JP7375464B2 - 真贋判定装置およびプログラム - Google Patents

真贋判定装置およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7375464B2
JP7375464B2 JP2019194394A JP2019194394A JP7375464B2 JP 7375464 B2 JP7375464 B2 JP 7375464B2 JP 2019194394 A JP2019194394 A JP 2019194394A JP 2019194394 A JP2019194394 A JP 2019194394A JP 7375464 B2 JP7375464 B2 JP 7375464B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
authenticity
card
identification card
overcoat layer
printed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019194394A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021068284A (ja
Inventor
正彦 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2019194394A priority Critical patent/JP7375464B2/ja
Publication of JP2021068284A publication Critical patent/JP2021068284A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7375464B2 publication Critical patent/JP7375464B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

本発明は、真贋判定装置とそのプログラムに関する。
金融機関では口座開設時に運転免許証等のIDカードによる本人確認が必要であるが、特殊詐欺などの犯罪目的から別人になりすましての口座開設を行うためにIDカードを偽造するケースが増えつつある。
通常の金融機関では、ユーザが金融機関に出向いてIDカードを提出し、金融機関側は提出されたIDカードを用いて対面により本人確認するのが一般的である。この場合、IDカードをじっくりと観察でき、カードの触感でも不自然さを検出できる。また、最近のIDカードにはIC機能が付与されているので、ICをチェックすることで、より確かな本人確認が可能になる。
また特許文献1にはIDカードの券面をスキャナで撮影した画像からIDカードの真贋を判定する真贋判定装置が記載されており、提出されたIDカードをスキャナで読取ることでIDカードの真贋判定を行うことも可能である。
特開2011-34535号公報
最近ではネット銀行などインターネット上の金融機関も一般的になってきている。この種の金融機関では、スマートフォン等のカメラでIDカードを撮影し、その画像を金融機関に送ることで本人確認が行われるものもある。
この場合、本人確認は対面でなく画像だけで行われるので、偽造を見破るための画像処理技術の向上が望まれている。特にスマートフォン等のカメラで撮影した画像を用いて真贋判定を行う場合、撮影時の焦点ボケ、画素数等のカメラ性能に起因する困難さが生じる可能性がある。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、本人確認証の真贋判定を好適に行うことのできる真贋判定装置等を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための第1の発明は、オーバーコート層を挟んで上下に印刷箇所が形成された本人確認証の真贋判定装置であって、本人確認証を撮影した撮影画像を用い、オーバーコート層の下に形成された印刷箇所の濃度と、オーバーコート層の上に形成された印刷箇所の濃度とを比較することにより、前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段を有し、前記真贋判定手段は、オーバーコート層の上に形成された印刷箇所が、オーバーコート層の下に形成された印刷箇所よりも濃く、且つ濃度の差が所定値以上である場合、前記本人確認証を真とすることを特徴とする真贋判定装置である。
