JP7301802B2 - 車載センサデータへの位置情報付与方法、システム及びプログラム - Google Patents

車載センサデータへの位置情報付与方法、システム及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7301802B2
JP7301802B2 JP2020152009A JP2020152009A JP7301802B2 JP 7301802 B2 JP7301802 B2 JP 7301802B2 JP 2020152009 A JP2020152009 A JP 2020152009A JP 2020152009 A JP2020152009 A JP 2020152009A JP 7301802 B2 JP7301802 B2 JP 7301802B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor data
data
vehicle sensor
period
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020152009A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022046120A (ja
Inventor
恭平 川▲崎▼
雅史 三和
博文 田中
修平 昆野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Railway Technical Research Institute
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Railway Technical Research Institute filed Critical Railway Technical Research Institute
Priority to JP2020152009A priority Critical patent/JP7301802B2/ja
Publication of JP2022046120A publication Critical patent/JP2022046120A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7301802B2 publication Critical patent/JP7301802B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Navigation (AREA)
  • Train Traffic Observation, Control, And Security (AREA)

Description

本開示は、車載センサデータへの位置情報付与方法、システム及びプログラムに関するものである。
従来、鉄道分野においては、軌道の周辺の時系列的な環境の変化を検出して、鉄道車両の走行等に支障をきたす恐れのある建築物や植生などの支障物を発見するために、定期的に列車に作業員が添乗し、目視で状況を確認する、列車巡視が行われてきた。近年、同一路線を異なる日時に走行する鉄道車両に設置したカメラによって撮影した軌道周辺の映像を比較する技術が提案されている。
このような技術では、異なる日時に撮影された映像のうち、同一箇所を撮影したフレーム同士を比較することによって、当該箇所における建築物や植生などの変化を検出するため当該フレームに対して距離標から表せる位置情報を示すデータが付与されている必要がある(例えば、特許文献1及び2参照。)。なお、鉄道車両等で取得した軌道変位や動揺加速度等の波形データに対して正確なキロ程情報を付与する技術は既に提案されている(例えば、特許文献3及び4参照。)。
特開2015-141698号公報 特開2017-001638号公報 特開2018-063225号公報 特開2020-003247号公報
しかしながら、前記従来の技術(特許文献1及び2)では、鉄道車両に設置したカメラによって撮影した映像の各フレームと、キロ程とが正確に対応付けられない場合、異なる2時期の画像の比較により、軌道の周辺の建築物や植生などの変化を検出する段階で誤検出が発生する。
例えば、鉄道車両に設置したカメラによって撮影した映像の各フレームにキロ程を付与する方法としては、衛星測位システム(GNSS)を用いて、撮影と同時に取得した緯度経度情報と、あらかじめ作成された既知のキロ程-緯度経度情報とを照合する方法や、鉄道車両が備える速度発電機によって測定された距離を算出する方法がある。しかし、前者では、沿線に高い建物がある場合やトンネル内では測位精度が低下することで、後者では、車輪が空転又は滑走することで、実際のキロ程との間に位置ずれが生じるので、映像の各フレームに付与するキロ程に誤差が生じてしまう。また、例えば、画像解析によって抽出した特徴点と、あらかじめ作成された既知のキロ程-特徴点情報とを照合して、キロ程情報を付与する方法も考えられるが、この方法では、類似したシーンが連続するようなフレームの場合、誤対応が生じて、実際のキロ程との位置ずれが発生してしまう。また、これらの位置ずれが原因となって、異なる2時期に撮影した映像の各フレーム同士を対応付けてその差分を検出する場合に、誤検出が生じる。
ここでは、前記従来の技術の問題点を解決して、車載センサが取得したデータに高精度の位置情報を付与することができるようにして、車両の走行経路の各所における設備を台帳と正確に照合することができ、異なる2時期に車載センサが取得したデータの差分を検出して車両の走行経路の各所における変状箇所を抽出することができる車載センサデータへの位置情報付与方法、システム及びプログラムを提供することを目的とする。
そのために、車載センサデータへの位置情報付与方法においては、走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する測定工程と、前記等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、該距離-時間対応表に基づき、前記等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等時間間隔の波形データを、等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データに変換する時間-距離変換工程と、前記等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する位置情報付与工程と、前記位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、前記等時間間隔の車載センサデータを距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する車載センサデータ変換工程と、を備える。なお、位置情報付与工程における波形マッチングには、特許文献3及び4に記載の方法を用いると好適であるが、その他の方法を用いてもよい。
他の車載センサデータへの位置情報付与方法においては、さらに、前記測定工程においては、緯度経度データの測定を含み、前記時間-距離変換工程は、前記緯度経度データの等距離間隔の緯度経度データへの変換を含み、前記等距離間隔の緯度経度データと既知の位置-緯度経度データとの照合を行ってプレ位置補正後-補正前位置対応表(予備的な位置補正後-補正前位置対応表)を作成し、該プレ位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データを、それぞれ、プレ位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、プレ位置補正済み等距離間隔の波形データに変換するプレ位置情報付与工程を更に備え、前記位置情報付与工程においては、前記プレ位置補正済み等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記プレ位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する。
更に他の車載センサデータへの位置情報付与方法においては、走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、時期1、及び、該時期1から所定の期間経過又は遡及した時期2において、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する時期1及び時期2における測定工程と、前記時期1及び時期2における等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、該距離-時間対応表に基づき、前記時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、前記時期1及び時期2における等時間間隔の波形データを、時期1及び時期2における等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、時期1及び時期2における等距離間隔の波形データに変換する時期1及び時期2における時間-距離変換工程と、前記時期1における等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記時期1における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、前記時期1における等時間間隔の波形データが変換された等距離間隔の波形データを、それぞれ、時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データに変換する時期1における位置情報付与工程と、前記時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データと前記時期2における等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って時期1における位置を基準とした位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記時期2における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を、時期1における位置と対応済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する時期2における位置情報付与工程と、前記時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、前記時期1における位置と対応済みの時期2の等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、前記時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータを、時期1及び時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する時期1及び時期2における車載センサデータ変換工程と、前記時期1及び時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータの差分を検出し、前記時期1及び時期2におけるデータの変化箇所を抽出する車載センサデータの差分検出工程と、を備える。
