JP7312112B2 - 構造的および非構造的なニアネット鋳造用アルミニウム合金、ならびにその製造方法 - Google Patents

構造的および非構造的なニアネット鋳造用アルミニウム合金、ならびにその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アルミニウム合金の分野に関する。本発明は、主合金元素として亜鉛、マグネシウム、および鉄、ならびに可能な微量合金元素として銅、マンガン、チタン、ホウ素、ジルコニウム、バナジウム、スカンジウム、クロム、ストロンチウム、ナトリウム、モリブデン、ケイ素、ニッケル、およびベリリウムを利用するアルミニウム合金である。より具体的には、本発明は、構造部品および非構造部品のニアネットシェイプ鋳造のためのアルミニウムベースの合金に関する。さらに、このアルミニウム合金は、鋳造時に妥当な耐食性を有する。
アルミニウム合金は、強度を著しく損なうことなく耐食性と軽量とを併せ持つことが要求される構造部品および製造において広く使用されている。アルミニウム合金には多くの配合が存在し、当該Al合金の配合および当該合金を製造するために使用される方法に依存して、それぞれ異なる特性を有する。配合によっては、強度を上げるために靭性を犠牲にするなど、特定のトレードオフが存在しうる。コストと製造の容易さもまた、アルミニウム合金の種類を考慮する際の要因となる。
アルミニウム合金は、自動車産業用途および非自動車産業用途のための、構造的な、および非構造的なニアネットシェイプ部品を可能にするために開発されてきた。重力または圧力を利用する任意の金型または砂型鋳造プロセスを使用して、アルミニウム合金からニアネットシェイプ部品を製造することができる。該プロセスには高圧ダイカスト(HPDC)が含まれるが、これに限定はされない。該製造方法には、鋳造プロセスにおいて真空を利用する方法が含まれうる。本明細書で提案される合金のファミリーから製造されるコンポーネントはいずれも、使用中の引張強度、延性、および耐食性の改善を目的として、焼き戻しを何通りかに組み合わせた熱処理に付すことができる。
この新しいアルミニウム合金は、材料の利点の中でも特に、一軸引張特性および疲労特性に優れたコンポーネントを製造する際に使用できる配合を提供する。既存の市販品のうち最も優れたアルミニウム合金と比較した場合、この新しいアルミニウム合金は、同様の熱処理焼き戻し条件での比較において、強度および伸びにおいて最大200%の改善を達成しうる。靭性などの他の特性の悪化を最小限に抑えながら、強度などの単一の特性を最大化することだけに焦点を合わせるのではなく、本発明は、同時にいくつかの重要な材料特性を向上させると同時に製造プロセスを改善することを考慮するものである。例えば、このアルミニウム合金を製造する際には、ダイソルダリングの発生率が低減され、金型キャビティの寿命が改善されると共に、流動性および鋳造性が改善される。さらに、合金のリサイクル性および再利用性が改善される。また、この合金は、より多くの元素に対してパラメータを指定し、使用される元素の許容範囲をより広くすることができる。
この新しい合金は、合金の様々な組成のバリエーションを使用して試験されている。これらは、高圧ダイカスト、永久鋳型鋳造(重力利用)、および砂鋳型鋳造などの金型および砂型鋳造プロセスについて評価されており、全てにおいて良い結果が得られている。
本発明は、主合金元素として亜鉛、マグネシウム、および鉄と、可能な微量合金元素として銅、マンガン、チタン、ホウ素、ジルコニウム、バナジウム、スカンジウム、クロム、ストロンチウム、ナトリウム、モリブデン、ケイ素、ニッケル、およびベリリウムを利用するアルミニウム合金である。
より具体的には、構造部品のニアネットシェイプ鋳造のための、主合金元素として亜鉛、マグネシウム、および鉄を有するアルミニウムベースの合金は、Alに加えて、以下の重要な元素のうち1つ以上を含む。
2~10重量パーセントの亜鉛
0.5~5重量パーセントのマグネシウム
0.5~5重量パーセントの鉄
0~4重量パーセントの銅
0~0.5重量パーセントのチタン
0~0.1重量パーセントのストロンチウム
0~0.2重量パーセントのベリリウム
0~0.5重量パーセントのジルコニウム
0~0.5重量パーセントのバナジウム
0~0.5重量パーセントのクロム
0~0.5重量パーセントのスカンジウム
0~0.1重量パーセントのナトリウム
0~0.5重量パーセントのケイ素
0~1重量パーセントのマンガン
0~5重量パーセントのニッケル
0~0.5重量パーセントのホウ素
0~1重量パーセントのモリブデン
重量パーセントの残り(66.6~96)はアルミニウムである。
この合金は、高圧ダイカストなどの圧力利用鋳造プロセスを使用してニアネットシェイプコンポーネントに鋳造することができる。
溶融合金を清浄にするために、アルゴンまたは窒素ガスパージによる液体金属の脱ガスを採用してもよい。
ダイカストプロセスにおいて、真空の使用によって、鋳造中に閉じ込められるガスを減少させ、鋳造コンポーネントの引張強度および延性を改善することもできる。
鋳造プロセスによって製造されたコンポーネントは、真空の利用の有無にかかわらず様々な焼き戻しを達成するために広範囲にわたって熱処理されてもよい。熱処理における主な強化のメカニズムは、固溶体強化および固相変態を通じた一次アルミニウム相内の析出による強化のうち1つ以上である。コンポーネントに欠陥をきたすことなく行いうる熱処理焼き戻しの一覧を以下に示す。
Fx - 室温でx日間自然エージング(インキュベーション)した鋳放し焼き戻しF。
T4-y - 室温で自然エージング(インキュベーション)した溶体化処理T4。yは、各コンポーネントに使用したT4熱処理それぞれに固有の詳細を表す数値識別子である。
T5 - Fx焼き戻しにおける、サンプルの高温での人工エージング。
T6-y - 高温において熱利用で行われるニアピーク人工エージングプロセス。yは、各コンポーネントに使用したT6熱処理それぞれに固有の詳細を表す数値識別子である。
T7-y - 任意の所与の温度においてピーク強度に必要な時間を十分に超える期間にわたってコンポーネントに対して行われる高温での人工エージング処理。yは、各コンポーネントに使用したT7熱処理それぞれに固有の詳細を表す数値識別子である。
この合金を用いて、圧力利用鋳造プロセスによって種々の例示的なコンポーネントを鋳造した。鋳造したコンポーネントには、小規模試験サンプル(SSTS)、大規模試験サンプル(LSTS)、およびサイドインパクトドアビーム(SIB)が含まれる。
本明細書に記載の様々な実施形態をよりよく理解するため、またそれらの様々な実施形態がどのように実施されるかをより明確に示すために、例として、少なくとも1つの例示的実施形態を示す添付の図面を参照し、ここで簡単に説明する。
A-標準の太い引張試験片、B-標準の細い引張試験片、C-標準の疲労試験片、D-標準の摩耗試験片、およびE-標準の衝撃強さ試験片からなる、小規模試験片コンポーネントの典型的な鋳造品を示す。
図1のBとして画定された小さな引張試験片の寸法を示す。このコンポーネントは、引張試験片のASTM E8/E8-11規格に準拠している。
図1のAとして画定された大きな引張試験片の寸法を示す。このコンポーネントは、引張試験片のASTM E8/E8-11規格に準拠している。
図1のCとして画定された疲労試験片のミリメートル単位の寸法を示す。このコンポーネントは、(応力およびひずみを管理された)疲労試験片のASTM E466およびE606規格に準拠している。
図1のDとして画定された摩耗試験片のミリメートル単位の寸法を示す。このコンポーネントは、摩耗試験片のASTM G65-04規格に準拠している。
図1のEとして画定された衝撃強度試験片のミリメートル単位の寸法を示す。このコンポーネントは、衝撃強度試験片のASTM E23規格に準拠している。
SSTSコンポーネントにおける細い引張試験片のゲージ部の断面全体を示す、光学顕微鏡によって得られた典型的な複合微細構造画像を示す。この画像は、焼き戻しFの試験片のものである。
SSTSコンポーネントにおける細い引張試験片のゲージ部の断面全体を示す、光学顕微鏡によって得られた典型的な複合微細構造画像を示す。この画像は、焼き戻しT4の試験片のものである。
光学顕微鏡によって得られた典型的な高倍率微細構造画像を示しており、一次アルミニウム相は薄い色調で、二次相は暗い色調で示している。この画像は、焼き戻しFの試験片のものである。
A-腐食板、B-バタフライ剪断試験片、C-標準の疲労試験平形試験片、D-標準の衝撃強度試験片、E-標準の疲労試験用丸形試験片、F-標準の平形引張試験片、G-標準の細い引張試験用丸形試験片、H-標準の引裂試験片からなるLSTSコンポーネントの典型的な鋳造品を示す。
