JP7307677B2 - 遺伝毒性ストレスにより誘導されるIKK/NF-κB経路の選択的阻害剤 - Google Patents
遺伝毒性ストレスにより誘導されるIKK/NF-κB経路の選択的阻害剤 Download PDFInfo
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Description
Hsu MJ他(Biochemical Pharmacology, Elsevier, US, 第70巻、第1号、2005年7月1日)は、癌の一般的治療のための本明細書に開示されるのと同様な分子の使用を記載している。
Du Hongtao他(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, Pergamon, Amsterdam, NL, 第26巻、第16号、2016年7月1日)は、潜在的抗癌剤としてのN9-置換ハルミン誘導体の合成と生物学的評価を記載している。
EP 1634881 A1は、放射線療法と併用して癌療法で使用される、β-カルボリンをベースにした分子を記載している。
Lamchouri他(Research on Chemical Intermediates, 第39巻、第5号、2012年8月15日)は、抗腫瘍および神経毒性〔β〕-カルボリンアルカロイドの定量的構造-活性相関を研究している。
Willemann他(Bioorganic & Medicinal Chemistry, 第17巻、第13号、7月1日)は、5,6-芳香族複素環付加ピリジン-2,4-ジアミンの合成と細胞傷害活性を開示している。
Almerico他(Journal of Molecular Graphics and Modelling, 第42巻、2013年3月19日)は、A3アデノシン受容体の潜在的阻害剤を記載している。
Lamkanfi他(The Journal of Cell Biology, 第173巻、第2号、2006年4月17日)は、NF-κBのカスパーゼ媒介活性化の機序を要約している。
Jin他(Cancer Research, 第69巻、第5号、2009年2月10日)は、cIAP1、cIAP2およびXIAPが遺伝毒性ストレスにより誘導される核因子B活性化を調節する非冗長経路を介して協調的に作用することを示している。
従来技術に照らして、遺伝毒性ストレスにより誘導されるIKK/NF-κB活性化に関連した疾患の治療のための追加の手段を提供することが依然として当業界で重要な責務である。
この課題は、独立請求項の特徴により解決される。本発明の好ましい実施形態は従属請求項により提供される。
R1はHまたはOであり;
R2は0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、あるいはR2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成し、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含むことができ;
X1、X2、X3はNまたはC原子であり、好ましくはC原子であり;
環Aは5または6員の芳香族環構造であり、該環構造は任意にOおよび/またはNから選択されたヘテロ原子を0、1または2個含み、好ましくはピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピラジニル環を形成し、
ここで前記環構造は任意に、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、例えばCO-フェニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミン、アリール、例えばフェニル(任意にハロゲン、C1~C3アルキル、アルコキシ、アミンで置換される)、アルコキシアミン、例えばCONHC3H6OCH3から選択された、同一でも異なってもよい0~3個の置換基で置換されることがあり;
結合zは存在してもしなくてもよく、ここで結合zが存在しない場合:
環Cの結合zのC原子がR3で置換され、かつ
環AのX3がH、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンで置換される〕
により表される化合物に関する。
好ましい実施形態では、式Iの化合物が、X3がC原子であることにより特徴づけられる。
好ましい実施形態では、式Iの化合物が、R1=O原子であることにより特徴づけられる。
好ましい実施形態では、式Iの化合物が、環Aが1個もしくは2個のヘテロ原子を含む5員または6員の芳香族複素環構造であることにより特徴づけられる。
R1はHまたはO原子であり;
R2は0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、あるいはR2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含むことができ、
R4は0~2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミン、アリールであり;
X1、X2はNまたはC原子であり、好ましくはCであり;
X3はN原子であり;
X4はNまたはC原子であり、好ましくは1個だけのX4がNであり;
結合zは存在してもしなくてもよく、ここで結合zが存在しない場合:
環Cの結合zのC原子がR3で置換され、かつ
環AのX3がH、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミン、アリールで置換される〕
に関する。
R1はHまたはO原子であり;
R2は0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、あるいはR2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含むことができ、
X1、X2はNまたはCであり、好ましくはCであり;
R16は0~3個の、好ましくは0,1,2個の、同一でも異なってもよい、H、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C7、好ましくはC1~C5のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
結合zは存在してもしなくてもよく、ここで結合zが存在しない場合:
環Cの結合zのC原子がR3で置換され、かつ
環Aの結合zのC原子がH、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミン、アリールで置換される〕
に関する。
好ましい実施形態では、式I-bの化合物は、R1=O原子であることにより特徴づけられる。
R1はHまたはO原子であり;
R5はH、ハロゲン、好ましくはCl、Br、F、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルケニル、アルコキシ、アミン、最も好ましくはHであり;
R6はH、OH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、またはアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R7はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R8はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、最も好ましくはHであり;
R9はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R10はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R11はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、カルボキシルであり;
R12はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであるか;
あるいは、X1がCである場合、R9とR10、R10とR11、R11とR12、またはR12と環Cの結合zの位置にあるC原子とが、任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該環構造は0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子、より好ましくは2個のO原子を含み、あるいはフェニルを形成し;
X1とX3はNまたはC原子であり;
環Aは5員または6員の芳香族環構造であり、該環構造は任意にOおよび/またはN原子から選択されたヘテロ原子を0、1または2個含み、好ましくはピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピラジニル環を形成し、
ここで前記環構造は任意に、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、例えばCO-フェニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミン、アリール、例えばフェニル(任意にハロゲン、C1~C3アルキル、アルコキシ、アミンで置換される)、アルコキシアミン、例えばCONHC3H6OCH3から選択された、同一でも異なってもよい0~3個の置換基で置換されることがあり;
結合zは存在してもしなくてもよく、ここで結合zが存在しない場合:
環Cの結合zの位置にあるC原子がハロゲン、好ましくはCl、Br、F、C1~C5、好ましくはC1~C3アルキルで置換され、かつ
環AのX3が任意にH、C1~C5、好ましくはC1~C3アルキルで置換されるか、またはX3が場合によりH、C1~C5、好ましくはC1~C3アルキル、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClまたはFを有するC原子である〕