車載センサデータへの位置情報付与システムにおいては、走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する測定部と、前記等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、該距離-時間対応表に基づき、前記等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等時間間隔の波形データを、等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データに変換する時間距離変換部と、前記等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する距離軸データ位置情報付与部と、前記位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、前記等時間間隔の車載センサデータを距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する車載センサデータ位置情報付与部と、を備える。
他の車載センサデータへの位置情報付与システムにおいては、走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、時期1、及び、該時期1から所定の期間経過又は遡及した時期2において、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する測定部と、前記時期1及び時期2における等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、該距離-時間対応表に基づき、前記時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、前記時期1及び時期2における等時間間隔の波形データを、時期1及び時期2における等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、時期1及び時期2における等距離間隔の波形データに変換する時間距離変換部と、前記時期1における等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記時期1における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、前記時期1における等時間間隔の波形データが変換された等距離間隔の波形データを、それぞれ、時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データに変換し、前記時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データと前記時期2における等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って時期1における位置を基準とした位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記時期2における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を、時期1における位置と対応済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する距離軸データ位置情報付与部と、前記時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、前記時期1における位置と対応済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、前記時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータを、時期1及び時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する車載センサデータ位置情報付与部と、前記時期1及び時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータの差分を検出し、前記時期1及び時期2におけるデータの変化箇所を抽出する車載センサデータ差分検出部と、を備える。
車載センサデータへの位置情報付与プログラムにおいては、車載センサデータへ位置情報を付与するためにコンピュータを、走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する測定部、前記等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、該距離-時間対応表に基づき、前記等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等時間間隔の波形データを、等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データに変換する時間距離変換部、前記等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する距離軸データ位置情報付与部、並びに、前記位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、前記等時間間隔の車載センサデータを距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する車載センサデータ位置情報付与部、として機能させる。
他の車載センサデータへの位置情報付与プログラムにおいては、車載センサデータへ位置情報を付与するためにコンピュータを、走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、時期1、及び、該時期1から所定の期間経過又は遡及した時期2において、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する測定部、前記時期1及び時期2における等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、該距離-時間対応表に基づき、前記時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、前記時期1及び時期2における等時間間隔の波形データを、時期1及び時期2における等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、時期1及び時期2における等距離間隔の波形データに変換する時間距離変換部、前記時期1における等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記時期1における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、前記時期1における等時間間隔の波形データが変換された等距離間隔の波形データを、それぞれ、時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データに変換し、前記時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データと前記時期2における等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って時期1における位置を基準とした位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記時期2における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を、時期1における位置と対応済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する距離軸データ位置情報付与部、前記時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、前記時期1における位置と対応済みの時期2の等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、前記時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータを、時期1及び時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する車載センサデータ位置情報付与部、並びに、前記時期1及び時期1の位置情報を基準とした時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータの差分を検出し、前記時期1及び時期2におけるデータの変化箇所を抽出する車載センサデータ差分検出部、として機能させる。
本開示によれば、車載センサが取得した等時間間隔の車載センサデータに高精度の位置情報を付与することができるようにして、車両の走行経路の各所における設備を台帳と正確に照合することができ、異なる2時期に車載センサが取得したデータの差分を検出して車両の走行経路の各所における変状箇所を抽出することができる。
