本明細書において、用語「ハロゲン」は、特に断りがない限り、F、Cl、BrまたはIを意味する。
用語「アルキル」は、特に断りがない限り、直鎖状または分枝状の飽和炭化水素残基を意味する。例えば、「C1-6アルキル」は、1~6個の炭素骨格からなるアルキルを意味する。具体的には、C1-6アルキルは、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、i-ペンチル、t-ペンチル、sec-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどを含むことができる。
用語「アルコキシ」は、断りがない限り、直鎖状または分枝状のアルキル-オキシ残基を意味する。例えば、「C1-6アルコキシ」は、1~6個の炭素骨格からなるアルキル-オキシを意味する。具体的には、C1-6アルコキシは、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、i-ブトキシ、t-ブトキシ、n-ペントキシ、i-ペントキシ、t-ペントキシ、sec-ペントキシ、ネオペントキシ、ヘキシルオキシなどを含むことができる。
用語「ハロアルキル」または「ハロアルコキシ」は、1つ以上のハロゲンで置換されたアルキルまたはアルコキシを意味する。具体的には、ハロアルキルまたはハロアルコキシは、同種または異種のハロゲンが1つ以上置換されたアルキルまたはアルコキシであってもよい。
用語「置換」は、指定された原子の原子価(valence)を超えない、かつこのような置換から化学的に安定な化合物となるように、分子構造体内の水素原子を置換基と置き換えることを指す。例えば、「群Aが置換基Bに置き換えられる」とは、群Aの骨格を構成する炭素などの原子に結合した水素原子が置換基Bに置き換えられ、群Aと置換基Bが共有結合を形成することを意味することができる。
本発明は、下記式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。
前記式において、
R1は、H、C1-6アルキル、C1-6アルコキシカルボニルC1-3アルキル、またはC1-6アルコキシC1-3アルキルであり;
R2は、ハロゲン、C1-6アルキルまたはハロC1-6アルキルであり;
R3は、H、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、またはハロC1-6アルコキシであり;
R4およびR5は、それぞれ独立して、H、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、またはC1-6アルキルカルボニルアミノであり、R4およびR5が同時にHであることはない。
前記C1-6アルキルは、C1-3アルキル、C3-6アルキル、C2-4アルキル、C2-6アルキルなどを含むことができる。
また、前記C1-6アルコキシは、C1-3アルコキシ、C3-6アルコキシ、C2-4アルコキシ、C2-6アルコキシなどを含むことができる。
さらに、ハロC1-6アルキルおよびハロC1-6アルコキシは、それぞれ1~10個、または1~3個の同一または互いに異なるハロゲンを有することができる。
一実施形態によれば、前記式1において、R1は、H、-CH3、-CH2CO2CH2CH3、-CH2OCH2CH3、-CH2CH2OCH2CH3または-CH2CH2OCH3である。
もう一つの実施形態によれば、前記式1において、R2は、Cl、Br、-CH3、または-CF3である。
もう一つの実施形態によれば、前記式1において、R3はH、F、Cl、-CH3、-OCH3、または-OCF3である。
もう一つの実施形態によれば、前記式1において、R4およびR5は、それぞれ独立して、H、Cl、-CH3、-OCH3、または-NHCOCH3であり、R4およびR5は、同時にHであることはない。
もう一つの実施形態によれば、前記式1において、R1は、H、-CH3、-CH2CO2CH2CH3、-CH2OCH2CH3、-CH2CH2OCH2CH3 または-CH2CH2OCH3であり;R2は、Cl、Br、-CH3または-CF3であり;R3は、H、F、Cl、-CH3、-OCH3、または-OCF3であり; R4およびR5は、それぞれ独立して、H、Cl、-CH3、-OCH3、または-NHCOCH3であり、R4およびR5は同時にHであることはない。
前記式1の化合物の具体例は、以下の通りである。
1.(E)-N’-[(2-クロロ-1H-インドール-3-イル)メチレン]-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
2.(E)-N’-[(2-クロロ-1-メチル-1H-インドール-3-イル)メチレン]-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
3.エチル(E)-2-{2-クロロ-3-[(2-(5-メチルベンゾフラン-2-カルボニル)ヒドラジニリデン)メチル]-1H-インドール-1-イル}アセテート;
4.(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
5.(E)-N’-{[2-ブロモ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
6.(E)-N’-{[1-(2-エトキシエチル)-2-(トリフルオロメチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
7.(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-メトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
8.(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-メトキシ-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
9.(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-6-メトキシ-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
10.(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-フルオロ-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
11.(E)-N’-{[2,5-ジクロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
12.(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-(トリフルオロメトキシ)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
13.(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-メチル-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
14.(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メトキシベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
15.(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-メトキシ-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メトキシベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
16.(E)-5-クロロ-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}ベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
17.(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-4,7-ジメチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
18.(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-4,6-ジメトキシベンゾフラン-2-カルボヒドラジド;
19.(E)-N’-{2-[2-((2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル)メチレン]ヒドラジン-1-カルボニル}ベンゾフラン-5-イル)アセトアミド;及び
20.(E)-エチル-2-(3-((2-(4,6-ジメトキシベンゾフラン-2-カルボニル)ヒドラジンイリデン)メチル)-2-メチル-1H-インドール-1-イル)アセテート。
本発明は、前記式1の化合物の薬学的に許容可能な塩を含む。
前記薬学的に許容可能な塩は、ヒトに対する毒性が低くなければならず、親化合物の生物学的活性および物理化学的特性に任意の否定的な影響を与えてはならない。
例えば、前記薬学的に許容可能な塩は、薬学的に許容可能な遊離酸(free acid)により形成された酸付加塩であってもよい。
前記遊離酸としては、無機酸または有機酸を用いることができ、このとき無機酸は、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、過塩素酸、臭素酸などであり、有機酸は、酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、フタル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、サリチル酸、リンゴ酸、シュウ酸、安息香酸、エンボン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸などであることができる。
前記酸付加塩は、通常の方法、例えば、前記式1の化合物を過量の酸水溶液に溶解させ、この塩を水混和性有機溶媒、例えば、メタノール、エタノール、アセトンまたはアセトニトリルを用いて沈殿させて製造することができる。
また、前記薬学的に許容可能な塩は、アルカリ金属塩(ナトリウム塩など)またはアルカリ土類金属塩(カリウム塩など)であってもよい。
前記アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩は、例えば、前記式1の化合物を過量のアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物溶液中に溶解し、未溶解化合物塩を濾過した後、余液を蒸発および乾燥させて得ることができる。
また、本発明の化合物は、キラル炭素中心を有しうるものであり、これによりRまたはS異性体、ラセミ化合物、個々の鏡像異性体または混合物、個々のジアステレオマーまたは混合物の形態で存在することができ、このような全ての立体異性体およびそれらの混合物が本発明の範囲に属することができる。
また、本発明の化合物は、前記式1の化合物の水和物および溶媒和物を含むことができる。前記水和物および溶媒和物は、公知の方法を用いて製造することができ、無毒性および水溶性であることが好ましい。特に、好ましくは、前記水和物および溶媒和物は、それぞれ水およびアルコール性溶媒(特にエタノールなど)の1~5個の分子が結合したものであってもよい。
本発明の化合物、すなわち前記式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容可能な塩は、微小管のチューブリン重合を阻害し、アポトーシスを誘発し、多剤耐性を示す癌細胞にも有効に作用し、癌転移抑制活性にも優れている。また、本発明の化合物は、高い生体内安定性および溶解性を示すため、バイオアベイラビリティに優れている。
したがって、本発明の化合物またはそれを含む薬学的組成物は、細胞増殖性疾患の予防または治療に用いることができる。また、本発明の化合物は、微小管を脱重合するために用いることができる。具体的には、本発明の化合物は、チューブリンを阻害し、より具体的にはチューブリンの重合を阻害するために用いることができる。また、本発明の化合物は、チューブリンのコルヒチン結合部位に作用することができ、細胞周期をG2期またはM期で停止させ、アポトーシスを誘発することができる。また、本発明の化合物は、多剤耐性を示す癌細胞に作用することができる。
例えば、本発明の化合物またはそれを含む薬学的組成物は、チューブリン阻害剤または抗癌剤として用いることができる。
これにより、本発明は、前記式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容可能な塩の、細胞増殖性疾患の予防または治療のための用途を提供する。
また、本発明は、前記式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容可能な塩の、チューブリン重合を阻害するための用途を提供する。
また、本発明は、前記式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容可能な塩の、細胞増殖性疾患の予防または治療用の薬剤を製造するための用途を提供する。
また、本発明は、前記式1の化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容可能な塩の、チューブリン重合阻害用の薬剤を製造するための用途を提供する。
また、本発明は、前記式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容可能な塩を必要とする対象に投与することを含む、チューブリン重合を阻害する方法を提供する。
また、本発明は、前記式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容可能な塩を必要とする対象に投与することを含む、細胞増殖性疾患を予防または治療する方法を提供する。
ここで、「予防」とは、前記化合物の投与により前記疾患の発生、拡散及び再発を抑制又は遅延させる全ての行為を意味し、「治療」とは、前記化合物の投与により前記疾患の症状が好転する、又は有利に変更される全て行為を意味する。
ここで「必要とする対象」とは、前記細胞増殖性疾患が発症した、または発症しうるヒト(患者)を含むサル、牛、馬、羊、豚、鶏、七面鳥、ウズラ、猫、犬、マウス、ラット、ウサギ、モルモットなどのすべての動物を意味し、具体的には哺乳類を意味することができる。また、前記必要とする対象は、生体試料(biological sample)を意味することもできる。
また、「投与」とは、任意の適切な方法でそれを必要とする対象に所定の物質を提供することを意味し、本発明の化合物の投与経路は、目的の組織に到達できる限り、如何なる一般的な経路を介して投与することができる。
また、本発明は、前記式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む薬学的組成物を提供する。
また、本発明は、前記式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む、チューブリン重合を阻害するための薬学的組成物を提供する。
また、本発明は、前記式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む、細胞増殖性疾患の予防または治療のための薬学的組成物を提供する。
前記細胞増殖性疾患は癌であってもよい。本明細書における「癌」は、制御されない方式で増殖または転移する傾向がある細胞の異常増殖を指す。
具体的には、前記癌は、固形癌、血液癌、または転移性癌であってもよい。より具体的には、癌は、直腸癌、乳癌、肺癌、胃癌、肝臓癌、白血病、神経膠腫、皮膚癌、子宮頸癌、またはそれに由来する転移であってもよい。
したがって、本発明の化合物を含む薬学的組成物は、前記において例示した様々な癌の治療剤または癌転移阻害剤として用いることができる。
