JP7322485B2 - 真贋判定装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、真贋判定装置とそのプログラムに関する。
金融機関では口座開設時に運転免許証等のIDカードによる本人確認が必要であるが、特殊詐欺などの犯罪目的から別人になりすましての口座開設を行うためにIDカードを偽造するケースが増えつつある。
通常の金融機関では、ユーザが金融機関に出向いてIDカードを提出し、金融機関側は提出されたIDカードを用いて対面により本人確認するのが一般的である。この場合、IDカードをじっくりと観察でき、カードの触感でも不自然さを検出できる。また、最近のIDカードにはIC機能が付与されているので、ICをチェックすることで、より確かな本人確認が可能になる。
また特許文献1にはIDカードの券面をスキャナで撮影した画像からIDカードの真贋を判定する真贋判定装置が記載されており、提出されたIDカードをスキャナで読取ることでIDカードの真贋判定を行うことも可能である。
特開2011-34535号公報
最近ではネット銀行などインターネット上の金融機関も一般的になってきている。この種の金融機関では、スマートフォン等のカメラでIDカードを撮影し、その画像を金融機関に送ることで本人確認が行われるものもある。
この場合、本人確認は対面でなく画像だけで行われるので、偽造を見破るための画像処理技術の向上が望まれている。この点、近年のスマートフォン等ではカメラの撮像素子が高密度化しているため、そのカメラで撮影した画像から偽造を見破ることは画像処理技術の向上により十分に可能である。
ただし、スマートフォン等のカメラを用いてIDカードを撮影する場合、特許文献1のようにスキャナを用いる場合とは異なり、IDカードの撮影時に焦点ズレが生じるケースがあり、画像のぼけによってIDカードの真贋が誤判定される可能性がある。結果、正しいIDカードであっても偽のIDカードと判定され、本人確認がうまく機能しない恐れがある。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、スマートフォン等のカメラで撮影した本人確認証の画像であっても、これを用いて本人確認証の真贋判定を好適に行うことのできる真贋判定装置等を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための第1の発明は、本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、を有し、前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の前記本人確認証のプレ印刷部分の文字を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定し、前記焦点ズレ判定手段は、前記文字のOCR処理による文字認識結果の正誤を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定し、前記真贋判定手段は、前記焦点ズレ判定手段で焦点が合っているとされた複数の前記画像のなかから、前記文字認識結果の信頼度に基づいて選択された前記画像を用い、真贋判定を行うことを特徴とする真贋判定装置である。
本発明では、本人確認証を撮影した画像から本人確認証の真贋判定を行う前に、当該画像から撮影時の焦点が合っているか否かの判定を行い、撮影時の焦点が合っているとされた画像を真贋判定に用いるので、本人確認証を撮影した際の焦点ズレにより本人確認証の真贋が誤判定されることが無い。そのため、スマートフォン等のカメラで撮影した本人確認証の画像であっても、これを用いて本人確認証の真贋判定を好適に行うことができる。また、本人確認証の撮影時に焦点ズレが有る場合、その画像では本人確認証のプレ印刷部分の文字が不明瞭になる。従って、画像中のプレ印刷部分の文字から焦点ズレの有無の判定を行うことができる。また、前記のように、本人確認証の撮影時に焦点ズレが有ると、プレ印刷部分の文字が不明瞭になることでその文字がOCR処理により正しく読み取れず、文字認識結果が誤ったものになる可能性が高くなる。そのため、OCR処理による文字認識結果の正誤から焦点ズレの有無の判定を好適に行える。また、OCR処理時に得られる文字認識結果の信頼度は画像中のプレ印刷部分の文字が明瞭であるほど高くなる。従って、撮影時の焦点が合っているとされた複数の画像の中から、プレ印刷部分の文字が最も明瞭な、即ち撮影時の焦点が最も合っている画像を当該信頼度に基づいて選択し、真贋判定に用いることができる。
第2の発明は、本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、を有し、前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の前記本人確認証のプレ印刷部分の文字を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定し、前記焦点ズレ判定手段は、前記文字のOCR処理による文字認識結果の信頼度を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定することを特徴とする真贋判定装置である。本発明では、本人確認証を撮影した画像から本人確認証の真贋判定を行う前に、当該画像から撮影時の焦点が合っているか否かの判定を行い、撮影時の焦点が合っているとされた画像を真贋判定に用いるので、本人確認証を撮影した際の焦点ズレにより本人確認証の真贋が誤判定されることが無い。そのため、スマートフォン等のカメラで撮影した本人確認証の画像であっても、これを用いて本人確認証の真贋判定を好適に行うことができる。また、本人確認証の撮影時に焦点ズレが有る場合、その画像では本人確認証のプレ印刷部分の文字が不明瞭になる。従って、画像中のプレ印刷部分の文字から焦点ズレの有無の判定を行うことができる。また、OCR処理時に得られる文字認識結果の信頼度は、焦点ズレの有無の判定にも用いることができる。即ち、文字認識結果の信頼度は画像中のプレ印刷部分の文字が明瞭であるほど高くなるので、当該信頼度を用いて焦点ズレの有無の判定を好適に行える。