図10においてAとして画定された腐食板の寸法をミリメートルで示す。
図10においてBとして画定されたバタフライ剪断試験片のミリメートル単位の寸法を示す。
図10においてFとして画定された引張試験用平形試験片のミリメートル単位の寸法を示す。
図10においてHとして画定された引張試験用平形試験片のミリメートル単位の寸法を示す。このコンポーネントは、摩耗試験片のASTM B871規格に準拠している。
T7-6熱処理後の合金LSTS#1を用いた、図10に示された滑らかな丸い疲労棒の室温S-N曲線を示す。
光学顕微鏡によって得られた典型的な複合微細構造画像を示しており、LSTSコンポーネントからの丸形引張試験片のゲージ部の全断面を示す。この画像は、焼き戻しFの試験片のものである。
光学顕微鏡によって得られた典型的な複合微細構造画像を示しており、LSTSコンポーネントからの平形引張試験片のゲージ部の断面全体を示す。この画像は、焼き戻しFの試験片のものである。
光学顕微鏡によって得られた典型的な複合微細構造画像を示しており、LSTSコンポーネントの丸形引張試験片のゲージ部の断面全体を示す。この画像は、焼き戻しT4の試験片のものである。
光学顕微鏡によって得られた典型的な高倍率微細構造画像を示しており、一次アルミニウム相は明るい色調で、二次相は暗い色調で示されている。この画像は、焼き戻しFの丸形引張試験片のものである。
光学顕微鏡によって得られた典型的な高倍率微細構造画像を示しており、一次アルミニウム相はより明るい色調で、二次相はより暗い色調で示されている。この画像は、合金LSST#5を使用した焼き戻しFの丸形引張試験片のものである。
SIBコンポーネントの典型的な鋳造品を示す。
SIBコンポーネントから切断され機械加工された5つの引張試験片の位置を示す。
図20に示した引張試験用平形試験片の寸法を示す。
光学顕微鏡によって得られた典型的な複合微細構造画像を示しており、合金SIB#1を用いて、真空利用引張HPDCによって製造されたSIBコンポーネントの、平形引張試験片M5のゲージ部の断面全体を示す。この画像は焼き戻しFの試験片のものである。
光学顕微鏡によって得られた典型的な複合微細構造画像を示しており、合金SIB#1を用いて、真空利用引張HPDCによらずに製造されたSIBコンポーネントの、平形引張試験片M5のゲージ部の断面全体を示す。この画像は焼き戻しFの試験片のものである。
光学顕微鏡によって得られた典型的な複合微細構造画像を示しており、合金SIB#1を用いて、真空利用引張HPDCによらずに製造されたSIBコンポーネントの、平形引張試験片M5のゲージ部の断面全体を示す光学顕微鏡によって得られた典型的な複合微細構造画像を示す。この画像は焼き戻しT4-3の試験片のものである。
光学顕微鏡によって得られた典型的な複合微細構造画像を示しており、合金SIB#1を用いて、真空利用引張HPDCによって製造されたSIBコンポーネントの、平形引張試験片M3のゲージ部の断面全体を示す。この画像は焼き戻しT6の試験片のものである。
光学顕微鏡によって得られた典型的な複合微細構造画像を示しており、合金SIB#1を用いて、真空利用引張HPDCによって製造されたSIBコンポーネントの、平形引張試験片M5のゲージ部の断面全体を示す。この画像は焼き戻しT7の試験片のものである。
光学顕微鏡によって得られた典型的な高倍率微細構造画像を示しており、一次アルミニウム相は薄い色調で、二次相は暗い色調で示されている。
拘束ロッド鋳造(CRC)の型の概略図(寸法はインチ)を示す。
様々なFe含有量のAl-5Zn-2Mg合金の熱間引裂感度指数を示す。
鋳造コンポーネントの写真を示す。
I.用語の定義
当業者には理解されるであろうが、特に断りのない限り、この節および他の節に記載される定義および実施形態は、それらが適するような、本明細書に記載される本出願の実施形態および態様すべてに適用可能であることが意図される。