また、本発明は、前記式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容される添加剤を含む薬学的組成物を提供する。
本発明の薬学的組成物は、有効成分として前記式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容可能な塩を、組成物の総重量を基準にして0.1重量%~90重量%、具体的には0.1重量%~75重量%、より具体的には1重量%~50重量%で含有することができる。
本発明の薬学的組成物は、通常の方法に従って通常的で無毒性の薬学的に許容可能な添加剤を含むことができる。例えば、前記薬学的組成物は、薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤をさらに含むことができる。
本発明の組成物に用いられる添加剤の例としては、甘味剤、結合剤、溶媒、溶解補助剤、湿潤剤、乳化剤、等張化剤、吸収剤、崩壊剤、酸化防止剤、保存剤、潤滑剤、充填剤、香味剤などを含むことができる。例えば、前記添加剤は、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース、グリシン、シリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン、ステアリン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、デンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、寒天、水、エタノール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、オレンジエッセンス、イチゴエッセンス、バニラ香などを含むことができる。
本発明の組成物は、経口投与(例えば、錠剤、丸剤、散剤、カプセル剤、シロップまたはエマルジョン)または非経口投与(例えば、筋肉内、静脈内または皮下注射)のための種々の製剤形態で配合することができる。
好ましくは、本発明の組成物は、経口投与用製剤に配合することができ、その際に使用される添加剤としては、セルロース、ケイ酸カルシウム、トウモロコシデンプン、ラクトース、スクロース、デキストロース、リン酸カルシウム、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ゼラチン、タルク、界面活性剤、懸濁剤、乳化剤、希釈剤などを含むことができる。
具体的には、経口投与のための固形製剤としては、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれ、このような固形製剤は、前記組成物に少なくとも一つ以上の賦形剤、例えば、デンプン、炭酸カルシウム、スクロース、ラクトース、ゼラチンなどを混合して製剤化することができる。また、単純な賦形剤に加えて、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどのような潤滑剤を用いることができる。
また、経口投与のための液状製剤としては、懸濁剤、乳剤、シロップ剤などが挙げられ、よく使用される単純な希釈剤である水、液体パラフィン以外にも様々な賦形剤、例えば湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などを含むことができる。
また、非経口投与用のための製剤としては、滅菌された水溶液剤、非水性溶剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥製剤および坐剤が含まれる。非水性溶剤、懸濁剤としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油などのような植物油、エチルオレートのような注射可能なエステルなどを用いることができる。坐剤の基剤としては、ウィテプソル、マクロゴール、ツイン61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどを用いることができる。一方、注射剤としては、溶解剤、等張化剤、懸濁化剤、乳化剤、安定化剤、防腐剤などのような従来の添加剤を含むことができる。
本発明の化合物または組成物は、治療学的に有効な量または薬学的に有効な量で患者に投与することができる。
ここで、「治療学的に有効な量」または「薬学的に有効な量」とは、対象疾患を予防または治療するのに有効な化合物または組成物の量であって、医学的治療に適用可能な合理的な利益/リスク比で疾患を治療するのに十分であり、副作用を起こさない程度の量を意味する。前記有効量のレベルは、患者の健康状態、疾患の種類、重症度、薬物の活性、薬物に対する敏感度、投与方法、投与時間、投与経路及び排出割合、治療期間、配合又は同時使用される薬物を含む要素、及び他の医学分野において周知の要因によって決定することができる。
本発明の化合物または組成物は、個々の治療剤として投与したり、または他の治療剤と併用して投与したりすることができ、従来の治療剤と順次または同時に投与することができ、単回または複数回投与することができる。前記要素を全て考慮して、副作用なしに最小限の量で最大の効果が得られる量を投与することが重要であり、これは当業者によって容易に決定され得る。
具体的には、本発明の組成物中の化合物の有効量は、患者の年齢、性別、体重に応じて変えることができ、一般的には体重1kg当たり0.1mg~100mg、または0.5mg~10mgを毎日または隔日投与したり、1日2回または3回に分けて投与したりすることができる。しかしながら、投与経路、疾患の重症度、性別、体重、年齢などに応じて増減することができるので、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
好ましくは、本発明の化合物または組成物は、化学療法、放射線療法、免疫療法、ホルモン療法、骨髄移植、幹細胞代替療法、別の生物学的治療、外科的介入、またはそれらの組み合わせと併用して腫瘍療法のために投与することができる。例えば、本発明の化合物または組成物は、長期的に進行される他の治療計画と共に補助的療法として使用されたり、または重症患者における腫瘍退行または予防的化学療法後の患者の状態を維持するために用いることができる。
好ましくは、本発明の薬学的組成物は、1種以上の有効成分をさらに含むことができ、前記追加の有効成分は、抗増殖性化合物、例えば、アロマターゼ阻害剤、抗エストロゲン、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、微小管活性化合物、アルキル化化合物、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、細胞分化過程を誘導する化合物、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、MMP阻害剤、mTOR阻害剤、抗新生物代謝拮抗剤、プラチナ化合物、タンパク質または脂質キナーゼ活性を標的化する/減少させる化合物、抗血管新生化合物、タンパク質または脂質ホスファターゼの活性を標的化する、低下させる、または阻害する化合物、ゴナドレリンアゴニスト、抗アンドロゲン、メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤、ビスホスホネート、生物学的応答調節剤、抗増殖性抗体、ヘパラナーゼ阻害剤、Ras発癌性アイソフォームの阻害剤、テロメラーゼ阻害剤、プロテアソーム阻害剤、 造血器悪性腫瘍の治療に用いられる化合物、Flt-3の活性を標的とする、低下させる、または阻害する化合物、Hsp90阻害剤、キネシンスピンドルタンパク質阻害剤、MEK阻害剤、ロイコボリン、EDG結合剤、抗白血病化合物、リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、S-アデノシルメチオニンデカルボキシラーゼ阻害剤、止血性ステロイド、コルチコステロイド、他の化学療法化合物、光感作性化合物であってもよいが、これらに限定されるものではない。
[発明を実施するための形態]
以下、本発明を以下の実施例によりさらに具体的に説明する。しかしながら、以下の実施例は、本発明をより容易に理解するために提供されるものに過ぎず、実施例によって本発明の内容が限定されるものではない。
以下の実施例において用いられる略語の定義は、以下の通りである。
EA:酢酸エチル、EtOH:エタノール、Et:エチル、DMF:ジメチルホルムアミド、n-Hex:n-ヘキサン、PrOH:プロパノール、DMSO:ジメチルスルホキシド
<芳香族置換ベンゾフラン-2-カルボヒドラジド誘導体の製造>
製造例1:エチル5-メチルベンゾフラン-2-カルボキシレート
5-メチルサリチルアルデヒド(1.40g、10.3mmol)をDMF(30mL)に溶かした後、ここにCe2SO4(10.07g、30.9mmol)とエチルブロモアセテート(1.38mL、12.4mmol)を入れ、70℃で15時間反応させた。反応溶液を水で希釈した後、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=10:1)で分離し、標題化合物1.28g(収率61%、無色液体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ7.49-7.46(m,3H)、7.26(m,1H)、4.45(q,J=7.2Hz,2H)、2.46(s,3H)、1.44(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,CDCl3):δ159.85、154.37、145.92、133.51、129.27、127.22、122.45、113.74、112.02、61.61、21.45、14.51;mp38-39℃。
製造例2:5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド
前記製造例1で得られたエチル5-メチルベンゾフラン-2-カルボキシレート(2.04g、10.0mmol)をEtOH(30mL)に溶かし、ここにヒドラジン一水和物(1.50g、30.0mmol)を入れて24時間還流させた。反応溶液を減圧蒸留して得られた固体を水で洗浄した後、乾燥して標題化合物1.72g(収率90%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ9.97(s,1H)、7.52-7.49(m,2H)、7.43(s,1H)、7.25(dd,J=8.4,1.6Hz,1H)、4.55(br s,2H)、2.40(s,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ157.92、152.64、148.48、132.68、127.84、127.11、122.04、111.27、108.47、20.81;MS(MALDI-TOF):m/z213[M+Na]+;mp159℃。
製造例3:エチル5-メトキシベンゾフラン-2-カルボキシレート
2-ヒドロキシ-5-メトキシベンズアルデヒド(1.25mL、10.0mmol)をDMF(30mL)に溶かした後、ここにK2CO3(6.91g、50.0mmol)とエチルブロモアセテート(1.33mL、12.0mmol)を入れ、70℃で15時間反応させた。反応溶液を水で希釈した後、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=3:1)で分離し、標題化合物1.1g(収率50%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ7.50-7.47(m,2H)、7.08-7.05(m,2H)、4.45(q,2H,J=7.2Hz)、3.86(s,3H)、1.44(t,3H,J=7.2Hz);mp53℃。
製造例4:5-メトキシベンゾフラン-2-カルボヒドラジド
前記製造例3で得られたエチル5-メトキシベンゾフラン-2-カルボキシレート(1.03g、4.68mmol)をEtOH(30mL)に溶かし、ここにヒドラジン一水和物(702.8mg、14.04mmol)を入れ、24時間還流させた。反応溶液を減圧蒸留して得られた固体をCH2Cl2で洗浄した後、乾燥し、標題化合物918mg(収率95%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ9.98(s,1H)、7.53(d,1H,J=9.0Hz)、7.44(s,1H)、7.25(d,1H,J=2.7Hz)、7.02(dd,1H,J=9.0,2.7Hz)、4.55(br s,2H)、3.79(s,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ157.85、155.97、149.10、149.03、127.65、115.80、112.34、108.34、104.09、55.58;MS(MALDI-TOF):m/z229.0[M+Na]+、245[M+K]+;mp163-164℃。
製造例5:5-クロロベンゾフラン-2-カルボヒドラジド
0℃でCH2Cl2(5mL)にシュウ酸クロリド(257.2μL、3.0mmol)とDMF(50μL)を入れて5分間攪拌した後、5-クロロベンゾフラン-2-カルボン酸(393.2mg、2.0mmol)のCH2Cl2/DMF(5mL,4:1)の混合溶液を入れ、室温で2時間撹拌した。反応溶液を減圧蒸留し、再びCH2Cl2(5mL)を入れた後、0℃でヒドラジン一水和物(120.1mg、2.4mmol)のCH2Cl2(5mL)溶液とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIEA,1.74mL,10mmol)を入れ、室温で15時間撹拌した。反応溶液を水で希釈した後、EAで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をCH2Cl2で洗浄し、乾燥し、標題化合物295mg(収率70%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ10.10(s,1H)、7.86(d,J=2.4Hz,1H)、7.68(d,J=9.2Hz,1H)、7.48(s,1H)、7.46(dd,J=9.2、2.4Hz,1H)、4.59(br s、2H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ157.41、152.66、149.79、128.65、127.99、126.56、122.02、113.44、108.25;MS(MALDI-TOF):m/z233[M+Na]+;mp174-175oC。
製造例6:エチル4,7-ジメチルベンゾフラン-2-カルボキシレート
3,6-ジメチルサリチルアルデヒド(450.5mg、3.0mmol)をDMF(30mL)に溶かした後、ここにCe2SO4(2.93g、9.0mmol)とエチルブロモアセテート(399.2μL、3.60mmol)を入れ、70℃で15時間反応させた。反応溶液を水で希釈した後、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=20:1)で分離し、標題化合物360mg(収率55%、無色液体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ7.56(s,1H)、7.14(d,J=7.2Hz,1H)、6.99(d,J=7.2Hz,1H)、4.45(q,J=7.2Hz,2H)、2.55(s,3H)、2.52(s,3H)、1.44(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz、CDCl3):δ159.91、154.90、145.08、130.19、128.30、126.63、123.90、119.85、113.01、61.43、18.29、15.00、14.46。
製造例7:4,7-ジメチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド
前記製造例6で得られたエチル4,7-ジメチルベンゾフラン-2-カルボキシレート(290.3mg,1.33mmol)をEtOH(20mL)に溶かし、ここにヒドラジン一水和物(199.7mg,3.99mmol)を入れて24時間還流させた。反応溶液を減圧蒸留して得られた固体を水で洗浄した後、乾燥し、標題化合物236mg(収率87%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ9.97(s,1H)、7.55(s,1H)、7.13(d,J=7.4Hz,1H)、7.00(d,J=7.4Hz,1H)、4.59(br s,2H)、2.46(s,6H,CH3x2);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ158.05、153.07、147.65、129.34、127.07、126.47、123.64、118.65、107.94、17.86、14.38;MS(MALDI-TOF):m/z227[M+Na]+;mp187℃。
製造例8:エチル4,6-ジメトキシベンゾフラン-2-カルボキシレート
4,6-ジメトキシサリチルアルデヒド(499.2mg,2.74mmol)をDMF(10mL)に溶解した後、ここにK2CO3(1.89g,13.7mmol)とエチルブロモアセテート(364.8μL,3.29mmol)を入れて70℃で15時間反応させた。反応溶液を水で希釈した後、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=20:1)で分離し、標題化合物460mg(収率67%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ7.54(m,1H)、6.67(m,1H)、6.35(d,J=1.9Hz,1H)、4.41(q,J=7.2Hz,2H)、3.90(s,3H)、3.857(s,3H)、1.40(t,J=7.2Hz,3H);(MALDI-TOF):m/z251[M+H]+;mp98℃。
製造例9:4,6-ジメトキシベンゾフラン-2-カルボヒドラジド
前記製造例8で得られたエチル4,6-ジメトキシベンゾフラン-2-カルボキシレート(450.5mg,1.80mmol)をEtOH(20mL)に溶かし、ここにヒドラジン一水和物(450.5mg,9.0mmol)を入れ、6時間還流させた。反応溶液を冷水に入れ、生成された固体を濾過した後、エチルエーテルで洗浄し、乾燥し、標題化合物360mg(収率85%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ9.78(s,1H)、7.40(d,J=0.8Hz,1H)、6.79(m,1H)、6.45(d,J=2.0Hz,1H)、4.49(br s,2H)、3.88(s,3H)、3.82(s,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ160.64、158.10、156.16、153.94、146.15、110.83、105.97、94.98、88.36、55.79、55.71;MS(MALDI-TOF):m/z259[M+Na]+;mp194℃。
製造例10:エチル5-アセトアミドベンゾフラン-2-カルボキシレート
エチル5-アミノベンゾフラン-2-カルボキシレート(205.2mg、1.0mmol)をDMF(3mL)に溶かした後、ここに(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU,417.2mg,1.1mmol)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt,148.6mg,1.1mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIEA,209.0μL,1.2mmol)、および酢酸(63.0μL,1.1mmol)を入れて室温で15時間反応させた。反応溶液を水で希釈した後、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:EA=3:1)で分離し、標題化合物162mg(収率66%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ10.06(s,1H)、8.19(d,J=2.0Hz,1H)、7.75(d,J=0.8Hz,1H)、7.65(d,J=8.8Hz,1H)、7.53(dd,J=8.8,2.0Hz,1H)、4.35(q,J=7.2Hz,2H)、2.07(s,3H)、1.33(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ168.76、159.66、152.77、146.68、134.10、127.54、121.15、114.18、114.07、112.66、61.79、24.64、14.49;mp181-182℃。
製造例11:N-(2-(ヒドラジンカルボニル)ベンゾフラン-5-イル)アセトアミド
前記製造例10で得られたエチル5-アセトアミドベンゾフラン-2-カルボキシレート(514.3mg,2.08mmol)を1-PrOH(20mL)に溶かし、ここにヒドラジン一水和物(312.4mg,6.24mmol)を入れて24時間還流させた。反応溶液を減圧蒸留し、得られた固体をn-HexとCH2Cl2(1:1)混合溶媒で洗浄した後、乾燥し、標題化合物392mg(収率81%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ10.02(s,1H)、9.97(s,1H)、8.10(d,J=1.6Hz,1H)、7.55(d,J=9.2Hz,1H)、7.48-7.45(m、2H)、4.55(br s,2H)、2.06(s,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ168.23、157.84、150.42、148.93、135.37、127.10、119.12、111.98、111.72、109.06、23.96;MS(MALDI-TOF)m/z256[M+Na]+、272[M+K]+;mp219-220℃。
<芳香族/N-置換されたインドール-3-カルボキシアルデヒド誘導体の製造>
製造例12:2-クロロ-1-メチル-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
0℃で2-クロロ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(359.2mg,2.0mmol)とNaH(120.0mg,3.0mmol,油中60%)にTHF(20mL)を入れて5分間攪拌した後、ヨードメタン(149.4μL,2.4mmol)を入れ、室温で5時間攪拌した。反応溶液を水で希釈し、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:EA=15:1)で分離し、標題化合物330mg(収率85%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ10.13(s,1H)、8.30(m,1H)、7.36-7.32(m,3H)、3.82(s,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ184.07、136.99、136.13、124.44、124.20、123.69、121.43、113.02、109.64、30.28;MS(MALDI-TOF):m/z194[M+H]+;mp97-98℃。
製造例13:エチル2-(2-クロロ-3-ホルミル-1H-インドール-1-イル)アセテート
0℃で2-クロロ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(200.0mg,1.11mmol)とNaH(66.8mg,1.67mmol,油中60%)にTHF(10mL)を入れ、5分間攪拌した後、エチルブロモアセテート(147.5μL,1.33mmol)を入れ、室温で7時間攪拌した。反応溶液を水で希釈し、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:EA=20:1)で分離し、標題化合物244mg(収率83%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ10.16(s,1H)、8.32(m,1H)、7.36-7.32(m,2H)、7.23(m,1H)、4.95(s,2H)、4.26(q,J=7.2Hz,2H)、1.28(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,CDCl3):δ184.09、166.47、136.48、135.70、124.45、124.34、123.78、121.55、113.62、109.03、62.36、44.81、14.05;MS(MALDI-TOF):m/z266[M+H]+;mp110℃。
製造例14:2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
2-クロロ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(2.69g,15.0mmol)をDMF(50mL)に溶かした後、2-ブロモエチルエチルエーテル(2.01mL,18.0mmol)とCs2CO3(14.7g、45.0mmol)を入れ、70℃で15時間加熱した。反応溶液を水で希釈し、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:CH2Cl2:EA=4:2:1)で分離し、標題化合物2.95g(収率78%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ10.14(s,1H)、8.30(m,1H)、7.41(m,1H)、7.34-7.30(m,2H)、4.42(t,J=5.6Hz,2H)、3.76(t,J=5.6Hz,2H)、3.44(q,J=7.2Hz,2H)、1.12(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,CDCl3):δ184.09、136.58、135.80、124.41、123.95、123.43、121.24、113.08、110.04、68.13、66.91、43.97、14.97;MS(MALDI-TOF):m/z252[M+H]+;mp52℃。
製造例15:2-クロロ-1-(2-メトキシエチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
2-クロロ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(538.8 mg,3.0mmol)をDMF(10mL)に溶かした後、2-ブロモエチルメチルエーテル(422.6μL,4.5mmol)とCs2CO3(2.93g,9.0mmol)を入れ、70℃で15時間加熱した。反応溶液を水で希釈し、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=2:1)で分離し、標題化合物468mg(収率66%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ10.14(s,1H)、8.30(m,1H)、7.42-7.31(m,3H)、4.43(t,J=5.7Hz,2H)、3.74(t,J=5.7Hz,2H)、3.32(s,3H);13CNMR(100MHz,CDCl3):δ184.27、136.79、135.97、124.56、124.21、123.64、121.44、113.25、110.17、70.49、59.35、44.00;MS(MALDI-TOF):m/z238[M+H]+、260[M+Na]+;mp66-67℃。
5-メチルイサチン(1.50g,9.31mmol)にエチレングリコール(10mL)を入れた後、KOH(522.4mg,9.31mmol)とヒドラジン一水和物(1.40g,27.9mmol)を入れ、140℃で4時間加熱した。反応溶液を冷却し、1N HClで酸性化した後、EAで抽出した。有機層を減圧蒸留し、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=3:2)で分離し、標題化合物1.0g(収率73%、淡褐色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ10.23(br s,1H)、7.01(s,1H)、6.96(d,J=7.9Hz,1H)、6.69(d,J=7.9Hz,1H)、3.41(s,2H)、2.23(s,3H)
製造例17:2-クロロ-5-メチル-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
0℃でDMF(10mL)にPOCl3(2.65mL,28.9mmol)を入れ、10分攪拌した後、5-メチルオキシインドール(850.0mg,5.78mmol)のDMF(10mL)溶液を入れ、80℃で3時間加熱した。反応溶液に1N NaOHを入れてアルカリ化した後、EAで抽出した。有機層を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=3:2)で分離し、標題化合物600mg(収率54%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.96(s,1H)、9.96(s,1H)、7.87(s,1H)、7.31(d,J=8.3Hz)、7.10(dd,J)=8.3、1.5Hz,1H)、2.39(s,3H);mp215℃。
製造例18:2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-メチル-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
2-クロロ-5-メチル-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(440.0mg,2.27mmol)のCH3CN(20mL)溶液に2-ブロモエチルエチルエーテル(303.8μL,2.72mmol)とCs2CO3(3.71g,11.4mmol)入れ、15時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、残渣に水を入れ、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=9:1)で分離し、標題化合物570mg(94%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ10.09(s,1H)、8.10(s,1H)、7.28(d,J=8.5Hz,1H)、7.14(d,J=8.5,1.5Hz,1H)、4.39(t,J=5.5Hz,2H)、3.74(t,J=5.5Hz,2H)、3.43(q,J=7.0Hz,2H)、2.46(s,3H)、1.11(t,J=7.0Hz,3H);13CNMR(400MHz,DMSO-d6):δ184.35、136.69、134.28、133.48、125.59、124.73、121.19、112.92、109.89、68.30、67.09、44.19、21.61、15.17;MS(MALDI-TOF):m/z266[M+H]+;mp54℃。
製造例19:2-クロロ-5-メトキシ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
0℃でDMF(10mL)にPOCl3(2.24mL,24.5mmol)を入れ、10分攪拌した後、5-メトキシオキシインドール(1.60g,9.81mmol)のDMF(10mL)溶液を入れ、80℃で2時間加熱した。反応溶液に1 N NaOHを入れてアルカリ化した後、生成された固体を水で洗浄し、乾燥し、標題化合物を得た。濾液を再びEAで抽出し、Na2SO4で乾燥し、濾過した後、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=1:2)で分離し、標題化合物1.27g(収率62%、淡褐色固体)を得た。
