及び前記第2表示領域の両方にて判定結果に対応した絵柄を停止表示させ、前記最終遊技回にて前記第2情報に対応する判定結果(例えば特別当たり結果)又は前記所定の判定情報に対応しない判定結果(例えば外れ結果)となった場合には前記第1表示領域及び前記第2表示領域のうち前記第1表示領域にて判定結果に対応した絵柄を停止表示させるように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴L2に示す構成では、第2通常遊技状態において上記上限到達となる最終遊技回にて第1情報に対応した判定結果(例えば大当たり結果)とならないこと(例えば外れ結果や特別当たり結果となること)が第3通常遊技状態への移行条件となっている。ここで、本特徴に示すように第1情報に対応した判定結果となったことを条件として遊技者に有利な遊技状態へ移行することが前提となっている場合には、第1情報に対応した判定結果以外の判定結果、すなわち第2情報に対応した判定結果(例えば特別当たり結果)や所定の判定情報に対応しない判定結果(例えば外れ結果)となったことが強調して表示されることは遊技者に違和感を与える要因になると想定される。つまり、遊技の多様化に起因して遊技への注目度の向上を図る効果が上手く発揮されなくなることが懸念される。そこで、本特徴に示すように、最終遊技回にて第1情報に対応した判定結果となった場合に当該判定結果に対応した絵柄を第1表示領域及び第2表示領域の両方で停止表示させる一方、第2情報に対応した判定結果又は所定の判定情報に対応しない判定結果となった場合に当該判定結果に対応した絵柄を相対的に大きい第2表示領域においては敢えて表示せず、相対的に小さい第1表示領域にて表示する構成とすることにより、そのような不都合の発生を抑制できる。これにより、遊技の多様化による遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴L3.前記表示制御手段は、前記第2通常遊技状態における前記所定の遊技回以外の遊技回においては前記判定手段による判定結果に関係なく前記第1表示領域及び前記第2表示領域の両方にて判定結果に対応した絵柄を停止表示させるように構成されていることを特徴とする特徴L2に記載の遊技機。
特徴L3によれば、最終遊技回以外の遊技回においては第1表示領域及び第2表示領域の両方にて判定結果に対応した絵柄が停止表示されることとなる。このように第1表示領域及び第2表示領域の両方を利用することには、最終遊技回となるまでの間に両表示領域の関係を遊技者に伝え、第2表示領域における絵柄が非表示となった場合であってもそれが遊技者を混乱させる要因になることを抑制できるという技術的意義がある。
特徴L4.前記表示制御手段は、前記第2通常遊技状態における前記最終遊技回において前記第1表示領域及び前記第2表示領域のうち前記第1表示領域にて前記判定手段による結果に対応した絵柄を停止表示させる場合に、前記第2表示領域における絵柄を非表示とすることを特徴とする特徴L1乃至特徴L3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴L4に示すように、第2表示領域における絵柄を事前に非表示とすれば、例えば第2表示領域にて第3通常遊技状態への移行を示唆する静止画や動画等を表示する場所及び時間を好適に確保できる。また、本特徴に示すように第2表示領域の絵柄を非表示とすれば、例えば第2表示領域における絵柄が変動したままになったり、先の遊技回にて停止表示された絵柄がそのままになったりすることが回避される。これは、第1表示領域及び第2表示領域の表示に食い違いが生じる等して遊技者が困惑することを抑制する上で好ましい。
なお、本特徴に示す構成を、例えば「前記表示制御手段は、前記第2通常遊技状態における前記最終遊技回において前記第2情報に対応する判定結果又は前記所定の判定情報に対応しない判定結果となった場合には、前記第1表示領域にて当該所定の遊技回における絵柄を停止表示させる前に前記第2表示領域に表示されている絵柄を非表示とすることを特徴とする特徴L2又は特徴L3に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴L5.前記表示制御手段は、前記第2通常遊技状態における前記最終遊技回において前記第1表示領域及び前記第2表示領域のうち前記第1表示領域にて前記判定の結果に対応した絵柄を停止表示させる場合に、前記第2表示領域における絵柄を可変表示させることなく前記最終遊技回における前記遊技回用動作の開始に基づいて非表示とすることを特徴とする特徴L1乃至特徴L3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴L5によれば、先の遊技回にて停止表示された絵柄は所定の遊技回の開始とともに非表示となる。このようにして、第2表示領域における絵柄が可変表示中に突如として非表示となることを回避することにより、絵柄を非表示とする場合の違和感を軽減できる。
特徴L6.前記表示制御手段は、前記第2表示領域における絵柄を非表示とする場合に、当該第2表示領域の少なくとも一部を含む領域(最大表示範囲)にて前記第3通常遊技状態への移行を示唆する示唆手段を有していることを特徴とする特徴L3乃至特徴L5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴L6に示すように、第2表示領域の絵柄を非表示とする代わりに第3通常遊技状態への移行を示唆すれば、当該示唆の見逃しを好適に抑制できる。
特徴L7.前記表示制御手段は、前記第2通常遊技状態へ移行する場合に前記表示画面にて前記第1表示領域及び前記第2表示領域から外れた所定の領域(情報表示領域IE)に当該第2通常遊技状態からの移行先である第3通常遊技状態を示す画像を表示し、
前記示唆手段は、前記第2表示領域における絵柄が非表示となる場合に、前記示唆として前記画像を前記第2表示領域の少なくとも一部を含む領域へ拡大表示することを特徴とする特徴L6に記載の遊技機。
特徴L7に示すように、所定の領域にて表示されていた画像を第2表示領域の少なくとも一部を含む領域へ拡大表示する構成によれば、その画像を事前に把握することができるため、第2表示領域における表示期間が短くなっても当該画像の把握が困難になることを抑制できる。このように、期間に係る制約を緩和することは、遊技進行の円滑化を図る上で有利である。