に関する。
好ましい実施形態では、式IIの化合物は、X3がC原子であることにより特徴づけられる。
好ましい実施形態では、式IIの化合物は、R1がO原子であることにより特徴づけられる。
好ましい実施形態では、式IIの化合物は、環Aが1個または2個のヘテロ原子を含む5員または6員の芳香族複素環構造であることにより特徴づけられる。
環Aは、
X1はCまたはN原子、好ましくはCであり;
R1はHまたはO原子であり;
R5はH、ハロゲン、好ましくはCl、Br、F、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、最も好ましくはHであり;
R6はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、またはOC2H4OC2H4NH2であり;
R7はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R8はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、最も好ましくはHであり;
R9はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはFであり;
R10はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R11はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、カルボキシルであり;
R12はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであるか;
あるいは、X1がC原子である場合、R9とR10、R10とR11、R11とR12、またはR12と環Cの結合zの位置にあるC原子(結合zが存在しない場合)とが、任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該環構造は0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子、より好ましくは2個のO原子を含み、あるいはフェニルを形成することができ;
R14はH、C1~C5、好ましくはC1~C3アルキルであり;
結合zは存在してもしなくてもよく、ここで結合zが存在しない場合:
環Cの結合zの位置にあるC原子がH、ハロゲン、好ましくはCl、Br、F、C1~C5、好ましくはC1~C3アルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシで置換され、かつ
環Aの結合zのN原子がH、C1~C5、好ましくはC1~C3アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、アルコキシカルボニル、アミン、アリールで置換される〕
に関する。
X1はCまたはN原子、好ましくはCであり;
R1はHまたはO原子であり;
R5はH、ハロゲン、好ましくはCl、Br、F、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、最も好ましくはHであり;
R6はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、またはOC2H4OC2H4NH2であり;
R7はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R8はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、最も好ましくはHであり;
R9はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはFであり;
R10はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R11はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、カルボキシルであり;
R12はH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R16は同一でも異なってもよい、H、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであるか;
あるいは、X1がC原子である場合、R9とR10、R10とR11、R11とR12、またはR12と環Cの結合zの位置にあるC原子(結合zが存在しない場合)とが、任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該環構造は0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子、より好ましくは2個のO原子を含み、あるいはフェニルを形成し;
R14はH、C1~C5、好ましくはC1~C3アルキルであり;
結合zは存在してもしなくてもよく、ここで結合zが存在しない場合:
環Cの結合zの位置にあるC原子がH、ハロゲン、好ましくはCl、Br、F、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシで置換され、かつ
環Aの結合zのC原子がH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミン、アリールで置換される〕
に関する。
好ましい実施形態では、式II-bの化合物はR1=Oであることにより特徴づけられる。
R1はHまたはO原子であり;
R2は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであり、
あるいは、R2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成し、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含み、またはフェニルを形成し;
X1、X3はNまたはCであり;
環Aは1個または2個のN原子を含む5員の芳香族複素環構造であり、ここでX3はN原子でなければならず、好ましくはピラゾリル環またはイミダゾリル環を形成し;
あるいは環Aは1個のN原子を含む6員の芳香族複素環構造であり、好ましくはピリジル環を形成し、
ここで環Aの環構造は任意に、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、例えばCO-フェニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミン、アリール、例えばフェニル(任意にハロゲン、C1~C3アルキル、アルコキシ、アミンで置換される)、アルコキシアミン、例えばCONHC3H6OCH3から選択された、同一でも異なってもよい0~3個の置換基で置換されることがある。
好ましい実施形態では、式IIIの化合物は、X3がC原子であることにより特徴づけられる。
好ましい実施形態では、式IIIの化合物は、R1がO原子であることにより特徴づけられる。
R1はHまたはOであり;
R2は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであり、
あるいは、R2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成し、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含むことができ、またはフェニルを形成し;
X1、X3はNまたはCであり;
環Aは1個または2個のN原子を含む5員または6員の芳香族複素環構造であり、好ましくはピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピラジニル環を形成し、ここで前記環構造は任意に、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、例えばCO-フェニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミン、アリール、例えばフェニル(任意にハロゲン、C1~C3アルキル、アルコキシ、アミンで置換される)、アルコキシアミン、例えばCONHC3H6OCH3から選択された、同一でも異なってもよい0~3個の置換基で置換されることがある。
好ましい実施形態では、式III-aの化合物は、0~4個のR2のうちの少なくとも1個がHでないことにより特徴づけられる。
好ましい実施形態では、式III-aの化合物は、R1がO原子であることにより特徴づけられる。
好ましい実施形態では、式III-aの化合物は、環Aが下記:
R1はHまたはOであり;
R2は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであり、
あるいは、R2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含み、またはフェニルを形成することができ、
X1はCまたはN原子であり;
X3はN原子であり;
X4はNまたはC原子であり;
R4は、0~2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミン、アリールから選択された基であることができる。
R1はHまたはO原子であり;
R2は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであり、
あるいは、R2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含み、またはフェニルを形成することができ、
X1はCまたはN原子、好ましくはC原子であり;
