JP7311755B2 - 空調システム - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態の空調システム100の概略構成図である。空調システム100は、家屋、ビル、工場又は公共施設等の建物内に含まれる対象空間において冷房及び暖房等の空気調和を実現するシステムである。
室外ユニット10は、室外(対象空間外)に設置される室外機である。室外ユニット10は、主として、複数の冷媒配管(第1配管P1~第5配管P5)と、圧縮機11と、四路切換弁12と、室外熱交換器13と、室外ファン15と、室外ユニット制御部17とを有している。
室内ユニット30(30a,30b,30c)は、対象空間に設置される室内機である。室内ユニット30は、室外ユニット10とともに冷媒回路RCを構成している。室内ユニット30は、主として、室内熱交換器31と、膨張弁32(32a,32b,32c)と、室内ファン33と、室内ユニット制御部34とを有している。
給電ユニット40は、室外ユニット制御部17及び各室内ユニット制御部34と、通信線cb1,cb2を介して接続されている。具体的には、通信線cb1は、給電ユニット40と室外ユニット制御部17とを接続しており、通信線cb2は、室内ユニット制御部34の数に応じて分岐し、給電ユニット40と各室内ユニット制御部34とを接続している。通信線cb1は、給電ユニット40を介して通信線cb2に接続されている。
リモコン50は、CPU及びメモリ等から構成されるマイクロコンピュータを含むリモコン制御部(図示省略)と、空調システム100へ各種コマンドを入力するための入力キーを含むリモコン入力部(図示省略)とを有するデバイスである。
空調システム100では、室外ユニット10の室外ユニット制御部17と、各室内ユニット30(30a,30b,30c)の室内ユニット制御部34とが通信線cb1,cb2及び給電ユニット40を介して接続されることで、コントローラ60が構成されている。コントローラ60は、空調システム100の動作を制御する。
いずれかのリモコン50に運転開始コマンドが入力され、コントローラ60によって冷房運転又は暖房運転に係る制御が実行されると、四路切換弁12が所定の状態に切り換えられ、圧縮機11及び室外ファン15が起動する。その後、運転開始コマンドが入力されたリモコン50に対応する室内ユニット30が運転状態(室内ファン33が稼動している状態)となる。
冷房運転時には、四路切換弁12が冷房サイクル状態(図1の四路切換弁12の実線で示された状態)に切り換えられる。この状態で各アクチュエータが起動すると、冷媒が、第2配管P2を介して圧縮機11に吸入され、圧縮される。圧縮機11から吐出された冷媒は、第3配管P3、四路切換弁12、及び第4配管P4を通過して室外熱交換器13に流入する。
暖房運転時には、四路切換弁12が暖房サイクル状態(図1の四路切換弁12の破線で示された状態)に切り換えられる。この状態で各アクチュエータが起動すると、冷媒が、第2配管P2を介して圧縮機11に吸入され、圧縮される。圧縮機11から吐出された冷媒は、第3配管P3、四路切換弁12、第1配管P1及びガス連絡配管GPを通過して各室内ユニット30に流入する。
油戻し運転は、冷媒回路RC内に分散した潤滑油を、圧縮機11の中へ戻すために、冷媒を循環させるものである。油戻し運転においては、冷媒を循環させるため、膨張弁32が開かれる。油戻し運転時には、室内ファン33を停止させてもよい。
デフロスト運転は、暖房運転に起因して室外熱交換器13に生じた霜を、融解させるものである。デフロスト運転時には、四路切換弁12を冷房サイクル状態に切り換える。デフロスト運転時には、室内ファン33を停止させる。
図2は、空調システム100全体の運転の制御フローを表す。図2に示されるように、空調システム100全体は、通常制御モード、又は、マルチテナント制御モード(以下、「M/T制御モード」と呼ぶ。)で運転する。
通常制御モードにおいて、油戻し運転又はデフロスト運転が行われる場合、コントローラ60は膨張弁32の開度を制御する。このとき、膨張弁32の開度には、特に制限が設けられない。膨張弁32の開度を全開にすることが最適であるとコントローラ60が判断する場合には、コントローラ60は膨張弁32の開度を全開にすることができる。
各運転において電源遮断室内ユニット30が発生した場合のコントローラ60の動作について説明する。図3に示すように、M/T制御モードには、第1モードと第2モードの2種類がある。
第1モードでは、油戻し運転又はデフロスト運転が行われる場合、非常時制御によって膨張弁32の開度を調節する。このとき、膨張弁32の開度は、予め定められた所定の開度以上には大きく調節されない。したがって、膨張弁32の開度を全開にすることが最適であるとコントローラ60が判断する場合であっても、コントローラ60は膨張弁32の開度を全開にせず、予め定められた所定の開度に保つ。図4はこの様子を示す。Xはコントローラ60が最適であると判断する膨張弁32の開度である。Yはコントローラ60が実際に調節する膨張弁32の開度である。
コントローラ60が第1モードに設定されている場合に、油戻し運転が実行されるとき、膨張弁32の開度は所定の開度以上に調節されない(第1油戻し運転モード)。
コントローラ60が第1モードに設定されている場合に、デフロスト運転が実行されるとき、膨張弁32の開度は所定の開度以上に調節されない(第1デフロスト運転モード)。
