JP7309115B2 - エンジン - Google Patents

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Description

本開示は、エンジンに関する。
エンジンには、例えば、特許文献1に記載のように、シリンダヘッドに対するピストンの上死点位置を可変として、圧縮比を可変とする圧縮比可変機構を備えるものがある。
特開2014-20375号公報
例えば、クランク角センサを備える場合、圧縮比は、例えば、以下のように推定できる。すなわち、ピストンが特定の位置を通過したことを検出する。検出時点のクランク角の変位に応じて上死点位置の変位量が特定され、圧縮比が推定される。しかし、この場合、分解能の高いクランク角センサを設けなければ、圧縮比の推定精度を向上させることができなかった。
本開示は、圧縮比を精度よく推定することが可能なエンジンを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本開示のエンジンは、ピストンの上死点位置を変位させる圧縮比可変機構と、クランクシャフトの動作に連動するが圧縮比可変機構によるピストンの上死点位置の変位には連動しない部材に設けられる第1検出対象を検出する第1センサと、クランクシャフトの動作に連動し、かつ、ピストンの上死点位置の変位に連動する第2検出対象を検出する第2センサと、第1検出対象、および、第2検出対象の検出タイミングの差分、および、第1検出対象または第2検出対象が検出された検出期間に基づいて、ピストンの上死点位置の変位量を特定する計算部と、を備える。
計算部は、検出期間と、検出タイミングの差分との比に対応する変位量を特定してもよい。
第2センサは、シリンダに設けられてもよい。
第1検出対象は、連棒よりも、ピストン側に位置してもよい。
本開示のエンジンによれば、圧縮比を精度よく推定することができる。
ユニフロー掃気式2サイクルエンジン(エンジン)の全体構成を示す説明図である。 クロスヘッド近傍の抽出図である。 シリンダのうち、掃気ポート近傍の抽出図である。 ピストンロッドとクロスヘッドの連結部分の抽出図である。 ユニフロー掃気式2サイクルエンジンの制御系を説明するための機能ブロック図である。 計算部の処理を説明するための第1の図である。 計算部の処理を説明するための第2の図である。 ピストンの上死点位置の変位量と、期間比との関係を示す第1の図である。 ピストンの上死点位置の変位量と、期間比との関係を示す第2の図である。 計算部の処理の流れを示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の一実施形態について詳細に説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100(エンジン)の全体構成を示す説明図である。ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100は、例えば、船舶等に用いられる。シリンダ110の一端側にはシリンダヘッド112が設けられる。シリンダ110の他端側にはシリンダジャケット114が設けられる。シリンダ110内にはピストン116が配される。
ピストン116は、シリンダ110内をシリンダ110の中心軸方向(ピストン116のストローク方向、以下、単にストローク方向という)に往復移動する。ピストン116の上昇行程および下降行程の2行程の間に、排気、吸気、圧縮、燃焼、膨張が行われる。ピストン116には、ピストンロッド118の一端が取り付けられている。ピストンロッド118の他端には、クロスヘッド120が連結されている。
クロスヘッド120は、ピストン116と一体となってストローク方向に往復移動する。クロスヘッド120に設けられたクロスヘッドシュー122がガイドレール124に沿って摺動する。連棒126は、クロスヘッド120およびクランクシャフト128に連結される。クロスヘッド120の往復移動に伴う連棒126の動作により、クランクシャフト128が回転する。
シリンダヘッド112には、排気弁箱130が取り付けられる。燃焼室132は、ピストン116が上死点側にあるとき、シリンダヘッド112、排気弁箱130、および、ピストン116に囲繞されてシリンダ110の内部に形成される。
排気弁箱130には、排気ポート134が形成される。排気ポート134は、ピストン116の上死点よりも、鉛直上側に位置する。排気弁箱130には、不図示の排気弁駆動装置が設けられる。排気弁136は、排気弁駆動装置によってストローク方向に移動する。排気弁136の移動によって排気ポート134が開閉する。