X4はNまたはC原子であり、ここで少なくとも1つのX4がN原子であり;
R4は、0~2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミン、アリールから選択された基であることができる。
X1はCまたはN原子であり;
R1はHまたはO原子であり;
R5はH、ハロゲン、好ましくはCl、Br、F、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、最も好ましくはHであり;
R6はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、またはOC2H4OC2H4NH2であり;
R7はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R8はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、最も好ましくはHであり;
R9はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはFであり;
R10はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R11はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、カルボキシルであり;
R12はH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R13はハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはFであり;
あるいはX1がC原子である場合、R9とR10、R10とR11、R11とR12、またはR12とR13とが、任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN、より好ましくは2個のO原子を含み、あるいはフェニルを形成し;
R14はH、C1~C5、好ましくはC1~C3アルキルであり;
R15は、H、C1~C5、好ましくはC1~C3アルキル、カルボニル、CO-アリール、好ましくはベンゾイルであり、前記ベンゾイルは、任意によりハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5、好ましくはC1~C3アルキル、アルコキシによって置換される。
R1はHまたはO原子であり;
R2は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであり、
あるいは、R2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含み、またはフェニルを形成し、
X1はNまたはC原子であり;
R16は、0~3個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであることができる。
好ましい実施形態では、本発明は、R1=O原子である、式VIの化合物、および本明細書に記載のようなそれの医学的用途に関する。
X1はCまたはN原子であり;
R1はHまたはO原子であり;
R5はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、最も好ましくはHであり;
R6はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、またはOC2H4OC2H4NH2であり;
R7はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R8はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、最も好ましくはHであり;
R9はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはFであり;
R10はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R11はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、カルボキシルであり;
R12はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R13はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはFであり;
あるいはX1がC原子である場合、R9とR10、R10とR11、R11とR12、またはR12とR13とが、任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子、より好ましくは2個のO原子を含み、あるいはフェニルを形成し;
R16は同一でも異なってもよい、H、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシである。
X1がCまたはN原子であり;
R1がHまたはO原子であり;
R5がH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、最も好ましくはHであり;
R6がH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、またはOC2H4OC2H4NH2であり;
R7がH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R8がH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、最も好ましくはHであり;
R9がH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはFであり;
R10がH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R11がH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、カルボキシルであり;
R12がH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R13がH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはFであり;
あるいはX1がC原子である場合、R9とR10、R10とR11、R11とR12、またはR12とR13とが、任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成し、該環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子、より好ましくは2個のO原子を含み、あるいはフェニルを形成し;
R16が同一でも異なってもよい、H、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
ここでR16がメチルである場合、環Cが唯一のCl原子で置換される。
好ましい実施形態では、R1=O原子である、式VIIの化合物、および好ましくは本明細書に記載のようなそれの医学的用途に関する。
本発明の別の好ましい実施形態では、治療すべき疾患が癌である。
本発明の好ましい実施形態では、該化合物が放射線療法と併用して投与される。本発明の別の好ましい実施形態では、該化合物が遺伝毒性ストレスにより誘導される化学療法と併用して投与される。
本発明の別の好ましい実施形態では、本発明の化合物は、DNA修復機序の阻害のためのインビトロ法において、好ましくは細胞ベースのアッセイにおいて用いられる。
更に、本発明は、遺伝毒性ストレスにより誘導されるIKK/NF-κB活性化に関連した疾患を患っている対象者の治療のための医薬組成物であって、本発明の化合物と医薬的に許容される担体物質を含む組成物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、遺伝毒性ストレスにより誘導されるIKK/NF-κB活性化に関連した疾患の治療において医薬として用いられる、式Iの化合物であって、
R1がHまたはO原子であり;
R2が0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、またはR2がアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3が0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含むことができ、
X1、X2、X3がNまたはC原子、好ましくはC原子であり;
環AがOおよび/またはN原子から選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む、5員または5員の芳香族複素環構造であり、好ましくはピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピラジニル環を形成し、より好ましくは下記
結合zが存在してもしなくてもよく、ここで結合zが存在しない場合:
環Cの結合zのC原子がR3で置換され、かつ
環AのX3がH、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンで置換される
式Iの化合物に関する。
R1がHまたはO原子であり;
R2が0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、あるいはR2がアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3が0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含むことができ、
X1、X2がNまたはC原子、好ましくはC原子であり;
X3がC原子であり;