第2の発明は、オーバーコート層を挟んで上下に印刷箇所が形成された本人確認証の真贋判定装置であって、本人確認証を撮影した撮影画像を用い、オーバーコート層の下に形成された印刷箇所の濃度と、オーバーコート層の上に形成された印刷箇所の濃度とを比較することにより、前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段を有し、前記撮影画像は、フラッシュを焚いて前記本人確認証を撮影したものであり、前記撮影画像と、フラッシュを焚かないで前記本人確認証を撮影した撮影画像とをユーザ端末から受信する受信手段と、前記真贋判定手段により前記本人確認証が真とされた場合に、フラッシュを焚かないで前記本人確認証を撮影した撮影画像からユーザ情報を取得し、前記ユーザ情報の登録を行う登録手段と、を更に有することを特徴とする真贋判定装置である。
本発明では、オーバーコート層を挟んで上下に文字や罫線等の印刷が行われた本人確認証の真贋判定時に、オーバーコート層の上下に形成された印刷箇所の濃度の比較を行う。真の本人確認証の場合、その濃度にオーバーコート層に由来する差が生じるので、本発明ではその差を用いて本人確認証の真贋判定を行うことが可能である。また本発明のように濃度の比較を行う場合、本人確認証の撮影時に多少の焦点ズレがあっても判定は可能であり、また画素数等のカメラ性能による制限も小さく適用範囲が広いという利点がある。
より具体的には、オーバーコート層の下に形成された印刷箇所は、上方にオーバーコート層が存在する分オーバーコート層の上の印刷箇所よりも薄くぼやけて映るので、第1の発明では、後者の印刷箇所が前者の印刷箇所よりも濃く、且つその濃度の差が所定値以上である場合、本人確認証を真とすることができる。
第1の発明の真贋判定装置は、前記撮影画像をユーザ端末から受信する受信手段を有することが望ましい。
第1の発明の真贋判定装置は、ユーザ端末から本人確認証の撮影画像を受信することで、真贋判定装置とユーザ端末による真贋判定システムをネットワークを利用して構築できる。
第2の発明においてフラッシュを焚いて本人確認証を撮影した場合、本人確認証の側方からオーバーコート層内に入るフラッシュの光についてオーバーコート層が導光管の役割を果たすことにより、本人確認証の撮影画像において前記の濃度差がより明確に表れ、真贋判定を確実に行うことができる。
また第2の発明では、口座開設時などで本人確認証の撮影画像からユーザ情報を自動登録でき、業務の効率化が図れる。ユーザ情報の取得に関しては、フラッシュを焚かないで本人確認証を撮影した撮影画像を用いることで、OCR(Optical Character Recognition)処理等による文字抽出等を確実に行うことが可能である。
の発明は、コンピュータを、オーバーコート層を挟んで上下に印刷箇所が形成された本人確認証の真贋判定装置であって、本人確認証を撮影した撮影画像を用い、オーバーコート層の下に形成された印刷箇所の濃度と、オーバーコート層の上に形成された印刷箇所の濃度とを比較することにより、前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段を有し、前記真贋判定手段は、オーバーコート層の上に形成された印刷箇所が、オーバーコート層の下に形成された印刷箇所よりも濃く、且つ濃度の差が所定値以上である場合、前記本人確認証を真とする真贋判定装置として機能させるためのプログラムである。
第4の発明は、コンピュータを、オーバーコート層を挟んで上下に印刷箇所が形成された本人確認証の真贋判定装置であって、本人確認証を撮影した撮影画像を用い、オーバーコート層の下に形成された印刷箇所の濃度と、オーバーコート層の上に形成された印刷箇所の濃度とを比較することにより、前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段を有し、前記撮影画像は、フラッシュを焚いて前記本人確認証を撮影したものであり、前記撮影画像と、フラッシュを焚かないで前記本人確認証を撮影した撮影画像とをユーザ端末から受信する受信手段と、前記真贋判定手段により前記本人確認証が真とされた場合に、フラッシュを焚かないで前記本人確認証を撮影した撮影画像からユーザ情報を取得し、前記ユーザ情報の登録を行う登録手段と、を更に有する真贋判定装置として機能させるためのプログラムである。
本発明により、本人確認証の真贋判定を好適に行うことのできる真贋判定装置等を提供することができる。
真贋判定システム1を示す図。 真贋判定装置3のハードウェア構成を示す図。 ユーザ端末5のハードウェア構成を示す図。 真贋判定装置3の機能構成を示す図。 IDカード10を示す図。 IDカード10を示す図。 真贋判定方法の流れを示すフローチャート。 IDカード10の撮影画面の例。 真贋判定方法について説明する図。 真贋判定方法について説明する図。 真贋判定方法について説明する図。
