JP7309124B2 - 加熱装置、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱装置、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7309124B2
JP7309124B2 JP2019105280A JP2019105280A JP7309124B2 JP 7309124 B2 JP7309124 B2 JP 7309124B2 JP 2019105280 A JP2019105280 A JP 2019105280A JP 2019105280 A JP2019105280 A JP 2019105280A JP 7309124 B2 JP7309124 B2 JP 7309124B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
heating
fixing
inner pressure
roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019105280A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020197674A (ja
Inventor
幸通 染矢
知哉 足立
祐介 古市
貴之 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2019105280A priority Critical patent/JP7309124B2/ja
Publication of JP2020197674A publication Critical patent/JP2020197674A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7309124B2 publication Critical patent/JP7309124B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、無端状の回転部材とその内側に配設した加熱部材を使用した加熱装置、定着装置及び画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置で使用される定着装置は種々の型式が知られている。その1つに例えば図10の定着装置300がある(特許文献1の図3参照)。この定着装置300は、ローラ301、302に架け渡した低熱容量の薄肉定着ベルト310の内周面を、基材351と発熱パターン360で構成されたヒータ部材350で加熱する型式である。ヒータ部材350はステー500で支持され、定着ベルト310と加圧ローラ320の間に形成されたニップ部をヒータ部材350で直接加熱するようにしている。
ヒータ部材350を使用した定着装置300は、ヒータ部材350が平板状のためニップ部後半で溶融軟化したトナーに十分な加圧力を付与するのが難しい。特にカラー画像を定着する場合、加圧力が不十分であると混色不良、定着不良となる。
そこで、特許文献1の発明はニップ部後半に配設した弾性部材375によって十分な加圧力を維持するようにしている。弾性部材375の表面は定着ベルト310との摺動摩擦を低減するため摺動シート376で覆われているが、この摺動シート376は材料劣化しやすいため、装置寿命が短くなるという課題がある。そこで、摺動シート376と定着ベルト310の間に潤滑剤を付与することで摺動シート376の劣化を抑制することが行われている。
しかしながら、このように潤滑剤を付与すると、定着ベルト310の回転に引きずられる形で摺動シート376が回転下流側へ移動したとき、当該摺動シート376の移動に伴い弾性部材375が変形する。弾性部材375が変形すると、その変形によって摺動シート376の表側の潤滑剤が裏側に回り込み、ヒータ部材350と弾性部材375の隙間から浸入した潤滑剤の影響で弾性部材375の硬度特性が経時で変化し、安定した加圧が困難になるという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、潤滑剤が浸透しても経時で硬度特性が変化せず、ニップ部の安定した加圧力を維持可能な加熱装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の加熱装置は、無端状の回転部材と、前記回転部材の内周面に接した状態で前記回転部材の幅方向に配設された加熱部材と、前記回転部材の内周面に接した状態で前記加熱部材よりも前記回転部材の回転方向下流側に配設された内側加圧部材と、前記加熱部材および前記内側加圧部材を保持する保持部材と、前記加熱部材および前記内側加圧部材と対向して配設され、前記回転部材との間に被加熱部材を通すためのニップ部を形成する外側加圧部材と、前記内側加圧部材を前記ニップ部に向けて付勢する弾性部材とを有することを特徴とする。
本発明の加熱装置によれば、ニップ部の安定した加圧力を維持することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の原理図である。 本発明の実施形態に係る定着装置の断面図である。 図2Aの要部拡大断面図である。 ヒータ部材の(a)平面図と(b)断面図である。 ばねの3通りの配置形態を示す図である。 加圧部材の底に受け部材を入れた他は図2Aと同じ定着装置の断面図である。 図5Aの要部拡大断面図である。 ヒータフォルダの長手方向端部の脱落防止部を示す斜視図である。 従来の定着装置の断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る加熱装置と、当該加熱装置を使用した定着装置及び画像形成装置(レーザプリンタ)について図面を参照して説明する。レーザプリンタは画像形成装置の一例であり、当該画像形成装置はレーザプリンタに限定されないことは勿論である。すなわち、画像形成装置は複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機、及びインクジェット記録装置のいずれか一つ、またはこれらの少なくとも2つ以上を組み合わせた複合機として構成することも可能である。
なお、各図中の同一または相当する部分には同一の符号を付し、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。また各構成部品の説明にある寸法、材質、形状、その相対配置などは例示であって、特に特定的な記載がない限りこの発明の範囲をそれらに限定する趣旨ではない。
