JP7325910B2 - 検出電圧補正装置 - Google Patents

検出電圧補正装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7325910B2
JP7325910B2 JP2019180855A JP2019180855A JP7325910B2 JP 7325910 B2 JP7325910 B2 JP 7325910B2 JP 2019180855 A JP2019180855 A JP 2019180855A JP 2019180855 A JP2019180855 A JP 2019180855A JP 7325910 B2 JP7325910 B2 JP 7325910B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
battery
correction amount
detected
boost converter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019180855A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021058022A (ja
Inventor
宏坡 李
正裕 梶原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP2019180855A priority Critical patent/JP7325910B2/ja
Publication of JP2021058022A publication Critical patent/JP2021058022A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7325910B2 publication Critical patent/JP7325910B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)

Description

本発明は、電圧センサにより検出される電圧を補正する装置に関する。
ハイブリッド車(HV:Hybrid Vehicle)や電気自動車(EV:Electric Vehicle)などの電動車両には、モータを制御するPCU(Power Control Unit:パワーコントロールユニット)が搭載されている。
PCUは、高電圧バッテリから出力される直流電力を昇圧する昇圧コンバータと、昇圧コンバータによる昇圧後の直流電力を交流電力に変換するインバータとを備えている。昇圧コンバータは、リアクトルと、2個の半導体スイッチング素子の直列回路とを含む。インバータは、2個の半導体スイッチング素子の直列回路をモータのU相、V相およびW相の各相に対応して設け、それらの直列回路を互いに並列に接続して構成されている。
また、PCUは、マイコン(マイクロコントローラ)を備えている。そして、マイコンが昇圧コンバータおよびインバータの各半導体スイッチング素子のスイッチングを制御することにより、昇圧コンバータによる昇圧が制御され、インバータからモータへの交流電力の供給が制御される。
昇圧コンバータによる昇圧を制御するため、PCUには、昇圧コンバータによる昇圧前の電圧VLを検出するVL電圧センサと、昇圧コンバータによる昇圧後の電圧VHを検出するVH電圧センサとが設けられている。昇圧コンバータのバッテリ側には、昇圧コンバータのリップル電流およびバッテリの電圧の変動を吸収する入力コンデンサが設けられ、昇圧コンバータとインバータとの間には、昇圧コンバータによる昇圧後の電圧の変動を吸収する出力コンデンサが設けられている。VL電圧センサおよびVH電圧センサは、それぞれオペアンプからなり、VL電圧センサは、入力コンデンサの電極間の電圧を増幅して出力し、VH電圧センサは、出力コンデンサの電極間の電圧を増幅して出力する。VL電圧センサおよびVH電圧センサの各出力は、マイコンに入力され、マイコンでは、VL電圧センサおよびVH電圧センサの各出力から電圧VL,VHが求められる。
特開2016-146726号公報
ところが、VL電圧センサおよびVH電圧センサは、増幅にばらつきがあるため、検出精度が低く、VL電圧センサおよびVH電圧センサの各出力から求められる電圧VL,VHには、±10%程度のばらつき(誤差)が生じ得る。昇圧コンバータによる昇圧後の電圧が600V(ボルト)程度の高電圧であるため、VH電圧センサの出力から求められる電圧VHのばらつきは、数十Vとなる。このばらつきの影響で電動車両の動力性能が損なわれないように、昇圧コンデンサの昇圧後の電圧の目標は、PCUにおける電力損失が最小となる理想電圧からばらつき分をかさ上げて設定される。そのため、電動車両の動力性能は確保されるが、PCUにおける電力損失が増加し、電動車両の燃費または電費が悪化する。