特徴L8.前記第2表示領域は前記表示画面の中央に設けられ、前記第1表示領域は前記表示画面の隅部に設けられていることを特徴とする特徴L1乃至特徴L7のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、表示画面の中央に第2表示領域を配し、表示画面の隅部に第1表示領域を配することにより、最終遊技回にて遊技結果に対応する絵柄が目につくことを好適に抑制できる。
なお、特徴L1~特徴L8に示した各技術的思想を上記特徴A群~K群に適用してもよい。
<特徴M群>
以下の特徴M群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴M1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて遊技回用動作(作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示)が開始され、前記判定の結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように報知手段(作動口用表示部DL,DR)を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態となっている場合に、数値情報(カウンタ画像CFにおけるカウンタ値)を表示する情報表示手段(図柄表示装置75)と、
前記情報表示手段の表示制御を行う表示制御手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置710)と
を備え、
前記表示制御手段は、
前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達するまで遊技回の進行に伴って前記数値情報を所定の数値情報(例えば「0」)に近づくように順次更新し、前記上限に達した場合に当該数値情報を前記所定の数値情報とする情報更新手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置710にてカウントダウン表示を実行する機能)と、
前記情報更新手段を、第1更新状態(例えば減算レベル1)及び当該第1更新状態よりも遊技回毎の前記数値情報の更新幅が大きい第2更新状態(例えば減算レベル2)に切り替える切替手段(報知・演出制御装置143にて減算レベルを切り替える機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴M1によれば、第1通常遊技状態から特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態における遊技回数が上限に達することで第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。第2通常遊技状態においては表示画面に表示された数値情報が所定の数値情報に近づくように順次更新され、第2通常遊技状態における遊技回数が上限となる場合には当該数値情報が所定の数値情報となる。遊技者は、表示画面に表示される数値情報を見ることで第3通常遊技状態移行までの残りを予測することができる。ここで、数値情報の更新状態には第1更新状態/第2更新状態が設けられており、これら更新状態の切り替えによって数値情報の更新速度等を変化させることができる。このような切替機能によって、第3通常遊技状態移行までの遊技進行にリズムの変化を生じさせることで遊技の単調化を好適に抑制できる。
特徴M2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤60)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動口63a)への入球が発生した場合に特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(RAM604の保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて抽選処理を実行する機能)と、
前記判定手段により前記判定が行われることに先立って又は前記判定手段により前記判定が行われたことに基づいて遊技回用動作(作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示)が開始され、前記判定の結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように報知手段(作動口用表示部DL,DR)を制御する遊技回制御手段(例えば主制御装置162のMPU602にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応した判定結果となり、前記遊技回制御手段によって当該判定結果に対応する絵柄が停止表示されたことに基づいて遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる特別遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態)と、当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態)と、当該第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態(高確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態)とが設けられており、
前記特別遊技状態の終了に伴って遊技状態を前記第2通常遊技状態へ移行させる第2通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第2通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態移行手段により前記第2通常遊技状態へ移行させる場合に、当該第2通常遊技状態における遊技回数の上限(時短回数)を設定する上限設定手段(主制御装置162のMPU602にて時短回数を設定する機能)と、