本実施の形態における車載センサデータへの位置情報付与システムの機能構成を示すブロック図である。 本実施の形態における車載センサデータへの位置情報付与システムの動作の概略を説明する図である。 本実施の形態における車載センサデータへの一部簡略化した位置情報付与動作を示すフローチャートである。 本実施の形態における車載センサデータへの一部簡略化した位置情報付与動作でのセンシングシステム各部の動作を説明する図である。 本実施の形態における車載センサデータへの完全な位置情報付与動作を示すフローチャートである。 本実施の形態における車載センサデータへの完全な位置情報付与動作でのセンシングシステム各部の動作を説明する図である。 本実施の形態における異なる2時期に取得された車載センサデータの差分を検出する動作を示すフローチャートである。 本実施の形態における異なる2時期に取得された車載センサデータの差分を検出する動作でのセンシングシステム各部の動作を説明する図である。
以下、本実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施の形態における車載センサデータへの位置情報付与システムの機能構成を示すブロック図、図2は本実施の形態における車載センサデータへの位置情報付与システムの動作の概略を説明する図である。なお、図2において、(a)は波形マッチングを説明する図、(b)は画像フレーム番号(サンプリング番号)の位置補正を説明する図、(c)は位置補正前の画像フレームを示す図、(d)は位置補正後の画像フレームを示す図である。
図1において、10は本実施の形態における車載センサデータへの位置情報付与システムとしてのセンシングシステムであって、車載センサデータへの位置情報付与を行うために使用される一種のコンピュータシステムである。前記センシングシステム10は、図示されない車両に搭載した車載センサ11aが取得したデータに高精度の位置情報を付与するために使用されるコンピュータシステムであって、CPU等の演算装置、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶装置、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置、CRT、液晶ディスプレイ、プリンタ等の出力装置、通信インターフェイス等を備えるコンピュータ内に構築されたコンピュータシステムである。前記センシングシステム10が構築されたコンピュータは、例えば、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、サーバ、タブレットコンピュータ等であるが、記憶装置にインストールされたアプリケーションソフトウェア等のプログラムに従って動作するコンピュータであればいかなる種類のものであってもよく、単独のコンピュータであってもよいし、複数台のコンピュータをネットワークで通信可能に接続したコンピュータ群であってもよい。
本実施の形態におけるセンシングシステム10は、機能の観点から、測定部11と、時間距離変換部12と、距離軸データ概略位置情報付与部13と、距離軸データ位置情報付与部14と、車載センサデータ位置情報付与部15と、車載センサデータ差分検出部16とを備える。なお、前記距離軸データ概略位置情報付与部13は、省略することもできる。
そして、前記測定部11は、図示されない車両に搭載される部分であって、測定装置として、車載センサ11aと、波形データ測定装置11bと、速度・距離データ測定装置11cと、緯度経度測定装置11dとを含んでいる。なお、該緯度経度測定装置11dは、省略することもできる。
本実施の形態において、前記車両は、典型的には、鉄道の線路の上を走行する鉄道車両であるが、線路又はそれに準じる軌道等の走行路に沿って走行する車両であれば、いかなる種類のものであってよく、例えば、路面電車、新交通システム、モノレール等の車両であってもよいし、さらに、バスラピッドトランジット(BRT)で使用されるバスや、高速道路等の決まったルートを走行する自動車であってもよい。ここでは、説明の都合上、前記車両が鉄道車両であるものとして説明する。
前記車載センサ11aは、典型的には、車両の運転台等の車両内に設置したビデオカメラ等の動画を撮影可能なカメラであって、車両の前方の画像を撮影する装置であるが、必ずしも可視画像を撮影する装置に限定されるものでなく、例えば、赤外画像や超音波画像等の不可視情報を画像化して撮影する装置や、レーザスキャナやLiDAR等の光センサ等のように、車両の進行方向に対して等時間間隔で、点群データ等の情報をサンプリング可能な装置であってもよい。なお、前記車載センサ11aは、車両内に限らず、車両外、例えば、車両の床下や屋根上に設置することもできる。ここでは、説明の都合上、前記車載センサ11aが車両の運転台に設置したビデオカメラであり、前記車載センサ11aが取得したデータとしての車載センサデータが画像データであるものとして説明する。
また、前記波形データ測定装置11bは、軌道、道路等の車両の走行路の長手方向の形状に相関のある波形データを測定する装置であって、例えば、レールの上下左右方向の変位等である軌道変位や、列車動揺(加速度)や、ジャイロ信号(角速度等)のような波形データを測定する。
さらに、前記速度・距離データ測定装置11cは、車両の速度データ又は等距離パルスデータを測定する装置であり、例えば、速度発電機による車軸の回転数検出装置や、ロータリーエンコーダ、レゾルバ等の鉄道車両の車軸の回転変位検出装置、衛星測位システム(GNSS)を利用する速度計である。
さらに、前記緯度経度測定装置11dは、車両の緯度及び経度を等時間間隔データとして測定する装置であり、例えば、衛星測位システム(GNSS)を利用する車両用ナビゲーション装置のような装置である。
前記時間距離変換部12は、距離-時間対応表作成部12aを有する。そして、前記測定部11が測定したデータを取得し、前記距離-時間対応表作成部12aが距離-時間対応表を作成し、該距離-時間対応表に基づいて等時間間隔のデータを等距離間隔のデータに変換し、出力する。
前記距離軸データ概略位置情報付与部13は、既知位置-緯度経度情報格納部13a及びプレ位置補正後-補正前位置対応表作成部13bを有する。そして、前記時間距離変換部12が出力したデータを取得し、前記既知位置-緯度経度情報格納部13aに格納されている既知の位置-緯度経度情報と照合して前記プレ位置補正後-補正前位置対応表作成部13bがプレ位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該プレ位置補正後-補正前位置対応表に基づいてプレ位置補正された等距離間隔のデータを出力する。
前記距離軸データ位置情報付与部14は、位置情報既知等距離間隔波形データ格納部14a及び位置補正後-補正前位置対応表作成部14bを有する。そして、前記距離軸データ概略位置情報付与部13又は時間距離変換部12が出力したデータを取得し、前記位置情報既知等距離間隔波形データ格納部14aに格納されている位置情報が既知の等距離間隔波形データとの波形マッチングを行って前記位置補正後-補正前位置対応表作成部14bが位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づいて位置補正された等距離間隔のデータを出力する。
前記車載センサデータ位置情報付与部15は、前記距離軸データ位置情報付与部14が出力したデータを取得し、前記車載センサ11aが出力したデータに、位置情報を付与して、距離標から表される位置情報に対応する車載センサ11aのデータを出力する。なお、「距離標から表される位置情報」は、鉄道では「キロ程」と称され、高速道路では「キロポスト」と称される。
前記車載センサデータ差分検出部16は、異なる2時期に車載センサ11aが取得したデータの差分を検出して出力する。
そして、前記センシングシステム10は、概略、次のような距離サンプリング化及び波形マッチングによる位置補正を行う。
前記距離サンプリング化においては、車載センサ11aが取得したデータである映像と同期して取得する速度に関するデータ(速度・距離データ測定装置11c又は緯度経度測定装置11dの出力データ)から、時間サンプリングのデータを距離サンプリング化するための一覧表である距離-時間対応表を作成する。該距離-時間対応表によって、車載センサ11aが取得した画像データである映像の画像フレーム番号(サンプリング番号)、及び、同期して取得した波形データ測定装置11bのデータを距離サンプリング化し、キロ程情報を付与する。
次に、前記波形マッチングによる位置補正においては、図2(a)に示されるように、距離サンプリング化した波形データ測定装置11bのデータと、軌道検測車等によって取得された正確なキロ程情報を備える波形データとの波形マッチングによる位置補正を行う。また、それに連動して、図2(b)に示されるように、距離サンプリング化された画像フレーム番号(サンプリング番号)の位置補正を行う。これにより、図2(c)及び(d)に示されるように、位置補正された画像フレームを得ることができる。このような波形マッチング処理を異なる2時期に撮影された2つの映像に対して行うことによって、2時期に撮影された画像の正確な対応付けも可能となる。
また、距離サンプリング化と波形マッチングによる位置補正との間で、距離サンプリング化された緯度経度情報と既知の緯度経度-キロ程対応データとを照合することによって、仮のキロ程補正処理を行い、位置補正の精度をより高めることも可能である。
次に、前記構成のセンシングシステム10の動作について説明する。まず、車載センサデータへの一部簡略化した位置情報付与動作について説明する。
図3は本実施の形態における車載センサデータへの一部簡略化した位置情報付与動作を示すフローチャート、図4は本実施の形態における車載センサデータへの一部簡略化した位置情報付与動作でのセンシングシステム各部の動作を説明する図である。
まず、センシングシステム10が動作を開始すると、ステップS1で、測定部11は、測定工程を実行する。この場合、車載センサ11aは、車両の運転台に設置したビデオカメラであって、複数の画像フレームを等時間間隔の車載センサデータとして測定するものとする。また、波形データ測定装置11bは、車両の走行路の長手方向の形状に相関のある波形データを測定する装置であって、例えば、レールの上下左右方向の変位等である軌道変位や、列車動揺(加速度)や、ジャイロ信号(角速度等)のような波形データであって等時間間隔の波形データを測定するものとする。さらに、速度・距離データ測定装置11cは、車両の速度データ又は等距離パルスデータを測定する装置であって、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定するものとする。