本発明の目的は、電圧センサにより検出される電圧を良好に補正できる、検出電圧補正装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る検出電圧補正装置は、バッテリから出力される直流電力を昇圧する昇圧コンバータと、昇圧コンバータの一対の端子に接続され、その端子間の電圧を検出する電圧センサとを備えるシステムに用いられて、電圧センサにより検出される電圧を補正する装置であって、バッテリの正極端子と負極端子との間のバッテリ電圧を取得し、バッテリ電圧を用いて補正量を算出する補正量算出手段と、補正量算出手段により算出された補正量に基づいて、電圧センサにより検出される電圧を補正する補正手段とを含む。
この構成によれば、バッテリの正極端子と負極端子との間のバッテリ電圧を用いて補正量が算出され、その補正量に基づいて、電圧センサにより検出される電圧が補正される。
たとえば、バッテリが複数の二次電池(電池セル)を直列に接続した組電池からなり、各二次電池の端子電圧が監視されている場合、各二次電圧の端子電圧の検出精度は高く、各二次電池の端子電圧の総和により求まるバッテリ電圧は、誤差(ばらつき)が小さい。昇圧コンバータの一対の入力端子に入力される電圧は、バッテリ電圧とほぼ一致するので、電圧センサが昇圧コンバータの一対の入力端子間の電圧を検出するものである場合、その電圧センサによる検出電圧は、バッテリ電圧と一致すべきである。したがって、電圧センサによる検出電圧とバッテリ電圧との差は、電圧センサによる検出電圧が有する誤差(ばらつき)であると考えられる。よって、その差を補正量として電圧センサによる検出電圧が補正されることにより、電圧センサによる検出電圧を良好に補正することができる。
また、昇圧コンバータの動作制御では、昇圧コンバータによる昇圧後の電圧の目標が設定され、昇圧コンバータの一対の入力端子に入力される電圧が目標電圧に昇圧されるように、昇圧コンバータの動作が制御される。したがって、昇圧コンバータによる電圧の上昇量は、昇圧コンバータの動作制御上で正確に把握されている。そのため、電圧センサが昇圧コンバータの一対の出力端子間の電圧を検出するものである場合、その電圧センサによる検出電圧は、バッテリ電圧に昇圧コンバータによる電圧の上昇量を加算して得られる電圧と一致すべきである。したがって、それらの電圧間に生じる差は、電圧センサによる検出電圧が有する誤差(ばらつき)であると考えられる。よって、その差を補正量として電圧センサによる検出電圧が補正されることにより、電圧センサによる検出電圧を良好に補正することができる。
そして、電圧センサによる検出電圧を良好に補正できるので、昇圧コンバータの昇圧後の電圧の目標をシステムにおける電力損失が最小となる理想電圧に近づけることができる。その結果、この昇圧コンバータと電圧センサとを備えるシステムが電動車両に搭載される場合、その電動車両の動力性能を確保しながら、電動車両の燃費または電費の改善を図ることができる。
本発明によれば、電動車両の動力性能を確保しながら、電動車両の燃費または電費の改善を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る検出電圧補正装置が採用された電動車両の要部構成を示す図である。 VH電圧センサ学習処理の流れを示すフローチャートである。 電圧VL/VHの時間変化の一例を示す図である。 VH電圧センサの出力から取得される電圧VHとその電圧VHが有するセンサ誤差との関係を示す図である。 VL電圧センサ学習処理の流れを示すフローチャートである。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<電動車両の要部構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る検出電圧補正装置が採用された電動車両1の要部構成を示す図である。
電動車両1は、たとえば、シリーズ方式のハイブリッドシステムを採用したハイブリッド車であり、発電用モータ(MG1)2および駆動用モータ(MG2)3を搭載している。シリーズ方式のハイブリッドシステムでは、エンジンの動力が発電用モータ2で電力に変換され、その電力で駆動用モータ3が駆動されて、駆動用モータ3の動力が駆動輪に伝達される。発電用モータ2は、永久磁石同期モータからなり、駆動用モータ3は、発電用モータ2よりも大型の永久磁石同期モータからなる。
また、電動車両1には、高電圧バッテリ4およびPCU(Power Control Unit:パワーコントロールユニット)5が搭載されている。