本出願の範囲を理解する上で、本明細書で使用される「含む(comprising)」という用語およびその派生語は、言及された特徴、要素、コンポーネント、群、整数、および/または段階の存在を指定するが、言及されない他の特徴、要素、コンポーネント、群、整数、および/または段階の存在を排除しないオープンエンドの用語であることが意図される。これは、用語「含む(including)」、「有する(having)」、およびそれらの派生語などの類似の意味を有する単語にも適用される。本明細書で使用される「からなる(consisting)」という用語およびその派生語は、言及された特徴、要素、コンポーネント、群、整数、および/または段階の存在を指定するが、言及されない他の特徴、要素、コンポーネント、群、整数、および/または段階の存在を排除するクローズドな用語であることが意図される。本明細書で使用される「から本質的になる」という用語は、言及された特徴、要素、コンポーネント、群、整数、および/または段階、ならびに特徴、要素、コンポーネント、群、整数、および/または段階の基本的特徴および新規の特徴に実質的に影響を及ぼさないものの存在を含めることが意図される。
本明細書で使用される「実質的に」、「約」、および「およそ」などの程度を表す用語は、最終結果が大きく変化することのないような、修飾された用語の妥当な量の偏差を意味する。このような程度を表す用語は、この偏差が修飾された単語の意味を否定しない限り、修飾された用語の少なくとも±5%の偏差を含むものと解釈されるべきである。
本出願で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、その内容から明確に否定されない限り、複数形の言及を含む。例えば、「合金(an alloy)」を含む実施形態は、1つの物質または2つ以上の追加の物質を有する特定の態様を提示すると理解されるべきである。
追加のまたは第2の元素などの「追加の」または「第2の」コンポーネントを含む実施形態において、本明細書で使用される第2のコンポーネントは、他のコンポーネントまたは第1のコンポーネントとは化学的に異なる。「第3の」コンポーネントは、他のコンポーネント、第1のコンポーネントおよび第2のコンポーネントとは異なり、さらに列挙されるコンポーネントまたは「追加の」コンポーネントも同様に異なる。
本明細書で使用される「および/または」という用語は、列挙された項目が個別にまたは組み合わせて存在する、または使用されることを意味する。実際には、この用語は、列挙された項目の「少なくとも1つ」または「1つ以上」が使用されているか存在していることを意味する。
アルミニウム合金は、自動車産業用途および非自動車産業用途のための、構造的な、および非構造的なニアネットシェイプ部品を可能にするために開発されてきた。圧力利用金属ダイカストプロセスを使用して、合金からニアネットシェイプコンポーネントを製造することができる。該プロセスには高圧ダイカスト(HPDC)が含まれるが、これに限定はされない。該製造方法には、鋳造プロセスにおいて真空を利用する方法が含まれうる。本明細書で提案される合金のファミリーから製造されるコンポーネントはいずれも、使用中の引張強度、延性、および耐食性の改善を目的として、焼き戻しを何通りかで組み合わせた熱処理に付すことができる。
この新しいアルミニウム合金は、材料の利点の中でも特に、一軸引張特性および疲労特性を有するコンポーネントを製造する際に使用できる配合を提供する。既存の市販品のうち最も優れたアルミニウム合金と比較した場合、この新しいアルミニウム合金は、同様の熱処理焼き戻し条件での比較において、強度および伸びにおいて最大200%の改善を達成しうる。靭性などの他の特性の悪化を最小限に抑えながら、強度などの単一の特性を最大化することだけに焦点を合わせるのではなく、本発明は、同時にいくつかの重要な材料特性を向上させると同時に製造プロセスを改善することを考慮するものである。例えば、このアルミニウム合金を製造する際には、ダイソルダリングの発生率が低減され、金型キャビティの寿命が改善されると共に、流動性および鋳造性が改善される。さらに、合金のリサイクル性および再利用性が改善される。また、この合金は、より多くの元素に対してパラメータを指定し、使用される元素の許容範囲をより広くすることができる。
この新しい合金は、合金の様々な組成のバリエーションを使用して試験されている。これらは、高圧ダイカスト、永久鋳型鋳造(重力利用)、および砂鋳型鋳造などの金型および砂型鋳造プロセスについて評価されており、全てにおいて良い結果が得られている。
本発明は、主合金元素として亜鉛、マグネシウム、および鉄と、可能な微量合金元素として銅、マンガン、チタン、ホウ素、ジルコニウム、バナジウム、スカンジウム、クロム、ストロンチウム、ナトリウム、モリブデン、ケイ素、ニッケル、およびベリリウムを利用するアルミニウム合金である。