1HNMR(300MHz,DMSO-d6):δ12.96(br s,1H)、9.96(s,1H)、7.57(d,J=2.7Hz,1H)、7.33(d,J=8.7Hz,1H)、6.90(dd,J=8.7,2.7Hz,1H)、3.79(s,3H);mp225℃。
製造例20:2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-メトキシ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
5-メトキシ-2-クロロ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(1.97g,9.40mmol)をDMF(70mL)に溶かした後、2-ブロモエチルエチルエーテル(1.26mL,11.3mmol)とCs2CO3(15.3g、47.0mmol)を入れ、70℃で11時間加熱した。反応溶液を水で希釈し、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=3:1)で分離し、標題化合物2.18g(収率82%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ10.09(s,1H)、7.79(d,J=2.7Hz,1H)、7.29(d,J=9.0Hz,1H)、6.94(dd,J=9.0,2.7Hz,1H)、4.37(t,J=5.7Hz,2H)、3.89(s,3H)、3.74(t,J=5.7Hz,2H)、3.43(q,J=7.2Hz,2H)、1.11(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,CDCl3):δ184.10、156.90,135.99、130.59、125.12、114.17、112.95、111.06、102.64、68.21、66.90、55.77、44.16、14.96;MS(MALDI-TOF):m/z282[M+H]+;mp48℃。
6-メトキシイサチン(500mg,2.82mmol)にエチレングリコール(10mL)を入れた後、KOH(158.2mg,2.82mmol)とヒドラジン一水和物(282.3mg,5.64mmol)を入れ、140℃で4時間加熱した。反応溶液を冷却し、1N HClで酸性化した後、EAで抽出した。有機層を減圧蒸留し、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=1:1)で分離し、標題化合物278mg(収率60%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ10.30(br s,1H)、7.08(d,J=8.0Hz,1H)、6.48(d,J=8.0,2.4Hz,1H)、6.38(d,J=2.4Hz,1H)、3.71(s,3H)、3.37(s,2H)。
製造例22:2-クロロ-6-メトキシ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
0℃でDMF(5mL)にPOCl3(1.79mL,19.5mmol)を入れ、10分間攪拌した後、6-メトキシオキシインドール(1.27g,7.78mmol)のDMF(15mL)溶液を入れ、80℃で2時間加熱した。反応溶液に1N NaOHを入れ、アルカリ化した後、生成された固体は濾過して水で洗浄し、乾燥し、標題化合物を得た。濾液は再びEAで抽出し、Na2SO4で乾燥し、濾過した後、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:EA=10:1)で分離し、標題化合物945mg(収率白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.87(br s,1H)、9.94(s,1H)、7.91(m,1H)、6.89-6.87(m,2H)、3.79(s,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ183.09、156.90、135.57、133.26、120.73、118.09、112.23、112.10、95.09、55.31;mp230℃。
製造例23:2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-6-メトキシ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
6-メトキシ-2-クロロ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(765.1mg,3.65mmol)をDMF(15mL)に溶かした後、2-ブロモエチルエチルエーテル(489.2μL,4.38mmol)とCs2CO3(3.58g,11.0mmol)を入れ、70℃で5時間加熱した。反応溶液を水で希釈し、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:CH2Cl2:EA=3:1:0.5)で分離し、標題化合物420mg(収率41%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ10.08(s,1H)、8.15(d,J=8.8Hz,1H)、6.95(dd,J=8.8,2.4Hz,1H)、6.89(d,J=2.4Hz,1H)、4.36(t,J=5.6Hz,2H)、3.87(s,3H)、3.75(t,J=5.6Hz,2H)、3.45(q,J=7.2Hz,2H)、1.13(t、J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ184.02、157.51、136.85、135.25、122.00、118.29、113.20、112.31、94.46、68.25、66.92、55.68、44.00、15.04;MS(MALDI-TOF):m/z281[M]+;mp82℃。
製造例24:2-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
0℃でDMF(5mL)にPOCl3(1.36mL,14.9mmol)を入れ、10分間攪拌した後、5-フルオロオキシインドール(900.0mg,5.95mmol)のDMF(15mL)溶液を入れ、80℃で4時間加熱した。反応溶液に1N NaOHを入れてアルカリ化した後、EAで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=1:1)で分離し、標題化合物235mg(収率20%、白色固体)を得た。
1HNMR(300MHz,DMSO-d6):δ13.22(br s,1H)、9.96(s,1H)、7.73(dd,J=9.0,2.7Hz,1H)、7.45(dd,J=9.0,4.5Hz,1H)、7.13(m,1H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ183.27、158.93(d,J=235.2Hz)、135.60、131.21、124.89(d,J=11.3Hz)、113.27(d,J=9.9Hz)、112.11(d,J=4.4Hz)、111.92(d,J=25.9Hz)、105.09(d,J=25.1Hz);mp208-210℃。
製造例25:2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-フルオロ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
2-クロロ-5-フルオロ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(197.6mg,1.0mmol)をDMF(5mL)に溶かした後、2-ブロモエチルエチルエーテル(134.0μL,1.2mmol)とCs2CO3(977.5mg,3.0mmol)を入れて70℃で15時間加熱した。反応溶液を水で希釈し、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:CH2Cl2:EA=3:1:0.5)で分離し、標題化合物125mg(収率46%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ10.09(s,1H)、7.98(d,J=9.2,2.4Hz,1H)、7.36(d,J=9.2,4.4Hz,1H)、7.06(m,1H)、4.41(t,J=5.6Hz,2H)、3.76(t,J=5.6Hz,2H)、3.43(q,J=7.2Hz,2H)、1.11(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(400MHz,DMSO-d6):δ183.79、159.96(d,J=238.6Hz)、137.13、132.38、124.95(d,J=11.3Hz)、113.07(d,J=4.4Hz)、112.19(d,J=26.2Hz)、111.30(d,J=9.4Hz)、106.80(d,J=25.1Hz)、68.23、66.91、44.37、14.93;MS(MALDI-TOF):m/z270[M+H]+;mp83-84℃。
製造例26:2,5-ジクロロ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
0℃でDMF(5mL)にPOCl3(2.74mL、29.9mmol)を入れて10分間攪拌した後、5-クロロオキシインドール(1.0g,5.97mmol)のDMF(5mL)溶液を入れ、80℃で3時間加熱した。反応溶液に1N NaOHを入れてアルカリ化した後、EAで抽出した。有機層を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過した後、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=2:1)で分離し、標題化合物530mg(収率41%、淡褐色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ13.31(br s,1H)、9.97(s,1H)、8.04(d,J=2.0Hz,1H)、7.47(d,J=8.5Hz,1H)、7.31(dd、J=8.5,2.0Hz,1H);mp245-248℃。
製造例27:2,5-ジクロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
前記製造例26で得られた2,5-ジクロロ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(350m,1.64mmol)のCH3CN(20mL)溶液に2-ブロモエチルエチルエーテル(274.8μL,2.46mmol)とCs2CO3(2.67g,8.20mmol)を入れて15時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、残渣に水を入れてEAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=9:1)で分離し、標題化合物360mg(収率77%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ10.06(s,1H)、8.26(d,J=2.0Hz,1H)、7.32-7.23(m,2H)、4.38(t,J=5.6Hz,2H)、3.73(t、J=5.6Hz,2H)、3.41(q,J=7.2Hz,2H)、1.08(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ184.01、137.39、134.50、129.64、125.40、124.51、120.95、112.84、111.60、68.41、67.13、44.55、15.15;MS(MALDI-TOF):m/z286[M+H]+;mp104℃。
製造例28:5-(トリフルオロメトキシ)オキシインドール
5-(トリフルオロメトキシ)イサチン(1.75g,7.57mmol)にエチレングリコール(10mL)を入れた後、KOH(424.8mg,7.57mmol)とヒドラジン一水和物(1.14g,22.7mmol)を入れて140℃で4時間加熱した。反応溶液を冷却し、1N HClで酸性化した後、EAで抽出した。有機層を減圧蒸留し、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=1:2)で分離し、標題化合物855mg(収率52%、淡褐色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ10.52(br s,1H)、7.24(s,1H)、7.16(m,1H)、6.86(d,J=8.0Hz,1H)、3.54(s,2H)。
製造例29:2-クロロ-5-(トリフルオロメトキシ)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
0℃でDMF(1mL)にPOCl3(727.7μL,7.95mmol)を入れて10分間攪拌した後、5-(トリフルオロメトキシ)オキシインドール(575.0mg,2.65mmol)のDMF(5mL)溶液を入れて80℃で3時間加熱した。反応溶液に1N NaOHを入れてアルカリ化した後、EAで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過した後、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=1:1)で分離し、標題化合物120mg(収率17%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ13.40(br s,1H)、9.99(s,1H)、7.95(m,1H)、7.54(d,J=8.8Hz,1H)、7.29(m,1H);mp191-192℃。
製造例30:2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-(トリフルオロメトキシ)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
2-クロロ-5-(トリフルオロメトキシ)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(100mg,0.38mmol)をDMF(3mL)に溶かした後、2-ブロモエチルエチルエーテル(51.4μL,0.46mmol)とCs2CO3(371.4mg,1.14mmol)を入れて70℃で8時間加熱した。反応溶液を水で希釈し、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:CH2Cl2:EA=4:4:1)で分離し、標題化合物43mg(収率34%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ10.11(s,1H)、8.18(s,1H)、7.42(d,J=8.8Hz,1H)、7.20(dd,J=8.8,1.6Hz,1H)、4.42(t,J=5.6Hz,2H)、3.77(t,J=5.6Hz,2H)、3.44(q,J=5.2Hz,2H)、1.11(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,CDCl3):δ183.78、145.66(q,J=1.9Hz)、137.58、134.20、124.73、120.62(q,J=255.0Hz)、117.81、113.86(q,J=0.8Hz)、113.23、111.29、68.25、66.96、44.46、14.94;MS(MALDI-TOF):m/z335[M]+;mp79℃。
製造例31:2-ブロモ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
