JP7300381B2 - 変圧器及びこれを用いた電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、変圧器及びこれを用いた電力変換装置に関する。
近年、様々な分野で電動化が加速している。特に、移動体(自動車、航空機、建設機械、船舶等)の電動化や再生可能エネルギーの導入における電動化の進展が著しく、これらの電源システムに使用される電力変換装置の需要が高まっている。この流れの中で、電力変換装置に要求される仕様のレベルも急速に高まっている。
電力変換装置に要求される仕様としては、基本性能である交流直流入出力や高効率だけでなく、小型化、高信頼化、入出力の複数化、高電圧化、蓄電機能の付加などがある。
また、設置スペースに限界がある用途では、特に、電力変換装置の構成の一部である変圧器を小型化することが求められている。
これを実現する技術としては、Solid State Transformer(以下「SST」という。)が提案されている。このSSTは、商用周波数の電圧を数kHz~数百kHzの高周波電圧に変換するコンバータ1と、コンバータ1によって高周波駆動される変圧器と、変圧器出力から任意の周波数・振幅の電圧を発生させるコンバータ2と、から構成される。高周波駆動される変圧器は、従来の商用変圧器に比べ、大幅な小型化・軽量化ができる。
SSTを系統連系用などの高電圧機器に適用する場合、高圧側に接続する巻線(以下「一次巻線」という。)には、接地電位に対して数kVの高電圧が重畳されるため、低圧側に接続する巻線(以下「二次巻線」という。)と高圧側である一次巻線との間で絶縁性を確保する必要がある。
特許文献1には、第1のコア部を第2のコア部から電気的に遮蔽するためのシールド装置を有し、導電性パターンが一次巻線と第1のコア部とに面する状態で、2つのコア部の間と、一次巻線と二次巻線の間に配置された静電シールドを含む、変圧器が開示されている。
特開2003-86436号公報
特許文献1に記載の静電シールドは、絶縁材料の表面に薄導電層が設けられているため、第1のコア部と第2のコア部との電位差が大きく、静電シールドとコア部との間の微小な空隙において部分放電が起こり得る。
本発明は、変圧器を構成する各部品間の電位差を抑制し、部品間の距離を縮め、絶縁性を確保しながら変圧器を小型化することを目的とする。
本発明の変圧器は、一次巻線と、一次巻線が設置された第一のコアと、二次巻線と、二次巻線が設置された第二のコアと、第一のコアと第二のコアとの間に挟み込まれた絶縁板と、を備え、絶縁板の内部には、分圧電極が設けられ、絶縁板の外部には、コア接触電極が設けられ、分圧電極とコア接触電極とは、電気的に接続され、第一のコア及び第二のコアのうち少なくとも一方には、コア接触電極が電気的に接続されている。
本発明によれば、変圧器を構成する各部品間の電位差を抑制し、部品間の距離を縮め、絶縁性を確保しながら変圧器を小型化することができる。
実施例1の変圧器を示す斜投影図である。 図1の変圧器の分解斜投影図である。 図1の変圧器の垂直断面図である。 図1の変圧器を構成する絶縁板の例を示す水平断面図である。 実施例2の絶縁板を示す水平断面図である。 実施例3の絶縁板を示す水平断面図である。 実施例1の変圧器を示す模式断面図である。 図5Aの変圧器の等価回路を示す回路構成図である。 図5Aの変圧器の空隙部分を示す拡大断面図である。 従来の変圧器を示す模式断面図である。 図6Aの変圧器の等価回路を示す回路構成図である。 図6Aの変圧器の空隙部分を示す拡大断面図である。 本発明の電力変換装置を示すブロック図である。
本明細書においては、主として、変圧器について説明するが、変圧器は、電力変換装置の構成要素となり得るものであり、電力変換装置は、電源システムの構成要素となり得るものである。
はじめに、従来の変圧器について説明する。
図6Aは、静電シールド等を設けていない従来の変圧器を示す模式断面図である。