より具体的には、構造部品のニアネットシェイプ鋳造のための、主合金元素として亜鉛、マグネシウム、および鉄を有するアルミニウムベースの合金は、Alに加えて、以下の重要な元素のうち1つ以上を含む。
2~10重量パーセントの亜鉛
0.5~5重量パーセントのマグネシウム
0.5~5重量パーセントの鉄
0~4重量パーセントの銅
0~0.5重量パーセントのチタン
0~0.1重量パーセントのストロンチウム
0~0.2重量パーセントのベリリウム
0~0.5重量パーセントのジルコニウム
0~0.5重量パーセントのバナジウム
0~0.5重量パーセントのクロム
0~0.5重量パーセントのスカンジウム
0~0.1重量パーセントのナトリウム
0~0.5重量パーセントのケイ素
0~1重量パーセントのマンガン
0~5重量パーセントのニッケル
0~0.5重量パーセントのホウ素
0~1重量パーセントのモリブデン
重量パーセントの残り(66.6~96)はアルミニウムである。
高圧ダイカストなどの圧力利用鋳造プロセスを使用して、この合金からニアネットシェイプコンポーネントを鋳造してもよい。
溶融合金を清浄にするために、アルゴンまたは窒素ガスパージによる液体金属の脱ガスを採用してもよい。
ダイカストプロセスにおいて、真空によって、鋳造中に閉じ込められるガスを減少させ、鋳造コンポーネントの引張強度および延性を改善することもできる。
鋳造プロセスによって製造されたコンポーネントは、真空の利用の有無にかかわらず様々な焼き戻しを達成するために広範囲にわたって熱処理されてもよい。熱処理における主な強化のメカニズムは、固溶体強化および固相変態を通じた一次アルミニウム相内の析出による強化のうち1つ以上である。コンポーネントに欠陥をきたすことなく行いうる熱処理焼き戻しの一覧を以下に示す。
Fx - 室温でx日間自然エージング(インキュベーション)した鋳放し焼き戻しF。
T4-y - 室温で自然エージング(インキュベーション)した溶体化処理T4。yは、各コンポーネントに使用したT4熱処理それぞれに固有の詳細を表す数値識別子である。
T5 - Fx焼き戻しにおける、サンプルの高温での人工エージング。
T6-y - 高温において熱利用で行われるニアピーク人工エージングプロセス。yは、各コンポーネントに使用したT6熱処理の固有の詳細を表す数値識別子である。
T7-y - 任意の所与の温度においてピーク強度に必要な時間を十分に超える期間にわたってコンポーネントに対して行われる高温での人工エージング処理。yは、各コンポーネントに使用されるT7熱処理それぞれに固有の詳細を表す数値識別子である。
この合金を用いて、圧力利用鋳造プロセスによって種々の例示的なコンポーネントを鋳造した。鋳造したコンポーネントには、小規模試験サンプル(SSTS)、大規模試験サンプル(LSTS)、およびサイドインパクトドアビーム(SIB)が含まれる。
II.実施例
以下の非限定的な実施例は、本出願の例示である。
前記合金の一実施形態は、5重量%のZn、2重量%のMg、0.35重量%のCu、および1.5重量%のFeを含むAlの組成で薄肉部品を鋳造することからなる。鋳造プロセスは、真空利用によらない高圧ダイカストであり、最終部品は、鋳放して21日間自然エージングさせた状態における降伏強度、極限引張強度、および伸びが、それぞれ200MPa、315MPa、および3.80%である。
前記合金の別の一実施形態は、Alと5重量%のZnと2重量%のMgと1.5重量%のFeとを有する組成のLSTSを鋳造することからなる。鋳造プロセスは、真空利用の高圧ダイカストであり、最終部品は、鋳放した状態における降伏強度、極限引張強度、および伸びが、それぞれ201MPa、312MPa、および4.63%である。
熱処理(溶体化のみ、インキュベーションのみ、エージングのみ、処理なし、または2段階以上の熱処理の組み合わせ)の方法は、以下のうち1つ以上を含みうる。
a)1段階の溶体化:460℃で3.5時間~24時間、水での急冷を伴う。
b)2段階の溶体化:450℃で12~22時間、さらに1時間につき5~30℃で475~500℃まで上げた後、475~500℃で4~7時間、水での急冷を伴う。
c)溶体化とエージングとの間のインキュベーション:室温で1~24時間。
