以下、遊技機の実施形態について説明する。本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、外枠12と、中枠13と、前枠14と、を備えている。外枠12は、遊技場などの遊技機設置設備(所謂、島設備)に固定される。また、中枠13は、外枠12の開口前面側に開閉可能に支持されている。中枠13には、遊技盤20を含む遊技盤ユニットが固定される。前枠14は、遊技盤20の前面を覆うように、中枠13の前面側に開閉可能に支持されている。前枠14には、遊技盤20を保護する保護ガラスが支持されている。なお、保護ガラスは、前枠14の開口部14aの全体を覆っている。
パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、発射ハンドル16を備えている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。即ち、パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16を操作することにより、遊技球の発射強度を調整可能に構成されている。また、パチンコ遊技機10は、演出の1つとして、内蔵された発光体を発光、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する装飾ランプ17を備えている。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、装飾ランプ17を備えている。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、音を出力するスピーカ18を備えている。スピーカ18は、演出の1つとして、各種の音を出力する演出(以下、音演出と示す)を実行する。例えば、スピーカ18から出力される音には、背景音(所謂、BGM)などがある。
遊技盤20の前面側には、正面視において略円形の遊技領域21が画成されている。遊技盤20は、発射された遊技球を遊技領域21へ案内する案内路21aを備えている。遊技盤20は、遊技領域21へ打ち出された遊技球が案内路21aへ逆戻りすることを防止する防止弁21bを備えている。発射された遊技球は、案内路21aで案内され、案内路21aの最下流に位置する防止弁21bを通過して遊技領域21に到達する。遊技領域21に到達した遊技球は、遊技領域21を流下する。
パチンコ遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22では、パチンコ遊技機10の制御状態を示す各種の情報が報知される。情報表示パネル22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を表示する。情報表示パネル22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を表示する。以下の説明では、第1特別ゲームと第2特別ゲームを纏めて、「特別ゲーム」又は「特別図柄変動ゲーム」と示す場合がある。特別図柄は、後述する内部抽選(大当り抽選)の結果を報知するための図柄である。このように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームを実行可能に構成されている。パチンコ遊技機10において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されることがなく、且つ、第2特別ゲームが第1特別ゲームに優先して実行される。
本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。特別図柄表示部22a,22bにおいて確定停止表示可能な特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄と、が少なくともある。遊技者は、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合に大当りを認識可能であり、特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合にはずれを認識可能である。本実施形態では、大当りに当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。大当り遊技は、遊技者が多数の賞球やその他の特典を獲得し得るため、遊技者にとって有利な状態である。
パチンコ遊技機10では、大当り抽選において大当りに当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示され、当該特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。即ち、本実施形態では、当り抽選において当りに当選した場合、変動ゲームにおいて当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に当り遊技が付与される。このように、本実施形態では、大当り抽選が当り抽選に相当するとともに、大当り抽選において大当りに当選することが当り抽選において当りに当選することに相当する。また、本実施形態では、大当り遊技が当り遊技に相当し、大当り遊技が付与されることが当り遊技が付与されることに相当する。そして、本実施形態では、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示されることが、変動ゲームにおいて当り結果が導出されることに相当する。
情報表示パネル22は、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を認識可能に表示する。情報表示パネル22は、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を認識可能に表示する。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限数は、それぞれ4である。
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を表示する。普通図柄表示部22eに確定停止表示可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、が少なくともある。遊技者は、普通ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示された場合に普通当りを認識可能であり、普通ゲームにおいて普通はずれ図柄が確定停止表示された場合に普通はずれを認識可能である。本実施形態では、普通当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。また、情報表示パネル22は、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を認識可能に表示する。例えば、普通保留数の上限数は、4である。
また、パチンコ遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。センター枠は、センター役やセンター役物ともいわれる。
パチンコ遊技機10は、演出実行手段としての演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、演出の1つとして、所定の画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。
パチンコ遊技機10は、第1始動口26を備えている。始動口としての第1始動口26は、遊技領域21のうちセンター枠23の下方に位置している。第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。パチンコ遊技機10は、第1始動口26に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(図4に示す)を備えている。例えば、第1始動口26には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)図示しない球通路が連設されており、その球通路に第1始動センサSE1が配設されている。本実施形態では、第1始動センサSE1により遊技球が検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。
また、パチンコ遊技機10は、第2始動口27を備えている。始動口としての第2始動口27は、遊技領域21のうちセンター枠23の下方に位置している。パチンコ遊技機10は、第2始動口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(図4に示す)を備えている。例えば、第2始動口27には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)図示しない球通路が連設されており、その球通路に第2始動センサSE2が配設されている。本実施形態では、第2始動センサSE2により遊技球が検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。また、第2始動口27は、第1可変部材28を有する。第1可変部材28は、遊技球を第2始動口27へ入球させ易い、又は入球させることができる開状態と、遊技球を第2始動口27へ入球させ難い、又は入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第1可変部材28は、第1アクチュエータA1(図4に示す)から動力を受けて動作する。第1可変部材28は、普通当り抽選に当選したことを契機に、開状態に動作される。このように、パチンコ遊技機10において、始動口には、第1始動口26と、第2始動口27と、がある。
パチンコ遊技機10は、大入賞口29を備えている。大入賞口29は、遊技領域21のうちセンター枠23の下方に位置している。パチンコ遊技機10は、大入賞口29に入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3(図4に示す)を備えている。例えば、大入賞口29には、入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)図示しない球通路が連設されており、その球通路にカウントセンサSE3が配設されている。本実施形態では、カウントセンサSE3により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。大入賞口29は、第2可変部材30を有する。第2可変部材30は、遊技球を大入賞口29へ入球させることができる開状態と、遊技球を大入賞口29へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第2可変部材30は、第2アクチュエータA2(図4に示す)から動力を受けて動作する。第2可変部材30は、大当りに当選したことを契機に、開状態に動作される。第2可変部材30が開状態となる場合には、大入賞口29への遊技球の入球が許容される。第2可変部材30が閉状態となる場合には、大入賞口29への遊技球の入球が許容されない。以下の説明では、第2可変部材30が開状態となることを「大入賞口29が開放される」と示し、第2可変部材30が閉状態となることを「大入賞口29が閉鎖される」と示す場合がある。
パチンコ遊技機10は、ゲート31を備えている。ゲート31は、遊技領域21のうちセンター枠23の左方に位置している。ゲート31には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口が開口されている。ゲート口には、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4(図4に示す)が配設されている。ゲートセンサSE4により遊技球が検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。
パチンコ遊技機10は、アウト口34を備えている。本実施形態において、第1始動口26や第2始動口27、大入賞口29へ入球しなかった遊技球は、アウト口34から機外へと排出される(遊技盤20から外部へ排出される)。なお、パチンコ遊技機10は、釘(遊技釘)や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための遊技構成部材を備えている。その他、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの始動条件及び普通ゲームの始動条件が成立しない一方で、賞球の払出条件が成立する一般入賞口を備えてもよい。一般入賞口は、普通入賞口ともいわれる。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態(大当り確率状態)として、低確率状態及び高確率状態を備えている。大当り確率は、大当り抽選において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」であり、低確率状態は、「非確率変動状態(非確変状態)」である。以下の説明では、高確率状態を「確変状態」、低確率状態を「非確変状態」と示す。
パチンコ遊技機10は、始動口へ遊技球が入球する有利度が異なる遊技状態(入球率状態)として、低開放状態及び高開放状態を備えている。パチンコ遊技機10において、低開放状態及び高開放状態では、始動口の中でも第2始動口27へ遊技球が入球する有利度が異なる。高開放状態は、低開放情報に比して、遊技球が第2始動口27に入球する確率が高く、第2始動口27へ遊技球が入球する有利度が高い遊技状態である。高開放状態は、所謂「電サポ状態」であり、低開放状態は、「非電サポ状態」である。因みに、低開放状態及び高開放状態は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる。
高開放状態は、例えば、次に説明する第1の制御~第3の制御の3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は、複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低開放状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低開放状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を、低開放状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の開放回数を低開放状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における第1可変部材28の1回の開放時間を低開放状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。また、高開放状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば、平均の変動時間)を、低開放状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高開放状態は、所謂「変動時間短縮状態(変短状態)」となる。
なお、本実施形態では、低開放状態であっても第1可変部材28が開状態となる場合があるため、低開放状態であっても第2始動口27に遊技球が入球する可能性がある。しかし、低開放状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選しないように構成するなどして、低開放状態であるときには第1可変部材28が開状態とならず、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。その他、低開放状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選したとしても第1可変部材28が開状態とならないように構成するなどして、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。以上のように構成する場合、低開放状態は、第2始動口27へ遊技球が入球不能な状態といえ、高開放状態は、第2始動口27へ遊技球が入球可能な状態といえる。