高電圧バッテリ4は、複数個の電池セルを直列に接続してモジュール化された組電池である。各電池セルは、リチウムイオン電池などの二次電池からなる。
PCU5は、発電用モータ2および駆動用モータ3の駆動を制御するためのユニットである。PCU5は、昇圧コンバータ11、MG1用インバータ12およびMG2用インバータ13を備えている。
昇圧コンバータ11には、2個の半導体スイッチング素子14,15の直列回路と、リアクトル16とが含まれる。2個の半導体スイッチング素子14,15の直列回路の一端は、第1配線17に接続され、その他端は、第2配線18に接続されている。リアクトル16は、2個の半導体スイッチング素子14,15の接続点に接続された第3配線19の途中部に介装されている。
MG1用インバータ12は、三相電圧形インバータの回路構成を有している。すなわち、MG1用インバータ12には、2個の半導体スイッチング素子21U,22Uの直列回路と、2個の半導体スイッチング素子21V,22Vの直列回路と、2個の半導体スイッチング素子21W,22Wの直列回路とが含まれる。これらの直列回路は、発電用モータ2のU相、V相およびW相の各相に対応して設けられている。各直列回路の一端が第1配線17に接続され、その他端が第2配線18に接続されることにより、U相、V相およびW相の各相に対応する直列回路は、第1配線17と第2配線18との間で互いに並列に設けられている。また、U相に対応する直列回路は、2個の半導体スイッチング素子21U,22Uの接続点で発電用モータ2のU相巻線に接続されている。V相に対応する直列回路は、2個の半導体スイッチング素子21V,22Vの接続点で発電用モータ2のV相巻線に接続されている。W相に対応する直列回路は、2個の半導体スイッチング素子21W,22Wの接続点で発電用モータ2のW相巻線に接続されている。
MG2用インバータ13は、MG1用インバータ12と同様に、三相電圧形インバータの回路構成を有している。すなわち、MG2用インバータ13には、2個の半導体スイッチング素子23U,24Uの直列回路と、2個の半導体スイッチング素子23V,24Vの直列回路と、2個の半導体スイッチング素子23W,24Wの直列回路とが含まれる。これらの直列回路は、駆動用モータ3のU相、V相およびW相の各相に対応して設けられている。各直列回路の一端が第1配線17に接続され、その他端が第2配線18に接続されることにより、U相、V相およびW相の各相に対応する直列回路は、第1配線17と第2配線18との間で互いに並列に設けられている。また、U相に対応する直列回路は、2個の半導体スイッチング素子23U,24Uの接続点で駆動用モータ3のU相巻線に接続されている。V相に対応する直列回路は、2個の半導体スイッチング素子23V,24Vの接続点で駆動用モータ3のV相巻線に接続されている。W相に対応する直列回路は、2個の半導体スイッチング素子23W,24Wの接続点で駆動用モータ3のW相巻線に接続されている。
半導体スイッチング素子14,15,21U,21V,21W,22U,22V,22W,23U,23V,23W,24U,24V,24Wには、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を用いることができる。
第1配線17および第2配線18には、リレー回路31を介して、高電圧バッテリ4が接続されている。リレー回路31には、プラス配線32およびマイナス配線33が含まれる。プラス配線32の一端は、高電圧バッテリ4の正極端子に接続され、プラス配線32の他端は、PCU5の第1配線17に接続されている。マイナス配線33の一端は、高電圧バッテリ4の負極端子に接続され、マイナス配線33の他端は、PCU5の第2配線18に接続されている。プラス配線32には、リレーSMRBが介装されている。マイナス配線33には、リレーSMRGが介装されている。また、マイナス配線33には、プリチャージリレーSMRPおよびプリチャージ抵抗Rpの直列回路からなるプリチャージ回路34がリレーSMRGと並列に接続されている。
PCU5には、昇圧コンバータ11のリップル電流および高電圧バッテリ4の電圧の変動を吸収するための入力コンデンサ35と、昇圧コンバータ11による昇圧後の電圧の変動を吸収するための出力コンデンサ36とが設けられている。入力コンデンサ35は、昇圧コンバータ11の一対の入力端子間に介在されている。具体的には、入力コンデンサ35は、リアクトル16とプラス配線32(リレーSMRB)との間において、第2配線18と第3配線19との間に介在されている。出力コンデンサ36は、昇圧コンバータ11の一対の出力端子間に介在されている。具体的には、出力コンデンサ36は、昇圧コンバータ11とMG1用インバータ12およびMG2用インバータ13との間において、第1配線17と第2配線18との間に介在されている。