次に、ステップS2で、時間距離変換部12は、時間-距離変換工程としての時間から距離への変換工程を実行する。当該工程において、時間距離変換部12は、まず、前記測定部11から、車載センサ11a、波形データ測定装置11b、及び、速度・距離データ測定装置11cが測定したデータを取得する。具体的には、前記車載センサ11aから、等時間間隔の車載センサデータ、及び、等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号を取得し、前記波形データ測定装置11bから、等時間間隔の波形データを取得し、前記速度・距離データ測定装置11cから、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを取得する。測定部11から取得したこれらのデータは、同一時間軸データである。
続いて、距離-時間対応表作成部12aが、速度・距離データ測定装置11cから取得した等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて、時間軸と距離軸との対応関係を表す距離-時間対応表を作成する。
続いて、時間距離変換部12は、前記距離-時間対応表に基づき、車載センサ11aから取得した等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、波形データ測定装置11bから取得した等時間間隔の波形データに対して距離化の処理を施し、等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データに変換する。前記等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データは、同一距離軸データである。
次に、ステップS3で、距離軸データ位置情報付与部14は、位置情報付与工程としての距離軸データの位置情報付与工程を実行する。当該工程において、距離軸データ位置情報付与部14は、まず、時間距離変換部12から、等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号及び等距離間隔の波形データを取得する。そして、該等距離間隔の波形データと、位置情報が正確な波形データとして位置情報既知等距離間隔波形データ格納部14aに格納されている位置情報既知の等距離間隔波形データとの波形マッチングを行って、位置補正後-補正前位置対応表作成部14bが、補正距離対照表としての位置補正後-補正前位置対応表を作成する。
続いて、距離軸データ位置情報付与部14は、前記位置補正後-補正前位置対応表に基づき、時間距離変換部12から取得した等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データに対して、キロ程補正処理としての位置補正処理を施す。これにより、位置補正済み距離データとして、位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、位置補正済み等距離間隔の波形データを得ることができる。
次に、ステップS4で、車載センサデータ位置情報付与部15は、車載データ変換工程としての車載センサデータへの位置情報付与工程を実行し、処理を終了する。当該工程において、車載センサデータ位置情報付与部15は、距離軸データ位置情報付与部14から取得した位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、時間距離変換部12が測定部11の車載センサ11aから取得した等時間間隔の車載センサデータを、距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換し、これを出力する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 測定部11は、測定工程を実行する。
ステップS2 時間距離変換部12は、時間から距離への変換工程を実行する。
ステップS3 距離軸データ位置情報付与部14は、距離軸データの位置情報付与工程を実行する。
ステップS4 車載センサデータ位置情報付与部15は、車載センサデータへの位置情報付与工程を実行し、処理を終了する。
このように、ステップS1~S4の位置情報付与動作を行うことによって、映像データ等の車載センサデータに高精度の距離標から表せる位置情報が付与されるので、車両の走行経路沿いに存在する任意の設備の検索が可能になる。例えば、鉄道車両や保守用車などで撮影した映像データの画像フレームにキロ程を対応付けることによって、指定されたキロ程に対応する正確な画像フレームを特定することができる。これにより、線路設備の台帳等と照合することによって、任意の設備を映した正確な画像を検索することができる。また、軌道変位データのキロ程と照合することによって、軌道変位に対応した画像を検索することができる。
次に、車載センサデータへの、簡略化されていない、完全な位置情報付与動作について説明する。
図5は本実施の形態における車載センサデータへの完全な位置情報付与動作を示すフローチャート、図6は本実施の形態における車載センサデータへの完全な位置情報付与動作でのセンシングシステム各部の動作を説明する図である。
まず、センシングシステム10が動作を開始すると、ステップS11で、測定部11は、測定工程を実行する。この場合、車載センサ11aは、車両の運転台に設置したビデオカメラであって、複数の画像フレームを等時間間隔の車載センサデータとして測定するものとする。また、波形データ測定装置11bは、車両の走行路の長手方向の形状に相関のある波形データを測定する装置であって、例えば、レールの上下左右方向の変位等である軌道変位や、列車動揺(加速度)や、ジャイロ信号(角速度等)のような波形データであって等時間間隔の波形データを測定するものとする。さらに、速度・距離データ測定装置11cは、車両の速度データ又は等距離パルスデータを測定する装置であって、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定するものとする。さらに、緯度経度測定装置11dは、車両の緯度及び経度を測定する装置であって、緯度経度データを測定するものとする。
次に、ステップS12で、時間距離変換部12は、時間から距離への変換工程を実行する。当該工程において、時間距離変換部12は、まず、前記測定部11から、車載センサ11a、波形データ測定装置11b、速度・距離データ測定装置11c、及び、緯度経度測定装置11dが測定したデータを取得する。具体的には、前記車載センサ11aから、等時間間隔の車載センサデータ、及び、等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号を取得し、前記波形データ測定装置11bから、等時間間隔の波形データを取得し、前記速度・距離データ測定装置11cから、等時間間隔の速度や距離に関わるデータを取得し、緯度経度測定装置11dから緯度経度データを取得する。測定部11から取得したこれらのデータは、同一時間軸データである。
続いて、距離-時間対応表作成部12aが、速度・距離データ測定装置11cから取得した等時間間隔の速度や距離に関わるデータに基づいて、時間軸と距離軸との対応関係を表す距離-時間対応表を作成する。
続いて、時間距離変換部12は、前記距離-時間対応表に基づき、車載センサ11aから取得した等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、波形データ測定装置11bから取得した等時間間隔の波形データ、及び、緯度経度測定装置11dから取得した緯度経度データに対して距離化の処理を施し、等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、等距離間隔の波形データ及び等距離間隔の緯度経度データに変換する。前記等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、等距離間隔の波形データ及び等距離間隔の緯度経度データは、同一距離軸データである。
次に、ステップS13で、距離軸データ概略位置情報付与部13は、プレ位置情報付与工程として、距離軸データの概略的な位置情報付与工程又は走行路検知・判別工程を実行する。当該工程において、距離軸データ概略位置情報付与部13は、まず、時間距離変換部12から、等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、等距離間隔の波形データ及び等距離間隔の緯度経度データを取得する。そして、該等距離間隔の緯度経度データと、既知のキロ程と緯度経度との対応データとして既知位置-緯度経度情報格納部13aに格納されている既知の位置-緯度経度情報との照合を行って、プレ位置補正後-補正前位置対応表作成部13bは、第1次の補正距離対照表としてのプレ位置補正後-補正前位置対応表を作成する。
続いて、距離軸データ概略位置情報付与部13は、前記プレ位置補正後-補正前位置対応表に基づき、時間距離変換部12から取得した等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データに対して、第1次のキロ程補正処理としてのプレ位置補正処理を施す。これにより、プレ位置補正済み同一距離軸データとして、プレ位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、プレ位置補正済み等距離間隔の波形データを得ることができる。
次に、ステップS14で、距離軸データ位置情報付与部14は、距離軸データの位置情報付与工程を実行する。当該工程において、距離軸データ位置情報付与部14は、まず、距離軸データ概略位置情報付与部13から、プレ位置補正処理を施されたデータであるプレ位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、プレ位置補正済み等距離間隔の波形データを取得する。そして、該プレ位置補正済み等距離間隔の波形データと、位置情報が正確な波形データとして位置情報既知等距離間隔波形データ格納部14aに格納されている位置情報既知の等距離間隔波形データとの波形マッチングを行って、位置補正後-補正前位置対応表作成部14bが補正距離対照表としての位置補正後-補正前位置対応表を作成する。
続いて、距離軸データ位置情報付与部14は、前記位置補正後-補正前位置対応表に基づき、距離軸データ概略位置情報付与部13から取得したプレ位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、プレ位置補正済み等距離間隔の波形データに対して、キロ程補正処理としての位置補正処理を施す。これにより、位置補正済み距離データとして、位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、位置補正済み等距離間隔の波形データを得ることができる。
