<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
<パントリーシステムの概要>
まず、実施形態に係るパントリーシステムの概要について説明する。
パントリーシステムは、住宅内に設けられたパントリーと、制御部を備えたパントリーシステムである。パントリーは、第1収納箱と制御部とを備える。第1収納箱は、パントリー内に設けられている。また、第1収納箱は、第1扉を備える。第1扉は、第1収納箱の内側と住宅の外側とを繋ぐ扉である。また、第1扉は、第1扉の施錠又は第1扉の解錠を行う第1電子錠を備える。制御部は、パントリー内と前記パントリー外とのうちの少なくとも一方に設けられている。また、制御部は、受け付けた操作に基づいて、第1扉の施錠又は第1扉の解錠を第1電子錠に行わせる。これにより、パントリーシステムは、住宅の居住者の利便性を向上させながら、例えば、日常的に頻繁に発生する食品や日用品の宅配物の利用に関して、第1収納箱を介した住宅外から住宅内への人の侵入を抑制することができる。
以下では、このようなパントリーシステム、パントリー、及びパントリーが設けられた住宅について詳しく説明する。
<パントリーシステムの構成>
図1は、実施形態に係るパントリーシステム1の構成の一例を示す図である。パントリーシステム1は、前述のパントリーシステムの一例である。パントリーシステム1は、パントリーPと、制御装置11と、情報処理装置12と、携帯端末13を備える。
パントリーシステム1は、パントリーPを利用する人の利便性を向上させるシステムである。例えば、パントリーシステム1は、パントリーPに物を収納又は貯蔵する人の手間を軽減することができる。また、例えば、パントリーシステム1は、パントリーPに収納又は貯蔵された物を取り出す人の手間を軽減することができる。また、例えば、パントリーシステム1は、パントリーを利用する人による操作を受け付けることなく、パントリーP内における物の収納状況又は貯蔵状況に応じて、パントリーPに供給する物の発注を業者に対して行うことができる。また、パントリーシステム1は、パントリーPが設けられた住宅の安全性を向上させるシステムである。例えば、パントリーシステム1は、パントリーPを介した当該住宅外から当該住宅内への侵入を抑制することができる。
以下では、一例として、パントリーシステム1が、図1に示した住宅Hに適用されている場合について説明する。すなわち、この一例におけるパントリーシステム1では、パントリーPは、住宅Hに設けられている。
ここで、本実施形態では、ある居住者が居住する住宅は、当該居住者が居住する建物内における当該居住者の施錠領域の内側のことを意味する。当該居住者の施錠領域は、当該建物内において、当該居住者が施錠することにより、当該居住者以外の人の立ち入りを禁止することが可能な領域のことである。当該居住者の施錠領域に含まれる部屋の数は、1つであってもよく、2つ以上であってもよい。例えば、戸建ての家屋が当該建物である場合、当該住宅には、当該家屋が含まれる。しかし、当該場合、当該住宅には、当該家屋に付随している領域が含まれない。より具体的には、当該場合、当該住宅には、例えば、当該家屋に付随している庭、当該家屋に付随している塀と当該家屋との間の領域等が含まれない。また、例えば、あるマンションが当該建物である場合、当該住宅には、当該マンションにおいて当該居住者が居住する住戸が含まれる。しかし、当該場合、当該住宅には、当該マンションが有する領域のうち当該住戸の外側の領域が含まれない。より具体的には、当該場合、当該住宅には、例えば、当該マンションにおける当該住戸以外の住戸、当該マンションにおける玄関等の共有部分等が含まれない。なお、風除室が設けられている建物に当該居住者が居住している場合、当該住宅には、風除室内が含まれる構成であってもよく、風除室内が含まれない構成であってもよい。
図1に示した例では、住宅Hは、戸建ての家屋である。住宅Hの外周部には、外壁が設けられている。また、住宅Hの1階部分は、図1に示したように、平面視において略矩形状をなしている。住宅Hの1階部分には、複数の部屋が設けられている。より具体的には、住宅Hの1階部分では、複数の壁によって住宅H内が複数の部屋に区画されている。当該複数の部屋のうち隣り合う部屋同士の間に位置する壁の少なくとも一部には、居住者が部屋間を移動するための開口又は扉が設けられている。
以下では、説明の便宜上、住宅Hに住んでいる人を、単に居住者と称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、住宅Hの内側の領域(すなわち、住宅Hの外壁に囲まれた領域)のことを、住宅H内と称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、住宅Hの外側の領域のことを、住宅H外と称して説明する。なお、パントリーシステム1は、住宅Hのような住宅に代えて、商業ビル、工場等の住宅以外の建物に適用される構成であってもよい。
住宅Hの1階部分に設けられた複数の部屋には、図1に示したように、前述したパントリーPとともに、玄関、キッチン、ダイニング、リビング、洗面室、浴室、トイレ等が含まれている。すなわち、パントリーPは、住宅Hの1階部分に設けられた部屋の1つである。なお、パントリーPは、住宅Hの2階以上の部分に設けられた部屋の1つであってもよい。以下では、パントリーPが設けられた住宅Hの1階部分を例に挙げて、パントリーシステム1について説明する。このため、以下では、説明の便宜上、住宅Hの1階部分を、単に住宅Hと称して説明する。
ここで、図1に示した三次元座標系HCは、住宅Hに係る方向を示す座標系である。本実施形態では、三次元座標系HCにおけるZ軸の正方向は、住宅Hの床面と直交する方向のうち当該床面から住宅Hの天井面に向かう方向を示す。また、本実施形態では、三次元座標系HCにおけるY軸の正方向は、玄関壁と直交する方向のうち住宅H内から住宅H外へと向かう方向を示す。玄関壁は、住宅Hが有する外壁のうちの玄関扉Gが設けられている外壁のことである。玄関扉Gは、住宅Hの玄関の扉のことである。また、本実施形態では、三次元座標系HCにおけるX軸の正方向は、当該Y軸及び当該Z軸のそれぞれと直交する方向のうち、住宅H外から玄関壁を見た場合において玄関扉Gの右側から玄関扉Gの左側に向かう方向を示す。
パントリーPは、前述のパントリーの一例である。パントリーPは、住宅H内に設けられた部屋のうち、居住者が所望する物を収納するための部屋である。当該物には、例えば、飲食物、日用品、調理器具、食器等が含まれる。また、パントリーPは、配達者によって配達された宅配物の収納及び貯蔵を行うための部屋である。以下では、一例として、宅配物が、飲食物である場合について説明する。なお、宅配物は、飲食物に代えて、日用品、調理器具、食器、雑貨、衣料品等のパントリーPに収納及び貯蔵を行うことが可能な他の物であってもよい。
また、パントリーPは、住宅H内に設けられる部屋のうち居住者が所望する部屋と隣接するように住宅H内に設けられる。また、パントリーPは、住宅Hが有する外壁のうち居住者が所望する外壁と隣接するように住宅H内に設けられる。当該所望の部屋には、キッチン、ダイニング、リビングの少なくとも1つが含まれる。これには、リビングダイニング(LD)、リビングダイニングキッチン(LDK)、ダイニングキッチン(DK)のように1つに併存する部屋も含まれる。すなわち、リビング、ダイニングのそれぞれには、リビングダイニングも含まれている。また、リビング、ダイニング、キッチンのそれぞれには、リビングダイニングキッチンも含まれている。また、キッチン、ダイニングのそれぞれには、ダイニングキッチンも含まれている。図1に示した例では、当該所望の部屋には、キッチンKCが含まれている。すなわち、当該例では、パントリーPは、キッチンKCに隣接している。なお、当該所望の部屋には、キッチンとダイニングとリビングとのうちの一部又は全部に代えて、住宅H内に設けられた複数の部屋のうちの居住者が利便性を鑑みて所望する他の部屋が含まれてもよい。また、図1に示した例では、当該所望の外壁は、住宅Hが有する外壁のうち三次元座標系HCにおけるX軸の正方向側の外壁である。
また、パントリーPは、第1収納箱B1を備える。
第1収納箱B1は、パントリーP内に設けられている。第1収納箱B1は、パントリーPの内側において、配達者によって配達された宅配物の収納及び貯蔵を行うための箱である。第1収納箱B1は、住宅Hが有する外壁のうちパントリーPが隣接する外壁と隣接するように、パントリーP内に設けられる。以下では、説明の便宜上、パントリーPの内側の領域のうち第1収納箱B1の外側の領域を、第1収納箱外領域R1と称して説明する。
すなわち、第1収納箱外領域R1は、パントリーPの内側の領域のうち、パントリーPの内壁と第1収納箱B1の外表面とによって囲まれた領域のことである。
第1収納箱B1は、例えば、直方体形状の箱である。なお、第1収納箱B1の形状は、直方体形状に代えて、他の形状であってもよい。また、第1収納箱B1は、ウォークインタイプの箱であってもよい。換言すると、第1収納箱B1の容積は、人が入れる容積以上の容積であってもよい。第1収納箱B1がウォークインタイプの箱であった場合、パントリーシステム1では、宅配物の出し入れを行う人(例えば、居住者、宅配物を配達する配達者等)が、第1収納箱B1に収納された宅配物の出し入れを容易に行うことができる。
すなわち、パントリーシステム1は、宅配物の出し入れを行う人の利便性を向上させることができる。なお、第1収納箱B1は、ウォークインタイプではない箱であってもよい。
すなわち、第1収納箱B1の容積は、人が入れない容積であってもよい。
第1収納箱B1には、第1収納箱B1の内側の領域と第1収納箱外領域R1との間を繋ぐ隙間が存在する構成であってもよく、当該隙間が存在しない構成であってもよい。以下では、一例として、第1収納箱B1には、当該隙間が存在しない場合について説明する。
すなわち、この一例では、当該領域は、第1収納箱外領域R1から断絶している。
また、第1収納箱B1は、第1扉D1と、第2扉D2と、第1撮像部C1を備える。
第1扉D1は、前述の第1扉の一例である。第1扉D1は、第1収納箱B1の内側と住宅H外とを繋ぐ扉である。例えば、住宅Hが有する外壁のうちの第1収納箱B1が隣接している部分には、住宅H外から第1収納箱B1の内側へと繋がる開口が形成されている。
そして、第1扉D1は、当該開口を塞ぐように当該側面に設けられる。なお、パントリーPでは、第1収納箱B1が有する側面は、当該部分によって形成されている構成であってもよい。この場合、住宅H外から第1収納箱B1の内側へと繋がる開口は、当該側面に形成される。
第1扉D1が開かれた場合、第1収納箱B1の内側は、住宅Hの外側と繋がる。一方、第1扉D1が閉じられた場合、第1収納箱B1の内側は、住宅Hの外側と断絶される。これにより、例えば、住宅Hへ宅配物を配達する配達者は、住宅H外から第1扉D1を開くことにより、第1収納箱B1の内側に宅配物を収納することができる。
また、第1扉D1は、第1電子錠K1を備える。第1電子錠K1は、前述の第1電子錠の一例である。第1電子錠K1は、第1扉D1に設けられている。第1電子錠K1は、制御装置11によって制御され、第1扉D1の施錠又は第1扉D1の解錠を行う。