環AがOおよび/またはN原子から選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む、5員または6員の芳香族複素環構造であり、好ましくはピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピラジニル環を形成し、より好ましくは下記
結合zが存在してもしなくてもよく、ここで結合zが存在しない場合:
環Cの結合z上のC原子がR3で置換され、かつ
環AのX3がH、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンで置換される
式Iの化合物に関する。
R1がO原子であり;
R2が0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、またはR2がアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3が0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含むことができ、
X1、X2、X3がNまたはC原子、好ましくはC原子であり;
環AがOおよび/またはN原子から選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む、5員または6員の芳香族複素環構造であり、好ましくはピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピラジニル環を形成し、より好ましくは下記
結合zが存在してもしなくてもよく、ここで結合zが存在しない場合:
環Cの結合zのC原子がR3で置換され、かつ
環AのX3がH、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンで置換される
式Iの化合物に関する。
R1がO原子であり;
R2が0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、またはR2がアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3が0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含むことができ、
X1、X2、X3がNまたはC原子、好ましくはC原子であり;
環AがOおよび/またはN原子から選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む、5員または6員の芳香族複素環構造であり、好ましくはピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピラジニル環を形成し、より好ましくは下記
結合zが存在してもしなくてもよく、ここで結合zが存在しない場合:
環Cの結合zのC原子がR3で置換され、かつ
環AのX3がH、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンで置換される
式Iの化合物に関する。
R1がO原子であり;
R2が0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、またはR2がアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3が0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含むことができ、
X1、X2がNまたはC原子、好ましくはC原子であり;
X3がC原子であり;
環AがOおよび/またはN原子から選択された1個もしくは2個のヘテロ原子を含む、5員または6員の芳香族複素環構造であり、好ましくはピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピラジニル環を形成し、より好ましくは下記
結合zが存在してもしなくてもよく、ここで結合zが存在しない場合:
環Cの結合z上のC原子がR3で置換され、かつ
環AのX3がH、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンで置換される
式Iの化合物に関する。
R1はO原子であり;
R2は0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、あるいはR2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含むことができ、
X1、X2はNまたはC原子、好ましくはC原子であり;
環Aは5員または6員の芳香族環構造であり、該環構造は任意にOおよび/またはN原子から選択されたヘテロ原子を1または2個含み、好ましくはピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピラジニル環を形成し、より好ましくは下記
ここで前記環構造は任意に、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、例えばCO-フェニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミン、アリール、例えばフェニル(任意にハロゲン、C1~C3アルキル、アルコキシ、アミンで置換される)、アルコキシアミン、例えばCONHC3H6OCH3、から選択された同一でも異なってもよい0~3個の置換基で置換されることがあり;
結合zは存在してもしなくてもよく、ここで結合zが存在しない場合:
環Cの結合zのC原子がR3で置換され、かつ
環AのX3がH、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンで置換される。
R1はO原子であり;
R5はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルケニル、アルコキシ、アミン、最も好ましくはHであり;
R6はH、OH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、またはアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R7はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R8はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、最も好ましくはHであり;
ここでR5~R8の少なくとも1つがHではなく;
R9はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R10はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであり;
R11はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシ、カルボキシルであり;
R12はH、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシであるか;
あるいは、X1がC原子である場合、R9とR10、R10とR11、R11とR12、またはR12と環Cの結合zの位置にあるC原子とが、任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該環構造は0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子、より好ましくは2個のO原子を含み、あるいはフェニルを形成し;
X1、X3はNまたはC原子であり;
環Aは5員または6員の芳香族環構造であり、該環構造はOおよび/またはNから選択されたヘテロ原子を1または2個含み、好ましくはピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピラジニル環を形成し、より好ましくは下記
ここで前記環構造は任意に、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、例えばCO-フェニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミン、アリール、例えばフェニル(任意にハロゲン、C1~C3アルキル、アルコキシ、アミンで置換される)、アルコキシアミン、例えばCONHC3H6OCH3、から選択された同一でも異なってもよい0~3個の置換基で置換されることがあり;
結合zは存在してもしなくてもよく、ここで結合zが存在しない場合:
環Cの結合zの位置のC原子が潜在的にハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1-C5、好ましくはC1-C3アルキルで置換され、かつ
環AのX3が任意にH、C1~C5、好ましくはC1~C3アルキル、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClまたはFで置換され、またはX3がC原子である場合、H、C1~C5、好ましくはC1~C3アルキル、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはFで置換される。
R1はO原子であり;
R2は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、または
R2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成し、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含み、またはフェニルを形成し;
X1、X3はNまたはC原子、好ましくはC原子であり;
環Aは1個または2個のN原子を含む5員の芳香族複素環構造であり、ここでX3はNでなければならず、好ましくはピラゾリルまたはイミダゾリル環、好ましくは
ここで環Aの環構造は任意に、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、例えばCO-フェニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミン、アリール、例えばフェニル(任意にハロゲン、C1~C3アルキル、アルコキシ、アミンで置換される)、アルコキシアミン、例えばCONHC3H6OCH3、から選択された同一でも異なってもよい0~3個の置換基で置換されることがある。
R1はO原子であり;
R2は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、アルコキシカルボニル、アミンであり、
あるいは、R2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含むことができ、またはフェニルを形成し;
X1、X3はNまたはC原子であり;
環Aは1個または2個のN原子を含む5員または6員の芳香族複素環構造であり、好ましくはピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピラジニル環を形成し、より好ましくは下記
R1はO原子であり;
R2は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであり、
あるいは、R2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含み、またはフェニルを形成することができ;
X1はNまたはC原子、好ましくはC原子であり;
X4はNまたはC原子であり、それにより少なくとも1つのX4がN原子であり;
R16は0~3個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシである。
R1はO原子であり;
R2は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであり、
あるいは、R2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含み、またはフェニルを形成することができ;
X1はNまたはC原子、好ましくはC原子であり;
R16は0~3個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシである。
R1はO原子であり;
R2は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであり、
あるいは、R2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含み、またはフェニルを形成することができ;
X1はNまたはC原子、好ましくはC原子であり;
R16は0~3個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシである。
R1はO原子であり;
R2は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであり、
あるいは、R2はアルコキシアミン、アルコキシアミド、例えば
R3は0~4個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、好ましくはBr、ClもしくはF、C1~C7のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、カルボニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミンであるか、
あるいは、2つの(隣接)R3置換基が任意に5員もしくは6員の芳香族環構造を形成することができ、該芳香族環構造は任意に0、1または2個のヘテロ原子、好ましくはOまたはN原子を含み、より好ましくは2個のO原子を含み、またはフェニルを形成することができ;
X1はNまたはCであり;
R16は0~3個の、好ましくは0、1または2個の、同一でも異なってもよい、H、ハロゲン、好ましくはCl、BrもしくはF、C1~C5の、好ましくはC1~C3のアルキル、アルコキシ、好ましくはメトキシである。
全ての引用される特許文献と非特許文献は、その全内容が参考として本明細書中に援用される。
本発明は、遺伝毒性ストレスに関連した疾患、好ましくは遺伝毒性ストレスにより誘導されるIKK/NF-κB(NF-カッパB)活性化に関連した疾患の治療において医薬として用いられる化合物およびそれらの使用に関する。
二重結合の位置の点線は、存在しても存在しなくてもよい任意の二重結合を表す。
2)ホスホ-Ser 1981-ATM:この修飾は化学療法薬または放射線照射により生成したDSBsによるATMの活性化を示す。
3)ホスホ-Ser 85 IKKγ:現在の知見によれば、この修飾はDSBsを有する細胞においてのみ検出され、DSB-活性化ATMの存在を示す。それはDSBによるNF-κB活性化を促進する。
4)IKKγのLys 285位におけるモノユビキチン化:この残基のユビキチン化は、サイトカイン誘発NF-κBに比較して、遺伝毒性ストレス(すなわちDSB)誘発NF-κBにおいてより高度に生じる。
5)ホスホ-Ser 536-RelA:この修飾は、遺伝毒性ストレスにより誘導される経路に限定されない、多岐の活性化経路を通したNF-κB活性化を示す。
図1:DNA二本鎖が切断されると、センサータンパク質であるATMとPARP1が活性化される。PARP1はポリ(ADP)リボース(PAR)鎖の自己修飾を受け、IKK複合体のサブユニットIKKγ、PIASyおよび活性化型ATMのリクルートのための足場として働く。この核PARP1シグナロソームの形成は、PIASyによるIKKγ-SUMO化とATMによるリン酸化という翻訳後修飾を引き起こす。SUMO化されリン酸化されたIKKγは細胞質へと輸送され、そこでおそらくIKKホロ複合体に組み込まれる。同時に、ATMは細胞質に移行する。 TRAF6に結合した後、それはUbc13-アシスト型リシン63結合ユビキチン鎖により自己ユビキチン化を活性化する。これらのユビキチン鎖は、TAB2-TAK1、cIAP1、およびIKK複合体などの重要なシグナル伝達成分をリクルートするための足場として機能する。細胞質シグナロソームへのTAK1のユビキチン媒介結合はTAK1自己リン酸化を引き起こし、それが続いてTAK1によるプライミングIKKリン酸化と、IKKβTループのセリン残基の自己リン酸化をもたらす。エクスポートされたSUMO化IKKγと細胞質ATM-TRAF6依存性軸との収束は、Lys285位でのIKKγのモノユビキチン化に必要であり、ひいては完全なIKK活性化に必須である(Hinz他、2010;Stilman他、2009)。追加の段階として、IKKγのLUBAC依存性M1結合ユビキチン化は、遺伝毒性NF-κB経路にとって必要不可欠であることが示された。IKK複合体の活性化は、古典的なNF-κB活性化と同様に、IκBαの分解とNF-κBヘテロ二量体p65/p50の活性化をもたらす。
〔実施例で使用する方法〕
RNA単離用に、細胞を氷冷PBSで洗浄した。次いで製造業者の指示書(Qiagen, RNeasy RNA isolation KIT)に従ってRNAの単離を行った。製造業者の指示書に従ってRNA試験用チップ(Agilent RNA 6000 Nano Kit)を使用してバイオアナライザー上で28sと18sのリボソームRNAの比率を測定することにより、単離されたRNAの完全性を保証した。
UV分光光度計を使用して、DNA/RNA濃度をOD260で測定した。タンパク質または化学物質の混入は、OD260/280比およびOD260/230比を測定することによって確認した。約2のOD260/280比を有する試料について更に分析を実施した。
相補的DNA(cDNA)を作製するために、500~1000ngの全RNAを、iScript cDNA合成キット(Promega)を製造業者の指示書に従って使用してcDNAへと転写した。
試料中の特定mRNA(メッセンジャーRNA)種を定量するために、RNAを単離し、濃度測定し、mRNAをcDNAに転写した。サンプル中の特定遺伝子のmRNA転写物の量は、遺伝子特異的プライマーを使用してC-1000サーマルサイクラー(Biorad)を使用することによって定量した。目的遺伝子の発現は、CFXマネージャーソフトウェアを用いて2または3つの参照遺伝子(HRPT1、RPL_13aおよびB2M)に対して正規化した。mRNAの誘導率は、比較Ct法ΔΔ-Ct法により未処理の試料レベルに対比して計算した。
全ての細胞株は、相対湿度95%、5%CO2雰囲気の条件下で、10%FCSおよびペニシリン/ストレプトマイシン(100U/mLおよび100μg/mL)を補足した培地中で培養した。U2OS細胞とHEK293細胞はDMEM中で培養し、マウス胚線維芽細胞はDMEM Glutamax中で培養し、そしてHepG2細胞はRPMI 1640培地中で培養した(全てGibcoより入手)。継代用に、細胞をPBSで洗浄し、プレートから細胞が脱着するまでトリプシン/EDTA溶液を使って37℃でトリプシン処理した後、対応する培地中に懸濁した。分割比は1:3から1:5(U2OS、HepG2)および1:10から1:15(MEFとHEK293)の間であった。液体窒素中での凍結保存のため、細胞を37℃でトリプシン処理し、培地中に懸濁し、320×gで5分間の遠心分離によりペレット化した。その後、細胞を凍結用培地(20%FCS、10%DMSOおよびペニシリン/ストレプトマイシンが補足された対応する培地)中に再懸濁し、-80℃の冷凍庫中でイソプロパノールを含む凍結ボックスの中で凍結した。翌日、細胞を液体窒素に移した。細胞の解凍は恒温浴中37℃で行った。一部凍結したままの細胞を、37℃に予熱した培地中にピペットで滴下添加し、300×gで5分間遠心分離した。最後に、細胞を新鮮な完全培地に再懸濁した。