以下の実施形態では「記録媒体」を「用紙」として説明するが、「記録媒体」は紙(用紙)に限定されない。「記録媒体」は紙(用紙)だけでなくOHPシートや布帛、金属シート、プラスチックフィルム、或いは炭素繊維にあらかじめ樹脂を含浸させたプリプレグシートなども含む。
現像剤やインクを付着させることができる媒体、記録紙、記録シートと称されるものも、すべて「記録媒体」に含まれる。また「用紙」には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ等も含まれる。
また、以下の説明で使用する「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することも意味する。
(レーザプリンタの構成)
図1Aは、本発明の加熱装置ないし定着装置300を備えた画像形成装置100の一実施形態としてのカラーレーザプリンタの構成を概略的に示す構成図である。また図1Bは当該カラーレーザプリンタの原理を単純化して図示する。
画像形成装置100は、画像形成手段としての4つのプロセスユニット1K、1Y、1M、1Cを備える。これらプロセスユニットは、カラー画像の色分解成分に対応するブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色の現像剤によって画像を形成する。
各プロセスユニット1K、1Y、1M、1Cは、互いに異なる色の未使用トナーを収容したトナーボトル6K、6Y、6M、6Cを有する以外は、同様の構成となっている。このため、1つのプロセスユニット1Kの構成を以下に説明し、他のプロセスユニット1Y、1M、1Cの説明を省略する。
プロセスユニット1Kは、像担持体2K(例えば感光体ドラム)と、ドラムクリーニング装置3Kと、除電装置を有している。プロセスユニット1Kはさらに、像担持体の表面を一様帯電する帯電手段としての帯電装置4Kと、像担持体上に形成された静電潜像の可視像処理を行う現像手段としての現像装置5K等を有している。そして、プロセスユニット1Kは、画像形成装置100の本体に対して着脱自在に装着され、消耗部品を同時に交換可能となっている。
露光器7は、この画像形成装置100に設置された各プロセスユニット1K、1Y、1M、1Cの上方に配設されている。そして、この露光器7は、画像情報に応じた書き込み走査、すなわち、画像データに基づいてレーザダイオードからレーザ光Lをミラー7aで反射して像担持体2Kに照射するように構成されている。
転写装置15は、この実施形態では各プロセスユニット1K、1Y、1M、1Cの下方に配設されている。この転写装置15は図1Bの転写手段TMに対応する。一次転写ローラ19K、19Y、19M、19Cは、各像担持体2K、2Y、2M、2Cに対向して中間転写ベルト16に当接して配置されている。
中間転写ベルト16は、各一次転写ローラ19K、19Y、19M、19C、駆動ローラ18、従動ローラ17に掛け渡された状態で循環走行するようになっている。二次転写ローラ20は、駆動ローラ18に対向し中間転写ベルト16に当接して配置されている。なお、像担持体2K、2Y、2M、2Cが各色の第1の像担持体とすれば、中間転写ベルト16はそれらの像を合成した第2の像担持体である。
ベルトクリーニング装置21は、中間転写ベルト16の走行方向において、二次転写ローラ20より下流側に設置されている。また、クリーニングバックアップローラが中間転写ベルト16に対してベルトクリーニング装置21と反対側に設置されている。
用紙Pを積載するトレイを有する用紙給送装置200は、画像形成装置100の下方に設置されている。この用紙給送装置200は記録媒体供給部を構成するもので、記録媒体としての多数枚の用紙Pを束状で収容可能であり、用紙Pの搬送手段としての給紙ローラ60やローラ対210と共にユニット化されている。
用紙給送装置200は用紙の補給等のために、画像形成装置100の本体に対して挿脱可能とされている。給紙ローラ60とローラ対210は用紙給送装置200の上方に配置され、用紙給送装置200の最上位の用紙Pを給紙路32に向けて搬送するようになっている。
分離搬送手段としてのレジストローラ対250は、二次転写ローラ20の搬送方向直近上流側に配置され、用紙給送装置200から給紙された用紙Pを一旦停止させることができる。この一旦停止により用紙Pの先端側に弛みが形成されて用紙Pの斜行(スキュー)が修正される。
レジストローラ対250の搬送方向直近上流側にはレジストセンサ31が配設され、このレジストセンサ31によって用紙先端部分の通過が検知されるようになっている。レジストセンサ31が用紙先端部分の通過を検知した後、所定時間が経過すると、当該用紙はレジストローラ対250に突き当てられて一旦停止する。
用紙給送装置200の下流端には、ローラ対210から右側に搬送された用紙を上方に向けて搬送するための搬送ローラ240が配設されている。図1Aに示すように、搬送ローラ240は用紙を上方のレジストローラ対250へ向けて搬送する。
ローラ対210は上下一対のローラで構成されている。当該ローラ対210はFRR分離方式またはFR分離方式とすることができる。FRR分離方式は、駆動軸によりトルクリミッタを介して反給紙方向に一定量のトルクを印加された分離ローラ(戻しローラ)を給送ローラに圧接させてローラ間のニップで用紙を分離する。FR分離方式は、トルクリミッタを介して固定軸に支持された分離ローラ(摩擦ローラ)を給送ローラに圧接させてローラ間のニップで用紙を分離する。
この実施形態ではローラ対210をFRR分離方式で構成している。すなわち、ローラ対210は、用紙をマシン内部に搬送する上側の給送ローラ220と、この給送ローラ220と逆方向にトルクリミッタを介して駆動軸により駆動力を与えられる下側の分離ローラ230で構成されている。
分離ローラ230は給送ローラ220に向けてバネ等の付勢手段で付勢されている。なお、前記給紙ローラ60は、給送ローラ220の駆動力をクラッチ手段を介して伝達することで図1Aで左回転するようになっている。
レジストローラ対250に突き当てられて先端部に弛みが形成された用紙Pは、中間転写ベルト16上に形成されたトナー像が好適に転写されるタイミングに合わせ、二次転写ローラ20と駆動ローラ18との二次転写ニップ(図1Bでは転写ニップTN)に送り出される。そして、送り出された用紙Pは、二次転写ニップにおいて印加されたバイアスによって、中間転写ベルト16上に形成されたトナー像が所望の転写位置に高精度に静電的に転写されるようになっている。
