以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳述する。本実施の形態では、情報処理装置としてのMFPに本発明を適用した場合について説明するが、本発明はMFPに限られず、例えば、複数の回線を備えるPC等の通信装置に適用してもよい。
図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置としてのMFP101の構成を概略的に示すブロック図である。
図1において、MFP101は、有線インフラにおけるLAN102を構成する通信装置としてのクライアントPC103及びDHCPサーバ104と図示しない有線ケーブルで接続されている。MFP101はクライアントPC103及びDHCPサーバ104と有線LAN通信を行う。LAN102では、DHCPサーバ104がMFP101及びクライアントPC103の各々にIPアドレスを割り当てる。例えば、クライアントPC103は、DHCPサーバ104によって割り当てられたMFP101のIPアドレスを指定してMFP101にアクセスし、MFP101とデータ通信を開始する。また、MFP101は無線インフラにおけるLAN106を構成する通信装置としてのクライアントPC107と、通信接続されたアクセスポイント105を介して無線LAN通信を行う。さらに、MFP101はMFP101自身がアクセスポイントとして機能して、LAN108を構成する通信装置としてのクライアントPC109と直接無線通信を行う。
MFP101は複数の回線を備え、本実施の形態では、一例として、主回線及び副回線を1つずつ備える構成について説明する。また、MFP101は有線インフラ及び無線インフラを同時動作可能であり、有線インフラ及び無線インフラの何れか一方が主回線として使用され、他方が副回線として使用される。
次に、MFP101の構成について説明する。MFP101は、コントローラ部110、プリンタ部111、スキャナ部112、及び操作部113を備え、コントローラ部110はプリンタ部111、スキャナ部112、及び操作部113と接続されている。
コントローラ部110はMFP101全体を統括的に制御する。プリンタ部111はクライアントPC103,107,109等の通信装置から受信した印刷データに基づいて用紙に印刷を行う。スキャナ部112は原稿をスキャンして画像データを生成する。操作部113は図示しない表示部及び複数の操作キーを備える。例えば、操作部113はMFP101の各設定を行うための操作画面を表示部に表示し、また、ユーザが各操作キーを操作することによって入力された指示を受け付ける。
図2は、図1のコントローラ部110の構成を概略的に示すブロック図である。
図2において、コントローラ部110は、CPU201、DRAM202、I/Oコントローラ203、SATAI/F204、HDD205、ネットワークI/F206、有線LANデバイス207、及び無線LANデバイス208を備える。また、コントローラ部110はパネルI/F209、プリンタI/F210、及びスキャナI/F211を備える。CPU201はDRAM202及びI/Oコントローラ203と接続されている。I/Oコントローラ203、SATAI/F204、ネットワークI/F206、パネルI/F209、プリンタI/F210、及びスキャナI/F211はバス212を介して互いに接続されている。SATAI/F204はHDD205と接続されている。ネットワークI/F206は通信インターフェースである有線LANデバイス207及び無線LANデバイス208と接続されている。
CPU201は、コントローラ部110における各制御を行うための演算処理を実行し、各制御指示をI/Oコントローラ203に送信する。DRAM202はCPU201の作業領域として、また、各データの一時格納領域として用いられる。I/Oコントローラ203はバス212を介して接続された各構成要素にCPU201による制御指示を転送する。SATAI/F204はCPU201による制御指示に従ってHDD205にデータを書き込む制御や、HDD205に格納されたデータを読み出す制御を行う。HDD205はMFP101の各機能を実現するためのプログラムや画像データ等を格納する。
ネットワークI/F206はCPU201による制御指示に従って、有線LANデバイス207及び無線LANデバイス208の各々を制御する。有線LANデバイス207はLAN102のクライアントPC103との有線LAN通信を制御する。無線LANデバイス208は無線インフラストラクチャモード及び無線アクセスポイントモードを備える。無線インフラストラクチャモードでは、LAN106のクライアントPC107とアクセスポイント105を介して無線LAN通信が行われる。無線アクセスポイントモードでは、MFP101がアクセスポイントとして機能して、LAN108のクライアントPC109と直接無線通信が行われる。以下では、無線アクセスポイントモードによる無線通信を無線ダイレクトとする。
パネルI/F209はCPU201による制御指示に従って操作部113における表示制御を行い、また、ユーザの操作部113の操作によって入力された指示の内容をCPU201に転送する。プリンタI/F210はCPU201による制御指示に従ってプリンタ部111に印刷処理を実行させる。スキャナI/F211はCPU201による制御指示に従ってスキャナ部112にスキャン処理を実行させる。
図3は、図1のコントローラ部110によって制御されるソフトウェアモジュールの構成を概略的に示すブロック図である。