また、PCU5には、MG-ECU37が設けられている。MG-ECU37には、マイコン38が備えられている。マイコン38が昇圧コンバータ11の各半導体スイッチング素子14,15のスイッチングを制御することにより、昇圧コンバータによる昇圧が制御される。また、マイコン38がMG1用インバータ12の各半導体スイッチング素子21U,21V,21W,22U,22V,22Wのスイッチングを制御することにより、MG1用インバータ12から発電用モータ2への電力の供給が制御され、マイコン38がMG2用インバータ13の各半導体スイッチング素子23U,23V,23W,24U,24V,24Wのスイッチングを制御することにより、MG2用インバータ13から駆動用モータ3への電力の供給が制御される。
昇圧コンバータ11による昇圧を制御するため、PCU5には、昇圧コンバータ11による昇圧前の電圧VLを検出するためのVL電圧センサ41と、昇圧コンバータ11による昇圧後の電圧VHを検出するためのVH電圧センサ42とが設けられている。VL電圧センサ41およびVH電圧センサ42は、それぞれオペアンプからなる。
VL電圧センサ41の一方の入力端子には、入力コンデンサ35の一方の電極が抵抗43を介して接続され、VL電圧センサ41の他方の入力端子には、入力コンデンサ35の他方の電極が抵抗44を介して接続されている。VL電圧センサ41は、一方および他方の入力端子に入力される電圧の差を増幅して出力端子から出力する。VL電圧センサ41の出力端子は、マイコン38に接続されている。
VH電圧センサ42の一方の入力端子には、出力コンデンサ36の一方の電極が抵抗45を介して接続され、VH電圧センサ42の他方の入力端子には、出力コンデンサ36の他方の電極が抵抗46を介して接続されている。VH電圧センサ42は、一方および他方の入力端子に入力される電圧の差を増幅して出力端子から出力する。VH電圧センサ42の出力端子は、マイコン38に接続されている。
また、高電圧バッテリ4に付随して、BMS-ECU(Battery Management System - Electronic Control Unit:バッテリマネジメントシステム電子制御ユニット)41が設けられている。BMS-ECU51には、セル電圧監視IC52が備えられている。セル電圧監視IC52は、高電圧バッテリ4の各電池セルの端子電圧を監視している。
MG-ECU37およびBMS-ECU51は、電動車両1に搭載されている他のECUも含めて、それらの間でCAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。
<VH電圧センサ学習処理>
図2は、VH電圧センサ学習処理の流れを示すフローチャートである。図3は、電圧VL/VHの時間変化の一例を示す図である。
たとえば、電動車両1の工場出荷前の検査工程において、PCU5に備えられているMG-ECU37のマイコン38により、VH電圧センサ学習処理が実行される。
VH電圧センサ学習処理の実行に際しては、電動車両1のスタートスイッチがオンにされて、電動車両1がレディーオン状態になった後、BMS-ECU51により、まず、プリチャージリレーSMRPがオンにされる。次に、リレーSMRBがオンにされる。これにより、高電圧バッテリ4から直流電力が出力され、PCU5の入力コンデンサ35が充電(プリチャージ)される。この入力コンデンサ35の充電により、高電圧バッテリ4の出力電圧と入力コンデンサ35の電圧との差が小さくなった後に、リレーSMRGがオンにされる。これにより、リレー回路31を突入電流が流れることを抑制でき、突入電流によるリレーSMRB,SMRGの接点の溶着の発生を抑制することができる。そして、高電圧バッテリ4の出力電圧と入力コンデンサ35の電圧との差がなくなり、BMS-ECU51により、プリチャージが完了したと判断されると、プリチャージリレーSMRPがオフにされる。
また、通常制御はプリチャージの完了後、マイコン38により、昇圧コンバータ11の動作が制御される。この動作制御では、昇圧コンバータ11による昇圧後の電圧の目標が設定され、昇圧コンバータ11の一対の入力端子に入力される電圧、つまり入力コンデンサ36の電極間の電圧が目標電圧に昇圧されるように、半導体スイッチング素子14,15のスイッチング動作が制御される。
VH電圧センサ学習処理では、上記通常制御を停止し、学習モードで実施する。VH電圧センサ42の出力がA/D変換されることにより、VH電圧センサ42による検出電圧VHADが取得される(ステップS11)。そして、その取得した検出電圧VHADが安定しているか否かが判断される(ステップS12)。たとえば、検出電圧VHADの変動幅が所定幅以下であれば、検出電圧VHADが安定していると判断される。