転写後搬送路33は、二次転写ローラ20と駆動ローラ18の二次転写ニップの上方に配設されている。定着装置300は、転写後搬送路33の上端近傍に設置されている。定着装置300は、加熱装置を内包する回転部材としての無端状(筒状)の定着ベルト310と、この定着ベルト310の外周面に対して所定の圧力で当接しながらモータで回転する加圧ローラ320を備えている。
定着後搬送路35は、定着装置300の上方に配設され、定着後搬送路35の上端で、排紙路36と反転搬送路41に分岐している。この分岐部に切り替え部材42が配置され、切り替え部材42はその揺動軸42aを軸として揺動するようになっている。また排紙路36の開口端近傍には排紙ローラ対37が配設されている。
反転搬送路41は、分岐部と反対側の他端で給紙路32に合流している。そして、反転搬送路41の途中には、反転搬送ローラ対43が配設されている。排紙トレイ44は、画像形成装置100の上部に、画像形成装置100の内側方向に凹形状を形成して、設置されている。
粉体収容器10(例えばトナー収容器)は、転写装置15と用紙給送装置200の間に配置されている。そして、粉体収容器10は、画像形成装置100の本体に対して着脱自在に装着されている。
本実施形態の画像形成装置100は、転写紙搬送の関係により、給紙ローラ60から二次転写ローラ20までの所定の距離が必要である。そして、この距離に生じたデッドスペースに粉体収容器10を設置し、レーザプリンタ全体の小型化を図っている。
転写カバー8は、用紙給送装置200の上部で、用紙給送装置200の引出方向正面に設置されている。そして、この転写カバー8を開くことで、画像形成装置100の内部を点検可能にしている。転写カバー8には、手差し給紙用の手差し給紙ローラ45、及び手差し給紙用の手差しトレイ46が設置されている。
(レーザプリンタの作動)
次に、本実施形態に係るレーザプリンタの基本的動作について図1Aを参照して以下に説明する。最初に、片面印刷を行う場合について説明する。
給紙ローラ60は、図1Aに示すように、画像形成装置100の制御部からの給紙信号によって回転する。そして、給紙ローラ60は、用紙給送装置200に積載された束状用紙Pの最上位の用紙のみを分離し、給紙路32へ送り出す。
給紙ローラ60およびローラ対210によって送り出された用紙Pは、その先端がレジストローラ対250のニップに到達すると、弛みを形成し、その状態で待機する。そして、中間転写ベルト16上に形成されたトナー画像をこの用紙Pに転写する最適なタイミング(同期)を図ると共に、用紙Pの先端スキューを補正する。
手差しによる給紙の場合は、手差しトレイ46に積載された束状用紙が、最上位の用紙から一枚ずつ手差し給紙ローラ45によって反転搬送路41の一部を通り、レジストローラ対250のニップまで搬送される。以後の動作は用紙給送装置200からの給紙と同一である。
ここで、作像動作については、1つのプロセスユニット1Kを説明し、他のプロセスユニット1Y、1M、1Cについてのその説明を省略する。まず、帯電装置4Kは、像担持体2Kの表面を高電位に均一に帯電する。そして、露光器7は、画像データに基づいたレーザ光Lを像担持体2Kの表面に照射する。
レーザ光Lが照射された像担持体2Kの表面は、照射された部分の電位が低下して、静電潜像を形成する。現像装置5Kは、トナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体を有し、トナーボトル6Kから供給された未使用のブラックトナーを、現像剤担持体を介して、静電潜像が形成された像担持体2Kの表面部分に転移させる。
トナーが転移した像担持体2Kは、その表面にブラックトナー画像を形成(現像)する。そして、像担持体2K上に形成されたトナー画像を中間転写ベルト16に転写する。
ドラムクリーニング装置3Kは、中間転写行程を経た後の像担持体2Kの表面に付着している残留トナーを除去する。除去された残留トナーは、廃トナー搬送手段によって、プロセスユニット1K内にある廃トナー収容部へ送られ回収される。また、除電装置は、クリーニング装置3Kによって残留トナーが除去された像担持体2Kの残留電荷を除電する。
各色のプロセスユニット1Y、1M、1Cにおいても、同様にして像担持体2Y、2M、2C上にトナー画像を形成し、各色トナー画像が重なり合うように中間転写ベルト16に転写する。
各色トナー画像が重なり合うように転写された中間転写ベルト16は、二次転写ローラ20と駆動ローラ18の二次転写ニップまで走行する。一方、レジストローラ対250は、それに突き当てられた用紙を所定のタイミングで挟み込んで回転し、中間転写ベルト16上に重畳転写して形成されたトナー像が好適に転写されるタイミングに合わせて、二次転写ローラ20の二次転写ニップまで搬送する。このようにして、中間転写ベルト16上のトナー画像をレジストローラ対250によって送り出された用紙Pに転写する。
トナー画像が転写された用紙Pは、転写後搬送路33を通って定着装置300へと搬送される。そして、定着装置300に搬送された用紙Pは、定着ベルト310と加圧ローラ320によって挟まれ、加熱・加圧することで未定着トナー画像が用紙Pに定着される。トナー画像が定着された用紙Pは、定着装置300から定着後搬送路35へ送り出される。
切り替え部材42は、定着装置300から用紙Pが送り出されたタイミングでは、図1Aの実線で示すように定着後搬送路35の上端近傍を開放している位置にある。そして、定着装置300から送り出された用紙Pは、定着後搬送路35を経由して排紙路36へ送り出される。排紙ローラ対37は、排紙路36へ送り出された用紙Pを挟み込み、回転駆動することで排紙トレイ44に排出することで片面印刷を終了する。
次に、両面印刷を行う場合について説明する。片面印刷の場合と同様に、定着装置300は用紙Pを排紙路36へ送り出す。そして、両面印刷を行う場合、排紙ローラ対37は、回転駆動によって用紙Pの一部を画像形成装置100外に搬送する。
そして、用紙Pの後端が、排紙路36を通過すると、切り替え部材42は、図1Aの点線で示すように揺動軸42aを軸として揺動し、定着後搬送路35の上端を閉鎖する。この定着後搬送路35の上端の閉鎖とほぼ同時に、排紙ローラ対37は、用紙Pを画像形成装置100外へ搬送する方向と逆の方向に回転し、反転搬送路41へ用紙Pを送り出す。
反転搬送路41へ送り出された用紙Pは、反転搬送ローラ対43を経て、レジストローラ対250に至る。そして、レジストローラ対250は、中間転写ベルト16上に形成されたトナー画像を用紙Pのトナー画像未転写面に転写する最適なタイミング(同期)を図り、用紙Pを二次転写ニップへ送り出す。
そして、二次転写ローラ20と駆動ローラ18は、用紙Pが二次転写ニップを通過する際に用紙Pのトナー画像未転写面(裏面)にトナー画像を転写する。そして、トナー画像が転写された用紙Pは、転写後搬送路33を通って定着装置300へと搬送される。
定着装置300は、定着ベルト310と加圧ローラ320によって、搬送された用紙Pを挟み、加熱・加圧することで未定着トナー画像を用紙Pの裏面に定着する。このようにして、表裏両面にトナー画像が定着された用紙Pは、定着装置300から定着後搬送路35へ送り出される。
切り替え部材42は、定着装置300から用紙Pが送り出されたタイミングでは、図1Aの実線で示すように定着後搬送路35の上端近傍を開放している位置にある。そして、定着装置300から送り出された用紙Pは、定着搬送路を経由して排紙路36へ送り出される。排紙ローラ対37は、排紙路36へ送り出された用紙Pを挟み、回転駆動し排紙トレイ44に排出することで両面印刷を終了する。
中間転写ベルト16上のトナー画像を用紙Pに転写した後、中間転写ベルト16上には残留トナーが付着している。ベルトクリーニング装置21は、この残留トナーを中間転写ベルト16から除去する。また、中間転写ベルト16から除去されたトナーは、廃トナー搬送手段によって、粉体収容器10へと搬送され、粉体収容器10内に回収される。
(定着装置)
次に、本発明の実施形態に係る加熱装置ないし定着装置300について、図2Aから図6を参照してさらに説明する。本実施形態の加熱装置(以下「ヒータ」ともいう)は、定着装置300の定着ベルト310を加熱するためのものである。
定着装置300は図2A、図2Bに示すように、低熱容量の薄肉円筒状の定着ベルト310と外側加圧部材としての加圧ローラ320で構成されている。定着ニップNに向けて矢印方向から用紙Pを通紙すると、定着ベルト310と加圧ローラ320との間で用紙Pが加熱されてトナー像が用紙Pに定着される。このとき、定着ベルト310は後述のヒータ部材350と摺動しつつヒータ部材350からの熱で加熱される。
定着ベルト310は、例えば外径が25mmで厚みが40~120μmのポリイミド(PI)製の筒状基体を有している。定着ベルト310の最表層には、耐久性を高めて離型性を確保するために、PFAやPTFE等のフッ素系樹脂による厚みが5~20μmの離型層が形成される。基体と離型層の間に厚さ100~300μmのゴム等からなる弾性層を設けてもよい。
また、定着ベルト310の基体はポリイミドに限らず、PEEKなどの耐熱性樹脂やニッケル(Ni)、SUSなどの金属基体であってもよい。定着ベルト310の内周面に摺動層としてポリイミドやPTFEなどをコートしてもよい。SUSによる筒状基体は厚み20~40μmでも十分な強度が得られる。
加圧ローラ320は、例えば外径が25mmであり、中実の鉄製芯金321と、この芯金321の表面に形成された弾性層322と、弾性層322の外側に形成された離型層323とで構成されている。弾性層322はシリコーンゴムで形成されており、厚みは例えば3.5mmである。
弾性層322の表面は離型性を高めるために、厚みが例えば40μm程度のフッ素樹脂層による離型層323を形成するのが望ましい。定着ベルト310に対して加圧ローラ320が付勢手段により圧接している。
定着ベルト310の内側に、支持体としてのステー330と保持部材としてのフォルダ340が軸線方向に配設されている。フォルダ340の背面はステー330によって支持されている。ステー330は金属製のチャンネル材で構成され、その両端部分が加熱装置(ヒータ)の両側板に支持されている。ステー330は加圧ローラ320の押圧力を確実に受けとめて定着ニップNを安定的に形成する。
フォルダ340は後述のヒータ部材350と内側加圧部材380を保持するためのもので、フォルダ340の型式によって定着ベルト310のガイド部を定着ニップNの入口側と出口側に備えることがある。フォルダ340の材質は、接触による定着ベルト310の温度低下(熱移動)防止と、定着ベルト310の効率的加熱のため、アルミのような金属材より、断熱効果の高いLCPなどの低熱伝導性の耐熱性樹脂が好ましい。
フォルダ340の長手方向は定着ベルト310の幅より長い。また、フォルダ340はヒータ取付部341と、前壁部342と、収納溝343と、後壁部344を有する。ヒータ取付部341にヒータ部材350が配置され、収納溝343に内側加圧部材380が収納される。内側加圧部材380はヒータ部材350の下流側に隣接配置されている。
ヒータ部材350の前端部350aはフォルダ340の前壁部342に当接し、またヒータ部材350の後端部350bは内側加圧部材380の前端部380aに当接している。内側加圧部材380の後端部380bはフォルダ340の後壁部344に当接している。したがって、定着ベルト310の回転方向におけるヒータ部材350と内側加圧部材380の位置が、フォルダ340の前壁部342と後壁部344によって確実に規制される。
フォルダ340の前壁部342と後壁部344によって、定着ベルト310の回転方向におけるヒータ部材350と内側加圧部材380の位置規制が行われる。このため、後述のばね381の付勢力と相まってヒータ部材350と内側加圧部材380の間に隙間ができず、定着ベルト310の回転方向に定着ニップNが連続的に形成されることで、定着ベルト310と用紙Pが定着ニップNをスムーズに摺動・通過することができる。
なお、ヒータ部材350と内側加圧部材380の間に小さな隙間があっても実質的に問題はない。ヒータ部材350と内側加圧部材380の寸法公差を考慮すると、このような小さな隙間があった方が組み付けには都合がよい。ヒータ部材350は定着ベルト310との摺接で下流側に引っ張られるため、前記隙間を埋める形で下流側の内側加圧部材380に当接し、連続した定着ニップN(上流ニップN1+下流ニップN2)が形成される。
(ヒータ部材)
加熱部材としてのヒータ部材350は、詳しくは図3(a)(b)に示すように、抵抗発熱体で構成された発熱パターン360を有する。この発熱パターン360は、細長の金属製薄板部材を絶縁層370で被覆した基材351の上に形成されている。
基材351の長手方向中央の裏面には、温度検知手段としてのサーミスタTHがヒータ部材350と接触状態で配置されている。このサーミスタTHによってヒータ部材350の温度が検知される。この検知された温度に基づいて発熱パターン360に対する供給電力が加熱制御手段で制御され、ヒータ部材350の温度が所望温度に維持される。
加熱制御手段はCPU,ROM,RAM,I/Oインターフェース等を包含するマイクロコンピュータで構成する。通紙時などでは、サーミスタTHによる検知温度とは別に、通紙による抜熱分を考慮して、追加電力を適切に投入することで定着ベルト310の温度を所望の温度に制御する。
前記絶縁層370は、基材351上の発熱パターン360や後述の給電線369a~369cを覆うように形成されている。この絶縁層370によって、発熱パターン360や給電線369a~369cの絶縁性を確保するとともに、定着ベルト310の内面との間の摺動性を確保する。ヒータ部材350によって、絶縁層370側に接触する定着ベルト310の内面を伝熱により加熱して定着ベルト310の温度を上昇させ、定着ニップNに搬送される未定着画像を担持した被加熱部材としての用紙Pを加熱して定着することができる。
基材351の材料としては、廉価なアルミやステンレスなどが好ましい。基材351は金属製に限定されたものではなく、アルミナや窒化アルミなどのセラミックや、ガラス、マイカなどの耐熱性と絶縁性に優れた非金属材料で構成することも可能である。
また、ヒータ部材350の均熱性を向上し画像品位を高めるため、基材351を銅、グラファイト、グラフェンなどの高熱伝導率の材料で構成してもよい。本実施形態では、短手幅8mm、長手幅270mm、厚さ1.0mmのアルミナ基材を使用している。
(発熱パターン)
図3の発熱パターン360は、詳しくは基材351の長手方向に平行二列で直列線状に形成されている。二列の発熱パターン360の一端部は、基材351の一端側で長手方向に形成された小抵抗値の給電線369a、369cを介して、給電用の電極360c、360dにそれぞれ接続されている。この電極360c、360dは、交流電源を含む電力供給手段に接続される。
発熱パターン360の他端部は、基材351の他端側で短手方向に形成された小抵抗値の給電線369bを介して、基材351の長手方向反対側に向けて折り返す形で接続されている。発熱パターン360、電極360c、360dおよび給電線369a~369cは、スクリーン印刷によって所定の線幅・厚みで形成されている。
発熱パターン360の材料は、銀(Ag)もしくは銀パラジウム(AgPd)やガラス粉末などを調合したペーストをスクリーン印刷等により塗工し、その後の焼成によって形成することができる。発熱パターン360の抵抗値は例えば常温で10Ωとすることができる。発熱パターン360の抵抗材料はこの他に、銀合金(AgPt)や酸化ルテニウム(RuO2)などを使用することもできる。
発熱パターン360と給電線369a~369cの表面は、薄いオーバーコート層ないし絶縁層370で覆われている。当該絶縁層370によって、定着ベルト310の摺動性が確保されると共に、定着ベルト310と発熱パターン360、給電線369a~369cとの間の絶縁性が確保される。
この絶縁層370の材料は、例えば厚さ75μmの耐熱性ガラスを用いることができる。発熱パターン360は絶縁層370側に接触する定着ベルト310を伝熱により加熱してその温度を上昇させ、定着ニップNに搬送される用紙Pの未定着画像を加熱して定着する。
(潤滑剤)
定着ベルト310の内周面には、ヒータ部材350との摺動性を良好にするために潤滑剤が付与されている。当該潤滑剤により、定着ベルト310の安定した摺動性を確保でき、定着ベルト310と摺動する各部材の経時劣化を抑制することができる。当該潤滑剤として、ここでは高温に耐性のあるフッ素グリスを使用する。
潤滑剤はフッ素グリスに限られるものではなく、耐熱性と所定の動粘度を有する例えばシリコーンオイルも使用可能であり、濡れ性に優れたアミノ変性シリコーンオイルや、耐熱性に優れたメチルフェニルシリコーンオイルを使用可能である。また耐熱性を向上させるためシリコーンオイル中に微量の酸化防止剤を添加することもできる。
潤滑剤として具体的に使用可能なものを列挙すると、グリス、ジメチルシリコーンオイル、有機金属塩添加ジメチルシリコーンオイル、ヒンダードアミン添加ジメチルシリコーンオイル、有機金属塩及びヒンダードアミン添加ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、有機金属塩添加アミノ変性シリコーンオイル、ヒンダードアミン添加アミノ変性シリコーンオイル、パーフルオロポリエーテルオイルなどが挙げられる。
(内側加圧部材)
ヒータ部材350の下流側に隣接配置された内側加圧部材380は、詳しくはアルミ等の金属製または樹脂製であって、ヒータ部材350と平行な棒状体で構成されている。内側加圧部材380は短手方向で円弧状の頭部380cと平らな底部380dを有し、フォルダ340の長手方向に形成された収納溝343に、図2Bで上下動可能に位置決め収容されている。
内側加圧部材380は金属製または樹脂製にすると、潤滑剤の浸透による物性変化がなく、それゆえ高価な摺動シートが不要であり、潤滑剤の付与と相まって定着ベルト310との安定した摺動性を低コストで安定維持することができる。内側加圧部材380の材質は、省エネの観点からアルミ等の金属製にするよりも、定着ベルト310と潤滑剤を短時間で目標温度に到達させるため、断熱効果が高い耐熱樹脂、例えばLCP材が好適である。
内側加圧部材380の底部380dと収納溝343の間に、弾性部材としてのコイル状のばね381が圧縮状態で収容されている。このばね381によって内側加圧部材380が加圧ローラ320側に付勢されている。コイル状のばね381に代えて板ばね、皿ばね、ねじりコイルばね等を使用することもできる。但し、耐熱や熱特性、潤滑剤による耐物性変化の点から金属性のばね、弾性部材が好適である。
一方、内側加圧部材380を保持するフォルダ340は、ステー330の両端に連結された加圧機構によって、定着ベルト310および加圧ローラ320に向けて押圧されている。これにより、定着ベルト310と加圧ローラ320の間に定着ニップNが形成される。この際、内側加圧部材380のばね381は加圧機構によってさらに圧縮される。
前記定着ニップNは、ヒータ部材350と加圧ローラ320の間に形成される上流ニップN1と、内側加圧部材380と加圧ローラ320の間に形成される下流ニップN2で構成される。上流ニップN1よりも下流ニップN2の方が、内側加圧部材380の円弧状の頭部380cによって加圧ローラ320側に突出し、かつ圧縮されたばね381で付勢されているので、下流ニップN2の方が上流ニップN1よりも面圧(N/cm)が高い。
(定着動作)
ヒータ部材350と内側加圧部材380は、定着ベルト310が回転すると定着ベルト310との摺動摩擦によって搬送方向下流側に力が作用する。図7のような従来の定着装置300で摺動シート376の固定が不十分であると、摺動シート376が下流側に位置ずれして弾性部材375の上流側端部が盛り上がり変形したり、摺動シートが部分的に浮き上がってシワ変形したりする。そうすると当該変形部分でニップ圧が所期圧力よりも部分的に高くなり、定着ベルト310の内周面の摩耗増大や駆動トルク上昇を引き起こしたり、定着不良を発生したりする。
本発明の実施形態では、図7のような弾性部材375や摺動シート376を使用しないので、このような問題は起きない。また内側加圧部材380は金属製または樹脂製であるので、これに潤滑剤が浸透しても経時でその硬度特性が変化することがない。したがってニップ部Nの安定した加圧力を維持可能である。
面状ヒータを使用した定着装置では、ニップ部後半で溶融軟化したトナーに十分な加圧力を付与することが難しい。しかし、以上のように内側加圧部材380の頭部380cを加圧ローラ320側に突出させることで、定着ニップNの下流ニップN2において定着ベルト310に対して上流ニップN1よりも大きな面圧(N/cm)を作用させることができる。これにより、定着不良やカラー画像定着時の加圧力不足による混色不良を防止することができる。
(内側加圧部材380の表面処理)
内側加圧部材380の頭部380cの表面は、素材(金属または樹脂)の地のままでもよいが、定着ベルト310の摺動性を向上して定着ベルト310の劣化を抑制するために、フッ素材をコートしてフッ素皮膜を形成するのがよい。コートに使用するフッ素材はPTFEよりもPIが好ましい。
図7の従来の定着装置300で十分な加圧力を維持するため定着ニップ後半に弾性部材375を配設すると、弾性部材375とヒータ部材350の段差によって潤滑剤が堰き止められることがあった。そうすると定着ニップ後半で定着ベルト310の摺動性が低下するだけでなく、堰き止められた潤滑剤が弾性部材375の長手方向に移動して外部に漏出し、潤滑剤不足を引き起こすという問題があった。
本発明の実施形態では内側加圧部材380を弾性体ではなく金属または樹脂で構成するので、内側加圧部材380の頭部380cの表面に微小な凹凸を自在に形成可能である。このような微小な凹凸により、下流ニップN2で上流ニップN1よりも大きな面圧(N/cm)を作用させても、下流ニップN2に潤滑剤をむらなく行き渡らせることができる。したがって、従来のような潤滑剤の漏出や潤滑剤不足の問題を引き起こすことなく、定着ベルト310の摺動性を向上・安定させ、ひいては加圧ローラ320の駆動トルクを低減することができる。
微小な凹凸ないし表面粗さRaの程度(微小凹凸レベル)は、定着ベルト310の剛性も加味して加圧ムラが発生しない範囲で、できるだけ大きい方がよい。ヒータ部材350の表面粗さが例えばRa=0.1μmであるとすると、内側加圧部材380の頭部380cの表面粗さは例えばRa=3μmが適当である。
(ばねの配置形態)
図4(a)(b)(c)は弾性体としてのばね381の3通りの配置形態を示したもので、図4(a)はフォルダ340の長手方向の両端と中央の3ヶ所にばね381を配置している。内側加圧部材380をばね381で付勢するとき、高温状態のため内側加圧部材380に若干のたわみが発生する場合がある。
フォルダ340の長手方向中央にもばね381を配置することで、例えば中央のみ両端よりもばね圧を高く設定して、前記たわみ発生などの諸条件も考慮して、たわみの影響がないように、内側加圧部材380に対して適正な加圧力を付与することできる。これにより定着不良を防止し、また線速差を抑制した安定した紙送りにより用紙シワの発生を防止することができる。
図4(b)はフォルダ340の長手方向中央にのみ1つのばね381を配置している。フォルダ340がステー330からの押圧力で加圧ローラ320方向に加圧されると、内側加圧部材380が加圧ローラ320と接触後にステー330とばね381により付勢される。
この場合、加圧ローラ320からの反力を中央のばね381の左右両側でバランスをとりつつ、ばね381で内側加圧部材380を加圧することができる。また、高温状態のため内側加圧部材380に若干のたわみが発生しても、中央のばね381でたわみの影響がないように内側加圧部材380の長手方向中央の加圧力を高くすることができる。
図4(c)はフォルダ340の長手方向の両端にばね381を配置している。この場合、高温状態での内側加圧部材380のたわみ(長手方向中央が凹)を考慮して、たわみの影響がないように内側加圧部材380の長手方向中央の加圧力を高めるため、内側加圧部材380の中央部を両端より加圧ローラ320側へ凸にする構成が可能である。内側加圧部材380を押圧する構成と、ばね381の配置状態を適宜選択することで、安定した加圧状態を得ることが可能になる。
(金属製の受け部材)
図5A、図5Bは、内側加圧部材380の底部380dを金属製板状の受け部材382を介してばね381と接触させた状態を示している。内側加圧部材380を樹脂製にしたり、薄型または小断面にしたりする必要がある場合、内側加圧部材380の強度が課題となる。
そこで、内側加圧部材380の強度を補うため、金属製板状の受け部材382をばね381との間に配設する。これにより長手方向でムラのない安定した加圧(ニップ)が可能になる。また内側加圧部材380を樹脂製にすると、その断熱効果で短時間加熱が可能で省エネになる。
なお、受け部材382の上流側と下流側の端部を、ばね381の方向に直角に折り曲げて補強用の折曲部を形成してもよい。当該折曲部は、ばね381の位置決め用としても利用可能である。
(組み立て時・脱圧時の脱落防止対策)
本発明の実施形態は、内側加圧部材380を図2A、図5Aのようにばね381で付勢する構成にしたため、定着装置300の組み立て時に、内側加圧部材380とばね381がフォルダ340から脱落する可能性がある。また、ヒータ部材350の加熱終了後に部材の変形防止のため、定着ベルト310を加圧ローラ320から離間させる脱圧時にも同様の問題がある。そこで図6のように、当該脱落を防止するために、フォルダ340の長手方向両端部に脱落防止部345、346を形成した。脱落防止部345、346は、フォルダ340と一体形成することで低コスト化が可能であるが、フォルダ340の長手方向両端部に別部材で取り付けてもよい。
一方の脱落防止部345は、ヒータ部材350の長手方向両端部を抱きかかえるように、前壁部342から水平方向に延びている。他方の脱落防止部346は、内側加圧部材380の長手方向両端部を抱きかかえるように、後壁部344から水平方向に延びている。