パチンコ遊技機10における高開放状態には、ショート高開放状態と、ロング高開放状態と、がある。ロング高開放状態は、ショート高開放状態に比して、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間が長い。具体的に、ロング高開放状態であるときの1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間は、第2始動口27へ遊技球を入球させることが容易である時間(例えば、5秒)となっている。一方、ショート高開放状態であるときの1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間は、第2始動口27へ遊技球を入球させることが容易でない時間(例えば、0.5秒)となっている。このため、パチンコ遊技機10では、ロング高開放状態であるとき、第2始動口27へ遊技球が入球し易く、第2特別ゲームが主に実行されることとなる。一方、パチンコ遊技機10では、ショート高開放状態であるとき、第2始動口27へ遊技球が入球し難く、第1特別ゲームが主に実行されることとなる。
因みに、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるとき、第2始動口27へ遊技球が入球し難く、第1特別ゲームが主に実行される。即ち、パチンコ遊技機10は、ロング高開放状態であるときは主に第2特別ゲームが実行される一方、低開放状態又はショート高開放状態であるときには主に第1特別ゲームが実行されるゲーム性を有している。ショート高開放状態は、高開放状態であり、低開放状態に比して、始動口へ遊技球が入球する有利度が高く、有利な状態である。このように、パチンコ遊技機10において、ショート高開放状態は低開放状態に比して有利であり、ロング高開放状態はショート高開放状態に比して有利である。
図2に示すように、パチンコ遊技機10において制御可能な遊技状態には、非確変状態であって低開放状態である遊技状態(以下、通常遊技状態と示す)と、非確変状態であってショート高開放状態である遊技状態(以下、非特定遊技状態と示す)と、がある。また、パチンコ遊技機10において制御可能な遊技状態には、非確変状態であってロング高開放状態である遊技状態(以下、特定遊技状態と示す)と、確変状態であってロング高開放状態である遊技状態(以下、特別遊技状態と示す)と、がある。そして、パチンコ遊技機10では、複数種類の遊技状態のうち1つの遊技状態に制御される。
パチンコ遊技機10において、特別遊技状態は、確変状態であってロング高開放状態であることから、通常遊技状態、非特定遊技状態及び特定遊技状態に比して、有利な遊技状態である。また、パチンコ遊技機10において、特定遊技状態は、ロング高開放状態であることから、通常遊技状態及び非特定遊技状態に比して、有利な遊技状態である。また、パチンコ遊技機10において、非特定遊技状態は、ショート高開放状態であることから、通常遊技状態に比して、有利な遊技状態である。本実施形態では、通常遊技状態が第1遊技状態に相当する。また、本実施形態では、非特定遊技状態が第2遊技状態に相当する。また、本実施形態では、特定遊技状態が第3遊技状態に相当する。このように、本実施形態において、遊技状態には、第1遊技状態と、第1遊技状態に比して有利な第2遊技状態と、第2遊技状態に比して有利な第3遊技状態と、がある。
パチンコ遊技機10において、通常遊技状態、非特定遊技状態及び特定遊技状態では、何れも非確変状態に制御される。このため、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態に制御されているときに行われる大当り抽選において大当りに当選する確率と、非特定遊技状態に制御されているときに行われる大当り抽選において大当りに当選する確率と、特定遊技状態に制御されているときに行われる大当り抽選において大当りに当選する確率と、が同一である。即ち、本実施形態では、第1遊技状態に制御されているときに行われる当り抽選において当りに当選する確率と、第2遊技状態に制御されているときに行われる当り抽選において当りに当選する確率と、第3遊技状態に制御されているときに行われる当り抽選において当りに当選する確率と、が同一である。
また、パチンコ遊技機10において、通常遊技状態であるときには低開放状態に制御され、非特定遊技状態であるときにはショート高開放状態に制御され、特定遊技状態であるときにはロング高開放状態に制御される。このため、パチンコ遊技機10において、特定遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度は、通常遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度及び非特定遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度に比して、高い。即ち、本実施形態において、第3遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度は、第1遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度及び第2遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度に比して、高い。また、パチンコ遊技機10において、非特定遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度は、通常遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度に比して、高い。即ち、本実施形態において、第2遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度は、第1遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度に比して、高い。
本実施形態のパチンコ遊技機10において、ロング高開放状態に制御される特定遊技状態では、遊技者が保持している遊技球が減少し難い。このため、特定遊技状態であるときには、遊技を継続するメリットが高く、遊技を継続することが想定される遊技状態となる。なお、特定遊技状態に限らず、ロング高開放状態に制御される特別遊技状態についても同様である。特に、特別遊技状態では、確変状態に制御されることから、特定遊技状態に比して、遊技者にとって有利であって、遊技を継続する可能性が高い。一方、ショート高開放状態に制御される非特定遊技状態では、遊技者が保持している遊技球が減少し易い。因みに、パチンコ遊技機10において、非特定遊技状態において遊技球を発射して遊技を行ったときの遊技球の減少度合は、通常遊技状態において遊技球を発射して遊技を行ったときの遊技球の減少度合よりは有利であるものの、略同一である。このため、非特定遊技状態であるときには、高開放状態に制御されているものの、ロング高開放状態ほど遊技を継続するメリットはない。
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、第3大当り図柄と、第4大当り図柄と、に分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。具体的に、第1大当り図柄には第1大当り、第2大当り図柄には第2大当り、第3大当り図柄には第3大当り、第4大当り図柄には第4大当りがそれぞれ定められている。以下、第1大当りに基づく大当り遊技を「第1大当り遊技」、第2大当りに基づく大当り遊技を「第2大当り遊技」、第3大当りに基づく大当り遊技を「第3大当り遊技」、第4大当りに基づく大当り遊技を「第4大当り遊技」と示す。
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング期間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、大入賞口29が開放されるラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において、大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1ラウンド終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2ラウンド終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング期間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
図3に示すように、各大当りには、ラウンド遊技の回数(図3では、ラウンド回数と示す)が定められている。具体的に、第1大当り、第2大当り及び第4大当りには、ラウンド遊技の回数として「10回」が定められている。また、第3大当りには、ラウンド遊技の回数として「6回」が定められている。
各大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態が定められている。因みに、各大当りに定められた大当り遊技終了後の遊技状態は、大当り抽選において大当りに当選しない場合に制御される遊技状態であって、大当り遊技が付与された場合には、当該大当り遊技終了後の遊技状態に制御される。
第1大当り~第3大当りには、大当り遊技終了後、所定回数の特別ゲームが終了するまでを特定遊技状態に制御し、その後、特定回数の特別ゲームが終了するまでを非特定遊技状態に制御した後、通常遊技状態に制御することが定められている。本実施形態において、第1大当りには、所定回数として「100回」、特定回数として「200回」が定められている。つまり、第1大当りには、大当り遊技終了後、100回の特別ゲームが終了するまでを特定遊技状態に制御し、その後、200回の特別ゲームが終了するまでを非特定遊技状態に制御した後、通常遊技状態に制御することが定められている。また、本実施形態において、第2大当りには、所定回数として「100回」、特定回数として「500回」が定められている。つまり、第2大当りには、大当り遊技終了後、100回の特別ゲームが終了するまでを特定遊技状態に制御し、その後、500回の特別ゲームが終了するまでを非特定遊技状態に制御した後、通常遊技状態に制御することが定められている。また、本実施形態において、第3大当りには、所定回数として「50回」、特定回数として「500回」が定められている。つまり、第3大当りには、大当り遊技終了後、50回の特別ゲームが終了するまでを特定遊技状態に制御し、その後、500回の特別ゲームが終了するまでを非特定遊技状態に制御した後、通常遊技状態に制御することが定められている。また、第4大当りには、大当り遊技終了後、次に大当り遊技が付与されるまでの間(図3では、次回までと示す)、特別遊技状態に制御することが定められている。
このように、第1大当り遊技~第3大当り遊技の終了後には、非特定遊技状態に制御される場合があり、特定回数の特別ゲームが終了することによって、非特定遊技状態が終了して、通常遊技状態に制御される。つまり、パチンコ遊技機10では、特定回数の特別ゲームが終了すること、つまり、特定回数の特別ゲームが実行されることによって、非特定遊技状態の終了条件が成立することとなる。このため、パチンコ遊技機10では、非特定遊技状態において大当りとならずに非特定遊技状態の終了条件が成立する場合、当該非特定遊技状態の終了後、通常遊技状態に制御される。即ち、本実施形態では、第2遊技状態において当りとならずに第2遊技状態の終了条件が成立する場合、当該第2遊技状態の終了後、第1遊技状態に制御される。以上のように、パチンコ遊技機10では、非特定遊技状態において大当りとならずに特定回数の特別ゲームが実行されると非特定遊技状態が終了して通常遊技状態に制御される。即ち、本実施形態では、第2遊技状態において当りとならずに特定回数の変動ゲームが実行されると第2遊技状態が終了して第1遊技状態に制御される。
以上のように、パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後には特定遊技状態に制御され、当該特定遊技状態において大当りとならずに所定回数の特別ゲームが実行されると非特定遊技状態に制御され、更に、当該非特定遊技状態において大当りとならずに特定回数の特別ゲームが実行されると通常遊技状態に制御される。即ち、本実施形態では、当り遊技の終了後には第3遊技状態に制御され、当該第3遊技状態において当りとならずに所定回数の変動ゲームが実行されると第2遊技状態に制御され、更に、当該第2遊技状態において当りとならずに特定回数の変動ゲームが実行されることで第2遊技状態の終了条件が成立すると第1遊技状態に制御される。つまり、本実施形態では、当り遊技の終了後には第3遊技状態に制御され、当該第3遊技状態において当りとならずに所定回数の変動ゲームが実行されると第2遊技状態に制御され、更に、当該第2遊技状態において当りとならずに特定回数の変動ゲームが実行されると第2遊技状態が終了して第1遊技状態に制御される。
また、パチンコ遊技機10において、所定回数となる回数には、「100回」と「50回」がある。つまり、本実施形態において、所定回数は、複数種類ある。また、パチンコ遊技機10において、特定回数となる回数には、「200回」と「500回」がある。つまり、本実施形態において、特定回数は、複数種類ある。因みに、本実施形態では、2種類の特定回数となり得る回数のうち、「200回」が第1回数に相当し、「500回」が第2回数に相当する。即ち、本実施形態において、特定回数には、第1回数と、第1回数よりも多い第2回数と、があることがわかる。
また、パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後及び第2大当り遊技の終了後は、100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として特定遊技状態に制御される一方、第3大当り遊技の終了後は、50回の特別ゲームが実行されるまでを上限として特定遊技状態に制御される。そして、パチンコ遊技機10では、100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として特定遊技状態に制御され、当該特定遊技状態において大当りとならずに非特定遊技状態となった場合、当該非特定遊技状態に制御される特別ゲームの上限回数は、200回と500回の何れかとなる。一方、パチンコ遊技機10では、50回の特別ゲームが実行されるまでを上限として特定遊技状態に制御され、当該特定遊技状態において大当りとならずに非特定遊技状態となった場合、当該非特定遊技状態に制御される特別ゲームの上限回数は、500回となる。このように、パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後において特定遊技状態に制御されるときの所定回数に応じて、その後の非特定遊技状態に制御されるときの特定回数が異なる。即ち、本実施形態では、当り遊技の終了後において第3遊技状態に制御されるときの所定回数の種類に応じて、その後の第2遊技状態に制御されるときの特定回数が異なる。以上のように、パチンコ遊技機10において、第1大当り遊技の終了後及び第2大当り遊技の終了後は、特定遊技状態に制御される期間が同じである。一方、第1大当り遊技の終了後は、第2大当り遊技の終了後に比して、特定遊技状態に制御された後に非特定遊技状態に制御される期間が長い。また、第3大当り遊技の終了後は、第1大当り遊技の終了後及び第2大当り遊技の終了後に比して、特定遊技状態に制御される期間が短い。
また、本実施形態における演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが確定停止表示される演出図柄ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。演出ゲームは、複数列の演出図柄が変動して実行される。演出図柄は、キャラクタや模様などの装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるためのものであり、「装飾図柄」や「飾り図柄」ともいわれる。本実施形態における演出ゲームは、第1列、第2列及び第3列の図柄列(演出図柄列)をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。以下の説明では、「第1列」を「左列」と示すとともに「第1図柄」を「左図柄」と示し、「第2列」を「中列」と示すとともに「第2図柄」を「中図柄」と示し、「第3列」を「右列」と示すとともに「第3図柄」を「右図柄」と示す。各列では、原則、[1]~[8]の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。このように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能に構成されている。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて確定停止表示された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが確定停止表示される。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて演出図柄による大当り図柄が確定停止表示される。例えば、演出図柄による大当り図柄は、「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。また、特別ゲームにおいて、はずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄によるはずれ図柄が確定停止表示される。例えば、演出図柄によるはずれ図柄は、「323」や「112」、[426]などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示される。本明細書において「一旦停止表示」とは、例えば「ゆれ変動状態」など、図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態や、確定停止表示とは異なることを示す状態を意味する。
