JP7310095B2 - 電池温度調節装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の電池を集成した電池集合体について、電池集合体に含まれる各電池の電池温度を調節する電池温度調節装置に関する。
リチウムイオン二次電池などの複数の電池を拘束した電池集合体を備える電池パックが知られている。例えば、特許文献1に、このような電池パックが開示されている(特許文献1の図1,図2等を参照)。このような複数の電池を含む電池パックの製造過程においては、複数の電池を拘束して電池集合体を形成した後に、この電池集合体について、電池を充電する充電工程や、電池を放電させる放電工程、電池温度を上げる加熱工程、電池温度を下げる冷却工程などを行うことがある。
特開2018-18614号公報
上述の充電工程、放電工程、加熱工程、冷却工程を行うにあたって、本発明者は、電池集合体を、伝熱部を備える電池温度調節装置の伝熱部上に載置し、電池集合体に含まれる各電池の電池温度を伝熱部によって調節することを考案した。
但し、各電池を拘束して電池集合体を形成する際、各電池に高さバラツキが生じ、各電池の電池伝熱面(電池ケースの底面など)に高さバラツキが生じる。各電池の電池伝熱面に高さバラツキがあると、電池伝熱面が伝熱部の載置面に適切に接触できない電池が生じ得る。伝熱部に適切に接触できない電池は、電池温度を適切に調節できない。そこで、この問題を解消するべく、伝熱部の載置面上に、弾性変形可能な柔軟性のある熱伝導シートを配置し、電池集合体をなす各電池の電池伝熱面と伝熱部の載置面との間に熱伝導シートを介在させることを検討した。
しかしながら、各電池の電池伝熱面の高さバラツキを吸収するためには(いずれも電池の電池伝熱面も熱伝導シートに適切に接触させるためには)、熱伝導シートの厚みを厚くせざるを得ないが、熱伝導シートを厚くするほど電池温度を効率良く調節できなくなる。例えば、電池の電池伝熱面の高さバラツキが最大±0.50mm、熱伝導シートの許容歪みが0.15であるとすると、熱伝導シートの厚みは、(0.50-(-0.50))/0.15=6.7mm以上とする必要があり、電池温度の効率の良い調節が困難となる。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、電池集合体に含まれる各電池のいずれについても、電池温度を適切に調節できると共に、電池温度を効率良く調節できる電池温度調節装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、電池パックの製造過程において用いられ、電池伝熱面を有する複数の電池を上記電池伝熱面を略面一に集成した電池集合体の、各々の上記電池の電池温度を、上記電池伝熱面を通じて調節する電池温度調節装置であって、上記電池集合体が載置される載置面を有する伝熱部と、上記伝熱部の温度を制御する温度制御部と、熱伝導性粉体からなり、上記伝熱部の上記載置面に敷かれ、熱伝導率が2.0W/(m・K)を越える粉体層であって、上記電池の上記電池伝熱面をそれぞれ上記載置面に向けて上記電池集合体を上記載置面に押し付けたときに、上記熱伝導性粉体が流動して、各々の上記電池伝熱面と上記載置面との間に介在する粉体層と、を備え、上記電池温度調節装置は、上記載置面に向けて上記電池集合体を押し付ける操作が、互いに異なる上記電池集合体について、繰り返し行われる装置である電池温度調節装置である。
上述の電池温度調節装置は、伝熱部上に熱伝導性粉体からなる粉体層を備えるため、電池集合体を構成する各電池の電池伝熱面の高さバラツキを吸収できる。即ち、電池集合体に含まれる各電池の電池伝熱面を粉体層に押し付けると、粉体層をなす熱伝導性粉体が流動して、いずれの電池の電池伝熱面にも熱伝導性粉体が接触する(いずれの電池の電池伝熱面も粉体層に接触する)こととなる。従って、この電池温度調節装置では、電池集合体に含まれる各電池のいずれについても、適切に電池温度を調節できる。加えて、上述の熱伝導性粉体からなる粉体層は、熱伝導シートに比べてその厚みを薄くできるため、熱伝導率が上記粉体層と同程度の熱伝導シートを用いる場合よりも、電池温度を効率良く調節できる。
なお、「電池温度調節装置」は、例えば、電池集合体を備える電池パックの製造過程において用いることができる。具体的には、電池集合体に含まれる各電池について、電池を充電する充電工程や、電池を放電させる放電工程、電池温度を上げる加熱工程、電池温度を下げる冷却工程などで用いることができる
