接続モードでは、ネットワークは典型的には、例えば、ネットワーク制御されるハンドオーバを含みうるネットワーク制御型モビリティ決定を支援するために、無線リソース管理(RRM:Radio Resource Management)測定を実行するよう、ユーザ装置(UE)を設定する。ハンドオーバは、ネットワークがUEを1つのセルから別のセルにハンドオーバさせることを決定した際に発生する。フォールバックとして、ハンドオーバが適切に機能しない場合、UEにおける障害検出及びカウンタアクションが規定されている。これは、無線リンク障害(RLF:Radio Link Failure)処理と呼ばれ、以下で説明される。
RLF手順は、典型的にはモビリティ関連手順のいずれかにおいて何らかの予期せぬことが起こった際にトリガされる。これは、無線リソース制御(RRC)と、L1、メディアアクセス制御(MAC)、無線リンク制御(RLC)等の下位レイヤプロトコルとの間の何らかの相互作用によって検出される。L1の場合、無線リンクモニタリング(RLM)と呼ばれる手順が導入されている。
LTE及びNew Radio(NR)においてRLFをトリガしうる複数の問題の中で、それらのうちの以下の2つが特に注目される:
‐無線リンク問題(タイマーT301の満了)に起因したRLF(即ち、物理レイヤによって示される問題に起因したRLF);
‐ランダムアクセス問題に起因したRLF(即ち、MACレイヤによって示されるRLF);
例えば、RLC等の他の理由によってトリガされるRLFについては、本明細書では詳細に説明しない。
LTEにおける無線リンク問題(L1)によってトリガされるRLFに関して、下位レイヤは、UEの物理レイヤによって内部的に上位レイヤの同期外れ(OOS:Out-of-Sync)及び同期中(IS:In-Sync)を提供し、UEの物理レイヤはRLFの評価のためにRRC/レイヤ3(即ち、上位レイヤ)フィルタリングを適用しうる。図1は、LTEにおける上位レイヤRLF関連手順の例を示す。RLFに関連するUEアクションn詳細は、RRC仕様(36.331)に取り入れられており、セクション5.2.2.9 Actions upon reception of SystemInformationBlockType2, 5.3.10.0 General, 5.3.10.7 Radio Link Failure Timers and Constants reconfiguration, 5.3.10.11 SCG dedicated resource configuration, 5.3.11.1 Detection of physical layer problems in RRC_CONNECTED and 5.3.11.2 Recovery of physical layer problems、に記載されている。IE RLF-TimersAndConstantsは、RRC_CONNECTEDのUEに適用可能なUE固有のタイマー及び定数を含む。RLF-TimersAndConstants情報要素及びそのフィールド記述は、6.3.2節に規定される。
間欠受信(DRX)が使用されている場合、十分なUE電力節約を可能にするために、同期外れ及び同期中評価期間は延長され、設定されたDRXサイクル長に依存する。同期外れが発生するごとに、UEは同期中評価を開始する。したがって、同期外れと同期中の評価に、同じ期間TEvaluate_Qout_DRX)が使用される。ただし、RLFタイマー(T310)が満了するまで起動すると、同期中評価期間は100msに短縮され、これはDRXがない場合と同じである。タイマーT310が、N311個の連続した同期中インジケーションに起因して停止した場合、UEは、DRXベースの期間(TEvaluate_Qout_DRX)に従って同期中評価を実行する。
LTEにおいてRLMのために使用される手順全体(即ち、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)品質を「推定」するためにセル固有リファレンス信号(CRS:Cell-specific Reference Signal)を測定すること)は、UEが、PDCCH及びCRSを送信する単一のコネクティビティエンティティであるLTEセルに接続されるという事実に依拠する。
要約すると、ネットワークがパラメータを設定する必要がないように、LTEにおけるRLMが規定されてる。例えば、UEは、無線リンク問題の検出を制御するために、下位レイヤから上位レイヤへ内部的にIS/OOSイベントを生成する。一方、RLF/セカンダリセルグループ(SCG)障害手順は、無線リソース制御(RRC)によって制御され、早すぎるRLFトリガを回避するためのフィルタとして働くカウンタN310,N311,N313,N314と、タイマーT310,T311,T313及びT314とを介してネットワークによって設定される。
RLMとRLF機能へのL1入力とに関して、UEにおけるRLM機能の目的は、RRC_CONNECTED状態におけるサービングセルのダウンリンク無線リンク品質をモニタリングすることであり、所与のLTEセルに常に関連付けられ、物理セル識別子(PCI:Physical Cell Identifier)から導出されるCRSに基づいている。これにより、RRC_CONNECTED状態の場合にUEが有効になり、サービングセルに対して同期中(IS)であるか同期外れ(OOS)であるかが判定される。
ダウンリンク無線リンク品質のUEの推定値は、RLMのために、それぞれOOS閾値及びIS閾値(Qout及びQin)と比較される。これらの閾値は、サービングセルからの仮想(hypothetical)PDCCH送信のブロック誤り率(BLER:lock Error Rate)によって表される。具体的には、Qoutは10%のBLERに相当し、Qinは2%のBLERに相当する。DRXの有無に関わらず、同じ閾値レベルが適用可能である。
CRSベースのダウンリンク品質と仮想PDCCH BLERとの間のマッピングは、UE実装次第である。しかし、その性能は、様々な環境に対して定められた適合性試験によって検証される。また、ダウンリンク品質は帯域全体にわたるCRSのリファレンス信号受信電力(RSRP:Reference Signal Received Power)に基づいて計算され、これは、PDCCHがどこにスケジューリングされるのかをUEが必ずしも知らないためである。
図2は、PDCCHがダウンリンク送信帯域幅全体のどこにでもスケジュール可能であることを示す。
DRXが設定されていない場合、最後の200ms期間にわたって推定されたダウンリンク無線リンク品質が閾値Qoutより劣化すると、OOSが発生する。同様に、DRX無しでは、最後の100ms期間にわたって推定されたダウンリンク無線リンク品質が閾値Qinよりも改善すると、ISが発生する。同期外れが検出されると、UEは同期中の評価を開始する。
RLFは、LTEにおけるランダムアクセス問題によってトリガされうる。
RACH(ランダムアクセスチャネル)は、MACレイヤの手順である。したがって、MACはRRCにRACH障害を知らせるものであり、RACH障害は、例えば、プリアンブル再送信の最大回数に達した場合、又は、より具体的には、UEが何度か電力ランピングの実行を試みた後、及び/又は競合解決の失敗を経た後に、発生する。以下では、UEがプリアンブル再送信の最大回数にどのように達しうるかについての更なる詳細を提供する
LTEでは、UEはRRC_CONNECTEDとRRC_IDLEとの両方で、多くの異なる目的でランダムアクセスを実行する。LTEは初期ネットワークアクセスのためにRACHを使用するが、LTEでは、RACHは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上で専ら送信される任意のユーザデータを搬送することができない。その代わりに、LTE RACHは、アップリンク同期をまだ獲得していないか又は失っているUEに対してアップリンク時間同期を実現するために使用される。UEに対してアップリンク同期が実現されると、eNodeBは、当該UEに対して直交アップリンク送信リソースをスケジューリングすることができる。したがって、RACHが使用される、関連性のある以下のシナリオが使用される:
‐RRC_CONNECTED状態にあるがアップリンク同期がなされていないUEが、新たなアップリンクデータ又は制御情報(例えば、イベントトリガ測定報告)を送信することを必要とする;
‐RRC_CONNECTED状態にあるがアップリンク同期がなされていないUEが、新たなダウンリンクデータを受信することを必要とし、それ故に、対応する確認応答/否定確認応答(ACK/NACK)をアップリンクで送信する必要がある;
‐RRC_CONNECTED状態にあるUEが、その現在のサービングセルからターゲットセルにハンドオーバする;
‐RRC_CONNECTED状態における測位の目的で、UE測位のためにタイミングアドバンスが必要とされる場合;
‐例えば初期アクセス又はトラッキングエリア更新のための、RRC_IDLE状態からRRC_CONNECTEDへの遷移;
‐無線リンク障害からの回復;及び
追加の1つの例外的なケースは、アップリンク同期済みのUEが、他のアップリンクリソースを有していない場合に、RACHを使用してスケジューリング要求(SR:Scheduling Request)を送信することが許可されることである。
LTEにおけるランダムアクセスは、衝突の特有のリスクを暗示する競合ベースランダムアクセス(CBRA:contention-based random access)として、又は所与の時間に所与のUEに対してネットワークによってリソースが予約される競合フリーRACH(CFRA:contention-free random access)として設定されうる。
ランダムアクセスは、MAC仕様(3GPP TS36.321 V.15.8.9)に取り入れられている。
図3は、CBRA手順の例を示す。CBRAにおいて、UEは、プリアンブルをランダムに選択し、設定変更可能な初期電力で送信する。次に、設定変更可能な時間ウィンドウで、ランダムアクセス応答(RAR:Random-Access Response)を待つ。そのRARは、一時セル無線ネットワーク一時識別子(TC-RNTI:Temporary Cell Radio Network Temporary Identifier)と、MSG3についてのULグラントとを含む。UEは、時間ウィンドウ内でRARを受信すると、MSGを送信する。セルによって割り当てられたセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI:Cell Radio Network Temporary Identifier)をUEが有している場合、UEは、それを用いてMSG3のアドレス指定を行い、それ以外の場合、RARで受信されたTC-RNTIを使用する。プリアンブル衝突が起こった可能性があるため、異なるUEは同じRARを受信した可能性がある。このため、ネットワークは、競合を解決する可能性があるMSG4を送信する。UEが割り当てられたC-RNTIをMSG4で使用した場合、それは、衝突が解決されたことを示すために、MSG4においてエコーバックされる。それ以外の場合、ネットワークは、TC-RNTIを用いてUEのアドレス指定を行い、MSG3で使用されるUEアイデンティティをMACペイロードに含める。UEアイデンティティが、UEが有するものと一致する場合、当該UEは、競合が解決されたとみなす。
衝突が検出された場合、UEは、プリアンブル再送信を実行し、再びランダムアクセスを開始する。衝突は、以下のケースにおいて検出されるとみなされる:
‐ターゲットセルによって割り当てられたC-RNTIを使用してMSG.3を送信した後(例えば、ハンドオーバ中、又はUEがRRC_CONNECTEDにあるとき)、UEがそのC-RNTIをアドレス指定していないMSG.4を検出し、競合解決タイマーが満了する;
‐RARで割り当てられたTC-RNTIを使用してMSG.3を送信した後、UEが同じTC-RNTIをアドレス指定したMSG.4を検出するが、MSG.4ペイロードのUEアイデンティティが、MSG.3で送信されたUEのアイデンティティと一致しない。
衝突は、MACでは障害ケースとみなされないことに留意されたい。それ故に、上位レイヤは、衝突が発生したことを認識しない。
プリアンブル再送信は、UEがプリアンブルを送信し、かつ、RAR時間ウィンドウ内でRARを受信しない場合にもトリガされる。その場合、UEは、プリアンブル電力ランピングを実行し、プリアンブルを再び送信する。LTEでは、ネットワークは、必要に応じてUEに対して専用のシグニチャ(signature)を割り当てることによって、当該UEのためのダウンリンクトラフィックのハンドオーバ及び再開等において、競合フリーランダムアクセスを設定することも行いうる。
これらの全ての場合において、(CFRA又はCBRAのために)RAR時間ウィンドウが満了すると、又は衝突が検出されると、UEはプリアンブル再送信を実行する。設定されたパラメータは、RACH-ConfigCommonの一部として、UEがそれを何回行うべきかを制御する。IE RACH-ConfigCommonは、汎用的なランダムアクセスパラメータを規定するために使用され、6.3.2節において規定されている。
モビリティロバストネス最適化(MRO:Mobility Robustness Optimization)が、LTEにおいて及びRLF報告のために提供される。例えば、シームレスハンドオーバは、3GPP技術の重要な特徴である。ハンドオーバの成功により、UEがデータ送信において過度の中断を引き起こすことなく、異なるセルのカバレッジエリア内を動き回ることが保証される。しかし、ネットワークが時間内にUEを「正しい」隣接セルにハンドオーバすることに失敗するシナリオが存在し、そのようなシナリオでは、UEは無線リンク障害(RLF:radio link failure)又はハンドオーバ障害(HOF:Handover Failure)を宣言する。
HOF及びRLFに応じて、UEは、例えば、UEが再び到達可能になるようにできるだけ早く戻ることを試みることが確実になるように、セルを選択して再確立手順を開始することを試みる等の、自律的なアクションを行いうる。例えばUE自体とネットワークとの間で利用可能な無線リンクのような、信頼性のある通信チャネルが無いことをUEが認識した場合にのみ、RLFはUEによって宣言されるので、RLFは不十分なユーザエクスペリエンスを引き起こすことになる。また、コネクションを再確立するには、新たに選択されたセルとのシグナリングが必要である。ランダムアクセス手順には、RRC再確立要求(RRC Reestablishment Request)、RRC再確立RRC再確立完了(RRC Reestablishment RRC Reestablishment Complete)、RRC再設定(RRC Reconfiguration)及び/又はRRC再設定完了(RRC Reconfiguration Complete)が含まれ、UEが再びネットワークとデータを交換できるようになるまで、多少の遅延を加えうる。
3GPP TS36.331 V15.3.0等の仕様によれば、無線リンク障害についての可能性のある原因は、以下のうちの1つでありうる:
1)無線リンクモニタリング関連タイマーT310の満了;
2)測定報告関連タイマーT312の満了(T310が動作している場合に測定報告を送信するにもかかわらず、このタイマの持続時間内にネットワークからハンドオーバコマンドを受信しない);
3)RLC再送信の最大回数に達したとき;及び/又は、
4)MACエンティティからランダムアクセス問題インジケーションを受信したとき。
RLFは性能及びユーザエクスペリエンスを低下させる再確立につながるので、ネットワークの関心は、RLFの理由を理解するとともに、後のRLFを回避するために、例えば測定報告のトリガ条件等のモビリティ関連パラメータを最適化しようとすることである。ネットワークにおけるMRO関連報告処理の標準化前では、RLFの時点で無線品質がどのように見えたか、RLFを宣言する実際の理由等に関連するいくつかの情報を、UEのみが知っていた。ネットワークがRLFの理由を識別するために、ネットワークは、UE及び隣接基地局の両方からの、より多くの情報を必要とする。
LTEにおけるMROソリューションの一部として、RLF報告手順が、リリース9RAN2作業におけるRRC仕様に導入された。これは、UEがRLFの瞬間に関連情報をロギングし、その後、例えば、再確立の後等に、UEが接続に成功したことをターゲットセルに報告することが標準化されたという意味で、RRC仕様に影響を及ぼした。また、これは、RLF報告を受信するeNodeBが、障害が発生したeNodeBに転送する可能性があるため、gNodeB間インタフェース及び3GPP TS36.423等のX2AP仕様に影響を与えた。
UEによって生成されたRLF報告については、その内容が後続のリリースにおいてより詳細に拡張されている。最新のLTE RRC仕様に基づく測定報告に含まれる測定値は、以下のものである:
1)最新のサービングセル(PCell)の測定量(RSRP、リファレンス信号受信品質(RSRQ:Reference Signal Received Quality))。
2)異なる無線アクセス技術(RAT)(例えば、EUTRA、UTRA、GERAN、CDMA2000)の異なる周波数における隣接セルの測定量。
3)WLAN Aps.に関連付けられた測定量(例えば、受信信号強度インジケータ(RSSI))。
4)Bluetoothビーコンに関連付けられた測定量(例えば、RSSI)。
5)利用可能であれば、位置情報(位置座標及び速度を含む)。
6)利用可能であれば、最新のサービングセルのグローバルに一意のアイデンティティ、利用可能でなければ、最後のサービングセルのPCI及びキャリア周波数。
7)PCellのトラッキングエリアコード。
8)「ハンドオーバコマンド」メッセージを最後に受信してからの経過時間。
9)以前のサービングセルで使用されたC-RNTI。
10)1のQCI値を有するDRBがUEに設定された否か。
RLF関連パラメータの検出及びロギングは、LTE RRC仕様である3GPP 36.331の5.3.11.3節に取り込まれている。
RLFが宣言された後、RLF報告がロギングされる。UEがセルを選択し、再確立に成功すると、UEは、UEが利用可能なRLF報告を有しているというインジケーションをRRC再確立完了(RRC Reestablishment Complete)メッセージに含めることで、ターゲットセルにその利用可能性を認識させる。その後、フラグ「rlf-ReportReq-r9」をを有するUEInformationRequestメッセージを受信すると、UEは、(上記のように、UE変数VarRLF-Reportに格納された)RLF報告をUEInformationResponseメッセージに含めて、ネットワークに送信するものとする。
UEInformationRequest及びUEInformationResponseメッセージは、3GPP 36.331の6.2.2節に規定されている。
RLF報告の内容(例えば、障害が発生した最後のサービングセルのグローバルに一意のアイデンティティ)に基づいて、UEが再確立するセルは、RLF報告を最新のサービングセルに転送できる。RLF報告のこの転送は、元のサービングセルがハンドオーバ関連パラメータ(例えば、測定報告トリガ閾値)の調整を行うのを支援するために行われる、これは、元のサービングセルが、RLFに至ったUEに関連付けられたパラメータを設定したしたものであったためである。
その目的のために、2つの異なるタイプのノード間メッセージがLTEにおいて標準化されており、3GPP TR36.423に規定されているように、無線リンク障害インジケーション及びハンドオーバ報告がある。
無線リンク障害インジケーション手順は、RRC再確立試行又は受信したRLF報告に関する情報をeNB間で転送するために使用される。このメッセージは、UEが再確立を実行するeNB2から、UEの以前のサービングセルであったeNB1へ送信される。無線リンク障害インジケーションは、eNB1において接続障害を受けたUEからのRRC再確立試行又はRLF報告の受信を知らせる。 RLFインジケーションメッセージの内容は、以下の表1に示されている:
UEからのRLF報告と、どのセルにおいてUEがそれ自体を再確立したかについての知識とに基づいて、元のソースセルは、RLFがカバレッジホールに起因して生じたか又はハンドオーバ関連パラメータ構成に起因して生じたかを推定しうる。RLFがハンドオーバ関連パラメータ設定に起因するものとみなされた場合、元のサービングセルは、ハンドオーバ関連障害を、早すぎる、遅すぎる、又は誤ったセルクラスへのハンドオーバとして更に分類しうる。これらのハンドオーバ障害クラスについて以下で簡単に説明する:
1)「遅すぎるハンドオーバ」ケースに起因してハンドオーバ障害が生じたかどうか
a.元のサービングセルは、当該元のサービングセルが、特定のターゲットセルへのハンドオーバに関連するUEへハンドオーバコマンドを送信することに失敗し、当該UEが、このターゲットセルポストRLFにおいてそれ自体を再確立する場合に、ハンドオーバ障害を「遅すぎるハンドオーバ」に分類しうる。これは、UEが測定報告をトリガしなかったケース(閾値が適切に設定されなかったため)、及び/又は、UEが測定報告を貧弱な無線状態で送信し、ネットワークがそれを復号できず、それに基づいてハンドオーバをトリガできなかったケースを含むことにも留意されたい。図4A及び図4Bは、ハンドオーバについての2つの可能性のあるケースを示す。
b.元のサービングセルからの例示的な修正アクションは、IEがハンドオーバ決定を行うことにつながるイベントトリガ測定報告を送信するタイミングを制御する、ターゲットセルに向かうCIO(セル個別オフセット(cell individual offset))を減少させることによって、このターゲットセルに向かうハンドオーバ手順を少し早く開始することでありうる。
2)「早すぎるハンドオーバ」ケースに起因してハンドオーバ障害が生じたかどうか
a.元のサービングセルは、当該元のサービングセルが、ハンドオーバに関連するUEにハンドオーバコマンドを送信することに成功したが、当該UEが、このターゲットセルに向けてランダムアクセスを実行することに失敗した(即ち、UEが、HOコマンドを受信し、タイマーT304を始動したが、UEがランダムアクセスに成功することができる前にタイマーが満了する)場合、ハンドオーバ障害を「早すぎるハンドオーバ」に分類しうる。元のサービングセルからの例示的な修正アクションは、IEがハンドオーバ決定を行うことにつながるイベントトリガ測定報告を送信するタイミングを制御する、ターゲットセルに向かうCIO(セル個別オフセット(cell individual offset))を増加させることによって、このターゲットセルに向かうハンドオーバ手順を少し遅く開始することでありうる。これは更に、RACHパラメータ(例えば、プリアンブル再送信の最大回数、RAR時間ウィンドウ、競合解決タイマー等)及びタイマーT304の設定を考慮する必要がある。
3)「誤ったセルへのハンドオーバ」ケースに起因してハンドオーバ障害が生じたかどうか
a.元のサービングセルは、当該元のサービングセルが、このUEのための特定のターゲットセルに向けてハンドオーバを実行しようとするが、当該UEが、RLFを宣言し、それ自体を第3のセル内で再確立する場合、ハンドオーバ障害を「誤ったセルへのハンドオーバ」に分類しうる。
b.元のサービングセルからの修正アクションは、ターゲットセルに向かうCIO(セル個別オフセット)を減少させることによって、又は、UEが再確立セルに向かうCIOを増加させることによって少し早く再確立したセルに向かうハンドオーバを開始することによって、ターゲットセルに向かうハンドオーバにつながる測定報告手順を少し遅く開始することでありうる。
サービングセルがハンドオーバを「遅すぎる」ハンドオーバとして分類するのを支援するためには、再確立セルから元のソースセルへの(RLFインジケーションメッセージを介した)RLF報告で十分である。ハンドオーバを「早すぎる」又は「誤ったセルへのハンドオーバ」として分類するために、サービングセルは、(再確立が起こったセルから、又はUEコンテキスト解放(UE Context Release)メッセージがソースセルに送信される間にUEがハンドオーバしたが失敗した、誤ったセルから)「ハンドオーバ報告」メッセージを受信することから更に利益を受けうる。表2は、可能性のあるハンドオーバ報告パラメータを開示している:
説明したように、RLF処理は、LTE及びNRにおいて同様である。しかし、NRにおける無線リンク問題によってトリガされるRLFは、LTEと比較して、即ち、OOS及びISインジケーションがL1によって生成される方法において、かなりの差異を有する。NRにおけるセル概念及びビームフォーミングに起因した変化について最初に説明し、次に、NRにおけるRLM及びLTEと比較したその差異について説明する。
NRにおけるセル及びビームベースのモビリティ概念
LTEでは、各セルが、物理セル識別子を符号化するプライマリ及びセカンダリ同期信号(PSS/SSS)をブロードキャストする。これが、UEがLTEにおいてセルを識別する方法である。NRでは、同等の信号も存在する。更に、NRは、ビームフォーミングが大量に使用される、より高い周波数(例えば、6GHz以上)で展開されるように設計されるので、これらは、場合によっては、同じセルに対して(場合によっては、時間領域の方法で、ビームスイーピングにおいて)ビームフォーミングされるべきである。異なるビームで送信される場合、同じセルに対するこれらのPSS/SSSのそれぞれは、いわゆる同期信号及びPBCHブロック(SSB:Synchronization Signal and PBCH Block)において、それに加えて、マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)も各ビームに含まれるように、それ自体の識別情報を有する。
このため、NR内のセルは、基本的には1つのダウンリンクビーム(6GHz未満のような、より低い周波数のための典型的な実装)又は複数のダウンリンクビーム(6GHz未満のような、より低い周波数のための典型的な実装)で送信されうるこれらのSSBのセットによって定められると言うことができる。同じセルについて、これらのSSBは、同じ物理セル識別子(PCI)を搬送する。スタンドアロン動作のために(即ち、NRセルにキャンプオンするUEをサポートするために)、それらは更に、システム情報ブロックタイプ1(SIB1:System Information Block Type 1)において、RACH設定を搬送し、RACH設定は、所与の時点でUEをカバーする、検出されたSSBと、使用されるPRACH設定(例えば、時間、周波数、プリアンブル等)との間のマッピングを含む。そのために、これらのビームの各々は、SSBインデックスによって区別されうるそれ自体のSSBを送信しうる。図5は、SSBの送信例を示す。
これらのSSBは、多くの異なる目的のために使用されうる。当該目的には、接続及びアイドルモードモビリティを支援するためのRRM測定、ランダムアクセス時のビーム選択、及び、最後に重要であるが、本開示の主要トピックの1つである、ビーム故障検出及び無線リンクモニタリングが含まれる。SSBに加えて、上記で列挙されたこれらの目的のほとんどのために、ネットワークは更に、各UEへの個別シグナリングを介してCSI-RSリソースを設定してもよく、各リソースは更に、複数のビームでビームフォーミングされ、送信されてもよい。
無線リンクモニタリング(RLM:Radio Link Monitoring)及びNRのRLF機能へのL1入力
NRでは、RLMもLTEと同様の目的で定義されている。具体的には、RLMが、RRC_CONNECTED状態におけるサービングセルのダウンリンク無線リンク品質をモニタリングするために定義されている。特に、RLMは、ネットワークが情報をスケジュールするためにUEにコンタクトできるように、制御チャネルの品質をモニタリングするために使用される。しかし、LTEとは異なり、RSタイプ/ビーム/RLMリソース設定、及びIS/OOS生成のためのBLER閾値に関して、NRにおけるRLMのためにあるレベルの設定可能性が導入されている。
明示的RLMリソース設定
上記では、NRにおいて、モビリティ支援、RLM、ビーム故障検出等のためのRRM測定のために、2つの異なるリファレンス信号(RS)タイプ(SSB及びCSI‐RS)が定義されることが開示された。2つのRSタイプを定義する異なる理由が存在する。1つの理由は、幅の広いビームでSSBを送信する一方で、幅の狭いビームでCSI‐RSを送信する可能性である。他の理由は、SSBビームフォーマが変更された場合に変更されたであろう、セルのアイドルモードカバレッジに影響を及ぼすことなく、CSI-RSのビームフォーマを動的に変更する能力である。