図3において、MFP101は、モジュールとして、操作制御部301、データ記憶部302、ネットワーク設定部303、DHCP制御部304、AutoIP制御部305、及びTCP/IP制御部306を備える。また、MFP101は、WPA(Wi-Fi Protected Access)制御部307、ジョブ制御部308、画像処理部309、印刷処理部310、及び読み取り処理部311を備える。上述した各モジュールの制御は、CPU201がHDD208に格納されたプログラムを実行することによって行われる。
操作制御部301は操作部113における操作画面等の表示制御を行い、また、ユーザによる操作画面や操作キーの操作の受け付けを行う。データ記憶部302はHDD205に設定値等のデータを書き込む制御を行い、また、HDD205に格納されたデータを読み出す制御を行う。ネットワーク設定部303はMFP101のネットワーク設定に関する制御を行い、DHCP制御部304、AutoIP制御部305、及びWPA制御部307等に各処理を依頼する。例えば、ネットワーク設定部303はDHCPサーバ104によって割り当てられたIPアドレスをMFP101のアドレス情報として設定する旨をユーザに指示された場合、DHCP制御部304に処理を依頼する。また、ネットワーク設定部303はAutoIP(割り当て手段)によって割り当てられたIPアドレスをMFP101のアドレス情報として設定する旨をユーザに指示された場合、AutoIP制御部305に処理を依頼する。
DHCP制御部304はRFC2131に定義されたDHCPプロトコルに従ってIPアドレスの割り当て処理を制御する。AutoIP制御部305はRFC3927に定義されたAutoIPプロトコルに従ってIPアドレスの割り当て処理を制御する。TCP/IP制御部306はネットワークパケットの送受信処理を行う。WPA制御部307はネットワーク設定部303から依頼を受けると、所定の暗号化方式、例えば、WPAプロトコルに従った無線アクセスの認証処理を行う。なお、本実施の形態では、無線LAN通信を行う際にWPA-PSKの暗号方式を用いる場合について説明するが、暗号化方式はこれに限られない。例えば、WEPやWPA-EAP等の他の暗号化方式であっても良く、また、無線LAN通信において暗号化方式を用いなくても良い。
ジョブ制御部308はジョブの実行に関する制御を行い、画像処理部309、印刷処理部310、及び読み取り処理部311に対し、ジョブに関連する処理の実行指示を行う。画像処理部309はジョブ制御部308から実行指示を受けると、画像処理を実行し、例えば、画像データを用途毎に適したデータ形式に加工する。印刷処理部310はジョブ制御部308から実行指示を受けると、プリンタ部111を制御して印刷処理を実行する。読み取り処理部311はジョブ制御部308から実行指示を受けると、スキャナ部112を制御してスキャン処理を実行する。
次に、操作部113に表示される図4のメニュー画面400について説明する。メニュー画面400はMFP101の各機能をユーザが選択するための操作画面である。メニュー画面400は、情報通知領域401、コピーボタン402、スキャン保存ボタン403、スキャン送信ボタン404、無線アクセスポイントボタン405、及び設定ボタン406を備える。情報通知領域401にはユーザに対する各通知が表示される。コピーボタン402はユーザがコピー機能を利用する際に選択される。スキャン保存ボタン403はMFP101がスキャンして得られた画像データを保存する機能をユーザが利用する際に選択される。スキャン送信ボタン404はMFP101がスキャンして得られた画像データを通信装置に送信する機能をユーザが利用する際に選択される。無線アクセスポイントボタン405はMFP101を無線アクセスポイントモードへ移行させる際に選択される。無線アクセスポイントボタン405は後述する図13の無線アクセスポイントモード有効化設定1301がオンに設定されている場合にメニュー画面400に表示される。無線アクセスポイントボタン405がユーザに選択されると、操作部113には後述する図5(a)の開始設定画面500が表示される。設定ボタン406はMFP101の各設定をユーザが変更する際に選択される。メニュー画面400において、設定ボタン406がユーザに選択されると、操作部113には後述する図6の設定画面600が表示される。
図5(a)の開始設定画面500は無線ダイレクトの開始を指示するための設定画面である。開始設定画面500では、開始ボタン501がユーザに選択されると、ネットワーク設定部303に無線アクセスポイントモードへ移行開始が指示される。これにより、MFP101はアクセスポイントとして動作し、クライアントPC109等と無線ダイレクトを開始可能となる。
また、開始ボタン501がユーザに選択されると、図5(b)の設定情報画面502が操作部113に表示される。設定情報画面502には、クライアントPC109等がアクセスポイントとしてのMFP101と通信接続するために必要となるSSIDやPSK等の設定情報が表示される。設定情報画面502において、終了ボタン503がユーザに選択されると、ネットワーク設定部303に無線アクセスポイントモードの終了が指示される。これにより、MFP101はクライアントPC109との無線ダイレクトを終了する。
図6の設定画面600は、各設定の詳細情報を設定する設定画面に導くための操作画面であり、機器設定ボタン601、ユーザ設定ボタン602、及びネットワーク線設定ボタン603を備える。機器設定ボタン601はMFP101の機器設定を行う図示しない機器設定画面を表示するための操作ボタンである。ユーザ設定ボタン602はMFP101のユーザに関する設定を行う図示しないユーザ設定画面を表示するための操作ボタンである。ネットワーク線設定ボタン603はMFP101のネットワーク設定を行う図7のネットワーク設定画面700を表示するための操作ボタンである。