「熱伝導性粉体」の材質としては、熱伝導率の高いもの、例えば、窒化ホウ素や、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、ジルコニアからなる粉体や、銀、銅、アルミニウムの金属粉などが挙げられる。電池集合体をなす各電池の電池ケース表面に絶縁処理がなされていない場合には、絶縁性の粉体を用いるのが好ましい。また、熱伝導性粉体として、材質が異なる複数種の粉体を含む熱伝導性粉体や、粒径が異なる複数の粉体を含む熱伝導性粉体を用いることもできる。粒径の大きい熱伝導性粉体を用いる場合には、粒径の小さい熱伝導性粉体を含ませると、粒径の大きい熱伝導性粉体同士の隙間に粒径の小さい熱伝導性粉体が配置されるため、粉体層の熱伝導率を高くできる。但し、熱伝導性粉体には流動性の良好な粉体を用いると良い。
実施形態に係る電池パックの横方向及び縦方向に沿う部分破断断面図である。 実施形態に係る電池パックの列置方向及び縦方向に沿う部分破断断面図である。 実施形態に係る電池パックの製造方法のフローチャートである。 実施形態に係り、電池集合体を載置した状態における電池温度調節装置の横方向及び縦方向に沿う部分破断断面図である。 実施形態に係り、電池集合体を載置した状態における電池温度調節装置の列置方向及び縦方向に沿う部分破断断面図である。 比較形態に係り、電池集合体を載置した状態における電池温度調節装置の横方向及び縦方向に沿う部分破断断面図である。 比較形態に係り、電池集合体を載置した状態における電池温度調節装置の列置方向及び縦方向に沿う部分破断断面図である。 実施例及び比較例について、60℃に加熱した電池の経過時間と電池温度との関係を示すグラフである。 実施例及び比較例について、耐久試験後において60℃に加熱した電池の経過時間と電池温度との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1及び図2に、本実施形態に係る電池パック1を示す。なお、電池パック1に含まれる電池集合体5の列置方向BH、横方向CH及び縦方向DHを、図1及び図2に示す方向と定めて説明する。この電池パック1は、電気自動車やプラグインハイブリッドカーなどの車両に搭載される車載用の電池パックである。電池パック1は、電池パックケース7と、この電池パックケース7内に収容され、複数の電池10を集成(具体的には拘束)した電池集合体5とを備える。
このうち電池パックケース7は、アルミニウムからなり、下部ケース7bと、この下部ケース7bの上方に固定された上部ケース7aとを有する。
電池集合体5は、複数の角型の電池10と複数の介在部材20とが交互に積層され、この積層方向(列置方向BH)の両側にエンドプレート30,30がそれぞれ配置されると共に、横方向CHの両側に側板40,40がそれぞれ配置されて、これらが一体化されている。
電池10は、直方体状で密閉型のリチウムイオン二次電池である。電池集合体5に含まれる複数の電池10は、その電池厚み方向EHに列置され、所定の圧力Pbで電池厚み方向EHに押圧されている。電池10同士は、図示しないバスバによって直列に接続されている。電池10は、直方体箱状で金属(本実施形態ではアルミニウム)からなる電池ケース11の内部に、帯状の正極板と帯状の負極板とを一対の帯状のセパレータを介して互いに重ねて扁平状に捲回した電極体(不図示)が電解液(不図示)と共に収容されている。電池ケース11は、上面11a、底面11b、面積の広い一対の第1側面11c,11c、及び、面積の狭い一対の第2側面11d,11dを有する。なお、本実施形態では、電池ケース11の底面11bが、前述の「電池伝熱面」に該当する。
電池ケース11の上面11aには、アルミニウムからなる正極端子部材15、及び、銅からなる負極端子部材16が、それぞれ電池ケース11と絶縁された状態で凸設されている。正極端子部材15は、電池ケース11内で電極体の正極板に接続し導通する一方、電池ケース11の上面11aを貫通して電池外部まで延びている。また、負極端子部材16は、電池ケース11内で電極体の負極板に接続し導通する一方、電池ケース11の上面11aを貫通して電池外部まで延びている。