本図において、変圧器60は、第一のコア612aと、第二のコア612bと、これらの間に配置された絶縁板622と、第一のコア612aに設置された一次巻線14と、第二のコア612bに設置された二次巻線16と、を備えている。
絶縁板622の内部には、後述の分圧電極は設けられていない。
なお、一次巻線14に流れる電流により、磁束61が生じる。
また、図中に示す破線Z-Z’は、次に説明する図6Bの回路構成の一部に対応している。
図6Bは、図6Aの変圧器の等価回路を示す回路構成図である。
図6Bに示すZ及びZ’は、図6Aの破線Z-Z’に対応する。すなわち、第一のコア、一次巻線、絶縁体、二次巻線及び第二のコアがこの順に電気的に接続されたものに対応する。さらに、Z及びZ’は、第一のコアの凸部、絶縁体及び第二のコアの凸部により電気的に接続され、全体として閉回路を構成している。
図6Bにおいては、一次巻線の電位を11kV、二次巻線の電位を0V(接地電位)としている。一次巻線と二次巻線との間には、それぞれのボビン及びボビンと絶縁体との空隙がある。これにより、一次巻線と二次巻線との間に挟まれた領域に位置する絶縁体の二つの表面(図中においては上下の表面)における電位はそれぞれ、7kV、4kVとなる。
また、一次巻線の外側の面(図中においては一次巻線の上面)は、ボビンを介して第一のコア(その凹部)と電気的に接触し、コンデンサを形成している。同様に、二次巻線の外側の面(図中においては二次巻線の下面)は、ボビンを介して第二のコア(その凹部)と電気的に接触し、コンデンサを形成している。
第一のコア及び第二のコアは、絶縁体に用いられる樹脂に比べて電気抵抗が小さいため、第一のコア及び第二のコアの凸部の端部(絶縁体に近接する部分)においても、それぞれの凹部と同じ電位となる。この例においては、それぞれ、8.5kV、2.5kVである。よって、その電位差は、6kVである。
このように、それぞれの部材の間にコンデンサが形成され、全体として回路を構成している。
図6Cは、図6Aの変圧器の空隙部分を示す拡大断面図である。
絶縁板622とこれに近接する第一のコア612aとの間には、意図的に密着構造としない限りは、表面粗さ、公差、その他の理由によって微視的に見て空隙63が大なり小なり生ずる。
図6Bに示すように、第一のコアと第二のコアとの電位差6kVは大きい。また、絶縁板622は誘電体であるので、空隙63には絶縁板622の電界よりも大きな電界が生ずる虞がある(電界集中と呼ばれる)。このため、図6Cの空隙63においては、空隙63の寸法にもよるが、部分放電65が起こる虞がある。
部分放電65が起こりにくくするためには、第一のコアと第二のコアとの電位差を小さくし、電界を緩和する必要がある。電界を緩和するために部品間の距離を大きくすることや、部品を追加することも考えられるが、変圧器の寸法が大きくなる問題や、コアに生じる磁束が小さくなり変圧器の性能が低下する問題が生じる場合もあり得る。
以下、本発明の実施例について、図面を用いて説明する。なお、実質的に同一又は類似の構成には、同一の符号を付し、説明が重複する場合には、その説明を省略する場合がある。
図1は、本実施例の変圧器を構成する部品を組み込んだ状態で示す斜投影図である。
本図において、変圧器10は、第一のコア12aと、第二のコア12bと、これらの間に配置された絶縁板22と、第一のコア12aに設置された一次巻線14と、第二のコア12bに設置された二次巻線16と、を備えている。
一次巻線14は、ボビン24a(一次側ボビン)に固定されている。二次巻線16は、ボビン24b(二次側ボビン)に固定されている。一次巻線14は、ボビン24aとともに、第一のコア12aの中央部に形成された凸部に設置されている。二次巻線16は、ボビン24bとともに、第二のコア12bの中央部に形成された凸部に設置されている。
第一のコア12a及び第二のコア12bは、高透磁率を有するフェライトで形成されている。なお、これらの材料は、フェライトに限らず、他の磁性体も適用可能である。