第2扉D2は、前述の第2扉の一例である。第2扉D2は、住宅H内において、第1収納箱B1の内側と第1収納箱外領域R1とを繋ぐ扉である。例えば、第1収納箱B1が有する面のうち第1収納箱外領域R1と隣接する面には、第1収納箱外領域R1から第1収納箱B1の内側へと繋がる開口が形成されている。そして、第2扉D2は、当該開口を塞ぐように当該面に設けられる。図1に示した例では、当該面は、第1収納箱B1が有する側面のうち、三次元座標系HCにおけるY軸の負方向側の側面である。
第2扉D2が開かれた場合、第1収納箱B1の内側は、第1収納箱外領域R1と繋がる。一方、第2扉D2が閉じられた場合、第1収納箱B1の内側は、第1収納箱外領域R1と断絶される。これにより、例えば、居住者は、住宅H内から第2扉D2を開くことにより、住宅H内から住宅H外に出ることなく、第1収納箱B1の内側に収納された宅配物を、利用に際して最も適した時点で、宅配物の移動に煩わされることなく、住宅H内において取り出すことができる。その結果、パントリーシステム1は、居住者の利便性を向上させることができる。
また、第2扉D2は、第2電子錠K2を備える。第2電子錠K2は、前述の第2電子錠の一例である。第2電子錠K2は、第2扉D2に設けられている。第2電子錠K2は、制御装置11によって制御され、第2扉D2の施錠又は第1扉D1の解錠を行う。
第1撮像部C1は、例えば、集光された光を電気信号に変換する撮像素子として、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を備えたカメラである。この一例において、第1撮像部C1は、第1収納箱B1内における位置のうち第1収納箱B1の内側と第1収納箱B1の外側との少なくとも一方を撮像可能な位置に設けられる。以下では、一例として、第1撮像部C1は、第1収納箱B1内における位置のうち第1収納箱B1の内側を撮像可能な位置に設けられている場合について説明する。第1撮像部C1は、動画像を第1撮像画像として撮像するカメラであるが、予め決められた周期で繰り返し静止画像を第1撮像画像として撮像するカメラであってもよい。第1撮像部C1は、無線又は有線によって制御装置11と通信可能に接続されている。第1撮像部C1は、制御装置11からの要求に応じて、第1撮像画像の撮像を開始する。そして、第1撮像部C1は、撮像した第1撮像画像を制御装置11に出力する。なお、第1収納箱B1は、第1撮像部C1を備えない構成であってもよい。
このような第1収納箱B1により、パントリーPは、配達者により配達された宅配物を収納及び貯蔵することができる。そして、居住者は、このようにして収納及び貯蔵された宅配物を、利用に際して最も適した時点で、宅配物の移動に煩わされることなく、住宅H内において第1収納箱B1から取り出すことができる。
ここで、第1収納箱B1の内側には、棚板等の宅配物を載置可能な部材が設けられていてもよく、当該部材が設けられていなくてもよい。また、当該領域は、板等によって複数の領域に分割されていてもよく、複数の領域に分割されていなくてもよい。また、第1収納箱B1の内側の領域には、第1収納箱B1よりも大きさが小さい1つ以上の箱が設けられる構成であってもよく、当該箱が1つも設けられていない構成であってもよい。以下では、一例として、第1収納箱B1の内側の領域が、複数の領域に分割されていない場合について説明する。また、以下では、一例として、第1収納箱B1の内側の領域に、第2収納箱B2が設けられている場合について説明する。また、以下では、説明の便宜上、第1収納箱B1の内側の領域のうち第2収納箱B2の外側の領域のことを、第2収納箱外領域R2と称して説明する。すなわち、第2収納箱外領域R2は、第1収納箱B1の内側の領域のうち、第1収納箱B1の内面と第2収納箱B2の外表面とによって囲まれた領域のことである。また、以下では、一例として、第2収納箱外領域R2に、棚板が設けられている場合について説明する。
第2収納箱B2は、第1収納箱B1の内側において、配達者によって配達された複数の宅配物のうちの少なくとも一部の宅配物の収納及び貯蔵を行うための箱である。
第2収納箱B2は、例えば、直方体形状の箱である。なお、第2収納箱B2の形状は、直方体形状に代えて、他の形状であってもよい。また、第2収納箱B2の容積は、第1収納箱B1の容積よりも小さい容積であれば、人が入れる容積以上の容積であってもよい。
換言すると、第2収納箱B2は、ウォークインタイプの箱であってもよい。第2収納箱B2がウォークインタイプの箱であった場合、パントリーシステム1では、宅配物の出し入れを行う人(例えば、居住者、宅配物を配達する配達者等)が、第2収納箱B2に収納された宅配物の出し入れを容易に行うことができる。すなわち、パントリーシステム1は、第2収納箱B2において宅配物の出し入れを行う人の利便性を向上させることができる。
なお、第2収納箱B2は、ウォークインタイプではない箱であってもよい。すなわち、第2収納箱B2の容積は、人が入れない容積であってもよい。
第2収納箱B2には、第2収納箱B2の内側の領域と第2収納箱外領域R2との間を繋ぐ隙間が存在する構成であってもよく、当該隙間が存在しない構成であってもよい。以下では、一例として、第2収納箱B2には、当該隙間が存在しない場合について説明する。
すなわち、この一例では、当該領域は、第2収納箱外領域R2から断絶している。この場合、第2収納箱B2は、第2収納箱B2の内側の温度を、第2収納箱外領域R2の温度と異なる温度にしたまま保持することができる。これにより、パントリーPは、例えば、常温で貯蔵してもよい宅配物を第2収納箱外領域R2において貯蔵し、常温と異なる温度で貯蔵する必要のある宅配物を第2収納箱B2において貯蔵することができる。換言すると、当該場合、第2収納箱B2は、第2収納箱B2に収納された宅配物を冷蔵する冷蔵庫、当該宅配物を冷凍する冷凍庫、当該宅配物を温蔵する温蔵庫等であってもよい。以下では、一例として、第2収納箱B2が冷蔵庫である場合について説明する。
また、第2収納箱B2は、第3扉D3と、第4扉D4と、第2撮像部C2を備える。
第3扉D3は、第2収納箱B2に設けられた2つの扉のうちの一方である。ここで、第2収納箱B2が有する側面のうち第1扉D1側の側面には、開口が形成されている。第3扉D3は、当該開口を塞ぐように当該側面に設けられた扉である。換言すると、第3扉D3は、第1収納箱B1の内側において、第2収納箱B2の内側と第1扉D1との間に設けられた扉である。図1に示した例では、第3扉D3は、第2収納箱B2が有する側面のうち、三次元座標系HCにおけるX軸の正方向側の側面に設けられている。なお、第3扉D3は、第3扉D3の動きを第1扉D1の動きに連動させる何らかの機構によって第1扉D1とともに開閉する扉であってもよく、第1扉D1とともに開閉しない扉であってもよい。また、第3扉D3は、第1扉D1と一体化した扉であってもよく、第1扉D1と別体の扉であってもよい。第3扉D3が第1扉D1と一体化した扉である場合、第2収納箱B2は、第2収納箱B2が有する側面のうち第3扉D3が設けられる側面が、第1収納箱B1が有する側面のうち第1扉D1が設けられた側面によって形成される。一方、第3扉D3が第1扉D1と別体の扉である場合、第2収納箱B2は、第2収納箱B2が有する側面のうち第3扉D3が設けられる側面が、第1収納箱B1が有する側面のうち第1扉D1が設けられた側面と隣接するように第1収納箱B1の内側に設けられる。
第3扉D3が第1扉D1と一体化した扉である場合、又は、第3扉D3が第1扉D1とともに開閉する扉である場合、住宅Hへ宅配物を配達する配達者は、宅配物を第2収納箱B2に収納する際、第1扉D1と第3扉D3との2つの扉を開く必要がなく、第1扉D1を開くだけで宅配物を第2収納箱B2に収納することができる。すなわち、当該場合、パントリーPは、宅配物を第2収納箱B2に収納する際に生じる手間を軽減することにより、配達者の利便性を向上させることができる。なお、図1に示した例では、第3扉D3は、第1扉D1と一体化した扉である。
一方、第3扉D3が第1扉D1と別体の扉である場合、且つ、第3扉D3が第1扉D1とともに開閉する扉ではない場合、住宅Hへ宅配物を配達する配達者は、宅配物を第2収納箱B2に収納する際、第1扉D1と第3扉D3との2つの扉を開く必要がある。しかしながら、当該場合、パントリーPは、配達者が第1扉D1を開いても第3扉D3が閉じているため、配達者が第1扉D1を開くことによって第2収納箱B2の内側の温度が変化してしまうことを抑制することができる。その結果、パントリーPは、住宅Hにおいて第2収納箱B2により消費される電力の増大を抑制することができる。
第4扉D4は、第2収納箱B2に設けられた2つの扉のうちの他方である。ここで、第2収納箱B2が有する側面のうち第2扉D2側の側面には、開口が形成されている。第4扉D4は、当該開口を塞ぐように当該側面に設けられた扉である。換言すると、第4扉D4は、第1収納箱B1の内側において、第2収納箱B2の内側と第2扉D2との間に設けられた扉である。図1に示した例では、第4扉D4は、第2収納箱B2が有する側面のうち、三次元座標系HCにおけるY軸の負方向側の側面に設けられている。なお、第4扉D4は、第4扉D4の動きを第2扉D2の動きに連動させる何らかの機構によって第2扉D2とともに開閉する扉であってもよく、第2扉D2とともに開閉しない扉であってもよい。また、第4扉D4は、第2扉D2と一体化した扉であってもよく、第2扉D2と別体の扉であってもよい。第4扉D4が第2扉D2と一体化した扉である場合、第2収納箱B2は、第2収納箱B2が有する側面のうち第4扉D4が設けられる側面が、第1収納箱B1が有する側面のうち第2扉D2が設けられた側面によって形成される。一方、第4扉D4が第2扉D2と別体の扉である場合、第2収納箱B2は、第2収納箱B2が有する側面のうち第4扉D4が設けられる側面が、第1収納箱B1が有する側面のうち第2扉D2が設けられた側面と隣接するように第1収納箱B1の内側に設けられる。
第4扉D4が第2扉D2と一体化した扉である場合、又は、第4扉D4が第2扉D2とともに開閉する扉である場合、住宅Hの居住者は、宅配物を第2収納箱B2から取り出す際、第2扉D2と第4扉D4との2つの扉を開く必要がなく、第2扉D2を開くだけで宅配物を第2収納箱B2から取り出すことができる。すなわち、当該場合、パントリーPは、宅配物を第2収納箱B2から取り出す際に生じる手間を軽減することにより、居住者の利便性を向上させることができる。なお、図1に示した例では、第4扉D4は、第2扉D2と一体化した扉である。
一方、第4扉D4が第2扉D2と別体の扉である場合、且つ、第4扉D4が第2扉D2とともに開閉する扉ではない場合、居住者は、宅配物を第2収納箱B2から取り出す際、第2扉D2と第4扉D4との2つの扉を開く必要がある。しかしながら、当該場合、パントリーPは、居住者が第2扉D2を開いても第4扉D4が閉じているため、配達者が第2扉D2を開くことによって第2収納箱B2の内側の温度が変化してしまうことを抑制することができる。その結果、パントリーPは、住宅Hにおいて第2収納箱B2により消費される電力の増大を抑制することができる。
また、第4扉D4は、第4電子錠K4を備える。第4電子錠K4は、第4扉D4に設けられている。第4電子錠K4は、制御装置11によって制御され、第4扉D4の施錠又は第4扉D4の解錠を行う。なお、第2収納箱B2は、第4電子錠K4を備えない構成であってもよい。
