JP7306209B2 - 測定装置、測定方法及び施設内水耕栽培装置 - Google Patents
測定装置、測定方法及び施設内水耕栽培装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7306209B2 JP7306209B2 JP2019187229A JP2019187229A JP7306209B2 JP 7306209 B2 JP7306209 B2 JP 7306209B2 JP 2019187229 A JP2019187229 A JP 2019187229A JP 2019187229 A JP2019187229 A JP 2019187229A JP 7306209 B2 JP7306209 B2 JP 7306209B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fertilizer
- culture solution
- concentration
- amount
- ions
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P60/00—Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
- Y02P60/20—Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions in agriculture, e.g. CO2
- Y02P60/21—Dinitrogen oxide [N2O], e.g. using aquaponics, hydroponics or efficiency measures
Description
図5(a)に示す当初の培養液52の肥料液量(培養液量)をa(L)、肥料濃度をy(me/L)、作物51による吸収等による培養液の減少量をw(L)、図5(b)に示す残った培養液55における肥料濃度をz(me/L)とする。作物51が培養液52中の肥料を吸収した後の、肥料の吸収量(みかけの吸肥量)n(me)は、以下のように求められる。
n=y×a-z×(a-w)
=a(y-z)+wz
よって、みかけの吸肥率n/ayは、
n/ay=(ay-az+wz)/ay
=1-z(a-w)/ay
となる。
通常の露地栽培のように野菜等の作物を栽培する培地として土壌を用いる場合、土壌中での有機物の量や、どれだけの微生物が有機物を分解するのかを把握するのが難しく、植物の地下部の制御パラメータとしてブラックボックス部分が残る。このため、植物工場では、培地としては土壌を用いず、培養液を用いた養液栽培が行われることが多い。養液栽培においては、培養液そのものを培地とした水耕栽培方式や、ロックウール等の固形培地を用いて培養液を供給する方式が取り入れられる。
栽培槽12内の培養液13には、作物である植物11の地下部(根)が浸漬されている。栽培槽12にて栽培される植物11により吸収されなかった培養液13は、排液流路18を介して、養液タンク14へ流入する。このようにして、培養液13は、養液タンク14と栽培槽12との間を循環する。
培養液13は、植物(野菜等の作物)の成長に必要な肥料成分(必須元素)を、吸収に適した組成と濃度で水に溶かしたものである。培養液中の肥料成分は、イオンの状態で存在し、陽イオンと陰イオンのバランスがとられている。
このような原水に、上述のイオン成分を含む肥料塩を溶解させることにより、培養液が作られる。例えば、NH4イオン(NH4 +)を原水に含有させるためには、塩化アンモニウム(NH4Cl)等が用いられる。また、Moイオン(MoO4 2-)を含有させるためには、モリブデン酸ナトリウム(Na2MoO4・2H2O)等が用いられる。すなわち、上述のナトリウムイオン(Na+)、塩素イオン(Cl-)は、肥料成分と化合した状態で、培養液に加えられる。
以下、図2の概念図を用いて、本実施形態において、肥料の吸収量を測定する処理の例について説明する。なお、以下の処理は、測定装置20の制御部27が、分析装置30による培養液の分析結果に基づいて実行する。
従来、養液栽培における作物である植物11の吸肥量(肥料の吸収量)は、上述のように、一定期間における肥料濃度の変化と培養液の量の変化より求めていた。このため、養液栽培において、培養液を作物に与える当初(培養液の新規投入時:図2の(I)と、作物による肥料、水分の吸収後(測定時:図2の(O))に、肥料の濃度、培養液量の2つのパラメータの値をそれぞれ取得する必要があった。
培養液を作物に与える当初において、培養液の水分量をA、肥料成分(養分)の量をB、上述のマーカー成分(例えばNaイオン)の量をCとすると、肥料成分の濃度C1、マーカー成分の培養液中の濃度C2は、以下のようになる。
C1=B/A・・・(1)
C2=C/A・・・(2)
なお、新規投入時におけるマーカー成分(例えばNaイオン)の濃度は、分析装置30で培養液13の成分の分析を行った結果を用いてもよいし、培養液13を作ったときの肥料塩の濃度等から求められる値を用いてもよい。
培養液の新規投入から所定時間経過後の測定時までの間に作物に吸収された培養液中の水分の量をa1、吸収されなかった水分の量をa2、作物に吸収された肥料成分の量をb1、作物に吸収されなかった肥料成分の量をb2、測定時のマーカー成分の量をcとする。この場合、測定時における肥料成分の濃度C3、マーカー成分の濃度をC4は、以下のようになる。
C3=b2/a2・・・(3)
C4=c/a2 ・・・(4)
上述のように、マーカー成分の量は、培養液の新規投入時、測定時のいずれにおいても変化しないので、
C4=C/a2 ・・・(5)
となる。なお、測定時におけるマーカー成分の濃度は、分析装置30で培養液13の成分の分析を行った結果を用いる。
培養液量の変化率vは、以下のように表される。
v=a2/A・・・(6)
式(2)よりA=C/C2、式(5)よりa2=C/C4となるので、これらを式(6)に代入することにより、培養液量の変化率vは、以下のように表される。
v=a2/A
=(C/C4)/(C/C2)
=C2/C4・・・(7)
すなわち、培養液量の変化率は(v)は、培養液の新規投入時、測定時のそれぞれにおけるマーカー成分の濃度を測定し、その測定結果より求めることができる。
吸肥率を、培養液の新規投入時における肥料成分量に対する、測定時おける肥料成分が作物に既に吸収された量との比率とすると、吸肥率(k)は以下のように表される。
吸肥率(k)=b1/B・・・(8)
吸肥率(k)=b1/B
=(B-b2)/B
=1-b2/B・・・(9)
吸肥率(k)=1-b2/B
=1-C3a2/C1A
=1-C3/C1×a2/A
=1-C3/C1×v
=1-C3/C1×C2/C4
=1-C2C3/C1C4
すなわち、本実施形態では、培養液の量を測定することなく、培養液の新規投入時における肥料成分の濃度C1、マーカーの濃度C2と、測定時における肥料成分の濃度C3、マーカーの濃度C4といった培養液成分の濃度から、吸肥率(k)を求めることができる。また、吸肥量(肥料の吸収量)b1は、k×Bより求めることができる。