演出ゲームでは、リーチが形成され、リーチ演出が行われる場合がある。本実施形態では、複数列のうち特定の列(本実施形態では、左列と右列)に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、特定の列とは異なる列(本実施形態では、中列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態が、リーチが形成された状態に相当する。リーチ演出には、例えば、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。本実施形態におけるリーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に行われるスーパーリーチ演出と、がある。スーパーリーチ演出は、例えば、ノーマルリーチ演出の演出内容を発展させる内容で実行される。なお、パチンコ遊技機10では、スーパーリーチ演出が実行される場合、ノーマルリーチ演出のみが実行される場合に比して、実行中の特別ゲームの大当り期待度が高い。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図4に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御部としての主基板40を備えている。主基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)などの制御情報を出力する。パチンコ遊技機10は、副制御部としての副基板41を備えている。副基板41は、主基板40が出力する制御情報に基づき所定の処理を行う。例えば、副基板41は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音演出及び演出表示装置25による表示演出を実行させるための処理を行う。このように、副制御部は、主制御部からの制御情報に基づく処理を実行可能である。パチンコ遊技機10において主基板40及び副基板41は、遊技盤20の裏側に配設されている。遊技盤ユニットには、主基板40及び副基板41が含まれる。遊技盤ユニットは、中枠13に固定される。したがって、パチンコ遊技機10において主基板40及び副基板41は、機内部に配設されているともいえる。主基板40は、副基板41と接続されている。
まず、主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU40aと、主ROM40bと、主RWM40cと、を備えている。主CPU40aは、主CPU40aの制御プログラム(主制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を行う。主ROM40bは、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる抽選テーブルを記憶している。主ROM40bは、大当り抽選に用いられる大当り判定値を記憶している。大当り判定値には、高確値と、共通値と、がある。本実施形態において、非確変状態であるときの大当り抽選では共通値と高確値のうち共通値のみが用いられる一方、確変状態であるときの大当り抽選では共通値と高確値の両方が用いられる。また、主ROM40bは、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選は、大当り抽選に非当選した場合にリーチ演出を実行するかを決める抽選であり、リーチ抽選に相当する。
また、主ROM40bは、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの変動時間が対応付けられている。即ち、変動パターンには、特別ゲームの変動時間が対応付けられている。このため、変動パターンは、特別ゲームの変動時間を特定可能な情報といえる。パチンコ遊技機10では、変動パターンが決定されることにより、特別ゲームの変動時間が決定される。また、変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの間に行われる演出ゲームの演出内容のうち一部又は全てを特定可能な情報であってもよい。変動パターンには、例えば、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に演出図柄による大当り図柄を確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。はずれ変動パターンには、はずれリーチなし変動パターンと、はずれリーチあり変動パターンと、がある。はずれリーチなし変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。はずれリーチあり変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。また、大当り変動パターンには、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出のうちノーマルリーチ演出のみの実行が対応付けられたノーマルリーチ演出の大当り変動パターンと、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられたスーパーリーチ演出の大当り変動パターンと、がある。また、はずれリーチあり変動パターンには、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出のうちノーマルリーチ演出のみの実行が対応付けられたノーマルリーチ演出のはずれ変動パターンと、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられたスーパーリーチ演出のはずれ変動パターンと、がある。また、詳細については後述するが、スーパーリーチ演出のはずれ変動パターンには、はずれ図柄の中でも特定のはずれ図柄が確定停止表示されるときに決定可能な特定の変動パターンと、特定のはずれ図柄以外のはずれ図柄が確定停止表示されるときに決定可能な非特定の変動パターンと、がある。
主RWM40cは、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RWM40cが記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
主基板40には、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3及びゲートセンサSE4が接続されている。主CPU40aは、図示しないポートを介して、各種のセンサSE1~SE4が出力する検知信号を入力可能に構成されている。また、主基板40には、情報表示パネル22が接続されている。主CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能となっている。また、主基板40には、第1アクチュエータA1及び第2アクチュエータA2が接続されている。主CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、第1アクチュエータA1の動作、第2アクチュエータA2の動作を制御可能となっている。
次に、副基板41について説明する。
副基板41は、副CPU41aと、副ROM41bと、副RWM41cと、を備えている。例えば、副CPU41aは、副CPU41aの制御プログラム(副制御プログラム)を実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM41bは、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副ROM41bは、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出データを記憶している。また、副ROM41bは、装飾ランプ17における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出データを記憶している。副ROM41bは、スピーカ18における音演出の態様(内容)を特定可能な音演出データを記憶している。
副RWM41cは、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RWM41cが記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板41は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
副基板41には、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25が接続されている。副CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を制御可能となっている。
以下、主CPU40aや副CPU41aが実行する制御内容を説明する。
まず、主CPU40aが制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
最初に、主CPU40aが行う特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において主CPU40aは、第1特別図柄入力処理を行う。また、主CPU40aは、第1特別図柄入力処理を終えると、第2特別図柄入力処理を行う。そして、特別図柄入力処理において主CPU40aは、第2特別図柄入力処理を終えると、特別図柄入力処理を終了する。
第1特別図柄入力処理において主CPU40aは、第1始動センサSE1からの検知信号を入力したか否かに基づいて、第1始動口26に遊技球が入球したかを判定する(以下、第1入力判定と示す)。第1入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU40aは、第1特別図柄入力処理を終了する。一方、第1入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、主RWM40cに記憶されている第1特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、第1保留判定と示す)。第1保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU40aは、第1特別図柄入力処理を終了する。第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、第1特別保留数に1加算して更新する。また、主CPU40aは、更新後の第1特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。主CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM40cに記憶させる。このとき、主CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RWM40cに記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。即ち、パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。なお、例えば、乱数は、大当り抽選に用いる乱数(以下、大当り判定乱数と示す)、特別図柄の決定に用いる乱数(以下、特別図柄乱数と示す)、変動パターンの決定に用いる乱数(以下、変動パターン乱数と示す)、演出抽選に用いる乱数(以下、演出判定乱数と示す)などである。そして、主CPU40aは、第1特別図柄入力処理を終了する。このように、パチンコ遊技機10は、第1始動口26への遊技球の入球を契機に第1特別ゲームの実行を保留可能である。
次に、第2特別図柄入力処理について説明する。
第2特別図柄入力処理において主CPU40aは、第2始動センサSE2からの検知信号を入力したか否かに基づいて、第2始動口27に遊技球が入球したかを判定する(以下、第2入力判定と示す)。第2入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU40aは、第2特別図柄入力処理を終了する。一方、第2入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、主RWM40cに記憶されている第2特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、第2保留判定と示す)。第2保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU40aは、第2特別図柄入力処理を終了する。第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、第2特別保留数に1加算して更新する。また、主CPU40aは、更新後の第2特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。主CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU40aは、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM40cに記憶させる。このとき、主CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主RWM40cに記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。即ち、パチンコ遊技機10は、第2特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。そして、主CPU40aは、第2特別図柄入力処理を終了する。このように、パチンコ遊技機10は、第2始動口27への遊技球の入球を契機に第2特別ゲームの実行を保留可能である。
次に、主CPU40aが行う特別図柄開始処理について説明する。
主CPU40aは、特別ゲームの実行条件が成立しているかを判定する(以下、実行判定と示す)。実行判定において主CPU40aは、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲーム中ではなく、変動間インターバル中でもない場合に肯定判定する。一方、実行判定において主CPU40aは、大当り遊技中、特別ゲーム中及び変動間インターバル中のうち何れかである場合に否定判定する。実行判定の判定結果が否定の場合(特別ゲームの実行条件が成立していない場合)、主CPU40aは、待機状態であることを特定可能な待機コマンドを出力バッファに格納し、特別図柄開始処理を終了する。
一方、実行判定の判定結果が肯定の場合(特別ゲームの実行条件が成立している場合)、主CPU40aは、主RWM40cに記憶されている第2特別保留数が1以上であるかを判定する。そして、第2特別保留数が1以上である場合、主CPU40aは、第2特別ゲームの実行に係る第2特別図柄開始処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。一方、第2特別保留数が1以上でない場合、主CPU40aは、主RWM40cに記憶されている第1特別保留数が1以上であるかを判定する。第1特別保留数が1以上でない場合、主CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、第1特別保留数が1以上である場合、主CPU40aは、第1特別ゲームの実行に係る第1特別図柄開始処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。