介在部材20は、矩形板状で絶縁性の樹脂からなる。この介在部材20は、電池集合体5を構成した状態で、隣り合う電池10,10同士の間、具体的には、面積の広い第1側面11c,11c同士の間に介在して、これらの第1側面11c,11cに接触する。また、介在部材20は、エンドプレート30と電池10との間にもそれぞれ介在する。
エンドプレート30は、矩形板状で金属(本実施形態ではアルミニウム)からなる。エンドプレート30は、積層された電池10及び介在部材20の列置方向BHの両側にそれぞれ配置される。
側板40は、金属(本実施形態では鉄)からなり、矩形板状の側壁部40cと、側壁部40cの下端から折れ曲がって側壁部40cと直交する方向に延びる矩形板状の底壁部40bとを有する。このうち側壁部40cは、積層された電池10、介在部材20及びエンドプレート30,30の横方向CHの両側に配置され、図示しないボルトにより、エンドプレート30,30にそれぞれ固定されている。一方、底壁部40bは、積層された電池10、介在部材20及びエンドプレート30,30の縦方向DHの下側に配置されている。電池集合体5に含まれる各電池10の底面(電池伝熱面)11bのうち、横方向CHの両端部は、それぞれ側板40,40の底壁部40b,40bに覆われているが、横方向CHの底面中央部11bcは、露出している。この底面中央部11bcは、後述するように、電池集合体5を電池温度調節装置100のヒートシンク(伝熱部)110上に載置したときに、粉体伝熱部130の粉体層135に接触する。
次いで、上記電池パック1の製造方法について説明する。まず、電池10、介在部材20及びエンドプレート30をそれぞれ用意して、「拘束体形成工程S1」において、電池集合体5を形成する。具体的には、複数の電池10と複数の介在部材20とを交互に並べる。また、複数の電池10及び複数の介在部材20の列置方向BHの両側に、エンドプレート30,30をそれぞれ重ねると共に、複数の電池10、複数の介在部材20及びエンドプレート30,30の横方向CHの両側に側板40,40をそれぞれ重なる。そして、複数の電池10、複数の介在部材20及び一対のエンドプレート30,30を、電池10に所定の圧力Pbが掛かるように、列置方向BHに押圧しつつ、図示しないボルトにより、側板40,40をエンドプレート30,30にそれぞれ固定する。これにより、複数の電池10、複数の介在部材20、一対のエンドプレート30,30及び一対の側板40,40が一体化した電池集合体5が形成される。
なお、この電池集合体5の形成の際、各電池10に高さバラツキが生じ、各電池10の底面11bに高さバラツキが生じる。本実施形態では、電池10の底面11bの高さバラツキは、最大±0.50mmである。
次に、「初充電工程S2」において、上述の電池集合体5をなす各電池10について、電池温度調節装置100(図4及び図5参照)を用いて初充電を行う。この電池温度調節装置100は、電池集合体5が載置されるヒートシンク(伝熱部)110と、ヒートシンク110の温度を制御する温度制御部120と、ヒートシンク110上に配置された粉体伝熱部130とを備える。
このうちヒートシンク110は、金属(本実施形態では銅)からなり、電池集合体5が載置される平坦な載置面111を有する。また、ヒートシンク110の内部には、熱媒体(本実施形態では水)NBが流通する熱媒体流通路113がU字状に形成されている。
温度制御部120は、上記の熱媒体NBをヒートシンク110に供給するポンプ121と、熱媒体NBを所定温度(本実施形態では20℃)に冷却する冷却装置123とを備える。
粉体伝熱部130は、ヒートシンク110の載置面111上に配置された平面視口字状の枠部材131と、この枠部材131の内側で載置面111に敷かれた、熱伝導性粉体133からなる粉体層135とを有する。本実施形態では、熱伝導性粉体133は、平均粒径が17μmの窒化ホウ素粉末、具体的には、デンカ株式会社の「デンカ ボロンナイトライド SGP」を用いた。また、粉体層135の厚みは2.0mm、粉体層135の熱伝導率は約10W/(m・K)である。
「初充電工程S2」においては、まず電池温度調節装置100のヒートシンク110の載置面111上、具体的には粉体伝熱部130の粉体層135に、前述の電池集合体5を載置して押し付ける。具体的には、電池10の底面11bに掛かる圧力Pcが、電池10を拘束している圧力Pbよりも高い圧力(Pc>Pb)となるように、電池10の底面11bを粉体層135に押し付ける。前述のように、電池集合体5をなす各電池10の底面11bには高さバラツキが生じている。しかし、各電池10の底面11bの高さバラツキは、粉体伝熱部130の粉体層135によって吸収できる。即ち、電池集合体5に含まれる各電池10の底面11bを粉体層135に押し付けると、粉体層135をなす熱伝導性粉体133が流動して、いずれの電池10の底面11bにも熱伝導性粉体133が接触する(いずれの電池10の底面11bも粉体層135に接触する)こととなる。