ボビン24a、24bは、第一のコア12a又は第二のコア12bと完全には密着しないように設置され、ボビン24a、24bと第一のコア12a又は第二のコア12bとの間に空隙を確保していることが望ましい。
このように設けられた空隙は、部分放電を防ぐための電界緩和層として機能する。また、空隙は、風路として一次巻線14及び二次巻線16を冷却する機能も有する。さらに、空隙により一次巻線14と第一のコア12aとを隔離し、これらの発熱によるあおり熱を防止することもできる。二次巻線16と第二のコア12bとの関係も、同様である。
絶縁板22は、一次巻線14を二次巻線16から電気的に絶縁し、かつ、第一のコア12aを第二のコア12bから電気的に絶縁する。絶縁板22の詳細については、後述する。
図2は、図1の変圧器の分解斜投影図である。
本図に示すように、第一のコア12a及び第二のコア12bは、断面が「E」字形状のブロックである。第一のコア12a及び第二のコア12bの形状については、他の形状、例えば「C」字形状、ハーフリングなどでもよい。
また、絶縁板22には、コア接触電極28が設置されている。
図3は、図1の変圧器の垂直断面図である。
図3に示すように、絶縁板22は、樹脂で形成された基板26の内部に分圧電極29が埋め込まれた構成を有する。分圧電極29は、ボビン24a、24bのそれぞれの底面と対向する位置に二層(二枚)設置されている。分圧電極29は、ボビン24a、24bの底面に平行であることが望ましい。分圧電極29は、銅等の金属製の板又は薄膜でもよいし、導電性のものであれば樹脂やその他の材料でもよい。
なお、本図においては、分圧電極29は、二層であるが、用途によっては、一層でもよいし、三層以上であってもよい。
コア接触電極28は、絶縁板22の一次巻線14側及び二次巻線16側の双方の表面に設けられている。そして、コア接触電極28は、第一のコア12a及び第二のコア12bに接するように配置されている。コア接触電極28は、銅等の導電性材料で形成されている。
さらに、コア接触電極28は、導電性の接続線32によって分圧電極29に接続されている。接続線32も、基板26に埋め込まれている。
コア接触電極28、分圧電極29及び接続線32は、第一のコア12a及び第二のコア12bに生じる磁束が通過しない領域に配置されることが望ましい。渦電流が生じやすくなるからである。特に、分圧電極29は、面積が大きいため、配置が重要となる。分圧電極29は、一次巻線14と二次巻線16との間に挟まれた領域に配置されていることが望ましい。
コア接触電極28は、一次巻線14側及び二次巻線16側に配置することが望ましい。特に、第一のコア12a及び第二のコア12bの凸部(その端部)の側面部(一次巻線14側及び二次巻線16側)に配置することが望ましい。この位置は、コア接触電極28を一次巻線14及び二次巻線16からできるだけ離れた位置に設置する観点からも望ましい。
図4Aは、図1の変圧器を構成する絶縁板の例を示す水平断面図である。
図4Aにおいては、絶縁板22の分圧電極29(複数層が埋め込まれている場合はそのうちの一層)を含む断面を示している。
分圧電極29は、矩形状である。分圧電極29は、一次巻線14及び二次巻線16を水平断面に投影した領域の一部に配置されている。分圧電極29は、一次巻線14及び二次巻線16が有する電位の差により発生する電界中において、これら二つの電位の中間電位となる。
なお、分圧電極29を設けた絶縁板22の作製にあたっては、基板26の中に空気が残らないようにしながら分圧電極29を配置するべく、真空脱泡による樹脂成型で埋め込むことが望ましい。あるいは、2層以上のプリント基板を作製する要領で、樹脂板の間に任意形状の金属箔が形成されるように製作することもできる。