図7のネットワーク設定画面700は、ネットワーク設定に関する詳細情報の設定を行う設定画面に導くための操作画面である。ネットワーク設定画面700は、インターフェース選択ボタン701、主回線設定ボタン702、副回線設定ボタン703、無線設定ボタン704、無線アクセスポイントモード設定ボタン705、及び設定反映ボタン706を備える。インターフェース選択ボタン701は後述する図8のインターフェース選択画面800を表示するための操作ボタンである。主回線設定ボタン702は後述する図9の主回線設定画面900を表示するための操作ボタンである。副回線設定ボタン703は後述する図10の副回線設定画面1000を表示するための操作ボタンである。無線設定ボタン704は後述する図11の無線設定画面1100を表示するための操作ボタンである。無線アクセスポイントモード設定ボタン705は後述する図13の無線アクセスポイント設定画面1300を表示するための操作ボタンである。設定反映ボタン706はユーザが設定した設定値をHDD205に格納し、且つネットワーク設定部303に設定の反映指示を行うための操作ボタンである。
図8のインターフェース選択画面800はMFP101における有線インフラ及び無線インフラに関する設定を行うための設定画面である。有線のみ801がオンに設定されると、MFP101は有線インフラのみ使用する。無線のみ802がオンに設定されると、MFP101は無線インフラのみ使用する。有線(主)+無線(副)803がオンに設定されると、MFP101は有線インフラを主回線として、また、無線インフラを副回線として使用する。有線(副)+無線(主)804がオンに設定されると、MFP101は有線インフラを副回線として、また、無線インフラを主回線として使用する。本実施の形態では、主回線の動作は副回線の動作より優先される。例えば、MFP101は、主回線の動作を優先させるために副回線の動作を停止させることがある。また、MFP101は、副回線の動作を全て停止させるのではなく、提供するサービスを一部停止させるといった一部の機能を制限することがある。インターフェース選択画面800では、有線のみ801、無線のみ802、有線(主)+無線(副)803、及び有線(副)+無線(主)804の4つの選択肢の中から何れか1つのみがオンに設定可能である。OKボタン805が選択されると、インターフェース選択画面800における設定値がHDD205に格納される。なお、本実施の形態では、無線インフラに関する設定と無線ダイレクトに関する設定とは関連付けされておらず、インターフェース選択画面800における設定値は、無線ダイレクトに関する設定に影響を与えることはない。
図9の主回線設定画面900はMFP101の主回線のアドレス情報を設定するための操作画面である。IPアドレス入力部901、サブネットマスク入力部902、及びデフォルトゲートウェイ入力部903には、ユーザが任意のIPアドレス、サブネットマスク、及びデフォルトゲートウェイを入力可能である。DHCP選択部904がオンに設定されると、主回線においてDHCPが有効となり、MFP101は主回線のアドレス情報に設定されるIPアドレスを主回線のネットワーク上のDHCPサーバから取得する。AutoIP選択部905がオンに設定されると、主回線においてAutoIPが有効となり、MFP101は主回線のアドレス情報に設定されるIPアドレスをAutoIPによって取得する。OKボタン906が選択されると、主回線設定画面900における各設定値がHDD205に格納される。
図10の副回線設定画面1000は、MFP101の副回線のアドレス情報を設定するための操作画面である。IPアドレス入力部1001及びサブネットマスク入力部1002には、ユーザが任意のIPアドレス及びサブネットマスクを入力可能である。DHCP選択部1003がオンに設定されると、副回線においてDHCPが有効となり、MFP101は副回線のアドレス情報に設定されるIPアドレスを副回線のネットワーク上のDHCPサーバから取得する。AutoIP選択部1004がオンに設定されると、副回線においてAutoIPが有効となり、MFP101は副回線のアドレス情報に設定されるIPアドレスをAutoIPによって取得する。OKボタン1005が選択されると、副回線設定画面1000における各設定値がHDD205に格納される。なお、本実施の形態では、複数の回線を同時に利用するために、副回線側の一部の機能が制限され、例えば、副回線はデフォルトゲートウェイを利用できない。このため、副回線設定画面1000では、デフォルトゲートウェイを利用するための設定項目が存在しない。MFP101では、例えば、副回線は予め設定されたネットワーク内で通信を行う回線として使用される。一方、主回線は、予め設定されたネットワークの他に、デフォルトゲートウェイを利用して外部のネットワークも含めた複数のネットワークを介して通信を行う回線として使用される。また、本実施の形態では、副回線において、デフォルトゲートウェイの他に、例えば、DNS、802.1x、IPsec、IPフィルタ、ポートフィルタ、MACアドレスフィルタ、SMB、HTTP、WebDAV、及びFTPの機能の利用が制限される。