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
(1.真贋判定システム1)
図1は本発明の実施形態に係る真贋判定装置3を有する真贋判定システム1を示す図である。真贋判定システム1は、真贋判定装置3とユーザ端末5とをネットワークを介して通信可能に接続して構成される。真贋判定システム1では、ユーザのIDカード10を撮影した撮影画像をユーザ端末5から真贋判定装置3に送信し、真贋判定装置3にて当該撮影画像からIDカード10の真贋判定を行う。
図2は真贋判定装置3のハードウェア構成を示す図である。図2に示すように、真贋判定装置3は、制御部31、記憶部32、通信部33等をバス等で接続して構成されたコンピュータにより実現できる。ただしこれに限ることは無く、適宜様々な構成をとることができる。
制御部31はCPU、ROM、RAMなどから構成される。CPUは、記憶部32、ROMなどの記憶媒体に格納された真贋判定装置3の処理に係るプログラムをRAM上のワークエリアに呼び出して実行する。ROMは不揮発性メモリであり、ブートプログラムやBIOSなどのプログラム、データなどを恒久的に保持している。RAMは揮発性メモリであり、記憶部32、ROMなどからロードしたプログラムやデータを一時的に保持するとともに、制御部31が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
記憶部32はハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ等であり、後述する処理に際し真贋判定装置3が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OSなどが格納される。これらのプログラムやデータは、制御部31により必要に応じて読み出され実行される。
通信部33はネットワークを介した通信を媒介する通信インタフェースであり、ユーザ端末5との間で通信を行う。
ユーザ端末5はユーザの所持する端末であり、IDカード10を撮影してその撮影画像を真贋判定装置3に送信する。ユーザ端末5としては、例えばスマートフォンやタブレット端末等の携帯端末などが用いられる。
図3はユーザ端末5のハードウェア構成を示す図である。図3に示すように、ユーザ端末5は、制御部51、記憶部52、表示部53、入力部54、通信部55、カメラ56、音声入出力部57等をバス等により接続して構成される。ただしこれに限ることは無く、適宜様々な構成をとることができる。
制御部51、記憶部52、通信部55は上述した制御部31、記憶部32、通信部33と略同様である。また表示部53は液晶パネル等のディスプレイ装置を有し、ユーザ端末5に入力を行うための入力部54としてタッチパネルが設けられている。音声入出力部57は、音声の入出力に用いるマイクやスピーカーを備える。
カメラ56は、光学レンズ、CCD(Charge
Coupled Device)やCMOS(Complementary
Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子、A/D(Analog/Digital)変換部等から構成されるエリアカメラである。カメラ56は、光学レンズを介して入力された被写体像を撮像素子により光電変換し、アナログ画像信号を生成する。そして、A/D変換部によりアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する。
図4は真贋判定装置3の機能構成を示す図である。真贋判定装置3は、受信手段301、真贋判定手段302、登録手段303等を有する。
受信手段301は、真贋判定装置3の制御部31が、通信部33を介してユーザ端末5からIDカード10の撮影画像を受信するものである。
真贋判定手段302は、真贋判定装置3の制御部31が、ユーザ端末5から受信したIDカード10の撮影画像を用い、IDカード10の真贋判定を行うものである。この真贋判定の詳細については後述する。
登録手段303は、上記の判定でIDカード10が真とされた場合に、真贋判定装置3の制御部31がIDカード10の撮影画像からユーザ情報を取得し、その登録を行うものである。
(2.IDカード10)
IDカード10は、本実施形態において真贋判定の対象となる本人確認証である。本人確認証は、金融機関や携帯電話キャリアなどで本人確認に用いられる媒体をいい、例えば運転免許証、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者カードなどである。
図5(a)はIDカード10の概略を示す図であり、IDカード10の券面の一例を模式的に示したものである。IDカード10は、略矩形状のカード基材101に、カード所持者の氏名12、生年月日13、住所14および顔画像18、IDカード10の交付年月日15、発行番号16、有効期限17などを印刷したものである。
IDカード10のうち、氏名12、生年月日13の「年」「月」「日」「生」を除く文字、住所14、顔画像18、交付年月日15の「年」「月」「日」を除く文字、発行番号16の「第」「号」を除く文字、有効期限17などは個々のIDカード10によって異なるオンデマンド情報であり、顔画像18以外の文字部分は溶融型熱転写方式によって、顔画像18は昇華型熱転写方式によってそれぞれカード基材101上に印刷して形成される。
一方、氏名12、住所14、交付年月日15、発行番号16の記載欄を示す「氏名」「住所」「交付年月日」「番号」などの文字、氏名12、生年月日13、住所14、交付年月日15、発行番号16の記載欄の罫線、生年月日13の「年」「月」「日」「生」の文字、交付年月日15の「年」「月」「日」の文字、発行番号16の「第」「号」の文字は、各IDカード10で共通に使用される。
これらの文字あるいは罫線は、オンデマンド情報の印刷前に、オフセット印刷方式や凸版印刷方式などの印刷方式でカード基材101上の決まった位置に予め形成され、プレ印刷部分と呼ばれる。図5(b)はIDカード10からプレ印刷部分を抜き出したものであり、図5(b)のように予めプレ印刷部分を形成したカード基材101に前記のオンデマンド情報を印刷することでIDカード10が製造される。オンデマンド情報やプレ印刷部分がどのような構成となるかは、運転免許証、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者カードなどIDカード10の種類によって異なる。
図6は、IDカード10の一部について、厚さ方向の断面構成を示したものである。図6に示すように、IDカード10は、カード基材101上に受容層102、オーバーコート層103、104、105を順次形成した構成となっている。
前記したプレ印刷部分106は、オーバーコート層103の上且つオーバーコート層104の下に黒のインクで形成される。一方、オンデマンド情報の文字部分107は、オーバーコート層104の上且つオーバーコート層105の下に黒のインクでプレ印刷部分106と同色に形成される。
カード基材101、受容層102、オーバーコート層103、104、105には、これらに使用されている材料として通常知られているものを用いることができ、その一例が特許第4263006号や特許第4808638号などに記載されている。
例えばカード基材101には、各種のポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリフッ化エチレン系樹脂、ポリアミド、ビニル重合体、生分解性樹脂、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、合成樹脂シート、紙等の単層体、または、これらの2層以上の積層体を用いることができる。
受容層102は昇華型熱転写方式によりオンデマンド情報の顔画像部分の印刷を行うための層であり、例えば、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂等によるバインダーに、各種の添加剤を添加したものを用いることができる。
オーバーコート層103、104、105は、IDカード10の印刷箇所や受容層102を保護するものであり、例えば赤外線、可視光線、紫外線、電子線などの活性光線により硬化する各種の活性光線硬化型樹脂を用いることができる。
(3.真贋判定方法)
図7は真贋判定システム1で実行される真贋判定方法の流れを示すフローチャートである。図7のS1~S2、S6~S7はユーザ端末5の制御部51がユーザ端末5の各部を制御して実行する処理であり、S3~S5、S8は真贋判定装置3の制御部31が真贋判定装置3の各部を制御して実行する処理である。
本実施形態では、まずユーザがユーザ端末5を操作して記憶部52に予め格納された専用のアプリケーションプログラムを立ち上げる。すると、ユーザ端末5は表示部53にメニュー画面(不図示)を表示し、メニュー画面でのユーザの選択に応じてカメラ56を起動し、IDカード10の券面を撮影する(S1)。
図8はこの時のIDカード10の撮影画面の例である。本実施形態では、カメラ起動時にユーザ端末5の表示部53にインストラクションを表示するなどして、所定の枠531内にIDカード10を収めるよう促してIDカード10の撮影を2回行う。またそのうち1回目についてはフラッシュを焚かないで撮影を行い、2回目についてはフラッシュを焚いて撮影を行うようインストラクションにて指示を行う。この撮影順は逆でもよい。