また、接続線32については、樹脂成型で埋め込む方法の他、プリント基板を作製する要領で外側に位置する樹脂層に、分圧電極29に接する導体をあらかじめ設置しておいてもよい。また、外側に位置する樹脂層に、分圧電極29の一部が露出するようにスルーホールの如き貫通孔を設けておき、コア接触電極28を接続する際に、はんだ等により接続してもよい。
図5Aは、実施例の変圧器を示す模式断面図である。
本図において、変圧器10は、第一のコア12aと、第二のコア12bと、これらの間に配置された絶縁板22と、第一のコア12aに設置された一次巻線14と、第二のコア12bに設置された二次巻線16と、を備えている。
絶縁板22の内部には、分圧電極29が設けられ、導電性の接続線によってコア接触電極28に接続されている。コア接触電極28は、第一のコア12a及び第二のコア12bに接している。
なお、一次巻線14に流れる電流により、磁束51が生じる。
また、図中に示す破線Z-Z’は、次に説明する図5Bの回路構成の一部に対応している。
図5Bは、図5Aの変圧器の等価回路を示す回路構成図である。
図5Bに示すZ及びZ’は、図5Aの破線Z-Z’に対応する。すなわち、第一のコア、一次巻線、絶縁体、二次巻線及び第二のコアがこの順に電気的に接続されたものに対応する。さらに、Z及びZ’は、第一のコアの凸部、絶縁体及び第二のコアの凸部により電気的に接続され、全体として閉回路が構成されている。図5Bにおいて、右側に示す絶縁体の内部の二つの分圧電極はそれぞれ、左側に示す第一のコアの凸部及び第二のコアの凸部に電気的に接続されている。
図5Bにおいては、一次巻線の電位を11kV、二次巻線の電位を0V(接地電位)としている。一次巻線と二次巻線との間には、それぞれのボビン及びボビンと絶縁体との空隙がある。さらに、絶縁体の内部には、二つの分圧電極が設けられている。これにより、2つの分圧電極の電位はそれぞれ、7kV、4kVとなる。2つの分圧電極は、それぞれのコア接触電極により、第一のコア及び第二のコアのそれぞれに導通しているため、第一のコア及び第二のコアの凸部の端部(絶縁体に近接する部分)においては、それぞれの分圧電極の電位である7kV、4kVとなる。よって、その電位差は、3kVである。
そして、一次巻線と二次巻線との間に挟まれた領域に位置する絶縁体の二つの表面(図中においては上下の表面)における電位はそれぞれ、8kV、3kVとなる。
第一のコア及び第二のコアは、絶縁体を構成する樹脂に比べて電気抵抗が小さいため、第一のコア及び第二のコアの凹部の端部(絶縁体に近接する部分)においても、それぞれの凸部と同じ電位となる。この例においては、それぞれ、7kV、4kVである。
このように、それぞれの部材の間にコンデンサが形成され、全体として回路を構成している。
図5Cは、図5Aの変圧器の空隙部分を示す拡大断面図である。
絶縁板22とこれに近接する第一のコア12aとの間には、意図的に密着構造としない限りは、表面粗さ、公差、その他の理由によって、微視的に見て空隙53が大なり小なり生ずる。
図5Bに示すように、第一のコアと第二のコアとの電位差は、3kVであり、図6Bの従来例に比べて小さい。このため、図5Cの空隙53においては、空隙53の寸法にもよるが、部分放電が起こりにくくなっている。
図4Bは、実施例2の絶縁板を示す水平断面図である。
変圧器の他の部分の構成は、実施例1と同様である。
本図においては、分圧電極29が単純な矩形状ではなく、櫛形状となっている。言い換えると、分圧電極29は、複数の細長い形状の電極が平行に配置され、かつ、これらの一方の端部が導通した構成を有している。これにより、第一のコア12a及び第二のコア12b(図3)により生じる磁界に起因する渦電流の発生を可能な限り防止することができる。言い換えると、分圧電極29を細分化することにより、直径が大きい渦電流の発生を防止することができる。
なお、櫛形状を構成する平行な電極の数、幅、間隔等は、図4Bの例に限定されるものではない。また、分圧電極29の厚さや導電率も、重要なファクターである。これらのファクターは、分圧電極29を貫く磁界の周波数や強度に応じて設計される。