検出電圧VHADが安定していると判断されると(ステップS12のYES)、高電圧バッテリ4の端子電圧、つまり高電圧バッテリ4の正極端子と負極端子との間のバッテリ電圧VBが取得される(ステップS13)。バッテリ電圧VBは、セル電圧監視IC52により求められて、BMS-ECU51からマイコン38にCAN通信にて送信される。セル電圧監視IC52は、高電圧バッテリ4の各電池セルの端子電圧の総和をバッテリ電圧VBとして算出する。
昇圧コンバータ11が停止するように、半導体スイッチング素子14,15のスイッチング動作がしないように制御されている。したがって、VH電圧センサ42による検出電圧VHADは、バッテリ電圧VBと一致すべきである。
そこで、バッテリ電圧VBに昇圧コンバータ11にある半導体スイッチング素子14の内蔵ダイオードの電圧降下VFが加算されることにより、電圧VHが求められる(ステップS14)。そして、検出電圧VHADから電圧VHが減算されることにより、それらの差ΔVHがVH電圧センサ42による検出電圧VHADが有するセンサ誤差(ばらつき)として求められる(ステップS15)。求められた差ΔVHは、マイコン38に内蔵されているメモリに記憶される(ステップS16)。
その後、検出電圧VHADから差ΔVHが減算されることにより、昇圧コンバータ11による昇圧後の電圧VHが求められる(ステップS17)。また、バッテリ電圧VBが再び取得されて(ステップS18)、その新たに取得されたバッテリ電圧VBに昇圧コンバータ11による電圧の上昇量ΔVが加算されることにより、電圧VHが再び求められる(ステップS19)。
電圧VHが再び求められると、昇圧コンバータ11による昇圧後の電圧VHと電圧VHとの差の絶対値が所定電圧、たとえば1V(ボルト)以下であるか否かが判断される(ステップS20)。電圧VHと電圧VHとの差の絶対値が所定電圧以下である場合には(ステップS20のYES)、マイコン38のメモリに記憶されているΔVHがVH電圧センサ42による検出電圧の補正量として確定され、以降は、VH電圧センサ42による検出電圧VHADから補正量ΔVHが減算されることにより、昇圧コンバータ11による昇圧後の電圧VHが求められる。この場合、マイコン38のメモリに設けられているVHセンサ学習フラグに1がセットされて(ステップS21)、VH電圧センサ学習処理が終了される。一方、電圧VHと電圧VHとの差の絶対値が所定電圧以下でない場合には(ステップS20のNO)、前述の一連の処理が電圧VHADの取得からやり直される(ステップS11)。
<作用効果>
図4は、VH電圧センサ42の出力から取得される電圧VHとその電圧VHが有するセンサ誤差との関係を示す図である。
VH電圧センサ42による検出電圧VHADから補正量ΔVHが減算されて、昇圧コンバータ11による昇圧後の電圧VHが取得されることにより、図4に示されるように、その取得される電圧VHが有するセンサ誤差を検出電圧VHADが有するセンサ誤差よりも小さくすることができる。すなわち、補正量ΔVHにより検出電圧VHADを良好に補正することができる。その結果、昇圧コンバータ11の昇圧後の電圧VHの目標をPCU5における電力損失が最小となる理想電圧に近づけることができる。その結果、この昇圧コンバータ11とVH電圧センサ42とを備えるPCU5が搭載される電動車両1の動力性能を確保しながら、電動車両1の燃費の改善を図ることができる。
<VL電圧センサ学習処理>
図5は、VL電圧センサ学習処理の流れを示すフローチャートである。
VL電圧センサ学習処理と並行して、VL電圧センサ学習処理が実行されてもよい。
VL電圧センサ学習処理では、VL電圧センサ41の出力がA/D変換されることにより、VL電圧センサ41による検出電圧VLADが取得される(ステップS31)。そして、その取得した検出電圧VLADが安定しているか否かが判断される(ステップS32)。たとえば、検出電圧VLADの変動幅が所定幅以下であれば、検出電圧VLADが安定していると判断される。
検出電圧VLADが安定していると判断されると(ステップS32のYES)、高電圧バッテリ4の端子電圧、つまり高電圧バッテリ4の正極端子と負極端子との間のバッテリ電圧VBが取得される(ステップS33)。
高電圧バッテリ4の各電池セルの端子電圧の総和により求まるバッテリ電圧VBは、誤差(ばらつき)が小さい。昇圧コンバータ11の一対の入力端子に入力される電圧は、バッテリ電圧VBとほぼ一致するので、VL電圧センサ41による検出電圧VLADは、バッテリ電圧VBと一致すべきである。