第1特別図柄開始処理において主CPU40aは、主RWM40cに記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU40aは、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM40cから読み出す。なお、主CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM40cから消去する。そして、主CPU40aは、読み出した乱数情報及び主ROM40bに記憶されている大当り判定値を基に、大当り抽選を行う。なお、大当り抽選に用いられる大当り判定値は、確変状態であるときと非確変状態であるときで少なくとも一部が異なる。大当り抽選を終えた後、主CPU40aは、第1特別ゲームで確定停止表示させる特別図柄と、第1特別ゲームの変動パターンと、を決定する。具体的に、大当り抽選に当選した場合、主CPU40aは、特別図柄乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいて大当り変動パターンを決定する。一方、大当り抽選に非当選した場合、主CPU40aは、演出判定乱数の値に基づき、演出抽選を行う。演出抽選に当選した場合、主CPU40aは、はずれ図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいてはずれリーチあり変動パターンを決定する。一方、演出抽選に非当選した場合、主CPU40aは、はずれ図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいてはずれリーチなし変動パターンを決定する。なお、詳細については後述するが、主CPU40aは、通常遊技状態であるときであって、且つ、はずれ図柄として特定のはずれ図柄を決定した場合、演出抽選の抽選結果に関係なく、スーパーリーチ演出のはずれ変動パターンの中でも特定の変動パターンを決定する。一方、主CPU40aは、はずれ図柄として特定のはずれ図柄を決定した場合であっても、通常遊技状態以外の遊技状態であれば、演出抽選の抽選結果に応じてはずれ変動パターンを決定する。特別図柄や変動パターンを決定した後、主CPU40aは、決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)及び変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターン指定コマンドと示す)を出力バッファに格納し、第1特別図柄開始処理を終了する。第1特別図柄開始処理において主CPU40aは、第1特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドを出力バッファに格納する。
第2特別図柄開始処理において主CPU40aは、主RWM40cに記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する。主CPU40aは、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM40cから読み出す。なお、主CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM40cから消去する。そして、主CPU40aは、読み出した乱数情報及び主ROM40bに記憶されている大当り判定値を基に、大当り抽選を行う。大当り抽選を終えた後、主CPU40aは、第2特別ゲームで確定停止表示させる特別図柄と、第2特別ゲームの変動パターンと、を決定する。具体的に、大当り抽選に当選した場合、主CPU40aは、特別図柄乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいて大当り変動パターンを決定する。一方、大当り抽選に非当選した場合、主CPU40aは、演出判定乱数の値に基づき、演出抽選を行う。演出抽選に当選した場合、主CPU40aは、はずれ図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいてはずれリーチあり変動パターンを決定する。一方、演出抽選に非当選した場合、主CPU40aは、はずれ図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいてはずれリーチなし変動パターンを決定する。その後、主CPU40aは、図柄コマンド及び変動パターン指定コマンドを出力バッファに格納し、第2特別図柄開始処理を終了する。第2特別図柄開始処理において主CPU40aは、第2特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドを出力バッファに格納する。
以上のように、パチンコ遊技機10では、第1始動口26へ遊技球が入球したこと又は第2始動口27へ遊技球が入球したことを契機として、第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理において大当り抽選が行われる。つまり、パチンコ遊技機10では、始動口26,27への遊技球の入球を契機に、大当り抽選が行われる。即ち、本実施形態は、始動口への遊技球の入球を契機に当り抽選が行われるように構成されている。そして、主CPU40aは、第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理において、大当り抽選を行う。本実施形態では、主CPU40aが大当り抽選を行うことにより、当り抽選を行う当り抽選手段としての機能が実現される。
また、パチンコ遊技機10では、主CPU40aが大当り図柄の種類を決定することにより、大当りの種類が決定される。本実施形態では、主CPU40aが特別図柄乱数の値に基づいて大当り図柄を決定する抽選が、特別抽選に相当する。そして、本実施形態では、主CPU40aが特別図柄乱数の値に基づいて大当り図柄を決定することにより、特別抽選を行う特別抽選手段としての機能が実現される。因みに、パチンコ遊技機10において、第2特別図柄開始処理では、第1特別図柄開始処理に比して、大当り抽選において大当りに当選したときに有利度の高い大当り遊技に対応する大当り図柄が決定され易い。つまり、パチンコ遊技機10において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに比して、有利な種類の大当りが決定され易い。したがって、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに比して、有利度が高い特別ゲームである。
本実施形態では、大当り図柄として第1大当り図柄が決定されることが特別抽選の抽選結果が第1結果となることに相当し、大当り図柄として第2大当り図柄が決定されることが特別抽選の抽選結果が第2結果となることに相当する。ところで、パチンコ遊技機10では、大当り抽選において大当りに当選した場合において大当り図柄として第1大当り図柄が決定されたときには、その後、非特定遊技状態に制御されたときの特定回数が「200回」となる。即ち、本実施形態では、当り抽選において当りに当選した場合において特別抽選の抽選結果が第1結果であるときには、その後、第2遊技状態に制御されたときの特定回数が第1回数となる。一方、パチンコ遊技機10では、大当り抽選において大当りに当選した場合において大当り図柄として第2大当り図柄が決定されたときには、その後、非特定遊技状態に制御されたときの特定回数が「500回」となる。即ち、本実施形態では、当り抽選において当りに当選した場合において特別抽選の抽選結果が第2結果であるときには、その後、第2遊技状態に制御されたときの特定回数が第2回数となる。
そして、特別図柄開始処理を終了すると、主CPU40aは、特別図柄開始処理とは別の処理を行い、特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU40aは、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主CPU40aは、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させるための終了コマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU40aは、特別図柄を確定停止表示させた後、つまり、特別ゲームの終了後、変動間インターバル(例えば、2秒)を設定する。変動間インターバルにおいて、特別ゲームの終了に伴って確定停止表示された特別図柄は確定停止表示され続ける。
次に、主CPU40aが行う大当り処理について説明する。
主CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主CPU40aは、大当りの特別ゲームの終了後、特定した大当り遊技を付与する制御を開始する。具体的に、主CPU40aは、大当りの特別ゲームの終了後であって、変動間インターバルが経過した後、大当り遊技を付与する制御を開始する。主CPU40aは、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を付与する。このように、パチンコ遊技機10では、大当りに当選した後に大当り遊技が付与される。
主CPU40aは、大当りの特別ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU40aは、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。また、主CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU40aは、大当り遊技に設定された開放態様(開放パターン)にしたがって、大入賞口29を開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主CPU40aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1ラウンド終了条件又は第2ラウンド終了条件が成立すると、大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主CPU40aは、ラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。また、主CPU40aは、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU40aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU40aは、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。そして、主CPU40aは、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
次に、主CPU40aが行う遊技状態処理について説明する。本実施形態では、主CPU40aが遊技状態処理を行うことにより、遊技状態を制御する遊技状態制御手段としての機能が実現される。
主CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技終了後の遊技状態を特定する。主CPU40aは、非確変状態に制御することを特定した場合、大当り遊技の終了に伴い、非確変状態に制御することを特定可能な値を、主RWM40cに記憶されている確率状態フラグに設定する。また、主CPU40aは、非確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、低確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU40aは、確変状態に制御することを特定した場合、大当り遊技の終了に伴い、確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定する。また、主CPU40aは、確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、高確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
主CPU40aは、ロング高開放状態に制御することを特定した場合、大当り遊技の終了に伴い、ロング高開放状態に制御することを特定可能な値を入球率状態フラグに設定する。また、主CPU40aは、ロング高開放状態であることを特定可能な制御情報(以下、ロング状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
また、主CPU40aは、ロング高開放状態に制御することを特定した場合、ロング高開放状態に制御する期間を特定可能な情報(以下、ロング残回数情報と示す)を更新する。ロング残回数情報は、主RWM40cに記憶されている。具体的に、主CPU40aは、第1大当り遊技の終了後、「100回」を特定可能なロング残回数情報を主RWM40cに記憶させる。また、主CPU40aは、第2大当り遊技の終了後、「100回」を特定可能なロング残回数情報を主RWM40cに記憶させる。また、主CPU40aは、第3大当り遊技の終了後、「50回」を特定可能なロング残回数情報を主RWM40cに記憶させる。また、主CPU40aは、第4大当り遊技の終了後、次に大当り遊技が付与されるまでロング高開放状態に制御することを特定可能なロング残回数情報を主RWM40cに記憶させる。
また、第1大当り遊技~第3大当り遊技のうち何れかの大当り遊技の終了後、主CPU40aは、ショート高開放状態に制御する期間を特定可能な情報(以下、ショート残回数情報と示す)を更新する。ショート残回数情報は、主RWM40cに記憶されている。具体的に、主CPU40aは、第1大当り遊技の終了後、「200回」を特定可能なショート残回数情報を主RWM40cに記憶させる。また、主CPU40aは、第2大当り遊技の終了後、「500回」を特定可能なショート残回数情報を主RWM40cに記憶させる。また、主CPU40aは、第3大当り遊技の終了後、「500回」を特定可能なショート残回数情報を主RWM40cに記憶させる。また、主CPU40aは、第4大当り遊技の終了後、0回を特定可能なショート残回数情報を主RWM40cに記憶させ、ショート残回数情報を初期化する。
また、ロング高開放状態に制御されているときであって、ロング残回数情報から特定可能な回数が「1回以上」であるとき、主CPU40aは、特別ゲームが実行される毎に、ロング残回数情報から特定可能な回数から1減算する。主CPU40aは、減算後のロング残回数情報から特定可能な回数が0となった場合であって、ショート残回数情報から特定可能な回数が「1回以上」である場合、ショート高開放状態に制御することを特定可能な値を入球率状態フラグに設定する。また、主CPU40aは、ショート高開放状態であることを特定可能な制御情報(以下、ショート状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
また、ショート高開放状態に制御されているときであって、ショート残回数情報から特定可能な回数が「1回以上」であるとき、主CPU40aは、特別ゲームが実行される毎に、ショート残回数情報から特定可能な回数から1減算する。主CPU40aは、減算後のショート残回数情報から特定可能な回数が0となった場合、低開放状態に制御することを特定可能な値を入球率状態フラグに設定する。また、主CPU40aは、低開放状態であることを特定可能な制御情報(以下、低開放状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、減算後のロング残回数情報から特定可能な回数が0となった場合において、ショート残回数情報から特定可能な回数が「1以上」でない場合がない。例えば、減算後のロング残回数情報から特定可能な回数が0となった場合において、ショート残回数情報から特定可能な回数が「1以上」でない場合が創出されるように構成してもよい。このとき、主CPU40aは、例えば、減算後のロング残回数情報から特定可能な回数が0となった場合であって、ショート残回数情報から特定可能な回数が「1回以上」でない場合、低開放状態に制御することを特定可能な値を入球率状態フラグに設定するようにしてもよい。
また、主CPU40aは、大当り遊技が付与された場合、非確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、低開放状態に制御することを特定可能な値を入球率状態フラグに設定する。更に、主CPU40aは、大当り遊技が付与された場合、低確率状態コマンドを出力バッファに格納するとともに、低開放状態コマンドを出力バッファに格納する。
次に、主CPU40aが行う普通図柄入力処理について説明する。