図4Cは、実施例3の絶縁板を示す水平断面図である。
変圧器の他の部分の構成は、実施例1と同様である。
本図においては、分圧電極29が襞形状となっている。言い換えると、分圧電極29は、複数の細長い形状の電極が平行に配置され、かつ、これらの端部が交互に導通した構成を有している。更に言い換えると、本図に示す分圧電極29は、細長い導電性の膜等が蛇行した形状となっている。なお、このように蛇行した形状は、本図に示すような規則的な往復配線である襞形状だけでなく、任意の複雑な屈曲形状であってもよい。
これにより、実施例2と同様に、直径が大きい渦電流の発生を防止することができる。
さらに、本発明は、上記の実施例に用いる分圧電極の代わりに、直列に接続された三個のコンデンサ(一般に用いられているものでよい。)を用いて、一次巻線と二次巻線とを電気的に接続する構成としてもよい。この場合、一次巻線及び二次巻線においてコンデンサを接続する位置は、任意に設定できる。そして、上記の実施例と同様に、絶縁板の外部には、コア接触電極を設け、三個のコンデンサのうち直列接続の中央部(真ん中)に位置するものの端部を、コア接触電極に電気的に接続する。
なお、直列に接続するコンデンサの数は、三個以上であってもよい。その場合は、直列接続の両端部以外に位置するコンデンサの端子にコア接触電極に電気的に接続する。
以上の実施例によれば、絶縁性が向上し、部分放電が抑制されるため、変圧器の空間距離と沿面距離を縮小できる。
その結果、実施例の変圧器と半導体素子とを組み合わせたSST型電力変換装置を小型化できるため、電力変換装置の設置スペースに限界がある用途において特に有効である。
以下、上記の実施例の変圧器を備えた電力変換装置について、図面を用いて説明する。
図7は、電力変換装置を示すブロック図である。
本図において、電力変換装置701は、N台(Nは2以上の自然数)のコンバータセル720-1~720-Nを有している。そして、各々のコンバータセル720-k(但し、kは段数番号であり、1≦k≦N)は、一対の1次側端子725、726と、一対の2次側端子727、728と、交直変換器711(第1の交直変換器、1次側変換器)と、交直変換器712(第2の交直変換器、1次側変換器)と、交直変換器713(第3の交直変換器、2次側変換器)と、交直変換器714(第4の交直変換器、2次側変換器)と、変圧器715(高周波変圧器)と、コンデンサ717、718と、を有している。
そして、コンバータセル720-1~720-Nの1次側端子725、726は、順次直列に接続され、これら直列回路に1次側電源系統731が接続されている。また、コンバータセル720-1~720-Nの2次側端子727、728は、順次直列に接続され、これら直列回路に2次側電源系統732が接続されている。各コンバータセル720-1~720-Nは、1次側端子725、726と2次側端子727、728との間で双方向または一方向に電力を伝送する。1次側電源系統731及び2次側電源系統732は、誘導性のインピーダンス、またはフィルタリアクトルを内包する。また、1次側電源系統731及び2次側電源系統732としては、例えば商用電源系統、太陽光発電システム、モータ等、様々な発電設備や受電設備を採用することができる。1次側電源系統731の電圧を1次側系統電圧VS1とし、2次側電源系統732の電圧を2次側系統電圧VS2とする。1次側系統電圧VS1及び2次側系統電圧VS2は、振幅および周波数が相互に独立しており、電力変換装置701は、1次側電源系統731及び2次側電源系統732の間で双方向または一方向に電力を伝送する。