NRでは、RLMに使用されるRSタイプも設定変更可能である。CSI-RSベースのRLM及びSSブロックベースのRLMの両方がサポートされる。RLMのためのRSタイプは、RRCシグナリングを介して設定されるべきである。NRは非常に高い周波数(6GHz以上であるが、最大で100GHzまで)で動作できるので、RLMに使用されるこれらのRSタイプはビームフォーミングが可能である。言い換えると、配置又は動作周波数に応じて、UEは、どのRSタイプがRLMのために選択されるかにかかわらず、ビームフォーミングされたリファレンス信号をモニタリングするように構成されうる。このため、LTEとは異なり、RLMのためのRSは、複数のビームで送信可能である。
複数のビームが存在しうるので、UEは、RLMをモニタリングする対象と、上位レイヤに示されるIS/OOSイベントを生成する(それにより、上位レイヤはRLFのトリガを制御できる)方法とを知る必要がある。SSBの場合、各ビームは、(PBCH及び/又はPBCH/DRMSスクランブリングにおける時間インデックスから導出される)SSBインデックスによって識別されることができ、一方、CSI-RSの場合、リソースインデックスも定義される(CSI-RS設定でシグナリングされる)。
NRでは、ネットワークは、RRCシグナリングにより、以下のように、SSブロック又はCSI-RSに関連する、モニタリング対象のX RLMリソースを設定しうる:
‐1つのRLM-RSリソースは、1つのSS/PBCHブロック又は1つのCSI-RSリソース/ポートのいずれかでありうる;
‐RLM-RSリソースは、UE専用に設定される;
‐UEが、1つ以上のRLM-RSリソース上でRLMを実行するように設定されている場合、
o 設定されたすべてのX RLM-RSリソースのうちの少なくとも1つのRLM-RSリソースに基づく仮想PDCCH BLERに対応する推定リンク品質が、Q_in閾値を超える場合に、周期的ISが示される;
o 全ての設定されたX RLM-RSリソースに基づく仮想PDCCH BLERに対応する推定リンク品質が、Q_out閾値を下回る場合に、周期的OOSが示される;
・これは、OOS/ISイベントを生成するために、最良のビームの品質のみが全てのサンプルにおいて実際に重要である方向を示す。言い換えれば、最良のビームが閾値未満である(即ち、他の全てのビームもそうである)場合、OOSイベントが生成される。ISイベントについても、最良のものが上回る限り同じである(他の全ては問題ではない)。
1つの初見は、帯域幅部分(BWP:bandwidth part)の変更が、特にPDCCH設定も変更する場合に、UEがモニタリングするRLMリソースの変更につながる可能性があることである。更に、ターゲットアクティブBWPは、以前のアクティブBWPにおいてUEがモニタリングしていたRSタイプ/リソースを含まなくてもよいので、UEがモニタリングするRSタイプを変更する必要がありうる。各BWPは、それ独自のRLM-RSのセットと関連付けられる。
個別シグナリングを用いてUEに提供されるRLM設定は、RRC仕様において規定される。
送信設定インジケータ(TCI:Transmission Configuration Indicator)状態によるRLMリソース設定
NRは、TCI状態の概念を使用する、RLMを実行する更に別の方法を有する。上記のRLM設定におけるフィールドfailureDetectionResourcesToAddModList は、RLMを実行するためのリファレンス信号のリストとして記載されているが、RLF検出のためにこのリストにRSが提供されていない場合、UEは、3GPP TS38.213、第5項に記載されているように、PDCCHのアクティブ化されたTCI状態に基づいてCell-RLMを実行する。ネットワークは、UEがCell-RLMを実行するための適切なリファレンス信号のセットを有することを保証する。
上述のように、TCI状態という用語は、送信設定インジケータ(Transmission Configuration Indicator)状態を表す。それは、ビーム選択にダイナミクスを導入するために使用される。UEはN個のTCI状態を有するRRCシグナリングを通じて設定されうる。ここで、Nは最大で64であり、UE能力に依存する。各状態は、例えば、各々がQCLタイプと組み合わされた1つ又は2つのソースDL RSのような準コロケーション(QCL:Quasi-Co-Location)情報を含む。TCI状態はRSのうちの1つについてのQCLタイプD情報を含むので、N個のTCI状態は、ネットワークから送信されるN個の可能性のあるビームのリストとして解釈されうる。TCI状態にある他のソースDS RSは、時間/周波数QCL目的のために使用されてもよい。利用可能なTCI状態の第1のリストはPDSCH用に設定され、TCI状態の第2のリストは、PDCCH用に設定され、PDSCH用に設定されたTCI状態のサブセットへのポインタ(TCI状態IDとして知られる)を含む。また、ネットワークは、PDCCHのために1つのTCI状態をアクティブ化し(即ち、PDCCHのためにTCIを提供し)、PDSCHのために最大8個のアクティブTCI状態をアクティブ化する。設定された各TCI状態は、ソースリファレンス信号(CSI-RS又はSS/PBCH)とターゲットリファレンス信号(例えば、PDSCH/PDCCH DMRSポート)との間のQCL関連付けのためのパラメータを含む。TCI状態は、CSI-RSの受信のためのQCL情報を搬送するためにも使用される。
NRにおける別の重要な概念は、PDCCH設定のパラメータのいくつかが提供されるCORESET(制御リソースセット(Control resource set))である。CORESETは、PDCCH割り当ての周波数領域割り当てと同様に、長さ(1、2、又は3OFDMシンボル)を定める。CORESETで送信されたPDCCH候補を受信するために使用されるTCI状態を定めるのは、CORESET設定である。各CORESETは、異なるPDCCH候補のために異なる送信ビームを使用する可能性を実現にする、設定/アクティブ化された異なるTCI状態を有しうる。
合計で3つのCORESETをUEに設定することが可能である。
IE ControlResourceSetは、ダウンリンク制御情報を検索する時間/周波数制御リソースセット(CORESET)を設定するために使用される(TS38.213[13]、 FFS_Section項を参照)。CORESETごとにTCI状態のリストを設定でき、各状態は以下のように定義される:
-TCI-State
IE TCI-Stateは、1つ又は2つのDLリファレンス信号を、対応する準コロケーション(QCL)タイプに関連付ける。
IS/OOS及びBLER閾値設定
UEはどのリソースをモニタリングするかを知る必要があるが、内部的に上位レイヤに報告すべきIS/OOSイベントをどのようにして生成するのかも知る必要がある。LTEではOOSイベントの生成のためにSINRが10%のBLERにマッピングされ、ISイベントの生成のためにSINRが2%のBLERにマッピングされるが、設定変更可能な値がNRにおいて定義されてもよい。現在、LTEでは、10%及び2%のようなBLERが、OOS及びISイベントに対して設定されることができ、X%及びY%の別のペアが、URLLCタイプのアプリケーション関連要件が実施され、RAN4がこれらの要件の実現可能性を評価すると、標準化される。このため、LTEとは異なり、IS/OOS生成のためのBLER閾値が設定変更可能になる。
BW(帯域幅)部分及びマルチSSB
RAN1は、帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)の概念を導入し、これは、実際のキャリア帯域幅よりも小さくなりうる動作帯域幅をUEに設定することを意図する。これは、キャリア帯域幅全体で動作することができないLTE(カテゴリM1)における「帯域幅が低減された」UEの処理と類似している。説明は主に、数100MHzにわたるキャリアと、例えば、100MHzのキャリア「のみ」をサポートするUEとに関するものであることに留意されたい。言い換えると、この概念は、カテゴリM1よりも100倍広い動作帯域幅をサポートするUEに対処する。LTEと同様に、カテゴリM1では、設定されたBWPがキャリアのSSB(PSS/SSS/MIB)と一致しないことがあり、そのような場合に、UEがどのようにセル同期を獲得し、測定を実行し、SIBを獲得するかを説明しなければならない。BWP機能のこのコア部分に加えて、RAN1は更に、同じキャリア又は同じBWPにおいて追加のSSBを有する他のフレーバ(flavors)と、いくつかのオーバーラップする可能性のあるBWPであって、ネットワークがDCI等のL1制御信号を用いて切り替えうるBWPを、UEに設定する可能性を議論した。図6は、単一のワイドコンポーネントキャリア(CC)のBWを示す。具体的には、UE1は、部分#1のみを含む最大BWに関連付けられている。対照的に、UE2は、部分#1及び部分#2を含む最大BWに関連付けられている。
ダウンリンク及びアップリンク帯域幅部分は、UEがPDSCH及びPUSCH等のデータチャネルと、PDCCH及びPUCCH等の、対応する制御チャネルとを送受信する必要がある周波数範囲を決定する。開始点として、BWPは、設定されたキャリア帯域幅よりも広がることはできない。
キャリア帯域幅のみを使用するのとは対照的に、BWP概念の重要な態様は、キャリア帯域幅全体を扱うことができないUEをサポートすることである。フルキャリア帯域幅をサポートするUEは、キャリア全体を利用することもできる。個別シグナリングを使用して、NWは、UE能力に従ってDL BWP及びUL BWPを設定しうる。
BWPは、コネクション確立後(即ち、NWがUE能力を知っているとき)の最初のRRCReconfigurationにおける個別シグナリングによって設定されうる。しかし、既にその時点より前に、UEは、ページングメッセージを受信するために、並びにMsg2、Msg4及び上述のRRCReconfigurationを受信するために、SIB1を取得するべくPDCCH及びPDSCHを読み取らなければならない。このため、UEは、「初期BWP」を設定されなければならない。
ネットワークは、それでも、いくつかのUEサポートよりも広い初期BWPを設定することを決定しうる。これは、NWが、より広い帯域幅を使用してSIB取得時間又はコネクション確立時間を最適化したい場合に該当する。しかし、レガシーネットワークが、より低複雑度のUEをまだサポートしていない場合にも、この状況が生じることがある。UEはMIBにおいて設定された初期BWPに基づいてこれを発見し、SIB1を取得することができないのでセルが規制されていると見なすべきである。
コネクションが正常に確立されると、ネットワークは、UEの能力に従ってBWPを設定する必要がある。BWP設定はサービングセルに固有であり、即ち、ネットワークは、各サービングセルに対してDL BWPを少なくとも設定しなければならない。また、UL BWPは、PCell及び設定されたULを有するSCellのために設定される。
LTEでは、各セルは、その中心周波数(FDDの場合、UL+DL)、キャリア帯域幅、及びPSS/SSSで搬送される物理セルIDによって特徴付けられた。PSS/SSSは、以前はキャリアの中心周波数にあった。NRでは、SSB周波数は、(RRM測定のコンテキストで既に説明したように)値又は1つの値とオフセットとの両方をシグナリングすることを必要とする中心周波数である必要はない。初期アクセス時に、UEは、(1つの)SSBを発見し、同期を取得し、MIBを取得し、その後、SIB1の読み取りを試みなければならない。この時点でUEは、セル、即ち、ある周波数上のSSBを選択している。
UEがRRCコネクションを確立する際、NWは、個別のBWPを設定しうる。そのBWPは、SSBの周波数とオーバーラップしうる。その場合、UEは、同期を再獲得し、かつ、SSベースの測定を実行するために、時間SSBを(再)獲得することができる。
しかし、セル(キャリア)の動作帯域幅が広く、多くのUEがキャリア帯域幅よりも著しく狭い動作帯域幅を有する場合、ネットワークは、負荷をバランスさせ、かつ、システム容量を最大化するために、SSB周波数と一致しないBWPにUEを割り当てる。LTEカテゴリM1と同様に、これは、これらのUEがそれらのサービングセルのSSBと再同期を行うとともに隣接セルを検出及び測定するために、(周波数間、キャリア内の)測定ギャップを必要とすることを意味する。同時に、RLM関連測定が、RRM関連測定よりも頻繁にUEによって実行される。したがって、ネットワークは、所与のUEのためにアクティブBWPにおいてRLM-RSを提供することが期待される。このため、RLM測定の実行に関連する測定ギャップは存在しない。
NRにおけるランダムアクセス問題(MAC)によってトリガされるRLF-ビーム障害回復(BFR:Beam failure recovery)
LTEでは、ランダムアクセスが、異なる手順によって使用される。NRでは、ビーム障害回復(BFR)と呼ばれる手順が定義されており、知らせるためにランダムアクセスに依存する。このため、BFR手順における障害は、RLFがトリガされるように上位レイヤに知らされるランダムアクセス障害につながる。BFR手順を以下で説明する。
NRでは、BFRは、ビーム選択及びランダムアクセス手順に依存する。この手順は、ビーム障害検出(BFD:Beam Failure Detection)と呼ばれるモニタリング手順によって支援され、BFDが発生すると、BFRをトリガする。例示すると、RLFは、接続モード(connected mode)においてUEがセルカバレッジ外にある場合にトリガされるRRC手順であり、これは、L3モビリティが失敗した可能性があるためであり、場合によっては別のセルにおいて、ネットワークとの接続性を再獲得するために自律的なアクションを実行しなければならない。一方、BFRは、UEがビームカバレッジ外にある(又は、少なくとも、所定のビームセット(例えば、そのUEのためのPDCCH送信のために使用されるビームとカバレッジがオーバラップするビーム)のカバレッジ外にある)ときにトリガされるL1/MAC手順であり、これは、ビーム管理手順が失敗した可能性があるためであり、UEは同じセル(即ち、同じセルによってカバーされる、設定された候補ビームにおいても)との接続性を再獲得するために自律的なアクションを実行しなければならない。
UEはモニタリングされるべきBFDリソース(即ち、セルカバレッジ内のビームのサブセット)と、セルカバレッジ内のビームの別のセットであるBFRリソースとを設定される。これらのBFD及びBFRリソースは、RLMと同様に、SSB又はCSI-RSのいずれかに関連付けられうる。UEは、BFDリソースを継続的にモニタリングして、それがこれらのビームのカバレッジ内にあるかどうかをチェックする。UEが(あるQout閾値で定義されるような)カバレッジの下にない場合、当該UEは、BFR関連ULリソースを使用してビーム回復を実行する。このようにして、UE及びネットワークは、それらが互いに到達することができる少なくとも1つを使用して、ビームのセットを維持する。UEがBFRリソースのいずれかを使用してネットワークに到達できない場合、UEはRLFを宣言する。
RLMとBFDとの間には関係がある。UEは、リソースのセットでRLMのみを実行するように設定されうる。その場合、UEはこれらのリソースをモニタリングして、上位レイヤへのOOSインジケーションを生成し、その結果、RLFがある条件下でトリガされうる。UEは、BFDのみ、又はBFD+RLMの両方を実行するように設定されうる。その場合、設定される各リソースは、RLM、BFD、又はBFD/RLMの両方のいずれかに関連付けられるように示される。
IE RadioLinkMonitoringConfigは、ビーム及び/又はセル無線リンク障害を検出するための無線リンクモニタリングを設定するために使用される。3GPP TS38.321、第5.1.1項も参照されたい。
RadioLinkMonitoringConfig情報要素は、3GPP TS38.331、第6.3.2節で規定されている。
ビーム障害検出のためにRSが提供されない場合、UEは、PDCCHのためのアクティブ化されたTCI状態に基づいてビームモニタリングを実行する。言い換えると、ビーム障害検出のためのRSが明示的に設定されていない場合、UEは、アクティブ化されたTCI状態のRSと同一であるPDCCH DMRSの受信のためにUEがQCLリファレンスとして使用するRSをデフォルトで使用する。RLMのためのRSが明示的に設定されていない場合、UEは、アクティブ化されたTCI状態のRSと同一であるPDCCH DMRSの受信のためにUEがQCLリファレンスとして使用するRSをデフォルトで使用する。
ビーム回復及び無線リンクモニタリング(RLM)は、ビーム管理に関連する。無線リンクモニタリングは、LTEからの周知の手順であり、当該手順において、UEは、NWがUEに到達できないかどうかを判定するために、そのサービングセルの品質をモニタリングしている。LTEでは、UEが、CRS上で測定を実行し、これらの測定を使用して、PDCCHが送信された場合にPDCCHのBLERが何であるかを推定する。実際には、UEは、チャネル品質(例えば信号対干渉及び雑音比(SINR))を推定する。次に、UEは、このSINRレベルで受信されたPDCCHのBLERが10%を超える場合、内部同期外れ(OOS:out-of-sync)イベントをトリガする。UEがある数の連続するOOSインジケーションを検出すると、UEはT310タイマーを始動し、T310が満了すると、UEは無線リンク障害(RLF)を宣言する。無線リンク障害は重大な障害ケースであり、その場合、UEは本質的に、そのサービングセルからのカバレッジを有さない。これが起こりうる1つの状況は、ネットワークが新たなセルへのハンドオーバを実行することに失敗した場合である。RLFを宣言した後、UEは、新たなセルとのコネクションを確立しうる。場合によっては、UEは単にカバレッジ外に移動しており、この場合、UEは新たなセルへのコネクションを確立することができない。
NRでは、RLMはLTE RLMと同様である。唯一の違いは、CRSが存在しないので、UEはRLMを実行するために別のRSを使用することである。NRでは、UEがRLMを実行するために、SS/PBCHブロックのセット及び/又は周期的CSI-RSのセットのいずれかを使用するように構成されうる。UE内のL1は、全ての設定されたRSの品質が特定の閾値を下回る場合には、OOSインジケーションを生成し、それ以外の場合には、ISインジケーションが生成される。ビーム回復手順は、UE及びgNBのビームが不整合になり、かつ、通常のビーム管理手順が無効になった状況に対処するように設計された。ビーム回復中、UEは、競合ベース又は無競合ランダムアクセスのいずれかを実行することによって、ビームの再アライメントを開始する。これが起こりうる1つの状況は、ビーム管理アルゴリズムがアクティブTCI状態を更新することに失敗したときであり、UEのRxビームが不整合となることにつながる。
ビームの不整合を発見するために、UEは、SS/PBCHブロック又はCSI-RSのいずれかの周期的リファレンス信号のセットをモニタリングする。モニタリング手順は、RLMと同様であるが、異なるセットのリファレンス信号が使用されてもよい。また、ビームモニタリングのために、同期中(in-sync)インジケーションの生成はなく、同期外れインジケーションのみが生成される。UEのMACレイヤは、同期外れインジケーションの欠如を、同期中インジケーションと解釈する。全てのモニタリングされているRSが特定の閾値を下回ると、UEは、同期外れインジケーションを生成する。
RLM及びビームモニタリングは、いくつかの類似点を有し、両方の手順は、チャネル品質が特定の閾値を下回るタイミングを検出しようとする。チャネル品質が閾値を下回ると、UEは、NWによって到達不可能であると判定し、アクションを行う。主な違いは、行われるアクションであり、ビーム回復のために、UEはサービングセルにおいてランダムアクセス手順を迅速に開始する。RLMの場合、UEは、T310タイマーを始動し、タイマーが満了すると、UEは、無線リンク障害を宣言し、セル再選択を行い、RRC再確立を行う。NWは、RLM及び/又はビーム回復を独立して実行するようにUEを設定し、現時点では手順間には関係がない。具体的には、UEがビーム回復の実行を試みたが、サービングセル内で任意の適切なRSを見つけることに失敗した場合、UEは、RLFを宣言しない。T310が満了するとRLFがトリガされる。
UEがRLMをモニタリングするように設定されうるRSの数(X)は、周波数帯域に依存する:
‐3GHz未満のキャリア周波数の場合、X=2;
‐3GHzと6GHzとの間のキャリア周波数の場合、X=4;
‐6GHzを超えるキャリア周波数の場合、X=8である。
ビームモニタリングのために、UEは、1つ又は2つのRSを設定されうる。基礎となるアイデアは、各RSが1つのCORESETと関連付けられるということである。
ビーム障害検出のためのRSが明示的に設定されていない場合、UEは、アクティブ化されたTCI状態のRSと同一であるPDCCH DMRSの受信のためにUEがQCLリファレンスとして使用するRSをデフォルトで使用する。RLMのためのRSが明示的に設定されていない場合、UEは、アクティブ化されたTCI状態のRSと同一であるPDCCH DMRSの受信のためにUEがQCLリファレンスとして使用するRSをデフォルトで使用する。
UEがどのように2つのRSを1つのTCI状態に結合するかは依然として不明であるが、UEの実装に依存する可能性が高い。
RLM及びビームモニタリングの両方のために、UEは、仮想PDCCHの品質を推定するために、UE特有に設定された周期的RSリソースをモニタリングする。RLM及びビームモニタリングの両方について、2つのオプションがある:
‐RSは、UEが移動するときにUEにおいて再設定されず、NWは、RSのTxビームを透過的に更新する。これは、CSI-RSを必要とし、そのDLビームは動的に更新されうる。
‐UEは、1つ以上のCORESETのアクティブTCI状態からRSを導出し、UEが移動するにつれて、1つ以上のCORESETのために異なるTCI状態がアクティブ化され、これは、RLM及びビームモニタリングのために使用されるRSの黙示的更新につながる。
前述のように、BFRは、基本的にはある条件が満たされるとトリガされる。BFRの設定は、RACH設定に非常に類似している。
BeamFailureRecoveryConfig IEは、ビーム障害検出の場合に、ビーム障害回復のためのRACHリソース及び候補ビームをUEに設定するために使用される。3GPP TS38.321、第5.1.1項も参照されたい。BeamFailureRecoveryConfig情報要素及びそのフィールド記述は、3GPP TS38.331の6.3.2節に規定されている。
現在、ある課題が存在する。1つの問題は、NRに適用される場合に、LTEにおける既存のMROソリューションにおいて提供される、最適化されるべき機能を扱うネットワークにおける可観測性(observability)の欠如である。これは、RLMの誤設定、セル品質導出及びビーム報告パラメータの誤設定、ビーム故障検出及びビーム回復の誤設定、及び、より一般的な用語では、NRにおける異なる手順でのビームベースモニタリング(即ち、ビーム測定に基づく)の影響等、NRにおいて発生しうる新しい問題に由来する。
もう1つの問題は、RLMの誤設定である。LTEとは異なり、RLMは、NRにおいて高度に設定変更可能な手順である。第1に、ネットワークは、2つの異なるRLMメカニズム(即ち、モニタリング対象のRS(即ち、モニタリング対象のダウンリンクビーム、並びに、SSB及び/又はCSI-RSのようなRSリソース信号)の明示的な構成)の明示的設定、又はUEの1つ以上のCORESET設定に従ってTCI状態及びQCL RSに基づく黙示的設定)のうちのいずれかを選択する可能性があり、これらは、次に、それら自体の設定を有する。無線リンク問題が検出されたときにRLFがトリガされうるように、L1から上位レイヤへのOOS及びISインジケーションの生成のためのBLER閾値等、他の異なるパラメータも、上記の方法に関係なく設定可能である。
別の問題は、RLFがいくつかのシナリオに適していない方法の使用等、誤設定されたRLM機能に関連する問題に起因してトリガされるときの、可観測性の欠如である(例えば、ネットワークはTCI状態ベースの方法を使用するが、RSの明示的設定を使用した可能性があり、ネットワークはUE電力を節約するためにあまりにも少ないRLMリソースを設定した、及び/又はネットワークはあまりにも多くのRLMリソースを不必要に設定し、PDCCHカバレッジに整合しない等)。
RLFは、失敗したモビリティ決定に対抗することを目的とするので、RLMはL1が適切にモビリティを実行しない場合にサービングセルにおける問題を検出する。しかし、RLM誤設定では逆のことが起こりうる:UEが非常に良好なセルカバレッジを有しうる(例えば、セル品質がSSBの全セルセットから導出され、最良のビーム/SSBが非常に良好であるため)ものの、適切なリソースがRLMのために設定されない場合(例えば、ビーム管理が期待通りに動作していないため)、UEは測定報告をトリガしえない(及び、サービングセルが実際に良好であるため、ネットワークはハンドオーバをトリガしえない)が、UEはRLFをトリガしうる。言い換えると、RLMが適切に設定されていない場合、UEがまだセルカバレッジの下にある場合であってもRLFが存在しうる。
これは、良好なセルからのRLF又は一種の早すぎるRLF等、新しいMROタイプの問題と呼ぶことができる。図7は、そのようなシナリオの例を示す。
現在、MRO問題の場合、ネットワークは、RLF報告によって支援されてもよく、RLF報告では、障害が発生した瞬間にUEが情報をロギングし、RRM目的のために実行される測定を含みうる原因値(即ち、障害を引き起こしたもの)をロギングする。
ロギングされる1つの情報は、サービングセル(及び隣接セル)で実行されるRRM測定である。これにより、そのレポートを受信するソースは、隣接セルと比較したサービングセル品質を理解することができ、特定の条件下で測定報告がトリガされるように、後にその設定をどのように調整することができるかを理解することができる。しかし、NRにおける新しいRLM方式では、障害が発生したときの最新のRRM測定値(例えば、サービングセル品質)を通知するだけで、誤設定されたRLMパラメータ(例えば、RLMリソース)によって引き起こされうる障害が全く明らかにされない。
更に別の問題は、セル品質導出(CQD:Cell Quality Derivation)及びビーム報告パラメータの誤設定である。LTEと比較したNRの1つの違いは、ハンドオーバ決定のための異なるリファレンス信号(SSB及び/又はCSI-RS)の可能性のある使用である(一方、LTEではセル品質導出のためにセル固有のリファレンス信号のみが使用される)。また、UEがNRにおいてセル品質を計算する方法(セル品質導出手順)は、かなり設定変更可能である。
NRでは、CQDのためのこれらのリファレンス信号が異なるビームで送信され、複数のビームがこれらのリファレンス信号の送信に使用される場合、UEは、異なる時間インスタンスでこれらのリファレンス信号を受信する。LTEにおけるような他のパラメータも存在するが、場合によってはビームごとに設定変更可能である(例えば、フィルタパラメータ)。RRCでは、セル品質導出が3GPP 38.331の5.3.3節に記載されている。
図8は、セルAのカバレッジが、SSBビームA1及びA2のカバレッジエリアに基づいて識別され、セルBのカバレッジエリアが、SSBビームB1、B2及びB3のカバレッジエリアに基づいて識別される例を示す。UEがこれらのセルのセル品質を計算する場合、UEは、これらのビームレベル測定値をどのようにセルレベル測定値に結合するかに関する追加の設定を考慮する必要がある。これは、上述のように、NR RRC仕様の5.5.3.3節に取り込まれている。開示されるように、セル品質は、最も強いビームに基づいて、又は閾値「T」を上回る、最大「X」個の最も強いビームの平均に基づいて導出することができる。これらのオプションは、最も強いビームのみがセル品質導出のために使用される場合に生じうる、潜在的なピンポンハンドオーバ関連問題を防止するために導入された。また、平均化ベースの設定を有することは、平均化のプロセスのために、UEが準最適セル内にあることをもたしうることも議論された。結局、どちらのオプションもサポートされており、ネットワークが、セルのカバレッジエリア内の無線条件に関して、どちらのオプションが最も適しているかに応じて、これらのオプションのいずれかをUEに設定できることを示している。したがって、CQDパラメータがどのように設定されるかに応じて、測定報告は、より遅く又はより早くトリガされうる。早すぎるトリガは、早すぎるハンドオーバ又はピンポンハンドオーバにつながる可能性があり、遅すぎるトリガは、RLFにつながる可能性がある。