ユーザ端末5は、IDカード10を2回撮影すると、各撮影画像を真贋判定装置3に送信する(S2)。真贋判定装置3は、これらの撮影画像を受信する(S3)と、フラッシュを焚いて撮影された方の撮影画像を用いてIDカード10の真贋を判定する(S4)。
本実施形態の真贋判定は、真のIDカード10においてプレ印刷部分106とオンデマンド情報の文字部分107とがオーバーコート層104を挟んで上下に形成されることを利用して行う。
即ち、真のIDカード10では、図6で示したようにプレ印刷部分106がオーバーコート層104の下に形成され、オンデマンド情報の文字部分107がオーバーコート層104の上に形成される。オーバーコート層103~105は光透過性を有する一方、わずかな濁りも存在するので、IDカード10を撮影した時には、オーバーコート層104内で生じる光の拡散の分、プレ印刷部分106のほうがオンデマンド情報の文字部分107よりもぼやけて薄く映る。
さらに本実施形態ではフラッシュを焚いてIDカード10を撮影することにより、図9(a)の矢印に示すようにフラッシュの光がIDカード10の側方からオーバーコート層103~105内に入り、オーバーコート層103~105が導光管の役割を果たす。結果、オーバーコート層104が導光管の役割を果たすことによりオーバーコート層104内での光の拡散によるプレ印刷部分106とオンデマンド情報の文字部分107の濃度差が出やすい状況となる。これらの要因により、IDカード10の撮影画像では、図9(b)に示すようにプレ印刷部分106の印刷箇所とオンデマンド情報の文字部分107の印刷箇所の濃度差が明確に表れる。
一方、偽のIDカードとしては、図10(a)に示すように、プレ印刷部分106やオンデマンド情報の文字部分107等を含むIDカード10の券面画像をカードプリンタでカード基材101上に印刷したもの、また図10(b)に示すように、IDカード10の券面画像を印刷した紙などのシート110をカード基材101上に貼り付けたものなどが考えられるが、このような偽造を行うと、プレ印刷部分106とオンデマンド情報の文字部分107が同一面に形成される。そのため、偽のIDカードを撮影した時には、図10(c)に示すようにプレ印刷部分106の印刷箇所とオンデマンド情報の文字部分107の印刷箇所とで濃度に大きな差がでない。
そこで、S4では、フラッシュを焚いてIDカード10を撮影した撮影画像から、図9(b)で例示したようなプレ印刷部分106の印刷箇所とオンデマンド情報の文字部分107の印刷箇所を切り出して、それらの濃度を比較する。そして、文字部分107の印刷箇所がプレ印刷部分106の印刷箇所よりも濃く、且つその濃度の差が所定値以上である場合、IDカード10を真と判定する。上記の所定値は、予め定めて真贋判定装置3の記憶部32等に記憶させておく。
なお濃度は色の濃さを表す値であり、例えば黒を階調値0、白を階調値255とするグレースケールに撮影画像を変換したうえで、階調値が小さいほど濃度が大きい(濃い)ものとし、その差から判定を行うことができる。また判定に用いる濃度は、例えば撮影画像から切り出した印刷箇所の画素間の平均値などとすることができる。
前記したように、IDカード10の撮影時には撮影画面内の枠531(図8参照)にIDカード10が収まるよう撮影されるので、撮影画像上でのIDカード10の位置は既知であり、またプレ印刷部分106がIDカード10上のどの位置に印刷されるかもIDカード10の種類に応じて既知となる。そのため、プレ印刷部分106については、これら既知の位置関係より定まる所定の印刷箇所を切り出せばよい。
一方、オンデマンド情報の文字部分107の内容は個々のIDカード10で異なるので、一律に撮影画像上の同じ箇所を切り出しても、あるIDカード10では当該箇所に印刷が行われているが、別のIDカード10では当該箇所に印刷が行われておらず判定ミスが生じるといったこともあり得る。
そこで本実施形態では、例えば、自由度の低い文字部分107についてその印刷箇所を切り出すことができる。一例として、オンデマンド情報の文字部分107に元号が含まれる場合があるが、その自由度は小さく、「昭和」「平成」などに限られるので、例えば図11(a)のaに示すように「昭和」と「平成」のいずれにおいても印刷される箇所を切り出して判定に用いることができる。あるいは、図11(b)に示すように「昭和」と印刷されていると仮定した場合の印刷箇所bを切り出して、当該印刷箇所bの濃度が予め定める範囲の場合にこれを判定に用い、そうでない場合、「昭和」でなく「平成」と印刷されているとしてその場合の印刷箇所cを切り出し、これを判定に用いてもよい。