1次側電源系統731の一対の端子のうち、一方を1次側基準端子733と呼び、他方を端子735と呼ぶ。同様に、2次側電源系統732の一対の端子のうち、一方を2次側基準端子734と呼び、他方を端子736と呼ぶ。1次側基準端子733は、1次側基準電位が現れる端子であり、2次側基準端子734は、2次側基準電位が現れる端子である。1次側および2次側基準電位は、例えば接地電位である。基準電位は必ずしも接地電位でなくてもよいが、1次側基準端子733は、他方の端子735よりも対地電位の最高値(絶対値)が低い側の端子にすることが好ましく、2次側基準端子734は、他方の端子736よりも対地電位の最高値(絶対値)が低い側の端子にすることが好ましい。
そして、1次側基準端子733は、コンバータセル720-1の1次側端子725に接続され、2次側基準端子734は、コンバータセル720-Nの2次側端子728に接続されている。すなわち、段数番号kが大きくなるほど1次側端子725、726の対地電圧の絶対値は高くなり、2次側端子727、728の対地電圧の絶対値は低くなる。
なお、本図においては、電力変換装置が2台以上のコンバータセルを有する場合を示しているが、本発明は、これに限定されるものではなく、コンバータセルを1台だけ備えた電力変換装置をも含むものである。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例を含むものである。例えば、実施例は、本発明を理解しやすくするために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。実施例の構成の一部について、削除し、他の構成を追加し、若しくは、他の構成と置換することが可能である。
10:変圧器、12a:第一のコア、12b:第二のコア、14:一次巻線、16:二次巻線、22:絶縁板、24a、24b:ボビン、26:基板、28:コア接触電極、29:分圧電極、32:接続線、701:電力変換装置、711:交直変換器、712:交直変換器、713:交直変換器、714:交直変換器、715:変圧器、717、718:コンデンサ、720-1~720-N:コンバータセル、725、726:1次側端子、727、728:2次側端子、731:1次側電源系統、732:2次側電源系統。

Claims (6)

  1. 一次巻線と、
    前記一次巻線が設置された第一のコアと、
    二次巻線と、
    前記二次巻線が設置された第二のコアと、
    前記第一のコアと前記第二のコアとの間に挟み込まれた絶縁板と、を備え、
    前記絶縁板の内部には、分圧電極が設けられ、
    前記絶縁板の外部には、コア接触電極が設けられ、
    前記分圧電極と前記コア接触電極とは、電気的に接続され、
    前記第一のコア及び前記第二のコアのうち少なくとも一方には、前記コア接触電極が電気的に接続され
    前記分圧電極は、平板状であり、二層が互いに平行に対向するように配置されている、変圧器。
  2. 前記分圧電極は、前記一次巻線と前記二次巻線との間に挟まれた領域に配置されている、請求項1記載の変圧器。
  3. 前記分圧電極は、矩形状、櫛形状、襞形状又は屈曲形状である、請求項記載の変圧器。
  4. 一次巻線と、
    前記一次巻線が設置された第一のコアと、
    二次巻線と、
    前記二次巻線が設置された第二のコアと、
    前記第一のコアと前記第二のコアとの間に挟み込まれた絶縁板と、
    三個以上のコンデンサと、を備え、
    前記コンデンサのうちの少なくとも三個は、直列に接続され、
    当該三個のコンデンサにより前記一次巻線と前記二次巻線とが電気的に接続され、
    前記絶縁板の外部には、コア接触電極が設けられ、
    前記三個のコンデンサのうち直列接続の中央部に位置するものの端部は、前記コア接触電極に電気的に接続され、
    前記第一のコア及び前記第二のコアのうち少なくとも一方には、前記コア接触電極が電気的に接続されている、変圧器。
  5. 請求項1記載の変圧器を備えた、電力変換装置。
  6. 請求項記載の変圧器を備えた、電力変換装置。
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