0℃でCH2Cl2(6mL)にDMF(1.8mL)を入れた後、POBr3(5.33g,18.6mmol)のCH2Cl2(10mL)溶液をゆっくりと入れ、15分間還流した。その後、オキシインドール(1.03g、7.74mmol)を少しずつ入れて1時間さらに還流した。反応溶液を冷水に入れ、20分間攪拌して水層を分離した。水層を固体K2CO3で中和した後、生成された固体を濾過した。得られた固体をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=2:1)で精製して標題化合物1.2g(収率70%、淡褐色固体)を得た。
1HNMR(400 MHz,DMSO-d6):δ13.04(br s,1H)、9.90(s,1H)、8.08(m,1H)、7.43(m,1H)、7.29-7.21(m,2H)。
製造例32:エチル2-(2-ブロモ-3-ホルミル-1H-インドール-1-イル)アセテート
0℃で前記製造例31で得られた2-ブロモ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(120.0mg,0.54mmol)とNaH(32.4mg,0.81mmol、油中60%)にTHF(5mL)とDMF(2mL)を入れて5分間攪拌した後、エチルブロモアセテート(72.1μL,0.65mmol)を入れ、室温で15時間攪拌した。反応溶液を水で希釈し、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:EA=20:1)で分離し、標題化合物91mg(収率54%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ10.07(s,1H)、8.33(m,1H)、7.34-7.31(m,2H)、7.25(m,1H)、4.99(s,2H)、4.26(q,J=7.2Hz,2H)、1.28(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,CDCl3):δ185.45、166.55、137.11、126.09、125.18、124.49、123.62、121.40、116.07、109.21、62.35、46.27、14.06;MS(MALDI-TOF):m/z309[M]+;mp94℃。
製造例33:2-ブロモ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
前記製造例31で得られた2-ブロモ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(400.0mg,1.79mmol)をDMF(10mL)に溶かした後、2-ブロモエチルエチルエーテル(240.1μL,2.15mmol)とCs2CO3(1.75g,5.37mmol)を入れ、70℃で6時間加熱した。反応溶液を水で希釈し、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:EA=20:1)で分離し、標題化合物436mg(収率82%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ10.06(s,1H)、8.32(m,1H)、7.43(m,1H)、7.34-7.30(m,2H)、4.46(t,J=5.6Hz,2H)、3.77(t,J=5.6Hz,2H)、3.45(q,J=7.2Hz,2H)、1.23(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,CDCl3):δ185.61、137.43、126.59、125.43、124.25、123.57、121.30、115.60、110.47、68.40、67.14、45.59、15.17;MS(MALDI-TOF):m/z295[M]+;mp56-57℃。
製造例34:2-(トリフルオロメチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
0℃でDMF(10mL)にPOCl3(1.83mL,20.0mmol)を入れて10分間攪拌した後、2-トリフルオロメチルインドール(740.6mg,4.0mml)のDMF(10mL)溶液を入れて80℃で5時間加熱した。反応溶液に1N NaOHを入れてアルカリ化した後、EAで抽出した。有機層をブリン(brine)溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過した後、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=7:1)で分離し、標題化合物324mg(収率38%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ13.42(br s,1H)、10.24(s,1H)、8.25(d,J=8.0Hz,1H)、7.61(d,J=8.0Hz,1H)、7.44(m,1H)、7.36(m,1H);mp171-173℃。
製造例35:1-(2-エトキシエチル)-2-(トリフルオロメチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド
2-(トリフルオロメチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(350.0mg,1.64mmol)をDMF(10mL)に溶かした後、2-ブロモエチルエチルエーテル(220.0μL,1.97mmol)とCs2CO3(1.60g,4.92mmol)を入れて70℃で15時間加熱した。反応溶液を水で希釈し、EAで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧蒸留した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=5:1)で分離し、標題化合物184mg(収率39%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,CDCl3):δ10.41(s,1H)、8.52(d,J=8.0Hz,1H)、7.58(d,J=8.0Hz,1H)、7.46(m,1H)、7.39(m,1H)、4.52(t,J=6.0Hz,2H)、3.80(t,J=6.0Hz,2H)、3.45(q,J=7.2Hz,2H)、1.13(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,CDCl3):δ185.81、137.63、131.27(q,J=37.9Hz)、126.02、124.30、124.21、123.66、121.29(q,J=270.3Hz)、117.84(q,J=1.5Hz)、111.18、68.82、66.93、45.58(q,J=2.5Hz)、14.94;MS(MALDI-TOF):m/z286[M+H]+;mp46℃。
<ベンゾフラン系N-アシルヒドラゾン誘導体の製造>
実施例1:(E)-N’-[(2-クロロ-1H-インドール-3-イル)メチレン]-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(95.1mg,0.50mmol)と2-クロロ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(89.8mg,0.50mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて8時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、残渣をn-Hex/CH2Cl2(1:1)混合溶媒で洗浄し、標題化合物153mg(収率87%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(300MHz,DMSO-d6)δ12.48(s,1H)、11.98(s,1H)、8.73(s,1H)、8.28(d,J=7.2Hz,1H)、7.63-7.58(m,3H)、7.39(d,J=7.2Hz,1H)、7.32(d,J=8.8Hz,1H)、7.27-7.19(m,2H)、2.44(s,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6)δ154.20、152.86、148.41、142.86、135.02、132.91、128.33、127.26、127.16、124.06、123.20、122.24、121.33、121.28、111.37、111.21、110.03、107.39、20.83;HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C19H13ClN3O2(M-H)-350.0696,found 350.0700;mp242℃ dec。
実施例2:(E)-N’-[(2-クロロ-1-メチル-1H-インドール-3-イル)メチレン]-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(95.1mg,0.50mmol)と2-クロロ-1-メチル-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(96.8mg,0.50mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて24時間還流した。反応溶液を冷却し、固体を濾過した後、EtOHで洗浄して標題化合物100mg(収率55%、淡褐色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.00(s,1H)、8.75(s,1H)、8.32(d,J=7.6Hz,1H)、7.63-7.57(m,4H)、7.35-7.25(m,3H)、3.81(s,3H)、2.43(s,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ154.22,152.87、148.40、142.93、136.08、132.92、129.29、128.34、127.16、123.24、123.21、122.25、121.67、121.42、111.38、110.34、110.06、107.28、30.19、20.84;HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C20H15ClN3O2(MH)-364.0853,found 364.0847;mp246-247℃。
実施例3:エチル(E)-2-{2-クロロ-3-[(2-(5-メチルベンゾフラン-2-カルボニル)ヒドラジニリデン)メチル]-1H-インドール-1-イル}アセテートの製造
5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(60.9mg,0.32mmol)とエチル2-(2-クロロ-3-ホルミル-1H-インドール-1-イル)アセテート(85.0mg,0.32mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて30時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、残渣をEt2Oで洗浄し、標題化合物85mg(収率61%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.06(s,1H)、8.76(s,1H)、8.34(d,J=6.8Hz,1H)、7.64-7.58(m,4H)、7.34-7.27(m,3H)、5.26(s,2H)、4.19(q,J=7.2Hz,2H)、2.43(s,3H)、1.22(t、J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ167.84、154.28、152.88、148.33、142.65、136.14、132.94、129.17、128.39、127.15、123.57、123.29、122.27、121.97、121.49、111.39、110.30、110.19、108.22、61.45、44.78、20.84、14.00;HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C23H19ClN3O4(MH)-436.1064,found 436.1068;mp198℃。
実施例4:(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(98.9mg,0.52mmol)と2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(130.9mg,0.52mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて24時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=1:1)で分離し、標題化合物179mg(収率81%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.01(s,1H)、8.75(s,1H)、8.32(d,J=7.6Hz,1H)、7.63-7.58(m,4H)、7.33-7.24(m,3H)、4.46(t,J=5.6Hz,2H)、3.71(t,J=5.6Hz,2H)、3.39(q,J=6.8Hz,2H)、2.43(s,3H)、1.00(t,J=6.8Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ154.23、152.87、148.40、142.99、135.76、132.92、129.26、128.34、127、16、123.35、123.21、122.25、121.67、121.43、111.37、110.67、110.08、107.53、67.85、65.63、43.52、20.83、14.90;HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C23H21ClN3O3(M-H)-422.1271、found 422.1261;mp172℃。
実施例5:(E)-N’-{[2-ブロモ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(108.4mg,0.57mmol)と2-ブロモ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(168.8mg,0.57mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて24時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、少量のCH2Cl2に溶かした後、n-Hex溶液に滴下した。生成された固体を濾過し、標題化合物209mg(収率78%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.03(s,1H)、8.72(s,1H)、8.35(d,J=7.2Hz,1H)、7.63-7.58(m,4H)、7.33-7.22(m,3H)、4.48(t,J=5.6Hz,2H)、3.71(t,J=5.6Hz,2H)、3.39(q,J=7.2H、2H)、2.44(s,3H)、1.01(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ154.21、152.86、148.41、144.36、137.00、132.90、128.32、127.16、124.14、123.13、122.23、121.46、121.29、119.80、111.36、110.77、110.43、110.03、67.96、65.69、44.81、20.83、14.91;HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C23H21BrN3O3(M-H)-466.0766、found 466.0776;mp190℃。