前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達したことに基づいて遊技状態を当該第2通常遊技状態から前記第3通常遊技状態に移行させる第3通常遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて第3通常遊技状態への移行用の処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態となっている場合に、数値情報(カウンタ画像CFにおけるカウンタ値)を表示する情報表示手段(図柄表示装置75)と、
前記情報表示手段の表示制御を行う表示制御手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置710)と
を備え、
前記表示制御手段は、
前記数値情報として前記第2通常遊技状態にて前記3通常遊技状態へ移行するまでの残り遊技回に相関のある数値情報を表示し、前記第2通常遊技状態における遊技回数が前記上限に達するまで遊技の進行に伴って前記数値情報を更新する情報更新手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置710にてカウントダウン表示を実行する機能)と、
前記情報更新手段を、第1更新状態(例えば減算レベル1)及び当該第1更新状態よりも遊技回毎の前記数値情報の更新幅が大きい第2更新状態(例えば減算レベル2)に切り替える切替手段(報知・演出制御装置143にて減算レベルを切り替える機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴M2によれば、第1通常遊技状態から特別遊技状態を経て第2通常遊技状態へ移行した後は、当該第2通常遊技状態における遊技回数が上限に達することで第2通常遊技状態よりも更に遊技者に有利な第3通常遊技状態へと移行する。第2通常遊技状態においては表示画面に残り遊技回に相関のある数値情報が表示される。遊技者は、表示画面に表示される数値情報を見ることで第3通常遊技状態までの残りを予測することができる。ここで、数値情報の更新状態には第1更新状態/第2更新状態が設けられており、これら更新状態の切り替えによって数値情報の更新速度等を変化させることができる。このような切替機能によって、第3通常遊技状態までの遊技進行にリズムの変化を生じさせることで遊技の単調化を好適に抑制できる。
特徴M3.前記表示制御手段は、前記第2通常遊技状態へ移行する場合に前記数値情報として前記上限と前記第1更新状態における1遊技回における更新幅との積よりも多い数値に対応する数値情報を表示する構成となっており、
前記情報更新手段は、前記数値情報が示す数値が減少するようにして前記更新を行うように構成されていることを特徴とする特徴M1又は特徴M2に記載の遊技機。
本特徴に示すように遊技回が消化される毎に数値情報が示す値を減算させる場合には、第2通常遊技状態への移行時に表示される数値情報を上記上限よりも多く見積もっておくことにより、第1更新状態及び第2更新状態の設定自由度を好適に高めることができる。
特徴M4.前記表示制御手段は、前記上限設定手段により設定された前記上限に基づいて前記切替手段による前記更新状態を切り替える遊技回を設定する手段を有していることを特徴とする特徴M1乃至特徴M3のいずれか1つに記載の遊技機。
上限到達によって第2通常遊技状態が終了する構成においては更新状態の切り替えを行う機会が当該上限によって左右される。そこで、本特徴に示すように上限に応じて更新状態の切り替えを行う遊技回を事前に定めておくことにより、所定の数値情報に向けた数値情報の更新を適正に実行することが可能となる。
特徴M5.前記切替手段は、前記第2通常遊技状態中に更新状態を前記第1更新状態から前記第2更新状態に切り替える手段を有していることを特徴とする特徴M1乃至特徴M4のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように更新状態を第1更新状態→第2更新状態に切り替える構成とすれば、第3通常遊技状態へ向けて数値情報の更新速度を上昇させることができる。これにより、第3通常遊技状態への移行に対する遊技者の注目度を好適に向上させることができる。
特徴M6.前記第1更新状態及び前記第2更新状態では、1の遊技回における更新回数が同一となっており、前記第2更新状態では、前記第1更新状態よりも1度の更新による数値情報の更新幅が大きくなるように構成されていることを特徴とする特徴M1乃至特徴M5のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、更新回数を同一として、1度の更新における更新幅に差を設けることで、数値情報の更新のメリハリを強化できる。
特徴M7.前記第1更新状態及び前記第2更新状態では、1度の更新にて変更される前記数値情報の幅は同一となっており、前記第2更新状態では、前記第1更新状態よりも1遊技回中に更新が実行される回数が多くなるように構成されていることを特徴とする特徴M1乃至特徴M5のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、一度に変更する数を大きくするのではなく、更新の回数を増やす構成とすることにより減算リズムを変化させることができる。
特徴M8.絵柄の可変表示を行い、前記判定手段による判定結果に対応した絵柄を最終停止表示させる絵柄表示手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置710にて表示制御処理を実行する機能)を備え、
前記絵柄表示手段は、1遊技回中に前記数値情報が更新される回数に応じて、前記判定手段による判定結果に対応した絵柄を最終停止表示させる前に一旦停止表示させる回数を決定する手段を有していることを特徴とする特徴M7に記載の遊技機。
特徴M8に示すように数値情報の更新を絵柄の表示に連動させる構成とすれば、数値情報の表示範囲を小さくして表示画面における他の情報との共存を図りつつも当該更新が見逃される機会を減らすことができる。