図11の無線設定画面1100は無線インフラストラクチャモードにおける認証設定を行うための操作画面である。SSID入力部1101及びPSK入力部1102には接続先となるアクセスポイントのSSID及び該SSIDに対応するキーがユーザによって入力される。検索ボタン1103が選択されると、アクセスポイントを選択するための図12のアクセスポイント選択画面1200が操作部113に表示される。OKボタン1104が選択されると、無線設定画面1100における各設定値がHDD205に格納される。
図12のアクセスポイント選択画面1200は、MFP101が利用するアクセスポイントを設定するための操作画面である。検索結果表示部1201にはMFP101が利用可能なアクセスポイントの一覧が表示される。検索結果表示部1201に表示されたアクセスポイントの一覧の中から、ユーザが、例えば、アクセスポイント105を選択し且つOKボタン1202を選択すると、アクセスポイント105を示す情報がHDD205に格納される。その後、操作部113には、アクセスポイント105のSSIDがSSID入力部1101に設定された状態の無線設定画面1100が表示される。
図13の無線アクセスポイント設定画面1300は、無線アクセスポイントモードに関する設定を行うための設定画面である。無線アクセスポイントモード有効化設定1301がオンに設定されると、MFP101の無線アクセスポイントモードが有効化される。無線アクセスポイントモードが有効化された状態で操作部113に表示されたメニュー画面400には、無線アクセスポイントモードへの移行を指示する開始設定画面500を表示するための無線アクセスポイントボタン405が含まれる。一方、無線アクセスポイントモード有効化設定1301がオフに設定されると、MFP101の無線アクセスポイントモードが無効化される。無線アクセスポイントモードが無効化された状態で操作部113に表示されたメニュー画面400には無線アクセスポイントボタン405が含まれない。OKボタン1302が選択されると、無線アクセスポイント設定画面1300における設定値がHDD205に格納され、操作部113の表示がネットワーク設定画面700に切り替わる。
次に、MFP101のアドレス情報の設定に関する処理について説明する。図14は、図3のネットワーク設定部303によって実行される主回線のアドレス情報設定処理の手順を示すフローチャートである。図14の処理は、CPU201がHDD205に格納されたプログラムを実行することによって行われる。図14の処理は、MFP101のシステムが起動した場合、若しくはネットワーク設定画面700の設定反映ボタン706が選択された場合に実行される。また、図14の処理は、少なくとも図8、図9、及び図11の各画面における設定が既に行われていることを前提とする。
図14において、まず、ネットワーク設定部303は主回線が無線であるか否かを判別する(ステップS1401)。ステップS1401では、HDD205に「無線のみ802」及び「有線(副)+無線(主)804」の何れかを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は主回線が無線であると判別する。一方、HDD205に「有線のみ801」及び「有線(主)+無線(副)803」の何れかを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は主回線が無線でないと判別する。
ステップS1401の判別の結果、主回線が無線であるとき、ネットワーク設定部303は、無線設定画面1100において設定されたアクセスポイント、例えば、アクセスポイント105との通信接続処理を実行する(ステップS1402)。上記通信接続処理では、ネットワーク設定部303がWPA制御部307に処理を依頼する。これにより、WPA制御部307はデータ記憶部302からアクセスポイント105のSSID及びPSKを取得し、取得したPSKによって生成した認証要求をアクセスポイント105に送信する。また、WPA制御部307はアクセスポイント105から接続可否の判定結果を受信する。次いで、ネットワーク設定部303はアクセスポイント105との通信接続を成功したか否かを判別する(ステップS1403)。ステップS1403では、上記受信した判定結果が接続可を示す場合、ネットワーク設定部303はアクセスポイント105との通信接続を成功したと判別する。一方、上記受信した判定結果が接続不可を示す場合、ネットワーク設定部303はアクセスポイント105との通信接続を失敗したと判別する。
ステップS1403の判別の結果、アクセスポイント105との通信接続を失敗したとき、ネットワーク設定部303は本処理を終了する。
ステップS1401の判別の結果、主回線が無線でないとき、又はステップS1403の判別の結果、アクセスポイント105との通信接続を成功したとき、ネットワーク設定部303はステップS1404の処理を行う。ステップS1404では、ネットワーク設定部303は主回線においてDHCPが有効であるか否かを判別する(ステップS1404)。ステップS1404では、HDD205にDHCP選択部904がオンであることを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は主回線においてDHCPが有効であると判別する。一方、HDD205にDHCP選択部904がオフであることを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は主回線においてDHCPが無効であると判別する。