第2撮像部C2は、例えば、集光された光を電気信号に変換する撮像素子として、CCD、CMOS等を備えたカメラである。この一例において、第2撮像部C2は、第2収納箱B2内における位置のうち第2収納箱B2の内側を撮像可能な位置に設けられる。第2撮像部C2は、動画像を第2撮像画像として撮像するカメラであるが、予め決められた周期で繰り返し静止画像を第2撮像画像として撮像するカメラであってもよい。第2撮像部C2は、無線又は有線によって制御装置11と通信可能に接続されている。第2撮像部C2は、制御装置11からの要求に応じて、第2撮像画像の撮像を開始する。そして、第2撮像部C2は、撮像した第2撮像画像を制御装置11に出力する。なお、第2収納箱B2は、第2撮像部C2を備えない構成であってもよい。
なお、第2収納箱B2の内側と第2収納箱外領域とが繋がっている場合、第2収納箱B2は、第3扉D3と第4扉D4とのうちのいずれか一方又は両方を備えない構成であってもよい。当該場合、パントリーPでは、第2収納箱B2の内側の温度を、第2収納箱外領域の温度と異なる温度にしたまま保持することができない。このため、当該場合、第2収納箱B2は、第1収納箱B1の内側における常温の部屋である。
また、第1収納箱B1は、前述したように、第2収納箱B2が設けられていない構成であってもよい。この場合、第1収納箱B1の全体が1つの冷蔵室、1つの冷凍室、1つの温蔵室等であってもよい。
制御装置11は、パントリーPの全体を制御する。制御装置11は、図示しないCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーを備えた情報処理装置である。また、制御装置11は、図1において図示しない記憶部11Aと、図1において図示しない通信部11Bを備える。
制御装置11が備えるプロセッサーは、記憶部11Aに格納された各種のプログラムを実行する。
記憶部11Aは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含む。なお、記憶部11Aは、制御装置11に内蔵されるものに代えて、USB等のデジタル入出力ポート等によって制御装置11に接続された外付け型の記憶装置であってもよい。記憶部11Aは、制御装置11が処理する各種の情報、各種の画像、各種のプログラム等を格納する。
通信部11Bは、例えば、USB等のデジタル入出力ポート、イーサネット(登録商標)ポート等を含んで構成される。
なお、制御装置11が備えるプロセッサーは、CPUに代えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の他のプロセッサーであってもよい。
制御装置11は、情報処理装置12を介して居住者から受け付けた操作に応じて、第1扉D1の施錠又は第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせる。また、制御装置11は、無線又は有線による通信によって情報処理装置12を介して居住者から当該操作を受け付ける。例えば、制御装置11は、無線又は有線による通信によって、情報処理装置12を介して居住者から当該操作を受け付ける。
また、制御装置11は、第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせる場合、第2扉D2の施錠を第2電子錠K2に行わせる。これにより、制御装置11は、第1収納箱B1を介した住宅H外から住宅H内への侵入を抑制することができる。例えば、図1に示したようにパントリーPがキッチンKCと隣接しており、且つ、第2扉D2が開いている場合において、配達者来て第1扉D1を解錠しようとした場合、第1扉D1は解錠できない。これは、居住者の安全確保のためである。なお、パントリーPは、当該場合において配達者に第2扉D2が開いていることを示す情報を表示する表示部が設けられている構成であってもよく、配達者が保有する携帯端末に当該情報を通知する構成であってもよい。
ここで、第4扉D4が第2扉D2と別体の扉である場合において、制御装置11は、第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせる場合、第4扉D4の施錠を第4電子錠K4に行わせる構成であってもよく、第4扉D4の施錠を第4電子錠K4に行わせない構成であってもよい。制御装置11は、第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせる場合において第4扉D4の施錠を第4電子錠K4に行わせる場合、第1収納箱B1を介した住宅H外から住宅H内への人の侵入を、より確実に抑制することができる。
また、制御装置11は、制御装置11又は情報処理装置12から携帯端末13に予め発行された認証鍵を携帯端末13から受け付けた場合、受け付けた認証鍵による認証を行う。制御装置11は、当該認証に成功した場合、第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせる。すなわち、携帯端末13は、当該認証によって第1扉D1の解錠を行うことができる。これにより、制御装置11は、意図しない人に第1扉D1を開かせてしまうことを抑制することができる。
また、制御装置11は、第1撮像部C1を制御し、第1撮像部C1が撮像可能な範囲を第1撮像部C1に撮像させる。そして、制御装置11は、第1撮像部C1が撮像した第1撮像画像を第1撮像部C1から取得する。制御装置11は、取得した第1撮像画像に基づく各種の処理を行う。例えば、制御装置11は、当該第1撮像画像を図示しない他の装置Xに出力する。また、例えば、制御装置11は、当該第1撮像画像に基づく画像処理を行い、当該画像処理の結果を他の装置Xに出力する。例えば、他の装置Xは、居住者が所有する情報処理装置12である。この場合、情報処理装置12を所有する居住者は、制御装置11から情報処理装置12が取得した第1撮像画像又は当該画像処理の結果を、情報処理装置12を介して確認することができる。その結果、居住者は、第1扉D1又は第2扉D2を開くことなく、第1収納箱B1の内側における宅配物の収納状況又は貯蔵状況を把握することができる。また、居住者は、情報処理装置12を用いて、第1収納箱B1の内側における宅配物の収納状況又は貯蔵状況を住宅H外から把握することができる。
また、制御装置11は、第2撮像部C2を制御し、第2撮像部C2が撮像可能な範囲を第2撮像部C2に撮像させる。そして、制御装置11は、第2撮像部C2が撮像した第2撮像画像を第2撮像部C2から取得する。制御装置11は、取得した第2撮像画像に基づく各種の処理を行う。例えば、制御装置11は、当該第2撮像画像を他の装置Yに出力する。また、例えば、制御装置11は、当該第2撮像画像に基づく画像処理を行い、当該画像処理の結果を他の装置Yに出力する。例えば、他の装置Yは、居住者が所有する情報処理装置12である。この場合、情報処理装置12を所有する居住者は、制御装置11から情報処理装置12が取得した第2撮像画像又は当該画像処理の結果を、情報処理装置12を介して確認することができる。その結果、居住者は、第3扉D3又は第4扉D4を開くことなく、第2収納箱B2の内側における宅配物の収納状況又は貯蔵状況を把握することができる。また、居住者は、情報処理装置12を用いて、第2収納箱B2の内側における宅配物の収納状況又は貯蔵状況を住宅H外から把握することができる。なお、他の装置Xと他の装置Yとは、異なる装置であってもよい。
また、制御装置11は、情報処理装置12を介して居住者から受け付けた操作に応じて、居住者が所望する宅配物の配達の発注を行う。この際、制御装置11は、当該発注を、当該宅配物を販売する販売業者に行う構成であってもよく、住宅Hを管理する管理会社に行う構成であってもよく、他の業者に行う構成であってもよい。
ここで、図1に示した例では、制御装置11は、パントリーPに内蔵されている。換言すると、当該例では、パントリーPは、制御装置11を備える。すなわち、当該例では、パントリーシステム1は、制御装置11を備えたパントリーPと、情報処理装置12と、携帯端末13を備える。なお、制御装置11は、パントリーPに内蔵される構成に代えて、パントリーPの外側に設置される構成であってもよい。パントリーPの外側は、住宅H内におけるパントリーPの外側であってもよく、住宅H外であってもよい。このような場合、制御装置11は、パントリーP、情報処理装置12、携帯端末13のそれぞれと無線又は有線によって通信可能に接続される。また、例えば、当該場合、制御装置11は、例えば、インターネット等の通信網を介して、パントリーP、情報処理装置12、携帯端末13のそれぞれと接続される構成であってもよい。また、制御装置11が有する機能は、パントリーP内と、パントリーP外との両方のそれぞれに分かれて備えられる構成であってもよい。
情報処理装置12は、前述した通り、居住者が所有する情報処理装置のことである。情報処理装置12は、例えば、ノートPC(Personal Computer)、デスクトップPC、タブレットPC、多機能携帯電話端末(スマートフォン)、携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)等であるが、これらに限られるわけではない。図1に示した例では、情報処理装置12は、ノートPCである。
例えば、情報処理装置12には、パントリーPに関する処理を行う専用のアプリケーションプログラムPMがインストールされている。この場合、居住者は、アプリケーションプログラムPMが実行されることによって情報処理装置12のディスプレイに表示される各種の画面のうちの操作画面を介して、制御装置11を操作することができる。ここで、操作画面は、制御装置11に各種の処理を行わせる操作を受け付ける画面のことである。
例えば、居住者は、操作画面を介して、情報処理装置12のディスプレイへの第1撮像画像の表示を、制御装置11に行わせることができる。また、例えば、居住者は、操作画面を介して、居住者が所望する宅配物の配達の発注を、制御装置11に行わせることができる。
携帯端末13は、例えば、宅配物を配達する配達者のハンドヘルドコンピューターである。なお、携帯端末13は、ハンドヘルドコンピューターに代えて、配達者のタブレットPC、多機能携帯電話端末、携帯電話端末、PDA等であってもよい。携帯端末13は、制御装置11又は情報処理装置12により予め発行された認証鍵を受け付ける。携帯端末13は、受け付けた認証鍵を、何らかの方法によって制御装置11に出力する。これにより、配達者は、制御装置11に第1扉D1の解錠を行わせることができる。その結果、配達者は、第1扉D1を開いて、第1収納箱B1に宅配物を収納することができる。なお、当該方法については、後述する。
なお、図1に示した例のようにパントリーPがキッチン(図1では、キッチンKC)と隣接している場合、配達された食料品や日用品をパントリーPに設けられた収納箱(第1収納箱B1又は第2収納箱B2)から、予めキッチンの近く又はキッチンの内部に移動せずとも、直接すぐにキッチンで使用することができる。日常的に配達される食料品や日用品がある場合、パントリーPは、ユーザーの利便性を特に高められる。また、図1に示した例のようにパントリーPがキッチン(図1では、キッチンKC)と隣接している場合、当該収納箱からキッチンに設置された冷蔵庫に移動する距離が短い。このため、パントリーPは、パントリーPに配達された冷凍・冷蔵の食料品等を運ぶ手間を省くことができる。