第3の発明は、本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、を有し、前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の撮影対象の輪郭部分の濃度変化を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定することを特徴とする真贋判定装置である。本発明では、本人確認証を撮影した画像から本人確認証の真贋判定を行う前に、当該画像から撮影時の焦点が合っているか否かの判定を行い、撮影時の焦点が合っているとされた画像を真贋判定に用いるので、本人確認証を撮影した際の焦点ズレにより本人確認証の真贋が誤判定されることが無い。そのため、スマートフォン等のカメラで撮影した本人確認証の画像であっても、これを用いて本人確認証の真贋判定を好適に行うことができる。また、撮影時に焦点ズレが有る場合、その画像では撮影対象の輪郭部分に明確なエッジが現れず、輪郭部分の濃度変化が緩やかになる。そのため、前記したプレ印刷部分の文字だけでなく、輪郭部分の濃度変化から焦点ズレの有無の判定を行うことも可能である。
前記撮影対象は、例えば前記本人確認証に付された付加物であるが、前記本人確認証であってもよい。
前者の場合、焦点ズレの有無の判定に適した付加物を用いて正確な判定が期待でき、後者の場合、本人確認証に付加物を付して本人確認証と一緒に撮影する手間がかからない。
第4の発明は、本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、を有し、前記焦点ズレ判定手段は、前記画像から得られる、前記本人確認証のプレ印刷部分の文字のOCR処理による文字認識結果の正誤、前記本人確認証のプレ印刷部分の文字のOCR処理による文字認識結果の信頼度、前記本人確認証に付された付加物の輪郭部分の濃度変化、前記本人確認証の輪郭部分の濃度変化、の各評価指標のうち、少なくとも2以上の評価指標を用いて前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定することを特徴とする真贋判定装置である。本発明では、本人確認証を撮影した画像から本人確認証の真贋判定を行う前に、当該画像から撮影時の焦点が合っているか否かの判定を行い、撮影時の焦点が合っているとされた画像を真贋判定に用いるので、本人確認証を撮影した際の焦点ズレにより本人確認証の真贋が誤判定されることが無い。そのため、スマートフォン等のカメラで撮影した本人確認証の画像であっても、これを用いて本人確認証の真贋判定を好適に行うことができる。また、上記した複数の評価指標から焦点ズレの有無の判定を総合的に行うことで、焦点ズレの有無の判定精度が高くなる。
前記焦点ズレ判定手段は、前記評価指標を点数化し、各評価指標の点数の重み付け和によって得られた総合点から前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定することも望ましい。
このように、各評価基準の重要性を勘案した総合点を重み付け和により算出することで、焦点ズレの有無の判定精度をより向上させることができる。
第3、第4の発明において、前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の前記本人確認証のプレ印刷部分の文字を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定することが望ましい。
本人確認証の撮影時に焦点ズレが有る場合、その画像では本人確認証のプレ印刷部分の文字が不明瞭になる。従って、画像中のプレ印刷部分の文字から焦点ズレの有無の判定を行うことができる。
第2から第4の発明において、前記焦点ズレ判定手段は、例えば、前記文字のOCR処理による文字認識結果の正誤を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する。
前記のように、本人確認証の撮影時に焦点ズレが有ると、プレ印刷部分の文字が不明瞭になることでその文字がOCR処理により正しく読み取れず、文字認識結果が誤ったものになる可能性が高くなる。そのため、OCR処理による文字認識結果の正誤から焦点ズレの有無の判定を好適に行える。
第1から第4の発明において、前記真贋判定装置は、前記画像をユーザ端末から受信する受信手段と、前記焦点ズレ判定手段で前記画像の撮影時の焦点が合っていないとされた場合に、前記本人確認証を撮影した新たな画像を前記真贋判定装置に再送信するよう再送信要求を前記ユーザ端末に送信する送信手段と、を更に有することが望ましい。
本発明の真贋判定装置は、ユーザ端末から本人確認証の画像を受信することで、真贋判定装置とユーザ端末による真贋判定システムをネットワークを利用して構築できる。ユーザ端末から受信した画像の焦点が合っていない場合は、本人確認証の真贋判定を行うために新たな画像を再送信するようユーザ端末に要求できる。
の発明は、コンピュータを、本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、を有し、前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の前記本人確認証のプレ印刷部分の文字を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定し、前記焦点ズレ判定手段は、前記文字のOCR処理による文字認識結果の正誤を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定し、前記真贋判定手段は、前記焦点ズレ判定手段で焦点が合っているとされた複数の前記画像のなかから、前記文字認識結果の信頼度に基づいて選択された前記画像を用い、真贋判定を行う真贋判定装置として機能させるためのプログラムである。
第6の発明は、コンピュータを、本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、を有し、前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の前記本人確認証のプレ印刷部分の文字を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定し、前記焦点ズレ判定手段は、前記文字のOCR処理による文字認識結果の信頼度を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する真贋判定装置として機能させるためのプログラムである。