ステップS1404の判別の結果、主回線においてDHCPが有効であるとき、ネットワーク設定部303はDHCPによるIPアドレスの取得を開始する(ステップS1405)。ステップS1405では、ネットワーク設定部303がDHCP制御部304に処理を依頼する。これにより、DHCP制御部304がDHCPプロトコルに従ってMFP101の主回線のネットワーク上のDHCPサーバを探索する。DHCP制御部304は、探索したDHCPサーバによって割り当てられたIPアドレスを取得し、取得したIPアドレスの使用登録を上記DHCPサーバへ行う。次いで、ネットワーク設定部303はDHCPによるIPアドレスの取得を成功したか否かを判別する(ステップS1406)。
ステップS1404の判別の結果、主回線においてDHCPが無効であるとき、又はステップS1406の判別の結果、DHCPによるIPアドレスの取得を失敗したとき、ネットワーク設定部303はステップS1407の処理を行う。ステップS1407では、ネットワーク設定部303は主回線においてAutoIPが有効であるか否かを判別する(ステップS1407)。ステップS1407では、HDD205にAutoIP選択部905がオンであることを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は主回線においてAutoIPが有効であると判別する。一方、HDD205にAutoIP選択部905がオフであることを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は主回線においてAutoIPが無効であると判別する。
ステップS1406の判別の結果、DHCPによるIPアドレスの取得を成功したとき、又はステップS1407の判別の結果、主回線においてAutoIPが無効であるとき、ネットワーク設定部303は後述のステップS1409の処理を行う。
ステップS1407の判別の結果、主回線においてAutoIPが有効であるとき、ネットワーク設定部303はAutoIPによるIPアドレスの取得を行う(ステップS1408)。ステップS1408では、ネットワーク設定部303はAutoIP用に予め規定されたIPアドレスレンジから無作為に1つのIPアドレスを選択する選択処理を実行する。また、ネットワーク設定部303は、主回線のネットワーク上に上記IPアドレスが設定された通信装置が存在しないことをARPプロトコルによって確認する確認処理を実行する。主回線のネットワーク上に上記IPアドレスが設定された通信装置が存在する場合、ネットワーク設定部303は、主回線のネットワーク上の全ての通信装置が使用していないIPアドレスが見つかるまで、上述した選択処理及び確認処理を繰り返し実行する。次いで、ネットワーク設定部303はMFP101の主回線のアドレス情報を決定する(ステップS1409)。
例えば、DHCPサーバからIPアドレスの取得を成功した場合、ネットワーク設定部303はDHCPサーバから取得したIPアドレス、該IPアドレスに対応するサブネットマスク、及びデフォルトゲートウェイを主回線のアドレス情報に決定する。また、DHCPサーバからIPアドレスの取得を失敗した場合、若しくは主回線においてDHCPが無効である場合、ネットワーク設定部303はAutoIPによってIPアドレスを取得する。これらの場合、ネットワーク設定部303はAutoIPによって取得したIPアドレス、該IPアドレスのサブネットマスク、及びデフォルトゲートウェイを主回線のアドレス情報に決定する。DHCPサーバからIPアドレスの取得を失敗し且つ主回線においてAutoIPが無効である場合、ネットワーク設定部303は無効アドレス、例えば、(0.0.0.0)を主回線のアドレス情報に決定する。主回線においてDHCP及びAutoIPの何れも無効である場合、ネットワーク設定部303はIPアドレス入力部901、サブネットマスク入力部902、及びデフォルトゲートウェイ入力部903の各入力値を主回線のアドレス情報に決定する。
次いで、ネットワーク設定部303は決定したアドレス情報におけるIPアドレスを検証する(ステップS1410)。検証の結果、上記IPアドレスが無効アドレスである場合、操作部113にIPアドレスの確認を促すメッセージ等が表示される。次いで、ネットワーク設定部303は決定したアドレス情報におけるIPアドレス及びサブネットマスクをTCP/IP制御部306に設定する(ステップS1411)。次いで、ネットワーク設定部303は決定したアドレス情報におけるデフォルトゲートウェイをTCP/IP制御部306に設定し(ステップS1412)、本処理を終了する。
これにより、MFP101では、設定された主回線のアドレス情報を用いて、主回線のネットワークに接続された通信装置とデータ通信を行うことが可能となる。MFP101は、主回線のネットワークに接続された通信装置とデータ通信を行う場合、主回線及び副回線の各IPアドレスから特定される各回線のネットワークアドレスに基づいて主回線及び副回線の中から上記通信装置と同じネットワークの主回線を特定する。MFP101は特定した主回線を上記通信装置とのデータ通信に使用する回線として決定する。
ここで、AutoIPによって割り当てられるIPアドレスは、RFC3927によって予約された所定のネットワークアドレス「169.254.1.0」に基づいて構成される。このため、主回線及び副回線の両方にAutoIPによって割り当てられたIPアドレスを設定すると、各回線のネットワークアドレスが重複し、通信装置とデータ通信を行う際にMFP101が使用する回線を決定することができなくなってしまう。これに対し、従来では、主回線及び副回線のうち、主回線に対してのみAutoIPの利用を許可していた。ところが、主回線に対してのみAutoIPの利用を許可すると、上述したネットワークアドレスの重複が発生しない状況下においても、副回線に対してAutoIPを利用することができなくなってしまう。このため、例えば、副回線のIPアドレスの設定において、AutoIP以外の割り当て手段、例えば、DHCPサーバからIPアドレスの取得を失敗すると、他の通信装置と重複しない適切なIPアドレスを副回線に設定することができない。