その後、各電池10について、環境温度25℃下において、定電流定電圧(CCCV)充電により、SOC100%まで初充電(CCCV充電)する。本実施形態では、1Cの定電流でSOC100%に相当する電池電圧まで充電した後、充電電流値が1/10Cになるまでこの電池電圧を維持した。
この充電の際には、温度制御装置120の冷却装置123により所定温度(本実施形態では20℃)に冷却された熱媒体NBを、ヒートシンク110の熱媒体流通路113内に流通させる。これにより、ヒートシンク110の載置面111、粉体伝熱部130の粉体層135(熱伝導性粉体133)、各電池10の底面10bを通じて、各電池10が冷却される。前述のように、電池集合体5をなす各電池10の底面11bは、いずれも粉体層135に適切に接触しているので、いずれの電池10についても適切に冷却される。
次に、「電池パック組立工程S3」において、上述の電池集合体5を下部ケース7bに固定する。その後、この下部ケース7bに上部ケース7aを固定して電池パックケース7を形成する。かくして、電池パック1が完成する。
(実施例及び比較例)
次いで、本発明の効果を検証するために行った試験の結果について説明する。実施例として、実施形態に係る電池温度調節装置100を用意した。
一方、比較例として、図6及び図7に示す電池温度調節装置900を用意した。この電池温度調節装置900は、実施形態と同様なヒートシンク110の載置面111の上に、粉体伝熱部130の代わりに、熱伝導シート930を有する。この熱伝導シート930は、厚みが6.0mm、熱伝導率が2.0W/(m・K)である。その他は、実施形態の電池温度調節装置100と同様とした。
なお、上述の熱伝導シート930は、許容歪みが0.15である一方、各電池10の底面11bの高さバラツキは最大±0.50mmであるため、熱伝導シート930の厚みは、(0.50-(-0.50))/0.17=5.9mm以上必要である。そこで、この比較例では、上記のように熱伝導シート930の厚みを6.0mmとした。
次に、実施例の電池温度調節装置100の粉体伝熱部130の粉体層135の上、及び、比較例の電池温度調節装置100の熱伝導シート930の上に、60℃に加熱した電池集合体5をそれぞれ載置し押し付けて、電池集合体5に含まれる各電池10の底面11bを粉体層135または熱伝導シート930にそれぞれ接触させた。また、実施例及び比較例の温度制御装置120により20℃に冷却した熱媒体NBを、ヒートシンク110の熱媒体流通路113内に流通させて、電池集合体5をなす各電池10をそれぞれ冷却した。各電池10に熱電対を取り付けて電池温度をそれぞれ測定し、その平均値を求めた。これにより得られた冷却開始からの経過時間(s)と電池温度(℃)との関係を、図8に示す。
図8のグラフから明らかなように、比較例の電池温度調節装置900を用いるよりも、実施例の電池温度調節装置100を用いた方が、電池温度が速やかに低下することが判る。このような結果となった理由は、以下であると考えられる。即ち、比較例の熱伝導シート930は、前述のように厚みが6.0mmであり厚いため、冷却性能が低く、電池温度が下がり難いと考えられる。
これに対し、実施例の粉体伝熱部130は、熱伝導性粉体133の粉体層135の厚みが前述のように2.0mmであり、熱伝導シート930の厚み(6.0mm)よりも薄い。また、粉体層135の熱伝導率(約10W/(m・K)は、熱伝導シートの熱伝導率(2.0W/(m・K))よりも大きい。このため、実施例の電池温度調節装置100は、比較例の電池温度調節装置900よりも冷却性能が良く、電池温度が下がり易いと考えられる。
次に、耐久試験後の冷却性能を調査した。即ち、実施例の電池温度調節装置100の粉体伝熱部130の粉体層135の上、及び、比較例の電池温度調節装置900の熱伝導シート930の上に、電池集合体5をそれぞれ載置し押し付ける操作を、それぞれ2万回繰り返し行った。その後、前述のように、60℃に加熱した電池集合体5をそれぞれ載置し押し付けて、冷却開始からの経過時間(s)と電池温度(平均値)(℃)との関係を調査した。その結果を図9に示す。