次に、ステップS15で、車載センサデータ位置情報付与部15は、車載センサデータへの位置情報付与工程を実行し、処理を終了する。当該工程において、車載センサデータ位置情報付与部15は、距離軸データ位置情報付与部14から取得した位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、時間距離変換部12が測定部11の車載センサ11aから取得した等時間間隔の車載センサデータを、距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換し、これを出力する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 測定部11は、測定工程を実行する。
ステップS12 時間距離変換部12は、時間から距離への変換工程を実行する。
ステップS13 距離軸データ概略位置情報付与部13は、距離軸データの概略的な位置情報付与工程又は走行路検知・判別工程を実行する。
ステップS14 距離軸データ位置情報付与部14は、距離軸データの位置情報付与工程を実行する。
ステップS15 車載センサデータ位置情報付与部15は、車載センサデータへの位置情報付与工程を実行し、処理を終了する。
このように、ステップS11~S15の位置情報付与動作を行うことによって、映像データ等の車載センサデータに極めて高精度の距離標から表せる位置情報が付与されるので、車両の走行経路沿いに存在する任意の設備の高精度な検索が可能になる。例えば、鉄道車両や保守用車などで撮影した映像データの画像フレームにキロ程を対応付けることによって、指定されたキロ程に対応する正確な画像フレームを特定することができる。これにより、線路設備の台帳等と照合することによって、任意の設備を映した正確な画像を検索することができる。また、軌道変位データのキロ程と照合することによって、軌道変位に対応した画像を検索することができる。
次に、異なる2時期に取得された車載センサデータの差分を検出する動作について説明する。なお、当該動作に含まれる車載センサデータへの位置情報付与動作は、一部簡略化した位置情報付与動作であってもよいし、簡略化されていない、完全な位置情報付与動作であってもよいが、ここでは、説明の都合上、完全な位置情報付与動作であるものとして説明する。
図7は本実施の形態における異なる2時期に取得された車載センサデータの差分を検出する動作を示すフローチャート、図8は本実施の形態における異なる2時期に取得された車載センサデータの差分を検出する動作でのセンシングシステム各部の動作を説明する図である。
ここで、センシングシステム10は、1番目の時期である時期1に取得された車載センサデータへの位置情報付与動作を行い、続いて、時期1から所定の期間経過又は遡及した2番目の時期である時期2に取得された車載センサデータへの位置情報付与動作を行った後、2時期に取得された車載センサデータの差分を検出するものとして説明する。
まず、時期1において、センシングシステム10が動作を開始すると、ステップS11-1で、測定部11は、測定工程を実行する。なお、ステップS11-1における動作は、図5に示されるステップS11における動作と同様であるので、その説明を省略する。
次に、ステップS12-1で、時間距離変換部12は、時間から距離への変換工程を実行する。なお、ステップS12-1における動作は、図5に示されるステップS12における動作と同様であるので、その説明を省略する。
次に、ステップS13-1で、距離軸データ概略位置情報付与部13は、距離軸データの概略的な位置情報付与工程又は走行路検知・判別工程を実行する。なお、ステップS13-1における動作は、図5に示されるステップS13における動作と同様であるので、その説明を省略する。
次に、ステップS14-1で、距離軸データ位置情報付与部14は、距離軸データの位置情報付与工程を実行する。これにより、時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データを得ることができる。該時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データは、図示されない記憶装置に記憶される。なお、ステップS14-1における動作は、図5に示されるステップS14における動作と同様であるので、その説明を省略する。
次に、ステップS15-1で、車載センサデータ位置情報付与部15は、車載センサデータへの位置情報付与工程を実行し、時期1における処理を終了する。これにより、時期1における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータを出力することができる。該時期1における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータは、図示されない記憶装置に記憶される。なお、ステップS15-1における動作は、図5に示されるステップS15における動作と同様であるので、その説明を省略する。
次に、時期1から所定の期間経過又は遡及した時期2において、センシングシステム10が動作を開始すると、ステップS11-2で、測定部11は、測定工程を実行する。なお、ステップS11-2における動作は、図5に示されるステップS11における動作と同様であるので、その説明を省略する。
次に、ステップS12-2で、時間距離変換部12は、時間から距離への変換工程を実行する。なお、ステップS12-2における動作は、図5に示されるステップS12における動作と同様であるので、その説明を省略する。
次に、ステップS13-2で、距離軸データ概略位置情報付与部13は、距離軸データの概略的な位置情報付与工程又は走行路検知・判別工程を実行する。なお、ステップS13-2における動作は、図5に示されるステップS13における動作と同様であるので、その説明を省略する。
次に、ステップS14-2で、距離軸データ位置情報付与部14は、時期1の位置情報を基準とした時期2の距離軸データの位置情報付与工程を実行する。当該工程において、距離軸データ位置情報付与部14は、まず、距離軸データ概略位置情報付与部13から、プレ位置補正処理を施されたデータであるプレ位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、プレ位置補正済み等距離間隔の波形データを取得する。また、距離軸データ位置情報付与部14は、ステップS14-1で得られ、図示されない記憶装置に記憶された時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データを取得する。そして、今回、すなわち、時期2におけるプレ位置補正済み等距離間隔の波形データと、時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って、補正距離対照表として、時期1における位置を基準とした位置補正後-補正前位置対応表を作成する。
続いて、距離軸データ位置情報付与部14は、前記位置補正後-補正前位置対応表に基づき、距離軸データ概略位置情報付与部13から取得したプレ位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に対して、位置対応処理を施す。これにより、位置対応済み距離データとして、時期1における位置と対応済みの時期2の等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を得ることができる。
次に、ステップS15-2で、車載センサデータ位置情報付与部15は、時期1の位置情報を基準とした時期2の車載センサデータへの位置情報付与工程を実行する。当該工程において、車載センサデータ位置情報付与部15は、距離軸データ位置情報付与部14から取得した時期1における位置と対応済みの位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、時間距離変換部12が測定部11の車載センサ11aから取得した等時間間隔の車載センサデータを、時期1の位置情報を基準とした時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換することができる。
次に、ステップS16で、車載センサデータ差分検出部16は、2時期の車載センサデータの差分検出工程を実行し、処理を終了する。当該工程において、車載センサデータ差分検出部16は、車載センサデータ位置情報付与部15から時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータを取得するとともに、ステップS15-1で得られ、図示されない記憶装置に記憶された時期1における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータを取得する。そして、時期1の位置情報を基準とした時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータと時期1における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータとの差分を検出し、2時期におけるデータの変化箇所を抽出し、これを出力する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11-1 時期1において、測定部11は、測定工程を実行する。
ステップS12-1 時間距離変換部12は、時間から距離への変換工程を実行する。
ステップS13-1 距離軸データ概略位置情報付与部13は、距離軸データの概略的な位置情報付与工程又は走行路検知・判別工程を実行する。
ステップS14-1 距離軸データ位置情報付与部14は、距離軸データの位置情報付与工程を実行する。
ステップS15-1 車載センサデータ位置情報付与部15は、車載センサデータへの位置情報付与工程を実行する。
ステップS11-2 時期2において、測定部11は、測定工程を実行する。
ステップS12-2 時間距離変換部12は、時間から距離への変換工程を実行する。
ステップS13-2 距離軸データ概略位置情報付与部13は、距離軸データの概略的な位置情報付与工程又は走行路検知・判別工程を実行する。
ステップS14-2 距離軸データ位置情報付与部14は、時期1の位置情報を基準とした時期2の距離軸データの位置情報付与工程を実行する。
ステップS15-2 車載センサデータ位置情報付与部15は、時期1の位置情報を基準とした時期2の車載センサデータへの位置情報付与工程を実行する。
