JP7318247B2 - 複合膜、及び複合膜パターンの製造方法並びに製造装置 - Google Patents
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Description
しかし、例えばホスト材料Aとゲスト材料Bからなる複合膜の塗布膜を形成する場合、ホスト材料Aとゲスト材料Bの相溶性が高いと、成膜した際に混ざり合いが生じることになり、ホスト材料A中にゲスト材料Bが分離した複合膜を形成することは困難である。
また、ドライプロセスであれば、ウエットプロセスのような混ざり合いが生じにくいため、ホスト材料とゲスト材料からなる複合膜を混ざることなく形成できる。(特許文献1)
また、ドライプロセスの手法では、成膜する際に高エネルギーを印加するため、熱的に不安定な材料は適用できず、且つ基材もガラスなどの耐熱性のある材料に限定されてしまうため、材料および基材に制約がある。また、多くが真空プロセスであることから、生産性が悪いという問題があった。
問題がある。また、ホストまたはゲスト材料をインク化するために、ホスト材料、ゲスト材料以外の材料が混入してしまう問題がある。
ホスト材料とゲスト材料から形成されてなり、
ホスト材料がセルロースからなり、
ゲスト材料がポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)からなり、
前記複合膜中にホスト材料とゲスト材料の分離界面が存在することを特徴とする複合膜である。
前記ホスト材料中に、前記ゲスト材料が連続的または断続的に配されていることを特徴とする請求項1に記載の複合膜である。
請求項1または2に記載の複合膜からなるパターンを含み、前記パターンが電気回路を成すことを特徴とする電気回路素子である。
請求項3に記載の電気回路素子を基板上に形成してなることを特徴とする電気回路基板である。
請求項1または2に記載の複合膜、または請求項3に記載の電気回路素子、あるいは請求項4に記載の電気回路基板を製造するための製造方法であって、
ホスト材料としてのセルロースおよびゲスト材料としてのポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)をそれぞれミスト液滴化し、
基板を走査して移動させながら、基板上に前記ミスト液滴化されたホスト材料とゲスト材料とを交互あるいは同時に堆積させて、
ホスト材料とゲスト材料からなる複合膜パターンを形成することを特徴とする、複合膜パターンの製造方法である。
前記ミスト液滴化されたホスト材料とゲスト材料とを交互に堆積させることと、同時に堆積させることを組み合わせて行うことを特徴とする、請求項5に記載の複合膜パターンの製造方法である。
前記ゲスト材料のミスト液滴供給量を連続的に変化させること、またはこのミスト液滴への印加電圧を変化させることにより、
ゲスト材料のパターンの濃淡を調節することを特徴とする、請求項5または6に記載の複合膜パターンの製造方法である。
前記ミスト液滴化したホスト材料またはゲスト材料を加熱する工程を有し、
加熱量を調節することにより、ミスト液滴に含まれる溶媒量を調節することを特徴とする、請求項5~7のいずれか1項に記載の複合膜パターンの製造方法である。
前記ミスト液滴化したホスト材料またはゲスト材料を堆積する際に、
ミスト液滴の供給量と、印加電圧と、噴出ノズルと基板との間の距離をそれぞれ調節することにより、ミスト液滴サイズおよび堆積範囲を調節することを特徴とする、請求項5~8のいずれか1項に記載の複合膜パターンの製造方法である。
請求項5~9のいずれかに記載の複合膜パターンの製造方法に用いるための製造装置であって、
ホスト材料としてのセルロースをミスト液滴化してなるホストミストを生成し供給するホストミスト生成供給部と、
ゲスト材料としてのポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)をゲスト液滴化してなるゲストミストを生成し供給するゲストミスト生成供給部と、
前記ホストミスト生成供給部から供給されるホストミストと、前記ゲストミスト生成供給部から供給されるゲストミストを、基板に向けて交互に又は同時に噴出可能な複合膜形成ヘッドと、
基板と対向電極を載置して移動可能な可動ステージと、を少なくとも備え、
前記複合膜形成ヘッドから、ホストミストは無帯電で基板上に搬送され、かつ、
ゲストミストはエレクトロスプレーヘッドにより帯電して基板上に搬送されることを特徴とする複合膜パターンの製造装置である。
前記複合膜形成ヘッドが複数のエレクトロスプレーヘッドを備えており、