これに対応して、本実施の形態では、主回線のアドレス情報の設定におけるAutoIPの利用状況に応じてAutoIPを副回線のアドレス情報の設定に利用するか否かが決定される。
図15は、図3のネットワーク設定部303によって実行される副回線のアドレス情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
図15の処理は、CPU201がHDD205に格納されたプログラムを実行することによって行われる。また、図17の処理は上述した図14の処理を終了した際に実行され、少なくとも図8~図11の各画面における設定が既に行われていることを前提とする。
図15において、ネットワーク設定部303はHDD205に格納された設定値に基づいて副回線が無線であるか否かを判別する(ステップS1501)。
ステップS1501の判別の結果、副回線が無線であるとき、ネットワーク設定部303は、無線設定画面1100において設定されたアクセスポイント、例えば、アクセスポイント105との通信接続処理を実行する(ステップS1502)。上記通信接続処理では、ネットワーク設定部303がWPA制御部307に処理を依頼し、ステップS1402と同様の処理が行われる。次いで、ネットワーク設定部303はアクセスポイント105との通信接続が成功したか否かを判別する(ステップS1503)。
ステップS1503の判別の結果、アクセスポイント105との通信接続が失敗したとき、ネットワーク設定部303は本処理を終了する。
ステップS1501の判別の結果、副回線が無線でないとき、又はステップS1503の判別の結果、アクセスポイント105との通信接続が成功したとき、ネットワーク設定部303はステップS1504の処理を行う。ステップS1504では、ネットワーク設定部303は副回線においてDHCPが有効であるか否かを判別する(ステップS1504)。ステップS1504では、HDD205にDHCP選択部1003がオンであることを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は副回線においてDHCPが有効であると判別する。一方、HDD205にDHCP選択部1003がオフであることを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は副回線においてDHCPが無効であると判別する。
ステップS1504の判別の結果、副回線においてDHCPが有効であるとき、ネットワーク設定部303はDHCPによるIPアドレスの取得を開始する(ステップS1505)。ステップS1505では、ネットワーク設定部303がDHCP制御部304に処理を依頼する。これにより、DHCP制御部304がDHCPプロトコルに従ってMFP101の副回線のネットワーク上のDHCPサーバを探索する。DHCP制御部304は、探索したDHCPサーバによって割り当てられたIPアドレスを取得し、取得したIPアドレスの使用登録を上記DHCPサーバへ行う。次いで、ネットワーク設定部303はDHCPによるIPアドレスの取得を成功したか否かを判別する(ステップS1506)。
ステップS1506の判別の結果、DHCPによるIPアドレスの取得を成功したとき、ネットワーク設定部303は後述するステップS1510の処理を行う。
ステップS1504の判別の結果、副回線においてDHCPが無効であるとき、又はステップS1506の判別の結果、DHCPによるIPアドレスの取得を失敗したとき、ネットワーク設定部303はステップS1507の処理を行う。ステップS1507では、ネットワーク設定部303は副回線においてAutoIPが有効であるか否かを判別する(ステップS1507)。ステップS1507では、HDD205にAutoIP選択部1004がオンであることを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は副回線においてAutoIPが有効であると判別する。一方、HDD205にAutoIP選択部1004がオフであることを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は副回線においてAutoIPが無効であると判別する。
ステップS1507の判別の結果、副回線においてAutoIPが有効であるとき、ネットワーク設定部303は副回線のアドレス情報の設定にAutoIPを利用可能であるか否かを判別する(ステップS1508)。ステップS1508では、図14の処理において、主回線のアドレス情報にAutoIPによって取得したIPアドレスが設定されていない場合、副回線のアドレス情報の設定にAutoIPを利用可能であると判別する。一方、図14の処理において、主回線のアドレス情報にAutoIPによって取得したIPアドレスが設定されている場合、副回線のアドレス情報の設定にAutoIPを利用不可能であると判別する。すなわち、本実施の形態では、主回線のアドレス情報の設定におけるAutoIPの利用状況に応じてAutoIPを副回線のアドレス情報の設定に利用するか否かが決定される。