また、当該収納箱に配達された食料品を冷蔵庫に移動せずに2次的な冷蔵庫の代わりとして食料品を使用するまで保管しておいた場合であっても、ユーザーは、キッチンとパントリーPが隣接しているので、食料品を使用したいときにすぐにパントリーPから取り出すことができる。このような効果は、パントリーPがダイニング、リビング等と隣接している場合であっても、パントリーPによって同様に得られる効果である。
<住宅Hの外壁における第1扉と玄関扉との位置関係>
以下、住宅Hの外壁における第1扉D1と玄関扉Gとの位置関係について説明する。
図1に示した例では、第1扉D1は、住宅Hが有する外壁のうち玄関壁と異なる外壁に設けられている。
ここで、図2は、図1に示した住宅Hが有する外壁のうち第1扉D1が設けられた外壁の一例を示す外観図である。図1に示した例では、第1扉D1は、図2に示したように、住宅Hが有する外壁のうち、住宅Hの外側から玄関壁を見た場合において玄関壁の左側に位置する外壁に設けられている。換言すると、当該例では、第1扉D1は、住宅Hが有する外壁のうち、三次元座標系HCにおけるX軸の正方向側の外壁に設けられている。この場合、第1扉D1は、玄関壁に設けられる場合と比較して、玄関扉Gの前を往来する人の目に触れる機会が少ない(又は、当該機会がほぼない)。これは、住宅Hへの出入りが玄関扉Gを介して行われるためである。その結果、図1に示した住宅Hには、意図しない人が、配達者を装って当該外壁の前を通り、住宅Hの裏側に侵入する可能性がある。そこで、図1に示した住宅Hには、第1扉D1が設けられた外壁における第1扉D1の左隣に、住宅Hの裏側への人の侵入を阻む衝立部材DBが設けられている。より具体的には、図1に示した住宅Hには、当該外壁において、第1扉D1よりも、三次元座標系HCにおけるY軸の負方向側に衝立部材DBが設けられている。衝立部材DBは、例えば、図1に示したように、衝立板であるが、これに限られるわけではない。すなわち、図1に示した例では、パントリーシステム1は、このような衝立部材DBを更に備えている。これにより、パントリーシステム1は、意図しない人が配達者を装って住宅Hの裏側に侵入され手しまうことを抑制することができる。なお、このようにパントリーシステム1が衝立部材DBを備える場合、衝立部材DBを1個備える構成であってもよく、衝立部材DBを複数個備える構成であってもよい。また、衝立部材DBは、複数の部材によって構成されてもよい。
ここで、前述の第1扉D1は、1枚の扉によって構成されてもよく、互いに独立に開閉可能な2枚以上の扉によって構成されてもよい。図2に示した例では、第1扉D1は、互いに独立に開閉可能な2枚の扉、すなわち、第11扉D1Aと第12扉D1Bとによって構成されている。例えば、第11扉D1Aは、前述の第2収納箱外領域と住宅H外とを繋ぐ扉である。この場合、例えば、第12扉D1Bは、第3扉D3と一体化した扉であり、前述の第2収納箱B2の内側と住宅H外とを繋ぐ扉である。なお、第12扉D1Bは、第3扉D3と別体の扉であってもよい。
なお、第1扉D1は、図3及び図4に示したように、玄関壁に設けられる構成であってもよい。より具体的には、第1扉D1は、玄関壁において玄関扉Gが設けられている部分と異なる部分に設けられる構成であってもよい。図3は、住宅Hが有する外壁のうち玄関壁に第1扉D1が設けられた場合の住宅Hの一例を示す見取図である。また、図4は、玄関壁の一例を示す外観図である。図4に示した例では、第1扉D1は、住宅H外から玄関壁を見た場合において、玄関壁において玄関扉Gの左隣に設けられている。換言すると、図4に示した例では、第1扉D1は、玄関壁において、玄関扉Gよりも、三次元座標系HCにおけるX軸の正方向側に設けられている。第1扉D1を玄関壁に設けた場合、第1扉D1は、住宅Hが有する外壁のうち玄関壁と異なる外壁に設けられる場合と比較して、玄関扉Gの前を往来する人の目に触れる機会が多い。これは、住宅Hへの出入りが玄関扉Gを介して行われるためである。その結果、当該場合、パントリーPは、意図しない人によって第1扉D1の開閉が行われてしまうことを抑制することができる。
<第1収納箱の内側の構成の変形例>
以下、第1収納箱B1の内側の構成の変形例について説明する。
図5は、第1収納箱B1の内側の構成の変形例1を示す図である。また、図5は、第1扉D1が開いている場合において、住宅Hの外側から第1収納箱B1を見た場合の第1収納箱B1の内側の構成の一例を示す図である。ここで、図5に示した3つの棚板Tは、第2収納箱外領域R2に設けられた複数の棚板のそれぞれの一例を示す。
ここで、第1収納箱B1は、例えば、第2収納箱B2に加えて、第3収納箱B3が第1収納箱B1の内側に設けられる構成であってもよい。なお、第3収納箱B3の構成は、第2収納箱B2の構成とほぼ同様の構成であるため、説明を省略する。
第1収納箱B1の内側に第2収納箱B2と第3収納箱B3とが設けられている場合、第1収納箱B1の内側では、第2収納箱B2の内側の温度と、第3収納箱B3の内側の温度とを互いに異ならせることができる。すなわち、例えば、第2収納箱B2が冷蔵庫である場合、第3収納箱B3は、冷凍庫である。このように、第1収納箱B1が複数の収納箱を備えることにより、パントリーPは、貯蔵する際の温度が互いに異なる複数の宅配物を、同時期に貯蔵することができる。これにより、居住者は、パントリーPを、キッチンに備える大型の冷蔵庫の代わりとして利用することができる。その結果、パントリーPは、冷蔵庫等によってキッチンの広さが狭くなってしまうことを抑制することができる。
一方、図6は、第1収納箱B1の内側の構成の変形例2を示す図である。また、図6は、第1扉D1が開いている場合において、住宅Hの外側から第1収納箱B1を見た場合の第1収納箱B1の内側の構成の他の例を示す図である。ここで、図6に示した例では、第1収納箱B1の内側には、図5に示した第1収納箱B1の内側の構成と異なり、第3収納箱B3が設けられていない。しかしながら、図6に示した第2収納箱B2の内側は、上下に並ぶ2つの領域に棚板によって仕切られている。そして、当該2つの領域のうち下側の領域には、冷蔵庫B21が配置されている。また、当該2つの領域のうちの上側の領域は、宅配物を常温で貯蔵することが可能な領域となっている。
このように、第1収納箱B1の内側の構成の具体例には、居住者、配達者等のパントリーPを利用する人の用途、利便性等に応じて、たくさんの変形例が存在する。図5及び図6において説明した変形例のそれぞれは、そのようなたくさんの変形例のうちの一例に過ぎない。すなわち、パントリーPにおいて、第1収納箱B1の内側の構成は、パントリーPを利用する人の用途、利便性等に応じた如何なる構成であってもよい。これにより、パントリーPは、パントリーPを設ける住宅に居住する人の利便性に応じて設計することができ、高い設計自由度を有する。
<制御装置の機能構成>
以下、図7を参照し、制御装置11の機能構成について説明する。図7は、制御装置11の機能構成の一例を示す図である。
制御装置11は、記憶部11Aと、通信部11Bと、制御部11Cを備える。
制御部11Cは、制御装置11の全体を制御する。制御部11Cは、操作受付部111と、認証制御部112と、電子錠制御部113と、撮像制御部114と、画像取得部115と、画像処理部116と、通信制御部117と、発注制御部118を備える。制御部11Cが備えるこれらの機能部は、例えば、制御装置11が備えるプロセッサーが、記憶部11Aに記憶された各種の指令を実行することにより実現される。また、当該機能部のうちの一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application
Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。
操作受付部111は、通信部11Bを介して他の装置から操作を受け付ける。当該他の装置は、例えば、情報処理装置12、携帯端末13等である。
認証制御部112は、前述の認証に関する処理を行う。例えば、認証制御部112は、受け付けた認証鍵による認証等の処理を行う。
電子錠制御部113は、情報処理装置12を介して操作受付部111が受け付けた操作に応じて第1電子錠K1を制御し、第1扉D1の施錠又は第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせる。また、電子錠制御部113は、情報処理装置12を介して操作受付部111が受け付けた操作に応じて第2電子錠K2を制御し、第2扉D2の施錠又は第2扉D2の解錠を第2電子錠K2に行わせる。また、電子錠制御部113は、情報処理装置12を介して操作受付部111が受け付けた操作に応じて第4電子錠K4を制御し、第4扉D4の施錠又は第4扉D4の解錠を第4電子錠K4に行わせる。また、電子錠制御部113は、第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせる場合、第2扉D2の施錠を第2電子錠K2に行わせる。また、電子錠制御部113は、第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせる場合、第4扉D4の施錠を第4電子錠K4に行わせる。なお、電子錠制御部113は、当該場合、第4扉D4の施錠を第4電子錠K4に行わせない構成であってもよい。
撮像制御部114は、操作受付部111が受け付けた操作に応じて第1撮像部C1を制御し、第1撮像部C1が撮像可能な範囲を第1撮像部C1に撮像させる。また、撮像制御部114は、操作受付部111が受け付けた操作に応じて第2撮像部C2を制御し、第2撮像部C2が撮像可能な範囲を第2撮像部C2に撮像させる。
画像取得部115は、撮像制御部114が第1撮像部C1に第1撮像画像を撮像させた場合、第1撮像部C1が撮像した第1撮像画像を第1撮像部C1から取得する。また、画像取得部115は、撮像制御部114が第1撮像部C1に第1撮像画像を撮像させた場合、第2撮像部C2が撮像した第2撮像画像を第2撮像部C2から取得する。
画像処理部116は、画像取得部115が取得した第1撮像画像に基づく画像処理を行う。また、画像処理部116は、画像取得部115が取得した第2撮像画像に基づく画像処理を行う。
通信制御部117は、画像取得部115が取得した第1撮像画像を他の装置に出力する。また、通信制御部117は、画像取得部115が取得した第2撮像画像を他の装置に出力する。また、通信制御部117は、画像処理部116が第1撮像画像に基づく画像処理を行った結果を示す情報を、他の装置に出力する。また、通信制御部117は、画像処理部116が第2撮像画像に基づく画像処理を行った結果を示す情報を、他の装置に出力する。
発注制御部118は、情報処理装置12を介して操作受付部111が受け付けた操作に基づいて、当該操作に応じた宅配物(すなわち、居住者が所望する宅配物)の配達の発注を行う。また、発注制御部118は、画像処理部116が第1撮像画像に基づく画像処理を行った結果に基づいて、当該結果に応じて居住者が所望すると推測される宅配物の配達の発注を行う。また、発注制御部118は、画像処理部116が第2撮像画像に基づく画像処理を行った結果に基づいて、当該結果に応じて居住者が所望すると推測される宅配物の配達の発注を行う。