排気弁136の開弁時、排気ガスは排気ポート134を通って燃焼室132から排気される。排気ガスは、排気管138を通って過給機140のタービンを回転させる。この回転動力により、過給機140のコンプレッサが活性ガスを圧縮して冷却器142に送出する。活性ガスは、酸素、オゾン等の酸化剤、または、その混合気(例えば空気)を含む。冷却器142は、圧縮された活性ガスを冷却する。冷却された活性ガスは、掃気溜144に送出される。掃気溜144は、掃気室146に連通する。
掃気室146は、シリンダジャケット114の内部に形成される。シリンダ110の他端側は、掃気室146内に位置する。シリンダ110のうち、掃気室146内に位置する部位には、掃気ポート148が形成される。掃気ポート148は、掃気室146に開口する。
掃気ポート148は、シリンダ110の内周面から外周面まで貫通する。掃気ポート148は、シリンダ110の周方向(以下、単に周方向という)に離隔して複数設けられる。掃気ポート148は、シリンダ110のうち、ピストン116の下死点よりも上死点側に位置する。
ピストン116の冠面116aが掃気ポート148よりも下死点側に移動したとき、掃気室146とシリンダ110の内圧との差圧により、掃気ポート148からシリンダ110の内部に、活性ガスが吸入される。
シリンダ110のうち、シリンダジャケット114よりも鉛直上側(ピストン116の上死点側)には、取付孔150が形成される。取付孔150は、シリンダ110の内周面から外周面まで貫通する。取付孔150は、シリンダ110の中心軸を挟んで2つ設けられる。それぞれの取付孔150には、燃料噴射装置152が設けられる。図1では、燃料噴射装置152を簡略化して示す。
ここでは、燃料噴射装置152が2つ設けられる場合について説明した。ただし、燃料噴射装置152は、周方向に離隔して3つ以上設けられてもよい。この場合、シリンダ110には、燃料噴射装置152と同数の取付孔150が形成される。
燃料噴射装置152は、シリンダ110の内部に吸入された活性ガスに、燃料ガスを噴射する。燃料ガスは、例えば、LNG(液化天然ガス)をガス化して生成されるものとする。燃料ガスは、LNGに限らず、例えば、LPG(液化石油ガス)、軽油、重油等をガス化したものが用いられてもよい。
燃料ガスは、活性ガスと混合されながら、ピストン116の上昇に伴って燃焼室132に向って流れつつ圧縮される。シリンダヘッド112には、不図示のパイロット噴射弁が設けられる。パイロット噴射弁から燃料油が燃焼室132内に噴射される。燃料油は、燃焼室132内のガスの熱で気化する。燃料油が気化して自然着火し、燃焼室132の温度が上昇する。そして、燃料ガスと活性ガスの混合気が燃焼する。ピストン116は、燃料ガスの燃焼による膨張圧によって往復移動する。
ここでは、燃料噴射装置152が設けられ、燃料ガスを主燃料とする場合について説明した。しかし、燃料噴射装置152は必須の構成ではない。燃料噴射装置152を設けず、シリンダヘッド112に設けられた噴射弁(パイロット噴射弁)から噴射される液体燃料(ディーゼル燃料)が主燃料であってもよい。この場合、噴射弁は、燃焼室132内で高温高圧になった活性ガスに、液体燃料を噴射する。液体燃料が気化して自然着火して燃焼し、燃焼ガスの膨張によりピストン116が押下げられる。また、ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100は、燃料ガスを主燃料とする運転モードと、液体燃料を主燃料とする運転モードを、切り換え可能であってもよい。また、燃料噴射装置152は、掃気ポート148の外側(掃気室146)に設けられてもよい。
図2は、クロスヘッド120近傍の抽出図である。図2に示すように、クロスヘッド120には、第1検出対象120aが設けられる。第1検出対象120aは、例えば、直方体形状である。第1検出対象120aは、ストローク方向に延在する。第1検出対象120aのストローク方向の長さを、長さLaとする。
ただし、第1検出対象120aの形状は問わない。第1検出対象120aは、クロスヘッド120の側面から鉛直下側に延在する取付板120bに取り付けられる。取付板120bを設けずに、第1検出対象120aをクロスヘッド120に直接取り付けてもよい。
第1検出対象120aは、上記のガイドレール124に干渉しない位置に配される。例えば、第1検出対象120aとガイドレール124は、図1中、奥行方向に位置がずれている。
上記のガイドレール124には、第1センサSaが設けられる。第1センサSaは、ピストン116が上死点のときの第1検出対象120aの位置から、下死点側に距離Lsaの位置に配される。ピストン116の上死点位置は、例えば、後述する変位量Xが0のときを基準とする。第1センサSaは、第1検出対象120aを検出する。ただし、第1センサSaは、第1検出対象120aを検出できれば、ガイドレール124以外の部位に設けられてもよい。第1センサSaは、第1検出対象120aが対向したことを検出できれば、光学式のセンサでもよいし、磁気式のセンサでもよい。