ステップS1508の判別の結果、副回線のアドレス情報の設定にAutoIPを利用可能であるとき、ネットワーク設定部303はAutoIPによるIPアドレスの取得を行う(ステップS1509)。ステップS1509では、ネットワーク設定部303はAutoIP用に予め規定されたIPアドレスレンジから無作為に1つのIPアドレスを選択する選択処理を実行する。また、ネットワーク設定部303は、副回線のネットワーク上に上記IPアドレスが設定された通信装置が存在しないことをARPプロトコルによって確認する確認処理を実行する。副回線のネットワーク上に上記IPアドレスが設定された通信装置が存在する場合、ネットワーク設定部303は、副回線のネットワーク上の全ての通信装置が使用していないIPアドレスが見つかるまで、上述した選択処理及び確認処理を繰り返し実行する。次いで、ネットワーク設定部303は後述するステップS1510の処理を行う。
ステップS1507の判別の結果、副回線においてAutoIPが無効であるとき、又はステップS1508の判別の結果、副回線のアドレス情報の設定にAutoIPを利用不可能であるとき、ステップS1510の処理が行われる。ステップS1510では、ネットワーク設定部303がMFP101の副回線のアドレス情報を決定する。
例えば、DHCPサーバからIPアドレスの取得を成功した場合、ネットワーク設定部303はDHCPサーバから取得したIPアドレス、該IPアドレスに対応するサブネットマスク、及びデフォルトゲートウェイを副回線のアドレス情報に決定する。また、DHCPサーバからIPアドレスの取得を失敗した場合、若しくは副回線においてDHCPが無効である場合、ネットワーク設定部303はAutoIPによってIPアドレスを取得する。これらの場合、ネットワーク設定部303はAutoIPによって取得したIPアドレス、該IPアドレスのサブネットマスク、及びデフォルトゲートウェイを副回線のアドレス情報に決定する。DHCPサーバからIPアドレスの取得を失敗し且つ副回線においてAutoIPが無効である場合、若しくは副回線のアドレス情報の設定にAutoIPを利用不可能である場合、ネットワーク設定部303は無効アドレスを副回線のアドレス情報に決定する。副回線においてDHCP及びAutoIPの何れも無効である場合、ネットワーク設定部303はIPアドレス入力部901、サブネットマスク入力部902、及びデフォルトゲートウェイ入力部903の各入力値を副回線のアドレス情報に決定する。
次いで、ネットワーク設定部303は決定したアドレス情報におけるIPアドレスを検証する(ステップS1511)。検証の結果、上記IPアドレスが無効アドレスである場合、操作部113にIPアドレスの確認を促すメッセージ等が表示される。次いで、ネットワーク設定部303は決定したアドレス情報におけるIPアドレス及びサブネットマスクをTCP/IP制御部306に設定し(ステップS1512)、本処理を終了する。
図16は、図3のネットワーク設定部303によって実行される無線アクセスポイントモード開始処理の手順を示すフローチャートである。
図16の処理は、CPU201がHDD205に格納されたプログラムを実行することによって行われ、開始設定画面500において、ユーザが開始ボタン501を選択した際に実行される。図16の処理では、無線アクセスポイントモードのアドレス情報、具体的に、IPアドレス及びサブネットマスクが予め割り当てられていることを前提とする。
図16において、ネットワーク設定部303はWPA制御部307に依頼して、アクセスポイントとしてのMFP101のSSID及びPSKを生成する(ステップS1601)。次いで、ネットワーク設定部303はWPA制御部307に依頼して、上記SSID及びPSKを設定する(ステップS1602)。次いで、ネットワーク設定部303は、WPA制御部307に依頼して、無線アクセスポイントモードに設定した無線LANデバイス207を有効化する(ステップS1603)。次いで、ネットワーク設定部303は無線アクセスポイントモードのアドレス情報を設定する。具体的に、ネットワーク設定部303は、無線アクセスポイントモードのアドレス情報におけるIPアドレス及びサブネットマスクをTCP/IP制御部306に設定する(ステップS1604)。これにより、MFP101は無線ダイレクト可能となる。その後、ネットワーク設定部303は本処理を終了する。
図17は、図3のネットワーク設定部303によって実行される無線アクセスポイントモード終了処理の手順を示すフローチャートである。
図17の処理は、CPU201がHDD205に格納されたプログラムを実行することによって行われる。また、図17の処理は、MFP101が無線アクセスポイントモード中に、設定情報画面502において、ユーザが終了ボタン503を選択した際に実行される。
図17において、ネットワーク設定部303は設定された無線アクセスポイントモードのアドレス情報、具体的に、無線アクセスポイントモードのIPアドレス及びサブネットマスクをクリアする(ステップS1701)。次いで、ネットワーク設定部303はWPA制御部307に依頼して、無線アクセスポイントモードに設定した無線LANデバイス207を無効化する(ステップS1702)。その後、ネットワーク設定部303は本処理を終了する。
上述した実施の形態によれば、主回線のアドレス情報の設定におけるAutoIPの利用状況に応じてAutoIPを副回線のアドレス情報の設定に利用するか否かが決定される。これにより、AutoIPを利用して他の通信装置と重複しないIPアドレスを副回線のアドレス情報として設定することができ、もって、副回線に適切なIPアドレスを設定することができる。