特徴M9.前記表示制御手段は、前記数値情報の表示態様(例えば色や明るさ)を、前記第1更新状態に対応する第1表示態様と、前記第2更新状態に対応する第2表示態様とに切り替える手段を有していることを特徴とする特徴M1乃至特徴M8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴M1等に示したように数値情報の更新状態を切り替えることで更新速度を変化させる構成においては、数値情報の表示範囲が小さくなることで当該変化が見逃されやすくなる。そこで、本特徴に示すように更新状態に応じて数値情報の表示態様を切り替える構成とすれば、表示範囲を無暗に大きくすることなく更新速度が変化したことが見逃される機会を減らすことができる。
なお、特徴M1~特徴M9に示した各技術的思想を上記特徴A群~L群に適用してもよい。
<特徴N群>
以下の特徴N群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。入球部を可変式とし、遊技状況に応じて入球部へ遊技球を案内する案内状態及び当該案内を行わない非案内状態に切り替えることにより、遊技の多様化が図られている(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度の向上を図る上で入球部に係る構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴N1.前面に遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤60)を備え、前記遊技盤に前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(下側可変入賞装置65A)が設けられている遊技機であって、
前記入球部は、
遊技機上方に開口するようにして形成された横長の入球口(下大入賞口341A)と、
前記遊技盤の厚さ方向に変位可能に保持され、前記入球口を遊技機上方から覆うことにより当該入球口への入球を不可とする非受入状態(閉状態)及び前記入球口から後退し当該入球口への入球を許容する受入状態(開状態)に切り替わる板状のシャッタ(シャッタ345A)と
を有し、
前記遊技領域には、第1球通路(下流側通路部324A)及び当該第1球通路へ遊技球を案内する第2球通路(上流側通路部322A)が設けられており、
前記シャッタは、前記非受入状態となっている場合に当該シャッタの板面によって前記第1球通路における遊技球の転動面の一部を形成し、当該板面が所定方向(右側)に下り傾斜となるように配置されており、
前記シャッタと横並びとなるように配設され且つ当該シャッタにおける前記板面の上端部に向けて下り傾斜となるように形成された傾斜部(傾斜部326aA)を備え、前記シャッタの前記板面及び前記傾斜部によって一連の転動面が形成されており、
前記第2球通路の出口部分(出口部分322aA)は、前記シャッタの前記板面が下り傾斜している側とは反対側(左側)を向いており、
前記第2球通路から前記第1球通路へ案内された遊技球が前記シャッタの前記板面上を前記所定方向とは反対側へ移動することにより前記傾斜部へ移り、その後、当該遊技球の移動方向が前記傾斜部において反転するように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴N1によれば、板状のシャッタによって遊技球の転動面を形成しており、当該シャッタが非受入状態から受入状態に切り替わることで、シャッタ上に位置する遊技球が入球口へと落下(入球)する。このような構成とすれば、例えばシャッタが非受入状態に維持されるインターバル期間等に遊技球が入球部を素通りすること(零れ球が発生すること)を好適に抑制できる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
ここで、上述した零れ球の抑制効果についてはシャッタの横幅を大きくしてシャッタ上の遊技球の移動距離を長くすることで好適に発揮させることができる。しかしながら、シャッタが大型化することはシャッタの動きを鈍化させて受入状態/非受入状態の切り替えの応答性を低下させる要因になると懸念される。このようにシャッタの動きが緩慢になることは、上述した零れ球の抑制効果を発揮する上で妨げになり、遊技への注目度の向上を図る上で好ましくない。この点、本特徴に示す構成によれば、第2球通路を経由して第1球通路へ供給される遊技球は、シャッタ上を往復するようにして移動する。往路及び復路の両方にてシャッタ上を移動させることにより、シャッタ上に位置する期間を稼ぐことができる。そして、往路及び復路の一部がシャッタに並設された傾斜部によって形成されるため、移動経路(滞在期間)を稼ぐ上でシャッタが大型化することを抑制できる。故に、受入状態/非受入状態の切り替えの応答性の低下を抑え、遊技への注目度を好適に向上させることが可能となる。
特徴N2.前記傾斜部の長さ及び傾斜角度は、当該傾斜部にて反転し前記入球口に向けて移動する遊技球の移動速度が、前記シャッタが前記受入状態となっている場合に前記入球口に流入することなく当該入球口を素通りする速度とならないように規定されていることを特徴とする特徴N1に記載の遊技機。
遊技球が傾斜部へ移動した際にシャッタが受入状態に切り替わった場合には、傾斜部から戻ってくる遊技球が入球口に流入することになる。これにより、特徴N1に示した零れ球の抑制効果を好適に発揮させることができる。
特徴N3.前記シャッタを駆動させる駆動部と、
通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態に移行した場合に、前記駆動部を制御することにより前記シャッタを前記非受入状態及び前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162及び可変入球装置用駆動部404)と
を備え、
前記傾斜部は、前記シャッタから前記傾斜部に移った遊技球が前記シャッタに戻る場合の所要期間が、前記切替手段により前記シャッタが前記受入状態に切り替えられてから前記非受入状態に切り替えられるまでの最短期間よりも短くなるように形成されていることを特徴とする特徴N1又は特徴N2に記載の遊技機。
特徴N3によれば、遊技球が傾斜部上に位置する間にシャッタによる受入期間が終了することを抑制できる。これにより、シャッタの大型化を抑制する効果と零れ球の抑制効果とを好適に発揮させることができる。
特徴N4.前記傾斜部は、当該傾斜部上に同時に存在し得る遊技球の数(2個)が前記最短期間中に発射可能な遊技球の数(3個)よりも少なくなるように形成されていることを特徴とする特徴N3に記載の遊技機。