第1検出対象120aは、クロスヘッド120とともにストローク方向に移動する。このとき、第1センサSaと第1検出対象120aは、第1検出対象120aの長さLa分、対向し続ける。第1センサSaは、第1検出対象120aと対向している間、第1検出対象120aを検出し続ける。
図3は、シリンダ110のうち、掃気ポート148近傍の抽出図である。図3では、ピストン116が掃気ポート148を閉塞している状態を示す。図3に示すように、シリンダ110には、センサ孔110aが形成される。センサ孔110aは、シリンダ110を内周面から外周面まで貫通する。センサ孔110aは、掃気ポート148よりも、シリンダ110の他端側(鉛直下側)に位置する。
センサ孔110aには、第2センサSbが配される。第2センサSbは、ピストン116が上死点のときの第2検出対象116bの位置から、下死点側に距離Lsbの位置に配される(基準は第1センサSaと同じ)。第2センサSbは、ピストン116の第2検出対象116bを検出する。第2検出対象116bは、ピストン116のうち、冠面116aと反対側の面である。第2検出対象116bは、ピストン116のうち、鉛直下側の面である。第2センサSbは、第2検出対象116bが対向したことを検出できれば、光学式のセンサでもよいし、磁気式のセンサでもよい。また、ここでは、第2センサSbは、第2検出対象116bに限らず、ピストン116の他の部位が対向したことも検出する。しかし、第2センサSbは、少なくとも、第2検出対象116bを検出できればよい。
図4は、ピストンロッド118とクロスヘッド120の連結部分の抽出図である。図4では、クロスヘッド120を断面図で示す。図4に示すように、ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100には、圧縮比可変機構156が設けられる。圧縮比可変機構156では、クロスヘッド120の内部に油圧室156aが形成される。
油圧室156aは、側面156b、押圧面156cを有する。側面156bは、ストローク方向に延在する。側面156bは、クロスヘッド120に形成される。側面156bには、ピストンロッド118の摺動面が当接する。ピストンロッド118の摺動面は、側面156bに平行に延在する。
押圧面156cは、例えば、ストローク方向に垂直な面である。押圧面156cは、油圧室156aのうち、鉛直上側に位置する。押圧面156cは、ピストンロッド118に形成される。
油穴156dは、クロスヘッド120を、外部から油圧室156aまで貫通する。油穴156dを通って油穴156dに作動油が供給される。例えば、図4中、左側に示す圧縮比可変機構156の状態から、油圧室156aに作動油が供給される。そうすると、押圧面156cが作動油に押圧されて、ピストンロッド118の摺動面が側面156bに沿って、鉛直上側に変位量Xだけ摺動する。その結果、図4中、右側に示す圧縮比可変機構156の状態となる。
ピストンロッド118に連動して、ピストン116も鉛直上側に変位量Xだけ変位する。こうして、圧縮比可変機構156は、ピストン116の上死点位置をクロスヘッド120から離隔する側に変位させる。また、図4中、右側に示す圧縮比可変機構156の状態から、油圧室156aから油穴156dを通って作動油を排出する。そうすると、ピストン116の上死点位置が、クロスヘッド120側に変位する。そして、図4中、左側に示す圧縮比可変機構156の状態となる。
このように、圧縮比可変機構156は、ピストン116の上死点位置を変位させて、圧縮比を可変とする。また、圧縮比可変機構156は、ピストン116のシリンダヘッド112に対する上死点位置を変位させることができれば、どのような構成であってもよい。
上記の第1検出対象120aは、クランクシャフト128の動作に連動して、ストローク方向に移動する。また、第1検出対象120aは、圧縮比可変機構156によるピストン116の上死点位置の変位に拘わらず定位置となる。
上記の第2検出対象116bは、クランクシャフト128の動作に連動して、ストローク方向に移動する。また、第2検出対象116bは、圧縮比可変機構156によるピストン116の上死点位置の変位に連動して、ストローク方向に移動する。
図5は、ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100の制御系を説明するための機能ブロック図である。図5に示すように、ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100は、上記の第1センサSa、第2センサSb、制御装置160を含む。