図9から明らかなように、比較例では、電池集合体5を繰り返し押し付ける耐久試験の前(図8参照)に比べて、電池温度が下がり難くなった。その理由は、比較例の電池温度調節装置900では、電池集合体5を繰り返し押し付けたことにより、熱伝導シート930が劣化し、冷却性能が低下して、電池温度が下がり難くなったと考えられる。
これに対し、実施例では、電池温度の下がり方が、電池集合体5を繰り返し押し付ける耐久試験の前(図8参照)と殆ど変わらなかった。その理由は、実施例の電池温度調節装置100では、電池集合体5を繰り返し押し付けても、熱伝導性粉体133は殆ど損傷しない。このため、冷却性能が殆ど低下せず、電池温度の下がり具合に殆ど変化がなかったと考えられる。
以上で説明したように、電池温度調節装置100は、ヒートシンク110上に熱伝導性粉体133からなる粉体層135を備えるため、電池集合体5を構成する各電池10の底面11bの高さバラツキを吸収できる。即ち、電池集合体5に含まれる各電池10の底面11bを粉体層135に押し付けると、粉体層135をなす熱伝導性粉体133が流動して、いずれの電池10の底面11bにも熱伝導性粉体133が接触する(いずれの電池10の底面11bも粉体層135に接触する)こととなる。従って、電池温度調節装置100では、電池集合体5に含まれる各電池10のいずれについても、適切に電池温度を調節(適切に冷却)できる。加えて、熱伝導性粉体133からなる粉体層135は、熱伝導シートに比べてその厚みを薄くできるため、熱伝導率が粉体層135と同程度の熱伝導シートを用いる場合よりも、電池温度を効率良く調節(効率良く冷却)できる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態では、電池温度調節装置100を、電池10を初充電する初充電工程S2で用いたが、電池温度調節装置100は、他の工程、例えば、電池10の電池容量を検査するために電池10を充放電する工程や、電池10に内部短絡が生じているか否かを検査するために電池10を充放電する工程、電池10を所定温度でエージングする工程などで用いることもできる。
また、実施形態では、電池温度調節装置として、電池10を冷却する電池温度調節装置100を例示したが、電池温度調節装置は、電池10を加熱する装置であってもよい。この場合、電池温度調節装置には、熱媒体NBを冷却する冷却装置123に代えて、例えば、熱媒体NBを加熱するヒータを設けて、加熱した熱媒体NBをヒートシンク110の熱媒体流通路113に流通させると良い。
また、実施形態では、電池パック1の製造過程で用いる電池温度調節装置100を例示した
また、実施形態では、熱媒体NBとして、水を例示したが、これに限られない。例えば、熱媒体NBとして、シリコーン油や、カーエアコンで用いられる冷媒、空気などが挙げられる。
1 電池パック
5 電池集合体
10 電池
11 電池ケース
11b 底面(電池伝熱面)
11bc 底面中央部
20 介在部材
30 エンドプレート
40 側板
100 電池温度調節装置
110 ヒートシンク(伝熱部)
111 載置面
120 温度制御部
130 粉体伝熱部
131 枠部材
133 熱伝導性粉体
135 粉体層
S1 拘束体形成工程
S2 初充電工程
S3 電池パック組立工程

Claims (1)

  1. 電池パックの製造過程において用いられ、電池伝熱面を有する複数の電池を上記電池伝熱面を略面一に集成した電池集合体の、各々の上記電池の電池温度を、上記電池伝熱面を通じて調節する電池温度調節装置であって、
    上記電池集合体が載置される載置面を有する伝熱部と、
    上記伝熱部の温度を制御する温度制御部と、
    熱伝導性粉体からなり、上記伝熱部の上記載置面に敷かれ、熱伝導率が2.0W/(m・K)を越える粉体層であって、上記電池の上記電池伝熱面をそれぞれ上記載置面に向けて上記電池集合体を上記載置面に押し付けたときに、上記熱伝導性粉体が流動して、各々の上記電池伝熱面と上記載置面との間に介在する粉体層と、を備え、
    上記電池温度調節装置は、上記載置面に向けて上記電池集合体を押し付ける操作が、互いに異なる上記電池集合体について、繰り返し行われる装置である
    電池温度調節装置。
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