主CPU40aは、ゲートセンサSE4から検知信号を入力したかに基づき、遊技球がゲート31を通過(入球)したかを判定する。遊技球がゲート31を通過していない場合、主CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート31を通過した場合、主CPU40aは、主RWM40cに記憶されている普通保留数が上限数未満であるかを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU40aは、主RWM40cに記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主CPU40aは、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU40aは、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM40cに記憶させる。この場合、主CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。
次に、主CPU40aが行う普通図柄開始処理について説明する。
主CPU40aは、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。主CPU40aは、普通当り遊技中ではなく普通ゲーム中でもない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU40aは、主RWM40cに記憶されている普通保留数が1以上であるかを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主CPU40aは、主RWM40cに記憶されている普通保留数を1減算して更新する。更に、主CPU40aは、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU40aは、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM40cから読み出す。なお、主CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM40cから消去する。続いて、主CPU40aは、読み出した乱数情報及び主ROM40bに記憶されている普通当り判定値を基に、普通当り抽選を行う。そして、主CPU40aは、普通当り抽選の抽選結果に基づき、普通ゲームで確定停止表示させる普通図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。その後、主CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。
そして、主CPU40aは、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU40aは、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU40aは、普通ゲームの実行開始に伴い、普通ゲームの実行が開始されることを特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。
次に、主CPU40aが行う普通当り処理について説明する。
普通当り抽選に当選した場合、主CPU40aは、普通ゲームが終了すると、第2始動口27の開放パターンを決定する。例えば、主CPU40aは、確定停止表示された普通図柄と、普通当り処理を行うときの遊技状態又は普通図柄開始処理を行うときの遊技状態と、のうち少なくとも一方に基づき、第2始動口27の開放パターンを決定する。そして、主CPU40aは、決定した開放パターンにしたがって第2始動口27が開放されるように第1アクチュエータA1を制御し、普通当り遊技を付与する。
本実施形態において主CPU40aは、高開放状態と低開放状態の何れであるかに応じて、普通図柄開始処理及び普通当り処理のうち少なくとも一方の処理を行う。また、主CPU40aは、ショート高開放状態とロング高開放状態の何れであるかに応じて、普通図柄開始処理及び普通当り処理のうち少なくとも一方の処理を行う。
なお、本実施形態では、少なくとも、ショート高開放状態及びロング高開放状態の何れであるかによって、第2始動口27の開放パターンが異なるように、各種処理が行われる。例えば、ショート高開放状態及びロング高開放状態の何れであるかによって、普通図柄開始処理において普通当り抽選に当選した場合に確定停止表示させる普通図柄として決定される普通図柄の種類と決定率のうち少なくとも一方が異なるようにしてもよい。そして、例えば、ショート高開放状態及びロング高開放状態の何れであるかによって、普通当り処理において決定される第2始動口27の開放パターンが異なるようにしてもよい。
次に、副CPU41aが制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
副CPU41aは、低確率状態コマンドを入力すると、副RWM41cに記憶されている確率状態フラグに、非確変状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU41aは、高確率状態コマンドを入力すると、副RWM41cに記憶されている確率状態フラグに、確変状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU41aは、副RWM41cの確率状態フラグを参照することにより、確変状態であるかを特定できる。
また、副CPU41aは、低開放状態コマンドを入力すると、副RWM41cに記憶されている入球率状態フラグに、低開放状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU41aは、ショート状態コマンドを入力すると、副RWM41cに記憶されている入球率状態フラグに、ショート高開放状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU41aは、ロング状態コマンドを入力すると、副RWM41cに記憶されている入球率状態フラグに、ロング高開放状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU41aは、副RWM41cの入球率状態フラグを参照することにより、低開放状態、ショート高開放状態及びロング高開放状態のうち何れであるかを特定できる。
副CPU41aは、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。また、副CPU41aは、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。また、副CPU41aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。大当り演出の演出内容は、大当りの種類に応じて異ならせてもよい。
また、副CPU41aは、演出ゲームが行われるように、演出表示装置25を制御する。具体的に、副CPU41aは、図柄コマンド及び変動パターン指定コマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。副CPU41aは、変動パターン指定コマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて最終的に確定停止表示させる演出図柄による図柄組み合わせを決定する。副CPU41aは、入力した図柄コマンドから大当り図柄を特定する場合、演出図柄による大当りの図柄組み合わせを決定する。副CPU41aは、入力した図柄コマンドからはずれ図柄を特定する場合、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせを決定する。例えば、副CPU41aは、入力した変動パターン指定コマンドからリーチあり変動パターンを特定する場合、リーチを含むはずれの図柄組み合わせを決定する。一方、副CPU41aは、入力した変動パターン指定コマンドからリーチなし変動パターンを特定する場合、リーチを含まないはずれの図柄組み合わせを決定する。
また、副CPU41aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、演出図柄の変動表示が開始されるように、演出表示装置25を制御する。副CPU41aは、特別ゲームの実行中における最初の演出図柄の変動表示を開始させる制御を行うことで、演出ゲームを開始させる。また、副CPU41aは、左列の演出図柄を一旦停止表示させるタイミングで左列の演出図柄が一旦停止表示されるように、演出表示装置25を制御する。また、副CPU41aは、右列の演出図柄を一旦停止表示させるタイミングで右列の演出図柄が一旦停止表示されるように、演出表示装置25を制御する。このとき、左列と右列に同じ演出図柄を一旦停止表示させることで、リーチが形成される。また、ノーマルリーチ演出を実行させる場合、副CPU41aは、ノーマルリーチ演出が実行されるように、演出表示装置25を制御する。同様に、スーパーリーチ演出を実行させる場合、副CPU41aは、スーパーリーチ演出が実行されるように、演出表示装置25を制御する。そして、副CPU41aは、中列の演出図柄を一旦停止表示させるタイミングで中列の演出図柄が一旦停止表示されるように、演出表示装置25を制御する。全列の演出図柄が一旦停止表示させることで、演出図柄による図柄組み合わせが一旦停止表示される。また、副CPU41aは、終了コマンドの入力を契機に、演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させる。なお、副CPU41aは、終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、該変動時間の経過を契機に図柄組み合わせを確定停止表示させてもよい。この場合、終了コマンドを省略してもよい。
本実施形態のパチンコ遊技機10において、ロング高開放状態に制御される特定遊技状態では、遊技者が所有している遊技球が減少し難い。このため、特定遊技状態であるときには、遊技を継続するメリットが高く、遊技を継続することが想定される遊技状態となる。なお、特定遊技状態に限らず、ロング高開放状態に制御される特別遊技状態についても同様である。特に、特別遊技状態では、確変状態に制御されることから、特定遊技状態に比して、遊技者にとって有利であって、遊技を継続する可能性が高い。
一方、ショート高開放状態に制御される非特定遊技状態では、遊技者が所有している遊技球が減少し易い。特に、非特定遊技状態であるときには、特定遊技状態又は特別遊技状態であるときに比して、遊技者が所有している遊技球の減少度合が著しく高い。因みに、パチンコ遊技機10において、非特定遊技状態において遊技球を発射して遊技を行ったときの遊技球の減少度合は、通常遊技状態において遊技球を発射して遊技を行ったときの遊技球の減少度合よりは有利であるものの、略同一である。このため、非特定遊技状態であるときは、通常遊技状態であるときと同様、遊技者が所有している遊技球を減少させながら遊技を行うこととなる。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、前述したように、大当り抽選において大当りに当選した後、大当り遊技が付与されたことを契機として、遊技状態が変更される場合がある。更に、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合であっても、遊技状態が変更される場合がある。
図5(a)に示すように、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに特定のはずれ図柄が確定停止表示された場合、特定遊技状態に制御される。このとき、パチンコ遊技機10では、次に大当り遊技が付与されるまでの間(図5(a)では、次回までと示す)、特定遊技状態に制御される。つまり、大当り遊技の終了後に特定遊技状態に制御される場合、100回又は50回の特別ゲームが実行されるまでを上限として特定遊技状態に制御される場合もあれば、次に大当り遊技が付与されるまで(大当り抽選において大当りに当選して大当り遊技が付与されるまで)特定制御状態に制御される場合もある。
このように、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに特定のはずれ図柄が確定停止表示された場合、通常遊技状態から特定遊技状態へと遊技状態が昇格する。特定のはずれ図柄は、はずれ図柄の中でも一部の種類のはずれ図柄であって、大当り図柄とは異なる。本実施形態では、特定のはずれ図柄が、変動ゲームにおいて導出される結果の中でも、当り結果とは異なる特定結果に相当する。
一方、図5(b)に示すように、パチンコ遊技機10では、非特定遊技状態であるときに特定のはずれ図柄が確定停止表示されたとしても、当該特定のはずれ図柄が確定停止表示されたことを契機として遊技状態は変化せず、非特定遊技状態に制御され続ける。このように、パチンコ遊技機10では、非特定遊技状態に制御されているときに特定のはずれ図柄が確定停止表示されたとしても、当該特定のはずれ図柄が確定停止表示されたことを契機に遊技状態は変化せず、遊技状態が継続される。なお、図示しないが、非特定遊技状態に限らず、特定遊技状態であるとき及び特別遊技状態であるときも同様である。即ち、パチンコ遊技機10では、特定遊技状態であるときに特定のはずれ図柄が確定停止表示されたとしても、当該特定のはずれ図柄が確定停止表示されたことを契機として遊技状態は変化せず、特定遊技状態に制御され続ける。同様に、パチンコ遊技機10では、特別遊技状態であるときに特定のはずれ図柄が確定停止表示されたとしても、当該特定のはずれ図柄が確定停止表示されたことを契機として遊技状態は変化せず、特別遊技状態に制御され続ける。このように、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態とは異なる遊技状態であるときに特定のはずれ図柄が確定停止表示されたとしても、当該特定のはずれ図柄が確定停止表示されたことを契機として、遊技状態が変化しない。
以上のように、パチンコ遊技機10では、非特定遊技状態において大当り抽選にて大当りに当選しなかった場合であって当該大当り抽選の抽選結果に基づく特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示された場合、非特定遊技状態が終了して特定遊技状態に制御されない。即ち、本実施形態では、第2遊技状態において当り抽選にて当りに当選しなかった場合であって当該当り抽選の抽選結果に基づく特別ゲームにおいて当り結果とは異なる特定結果が導出された場合、第2遊技状態が終了して第3遊技状態に制御されない。一方、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態において大当り抽選にて大当りに当選しなかった場合であって当該大当り抽選の抽選結果に基づく特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示された場合、通常遊技状態が終了して特定遊技状態に制御される。即ち、本実施形態では、第1遊技状態において当り抽選にて当りに当選しなかった場合であって当該当り抽選の抽選結果に基づく変動ゲームにおいて当り結果とは異なる特定結果が導出された場合、第1遊技状態が終了して第3遊技状態に制御される。
因みに、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示され得る一方、第2特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示され得ないように構成されている。このため、特定のはずれ図柄は、第1特別図柄開始処理において大当り抽選にて大当りに当選しなかった場合に主CPU40aによってはずれ図柄として決定され得る一方、第2特別図柄開始処理において大当り抽選にて大当りに当選しなかった場合に主CPU40aによってはずれ図柄として決定されない。つまり、第1特別図柄開始処理において大当り抽選に当選しなかった場合、主CPU40aは、特定のはずれ図柄を含む複数種類のはずれ図柄のうち何れかのはずれ図柄を決定する。また、第2特別図柄開始処理において大当り抽選に当選しなかった場合、主CPU40aは、特定のはずれ図柄以外のはずれ図柄を決定する。
因みに、本実施形態において主CPU40aは、第1特別図柄開始処理において大当り抽選に当選しなかった場合、1/8の確率で特定のはずれ図柄を決定し、7/8の確率で特定のはずれ図柄以外のはずれ図柄を決定する。第1特別図柄開始処理において大当り抽選に当選せずに特定のはずれ図柄が決定される確率は、第1特別図柄開始処理において大当り抽選に当選して所定の種類の大当り図柄が決定される確率よりも高い。第1特別図柄開始処理において大当り抽選に当選せずに特定のはずれ図柄が決定される確率は、確変状態と非確変状態の何れに制御されていたとしても、第1特別図柄開始処理において大当り抽選に当選して大当り図柄が決定される確率(大当り抽選に当選する確率)よりも高い。