接続モードでのL3フィルタリングビーム測定に基づくビーム報告も、特に最良のビーム品質についての品詞報告をトリガする場合に、ピンポンハンドオーバ率を改善するために導入された可能性があることにも注意されたい。言い換えれば、ネットワークは、最良のビームセル品質に基づいて早期の測定報告を得ることにおいて利益を得るが、モビリティ決定を行う前に、隣接セルにおける個々のビーム(例えば、SSB及び/又はCSI-RS)の品質を知ることにおいても利益を得る。例えば、良好な候補は、非常に良好な最良ビームを有するものでありうるが、複数の他のビームが検出されてもよい(報告された情報のおかげで知られている)。一方、ビーム報告は、必ずしもアクティブ化されないこともある。したがって、(CQDパラメータのミスチューニングと共に)ビーム報告パラメータのミスチューニングは、UEが不必要に、より多くの取り組みを有し(ビーム報告がアクティブ化される場合)、より多くの測定報告を送信する必要があるソリューション、又はネットワークがハンドオーバ決定を行うためのビーム可観測性を欠くソリューションのいずれかにつながる可能性がある。このため、現在のMROソリューションは、既存の測定にのみ基づくものであり、これらの潜在的な問題を解決するのに適していない。ビーム報告パラメータは、(例えば、セルごとの)報告するビームの数、ビーム報告のための閾値、ビームごとの報告量等でありうる。
更に別の問題は、ビーム故障検出とビーム回復の誤設定である。LTEでは、下位レイヤから知らされるRACH障害がRLFをトリガしうる。MRO支援のためのベースラインソリューションは、RLFがRACH障害に起因してトリガされたという、RLF報告におけるインジケーションである。しかし、上述したように、NRについては、BFRと呼ばれる手順において、ビーム障害検出がトリガされる場合にランダムアクセスが使用される。それがトリガされる前に、UEは、設定されたRLM/BFDリソースのセットをモニタリングし、条件が満たされると、UEは、ランダムアクセスのフレーバから成るBFRをトリガし、ネットワークは、RACHリソースにマッピングしてプリアンブルを送信する前に、UEが選択しうるRSのセット(即ち、ビームのセット)を設定する必要がある。
BFRに起因したRACH障害は、UEがRACH試行の最大回数に達したときに起こるが、多くのことは、設定変更可能なパラメータ、競合等に依存する。RACH障害が発生したことを知るだけで、ネットワーク側での根本原因分析の可能性がかなり制限される(即ち、可観測性が制限される)。
BFD及びBRに関連する誤設定の例は、BFDのためのリソース、RLMリソースに対するその関係、又はBFRがトリガされるときの候補ビームのためのリソースでありうる。誤設定された候補ビームリソースの場合、BFD時に、UEは、設定された候補セット上でサーチを開始し、設定されたセット内で候補ビームを見つけることができず、これはRLFにつながる。しかし、UEが依然としてセルカバレッジの下にある(即ち、サービングセルのCQDが依然として非常に良好であり、測定報告/モビリティがネットワークによってトリガされない)場合は、非常に悪いことがある。
以下では、本明細書において検討される実施形態のいくつかについて添付の図面を参照してより十分に説明する。しかしながら、他の実施形態は本明細書に開示された主題の範囲内に含まれており、開示された主題は本明細書に記載の実施形態のみに限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は主題の範囲を当業者に伝えるために例として提供される。
一般に、本明細書で使用される全ての用語は、異なる意味が明確に与えられ、及び/又は、それが使用される文脈から暗示されない限り、関連する技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。エレメント、装置、コンポーネント、手段、ステップ等へのあらゆる言及は、特に明記しない限り、エレメント、装置、コンポーネント、手段、ステップ等の少なくとも1つのインスタンスを指すものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書に開示される任意の方法のステップは、ステップが別のステップの後又は前として明示的に説明されている場合、及び/又はステップが別のステップの後又は前になければならないことが黙示的でる場合を除き、開示される正確な順序で実行される必要はない。本明細書に開示される実施形態のいずれかの任意の特徴は、適切な場合には、任意の他の実施形態に適用されてもよい。同様に、任意の実施形態の任意の利点は、任意の他の実施形態に適用されることができ、その逆も同様である。本明細書の実施形態の他の目的、特徴、及び利点は、以下の説明から明らかになるのであろう。
いくつかの実施形態によれば、モビリティロバストネス最適化(MRO:Mobility Robustness Optimization)の支援のための、ユーザ装置(UE)等の無線端末によって実行される方法が開示される。いくつかの実施形態において、本方法は、
‐タイマーT310の満了に起因する、UEにおける無線リンク障害(RLF)の検出時に(又はそれに応じて)、以下の情報のうちの1つ以上をロギング/保存する:
o ビーム障害が検出された場合、ビーム障害の検出についてのインジケーション(例えば、ビーム障害検出(BFD)フラグ又はイベント)が、障害が検出された際にモニタリングされていたリソース上のビーム測定情報等の、1つ以上のBFDが発生した際の追加の状態情報を、場合によっては含む。いくつかの実施形態において、それは更に、ネットワークが報告により、例えば、障害が検出された際に他の良好ないずれのビームがUEをカバーしていたかを知ることができるように、その目的(例えば、他のビームに関するサービングセル測定)のためにモニタリングされているリソースではない他のリソース上のビーム測定情報を含みうる;
o UEがRLM又はBFDをモニタリングしているリファレンス信号(RS)(例えば、送信設定インジケータ(TCI:Transmission Configuration Indicator)状態のためのリファレンス信号(RS)、明示的に設定された同期信号ブロック(SSB:Synchronization Signal Block)、明示的に設定されたチャネル状態情報リファレンス信号(CSI-RS:Channel State Information-Reference Signa)等)上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報;
o UEがRLM又はBFDをモニタリングしているRS(例えば、TCI状態のためのRS、明示的に設定されたSSB、明示的に設定されたCSI-RS等)上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報;
o SSB及び/又はCSI-RSごとの利用可能な測定値のような、UEが無線リソース管理(RRM)をモニタリングしている(即ち、測定報告のために設定されている)リファレンス信号(RS)上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報;
o SSB及び/又はCSI-RSごとの利用可能な測定値のような、UEがRRMをモニタリングしている(即ち、測定報告のために設定されている)リファレンス信号(RS)上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報;
‐ランダムアクセスチャネル(RACH)障害の媒体アクセス制御(MAC)からのインジケーションに起因した(例えば、UEがRACH試行の最大回数に達することに起因した)RLFの検出時に(又はそれに応じて)、以下の手順のうちの少なくとも1つに関連する情報をロギング/保存する:
o ビーム障害が検出された場合、ビーム障害の検出についてのインジケーション(例えば、BFDフラグ又はイベント)が、障害が検出された際にモニタリングされていたリソース上のビーム測定情報等の、1つ以上のBFDが発生した際の追加の状態情報を、場合によっては含む。いくつかの実施形態において、それは更に、ネットワークが報告により、例えば、障害が検出された際に他の良好ないずれのビームがUEをカバーしていたかを知ることができるように、その目的(例えば、他のビームに関するサービングセル測定)のためにモニタリングされているリソースではない他のリソース上のビーム測定情報を含みうる;
o ビーム障害回復(BFR)がトリガされた場合、(例えば、BFDに起因して)ビーム障害回復がトリガされたというインジケーションが、場合によっては、BFRがトリガされた際に選択されたリソース/ビーム上のビーム測定情報等、BFRが発生した際の追加の状態情報を、RACH試行ごとに含む。いくつかの実施形態において、それは更に、BFRのための候補ビーム/リソースとして設定されたものではない他のリソース上のビーム測定情報(例えば、他のビーム上のサービングセル測定値)を含みうることで、報告によりネットワークが、例えば、障害が検出された際、及びUEが候補ビームを選択しなければならない際に、他の良好なビームのいずれがUEをカバーしていたかを知ることができる;
o UEがRLM又はBFDをモニタリングしているリファレンス信号(RS)(例えば、TCI状態のためのRS、明示的に設定されたSSB、明示的に設定されたCSI-RS等)上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報;
o UEがRLM又はBFDをモニタリングしているRS(例えば、TCI状態のためのRS、明示的に設定されたSSB、明示的に設定されたCSI-RS等)上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報;
o SSB及び/又はCSI-RSごとの利用可能な測定値のような、UEがRRMをモニタリングしている(即ち、測定報告のために設定されている)リファレンス信号(RS)上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報;
o SSB及び/又はCSI-RSごとの利用可能な測定値のような、UEがRRMをモニタリングしている(即ち、測定報告のために設定されている)リファレンス信号(RS)上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報;
o 最大試行回数に達した、最初から最後までの異なるプリアンブル再送信についての情報でさえ、以下のようになる:
・(例えば、選択されたビームのための)各試行におけるビーム測定情報;
・同じビーム上での各試行又は電力ランピングにおけるビーム選択の発生;
・所与の選択されたビームについての競合の検出;
‐RLF後の再確立時に(又はそれに応じて)、及び上述のように障害情報をロギングした後に、上述の情報のうちの少なくとも1つをネットワークに報告する;
o いくつかの実施形態では、UEは、再確立完了(Reestablishment Complete)メッセージ(又はRRC再設定完了(RRC Reconfiguration Complete)メッセージ)に、利用可能な障害情報のいずれかをUEが有するという、少なくとも1つのインジケーションを含めうる;
o いくつかの実施形態では、ネットワークにそれを送信すると(又はそれに応じて)、ネットワークは、UEが利用可能なその情報を有していることを検出し、(例えば、UEが特定の障害情報を報告すべきことを示すフラグを含むUE情報要求(UEInformationRequest)メッセージを用いて)この情報を報告するようにUEに要求する。
o いくつかの実施形態では、UEがその要求(例えば、UEInformationRequest)を受信すると(又はそれに応じて)、UEは、(例えば、上記の情報のうちの少なくとも1つを含むRLF報告を含む、UE情報応答(UEInformationResponse)メッセージで)その情報をネットワークに報告しうる。
このため、いくつかの実施形態では、(RLMに起因して)RLFが発生した際にRLF報告を収集する際、UEは、以下の測定値/情報のうちの1つ以上を収集/報告しうる:
・(RLFが検出された)サービングセル上の無線リンクモニタリング(RLM)に関連するロギング情報のロギング;
・(RLFが検出された)サービングセル上のビーム障害回復(BFR)に関連する情報のロギング;
・(RLFが検出された)サービングセル上のビームごとのRRM測定値のロギング;
・セル品質導出のためにビーム上で実行される測定のような、少なくとも1つの隣接セル上のビームごとのRRM測定値のロギング;及び
・BFRのために使用されるRACHプロセス挙動に関連する情報のロギング(例えば、選択されたビームのトレース及びビームごとの試行回数)。
図9は、いくつかの実施形態による、RLM後又はBFRの失敗若しくは成功後にUE報告するための実施形態のフローチャートを示す。ステップ50において、UEは、設定されたBFRリソースに従ってRLM/BFD-BFR手順を実行する。ステップ60において、UEは、RLM/BFD-BFR RSビームのうちの1つ以上に関連付けられた測定値/ロギングされたデータを報告する。
いくつかの他の実施形態によれば、RLF報告のためのUEにおける方法が開示され、以下を含みうる:
‐ビーム測定のような、RLMのために設定されたリソース上で実行された測定のような、(RLFが検出された)サービングセル上の無線リンクモニタリング(RLM)に関連する情報をロギングすること。いくつかの実施形態では、これらのリソースは、SSBリソース、CSI-RSリソース、TCI状態に関連付けられたCSI-RSリソース、RLMのために設定されたTCI状態に関連付けられたSSBリソース等の、ビームフォーミングされうるリファレンス信号(RS)でありうる;
o いくつかの実施形態では、ロギングされる測定値は、RSRP、RSRQ、SINR、Qout、Qin等のうちの1つ以上でありうる。
o いくつかの実施形態では、ロギングされる測定値は、リソースごとのQin及び/又はQoutインジケーションでありうる;
o いくつかの実施形態では、ロギングされる他のデータは、T310、T312等の、RLM関連タイマーを含みうる。
‐ビーム測定のような、BFDのために設定されたリソース上で実行された測定のような、(RLFが検出された)サービングセル上の無線リンクモニタリング(BFD)に関連する情報をロギングすること。いくつかの実施形態では、これらのリソースは、SSBリソース、CSI-RSリソース、TCI状態に関連付けられたCSI-RSリソース、BFDのために設定されたTCI状態に関連付けられたSSBリソース等の、ビームフォーミングされうるリファレンス信号(RS)でありうる;
o いくつかの実施形態では、ロギングされる測定値は、RSRP、RSRQ、SINR、Qout、Qin等のうちの1つ以上でありうる。
o いくつかの実施形態では、ロギングされる測定値は、リソースごとのQin及び/又はQoutインジケーション、並びに関連するカウンタの現在の状態でありうる。
‐ビーム測定のような、BFRのために設定された、ビーム障害が検出された際の選択用の候補リソース上で実行される測定のような、(RLFが検出された)サービングセル上のBFRに関連する情報をロギングすること。いくつかの実施形態では、UEがそれらを非常に良好な品質で、又はあるビーム適合閾値を上回る品質で聞いている間の、候補ビームリソースリストに列挙されていないリソース上の測定。いくつかの実施形態では、これらのリソースは、SSBリソース、CSI-RSリソース、TCI状態に関連付けられたCSI-RSリソース、TCI状態に関連付けられたSSBリソース、TRS、復調リファレンス信号(DMRS:Demodulation Reference Signal)又はBFDのために設定されたこれらの信号の任意の組み合わせのような、ビームフォーミングされうるリファレンス信号(RS)でありうる;
o いくつかの実施形態では、ロギングされる測定値は、RSRP、RSRQ、SINR、Qout、Qin等のうちの1つ以上でありうる。
o いくつかの実施形態では、ロギングされる測定値は、リソースごとのQin及び/又はQoutインジケーションでありうる;
o いくつかの実施形態では、これらの測定値は、RSRP、RSRQ、SINR、Qout、Qin等のうちの1つ以上でありうる。
‐セル品質導出のためにビームに対して実行される測定のような、(RLFが検出された)サービングセル上の、ビームごとのRRM測定値をロギングすること。いくつかの実施形態では、これらのビームは、SSBリソース、CSI-RSリソース、TRS、DMRS、又はこれらの信号の任意の組合せ等の、ビームフォーミングされうるリファレンス信号(RS)でありうる;
o いくつかの実施形態では、ロギングされる測定値は、RSRP、RSRQ、SINRのうちの1つ以上でありうる。
‐セル品質導出のためにビーム上で実行される測定のような、少なくとも1つの隣接セル上のビームごとのRRM測定値をロギングすること。いくつかの実施形態では、これらのビームは、SSBリソース、CSI-RSリソース、TRS、DMRS、又はこれらの信号の任意の組合せ等の、ビームフォーミングされうるリファレンス信号(RS)でありうる;
o いくつかの実施形態では、ロギングされる測定値は、RSRP、RSRQ、SINRのうちの1つ以上でありうる。
‐(セル選択のための)セル品質導出のために、又はランダムアクセスリソース選択の際のビーム選択のために、ビーム上で実行される測定のような、RLFの後に、UEが選択及び再確立を実行するセル上のビームごとのRRM測定値をロギングすること。これらのビームは、SSBリソース、CSI-RSリソース、TRS、DMRS、又はこれらの信号の任意の組合せ等の、ビームフォーミングされうるリファレンス信号(RS)でありうる;
o ロギングされる測定値は、少なくともRSRP、RSRQ、SINRでありうる。
‐RLM、BFD、BFR等に関連する上記の情報のいずれかを報告すること。
いくつかの実施形態では、UEは、位置、速度、ヘッディング(例えば、デジタルコンパス、ジャイロスコープと気圧計等)に加えて、ロギングするための(例えば)UE方位/高度等のセンサ測定データを報告に含めうる。
いくつかの実施形態では、UEは、例えば、速度ベースのスケーリング手順の一部として設定された、その速度状態(例えば、低速、中速、高速)を含みうる。いくつかの実施形態によれば、例えば、UE情報応答(UEInformationResponse)メッセージに含まれ、かつ、障害が発生したDUに転送されるRLF報告で、UEによって報告される支援情報が、RLMパラメータを最適化するために使用されうる。いくつかの実施形態によれば、これらのパラメータは、以下のうちの1つ以上でありうる:
beamFailureDetectionTimer:これは、TS38.321の5.17節に規定されているビーム障害検出のためのタイマーである。数値は、「ビーム障害検出のQout,LR報告期間」リファレンス信号の数値に含まれる。値pbfd1は、ビーム障害検出リファレンス信号の1 Qout,LR報告期間に対応し、値pbfd2は、ビーム障害検出リファレンス信号の2 Qout,LR報告期間に対応する、等である。
タイマーの使用法は、MAC仕様に以下のように記載されている:
MACエンティティは以下を行う:
これは、同期外れ(OOS)イベントの受信後にリンクが復旧することを示す、RLF処理の同期中(IS)インジケーションと等価であるとみなされうる。BFDにおいて、OOSインジケーションが無いことは、モニタリングされる1つ以上のビームがより良好になっており、ビーム回復がトリガされないというインジケーションである。
いくつかの実施形態によれば、タイマーが短すぎる(例えば、単一のOOSイベントが受信される)場合、UEは、単一のOOSイベントに応じてBFRをトリガしうる。これは、場合によっては、高速フェージング効果によるものでありうるとともに、ネットワークは、UEがBFRが起こるたびにBFR(即ち、ランダムアクセス)をトリガすることを実際には望まない場合があり、これは、通常のビーム管理手順を介してネットワークによって固定されうるためである。タイマー値が短すぎる結果、必要な回数のBFR試行回数よりも多くなり、RACHにおける再送信の最大回数に達することに起因してRLFにつながりうる。
いくつかの他の実施形態によれば、タイマーが長すぎる場合、例えば、BFRが非常に短いウィンドウにおいて多数のOOSイベントが生じた際にのみトリガされる場合、あちこちでリンクが回復した場合(及び、OOSイベントがまさに時には存在しない場合)、問題の誤検出がある可能性があり、これは、おそらく高速フェージング効果に起因して起こりうる。このため、IS及びOOSカウンタ閾値のためのRLFパラメータがどのように設定されるかに応じて、RLMがいずれにしてもRLFをトリガすることができるとしても、BFRは、必要なときでさえトリガされないことがある。
本明細書に記載のいくつかの実施形態によれば、BFD及びRLMのためのOOSイベントに関する情報、及びRLMのために設定されたリファレンス信号上のビーム測定値は、(例えば、1つ以上のUEから収集された統計に基づいて)多すぎるBFRが発生しているときにタイマー値をネットワークが増加させることを支援しうる。これは、BFRがトリガされ、かつ、最大回数の再送信に達することに起因してRACH障害が発生したという情報を含む、報告された支援情報(例えば、RLF報告)のおかげで知られうる。
beamFailureInstanceMaxCountフィールドは、UEがビーム障害回復をトリガするビーム障害イベントの数を決定する(TS38.321の第5.17節を参照)。値n1は、1つのビーム障害インスタンスに対応し、n2は、2つのビーム障害インスタンスに対応する。これは基本的に、BFRをトリガする時間ウィンドウ内のOOSイベントの数である。
この値が低すぎる場合、高速フェージングイベント及び/又はブロッキングに起因してトリガされるBFRが多すぎる可能性があり、これは、ランダムアクセスをUEが実行することをトリガし、場合によっては、最大試行回数に達した場合にRLFにつながる。ここでのリスクは、いずれにしても回復される可能性がある高速フェージング及び/又は妨害効果に起因したBFRをトリガすることであることに留意されたい。BFDリソース上のビーム測定値(及びそれを超えるイベント測定値)を含むRLF報告の内容は、このカウンタの値が低すぎることに起因して、あまりにも多くのBFRが発生している可能性があることをネットワークが理解するのを支援しうる。
そうではなく、この値が高すぎる場合、UEは、状況があまり良くないにもかかわらず、BFRをトリガしないことがある。
リスクは、UEがBFRをトリガしておらず、かつ、候補ビームの正しい設定を仮定して候補ビームを見つける機会を有していないために、実際に検出されなかったセル内にいくらかの良好なカバレッジが依然として存在したとしても、RLMがいずれにしても実行され、RLFがトリガされることである。このため、値が高すぎるとBFRが遅くなりすぎる可能性がある。
RLF報告で報告された情報は、RACH障害(再送信の最大回数)に起因した、BFR試行が多すぎることに起因した、場合によってはカウンタの値が低すぎることに起因したRLFを、ネットワークが検出するのを支援しうる。あるいは、タイマーT310の満了に起因する、BFRがトリガされていない(又はRLFよりも遅い)という事実に起因する、カウンタが高すぎるように設定されているという事実に起因する、RLF。
failureDetectionResourcesToAddModListフィールドは、ビーム障害及び/又はセルレベル無線リンク障害(RLF)を検出するためのリファレンス信号のリストである。ネットワークが設定可能なリファレンス信号の限界は、3GPP TS38.213において表5-1に規定されている。ネットワークは、「ビーム障害(beamFailure)」又は「両方(both)」の目的で、BWPごとにせいぜい2つの検出リソース(detectionResource)を設定する。ビーム障害検出のためにRSが提供されない場合、UEは、TS38.213の第6節に記載のように、PDCCHのためのアクティブ化されたTCI状態に基づいてビームモニタリングを実行する。RLF検出のためにこのリストにRSが提供されていない場合、UEは、TS38.213、第5項に記載されているように、PDCCHのアクティブ化されたTCI状態に基づいてCell-RLMを実行する。ネットワークは、UEがCell-RLMを実行するための適切なリファレンス信号のセットを有することを保証する。
基本的に、このリストは、BFD及び/又はRLMのための正確なリソースを決定するが、(TCI状態設定に黙示的に基づいて、又はRS設定に明示的に基づいて)使用されるべき正確なRLM/BFD方法も決定する。
UEがBFD又はRLMのためのRSリソースを準最適で設定される場合、RLFは、あまりにも早くトリガされうるか、又は決してトリガされないかのいずれかでありうる。これは、RLM/BFDのためにモニタリングされるリソースがセル品質導出のために使用されるものと同じではない場合に特に重要である。その場合、ネットワークは、ハンドオーバをトリガすることはできないが(UEが良好なカバレッジを有するSSBに基づいて行われる測定報告をトリガしないため)、UEがまだセルカバレッジの下にある(しかし、UEをカバーする最良のものではないリソース/ビームをモニタリングする)ことを実際に説明しえないという意味で、RLMのための誤設定されたRSリソースに起因してタイマーT310の満了に起因してRLFをトリガする。このため、タイマーT310に起因してRLFが発生し、UEがBFD/RLMリソースのビーム測定値、場合によってはサービングセルからの他のビーム等の、BFD/RLM情報(例えば、利用可能なSSB測定値、又はCSI-RS測定値)をロギングする場合、UEは基本的に、UEがセルカバレッジの下にあったが、それほど良好なカバレッジではないリソース(それ故に、RLFが発生した)をモニタリングしていたことをネットワークに知らせる。
同様の問題が、BFDリソースの誤設定によってトリガされたBFRで発生することがある。ネットワークが、多すぎるBFR手順に起因したRACH再送信が多すぎることに起因したRACH障害に起因したRLFを検出した場合、誤設定されたBFDリソースに起因して、BFDイベントが多すぎる兆候である可能性がある。
いくつかの実施形態によれば、BFD/RLMリソースのサービングセル上のビーム測定に関する情報を有する、及び、場合によっては、RRMについてのサービングセルSSB測定値等の、BFD/RLMについて設定されていない他のリソースのサービングセル上のビーム測定値を含む、拡張RLF報告に基づく、可能性のあるネットワークアクションが行われうる。例えば、ネットワークは、他のBFD/RLMリソース/ビームを設定したはずであることを知ることがあり、使用されている方法を、TCIに基づく方法から、セル品質導出に使用されるリファレンス信号に整合するものに変更することさえしうる(例えば、RRM測定の場合のように、同じRSを使用し、SSBに基づいてRLM/BFDを行うようにUEに指示しうる)。
可能性のある別の最適化は、BFR自体のアクティブ化である。ネットワークは、RLFを検出し始めて、何かが行われうることを認識するまで、BFR無しでその動作を開始する場合がありうる。例えば、UEがRLFを宣言し、かつ、RLF報告がBFRでこれらを回避できることを示している場合、例えば、RLF報告は、BFRのための候補ビームとして設定できた可能性のある、RLM用に設定されていない他の良好なビームがあったことを示している。このため、その情報に基づいて、ネットワークはBFRをアクティブ化し、どのビームを候補ビームとして設定しうるかを認識する。
いくつかの実施形態によれば、BFRパラメータは、支援情報に基づいてチューニングされうる。 例えば、本明細書で開示される例示的な実施形態のうちのいくつかにおいて、UEによって報告され、障害が発生したDUに転送された支援情報が、BFRパラメータを最適化するために使用されうることを説明している。いくつかの実施形態では、これらのパラメータは、以下のうちの1つ以上でありうる:
beamFailureRecoveryTimerは、BFRがトリガされた際に(即ち、BFRに起因したランダムアクセスが開始された際に)始動し、成功した場合に停止するビーム障害回復タイマー用のためのタイマーである。当該タイマーが満了すると、UEは、BFRのためにCFRAを使用しない。msの値であるms10は、10msに対応し、、ms20は20msに対応し、以下同様である。
このため、タイマーが満了すると、UEは、BFRのためのビーム選択(即ち、RACHリソース選択)を依然として実行しうるが、競合フリーのランダムアクセスリソースのためのビーム選択を実行しうる。このタイマーが長ければ長いほど、UEがCFRAを使用することが許可される時間が長くなる。したがって、RLFが発生した際の(例えば、(到達した最大試行回数に起因した)RACH障害に起因した)RLF報告において報告されるビーム測定情報に基づいて、ネットワークは、UEがどのビームを選択しようとしたか、例えば、これらがCFRAリソースであったかCBRAリソースであったかを知ることができ、場合によっては、このタイマーの値を増加させ、それにより、UEはCFRAリソースを選択するためにより多くの時間を要することができる。そうではなく、たとえその時間が非常に高い値に設定されていても、障害が発生した場合である。
candidateBeamRSListは、回復のための候補ビーム及び関連するRAパラメータを識別する、CSI-RS及び/又はSSBを含みうるリファレンス信号のリストである。ネットワークは、これらのリファレンス信号を、BeamFailureRecoveryConfigが提供されるアップリンク帯域幅部分(UL BWP)の、リンクされたダウンリンク帯域幅部分(DL BWP)内(即ち、同じbwp-Idを有するDL BWP内)に存在するように設定する。
BFD時に、UEは、設定されたビームのうちの1つを選択する必要がある。BFD時にUEがこれらのリソースのリストにないビームのカバレッジの下にある場合、当該UEは、BFRを実行することができず、これはRLFにつながる可能性がある。したがって、RLF報告は、これらのリソースが誤設定されている可能性があることをネットワークに知らせるために、(例えば、SSB及びCSI-RSに基づく)ビーム測定値を含みうる。
いくつかの実施形態によれば、これらの報告に基づいて、ネットワークは、その設定においてリソースの追加及び/又は置換を行いうる。例えば、RLF報告において、UEがタイマーT310の満了に起因するRLFを示す場合、(例えば、BFDのためのRLF報告内のフラグ、又はネットワークがそのことを検出することを可能にする他の情報のおかげで)BFDがトリガされたことを示すとしても、リソースの不足に起因してBFRがトリガされず、また、ネットワークが、候補リソースとして設定されていないビームのためのビーム測定値も有するので、BFRがトリガされなかった場合、ネットワークは良好な測定値(例えば、高いRSRP、RSRQ、又はSINR値)を提供する場合、UEがUEに良好なカバレッジを提供しているセルのビームを選択する機会を有し、したがって、UEがBFRを実行しようと試みることができるという事実のおかげで、RLFが次に回避されうるように、これらの報告されたビームが、ビーム回復のための候補として設定されることが有効であることを知る。これらのビーム測定は、SSBに基づくRM測定でありうることに留意されたい。
msg1-SubcarrierSpacingパラメータは、競合フリービーム障害回復のためのサブキャリア間隔である。15又は30kHz(<6GHz)、60又は120kHz(>6GHz)の値のみが適用可能である。TS38.211の5.3.2項を参照されたい。
rsrp-ThresholdSSBパラメータは、候補ビームが、ビーム障害から回復するために競合フリーランダムアクセスを試みるためにUEによって使用されうるかどうかを判定するために使用される、L1-RSRP閾値である(TS38.213の6項を参照)。障害が発生した瞬間のビーム測定値を含むRLF報告を受信することによって、ネットワークは、どのビームが閾値を上回るか又は下回るかを知る。この意味で、UEはそれらの品質にかかわらずRLF報告においてビームを報告しうることに留意されたい(即ち、場合によっては、その閾値を下回るビームを含む)。これは、閾値が高すぎるように設定された場合に、ネットワークがその閾値を場合によっては下げることを可能にする。
ra-prioritizationは、BFRのための優先されたランダムアクセス手順に適用されるパラメータである。それらは、以下のパラメータを含みうる:
・powerRampingStepHighPrioritiy:優先されたランダムアクセス手順に適用される電力ランピングステップ;これは、優先順位付けがBFRに使用される場合に使用される。
・scalingFactorBI:優先されたランダムアクセス手順のためのバックオフインジケータ(BI:backoff indicator)についてのスケーリングファクタ。(TS38.321[3]の5.1.4項を参照)。値0は0に対応し、値dot25は0.25に対応し、以下同様である。
BFR障害が発生したとの情報(例えば、RACH試行の最大回数)と、手順が発生した際のビーム測定値とを含むRLF報告を受信すると、ネットワークは、BFRの優先順位付けが手順を成功させることができたことを理解できる。その後、その情報を有するRLF報告を受信すると、ネットワークは、優先順位付け機能をオンにし(即ち、その設定をUEに設定し)、それに応じて、電力ランピングステップの高い優先度及びスケーリングファクタ等のパラメータを提供しうる。
ra-ssb-OccasionMaskIndexパラメータは、3GPP TS38.321におけるRAリソース選択のための、明示的にシグナリングされたPRACHマスクインデックスでありうる。当該マスクは、全てのSSBリソースに対して有効である。
rach-ConfigBFRパラメータは、BFRのための競合フリーランダムアクセス機会の設定である。ネットワークが、RACH障害によってRLFがトリガされ、これがBFRに起因して発生し、競合が検出されたという情報を含むRLF報告を受信した場合、ネットワークは、CFRAリソースを設定しうる。
recoverySearchSpaceIdパラメータは、BFR RARに使用するサーチ空間である。ネットワークは、BeamFailureRecoveryConfigが提供されるUL BWPの、リンクされたDL BWP内(即ち、同じbwp-Idを有するDL BWP内)に、このサーチ空間が存在するように設定する。回復サーチスペースに関連付けられたCORESETは、別のサーチ空間に関連付けられることはできない。
ssb-perRACH-Occasionパラメータは、CF-BFRのRACH機会ごとのSSBの数を定める(L1パラメータ「SSB-per-rach-occasion」)。ネットワークが、RACH障害によってRLFがトリガされ、これがBFRに起因して発生し、競合が検出されたという情報を含むRLF報告を受信した場合、ネットワークは、RACH機会ごとにSSBの分散を再設定しうるか、RLFを回避するためにより多くのCBRAリソースを設定しうるか、又はその両方でありうる。
同様のパラメータが、CSI-RS関連設定のために調整されうる。
いくつかの実施形態によれば、CQDパラメータは、支援情報に基づいてチューニングされうる。 例えば、本明細書で開示されるいくつかの実施形態は、UEによる支援情報の報告を含む。この支援情報は、障害が発生したDUに転送されてもよく、CQDパラメータを最適化するために使用されてもよい。これらのパラメータは、測定対象における以下のうちの1つ以上でありうる:
absThreshCSI-RS-Consolidationパラメータは、L1フィルタからのCSI-RSリソースごとの測定結果の統合のための絶対閾値でありうる。このフィールドは、5.5.3.3に記載されているように、セル測定結果の導出と、5.5.5.2に記載されているように、CSI-RSリソースごとのビーム測定情報の報告とのために使用される。
absThreshSS-BlocksConsolidationパラメータは、L1フィルタからのSS/PBCHブロックごとの測定結果の統合のための絶対閾値でありうる。このフィールドは、5.5.3.3に記載されているように、セル測定結果の導出と、5.5.5.2に記載されているように、SS/PBCHブロックインデックスごとのビーム測定情報の報告とのために使用される。
nrofCSInrofCSI-RS-ResourcesToAverageパラメータは、平均化されるCSI-RSリソースに基づくビームごとの測定結果の最大数を示す。同じ値が、このMeasObjectNRに関連付けられた各検出セルに適用される。
nrofSS-BlocksToAverageパラメータは、平均化されるSS/PBCHブロックに基づくビームごとの測定結果の最大数を示す。同じ値が、このMeasObjectに関連付けられた各検出セルに適用される。
これらのパラメータは、UEがセル品質を計算するためにどのようにビームを使用するかをRSごとに定めうる。複数のビームを平均することは、ハンドオーバピンポンレートを低減する可能性を有するが、UEがセルごとに複数のビームを検出した場合に、測定報告のトリガを遅らせうる。このため、ネットワークが、RLFが発生したという情報と、(CQDのために必ずしも使用されないビームを伴う)追加のビーム測定値とを含むRLF報告を受信する場合、ネットワークは、平均値に基づくCQDにより、遅すぎる測定報告に起因してRLFが発生したことを把握しうる。したがって、これらの報告を受信すると、ネットワークは、平均化に使用されるビームが少なくなるように、平均化を無効にする、及び/又は、平均化されたビームの数を低減する、及び/又は統合閾値を上げることを行いうる。
いくつかの実施形態によれば、ビーム報告パラメータは、支援情報に基づいてチューニングされうる。ネットワークは非常に良好なビーム(例えば、CQDが非常に強かった)を有するが非常に不安定なビームを有するセル、例えば、多くの狭いビームを有するがあまり安定していないセルに、UEをハンドオーバするので、RLFが(例えば、早すぎるハンドオーバに起因して)起こりうる。このため、UEは、ハンドオーバを実行した直後にドロップしうる。これは、トリガされたセルに対するビーム報告によって回避されうる。したがって、例えばサービングセルのためのビーム測定値を含むRLF報告を受信すると、ネットワークは、ビーム報告をアクティブ化しうる、又は、場合によっては、より多くのビーム測定値が測定報告に含まれるように、報告されるべきビームの数を増加させうる若しくは統合閾値を低下させうる。これらのパラメータは、以下に示すようにreportConfigに含まれる:
maxNrofRS-IndexesToReportパラメータは、A1-A6イベントについての測定報告に含めるRSインデックスの最大数をUEに知らせる。この値は、ネットワークがあまりに少ない良好なビームを有する(即ち、最良のビームによる良好なセルカバレッジを提供するが、それほど安定していない)セルへのハンドオーバを実行することを決定することによって、RLFがトリガされている場合に、増加されうる。
図10は、いくつかの実施形態による無線ネットワークを示す。本明細書で説明される主題は任意の好適なコンポーネントを使用して任意の適切な種類のシステムで実装されうるが、本明細書で開示される実施形態は、図10に示される例示的な無線ネットワーク等の無線ネットワークに関連して説明される。簡単化のため、図10の無線ネットワークは、ネットワーク106、ネットワークノード160及び160b、並びに無線デバイス110,110b及び110cのみを示す。実際には、無線ネットワークは、無線デバイス間の通信、又は無線デバイスと他の通信デバイス(例えば、固定電話、サービスプロバイダ、又は他の任意のネットワークノード又はエンドデバイス)との間の通信をサポートするのに適した任意の追加要素を更に含みうる。図示されたコンポーネントのうち、ネットワークノード160及び無線デバイス110が、更なる詳細とともに示されている。無線ネットワークは、無線デバイスによって提供されるサービス又は無線デバイスを介して提供されるサービスへの無線デバイスのアクセス及び/又は当該サービスの使用を容易にするために、通信及び他のタイプのサービスを1つ以上の無線デバイスに提供しうる。
無線ネットワークは、任意のタイプの通信、遠隔通信、データ、セルラ、及び/又は無線ネットワーク又は他の同様のタイプのシステムを備えうる、及び/又はそれらとのインタフェースを行いうる。いくつかの実施形態では、無線ネットワークは、特定の規格又は他のタイプの予め定められた規則又は手順に従って動作するように構成されうる。このため、無線ネットワークの特定の実施形態は、Global System for Mobile Communications(GSM)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、Long Term Evolution(LTE)、及び/又は他の適切な2G、3G、4G若しくは5G規格等の通信規格と、IEEE802.11規格等の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格と、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMax)、Bluetooth、Z‐Wave及び/又はZigBee規格等の、任意の他の適切な無線通信規格と、の少なくとも1つを実装しうる。
ネットワーク106は、1つ以上のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、及びデバイス間の通信を可能にする他のネットワーク、を含みうる。
ネットワークノード160及び無線デバイス110は、以下でより詳細に説明する様々なコンポーネントを備える。これらのコンポーネントは、無線ネットワークで無線コネクションを提供する等の、ネットワークノード及び/又は無線デバイスの機能を提供するために連携する。種々の実施形態において、無線ネットワークは、任意の数の有線又は無線ネットワークと、ネットワークノードと、基地局と、コントローラと、無線デバイスと、中継局と、有線又は無線コネクションを介するかどうかによらずデータ及び/又は信号の通信を容易にしうる又は当該通信に参加しうる任意の他のコンポーネント又はシステムとのうちの少なくとも1つを備えうる。
図11は、いくつかの実施形態による例示的なネットワークノードを示す。本明細書で使用されるように、ネットワークノードは、無線デバイスへの無線アクセスを可能にする及び/又は提供するため、及び/又は、無線ネットワーク内の他の機能(例えば、管理)を実行するために、無線デバイスと直接又は間接の通信、及び/又は無線ネットワーク内の他のネットワークノード又は装置との通信を、行うことができる装置、行うように構成された装置、及び/又は行うように動作可能な装置を指す。ネットワークノードの例には、アクセスポイント(AP)(例えば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(例えば、無線基地局、ノードB、発展型ノードB(eNB:evolved Node B)及びNRノードB(gNB:NR NodeB)が含まれるが、これらに限定されない。基地局は、それらが提供するカバレッジの量(又は別の言い方をすれば、それらの送信電力レベル)に基づいて分類される場合があり、その場合、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、又はマクロ基地局とも称されうる。基地局は、リレーを制御するリレーノード又はリレードナーノードであってもよい。ネットワークノードは更に、集中型デジタルユニット及び/又はリモート無線ユニット(RRU)(リモート無線ヘッド(RRH)と称される場合がある)等の、分散型無線基地局の1つ以上の(又は全ての)部分を含みうる。このようなリモート無線ユニットは、アンテナ一体型無線機としてアンテナと一体化される場合とされない場合がある。分散型無線基地局の一部は、分散型アンテナシステム(DAS)におけるノードとも称されることがある。ネットワークノードの更に他の例には、MSR BR等のマルチスタンダード無線(MSR)機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)又は基地局コントローラ(BSC)等のネットワークコントローラ、基地トランシーバ局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト調整エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(例えば、MSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、測位ノード(例えば、E-SMLC)、及び/又はMDTが含まれる。別の例として、ネットワークノードは、以下においてより詳細に説明されるように、仮想ネットワークノードであってもよい。しかしながら、より一般的には、ネットワークノードは、無線ネットワークへのアクセスを有する無線デバイスを実現及び/又は提供するように、又は、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを提供するように、能力を有する、構成された、配置された、及び/又は動作可能な、任意の適切なデバイス(又はデバイス群)を表しうる。
図11では、ネットワークノード160は、処理回路170、デバイス読取可能媒体180、インタフェース190、補助装置184、電源186、電力回路187、及びアンテナ162を備える。図10の例示的な無線ネットワークに示されたネットワークノード160は、ハードウェアコンポーネントの図示された組み合わせを含むデバイスを表しうるが、他の実施形態は、異なるコンポーネントの組み合わせを有するネットワークノードを含みうる。ネットワークノードは、本明細書で開示されるタスク、特徴、機能、及び方法を実行するために必要とされるハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の適切な組み合わせを備えることを理解されたい。更に、ネットワークノード160のコンポーネントは、より大きなボックス内に配置された単一のボックスとして示されているか、又は複数のボックス内にネストされているが、実際には、ネットワークノードは、単一の図示されたコンポーネントを構成する複数の異なる物理的なコンポーネントを備えうる(例えば、デバイス読取可能媒体180は、複数の別個のハードドライブと複数のRAMモジュールを備えうる)。
同様に、ネットワークノード160は、複数の物理的に別個のコンポーネント(例えば、ノードBコンポーネント及びRNCコンポーネント、又はBTSコンポーネント及びBSCコンポーネント等)で構成されてもよく、それらはそれぞれ、独自のそれぞれのコンポーネントを有してもよい。ネットワークノード160が複数の別個のコンポーネント(例えば、BTS及びBSCコンポーネント)を備える特定のシナリオでは、別個のコンポーネントのうちの1つ以上がいくつかのネットワークノード間で共有されうる。例えば、単一のRNCが複数のノードBを制御してもよい。このようなシナリオでは、固有のノードBとRNCとの各ペアが、単一の個別のネットワークノードと見なされる場合がある。いくつかの実施形態では、ネットワークノード160は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように構成されうる。そのような実施形態では、いくつかのコンポーネントが重複していてもよく(例えば、異なるRATのための別個のデバイス読取可能媒体180)、いくつかのコンポーネントは再使用されてもよい(例えば、同じアンテナ162が複数のRATによって共有されてもよい)。また、ネットワークノード160は、例えば、GSM、WCDMA(登録商標)、LTE、NR、WiFi又はBluetooth無線技術のような、ネットワークノード160に統合される異なる複数の無線技術のための様々な例示されたコンポーネントの複数のセットを含みうる。これらの無線技術は、ネットワークノード160内の同一の又は異なるチップ又はチップセット及び他のコンポーネントに統合されうる。
処理回路170は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される任意の判定、計算、又は類似の動作(例えば、ある取得動作)を実行するように構成される。処理回路170によって実行されるこれらの動作は、例えば、取得された情報を他の情報に変換すること、取得された情報又は変換された情報を、ネットワークノードに格納された情報と比較すること、及び/又は取得された情報又は変換された情報に基づいて1つ以上の動作を実行すること、及び上記の処理の結果として判定を行うことによって、処理回路170によって取得された情報を処理することを含みうる。
処理回路170は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置(CPU)、デジタルシグナルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は任意の他の適切なコンピューティングデバイス、リソース、又はハードウェア、ソフトウェア及び/又は符号化ロジックの組み合わせ、のうちの1つ以上の組み合わせを備えてよく、これらは、単独で提供、又はデバイス読取可能媒体180、ネットワークノード160の機能等の、他のネットワークノード160コンポーネントと併用して提供するように動作可能である。例えば、処理回路170は、デバイス読取可能媒体180又は処理回路170内のメモリに格納された命令を実行しうる。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線フィーチャ、機能、又は利益のいずれかを提供することを含みうる。一部の実施形態において、処理回路170は、システムオンチップ(SOC)上のシステムを含みうる。
いくつかの実施形態では、処理回路170は、無線周波数(RF)トランシーバ回路172及びベースバンド処理回路174のうちの1つ以上を含みうる。いくつかの実施形態では、無線周波数(RF)トランシーバ回路172及びベースバンド処理回路174は、別個のチップ(又はチップセット)、ボード、又は無線ユニット及びデジタルユニット等のユニット上にあってもよい。代替の実施形態では、RFトランシーバ回路172及びベースバンド処理回路174の一部又は全部が、同じチップ又はチップのセット、ボード、又はユニット上にあってもよい。
特定の実施形態では、ネットワークノード、基地局、eNB、又はその他のネットワークデバイスによって提供されるものとして説明される機能の一部又は全部は、デバイス読取可能媒体180上に格納されている又は処理回路170内のメモリに格納されている命令が処理回路170によって実行されることによって実行されうる。代替の実施形態では、当該機能の一部又は全部は、ハードワイヤード方式等で、別個の又は個別のデバイス読取可能媒体上に格納された命令を実行することなく、処理回路170によって提供されうる。これらの実施形態のいずれにおいても、デバイス読取可能記憶媒体上に格納された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路170は、説明される機能を実行するように構成されうる。そのような機能によって提供される利点は、処理回路170のみ、又はネットワークノード160の他のコンポーネントに限定されず、ネットワークノード160全体によって、及び/又はエンドユーザ及び無線ネットワーク全体によって享受される。
デバイス読取可能媒体180は、限定されることなく、永続的ストレージ、ソリッドステートメモリ、リモートマウントメモリ、磁気媒体、光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(例えば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(例えば、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD))、及び/又は処理回路170によって使用されうる情報、データ及び/又は命令を格納するその他の揮発性又は不揮発性、非一時的なデバイス読取可能及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含む、任意の形態の揮発性又は不揮発性コンピュータ読取可能メモリを含みうる。デバイス読取可能媒体180は、処理回路170によって実行され、ネットワークノード160によって利用されることが可能な、コンピュータプログラムと、ソフトウェアと、ロジック、ルール、コード、テーブル等のうちの1つ以上を含むアプリケーションと、他の命令との少なくとも1つを含む、任意の適切な命令、データ、又は情報を格納しうる。デバイス可読媒体180は、処理回路170によって行われた任意の演算値、及び/又はインタフェース190を介して受信された任意のデータを格納するために使用されうる。いくつかの実施形態では、処理回路170及びデバイス読取可能媒体180が一体化されていると見なされる場合がある。
インタフェース190は、ネットワークノード160、ネットワーク106、及び/又は無線デバイス110間のシグナリング及び/又はデータの有線又は無線通信に使用される。図示されるように、インタフェース190は、例えば有線コネクションを介してネットワーク106との間でデータを送受信するための1つ以上のポート/端子194を備える。インタフェース190は更に、アンテナ162に結合されうるか又は特定の実施形態ではその一部でありうる無線フロントエンド回路192を含む。無線フロントエンド回路192は、フィルタ198及び増幅器196を備える。無線フロントエンド回路192は、アンテナ162及び処理回路170に接続されてもよい。無線フロントエンド回路は、アンテナ162と処理回路170との間で通信される信号を調整するように構成されうる。無線フロントエンド回路192は、無線コネクションを介して他のネットワークノード又は無線デバイスに送出されるデジタルデータを受信しうる。無線フロントエンド回路192は、フィルタ198及び/又は増幅器196の組み合わせを用いて、デジタルデータを、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号に変換しうる。その後、無線信号は、アンテナ162を介して送信されうる。同様に、データを受信する場合、アンテナ162は、無線信号を収集し、当該無線信号は無線フロントエンド回路192によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路170に渡われる。他の実施形態では、インタフェースは、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含みうる。
特定の代替実施形態では、ネットワークノード160は別個の無線フロントエンド回路192を含んでいなくてもよく、その代わりに、処理回路170が、無線フロントエンド回路を含み、別個の無線フロントエンド回路192を伴わずにアンテナ162に接続されてもよい。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路172の全て又はいくつかは、インタフェース190の一部とみなされうる。更に他の実施形態では、インタフェース190は、無線ユニット(図示せず)の一部として、1つ以上のポート又は端子194、無線フロントエンド回路192、及びRFトランシーバ回路172を含みうるとともに、インタフェース190は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路174と通信しうる。
アンテナ162は、無線信号を送信及び/又は受信するように構成された1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイを含みうる。アンテナ162は、無線フロントエンド回路190に結合されうるとともに、データ及び/又は信号を無線で送受信することが可能な任意のタイプのアンテナでありうる。いくつかの実施形態では、アンテナ162は、例えば2GHzと66GHzとの間で無線信号を送受信するように動作可能な、1つ以上の無指向性アンテナ、セクタアンテナ又はパネルアンテナを含んでもよい。無指向性アンテナは、任意の方向において無線信号を送受信するために使用されうる。セクタアンテナは、特定の領域内のデバイスからの無線信号を送受信するために使用されうる。パネルアンテナは、比較的直線状に無線信号を送受信するために使用される見通し内アンテナでありうる。いくつかの例では、2つ以上のアンテナの使用はMIMOと称されうる。いくつかの実施形態では、アンテナ162は、ネットワークノード160とは別個であってもよく、インタフェース又はポートを介してネットワークノード160に接続可能であってもよい。
