JP7308769B2 - マルチコプター、マルチコプターの離陸・着陸補助装置、マルチコプターの着陸方法、マルチコプターの離陸方法 - Google Patents
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Description
特に風が強い日は、マルチコプターの位置や姿勢が安定せず、着陸直前に機体が傾き、プロペラ等を地面にぶつけてしまう場合がある。
マルチコプターを離陸させる場合にも、同様の問題がある。
線状部材は、紐、ロープ、ワイヤー等の引っ張りに耐える素材であって、容易に曲がる長尺物である。
マルチコプターの着陸に際しては、例えばマルチコプターをホバリングさせ、この状態で線状部材を下に垂らす。
例えば作業者が地上(甲板等を含む)で線状部材を取り、これを離陸・着陸補助装置の支点部材に係合させる。そして、例えば作業者が人力で線状部材を引っ張る。
ここで、マルチコプターからは、線状部材が3本以上出ており、この線状部材はそれぞれ支点部材と係合している。また支点部材は、環状に配置されて中空に保持されている。そのため、線状部材を引くと、マルチコプターは、中空の高さであって、且つ支点部材が環状に配された領域内に誘導される。
その後、各回転翼の回転数を下げるか、あるいは回転を停止させる。例えば、その後、線状部材をゆっくりと繰り出すことにより、マルチコプターは、支点部材が環状に配された領域内を降下し、地上に到達する。
本態様の着陸方法によると、マルチコプターを安全に着陸させることができる。
マルチコプターからは、線状部材が3本以上出ており、この線状部材はそれぞれ支点部材と係合している。また支点部材は、環状に配置されて中空に保持されている。そのため、線状部材を引くと、マルチコプターは、地上を離れて中空の高さに持ち上げられる。
その後、各回転翼を駆動し、揚力を発生させてマルチコプターを飛ばす。
本態様の離陸方法によると、マルチコプターを安全に離陸させることができる。
本実施形態のマルチコプター1は、8枚の回転翼2を備えたドローンであり、無線によって遠隔操作される。マルチコプター1は、公知のそれと同様に、回転翼2を回転させることによって下降気流による揚力を発生させて中空に浮き上がる。また各回転翼2の回転数を相違させることによって水平方向の成分を有する方向に移動する。即ち、各回転翼2の回転数を相違させることによって横方向に移動させたり、斜め上下方向に移動させたり、自身の姿勢を変更させるといったさまざまな動きをさせることができる。
回転翼2の数は、8枚に限定されるものではなく、3枚以上であればよい。
本体部3は、環状の支持フレーム部10と、リブ部11と、機器載置部13と、脚部15を有している。
支持フレーム部10は、樹脂等で作られ、無端環状に成形された部分である。本実施形態では、支持フレーム部10の平面形状は、図1の様に円形である。
リブ部11は、環状の支持フレーム部10から放射状に外側に向かってのびている。
脚部15は、支持フレーム部10の下に垂下する脚部材17を有している。本実施形態では、脚部15は4本の脚部材17が等間隔に配置されたものである。
本実施形態のマルチコプター1では、中央の機器載置部13に、蓄電池及び制御装置(図示せず)が搭載されている。
回転翼2は、公知のそれと同様、モータ20の出力軸に直接取り付けられている。
そして本実施形態では、図示しない取り付け部材によって、モータ20が支持フレーム部10から張り出されたリブ部11の上部に固定されている。即ち8個のモータ20は、いずれも回転軸が環状の支持フレーム部10に対して所定の角度や姿勢となる様に、環状の支持フレーム部10にリブ部11を介して固定されている。
ロープ21は、一端がマルチコプター1の本体部3に接続されている。具体的には、本体部3の支持フレーム部10に接続されている。前記した様に、支持フレーム部10は、円形環状であり、3本のロープ21は、等間隔に取り付けられている。
3本のロープ21の他端は、自由端である。
またリールからロープ21を繰り出すことにより、空中からロープ21を投下することができる。
またマルチコプター1にロープ21を切り離す切り離し手段を有することも推奨される。また特殊な結び方でロープ21を本体部3に結び付け、地上からロープ21を操作することによって。ロープ21が外れる様にしてもよい。
離着陸補助装置30は、図1の様に、3本の直立する柱31を有している。各柱31は、図2(a)の様に、平面視上、正三角形を描く様に、環状且つ等間隔に設置されている。柱31の高さはいずれも等しい。
各柱31の頂部には、滑車(摩擦軽減手段)32が取り付けられている。滑車(摩擦軽減手段)32は、支点部材として機能する。
支点部材たる滑車32で囲まれた領域Aには、3個の滑車32が含まれる平面の他、それよりも下の下部領域B及び上の上部領域Cが含まれる。
下部領域Bは、本実施形態では、3本の柱31で囲まれる空間であり、上部領域Cは、それを上に延長した空間である。
マルチコプター1を離陸させる際には、マルチコプター1を図1の様に、支点部材たる滑車32で囲まれた領域Aの下部領域Bたる地上面に置く。望ましくは、3本の柱31から等間隔の位置にマルチコプター1を設置する。
そして図2(b)の様に、3本のロープ21をそれぞれ一つの柱31の滑車32に係合させる。
望ましくは、図3の様に、マルチコプター1を滑車32の高さまで引き上げる。
その結果、マルチコプター1に上昇方向の力が発生する。作業者は、マルチコプター1の上昇に応じて、順次ロープ21を繰り出してゆく。そして、マルチコプター1がある程度の高度に達すると、ロープ21を放す。マルチコプター1がロープ21を巻き取る機能を有するものであれば、ロープ21を巻き上げて収納する。
マルチコプター1側にロープ21を切り離す切り離し手段がある場合には、図5の様にロープ21を切り離す。
その結果、マルチコプター1は、ロープ21の規制から解放され、自由に飛行することができる。
またロープ21をピンと張った状態にして回転翼2を回転すれば、床面が揺れても、回転翼2がロープ21とぶつかることはない。
そのため、マルチコプター1を円滑に離陸させることができる。
マルチコプター1を着陸させる際の手順は、おおむね離陸の場合と逆である。
即ち、マルチコプター1からロープ21を垂らし、ロープ21を離着陸補助装置30の支点部材たる滑車32に係合し、ロープ21を引っ張ってマルチコプター1を滑車32で囲まれた領域Aに誘導する。
具体的には、マルチコプター1を離着陸補助装置30の近傍に飛行させる。より望ましくは、支点部材たる滑車32で囲まれた領域Aの上部領域C又はその近傍でマルチコプター1をホバリングさせる。
そして図7の様に、3本のロープ21をそれぞれ一つの柱31の滑車32に係合させる。
作業者は、これに続いてロープ21を手繰り寄せる。マルチコプター1は、ロープ21に誘導され、図8の様に、3個の滑車32と略同じ高さであって、3個の滑車32で囲まれる領域の中心部に移動する。
この状態でモータ20の回転を停止する。その後、バランスをとりながら各ロープ21を緩め、図9の様にマルチコプター1を地上に着地させる。
本実施形態の着陸方法によると、風が強い日であっても、あるいは船上等の様に着陸地点が揺れている場合であっても、マルチコプター1を衝突することなく円滑に着陸させることができる。
マルチコプターのフレーム構造は、上記したものに限定されるものではなく、枝状やブロック状であってもよい。また脚部15等にロープ21が接続されていてもよい。
ロープ21は、マルチコプター1の姿勢を平行に保って昇降できるように、できるだけマルチコプター1に対する取り付け位置同士が離れていることが望ましいが、同じ点に複数のロープ21接続されていてもよい。
またロープ21は、例えば120度間隔という様に等間隔に接続されていることが望ましいが、必ずしも均等でなくてもよい。
2 回転翼
3 本体部
21 ロープ(線状部材)
31 柱
30 マルチコプターの離陸・着陸補助装置
32 滑車(摩擦軽減手段 支点部材)
Claims (6)
- 一端がマルチコプターに取り付けられ、他端が自由端である線状部材を3本以上有するマルチコプターを着陸させるマルチコプターの着陸方法であって、
線状部材を係合可能な支点部材があり、3以上の前記支点部材が環状に配置されて中空に保持されているマルチコプターの離陸・着陸補助装置を使用し、
飛行中の前記マルチコプターから前記線状部材を垂らし、当該線状部材を前記マルチコプターの離陸・着陸補助装置の前記支点部材に係合し、前記線状部材を引っ張って前記マルチコプターを誘導する工程を有することを特徴とするマルチコプターの着陸方法。 - 前記支点部材は、摩擦軽減手段を有していることを特徴とする請求項1に記載のマルチコプターの着陸方法。
- 前記マルチコプターは、前記線状部材を収納可能であり、且つ空中から投下可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチコプターの着陸方法。
- 一端がマルチコプターに取り付けられ、他端が自由端である線状部材を3本以上有するマルチコプターを離陸させるマルチコプターの離陸方法であって、
線状部材を係合可能な支点部材があり、3以上の前記支点部材が環状に配置されて中空に保持されているマルチコプターの離陸・着陸補助装置を使用し、
前記支点部材で囲まれた領域に置いた前記マルチコプターの前記線状部材を前記マルチコプターの離陸・着陸補助装置の前記支点部材に係合し、前記線状部材を引っ張って前記マルチコプターを前記支点部材で囲まれた領域であって中空に持ち上げる工程を有することを特徴とするマルチコプターの離陸方法。 - 前記支点部材は、摩擦軽減手段を有していることを特徴とする請求項4に記載のマルチコプターの離陸方法。
- 前記マルチコプターは、前記線状部材を収納可能であり、且つ空中から投下可能であることを特徴とする請求項4又は5に記載のマルチコプターの離陸方法。
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