各エレクトロスプレーヘッドはそれぞれ、ミスト供給用スプレーノズルを1本備えていることを特徴とする請求項10に記載の複合膜パターンの製造装置である。
前記複合膜形成ヘッドが1つのエレクトロスプレーヘッドを備えており、
該エレクトロスプレーヘッドには、複数のミスト供給用スプレーノズルが集約して配されていることを特徴とする、請求項10に記載の複合膜パターンの製造装置である。
請求項13の発明は、
ホスト材料およびゲスト材料をそれぞれミスト液滴化し、基板を走査して移動させながら、基板上に前記ミスト液滴化されたホスト材料とゲスト材料とを交互あるいは同時に堆積させて、ホスト材料とゲスト材料からなり、複合膜中にホスト材料とゲスト材料の分離界面が存在する複合膜パターンを形成する複合膜パターンの製造方法に用いるための製造装置であって、
ホスト材料としてのセルロースをミスト液滴化してなるホストミストを生成し供給するホストミスト生成供給部と、
ゲスト材料としてのポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)をゲスト液滴化してなるゲストミストを生成し供給するゲストミスト生成供給部と、
前記ホストミスト生成供給部から供給されるホストミストと、前記ゲストミスト生成供給部から供給されるゲストミストを、基板に向けて交互に又は同時に噴出可能な複合膜形成ヘッドと、
基板と対向電極を載置して移動可能な可動ステージと、を少なくとも備え、
前記複合膜形成ヘッドから、ホストミストは無帯電で基板上に搬送され、かつ、
ゲストミストはエレクトロスプレーヘッドにより帯電して基板上に搬送され、
前記複合膜形成ヘッドが1つのエレクトロスプレーヘッドを備えており、
該エレクトロスプレーヘッドには、複数のミスト供給用スプレーノズルが集約して配されていることを特徴とする、複合膜パターンの製造装置である。
本発明の複合膜に用いるホスト材料は、印刷媒体としての物理的な安定、保持を受け持つ材料であって、例えば印刷インクに用いるバインダー樹脂などが挙げられる。
またゲスト材料は、媒体形成時にホスト材料に含有され、その媒体を特徴づける機能性を有する材料である。
本発明の複合膜において主たる機能としては、ホスト材料が絶縁性で、ゲスト材料が導電性である。
本発明の複合膜1は、図1(a)のように、基材4に対してホスト材料2とゲスト材料3が、水平に順次積層された膜構成をしている。また、図1(b)は、ホスト材料2に対してゲスト材料3が垂直に配されている膜構成をしている。さらに、図1(c)は、ホスト材料2に包含された状態でゲスト材料3のパターンが存在している。
なお、上記のように3例を挙げて説明をしたが、本発明ではゲスト材料とホスト材料が、それぞれの材料としての機能を損なわれない状態で配されていれば、とくに配置パターンに拘るものではない。
このような問題に対して従来技術では、先に印刷した材料を硬化処理して再溶解を防止するか、あるいは溶媒種を変更して相互が不溶な溶媒同士にして、積層時の混ざり合いを防止している。
ミスト成膜に係る材料であるミスト原料は、物理的に変形させてミスト液滴にするだけで良いので、材料と分散または溶解する溶媒以外の工程用の補助材料を添加する必要はない。従って、パターン形成時に溶媒を乾燥してしまえば、各機能材料のみでのパターン形成が可能である。
また 、ホスト材料、ゲスト材料ともに後述する材料を使用できるが、もともと材料に含まれるもの、その分解物、生成物についても、ホスト材料、ゲスト材料に含まれるものとする。
同様にホスト材料の一つである樹脂やセルロースに、可撓性を向上させるために滑剤が含まれていたり、ホスト材料の分解物や、ホスト材料に元々含まれる物質があるとき、その滑剤等も含めて、ホスト材料として扱う。
本発明の実施形態において、ホスト材料は主に膜の物理的な特性や構造を保持する役割を担い、具体的にはフィラーの分散媒体や付着性、浸透性、保護性、防食性、機械的物性、耐久性、絶縁特性、耐摩擦・磨耗特性、防汚性、防腐・防カビ性、保湿・湿潤性などの機能を少なくとも一つ以上有する。
具体的なホスト材料としては、例えば、各種樹脂、セルロースなどの生体高分子(植物、動物、微生物等由来)等の高分子物質、溶媒に溶解あるいは分散可能な顔料などが挙げられる。
本発明の実施形態において、ゲスト材料の機能や、利用可能な導電材料、半導体物質、圧電体として、以下に示すように分類されるが、これに限定されるものではない。
導電性付与:銀ナノ粒子、カーボンブラック、黒鉛、炭素繊維、金属粉、金属繊維、金属箔、
磁性付与:各種磁性材料、各種フェライト系、磁性酸化鉄、サマリウムコバルト(Sm-Co)、Nd-Fe-B、
圧電体:チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、
電磁波吸収:フェライト、黒鉛、木炭粉、カーボンマイクロコイル(CMC)、カーボンナノチューブ(CNT)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、
半導体物質:単結晶、多結晶、アモルファスなどの結晶形態のシリコン、CMOS、半導体の特性を有する有機物や高分子物質、半導体の特性を有する化合物、
などが挙げられる。
ゲスト材料は、主に機能を付与するフィラーのような役割を担い、機械的性質などの物性を変えたり、機能性を付与する。プラスチック材料・バインダー材料・樹脂材料・ゴム材料などの高分子材料の機械的強度や耐熱性の向上は、ゲスト材料によっても改善可能である。また、導電性を与えたり、磁性、圧電性、半導体の特性を与えたりといったことが可能となる。
図2(a)は、本発明に係る複合膜の製造装置10の概略構成を示す。
この製造装置10は、ホストミスト生成チャンバ12及びホストミスト供給路13を含むホストミスト生成供給部と、ゲスト原料供給路14及びエレクトロスプレーヘッド17を含むゲストミスト生成供給部と、複合膜形成ヘッド11と、基板4及び対向電極18を載置した可動ステージ19と、を少なくとも備えている。
ストミストが生成され、供給される。このホストミストは搬送エアを用いてホストミスト供給路13を通って、複合膜形成ヘッド11に供給される。
ただし、本発明は原料液から物理的作用により微細液滴を発生させる手法であれば何でもよく、ホストミスト生成チャンバ12でミストを発生させる方法に拘るものではない。
図示していないが、ホストミスト供給路13では、供給経路に加熱装置を設け、この経路でミスト液滴を加熱することで、ミスト液滴に含まれる溶媒量を調整することが可能である。
すなわち、ホスト材料およびゲスト材料の供給量を調節することで任意の膜厚が得られ、さらに可動ステージを制御して任意の位置に動かすことで、任意の複合膜パターンが得られる。
ドットとは、ホスト材料中に分離界面を有してドット状に配置されたゲスト材料を指し、前述したように、ホスト材料中にゲスト材料が垂直に配置された形状ができる。
この方法で、前述したようにホスト材料に内包されたゲスト材料のパターンが存在している形状ができる。
図4では、図1(a)の積層で基板4上に形成したホスト材料2とゲスト材料3からなる
配線パターンを、図1(b)で形成したゲスト材料3の貫通パターンで接続した構成を示した。ホスト材料2を絶縁材料、ゲスト材料3を導電材料とすれば、ホスト材料2中にゲスト材料3からなる導電配線パターンが配された、配線複合膜30の構造になっている。
図5(a)では、図1(c)の構成でゲスト材料3のパターン形成工程を2回繰り返すことで、ゲスト材料3により対向する導電材料のパッチパターンを形成し、コンデンサ複合膜40を形成している。
図5(b)では、図1(c)の構成でゲスト材料3のパターン形成工程を左右に位置をずらしながら4回繰り返すことで対向電極を形成し、交互に形成された積層膜左右の端面を図1(b)の構成で形成したゲスト材料3の貫通パターンで接続することで、3セットのコンデンサ積層構造を持つ多層コンデンサ複合膜41を形成している。
ホストミスト生成チャンバ12の超音波振動子は、2.4MHz駆動の振動子(HM-2412、本多電子社製)を用いて、電圧24Vで駆動した。このホストミスト生成チャンバ12で発生したミスト液滴を0.8kg/cm2の空気により搬送した。ゲストミスト16は、エレクトロスプレーヘッドとして、ノズル内径200μmを用い、液送り量0.05cc/min、印加電圧11kV、ノズル―基板間距離30mmの条件で供給した。
基材に0.7mm厚のガラス基材(EGLE-XG、コーニング社)を用いて、図3(a)に示す手順で、ホスト材料膜厚100nm及びゲスト材料膜厚300nmの2層からなる複合膜を形成した。
る。
このため、本発明で作成された複合膜の導電性部分に配線をつなげることで、複合膜を外部回路と接続し、回路素子、回路基板として利用することが可能である。
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
ホスト材料とゲスト材料から形成されてなる複合膜において、
ホスト材料が絶縁性物質であり、
ゲスト材料が導電性物質、半導体物質、圧電体の少なくともいずれかから選ばれる物質であり、
前記複合膜中にホスト材料とゲスト材料の分離界面が存在することを特徴とする複合膜。
[2]
前記ホスト材料中に、前記ゲスト材料が連続的または断続的に配されていることを特徴とする項1に記載の複合膜。
[3]
前記ホスト材料がセルロースからなり、前記ゲスト材料がポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)からなることを特徴とする項1または2に記載の複合膜。
[4]
項1~3のいずれか1項に記載の複合膜からなるパターンを含み、前記パターンが電気回路を成すことを特徴とする電気回路素子。
[5]
項4に記載の電気回路素子を基板上に形成してなることを特徴とする電気回路基板。
[6]
項1から3のいずれか1項に記載の複合膜、または項4に記載の電気回路素子、あるいは項5に記載の電気回路基板を製造するための製造方法であって、
ホスト材料およびゲスト材料をそれぞれミスト液滴化し、
基板を走査して移動させながら、基板上に前記ミスト液滴化されたホスト材料とゲスト材料とを交互あるいは同時に堆積させて、
ホスト材料とゲスト材料からなる複合膜パターンを形成することを特徴とする、複合膜パターンの製造方法。
[7]
前記ミスト液滴化されたホスト材料とゲスト材料とを交互に堆積させることと、同時に堆積させることを組み合わせて行うことを特徴とする、項6に記載の複合膜パターンの製造方法。
[8]
前記ゲスト材料のミスト液滴供給量を連続的に変化させること、またはこのミスト液滴への印加電圧を変化させることにより、
ゲスト材料のパターンの濃淡を調節することを特徴とする、項6または7に記載の複合膜パターンの製造方法。
[9]
前記ミスト液滴化したホスト材料またはゲスト材料を加熱する工程を有し、
加熱量を調節することにより、ミスト液滴に含まれる溶媒量を調節することを特徴とする、項6~8のいずれか1項に記載の複合膜パターンの製造方法。
[10]
前記ミスト液滴化したホスト材料またはゲスト材料を堆積する際に、
ミスト液滴の供給量と、印加電圧と、噴出ノズルと基板との間の距離をそれぞれ調節することにより、ミスト液滴サイズおよび堆積範囲を調節することを特徴とする、項6~9のいずれか1項に記載の複合膜パターンの製造方法。
[11]
項6~10のいずれかに記載の複合膜パターンの製造方法に用いるための製造装置であって、
ホストミストを生成し供給するホストミスト生成供給部と、
ゲストミストを生成し供給するゲストミスト生成供給部と、
前記ホストミスト生成供給部から供給されるホストミストと、前記ゲストミスト生成供給部から供給されるゲストミストを、基板に向けて交互に又は同時に噴出可能な複合膜形成ヘッドと、
基板と対向電極を載置して移動可能な可動ステージと、を少なくとも備え、
前記複合膜形成ヘッドから、ホストミストは無帯電で基板上に搬送され、かつ、
ゲストミストはエレクトロスプレーヘッドにより帯電して基板上に搬送されることを特徴とする複合膜パターンの製造装置。
[12]
前記複合膜形成ヘッドが複数のエレクトロスプレーヘッドを備えており、
各エレクトロスプレーヘッドはそれぞれ、ミスト供給用スプレーノズルを1本備えていることを特徴とする項11に記載の複合膜パターンの製造装置。
[13]
前記複合膜形成ヘッドが1つのエレクトロスプレーヘッドを備えており、
該エレクトロスプレーヘッドには、複数のミスト供給用スプレーノズルが集約して配されていることを特徴とする、項11に記載の複合膜パターンの製造装置。
2 ホスト材料
3 ゲスト材料
4 基板
10 製造装置
11 複合膜形成ヘッド
12 ホストミスト生成チャンバ
13 ホストミスト供給路
14 ゲスト原料供給路
15 ホストミスト
16 ゲストミスト
17 エレクトロスプレーヘッド
18 対向電極
19 可動ステージ
20 マルチヘッド構成
21 集約マルチヘッド構成
30 配線複合膜
40 コンデンサ複合膜
41 多層コンデンサ複合膜
Claims (13)
- 電気回路素子の電気回路が含むパターンとしての複合膜であって、
ホスト材料とゲスト材料から形成されてなり、
ホスト材料がセルロースからなり、
ゲスト材料がポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)からなり、
前記複合膜中にホスト材料とゲスト材料の分離界面が存在することを特徴とする複合膜。 - 前記ホスト材料中に、前記ゲスト材料が連続的または断続的に配されていることを特徴とする請求項1に記載の複合膜。
- 請求項1または2に記載の複合膜からなるパターンを含み、前記パターンが電気回路を成すことを特徴とする電気回路素子。
- 請求項3に記載の電気回路素子を基板上に形成してなることを特徴とする電気回路基板。
- 請求項1または2に記載の複合膜、または請求項3に記載の電気回路素子、あるいは請求項4に記載の電気回路基板を製造するための製造方法であって、
ホスト材料としてのセルロースおよびゲスト材料としてのポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)をそれぞれミスト液滴化し、
基板を走査して移動させながら、基板上に前記ミスト液滴化されたホスト材料とゲスト材料とを交互あるいは同時に堆積させて、
ホスト材料とゲスト材料からなる複合膜パターンを形成することを特徴とする、複合膜パターンの製造方法。 - 前記ミスト液滴化されたホスト材料とゲスト材料とを交互に堆積させることと、同時に堆積させることを組み合わせて行うことを特徴とする、請求項5に記載の複合膜パターンの製造方法。
- 前記ゲスト材料のミスト液滴供給量を連続的に変化させること、またはこのミスト液滴への印加電圧を変化させることにより、
ゲスト材料のパターンの濃淡を調節することを特徴とする、請求項5または6に記載の複合膜パターンの製造方法。 - 前記ミスト液滴化したホスト材料またはゲスト材料を加熱する工程を有し、
加熱量を調節することにより、ミスト液滴に含まれる溶媒量を調節することを特徴とする、請求項5~7のいずれか1項に記載の複合膜パターンの製造方法。 - 前記ミスト液滴化したホスト材料またはゲスト材料を堆積する際に、
ミスト液滴の供給量と、印加電圧と、噴出ノズルと基板との間の距離をそれぞれ調節することにより、ミスト液滴サイズおよび堆積範囲を調節することを特徴とする、請求項5~8のいずれか1項に記載の複合膜パターンの製造方法。 - 請求項5~9のいずれかに記載の複合膜パターンの製造方法に用いるための製造装置であって、
ホスト材料としてのセルロースをミスト液滴化してなるホストミストを生成し供給するホストミスト生成供給部と、
ゲスト材料としてのポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)をゲスト液滴化してなるゲストミストを生成し供給するゲストミスト生成供給部と、
前記ホストミスト生成供給部から供給されるホストミストと、前記ゲストミスト生成供給部から供給されるゲストミストを、基板に向けて交互に又は同時に噴出可能な複合膜形成ヘッドと、
基板と対向電極を載置して移動可能な可動ステージと、を少なくとも備え、
前記複合膜形成ヘッドから、ホストミストは無帯電で基板上に搬送され、かつ、
ゲストミストはエレクトロスプレーヘッドにより帯電して基板上に搬送されることを特徴とする複合膜パターンの製造装置。 - 前記複合膜形成ヘッドが複数のエレクトロスプレーヘッドを備えており、
各エレクトロスプレーヘッドはそれぞれ、ミスト供給用スプレーノズルを1本備えていることを特徴とする請求項10に記載の複合膜パターンの製造装置。 - 前記複合膜形成ヘッドが1つのエレクトロスプレーヘッドを備えており、
該エレクトロスプレーヘッドには、複数のミスト供給用スプレーノズルが集約して配されていることを特徴とする、請求項10に記載の複合膜パターンの製造装置。 - ホスト材料およびゲスト材料をそれぞれミスト液滴化し、基板を走査して移動させながら、基板上に前記ミスト液滴化されたホスト材料とゲスト材料とを交互あるいは同時に堆積させて、ホスト材料とゲスト材料からなり、複合膜中にホスト材料とゲスト材料の分離界面が存在する複合膜パターンを形成する複合膜パターンの製造方法に用いるための製造装置であって、
ホスト材料としてのセルロースをミスト液滴化してなるホストミストを生成し供給するホストミスト生成供給部と、
ゲスト材料としてのポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)をゲスト液滴化してなるゲストミストを生成し供給するゲストミスト生成供給部と、
前記ホストミスト生成供給部から供給されるホストミストと、前記ゲストミスト生成供給部から供給されるゲストミストを、基板に向けて交互に又は同時に噴出可能な複合膜形成ヘッドと、
基板と対向電極を載置して移動可能な可動ステージと、を少なくとも備え、
前記複合膜形成ヘッドから、ホストミストは無帯電で基板上に搬送され、かつ、
ゲストミストはエレクトロスプレーヘッドにより帯電して基板上に搬送され、
前記複合膜形成ヘッドが1つのエレクトロスプレーヘッドを備えており、
該エレクトロスプレーヘッドには、複数のミスト供給用スプレーノズルが集約して配されていることを特徴とする、複合膜パターンの製造装置。
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