免疫蛍光染色のために、0.95×105個の細胞を、オートクレーブ処理したカバーガラス上の6ウェルプレートに播種した。細胞密集度は実験の開始(播種から2~3日)に書き取らせた。実験の実施後、細胞をPBSで洗浄し、4%PFA/二重蒸留水(ddH2O)を用いてRTにて10分間固定した。2回の追加の洗浄工程後、細胞をPBS中0.12%グリシン/0.2%サポニンを含む溶液と共に10分間インキュベートし、次いでPBS中10%FCS/0.2%サポニンを含む溶液を使って1時間ブロックした。一次抗体インキュベーションは4℃で一晩行った(PBS中0.2%サポニンで1:500希釈)。翌日、カバーガラスをPBS中0.2%サポニンを含む溶液で5回洗浄した。蛍光団結合二次抗体(PBS中0.2%サポニンで1:1000希釈)を室温(RT)で1時間(1 h)インキュベートした。PBS中の0.2mg/mL DAPIを使って5分間、またはDAPI/Mowiolを直接のせることにより核染色した。最後に、カバーガラスをPBS中の0.2%サポニンで5回、次にddH2Oで2回洗浄した。40倍または63倍の対物レンズを備えたZeiss 710 LSMを使って、共焦点顕微鏡検査を実施した。
クリスタルバイオレット染色用に、細胞を氷冷PBSで洗浄し、換気フード下でPBS中4%PFAで15分間固定した。PBSで洗浄後、細胞を0.1%クリスタルバイオレットで室温で20分間染色した。その後、細胞をPBSで3回再洗浄し、風乾した。細胞を振とうしながら10%酢酸と共にインキュベートした。次に、0.25mLの染色剤をddH2O中に1:4希釈し、分光光度計を使って、ブランクとして10%酢酸に対して595nmの吸光度を測定した。
細胞を氷冷PBSで洗浄し、トリプシン/EDTA溶液を用いて培養皿から剥離させた。剥離した細胞を300×gで5分間遠心した。初期アポトーシス細胞の検出は、製造元の指示書(eBioscience Annexin V-FITCアポトーシス検出キット)に従ってアネキシンV-FITC抗体で染色することにより行った。壊死細胞と後期アポトーシス細胞は、測定前にヨウ化プロピジウム(最終濃度1μg/mL)の添加により染色した。
目的の組織培養プレートを氷冷PBSで洗浄した。細胞スクレーパーを使ってPBS中で細胞を掻き取り、その細胞懸濁液を1.5mLの反応管に移した。4℃で15秒間、20,000×gで遠心分離することにより細胞をペレット化した。上清を捨て、細胞を急速冷凍するかまたは直接溶解させた。
細胞ペレットを氷上で3倍容のBaeuerle溶解緩衝液中に再懸濁し、4℃で適度に振盪しながら20分間溶解した。サンプルを4℃で20,000×gで10分間遠心分離し、そして全細胞タンパク質抽出物に相当する上清を、新しい1.5mLの反応管に移した。
核画分と細胞質画分の調製のために、細胞を緩衝液A〔1mM DTT、10mM NaF、20mMβ-グリセロリン酸、250nM NaVO3、完全プロテアーゼ阻害剤カクテル(Roche)および50nM カリクリンAを補足〕で溶解した。細胞溶解物を0.2%NP-40の最終濃度に調整し、10秒間ボルテックスで攪拌し、遠沈した。細胞質抽出物(CE)に対応する上清を新たな1.5mLの反応管に移した。ペレットを緩衝液Aで洗浄し、緩衝液Cで再懸濁し、4℃で20分浸透した。14,000rpmでの10分間の遠心分離後、核抽出物(NE)に相当する上清を、新たな反応キャップの中に移した。
細胞溶解物のタンパク質濃度測定用に、1~2μLのタンパク質抽出物を、ddH2Oで1:5希釈した1mLのBradford試薬と混合した。分光光度計を使って溶解緩衝液リファレンスに対して595nmの波長で吸光度を測定し、BSA検量線と比較した。
細胞溶解後、サンプルのタンパク質濃度を測定した。インプットコントロール用に、40μgの溶解物を6×SDS緩衝液と混合し、95℃で4分間加熱することにより変性させた。約1500μgタンパク質溶解物をプルダウンに使用し、サンプル容量は溶解緩衝液と同等にした。溶解物を30μLのセファロースAまたはセファロースGビーズ(プルダウンに用いる抗体種による)を用いて30分間予備清澄化し、1,500gで5分間遠心分離した。上清を新しい反応管に移した。清澄化した溶解物に一次抗体(2~2.5μg)を添加し、4℃で回転させながら一晩免疫沈降させた。翌日、1サンプル当たり30μLのセファロースビーズを抗体の固定化に使用した。IPでの4回の洗浄後、3×SDS緩衝液と混合しそして95℃で4分間加熱することにより、沈澱タンパク質を溶出させた。
SDS-PAGE用の細胞溶解物の調製のために、20~40μgのタンパク質溶解物を6×反応緩衝液と混合し、95℃で4分間加熱した。煮沸後、サンプルをポリアクリルアミドゲル上にロードした。分離用ゲルと濃縮用(stacking)ゲルとから成るゲルを流し込んだ。分離用ゲル内のアクリルアミド濃度は、実験ごとに、および一定の分子量の間での所望の分離によって異なるが、一般的には8%~12%の範囲であった。
Tris-HCl、pH6.8 125mM
アクリルアミド 5%
SDS 0.1%
APS(過硫酸アンモニウム)0.1%
TEMED 0.1%
・分離用ゲル
Tris-HCl、pH8.8 375mM
アクリルアミド 8-12%
SDS 0.1%
APS 0.075%
TEMED 0.05%
SDS-PAGE(6.3.5)により分離したタンパク質を、移行緩衝液と半乾式ブロッティング装置を使ってウエスタンブロッティング(WB)法によりメタノール活性化PVDF膜に固定化した。6×9cmの膜あたり80mAの定電流を90分間印加することにより、タンパク質を膜に移行させた。小さいタンパク質(<30kDa)の移行の場合には、ブロッティング時間を30分に短縮した。
PVDF膜上へのタンパク質の移行後、TBST緩衝液中5%脱脂粉乳粉(またはリン酸化特異的抗体の場合はTBST中の3%BSA)中で室温で1時間膜をインキュベートすることにより、抗体の非特異的結合をブロックした。1:1000希釈したTBST中5%脱脂粉乳粉またはTBDT中3%BSA(リン酸化特異的抗体の場合)中の一次抗体溶液と共に膜を4℃で一晩インキュベートした。翌日、膜をTBSTで5分間3回洗浄した。次に、使用した対応する一次抗体のFc部分に対するHRP結合二次抗体(1:10000)と共に膜を1時間インキュベートした。TBSTで3回、PBSで1回、各5分間洗浄した後、CCDカメラシステム(Fusion Solo)を用いて化学発光の光子放出を検出した。増強化学発光(ECL)溶液(Millipore)をHRP基質として使用した。
オリゴヌクレオチドは、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)精製済のBamHI末端として注文した。アニーリングには、5μgの各鎖を50μLのアニーリング緩衝液中で90℃で10分間インキュベートし、200ng/μLの最終濃度にした。ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドをサーマルブロック中で一晩冷却させ、その後-20℃で保存した。1μgのハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドを1μgの一本鎖オリゴヌクレオチドと比較することにより、12%ポリアクリルアミドゲル中でオリゴヌクレオチドのアニーリングを分析した。
H2K/NF-κBプローブの放射性標識のために、反応レシピに従い、混合物を25℃で15分間インキュベートした。放射性標識NF-κBプローブの精製は、QIAquick Nucleotide Removal Kit(Qiagen)を製造元の指示書に従って使用して実施した。放射性標識はシンチレーションカウンターを使って測定した。放射性プローブは-20℃で保存した。
H2O 10.2μL
DNA-オリゴヌクレオチド(200ng)1.0μL
10×Klenow(クレノウ)緩衝液 2.5μL
dCTP、dGTP、dTTP(各2mM)1.8μL
α[32P]-dATP 7.5μL(3MBq)
DNA Pol I(クレノウ断片、5U/μL)0.2μL(1U)
核溶解物または全細胞溶解物を、32P-標識NF-κB DNAコンセンサス配列と共にインキュベートした。下記のシフト混合物レシピに従ってシフト混合物を調製した。
全溶解物 3~5μg
2×シフト緩衝液 10.0μL
BSA(10 ng/μL)1.0μL
DTT(100mM)0.4μL
ポリdI-dC(2μg/μL)1.0μL
32P標識オリゴヌクレオチド 45,000cpm
ddH2O、20μL
・EMSAゲルレシピ(未変性ポリアクリルアミドゲル)
ddH2O 44mL
10×TBE 6mL
アクリルアミド(30%)10mL
APS(10%)450μL
TEMED 45μL
高含量スクリーニングによるMW01の同定
DNA損傷により誘導されるNF-κB経路の特異的阻害剤を同定するために、ディファレンシャル(differential)スクリーニングアッセイを設計した。遺伝毒性ストレスによるNF-κBシグナル伝達の阻害剤の一次スクリーニングでは、ChemBioNetからの化合物ライブラリーとアカデミック化学者らからの寄贈化合物を利用した。エトポシドの適用によりDNA損傷を作用させた。p65核内移行を阻害した全ての化合物を、その後のカウンタースクリーニングのために採用した。カウンタースクリーニング用に、TNFαの投与を用いて古典的NF-κBシグナル伝達を誘導した。TNFαにより誘導された古典的NF-κB活性化を阻害する全ての物質を、DNA損傷経路特異的物質の候補のリストから切り捨てた。
MW01は遺伝毒性ストレスによるNF-κB活性化を阻害する