ステップS16 車載センサデータ差分検出部16は、2時期の車載センサデータの差分検出工程を実行し、処理を終了する。
このように、ステップS11-1~S16の異なる2時期に取得された車載センサデータの差分を検出する動作を行うことによって、異なる2時期に取得された映像データ等の車載センサデータに高精度の距離標から表せる位置情報が付与されるので、同一位置情報を持つ2時期の車載センサデータ同士の差分を計算して、変状箇所を抽出することが可能になる。例えば、異なる2時期に鉄道車両や保守用車などで撮影した映像データの画像フレームに、それらと同期して取得した波形データ同士の波形マッチングによる位置補正処理を適用することによって、同一のキロ程(場所)を撮影した画像同士を抽出することができる。このように、異なる2時期の画像を比較することによって、両者の変状箇所を検出する差分検出に適用することができる。
このように、本実施の形態における車載センサデータへの位置情報付与方法は、走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する測定工程と、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、距離-時間対応表に基づき、等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等時間間隔の波形データを、等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データに変換する時間-距離変換工程と、等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、位置補正後-補正前位置対応表に基づき、等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する位置情報付与工程と、位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、等時間間隔の車載センサデータを距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する車載センサデータ変換工程と、を備える。これにより、車載センサ11aが取得したデータに高精度の位置情報を付与することができるので、車両の走行経路の各所における設備を台帳と正確に照合することができる。
また、測定工程においては、緯度経度データの測定を含み、時間-距離変換工程は、緯度経度データの等距離間隔の緯度経度データへの変換を含み、等距離間隔の緯度経度データと既知の位置-緯度経度データとの照合を行ってプレ位置補正後-補正前位置対応表を作成し、プレ位置補正後-補正前位置対応表に基づき、等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データを、それぞれ、プレ位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、プレ位置補正済み等距離間隔の波形データに変換するプレ位置情報付与工程を更に備え、位置情報付与工程においては、プレ位置補正済み等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、位置補正後-補正前位置対応表に基づき、プレ位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する。これにより、車載センサ11aが取得したデータにより高精度の位置情報を付与することができるので、車両の走行経路の各所における設備を台帳とより正確に照合することができる。
さらに、本実施の形態における他の車載センサデータへの位置情報付与方法は、走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、時期1、及び、時期1から所定の期間経過又は遡及した時期2において、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する時期1及び時期2における測定工程と、時期1及び時期2における等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、距離-時間対応表に基づき、時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、時期1及び時期2における等時間間隔の波形データを、時期1及び時期2における等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、時期1及び時期2における等距離間隔の波形データに変換する時期1及び時期2における時間-距離変換工程と、時期1における等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、位置補正後-補正前位置対応表に基づき、時期1における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、時期1における等時間間隔の波形データが変換された等距離間隔の波形データを、それぞれ、時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データに変換する時期1における位置情報付与工程と、時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データと時期2における等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って時期1における位置を基準とした位置補正後-補正前位置対応表を作成し、位置補正後-補正前位置対応表に基づき、時期2における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を、時期1における位置と対応済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する時期2における位置情報付与工程と、時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、前記時期1における位置と対応済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータを、時期1及び時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する時期1及び時期2における車載センサデータ変換工程と、時期1及び時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータの差分を検出し、時期1及び時期2におけるデータの変化箇所を抽出する車載センサデータの差分検出工程と、を備える。これにより、異なる2時期に車載センサ11aが取得したデータの差分を検出して車両の走行経路の各所における変状箇所を抽出することができる。
なお、本明細書の開示は、好適で例示的な実施の形態に関する特徴を述べたものである。ここに添付された特許請求の範囲内及びその趣旨内における種々の他の実施の形態、修正及び変形は、当業者であれば、本明細書の開示を総覧することにより、当然に考え付くことである。
本開示は、車載センサデータへの位置情報付与方法、システム及びプログラムに適用することができる。
10 センシングシステム
11 測定部
11a 車載センサ
11b 波形データ測定装置
11c 速度・距離データ測定装置
11d 緯度経度測定装置
12 時間距離変換部
14 距離軸データ位置情報付与部
15 車載センサデータ位置情報付与部
16 車載センサデータ差分検出部

Claims (7)

  1. 走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する測定工程と、
    前記等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、該距離-時間対応表に基づき、前記等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等時間間隔の波形データを、等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データに変換する時間-距離変換工程と、
    前記等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する位置情報付与工程と、
    前記位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、前記等時間間隔の車載センサデータを距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する車載センサデータ変換工程と、
    を備えることを特徴とする車載センサデータへの位置情報付与方法。
  2. 前記測定工程においては、緯度経度データの測定を含み、
    前記時間-距離変換工程は、前記緯度経度データの等距離間隔の緯度経度データへの変換を含み、
    前記等距離間隔の緯度経度データと既知の位置-緯度経度データとの照合を行ってプレ位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該プレ位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データを、それぞれ、プレ位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、プレ位置補正済み等距離間隔の波形データに変換するプレ位置情報付与工程を更に備え、
    前記位置情報付与工程においては、前記プレ位置補正済み等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記プレ位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する請求項1に記載の車載センサデータへの位置情報付与方法。
  3. 走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、時期1、及び、該時期1から所定の期間経過又は遡及した時期2において、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する時期1及び時期2における測定工程と、
    前記時期1及び時期2における等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、該距離-時間対応表に基づき、前記時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、前記時期1及び時期2における等時間間隔の波形データを、時期1及び時期2における等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、時期1及び時期2における等距離間隔の波形データに変換する時期1及び時期2における時間-距離変換工程と、
    前記時期1における等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記時期1における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、前記時期1における等時間間隔の波形データが変換された等距離間隔の波形データを、それぞれ、時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データに変換する時期1における位置情報付与工程と、
    前記時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データと前記時期2における等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って時期1における位置を基準とした位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記時期2における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を、時期1における位置と対応済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する時期2における位置情報付与工程と、
    前記時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、前記時期1における位置と対応済みの時期2の等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、前記時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータを、時期1及び時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する時期1及び時期2における車載センサデータ変換工程と、
    前記時期1及び時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータの差分を検出し、前記時期1及び時期2におけるデータの変化箇所を抽出する車載センサデータの差分検出工程と、
    を備えることを特徴とする車載センサデータへの位置情報付与方法。
  4. 走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する測定部と、
    前記等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、該距離-時間対応表に基づき、前記等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等時間間隔の波形データを、等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データに変換する時間距離変換部と、
    前記等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する距離軸データ位置情報付与部と、
    前記位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、前記等時間間隔の車載センサデータを距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する車載センサデータ位置情報付与部と、
    を備えることを特徴とする車載センサデータへの位置情報付与システム。
  5. 走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、時期1、及び、該時期1から所定の期間経過又は遡及した時期2において、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する測定部と、
    前記時期1及び時期2における等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、該距離-時間対応表に基づき、前記時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、前記時期1及び時期2における等時間間隔の波形データを、時期1及び時期2における等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、時期1及び時期2における等距離間隔の波形データに変換する時間距離変換部と、
    前記時期1における等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記時期1における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、前記時期1における等時間間隔の波形データが変換された等距離間隔の波形データを、それぞれ、時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データに変換し、前記時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データと前記時期2における等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って時期1における位置を基準とした位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記時期2における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を、時期1における位置と対応済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する距離軸データ位置情報付与部と、
    前記時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、前記時期1における位置と対応済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、前記時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータを、時期1及び時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する車載センサデータ位置情報付与部と、
    前記時期1及び時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータの差分を検出し、前記時期1及び時期2におけるデータの変化箇所を抽出する車載センサデータ差分検出部と、
    を備えることを特徴とする車載センサデータへの位置情報付与システム。
  6. 車載センサデータへ位置情報を付与するためにコンピュータを、
    走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する測定部、
    前記等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、該距離-時間対応表に基づき、前記等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等時間間隔の波形データを、等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、等距離間隔の波形データに変換する時間距離変換部、
    前記等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する距離軸データ位置情報付与部、並びに、
    前記位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、前記等時間間隔の車載センサデータを距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する車載センサデータ位置情報付与部、として機能させることを特徴とする車載センサデータへの位置情報付与プログラム。
  7. 車載センサデータへ位置情報を付与するためにコンピュータを、
    走行路に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、時期1、及び、該時期1から所定の期間経過又は遡及した時期2において、等時間間隔の車載センサデータ、等時間間隔の波形データ、及び、等時間間隔の速度又は距離に関わるデータを測定する測定部、
    前記時期1及び時期2における等時間間隔の速度又は距離に関わるデータに基づいて距離-時間対応表を作成し、該距離-時間対応表に基づき、前記時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、前記時期1及び時期2における等時間間隔の波形データを、時期1及び時期2における等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、並びに、時期1及び時期2における等距離間隔の波形データに変換する時間距離変換部、
    前記時期1における等距離間隔の波形データと位置情報が既知の等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記時期1における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、前記時期1における等時間間隔の波形データが変換された等距離間隔の波形データを、それぞれ、時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データに変換し、前記時期1における位置補正済み等距離間隔の波形データと前記時期2における等距離間隔の波形データとの波形マッチングを行って時期1における位置を基準とした位置補正後-補正前位置対応表を作成し、該位置補正後-補正前位置対応表に基づき、前記時期2における等時間間隔の車載センサデータが変換された等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号を、時期1における位置と対応済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に変換する距離軸データ位置情報付与部、