第1センサSaは、第1検出対象120aを検出したことを示す信号を制御装置160に出力する。第2センサSbは、第2検出対象116bを検出したことを示す信号を制御装置160に出力する。なお、第1センサSaは、第1検出対象120aを検出している間中、信号をクロスヘッド120に出力してもよい。第1センサSaは、第1検出対象120aの検出開始時と検出終了時に、信号をクロスヘッド120に出力してもよい。
制御装置160(例えば、ECU(Engine Control Unit))は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路で構成され、ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100全体を制御する。また、制御装置160は、計算部162としても機能する。
計算部162は、第1検出対象120a、および、第2検出対象116bの検出タイミングの差分、および、第1検出対象120aが検出された検出期間に基づいて、ピストン116の上死点位置の変位量を特定する。
図6は、計算部162の処理を説明するための第1の図である。ここでは、ピストン116が下死点位置に向かうときを例に挙げて説明する。第1検出対象120aが検出された検出期間を、検出期間taとする。図6中、上側の図では、ピストン116の上死点位置の変位量Xが0である。この場合、第1センサSaによる第1検出対象120aの検出タイミング(検出開始タイミング)と、第2センサSbによる第2検出対象116bの検出タイミングは同じである(差分tb=0)。
また、図6中、下側の図では、ピストン116の上死点位置が、シリンダヘッド112側に移動している(変位量Xが0よりも大きくなっている)。この場合、第2センサSbによる第2検出対象116bの検出タイミングは、第1センサSaによる第1検出対象120aの検出タイミングよりも遅くなる。第1センサSaによる第1検出対象120aの検出タイミングと、第2センサSbによる第2検出対象116bの検出タイミングとの間に、差分tbだけのずれが生じる。
図7は、計算部162の処理を説明するための第2の図である。図7では、図6よりも、エンジン回転数が高速であるものとする。この場合、第1検出対象120aが検出された検出期間taは、図6に示すものよりも短くなる。同様に、検出タイミングの差分tbも、図6に示すものよりも短くなる。
図8は、ピストン116の上死点位置の変位量Xと、期間比tb/taとの関係を示す第1の図である。図8では、距離Lsa、Lsbが等しい場合を示す。図8中、横軸は、変位量Xを示し、縦軸は、期間比tb/taを示す。また、図8中、ひし形の凡例は、エンジン回転数が定格回転数である場合を示す。図8中、×の凡例は、エンジン回転数が定格回転数の大凡60%である場合を示す。
図8に示すように、検出期間taと、検出タイミングの差分tbとの比である期間比tb/taは、エンジン回転数に依存しない。期間比tb/taは、ピストン116の上死点位置の変位量Xに対して比例する。
図9は、ピストン116の上死点位置の変位量Xと、期間比tb/taとの関係を示す第2の図である。図8中、横軸は、変位量Xを示し、縦軸は、期間比tb/taを示す。また、図8中、丸の凡例は、距離Lsaと距離Lsbが異なる場合を示す。図8中、三角の凡例は、距離Lsa、Lsbが等しい場合を示す。
距離Lsa、Lsbが等しい場合、期間比tb/taは、ピストン116の上死点位置の変位量Xに対して比例する。一方、距離Lsaと距離Lsbが異なる場合、期間比tb/taは、ピストン116の上死点位置の変位量Xに対して、Y(≠0)切片を有する一次関数となる。
距離Lsa、Lsbが等しくとも、距離Lsaと距離Lsbが異なっていても、期間比tb/taに対して変位量Xが一意に決定される。計算部162には、予め、期間比tb/taと変位量Xとの関係を示すマップや計算式などの関係データが登録されている。計算部162は、第1センサSa、第2センサSbからの信号に基づいて、期間比tb/taを導出する。計算部162は、導出された期間比tb/taと関係データから変位量Xを推定する。
図10は、計算部162の処理の流れを示すフローチャートである。
(S200)
計算部162は、第1センサSaからの信号に基づいて、第1検出対象120aが検出された期間である検出期間taを導出する。
(S202)
計算部162は、第1センサSa、第2センサSbからの信号に基づいて、第1検出対象120aの検出タイミングと、第2検出対象116bの検出タイミングとの差分tbを導出する。
(S204)
計算部162は、差分tbを検出期間taで除算して期間比tb/taを導出する。
(S206)
計算部162は、期間比tb/taと関係データから変位量Xを推定する。
(S208)
計算部162は、変位量Xから圧縮比を推定する。
上述したように、計算部162は、第1センサSa、第2センサSbからの信号に基づいて、ピストン116の上死点位置の変位量Xを推定する。そのため、分解能の高いクランク角センサを設けずとも、変位量Xを高精度に推定することが可能となる。
また、クランク角センサを用いる場合、以下の構成が考えられる。予め、実測された変位量Xごとに、第2検出対象116bが検出されるクランク角を記録しておく。クランク角センサの出力から、第2検出対象116bが検出されるクランク角を特定し、変位量Xを推定する。
この場合、ピストン116の速度が速すぎると、分解能の高いクランク角センサを用いても、特定されるクランク角の誤差が大きくなる。これを回避するため、第2センサSbの配置は、ピストン116の速度が低い、上死点付近、または、下死点付近に限られてしまう。
これに対し、上記のように、第1センサSa、第2センサSbからの信号に基づいて、ピストン116の上死点位置の変位量Xを推定する場合、以下の効果がある。すなわち、計算部162の時間分解能を上げることで、第1センサSa、第2センサSbの配置に、上記のような制限が課せられない。
以上、添付図面を参照しながら本開示の一実施形態について説明したが、本開示はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態では、ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100を例に挙げて説明した。しかし、ユニフロー掃気式2サイクルエンジン100に限らず、他のエンジン(例えば、4サイクルエンジンなど)が用いられてもよい。また、クロスヘッド型以外のエンジンが用いられてもよい。
また、上述した実施形態では、第2センサSbは、シリンダ110に設けられる場合について説明した。この場合、取り付けが容易となる。ただし、第2センサSbは、第2検出対象116bを検出できれば、他の部材に設けられてもよい。
また、上述した実施形態では、第1検出対象120aは、クロスヘッド120に設けられる場合について説明した。ただし、第1検出対象120aは、連棒126よりも、ピストン116側に位置すればよい。この場合、第1検出対象120aが、ストローク方向に移動する。そのため、第1検出対象120aの検出が容易となる。ただし、第1検出対象120aは、連棒126、クランクシャフト128など、クランクシャフト128の動作に連動する他の部材に設けられてもよい。
また、上述した実施形態では、第2検出対象116bは、ピストン116に設けられる場合について説明した。ただし、第2検出対象116bは、クランクシャフト128の動作に連動し、かつ、ピストン116の上死点位置の変位に連動する他の部材に設けられてもよい。
また、上述した実施形態では、検出期間taとして、第1検出対象120aが検出された期間を用いた。ただし、検出期間taとして、第2検出対象116bが検出された期間が用いられてもよい。
本開示は、エンジンに利用することができる。
100 ユニフロー掃気式2サイクルエンジン(エンジン)
110 シリンダ
116 ピストン
116b 第2検出対象
120a 第1検出対象
126 連
128 クランクシャフト
156 圧縮比可変機構
162 計算部
Sa 第1センサ
Sb 第2センサ
X 変位量
ta 検出期間
tb 差分

Claims (4)

  1. ピストンの上死点位置を変位させる圧縮比可変機構と、
    クランクシャフトの動作に連動するが前記圧縮比可変機構による前記ピストンの上死点位置の変位には連動しない部材に設けられる第1検出対象を検出する第1センサと、
    前記クランクシャフトの動作に連動し、かつ、前記ピストンの上死点位置の変位に連動する第2検出対象を検出する第2センサと、
    前記第1検出対象、および、前記第2検出対象の検出タイミングの差分、および、前記第1検出対象または前記第2検出対象が検出された検出期間に基づいて、前記ピストンの上死点位置の変位量を特定する計算部と、
    を備えるエンジン。
  2. 前記計算部は、前記検出期間と、前記検出タイミングの差分との比に対応する前記変位量を特定する請求項に記載のエンジン。
  3. 前記第2センサは、シリンダに設けられる請求項1または2に記載のエンジン。
  4. 前記第1検出対象は、連棒よりも、前記ピストン側に位置する請求項1からのいずれか1項に記載のエンジン。
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