小分子MW01は、差次的識別(differential discrimination)により最も有望な遺伝毒性ストレス特異的NF-κB阻害剤として同定されたが、他の提供者からの物質によるさらなる検証が必要であった。従って、リード化合物MW01の新鮮な原液を供給業者から入手し、DMSOに溶解し、p65のIF染色を使ってエトポシド誘導p65核内移行の再現性ある阻害について試験した(図2)。加えて、DNA DSBの感受性マーカーとしてのγH2AX fociを可視化した。ディファレンシャルスクリーニングで実施したのと同様に、MW01での細胞の前処理は、エトポシドの投与によるDNA DSB誘導と同時に起こるp65移行を阻害した。
古典的NF-κBシグナル伝達経路は、細胞外リガンドがそれの細胞膜結合型受容体に結合することによって開始され、それが細胞内シグナル伝達カスケードを開始させて最終的にIKK複合体を活性化し、結果としてNF-κBを活性化する。遺伝毒性ストレスにより誘導されるNF-κB活性化に対する特異性を確認するために、TNFαを使ってNF-κB活性化を刺激する実験においてMW01を試験した。
MW01による遺伝毒性ストレス誘導NF-κB活性化の阻害は、TAK1活性化の下流で起こる
TNFαとIL-1βで誘導されるNF-κB活性化は、IκBαとp65のリン酸化の下流のリン酸化によるTAK1とIKKの活性化を含むシグナル伝達カスケードに依存性である。化合物が遺伝毒性ストレス依存性形式でTAK1の下流のNF-κB活性化を阻害する可能性を除外するために、MW01で前処理した細胞のシグナル伝達の動態を分析した(図6)。
DNA DSB活性化キナーゼATMは主に核内に存在するが、DNA損傷すると細胞質に移行する。Hinz他は、細胞質内への活性化ATMの蓄積がTRAF6の活性化とその後のK63結合ユビキチン鎖によるTRAF6の自己ユビキチン化を引き起こすことを示した。ユビキチン鎖は、TAK1やIKK複合体を含むシグナル伝達成分のリクルートのための足場として働く(Hinz他;2010)。よって、この核-細胞質間のシグナル伝達カスケードは、ATMの細胞質移行を必要とする機序によりIKK複合体の活性化を引き起こす。
核PARP1-シグナロソームの形成がMW01により抑制される
核のIKKγ-PIASy-PARP1-ATMシグナロソームの形成は、遺伝毒性ストレス誘導NF-κBシグナル伝達カスケードを発動させるのに重要である。このシグナロソームの形成はPARP1を必要とし、その酵素活性がDNA DSBにより活性化されて、ポリ(ADP)-リボース(PAR)鎖をその基質上と自身上に結合させる。それらのポリマーはシグナロソームの残りの構成成分のリクルートのための足場として働く(Stilman他;2009)。シグナロソーム形成に対するMW01の影響を、免疫共沈降(Co-IP)を使った相互作用研究により分析した。PIASyの免疫沈降は、リン酸化されたATM-S1981種のγ照射誘導Co-IPをもたらしたが、それはMW01での前処理後に消失した(図8A)。PARP1とIKKγとの相互作用を、IKKγの免疫沈降により分析した。PARP1は、未照射の細胞溶解物とγ照射細胞溶解物からIKKγを免疫沈降させた。重要であるのは、PARP1がMW01での前処理後にはIKKγと免疫共沈降しなかったことである(図8B)。MW01がIKKγとPARP-1とのCo-IPを廃止させたという結果は、HEK293細胞においても観察され(データは示していない)、このことは作用形態が細胞型非依存性であることを示す。
DNA DSBに対する細胞DDRの活性化は、セリンキナーゼATMの活性化に強く依存する。活性化されたATMは、哺乳類細胞内の大量の基質をリン酸化することができ、細胞周期停止、DNA修復またはアポトーシスを制御することができる(Shiloh & Ziv;2013)。同様に、それは遺伝毒性ストレス媒介NF-κBシグナル伝達経路の必須の構成要素である(Hinz他;2010)。
Stilmannと共同研究者らは、PARP1の酵素活性がPARP1シグナロソーム形成に必須であることおよびDNA損傷で誘導されるNF-κBシグナル伝達カスケードを開始させるための別のシグナル伝達成分のリクリートに必要であることを記載した(Stilmann他;2009)。従って、PARP1酵素機能に対するMW01の影響を分析した。γ照射すると、MEF細胞とU2OS細胞でDMSOおよびMW01で前処理したサンプルにおいて、PAR鎖特異的抗体を使って濃いバンドが検出された(図10A~B)。対照的に、PARP阻害剤のEB-47、3-AB(図10A)または臨床承認薬であるオラパリブ(Mullard;2014)での細胞の前処理は、PAR鎖形成の阻害を引き起こした(図10A+B)。よって、MW01がヒトおよびマウス細胞においてPARP1酵素活性の活性化を妨害しないことが証明された。
照射時のPARP1シグナロソーム形成は、DNA損傷により誘導されるNF-κBシグナル伝達のための必要条件である。何故なら、IKKαは少なくとも3つの異なるPTMを受けなければならないからである。DNA DSB後、IKKγはPARP1シグナロソーム内のPIASyによりSUMO化される(Stilmann他;2009)。次いで、ATMがIKKγをセリン85位のところでリン酸化する(Z.H. Wu他;2006)。活性化されたシグナル伝達カスケードの結果として、IKKγがcIAP1によりモノユビキチン化される(Hinz他;2010)。
MW01の様々な誘導体を入手し(図12A)、そしてS536位でのp65の遺伝毒性ストレス誘導リン酸化を阻害するそれらの能力について試験した。ウエスタンブロットバンドのデンシトメトリーを用いて、p65 S536リン酸化のシグナル強度と全p65量を定量した。p65 S536リン酸化のシグナル強度は、全p65のシグナル強度に対して正規化され、そしてその百分率がDMSO/エトポシドに対して正規化され、それをMW01/エトポシド同時処理サンプルと比較した(図13)。MW01誘導体のMW01C2、MW01C3およびMW01C4は、エトポシド同時処理後にNF-κB活性化を強力に阻害した結果として、最低のp-p65/p65比を示した。MW01に比較して、それらの化合物は、ヒドロキシル基がそれぞれフッ素、塩素またはメチル基のいずれかの小さな置換基で置き換えられた誘導体である。更に、MW01C3とMW01C4は、2つのメトキシ基に関して芳香族環系Vの置換基が存在しないという点で異なっている(図12B)。メトキシ基は、誘導体の阻害機能に必須であるとは思われなかったが、潜在的にそれらの溶解度に対して影響を与えるかもしれない。
DNAへの損傷は、細胞の生存にとって重大な脅威であり、細胞の運命を調節するDNA損傷応答を誘導する。DNA損傷に感受性のタンパク質PARP1がDDRにおいて多数の機能を有することが文献に示されている。それは一本鎖切断修復、転写の制御およびNF-κB媒介生存促進性シグナル伝達への関与の達成にとって重要である(Gibson & Kraus;2012)。Stilmann他(2009)は、遺伝毒性ストレス活性化NF-κB経路が、シグナロソーム成分のリクルートのための足場としてのPARP1依存性PAR鎖形成に依存することを機能の喪失研究(loss-of-function)により記載した。結果として、PARP1阻害剤の適用がシグナル伝達カスケードを阻害した。その研究において、著者らは薬理学的PARP1阻害剤である3-ABとEB-47を使用した。3-ABによるHepG2細胞の処理は、γ照射後にPAR鎖形成とNF-κB DNA結合活性を阻害した。加えて、該研究は、3-ABまたはEB-47で処理したMEF細胞が、エトポシド投与後にPAR鎖形成とNF-κB結合活性を喪失したことを示した(Stilmann他;2009)。
細胞アポトーシスは、アポトーシス拮抗および促進シグナルのプロセシングに依存して微調整される機序であり、NF-κBの抗アポトーシス機能は文献中に既に記載されている(Kucharczak他;2003)。MW01によるNF-κBの阻害がアポトーシスシグナル伝達の上流制御(アップレギュレーション)をもたらすことを証明するために、抗アポトーシス遺伝子産物の発現の誘導を定量的リアルタイムPCR法により分析した。MW01でのU2OS細胞の前処理は、DMSO対照に比較して、遺伝子BIRC3(cIAP2をコードする)、XIAPまたはBCL2L1(BCL-XLをコードする)のmRNA発現を有意に変更しなかった。細胞のγ-IRは、照射した対照においてBIRX3 mRNAのほぼ2倍の誘導をもたらしたが、一方でMW01前処理細胞ではBIRC3 mRNAが下方制御された。BIRC3 mRNAと同様に、MW01は、XIAPの発現を中程度に阻害し、BCL2L1の発現を完全に阻害した。抗アポトーシス遺伝子制御に対する最強の効果は、図14Dに示されるように、TNFAIP3(A20をコードする)において検出された。MW01での細胞の前処理は、照射対照に比較してγ-IR後のTNFAIP3のmRNA発現を廃止させた。
U2OS細胞をスライドガラス上で増殖させ、DMSOまたはMW01(5μM)と共に30分間インキュベートした。次いで、細胞をγ照射(5Gy)または偽照射(偽IR)した。5時間後、細胞を固定し、免疫蛍光染色法に供した。DNA損傷を示すγH2AX fociおよび核(条件あたりn≧480核)を、核1個あたりの平均foci数の計算のためにカウントした。有意性はスチューデントt検定を使って算出した。
化合物の合成の最終段階において、トリフルオロ酢酸または酢酸のような酸を使用した。例えば、酸に不安定な保護基(例えばt-Bu基)のためにトリフルオロ酢酸を使用する場合、またはそのような酸を含む溶離液を使ったクロマトグラフィーにより化合物を精製する場合、ある場合には、後処理手順に依存して、例えば凍結乾燥法の詳細に依存して、化合物は部分的にまたは完全に、使用した酸の塩の形、例えば酢酸塩、ギ酸塩もしくはトリフルオロ酢酸塩または塩酸塩の形で得られた。同様に塩基性中心、例えば塩基性窒素を含む出発物質または中間体は、遊離塩基の形でまたは塩の形、例えばトリフルオロ酢酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩または塩酸塩のような形で得られるかまたは使用された。
アセトニトリル ACN
水性 aq.