d)エージング(1段階):120~170℃で1~24時間。
e)エージング(2段階):120~170℃で1~24時間、さらに120~170℃で1~24時間。
小規模試験片(SSTS)
合金組成
小規模試験片(SSTS)コンポーネントの製造には、以下の合金組成を使用した。
Figure 0007312112000001
コンポーネント
図1は、典型的なSSTSコンポーネントの写真である。図1に示すコンポーネントの5種類の試験片それぞれの詳細は、図2~図6に詳述されている。
鋳造プロセス
表2に、図1に示したSSTSコンポーネントを製造するために使用される鋳造プロセスの一般的詳細を示す。
Figure 0007312112000002
熱処理
SSTSを供した様々な熱処理焼き戻しを表3に列挙する。
Figure 0007312112000003
機械的特性
表4に、種々の熱処理焼き戻しを行ったSSTSコンポーネントに対して実施された一軸引張試験から得られた典型的な平均機械的特性を示す。
Figure 0007312112000004
微細構造
選択された合金について、SSTS鋳造の典型的な微細構造画像を図7~9に示す。
顕著な特徴
表1に示した合金はいずれも、ダイのH13工具鋼材料に対するダイソルダリングまたはダイ固着の傾向を示さなかった。
H13工具鋼ダイ材料は、表1に示した合金のいずれと共に使用されても、ヒートチェックの傾向を示さなかった。
SSTSコンポーネントの鋳造品はいずれも、従来の商業用鋳造工業の見識により許容できる完全性および品質を備えるものであり、目に見えるほどの視覚的な欠陥、充填の問題、および鋳損じはなかった。
大規模試験片(LSTS)
合金組成
大規模試験片(LSTS)コンポーネントの製造には、以下の合金組成を使用した。
Figure 0007312112000005
コンポーネント
図10に、典型的なLSTSコンポーネントの写真を示す。図10に示すコンポーネントの新たな4種類の試験片の詳細は、図11~図14に詳述されている。
鋳造プロセス
表6に、図10に示したLSTSコンポーネントを製造するために使用される鋳造プロセスの一般的詳細を示す。
Figure 0007312112000006
熱処理
LSTSを供した様々な熱処理焼き戻しを図7に列挙する。
Figure 0007312112000007
機械的特性
表8に、種々の熱処理焼き戻しを行ったLSTSコンポーネントに対して実施された一軸引張試験から得られた典型的な平均機械的特性を示す。
Figure 0007312112000008
図15に、T7-6熱処理後の合金LSTS#1を用いた滑らかな丸い疲労棒の室温疲労特性を示す。
微細構造
選択された合金について、LSTS鋳造の典型的な微細構造画像を図16~図20に示す。
顕著な特徴
表5に示した合金はいずれも、ダイのP20工具鋼材料に対するダイソルダリングまたはダイ固着の傾向を示さなかった。
P20工具鋼ダイ材料は、表5に示した合金のいずれと共に使用されてもヒートチェックの傾向を示さなかった。
LSTSコンポーネントの鋳造品はいずれも、従来の商業用鋳造工業の見識により許容できる完全性および品質を備えるものであり、目に見えるほどの視覚的な欠陥、充填の問題、および鋳損じはなかった。
サイドインパクトドアビーム(SIB)
合金組成
サイドインパクトドアビーム(SIB)コンポーネントの製造には、以下の合金組成を用いた。
Figure 0007312112000009
コンポーネント
図19に、典型的なSIBコンポーネントの写真を示す。SIBコンポーネント内の引張棒の位置とその寸法を図20~図21に示す。
鋳造プロセス
表10に、表19に示したSIBコンポーネントを製造するために使用される鋳造プロセスの一般的詳細を示す。
Figure 0007312112000010
熱処理
SIBを供した様々な熱処理焼き戻しを表11に列挙する。
Figure 0007312112000011
機械的特性
表12に、種々の熱処理焼き戻しを行ったSIBコンポーネントに対して実施した一軸引張試験から得られた典型的な平均機械的特性を示す。
Figure 0007312112000012
微細構造
選択した合金について、SIB鋳造品の典型的な微細構造画像を図22~図27に示す。
顕著な特徴
表9に示した合金はいずれも、ダイのP20工具鋼材料に対するダイソルダリングまたはダイ固着の傾向を示さなかった。