アンテナ162、インタフェース190、及び/又は処理回路170は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作及び/又は特定の取得動作を実行するように構成されうる。任意の情報、データ及び/又は信号は、無線デバイス、別のネットワークノード、及び/又は任意の他のネットワーク機器から受信されうる。同様に、アンテナ162、インタフェース190、及び/又は処理回路170は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実行するように構成されうる。任意の情報、データ及び/又は信号は、無線デバイス、別のネットワークノード、及び/又は任意の他のネットワーク機器へ送信されうる。
電力回路187は、電力管理回路を含みうるか又は電力管理回路に結合されうるとともに、本明細書に記載の機能を実行するための電力をネットワークノード160のコンポーネントに供給するように構成される。電力回路187は、電源186から電力を受信しうる。電源186及び/又は電力回路187は、それぞれのコンポーネントに適した形式で(例えば、各コンポーネントに必要な電圧及び電流レベルで)ネットワークノード160の様々なコンポーネントに電力を供給するように構成されうる。電源186は、電力回路187及び/又はネットワークノード160に含まれてもよいし、又はその外部に設けられてもよい。例えば、ネットワークノード160は、電気ケーブル等の入力回路又はインタフェースを介して、外部電源(例えば、電気コンセント)に接続可能であってもよく、それにより外部電源が電力回路187に電力を供給する。更なる例として、電源186は、電力回路187に接続又は統合される、バッテリ又はバッテリパックの形態の電源を含みうる。外部電源に障害が発生した場合、バッテリがバックアップ電力を供給しうる。光起電デバイスのような他のタイプの電源も使用されうる。
ネットワークノード160の代替的な実施形態は、本明細書に記載の機能のいずれか、及び/又は本明細書に記載の主題をサポートするために必要な任意の機能を含む、ネットワークノードの機能のある態様を提供することに関与しうる、図11に示されるもの以外の追加のコンポーネントを含みうる。例えば、ネットワークノード160は、ネットワークノード160への情報の入力を可能にし、かつ、ネットワークノード160からの情報の出力を可能にするユーザインタフェース機器を含みうる。これにより、ユーザは、ネットワークノード160の診断、保守、修理、及び他の管理機能を行いうる。
図12は、いくつかの実施形態による例示的な無線デバイスを示す。本明細書で使用されるように、無線デバイスは、ネットワークノード及び/又は他の無線デバイスと無線で通信するように、能力を有する、構成された、配置された及び/又は動作可能なデバイスを指す。特に断りの無い限り、無線デバイスとの用語は、本明細書ではユーザ装置(UE)と互換的に使用されうる。無線通信は、電磁波、電波、赤外線、及び/又は空気を介して情報を伝達するのに適した他のタイプの信号を使用して、無線信号を送信及び/又は受信することを伴いうる。いくつかの実施形態では、無線デバイスは、直接的なヒューマンインタラクションを伴わずに情報を送信及び/又は受信するように構成されうる。例えば、無線デバイスは、所定のスケジュールで、内部又は外部のイベントによってトリガされたとき、又はネットワークからの要求に応答して、ネットワークに情報を送信するように設計されてもよい。無線デバイスの例には、スマートフォン、携帯電話、Voice over IP(VoIP)電話、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、無線カメラ、ゲーム機又はデバイス、音楽ストレージ、再生装置、ウェアラブル端末デバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップ、laptop embedded equipment(LEE)、laptop-mounted equipment(LME)、スマートデバイス、無線カスタマー構内設備(CPE:customer-premise equipment)、車載無線端末デバイス等が含まれるが、これらに限定されない。無線デバイスは、例えば、サイドリンク通信、vehicle-to-vehicle(V2V)、vehicle-to-infrastructure(V2I)、vehicle-to-everything(V2X)のための3GPP標準規格を実装することによって、device-to-device(D2D)通信をサポートすることがあり、この場合、D2D通信デバイスと称されることがある。更に別の具体例として、Internet of Things(IoT)シナリオでは、無線デバイスは、モニタリング及び/又は測定を実行し、そのようなモニタリング及び/又は測定の結果を別の無線デバイス及び/又はネットワークノードに送信するマシン又は他のデバイスを表しうる。この場合、無線デバイスは、3GPPコンテキストではMTCデバイスと称されうるmachine-to-machine(M2M)デバイスでありうる。1つの具体例として、無線デバイスは、3GPPの狭帯域IoT(NB-IoT)標準規格を実装するUEでありうる。そのようなマシン又はデバイスの具体例は、センサ、電力メータ等の計量デバイス、産業機械、家庭用若しくは個人用機器(例えば、冷蔵庫、テレビ等)、又は個人用ウェアラブル(例えば、時計、フィットネストラッカー等)である。他のシナリオでは、無線デバイスは、その動作状態、又はその動作に関連する他の機能をモニタリング及び/又は報告することができる車両又は他の機器を表しうる。上述のような無線デバイスは、無線コネクションのエンドポイントを表してもよく、その場合、デバイスは無線端末と称されうる。更に、上述のような無線デバイスは、モバイルであってもよく、その場合、モバイルデバイス又はモバイル端末とも称されうる。
図5に図示されるように、無線デバイス110は、アンテナ111、インタフェース114、処理回路120、デバイス読取可能媒体130、ユーザインタフェース機器132、補助装置134、電源136、及び電力回路137を備える。無線デバイス110は、例えば、例を挙げるだけでも、GSM、WCDMA(登録商標)、LTE、NR、WiFi、WiMAX、又はBluetooth無線技術等の、無線デバイス110によってサポートされる異なる無線技術のために、図示されているコンポーネントのうちの1つ以上から成る複数のセットを含みうる。これらの無線技術は、無線デバイス110内の他のコンポーネントと同一の又は異なるチップ又はチップセットに統合されうる。
アンテナ111は、無線信号を送信及び/又は受信するように構成された1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイを含みうるとともに、インタフェース114に接続される。特定の代替の実施形態では、アンテナ111は、無線デバイス110とは別個であってもよく、インタフェース又はポートを介して無線デバイス110に接続可能であってもよい。アンテナ111、インタフェース114、及び/又は処理回路120は、無線デバイスによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実行するように構成されうる。任意の情報、データ、及び/又は信号は、ネットワークノード及び/又は別の無線デバイスから受信されうる。いくつかの実施形態では、無線フロントエンド回路及び/又はアンテナ111は、インタフェースとみなされうる。
図示されるように、インタフェース114は、無線フロントエンド回路112及びアンテナ111を備える。無線フロントエンド回路112は、1つ以上のフィルタ118及び増幅器116を備える。無線フロントエンド回路114は、アンテナ111及び処理回路120に接続され、アンテナ111と処理回路120との間で通信される信号を調整するように構成されうる。無線フロントエンド回路112は、アンテナ111に結合されてもよいし、又はその一部であってもよい。いくつかの実施形態では、無線デバイス110は別個の無線フロントエンド回路112を含まなくてもよく、むしろ、処理回路120が無線フロントエンド回路を含み、アンテナ111に接続されてもよい。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路122のいくつか又は全ては、インタフェース114の一部とみなされうる。無線フロントエンド回路112は、無線コネクションを介して他のネットワークノード又は無線デバイスに送出されるデジタルデータを受信しうる。無線フロントエンド回路112は、フィルタ118及び/又は増幅器116の組み合わせを用いて、デジタルデータを、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号に変換しうる。その後、無線信号は、アンテナ111を介して送信されうる。同様に、データを受信する場合、アンテナ111は、無線信号を収集し、当該無線信号は無線フロントエンド回路112によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路120に渡われる。他の実施形態では、インタフェースは、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含みうる。
処理回路120は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置(CPU)、デジタルシグナルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は任意の他の適切なコンピューティングデバイス、リソース、又はハードウェア、ソフトウェア及び/又は符号化ロジックの組み合わせ、のうちの1つ以上の組み合わせを備えてよく、これらは、単独で提供、又はデバイス読取可能媒体130、無線デバイス110の機能等の、他の無線デバイス110コンポーネントと併用して提供するように動作可能である。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線フィーチャ、又は利益のいずれかを提供することを含みうる。例えば、処理回路120は、本明細書で開示される機能を提供するために、デバイス読取可能媒体130又は処理回路120内のメモリに格納された命令を実行しうる。
図示されるように、処理回路120は、RFトランシーバ回路122、ベースバンド処理回路124、及びアプリケーション処理回路126のうちの1つ以上を含む。他の実施形態では、処理回路は、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含みうる。いくつかの実施形態では、無線デバイス110の処理回路120はSOCを備えうる。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路122、ベースバンド処理回路124、及びアプリケーション処理回路126は、別個のチップ又はチップセット上にあってもよい。代替の実施形態では、ベースバンド処理回路124及びアプリケーション処理回路126の一部又は全部は、1つのチップ又はチップセットに結合されてもよく、RFトランシーバ回路122は別個のチップ又はチップセット上にあってもよい。更に代替の実施形態では、RFトランシーバ回路122及びベースバンド処理回路124の一部又は全部は、同一のチップ又はチップセット上にあってもよく、アプリケーション処理回路126は、別個のチップ又はチップセット上にあってもよい。更に他の代替の実施形態では、RFトランシーバ回路122、ベースバンド処理回路124、及びアプリケーション処理回路126の一部又は全部は、同一のチップ又はチップセットにおいて結合されてもよい。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路122は、インタフェース114の一部であってもよい。RFトランシーバ回路122は、処理回路120のためにRF信号を調整しうる。
ある実施形態では、無線デバイスによって実行されるものとして本明細書に記載の機能の一部又は全部は、ある実施形態ではコンピュータ読取可能記憶媒体でありうるデバイス読取可能媒体130上に格納された命令を実行する処理回路120によって提供されうる。代替の実施形態では、当該機能の一部又は全部は、ハードワイヤード方式等で、別個の又は個別のデバイス読取可能記憶媒体上に格納された命令を実行することなく、処理回路120によって提供されうる。これらの特定の実施形態のいずれにおいても、デバイス読取可能記憶媒体上に格納された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路120は、説明される機能を実行するように構成されうる。そのような機能によって提供される利点は、処理回路120のみ、又は無線デバイス110の他のコンポーネントに限定されず、無線デバイス110全体によって、及び/又はエンドユーザ及び無線ネットワーク全体によって享受される。
処理回路120は、無線デバイスによって実行されるものとして本明細書に記載の任意の判定、計算、又は類似の動作(例えば、ある取得動作)を実行するように構成されうる。処理回路120によって実行されるようなこれらの動作は、例えば、取得された情報を他の情報に変換すること、取得された情報又は変換された情報を、無線デバイス110に格納された情報と比較すること、及び/又は取得された情報又は変換された情報に基づいて1つ以上の動作を実行すること、及び上記の処理の結果として判定を行うことによって、処理回路120によって取得された情報を処理することを含みうる。
デバイス読取可能媒体130は、処理回路120によって実行されることが可能な、コンピュータプログラムと、ソフトウェアと、ロジック、ルール、コード、テーブル等のうちの1つ以上を含むアプリケーションと、他の命令とのうちの少なくとも1つを格納するように動作可能でありうる。デバイス読取可能媒体130は、コンピュータメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)又は読み出し専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(例えば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD))、及び/又は処理回路120によって使用されうる情報、データ及び/又は命令を格納する任意の他の揮発性又は不揮発性、非一時的なデバイス読取可能及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含みうる。いくつかの実施形態では、処理回路120及びデバイス読取可能媒体130が一体化されていると見なされる場合がある。
ユーザインタフェース機器132は、人間のユーザが無線デバイス110とインタラクションすることを可能にするコンポーネントを提供しうる。このようなインタラクションは、視覚的、聴覚的、触覚的等の多くの形態でありうる。ユーザインタフェース機器132は、ユーザへの出力を生成するように、及びユーザが無線デバイス110に入力を提供することを可能にするように動作可能でありうる。インタラクションのタイプは、無線デバイス110に組み込まれたユーザインタフェース機器132のタイプに応じて変わりうる。例えば、無線デバイス110がスマートフォンである場合、インタラクションはタッチスクリーンを介するものでありうる。無線デバイス110がスマートメーターである場合、インタラクションは使用量(例えば、使用されるガロン数)を提供する画面又は(例えば、煙が検知された場合に)音声アラートを提供するスピーカを介するものでありうる。ユーザインタフェース機器132は、入力インタフェース、デバイス及び回路と、出力インタフェース、デバイス及び回路とを含みうる。ユーザインタフェース装置132は、無線デバイス110への情報の入力を可能にするように構成され、処理回路120が入力情報を処理することを可能にするように処理回路120に接続される。ユーザインタフェース機器132は、例えば、マイクロフォン、近接センサ若しくは他のセンサ、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つ以上のカメラ、USBポート、又は他の入力回路を含みうる。ユーザインタフェース機器132は更に、無線デバイス110からの情報の出力を可能にし、処理回路120が無線デバイス110から情報を出力することを可能にするように構成される。ユーザインタフェース機器132は、例えば、スピーカ、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドホンインタフェース、又は他の出力回路を含みうる。ユーザインタフェース機器132の1つ以上の入出力インタフェース、デバイス、及び回路を使用して、無線デバイス110は、エンドユーザ及び/又は無線ネットワークと通信しうるとともに、本明細書に記載の機能からの利点をエンドユーザ及び/又は無線ネットワークが享受できるようにしうる。
補助装置134は、一般に無線デバイスによって実行されない可能性があるより具体的な機能を提供するように動作可能である。これは、様々な目的のために測定を行うための専用センサ、有線通信等の追加のタイプの通信のためのインタフェースを含みうる。補助装置134のコンポーネントを含むこと及び当該コンポーネントのタイプは、実施形態及び/又はシナリオに応じて変わりうる。
電源136は、いくつかの実施形態では、バッテリ又はバッテリパックの形態でありうる。外部電源(例えば、電気コンセント)、光起電力デバイス、又はパワーセル等の、他のタイプの電源も使用されうる。無線デバイス110は更に、電源136からの電力を、電源136からの電力を必要とする無線デバイス110の種々の部分に送り、本明細書に記載される又は示される任意の機能を実行するための電力回路137を含みうる。電力回路137は、ある実施形態では電力管理回路を含みうる。電力回路137は、追加的又は代替的には、外部電源から電力を受けるように動作可能であってもよく、その場合、無線デバイス110は、入力回路又は電力ケーブル等のインタフェースを介して外部電源(電気コンセント等)に接続可能でありうる。ある実施形態において、電力回路137は更に、外部電源から電源136に電力を送るように動作可能であってもよい。これは、例えば電源136の充電のためでありうる。電力回路137は、電力が供給される無線デバイス110のそれぞれのコンポーネントに適した電力にするために、電源136からの電力に対して任意の調整、変換、又は他の修正を行いうる。
図13は、本明細書に記載の様々な態様に係るUEの一実施形態を示す。本明細書で使用されるように、ユーザ装置又はUEは、必ずしも、関連するデバイスの所有及び/又は操作を行う人間のユーザという意味でユーザを有するとは限らない。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売又は人間のユーザによる操作が意図されているが、特定の人間のユーザ(例えば、スマートスプリンクラコントローラ)に関連付けられていなくてもよい、又は最初は関連付けられていなくてもよいデバイスを表しうる。あるいは、UEは、エンドユーザへの販売又はエンドユーザによる操作を意図されていないが、ユーザ(例えば、スマート電力メータ)に関連付けられうるか又は当該ユーザの利益のために操作されうるデバイスを表しうる。UE2200は、NB-IoT UE、マシンタイプ通信(MTC)UE、及び/又は拡張MTC(eMTC)UEを含む、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)によって特定される任意のUEでありうる。図13に示されるように、UE200は、3GPPのGSM、UMTS、LTE、及び/又は5G標準規格等の、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公表された1つ以上の通信標準規格に従って通信するように設定された無線デバイスの一例である。前述のように、無線デバイス及びUEとの用語は交換可能に使用されうる。したがって、図13はUEであるが、本明細書で説明されるコンポーネントは無線デバイスに等しく適用可能であり、その逆も同様である。
図13において、UE200は、処理回路201を備え、当該処理回路は、入出力インタフェース205と、無線周波数(RF)インタフェース209と、ネットワーク接続インタフェース211と、ランダムアクセスメモリ(RAM)217、読み出し専用メモリ(ROM)219、及び記憶媒体221等を含むメモリ215と、通信サブシステム231と、電源233と、任意の他のコンポーネントとのうちの少なくとも1つ、又はそれらの任意の組み合わせに、動作可能に結合されている。記憶媒体221は、オペレーティングシステム223、アプリケーションプログラム225、及びデータ227を含む。他の実施形態では、記憶媒体221が他の類似のタイプの情報を含みうる。あるUEは、図13に示されるコンポーネントの全て又は当該コンポーネントのサブセットのみを利用しうる。コンポーネント間の統合のレベルは、1つのUEから別のUEへと変化しうる。更に、あるUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機等の、コンポーネントの複数のインスタンスを含みうる。
図13において、処理回路201は、コンピュータ命令及びデータを処理するように構成されうる。処理回路201は、1つ以上のハードウェア実装ステートマシン(例えば、ディスクリートロジック、FPGA、ASIC等)、プログラマブルロジックと適切なファームウェア、1つ以上の格納されたプログラム、マイクロプロセッサ又はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の汎用プロセッサ、並びに適切なソフトウェア、又は上記の任意の組み合わせ等の、マシン読取可能コンピュータプログラムとしてメモリに格納されたマシン命令を実行するように動作可能な任意のシーケンシャルステートマシンを実装するように構成されうる。例えば、処理回路201は、2つの中央処理装置(CPU)を含みうる。データは、コンピュータによる使用に適した形態の情報でありうる。
図示された実施形態では、入出力インタフェース205は、入力デバイス、出力装置、又は入出力デバイスに通信インタフェースを提供するように構成されうる。UE200は、入出力インタフェース205を介して出力デバイスを使用するように構成されうる。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインタフェースポートを使用しうる。例えば、UE200への入力及びUE200からの出力を提供するためにUSBポートが使用されうる。出力デバイスは、スピーカ、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力デバイス、又はそれらの任意の組み合わせでありうる。UE200は、ユーザがUE200に情報を取り込むことができるように、入出力インタフェース205を介して入力デバイスを使用するように構成されうる。入力デバイスは、タッチセンシティブ又はプレゼンスセンシティブディスプレイ、カメラ(例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラ等)、マイクロフォン、センサ、マウス、トラックボール、方向パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカード等を含みうる。プレゼンスセンシティブディスプレイは、ユーザからの入力を感知するために、容量性又は抵抗性タッチセンサを含みうる。センサは、例えば、加速度計、ジャイロスコープ、傾斜センサ、力センサ、磁力計、光学センサ、近接センサ、他の同様のセンサ、又はそれらの任意の組み合わせでありうる。例えば、入力デバイスは、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイクロフォン、及び光センサでありうる。
図13において、RFインタフェース209は、送信機、受信機、及びアンテナ等のRFコンポーネントに通信インタフェースを提供するように構成されうる。ネットワーク接続インタフェース211は、ネットワーク243aへの通信インタフェースを提供するように構成されうる。ネットワーク243aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、遠隔通信ネットワーク、他の同様のネットワーク、又はそれらの任意の組み合わせ等の、有線及び/又は無線ネットワークを含みうる。例えば、ネットワーク243aは、Wi-Fiネットワークを含んでもよい。ネットワーク接続インタフェース211は、イーサネット、TCP/IP、SONET、ATM等の1つ以上の通信プロトコルに従って、通信ネットワークを介して1つ以上の他のデバイスと通信するために使用される受信機及び送信機インタフェースを含むように構成されうる。ネットワーク接続インタフェース211は、通信ネットワークリンク(例えば、光、電気等)に適した受信機及び送信機の機能を実装しうる。送信機機能及び受信機機能は、回路コンポーネント、ソフトウェア、又はファームウェアを共有していてもよいし、あるいは、別々に実装されていてもよい。
RAM217は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及びデバイスドライバ等のソフトウェアプログラムの実行中にデータ又はコンピュータ命令の記憶又はキャッシュを提供するために、バス202を介して処理回路201にインタフェースを行うように構成されうる。ROM219は、コンピュータ命令又はデータを処理回路201に提供するように構成されうる。例えば、ROM219は、不揮発性メモリに格納された、キーボードからの基本的な入出力(I/O)、スタートアップ、又はキーストロークの受信のような、基本的なシステム機能のための不変の低レベルシステムコード又はデータを格納するように構成されうる。記憶媒体221は、RAM、ROM、プログラマブル・リードオンリーメモリ(PROM)、消去可能プログラマブル・リードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル・リードオンリーメモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、又はフラッシュドライブ等のメモリを含むように構成されうる。一例では、記憶媒体221は、オペレーティングシステム223、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェット又はガジェットエンジン又は他のアプリケーション等のアプリケーションプログラム225、及びデータファイル227を含むように構成されうる。記憶媒体221は、UE200による使用のために、様々なオペレーティングシステムのうちのいずれか、又はオペレーティングシステムの組み合わせを格納しうる。
記憶媒体221は、redundant array of independent disks(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)光ディスクドライブ、内部ハードディスクドライブ、ブルーレイ光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータストレージ(HDDS)光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、同期ダイナミックRAM(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュール又はリムーバブルユーザ識別(SIM/RUIM)モジュール等のスマートカードメモリ、他のメモリ、又はそれらの任意の組合せ等の、複数の物理ドライブユニットを含むように構成されうる。記憶媒体221は、データをオフロードする又はデータをアップロードするために、一時的又は非一時的なメモリ媒体に格納されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラム等にUE200がアクセスすることを可能にしうる。通信システムを利用するもの等の製品は、デバイス読取可能媒体を含みうる記憶媒体221において有形に具現化されうる。