以上のように構成されたパチンコ遊技機10では、例えば、第1大当り遊技の終了後、300回の特別ゲームが終了するまでに大当り遊技が付与されずに特定遊技状態及び非特定遊技状態を経て通常遊技状態に制御された後、特定のはずれ図柄が特別ゲームにて確定停止表示されると、特定遊技状態に制御される。即ち、パチンコ遊技機10では、非特定遊技状態に制御されてから当該非特定遊技状態に制御する上限回数(第1大当り遊技の終了後であれば、200回)の特別ゲームが終了するまでに大当り抽選に当選せずに通常遊技状態に制御された後、大当り抽選において大当りに当選しなくても、再び特定遊技状態に制御されるチャンスが与えられる。このように、パチンコ遊技機10は、「複数種類の遊技状態の中で最も有利でない通常遊技状態に制御された場合には、大当り抽選において大当りに当選しなくても特定のはずれ図柄が確定停止表示されることで特定遊技状態に制御されるチャンスを得ることができるゲーム性」を有している。
ここで、特定のはずれ図柄の確定停止表示に係る遊技状態処理について説明する。
通常遊技状態に制御されているときであって、確定停止表示させる特別図柄として特定のはずれ図柄を決定した場合、主CPU40aは、特定のはずれ図柄を特別ゲームにて確定停止表示させた後、ロング高開放状態に制御することを特定可能な値を入球率状態フラグに設定する。また、主CPU40aは、ロング状態コマンドを出力バッファに格納する。更に、主CPU40aは、次に大当り遊技が付与されるまでロング高開放状態に制御することを特定可能なロング残回数情報を主RWM40cに記憶させる。なお、通常遊技状態以外の遊技状態に制御されているときであって、確定停止表示させる特別図柄として特定のはずれ図柄を決定した場合、主CPU40aは、特定のはずれ図柄を特別ゲームにて確定停止表示させたことを契機として、入球率状態フラグの値を更新しない。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出モードを実行可能に構成されている。演出モードは、複数種類ある。そして、パチンコ遊技機10では、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードに制御される。演出モードは、演出状態ともいわれる。各演出モードでは、滞在中の演出モード(制御されている演出モード)を識別可能なモード識別情報が報知される。パチンコ遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる背景画像が演出表示装置25に表示される。その他、パチンコ遊技機10では、例えば、演出モードの種類毎に異なる発光色で装飾ランプ17を発光させたり、演出モードの種類毎に異なる背景音楽をスピーカ18から出力させたりして、モード識別情報を報知する。
図6に示すように、パチンコ遊技機10における演出モードには、通常演出モード、確変演出モード、チャンスモード及び特殊演出モードがある。確変演出モードは、第4大当り遊技の終了後、特別遊技状態であるときに制御される演出モードである。チャンスモードは、第1大当り遊技~第3大当り遊技の終了後、特定遊技状態であるときに制御される演出モードである。ここでいう「特定遊技状態であるとき」とは、第1大当り遊技~第3大当り遊技の終了後において特定遊技状態の終了条件が成立するまでの期間であって、特定遊技状態において大当りとならずに所定回数の特別ゲームが終了するまでの期間を意味する。また、通常演出モードは、非特定遊技状態であるとき、及び、通常遊技状態であるときに制御される演出モードである。このように、通常演出モードは、高開放状態である非特定遊技状態と、低開放状態である通常遊技状態と、の何れにおいても共通して制御される演出モードである。また、特殊演出モードは、通常遊技状態であるときに特定のはずれ図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示された後の特定遊技状態であるときに制御される演出モードである。即ち、特殊演出モードは、大当り遊技の終了後において非特定遊技状態に制御されてから大当りとならずに特定回数の特別ゲームが終了して通常遊技状態に制御された後に特定のはずれ図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示されたことを契機として特定遊技状態に制御されたときに、当該特定遊技状態であるときに制御される演出モードである。
ここで、演出モードに係る制御について説明する。
副CPU41aは、副RWM41cに記憶されているモードフラグの値を更新することで、演出モードの移行を制御する。具体的に、副CPU41aは、第1大当り遊技~第3大当り遊技の終了後、チャンス演出モードであることを特定可能な値をモードフラグに設定する。副CPU41aは、第4大当り遊技の終了後、確変演出モードであることを特定可能な値をモードフラグに設定する。また、チャンスモードに制御されているときにおいて、副CPU41aは、ショート状態コマンドを入力した場合、通常演出モードであることを特定可能な値をモードフラグに設定する。更に、通常演出モードに制御されているときにおいて、副CPU41aは、ロング状態コマンドを入力した場合、特殊演出モードであることを特定可能な値をモードフラグに設定する。副CPU41aは、副RWM41cのモードフラグを参照することにより、滞在中の演出モードを特定できる。
副CPU41aは、モードフラグに基づき、演出モードを制御する。副CPU41aは、モードフラグから特定した種類の演出モードを識別可能なモード識別情報が報知されるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、副CPU41aは、モードフラグから特定した演出モードに応じた背景画像を演出表示装置25に表示させ、滞在中の演出モードに制御する。
次に、通常遊技状態において特定のはずれ図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示されるときにおいて、当該特別ゲームの実行中において、演出表示装置25にて実行される演出について説明する。
前述したように、パチンコ遊技機10において、スーパーリーチ演出のはずれ変動パターンには、特定のはずれ図柄が確定停止表示されるときに決定可能な特定の変動パターンと、特定のはずれ図柄以外のはずれ図柄が確定停止表示されるときに決定可能な非特定の変動パターンと、がある。そして、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときであって、且つ、確定停止表示させる特別図柄として特定のはずれ図柄が決定されたとき、特定の変動パターンが決定される。但し、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態以外の遊技状態であるときであって、且つ、確定停止表示させる特別図柄として特定のはずれ図柄が決定されたとき、スーパーリーチ演出のはずれ変動パターンとしては非特定の変動パターンが決定される。
図7(a)に示すように、非特定の変動パターンに基づく特別ゲームの実行中、演出表示装置25では、スーパーリーチ演出が実行され、その後、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせが一旦停止表示される。その後、演出表示装置25では、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせがそのまま確定停止表示される。
図7(b)に示すように、特定の変動パターンに基づく特別ゲームの実行中、演出表示装置25では、非特定の変動パターンに基づく特別ゲームの実行中と同様、スーパーリーチ演出が実行され、その後、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせが一旦停止表示される。但し、特定の変動パターンに基づく特別ゲームの実行中、演出表示装置25では、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせが一旦停止表示された後、特殊演出が実行され、その後、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。
本実施形態において、特殊演出は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示されることで特定遊技状態に昇格することを示す内容で実行される。つまり、特殊演出は、特定遊技状態に制御されること、つまり、第2始動口27へ遊技球が入球し易くなることを報知する内容で実行される。例えば、演出表示装置25には、「昇格!」の文字を含む画像が表示され、特殊演出が実行されるように構成してもよい。特殊演出は、演出表示装置25に限らず、装飾ランプ17及びスピーカ18において実行されるように構成してもよい。
なお、特殊演出が実行された場合、演出表示装置25には、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示されるときに限って確定停止表示される演出図柄による図柄組み合わせ(ここでは、特殊図柄組み合わせという)が一旦停止表示された後、当該図柄組み合わせが確定停止表示されるように構成してもよい。特殊図柄組み合わせは、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせのうち一部の図柄組み合わせであってもよい。また、特殊図柄組み合わせを構成する演出図柄の一部又は全部は、通常遊技状態であるときであって特定のはずれ図柄が確定停止表示されるとき以外は確定停止表示されない演出図柄であってもよい。
以下、特殊演出の実行に係る制御について説明する。
変動パターン指定コマンドから特定の変動パターンを特定した場合、副CPU41aは、スーパーリーチ演出を実行させてから演出図柄によるはずれの図柄組み合わせを一旦停止表示させた後、特殊演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。そして、特殊演出が実行された後のタイミングで出力される終了コマンドの入力を契機に、副CPU41aは、演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させる。
ここで、図8(a)及び図8(b)に基づき、遊技状態の変化及び演出モードの変化について、パチンコ遊技機10が有するゲーム性とともに、説明する。
図8(a)に示すように、第1大当り遊技の終了後は、大当り抽選において大当りに当選しなければ、100回の特別ゲームが実行されるまでの間、特定遊技状態に制御される。同様に、図8(b)に示すように、第2大当り遊技の終了後は、大当り抽選において大当りに当選しなければ、100回の特別ゲームが実行されるまでの間、特定遊技状態に制御される。このように、第1大当り遊技の終了後と第2大当り遊技の終了後の何れにおいても、大当り遊技の終了後は、大当り抽選において大当りに当選しなければ、100回の特別ゲームが実行されるまでの間、特定遊技状態に制御される。そして、パチンコ遊技機10では、100回の特別ゲームが実行されるまでの特定遊技状態に制御されているとき、チャンスモードに制御される。
また、図8(a)に示すように、第1大当り遊技の終了後から100回の特別ゲームが実行されるまでの間に大当りに当選しなかった場合には、特定遊技状態が終了し、大当り抽選において大当りに当選しなければ、200回の特別ゲームが実行されるまでの間、非特定遊技状態に制御される。一方、図8(b)に示すように、第2大当り遊技の終了後から100回の特別ゲームが実行されるまでの間に大当りに当選しなかった場合には、特定遊技状態が終了し、大当り抽選において大当りに当選しなければ、500回の特別ゲームが実行されるまでの間、非特定遊技状態に制御される。パチンコ遊技機10では、非特定遊技状態に制御されているとき、通常演出モードに制御される。
また、図8(a)に示すように、第1大当り遊技の終了後において非特定遊技状態に制御されてから200回の特別ゲームが実行されるまでの間に大当りに当選しなかった場合には、非特定遊技状態が終了し、通常遊技状態に制御される。一方、図8(b)に示すように、第2大当り遊技の終了後において非特定遊技状態に制御されてから500回の特別ゲームが実行されるまでの間に大当りに当選しなかった場合には、非特定遊技状態が終了し、通常遊技状態に制御される。パチンコ遊技機10では、非特定遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されたとしても、演出モードは変化せず、継続して通常演出モードに制御される。このように、第1大当り遊技の終了後と第2大当り遊技の終了後では、大当りに当選しない場合において非特定遊技状態に制御される期間が異なる。具体的に、パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後の方が、第2大当り遊技の終了後に比して、早期に通常遊技状態に制御される。
また、図8(a)及び図8(b)に示すように、パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後と第2大当り遊技の終了後の何れにおいても、通常遊技状態に制御されてから特定のはずれ図柄が確定停止表示された場合、次に大当り遊技が付与されるまでの間、特定遊技状態に制御される。このとき、特定のはずれ図柄が確定停止表示される特別ゲームの実行中には、スーパーリーチ演出が実行されるとともに、当該スーパーリーチ演出の実行後に特殊演出が実行される。そして、パチンコ遊技機10では、特定のはずれ図柄が確定停止表示されたことを契機に特定遊技状態に制御される場合、通常演出モードが終了し、特殊演出モードに制御される。
なお、第1大当り遊技の終了後と第2大当り遊技の終了後の何れにおいても、特定遊技状態に制御されているときに特定のはずれ図柄が確定停止表示された場合、当該特定のはずれ図柄が確定停止表示されたことを契機として、次に大当り遊技が付与されるまで特定遊技状態に制御されることはない。同様に、第1大当り遊技の終了後と第2大当り遊技の終了後の何れにおいても、非特定遊技状態に制御されているときに特定のはずれ図柄が確定停止表示された場合、当該特定のはずれ図柄が確定停止表示されたことを契機として、特定遊技状態に制御されることはない。
以上のように、パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後と第2大当り遊技の終了後の何れにおいても、通常演出状態に制御されれば、大当り抽選において大当りに当選しなくても特定のはずれ図柄が確定停止表示されることで特定遊技状態に制御されるチャンスが到来することになる。そして、前述したように、第1大当り遊技の終了後の方が、第2大当り遊技の終了後に比して、早期に通常遊技状態に制御される。このため、第1大当り遊技の終了後は、第2大当り遊技の終了後に比して、大当り抽選において大当りに当選しなくても特定のはずれ図柄が確定停止表示されることで特定遊技状態に制御されるチャンスが早期に到来することになる。つまり、第1大当り遊技の終了後の方が、第2大当り遊技の終了後よりも、最も有利でない通常遊技状態に制御される時期が早く到来するものの、大当り抽選において大当りに当選しなくても特定のはずれ図柄が確定停止表示されることで特定遊技状態に制御されるチャンスが到来する時期が早い。このため、第1大当り遊技の終了後の方が第2大当り遊技の終了後よりも有利であり、第1大当り遊技の方が第2大当り遊技よりも有利といえる。このように、パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技と第2大当り遊技の何れであるかによって、大当り抽選において大当りに当選しなくても特定のはずれ図柄が確定停止表示されることで特定遊技状態に制御されるチャンスが到来する時期が異なる。
因みに、パチンコ遊技機10において、第3大当り遊技の終了後は、大当り抽選において大当りに当選しなくても550回の特別ゲームが実行されれば通常遊技状態に制御される。一方、パチンコ遊技機10において、第2大当り遊技の終了後は、大当り抽選において大当りに当選しなくても600回の特別ゲームが実行されれば通常遊技状態に制御される。つまり、パチンコ遊技機10では、第3大当り遊技の終了後の方が、第2大当り遊技の終了後よりも、早期に通常遊技状態に制御される。しかし、第2大当り遊技の終了後と第3大当り遊技の終了後では、非特定遊技状態に制御される期間(特定回数)が同一である。そして、第2大当り遊技の終了後と第3大当り遊技の終了後では、第2大当り遊技の終了後の方が、第3大当り遊技の終了後に比して、特定遊技状態に制御される期間(所定回数)が長い。パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技の終了後と第3大当り遊技の終了後は特定回数が同一である一方、第2大当り遊技の終了後の方が第3大当り遊技よりも所定回数が多いことから、第2大当り遊技の終了後の方が有利といえる。
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)非特定遊技状態において大当りとならずに非特定遊技状態の終了条件が成立すると、非特定遊技状態が終了し、その後、非特定遊技状態に比して有利でない通常遊技状態に制御される。但し、非特定遊技状態に比して有利でない通常遊技状態に制御されたとしても、通常遊技状態において大当り抽選にて大当りに当選しなかった場合であって当該大当り抽選の抽選結果に基づく特別ゲームにおいて大当り図柄とは異なる特定のはずれ図柄が確定停止表示された場合、通常遊技状態が終了し、特定遊技状態に制御される。一方、非特定遊技状態において大当り抽選にて大当りに当選しなかった場合であって当該大当り抽選の抽選結果に基づく特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示された場合、特定遊技状態に制御されない。このように、非特定遊技状態において大当りとならずに非特定遊技状態の終了条件が成立すると、非特定遊技状態に比して有利でない通常遊技状態に制御される。一方、非特定遊技状態において大当りとならずに非特定遊技状態の終了条件が成立すると、非特定遊技状態であるときには与えられなかった「特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示された場合、通常遊技状態が終了して特定遊技状態に制御される」というチャンスが与えられる。このようなゲーム性により、興趣の向上を図ることができる。
特に、「特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示された場合、通常遊技状態が終了して特定遊技状態に制御される」というチャンスは、非特定遊技状態であるときに達成することができなかった「大当り抽選にて大当りに当選する」という事象を達成することなく、非特定遊技状態よりも有利な特定遊技状態に制御されるチャンスである。このため、通常遊技状態に制御されたとしても遊技を継続する意欲の低下を抑制しつつ、興趣の向上を図ることができる。
(2)更に、非特定遊技状態に制御されてから大当りに当選せずに通常遊技状態に制御されるまでの特別ゲームの回数に相当する「特定回数」は、大当り抽選において大当りに当選した場合に決定される大当り図柄(特別抽選の抽選結果)によって異なる。このため、大当り図柄として決定される当該大当り図柄の種類に対する注目度を高め、興趣の向上を図ることができる。
(3)通常遊技状態、非特定遊技状態及び特定遊技状態の何れの遊技状態であっても、大当り抽選において大当りに当選する確率は同一であり、大当り遊技が付与される期待度に変化はない。しかし、特定遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度は、通常遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度及び非特定遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度に比して、高くなっている。このように、大当り抽選において大当りに当選する期待度は変わらないものの、始動口へ遊技球が入球する有利度が高くなることによって、大当り抽選を受ける機会を得易くなる。また、通常遊技状態、非特定遊技状態及び特定遊技状態において、大当り抽選において大当りに当選する確率を変えることなく、始動口へ遊技球が入球する有利度によって遊技状態の有利度に差を付けるゲーム性により、興趣の向上を図ることができる。
(4)第1大当り遊技~第3大当り遊技のうち何れかの大当り遊技の終了後には特定遊技状態に制御され、当該特定遊技状態において大当りとならずに所定回数の特別ゲームが実行されると非特定遊技状態に制御される。更に、非特定遊技状態において大当りとならずに特定回数の特別ゲームが実行されることで非特定遊技状態の終了条件が成立すると、通常遊技状態に制御される。そして、第1大当り遊技~第3大当り遊技のうち何れかの大当り遊技の終了後に特定遊技状態に制御されるときの所定回数に応じて、その後の非特定遊技状態に制御されるときの特定回数が異なる。このため、大当り遊技の終了後において特定遊技状態に制御されているときの所定回数に対する注目度を高め、特定遊技状態において、大当り抽選において大当りに当選するかに限らず、その後の特定回数にまで注目させて興趣の向上を図ることができる。
(5)大当り遊技の終了後に特定遊技状態に制御されるときの所定回数が「100回」であれば、第1大当り遊技又は第2大当り遊技の終了後であることから、その後に非特定遊技状態に制御された場合、当該非特定遊技状態に制御されるときの特定回数が「200回」と「500回」の何れであるかについて特定することができない。このため、大当り遊技の終了後から大当りに当選せずに100回の特別ゲームが実行されるまで特定遊技状態に制御された場合、その後、「200回」と「500回」のうち何れの回数の特別ゲームが実行されるまで非特定遊技状態に制御されるかについて注目する楽しみを提供し、興趣の向上を図ることができる。
(6)大当り遊技の終了後から大当りに当選せずに100回の特別ゲームが実行されるまで特定遊技状態に制御された場合、第1大当り遊技と第2大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されたかを特定できなければ、その後に非特定遊技状態に制御される期間を特定することが困難である。しかし、第3大当り遊技が付与された場合には、第1大当り遊技及び第2大当り遊技と大当り遊技におけるラウンド遊技の回数が異なること、及び、第1大当り遊技及び第2大当り遊技と大当り遊技の終了後に大当りに当選しないまま特定遊技状態に制御される特別ゲームの回数が異なる。このため、第1大当り遊技及び第2大当り遊技よりも有利でない第3大当り遊技が付与された場合、当該付与された大当り遊技が第3大当り遊技であることを特定することが容易である。このため、第3大当り遊技の終了後は、非特定遊技状態に制御された場合、当該非特定遊技状態が500回の特別ゲームが実行されるまで制御されることを特定することができる。即ち、第1大当り遊技及び第2大当り遊技よりも有利でない第3大当り遊技が付与された場合には、第1大当り遊技の終了後及び第2大当り遊技の終了後では特定することが困難な「非特定遊技状態に制御される期間」を特定し易い。これにより、第3大当り遊技が付与されたとしても、第3大当り遊技よりも有利な大当り遊技が付与されなかったことに対する落胆を抑制することができる。
(7)非特定遊技状態と通常遊技状態の何れに制御されているときであっても、共通して通常演出モードに制御されている。このため、非特定遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されたとしても、その遊技状態の変化を、演出モードからは特定することが困難である。このため、通常演出モードに制御されているときには、非特定遊技状態と通常遊技状態の何れであるかについて注目させて、興趣の向上を図ることができる。特に、通常演出モードに制御されているときには、通常遊技状態に制御されており、且つ、大当り抽選に当選しなくても特定のはずれ図柄が確定停止表示されて特定遊技状態に遊技状態が昇格することを期待させ、興趣の向上を図ることができる。特に、最も有利でなく、一般的に敬遠され易い通常遊技状態への期待感を高める斬新なゲーム性を創出することで、当該ゲーム性による面白味によって、興趣の向上を図ることができる。
(8)大当り遊技の終了後、特定遊技状態に制御される所定回数の特別ゲームに加えて、非特定遊技状態に制御される特定回数の特別ゲームが実行されるまでに大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に、通常遊技状態に制御される。更に、通常遊技状態に制御されてから、特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示されると、特定遊技状態に制御される。そして、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示されて特定遊技状態に制御される場合に限って、特殊演出が実行される。これにより、特殊演出の希少性が高まり、特殊演出が実行することで興趣の向上を図ることができる。
(9)大当り遊技の終了後、特定遊技状態に制御される所定回数の特別ゲームに加えて、非特定遊技状態に制御される特定回数の特別ゲームが実行されるまでに大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に、通常遊技状態に制御される。更に、通常遊技状態に制御されてから、特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示されると、特定遊技状態に制御される。そして、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示されて特定遊技状態に制御される場合に限って、特殊演出モードに制御される。これにより、同じ特定遊技状態に制御される場合であっても、特殊演出モードに制御されているときには、チャンスモードに制御されているときに比して、遊技者の喜びを高め、興趣の向上を図ることができる。
(10)スーパーリーチ演出において演出図柄によるはずれの図柄組み合わせが一旦停止表示された後、特殊演出が実行される。このため、大当りに当選していないことに対して一旦は落胆した遊技者を、大当りに当選していないにもかかわらず効果的に喜ばせることができ、結果、効果的に興趣の向上を図ることができる。
(11)第2特別ゲームは、第1特別ゲームに比して、有利な種類の大当りが決定され易く、有利度が高い特別ゲームである。換言すると、第1特別ゲームは、第2特別ゲームに比して、有利でない。一方、第1特別ゲームでは、第2特別ゲームにおいて確定停止表示されない特定のはずれ図柄が確定停止表示され得る。即ち、通常遊技状態であるとき、第2特別ゲームが実行されたとしても特定のはずれ図柄が確定停止表示されて特定遊技状態に制御されることはないが、第1特別ゲームが実行されたときには、特定のはずれ図柄が確定停止表示されて特定遊技状態に制御される可能性がある。このように構成することで、第1特別ゲームと第2特別ゲームのうち注目度の低い第1特別ゲームへの注目度を高める機会を創出することができ、このようなゲーム性によって、興趣の向上を図ることができる。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・所定回数となる回数は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。例えば、所定回数となる回数は、5種類であってもよい。また、大当り抽選において大当りに当選したときの遊技状態によって、大当り遊技終了後に特定遊技状態に制御されたときの所定回数を異ならせてもよい。例えば、非特定遊技状態に制御されているときに第1大当り遊技が付与された場合、当該第1大当り遊技の終了後、大当りに当選せずに60回の特別ゲームが実行されるまでを上限として、特定遊技状態に制御されるように構成してもよい。一方、例えば、通常遊技状態に制御されているときに第1大当り遊技が付与された場合、当該第1大当り遊技の終了後、大当りに当選せずに100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として、特定遊技状態に制御されるように構成してもよい。例えば、通常遊技状態に制御されているときと非特定遊技状態に制御されているときのうち、通常遊技状態に制御されているときの方が大当り遊技の終了後に特定遊技状態に制御される期間を長くすることによって有利度を高めてもよい。また、例えば、通常遊技状態に制御されているときと非特定遊技状態に制御されているときのうち、非特定遊技状態に制御されているときの方が大当り遊技の終了後に特定遊技状態に制御される期間を長くすることによって有利度を高めてもよい。なお、ここでは、非特定遊技状態と通常遊技状態を例に挙げたが、他の特定遊技状態及び特別遊技状態も同様である。
・特定回数となる回数は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。例えば、特定回数となる回数は、5種類であってもよい。また、大当り抽選において大当りに当選したときの遊技状態によって、大当り遊技終了後に非特定遊技状態に制御されたときの特定回数を異ならせてもよい。例えば、非特定遊技状態に制御されているときに第1大当り遊技が付与された場合、当該第1大当り遊技の終了後における特定回数は400回となるように構成してもよい。一方、例えば、通常遊技状態に制御されているときに第1大当り遊技が付与された場合、当該第1大当り遊技の終了後における特定回数は200回となるように構成してもよい。例えば、通常遊技状態に制御されているときと非特定遊技状態に制御されているときのうち、通常遊技状態に制御されているときの方が大当り遊技の終了後において非特定遊技状態に制御される期間を短くすることによって有利度を高めてもよい。また、例えば、通常遊技状態に制御されているときと非特定遊技状態に制御されているときのうち、非特定遊技状態に制御されているときの方が大当り遊技の終了後に非特定遊技状態に制御される期間を短くすることによって有利度を高めてもよい。なお、ここでは、非特定遊技状態と通常遊技状態を例に挙げたが、他の特定遊技状態及び特別遊技状態も同様である。
・非特定遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度は、通常遊技状態に制御されているときに始動口へ遊技球が入球する有利度と同一であってもよい。このとき、例えば、非特定遊技状態に制御されているときには、通常遊技状態に制御されているときに比して、普通ゲームの変動時間が短い又は短くなり易くすることで有利となるように構成してもよい。その他、例えば、非特定遊技状態に制御されているときには、通常遊技状態に制御されているときに比して、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の開放回数を多くすることで有利となるように構成してもよい。このとき、非特定遊技状態に制御されているときと、通常遊技状態に制御されているときと、で1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間が同一であってもよい。
・上記実施形態において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの何れにおいても特定のはずれ図柄が確定停止表示され得るように構成してもよい。即ち、特定のはずれ図柄は、第1特別図柄開始処理と第2特別図柄開始処理の何れにおいてもはずれとなる場合(当り抽選において当りに当選しなかった場合)に主CPU40aによってはずれ図柄として決定され得るように構成してもよい。つまり、第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理の何れにおいても、大当り抽選に当選しなかった場合、主CPU40aは、特定のはずれ図柄を含む複数種類のはずれ図柄のうち何れかのはずれ図柄を決定するようにしてもよい。このように構成する場合、通常遊技状態において第2特別ゲームが実行されたときであっても、特定のはずれ図柄が確定停止表示され、特定遊技状態に制御されることを期待させて、興趣の向上を図ることができる。
・上記実施形態において、第1特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示され得ない一方、第2特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示され得るように構成されている。即ち、特定のはずれ図柄は、第1特別図柄開始処理において大当り抽選にて大当りに当選しなかった場合に主CPU40aによってはずれ図柄として決定されない一方、第2特別図柄開始処理において大当り抽選にて大当りに当選しなかった場合に主CPU40aによってはずれ図柄として決定され得るように構成してもよい。つまり、第1特別図柄開始処理において大当り抽選に当選しなかった場合、主CPU40aは、特定のはずれ図柄以外のはずれ図柄を決定するようにしてもよい。また、第2特別図柄開始処理において大当り抽選に当選しなかった場合、主CPU40aは、特定のはずれ図柄を含む複数種類のはずれ図柄のうち何れかのはずれ図柄を決定するようにしてもよい。このように構成する場合、通常遊技状態に制御されてから、普通当り遊技が付与されたときに第2始動口27へ遊技球を入球させることで、特定のはずれ図柄が確定停止表示され得る第2特別ゲームが実行され、当該第2特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示されることで特定遊技状態に制御されるゲーム性を創出できる。通常遊技状態において第2特別ゲームを実行させることは、上記実施形態において通常遊技状態において第1特別ゲームを実行させるよりも困難である。このため、通常遊技状態に制御されたから特定遊技状態に制御されるまでの難度が高くなり、特定のはずれ図柄が確定停止表示されて特定遊技状態に制御されたときの喜びを大きくすることができる。
