JP7309457B2 - 発電素子、および発電素子を用いた装置 - Google Patents

発電素子、および発電素子を用いた装置 Download PDF

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Description

本明細書の開示は、発電素子、および発電素子を用いた装置に関する。
近年、省エネルギー技術として環境中に存在する未利用エネルギーから電力を得る「環境発電」技術が注目されている。特に、振動から電力を得る振動発電は熱から電力を得る熱電発電と比べてエネルギー密度が高いため常時通信IoT(Internet of Things、モノのインターネット)向け電源や携帯機器の充電等への応用が提案されている。例えば、環境中の振動により磁石を振動させ、コイルに誘導起電力を発生させる磁石可動型の発電方式は様々な形態で応用されている。さらに近年では、磁石を振動させる代わりに力の変化で磁束密度を変化させる逆磁歪現象を利用した発電(以下、逆磁歪発電と記す)が提案されている。
特許文献1には、逆磁歪発電素子の構成として、二つの磁歪棒が平行に配置されたバイモルフ構造が記載されている。前記二つの磁歪棒は磁気的に並列に接続しており、かつ逆の応力が印加される構造であるため、一方の磁歪棒の磁気抵抗が大きい場合はもう一方の磁歪棒の磁気抵抗は小さくなる。
また、特許文献2に磁歪材料が各磁気抵抗と直列に接続する閉磁気回路からなり、該閉磁気回路に磁気的に直列に接続された空隙を有する逆磁歪発電素子が記載されている。
特許第4905820号公報 特許第6343852号公報
しかしながら、上記の磁気回路の構成に基づく逆磁歪発電素子では、実際に利用する際、大きな電力を必ずしも取り出せないという課題があった。
本明細書の開示は、上述の課題に鑑み、これまでの逆磁歪現象を利用した発電よりも発電量を向上できる発電素子、および発電素子を用いた装置を提供することを目的の一つとする。なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本明細書の開示の他の目的の1つとして位置付けることができる。
本明細書に開示の発電素子は、磁歪材料を含む磁歪部と、一部の面が前記磁歪部に固定された、磁性材料を含む磁性部と、前記磁歪部と前記磁性部のいずれか一方の一部を内包するコイルと、前記磁歪部に固定された、磁石を含む磁石部と、を備え、前記磁性部は、前記磁歪部と磁気的に並列に接続され、且つ前記磁歪部と前記磁性部との間に前記磁性部と磁気的に直列に接続された空隙を有するように前記磁歪部に固定されていることを特徴とする。
本明細書の開示によれば、磁歪材料を用いた発電において、発電量を向上できる発電素子、および発電素子を用いた装置を提供することができる。
第1実施形態の発電素子の構成の一例を説明する模式図。 第1実施形態の発電素子の原理の一例を説明する模式図。 第1実施形態の発電素子の等価磁気回路の一例を説明する模式図。 第2実施形態の発電素子の構成の一例を説明する模式図。 第2実施形態の発電素子の原理の一例を説明する模式図。 実施例1の発電素子の製造方法の一例を説明する模式図。 実施例2の発電素子の製造方法の一例を説明する模式図。 実施例2の発電素子の起電力の時間変化の一例を示す図。 比較例1の発電素子の構成の一例を説明する模式図。 比較例1の発電素子の等価磁気回路の一例を説明する模式図。 比較例2の発電素子の構成の一例を説明する模式図。 比較例3の発電素子の構成の一例を説明する模式図。
以下に本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本明細書の開示は下記実施形態に限定されるものではなく、本明細書の開示の趣旨に基づき種々の変形(各実施例の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本明細書の開示の範囲から除外するものではない。即ち、後述する各実施例及びその変形例を組み合わせた構成も全て本明細書に開示の実施形態に含まれるものである。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る発電素子は、磁石を振動させる代わりに力の変化で磁束密度を変化させる逆磁歪現象を利用して発電を行う発電素子である。本実施形態に係る発電素子は、保持板、磁歪材料、磁性材料、コイルおよび磁石を適切に配置することにより、既存の逆磁歪現象を用いた発電素子よりも発電量を向上させる構成を有していることを特徴とする。
(発電素子の構成)
本実施形態の発電素子100の構成を、図1を参照して説明する。図1(a)は本実施形態の発電素子100の構成を説明する上面模式図、図1(b)は本実施形態の発電素子100の構成を説明する図1(a)A-B線の断面模式図である。
