JP7300133B1 - 治療器具およびスクリュー - Google Patents

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Abstract

椎体形成術と椎弓根形成術を併用する術式に適する治療器具において、スクリュー(10)と、スクリューを骨にねじ込むことができる筒状のドライバー(20)と、前記ドライバーに挿入されることができる内筒(30)と、前記内筒に挿入されることができるガイドピン(60)とを含み、スクリューは、外壁(外周)に骨やセメントをタッピングすることができるねじ山(13)と、頭部から先端まで内筒を通すことができる貫通孔(12)とを有し、ドライバーは、中心軸に沿って移動させることによってスクリューの頭部に嵌まってスクリューと連結し、回転方向の力をスクリューに伝達することができ、内筒は、スクリューとドライバーが連結された状態で、ドライバーの遠位端から挿入されると、先端部(32)がスクリューの先端から突出し、ガイドピンが挿入されると外側に突出してスクリューが抜けないように規制するノッチを備える。

Description

本発明は、治療器具およびスクリューに関し、特に、患部である骨の内側に予めセメントを充填しそのセメントに骨の外側からスクリュー(ねじ)を捩じ込む手術に好適に利用できるものである。
脊椎変性疾患の治療法として脊椎固定術や人工椎間板置換術が知られている。また脊椎の圧迫骨折の治療法として、椎体形成術や脊椎固定術が知られている。脊椎は、積み重なった椎体とそれを支えて上下方向に繋ぐ椎弓、椎弓根、上下の関節突起等からなる。椎体は、髄核とそれを囲む線維輪を上下に挟む円筒状の骨で、椎弓から延びる左右2個の椎弓根によって支えられている。椎弓は、上下の関節突起によって上下につながって椎弓根を介して椎体を支え、脊椎を形成している。圧迫骨折は、上下方向の圧迫によって椎体が押しつぶされて損傷する疾患である。椎体形成術は、押しつぶされた椎体を再建する手術であり、例えば医療用セメントを椎体内に充填する術式が採用される。脊椎固定術は、脊椎変性疾患に対して罹患した椎間を固定する術式であり、圧迫骨折に対してはその上下の健康な椎体を器具で固定する術式である。人工椎間板置換術は罹患した椎間に人工の椎間板を挿入する術式である。脊椎固定術では、複数の椎体にそれぞれ椎弓根からスクリューをねじ込み、スクリューの頭部を互いに上下方向に渡されたロッドに繋いで罹患椎間または骨折した椎体を固定する。罹患した椎体の状況により各疾患に対して、脊椎固定術、人工椎間板置換術、または椎体形成術が適宜選択されてまたは組み合わせて採用される。
これらの治療に使われる医療器具およびスクリューが、種々提案されている。
特許文献1には、椎弓根から椎体に向かってスクリューをねじ込むためのスクリュードライバが開示されている。スクリュードライバは、椎弓根スクリューを回転させるためのシャンクと、その周囲でシャンクが回転できるように支えるクランプ用スリーブと、そのクランプ用スリーブに取り付けてハンドルからの回転を伝達するアダプタスリーブによって構成されている。アダプタスリーブは着脱可能とされ、取り外すと椎弓根スクリューと接続されたシャンク及びクランプ用スリーブが残り、その結果手術医の処置地点の視野が改善されるとされる(第0014段落~第0015段落)。
特許文献2には、脊椎ロッドを患者の椎骨に相互結合する脊椎固定のための医療器具が開示されている。椎骨に移植された骨アンカー(骨ねじ)が、種々の部品を使って、脊椎に沿って延びるロッドと接続される。
特許文献3には、ねじ込んだ骨折部位から容易に抜去できるとされる医療用スクリューが開示されている。この医療用スクリューは、頭部から中心軸に沿って中空になっており、外側にはねじ部が設けられ、さらに内側の中空の先端近くには、ねじ部とは逆方向の逆内ねじ部が設けられている。この医療用スクリューをねじ込むときには、頭部に設けられた六角溝と噛み合う六角レンチ(図3)が用いられ、抜去するときには、先端に逆内ねじと噛み合う逆外ねじ部が設けられた抜去操作治具(図7)が用いられる。
一方、新しい術式も提案されている。