実施例6:(E)-N’-{[1-(2-エトキシエチル)-2-(トリフルオロメチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(93.2mg,0.49mmol)と1-(2-エトキシエチル)-2-トリフルオロメチル-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(139.8mg,0.49mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて24時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=2:1)で分離し、標題化合物176mg(収率79%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.24(s,1H)、9.00(s,1H)、8.63(d,J=8.0Hz,1H)、7.75(d,J=8.4Hz,1H)、7.67(s,1H)、7.61-7.59(m,2H)、7.47(m,1H)、7.37-7.32(m,2H)、4.54(t,J=5.4Hz,2H)、3.72(t,J=5.4Hz,2H)、3.37(q,J=7.0Hz,2H)、2.44(s,3H)、10.00(t,J=7.0Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ154.52、152.93、148.17、142.47、137.83、133.01、128.53、127.12、125.66、125.10(q,J=35.8Hz)、124.20,123.14、122.48、122.32、121.75(q,J=269.0Hz)、113.45、111.85、111.42、110.56、68.36、65.79、45.01、20.84、14.85;19FNMR(376MHz,DMSO-d6):δ-52.9(s,3F);HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C24H21F3N3O3(M-H)- 456.1535,found 456.1531;mp183℃。
実施例7:(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-メトキシエチル)-1H-インドール-3-イル〕メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(319.5mg,1.68mmol)と2-クロロ-1-(2-メトキシエチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(399.3mg,1.68mmol)に1-PrOH(20mL)と酢酸(1~2滴)を入れて15時間還流した。反応溶液を冷却し、固体を濾過した後、n-Hexで洗浄し、標題化合物630mg(収率91%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.01(s,1H)、8.75(s,1H)、8.33(d,J=7.5Hz,1H)、7.63-7.58(m,4H)、7.33-7.24(m,3H)、4.48(t,J=5.4Hz,2H)、3.68(t,J=5.4Hz,2H)、3.21(s,3H)、2.43(s,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ154.23、152.88、148.40、142.97、135.76、132.93、129.20、128.36、127.16、123.34、123.25、122.25、121.68、121.44、111.38、110.68、110.10、107.55、70.11、58.29、43.34、20.84;HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C22H19ClN3O3(M-H)-408.1115,found 408.1099;mp243℃。
実施例8:(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-メトキシ-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(127.4mg,0.67mmol)と2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-メトキシ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(188.8mg,0.67mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて24時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=1:2)で分離し、標題化合物213mg(収率70%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.01(s,1H)、8.73(s,1H)、7.91(d,J=2.4Hz,1H)、7.61-7.57(m,3H)、7.52(d,J=9.2Hz,1H)、7.32(dd,J=8.8,1.6Hz,1H)、6.95(dd,J=8.8,2.4Hz,1H)、4.42(t,J=5.2Hz,2H)、3.82(s,3H)、3.68(t,J=5.2Hz,2H)、3.38(q,J=7.2Hz,2H)、2.43(s,3H)、1.00(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(400MHz,DMSO-d6):δ155.20、154.17、152.85、148.48、142.94、132.91、130.74、128.95、128.31、127.17、124.01、122.23、112.24、111.53、111.35、110.04、107.24、104.11、67.91、65.62、55.33、43.65、20.83、14.90;HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C24H23ClN3O4(M-H)-452.1377,found 452.1355;mp208℃。
実施例9:(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-6-メトキシ-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(95.1mg,0.50mmol)と2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-6-メトキシ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(140.9mg,0.50mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて16時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、少量のCH2Cl2に溶かした後、n-Hex溶液に滴下した。生成された固体を濾過し、標題化合物205mg(収率90%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ11.98(s,1H)、8.70(s,1H)、8.16(d,J=8.8Hz,1H)、7.62-7.58(m,3H)、7.32(dd,J=8.4,1.2Hz,1H)、7.17(d,J=2.0Hz,1H)、6.90(dd,J=8.8,2.4Hz,1H)、4.42(t,J=5.6Hz,2H)、3.83(s,3H)、3.70(t,J=5.6Hz,2H)、3.40(q,J=7.2Hz,2H)、2.43(s,3H)、1.02(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ156.75、154.17.152.85、148.39、142.91、136.73、132.91、128.33、127.54、127.15、122.24、122.16、117.27、111.37、111.24、110.03、107.62、94.53、67.88、65.62、55.44、43.41、20.83、14.97;HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C24H23ClN3O4(M-H)-452.1377,found 452.1372;mp210℃。
実施例10:(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-フルオロ-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(66.6mg,0.35mmol)と2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-フルオロ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(94.4mg,0.35mmol)に1-PrOH(10mL)と酢酸(1~2滴)を入れて8時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、少量のCH2Cl2に溶かした後、n-Hex溶液に滴下した。生成された固体を濾過し、標題化合物137mg(収率89%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.06(s,1H)、8.73(s,1H)、8.02(dd,J=9.6,2.8Hz,1H)、7.67(dd,J=9.2,4.8Hz,1H)、7.63-7.58(m,3H)、7.32(d,J=9.6Hz,1H)、7.18(m,1H)、4.47(t,J=5.6Hz,2H)、3.69(t,J=5.6Hz,2H)、3.38(q,J=6.8Hz,2H)、2.43(s,3H)、0.99(t,J=6.8Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ158.31(d,J=233.8Hz)、154.27,152.88、148.31、142.49、132.93、132.47、130.35、128.37、127.14、123.65(d,J=11.3Hz)、122.24、112.30(d,J=9.4Hz)、111.36、111.21(d,J=25.9Hz)、110.19、107.65(d,J=4.4Hz)、106.37(d,J=25.1Hz)、67.88、65.64、43.85、20.82、14.88;19FNMR(376MHz,DMSO-d6):δ-121.3(s,1F);HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C23H20ClFN3O3(M-H)- 440.1177,found 440.1185;mp187℃。
実施例11:(E)-N’-{[2,5-ジクロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(165.5mg,0.87mmol)と2,5-ジクロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(249.0mg,0.87mmol)に1-PrOH(30mL)と酢酸(1~2滴)を入れて3時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、EtOHで再結晶した。生成された固体を濾過し、冷たいEtOHで洗浄し、標題化合物270mg(収率68%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.07(s,1H)、8.73(s,1H)、8.32(s,1H)、7.67(d,J=8.8Hz,1H)、7.63-7.58(m,3H)、7.35-7.31(m,2H)、4.46(t,J=5.0Hz,2H)、3.69(t,J=5.0Hz,2H)、3.38(q,J=7.0Hz,2H)、2.43(s,3H)、0.98(t,J=7.0Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ154.31、152.92、148.30、142.52、134.40、132.98、130.52、128.44、127.17、126.42、124.25、123.16、122.30、120.44、112.65、111.42、110.30、107.33、67.89、65.68、43.88、20.88、14.93;HRMS(ESI):m/z calcd for C23H22Cl2N3O3(M+H)+458.1038、found 458.1037;mp98℃。
実施例12:(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-(トリフルオロメトキシ)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(22.8mg,0.12mmol)と2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-トリフルオロメトキシ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(40.3mg、0.12mmol)に1-PrOH(10mL)と酢酸(1~2滴)を入れて18時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EA=1:2)で分離し、標題化合物52mg(収率85%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.10(s,1H)、8.75(s,1H)、8.26(s,1H)、7.45(d,J=9.2Hz,1H)、7.63-7.58(m,3H)、7.33-7.29(m,2H)、4.49(t,J=5.2Hz,2H)、3.71(t,J=5.2Hz,2H)、3.39(q,J=7.2Hz,2H)、2.43(s,3H)、0.99(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ154.27、152.88、148.29、143.57、142.30、134.32、132.95、130.87、128.41、127.13、123.45、122.27、120.34(q,J=253.9Hz)、116.68、113.47、112.43、111.37、110.27、107.92、67.84、65.63、43.93、20.83、14.87;19FNMR(376MHz,DMSO-d6):δ-56.8(s,3F);HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C24H20ClF3N3O4(M-H)-506.1094,found 506.1087;mp84-85℃。
実施例13:(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-メチル-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(374.7mg、1.97mmol)と2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-メチル-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(523.5mg,1.97mmol)に1-PrOH(30mL)と酢酸(1~2滴)を入れて3時間加熱還流した。反応溶液を減圧蒸留し、EtOHで再結晶した。生成された固体を濾過し、冷たいEtOHで洗浄し、標題化合物690mg(収率80%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ11.99(s,1H)、8.75(s,1H)、8.11(s,1H)、7.63-7.59(m,3H)、7.50(d,J=8.4Hz,1H)、7.33(dd,J=8.4、1.4Hz,1H)、7.14(dd,J=8.4,1.4Hz,1H)、4.43(t,J=5.4Hz,2H)、3.69(t,J=5.4Hz,2H)、3.39(q,J=7.0Hz,2H)、2.45(s,3H)、2.44(s,3H)、1.01(t,J=7.0Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ154.21、152.90、148.46、143.38、134.16、132.95、130.58、129.22、128.37、127.20、124.64、123.54、122.28、121.08、111.41、110.42、110.10、107.09、67.90、65.66、43.57、21.34、20.88、14.95;HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C24H23ClN3O3(M-H)-436.1428,found 436.1442;mp197℃。
実施例14:(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メトキシベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メトキシベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(103.1mg,0.50mmol)と2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(125.9mg,0.50mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて7時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、残渣をn-Hex/CH2Cl2混合溶媒(1:1)で洗浄し、標題化合物204mg(収率93%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.01(s,1H)、8.75(s,1H)、8.32(d,J=7.6Hz,1H)、7.63-7.60(m,3H)、7.33-7.24(m,3H)、7.10(dd,J=8.8,2.4Hz,1H)、4.46(t,J=5.6Hz,2H)、3.82(s,3H)、3.70(t,J=5.6Hz,2H)、3.39(q,J=7.2Hz,2H)、1.00(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ156.11、154.16、149.34、148.94、143.01、135.76、129.27、127.72、123.35、123.21、121.68、121.43、116.39、112.47、110.68、110.43、107.53、104.20、67.85、65.63、55.63、43.53、14.90;HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C23H21ClN3O4(M-H)-438.1221、found 438.1218;mp185℃。
実施例15:(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-メトキシ-1H-インドール-3-イル]メチレン}-5-メトキシベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-メトキシベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(103.1mg,0.50mmol)と2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-5-メトキシ-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(140.9mg、0.50mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて8時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-Hex-EA=2:3)で分離し、標題化合物222mg(収率94%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.01(s,1H)、8.73(s,1H)、7.91(d,J=2.4Hz,1H)、7.62-7.59(m,2H)、7.52(d,J=8.8Hz,1H)、7.32(d,J=2.4Hz,1H)、7.09(dd,J=8.8,2.4Hz,1H)、6.95(dd,J=8.8,2.4Hz,1H),4.42(t,J=5.2Hz,2H)、3.82(s,3H)、3.817(s,3H)、3.68(t,J=5.2Hz,2H)、3.38(q,J=7.2Hz,2H)、1.00(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ156.11、155.21、154.12、149.33、149.03、142.97、130.75、128.96、127.74、124.02、116.37、112.45、112.27、111.54、110.42、107.25、104.20、104.09、67.92、65.63、55.63、55.33、43.67、14.91;HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C24H23ClN3O5(M-H)-468.1326,found 468.1322;mp128-129℃。
実施例16:(E)-5-クロロ-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}ベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
5-クロロベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(103.2mg,0.49mmol)と2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(123.3mg,0.49mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて24時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、残渣をカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:EA=5:1)で分離し、標題化合物188mg(収率86%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ12.10(s,1H)、8.75(s,1H)、8.32(d,J=7.6Hz,1H)、7.94(d,J=2.0Hz,1H)、7.76(d,J=9.2Hz,1H)、7.69(s,1H)、7.61(d,J=7.6Hz,1H)、7.53(dd,J=9.2,2.0Hz,1H)、7.33-7.24(m,2H)、4.46(t,J=5.2Hz,2H)、3.70(t,J=5.2Hz,2H)、3.39(q,J=7.2Hz,2H)、1.00(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ153.79、152.86、149.68、143.29、135.76、129.43、128.66、128.15、126.97、123.33、123.23、122.21、121.72、121.39、113.52、110.71、109.75、107.44、67.84、65.63、43.55、14.90;HRMS(ESI):m/z calcd for C22H20Cl2N3O3(M+H)+444.0882、found 444.0884;mp117℃。
実施例17:(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-4,7-ジメチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
4,7-ジメチルベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(81.7mg,0.40mmol)と2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(100.7mg,0.40mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて24時間還流した。反応溶液を減圧蒸留し、残渣をカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:EA=5:1)で分離し、標題化合物158mg(収率90%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ11.87(s,1H)、8.76(s,1H)、8.34(d,J=7.2Hz,1H)、7.76(s,1H)、7.61(d,J=8.0Hz,1H)、7.34-7.25(m,2H)、7.19(d,J=8.0Hz,1H)、7.05(d,J=7.2Hz,1H)、4.46(t,J=5.6Hz,2H)、3.71(t,J=5.6Hz,2H)、3.39(q,J=7.2Hz,2H)、2.54(s,3H)、2.51(s,3H)、1.00(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ154.34、153.35、147.46、142.86、135.76、129.60、129.25、127.53、126.50、123.81、123.35、123.22、121.67、121.42、118.71、110.69、109.48、107.50,67.85、65.62、43.53、17.88、14.90、14.52;HRMS(ESI):m/z calcd for C24H25ClN3O3(M+H)+ 438.1584、found 438.1584;mp202℃。
実施例18:(E)-N’-{[2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル]メチレン}-4,6-ジメトキシベンゾフラン-2-カルボヒドラジドの製造
4,6-ジメトキシベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(118.1mg,0.50mmol)と2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(125.9mg,0.50mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて4時間還流した。反応溶液を冷却し、固体を濾過した後、EtOHで洗浄し、標題化合物210mg(収率89%、白色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ11.82(s,1H)、8.69(s,1H)、8.32(d,J=7.6Hz,1H)、7.63(s,1H)、7.60(d,J=7.6Hz,1H)、7.33-7.23(m,2H)、6.87(s,1H)、6.50(d,J=2.0Hz,1H)、4.45(t,J=5.6Hz,2H)、3.92(s,3H)、3.85(s,3H)、3.70(t,J=5.6Hz,2H)、3.38(q,J=7.2Hz,2H)、1.00(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ161.07、156.44、154.11、146.03、142.31、135.74、129.04、123.33、123.18、121.60、121.41、110.98、110.65、107.58、107.53,95.13、88.44、67.85、65.62、55.84、43.50、14.90;HRMS(ESI):m/z calcd for C24H25ClN3O5(M+H)+ 470.1483、found 470.1482;mp215℃。
実施例19:(E)-N’-{2-[2-((2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-イル)メチレン]ヒドラジン-1-カルボニル}ベンゾフラン-5-イル)アセトアミドの製造
N-(2-(ヒドラジンカルボニル)ベンゾフラン-5-イル)アセトアミド(116.6mg,0.50mmol)と2-クロロ-1-(2-エトキシエチル)-1H-インドール-3-カルボキシアルデヒド(125.9mg,0.50mmol)に1-PrOH(20mL)と酢酸(1~2滴)を入れて12時間還流した。反応溶液を冷却し、固体を濾過した後、EtOHで洗浄し、標題化合物166mg(収率71%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6):δ 12.02(s,1H)、10.07(s,1H)、8.76(s,1H)、8.32(d,J=7.2Hz,1H)、8.17(d,J=2.4Hz,1H)、7.68(s,1H)、7.65-7.60(m,2H)、7.53(dd,J=9.2,2.4Hz,1H)、7.33-7.24(m,2H)、4.46(t,J=5.6Hz,2H)、3.70(t,J=5.6Hz,2H)、3.39(q,J=7.2Hz,2H)、2.08(s,3H)、1.00(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δ168.24、154.15、150.62、148.84、143.08、135.77、135.54、129.32、127.18、123.36、123.24、121.70、121.44、119.61、112.10、111.83、110.72、110.66、107.53、67.88、65.65、43.55、23.97、14.94;HRMS(TOF MS ES-):m/z calcd for C24H22ClN4O4(M-H)- 465.1330,found 465.1323;mp226℃。
実施例20:(E)-エチル-2-(3-((2-(4,6-ジメトキシベンゾフラン-2-カルボニル)ヒドラジンイリデン)メチル)-2-メチル-1H-インドール-1-イル)アセテートの製造
4,6-ジメトキシベンゾフラン-2-カルボヒドラジド(118.1mg,0.50mmol)とエチル2-(3-ホルミル-2-メチル-1H-インドール-1-イル)アセテート(122.6mg,0.50mmol)に1-PrOH(15mL)と酢酸(1~2滴)を入れて4時間還流した。反応溶液を冷却し、固体を濾過した後、EtOHで洗浄し、標題化合物197mg(収率85%、白色固体)を得た。
HRMS(ESI):m/z calcd for C25H25N3O6Na(M+Na)486.1641,found 486.1642。
比較例1:(E)-エチル2-(2-メチル-3-((2-(ナフト[2,1-b]フラン-2-カルボニル)ヒドラゾノ)メチル)-1H-インドール-1-イル)アセテートの製造
韓国公開特許公報第2014-0128238号に開示された合成方法により標題化合物(収率75%、淡黄色固体)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δppm:11.838(1H,s,-NHCO-)、8.862(1H,s,-N=CH-Ar)、8.438-8.418(1H,d,J=8,Ar-H)、8.355-8.307(2H,dd,J=8.8,3.6,Ar-H)、8.114-8.094(1H,d,J=8.0,Ar-H)、8.041-8.018(1H,d,J=8.0,Ar-H)、7.891-7.869(1H,d,J=8.8,Ar-H)、7.731-7.694(1H,t,J=7.2,Ar-H)、7.622-7.585(1H,t,J=8.0,Ar-H)、7.483-7.461(1H,t,J=8.8,Ar-H)、7.217-7.198(2H,m,Ar-H)、5.192(2H,s、-N-CH2)、4.211-4.158(2H,q,J=7.2、-O-CH2)、2.505(3H,s,-CH3)、1.249-1.214(3H,t,J=7.2、-CH3);13CNMR(100MHz,DMSO-d6):δppm:168.602、153.88、152.217、148.131、145.138、141.430、137.031、130.101、128.833、128.178、127.482、127.271、125.388、124.674、123.720、122.755、122.242、121.368、120.985、112.485、109.656、109.539、108.235、61.201、44.431、14.026、9.961.ESIMS found:m/z452.6[MH]-、454.6[M+H]+、476.5[M+Na]+;Rf=0.50(n-Hex:EA=1:2)。
前記で調製した実施例の化合物について、以下の実験を行った。
実験例1:抗増殖活性試験
1.1.HeLa細胞株における抗増殖活性試験
本発明による実施例の化合物の抗増殖活性について試験するために、以下の実験を行った。
ヒト子宮頸癌細胞株のHeLa細胞(ATCC、米国)を96ウェルプレートに3×103細胞/ウェルで撒いた後、本発明による実施例または比較例化合物で細胞を処理し、2日間増殖させた。その後、MTT(3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド)試薬を10μL/ウェルで添加した。2時間後、「OD450」で吸光度を測定し、PrismTM6プログラムを用いて統計的数値を得た。以下の表に示すデータは、分析を2回繰り返して行った結果の平均値である。
前記表1に示すように、本発明による実施例の化合物は、HeLa細胞株(子宮頸癌細胞株)における抗増殖活性に優れていることが分かる。
1.2.異なる癌細胞株における抗増殖活性試験
本発明による実施例の化合物が、HeLa細胞株(子宮頸癌細胞株)だけでなく他の癌細胞にも抗増殖活性を示すかどうかを試験するために、次の実験を行った。
具体的には、微量定量プレート(microtiter plate、1-3x103細胞/ウェル)に様々な癌細胞株を培養し、本発明による実施例4の化合物で処理して4日間培養した。細胞毒性は、前記実験例1-1と同様のMTTアッセイで試験し、IC50は、ログ用量反応曲線(log-dose response curve)によって得た。以下の表に示すデータは、分析を3回繰り返して行った結果の平均値である。
前記表2に示すように、本発明による実施例の化合物は、様々な癌細胞株においても抗増殖活性に優れることが分かる。
1.3.多剤耐性を示す癌細胞における抗増殖活性試験
本発明による実施例の化合物が多剤耐性を示す癌細胞株にも効果を示すかどうかを試験するために、以下の実験を行った。
具体的には、K562およびMCF7(バイオ評価センター、韓国生命工学研究院、韓国)およびこれらの各細胞株の多剤耐性を有する細胞株のK562/ADRとMCF7/ADR(バイオ評価センター、韓国生命工学研究院、韓国)を微量定量プレート(マイクロタイタープレート、1~3×103細胞/ウェル)に培養した。次に、これらの細胞を本発明による実施例4の化合物、タキソール(taxol)、ドキソルビシン(doxorubicin)、ビンブラスチンまたはコルヒチン(colchicine)で処理して4日間培養した。細胞毒性は、前記実験例1-1と同様のMTTアッセイで試験し、IC50はログ用量反応曲線(log-dose response curve)によって得た(単位:nM)。以下の表に示すデータは、分析を3回繰り返して行った結果の平均値である。
多剤耐性を示す細胞株の抵抗因子(resistance factor)は、耐性のない親細胞株(parent)のIC50に対する多剤耐性細胞株のIC50の割合を意味する。
前記の表3、4に示すように、多剤耐性細胞株は、既存の抗癌剤に対して抵抗性因子が数十~数百倍に及ぶ大きな抵抗性を示した。しかしながら、本発明による実施例の化合物については、抵抗性因子が0.40~0.57で示され、本発明による実施例の化合物が既存の抗癌剤に比べて多剤耐性を示す癌細胞株により強い細胞毒性効果を示すことが分かる。
実験例2:細胞周期進行に及ぼす効果試験
HeLa CCL2細胞株を12ウェルプレート(3×104細胞/ウェル)で培養し、DMSOまたは実施例4の化合物で17時間処理した後、ヨウ化プロピジウム(propidium iodine)染料を添加して細胞DNAを染色し、FACSを用いて測定した。以下の表に、分裂期に細胞が集まる濃度と細胞数を百分率で示した。
前記の表5に示すように、実施例4の化合物は、代表的な癌細胞株であるHeLa CCL2に対して0.2μMでIC50を示し、特に細胞に処理した後16時間後に80%以上の細胞が分裂期(mitotic phase)に停止していることを観察することにより、チューブリンの重合反応を抑制することが期待され、これを実験例3で確認した。
実験例3:チューブリン重合に及ぼす効果試験
本発明による実施例の化合物が細胞内微小管に及ぼす効果を確認するため、HeLa細胞をDMSOまたは実施例4の化合物(50nM、100nM、200nM)で16時間処理した。
細胞を固定した後、抗チューブリン抗体(anti-tubulin antibody)とAlexa FluorTM 488で染色し、Hoechst 33342を用いて細胞の核を免疫染色し、α-チューブリンおよびDNAを試験した。図1に示すように、DMSO対照群と比較して本発明による実施例の化合物で処理したとき、濃度が高くなるほどチューブリンの形状が粗くて短くなった。また、中央配列を離脱したDNA形態も増加した。
したがって、本発明による実施例の化合物は、微小管を脱重合させる製剤であることが分かる。
実験例4:ヒト由来子宮頸癌細胞(HeLa CCL2)移植モデルにおける抗癌効果試験
4.1.癌細胞培養及び癌細胞移植
液体窒素中で冷凍保存していたヒト由来皮膚癌細胞株HeLa CCL2を解凍した後、細胞培養を実施した。細胞の培養は、CO2培養器(Forma、USA)で温度37℃およびCO2濃度5%に合わせて適切な期間の間行った。
培養最終日に全ての癌細胞を回収して計数し、無血清培養液(serum free media)を用いて細胞濃度を1×107細胞/mLに調節した。こうして調節された細胞培養液を、BALB/C雌ヌードマウス(5週齢、ナラバイオテック)当たり0.3mL(3×106細胞/マウス)ずつ肩甲骨と胸壁間の腋窩(axillary)部位皮下に注入した。
4.2.試料の製造及び投与方法
試験物質として本発明による実施例の化合物を用い、陰性対照物質として溶媒(担体)を用いた。
化合物を投与直前にDMAC(ジメチルアセトアミド)20%+Tween80 5%+20%HPbCD(2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン)75%の混合液に適切な濃度で溶解した後、用いた。調製された物質は、マウス20g当たり0.2mL(10mL/kg)ずつ、担体、実施例4の化合物、実施例8の化合物および実施例15の化合物(25mg/kg)を、0~28日の投与スケジュールで繰り返し腹腔投与した。
4.3.腫瘍大きさの変化の確認
癌細胞移植後、平均腫瘍大きさが57.0mm3到達時から28日目まで動物個体別の腫瘍大きさをバーニアキャリパー(vernier caliper)を用いて3方向に対して合計11回測定した後、長さx幅x高さ/2の式で計算した。
最終日(28日)の結果をみると、対照群の腫瘍増殖抑制を0%としたとき、実施例4、8及び15の化合物(25mg/kg)の投与群においてそれぞれ56.71%、38.35%及び40.13%(p)<0.001)の腫瘍増殖抑制が観察された(図2aおよび2b参照)。
4.4.一般症状及び体重変化の確認
HeLa CCL2癌細胞移植ヌードマウスに実施例の化合物を繰り返し腹腔投与時の毒性の程度を試験するために、投与期間中の動物個体の一般症状および体重変化を観察した。
その結果、試験期間中、溶媒対照群と比較して全ての薬物投与群において統計的に有意な体重減少は観察されず、特異な一般症状もなかった(図2c参照)。
4.5.腫瘍重量変化の確認
薬物投与28日目に、最後の投与2時間後、マウス眼静脈(ophthalmic veins)で採血し、CO2ガスを用いてマウスを犠牲にした。マウスの写真を撮影した後、腫瘍を分離し、電子スケールで重量を測定した。写真撮影後、各腫瘍を半分に分け、液体窒素およびホルマリンにそれぞれ固定した。薬物投与16日目に、HeLa CCL2腫瘍を切除し、重量を測定した。
溶媒対照群と比較して、実施例4、8および15の化合物の投与群において、それぞれ57.1%、40.5%、および26.2%(p<0.001)の腫瘍重量の減少が観察された(図2dおよび2e参照)。
実験例5:血漿中の安定性試験
本発明による実施例の化合物の安定性(in vivo)を試験するために、実施例2、3、4、8および15の化合物を静脈内投与し、経時的に血漿濃度を観察した。また、プロカイン(Procaine)を陽性対照群として用いた。血漿中安定性は、37℃でヒト、ラットまたはマウス血漿(90μL)に試験化合物を5mMの濃度で投与し、3回測定した。その結果を以下の表および図3A~3Eに示す。
前記表および図3a~3eに示すように、実施例の化合物の血漿中安定性に優れていた。
実験例6:肝微小管内代謝安定性試験
ヒトは、ラットおよびマウスの肝微小管(0.5mgタンパク質/mL)にNADPH(1mM)の存在下または非存在下で試験化合物を1mMの濃度で投与し、37℃で30分間代謝安定性を試験した。また、ブスピロン(Buspirone)を陽性対照群として用いた。その結果を表および図4aから4eに示す。
前記表および図4a~4eに示すように、実施例の化合物が代謝安定性を有することを確認することができた。
実験例7:溶解度試験
本発明による実施例の化合物の溶解度を次のように試験した。
試験物質を正確に秤量し、ガラスバイアルに入れた後、所望の最終溶液容積の20%に相当する溶媒A(Dimethylacetamide、SigmaAldrich)を加え、ボルテックスミキサー(Vortexer)及び超音波処理(sonication)し、完全に溶解させた後、最終溶液体積の10%または20%に相当する溶媒B(Cremophor EL、SigmaAldrich)を加えてよく混ぜてあげた。最終溶液体積の80%に相当する溶媒C(脱イオン水20%HPbCD((2-ヒドロキシプロピル)-βシクロデキストリン、シグマアルドリッチ))を前記混合溶液に滴加して混合した。最後に30秒間超音波で処理した。前記混合溶液は、実験に投与直前に調製して用いた。
溶解度試験条件および溶解度評価結果を、次の表にまとめた。
実験例8:薬物動態(PK)試験
本発明による実施例の化合物の薬物動態(PK)パラメータを雄ICRマウスを用いて、以下のように試験した(n=3)。
薬物動態(PK)パラメータは、KineticaTM4.4.1(Thermo Fisher Scientific、USA)を用いた血漿濃度-時間曲線の非区画分析によって測定した。その結果を下記表および図5a~5cに示した。以下の表において、「F」パラメータはAUClastを用いて計算され、「N/A」は該当なしを意味し、「NC」は計算値なしを意味する。
前記の表および図5a~5cに示すように、実施例の化合物は薬物として利用可能な安定性を有することを確認することができた。
実験例9:癌転移に対する抑制効果の確認
a.創傷治癒試験(wound healing assay)
HeLa CCL2を6ウェルに100%で培養し、イエローチップ(yellow tip)に傷を加えた後、実施例4の化合物を50nM、100nM処理した。薬物の効果を観察するために、処理前の細胞の状態を写真に記録し、薬物処理後24、36、48時間の細胞の状態と比較して、細胞の移動程度を比較観察した。細胞に処理された実施例4の化合物の濃度は、MTTを実施することによって決定された。
その結果、図6aおよび6bに示すように、実施例4の化合物の濃度が100nMまでは細胞の増殖に特に影響を与えなかった。
b.浸潤試験(in vitro invasion assay)
また、細胞の移動を阻害する効能を再確認するために、浸潤試験(invasion assay)を行った。24ウェルプレート用トランスウェルチャンバー(trans well chamber)を用意し、上チャンバー(upper chamber)に5×104のHeLa CCL2を入れ、実施例4の化合物10nM、50nM、100nM、250nM処理して培養した後、16時間後、細胞染色により、移動した細胞を確認し、その数を測定した。
その結果、図7aおよび7bに示すように、本発明による実施例4の化合物は、優れた癌転移抑制効果を有することが確認できた。
実験例10:毒性評価
10.1 材料及び実験手順
a.マウス
すべての動物実験および手順は、倫理規約に従い、韓国生命工学研究院(KRIBB)の動物実験倫理委員会の承認の下で行われました。ICRマウスは大韓バイオリンク(韓国)から供給を受けた。全てのマウスは無菌動物隔離施設で飼育された。すべてのin vivo実験は6~8週齢のマウスを用いた。
b.マウスの毒性試験
実施例4の化合物の急性毒性試験は、韓国生命工学研究院の実験動物資源センターで行われた。ICRマウス(6~8週齢)は、実験前最大10日間馴化させた後、3匹のマウスに薬物を注入した。実施例の化合物は、溶媒と混合し、腹腔内注射しており、薬物治療後、24時間以内の臨床症状を2回観察し、追加の薬物処理を日程通り10回まで実行した。マウスは、予定通り5回を秤量した。
c.オープンフィールド実験
実験装置は、Reyes-Mendez等の論文(2018)で用いられたものと同様に構成しており、黒アクリル板(床面積30×30cm、壁の高さ40cm)で構成した。底面を10×10cmの25個の正方形に区分した。試験のために、マウスを底の中央に置き、自発的活動を上部で7分間録画した。実験後、実験装置を30%エタノールできれいに洗浄した。薬物処理の有無を知らない3人の観察者が最初の5分間の録画映像を分析し、マウスが通過した正方形の個数を数え、移動せずに滞在した時間と、毛並みを整えたり、体を振ったりする回数などを集計した。このように分析された内容をもとに中央ゾーンに滞在した時間、速度、及び総移動距離を算出した。両側P値(two-tailed probability value)が0.05未満(p<0.05)である場合に、統計学的に有意なものとして考慮された。
10.2 結果
a.実施例の化合物の溶解度および毒性の臨床評価
実施例4の化合物を溶媒(N’,N’-ジメチルアセトアミド/Kolliphor/2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(10%濃度の蒸留水溶液)=40:10:50)に100mg/kgまで溶解させた。それより濃度が濃くなると、すぐに沈殿が発生した。実施例4の化合物が12.5mg/kgから100mg/kgまで溶解された溶液をマウスの腹腔内に1日10回100μLの体積で注入した(図8a参照)。全ての動物は最終日まで生存し、目視観察に特に問題は見られなかった(表13および図8aを参照)。重量測定の結果、実施例4の化合物を日程通りに投与しても特異的な効果は観察されなかった(図8bを参照)。
また、マウスを解剖して各臓器に対する変化の有無を確認した結果、各臓器の大きさや形態学的変化がなく、これから実施例4の化合物は100mg/kgの濃度で10回腹腔投与しても深刻な毒性を誘発しないことが確認できた。
b.動物行動分析による実施例の化合物の毒性評価
マウスのオープンフィールド試験化合物の結果、統計的に有意な実験群は発見されなかった。オープンフィールドの中央ゾーンでの滞在時間を測定したところ(図8cおよび8dを参照)、0~100mg/kgの試験群において50mg/kgの試験群が、中央ゾーンに滞在した時間がわずかに減少したが、統計学的に有意な程ではなかった(図8dを参照)。
これらの結果は、実施例4の化合物が全ての群のマウスの動きに影響を及ぼさないことを示している。このように薬物処理実験群と対照群との間に有意な変化がないという事実は、実施例4の化合物が動物に神経学的に影響を及ぼさないという証拠である。