    前記時期1における位置補正済み等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号、及び、前記時期1における位置と対応済みの時期2の等距離間隔の車載センサデータのサンプリング番号に基づき、前記時期1及び時期2における等時間間隔の車載センサデータを、時期1及び時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータに変換する車載センサデータ位置情報付与部、並びに、
    前記時期1及び時期2における距離標から表せる位置情報に対応する車載センサデータの差分を検出し、前記時期1及び時期2におけるデータの変化箇所を抽出する車載センサデータ差分検出部、として機能させることを特徴とする車載センサデータへの位置情報付与プログラム。
JP2020152009A 2020-09-10 2020-09-10 車載センサデータへの位置情報付与方法、システム及びプログラム Active JP7301802B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020152009A JP7301802B2 (ja) 2020-09-10 2020-09-10 車載センサデータへの位置情報付与方法、システム及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020152009A JP7301802B2 (ja) 2020-09-10 2020-09-10 車載センサデータへの位置情報付与方法、システム及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022046120A JP2022046120A (ja) 2022-03-23
JP7301802B2 true JP7301802B2 (ja) 2023-07-03

Family

ID=80779666

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020152009A Active JP7301802B2 (ja) 2020-09-10 2020-09-10 車載センサデータへの位置情報付与方法、システム及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7301802B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007050805A (ja) 2005-08-19 2007-03-01 Railway Technical Res Inst 車両走行路管理用のデータ取得方式
JP2010066040A (ja) 2008-09-09 2010-03-25 Kitami Institute Of Technology 路面平坦性測定装置
JP2011245920A (ja) 2010-05-25 2011-12-08 Tokyo Keiki Inc 軌道位置データ付与システム及び軌道位置データ付与方法
JP2015141698A (ja) 2014-01-30 2015-08-03 公益財団法人鉄道総合技術研究所 シミュレーション方法及びシミュレータ
JP2017001638A (ja) 2015-06-16 2017-01-05 西日本旅客鉄道株式会社 画像処理を利用した列車位置検出システムならびに画像処理を利用した列車位置および環境変化検出システム
JP2018063225A (ja) 2016-10-14 2018-04-19 公益財団法人鉄道総合技術研究所 波形データの急進箇所抽出処理方法及び急進箇所抽出処理システム
JP2019085056A (ja) 2017-11-10 2019-06-06 東日本旅客鉄道株式会社 軌道周辺の環境変化検出方法
JP2020003247A (ja) 2018-06-26 2020-01-09 公益財団法人鉄道総合技術研究所 波形データの高精度位置補正方法及びシステム

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007050805A (ja) 2005-08-19 2007-03-01 Railway Technical Res Inst 車両走行路管理用のデータ取得方式
JP2010066040A (ja) 2008-09-09 2010-03-25 Kitami Institute Of Technology 路面平坦性測定装置
JP2011245920A (ja) 2010-05-25 2011-12-08 Tokyo Keiki Inc 軌道位置データ付与システム及び軌道位置データ付与方法
JP2015141698A (ja) 2014-01-30 2015-08-03 公益財団法人鉄道総合技術研究所 シミュレーション方法及びシミュレータ
JP2017001638A (ja) 2015-06-16 2017-01-05 西日本旅客鉄道株式会社 画像処理を利用した列車位置検出システムならびに画像処理を利用した列車位置および環境変化検出システム
JP2018063225A (ja) 2016-10-14 2018-04-19 公益財団法人鉄道総合技術研究所 波形データの急進箇所抽出処理方法及び急進箇所抽出処理システム
JP2019085056A (ja) 2017-11-10 2019-06-06 東日本旅客鉄道株式会社 軌道周辺の環境変化検出方法
JP2020003247A (ja) 2018-06-26 2020-01-09 公益財団法人鉄道総合技術研究所 波形データの高精度位置補正方法及びシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022046120A (ja) 2022-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5893043A (en) Process and arrangement for determining the position of at least one point of a track-guided vehicle
US8452467B2 (en) System and method for verifying track database information
JP6658088B2 (ja) 情報処理装置、プログラム、及び地図データ更新システム
US10878258B2 (en) Method for detecting roadworks
CA2893352C (en) Track data determination system and method
RU2720749C1 (ru) Способ, устройство и железнодорожное транспортное средство, в частности рельсовое транспортное средство, для распознавания колеи в железнодорожном сообщении, в частности для распознавания рельсового пути в рельсовом сообщении
JP5965251B2 (ja) 軌道位置データ付与システム及び軌道位置データ付与方法
JP6846519B2 (ja) 鉄道車両の走行位置特定システム、走行位置特定装置及び走行位置特定方法
JP4842043B2 (ja) 鉄道路線調査用携帯装置及びシステム
CN103105168A (zh) 用于确定位置的方法
US10919550B2 (en) Method and positioning device for determining the position of a track-guided vehicle, in particular a rail vehicle
US20200034637A1 (en) Real-Time Track Asset Recognition and Position Determination
CN102980589A (zh) 一种通过gps速度自动计算车辆脉冲系数的方法及装置
CN103223956B (zh) 一种在线钢轨断裂车载监测的故障位置定标装置及定标方法
EP2482036A2 (en) Course guidance system, course guidance method, and course guidance program
CN111522044A (zh) 一种车辆定位方法及装置
CN110174089A (zh) 高速铁路轨面局部沉降检测方法及系统
CN114397685A (zh) 弱gnss信号区域的车辆导航方法、装置、设备及存储介质
CN102980592A (zh) 一种通过gps经纬度自动计算车辆脉冲系数的方法及装置
JP7301802B2 (ja) 車載センサデータへの位置情報付与方法、システム及びプログラム
CN117309903B (zh) 一种隧道内缺陷定位方法及装置
CN112249089A (zh) 一种轨道交通应急定位系统及方法
US20160061855A1 (en) Method for the combined determination of a speed and an image taken from a vehicle, and apparatus suitable therefor
JP7475312B2 (ja) 波形データの位置補正方法及び位置補正システム
JP5000675B2 (ja) Atsシステムの登録データ検証装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230620

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230621

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7301802

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150