真贋判定装置3は、S4でIDカード10が真でないと判定した場合(S4;NO)、IDカード10が真でない旨をユーザ端末5に送信する(S5)。ユーザ端末5は、IDカード10が真でない旨を受信すると(S6)、これを表示部53に表示し(S7)、処理を終了する。
一方、真贋判定装置3は、S4でIDカード10を真と判定した場合(S4;YES)、真贋判定処理を完了する。本実施形態ではインターネット上の金融機関で口座を開設する際の本人確認として上記真贋判定を行うものとし、真贋判定処理の後、真贋判定装置3は口座開設に必要な情報としてIDカード10の券面に記載されたユーザ情報(氏名や生年月日など)をIDカード10の撮影画像から取得してその登録を行い(S8)、記憶部52にユーザ情報を記憶する。
S8において、真贋判定装置3は、例えばS3で受信した撮影画像のうちフラッシュを焚かないで撮影したIDカード10の撮影画像に対し既知のOCR処理を行うことで、ユーザ情報として必要な文字情報を取得し、これを記憶部52に記憶する。ユーザ情報はデータベースや帳票の作成に用いられる。
以上説明したように、本実施形態では、オーバーコート層104を挟んで上下に文字や罫線等の印刷が行われたIDカード10の真贋判定時に、オーバーコート層104の上下に形成された印刷箇所の濃度の比較を行う。前記したように、真のIDカード10の場合、その濃度にオーバーコート層104に由来する差が生じるので、本実施形態ではその差を用いてIDカード10の真贋判定を行うことが可能である。また本実施形態のように濃度の比較を行う場合、IDカード10の撮影時に多少の焦点ズレがあっても判定は可能であり、また画素数等のカメラ性能による制限も小さく適用範囲が広いという利点がある。
上記の真贋判定について、より具体的には、オーバーコート層104の下に形成された印刷箇所は、上方にオーバーコート層104が存在する分オーバーコート層104の上の印刷箇所よりも薄くぼやけて映るので、後者の印刷箇所が前者の印刷箇所よりも濃く、且つその濃度の差が所定値以上である場合、IDカード10を真とすることができる。
また本実施形態の真贋判定装置3は、ユーザ端末5からIDカード10の撮影画像を受信することで、真贋判定装置3とユーザ端末5による真贋判定システム1をネットワークを利用して構築できる。
また、フラッシュを焚いてIDカード10を撮影した場合、IDカード10の側方からオーバーコート層104内に入る光についてオーバーコート層104が導光管の役割を果たすことにより、IDカード10の撮影画像において前記の濃度差がより明確に表れ、真贋判定を確実に行うことができる。
また本実施形態の真贋判定装置3は、フラッシュを焚いてIDカード10を撮影した撮影画像と、フラッシュを焚かないでIDカード10を撮影した撮影画像とをユーザ端末5から受信し、前者の撮影画像を用いてIDカード10が真とされた場合に、後者の撮影画像からユーザ情報を取得してその登録を行う。これにより、口座開設時などでIDカード10の撮影画像からユーザ情報を自動登録でき、業務の効率化が図れる。ユーザ情報の取得に関しては、フラッシュを焚かないでIDカード10を撮影した撮影画像を用いることで、OCR処理等による文字抽出等を確実に行うことが可能である。
しかしながら、本発明は以上の実施形態で説明したものに限らない。例えば本実施形態ではフラッシュを焚いてIDカード10を撮影した撮影画像から真贋判定を行うが、フラッシュを焚かないでIDカード10を撮影した撮影画像から真贋判定を行うことも可能である。
また本実施形態では前記したように1回目についてはフラッシュを焚かないで撮影を行い、2回目についてはフラッシュを焚いて撮影を行うよう撮影時のインストラクションを行っているが、これに加えて、2回目に撮影された撮影画像がフラッシュを焚いて撮影されたものかどうか真贋判定装置3側で自動判定することも可能である。例えば当該撮影画像の濃度を1回目に撮影された撮影画像の濃度と比較し、画像全体あるいは特定の一部分の濃度が変わらない場合、当該撮影画像がフラッシュを焚いて撮影されたものでないとする。この場合、真贋判定装置3は、例えばもう一度フラッシュを焚いてIDカード10を撮影するようユーザ端末5に通知を行うことができる。
またIDカード10の撮影時のインストラクションに関しても、真贋判定等をより確実に行えるよう、例えばIDカード10の撮影時の背景や照明条件について指示することも可能である。
また本実施形態ではオーバーコート層104の上下にあるプレ印刷部分106とオンデマンド情報の文字部分107の濃度の比較を行っているが、比較対象はオーバーコート層104の上下の印刷箇所であればよく、これらに限定されることはない。