P20工具鋼ダイ材料は、表9に示される合金のいずれと共に使用されてもヒートチェックの傾向を示さなかった。
SIBコンポーネントの鋳造品はいずれも、従来の商業用鋳造工業の見識により許容できる完全性および品質を備えるものであり、目に見えるほどの視覚的な欠陥、充填の問題、および鋳損じはなかった。
熱間引裂き感度指数(HTS)
Al-Zn-Mg合金およびAl-Zn-Mg-Fe合金の熱間引裂き感度指数は、拘束ロッドキャスティング(CRC)型を用いて評価した。
CRC型は鋳鉄製であり(図28)、長さが2”(棒A)、3.5”(棒B)、5”(棒C)、および6.5”(棒D)であり、直径が0.5”である4本の円筒拘束棒を製造することができる。棒は一端がスプルーによって、他端が直径0.75インチの球形のライザー(フィーダー)によって拘束されている。
HTSの値は
によって与えられる。
式中、Cは棒の亀裂の度合いに割り当てられた数値であり(表13)、Lは棒の長さに対応する割り当てられた数値(表14)であり、棒A、B、C、およびDを表す。
Figure 0007312112000014
Figure 0007312112000015
合金組成
以下の合金組成物を使用して、表15に列挙したように、熱間引裂き感度を評価した。
Figure 0007312112000016
鋳造プロセス
表15の合金のそれぞれ1キログラムを溶融し、高純度アルゴンガスで20分間脱気した。注入温度は、いずれのサンプルに対しても720℃に保った。注入前にCRC型を300℃に予熱した。各合金につき、2つの熱間引裂きサンプルを準備した。
HTSの結果
図29に示すように、Feを添加しない場合、Al-Zn-Mg合金は、熱間引裂きに対して高感度である。Al-Zn-MgにFeを添加すると、Al-Zn-Mg合金の熱間引裂き感度は大幅に低減された。1.3重量%のFeを添加すると、HTS指数は1.67に低下する。
パイロットスケールトライアル
合金の処方された組成のうち1つを使用して、自動車の鋳造施設においてパイロット生産規模のトライアルを実施し、自動車用の構造コンポーネントを製造した。使用した合金組成は、Alと5重量%のZnと1.6重量%のMgと1重量%のFeと0.05重量%のTiとからなるものであった。
鋳造プロセスの顕著な詳細は以下の通りである。
部品:自動車用ショックタワー
溶融する合金の量:約10,000kg
溶融温度:690~730℃
脱気:工業用純度のArを用いた回転式脱気装置で10分間
真空システム:ダイ上の3チルブロック
組成(重量%):Al-5.0Zn-1.6Mg-1.0Fe-0.05Ti
亀裂のない鋳造部品の数:(ウォームアップショットを含まず)
一次合金:180
50%再溶融合金:80
100%再溶融合金:110
製造環境において欠陥のない安定した鋳造品を製造できることに加えて、この新しい合金を使用することによる他の顕著な利点は、H13ダイツールでのダイソルダリング傾向の大幅な低減と合金組成物を100%再利用できることであった。いくつかの鋳造コンポーネントの様々な位置から得たサンプル中で測定した、鋳放したコンポーネントの平均一軸引張特性は、以下の通りである。
UTS=263MPa
YS=145MPa
%El=8.2%
注目すべきは、一次合金、50%リサイクル合金、および100%リサイクル合金の間で、初期合金金属の特性の変動が一切見られなかったことである。さらに、部品はいずれも、識別可能な膨れを生じることなく溶体化温度まで上げて熱処理することができた。これらの顕著な特性および観察結果から、構造的自動車コンポーネントの製造においてこの新しい合金を使用できることがわかる。
本出願の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、詳細な説明および特定の実施例は、本出願の実施形態を示すものではあるが、例示として与えられているに過ぎず、特許請求の範囲はこれらの実施形態に限定されるべきではなく、明細書全体の記述に照らして最も広い解釈を与えられるべきである。
本出願について、実施例を参照しつつ説明してきたが、特許請求の範囲は実施例に記載された実施形態によって限定されるべきではなく、明細書全体の記載に照らして最も広い解釈を与えられるべきである。