以上説明した肥料の吸収量の測定処理は、測定装置20の制御部27が、分析装置30による培養液13中の各成分の分析結果に応じて実行する。したがって、本実施形態では、培養液量の測定を行う必要なく、肥料の吸収量を算出することができ、養液栽培における肥料の吸収量の算出を容易に行うことができる。
ところで、作物の育成度は、作物における肥料の吸収量(吸肥量)を測定することにより把握することができる。上述のように、吸肥率(k)=b1/Bであるので、吸肥量(肥料の吸収量)b1は、k×Bより求められる。各作物における育成度と吸肥量との相関関係を予め測定して相関関係データを取得しておくことにより、吸肥量kBを求めることにより、作物の育成度を算出することが可能となる。
ところで、一般に、農作物は、塩分の多い環境ではその育成が妨げられる。すなわち、養液栽培において、培養液中のNaイオンやClイオンの濃度が高すぎると、所謂、塩害が発生する。このため、培養液中のNaイオンやClイオンの濃度は、養液栽培で育成する作物に害を及ぼさない所定の濃度に設定することが望ましい。具体的には、トマト、ナスといった一般作物においては、培養液中のNaイオンやClイオンの濃度は40ppm以下にすることが望ましい。また、ホウレンソウ、アスパラガスといった耐塩性物においては、培養液中のNaイオンやClイオンの濃度を2000ppm以下にすることが好ましい。
このため、上述のように、制御部27が、培養液の調整量を算出する際に、算出後の調整量に従って培養液の調整を行った後の培養液中のNaイオンやClイオンの濃度を算出し、所定の濃度を超える場合には、出力部28を介して警告を発するようにしてもよい。これにより、管理者等が培養液の調整を行う前に、調整後の培養液のNaイオンやClイオンが所定の濃度を超えることを把握することができる。したがって、培養液のNaイオンやClイオンの濃度を、所定の濃度以下に維持することが容易になる。
なお、上述の測定装置20の構成は、上述の構成に限定されない。
あるいは、さらに他の構成を追加することもできる。例えば、照度、温度、湿度等のパラメータを取得するセンサ等の取得部を設け、上述の培養液の調整量の算出を行う際に用いてもよい。これにより、これらのパラメータに応じた適切な培養液の成分の調整を行うことができる。
Claims (9)
- 植物に吸収される肥料成分と前記植物に吸収されないマーカー成分とを有する培養液を用いた施設内水耕栽培において、
前記培養液を投入した際の前記マーカー成分の濃度と、所定の測定時における前記マーカー成分の濃度の差に基づいて前記培養液の量の変化率を求める変化率算出部と、
前記変化率算出部が求めた前記培養液の量の変化率と前記培養液を投入した際の前記肥料成分の濃度と前記所定の測定時における前記肥料成分の濃度の差に基づいて前記植物の肥料の吸収量を算出する吸収量算出部と、
を備えることを特徴とする測定装置。 - 前記マーカー成分は、Naイオン、Clイオン、HCO3イオンの内の少なくとも1つとすることを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
- 前記NaイオンまたはClイオンは、前記肥料成分と化合した状態で前記培養液に加えられることを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
- 前記NaイオンまたはClイオンは、前記培養液のpH調整剤として前記培養液に加えられることを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
- HCO3イオンは、前記培養液の原水に含まれていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の測定装置。
- 前記培養液中のNaイオンまたはClイオンの濃度が所定の濃度を超えた場合に培養液の交換が必要である旨を警告する警告部を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の測定装置。
- 前記吸収量算出部が算出した肥料の吸収量に基づいて前記植物の育成度を算出する育成度算出部を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の測定装置。
- 植物に吸収される肥料成分と前記植物に吸収されないマーカー成分とを有する培養液を用いた施設内水耕栽培において、
前記培養液を投入した際の前記マーカー成分の濃度と、所定の測定時における前記マーカー成分の濃度の差に基づいて前記培養液の量の変化率を求めるステップと、
前記求めた前記培養液の量の変化率と前記培養液を投入した際の前記肥料成分の濃度と前記所定の測定時における前記肥料成分の濃度の差に基づいて前記植物の肥料の吸収量を算出するステップと、
を有することを特徴とする測定方法。 - 植物に吸収される肥料成分と前記植物に吸収されないマーカー成分とを有する培養液で植物を栽培する施設内水耕栽培装置であって、
前記培養液を投入した際の前記マーカー成分の濃度と、所定の測定時における前記マーカー成分の濃度の差に基づいて前記培養液の量の変化率を求める変化率算出部と、
前記変化率算出部が求めた前記培養液の量の変化率と前記培養液を投入した際の前記肥料成分の濃度と前記所定の測定時における前記肥料成分の濃度の差に基づいて前記植物の肥料の吸収量を算出する吸収量算出部と、
を備えることを特徴とする施設内水耕栽培装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019187229A JP7306209B2 (ja) | 2019-10-11 | 2019-10-11 | 測定装置、測定方法及び施設内水耕栽培装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019187229A JP7306209B2 (ja) | 2019-10-11 | 2019-10-11 | 測定装置、測定方法及び施設内水耕栽培装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021061763A JP2021061763A (ja) | 2021-04-22 |
JP7306209B2 true JP7306209B2 (ja) | 2023-07-11 |
Family
ID=75486044
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019187229A Active JP7306209B2 (ja) | 2019-10-11 | 2019-10-11 | 測定装置、測定方法及び施設内水耕栽培装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7306209B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016214194A (ja) | 2015-05-25 | 2016-12-22 | 株式会社大林組 | 植物栽培装置及び植物栽培方法 |