仮に傾斜部から多くの遊技球がシャッタ側へ一気に移動すると、入球部への入球が過剰となる可能性が生じる。これは、遊技の健全性を損なう要因になると懸念される。そこで、本特徴に示すように、傾斜部上に同時に存在し得る遊技球の数が最短期間中に発射可能な遊技球の数よりも少なくなるように制限するとよい。このような構成とすれば、上記懸念を好適に払拭できる。
特徴N5.前記第1球通路の通路方向における前記シャッタの長さは、当該シャッタ上に複数の遊技球が同時に存在し得る長さとなっており、
前記通路方向における前記傾斜部の長さは、当該通路方向における前記シャッタの長さよりも短くなっていることを特徴とする特徴N1乃至特徴N4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴N1に示したように、シャッタが受入状態に切り替わることで当該シャッタ上に位置する遊技球が入球口へと落下する構成によれば、例えば複数の遊技球を同時に入球させることができる。これは、入球時の遊技球の動きについてのインパクトを強化し、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。そこで、本特徴に示すように、傾斜部の長さ(横幅)をシャッタの長さ(横幅)よりも短くして、遊技球の移動が主としてシャッタ上となるように構成することで、零れ球の発生を抑制しつつ同時入球による注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴N6.前記傾斜部の傾斜角度は、前記シャッタの上面部の傾斜角度と同じ角度となっていることを特徴とする特徴N1乃至特徴N5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴N6によれば、シャッタ上を傾斜部側へ移動する遊技球の動きから遊技球が反転してシャッタに戻る際の動きを遊技者が予測しやすくなる。これにより、シャッタが受入状態に切り替わるタイミングとの関係で入球口への入球が発生するか否かに遊技者の注目が向くように促すことができる。そして、このように注目を促した上で入球口への入球がサポートされることにより、遊技者の遊技意欲(満足度)を好適に向上させることができる。
特徴N7.前記傾斜部の傾斜は、前記シャッタの上面部の傾斜よりも大きくなっていることを特徴とする特徴N1乃至特徴N5のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、傾斜部に到達した遊技球を速やかにシャッタ側へ反転させることが可能となり、更には傾斜部及びシャッタを含んだ入球手段全体の小型化に寄与できる。
特徴N8.前記第2球通路の出口部分から流出した遊技球は、前記入球口に向かう構成となっており、
前記シャッタは、前記非受入状態となっている場合に、前記第2球通路の出口部分から前記入球口に向かう遊技球を受ける球受け部として機能することを特徴とする特徴N1乃至特徴N7のいずれか1つに記載の遊技機。
シャッタが受入状態となっている場合には、第2球通路の出口部分から流出した遊技球はそのまま入球口を通過することとなる。これにより、特徴N1に示した往復機能が入球の遅れを生じされる要因になることを好適に抑制できる。
特徴N9.前記入球部は、
前記入球口を通過した遊技球を検知する検知部(検知センサ391d)と、
前記入球口に下方から対峙するようにして設けられ、当該入球口へ流入した遊技球を前記検知部へ案内する底部と
を有し、
前記底部は、前記第2球通路の出口部分が向いている側と同じ側に下り傾斜となるように形成されていることを特徴とする特徴N8に記載の遊技機。
特徴N9によれば、シャッタが受入状態となっている場合には、開口通過→検知の流れを円滑化できる。このようにして検知の遅れを抑えることは、所謂オーバー入賞の発生を抑制して遊技の健全性を高める上で好ましい。
特徴N10.前記傾斜部には、前記所定方向とは反対側への遊技球の移動を規制するストッパ部が設けられていることを特徴とする特徴N1乃至特徴N9のいずれか1つに記載の遊技機。
上述したように遊技球を逆行させる構成においては、遊技球が第1球通路へ案内されるタイミングによって先行する遊技球と後続の遊技球とが衝突し得る。この衝突によって先行する遊技球がシャッタ上からはじき出されることは零れ球の抑制を図る上で好ましくない。そこで、本特徴に示すようにストッパ部によって所定方向とは反対側への遊技球の移動を規制することにより、零れ球の発生を抑制する効果を好適に発揮させることができる。
特徴N11.前記シャッタ上の遊技球の流路を遊技機手前側の第1流路(手前側通路部324FD)と遊技機奥側の第2流路(奥側通路部324BD)とに仕切る仕切り部(仕切り部329D)を備え、
前記傾斜部において前記第1流路と前記第2流路とが繋がっており、その繋がっている部分には前記第1流路及び前記第2流路の一方から他方へ遊技球を案内する案内部(案内部328D)が設けられており、
前記第2球通路は、前記第1流路及び前記第2流路のうち前記一方へ遊技球を案内する構成となっていることを特徴とする特徴N1乃至特徴N10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴N11によれば、第1球通路へ案内された遊技球は、第1流路及び第2流路の一方→傾斜部→第1流路及び第2流路の他方へ移動する。このような構成とすれば、先行する遊技球と後続の遊技球との衝突を抑制して、シャッタ上に複数の遊技球が位置している状況を発生させやすくなる。
特徴N12.前記仕切り部は前記第1球通路を形成するハウジングに設けられていることを特徴とする特徴N11に記載の遊技機。
本特徴に示すように仕切り部をハウジング側に設けることにより、シャッタ上に複数の遊技球が位置している状況下にてシャッタが非受入状態から受入状態に切り替わった場合に、それら遊技球が入球口付近にて衝突することを抑制できる。これにより、入球口に複数の遊技球が同時に流入する場合に、入球の円滑化を実現できる。これは、入球口への入球を発生させつつシャッタが受入状態となる期間を短くする上で有利デアル。
なお、特徴N1~特徴N12に示した各技術的思想を上記特徴A群~M群に適用してもよい。
<特徴P群>