・非特定遊技状態から通常遊技状態を経ることなく、特定遊技状態に制御される場合があってもよい。例えば、非特定遊技状態における特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示された場合、特定遊技状態に制御されるように構成してもよい。即ち、第2遊技状態において当り抽選にて当りに当選しなかった場合であって当該当り抽選の抽選結果に基づく変動ゲームにおいて当り結果とは異なる特定結果が導出された場合、第2遊技状態が終了して第3遊技状態に制御される場合があってもよい。その他、例えば、特定のはずれ図柄の種類を、第1の特定のはずれ図柄と、第2の特定のはずれ図柄と、を含む複数種類にしてもよい。そして、通常遊技状態では、第1の特定のはずれ図柄と第2の特定のはずれ図柄のうち何れが特別ゲームにおいて確定停止表示された場合であっても、特定遊技状態に制御されるように構成してもよい。一方、非特定遊技状態では、第1の特定のはずれ図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示されたとしても特定遊技状態に制御されずに継続して非特定遊技状態に制御される一方、第2の特定のはずれ図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示された場合には特定遊技状態に制御されるように構成してもよい。このように構成する場合、通常遊技状態に制御されているときの方が、非特定遊技状態に制御されているときよりも、特定遊技状態に制御されるチャンスが多くなる。更に、このように構成する場合において、例えば、第2の特定のはずれ図柄が決定される確率を第1の特定のはずれ図柄が決定される確率よりも低くしてもよい。この場合、非特定遊技状態に制御されているときにおける特定遊技状態に制御されるチャンスと、通常遊技状態に制御されているときにおける特定遊技状態に制御されるチャンスと、の頻度の差を大きくすることができる。以上のように構成する場合、非特定遊技状態においても大当りとならずに特定遊技状態に制御されることへの期待感を抱かせることができ、非特定遊技状態における遊技者の面白味を一層に高めることができる。
・大当り遊技の終了後に特定遊技状態に制御された後、次に大当り遊技が付与されるまでの間、特定遊技状態に制御され続ける場合があってもよい。例えば、特定の種類の大当り遊技の終了後には、通常遊技状態及び非特定遊技状態を経ることなく、次の大当り遊技が付与されるまでの間、特定遊技状態に制御されるように構成してもよい。
・大当り遊技の終了後、特定遊技状態に制御されることなく、直接的に非特定遊技状態に制御される場合があってもよい。更に、大当り遊技の終了後に直接的に非特定遊技状態に制御される場合には、大当り遊技の終了後に直接的に特定遊技状態に制御される場合に比して、非特定遊技状態に制御されたときの特定回数が少なくなるように構成してもよい。また、大当り遊技の終了後に直接的に非特定遊技状態に制御される場合には、大当り遊技の終了後に直接的に特定遊技状態に制御される場合に比して、非特定遊技状態に制御されたときの特定回数が多くなるように構成してもよい。
・特殊演出の演出態様を変更してもよい。例えば、特殊演出は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて特定のはずれ図柄が確定停止表示されることで特定遊技状態に昇格することを示す内容で実行しなくてもよい。特殊演出は、例えば、通常演出モードの終了を特定可能な内容で実行されるようにしてもよい。
・通常遊技状態であるときに制御される演出モードと、非特定遊技状態であるときに制御される演出モードと、を異ならせてもよい。そして、例えば、非特定遊技状態が終了して通常有利状態に制御されるとき、通常遊技状態において特定のはずれ図柄が確定停止表示されることで特定遊技状態に制御されることを示唆又は報知する内容の演出が実行されるように構成してもよい。例えば、通常遊技状態において特定のはずれ図柄が確定停止表示されるときに主人公が宝箱を見つける内容で演出が展開されるように構成するとき、非特定遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されるとき、主人公が宝箱を見つければ特殊演出モードに突入することを示唆又は報知する内容の演出が実行されるように構成してもよい。ここでいう、非特定遊技状態が終了して通常遊技状態に制御されるときとは、非特定遊技状態における最終回の特別ゲームの実行中であってもよいし、非特定遊技状態における最終回の特別ゲームの終了後の変動間インターバル中であってもよいし、通常遊技状態における初回の特別ゲームの実行中であってもよい。
・通常遊技状態において特定のはずれ図柄が確定停止表示されたことを契機に特定遊技状態に制御されたときの演出モード(上記実施形態では、特殊演出モード)と、大当り遊技終了後において特定遊技状態に制御されたときの演出モード(上記実施形態では、チャンスモード)と、が同じであってもよい。このように構成する場合、通常遊技状態において特定のはずれ図柄が確定停止表示されたことを契機に特定遊技状態に制御されたとき、特定遊技状態に制御されていることを遊技者に認識させ易くすることができる。
・上記実施形態の遊技機は、大当り抽選の他、小当り抽選を行うパチンコ遊技機に具体化してもよい。一般的に、小当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームの終了後に小当り遊技が付与される。また、小当り抽選において小当りに当選したことに基づく特別ゲームでは、大当り図柄及びはずれ図柄とは異なる小当り図柄が確定停止表示される。なお、小当り抽選は、大当り抽選と同様、主CPU40aによって行われる。例えば、主CPU40aは、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合、小当り抽選を行う。そして、例えば、主CPU40aは、大当り抽選において大当りに当選せず、小当り抽選において小当りに当選しなかった場合、はずれとなることを特定するように構成してもよい。上記実施形態の遊技機は、例えば、他の遊技状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、及び、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)のうち少なくとも一方が向上する状態(所謂、小当りラッシュ)に制御可能なパチンコ遊技機に具体化してもよい。
大当り抽選と小当り抽選を行うパチンコ遊技機に具体化する場合、大当り抽選と小当り抽選のうち大当り抽選に当選すること、つまり、大当り抽選において大当りに当選することが、当り抽選において当りに当選することに相当するように構成してもよい。この場合、大当り抽選と小当り抽選のうち大当り抽選のみが、当り抽選に相当することになる。そして、当り抽選に当選しなかった場合とは、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に相当することから、はずれとなる場合は勿論、小当り抽選において小当りに当選する場合も含まれる。また、上記実施形態と同様、複数種類のはずれ図柄のうち特定のはずれ図柄が確定停止表示されることを特定結果が導出されることとしてもよいし、はずれ図柄と小当り図柄のうち何れか一方が確定停止表示されることを特定結果が導出されることとしてもよい。
また、大当り抽選と小当り抽選を行うパチンコ遊技機に具体化する場合、大当り抽選において大当りに当選すること及び小当り抽選において小当りに当選することが、当り抽選において当りに当選することに相当するように構成してもよい。この場合、大当り抽選及び小当り抽選が、当り抽選に相当することとなる。そして、当り抽選に当選しなかった場合とは、大当り抽選にて大当りに当選せず、且つ、小当り抽選にて小当りに当選しなかった場合、つまり、大当りと小当りの何れにも当選しなかった場合に相当する。また、上記実施形態と同様、複数種類のはずれ図柄のうち特定のはずれ図柄が確定停止表示されることを特定結果が導出されることとしてもよい。
・特定のはずれ図柄が決定される確率を変更してもよい。例えば、上記実施形態において、主CPU40aは、大当り抽選に当選しなかった場合、特定のはずれ図柄以外のはずれ図柄よりも高い確率で、特定のはずれ図柄を決定するように構成してもよい。例えば、主CPU40aは、第1特別図柄開始処理において大当り抽選に当選しなかった場合、7/8の確率で特定のはずれ図柄を決定し、1/8の確率で特定のはずれ図柄以外のはずれ図柄を決定するように構成してもよい。また、大当り抽選に当選せずに特定のはずれ図柄が決定される確率は、大当り抽選に当選して所定の種類の大当り図柄が決定される確率と同じ、又は、大当り抽選に当選して所定の種類の大当り図柄が決定される確率よりも低くしてもよい。また、大当り抽選に当選せずに特定のはずれ図柄が決定される確率は、確変状態に制御されているときに大当り抽選に当選して大当り図柄が決定される確率よりも低い一方、非確変状態に制御されているときに大当り抽選に当選して大当り図柄が決定される確率よりも高いようにしてもよい。また、小当り抽選を行うことが可能に構成されたパチンコ遊技機に具体化する場合において、大当り抽選に当選せずに特定のはずれ図柄が決定される確率は、小当り抽選において小当りに当選する確率よりも高くてもよい。また、小当り抽選を行うことが可能に構成されたパチンコ遊技機に具体化する場合において、大当り抽選に当選せずに特定のはずれ図柄が決定される確率は、小当り抽選において小当りに当選する確率と同じであってもよいし、小当り抽選において小当りに当選する確率よりも低くてもよい。
・上記実施形態では、第1特別ゲームよりも第2特別ゲームが優先して実行されるように構成したが、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの特別ゲームの種類に関係なく実行が保留された順序で実行されるように構成してもよい。また、第2特別ゲームよりも第1特別ゲームが優先して実行されるように構成してもよい。その他、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームを同時に実行可能に構成してもよく、例えば、通常遊技状態及び非特定遊技状態においては第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される一方、特定遊技状態及び特別遊技状態においては第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されるように構成してもよい。また、第1始動口26への入球を契機に実行される特別ゲームと、第2始動口27への入球を契機に実行される特別ゲームと、が同一であってもよい。つまり、パチンコ遊技機10において実行可能な特別ゲームは、1種類であってもよい。
・第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理では、大当り抽選において大当りに当選したときに各種大当り図柄が決定される確率が同じであってもよい。また、第1特別図柄開始処理では、第2特別図柄開始処理に比して、大当り抽選において大当りに当選したときに有利度の高い大当り遊技に対応する大当り図柄が決定され易いように構成してもよい。つまり、パチンコ遊技機10において、第1特別ゲームは、第2特別ゲームに比して、有利な種類の大当りが決定され易いようにしてもよい。即ち、第1特別ゲームは、第2特別ゲームに比して、有利度が高い特別ゲームであってもよい。
・確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)、或いは、予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで確変状態に制御する仕様(ST機)がある。また、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、パチンコ遊技機は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの仕様のうち何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。
・上記実施形態をスロットマシン(所謂、回胴式遊技機)に適用してもよい。スロットマシンでは、MAXBETの操作や、メダルの投入によって、賭数を設定することができる。スロットマシンでは、賭数を設定した後、スタートレバーが操作されると、複数のリールが回転する。スロットマシンでは、複数のリールが回転した後、ストップボタンが操作されると、対応するリールの回転が停止する。そして、スロットマシンでは、全てのリールの回転が停止すると、停止した図柄組み合わせに応じて賞が付与される場合がある。スロットマシンでは、役抽選が行われ、役抽選においてボーナス役に当選可能となっているものがある。このようなスロットマシンでは、入賞ライン上においてボーナス役に対応する図柄組み合わせが導出されることでボーナス役が入賞し、その後、ボーナス遊技が付与されるものがある。また、スロットマシンでは、役抽選においてリプレイ役(再遊技役)などの特定の役に当選する確率が異なる複数種類の遊技状態のうち何れかの遊技状態に制御可能に構成されたものもある。
・上記実施形態において、副基板41をサブ統括制御基板とし、副基板41とは別に演出表示装置25を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて、副基板(副制御部)としてもよい。
・上記実施形態において、単一の基板に主基板40の主CPU40aと副基板41の副CPU41aを搭載してもよい。また、上記の変更例において、表示制御基板、発光制御基板及び音制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、又は、複数の基板としてもよい。
・情報表示パネル22は、遊技球の発射強度に関する報知を行う右打ち表示部を備えていてもよい。情報表示パネル22は、遊技者に払い出す賞球の残り個数を表示する残数表示部を備えていてもよい。情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22が有する各種の表示部は、同一部材(上記実施形態でいえば、情報表示パネル22)に設ける必要はなく、例えば、一部又は全部の表示部が他の表示部とは別の部材に設けられていてもよい。
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)当り遊技の終了後に前記第3遊技状態に制御された後、当り抽選において当りに当選して当り遊技が付与されるまでの間、前記第3遊技状態に制御され続ける場合がある。
(ロ)前記第2遊技状態に制御されているときに前記始動口へ遊技球が入球する有利度は、前記第1遊技状態に制御されているときに前記始動口へ遊技球が入球する有利度に比して、高い。
(ハ)当り抽選において当りに当選した場合、変動ゲームにおいて当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に当り遊技が付与される遊技機において、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、特別抽選を行う特別抽選手段と、を備え、前記遊技状態には、第1遊技状態と、前記第1遊技状態に比して有利な第2遊技状態と、前記第2遊技状態に比して有利な第3遊技状態と、があり、前記第2遊技状態において当りとならずに特定回数の変動ゲームが実行されると前記第2遊技状態が終了して前記第1遊技状態に制御され、前記第2遊技状態において当り抽選にて当りに当選しなかった場合であって当該当り抽選の抽選結果に基づく変動ゲームにおいて前記当り結果とは異なる特定結果が導出された場合、前記第2遊技状態が終了して前記第3遊技状態に制御されずに前記第2遊技状態に継続して制御される一方、前記第1遊技状態において当り抽選にて当りに当選しなかった場合であって当該当り抽選の抽選結果に基づく変動ゲームにおいて前記特定結果が導出された場合、前記第1遊技状態が終了して前記第3遊技状態に制御され、前記特定回数には、第1回数と、前記第1回数よりも多い第2回数と、があり、当り抽選において当りに当選した場合において特別抽選の抽選結果が第1結果であるときには、その後、前記第2遊技状態に制御されたときの前記特定回数が前記第1回数となる一方、当り抽選において当りに当選した場合において特別抽選の抽選結果が前記第1結果とは異なる第2結果であるときには、その後、前記第2遊技状態に制御されたときの前記特定回数が前記第2回数となることを特徴とする遊技機。