図3に示す第2モードでは、油戻し運転又はデフロスト運転が行われる場合、通常時制御によって膨張弁32の開度を調節する。通常時制御とは、通常制御モードにおける制御と同じ制御を指す。したがって、膨張弁32の開度には、特に制限が設けられない。膨張弁32の開度を全開にすることが最適であるとコントローラ60が判断する場合には、コントローラ60は膨張弁32の開度を全開にすることができる。
コントローラ60が第2モードに設定されている場合に、油戻し運転が実行されるとき、膨張弁32の開度は、通常制御モードと同様に調節される(第2油戻し運転モード)。
コントローラ60が第2モードに設定されている場合に、デフロスト運転が実行されるとき、膨張弁32の開度、通常制御モードと同様に調節される(第2デフロスト運転モード)。
第1モードが設定されている場合、電源遮断室内ユニット30が発生したときには膨張弁32の開度が制限される。したがって、給電ユニット40から室内ユニット30へ電力を供給しなければいけない場合、膨張弁30の開度を大きくするための電力が節約できる。
(7-1)変形例A
上述の実施形態では、M/T制御モードにおいて、コントローラ60は第1モードおよび第2モードを有し、第1モードにおいて膨張弁32の開度には上限が設けられる。これとは異なり、M/T制御モードにおいては、膨張弁32の開度は、電源が遮断した室内ユニット30の数に応じて決定されてもよい。
M/T制御モードにおいて油戻し運転が実行されるとき、膨張弁32の開度は、電源が遮断した室内ユニット30の数に応じて決定される。
M/T制御モードにおいてデフロスト運転が実行されるとき、膨張弁32の開度は、電源が遮断した室内ユニット30の数に応じて決定される。
上述の実施形態では、M/T制御モードにおいて、コントローラ60は第1モードおよび第2モードを有し、第1モードにおいて膨張弁32の開度には上限が設けられる。これとは異なり、M/T制御モードにおいては、膨張弁32の開度は、電源が遮断した室内ユニット30に属する室内熱交換器31の総容量に応じて決定されてもよい。
M/T制御モードにおいて油戻し運転が実行されるとき、膨張弁32の開度は、電源が遮断した室内ユニット30に属する室内熱交換器31の総容量に応じて決定される。
M/T制御モードにおいてデフロスト運転が実行されるとき、膨張弁32の開度は、電源が遮断した室内ユニット30に属する室内熱交換器31の総容量に応じて決定される。
室外ユニット10は、図1に示されていない他の構成要素をさらに有してもよい。図8は、本変形例における空調システム100の概略構成図である。図8において、室外ユニット10は、オイルセパレータ14、膨張弁16、レシーバ18及びアキュームレータ19をさらに有する。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
11 圧縮機
30 室内ユニット
31 室内熱交換器
32 膨張弁
40 給電ユニット
60 コントローラ
100 空調システム
RC 冷媒回路(冷媒サイクル)
Claims (5)
- 室外ユニット(10)、及び複数の室内ユニット(30)を含む冷媒サイクル(RC)と、
複数の前記室内ユニットの少なくとも一部への電源が遮断される場合に、前記少なくとも一部へ補助電源の供給を行う給電ユニット(40)と、
前記冷媒サイクルにおける油戻し運転又はデフロスト運転を制御するコントローラ(60)と、
を備え、
前記室外ユニットは圧縮機(11)を含み、
複数の前記室内ユニットの各々は室内熱交換器(31)及び膨張弁(32)を含み、
前記コントローラは、前記少なくとも一部への前記電源が遮断されない場合において、通常時制御によって前記膨張弁を動かし、
前記コントローラは、第1モードと、第2モードとを有しており、
前記コントローラが前記第1モードに設定されているとき、前記少なくとも一部への前記電源が遮断される場合において、前記コントローラは、前記通常時制御とは異なる非常時制御によって前記膨張弁を動かし、
前記コントローラが前記第2モードに設定されているとき、前記少なくとも一部への前記電源が遮断される場合において、前記コントローラは、前記通常時制御によって前記膨張弁を動かす、
空調システム(100)。 - 前記コントローラが前記油戻し運転を実行する場合において、前記非常時制御における前記膨張弁の開度は、前記通常時制御における前記膨張弁の開度よりも小さい、
請求項1に記載の空調システム。 - 前記コントローラが前記デフロスト運転を実行する場合において、前記非常時制御における前記膨張弁の開度は、前記通常時制御における前記膨張弁の開度よりも小さい、
請求項1に記載の空調システム。 - 前記コントローラが前記油戻し運転を実行する場合において、前記非常時制御における前記膨張弁の開度は、前記通常時制御における前記膨張弁の開度と異なっており、かつ、前記非常時制御における前記膨張弁の開度は、前記電源が遮断した前記室内ユニットの数又は前記電源が遮断した前記室内ユニットに属する前記室内熱交換器の総容量に応じて決定される、
請求項1に記載の空調システム。 - 前記コントローラが前記デフロスト運転を実行する場合において、前記非常時制御における前記膨張弁の開度は、前記通常時制御における前記膨張弁の開度と異なっており、かつ、前記非常時制御における前記膨張弁の開度は、前記電源が遮断した前記室内ユニットの数、又は前記電源が遮断した前記室内ユニットに属する前記室内熱交換器の総容量に応じて決定される、
請求項1に記載の空調システム。
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