<制御装置が行う処理の具体例>
以下、制御装置11が行う処理の具体例について説明する。
<制御装置が第1撮像画像を他の装置に出力する処理>
まず、制御装置11が第1撮像画像を他の装置に出力する処理について説明する。ここで、当該他の装置が、情報処理装置12である場合について説明する。
図8は、制御装置11が第1撮像画像を情報処理装置12に出力する処理の流れの一例を示す図である。以下では、ステップS110の処理が行われる前のタイミングにおいて、制御装置11が、情報処理装置12から第1撮像画像を情報処理装置12のディスプレイに表示させる操作を予め受け付けている場合について説明する。
撮像制御部114は、第1撮像部C1が撮像可能な範囲(すなわち、第1収納箱B1の内側の少なくとも一部)の撮像を第1撮像部C1に開始させる(ステップS110)。ここで、この一例では、第1撮像画像は、前述した通り、動画像である。このため、ステップS110において開始された当該撮像は、情報処理装置12のディスプレイへの第1撮像画像の表示を停止させる終了操作を制御装置11が情報処理装置12から受け付けるまで継続される。
次に、画像取得部115は、第1撮像部C1が撮像した第1撮像画像の取得を開始する。そして、通信制御部117は、画像取得部115が取得した第1撮像画像の情報処理装置12への出力を開始する(ステップS120)。ここで、第1撮像画像を取得し始めた情報処理装置12は、取得した第1撮像画像を情報処理装置12のディスプレイに表示させ始める。これにより、居住者は、情報処理装置12のディスプレイに表示された第1撮像画像を見ることにより、第1収納箱B1の収納状況又は貯蔵状況を把握することができる。
次に、撮像制御部114は、操作受付部111が前述の終了操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS130)。
操作受付部111が前述の終了操作を受け付けていないと撮像制御部114が判定した場合(ステップS130-NO)、画像取得部115は、ステップS120において開始した第1撮像画像の取得を継続する。また、当該場合、通信制御部117は、ステップS120において開始した第1撮像画像の出力を継続する。
操作受付部111が前述の終了操作を受け付けたと撮像制御部114が判定した場合(ステップS130-YES)、画像取得部115は、ステップS120において開始した第1撮像画像の取得を停止する。また、当該場合、通信制御部117は、ステップS120において開始した第1撮像画像の出力を停止する(ステップS140)。そして、ステップS140の処理が実行された後、撮像制御部114は、処理を終了する。
なお、制御装置11が第2撮像画像を情報処理装置12に出力する処理の説明は、図8に示したフローチャートの説明において、第1撮像部C1を第2撮像部C2に読み替え、且つ、第1撮像画像を第2撮像画像と読み替えた説明と同様の説明となるため、説明を省略する。
<制御装置が第1撮像画像に基づく画像処理の結果を他の装置に出力する処理>
以下、制御装置11が第1撮像画像に基づく画像処理の結果を他の装置に出力する処理について説明する。ここで、当該他の装置が、情報処理装置12である場合について説明する。
図9は、制御装置11が第1撮像画像に基づく画像処理の結果を他の装置に出力する処理の流れの一例を示す図である。以下では、ステップS210の処理が行われる前のタイミングにおいて、制御装置11が、情報処理装置12から第1撮像画像に基づく画像処理の結果を情報処理装置12のディスプレイに表示させる操作を予め受け付けている場合について説明する。
撮像制御部114は、第1撮像部C1が撮像可能な範囲(すなわち、第1収納箱B1の内側の少なくとも一部)を第1撮像部C1に撮像させる(ステップS210)。ここで、ステップS210において、撮像制御部114は、例えば、動画像に代えて、静止画像を第1撮像画像として第1撮像部C1に撮像させる。なお、撮像制御部114は、ステップS210において、動画像を第1撮像画像として第1撮像部C1に撮像させる構成であってもよい。
次に、画像取得部115は、ステップS210において撮像制御部114が第1撮像部C1に撮像させた第1撮像画像を第1撮像部C1から取得する(ステップS220)。すなわち、当該第1撮像画像は、この一例において、静止画像である。
次に、画像処理部116は、ステップS220において画像取得部115が取得した第1撮像画像に基づく画像処理を行う(ステップS230)。ここで、当該画像処理は、例えば、第1撮像画像に基づいて、第1収納箱B1の内側に収納又は貯蔵された宅配物について、宅配物の種類毎の残数を検出する処理である。例えば、画像処理部116は、パターンマッチング等によって、第1撮像画像に含まれる宅配物の数を、種類毎に検出する。
そして、画像処理部116は、検出した種類毎の宅配物の数を示す情報を、当該画像処理の結果として生成する。なお、当該画像処理は、第1撮像画像に基づく他の処理であってもよい。また、画像処理部116が宅配物の種類毎の残数を検出する処理には、パターンマッチングに代えて、他のアルゴリズムが用いられる構成であってもよい。
次に、通信制御部117は、ステップS230において画像処理部116により生成された画像処理の結果を、情報処理装置12に出力し(ステップS240)、処理を終了する。これにより、居住者は、情報処理装置12のディスプレイに表示された当該結果を見ることにより、第1収納箱B1の収納状況又は貯蔵状況を把握することができる。そして、居住者は、当該結果に基づいて、発注する宅配物の数を宅配物の種類毎に容易に決定することができる。
なお、制御装置11が第2撮像画像に基づく画像処理の結果を他の装置に出力する処理の説明は、図9に示したフローチャートの説明において、第1撮像部C1を第2撮像部C2に読み替え、且つ、第1撮像画像を第2撮像画像と読み替えた説明と同様の説明となるため、説明を省略する。
<宅配物の発注から配達に至るまでの過程において制御装置が行う処理>
以下、宅配物の発注から配達に至るまでの過程において制御装置11が行う処理について説明する。
図10は、宅配物の発注から配達に至るまでの過程において制御装置11が行う処理の流れの一例を示す図である。
操作受付部111は、情報処理装置12を介して居住者から発注操作が行われるまで待機する(ステップS310)。ここで、発注操作は、前述の操作画面において、居住者が所望する宅配物の発注を行う操作のことである。なお、以下では、一例として、ステップS310の処理が実行された後、居住者が住宅Hから外出している場合について説明する。
次に、発注制御部118は、ステップS310において操作受付部111が受け付けた発注操作に基づいて、当該発注操作に応じた宅配物の配達の発注を行う。また、発注制御部118は、発注した宅配物に応じた認証鍵を発行(生成)する(ステップS320)。
以下では、一例として、発注制御部118が、住宅Hを管理する管理会社に当該発注を行う場合について説明する。また、以下では、一例として、ステップS320において発行される認証鍵が、携帯端末13と制御装置11との間で伝送される電子データである場合について説明する。
次に、発注制御部118は、ステップS320において生成した認証鍵を、ステップS320において発注した宅配物を示す情報(例えば、識別ID(Identifier)等)と対応付けて記憶部11Aに記憶させる。そして、発注制御部118は、当該認証鍵を、当該情報と対応付けて、住宅Hを管理する管理会社のサーバー(例えば、図1に示したサーバーSV)に出力する(ステップS330)。当該サーバーは、制御装置11から当該認証鍵を取得すると、当該認証鍵に対応付けられた当該情報が示す宅配物を特定する。そして、当該サーバーは、特定した宅配物を住宅Hへ配達する配達者が使用する携帯端末13に、当該認証鍵を出力する。携帯端末13は、当該認証鍵を取得した場合、当該認証鍵を携帯端末13の記憶領域に記憶させる。以下では、説明の便宜上、当該配達者を、配達者CRと称して説明する。また、以下では、一例として、配達者CRが、住宅Hへ配達する宅配物を用意した後、当該宅配物が梱包されている梱包材の表面に、当該宅配物を示す情報が印刷された識別シールを貼付した場合について説明する。
次に、認証制御部112は、ステップS320において発注制御部118が発行した認証鍵を受け付けるまで待機する(ステップS340)。ステップS340において、認証制御部112は、例えば、近距離無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に基づく通信)等によって携帯端末13から認証鍵を受け付けるまで待機する。換言すると、制御装置11は、配達者CRが宅配物を持って住宅Hを訪れるまで待機する。ここで、例えば、配達者CRは、住宅Hに到着した後、携帯端末13を操作し、携帯端末13と制御装置11との間の近距離無線通信を確立させる。そして、配達者CRは、ステップS310において居住者から発注された宅配物の梱包材に貼付されている識別シールに基づいて、携帯端末13に当該宅配物を示す情報に対応付けられた認証鍵を特定させる。例えば、携帯端末13は、当該識別シールに記載された情報を、何らかのセンサーによって読み取り、読み取った情報に対応付けられた認証鍵を、携帯端末13の記憶領域に記憶された情報の中から特定する。携帯端末13は、特定した認証鍵を、確立している近距離無線通信によって制御装置11に出力する。このような方法により、ステップS340において、認証制御部112は、ステップS340において、携帯端末13から当該認証鍵を受け付ける。
ステップS320において発注制御部118が発行した認証鍵を受け付けたと判定した場合(ステップS340-YES)、認証制御部112は、受け付けた認証鍵による認証を行う。そして、認証制御部112は、当該認証に成功したか否かを判定する(ステップS350)。ここで、当該認証の方法は、既知の方法であってもよく、これから開発される方法であってもよい。また、当該認証は、ステップS320において発行された認証鍵を用いた電子データによる認証に代えて、バーコード等の1次元コード、QRコード(登録商標)等の2次元コード、IC(Integrated Circuit)チップ、認証番号等を用いた認証であってもよい。
ステップS340において受け付けた認証鍵による認証に失敗したと判定した場合(ステップS350-NO)、認証制御部112は、当該認証を失敗した累積回数を記憶部11Aに記憶させる。そして、認証制御部112は、当該場合、記憶部11Aに記憶させた当該累積回数が、予め決められた閾値以上であるか否かを判定する(ステップS430)。当該閾値は、例えば、5回である。なお、当該閾値は、5回より少ない回数であってもよく、5回より多い回数であってもよい。
ステップS340において受け付けた認証鍵による認証を失敗した累積回数が予め決められた閾値未満であると判定した場合(ステップS430-NO)、認証制御部112は、ステップS340に遷移し、ステップS320において発注制御部118が発行した認証鍵を受け付けるまで再び待機する。