-
2019
- 2019-10-11 JP JP2019187229A patent/JP7306209B2/ja active Active
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016214194A (ja) | 2015-05-25 | 2016-12-22 | 株式会社大林組 | 植物栽培装置及び植物栽培方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021061763A (ja) | 2021-04-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Massa et al. | Minimizing water and nutrient losses from soilless cropping in southern Europe | |
Wada | Theory and technology to control the nutrient solution of hydroponics | |
Contreras et al. | Irrigation management of greenhouse zucchini with different soil matric potential level. Agronomic and environmental effects | |
US10188051B2 (en) | Method for controlling irrigation | |
Mattson et al. | Liquid culture hydroponic system operation | |
Christie | Water and nutrient reuse within closed hydroponic systems | |
JP6008535B2 (ja) | 養液栽培による植物の育成方法 | |
Bonachela et al. | Salt and irrigation management of soil-grown Mediterranean greenhouse tomato crops drip-irrigated with moderately saline water | |
Tzerakis et al. | Uptake of Mn and Zn by cucumber grown in closed hydroponic systems as influenced by the Mn and Zn concentrations in the supplied nutrient solution | |
Karaşahin et al. | The way of yield increasing and cost reducing in agriculture: Smart irrigation and fertigation | |
Sonneveld et al. | A universal algorithm for calculation of nutrient solutions | |
Rodrigues et al. | Gas exchanges and mineral content of corn crops irrigated with saline water | |
Savvas et al. | Modelling Na and Cl concentrations in the recycling nutrient solution of a closed-cycle pepper cultivation | |
JP7306209B2 (ja) | 測定装置、測定方法及び施設内水耕栽培装置 | |
Ondrašek et al. | Strawberry growth and fruit yield in a saline environment | |
Carmassi et al. | A simple model for salt accumulation in closed-loop hydroponics | |
Heinen et al. | Uptake of nutrients by lettuce on NFT with controlled composition of the nutrient solution. | |
DE PASCALE et al. | Irrigation management: Challenges and opportunities | |
Filho et al. | Monitoring, calibration and maintenance of optimized nutrient solutions in curly lettuce (Lactuca sativa, L.) hydroponic cultivation | |
Franko et al. | Dynamics of water, carbon and nitrogen in an agricultural used Chernozem soil in Central Germany | |
CN110892440A (zh) | 信息处理装置、信息处理方法和程序 | |
JP6751626B2 (ja) | 山林樹木の挿し木育成方法 | |
Van Os et al. | Water quality and salinity aspects in hydroponic cultivation | |
JP3561781B2 (ja) | 作物の栽培方法 | |
Basavaraja et al. | Geo-reference based soil fertility status in Tumkur district of Karnataka, India. |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220915 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230427 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230530 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230612 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7306209 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |