JP7304894B2 - ポリシラン骨格を有するブロックとポリシラザン骨格を有するブロックとを含んでなるブロックコポリマー - Google Patents

ポリシラン骨格を有するブロックとポリシラザン骨格を有するブロックとを含んでなるブロックコポリマー Download PDF

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Description

本発明は、ポリシラン骨格を有するブロックと、ポリシラザン骨格を有するブロックとを含んでなるブロックコポリマーに関するものである。
電子デバイス、とりわけ半導体デバイスの製造において、トランジスター素子とビットラインとの間、ビットラインとキャパシターとの間、キャパシターと金属配線との間、複数の金属配線の間などに、層間絶縁膜の形成がなされていることがある。さらに、基板表面などに設けられたアイソレーション溝に絶縁物質が埋設されることがある。さらには、基板表面に半導体素子を形成させた後、封止材料を用いて被覆層を形成させてパッケージにすることがある。このような層間絶縁膜や被覆層は、シリカ質材料から形成されていることが多い。
シリカ質膜の形成方法としては化学気相成長法(CVD法)、ゾルゲル法、ケイ素含有ポリマーを含む組成物を塗布および焼成する方法などが用いられている。これらのうち、比較的簡便であるため、組成物を用いたシリカ質膜の形成方法が採用されることが多い。
このようなシリカ質膜を形成させるためには、ポリシラザン、ポリシロキサン、ポリシロキサザン、またはポリシランなどのケイ素含有ポリマーを含む組成物を基板などの表面に塗布し、焼成をすることでポリマーに含まれるケイ素を酸化して、シリカ質膜が形成される。
半導体デバイスにおいては、狭い幅および高アスペクト比を有する溝をボイド等の欠陥を発生させることなく埋めることができ、そして焼成させると高密度の膜を形成させることができる材料が常に求められている。さらに、3D NAND技術が加速する中では、従来よりもさらに厚膜化ができることが求められている。
特開2013-509414号公報
狭い幅および高アスペクト比を有する溝を埋め、かつ厚膜化も可能となるような、新規なポリマーを提供する。
本発明によるブロックコポリマーは、
ケイ素を5以上含んでなるポリシラン骨格を有する、直鎖または環状の、ブロックAと、
ケイ素を20以上含んでなるポリシラザン骨格を有するブロックBと
を含んでなり、
ブロックAの少なくとも1つのケイ素とブロックBの少なくとも1つのケイ素とが、単結合および/またはケイ素を含んでなる架橋基によって連結されているものである。
また、本発明によるブロックコポリマーの製造方法は、
(A)ケイ素を5つ以上含んでなる環状ポリシランに光照射する工程、
(B)光照射されたケイ素を5つ以上含んでなる環状ポリシランと、ケイ素を20以上含んでなるポリシラザンとを含んでなる混合物を調製する工程、
(C)前記混合物に光照射する工程、
を含んでなることを特徴とするものである。
本発明によるブロックコポリマーは、狭い幅および高アスペクト比を有する溝を埋め、かつ厚膜化も可能にする。また、このブロックコポリマーを用いて被膜を形成すると、高密度の膜を形成させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。以下、本明細書において、特に限定されない限り、記号、単位、略号、用語は以下の意味を有するものとする。
本明細書において、~を用いて数値範囲を示した場合、これらは両方の端点を含み、単位は共通する。例えば、5~25モル%は、5モル%以上25モル%以下を意味する。
本明細書において、炭化水素は、炭素および水素を含み、必要に応じて、酸素または窒素を含むものを意味する。炭化水素基は、1価または2価以上の、炭化水素を意味する。
本明細書において、脂肪族炭化水素は、直鎖状、分岐鎖状または環状の脂肪族炭化水素を意味し、脂肪族炭化水素基は、1価または2価以上の、脂肪族炭化水素を意味する。芳香族炭化水素は、必要に応じて脂肪族炭化水素基を置換基として有することも、脂環と縮合していていることもできる、芳香環を含む炭化水素を意味する。芳香族炭化水素基は、1価または2価以上の、芳香族炭化水素を意味する。これらの脂肪族炭化水素基、および芳香族炭化水素基は必要に応じて、フッ素、オキシ、ヒドロキシ、アミノ、カルボニル、またはシリル等を含む。また、芳香環とは、共役不飽和環構造を有する炭化水素を意味し、脂環とは、環構造を有するが共役不飽和環構造を含まない炭化水素を意味する。
本明細書において、アルキルとは直鎖状または分岐鎖状飽和炭化水素から任意の水素をひとつ除去した基を意味し、直鎖状アルキルおよび分岐鎖状アルキルを包含し、シクロアルキルとは環状構造を含む飽和炭化水素から水素をひとつ除外した基を意味し、必要に応じて環状構造に直鎖状または分岐鎖状アルキルを側鎖として含む。
本明細書においてアリールとは、芳香族炭化水素から任意の水素をひとつ除去した基を意味する。アルキレンとは、直鎖状または分岐鎖状飽和炭化水素から任意の水素を二つ除去した基を意味する。アリーレンとは、芳香族炭化水素から任意の水素を二つ除去した炭化水素基を意味する。
本明細書において、「Cx~y」、「C~C」および「C」などの記載は、分子または置換基中の炭素の数を意味する。例えば、C1~6アルキルは、1以上6以下の炭素を有するアルキル(メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル等)を意味する。また、本明細書でいうフルオロアルキルとは、アルキル中の1つ以上の水素がフッ素に置き換えられたものをいい、フルオロアリールとは、アリール中の1つ以上の水素がフッ素に置き換えられたものをいう。
本明細書において、ポリマーが複数種類の繰り返し単位を有する場合、これらの繰り返し単位は共重合する。これら共重合は、交互共重合、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合、またはこれらの混在のいずれであってもよい。
本明細書において、%は質量%、比は質量比を表す。
本明細書において、温度の単位は摂氏(Celsius)を使用する。例えば、20度とは摂氏20度を意味する。
<ブロックコポリマー>
本発明によるブロックコポリマーは、
ケイ素を5以上含んでなるポリシラン骨格を有する、直鎖または環状の、ブロックAと、
ケイ素を20以上含んでなるポリシラザン骨格を有するブロックBと
を含んでなり、
ブロックAの少なくとも1つのケイ素とブロックBの少なくとも1つのケイ素とが、単結合および/またはケイ素を含んでなる架橋基によって連結されている。
ここで、本発明において、ブロックコポリマーとは、少なくとも1つの上記ブロックAと、少なくとも1つの上記ブロックBとを含んでなるポリマーのことをいう。複数のブロックAまたはブロックBが存在する場合に、それぞれ、異なる構造であってよい。ブロックAとブロックBとは、ランダムに並んでいてもよいし、交互に並んでいてもよい。また、グラフトポリマーのように、例えば、幹となるブロックBに対し、ところどころに、枝のように、1または複数のブロックAが連結されていてもよい。
また、ブロック間は、直接結合されていてもよいし、例えばケイ素化合物を介して、結合されていてもよい。
さらに、1分子中において、ブロックAとブロックB、ブロックAと別のブロックA、ブロックBと別のブロックBが、架橋により結合されていてもよい。
本発明において、ポリシラン骨格とは、Si-Si結合のみからなる主鎖を有する骨格をいう。
本発明において、ポリシラザン骨格とは、Si-N結合の繰り返し単位からなる主鎖を有する骨格をいう。
好ましくは、ブロックAは、以下の式(I-1)~(I-3):
Figure 0007304894000001
(式中、RIa、RIbおよびRIcは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1~6のアルキルまたはC6~10のアリールである)
からなる群から選択される繰り返し単位を5つ以上含んでなるものであり、
前記ブロックBは、以下の式(II-1)~(II-6):
Figure 0007304894000002
(式中、RIIa~RIIiは、それぞれ独立に、水素、またはC1~4のアルキルである)
からなる群から選択される繰り返し単位を20以上含んでなるものである。
ブロックA中の、RIa、RIbおよびRIcとしては、例えば、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、フェニル、トリル、キシリルが挙げられる。好ましくは、RIa、RIbおよびRIcの全て水素である。
繰り返し単位の(I-1)(I-2)(I-3)の組み合わせは特に制限されないが、(I-2)または(I-3)が少なくとも1つ含まれていることが好ましい。
1分子中の、ブロックAの数は、好ましくは1~15であり、より好ましくは3~10である。
ブロックAが直鎖状である場合に、1つのブロックAを構成する式(I-1)~(I-3)の繰り返し単位の総数は、5~20であることが好ましく、より好ましくは5~15である。このとき各繰り返し単位が直接結合してSi-Si結合を形成していることが好ましい。
ブロックAの少なくとも1つが以下の式(I-4):
Figure 0007304894000003
(式中、RIdおよびRIeは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1~6のアルキル、C6~10のアリールまたは単結合であり、ただし、RIdおよびRIeうちの少なくとも1つが単結合であり、
pは5以上の整数である)
で示されるものであることが好ましい。
好ましくは、pは、5または6である。
好ましくは、上記単結合は、別のブロックAまたはブロックBに直接結合している。
好ましくは、RIdおよびRIeのうち、1つが単結合であり、その他が全て水素である。
ブロックB中の、RIIa~RIIiとしては、例えば、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチルが挙げられる。好ましくは、RIIa~RIIiの全てが水素である。
繰り返し単位の(II-1)~(II-6)の組み合わせは特に制限されないが、(II-3)~(II-6)が少なくとも1つ含まれていることが好ましい。
1つのブロックB中の繰り返し単位の数は、20以上であるが、好ましくは20~350であり、より好ましくは20~130である。このとき、各繰り返し単位が(II-1)~(II-6)以外の繰り返し単位を介さず、直接結合していることが好ましい。
1分子中の、ブロックBの数は、好ましくは1~24であり、より好ましくは1~6である。
本発明によるブロックコポリマーは、ブロックAどうし、ブロックBどうし、またはブロックAとBとの間を架橋する、ケイ素を含んでなる架橋基をさらに含むことが好ましい。
ケイ素を含んでなる架橋基としては、例えば、-Si-(式中、Rは、それぞれ独立に水素、ハロゲン、アルキルまたはアルコキシであり、好ましくは水素またはClである)が挙げられる。
ブロックAとブロックBの組み合わせは、特に限定されないが、式(II-1)~(II-6)の繰り返し単位の総数に対する、式(I-1)~(I-3)の繰り返し単位の総数の比率(本発明において、簡単に「繰り返し単位比率」ということがある)は、好ましくは8~100%であり、より好ましくは15~95%である。
繰り返し単位比率の測定方法は、例えば、インバースゲートデカップリング法に基づく定量的29Si-NMR(本発明において、簡単に「29Si-NMR」ということがある)により得られるスペクトルにおいて、-25ppm~-55ppmに検出されるピークの面積に対する、-95ppm~-115ppmに検出されるピークの面積に対する比率により測定することができる。
本発明においては29Si-NMRの測定は具体的に以下のようにして行うことができる。
まず、合成して得られた本発明によるブロックコポリマーをエバポレーターで溶媒を除去し、得られたブロックコポリマー0.4gを重溶媒、たとえば重クロロホルム(関東化学株式会社製)1.6gに溶解させ試料溶液を得る。試料溶液をJNM-ECS400型核磁気共鳴装置(商品名、日本電子株式会社製)を用いて、1,000回測定しての29Si-NMRスペクトルを得る。NMRスペクトルには、ポリシラザン骨格に含まれるSiに帰属されるピーク(δ=-25~-55ppm付近)、ポリシラン骨格に含まれるSiに帰属されるピーク(δ=-95~-115ppm付近)が認められる。
また、分子中に含まれる、Si原子数に対するN原子数の比率(本発明において、簡単に「N/Si比率」ということがある)は、好ましくは25~95%であり、より好ましくは30~90%である。
ポリマー分子中に含まれる、N/Si比率は、例えば、ポリマーを用いて形成させた皮膜をラザフォード後方散乱分光法によって元素分析を行い、得られた元素比から算出することができる。具体的には、以下のようにして測定することができる。本発明によるブロックコポリマー溶液と溶媒を含んでなるブロックコポリマー溶液を窒素雰囲気下でスピンコーター(ミカサ株式会社製スピンコーター1HDX2(商品名))を用いて、4インチウェハに回転数1,000rpmでスピン塗布する。得られた塗布膜を窒素雰囲気下、240℃で10分間ベークする。ベークされた膜をPelletron 3SDH(商品名、National Electrostatics Corporation製)を用いて、ラザフォード後方散乱分光法にて元素分析を行うことで原子数比率を測定する。
ブロックBを含んでなる主鎖に、複数のブロックAが側鎖として結合されていてもよい。
本発明によるブロックコポリマーの質量平均分子量は、ブロックポリマーの溶媒への溶解性、ブロックポリマー膜の平坦性および基板への密着性の理由から、1,100~25,000であることが好ましく、より好ましくは2,000~20,000であり、特に好ましくは2,500~10,000である。ここで質量平均分子量とは、ポリスチレン換算質量平均分子量であり、ポリスチレンを基準としてゲル浸透クロマトグラフィーにより測定することができる。
<ブロックコポリマーの製造方法>
本発明によるブロックコポリマーの製造方法は、
(A)ケイ素を5以上含んでなる環状ポリシランに光照射する工程、
(B)光照射されたケイ素を5以上含んでなる環状ポリシランと、ケイ素を20以上含んでなるポリシラザンとを含んでなる混合物を調製する工程、
(C)前記混合物に光照射する工程、
を含んでなる。
以下、製造方法の一例を、工程ごとに説明する。
(A)ケイ素を5以上含んでなる環状ポリシランに光照射する工程
本発明による製造方法に用いられるケイ素を5以上含んでなる環状ポリシラン(以下、単に環状ポリシランということがある)は、本発明の効果を損なわない限り任意に選択することができる。これらは無機化合物あるいは有機化合物のいずれでもあってもよく、また直鎖状、分岐鎖状、または一部に環状構造を有するものであってもよい。
好ましくは、環状ポリシランは、以下の式(I-5):
Figure 0007304894000004
(式中、RIfおよびRIgは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1~6のアルキルまたはC6~10のアリールであり、qは5以上の整数である)
で示される。
好ましくは、qは、5~8であり、より好ましくは5または6である。
好ましい環状ポリシランの例としては、シリルシクロペンタシラン、シリルシクロヘキサシラン、ジシリルシクロヘキサシラン、シクロペンタシランおよびシクロヘキサシランが挙げられ、好ましくは、シクロペンタシランまたはシクロヘキサシランである。
工程(A)の露光波長は、少なくとも172~405nmの波長を含んでなることが好ましく、より好ましくは、282~405nmである。照射強度は、好ましくは10~250mW/cmであり、より好ましくは50~150mW/cmであり、照射時間は、好ましくは30~300秒間であり、より好ましくは50~200秒間である。
シクロペンタシランまたはシクロヘキサシランは、室温で液体であるので、その液体状態の環状ポリシランに撹拌しながら光照射することができる。なお、シクロシランが固体である場合には適当な溶媒に溶解させて、撹拌しながら光照射することができる。
この工程の光照射によって、環状ポリシランの一部または全てが開環すると考えられる。
(B)光照射されたケイ素を5以上含んでなる環状ポリシランと、ケイ素を20以上含んでなるポリシラザンとを含んでなる混合物を調製する工程
この工程では、(A)工程で光照射された環状ポリシランと、ケイ素を20以上含んでなるポリシラザン(以下、単にポリシラザンということがある)を含んでなる混合物を調製するが、このとき、さらにケイ素を含んでなる架橋剤を含むことが好ましい。
本発明による製造方法に用いられるポリシラザンは、本発明の効果を損なわない限り任意に選択することができる。これらは無機化合物あるいは有機化合物のいずれでもあってもよく、また直鎖状、分岐鎖状、または一部に環状構造を有するものであってもよい。
本発明による製造方法に用いられるポリシラザンは、好ましくは、以下の式(II-1)~(II-6):
Figure 0007304894000005
(式中、RIIa~RIIiは、それぞれ独立に、水素、またはC1~4のアルキルである)
からなる群から選択される繰り返し単位を20以上含んでなる。
さらに好ましくは、本発明による製造方法用いられるポリシラザンは、ペルヒドロポリシラザン(以下、PHPSという)である。PHPSは、Si-N結合を繰り返し単位として含み、かつSi、N、およびHのみからなるケイ素含有ポリマーである。このPHPSは、Si-N結合を除き、SiおよびNに結合する元素がすべてHであり、その他の元素、たとえば炭素や酸素を実質的に含まないものである。ペルヒドロポリシラザンの最も単純な構造は、下記の繰り返し単位(I)を有する鎖状構造である。
Figure 0007304894000006
本発明では、分子内に鎖状構造と環状構造を有するPHPSを使用してもよく、例えば、分子内に下記一般式(Ia)’~(If)’で表される繰り返し単位と下記一般式(Ig)’で表される末端基とから構成されるPHPSが挙げられる。
Figure 0007304894000007
このようなPHPSは、分子内に分岐構造や環状構造を有するものであり、そのようなPHPSの具体的な部分構造の例は下記一般式に示されるものである。
Figure 0007304894000008
また、下記式に示される構造、すなわち複数のSi-N分子鎖が架橋された構造を有していてもよい。
Figure 0007304894000009
本発明によるPHPSは、Si-N結合を繰り返し単位として含み、かつSi、N、およびHのみからなるケイ素含有ポリマーであれば、その構造は限定されず、上記に例示したほかの種々の構造を取りえる。たとえば、前記したような直鎖構造、環状構造、架橋構造を組み合わせた構造を有するものであってもよい。なお、本発明におけるPHPSは、環状構造または架橋構造、特に架橋構造を有するものが好ましい。
本発明による製造方法に用いられるポリシラザンの質量平均分子量は、溶媒への溶解性および反応性の観点から、900~15,000であることが好ましく、より好ましくは900~10,000である。ここで質量平均分子量とは、ポリスチレン換算重量平均分子量であり、ポリスチレンを基準としてゲル浸透クロマトグラフィーにより測定することができる。
本発明の製造方法に用いられる架橋剤は、ケイ素を含んでなる。この架橋剤は、2官能以上であることが好ましい。このような架橋剤としては、例えば、ハロゲン化シラン化合物、アルコキシシラン化合物が挙げられ、具体的には、ヘキサクロロジシラン、1,1,2,2-テトラクロロ-1,2-ジメチルジシラン、1,2-ジクロロジシラン、1,1-ジクロロジシラン、1,2-ジクロロテトラメチルジシラン、オクタクロロトリシラン、1,1,1,3,3,3-ヘキサクロロ-2,2-ジメチルトリシラン、ジクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジクロロジメチルシラン、トリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ヘキサクロロジシラザン、テトラクロロジシラザン、ヘキサクロロジシロキサン、1,1,3,3-テトラクロロ-1,3-ジメチルジシロキサン、1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジクロロジシロキサン、ビストリクロロシリルアセチレン、1,2-ビストリクロロシリルエテン、1,2-ビスジクロロメチルシリルエテン、トリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、トリエトキシシラン、ジエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ジエトキシジメチルシラン等が挙げられる。
この架橋剤は、ポリシランとポリシラザン、ポリシランどうし、またはポリシラザンどうしを架橋する。このように架橋されたブロックコポリマーは、ブロックAとブロックBの相分離を抑制するため、硬化膜にした場合に、均一な膜を形成しやすくなると考えられる。
本発明の製造方法に用いられる架橋剤の分子量は、100~350であることが好ましく、より好ましくは125~270である。
(C)前記混合物に光照射する工程
この工程の光照射によって、ブロックAとブロックBの縮重合の反応が起こると考えられる。
このときの露光波長は、少なくとも172~405nmの波長を含んでなることが好ましく、より好ましくは、282~405nmである。照射強度は、好ましくは10~250mW/cmであり、より好ましくは50~150mW/cmであり、照射時間は、好ましくは5~100分間であり、より好ましくは5~60分間である。照射エネルギーは、好ましくは3~1,500Jであり、より好ましくは25~500Jである。
上記(A)~(C)工程は、不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。
(C)工程後、シクロオクタン等の溶媒を加え、フィルターを用いて、濾過することで、副生成物を除去し、目的の生成物を得ることができる。この生成物は、2種類のブロックを有する本発明のブロックコポリマーである。
得られたブロックコポリマーは、溶媒を加えて、塗布することで、膜厚1.6~15μm、好ましくは2~15μm、より好ましくは3~11μmの塗膜を形成することができる。そして、この塗膜を酸化させて、シリカ質膜を形成することができる。
以降において本発明を実施例により説明する。これらの実施例は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限することを意図しない。
なお、以下において、「部」は、特に断りのない限り質量基準である。
以下の実施例における反応工程は、全て、不活性ガス雰囲気下、酸素濃度1.0ppm以下かつ露点温度-76.0℃以下に管理されたグローブボックス内にて行われた。
合成例1:ブロックコポリマーI
6mLのスクリュー管にスターラーチップを入れ、ここにシクロヘキサシランを0.22g(1.24mmol)を加えスターラーを使って攪拌を行なった。ここに、水銀キセノンランプを光源とする波長365nmの紫外線を照射強度11mW/cmで光ファイバーを通して180秒間照射を行なった。紫外線照射後、シクロオクタンにて濃度50質量%に調整した質量平均分子量1,050のポリペルヒドロシラザン0.69g(7.7mmol)と、架橋剤としてヘキサクロロジシラン0.20g(0.76mmol)とを加えた。攪拌を続けながら、水銀キセノンランプを光源とする波長365nmの紫外線を照射強度82mW/cmで光ファイバーを通して45分間照射を行なった。反応後、シクロオクタンを0.52g加えて3分間攪拌した後、5.0μmPTFEフィルター(Whatman製、Syringe filter)および0.2μmPTFEフィルター(Advantec製、DISMIC-13JP)を用いて濾過を行い、副生成物を除去し、質量平均分子量2,800のブロックコポリマーI溶液を得た。
合成例2:ブロックコポリマーII
6mLのスクリュー管にスターラーチップを入れ、ここにシクロヘキサシランを0.35g(2.03mmol)を加えスターラーを使って攪拌を行なった。ここに、水銀キセノンランプを光源とする波長365nmの紫外線を照射強度82mW/cmで光ファイバーを通して105秒間照射を行なった。紫外線照射後、シクロオクタンにて濃度50質量%に調整した質量平均分子量2,400のポリペルヒドロシラザン1.12g(12.41mmol)と、架橋剤としてトリクロロシラン0.15g(1.13mmol)とを加えた。攪拌を続けながら、水銀キセノンランプを光源とする波長365nmの紫外線を照射強度82mW/cmで光ファイバーを通して45分間照射を行なった。反応後、シクロオクタンを0.89g加えて3分間攪拌した後、5.0μmPTFEフィルターおよび0.2μmPTFEフィルターを用いて濾過を行い、副生成物を除去し、質量平均分子量5,160のブロックコポリマーII溶液を得た。
合成例3:ブロックコポリマーIII
6mLのスクリュー管にスターラーチップを入れ、ここにシクロヘキサシランを0.31g(1.77mmol)を加えスターラーを使って攪拌を行なった。ここに、水銀キセノンランプを光源とする波長365nmの紫外線を照射強度82mW/cmで光ファイバーを通して105秒間照射を行なった。紫外線照射後、シクロオクタンにて濃度50質量%に調整した質量平均分子量8,250のポリペルヒドロシラザン0.97g(10.80mmol)を加えた。攪拌を続けながら、水銀キセノンランプを光源とする波長365nmの紫外線を照射強度82mW/cmで光ファイバーを通して45分間照射を行なった。反応後、シクロオクタンを0.89g加えて3分間攪拌した後、5.0μmPTFEフィルター及び0.2μmPTFEフィルターを用いて濾過を行い、副生成物を除去し、質量平均分子量9,050のブロックコポリマーIII溶液を得た。
合成例4:ブロックコポリマーIV
20mLのスクリュー管にスターラーチップを入れ、ここにシクロヘキサシランを0.35g(2.03mmol)を加えスターラーを使って攪拌を行なった。ここに、低圧水銀ランプを光源とする波長254nmの紫外線を照射強度12mW/cmで光ファイバーを通して180秒間照射を行なった。紫外線照射後、シクロオクタンにて濃度50質量%に調整した質量平均分子量5,500のポリペルヒドロシラザン5.45g(60.51mmol)と架橋剤としてメチルトリクロロシラン0.17g(1.13mmol)とを加えた。攪拌を続けながら、低圧水銀ランプを光源とする波長254nmの紫外線を照射強度12mW/cmで光ファイバーを通して60分間照射を行なった。反応後、シクロオクタンを6.2g加えて3分間攪拌した後、5.0μm PTFEフィルターおよび0.2μm PTFEフィルターを用いて濾過を行い、副生成物を除去し、質量平均分子量6,550のブロックコポリマーIV溶液を得た。
合成例5:ブロックコポリマーV
50mLのスクリュー管にスターラーチップを入れ、ここにシクロヘキサシランを0.35g(2.01mmol)を加えスターラーを使って攪拌を行なった。ここに、超高圧水銀ランプを光源とする波長405nmの紫外線を照射強度60mW/cmで光ファイバーを通して120秒間照射を行なった。紫外線照射後、シクロオクタンにて濃度50質量%に調整した質量平均分子量1,300のポリペルヒドロシラザン10.8g(120.2mmol)と架橋剤としてトリエトキシシラン0.19g(1.15mmol)とを加えた。攪拌を続けながら、超高圧水銀ランプを光源とする波長405nmの紫外線を照射強度60mW/cmで光ファイバーを通して60分間照射を行なった。反応後、シクロオクタンを12.7g加えて3分間攪拌した後、5.0μm PTFEフィルターおよび0.2μm PTFEフィルターを用いて濾過を行い、副生成物を除去し、質量平均分子量8,220のブロックコポリマーV溶液を得た。
合成例6:ブロックコポリマーVI
10mLのスクリュー管にスターラーチップを入れ、ここにシクロヘキサシランを0.73g(4.2mmol)を加えスターラーを使って攪拌を行なった。ここに、低圧水銀ランプを光源とする波長254nmの紫外線を照射強度12mW/cmで光ファイバーを通して180秒間照射を行なった。紫外線照射後、シクロオクタンにて濃度50質量%に調整した質量平均分子量2,400のポリペルヒドロシラザン0.97g(10.8mmol)と架橋剤としてトリクロロシラン0.31g(2.3mmol)とを加えた。攪拌を続けながら、低圧水銀ランプを光源とする波長254nmの紫外線を照射強度12mW/cmで光ファイバーを通して60分間照射を行なった。反応後、シクロオクタンを2.2g加えて3分間攪拌した後、5.0μm PTFEフィルターおよび0.2μm PTFEフィルターを用いて濾過を行い、副生成物を除去し、質量平均分子量5,380のブロックコポリマーVI溶液を得た。
合成例7:ブロックコポリマーVII
50mLのスクリュー管にスターラーチップを入れ、ここにシクロヘキサシランを0.22g(1.24mmol)を加えスターラーを使って攪拌を行なった。ここに、水銀キセノンランプを光源とする波長365nmの紫外線を照射強度82mW/cmで光ファイバーを通して105秒間照射を行なった。紫外線照射後、シクロオクタンにて濃度50質量%に調整した質量平均分子量2,400のポリペルヒドロシラザン9.76g(108.44mmol)と、及び架橋剤としてトリクロロシラン0.15g(1.13mmol)とを加えた。攪拌を続けながら、水銀キセノンランプを光源とする波長365nmの紫外線を照射強度82mW/cmで光ファイバーを通して45分間照射を行なった。反応後、シクロオクタンを11.7g加えて3分間攪拌した後、5.0μm PTFEフィルターおよび0.2μm PTFEフィルターを用いて濾過を行い、副生成物を除去し、質量平均分子量4,850のブロックコポリマーVII溶液を得た。
比較合成例1:ブロックコポリマーVIII
6mLのスクリュー管にスターラーチップを入れ、ここにシクロヘキサシランを0.35g(2.03mmol)を加えスターラーを使って攪拌を行なった。ここに、水銀キセノンランプを光源とする波長365nmの紫外線を照射強度82mW/cmで光ファイバーを通して105秒間照射を行なった。紫外線照射後、シクロオクタンにて濃度50質量%に調整した質量平均分子量460のポリペルヒドロシラザン1.12g(12.41mmol)と、及び架橋剤としてトリクロロシラン0.15g(1.13mmol)とを加えた。攪拌を続けながら、水銀キセノンランプを光源とする波長365nmの紫外線を照射強度82mW/cmで光ファイバーを通して45分間照射を行なった。反応後、シクロオクタンを0.89g加えて3分間攪拌した後、5.0μm PTFEフィルターおよび0.2μm PTFEフィルターを用いて濾過を行い、副生成物を除去し、質量平均分子量980のブロックコポリマーVIII溶液を得た。
比較合成例2:ポリシラン
6mLのスクリュー管にスターラーチップを入れ、ここにシクロヘキサシランを0.22g(1.24mmol)を加えスターラーを使って攪拌を行なった。ここに、水銀キセノンランプを光源とする波長365nmの紫外線を照射強度82mW/cmで光ファイバーを通して105秒間照射を行なった。照射後、シクロオクタンを0.76g加えて希釈した後、水銀キセノンランプを光源とする波長365nmの紫外線を照射強度82mW/cmで光ファイバーを通して45分間照射を行なった。反応後、5.0μmPTFEフィルターおよび0.2μmPTFEフィルターを用いて濾過を行い、質量平均分子量750のポリシラン溶液を得た。
比較合成例3:ポリシロキサン
エチレングリコールジメチルエーテル150gにトリエトキシシラン16.4g(0.1mol)とテトラメトキシシラン4.5g(0.3mol)を溶解し、撹拌しながら0.03g(0.5mmol)の硝酸を純水30gに加えた硝酸水溶液を1時間かけて滴下した。滴下後、室温で3日間撹拌して、質量平均分子量1,800のポリシロキサン溶液を得た。
比較合成例4:ポリシラザン
特開平1-138108記載の方法により質量平均分子量2,520のポリペルヒドロシラザン溶液を得た。
合成例および比較合成例で得られたポリマーの繰り返し単位比率、N/Si比率、および限界膜厚を測定した。測定方法は以下の通りであり、得られた結果は表1に示す。
繰り返し単位比率は、29Si-NMRにより得られるスペクトルにおいて、-95ppm~-115ppmに検出されるピークの面積に対する、-25ppm~-55ppmに検出されるピークの面積の比により測定した。
N/Si比は、得られたポリマー溶液を窒素中でスピンコーター(ミカサ株式会社製スピンコーター1HDX2(商品名))を用いて、4インチウェハに回転数1000rpmでスピン塗布した。得られた塗布膜を窒素中、240℃で10分間ベークした。ベーク膜をPelletron 3SDH(商品名、National Electrostatics Corporation製)を用いて、ラザフォード後方散乱分光法にて元素分析を行うことで測定した。
限界膜厚は、合成例および比較合成例で得られたポリマー溶液を窒素中でスピンコーター(ミカサ株式会社製スピンコーター1HDX2(商品名))を用いて、4インチウェハにスピン塗布し、窒素中、350℃で30分間ベークした。塗布回転数を変えることで膜厚を調整し、光学顕微鏡でクラックが認められない膜厚をそのポリマーの限界膜厚とした。膜厚は分光エリプソメーター(JA ウーラム社製M-2000V(商品名))にて測定した。
なお、合成例で得られたブロックコポリマーは、深さ500nm、幅50nmのトレンチを埋めることを確認した。
Figure 0007304894000010
*合成例3では、形成される膜面に若干の厚さのムラが観察された。

Claims (15)

  1. ケイ素を5以上含んでなるポリシラン骨格を有する、直鎖または環状の、ブロックAと、
    ケイ素を20以上含んでなるポリシラザン骨格を有するブロックBと
    を含んでなり、
    ブロックAの少なくとも1つのケイ素とブロックBの少なくとも1つのケイ素とが、ケイ素を含んでなる架橋基によって連結されている、ブロックコポリマーであって、
    前記ケイ素を含んでなる架橋基が、-Si -(式中、Rは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、アルキルまたはアルコキシである)である、ブロックコポリマー
  2. 前記ブロックAが、以下の式(I-1)~(I-3):
    Figure 0007304894000011
    (式中、RIa、RIbおよびRIcは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1~6のアルキルまたはC6~10のアリールである)
    からなる群から選択される繰り返し単位を5つ以上含んでなり、
    前記ブロックBが、以下の式(II-1)~(II-6):
    Figure 0007304894000012
    (式中、RIIa~RIIiは、それぞれ独立に、水素、またはC1~4のアルキルである)
    からなる群から選択される繰り返し単位を20以上含んでなる、
    請求項1に記載の、ブロックコポリマー。
  3. 質量平均分子量が1,100~25,000である、請求項1または2に記載のブロックコポリマー。
  4. 分子中に含まれる、Si原子数に対するN原子数の比率が、25~95%である、請求項1~3のいずれか一項に記載のブロックコポリマー。
  5. 分子中に含まれる、式(II-1)~(II-6)の繰り返し単位の総数に対する、式(I-1)~(I-3)の繰り返し単位の総数の比率が、8~100%である、請求項1~4のいずれか一項に記載のブロックコポリマー。
  6. ブロックA中の、RIa、RIbおよびRIcが全て水素である、請求項1~5のいずれか一項に記載のブロックコポリマー。
  7. ブロックB中の、RIIa~RIIiの全てが水素である、請求項1~6のいずれか一項に記載のブロックコポリマー。
  8. 前記ブロックBを含んでなる主鎖と、前記ブロックAを含んでなる側鎖とで構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載のブロックコポリマー。
  9. ブロックAの少なくとも1つが、以下の式(I-4):
    Figure 0007304894000013
    (式中、
    IdおよびRIeは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、C1~6のアルキル、C6~10のアリールまたは単結合であり、ただし、RIdおよびRIeうちの少なくとも1つが単結合であり、
    pは5以上の整数である)
    で示される、請求項1~8のいずれか1項に記載のブロックコポリマー。
  10. ブロックAと別のブロックAとの間、ブロックBと別のブロックBとの間、またはブロックAとブロックBとの間が、前記ケイ素を含んでなる架橋基によって連結されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のブロックコポリマー。
  11. (A)ケイ素を5つ以上含んでなる環状ポリシランに光照射する工程、
    (B)光照射されたケイ素を5つ以上含んでなる環状ポリシランと、ケイ素を20以上含んでなるポリシラザンと、ヘキサクロロジシラン、1,1,2,2-テトラクロロ-1,2-ジメチルジシラン、1,2-ジクロロジシラン、1,1-ジクロロジシランおよび1,2-ジクロロテトラメチルジシランからなる群から選択されるケイ素を含んでなる架橋剤とを含んでなる混合物を調製する工程、
    (C)前記混合物に光照射する工程、
    を含んでなる、請求項1~10のいずれか一項に記載のブロックコポリマーの製造方法。
  12. 前記ポリシラザンの質量平均分子量が900~15,000である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記(C)工程における光の波長が172~405nmである、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記(C)工程における光のエネルギーが25~500J/cmである、請求項11~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記(A)~(C)工程を不活性ガス雰囲気下に行う、請求項11~14のいずれか1項に記載の方法。
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