また本実施形態では口座開設時の本人確認として真贋判定を行っているが、本実施形態の真贋判定の適用場面あるいは適用目的は特に限定されない。さらに、本実施形態で説明した真贋判定方法を他の真贋判定手法と併用し、個々の判定結果から総合的にIDカード10の真贋判定を行ってもよい。
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1:真贋判定システム
3:真贋判定装置
5:ユーザ端末
10:IDカード
101:カード基材
102:受容層
103、104、105:オーバーコート層
106:プレ印刷部分
107:オンデマンド情報の文字部分
110:シート
301:受信手段
302:真贋判定手段
303:登録手段

Claims (5)

  1. オーバーコート層を挟んで上下に印刷箇所が形成された本人確認証の真贋判定装置であって、
    本人確認証を撮影した撮影画像を用い、オーバーコート層の下に形成された印刷箇所の濃度と、オーバーコート層の上に形成された印刷箇所の濃度とを比較することにより、前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段を有し、
    前記真贋判定手段は、オーバーコート層の上に形成された印刷箇所が、オーバーコート層の下に形成された印刷箇所よりも濃く、且つ濃度の差が所定値以上である場合、前記本人確認証を真とすることを特徴とする真贋判定装置。
  2. オーバーコート層を挟んで上下に印刷箇所が形成された本人確認証の真贋判定装置であって、
    本人確認証を撮影した撮影画像を用い、オーバーコート層の下に形成された印刷箇所の濃度と、オーバーコート層の上に形成された印刷箇所の濃度とを比較することにより、前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段を有し、
    前記撮影画像は、フラッシュを焚いて前記本人確認証を撮影したものであり、
    前記撮影画像と、フラッシュを焚かないで前記本人確認証を撮影した撮影画像とをユーザ端末から受信する受信手段と、
    前記真贋判定手段により前記本人確認証が真とされた場合に、フラッシュを焚かないで前記本人確認証を撮影した撮影画像からユーザ情報を取得し、前記ユーザ情報の登録を行う登録手段と、
    を更に有することを特徴とする真贋判定装置。
  3. 前記撮影画像をユーザ端末から受信する受信手段を有することを特徴とする請求項1記載の真贋判定装置。
  4. コンピュータを、
    オーバーコート層を挟んで上下に印刷箇所が形成された本人確認証の真贋判定装置であって、
    本人確認証を撮影した撮影画像を用い、オーバーコート層の下に形成された印刷箇所の濃度と、オーバーコート層の上に形成された印刷箇所の濃度とを比較することにより、前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段を有し、
    前記真贋判定手段は、オーバーコート層の上に形成された印刷箇所が、オーバーコート層の下に形成された印刷箇所よりも濃く、且つ濃度の差が所定値以上である場合、前記本人確認証を真とする真贋判定装置として機能させるためのプログラム。
  5. コンピュータを、
    オーバーコート層を挟んで上下に印刷箇所が形成された本人確認証の真贋判定装置であって、
    本人確認証を撮影した撮影画像を用い、オーバーコート層の下に形成された印刷箇所の濃度と、オーバーコート層の上に形成された印刷箇所の濃度とを比較することにより、前記本人確認証の真贋判定を行う真贋判定手段を有し、
    前記撮影画像は、フラッシュを焚いて前記本人確認証を撮影したものであり、
    前記撮影画像と、フラッシュを焚かないで前記本人確認証を撮影した撮影画像とをユーザ端末から受信する受信手段と、
    前記真贋判定手段により前記本人確認証が真とされた場合に、フラッシュを焚かないで前記本人確認証を撮影した撮影画像からユーザ情報を取得し、前記ユーザ情報の登録を行う登録手段と、
    を更に有する真贋判定装置として機能させるためのプログラム。
JP2019194394A 2019-10-25 2019-10-25 真贋判定装置およびプログラム Active JP7375464B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019194394A JP7375464B2 (ja) 2019-10-25 2019-10-25 真贋判定装置およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019194394A JP7375464B2 (ja) 2019-10-25 2019-10-25 真贋判定装置およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021068284A JP2021068284A (ja) 2021-04-30