一方、ステップS340において受け付けた認証鍵による認証を失敗した累積回数が予め決められた閾値以上であると判定した場合(ステップS430-YES)、認証制御部112は、記憶部11Aに記憶されている当該認証鍵を削除し、当該認証鍵の無効化を行う(ステップS440)。
ステップS440の処理が実行された後、認証制御部112は、警告情報を生成する。
ここで、警告情報は、ステップS440において、ステップS340において受け付けた認証鍵の無効化が行われたことを示す情報を含む情報である。すなわち、警告情報は、配達者CRが第1扉D1の解錠を行うことができなくなり、その結果、宅配物の配達を完了することができなくなったことを示す情報である。通信制御部117は、認証制御部112が生成した警告情報を、情報処理装置12、携帯端末13、住宅Hを管理する管理会社のサーバーのうちの一部又は全部に出力し(ステップS450)、処理を終了する。これにより、制御装置11は、居住者、配達者、当該管理会社の社員のうちの少なくともいずれかに、配達者CRが宅配物の配達を完了できなくなったことを知らせることができる。
一方、ステップS340において受け付けた認証鍵による認証に成功したと認証制御部112が判定した場合(ステップS350-YES)、電子錠制御部113は、第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせると判定する。そして、電子錠制御部113は、第1扉D1の解錠を行うよりも先に第2電子錠K2を制御し、第2扉D2の施錠を第2電子錠K2に行わせる。また、当該場合、電子錠制御部113は、第4電子錠K4を制御し、第4扉D4の施錠を第4電子錠K4に行わせる(ステップS360)。すなわち、電子錠制御部113は、第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせる場合、第2扉D2の施錠を第2電子錠K2に行わせる。
次に、電子錠制御部113は、第1電子錠K1を制御し、第1扉D1の解錠を第1電子錠K1に行わせる(ステップS370)。
このようなステップS360~ステップS370の処理によって、制御装置11は、住宅Hの居住者の利便性を向上させながら、第1収納箱B1を介した住宅H外から住宅H内への人の侵入を抑制することができる。
ステップS370の処理が行われた後、撮像制御部114は、第1撮像部C1を制御し、第1撮像部C1に第1撮像画像の撮像を開始させる。なお、当該第1撮像画像は、動画像である。また、当該処理が行われた後、撮像制御部114は、第2撮像部C2を制御し、第2撮像部C2に第2撮像画像の撮像を開始させる(ステップS380)。そして、画像取得部115は、第1撮像部C1から第1撮像画像の取得を開始する。そして、画像取得部115は、第1撮像部C1から取得した第1撮像画像を、第1記録画像として記憶部11Aに記憶させる。また、画像取得部115は、第2撮像部C2から第2撮像画像の取得を開始する。そして、画像取得部115は、第2撮像部C2から取得した第2撮像画像を、第2記録画像として記憶部11Aに記憶させる。
ここで、ステップS370において第1扉D1の解錠が行われた後、配達者CRは、第1扉D1を開き、宅配物を第1収納箱B1に収納する。この際、配達者CRは、例えば、予め決められた何らかのルールに従って、第2収納箱B2の内側の領域と、第2収納箱外領域R2とのいずれかの領域に、宅配物を収納する。当該ルールは、収納する宅配物の種類に応じて決められているルールであってもよく、居住者と管理会社との間で取り決められたルールであってもよく、居住者と配達者との間で取り決められたルールであってもよく、他の如何なるルールであってもよい。
ステップS380において開始した第1撮像画像及び第2撮像画像の撮像は、宅配物を収納する際の事故の有無の特定、宅配物を収納する際の配達者の不審な行動の監視、第1収納箱B1の内側への配達者以外の人の侵入の有無の監視等を目的として行われる。すなわち、制御装置11は、ステップS380において開始した当該撮像によって、当該事故の発生の抑制、当該不審な行動の抑制、当該侵入の抑制のうちの少なくとも1つを行うことができる。
ステップS380の処理が行われた後、電子錠制御部113は、第1扉D1が閉じられるまで待機する(ステップS390)。すなわち、制御装置11は、配達者CRが宅配物の収納を完了して第1扉D1を閉じるまで待機する。
第1扉D1が閉じられたと判定した場合(ステップS390-YES)、電子錠制御部113は、第1電子錠K1を制御し、第1扉D1の施錠を第1電子錠K1に行わせる(ステップS400)。なお、電子錠制御部113は、予め決められた所定期間以上第1扉D1が開かれたままであると判定した場合、第1扉D1が開かれたままであることを示す情報を情報処理装置12、携帯端末13、管理会社のサーバー等に出力する構成であってもよい。この場合、制御装置11は、第1扉D1の閉じ忘れを抑制することができる。
次に、撮像制御部114は、第1撮像部C1を制御し、第1撮像画像の撮像を第1撮像部C1に停止させる。そして、通信制御部117は、第1撮像部C1によって撮像が行われている間において記憶部11Aに記憶され続けた第1記録画像を、情報処理装置12に出力する。これにより、居住者は、配達者CRがどのように宅配物を第1収納箱B1に収納していたかを確認することができる。また、撮像制御部114は、第2撮像部C2を制御し、第2撮像画像の撮像を第2撮像部C2に停止させる。そして、通信制御部117は、第2撮像部C2によって撮像が行われている間において記憶部11Aに記憶され続けた第2記録画像を、情報処理装置12に出力する(ステップS410)。これにより、居住者は、配達者CRがどのように宅配物を第2収納箱B2に収納していたかを確認することができる。
次に、認証制御部112は、記憶部11Aに記憶されている認証鍵を削除し、当該認証鍵の無効化を行い(ステップS420)、処理を終了する。ここで、当該認証鍵は、ステップS320において発注制御部118が発行した認証鍵のことである。
以上のような処理によって、制御装置11は、宅配物の発注、宅配物の収納時における第1扉D1の解錠と第1扉D1の施錠、警告情報の出力、第1記録画像の出力、第2記録情報の出力、認証鍵の無効化等を行うことができる。その結果、制御装置11は、住宅Hの居住者の利便性を向上させながら、第1収納箱B1を介した住宅H外から住宅H内への人の侵入を抑制することができる。
なお、上記において説明した認証鍵には、有効期間が設定されている構成であってもよく、有効期間が設定されていない構成であってもよい。
また、上記において説明したパントリーシステム1は、情報処理装置12と、携帯端末13とのうちいずれか一方又は両方を備えない構成であってもよい。
また、上記において説明した第2収納箱B2には、何らかの商品の配置販売を行う業者によって収納(配置)される商品であってもよい。本実施形態において、当該商品の配置販売を行う業者は、医薬品配置販売業による医薬品(例えば、配置薬)の販売を、当該商品の販売に置き換えて行う業者のことである。この場合、制御装置11は、第2収納箱B2から居住者が当該商品を取り出したか否かを、前述の第2撮像画像に基づく画像処理によって判定する。そして、制御装置11は、第2収納箱B2から居住者が当該商品を取り出した場合、第2収納箱B2から居住者が当該商品を取り出したことを当該業者のサーバーに出力する。これにより、当該業者は、第2収納箱B2から居住者が取り出した当該商品の販売価格を、居住者に対して請求することができる。また、当該場合、第2収納箱B2には、当該業者がお勧めする商品が収納される。このため、当該場合、パントリーシステム1は、居住者自身が普段購入しない種類の商品を購入する機会を居住者に提供することができる。
また、上記において説明した制御装置11は、例えば、画像処理部116による第1撮像画像に基づく画像処理の結果(例えば、第1収納箱B1に貯蔵されている物の種類毎の残数、第1収納箱B1の容積のうち空いている容積等)と、機械学習のアルゴリズムと、過去に居住者が発注した宅配物の履歴と、インターネット等から取得される各種の情報と、住宅Hのエネルギーマネジメントシステムから収集される各種の情報とのうちの一部又は全部に基づいて、居住者が所望する可能性の高い宅配物を推測する構成であってもよい。この場合、制御装置11は、推測した当該宅配物を、居住者から当該宅配物の配達の発注を行う操作を受け付けることなく、自動的に当該宅配物の発注を行う。この際、制御装置11は、当該発注を、当該宅配物を販売する販売業者に行う構成であってもよく、住宅Hを管理する管理会社に行う構成であってもよく、他の業者に行う構成であってもよい。
当該発注により、パントリーシステム1は、例えば、パントリーPの第1収納箱B1を、居住者が買い物を行わなくても飲食物が自動的に供給される冷蔵庫として提供することができる。その結果、パントリーシステム1は、居住者の利便性を向上させることができる。ここで、機械学習のアルゴリズムは、例えば、ニューラルネットワーク、ディープラーニング等のアルゴリズムであるが、これらに限られるわけではない。また、過去に居住者が発注した宅配物の履歴には、前述の配置販売を行う業者によって第2収納箱B2に収納された商品の購入履歴(商品の種類、商品の購入年月日、商品の価格等)が含まれてもよい。また、当該インターネット等から取得される各種の情報には、天気の情報、外気温の情報、住宅Hの近隣で行われるイベントの情報、スーパーマーケットの特売情報等のうちの一部又は全部が含まれる。また、制御装置11は、推測した当該宅配物を示す情報を、前述の配置販売を行う業者のサーバーに出力する構成であってもよい。この場合、当該業者は、当該情報が示す宅配物に基づいて、第2収納箱B2に収納する商品を選択することができる。
また、上記において説明した制御装置11が有する機能のうちの一部は、他の装置に備えられる構成であってもよい。
例えば、前述したような、制御装置11が有する機能のうち居住者が所望する可能性の高い宅配物を推測する機能は、住宅Hを管理する管理会社のサーバー、前述の配置販売を行う業者のサーバー等に備えられる構成であってもよい。当該管理会社のサーバーが当該機能を備える場合、当該管理会社は、推察した宅配物に基づいて、自動的に住宅Hに配達する宅配物を決定することができる。また、当該業者のサーバーが当該機能を備える場合、当該業者は、推察した宅配物に基づいて、第2収納箱B2に収納する商品を決定することができる。
また、例えば、制御装置11が有する機能のうち認証鍵を発行する機能は、情報処理装置12が備える構成であってもよい。この場合、情報処理装置12は、居住者によって前述の発注操作が情報処理装置12に対して行われた際に、認証鍵を発行(生成)する。そして、情報処理装置12は、例えば、発行した認証鍵を制御装置11と、管理会社のサーバーと、携帯端末13とのそれぞれに出力する。これにより、当該場合であっても、制御装置11は、図10に示したフローチャートの処理を実行することができる。
<実施形態の変形例>
以下、実施形態の変形例について説明する。