図13において、処理回路201は、通信サブシステム231を使用してネットワーク243bと通信するように構成されうる。ネットワーク243a及びネットワーク243bは、同じネットワークであってもよいし、異なるネットワークであってもよい。通信サブシステム231は、ネットワーク243bと通信するために使用される1つ以上のトランシーバを含むように構成されうる。例えば、通信サブシステム231は、IEEE802.12、CDMA、WCDMA(登録商標)、GSM、LTE、UTRAN、WiMax等の、1つ以上の通信プロトコルに従って、無線アクセスネットワーク(RAN)の他の無線デバイス、UE、又は基地局等の、無線通信が可能な他のデバイスの1つ以上のリモートトランシーバと通信するために使用される1つ以上のトランシーバを含むように構成されうる。各トランシーバは、RANリンクに適した送信機又は受信機の機能(例えば、周波数割り当て等)をそれぞれ実装するために、送信機233及び/又は受信機235を含みうる。更に、各トランシーバの送信機233及び受信機235は、回路コンポーネント、ソフトウェア、又はファームウェアを共有していてもよいし、あるいは、別々に実装されていてもよい。
図示された実施形態では、通信サブシステム231の通信機能は、データ通信、音声通信、マルチメディア通信、Bluetooth等の短距離通信、近距離通信、位置を判定するための全地球測位システム(GPS)の使用等の位置ベース通信、他の同様の通信機能、又はそれらの任意の組み合わせを含みうる。例えば、通信サブシステム231は、セルラ通信、Wi-Fi通信、Bluetooth通信、及びGPS通信を含みうる。ネットワーク243bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、遠隔通信ネットワーク、他の同様のネットワーク、又はそれらの任意の組み合わせ等の、有線及び/又は無線ネットワークを含みうる。例えば、ネットワーク243bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、及び/又は近距離ネットワークでありうる。電源213は、UE200のコンポーネントに交流(AC)又は直流(DC)電力を供給するように構成されうる。
本明細書に記載の特徴、利点、及び/又は機能は、UE200のコンポーネントのうちの1つで実装されうるか、又はUE200の複数のコンポーネントに分割されうる。更に、本明細書で説明される特徴、利点、及び/又は機能は、ハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアの任意の組み合わせで実装されうる。一例では、通信サブシステム231は、本明細書に記載のコンポーネントのうちのいずれかを含むように構成されうる。更に、処理回路201は、バス202を介してそのようなコンポーネントのいずれかと通信するように構成されうる。別の例では、そのようなコンポーネントのいずれも、処理回路201によって実行されるときに本明細書に記載の対応する機能を実行する、メモリに格納されたプログラム命令によって表されうる。別の例では、そのようなコンポーネントのいずれかの機能が、処理回路201と通信サブシステム231との間に分配されてもよい。別の例では、そのようなコンポーネントのいずれかの非計算集約型の機能がソフトウェア又はファームウェアで実現されてもよく、計算集約型の機能はハードウェアで実現されてもよい。
図14は、いくつかの実施形態によって実装される機能が仮想化されうる仮想化環境300を示す概略的なブロック図である。本コンテキストにおいて、仮想化手段は、ハードウェアプラットフォーム、記憶装置及びネットワーキング資源の仮想化を含みうる装置又はデバイスの仮想化バージョンを作成する。本明細書で使用されるように、仮想化は、ノード(例えば、仮想化された基地局又は仮想化された無線アクセスノード)又はデバイス(例えば、UE、無線デバイス、又は任意の他のタイプの通信デバイス)又はそれらのコンポーネントに適用されることができ、機能の少なくとも一部が1つ以上の仮想コンポーネントとして(例えば、1つ以上のネットワーク内の1つ以上の物理処理ノード上で実行される1つ以上のアプリケーション、コンポーネント、機能、仮想マシン、又はコンテナを介して)実装される実装形態に関連する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の機能の一部又は全部は、ハードウェアノード330の1つ以上によってホストされる1つ以上の仮想環境300に実装される1つ以上の仮想マシンによって実行される仮想コンポーネントとして実装されてもよい。更に、仮想ノードが無線アクセスノードではない又は無線接続を必要としない実施形態(例えば、コアネットワークノード)では、ネットワークノードは完全に仮想化されてもよい。
上記機能は、本明細書で開示される実施形態のいくつかについての特徴、機能、及び/又は利点のいくつかを実装するように動作可能な(代替的には、ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能等と称されうる)1つ以上のアプリケーション320によって実装されうる。アプリケーション320は、処理回路360及びメモリ390を含むハードウェア330を提供する仮想化環境300で実行される。メモリ390は、処理回路360によって実行可能な命令395を含み、それによって、アプリケーション320は、本明細書で開示される特徴、利点、及び/又は機能のうちの1つ以上を提供するように動作可能である。
仮想化環境300は、商用オフザシェルフ(COTS:commercial off-the-shelf)プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はデジタル若しくはアナログハードウェアコンポーネント若しくは専用プロセッサを含む任意の他のタイプの処理回路でありうる、1つ以上のプロセッサ又は処理回路360のセットを含む汎用又は専用ネットワークハードウェアデバイス330を備える。各ハードウェアデバイスは、処理回路360によって実行される命令395又はソフトウェアを一時的に格納するための非永続的メモリでありうるメモリ390-1を備えうる。各ハードウェアデバイスは、物理ネットワークインタフェース380を含む、ネットワークインタフェースカードとしても知られる1つ以上のネットワークインタフェースコントローラ(NIC)370を含みうる。各ハードウェアデバイスは更に、処理回路360によって実行可能なソフトウェア395及び/又は命令をその中に格納した、非一時的かつ永続的なマシン読取可能記憶媒体390-2を含みうる。ソフトウェア395は、1つ以上の仮想化レイヤ350(ハイパーバイザとも称される)をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン340を実行するためのソフトウェアと、本明細書に記載のいくつかの実施形態に関連して記載される機能、特徴、及び/又は利点を実行することを可能にするソフトウェアとを含む、あらゆるタイプのソフトウェアを含みうる。
仮想マシン340は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワークワーキング又はインタフェース、及び仮想ストレージを含み、対応する仮想化レイヤ350又はハイパーバイザによって実行されうる。仮想アプライアンス320のインスタンスの様々な実施形態は、1つ以上の仮想マシン340上で実装されてもよく、当該実装は異なる方法で行われてもよい。
動作中に、処理回路360は、ソフトウェア395を実行して、仮想マシンモニタ(VMM)とも称されることがあるハイパーバイザ又は仮想化レイヤ350をインスタンス化する。仮想化レイヤ350は、仮想マシン340にはネットワーキングハードウェアのように見える仮想オペレーティングプラットフォームを提示しうる。
図14に示すように、ハードウェア330は、汎用の又は特定のコンポーネントを有する独立型ネットワークノードでありうる。ハードウェア330は、アンテナ3225を含みうるとともに、仮想化を通じていくつかの機能を実装しうる。あるいは、ハードウェア330は、多くのハードウェアノードが連携し、かつ、特にアプリケーション320のライフサイクル管理を監督する管理及びオーケストレーション(MANO:management and orchestration)3100を介して管理される、(データセンタ又はカスタマー構内設備(CPE)内のもののような)より大きなハードウェアのクラスタの一部であってもよい。
ハードウェアの仮想化は、ネットワーク機能仮想化(NFV:network function virtualization)と称されるいくつかのコンテキストで行われる。NFVは、多くのネットワーク機器タイプを、データセンタ内に配置されうる、業界標準の大容量サーバ・ハードウェア、物理スイッチ、及び物理ストレージと、カスタマー構内設備とに統合するために使用されうる。
NFVのコンテキストでは、仮想マシン340は、あたかも仮想化されていない物理マシン上で実行されているかのように、プログラムを実行する物理マシンのソフトウェア実装であってもよい。複数の仮想マシン340のそれぞれと、当該仮想マシン740を実行するハードウェア330のその部分は、当該仮想マシン740専用のハードウェア、及び/又は当該仮想マシン740が複数の仮想マシン340のうちの他のものと共有するハードウェアであり、個別の仮想ネットワークエレメント(VNE:virtual network element)を形成する。
なお、NFVのコンテキストでは、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ330上の1つ以上の仮想マシン340で実行され、かつ、図14のアプリケーション320に対応する、特定のネットワーク機能を処理することに関与する。
いくつかの実施形態では、それぞれが1つ以上の送信機3220及び1つ以上の受信機3210を含む1つ以上の無線ユニット3200が、1つ以上のアンテナ3225に結合されうる。無線ユニット3200は、1つ以上の適切なネットワークインタフェースを介してハードウェアノード330と直接通信しうるとともに、無線アクセスノード又は基地局等の無線機能を仮想ノードに提供するために仮想コンポーネントと組み合わせて使用されうる。
いくつかの実施形態では、いくつかのシグナリングが、ハードウェアノード330と無線ユニット3200との間の通信のために代替的に使用されうる制御システム3230を使用して行われうる。
図15は、いくつかの実施形態による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを示す。図15を参照すると、実施形態に従って、通信システムは、3GPPタイプのセルラネットワーク等の通信ネットワーク410を含み、当該通信ネットワークは、無線アクセスネットワーク等のアクセスネットワーク411と、コアネットワーク414とを含む。アクセスネットワーク411は、それぞれ対応するカバレッジエリア413a,413b,413cを規定する、NB、eNB、gNB、又はその他のタイプの無線アクセスポイント等の複数の基地局412a,412b,412cを備える。各基地局412a,412b,412cは、有線又は無線コネクション415を介してコアネットワーク414に接続可能である。カバレッジエリア413cに位置する第1のUE491は、対応する基地局412cに無線で接続する、又は当該基地局によってページングされるように構成される。カバレッジエリア413a内の第2のUE492は、対応する基地局412aに無線で接続可能である。この例では、複数のUE491,492が示されているが、開示された実施形態は、単一のUEがカバレッジエリア内にある状況、又は単一のUEが対応する基地局412に接続している状況にも同様に適用可能である。
通信ネットワーク410自体は、ホストコンピュータ430に接続され、当該ホストコンピュータは、独立型サーバ、クラウド実装型サーバ、分散型サーバのハードウェア及び/又はソフトウェアで、又はサーバファーム内の処理リソースとして実施されうる。ホストコンピュータ430は、サービスプロバイダの所有であっても制御下にあってもよく、又は、サービスプロバイダによって又はサービスプロバイダの代わりに操作されてもよい。通信ネットワーク410とホストコンピュータ430との間のコネクション421及び422は、コアネットワーク414からホストコンピュータ430に直接延びていてもよいし、オプションの中間ネットワーク420を介して延びていてもよい。中間ネットワーク420は、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク、又はホストネットワークのうちの1つ以上の組合せであってもよく、中間ネットワーク420は、もしあれば、バックボーンネットワーク又はインターネットであってもよく、特に、中間ネットワーク420は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を含んでもよい。
図15の通信システムは、全体として、接続されたUE491,492のうちの1つとホストコンピュータ430との間の接続性を与える。当該接続性は、オーバー・ザ・トップ(OTT:over-the-top)コネクション450として説明されうる。ホストコンピュータ430及び接続されたUE491,492は、アクセスネットワーク411、コアネットワーク414、任意の中間ネットワーク420、及び可能性のある更なるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTTコネクション450を介してデータ及び/又はシグナリングを通信するように構成される。OTTコネクション450は、OTTコネクション450が通過する参加通信デバイスが、アップリンク通信及びダウンリンク通信のルーティングに気付かないという意味で、トランスペアレントでありうる。例えば、基地局412は、接続されたUE491に転送される(例えば、ハンドオーバされる)ホストコンピュータ430から発信されたデータを有する、到着するダウンリンク通信の過去のルーティングについて通知されてなくてもよく、又は通知される必要がなくてもよい。同様に、基地局412は、UE491からホストコンピュータ430へ向かう、発信されるアップリンク通信の将来のルーティングを知っている必要はない。
図16は、いくつかの実施形態による、基地局を介して部分的に無線コネクション上でユーザ装置と通信するホストコンピュータを示す。図16を参照して、前の段落で説明したUE、基地局及びホストコンピュータの実施形態による実装例を以下で説明する。通信システム500において、ホストコンピュータ510は、通信システム500の、異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続をセットアップ及び維持するように構成された通信インタフェース516を含むハードウェア515を備える。ホストコンピュータ510は、ストレージ能力及び/又は処理能力を有しうる処理回路518を更に備える。具体的には、処理回路518は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備えうる。ホストコンピュータ510は、ホストコンピュータ510内に格納された又はホストコンピュータ910がアクセス可能である、かつ、処理回路518によって実行可能であるソフトウェア511を更に備える。ソフトウェア511は、クライアントアプリケーション512を含む。ホストアプリケーション512は、UE530及びホストコンピュータ510で終端するOTTコネクション550を介して接続するUE530等のリモートユーザにサービスを提供するように動作可能でありうる。サービスをリモートユーザに提供する際に、ホストアプリケーション512は、OTTコネクション550を使用して送信されるユーザデータを提供しうる。
通信システム500は更に、通信システム内に設けられ、かつ、ホストコンピュータ510及びUE530と通信することを可能にするハードウェア525を備える基地局520を含みうる。ハードウェア525は、通信システム500の、異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線コネクションをセットアップ及び維持するための通信インタフェース526と、基地局520によってサービスが行われるカバレッジエリア(図16には図示せず)内に位置するUE 530との少なくとも無線コネクション570をセットアップ及び維持するための無線インタフェース527とを含みうる。通信インタフェース526は、ホストコンピュータ510へのコネクション560を容易にするように構成されうる。コネクション560は、直接的であってもよいし、通信システムのコアネットワーク(図16には図示せず)及び/又は通信システムの外部の1つ以上の中間ネットワークを通過してもよい。図示された実施形態では、基地局520のハードウェア525は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備えうる処理回528を更に含む。基地局520は、内部に格納されるか又は外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア521を更に有する。
通信システム500は、既に言及したUE530を更に含む。そのハードウェア535は、UE530が現在位置しているカバレッジエリアにサービスを行う基地局との無線コネクション570をセットアップ及び維持するように構成された無線インタフェース537を含みうる。UE530のハードウェア535は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備えうる処理回538を更に含む。UE530は、UE530内に格納された又はUE530がアクセス可能である、かつ、処理回路538によって実行可能であるソフトウェア531を更に備える。ソフトウェア531は、クライアントアプリケーション532を含む。クライアントアプリケーション532は、ホストコンピュータ510のサポートにより、UE530を介して人間の又は人間以外のユーザにサービスを提供するように動作可能でありうる。ホストコンピュータ510において、実行中のホストアプリケーション512は、UE530及びホストコンピュータ510で終端するOTTコネクション550を介して、実行中のクライアントアプリケーション532と通信しうる。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション532は、ホストアプリケーション512から要求データを受信し、当該要求データに応じてユーザデータを提供しうる。OTTコネクション550は、要求データ及びユーザデータの両方を転送しうる。クライアントアプリケーション532は、それが提供するユーザデータを生成するためにユーザとインタラクションしうる。
図16に示されるホストコンピュータ510、基地局520、及びUE530は、それぞれ、図15のホストコンピュータ430、基地局412a,412b,412cのうちの1つ、及びUE491,492のうちの1つと、類似又は同一でありうることに留意されたい。即ち、これらのエンティティの内部動作は、図16に示されるようなものであってもよく、独立して、周囲のネットワークトポロジは図15のものであってもよい。
図16では、あらゆる中間デバイス及びそれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングに明示的に言及することなく、OTTコネクション550が、基地局520を介したホストコンピュータ510とUE530との間の通信を示すために抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャは、UE530から若しくはホストコンピュータ510を操作するサービスプロバイダから、又はその両方から隠すように構成されうるルーティングを決定しうる。OTTコネクション550がアクティブである間に、ネットワークインフラストラクチャは、(例えば、負荷の考慮又はネットワークの再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する決定を更に行いうる。
UE530と基地局520との間の無線コネクション570は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つ以上は、無線コネクション570が最後のセグメントを形成するOTTコネクション550を使用してUE530に提供されるOTTサービスの性能を改善しうる。
いくつかの実施形態では、1つ又は以上の実施形態が改善するデータレート、レイテンシ及びその他の要因をモニタリングする目的で、測定手順が提供されうる。更に、測定結果の変動に応じて、ホストコンピュータ510とUE530との間のOTTコネクション550を再設定するためのオプションのネットワーク機能があってもよい。OTTコネクション550を再設定するための測定手順及び/又はネットワーク機能は、ホストコンピュータ510のソフトウェア511及びハードウェア515、又はUE530のソフトウェア531及びハードウェア535、又はその両方で実装されうる。いくつかの実施形態では、センサ(図示せず)が、OTTコネクション550が通過する通信デバイスに配置されうるか又はそれに関連して配置されうる。当該センサは、上記で例示された、モニタリングされた量の値を供給することによって、又はソフトウェア511,531が当該モニタリングされた量を他の物理量の値から計算又は推定しうる、当該他の物理量の値を供給することによって、測定手順に関与しうる。OTTコネクション550の再設定は、メッセージフォーマット、再送設定、好ましいルーティング等を含んでもよく、当該再設定は、基地局520に影響を与える必要はなく、基地局520には未知であるか又は感知できなくてもよい。そのような手順及び機能は、当該分野では既知でありうるとともに実践されうる。特定の実施形態では、測定は、ホストコンピュータ510の、スループット、伝搬時間、レイテンシ等の測定を容易にする、独自のUEシグナリングを含みうる。測定は、ソフトウェア511及び531が、伝搬時間、エラー等をモニタリングしながら、OTTコネクション550を使用して、メッセージ(特に、空のメッセージ又は「ダミー」メッセージ)を送信させることで実行されうる。
図17は、一実施形態による、通信システムにおいて実行される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図15及び図16を参照して説明されうるホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡単にするために、図17に対する図面の言及のみがこのセクションに含まれる。ステップ610で、ホストコンピュータがユーザデータを提供する。ステップ610の(オプションでありうる)サブステップ611では、ホストコンピュータが、ホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。ステップ620で、ホストコンピュータが、UEへのユーザデータを搬送する送信を開始する。(オプションでありうる)ステップ630で、基地局が、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信で搬送されたユーザデータをUEへ送信する。(オプションでありうる)ステップ640で、UEが、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する。
図18は、一実施形態による、通信システムにおいて実行される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図15及び図16を参照して説明されうるホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡単にするために、図18に対する図面の言及のみがこのセクションに含まれる。本方法のステップ710で、ホストコンピュータがユーザデータを提供する。オプションのサブステップ(図示せず)で、ホストコンピュータが、ホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。ステップ720で、ホストコンピュータが、UEへのユーザデータを搬送する送信を開始する。当該送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を通過しうる。(オプションでありうる)ステップ730で、UEは、当該送信で搬送されたユーザデータを受信する。
図19は、一実施形態による、通信システムにおいて実行される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図15及び図16を参照して説明されうるホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡単にするために、図19に対する図面の言及のみがこのセクションに含まれる。(オプションでありうる)ステップ810で、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加的に又は代替的に、ステップ820で、UEは、ユーザデータを提供する。ステップ820の(オプションでありうる)サブステップ821では、UEが、クライアントアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。ステップ810の(オプションでありうる)サブステップ811で、UEが、ホストコンピュータによって提供された受信入力データに応答してユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されるクライアントアプリケーションは、ユーザから受け付けたユーザ入力を更に考慮してもよい。ユーザデータが提供された特定の方法にかかわらず、UEは、(オプションでありうる)サブステップ830で、ユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。本方法のステップ840で、ホストコンピュータが、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
図20は、一実施形態による、通信システムにおいて実行される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図15及び図16を参照して説明されうるホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡単にするために、図20に対する図面の言及のみがこのセクションに含まれる。(オプションでありうる)ステップ910で、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局が、UEからユーザデータを受信する。(オプションでありうる)ステップ920で、基地局が、受信したユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。(オプションでありうる)ステップ930で、ホストコンピュータは、基地局によって開始された送信で搬送されたユーザデータを受信する。
図21は、特定の実施形態による、無線デバイスにおける方法のフローチャートである。より具体的には、図21は、チャネル品質を報告するために無線デバイス(例えば、UE)によって実行される方法の例を示す。本方法は、ステップ1002から始まり、当該ステップで、無線デバイスは、無線デバイスにおけるRLFの検出に応じて、情報をロギングする。
いくつかの実施形態では、本方法は、タイマー310の満了によりRLFを検出することを更に含みうる。いくつかの実施形態では、本方法は、ビーム障害を検出することを更に含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、ビーム障害の検出についてのインジケーションを含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、ビーム障害検出が発生した際の状態情報を更に含みうる。当該状態情報は、ビーム障害が検出された際にモニタリングされていたリソース上のビーム測定情報と、他のリソース上のビーム測定情報とのうちの1つ以上を含みうる。いくつかの実施形態では、、ロギングされた情報は、無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスが無線リソース管理のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、UEが無線リソース管理のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含みうる。