第7の発明は、コンピュータを、本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、を有し、前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の撮影対象の輪郭部分の濃度変化を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する真贋判定装置として機能させるためのプログラムである。
第8の発明は、コンピュータを、本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、を有し、前記焦点ズレ判定手段は、前記画像から得られる、前記本人確認証のプレ印刷部分の文字のOCR処理による文字認識結果の正誤、前記本人確認証のプレ印刷部分の文字のOCR処理による文字認識結果の信頼度、前記本人確認証に付された付加物の輪郭部分の濃度変化、前記本人確認証の輪郭部分の濃度変化、の各評価指標のうち、少なくとも2以上の評価指標を用いて前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する真贋判定装置として機能させるためのプログラムである。
本発明により、スマートフォン等のカメラで撮影した本人確認証の画像であっても、これを用いて本人確認証の真贋判定を好適に行うことのできる真贋判定装置等を提供することができる。
真贋判定システム1を示す図。 真贋判定装置3のハードウェア構成を示す図。 ユーザ端末5のハードウェア構成を示す図。 真贋判定装置3の機能構成を示す図。 IDカード10を示す図。 真贋判定方法の流れを示すフローチャート。 IDカード10の画像中のプレ印刷部分の文字の例。 真贋判定について説明する図。 濃度差の度数分布を示す図。 真贋判定方法の流れを示すフローチャート。 付箋20を示す図。 IDカード10の画像中の付箋20の例。 付箋20を示す図。 IDカード10の輪郭部分を示す図。 焦点ズレの有無の判定について説明する図。
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
(1.真贋判定システム1)
図1は本発明の実施形態に係る真贋判定装置3を有する真贋判定システム1を示す図である。真贋判定システム1は、真贋判定装置3とユーザ端末5とをネットワークを介して通信可能に接続して構成される。真贋判定システム1では、ユーザのIDカード10を撮影した画像をユーザ端末5から真贋判定装置3に送信し、真贋判定装置3にて当該画像からIDカード10の真贋判定を行う。
図2は真贋判定装置3のハードウェア構成を示す図である。図2に示すように、真贋判定装置3は、制御部31、記憶部32、表示部33、入力部34、通信部35等をバス等で接続して構成されたコンピュータにより実現できる。ただしこれに限ることは無く、適宜様々な構成をとることができる。
制御部31はCPU、ROM、RAMなどから構成される。CPUは、記憶部32、ROMなどの記憶媒体に格納された真贋判定装置3の処理に係るプログラムをRAM上のワークエリアに呼び出して実行する。ROMは不揮発性メモリであり、ブートプログラムやBIOSなどのプログラム、データなどを恒久的に保持している。RAMは揮発性メモリであり、記憶部32、ROMなどからロードしたプログラムやデータを一時的に保持するとともに、制御部31が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
記憶部32はハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ等であり、後述する処理に際し真贋判定装置3が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OSなどが格納される。これらのプログラムやデータは、制御部31により必要に応じて読み出され実行される。
表示部33は液晶ディスプレイ等を備える。
入力部34は真贋判定装置3に各種の設定入力を行うものである。
通信部35はネットワークを介した通信を媒介する通信インタフェースであり、ユーザ端末5との間で通信を行う。
ユーザ端末5はユーザの所持する端末であり、IDカード10を撮影してその画像を真贋判定装置3に送信する。ユーザ端末5としては、例えばスマートフォンやタブレット端末等の携帯端末などが用いられる。
図3はユーザ端末5のハードウェア構成を示す図である。図3に示すように、ユーザ端末5は、制御部51、記憶部52、表示部53、入力部54、通信部55、カメラ56、音声入出力部57等をバス等により接続して構成される。ただしこれに限ることは無く、適宜様々な構成をとることができる。
制御部51、記憶部52、入力部54、通信部55の機能は上述した制御部31、記憶部32、入力部34、通信部35と略同様である。また表示部53は液晶パネル等のディスプレイ装置を有し、入力部54としてのタッチパネルが設けられている。音声入出力部57は、音声の入出力に用いるマイクやスピーカーを備える。
カメラ56は、光学レンズ、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子、A/D(Analog/Digital)変換部等から構成されるエリアカメラである。カメラ56は、光学レンズを介して入力された平面的な被写体像を撮像素子により光電変換し、アナログ画像信号を生成する。そして、A/D変換部によりアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する。
図4は真贋判定装置3の機能構成を示す図である。真贋判定装置3は、受信手段301、焦点ズレ判定手段302、送信手段303、真贋判定手段304等を有する。
受信手段301は、真贋判定装置3が通信部35を介してユーザ端末5からIDカード10を撮影した画像を受信するものである。
焦点ズレ判定手段302は、真贋判定装置3の制御部31が、ユーザ端末5から受信したIDカード10の画像から画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定するものである。特に本実施形態ではIDカード10のプレ印刷部分の文字を用いて判定を行う。IDカード10のプレ印刷部分並びに判定の詳細については後述する。
送信手段303は、上記の判定で画像の撮影時の焦点が合っていないとされた場合に、IDカード10を撮影した新たな画像を真贋判定装置3に再送信するよう、真贋判定装置3が通信部35を介してユーザ端末5に画像の再送信要求を送信するものである。
真贋判定手段304は、上記の判定で撮影時の焦点が合っているとされた画像を用いてIDカード10の真贋判定を行うものである。この真贋判定の詳細については後述する。
(2.IDカード10)
IDカード10は、本実施形態において真贋判定の対象となる本人確認証である。本人確認証は、金融機関や携帯電話キャリアなどで本人確認に用いられる媒体をいい、例えば運転免許証、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者カードなどである。
図5(a)はIDカード10の概略を示す図であり、IDカード10の券面の一例を模式的に示したものである。IDカード10は、横に長い略矩形状のカード基材11に、カード所持者の氏名12、生年月日13、住所14および顔画像18、IDカード10の交付年月日15、発行番号16、有効期限17などを印刷したものである。
IDカード10のうち、氏名12、生年月日13の「年」「月」「日」「生」を除く文字、住所14、顔画像18、交付年月日15の「年」「月」「日」を除く文字、発行番号16の「第」「号」を除く文字、有効期限17などはIDカード10によって異なるオンデマンド情報であり、溶融型熱転写方式、昇華型熱転写方式などの熱転写方式によってカード基材11上に印刷して形成される。
一方、氏名12、住所14、交付年月日15、発行番号16の記載欄を示す「氏名」「住所」「交付年月日」「番号」などの文字、氏名12、生年月日13、住所14、交付年月日15、発行番号16の記載欄の罫線、生年月日13の「年」「月」「日」「生」の文字、交付年月日15の「年」「月」「日」の文字、発行番号16の「第」「号」の文字は、各IDカード10で共通に使用される。
これらの文字あるいは罫線は、オンデマンド情報の印刷前に、オフセット印刷方式や凸版印刷方式などの印刷方式でカード基材11上の決まった位置に予め形成され、プレ印刷部分と呼ばれる。図5(b)はIDカード10からプレ印刷部分を抜き出したものであり、図5(b)のように予めプレ印刷部分を形成したカード基材11に前記のオンデマンド情報を印刷することでIDカード10が製造される。オンデマンド情報やプレ印刷部分がどのような構成となるかは、運転免許証、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者カードなどIDカード10の種類によって異なる。
(3.真贋判定方法)
図6は真贋判定システム1で実行される真贋判定方法の流れを示すフローチャートである。図6のS1~S2、S6はユーザ端末5の制御部51がユーザ端末5の各部を制御して実行する処理であり、S3~S5、S7~S8は真贋判定装置3の制御部31が真贋判定装置3の各部を制御して実行する処理である。
本実施形態では、まずユーザがユーザ端末5を操作して記憶部52に予め格納された専用のアプリケーションプログラムを立ち上げる。すると、ユーザ端末5は表示部53にメニュー画面(不図示)を表示し、メニュー画面でのユーザの選択に応じてカメラ56を起動し、IDカード10の券面を撮影する(S1)。そして、IDカード10の画像を真贋判定装置3に送信する(S2)。カメラ起動時には、例えばユーザ端末5の表示部53にインストラクションを表示するなどしてIDカード10の券面に焦点を合わせて撮影を行うよう促すことも可能である。
真贋判定装置3は、IDカード10の画像を受信する(S3)と、当該画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する(S4)。本実施形態では、S4において、画像に写されたIDカード10のプレ印刷部分の文字を用い、画像の撮影時の焦点が合っているか否かの判定(以下、焦点ズレの有無の判定ということがある)を行う。
より具体的には、画像中のプレ印刷部分の文字をOCR(Optical Character Recognition)処理によって読取り、その文字認識結果の正誤を用いて判定を行う。すなわち、画像の撮影時の焦点が合っていれば、図7(a)に示すようにプレ印刷部分の文字が明瞭でありOCR処理による文字認識結果が正しいものになる。
図7(a)はプレ印刷部分の文字として「氏名」を含む所定範囲をIDカード10の画像から切り出した例であり、OCR処理による文字認識結果を予め記憶部32に記録された正の値(この場合は「氏名」)と比較し、文字認識結果が正の値と一致すれば文字認識結果が正しいとする。一方、画像の撮影時の焦点が合っていなければ、図7(b)に示すようにプレ印刷部分の文字が不明瞭になり、OCR処理による文字認識結果が正の値に一致しない誤ったものになる可能性が高くなる。
本実施形態では、IDカード10のプレ印刷部分の文字の全てについて、当該文字を含む所定範囲をIDカード10の画像からそれぞれ切り出して上記のOCR処理を行い、文字認識結果を正の値と比較する。そして、少なくとも一つの文字認識結果が誤ったものであれば画像の撮影時の焦点が合っていないとし(S4;NO)、真贋判定装置3は、IDカード10を撮影した新たな画像を真贋判定装置3に再送信するよう、ユーザ端末5に画像の再送信要求を送信する(S5)。
ユーザ端末5は、再送信要求を受信する(S6)と、IDカード10を撮影するよう促すメッセージを表示部53に表示し、以下S1以降の処理を繰り返す。
一方、焦点ズレの有無の判定(S4)において、IDカード10のプレ印刷部分の文字の全てについてOCR処理による文字認識結果が正しければ、画像の撮影時の焦点が合っているとし(S4;YES)、真贋判定装置3は記憶部32にIDカード10の画像を記録して(S7)、当該画像を用いたIDカード10の真贋判定を行う(S8)。
本実施形態では、S8において、プレ印刷部分の文字の境界部の濃度変化を利用した真贋判定を行うことで、プレ印刷部分が正しい印刷方式(前記したオフセット印刷方式や凸版印刷方式)で印刷されていないものを偽のIDカード10とする。
すなわち、図8(a)は、IDカード10のプレ印刷部分として「番号」の「番」の文字を拡大した例であり、オフセット印刷方式や凸版印刷方式で形成される線にはニジミやカスレが無く、境界部のエッジが明確に現れる。この部分が仮に昇華型熱転写方式で印刷されると、図8(b)に示すように線の境界部には明確なエッジが現れずにグラデーションが生じる(ただし、前記のS4において文字認識結果が誤とならない程度のグラデーションである)。
このように、正規のIDカード10ではプレ印刷部分がオフセット印刷方式や凸版印刷方式で形成され、線の境界部に明確なエッジが現れるので、上記のように線の境界部に明確なエッジが現れないものを、プレ印刷部分が正しい印刷方式で印刷されていない偽のIDカード10と判定できる。
具体的な判定手法は特に限定されないが、本実施形態では、例えば図8(a)、(b)のようなプレ印刷部分の文字を含む所定範囲をIDカード10の画像から切り出し、切り出した画像を特定方向(例えば図8の左右方向)に走査し、当該方向に隣接する画素間の濃度差を全て算出し、濃度差の度数分布を作成する。
プレ印刷部分がオフセット印刷方式や凸版印刷方式で形成された正規のIDカード10の場合、図8(a)のように線の境界部に明確なエッジが現れてエッジ部分のみで濃淡が鋭く変化する結果、図9(a)のように濃度差が大きい部分と小さい部分が多くなる。一方、プレ印刷部分が昇華型熱転写方式で印刷された偽のIDカード10の場合、図8(b)のように境界部で明確なエッジが現れずにグラデーションが生じる結果、図9(b)に示すように濃度差が大きい部分が比較的少なく、濃度差が中間的な値になる部分が多くなる。このような度数分布の差異から、例えば分散など度数分布の統計量を用いてIDカード10の真贋判定を行うことができる。
なお、インクジェット方式により印刷を行う場合も、誤差拡散法により濃淡を表現する結果、線の境界部にニジミやボケが生じるので、インクジェット方式でプレ印刷部分が印刷されたIDカード10も同様に偽と判定できる。このように、上記の手法は、昇華型熱転写方式に限らず、インクジェット方式、あるいはドットの面積で階調を表現するような印刷方式(例えば、電子写真印刷方式)など、線の境界部のエッジが明確に現れないような印刷方式による偽造全般を検出できる。また、文字ではなくプレ印刷部分の罫線の画像を真贋判定に用いることも可能であり、プレ印刷部分のその他の線を真贋判定に用いてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、IDカード10を撮影した画像からIDカード10の真贋判定を行う前に、当該画像から撮影時の焦点が合っているか否かの判定を行い、撮影時の焦点が合っているとされた画像を真贋判定に用いるので、IDカード10を撮影した際の焦点ズレによりIDカード10の真贋が誤判定されることが無い。そのため、スマートフォン等のカメラで撮影したIDカード10の画像であっても、これを用いてIDカード10の真贋判定を好適に行うことができる。
特に本実施形態では、IDカード10の撮影時に焦点ズレが有る場合、その画像ではIDカード10のプレ印刷部分の文字が不明瞭になることを利用して、画像中のプレ印刷部分の文字から焦点ズレの有無の判定を行うことができる。具体的には、プレ印刷部分の文字が不明瞭になることでその文字がOCR処理により正しく読み取れず、文字認識結果が誤ったものになる可能性が高くなることを利用し、OCR処理による文字認識結果の正誤から焦点ズレの判定を好適に行える。またOCR処理による文字認識結果を焦点ズレの有無の判定に利用する場合、判定と同時にIDカード10の券面の文字情報を取得でき、文字情報をデータベースや帳票の作成に用いることで業務効率化を図れる点でも好ましい。
また本実施形態の真贋判定装置3は、ユーザ端末5からIDカード10の画像を受信することで、真贋判定装置3とユーザ端末5による真贋判定システム1をネットワークを利用して構築できる。ユーザ端末5から受信した画像の焦点が合っていない場合は、IDカード10の真贋判定を行うために新たな画像を送信するようユーザ端末5に要求できる。
しかしながら、本発明は上記の実施形態で説明したものに限らない。例えば本実施形態では、プレ印刷部分の文字を用いた焦点ズレの有無の判定手法として、OCR処理による文字認識結果の正誤による判定を行っているが、OCR処理時には文字認識結果の信頼度も得られ、この信頼度を焦点ズレの有無の判定に用いることも可能である。
上記の信頼度はOCR処理による文字認識分野では既知の指標であり(例えば特開2014-232930号公報、特開2014-137605号公報など)、画像中の文字の形状と、当該文字の文字認識結果として得られた文字の形状との類似度を示す値である。
例えばOCR処理では画像中の文字を予め真贋判定装置3の記憶部32に辞書登録された候補文字のうちの1つとして認識するが、信頼度はその候補文字と画像中の文字の形状が類似していれば高い値になる。従って、明瞭さに関しても、図8(a)のように撮影時の焦点が合っておりプレ印刷部分の文字が明瞭であるほど信頼度は高くなり、図8(b)のように焦点が合っておらず文字が不明瞭になると信頼度は低くなる。
信頼度を用いた判定手法としては、例えば画像中のプレ印刷部分の文字の全てについて文字認識結果の信頼度を合算し、合算した信頼度が閾値以上となった場合に焦点が合っていると判定できる。ただし具体的な判定手法はこれに限定されない。なお、上記の信頼度は文字認識結果の正誤に関係なく求められる値であり、例えば「日」というIDカード10のプレ印刷部分の文字が画像中で「目」に近い形状である場合、文字認識結果が「目」と誤ったものになるが、信頼度は高い、というケースも有り得る。
一方、真贋判定の手法についても、前記のように線の境界部の濃度変化を利用するものに限らず、IDカード10の画像を用いて行うものであれば特に限定されない。どのような手法であっても、IDカード10の画像を用いるものであれば画像の撮影時の焦点が合っていないことは誤判定の要因となり、本実施形態のように撮影時の焦点が合っていない画像を除外するのは有効である。
また本実施形態ではIDカード10を撮影した画像をユーザ端末5から真贋判定装置3に1枚ずつ送信し、真贋判定装置3がその都度焦点ズレの有無の判定(S4)を行っているが、IDカード10を撮影した複数枚の画像をユーザ端末5から真贋判定装置3に一度に送信してもよい。このケースでは、複数枚の画像全てについてS4の焦点ズレの有無の判定を行い、焦点が合っていると判定された画像が1枚も無い場合のみ、S5の再送信要求を行う。
また、図6で説明したフローでは、ユーザ端末5から送信された画像について焦点が合っていないと判定されても(S4;NO)、S1~S4の処理を繰り返すことで、いずれ焦点の合った画像がS1で撮影されてS4で焦点が合っていると判定され(S4;YES)、真贋判定の処理に移ることを想定している。ただし、撮影時の焦点ズレでなく、IDカード10のプレ印刷部分の文字そのものにゴミの付着や汚れ、劣化などの問題があってOCR処理による文字認識結果が誤となる場合、S1~S4の処理を何回繰り返しても(IDカード10を何回撮影しても)、S4において焦点が合っていないと判定される(S4;NO)恐れが考えられる。
これを防ぐための手法はいくつか考えられるが、例えば焦点が合っていないという判定結果(S4;NO)が所定回数繰り返された場合に、券面の文字にゴミの付着や汚れ、劣化などの問題が無いかIDカード10の確認を促すメッセージをユーザ端末5に送信することが考えられる。
あるいは、焦点が合っていないという判定結果(S4;NO)が繰り返される中で、同じ文字の文字認識結果が所定回数連続して誤となっている場合には、その文字そのものに前記のような問題があるとして、次回以降の焦点ズレの有無の判定において当該文字の文字認識結果は考慮しない、といった運用とすることも可能である。
以下、本発明の別の例を第2~第4の実施形態として説明する。第2~第4の実施形態は、第1の実施形態と異なる点について主に説明し、同様の点については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。
[第2の実施形態]
第2の実施形態として、真贋判定に用いる画像の候補を複数枚記録し、その中から真贋判定に適した画像を選択して真贋判定に用いる例について説明する。
この時の真贋判定方法の流れを示すのが図10のフローチャートである。第2の実施形態では、撮影時の焦点が合っていると判定されたIDカード10の画像を記憶部32に記録した後(S7)、真贋判定装置3は、2以上の所定枚数の画像が記憶部32に記録されたか否かを判定する(S101)。
そして、所定枚数の画像が記憶部32に記録されていなければ(S101;NO)、真贋判定装置3は前記と同様、ユーザ端末5に画像の再送信要求を送信する(S5)。ユーザ端末5は、画像の再送信要求を受信する(S6)と、IDカード10を撮影するよう促すメッセージを表示部53に表示し、以下S1以降の処理を繰り返す。
こうして所定枚数の画像が記憶部32に記録されれば(S101;YES)、真贋判定装置3は、そのなかから真贋判定に用いる画像を選択し(S102)、選択した画像を用いてIDカード10の真贋判定を行う(S8)。
本実施形態では、焦点ズレの有無の判定(S4)を第1の実施形態と同様プレ印刷部分の文字の文字認識結果の正誤を用いて行うのに対し、S102における画像の選択は、前記した文字認識結果の信頼度に基づいて用いて行う。S102では、例えば画像中のプレ印刷部分の文字の全てについて文字認識結果の信頼度を合算し、合算した信頼度が最も高い画像を選択する。ただし、具体的な選択手法は特に限定されない。
このように、第2の実施形態では、焦点の合っている複数の画像から真贋判定に適した画像を選んで真贋判定に用いることができる。前記したように、OCR処理時に得られる文字認識結果の信頼度は画像中のプレ印刷部分の文字が明瞭であるほど高くなるので、当該信頼度に基づき、画像中のプレ印刷部分の文字が最も明瞭な、即ち撮影時の焦点が最も合っているIDカード10の画像を真贋判定に用いることができる。
なお、第2の実施形態でも、前記と同様、IDカード10を撮影した複数枚の画像をユーザ端末5から真贋判定装置3に一度に送信してもよい。このケースでは、複数枚の画像全てについてS4の焦点ズレの有無の判定を行い、S4において焦点が合っていると判定されS7において記憶部32に記録された画像の枚数が前記した所定枚数未満の場合のみ、S5の再送信要求を行う。
[第3の実施形態]
第3の実施形態として、焦点ズレの有無の判定に、プレ印刷部分の文字でなく、画像に写された撮影対象の輪郭部分の濃度変化を用いる例を説明する。
すなわち、第3の実施形態では、図11に示すように、ユーザがIDカード10の券面に付箋20を貼り付けることにより、IDカード10に対する付加物として付箋20を付す。そして、IDカード10および付箋20を撮影対象として撮影し、真贋判定装置3に送信する。
真贋判定装置3は、焦点ズレの有無の判定を、付箋20の輪郭部分の濃度変化を用いて行う。即ち、図12(a)に示すように、撮影時の焦点が合っている場合、画像中で付箋20の輪郭部分のエッジが明確に現れ、急激な濃度変化が生じる。一方、焦点が合っていない場合、図12(b)に示すように付箋20の輪郭部分には明確なエッジが現れずに濃度変化は緩やかになる。
付箋20の輪郭部分の濃度変化を用いた具体的な判定手法は特に限定されないが、例えば前記と同様、図12(a)、(b)のような付箋20を含む所定範囲をIDカード10の画像から切り出し、切り出した画像を特定方向(例えば図12の上下方向)に走査し、当該方向に隣接する画素間の濃度差を全て算出する。そして、濃度差の度数分布を作成し、その度数分布から図9等で説明したものと同様の手法で焦点ズレの有無の判定を行うことができる。
なお、付箋20の貼り付け位置はS8における真贋判定に影響の無い範囲とし、例えばカメラ起動前にユーザ端末5の表示部53にインストラクションを表示するなどして、予め定められた所定範囲に正しく付箋20を貼り付けるように促す。また本実施形態では付箋20の表面に撮影日時を記載するようにしており、付箋20を撮影日時の記録目的とすることでユーザに納得感を与え、単に付箋20を貼り付ける場合よりもユーザの違和感を軽減できる。
また、付箋20はIDカード10の券面上に貼り付けるものに限らず、図13に示すようにIDカード10の側方に貼り付け、IDカード10と付箋20を一枚の画像内に収めたものを真贋判定装置3に送信してもよい。
また、焦点ズレの有無の判定に用いる輪郭部分は、画像に写された撮影対象の輪郭部分であればよく、前記した付箋20に限らない。例えば付箋20に代えて他の付加物(例えばコインなど)をIDカード10に付し、それらを撮影した画像から当該付加物の輪郭部分により焦点ズレの有無の判定を行ってもよい。付加物の形状等も特に問わない。
また、焦点ズレの有無の判定に用いる輪郭部分をIDカード10自体の輪郭部分としてもよく、この場合はIDカード10の撮影時に生じる影を利用して焦点ズレの有無の判定が可能である。
すなわち、図14(a)、(b)でIDカード10の下辺部分を示すように、IDカード10の撮影時にはカード基材11の厚みと撮影時の照明によりIDカード10の影30も映るので、IDカード10と影30の境界部をIDカード10の輪郭部分としてその濃度変化により焦点ズレの有無の判定を行うことができる。図14(a)は画像の撮影時の焦点が合っている場合であり、画像中でIDカード10の輪郭部分のエッジが明確に現れ、急激な濃度変化が生じる。一方、撮影時の焦点が合っていない場合、図14(b)に示すようにIDカード10の輪郭部分には明確なエッジが現れずに濃度変化が緩やかになる。なお、カード基材11の色は影30と区別できる色(例えば白)である。
この場合の具体的な判定手法も特に限定されないが、例えばIDカード10の画像から影30の領域を検出し、図14(a)、(b)のような影30を含む範囲をIDカード10の画像から切り出す。その後、切り出した画像を特定方向(例えば図14の上下方向)に走査し、当該方向に隣接する画素間の濃度差を全て算出する。そして、濃度差の度数分布から図9等で説明したものと同様の手法で焦点ズレの有無の判定を行うことができる。
このように、第3の実施形態では、撮影時に焦点ズレが有る場合、その画像では撮影対象の輪郭部分に明確なエッジが現れず、輪郭部分の濃度変化が緩やかになることを利用し、輪郭部分の濃度変化から焦点ズレの有無の判定を行うことができる。前記の付箋20のようにIDカード10とは別に付した付加物の輪郭部分を判定に用いる場合、焦点ズレの有無の判定に適した付加物(例えばカード基材11に対する色のコントラストの大きいもの、単色のもの等)を用いて正確な判定が期待できる。一方、IDカード10自体の輪郭部分を焦点ズレの有無の判定に用いる場合、IDカード10に付加物を付してIDカード10と一緒に撮影する手間がかからない。
[第4の実施形態]
第4の実施形態として、焦点ズレの有無の判定を、IDカード10の画像から得られる複数の評価指標を用いて総合的に行う例を説明する。
図15は焦点ズレの有無の判定について説明する図である。即ち、本実施形態では第3の実施形態のように付箋20等の付加物を付したIDカード10を撮影し、その画像を真贋判定装置3に送信する。そして、真贋判定装置3は、これまでの実施形態で説明した、
A.IDカード10のプレ印刷部分の文字をOCR処理によって読取った文字認識結果の正誤
B.IDカード10のプレ印刷部分の文字をOCR処理によって読取った文字認識結果の信頼度
C.付加物の輪郭部分の濃度変化
D.IDカード10の輪郭部分の濃度変化
の各評価指標A~Dを点数化し、それらの点数の重み付け和によって得られた総合点により焦点ズレの有無を判定する。
各評価指標の点数は、画像の撮影時の焦点が合っているほど高い点数となるようにする。例えば評価指標A[文字認識結果の正誤]であれば文字認識結果が正となる文字が多いほど高い点数を与え、評価指標B[文字認識結果の信頼度]であれば各文字の文字認識結果の信頼度を合算した値が高いほど高い点数を与える。また、評価指標C[付加物の輪郭部分の濃度変化]や評価指標D[IDカードの輪郭部分の濃度変化]であれば、前記した濃度差の度数分布において、図9(a)のように濃度差の大きい部分と小さい部分の度数が大きいほど高い点数を与える。
さらに、各評価指標A~Dの点数にはその重要度に応じた重み付け係数を与え、図15の例では評価指標A[文字認識結果の正誤]と評価指標B[文字認識結果の信頼度]について高い係数を与えて重要視している。こうして設定した各評価指標A~Dの点数の重み付け和を総合点として焦点ズレの有無の判定に用いる。例えば総合点が閾値以上であれば焦点が合っているとする。
このように、本実施形態ではIDカード10の画像から得られる複数の評価指標A~Dから焦点ズレの有無の判定を総合的に行うことで、焦点ズレの有無の判定精度が高くなる。また、各評価基準A~Dの重要性を勘案した総合点を重み付け和により算出することで、焦点ズレの有無の判定精度をより向上させることができる。なお、本実施形態では4つの評価指標A~Dを全て用いて判定を行うが、これに限らず、4つの評価指標A~Dのうち少なくとも2以上を用いればよい。また、各評価指標A~Dの点数の重み付け和でなく単純和を判定に用いることも可能である。
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1:真贋判定システム
3:真贋判定装置
5:ユーザ端末
10:IDカード
20:付箋
30:影
301:受信手段
302:焦点ズレ判定手段
303:送信手段
304:真贋判定手段

Claims (14)

  1. 本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、
    前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、
    を有し、
    前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の前記本人確認証のプレ印刷部分の文字を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定し、
    前記焦点ズレ判定手段は、前記文字のOCR処理による文字認識結果の正誤を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定し、
    前記真贋判定手段は、前記焦点ズレ判定手段で焦点が合っているとされた複数の前記画像のなかから、前記文字認識結果の信頼度に基づいて選択された前記画像を用い、真贋判定を行うことを特徴とする真贋判定装置。
  2. 本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、
    前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、
    を有し、
    前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の前記本人確認証のプレ印刷部分の文字を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定し、
    前記焦点ズレ判定手段は、前記文字のOCR処理による文字認識結果の信頼度を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定することを特徴とする真贋判定装置。
  3. 本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、
    前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、
    を有し、
    前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の撮影対象の輪郭部分の濃度変化を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定することを特徴とする真贋判定装置。
  4. 前記撮影対象は、前記本人確認証に付された付加物であることを特徴とする請求項記載の真贋判定装置。
  5. 前記撮影対象は、前記本人確認証であることを特徴とする請求項記載の真贋判定装置。
  6. 本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、
    前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、
    を有し、
    前記焦点ズレ判定手段は、前記画像から得られる、
    前記本人確認証のプレ印刷部分の文字のOCR処理による文字認識結果の正誤、
    前記本人確認証のプレ印刷部分の文字のOCR処理による文字認識結果の信頼度、
    前記本人確認証に付された付加物の輪郭部分の濃度変化、
    前記本人確認証の輪郭部分の濃度変化、
    の各評価指標のうち、少なくとも2以上の評価指標を用いて前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定することを特徴とする真贋判定装置。
  7. 前記焦点ズレ判定手段は、前記評価指標を点数化し、各評価指標の点数の重み付け和によって得られた総合点から前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定することを特徴とする請求項記載の真贋判定装置。
  8. 前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の前記本人確認証のプレ印刷部分の文字を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定することを特徴とする請求項3または請求項6記載の真贋判定装置。
  9. 前記焦点ズレ判定手段は、前記文字のOCR処理による文字認識結果の正誤を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定することを特徴とする請求項2または請求項8記載の真贋判定装置。
  10. 前記画像をユーザ端末から受信する受信手段と、
    前記焦点ズレ判定手段で前記画像の撮影時の焦点が合っていないとされた場合に、前記本人確認証を撮影した新たな画像を前記真贋判定装置に再送信するよう再送信要求を前記ユーザ端末に送信する送信手段と、
    を更に有することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の真贋判定装置。
  11. コンピュータを、
    本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、
    前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、
    を有し、
    前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の前記本人確認証のプレ印刷部分の文字を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定し、
    前記焦点ズレ判定手段は、前記文字のOCR処理による文字認識結果の正誤を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定し、
    前記真贋判定手段は、前記焦点ズレ判定手段で焦点が合っているとされた複数の前記画像のなかから、前記文字認識結果の信頼度に基づいて選択された前記画像を用い、真贋判定を行う真贋判定装置として機能させるためのプログラム。
  12. コンピュータを、
    本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、
    前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、
    を有し、
    前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の前記本人確認証のプレ印刷部分の文字を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定し、
    前記焦点ズレ判定手段は、前記文字のOCR処理による文字認識結果の信頼度を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する真贋判定装置として機能させるためのプログラム。
  13. コンピュータを、
    本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、
    前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、
    を有し、
    前記焦点ズレ判定手段は、前記画像中の撮影対象の輪郭部分の濃度変化を用いて、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する真贋判定装置として機能させるためのプログラム。
  14. コンピュータを、
    本人確認証を撮影した画像から、前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する焦点ズレ判定手段と、
    前記焦点ズレ判定手段で撮影時の焦点が合っているとされた前記画像を用いて前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段と、
    を有し、
    前記焦点ズレ判定手段は、前記画像から得られる、
    前記本人確認証のプレ印刷部分の文字のOCR処理による文字認識結果の正誤、
    前記本人確認証のプレ印刷部分の文字のOCR処理による文字認識結果の信頼度、
    前記本人確認証に付された付加物の輪郭部分の濃度変化、
    前記本人確認証の輪郭部分の濃度変化、
    の各評価指標のうち、少なくとも2以上の評価指標を用いて前記画像の撮影時の焦点が合っているか否かを判定する真贋判定装置として機能させるためのプログラム。
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