上記において説明した識別シールは、宅配物の梱包材に貼付される構成に代えて、当該梱包材に梱包されている個々の宅配物に貼付される構成であってもよい。すなわち、第1扉D1を解錠するための認証鍵に対応付けられた情報(上記において説明した例では、記憶部11Aにおいて当該認証鍵と対応付けて記憶されている情報)と、個々の宅配物を示す識別シールに印刷された情報(より具体的には、例えば、個々の宅配物の内容を示す情報)とは、互いに同じ識別シールである構成(すなわち、1つのシールとしてまとめられている構成)に代えて、互いに異なる識別シールである構成であってもよい(すなわち、別体のシールとして構成されていてもよい)。この場合、当該梱包材に貼付される識別シールには、第1扉D1を解錠するための認証鍵に対応付けられた情報(例えば、第1扉D1の解錠用のタグ等)が印刷されている。当該情報は、当該個々の宅配物を梱包している当該梱包材を識別可能な情報であれば、如何なる情報であってもよく、例えば、当該梱包材を示す梱包材ID等である。以下では、説明の便宜上、当該梱包材に貼付された識別シールを第1識別シールと称し、当該個々の宅配物に貼付された識別シールを第2識別シールと称して説明する。当該個々の宅配物のうちのある宅配物に貼付された第2識別シールは、当該宅配物を示す情報が印刷されているシールである。そして、当該場合、前述のステップS330の処理において、制御装置11の記憶部11Aには、第1識別シールに印刷された情報と対応付けられた認証鍵が記憶される。なお、第1扉D1を解錠させる処理は、図10に示したフローチャートにおいて説明した識別シールを、第1識別シールに置き換えた場合の処理と同様の処理であってもよく、第1識別シールを用いた他の如何なる処理であってもよい。
第1識別シールと第2識別シールとが互いに異なる場合、例えば、パントリー内に設置された読取装置が、個々の宅配物に貼付された第2識別シールのそれぞれに印刷された情報を読み取り、パントリーP内の制御部11Cに出力する。ここで、当該読取装置は、第2識別シールに印刷された情報を読み取る装置のことである。制御部11Cは、当該読取装置から取得した情報に基づいて、外部のデータベースに問い合わせを行い、宅配物の製品情報と比較する。制御部11Cは、比較した結果に基づいて、住宅Hの居住者により操作される携帯端末やPC等に、パントリーP内に貯蔵されている(ストックされている)宅配物のリストをストック管理リストに追加する(又は、ストック管理リストがまだ存在していない場合、当該リストをストック管理リストとして生成する)。ストック管理リストは、パントリーPにおいて入庫、貯蔵(保管)、出庫された1以上の宅配物の履歴と、当該1以上の宅配物それぞれについての各種の情報(例えば、住宅Hの居住者を示す居住者情報と、宅配物が新たに貯蔵された日時を示す入庫日時、食品の場合には賞味期限や消費期限等)とを含むリストである。制御部11Cは、このようなストック管理リストを、ストック管理リストが更新される毎に、他の装置(例えば、宅配物を配達する業者、商品の販売及び配達を行う業者等の情報処理装置)に出力する。また、制御部11Cは、ストック管理リストに加えて、当該リストを、ストックリストに追加する(又は、ストックリストがまだ存在していない場合、当該リストをストックリストとして生成する)。ストックリストは、パントリーPにおいて貯蔵(保管)されている1以上の宅配物のリストと、当該1以上の宅配物それぞれについての各種の情報(例えば、住宅Hの居住者を示す居住者情報と、宅配物が新たに貯蔵された日時を示す入庫日時、食品の場合には賞味期限や消費期限等)とを含むリストである。制御部11Cは、当該リストを追加したストックリストを、記憶部11Aとクラウド上のサーバー(例えば、図1に示したサーバーSV)との少なくとも一方に記憶させる。また、制御部11Cは、パントリーP内に宅配物が新たに入庫した(貯蔵された)場合、このようなストック管理リスト及びストックリストのそれぞれに、新たに入庫した宅配物を示す情報とともに、当該宅配物についての各種の情報とを追加し、宅配物が出庫した(取り出された)場合、パントリーP内から出庫した宅配物についての各種の情報(すなわち、当該宅配物を示す情報とともに含まれている居住者情報及び入庫日時等)をストックリストから消去するとともに、ストック管理リストにおいて当該宅配物についての出庫日時を記録(すなわち、ストック管理リストにおいて当該宅配物の出庫についての履歴を更新)する。すなわち、制御部11Cは、これらの場合、当該ストック管理リスト及びストックリストのそれぞれを更新する。また、当該ストック管理リストを取得した当該他の装置は、例えば、当該ストック管理リストを当該他の装置の表示部に表示させる。すなわち、制御部11Cは、当該ストック管理リストを当該他の装置に出力し、当該他の装置に当該ストック管理リストを表示させる。なお、宅配物は、業者によって宅配された物品でもあってもよく、居住者が自ら持ち込んだ物品であってもよい。当該携帯端末及び当該PCは、他の装置の一例である。当該個々の宅配物は、パントリーP内に保管されている個々の物体の一例である。また、パントリーP内に新たに入庫される宅配物は、第1物体、第3物体それぞれの一例である。また、パントリーP内から出庫される宅配物は、第2物体、第4物体それぞれの一例である。
ここで、制御部11Cは、このようなストック管理リストの更新及び出力と、ストックリストの更新とのそれぞれを、例えば、図12に示したフローチャートの処理によって行う。図12は、新たな宅配物がパントリーP内に入庫される場合において制御部11Cが行う処理の流れの一例を示す図である。なお、以下では、一例として、図12に示したステップS510の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、配達者により配達される予定の宅配物のリストが記憶部11Aに予め記憶されている場合について説明する。以下では、説明の便宜上、当該リストを宅配物リストと称して説明する。なお、宅配物リストは、例えば、制御装置11のユーザー、又は、宅配物を配達する業者の情報処理装置のいずれかから制御装置11に入力される。
制御部11Cは、新たな1以上の宅配物がパントリーP内に入庫されるまで待機する(ステップS510)。
制御部11Cは、新たな1以上の宅配物がパントリーP内に入庫された場合(ステップS510-YES)、予め記憶された宅配物リストに基づいて、パントリーPに入庫された1以上の宅配物の中に、配達予定外の宅配物が含まれているか否かを判定する(ステップS520)。ここで、より具体的には、制御部11Cは、例えば、当該1以上の宅配物のそれぞれに貼付された第2識別シールに印刷された内容を、パントリーP内に備えられたセンサーによって読み取り、読み取った内容と、宅配物リストとに基づいて、当該1以上の宅配物の中に、配達予定外の宅配物が含まれているか否かを判定する。
制御部11Cは、パントリーPに入庫された1以上の宅配物の中に、配達予定外の宅配物が含まれていると判定した場合(ステップS520-YES)、配達者が有する携帯端末13に、パントリーPに入庫された1以上の宅配物の中に配達予定外の宅配物が含まれていることを通知する(ステップS560)。
次に、制御部11Cは、パントリーPに入庫された1以上の宅配物の中から、配達予定外の宅配物が除去されるまで待機する(ステップS570)。ここで、より具体的には、制御部11Cは、例えば、当該1以上の宅配物のそれぞれに貼付された第2識別シールに印刷された内容を、パントリーP内に備えられたセンサーによって読み取り、読み取った内容に基づいて、当該1以上の宅配物の中から配達予定外の宅配物が除去されたか否かを判定する。
次に、制御部11Cは、パントリーPに入庫された1以上の宅配物の中から配達予定外の宅配物が除去されたと判定した場合(ステップS570-YES)、ステップS530に遷移する。
一方、制御部11Cは、ステップS520において、パントリーPに入庫された1以上の宅配物の中に、配達予定外の宅配物が含まれていないと判定した場合(ステップS520-NO)、ステップS530に遷移する。
ステップS530において、制御部11Cは、パントリーPに新たに入庫された1以上の宅配物のそれぞれを示す情報と、当該1以上の宅配物それぞれについての各種の情報とを、ストック管理リスト及びストックリストに追加し、ストック管理リスト及びストックリストのそれぞれを更新する(ステップS530)。
図13は、ストック管理リストの一例を示す図である。図13に示したように、ストック管理リストには、例えば、パントリーPに入庫、貯蔵、出庫された1以上の宅配物それぞれの注文日時、当該1以上の宅配物それぞれの入庫、貯蔵、出庫の履歴(図13に示した例では、入庫日時、出庫日時)、配達予定日時、引取り予定、大品目名、小品目名、容量、商品名、製造者名、配達者名、ステイタスが含まれている。なお、ストック管理リストには、これらの一部に代えて、又は、これらの一部又は全部に加えて、他の情報が含まれる構成であってもよい。ここで、ある宅配物についての引取り予定は、例えば、当該宅配物が注文品であれば、何も表示されず、当該宅配物が配置品であれば、引取り予定の日時が表示される項目である。また、ある宅配物についてのステイタスは、当該宅配物が注文品であれば、注文したことを示す情報、購入済みであることを示す情報等の情報が表示され、当該宅配物が配置品であれば、自動配置を示す情報等が表示される項目である。
また、図14は、ストックリストの一例を示す図である。図14に示したように、ストックリストには、例えば、パントリーPに貯蔵されている1以上の宅配物それぞれの大品目名、小品目名、容量、商品名、製造者名、賞味期限、入庫日時、引取り予定、配達者名、ステイタス等が含まれている。なお、なお、ストックリストには、これらの一部に代えて、又は、これらの一部又は全部に加えて、他の情報が含まれる構成であってもよい。
ステップS530の処理が行われた後、制御部11Cは、ステップS530において更新したストック管理リストを、他の装置に出力する(ステップS540)。
次に、制御部11Cは、ステップS530において更新したストックリストを、記憶部11Aに記憶させ(ステップS550)、ステップS510に遷移し、新たな1以上の宅配物がパントリーP内に入庫されるまで再び待機する。
なお、図12に示したフローチャートにおいて、ステップS540とステップS550との処理は、逆の順で行われてもよく、並列に行われてもよい。
また、制御部11Cは、ストック管理リストの更新及び出力と、ストックリストの更新とのそれぞれを、例えば、図15に示したフローチャートの処理によって行う。図15は、宅配物がパントリーP内から出庫された場合において制御部11Cが行う処理の流れの一例を示す図である。
制御部11Cは、1以上の宅配物がパントリーP内から出庫されるまで待機する(ステップS610)。
次に、制御部11Cは、パントリーPから出庫された1以上の宅配物のそれぞれを示す情報と、当該1以上の宅配物それぞれについての各種の情報とを、ストック管理リスト及びストックリストから削除し、ストック管理リスト及びストックリストのそれぞれを更新する(ステップS620)。
次に、制御部11Cは、ステップS620において更新したストック管理リストを、他の装置に出力する(ステップS630)。