刊行物、特許、および特許出願はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるが、その援用の程度は、個々の刊行物、特許、および特許出願について、参照によりその全体が組み込まれることを具体的かつ個別に示した場合と何ら変わりはない。本出願における用語が、参照により本明細書に組み込まれる文書において異なって定義されている場合、本明細書における定義を当該用語の定義とする。
本出願内で参照されている引用文献の一覧
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ASTM E23-16b Standard Test Methods for Notched Bar Impact Testing of Metallic Materials, ASTM International, West Conshohocken, PA, 2016

Claims (9)

  1. 4.5~7重量%の亜鉛(Zn)と、
    0.5~2.5重量%のマグネシウム(Mg)と、
    0.5~重量%の鉄(Fe)と、
    0.05~0.5重量%のチタン(Ti)と、
    0~0.08重量%の銅(Cu)と、
    0~0.02重量%のマンガン(Mn)と
    を含み、アルミニウム(Al)並びに他の元素および不純物が重量%の残部を占め、他の元素は、ストロンチウム、ベリリウム、ジルコニウム、バナジウム、クロム、スカンジウム、ナトリウム、ケイ素、ニッケル、ホウ素、およびモリブデンから選択される、ニアネットシェイプ部品を製造するための高圧ダイカスト(HPDC)用アルミニウム合金であって、
    0~0.1重量%のストロンチウム(Sr)と、
    0~0.2重量%のベリリウム(Be)と、
    0~0.5重量%のジルコニウム(Zr)と、
    0~0.5重量%のバナジウム(V)と、
    0~0.5量%のクロム(Cr)と、
    0~0.5重量%のスカンジウム(Sc)と、
    0~0.1重量%のナトリウム(Na)と、
    0~0.5重量%のケイ素(Si)と、
    0~5重量%のニッケル(Ni)と、
    0~0.5重量%のホウ素(B)と、
    0~1重量%のモリブデン(Mo)と
    を含む、前記高圧ダイカスト(HPDC)用アルミニウム合金。
  2. 1.5~2.5重量%のマグネシウム(Mg)を含む請求項1に記載のアルミニウム合金。
  3. 1.5~2重量%のマグネシウム(Mg)を含む請求項1に記載のアルミニウム合金。
  4. 4.74~6.86重量%の亜鉛(Zn)と、
    2.10~2.24重量%のマグネシウム(Mg)と
    を含む請求項1に記載のアルミニウム合金。
  5. ケイ素(Si)、ジルコニウム(Zr)、及びニッケル(Ni)のいずれも含まない、請求項1に記載のアルミニウム合金。
  6. 0.8~1.5重量%の鉄(Fe)を含む請求項1に記載のアルミニウム合金。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載のアルミニウム合金を、高圧ダイカスト(HPDC)に供することによって製造された部品。
  8. 請求項7に記載の部品を、室温でのインキュベーション、溶体化処理、溶体化処理後のインキュベーションおよび高温での人工エージングから選択される少なくとも1つの熱処理に供することを含む、325MPa~428MPaの極限引張強度を有する熱処理された部品の製造方法。
  9. 請求項7に記載の部品を、
    460℃で3.5~24時間行われる、冷水による急冷を伴う1段階の溶体化、
    450℃で12~22時間、さらに1時間につき5~30℃で475~500℃まで上げた後、475~500℃で4~7時間行われる、冷水による急冷を伴う2段階の溶体化、
    溶体化とエージングとの間に室温で1~24時間行われるインキュベーション、
    120~170℃で1~24時間行われる1段階のエージング、および
    120℃で1~24時間、さらに150~180℃で1~24時間行われる2段階のエージング、
    のうちの1つによって熱処理することを含む、325MPa~428MPaの極限引張強度を有する熱処理された部品の製造方法。
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