いくつかの実施形態では、本方法は、ランダムアクセスチャネル障害の媒体アクセス制御からのインジケーションによりRLFを検出することを含みうる。いくつかの実施形態では、ランダムアクセスチャネル障害は、無線デバイスがランダムアクセスチャネル試行の最大回数に達することによるものでありうる。いくつかの実施形態では、本方法は、ビーム障害を検出することを更に含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、ビーム障害の検出についてのインジケーションを含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、ビーム障害検出が発生した際の状態情報を更に含みうる。当該状態情報は、ビーム障害が検出された際にモニタリングされていたリソース上のビーム測定情報と、他のリソース上のビーム測定情報とのうちの1つ以上を含みうる。
いくつかの実施形態では、本方法は、ビーム障害回復がトリガされたことを判定することを更に含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、ビーム障害回復がトリガされたことのインジケーションを含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、ビーム障害回復が発生した際の状態情報を更に含みうる。当該状態情報は、ランダムアクセスチャネル試行ごとに、ビーム障害回復がトリガされた際にに選択されたリソース及び/又はビーム上のビーム測定情報と、他のリソース上のビーム測定情報とのうちの1つ以上を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスが無線リソース管理のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、UEが無線リソース管理のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含みうる。
いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、異なるプリアンブル再送信のためのビーム情報を含みうる。いくつかの実施形態では、異なるプリアンブル送信のためのビーム情報は、各試行に対するビーム測定情報と、各試行におけるビーム選択の発生と、同じビームに対する電力ランピングの発生と、所与の選択されたビームについての競合の検出と、のうちの1つ以上を含みうる。
ステップ1004で、RLF後の再確立に応じて、無線デバイスは、ロギングされた情報の少なくとも一部をネットワークノードへ報告する。
いくつかの実施形態では、本方法は、無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたというインジケーションを、ネットワークノードへ送信することを更に含みうる。いくつかの実施形態では、本方法は、無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたというインジケーションに応じてネットワークノードから、ロギングされた情報を報告することを求める要求を受信することを更に含みうる。いくつかの実施形態では、本方法は、受信された要求に応じて、ロギングされた情報の少なくとも一部をネットワークノードへ報告することを更に含みうる。
いくつかの実施形態では、本方法は、ユーザデータを提供することと、ネットワークノードへの送信を介してユーザデータをホストコンピュータへ転送することと、を更に含みうる。
図22は、無線ネットワーク(例えば、図10に示される無線ネットワーク)における装置1100の概略的なブロック図を示す。当該装置は、無線デバイス(例えば、図10に示される無線デバイス110)において実装されうる。装置1100は、図21を参照して説明した例示的な方法、及び場合によっては本明細書で開示した任意の他のプロセス又は方法を実行するように動作可能である。図21の方法は、必ずしも装置1100によってのみ実行されるわけではないことも理解されるべきである。本方法の少なくともいくつかの動作は、1つ以上の他のエンティティによって実行されてもよい。
仮想装置1100は、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含みうる処理回路と、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、専用デジタルロジック等を含みうる他のデジタルハードウェアとを備えてもよい。処理回路は、メモリに格納されたプログラムコードを実行するように構成されてもよく、当該メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光ストレージデバイス等の、1つ以上のタイプのメモリを含んでもよい。いくつかの実施形態において、メモリに格納されたプログラムコードは、1つ以上の遠隔通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令と、本明細書で説明される技術のうちの1つ以上を実行するための命令とを含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、受信ユニット1102と、判定ユニット1104と、通信ユニット1106と、装置1100の他の任意の適切なユニットと、に対応する機能を実行させるために使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、装置1100はUEでありうる。図22に示されるように、装置1100は、受信ユニット1102、判定ユニット1104、及び通信ユニット1106を含む。受信ユニット1102は、装置1100の受信機能を実行するように構成されうる。例えば、受信ユニット1102は、無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたというインジケーションに応じてネットワークノードから、ロギングされた情報を報告することおを求める要求を受信するように構成されうる。
受信ユニット1102は、(例えば、無線デバイス又は別のネットワークノードから)任意の適切な情報を受信しうる。受信ユニット1102は、図12に関連して上述したRFトランシーバ回路122等の受信機及び/又はトランシーバを含みうる。受信ユニット1102は、メッセージ及び/又は信号(無線又は有線)を受信するように構成された回路を含みうる。特定の実施の形態では、受信ユニット1102は、受信されたメッセージ及び/又は信号を、判定ユニット1104及び/又は装置1100の任意の他の適切なユニットに伝達しうる。受信ユニット1102の機能は、いくつかの実施形態では、1つ以上の別個のユニットで実行されうる。
判定ユニット1104は、装置1100の処理機能を実行しうる。例えば、判定ユニット1104は、無線デバイスにおける無線リンク障害(RLF)の検出に応じて、情報をロギングするように構成されうる。別の例として、判定ユニット1104は、RLFの後の再確立に応じて、ロギングされた情報の少なくとも一部をネットワークノードへ報告するように構成されうる。更に別の例として、判定ユニット1104は、タイマー310の満了によりRLFを検出するように構成されうる。更に別の例として、判定ユニット1104は、ビーム障害を検出するように構成されうる。別の例として、判定ユニット1104は、ランダムアクセスチャネル障害の媒体アクセス制御からのインジケーションによりRLFを検出するように構成されうる。別の例として、判定ユニット1104は、ビーム障害回復がトリガされたことを判定するように構成されうる。別の例として、判定ユニット1104は、ユーザデータを提供するように構成されうる。
判定ユニット1104は、図12に関連して上述した処理回路120等の1つ以上のプロセッサを含んでもよいし、又はその中に含められてもよい。判定ユニット1104は、上述の判定ユニット1104及び/又は処理回路120の機能のいずれかを実行するように構成されるアナログ及び/又はデジタル回路を含みうる。判定ユニット1104の機能は、いくつかの実施形態では、1つ以上の別個のユニットで実行されうる。
通信ユニット1106は、装置1100の送信機能を実行するように構成されうる。例えば、通信ユニット1106は、ロギングされた情報の少なくとも一部を含む報告をネットワークノードへ送信するように構成されうる。別の例として、通信ユニット1106は、無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたというインジケーションを、ネットワークノードへ送信するように構成されうる。更に別の例として、通信ユニット1106は、受信した要求に応じて、ロギングされた情報の少なくとも一部をネットワークノードへ報告するように構成されうる。更に別の例として、通信ユニット1106は、ネットワークノードへの送信を介してユーザデータをホストコンピュータに転送するように構成されうる。
通信ユニット1106は、メッセージを(例えば、無線デバイス及び/又は別のネットワークノードへ)を送信しうる。通信ユニット1106は、図12に関連して上述したRFトランシーバ回路122等の送信機及び/又はトランシーバを含みうる。通信ユニット1106は、メッセージ及び/又は信号を、(例えば、無線又は有線手段を介して)送信するように構成された回路を含みうる。特定の実施形態では、通信ユニット1106は、判定ユニット1104又は装置1100の任意の他のユニットから送信用のメッセージ及び/又は信号を受信しうる。通信ユニット1104の機能は、いくつかの実施形態では、1つ以上の別個のユニットで実行されうる。
ユニットという用語は、電子機器、電気デバイス、及び/又は電子デバイスの分野において従来の意味を有してもよく、例えば、本明細書で説明されるような、電気回路及び/又は電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、ロジックソリッドステート及び/又はディスクリートデバイス、それぞれのタスク、手順、計算、出力及び/又は表示機能等を実行するためのコンピュータプログラム又は命令を含んでもよい。
図23は、特定の実施形態による、無線デバイス110によって実行される方法を示す。本方法は、ステップ1202で開始し、無線デバイスにおけるRLFの検出に応じて、無線デバイス110が無線リンクモニタリングリソースに関連する情報をロギングする。RLF後の再確立に応じて、無線デバイス110は、ステップ1204で、ロギングされた情報の少なくとも一部をネットワークノードへ報告する。
特定の実施形態では、無線デバイス110は、タイマー310の満了によりRLFを検出する。
特定の実施形態では、RLFを検出すると、無線デバイス110は、BFR障害又はビーム障害回復障害を検出し、ロギングされた情報は、ビーム障害の検出についてのインジケーションを含む。無線デバイス110がRACH試行の最大回数に達することによって失敗する場合、それは、ビーム障害回復障害に起因した障害のインジケーションである。
特定の実施形態では、ロギングされた情報は、RLFの検出が生じた際の状態情報を含み、状態情報は、RLFが検出された際にモニタリングされていたリソース上のビーム測定情報と、他のリソース上のビーム測定情報とのうちの1つ以上を含む。
特定の実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスがモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含む。
特定の実施形態では、無線デバイス110は、RACH障害の媒体アクセス制御からのインジケーションによりRLFを検出する。
特定の実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスがモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含む。
特定の実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスが無線リソース管理のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含む。
特定の実施形態では、ロギングされた情報は、異なるプリアンブル再送信に関連付けられたビーム情報を含む。
特定の実施形態では、異なるプリアンブル送信に関連付けられたビーム情報は、各試行に対するビーム測定情報と、同じビームに対する電力ランピングの発生と、所与の選択されたビームについての競合の検出と、のうちの1つ以上を含む。
特定の実施形態では、無線デバイス110は、無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたというインジケーションを、ネットワークノードへ送信する。
特定の実施形態では、無線デバイス110は、無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたというインジケーションに応じてネットワークノードから、ロギングされた情報を報告することを求める要求を受信し、受信した要求に応じて、ロギングされた情報の少なくとも一部をネットワークノードへ報告する。
図24は、無線ネットワーク(例えば、図10に示される無線ネットワーク)における装置1300の概略的なブロック図を示す。当該装置は、無線デバイス(例えば、図10に示される無線デバイス110)において実装されうる。装置1100は、図23を参照して説明した例示的な方法、及び場合によっては本明細書で開示した任意の他のプロセス又は方法を実行するように動作可能である。図23の方法は、必ずしも装置1300によってのみ実行されるわけではないことも理解されるべきである。本方法の少なくともいくつかの動作は、1つ以上の他のエンティティによって実行されてもよい。
仮想装置1300は、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含みうる処理回路と、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、専用デジタルロジック等を含みうる他のデジタルハードウェアとを備えてもよい。処理回路は、メモリに格納されたプログラムコードを実行するように構成されてもよく、当該メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光ストレージデバイス等の、1つ以上のタイプのメモリを含んでもよい。いくつかの実施形態において、メモリに格納されたプログラムコードは、1つ以上の遠隔通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令と、本明細書で説明される技術のうちの1つ以上を実行するための命令とを含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、受信ユニット1302と、判定ユニット1304と、通信ユニット1306と、装置1300の他の任意の適切なユニットと、に対応する機能を実行させるために使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、装置1300はUEでありうる。図24に示されるように、装置1300は、受信ユニット1302、判定ユニット1304、及び通信ユニット1306を含む。受信ユニット1302は、装置1300の受信機能を実行するように構成されうる。例えば、受信ユニット1302は、無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたというインジケーションに応じてネットワークノードから、ロギングされた情報を報告することおを求める要求を受信するように構成されうる。
受信ユニット1302は、(例えば、無線デバイス又は別のネットワークノードから)任意の適切な情報を受信しうる。受信ユニット1302は、図12に関連して上述したRFトランシーバ回路122等の受信機及び/又はトランシーバを含みうる。受信ユニット1302は、メッセージ及び/又は信号(無線又は有線)を受信するように構成された回路を含みうる。特定の実施の形態では、受信ユニット1302は、受信されたメッセージ及び/又は信号を、判定ユニット1304及び/又は装置1300の任意の他の適切なユニットに伝達しうる。受信ユニット1302の機能は、いくつかの実施形態では、1つ以上の別個のユニットで実行されうる。
判定ユニット1304は、装置1300の処理機能を実行しうる。例えば、判定ユニット1304は、無線デバイスにおいてRLFを検出することに応じて、無線リンクモニタリングリソースに関連する情報をロギングするように構成されうる。別の例として、判定ユニット1304は、RLFの後の再確立に応じて、ロギングされた情報の少なくとも一部をネットワークノードへ報告するように構成されうる。更に別の例として、判定ユニット1304は、タイマー310の満了によりRLFを検出するように構成されうる。更に別の例として、判定ユニット1304は、ビーム障害を検出するように構成されうる。別の例として、判定ユニット1304は、ランダムアクセスチャネル障害の媒体アクセス制御からのインジケーションによりRLFを検出するように構成されうる。別の例として、判定ユニット1304は、ビーム障害回復がトリガされたことを判定するように構成されうる。別の例として、判定ユニット1304は、ユーザデータを提供するように構成されうる。
判定ユニット1304は、図12に関連して上述した処理回路120等の1つ以上のプロセッサを含んでもよいし、又はその中に含められてもよい。判定ユニット1304は、上述の判定ユニット1304及び/又は処理回路120の機能のいずれかを実行するように構成されるアナログ及び/又はデジタル回路を含みうる。判定ユニット1304の機能は、いくつかの実施形態では、1つ以上の別個のユニットで実行されうる。
通信ユニット1306は、装置1300の送信機能を実行するように構成されうる。例えば、RLF後の再確立に応じて、通信ユニット1306は、ロギングされた情報の少なくとも一部を含む報告をネットワークノードへ送信するように構成されうる。別の例として、通信ユニット1306は、無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたというインジケーションを、ネットワークノードへ送信するように構成されうる。更に別の例として、通信ユニット1306は、受信した要求に応じて、ロギングされた情報の少なくとも一部をネットワークノードへ報告するように構成されうる。更に別の例として、通信ユニット1306は、ネットワークノードへの送信を介してユーザデータをホストコンピュータに転送するように構成されうる。
通信ユニット1306は、メッセージを(例えば、無線デバイス及び/又は別のネットワークノードへ)を送信しうる。通信ユニット1306は、図10に関連して上述したRFトランシーバ回路122等の送信機及び/又はトランシーバを含みうる。通信ユニット1306は、メッセージ及び/又は信号を、(例えば、無線又は有線手段を介して)送信するように構成された回路を含みうる。特定の実施形態では、通信ユニット1306は、判定ユニット1304又は装置1300の任意の他のユニットから送信用のメッセージ及び/又は信号を受信しうる。通信ユニット1304の機能は、いくつかの実施形態では、1つ以上の別個のユニットで実行されうる。
ユニットという用語は、電子機器、電気デバイス、及び/又は電子デバイスの分野において従来の意味を有してもよく、例えば、本明細書で説明されるような、電気回路及び/又は電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、ロジックソリッドステート及び/又はディスクリートデバイス、それぞれのタスク、手順、計算、出力及び/又は表示機能等を実行するためのコンピュータプログラム又は命令を含んでもよい。
図25は、特定の実施形態による、ネットワークノードにおける方法1400のフローチャートである。より具体的には、図25は、チャネル品質報告をトリガするためにネットワークノード(例えば、eNB)によって実行される方法の例を示す。本方法は、ステップ1402から始まり、当該ステップで、ネットワークノードは、RLF後に無線デバイスの再確立に応じて無線デバイスから、無線リンク障害の検出に応じて無線デバイスによってロギングされた情報を含む報告を受信する。
いくつかの実施形態では、本方法は、無線デバイスから、無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたというインジケーションを受信することを含みうる。いくつかの実施形態では、本方法は、無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたという、受信されたインジケーションに応じて、ロギングされた情報を報告することを求める要求を無線デバイスへ送信することを更に含みうる。いくつかの実施形態では、本方法は、要求に応じて無線デバイスによってロギングされた情報を含む報告を受信することを更に含みうる。
いくつかの実施形態では、RLFは、タイマー310の満了に起因しうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスがビーム障害を検出したというインジケーションを含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、RLFの検出が発生した際の状態情報を更に含みうる。当該状態情報は、RLFが検出された際に無線デバイスによってモニタリングされていたリソース上のビーム測定情報と、他のリソース上のビーム測定情報とのうちの1つ以上を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスがモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は無線デバイスがモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスが無線リソース管理のためにモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、UEが無線リソース管理のためにモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含みうる。
いくつかの実施形態では、RLFは、ランダムアクセスチャネル障害の媒体アクセス制御からのインジケーションに起因しうる。いくつかの実施形態では、ランダムアクセスチャネル障害は、無線デバイスがランダムアクセスチャネル試行の最大回数に達することによるものでありうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスがビーム障害を検出したというインジケーションを含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、ビーム障害検出が発生した際の状態情報を更に含みうる。当該状態情報は、ビーム障害が検出された際にモニタリングされていたリソース上のビーム測定情報と、他のリソース上のビーム測定情報とのうちの1つ以上を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、ビーム障害回復がトリガされたことを無線デバイスが検出したというインジケーションを含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、ビーム障害回復が発生した際の状態情報を更に含みうる。当該状態情報は、ランダムアクセスチャネル試行ごとに、ビーム障害回復がトリガされた際にに選択されたリソース及び/又はビーム上のビーム測定情報と、他のリソース上のビーム測定情報とのうちの1つ以上を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、無線デバイスが無線リソース管理のためにモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報は、UEが無線リソース管理のためにモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含みうる。いくつかの実施形態では、ロギングされた情報が異なるプリアンブル再送信に関連付けられたビーム情報を含みうる。いくつかの実施形態では、異なるプリアンブル送信に関連付けられたビーム情報は、各試行に対するビーム測定情報と、各試行におけるビーム選択の発生と、同じビームに対する電力ランピングの発生と、所与の選択されたビームについての競合の検出と、のうちの1つ以上を含みうる。
いくつかの実施形態では、本方法は、ユーザデータを取得することと、ユーザデータをホストコンピュータ又は無線デバイスへ転送することと、を更に含みうる。
図26は、無線ネットワーク(例えば、図10に示される無線ネットワーク)における装置1500の概略的なブロック図を示す。当該装置は、ネットワークノード(例えば、図10に示されるネットワークノード160)において実装されうる。装置1500は、図25を参照して説明した例示的な方法、及び場合によっては本明細書で開示した任意の他のプロセス又は方法を実行するように動作可能である。図25の方法は、必ずしも装置1500によってのみ実行されるわけではないことも理解されるべきである。本方法の少なくともいくつかの動作は、1つ以上の他のエンティティによって実行されてもよい。
仮想装置1500は、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含みうる処理回路と、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、専用デジタルロジック等を含みうる他のデジタルハードウェアとを備えてもよい。処理回路は、メモリに格納されたプログラムコードを実行するように構成されてもよく、当該メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光ストレージデバイス等の、1つ以上のタイプのメモリを含んでもよい。いくつかの実施形態において、メモリに格納されたプログラムコードは、1つ以上の遠隔通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令と、本明細書で説明される技術のうちの1つ以上を実行するための命令とを含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、受信ユニット1502と、判定ユニット1504と、通信ユニット1506と、装置1500の他の任意の適切なユニットと、に対応する機能を実行させるために使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、装置1506は、gNB-CU又はgNB-DUでありうる。図26に示されるように、装置1500は、受信ユニット1502、判定ユニット1504、及び通信ユニット1506を含む。受信ユニット1502は、装置1500の受信機能を実行するように構成されうる。例えば、受信ユニット1502は、RLF後の無線デバイスの再確立に応じて無線デバイスから、無線リンク障害の検出に応じて無線デバイスによってロギングされた情報を含む報告を受信するように構成されうる。別の例として、受信ユニット1502は、無線デバイスから、無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたというインジケーションを受信するように構成されうる。更に別の例として、受信ユニット1502は、要求に応じて無線デバイスによってロギングされた情報を含む報告を受信するように構成されうる。更に別の例として、受信ユニット1502は、ユーザデータを取得するように構成されうる。
受信ユニット1502は、(例えば、無線デバイス又は別のネットワークノードから)任意の適切な情報を受信しうる。受信ユニット1502は、図11に関連して上述したRFトランシーバ回路172等の受信機及び/又はトランシーバを含みうる。受信ユニット1502は、メッセージ及び/又は信号(無線又は有線)を受信するように構成された回路を含みうる。特定の実施の形態では、受信ユニット1502は、受信されたメッセージ及び/又は信号を、判定ユニット1504及び/又は装置1500の任意の他の適切なユニットに伝達しうる。受信ユニット1502の機能は、いくつかの実施形態では、1つ以上の別個のユニットで実行されうる。