本実施形態の発電素子100は、保持部106によって保持されており、保持板101、磁歪部102、磁石103aと磁石103bで構成された磁石部、コイル104、非磁性領域105、磁性部107、空隙108を有する。なお、下記において、ある部材とある部材との「固定」は、接するように固定されていてもよいし、異なる物質を介して固定されていてもよい。すなわち、物理的に2つの部材が固定されている状態であればよい。
保持板101は、一端が磁歪部102に固定されており、圧縮応力や引張応力などの外力を受けて振動する。保持板101の連結方法は、磁歪部102と保持板101が強固に固定できればよく、特に限定されるものではないがレーザー溶接、接着剤による接着、はんだ接合、超音波接合もしくはボルト-ナットによる固定等が利用できる。また、保持板101は圧縮応力、引張応力が連続的に印加されるため、延性を有する材料が好ましい。さらに、保持板101の材料は磁歪部102との磁気回路構成によって選択される。そのため、磁気回路を構成する要素として保持板101を用いる場合は、例えば炭素鋼、フェライト系ステンレス等(SUS430等)もしくはマルテンサイト系ステンレス等(SUS420J2等)磁性材料が用いられる。一方、磁気回路を構成する要素として保持板101を用いない場合は、例えばオーステナイト系ステンレス等(SUS304やSUS303,SUS316等)の非磁性材料が用いられる。
また、保持板101は、図1(b)の上下方向に振動するように力が印加される。そのため、保持板101には、振動の機械的な減衰を低減するためにばね材などの弾性体を用いてもよい。図1(b)の上下方向の振動を誘起する力は、たとえば保持部106が上下に振動する振動源に固定されていることで生じる地動加振の印加、もしくは保持板101の接続部と逆の先端に力を印加し弾くといった動作によって生じることができる。なお、上記の力の印加方法はあくまで一例であり、磁歪部102に力が印加できるような方法であれば良い。さらに、上記の保持板101に用いられる材料は一例であってこれに限定されない。
磁歪部102は、磁歪材料を含む部材である。磁歪部102は圧縮応力、引張応力が連続的に印加されるため、延性を有する磁歪材料が含まれることが好ましい。磁歪材料の種類は特に限定されるものではないが、好適には鉄‐ガリウム合金、鉄‐コバルト合金、鉄‐アルミニウム合金、鉄‐ガリウム‐アルミニウム合金もしくは鉄‐シリコン‐ホウ素合金等の既知の磁歪材料が用いられる。また、磁歪部102の形状は、保持板101と連結できる形であればよく、特に限定されるものではないが、好適には直方体、円柱等の形状が用いられる。
磁石103aと磁石103bは磁歪部102と磁性部107を磁気的に並列に接続するために取り付けられる。磁石103aと磁石103bには、特に限定されるものではないが、ネオジム磁石やサマリウムコバルト磁石等が用いられる。
また、特に限定されるものではないが、磁石103aと磁石103bの磁極の向きは図1(b)の断面模式図に図示されているように、上下逆であるような構成が考えられる。ただし、図1(b)の断面模式図の磁石の磁極の向きはあくまで一例であり、図1(b)に示す磁石103aと磁石103bとN極、S極が逆でもよい。すなわち、磁石103aと磁石103bは、互いに異なる磁極面が磁歪部102に固定されていればよい。さらに、磁石の配置や数は、磁歪部102と磁性部107が磁気的に並列に接続されるのであれば特に上記に限定されるものではない。例えば、図1(b)に示すように、磁歪部102における磁性部107が固定された面と逆側の面に、互いに異なる磁極面が固定されるように磁石103aと磁石103bを固定してもよい。もしくは、磁石103aと磁石103bのうち少なくともいずれか一方を、磁性部107が磁歪部102に固定された面と同様の面に固定してもよい。もしくは、磁石を1つのみ、あるいは3つ以上用いてもよい。
また、磁石部は磁性材料を含む構成でもよく、その場合磁石103aと磁石103bのうち少なくとも一つは磁性材料に固定されていてもよい。
コイル104は磁歪部102の一部を内包しており、電磁誘導の法則に従い、磁歪部102で生じる磁束の時間変化に応じて電圧を生じる。コイル104の材質は、特に限定されるものではないが、好適には銅線が用いられる。
なお、コイル104は、本実施形態では磁歪部102の一部を内包するように配置してあるが、磁性部107を内包するように配置し、磁歪部102に電圧を生じさせてもよい。すなわち、コイル104は、磁歪部102と磁性部107のいずれか一方の一部を内包するように配置されていればよい。また、図1(b)に示すように、コイル104は、磁石103aと磁石103bの間に配置されている。なお、コイル104を配置する位置は上記に限定されず、必ずしも2つの磁石の間でなくてもよい。
非磁性領域105は、特に限定されるものではないが、材質としては気体や固体が用いられる。好適には空気、または延性を有する非磁性金属、もしくはオーステナイト系ステンレス等(SUS304やSUS303,SUS316等)が用いられる。また、非磁性領域105は保持板101と一体でもよい。
磁性部107は、磁性材料を含む部材である。磁性部107は、特に限定されるものではないが、材質としては炭素鋼、フェライト系ステンレス等(SUS430等)もしくはマルテンサイト系ステンレス等(SUS420J2等)が用いられる。
また、磁歪部102と磁性部107は連結されている。連結方法は磁歪部102と磁性部107が強固に固定できればよく、特に限定されるものではないがレーザー溶接、接着剤による接着、はんだ接合、超音波接合もしくはボルト-ナットによる固定等が利用できる。なお、磁性部107は、磁歪部102と磁気的に並列に接続するために図1に示すように少なくとも一部を磁歪部102に固定する。すなわち、磁性部107は、一部の面が磁歪部102に固定された、磁性材料を含む部材である。
また、磁性部107は、コイル104を貫く磁束の変化量を大きくするためにコイル104を覆うように固定することが望ましい。そのため、磁性部107は、断面コの字形状を一部有していることが望ましい。なお、この場合、磁性部107が有する断面コの字形状は必ずしも対称でなくてもよく、例えば、図1(b)に示すように空隙108を設けるために非対称の形状でもよい。すなわち、磁性部107は、少なくとも一部が断面コの字形状を有し、一端が磁歪部102に固定された、磁性材料を含む部材であってもよい。なお、上記の磁歪部107の形状は一例であって、これに限定されない。
空隙108は、図1(c)に示すように、磁歪部102と磁性部107の間における磁気的な抵抗が小さい空間である。すなわち、磁歪部102と磁性部107とが固定されている端部とは異なる他端に設けられている。本実施形態に係る発電素子100では、空隙108は、磁性部107と磁気的に直列に接続されており、空隙108の磁気的抵抗は、磁歪部102に圧縮応力が加わる場合に小さくなり、磁歪部102に引張応力が加わる場合に大きくなる。
なお、空気の磁気的抵抗は、磁性部107と同一の形状で比較した場合、一般的に数千倍程度大きいことが知られている。そのため、空隙108が大きすぎると、応力の有無に関わらず磁歪部102にしか磁束が通らなくなり、磁束の時間変化が小さくなることがある。一方で、図(d)の構成で空隙108を小さくするには磁性部107を磁歪部102に近づける方法がある。しかしながら、磁性部107を磁歪部102に近づけた場合、コイル104の巻き数を十分増やすことが難しくなる。
そのため、空隙108の大きさを小さくしつつ、且つコイル104の巻き数を増やし、磁束の時間変化量を大きくする観点からも、上述のように、磁性部107は、図1(d)に示す形状に比べて図1(c)に示す断面コの字形状である方が望ましい。
なお、本実施形態の発電素子100には空隙108を設けたが、同様の役割を例えばゴムなどの物質で代替してもよい。具体的には、例えば空気や液体などのように透磁率が1程度と小さい物質であればよい。さらに、加わる応力によって磁気的抵抗が可変の物質であればよい。なお、空隙108の代わりにゴムなどの物質を用いる場合、磁歪部102と磁性部107が機械的に接続されることになるため、発電素子に加わる振動の機械的な減衰が大きくなる可能性がある。そのため、空隙108をゴムなどの物質で代替する場合は、発電素子に加わる振動の機械的な減衰を極力低減できる物質であることが望ましい。
(作用)
本実施形態に係る発電素子100は、磁束の変化をコイル104によって電圧に変換する電磁誘導方式の発電素子である。電磁誘導では以下の(式1)に従い起電力Vが生じる。
V=N×ΔΦ/Δt・・・(式1)
ここで、Nはコイル104の巻き数、ΔΦは時間Δtでのコイル104内における磁束の変化量である。なお、コイルの巻き数は多い方が起電力は大きくなるが、仮に同じ体積で巻き数を増やそうとするとコイルの線径を小さくする必要があり、結果として、コイルの抵抗が大きくなってしまう。この場合、実際に回路等で利用できる電力は小さくなる。すなわち、実際に回路等で利用できる電力を大きくするためには、コイルの体積を大きくできるような構成が重要である。
本実施形態の発電素子100は、磁束の変化ΔΦを逆磁歪現象によって生じさせる発電素子である。逆磁歪現象とは、応力に応じて透磁率が変化する現象である。例えば、磁歪部102に圧縮応力が印加されると、透磁率は小さくなり、引張応力が印加されると透磁率は大きくなる。透磁率の大小は磁気回路における磁気抵抗の大小と関連するため、結果として磁歪部102への応力の印加は、磁歪部102中の磁束の変化を生じる。したがって、磁歪部102に時間変化する応力を印加することで、磁束の時間変化を生じ、(式1)に従い起電力を生じる。
本発明者らは鋭意検討の結果、発電素子100が、磁歪部102と磁気的に並列に接続する磁性部107と、磁性部107と直列に接続した空隙108を有する構成をとることで、大きな起電力が得られることを見出した。
以下に、図2、図3を参照して、本実施形態の発電素子100で大きな起電力が得られる原理について記載する。
図2は、本実施形態の発電素子100の一時期における印加外部磁場、および印加応力の方向の一例を断面模式図に示した図である。図3は、本実施形態の発電素子の等価磁気回路を示した図である。R102を磁歪部102の磁気抵抗、R107を磁性部107の磁気抵抗、R108を空隙108の磁気抵抗とする。つまり、磁性部107は、磁歪部102と磁気的に並列に接続され、且つ磁歪部102と磁性部107との間に磁性部107と磁気的に直列に接続された空隙を有するように固定されている。
ここで、図2(b)のように保持板101の先端下方向に力がΔtの時間で印加された場合を考える。
このとき、磁歪部102に引張応力が印加されるため、逆磁歪現象により、磁歪部102の透磁率は大きくなる。したがって、磁歪部102の磁気抵抗R102は小さくなる。一方、図2(b)に示すように空隙108は広がるため、磁気抵抗R108は大きくなる。このように、空隙108の磁気抵抗は、磁歪部102の磁気抵抗と負の相関を持つ。(以下、これを磁気抵抗が逆相に変化すると定義する。)
このように、磁歪部102の磁気抵抗と空隙108の磁気抵抗が逆相に変化するように空隙108を設けることにより、コイル104内における磁束変化ΔΦを大きくできる。
より具体的には、磁歪部102の磁気抵抗R102が小さくなる際に、空隙108の磁気抵抗R108は大きくなる。そのため、単純に磁歪部102の磁気抵抗R102が小さくなる場合に比べ、より多くの磁束がコイル104内を通るようになり、結果として、コイル104内の磁束の変化量ΔΦは大きくなる。
すなわち、磁歪部102に引張応力が印加される場合、本実施形態に基づく構成によれば、コイル内の磁束の変化量ΔΦは大きくなるため、式1より起電力Vは向上する。
次に、保持板101の先端上方向に力がΔtの時間で印加された場合(不図示)を考える。
このとき、磁歪部102には圧縮応力が印加されるため、逆磁歪現象により、磁歪部102の透磁率は小さくなる。したがって、磁歪部102の磁気抵抗R102は大きくなる。一方、図2(b)に示すように空隙108は狭まるため、磁気抵抗R108は小さくなる。
つまり、逆磁歪現象による、磁歪部102を通る磁束の減少分(主に漏れ磁束)は、コイル104の外側の磁気抵抗の小さい磁気抵抗R107と磁気抵抗R108側を通るようになるため、コイル104内の磁束の変化量ΔΦは大きくなる(仮にR107とR108の流路が存在しなかった場合には、漏れ磁束がコイル104内で生じ、コイル104の中における磁束の総和はほとんど変化しないため磁束の変化量ΔΦは小さくなってしまう)。
すなわち、磁歪部102に圧縮応力が印加される場合も、本実施形態に基づく構成によれば、コイル内の磁束の変化量ΔΦは大きくなるため、式1より起電力Vは向上する。
上記によれば、磁歪材料を用いた発電において、本実施形態に基づく構成をとることによりコイル104内の磁束の変化量ΔΦを大きくすることができるため、発電素子の発電量を向上できる。また、磁性部107とコイル104との間隔を任意に調整し、コイル104の巻き数を容易に増やせるため、発電量をより向上させることができる。また、磁性部107の両端が磁歪部102に固定されている場合と比べて、磁歪部102に印加される応力が大きくなり、さらに磁歪部102に加わる振動の機械的減衰も小さくなるため、発電量が向上できる。さらに、磁性部107の両端が磁歪部102に固定されている場合と比べて、発電素子の固有周波数が小さくなるため、大型化せずに低周波数の地動加振による発電量を向上できる。また、空隙108を磁性部107と磁気的に並列に接続することにより、逆磁歪効果で生じた磁束変化を効率的に活用できるため発電量を向上させることができる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、発電素子は磁歪部と磁性部をそれぞれ1つずつ備えた構成をとっていたが、第2実施形態では、発電素子は磁歪部と磁性部とをそれぞれ2つずつ備える。上記の構成によれば、発電素子の発電量をさらに向上することができる。なお、磁歪部と磁性部の数は上記に限定されず、発電素子は、例えば磁性部と磁歪部をそれぞれ2つ以上備えていてもよい。
以下、図4及び図5を用いて本実施形態の構成および処理を説明する。
図4(a)は本実施形態の発電素子の構成を説明する上面模式図、図4(b)は図4(a)A-B線の断面模式図である。磁歪部402、磁性部407及び空隙408は、第1実施形態と構成が異なるが機能はそれぞれ磁歪部102、磁性部107及び空隙108と同様である。また、その他の構成については第2実施形態と同様の構成であるため説明を省略する。
本実施形態の発電素子100は、保持部106によって保持されており、磁歪部102と磁歪部402を共に有する。
磁歪部102と磁歪部402は、磁歪材料を含む部材である。磁歪部102と磁歪部402の形状は、保持板101と連結できる形であればよく、特に限定されるものではないが、好適には直方体、円柱等の形状が用いられる。磁歪部102と磁歪部402は圧縮応力、引張応力が連続的に印加されるため、延性を有する磁歪材料が好ましい。磁歪材料の種類は特に限定されるものではないが、好適には鉄‐ガリウム合金、鉄‐コバルト合金、鉄‐アルミニウム合金、鉄‐ガリウム‐アルミニウム合金、鉄‐シリコン‐ホウ素合金等の既知の磁歪材料が用いられる。
磁性部107と磁性部407は、磁性材料を含む部材である。磁気回路を構成する磁性部107と磁性部407は、磁歪部102と磁歪部402とそれぞれ磁気的に並列に接続されていればよい。また、特に限定されるものではないが、材質としては炭素鋼やフェライト系ステンレス等(SUS430等)やマルテンサイト系ステンレス等(SUS420J2等)が用いられる。また、磁歪部102と磁性部107、磁歪部402と磁性部407は連結されている。連結方法は磁歪部と磁性部が強固に固定できればよく、特に限定されるものではないがレーザー溶接、接着剤による接着、はんだ接合、超音波接合、ボルト-ナットによる固定等が利用できる。
また、磁性部107と磁性部407は、コイル104を貫く磁束の変化量を大きくするためにコイル104を覆うように磁歪部102と磁歪部402それぞれに固定することが望ましい。そのため、磁性部107と磁性部407は、断面コの字形状を一部有していることが望ましい。この場合、磁性部107と磁性部407が有する断面コの字形状は必ずしも対称でなくてもよく、例えば、図1(b)に示すように空隙108と空隙408を設けるために非対称の形状でもよい。なお、上記の磁歪部107と磁性部407の形状は一例であって、これに限定されない。
空隙108と空隙408は、図4(b)に示すように、それぞれ磁歪部102と磁性部107の間における磁気的な抵抗が小さい空間と磁歪部402と磁性部407の間における磁気的な抵抗が小さい空間である。本実施形態に係る発電素子100では、空隙108は、磁性部107と磁気的に直列に接続されており、空隙108の磁気的抵抗は、磁歪部102に圧縮応力が加わる場合に小さくなり、磁歪部102に引張応力が加わる場合に大きくなる。また、空隙408は、磁性部407と磁気的に直列に接続されており、空隙408の磁気的抵抗は、磁歪部402に圧縮応力が加わる場合に小さくなり、磁歪部402に引張応力が加わる場合に大きくなる。
(作用)
本実施形態の発電素子は、磁束の変化をコイルによって電圧に変換する電磁誘導方式の発電素子である。電磁誘導では以下の(式1)に従い起電力Vが生じる。
V=N×ΔΦ/Δt・・・(式1)
ここで、Nはコイル104の巻き数、ΔΦは時間Δtでの磁束の変化量である。さらに、本実施形態の発電素子100は、磁束の変化ΔΦを逆磁歪現象によって生じさせる発電素子である。逆磁歪現象とは、応力に応じて透磁率が変化する現象である。
図5は、本実施形態の図4に示す発電素子100の一時期における印加外部磁場、および印加応力の方向の一例を断面模式図に示した図である。図5(a)が外部磁場の方向、図5(b)が印加応力の方向である。外部磁場の方向は磁石の位置関係で決まるため、発電のどの一時期においても同様の方向となる。さらに、本実施形態においては磁歪部102と磁歪部402に印加される外部磁場の方向はそれぞれ逆の方向になるように磁石の位置が調整されている。一方、印加応力の方向については発明の一時期で変化する。ただし、磁歪部102と磁歪部402それぞれに印加される応力の方向の関係については常に逆の方向となる。すなわち一方に引張応力が印加されている場合は一方は圧縮応力が印加される。図5(b)において、仮に磁歪部102に引張応力、磁歪部402に同じ大きさの圧縮応力がΔtの間に印加された場合を考える。図5(a)の102の磁場の方向を正の方向とすると、磁歪部102は引張応力により磁気抵抗が下がるため+ΔΦの磁束変化を生じる。一方、磁歪部402は圧縮応力により磁気抵抗が上がるため磁歪部402の磁場の方向に対して-ΔΦの磁束変化を生じる。しかしながら、磁歪部402の磁場の方向は図2(a)で図示している通り、磁歪部102と逆の方向であるため、磁束の変化としては-(-ΔΦ)=+ΔΦとなる。結果として、磁歪部102と磁歪部402の磁束変化は同一の方向となり、磁歪部102と磁歪部402の合計の磁束変化はΔΦ+ΔΦ=2ΔΦとなる。さらに、空隙108と空隙408の磁気抵抗は各磁歪部102と磁歪部402の磁気抵抗と逆相に変化する。
上記によれば、発電素子を本実施形態の構成とすることにより、1つのコイルで2つの磁歪部に生じる磁束変化を効率的に大きな発電量に変換できる。
また、従来のバイモルフ構造の逆磁歪発電素子に比べ、コイルの巻き数を増やすための空間を任意に設定することができるため、発電量をさらに向上させることができる。また、磁性部107の両端が磁歪部102に固定されている場合と比べて、磁歪部102に印加される応力が大きくなり、発電量が向上する。さらに磁性部107の両端が磁歪部102に固定されている場合と比べて、発電素子の固有周波数が小さくなるため、大型化せずに低周波数の地動加振による発電量を向上できる。また、磁歪棒にあらかじめコイルを巻く必要がないため、磁歪棒を溶接等で接着する際にコイルの断線や短絡といった製造上の問題を低減することができる。
以下に、具体的な実施例をあげて本発明を詳しく説明する。なお、本発明は下記の実施例の構成や形態に限定されるものではない。
[実施例1]
(発電素子の製造方法)
本実施例では、図1に示す発電素子を作製した。ただし、実施例1では非磁性領域105と保持板101は同一部材である。以下で各製造工程について図6(a)~(f)を参照して説明する。図6(a)~(e)の各図の上図はそれぞれ上面模式図、および下図は上面模式図で図示されているA-B線の断面模式図である。
まず、非磁性領域105を兼ねた保持板101として、厚さ1.5mm、幅16mm、長さ55mmのばね用のオーステナイト系ステンレスであるSUS304-CSPを用いた。本実施例の保持板101は保持部と非磁性部を兼ねている。また、保持板には磁石103a、磁石103bを内蔵するための穴601aと穴601b、および保持用のネジ穴602をあらかじめ開けておく[図6(a)]。
次に、磁歪部102として厚さ0.5mm、幅15mm、長さ25mmの鉄‐ガリウム合金を用い、エポキシ系の接着剤によって保持板401と接着した。そののち、保持板401と接している磁歪部102の稜線についてレーザー溶接を行い接合した[図6(b)]。
続いて、磁石103aと磁石103bとして、厚さ1.5mm、幅12mm、長さ1.5mmのネオジム磁石を用いた。磁石103aと磁石103bはそれぞれ図5(c)に示すように磁極の向きが逆になるように挿入した。挿入の際、エポキシ系接着剤によって磁歪部102と接着し固定した[図6(c)]。
次にコイル104として、線径0.2mmの銅線を用いた二千巻の空芯コイルを磁石103aと磁石103bの間の領域に挿入し、電気絶縁ワニスによって固定した[図6(d)]。
最後に、磁気回路を構成する磁性部107として、厚さ0.5mm、幅15mm、長さ25mmの冷間圧延鋼板SPCCを用い、ねじ穴602を通して固定した[図6(e)]。
(発電素子の評価)
以上の様に作製した発電素子について、保持板の先端を弾き、コイル104に発生した開放電圧をオシロスコープで測定することにより発電性能の評価を行った。弾く際の印加力は、徐々に印加力を上げていった際に起電力が飽和する印加力を用いた。この印加力は発電素子構成によってさまざまな値となるが、発電素子の最大の発電性能といえるため採用した。また、発電性能の定量的な指標として、オシロスコープで測定した電圧波形から以下の(式2)により発電量Pを計算したものを用いた。
P=Σ(V(t))2/(4×R)×Δt・・・(式2)
V(t)はオシロスコープで測定した時間tにおける開放電圧、Rはコイルの電気抵抗、Δtはオシロスコープの時間分解能、Σは時間tについて総和を取るという意味である。この発電量Pの式では、コイルのインダクタンスによる効果は除いているが、これは本実施例、および比較例では同様の寸法のコイルを用いるため、相対的な比較が可能であるためである。上記の方法による測定、評価の結果、コイルの電気抵抗は46Ω、開放電圧の最大値は15V、発電量Pは(式2)から2.4mJであった。
[実施例2]
(発電素子の製造方法)
本実施例では、図4に示す発電素子を作製した。ただし、実施例2では非磁性領域105と保持板101は同一部材である。本実施例のように磁歪部102と磁歪部402の稜線の全体をばね性のある保持板により支持することによって、機械的な減衰が低減されるため発電量が向上することが期待できる。
以下で各製造工程について図7(a)~(e)を参照して説明する。
図7(a)~(e)の各図の上図はそれぞれ上面模式図、および下図は上面模式図で図示されているA-B線の断面模式図である。
まず、保持板101として、厚さ1.5mm、幅16mm、長さ55mmのばね用のオーステナイト系ステンレスであるSUS304-CSPを用いた。本実施例の保持板101は保持部と非磁性部を兼ねている。また、保持板には磁石103a、磁石103bを内蔵するための穴601aと601b、および保持用のネジ穴602をあらかじめ開けておく[図7(a)]。
次に、磁歪部402として厚さ0.5mm、幅15mm、長さ25mmの鉄‐ガリウム合金を用い、エポキシ系の接着剤によって保持板101と接着した。そののち、保持板101と接している磁歪材料の稜線についてレーザー溶接を行い接合した[図6(b)]。
続いて、磁石103aと磁石103bとして、厚さ1.5mm、幅12mm、長さ1.5mmのネオジム磁石を用いた。磁石103aと磁石103bはそれぞれ図6(c)に示すように磁極の向きが逆になるように挿入した。挿入の際、エポキシ系接着剤によって磁歪部402と接着し固定した[図6(c)]。
次に、磁歪部102として厚さ0.5mm、幅15mm、長さ25mmの鉄‐ガリウム合金を用い、エポキシ系の接着剤によって保持板101、および磁石103a、磁石103bと接着した。そののち、保持板101と接している磁歪材料の稜線についてレーザー溶接を行い接合した[図6(d)]。
続いてコイル104として、線径0.2mmの銅線を用いた二千巻の空芯コイルを磁石103aと磁石103bの間の領域に挿入し、電気絶縁ワニスによって固定した[図6(e)]。
最後に、磁気回路を構成する磁性部107、407として、厚さ0.5mm、幅15mm、長さ25mmの冷間圧延鋼板SPCCを用い、ねじ穴602を通して固定した[図6(f)]。
(発電素子の評価)
以上の様に作製した発電素子について、実施例1と同様に発電性能の評価を行った。オシロスコープで測定した電圧波形の一例を図8に示す。評価の結果、コイルの電気抵抗は46Ω、開放電圧の最大値は30V、発電量Pは9.6mJであった。
[比較例1]
(発電素子の製造方法)
本比較例では、図9に示す発電素子を作製した。製造方法は図6とおおむね同様であるが、図6(a)において101に磁石用の穴601aと602bを有していない点、および磁石を内蔵する工程(c)が不要であり、その代わりに磁気回路を構成する磁性部107を構成する工程(e)において、磁性部107の先端に磁石(厚さ3.0mm、幅12mm、長さ1.5mmのネオジム磁石)をエポキシ樹脂で接着する工程を有する点が異なる。また、比較例1の等価磁気回路を図10に示す。このように比較例1は各磁気抵抗が直列に接続している。
(発電素子の評価)
以上の様に作製した発電素子について、実施例1と同様に発電性能の評価を行った。評価の結果、開放電圧の最大値は12V、発電量Pは1.6mJであった。
[比較例2]
(発電素子の製造方法)
本比較例では、図10に示す発電素子を作製した。製造プロセスは比較例1と同様であるが、磁歪材料と磁石、磁気回路を構成する磁性部がそれぞれ二つずつとなっている点が異なる。
(発電素子の評価)
以上の様に作製した発電素子について、実施例1と同様に発電性能の評価を行った。評価の結果、開放電圧の最大値は3V、発電量Pは0.1mJであった。
[比較例3]
(発電素子の製造方法)
本比較例では、図12に示す発電素子を作製した。製造プロセスを以下に記す。あらかじめコイル121aを巻いた磁歪部102、コイル121b(厚さ0.5mm、幅15mm、長さ25mm)を巻いた磁歪部402を準備する。準備した磁歪材料をSUS304-CSP製の保持板101(厚さ1.5mm、幅15mm、長さ35mm)にエポキシ系樹脂で接着、その後コイルの断線に注意しながら、レーザー溶接を行い接合する。磁石103aと磁石103bは図11に示すように配置する。この配置により、磁歪部102と402には同一の方向の磁場が印加される。また、前記コイルをそれぞれの磁歪部102と402に巻くため、磁歪部102と402の間の距離による制約から、0.2mmの銅線を用いたコイルでは百八十巻程度しか巻くことができなかった。
(発電素子の評価)
以上の様に作製した発電素子について、実施例1と同様に発電性能の評価を行った。評価の結果、開放電圧の最大値は2V、発電量Pは0.1mJであった。
以上の結果から、本発明では、比較例で示した既存の逆磁歪現象を用いた発電素子よりも発電量を向上できることが分かる。
本発明の実施形態及び実施例について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。本発明は技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた数値、構成要素はあくまでも一例に過ぎない。必要に応じてこれと異なる数値、構成要素を用いても良い。例えば、本実施例ではコイルの巻き数は二千巻であったが、設置空間以外の制限はないためより大きな巻き数にしてもよい。その場合は、前記で説明した比較例3との発電量の差はさらに大きくなる。
上述の実施形態及び実施例の発電素子を用いれば、既存の磁歪発電装置よりも大きな発電量が得られるため、発電装置の小型化が可能である。したがって、これまで設置が困難であったような大きさの機器の発電装置として特に有効である。例えば、携帯機器等のための発電装置として用いることができる。また、振動を発生するような産業機器や事務機、医療機、または自動車や鉄道車両、航空機、重機、船舶などの筐体に設置することで、IoT機器を含む各種機器の電力源として用いることも期待できる。なお本発明は、発電装置の性能を向上することができるため、上記で記載した分野以外の幅広い分野での応用が可能である。
101 保持板
102 磁歪部
103a 磁石
103b 磁石
104 コイル
105 非磁性領域
106 保持部
107 磁性部
108 空隙

Claims (18)

  1. 磁歪材料を含む磁歪部と、
    一部の面が前記磁歪部に固定された、磁性材料を含む磁性部と、
    前記磁歪部と前記磁性部のいずれか一方の一部を内包するコイルと、
    前記磁歪部に固定された、磁石を含む磁石部と、
    を備え、
    前記磁性部は、前記磁歪部と磁気的に並列に接続され、且つ前記磁歪部と前記磁性部との間に前記磁性部と磁気的に直列に接続された空隙を有するように前記磁歪部に固定されていることを特徴とする発電素子。
  2. 前記磁性部は、少なくとも一部が断面コの字形状を有し、前記コイルを覆うように前記磁歪部に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の発電素子。
  3. 前記磁性部は、炭素鋼、フェライト系ステンレスもしくはマルテンサイト系ステンレスのうち少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の発電素子。
  4. 前記コイルは、前記磁歪部と前記磁石部が接続している磁極面の間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発電素子。
  5. 前記磁石部が第1の磁石と第2の磁石を含み、前記第1の磁石と第2の磁石の互いに異なる磁極面が前記磁歪部に固定されており、前記第1の磁石と前記第2の磁石は、前記磁歪部における前記磁性部と前記磁歪部が接続された面とは異なる面に固定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発電素子。
  6. 前記磁石部が磁性材料を含み、前記磁石部の磁性材料が前記磁石と物理的に固定されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の発電素子。
  7. 前記磁歪部は、鉄‐ガリウム合金、鉄‐コバルト合金、鉄‐アルミニウム合金、鉄‐ガリウム‐アルミニウム合金もしくは鉄‐シリコン‐ホウ素合金のうち少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発電素子。
  8. 前記空隙は、前記磁歪部と前記磁性部の間における磁気的な抵抗が小さい空間であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の発電素子。
  9. 前記空隙の磁気的抵抗は、前記磁歪部に圧縮応力が加わる場合に小さくなり、前記磁歪部に引張応力が加わる場合に大きくなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の発電素子。
  10. 外力を受けて振動する保持板をさらに備え、
    前記保持板の一端は、前記磁歪部に固定されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の発電素子。
  11. 前記保持板は非磁性材料であることを特徴とする請求項10に記載の発電素子。
  12. 前記保持板が弾性体であることを特徴とする、請求項10または11に記載の発電素子。
  13. 前記磁歪部および前記磁性部を少なくとも2つ以上備え、
    前記コイルは、前記少なくとも2つ以上の磁歪部を内包することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の発電素子。
  14. 前記空隙の磁気抵抗は、前記磁歪部の磁気抵抗と負の相関を持つことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の発電素子。
  15. 磁歪材料を含む磁歪部と、
    断面コの字形状を有し、一端が前記磁歪部に固定された、磁性材料を含む磁性部と、
    前記磁歪部における前記磁性部が固定された面と逆側の面に、互いに異なる磁極面が固定された第1の磁石と第2の磁石と、
    前記第1の磁石と前記第2の磁石の間に前記磁歪部の一部を内包するように配置されたコイルと、
    を備え、
    前記磁性部は、前記コイルを覆うように配置され、且つ前記磁性部の前記一端とは異なる他端と前記磁歪部との間に磁気的に直列に接続された空隙を有することを特徴とする発電素子。
  16. 磁性材料を含む磁性部が、磁歪材料を含む磁歪部と磁気的に並列に接続され、且つ前記磁歪部と前記磁性部との間に前記磁性部と磁気的に直列に接続された空隙を有するように前記磁性部と前記磁歪材料と磁石とが配置されていることを特徴とする発電素子。
  17. 請求項1乃至16のいずれか1項に記載の発電素子を有し、前記発電素子に力を印加する機構を有する発電装置。
  18. 請求項1乃至16のいずれか1項に記載の発電素子を有し、前記発電素子が地動加振から振動する機構を有する発電装置。
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