また、上述した実施の形態では、主回線のアドレス情報にAutoIPによって割り当てられたIPアドレスが設定されていない場合、AutoIPが副回線のアドレス情報の設定に利用される。これにより、主回線と同じネットワークアドレスで構成される不適切なIPアドレスが副回線に設定されるのを防止することができる。
さらに、上述した実施の形態では、副回線のアドレス情報の設定においてDHCPサーバから割り当てられたIPアドレスの取得を失敗した場合、AutoIPが副回線のアドレス情報の設定に利用される。これにより、副回線のアドレス情報の設定においてDHCPサーバから割り当てられたIPアドレスの取得を失敗しても、副回線に適切なIPアドレスを設定することができる。
上述した実施の形態では、MFP101は画像形成処理を行った画像データを、各回線を用いて送信する画像形成装置である。これにより、上記画像データを送信先に送信する際に、主回線及び副回線の中から適切な回線を使用することができる。
以上、本発明について、上述した実施の形態を用いて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、主回線においてAutoIPが有効である場合に副回線においてAutoIPを有効にするユーザ指示を受け付けないように制御しても良い。
図18は、図3の操作制御部301によって実行される画面制御処理の手順を示すフローチャートである。
図18の処理は、CPU201がHDD205に格納されたプログラムを実行することによって行われる。また、図18の処理は、主回線におけるAutoIPを有効にするユーザ指示を受け付けた際、具体的に、主回線設定画面900においてAutoIP選択部905がオンに設定された際に実行される。
図18において、操作制御部301は複数回線の利用が設定されているか否かを判別する(ステップS1801)。ステップS1801では、HDD205に「有線(主)+無線(副)803」及び「有線(副)+無線(主)804」の何れかを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は複数回線の利用が設定されていると判別する。一方、HDD205に「有線のみ801」及び「無線のみ802」の何れかを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は複数回線の利用が設定されていないと判別する。
ステップS1801の判別の結果、複数回線の利用が設定されていないとき、操作制御部301は本処理を終了する。一方、ステップS1801の判別の結果、複数回線の利用が設定されているとき、操作制御部301は副回線においてAutoIPが有効であるか否かを判別する(ステップS1802)。ステップS1802では、HDD205にAutoIP選択部1004がオンであることを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は副回線においてAutoIPが有効であると判別する。一方、HDD205にAutoIP選択部1004がオフであることを示す設定値が格納されている場合、ネットワーク設定部303は副回線においてAutoIPが無効であると判別する。
ステップS1802の判別の結果、副回線においてAutoIPが無効であるとき、操作制御部301は後述するステップS1804の処理を行う。
ステップS1802の判別の結果、副回線においてAutoIPが有効であるとき、操作制御部301は副回線におけるAutoIPを無効化する(ステップS1803)。具体的に、操作制御部301はHDD205に格納されたAutoIP選択部1004がオンであることを示す設定値をAutoIP選択部1004がオフであることを示す設定値に変換する。次いで、操作制御部301は副回線においてAutoIPを有効にするユーザ指示を受け付けないように制御する。具体的に、操作制御部301は副回線設定画面1000において、AutoIP選択部1004をグレー表示又は非表示にして、ユーザがAutoIP選択部1004を選択できないように制御する(ステップS1804)。次いで、操作制御部301は本処理を終了する。
上述した図18の処理では、主回線においてAutoIPが有効である場合、MFP101は副回線においてAutoIPを有効にするユーザ指示を受け付けないように制御する。これにより、ユーザ指示に起因して副回線に不適切なIPアドレスが設定されるのを防止することができる。
上述した実施の形態では、AutoIP選択部1004を選択できない旨を示すポップアップを操作部113に表示しても良い。これにより、副回線においてAutoIPを有効にすることに起因して不適切なIPアドレスが設定される懸念がある場合に、ユーザによるAutoIP選択部1004の選択を抑制することができる。
なお、上述した実施の形態では、主回線を、メイン回線、プライマリ回線、及び優先回線等の名称に置き換えても良く、また、副回線を、サブ回線、セカンダリ回線、及び補助回線等の名称に置き換えても良い。
また、上述した実施の形態では、回線をインフラやインフラストラクチャ等の名称に置き換えても良い。
さらに、上述した実施の形態では、複数の回線を物理的に異なる複数のネットワークインターフェースで実現する構成について説明したが、複数の論理回線を単一のネットワークインターフェースで実現する構成であっても良い。
本発明は、上述の実施の形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、該システム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。