以下の特徴P群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。入球部を可変式とし、遊技状況に応じて入球部へ遊技球を案内する案内状態及び当該案内を行わない非案内状態に切り替えることにより、遊技の多様化が図られている(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度の向上を図る上で入球部に係る構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴P1.前面に遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤60)を備え、前記遊技盤に前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(可変入賞装置65A)が設けられている遊技機であって、
前記入球部は、
遊技機上方に開口するようにして形成された横長の入球口(下大入賞口341A)と、
前記遊技盤の厚さ方向に変位可能に保持され、前記入球口を遊技機上方から覆うことにより当該入球口への入球を不可とする非受入状態(閉状態)及び前記入球口から後退し当該入球口への入球を許容する受入状態(開状態)とに切り替わる板状のシャッタ(シャッタ345A)と
を有し、
前記遊技領域には、第1球通路(下流側通路部324A)及び当該第1球通路へ遊技球を案内する第2球通路(上流側通路部322A)が設けられており、
前記シャッタは、前記非受入状態となっている場合に当該シャッタの板面によって前記第1球通路における遊技球の転動面の一部を形成し、当該板面が所定方向(右側)に下り傾斜となるように配置されており、
前記第2球通路の出口部分(出口部分322aA)は、前記シャッタの前記板面が下り傾斜している側とは反対側(左側)を向いており、
前記第2球通路から前記第1球通路へ案内された遊技球が前記板面上を前記所定方向とは反対側へ移動し、その後、当該遊技球の移動方向が当該板面上で反転するように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴P1によれば、板状のシャッタによって遊技球の転動面を形成しており、当該シャッタが非受入状態から受入状態に切り替わることで、シャッタ上に位置する遊技球が入球口へと落下(入球)する。このような構成とすれば、例えばシャッタが非受入状態に維持されるインターバル期間等に遊技球が入球部を素通りすること(零れ球が発生すること)を好適に抑制できる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
ここで、上述した零れ球の抑制効果についてはシャッタの横幅を大きくしてシャッタ上の遊技球の移動距離を長くすることで好適に発揮させることができる。但し、シャッタが大型化することは遊技領域における他の遊技部品等との共存を難しくし、当該シャッタの配置自由度を低下させる要因になる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましくない。この点、本特徴に示す構成によれば、第2球通路を経由して第1球通路へ供給される遊技球は、シャッタ上を往復するようにして移動する。往路及び復路の両方にてシャッタ上を移動させることにより、シャッタ上に位置する期間を稼ぐことができる。故に、シャッタの大型化を抑えつつ上記零れ球の発生を抑制し、遊技への注目度を好適に向上させることができる。
特徴P2.前記第2球通路による前記第1球通路への遊技球の案内位置は、前記シャッタの前記板面上の位置となるように規定されていることを特徴とする特徴P1に記載の遊技機。
特徴P1に示すように、遊技球を逆行させる構成においては、遊技球が第1球通路へ案内されるタイミングによって先行する遊技球と後続の遊技球とが衝突し得る。このような衝突によって本来であれば入球口へ流入するはずであった遊技球が流入経路から外れることは遊技者の遊技意欲を低下させる要因になると懸念される。この点、本特徴に示すように、第2球通路からの遊技球がシャッタの板面上に着地する構成によれば、仮に先行する遊技球と後続の遊技球とが衝突した場合であってもそれら遊技球が入球口への流入経路から外れることを好適に抑制できる。これにより、遊技意欲の低下を抑制し、遊技への注目度の向上に好適に寄与できる。
特徴P3.前記案内位置は、前記シャッタの前記板面において前記第1球通路の通路方向における下流側の端部寄りとなる位置であることを特徴とする特徴P2に記載の遊技機。
特徴P3によれば、第2球通路から第1球通路へ案内された遊技球のシャッタ上での総移動距離(往路+復路)を好適に稼ぐことができる。これは、シャッタの大型化を抑制する上で好ましい。
特徴P4.前記シャッタの前記板面上を前記所定方向とは反対側へ移動した遊技球に前記所定方向とは反対側から当接することにより、それ以上の前記所定方向とは反対側への当該遊技球の移動を規制するストッパ部を備えていることを特徴とする特徴P1乃至特徴P3のいずれか1つに記載の遊技機。
上述したように遊技球を逆行させる構成においては、遊技球が第1球通路へ案内されるタイミングによって先行する遊技球と後続の遊技球とが衝突し得る。この衝突によって先行する遊技球がシャッタ上からはじき出されることは零れ球の抑制を図る上で好ましくない。そこで、本特徴に示すようにストッパ部によって所定方向とは反対側への遊技球の移動を規制することにより、零れ球の発生を抑制する効果を好適に発揮させることができる。
特徴P5.前記ストッパ部は、前記シャッタにおける上限位置まで移動した遊技球に当接することにより、それ以上の前記所定方向とは反対側への当該遊技球の移動を規制することを特徴とする特徴P4に記載の遊技機。
特徴P4に示したようにストッパ部によって遊技球の移動を規制する構成においては、シャッタの上限位置まで移動した遊技球を対象として当該規制が行われる構成とすることにより、シャッタ上での遊技球の移動距離を稼ぐという本来の狙いを好適に実現できる。
なお、特徴P1~特徴P5に示した各技術的思想を上記特徴A群~N群に適用してもよい。
<特徴Q群>
以下の特徴Q群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。入球部を可変式とし、遊技状況に応じて入球部へ遊技球を案内する案内状態及び当該案内を行わない非案内状態に切り替えることにより、遊技の多様化が図られている(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度の向上を図る上で入球部に係る構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴Q1.遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤60)を備え、前記遊技盤に前記遊技領域を流下する遊技球が通過する球通路(案内通路500E)が設けられている遊技機であって、
前記球通路は、当該球通路の上流側を構成する横通路部(上流側通路部501E)と、当該横通路部の下流側の端部から下方に延びる縦通路部(中間通路部502E)とを有してなり、
前記横通路部の延長上に位置し前記縦通路部における遊技球の通過領域と横並びとなるようにして設けられた入球口(上大入賞口311E)と、前記遊技盤の厚さ方向に変位することにより前記入球口への入球を許容する受入状態(開状態)及び前記入球口への入球を不可とする非受入状態(閉状態)に切り替わるシャッタ(シャッタ315E)とを有する可変入球部(上側可変入賞装置64E)を備え、
前記シャッタは板状をなし、その板面が側方を向き且つ前記横通路部の出口部分と対峙するように配置されており、
前記シャッタが前記受入状態となっている場合には前記通過領域と前記入球口とが連通され、前記シャッタが前記非受入状態となっている場合には当該シャッタが前記通過領域と前記入球口とを仕切る仕切り部として機能し、
前記通過領域に遊技球が位置している状況下にて前記シャッタが前記非受入状態から前記受入状態に切り替わった場合に、当該通過領域に位置している遊技球が前記入球口へ流入する構成となっていることを特徴とする遊技機。
特徴Q1に示す構成によれば、シャッタが非受状態から受入状態に切り替わることにより、通過領域に位置している遊技球が入球口に流入する。これにより、こぼれ球の発生を抑制できる。これは、遊技球の発射操作の継続を促して、遊技進行の円滑化を図る上で好ましい。上記構成においては、零れの発生を抑制する効果がシャッタ及び特定領域の縦幅に依存することとなる。シャッタ及び特定領域の縦幅を大きくして零れ球の抑制効果を強化したとしても、例えば液晶等の表示装置の側方といった流路の横幅が限られている部分への適用が可能となる。これは、可変入球部への注目度の向上を図る上で有利である。
特徴Q2.前記縦通路部において前記通過領域を隔てて前記シャッタと対向している壁面部(右側壁部511E)には、当該通過領域を通過する遊技球を前記シャッタ側へ案内する案内部(突条部511aE)が設けられていることを特徴とする特徴Q1に記載の遊技機。
特徴Q2によれば、通過領域を通過する遊技球については壁面部に設けられた案内部によってシャッタ側へ案内される。これにより、水平面に対するシャッタの傾きを90°に近づけることができる。故に、可変入球部の横幅を極力小さくして、特徴Q1に示した効果を好適に発揮させることが可能となる。
特徴Q3.前記案内部は、前記シャッタと対向している壁面部から前記シャッタ側へ突出する突起であることを特徴とする特徴Q2に記載の遊技機。
特徴Q3によれば、通過領域を移動する遊技球については案内部(突起)に当たることで減速される。このような構成とすれば、特徴Q1に示した零れ抑制効果を好適に発揮させることができる。
特徴Q4.前記案内部は、第1案内部であり、
前記シャッタには、前記第1案内部によって当該シャッタ側に案内された遊技球を当該シャッタと対向している壁面部(右側壁部511E)側へ案内する第2案内部(突条部315aE)が設けられており、
前記第1案内部及び前記第2案内部は、前記縦通路部の通路方向に交互に並べて配設されていることを特徴とする特徴Q2又は特徴Q3に記載の遊技機。
特徴Q4によれば、シャッタに沿って移動する遊技球を第2案内部によってシャッタから遠ざかる側へ案内される。これにより、第1案内部による案内機能が上手く発揮されなくなることを抑制できる。
特徴Q5.前記縦通路部において前記横通路部の延長上となる部分は、前記第1案内部及び前記第2案内部の非配設領域となっていることを特徴とする特徴Q4に記載の遊技機。
特徴Q5に示すように、横通路部の延長上には第1案内部及び第2案内部を配設しない構成とすることにより、横通路部から入球口への遊技球の円滑な流れがそれら第1案内部及び第2案内部によって妨げられることを抑制できる。
特徴Q6.前記入球口に流入した遊技球を検知する検知手段(検知センサ317aE)を備え、
前記横通路部は、当該横通路部の出口部分から流出した遊技球が、前記通過領域において前記案内部が形成されている所定部分(第3特定領域SE3)の上方を横切るようにして移動するように当該横通路部を通過する遊技球を加速させる構成となっており、
前記シャッタ及び前記入球口は、前記受入状態となっている状況下にて前記横通路部から流出した遊技球が前記所定部分を経由することなく当該入球口に流入するように構成されていることを特徴とする特徴Q1乃至特徴Q5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴Q6によれば、シャッタが受入状態となっている状況下にて横通路部から流出した遊技球はそのまま入球口へ流入することとなる。このようにして、遊技球の動きを妨げない構成とすることにより、入球口通過から検知までのタイムラグを小さくすることができる。
特徴Q7.前記入球部は、前記通過領域の前記所定部分の上方を横切るようにして前記入球口に流入した遊技球を検知箇所(例えば検知センサ317aEによる検知位置)へ案内する第1内部通路(第1通路部312aE)と、前記所定部分を通じて前記入球口に流入した遊技球を検知箇所(例えば検知センサ317bEによる検知位置)へ案内する第2内部通路(第2通路部312bE)と、少なくとも検知箇所よりも上流側では前記第1内部通路及び前記第2内部通路が合流しないようにそれら第1内部通路及び前記第2内部通路を仕切る仕切り部(仕切り部520E)とを有していることを特徴とする特徴Q6に記載の遊技機。
特徴Q7に示すように、通過領域の所定部分を経由して入球口に流入した遊技球用の通路と、当該所定部分を経由することなく入球口に流入した遊技球用の通路とを仕切る構成とすることにより、横通路部から勢いよく入球口へ流入した遊技球が先行する遊技球と衝突する等して、先行する遊技球が入球口からはじき出されることを抑制できる。故に、上述したタイムラグの軽減に起因して遊技者が不測の不利益を被ることを抑制できる。