JP7375464B2 true JP7375464B2 (ja) 2023-11-08

Family

ID=75638525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019194394A Active JP7375464B2 (ja) 2019-10-25 2019-10-25 真贋判定装置およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7375464B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013188935A (ja) 2012-03-13 2013-09-26 Panasonic Corp 対象物検証装置、対象物検証プログラム、及び対象物検証方法
JP2014008730A (ja) 2012-07-02 2014-01-20 Dainippon Printing Co Ltd 個人情報表示体

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013188935A (ja) 2012-03-13 2013-09-26 Panasonic Corp 対象物検証装置、対象物検証プログラム、及び対象物検証方法
JP2014008730A (ja) 2012-07-02 2014-01-20 Dainippon Printing Co Ltd 個人情報表示体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021068284A (ja) 2021-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6859508B2 (ja) 証明書および身元を確認するための方法および装置
ES2960203T3 (es) Método para autenticar un documento
JP6918148B2 (ja) 証明書の検証方法、装置、電子機器および記憶媒体
JP7187826B2 (ja) 真贋判定装置およびプログラム
CN110688939A (zh) 一种验证待识别证件图像的方法、系统及设备
JP6513866B1 (ja) 本人認証装置およびプログラム
JP7322485B2 (ja) 真贋判定装置およびプログラム
JP7375464B2 (ja) 真贋判定装置およびプログラム
JP7172189B2 (ja) 真贋判定装置およびプログラム
JP7159681B2 (ja) 発行システム、サーバ、発行装置、発行方法、プログラム
JP7305937B2 (ja) 発行システム、証明装置、発行方法、プログラム
JP7613080B2 (ja) 真贋判定装置およびプログラム
JP7484573B2 (ja) 真贋判定装置およびプログラム
JP2004174958A (ja) 顔写真付カード用データの作成方法及び作成プログラム
JP7613079B2 (ja) 真贋判定装置およびプログラム
JP7540253B2 (ja) 本人確認支援装置およびプログラム
JP2021131792A (ja) 真贋判定用端末およびプログラム
JP7099179B2 (ja) 真贋判定装置およびプログラム
JP7073967B2 (ja) 証明装置、発行装置、発行システム、発行方法、プログラム
JP2005309668A (ja) 生体認証データ取得装置
JP2007288416A (ja) 写真撮影装置及び写真撮影システム
JP2023117751A (ja) 撮影端末およびプログラム
JP2022137889A (ja) 真贋判定装置およびプログラム
JP2005148537A (ja) 顔写真撮影装置
JP2023167099A (ja) 真贋判定装置、プログラムおよびスキャナ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230724

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230926

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231009

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7375464

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150