そこで、検出電圧VLADから電圧VBが減算されることにより、それらの差ΔVLがVL電圧センサ41による検出電圧VLADが有するセンサ誤差(ばらつき)として求められる(ステップS34)。求められた差ΔVLは、マイコン38に内蔵されているメモリに記憶される(ステップS35)。
その後、検出電圧VLADから差ΔVLが減算されることにより、昇圧コンバータ11による昇圧前の電圧VLが求められる(ステップS36)。また、バッテリ電圧VBが再び取得されて(ステップS37)、昇圧コンバータ11による昇圧前の電圧VLとその新たに取得されたバッテリ電圧VBとの差の絶対値が所定電圧、たとえば1V(ボルト)以下であるか否かが判断される(ステップS38)。電圧VLと電圧VBとの差の絶対値が所定電圧以下である場合には(ステップS38のYES)、マイコン38のメモリに記憶されているΔVLがVL電圧センサ41による検出電圧の補正量として確定され、以降は、VL電圧センサ41による検出電圧VLADから補正量ΔVLが減算されることにより、昇圧コンバータ11による昇圧前の電圧VLが求められる。この場合、マイコン38のメモリに設けられているVLセンサ学習フラグに1がセットされて(ステップS39)、VL電圧センサ学習処理が終了される。一方、電圧VLと電圧VBとの差の絶対値が所定電圧以下でない場合には(ステップS38のNO)、前述の一連の処理が電圧VLADの取得からやり直される(ステップS31)。
VL電圧センサ学習処理が実行されることにより、補正量ΔVLが取得されるので、その補正量ΔVLを用いて、VL電圧センサによる検出電圧VLADを良好に補正することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、本発明に係る技術がハイブリッド車に適用された場合を例にとったが、本発明に係る技術は、ハイブリッド車に限らず、モータを走行用の駆動源として搭載した車両であれば、エンジンを搭載していない電気自動車に適用することもできる。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
4:高電圧バッテリ(バッテリ)
5:PCU(システム)
11:昇圧コンバータ
38:マイコン(補正量算出手段、補正手段)
41:VL電圧センサ(電圧センサ)
42:VH電圧センサ(電圧センサ)

Claims (2)

  1. 半導体スイッチング素子およびダイオードの直列回路を有し、バッテリから出力される直流電力を昇圧する昇圧コンバータと、前記昇圧コンバータの一対の出力端子に接続され、前記昇圧コンバータによる昇圧後の電圧を検出する昇圧後電圧センサとを備えるシステムに用いられて、前記昇圧後電圧センサによ検出電圧を補正する装置であって、
    前記半導体スイッチング素子がオフであり、前記昇圧コンバータの一対の入力端子間に前記バッテリ電圧が印加されている状態において、前記バッテリの正極端子と負極端子との間のバッテリ電圧、前記ダイオードでの電圧降下および前記昇圧後電圧センサによる前記検出電圧を取得し、当該取得したバッテリ電圧および前記電圧降下から前記昇圧コンバータの前記出力端子間の電圧を求めて、当該取得した前記検出電圧から当該求めた電圧を減算して補正量を算出する補正量算出手段と、
    前記補正量算出手段により算出された補正量を記憶する補正量記憶手段と、
    前記補正量記憶手段に記憶されている前記補正量に基づいて、前記昇圧後電圧センサによ検出電圧を補正する補正手段とを含む、検出電圧補正装置。
  2. バッテリから出力される直流電力を昇圧する昇圧コンバータと、前記昇圧コンバータの一対の入力端子に接続され、前記昇圧コンバータによる昇圧前の電圧を検出する昇圧前電圧センサとを備えるシステムに用いられて、前記昇圧前電圧センサによる検出電圧を補正する装置であって、
    前記バッテリの正極端子と負極端子との間のバッテリ電圧および前記昇圧前電圧センサによる検出電圧を取得し、当該取得した前記検出電圧から当該取得した前記バッテリ電圧を減算して補正量を算出する補正量算出手段と、
    前記補正量算出手段により算出された補正量を記憶する補正量記憶手段と、
    前記補正量記憶手段に記憶されている前記補正量に基づいて、前記昇圧前電圧センサによる検出電圧を補正する補正手段とを含む、検出電圧補正装置。