判定ユニット1504は、装置1500の処理機能を実行しうる。例えば、判定ユニット1504は、ユーザデータを取得するように構成されうる。
判定ユニット1504は、図11に関連して上述した処理回路170等の1つ以上のプロセッサを含んでもよいし、又はその中に含められてもよい。判定ユニット1504は、上述の判定ユニット1504及び/又は処理回路170の機能のいずれかを実行するように構成されるアナログ及び/又はデジタル回路を含みうる。判定ユニット1504の機能は、いくつかの実施形態では、1つ以上の別個のユニットで実行されうる。
通信ユニット1506は、装置1500の送信機能を実行するように構成されうる。例えば、通信ユニット1506は、無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたという受信したインジケーションに応じて無線デバイスへ、ロギングされた情報を報告することを求める要求を送信するように構成されうる。別の例として、通信ユニット1506は、ユーザデータをホストコンピュータ又は無線デバイスに転送するように構成されうる。
通信ユニット1506は、メッセージを(例えば、無線デバイス及び/又は別のネットワークノードへ)を送信しうる。通信ユニット1506は、図11に関連して上述したRFトランシーバ回路172等の送信機及び/又はトランシーバを含みうる。通信ユニット1506は、メッセージ及び/又は信号を、(例えば、無線又は有線手段を介して)送信するように構成された回路を含みうる。特定の実施形態では、通信ユニット1506は、判定ユニット1504又は装置1500の任意の他のユニットから送信用のメッセージ及び/又は信号を受信しうる。通信ユニット1504の機能は、いくつかの実施形態では、1つ以上の別個のユニットで実行されうる。
ユニットという用語は、電子機器、電気デバイス、及び/又は電子デバイスの分野において従来の意味を有してもよく、例えば、本明細書で説明されるような、電気回路及び/又は電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、ロジックソリッドステート及び/又はディスクリートデバイス、それぞれのタスク、手順、計算、出力及び/又は表示機能等を実行するためのコンピュータプログラム又は命令を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムプロダクト、又はコンピュータコンピュータ読み取り可能記憶媒体は、コンピュータで実行されると、本明細書で開示される実施形態のいずれかを実行する命令を含む。更なる例では、当該命令は、信号又はキャリアで搬送され、コンピュータで実行可能であり、実行されると、本明細書で開示される実施形態のいずれかを実行する。
例示的な実施形態
例示的な実施形態1. 無線デバイスによって実行される方法であって、前記方法は、前記無線デバイスにおいて無線リンク障害(RLF)を検出することに応じて、情報をロギングすることと、前記RLFの後の再確立に応じて、前記ロギングされた情報の少なくとも一部をネットワークノードへ報告することと、を含む、方法。
例示的な実施形態2. 実施形態1の方法であって、タイマー310の満了により前記RLFを検出することを更に含む、方法。
例示的な実施形態3. 実施形態2の方法であって、ビーム障害を検出することを更に含む、方法。
例示的な実施形態4. 実施形態3の方法であって、前記ロギングされた情報は、前記ビーム障害の前記検出についてのインジケーションを含む、方法。
例示的な実施形態5. 実施形態4の方法であって、前記ロギングされた情報は、前記ビーム障害の検出が生じた際の状態情報を更に含み、前記状態情報は、前記ビーム障害が検出された際にモニタリングされていたリソース上のビーム測定情報と、他のリソース上のビーム測定情報と、のうちの1つ以上を含む、方法。
例示的な実施形態6. 実施形態2乃至5のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態7. 実施形態2乃至6のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態8. 実施形態2乃至7のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスが無線リソース管理のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態9. 実施形態2乃至8のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記UEが無線リソース管理のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態10. 実施形態1の方法であって、ランダムアクセスチャネル障害の媒体アクセス制御からのインジケーションにより前記RLFを検出することを更に含む、方法。
例示的な実施形態11. 実施形態10の方法であって、前記ランダムアクセスチャネル障害は、前記無線デバイスがランダムアクセスチャネル試行の最大回数に達することによるものである、方法。
例示的な実施形態12. 実施形態10又は11の方法であって、ビーム障害を検出することを更に含む、方法。
例示的な実施形態13. 実施形態12の方法であって、前記ロギングされた情報は、前記ビーム障害の前記検出についてのインジケーションを含む、方法。
例示的な実施形態14. 実施形態13の方法であって、前記ロギングされた情報は、前記ビーム障害の検出が生じた際の状態情報を更に含み、前記状態情報は、前記ビーム障害が検出された際にモニタリングされていたリソース上のビーム測定情報と、他のリソース上のビーム測定情報と、のうちの1つ以上を含む、方法。
例示的な実施形態15. 実施形態10乃至14のいずれかの方法であって、ビーム故障回復がトリガされたことを判定することを更に含む、方法。
例示的な実施形態16. 実施形態15の方法であって、前記ロギングされた情報は、ビーム故障回復がトリガされたことのインジケーションを含む、方法。
例示的な実施形態17. 実施形態15又は16の方法であって、前記ロギングされた情報は、前記ビーム障害回復が発生した際の状態情報を更に含み、当該状態情報は、ランダムアクセスチャネル試行ごとに、ビーム障害回復がトリガされた際にに選択されたリソース及び/又はビーム上のビーム測定情報と、他のリソース上のビーム測定情報とのうちの1つ以上を含む、方法。
例示的な実施形態18. 実施形態10乃至17のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態19. 実施形態10乃至18のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態20. 実施形態10乃至19のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスが無線リソース管理のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態21. 実施形態10乃至20のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記UEが無線リソース管理のためにモニタリングしているリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態22. 実施形態10乃至21のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、異なるプリアンブル再送信についてのビーム情報を含む、方法。
例示的な実施形態23. 実施形態20の方法であって、異なるプリアンブル送信についての前記ビーム情報は、各試行に対するビーム測定情報と、各試行におけるビーム選択の発生と、同じビームに対する電力ランピングの発生と、所与の選択されたビームについての競合の検出と、のうちの1つ以上を含む、方法。
例示的な実施形態24. 実施形態1乃至23のいずれかの方法であって、前記無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたというインジケーションを、前記ネットワークノードへ送信することを更に含む、方法。
例示的な実施形態25. 実施形態24の方法であって、前記無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたという前記インジケーションに応じて前記ネットワークノードから、前記ロギングされた情報を報告することを求める要求を受信することを更に含む、方法。
例示的な実施形態26. 実施形態24の方法であって、前記受信された要求に応じて、前記ロギングされた情報の前記少なくとも一部を前記ネットワークノードへ報告することを更に含む、方法。
例示的な実施形態27. 上記実施形態のいずれかの方法であって、更に、ユーザデータを提供することと、前記ネットワークノードへの送信を介して前記ユーザデータをホストコンピュータへ転送することと、を更に含む、方法。
例示的な実施形態28. ネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法は、無線リンク障害(RLF)の後の無線デバイスの再確立に応じて前記無線デバイスから、前記無線リンク障害の検出に応じて前記無線デバイスによってロギングされた情報を含む報告を受信することを含む、方法。
例示的な実施形態29. 実施形態28の方法であって、前記RLFは、タイマー310の満了によるものである、方法。
例示的な実施形態30. 実施形態29の方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスがビーム障害を検出したというインジケーションを含む、方法。
例示的な実施形態31. 実施形態30の方法であって、前記ロギングされた情報は、前記ビーム障害の検出が生じた際の状態情報を更に含み、前記状態情報は、前記ビーム障害が検出された際に前記無線デバイスによってモニタリングされていたリソース上のビーム測定情報と、他のリソース上のビーム測定情報と、のうちの1つ以上を含む、方法。
例示的な実施形態32. 実施形態29乃至31のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態33. 実施形態29乃至32のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしていたファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態34. 実施形態29乃至33のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスが無線リソース管理のためにモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態35. 実施形態29乃至34のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記UEが無線リソース管理のためにモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態36. 実施形態28の方法であって、前記RLFは、ランダムアクセスチャネル障害の媒体アクセス制御からのインジケーションによるものである、方法。
例示的な実施形態37. 実施形態36の方法であって、前記ランダムアクセスチャネル障害は、前記無線デバイスがランダムアクセスチャネル試行の最大回数に達することによるものである、方法。
例示的な実施形態38. 実施形態36又は37の方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスがビーム障害を検出したというインジケーションを含む、方法。
例示的な実施形態39. 実施形態38の方法であって、前記ロギングされた情報は、前記ビーム障害の検出が生じた際の状態情報を更に含み、前記状態情報は、前記ビーム障害が検出された際にモニタリングされていたリソース上のビーム測定情報と、他のリソース上のビーム測定情報と、のうちの1つ以上を含む、方法。
例示的な実施形態40. 実施形態36乃至39のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、ビーム障害回復がトリガされたことを前記無線デバイスが検出したことのインジケーションを含む、方法。
例示的な実施形態41. 実施形態40の方法であって、前記ロギングされた情報は、前記ビーム障害回復が発生した際の状態情報を更に含み、当該状態情報は、ランダムアクセスチャネル試行ごとに、ビーム障害回復がトリガされた際にに選択されたリソース及び/又はビーム上のビーム測定情報と、他のリソース上のビーム測定情報とのうちの1つ以上を含む、方法。
例示的な実施形態42. 実施形態36乃至41のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態43. 実施形態36乃至42のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスが無線リンクモニタリング又はビーム障害検出のためにモニタリングしていたファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態44. 実施形態36乃至43のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記無線デバイスが無線リソース管理のためにモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上のサービングセルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態45. 実施形態36乃至44のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、前記UEが無線リソース管理のためにモニタリングしていたリファレンス信号上の、1つ以上の隣接セルのビーム測定情報を含む、方法。
例示的な実施形態46. 実施形態36乃至45のいずれかの方法であって、前記ロギングされた情報は、異なるプリアンブル再送信についてのビーム情報を含む、方法。
例示的な実施形態47. 実施形態46の方法であって、異なるプリアンブル送信についての前記ビーム情報は、各試行に対するビーム測定情報と、各試行におけるビーム選択の発生と、同じビームに対する電力ランピングの発生と、所与の選択されたビームについての競合の検出と、のうちの1つ以上を含む、方法。
例示的な実施形態48. 実施形態28乃至47のいずれかの方法であって、前記無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたというインジケーションを、前記無線デバイスから受信することを更に含む、方法。
例示的な実施形態49. 実施形態48の方法であって、前記無線デバイスが利用可能な情報をロギングしたという、前記受信されたインジケーションに応じて前記無線デバイスへ、前記ロギングされた情報を報告することを求める要求を送信することを更に含む、方法。
例示的な実施形態50. 実施形態49の方法であって、前記要求に応じて前記無線デバイスによってロギングされた情報を含む前記報告を受信することを更に含む、方法。
例示的な実施形態51. 上記実施形態のいずれかの方法であって、更に、ユーザデータを取得することと、前記ユーザデータをホストコンピュータ又は無線デバイスへ転送することと、を含む、方法。
例示的な実施形態52. 無線デバイスであって、実施形態1乃至27のいずれかに含まれるステップを実行するように構成された処理回路と、前記無線デバイスに電力を供給するように構成された電源回路と、を備える、無線デバイス。
例示的な実施形態53. ネットワークノードであって、実施形態28乃至51のいずれかに含まれるステップを実行するように構成された処理回路と、前記無線デバイスに電力を供給するように構成された電源回路と、を備える、ネットワークノード。
例示的な実施形態54. ユーザ装置(UE)であって、前記UEは、無線信号を送受信するように構成されたアンテナと、前記アンテナに接続され、かつ、処理回路に接続され、前記アンテナと前記処理回路との間で通信される信号を調整するように構成された無線フロントエンド回路と、実施形態1乃至27のいずれかに含まれるステップを実行するように構成された前記処理回路と、前記処理回路に接続され、前記UEへの情報の入力が前記処理回路によって処理されることを可能にするように構成された入力インタフェースと、前記処理回路に接続され、前記処理回路によって処理された前記UEからの情報を出力するように構成された出力インタフェースと、前記処理回路に接続され、前記UEに電力を供給するように構成されたバッテリと、を備える、ユーザ装置。
例示的な実施形態55. コンピュータプログラムであって、コンピュータ上で実行されると、実施形態1乃至27のいずれかに含まれるステップを実行する命令を含む、コンピュータプログラム。
例示的な実施形態56. コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラムプロダクトであって、前記コンピュータプログラムは、コンピュータ上で実行されると、実施形態1乃至27のいずれかに含まれるステップを実行する命令を含む、コンピュータプログラムプロダクト。
例示的な実施形態57. コンピュータプログラムを含む非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体又はキャリアであって、前記コンピュータプログラムは、コンピュータ上で実行されると、実施形態1乃至27のいずれかに含まれるステップを実行する命令を含む、記憶媒体又はキャリア。
例示的な実施形態58. コンピュータプログラムであって、コンピュータ上で実行されると、実施形態28乃至51のいずれかに含まれるステップを実行する命令を含む、コンピュータプログラム。
例示的な実施形態59. コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラムプロダクトであって、前記コンピュータプログラムは、コンピュータ上で実行されると、実施形態28乃至51のいずれかに含まれるステップを実行する命令を含む、コンピュータプログラムプロダクト。
例示的な実施形態60. コンピュータプログラムを含む非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体又はキャリアであって、前記コンピュータプログラムは、コンピュータ上で実行されると、実施形態28乃至51のいずれかに含まれるステップを実行する命令を含む、記憶媒体又はキャリア。
例示的な実施形態61. ホストコンピュータを含む通信システムであって、ユーザデータを提供するように構成された処理回路と、ユーザ装置(UE)に送信するために前記ユーザデータをセルラネットワークへ転送するように構成された通信インタフェースと、を備え、前記セルラネットワークは、無線インタフェース及び処理回路を有するネットワークノードを含み、前記ネットワークノードの処理回路は、実施形態28乃至51のいずれかに含まれるステップを実行するように構成される、通信システム。
例示的な実施形態62. 上記実施形態の通信システムであって、前記ネットワークノードを更に備える、通信システム。
例示的な実施形態63. 上記2つの実施形態の通信システムであって、前記UEを更に含み、前記UEは前記ネットワークノードと通信するように構成される、通信システム。
例示的な実施形態64. 上記3つの実施形態の通信システムであって、前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行し、それによって前記ユーザデータを提供するように構成され、前記UEは、前記ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行するように構成された処理回路を備える、通信システム。
例示的な実施形態65. ホストコンピュータ、ネットワークノード、及びユーザ装置(UE)を含む通信システムにおいて実行される方法であって、前記ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、前記ホストコンピュータにおいて、前記ネットワークノードを備えるセルラネットワークを介して前記UEへ前記ユーザデータを搬送する送信を開始することと、を含み、前記ネットワークノードは、実施形態28乃至51のいずれかに含まれるステップを実行する、方法。
例示的な実施形態66. 上記実施形態の方法であって、前記基ネットワークノードにおいて、ユーザデータを送信することを更に含む、方法。
例示的な実施形態67. 上記2つの実施形態の方法であって、前記ユーザデータは、ホストアプリケーションを実行することによって前記ホストコンピュータにおいて提供され、前記方法は更に、前記UEにおいて、前記ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行することを含む、方法。
例示的な実施形態68. ネットワークノードと通信するように構成されたユーザ装置(UE)であって、前記UEは、無線インタフェースと、上記3つの実施形態の方法を実行するように構成された処理回路とを備える、UE。
例示的な実施形態69. ホストコンピュータを含む通信システムであって、ユーザデータを提供するように構成された処理回路と、ユーザ装置(UE)に送信するためにユーザデータをセルラネットワークへ転送するように構成された通信インタフェースと、を備え、前記UEは、無線インタフェース及び処理回路を有する基地局を備え、前記UEの処理回路は、実施形態1乃至27のいずれかに含まれるステップを実行するように構成される、通信システム。
例示的な実施形態70. 上記実施形態の通信システムであって、前記セルラネットワークは、前記UEと通信するように構成されたネットワークノードを更に含む、通信システム。
例示的な実施形態71. 上記2つの実施形態の通信システムであって、前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行し、それによって前記ユーザデータを提供するように構成され、前記UEの処理回路は、前記ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行するように構成されている、通信システム。
例示的な実施形態72. ホストコンピュータ、ネットワークノード、及びユーザ装置(UE)を含む通信システムにおいて実行される方法であって、前記ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、前記ホストコンピュータにおいて、前記ネットワークノードを備えるセルラネットワークを介して前記UEへ前記ユーザデータを搬送する送信を開始することと、を含み、前記UEは、実施形態1乃至27のいずれかに含まれるステップを実行する、方法。
例示的な実施形態73. 上記実施形態の方法であって、前記UEにおいて、前記ネットワークノードから前記ユーザデータを受信することを更に含む、方法。
例示的な実施形態74. ユーザ装置(UE)からネットワークノードへの送信から生じるユーザデータを受信するように構成された通信インタフェースを備えるホストコンピュータを含む通信システムであって、前記UEは、無線インタフェース及び処理回路を備え、前記UEの処理回路は、実施形態1乃至27のいずれかに含まれるステップを実行するように構成される、通信システム。
例示的な実施形態75. 上記実施形態の通信システムであって、前記UEを更に備える、通信システム。
例示的な実施形態76. 上記2つの実施形態の通信システムであって、前記ネットワークノードを更に含み、当該ネットワークノードは、前記UEと通信するように構成された無線インタフェースと、前記UEから前記ネットワークノードへの送信によって搬送される前記ユーザデータを前記ホストコンピュータへ転送するように構成された通信インタフェースと、を備える、通信システム。
例示的な実施形態77. 上記3つの実施形態の通信システムであって、前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように構成され、前記UEの処理回路は、前記ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行し、それによって前記ユーザデータを提供するように構成されている、通信システム。
例示的な実施形態78. 上記4つの実施形態の通信システムであって、前記ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行し、それにより要求データを提供するように構成され、前記UEの処理回路は、前記ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行し、それにより、前記要求データに応じて前記ユーザデータを提供するように構成される、通信システム。
例示的な実施形態79. ホストコンピュータ、ネットワークノード、及びユーザ装置(UE)を含む通信システムにおいて実行される方法であって、前記方法は、前記ホストコンピュータにおいて、前記UEから前記ネットワークノードへ送信されたユーザデータを受信することを含み、前記UEは、実施形態1乃至27のいずれかに含まれるステップを実行する、方法。
例示的な実施形態80. 上記実施形態の方法であって、前記UEにおいて、前記ネットワークノードへ前記ユーザデータを提供することを更に含む、方法。
例示的な実施形態81. 上記2つの実施形態の方法であって、前記UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行し、それにより、送信対象の前記ユーザデータを提供することと、前記ホストコンピュータにおいて、前記クライアントアプリケーションに関連付けられたホストアプリケーションを実行することと、を更に含む、方法。
例示的な実施形態82. 上記3つの実施形態の方法であって、前記UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することと、前記UEにおいて、前記クライアントアプリケーションへの入力データであって、前記クライアントアプリケーションに関連付けられたホストアプリケーションを実行することによって前記ホストコンピュータにおいて提供される前記入力データを受信することと、を含み、送信対象の前記ユーザデータは、前記入力データに応じて前記クライアントアプリケーションによって提供される、方法。
例示的な実施形態83. ユーザ装置(UE)からネットワークノードへの送信から生じるユーザデータを受信するように構成された通信インタフェースを備えるホストコンピュータを含む通信システムであって、前記ネットワークノードは、無線インタフェース及び処理回路を備え、前記ネットワークノードの処理回路は、実施形態28乃至51のいずれかに含まれるステップを実行するように構成される、通信システム。
例示的な実施形態84. 上記実施形態の通信システムであって、前記ネットワークノードを更に備える、通信システム。
例示的な実施形態85. 上記2つの実施形態の通信システムであって、前記UEを更に含み、前記UEは前記ネットワークノードと通信するように構成される、通信システム。
例示的な実施形態86. 上記3つの実施形態の通信システムであって、前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように構成され、前記UEは、前記ホストコンピュータと関連付けられたクライアントアプリケーションを実行することで、前記ホストコンピュータによって受信される前記ユーザデータを提供するように構成される、通信システム。
例示的な実施形態87. ホストコンピュータ、ネットワークノード、及びユーザ装置(UE)を含む通信システムにおいて実行される方法であって、前記方法は、前記ホストコンピュータにおいて、前記ネットワークノードが前記UEから受信した送信から生じたユーザデータを、前記ネットワークノードから受信することを含み、前記UEは、実施形態1乃至27のいずれかに含まれるステップを実行する、方法。
例示的な実施形態88. 上記実施形態の方法であって、前記ネットワークノードにおいて、前記から前記ユーザデータを受信することを更に含む、方法。
例示的な実施形態89. 上記2つの実施形態の方法であって、前記ネットワークノードにおいて、前記受信したユーザデータの前記ホストコンピュータへの送信を開始することを更に含む、方法。