脱落防止部345、346は定着ベルト310および加圧ローラ320の端部より外側に位置し、それらの回転を阻害しないようにする。脱落防止部345、346で規制する規制位置は、定着ベルト310と加圧ローラ320で形成する定着ニップNの位置よりも、若干加圧ローラ320寄りにする。
これにより、フォルダ340にヒータ部材350、内側加圧部材380およびばね381を組み付けた状態で、当該フォルダ340をステー330の加圧ローラ320側に配置するとき、フォルダ340からヒータ部材350、内側加圧部材380およびばね381が落下するのを防止することができる。ばね381は若干の圧縮余地を残しておくことにより、ばね381を内側加圧部材380で押し込みつつフォルダ340の収納溝343に容易に組み付けることができる。
以上、本発明を実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば前記実施形態では本発明の加熱装置を電子写真方式の画像形成装置の定着装置に適用したが、本発明は定着装置に限らず、インクジェットプリンタの記録媒体のカールを矯正するための加熱装置や、その他のシート部材の乾燥装置としても使用可能である。また前記発熱パターン360は、基材351の長手方向に平行二列の直列線状に形成する他、基材351の長手方向に並べた複数の面状発熱パターンを並列接続したものであってもよい。
1K,1Y,1M,1C:プロセスユニット 2K,2Y,2M,2C:像担持体
3K,3Y,3M,3C:ドラムクリーニング装置 4K,4Y,4M,4C:帯電装置
5K,5Y,5M,5C:現像装置(作像部) 6K,6Y,6M,6C:トナーボトル
7:露光器 7a:ミラー
8:転写カバー 10:粉体収容器
15:転写装置 16:中間転写ベルト
17:従動ローラ 18:駆動ローラ
19K,19Y,19M,19C:一次転写ローラ 20:二次転写ローラ
21:ベルトクリーニング装置 31:レジストセンサ
32:給紙路 33:転写後搬送路
35:定着後搬送路 36:排紙路
37:排紙ローラ対 41:反転搬送路
42:切り替え部材 42a:揺動軸
43:反転搬送ローラ対 44:排紙トレイ
45:給紙ローラ 46:トレイ
60:給紙ローラ 100:画像形成装置
200:用紙給送装置 210:ローラ対
220:給送ローラ 230:分離ローラ
240:搬送ローラ 250:レジストローラ対
300:定着装置 301:ローラ
310:定着ベルト 310:定着部材
320:加圧ローラ(外側加圧部材) 321:芯金
322:弾性層 323:離型層
330:ステー(支持部材) 330:
340:フォルダ(保持部材) 341:ヒータ取付部
342:前壁部 343:収納溝
344:後壁部 345、346:脱落防止部
350:ヒータ部材(加熱部材) 350a:前端面
350b:後端面 351:基材
360:発熱パターン 360c、360d:電極
369a~369c:給電線 370:絶縁層
375:弾性体 376:摺動シート
380:内側加圧部材 380a:前端部
380b:後端部 380c:頭部
380d:底部 382:受け部材
500:ステー 350:ヒータ部材()
351:基材 360:発熱パターン
360c、360d:電極 369a-369c:給電線
370:絶縁層 375:弾性体
376:摺動シート 381:ばね
500:ステー L:レーザ光
TN:転写ニップ P:用紙
SN:定着ニップ TM:転写手段
特許第3576760号公報

Claims (9)

  1. 無端状の回転部材と、
    前記回転部材の内周面に接した状態で前記回転部材の幅方向に配設された加熱部材と、
    前記回転部材の内周面に接した状態で前記加熱部材よりも前記回転部材の回転方向下流側に配設された内側加圧部材と、
    前記加熱部材および前記内側加圧部材を保持する保持部材と、
    前記加熱部材および前記内側加圧部材と対向して配設され、前記回転部材との間に被加熱部材を通すためのニップ部を形成する外側加圧部材と、
    前記内側加圧部材のみを前記ニップ部に向けて付勢する弾性部材と、
    を有することを特徴とする加熱装置。
  2. 前記弾性部材が金属製であることを特徴とする請求項1の加熱装置。
  3. 前記内側加圧部材を樹脂製にすると共に、当該樹脂製の内側加圧部材と前記弾性部材との間に金属製の受け部材を介在させことを特徴とする請求項1又は2の加熱装置。
  4. 前記内側加圧部材と前記弾性部材が前記保持部材から脱落するのを規制する脱落防止部を前記保持部材に形成したことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項の加熱装置。
  5. 前記ニップ部の長手方向中央部の圧力を、長手方向両端部の圧力より高くしたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項の加熱装置。
  6. 前記内側加圧部材の表面にフッ素皮膜を形成したことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項の加熱装置。
  7. 前記内側加圧部材の表面粗さを前記加熱部材の表面粗さよりも粗くしたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項の加熱装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項の加熱装置を有し、前記ニップ部に現像剤を担持した記録媒体を通して前記現像剤を加熱・定着することを特徴とする定着装置。
  9. 請求項8の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
JP2019105280A 2019-06-05 2019-06-05 加熱装置、定着装置及び画像形成装置 Active JP7309124B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019105280A JP7309124B2 (ja) 2019-06-05 2019-06-05 加熱装置、定着装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019105280A JP7309124B2 (ja) 2019-06-05 2019-06-05 加熱装置、定着装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020197674A JP2020197674A (ja) 2020-12-10