JP2019180855A 2019-09-30 2019-09-30 検出電圧補正装置 Active JP7325910B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019180855A JP7325910B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 検出電圧補正装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019180855A JP7325910B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 検出電圧補正装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021058022A JP2021058022A (ja) 2021-04-08
JP7325910B2 true JP7325910B2 (ja) 2023-08-15

Family

ID=75271353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019180855A Active JP7325910B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 検出電圧補正装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7325910B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011087439A (ja) 2009-10-19 2011-04-28 Toyota Motor Corp 電源装置システム

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011087439A (ja) 2009-10-19 2011-04-28 Toyota Motor Corp 電源装置システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021058022A (ja) 2021-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10232735B2 (en) Control device for power supply system
US8513953B2 (en) Power supply device and method for making decision as to contactor weld of power supply device
US10340539B2 (en) Power conditioning system and control method therefor
US10031190B2 (en) Voltage detection device
CN110034318B (zh) 燃料电池系统和燃料电池系统的控制方法
JP6722058B2 (ja) 電源システムの制御装置
US10193167B2 (en) Power conditioning system and control method therefor
JP5478190B2 (ja) Dcdcコンバータシステム
JP2016114584A (ja) バッテリの劣化状態判定装置及び劣化状態判定方法
JP5780107B2 (ja) 蓄電システム及び電流センサ異常を検出する方法
CN111688492A (zh) 电源系统
CN111391665B (zh) 充电系统
JP5659816B2 (ja) 電源装置、電源システム及び電源システム制御方法
JP6513249B1 (ja) Dc/dcコンバータ
US20170008404A1 (en) Power supply system
JP2014195372A (ja) 給電システム
JP7325910B2 (ja) 検出電圧補正装置
JP5810945B2 (ja) 蓄電システム
JP2013070547A (ja) 電力変換装置
JP6551362B2 (ja) 電源システム
JP6724585B2 (ja) 燃料電池システム
JP2012115018A (ja) 電力制御装置
US20220294256A1 (en) Vehicle
JP7276080B2 (ja) 異常判定装置
JP2018157662A (ja) センサの異常診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230411

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230801

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7325910

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150