次に、制御部11Cは、ステップS620において更新したストックリストを、記憶部11Aに記憶させ(ステップS640)、ステップS610に遷移し、1以上の宅配物がパントリーP内から出庫されるまで再び待機する。
なお、図15に示したフローチャートにおいて、ステップS630とステップS640との処理は、逆の順で行われてもよく、並列に行われてもよい。
このように、制御装置11は、ストック管理リスト及びストックリストの更新と出力を行う構成であってもよい。
また、制御部11Cにおいて当該リストを更新したり記憶したりする機能は、その一部または全てをクラウド上のサーバーSVで行うような形でも良い。
あるいは、例えば、当該個々の宅配物に貼付された第2識別シールのそれぞれを示す情報は、何らかのセンサー(例えば、IC(Integrated Circuit)チップを読み取る近距離無線通信を利用したセンサー等)によって読み取られ、読み取った情報に基づいて、パントリーPに保管されている当該個々の宅配物の数を特定することができる。当該センサーは、パントリーPが備える構成であってもよく、業者が保持する携帯端末13が備える構成であってもよい。当該センサーは、パントリー内に保管されている個々の物体を示す情報を検出するセンサーの一例である。このようなセンサーによる第2識別シールの読み取りにより、何らかの商品の配置販売を行う業者は、特定された当該数に応じた商品の置き換え、補充等を行うことができる。また、当該場合、例えば、上記において説明した制御装置11は、当該センサーによって読み取られた情報に基づいて当該数を特定し、特定した当該数と、機械学習のアルゴリズムと、過去に居住者が発注した宅配物の履歴と、インターネット等から取得される各種の情報と、住宅Hのエネルギーマネジメントシステムから収集される各種の情報とのうちの一部又は全部に基づいて、居住者が所望する可能性の高い宅配物を推測する構成であってもよく、制御部11Cによって第2識別シールから読み取られた情報を、クラウド上のサーバー(例えば、図1又は図11に示したサーバーSV)に出力し、当該サーバーは、このようにして当該サーバーに出力された情報の一部又は全部に基づいて、居住者が所望する可能性の高い宅配物を推測する構成であってもよい。
また、制御部11Cは、上記のようなパントリーP内における宅配物の入庫と出庫とのそれぞれの履歴情報に基づいて、宅配物を販売する販売業者に対して住宅Hの居住者が所望する宅配物を自動的に発注する構成であってもよい。このような発注は、制御部11Cに代えて、クラウド上のサーバーが行う構成であってもよい。この場合、制御部11Cは、当該履歴情報を当該サーバーに出力する。そして、当該サーバーは、当該履歴情報に基づいて、宅配物を販売する販売業者に対して住宅Hの居住者が所望する宅配物を自動的に発注する。また、制御部11Cは、当該履歴情報に基づいて、当該居住者の嗜好に近い商品を当該居住者へのお勧め商品として推定し、推定したお勧め商品を当該販売業者が配達するように当該販売業者に促す構成であってもよい。このような推定と当該販売業者への促しは、制御部11Cに代えて、当該サーバーが行う構成であってもよい。この場合、制御部11Cは、制御部11Cは、当該履歴情報を当該サーバーに出力する。そして、当該サーバーは、当該履歴情報に基づいて、当該居住者の嗜好に近い商品を当該居住者へのお勧め商品として推定し、推定したお勧め商品を当該販売業者が配達するように当該販売業者に促す。
また、上記において説明したパントリーシステム1では、第1収納箱B1は、ウォークインタイプのパントリーP内に設けられていたが、これに代えて、図11に示したように、パントリーPと一体に構成されてもよい。すなわち、換言すると、この場合におけるパントリーPは、第1収納箱B1そのものである。
図11は、実施形態の変形例に係るパントリーシステム1の構成の一例を示す図である。図11に示したように、この場合、パントリーPの全体がウォークインタイプの第1収納箱B1である。換言すると、当該場合、第1収納箱B1は、ウォークインタイプの部屋であり、パントリーPと一体に構成された部屋である。また、当該場合、前述の第1扉D1は、第1収納箱B1の内側と住宅H外とを繋ぐ扉である。また、当該場合、前述の第2扉D2は、パントリーPの内側と、住宅H内においてパントリーPと隣接する部屋の内側とを繋ぐ扉である。なお、図11では、図が煩雑になるのを防ぐため、第2収納箱B2、第3扉D3、第4扉D4、第1電子錠K1、第2電子錠K2、制御装置11のそれぞれが省略されている。これにより、実施形態の変形例に係るパントリーPは、住宅Hの居住者の利便性を向上させながら、第1収納箱B1、すなわち、パントリーPを介した住宅外から住宅内への人の侵入を抑制することができる。
以上のように、実施形態に係るパントリーは、第1収納箱と制御部とを備え、住宅内に設けられたパントリーであって、第1収納箱は、パントリー内に設けられており、第1収納箱の内側と住宅の外側とを繋ぐ第1扉を備え、第1扉は、第1扉の施錠又は第1扉の解錠を行う第1電子錠を備え、制御部は、パントリー内とパントリー外とのうちの少なくとも一方に設けられており、受け付けた操作に基づいて、第1扉の施錠又は第1扉の解錠を第1電子錠に行わせる。これにより、パントリーは、住宅の居住者の利便性を向上させながら、例えば、日常的に頻繁に発生する食品や日用品の宅配物の利用に関して、第1収納箱を介した住宅外から住宅内への人の侵入を抑制することができる。
また、パントリーでは、前記住宅の内側において、前記第1収納箱の内側と前記第1収納箱の外側とを繋ぐ第2扉を更に備え、前記第2扉は、前記第2扉の施錠又は前記第2扉の解錠を行う第2電子錠を備え、前記制御部は、前記第1扉の解錠を前記第1電子錠に行わせる場合、前記第2扉の施錠を前記第2電子錠に行わせる、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、制御部は、予め発行された認証鍵による認証を行い、当該認証に成功した場合、第1扉の解錠を第1電子錠に行わせる、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、パントリー内において、第1収納箱内と第1収納箱外とのうちの少なくとも一方を撮像する第1撮像部を備え、制御部は、第1撮像部が撮像した第1撮像画像を第1撮像部から取得する、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、制御部は、第1撮像部から取得した第1撮像画像を他の装置に出力する、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、制御部は、第1撮像部から取得した第1撮像画像に基づく画像処理を行い、当該画像処理の結果を他の装置に出力する、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、第1収納箱の内側には、第2収納箱が設けられており、第2収納箱には、第1扉と一体化した第3扉が設けられている、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、第1収納箱の内側には、第2収納箱が設けられており、第2収納箱には、第2収納箱が有する側面のうち第1扉側の側面に、第1扉と別体の第3扉が設けられている、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、第2収納箱には、第2収納箱が有する側面のうち第1扉と反対側の側面に、第2扉と別体の第4扉が設けられており、第4扉には、第4電子錠が設けられており、制御部は、第1扉の解錠を第1電子錠に行わせる場合、第4扉の施錠を第4電子錠に行わせる、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、第2収納箱内を撮像する第2撮像部を備え、制御部は、第2撮像部が撮像した第2撮像画像を第2撮像部から取得する、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、第1収納箱は、ウォークインタイプの箱である、構成が用いられてもよい。
また、パントリーは、住宅内に設けられたキッチン、ダイニング、リビングの少なくとも1つと隣接している、構成が用いられてもよい。
また、パントリーは、住宅内に設けられたパントリーであって、パントリーの内側と住宅の外側とを繋ぐ第1扉を備え、第1扉は、第1扉の施錠又は第1扉の解錠を行う第1電子錠を備え、パントリーは、ウォークインタイプの部屋であり、住宅内に設けられたキッチン、ダイニング、リビングの少なくとも1つと隣接している。これにより、パントリーは、住宅の居住者の利便性を向上させながら、例えば、日常的に頻繁に発生する食品や日用品の宅配物の利用に関して、第1収納箱、すなわち、パントリーを介した住宅外から住宅内への人の侵入を抑制することができる。
また、パントリーでは、制御部は、パントリー内に保管されている個々の物体を示す情報を検出するセンサーによって検出された情報に基づいて、ストック管理リストを他の装置に出力し、ストック管理リストは、パントリーにおいて入庫、保管、出庫された1以上の物体の履歴と、当該1以上の物体それぞれについての複数の情報とを含むリストである、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、制御部は、パントリー内に第1物体が新たに入庫した場合、新たに入庫した第1物体を示す情報をストック管理リストに追加する、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、制御部は、パントリー内に保管されている物体のうちの第2物体をパントリーから出庫した場合、出庫した第2物体についての履歴をストック管理リストに追加する、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、制御部は、パントリー内に保管されている個々の物体を示す情報を検出するセンサーによって検出された情報に基づいて、ストックリストを更新又は生成し、ストックリストは、パントリーにおいて保管されている1以上の物体のリストと、当該1以上の物体それぞれについての情報とを含むリストである、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、制御部は、パントリー内に第3物体が新たに入庫した場合、新たに入庫した第3物体を示す情報をストックリストに追加する、構成が用いられてもよい。
また、パントリーでは、制御部は、パントリー内に保管されている物体のうちの第4物体を前記パントリーから出庫した場合、出庫した第4物体についての情報をストックリストから削除する、構成が用いられてもよい。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
また、以上に説明した装置(例えば、制御装置11、携帯端末13等)における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disk)-ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリー(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。