JP7309124B2 true JP7309124B2 (ja) 2023-07-18

Family

ID=73649585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019105280A Active JP7309124B2 (ja) 2019-06-05 2019-06-05 加熱装置、定着装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7309124B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11991790B2 (en) 2020-01-29 2024-05-21 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Fuser

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000056596A (ja) 1998-08-07 2000-02-25 Konica Corp 定着装置
JP2005050693A (ja) 2003-07-29 2005-02-24 Canon Inc 加熱装置および画像形成装置
JP2005300661A (ja) 2004-04-07 2005-10-27 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置および画像形成装置
JP2010060796A (ja) 2008-09-03 2010-03-18 Canon Inc 定着装置及び画像形成装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000056596A (ja) 1998-08-07 2000-02-25 Konica Corp 定着装置
JP2005050693A (ja) 2003-07-29 2005-02-24 Canon Inc 加熱装置および画像形成装置
JP2005300661A (ja) 2004-04-07 2005-10-27 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置および画像形成装置
JP2010060796A (ja) 2008-09-03 2010-03-18 Canon Inc 定着装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020197674A (ja) 2020-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7240627B2 (ja) 加熱体、定着装置及び画像形成装置
JP7269529B2 (ja) 加熱装置、定着装置及び画像形成装置
JP7253138B2 (ja) 加熱装置、定着装置及び画像形成装置
US10678172B2 (en) Heating device, fixing device, and image forming apparatus
US8938192B2 (en) Fixing device having pipe heater and image forming apparatus with fixing device
US10809652B2 (en) Fixing device and image forming apparatus incorporating the same
JP7385820B2 (ja) 加熱装置、定着装置および画像形成装置
JP6701569B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
US9280109B2 (en) Fixation device and image formation apparatus
US9020409B2 (en) Belt unit, fixing device and image forming apparatus
JP2020003611A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2022184460A (ja) ベルト装置、定着装置及び画像形成装置
JP7309124B2 (ja) 加熱装置、定着装置及び画像形成装置
JP2013024895A (ja) 定着装置及び画像形成装置
US9599942B2 (en) Image forming apparatus and fixing device
EP4250017A1 (en) Heating device, nip forming device, and image forming apparatus
JP7188019B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP7276700B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP7188020B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP7448876B2 (ja) 加熱装置、画像形成装置
JP2023139846A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2023040566A (ja) ベルト装置、定着装置及び画像形成装置
JP2021162838A (ja) 画像形成装置
JP2021184076A (ja) 冷却装置、定着装置および画像形成装置
JP2020076881A (ja) 定着装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220414

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230605

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230618

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7309124

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151