tert-ブチル t-Bu
ジベンジリデンアセトン dba
ジクロロメタン DCM
4-ジメチルアミノピリジン DMAP
N,N-ジメチルホルムアミド DMF
ジメチルスルホキシド DMSO
エタノール EtOH
酢酸エチル EtOAc
ギ酸 FA
高性能液体クロマトグラフィー HPLC
メタノール MeOH
N-メチル-2-ピロリドン NMP
室温20℃~25℃ RT
飽和 sat.
トリエタノールアミン TEA
テトラヒドロフラン THF
トリフルオロ酢酸 TFA
収量:25.9mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=323
収量:19.3mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=337
収量:12.2mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=363
収量:22.4mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=319
収量:16.7 mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=289
収量:19mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=357/359 ジクロロパターン
収量:11.4mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=411/413 ブロモパターン
収量:3.5mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=397/399 ブロモパターン
収量:107mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=272
収量:8.1mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=303
収量:19.2mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=333
収量:41.5mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=347
収量:25.2mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=411/413(ブロモパターン)
収量:5.4mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=338
収量:17.3mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=353
収量:30mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=271
収量:0.4mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=391
収量:2.5mg、MS(ES+)[M+H]: m/e=354/356 ブロモパターン
収量:94.6mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=323
収量:5.5mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=276
収量:7.8mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=380
収量:12.1mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=311/313 クロロパターン
収量:8.7mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=388/390 同位体パターン
収量:62mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=273
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収量:5mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=301
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収量:9mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=319
収量:17mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=398/400 同位体パターン
収量:15mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=306
収量:30mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=566/568/570 同位体パターン
収量:13mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=410
収量:5mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=458 同位体パターン
収量:14mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=616 同位体パターン
収量:18mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=518/520 同位体パターン
収量:36mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=305
収量:16mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=324
反応完了後、溶媒を減圧留去し、残渣を水中に取り、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶媒を減圧蒸発させた。
収量:12mg、MS(ES+) [M+H]: m/e=306
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収量:1.18g、MS(ES+) [M+H]: m/e=347
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Claims (11)
- 遺伝毒性ストレスにより誘導されるIKK/NF-κB活性化を示す癌に罹患している対象者の治療において医薬として用いられる薬剤であって、式I:
R 2は、同一でも異なってもよい、H、OH、ハロゲン、C1~C7のアルキル、OCH3 、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、または-OCH2CH2CH2CH 3 であり;
R 3 は、同一でも異なってもよい、Hまたは-OCH3であり;
R 16 は、同一でも異なってもよい、H、-C(O)OCH 3 、-C(O)OH、またはアリールであり、前記アリールは場合によりハロゲン、C1-C3アルキルまたはOCH 3 で置換されていてもよい;
X 1 およびX 2 は、C原子である〕
により表される化合物を含有する、薬剤。 - 前記化合物が、式Iにより表される化合物であって、式中0~4個のR 2 のうちの少なくとも1個がHではない、請求項1に記載の薬剤。
- TNF-αおよび/またはIL-1βにより誘導されるNF-κBシグナル伝達の阻害と比較して、遺伝毒性ストレスにより誘導されるNF-κBシグナル伝達を阻害することにおいてより一層効果的である、請求項1~3のいずれか一項に記載の薬剤。
- 前記癌が、欠陥のあるDNA修復機構に起因するゲノム不安定性に関連がある、請求項1~4のいずれか一項に記載の薬剤。
- 前記癌が、治療により誘発される腫瘍細胞アポトーシスに対するNF-κB媒介耐性に関連がある、請求項1~5のいずれか一項に記載の薬剤。
- 1種以上の遺伝毒性ストレスを誘発し、かつDNA損傷を誘発する癌治療と併用して投与される、請求項1~6のいずれか一項に記載の薬剤。
- 前記1種以上の遺伝毒性ストレスを誘発し、かつDNA損傷を誘発する癌治療が、化学療法および/または放射線療法である、請求項7に記載の薬剤。
- 前記薬剤が、癌の増殖を引き起こす遺伝毒性ストレスにより誘導されるIKK/NF-κBシグナル伝達の活性化を示す癌を有すると同定された対象に投与される、請求項1~8のいずれか一項に記載の薬剤。
- 前記薬剤が、前記対象におけるIKK複合体の上流の遺伝毒性ストレスに応答したIKK/NF-κBの活性化を選択的に阻害するが、前記対象において他の経路によって引き起こされるシグナル伝達時にはNF-κB活性化を阻害しない、請求項1~9のいずれか一項に記載の薬剤。
- 請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物の使用を含む、遺伝毒性ストレスにより誘導されるNF-κBシグナル伝達の阻害またはDNA修復機構の阻害のためのインビトロ(In vitro)法。
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