特徴Q8.前記検知手段として、前記第1内部通路により検知箇所へ案内された遊技球を検知する第1検知手段(検知センサ317aE)と、前記2内部通路により検知箇所へ案内された遊技球を検知する第2検知手段(検知センサ317bE)とが設けられていることを特徴とする特徴Q7に記載の遊技機。
特徴Q8に示すように内部通路毎に検知手段を設けて各内部通路を通過した遊技球が検知箇所の上流で相互に干渉しない構成とすることにより、入球口の通過→検知のタイムラグが大きくなることを好適に抑制できる。
特徴Q9.前記入球口から前記第1検知手段による検知箇所までの流路長は、前記入球口から前記第2検知手段による検知箇所までの流路長よりも短くなっていることを特徴とする特徴Q8に記載の遊技機。
特徴Q8に示したように複数の検知手段を併用する構成においては、入球口から第1検知手段による検知箇所までの流路長を入球口から第2検知手段による検知箇所までの流路長よりも短くすることにより、遊技球検知の応答性を好適に向上させることができる。
特徴Q10.前記入球口は、前記第1内部通路の入口部分及び前記第2内部通路の入口部分によって上下に2分されており、
前記仕切り部の上端部には、前記入球口側とは反対側に下り傾斜となる面状をなし、前記横通路部の通路方向へ飛び出した遊技球を受ける第1球受け部(傾斜部521E)が設けられており、
前記第1球受け部よりも下側には、前記第1球受け部と同じ側に下り傾斜とる面状をなし、前記通過領域から落下した遊技球を受ける第2球受け部(傾斜部522E)が設けられており、
前記第2球受け部は、上下方向において前記通過領域と重なるように形成されているのに対して、前記第1球受け部は、上下方向において前記通過領域との重なりが回避されるように形成されていることを特徴とする特徴Q7乃至特徴Q9のいずれか1つ記載の遊技機。
特徴Q10によれば、第2球受け部は、上下方向において通過領域と重なるように形成されているため、縦通路部の通過領域に位置する遊技球がシャッタの非受入状態から受入状態への切り替えに伴って落下した場合には、それら遊技球は当該第2球受け部によって第2内部通路の奥側へと案内される。その後は、横通路部から飛び出した遊技球は、第1球受け部によって第1内部通路の奥側へ案内される。第1球受け部については、上下方向において通過領域との重なりが回避されるように形成されている。故に、通過領域から第2球受け部へ向けて落下する遊技球が第1球受け部に当たって挙動が乱れることを回避できる。このような構成とすれば、第1球受け部の存在が第2球受け部による案内機能を発揮させる上で妨げになることを抑制し、2つの内部通路を併用することにより上記各種効果を好適に発揮させることが可能となる。
なお、特徴Q1~特徴Q10に示した各技術的思想を上記特徴A群~P群に適用してもよい。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(誘導レール100の誘導通路103等)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口61等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、41…遊技球発射ハンドル、60…遊技盤、62…下側作動入球部、62a…下作動口、63…右側作動入球部、63a…右作動口、64…上側可変入賞装置、65…下側可変入賞装置、70…入球ユニット、75…図柄表示装置、75a…表示画面、81…主表示ユニット、110…遊技球発射手段としての遊技球発射機構、162…主制御装置、191…電源・発射制御装置、311…上大入賞口、315…シャッタ、315aE…突条部、325A…排出通路部、326A…延長通路部、326aA…傾斜部、500E…通路部、501E…上流側通路部、502E…中間通路部、503E…下流側通路部、511E…右側壁部、511aE…突条部、520E…仕切り部、CF…カウンタ画像、D…主表示部、DL…下作動口用表示部、DR…右作動口用表示部、DS…スルーゲート用表示部、IE…情報表示領域、LF…拘束画像、ME1…第1変動表示領域、ME2…第2変動表示領域、ME3…第3変動表示領域、PE…遊技領域、SE1…第1特定領域、SE2…第2特定領域、SE3…第3特定領域、TF…ターゲット画像。

Claims (1)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤を備え、前記遊技盤に前記遊技領域を流下する遊技球が通過する球通路が設けられている遊技機であって、
    前記球通路により遊技球が通過する領域として、
    遊技機正面視で遊技機側方から遊技機中央に向けた第1方向に遊技球が導出され得る第1通過領域と、当該第1通過領域と連続する領域であって、遊技機正面視で上側から下側に向けた第2方向に遊技球が導出され得る第2通過領域とを有し、
    前記第1通過領域における前記第1方向の延長上に設けられた入球口と、
    前記入球口に遊技球が入球可能となる又は入球し易くなる第1状態及び前記入球口に遊技球が入球不可となる又は前記第1状態よりも入球しにくくなる第2状態とに切り替わり可能な可変入球手段と、
    を備え、
    前記可変入球手段が前記第1状態とされる場合、前記第1通過領域を通過する遊技球が前記入球口から入球可能となり、
    前記可変入球手段が前記第2状態とされる場合、前記第1通過領域を通過する遊技球が前記第2通過領域へ導出される構成となっており、
    前記可変入球手段が前記第1状態とされる場合、前記入球口に遊技球が入球可能となる又は入球し易くなる第1位置に配置され、前記可変入球手段が前記第2状態とされる場合、前記入球口に遊技球が入球不可となる又は前記第1状態よりも入球しにくくなる第2位置に配置される可動部を有し、
    前記可動部が前記第2位置に配置される場合、前記第1通過領域を通過した遊技球が、前記可動部に設けられた突部に当たることが可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
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