椎体形成術は、経皮的に施術されて侵襲が抑えられ、患者の負担を軽くすることができ、その結果、入院期間の短縮、ひいては医療費、介護費の削減にも寄与する。経皮的椎体形成術は、このように多くの症例で良好な成績を上げる一方、充填したセメントが脱転する合併症が報告されている。このような合併症を防ぐために、セメントを充填した後硬化する前に椎弓根からスクリューをセメント塊に挿入し、骨折した椎体を内固定(再建)する方法(椎体形成術と椎弓根形成術を併用する術式)が提案され(米澤嘉朗他,「骨粗鬆症性椎体偽関節に対する経皮的椎体形成術: PMMAと椎体内スクリューの併用」,骨折研究会論文,2006年,第28巻,pp.444-448,日本骨折治療学会)、多くの患者に適用されて好成績を収めている。この技術は圧迫骨折に対する椎体形成術のみだけではなく、骨粗鬆症を有する脊椎変性疾患に対する脊椎固定術さらには腰椎人工椎間板置換術における脊椎補強技術として有効である。
特開2016-19728号公報 特表2010-534116号公報 特開2016-209295号公報
本発明者は、上述のような骨粗鬆症を有する脊椎疾患に対する人工椎間板置換術、脊椎固定術、椎体形成術、椎弓根形成術を併用する術式に適する医療器具およびスクリューの開発が十分ではないという課題を見出した。
現在、骨粗鬆症を有する脊椎変性疾患に対する腰椎脊椎固定術や人工椎間板置換術では、土台となる脊椎骨の脆弱性により、ケージと呼ばれる椎間板置換材料や人工椎間板が椎体壁(終板)を穿破して沈降化したり、スクリューがゆるむなどの合併症が広く問題となっている 。これらの術式において脊椎補強技術は十分ではなく、また、これらの術式の
中でセメントで椎体を補強する方法があるが、以下に挙げる理由により実用的ではない。体外(背中)から椎弓根を通して椎体に至る貫通孔を穿孔し、体外からその貫通孔を通してバルーンなどの機器で椎体掘削を行ったあとに、セメントを注入し、その後、セメント塊にスクリューをねじ込むこととなる。セメントを注入した後スクリューをねじ込むまでに時間がかかってしまうと、セメント塊の硬化が進みすぎてスクリューのねじ込みが困難になる。
特許文献1に示されるスクリュードライバは、同時にセメント注入カニューレの機能を有しており、器具を交換することなくシャンクを介してセメントを椎弓根スクリューに注入することができるとされている(第0058段落~第0068段落)。ただし、「椎弓根スクリューをねじ込んだ直後に、器具を交換することなく、シャンク2を介してセメントをカニューレが挿入されている椎弓根スクリュー30の中に注入でき」(第0068段落)とされるとおり、セメントを注入した後にセメント塊にスクリューをねじ込むことは想定されていない。
特許文献2に示される医療器具においては、図9Aに示される注入組立体を使って骨セメントが、カニューレが挿入された骨アンカーの中に注入される。注入組立体のカニューレは、骨アンカーの頭部に図9Bに示される構造によってしっかりとシールされることによって、骨セメントが連結部分に漏れるのが防止されている(第0054段落)。ただしこの文献においても、「骨ねじ22は、さらにカニューレ挿入され窓を設けられ(図示せず)、カニューレ挿入されたねじにおける中央の中空通路から外側に開口部が延在し、挿入中にねじの外へ流体を押し出し、又はねじに隣接した材料の抜き取り中にねじの側部から中央の中空の通路へ流体を引き込む」(第0017段落)とされているように、セメントを注入した後にセメント塊にスクリューをねじ込むことは想定されていない。
これらの医療機器ではセメント注入後にセメント塊にスクリューをねじ込むことは想定されていないとは言っても、そのような使い方が不可能なわけではない。しかしながら、セメントを注入するために器具交換する手間(時間)を省くため、スクリューをねじ込むドライバーなどの器具がセメントを通すカニューレの機能を兼ねているので、使用後にセメントを洗い流す負担が重い。多くの場合、セメントを通す器具は再使用が禁じられ、使い捨て(ディスポーザル)とされている。
また多くの場合、セメントが注入されるスクリューには側面にセメントが吐出する開口部が設けられている(上で引用した特許文献2の第0017段落を参照)。これは、セメント注入後にセメント塊にスクリューをねじ込む代わりに、スクリューの周囲にセメントを充填するための別の手段であり、特許文献2の他にも多くの医療器具がこの方法を前提として構成されている。しかし、上記横穴(セメントが吐出する側面の開口部)を有するスクリューでセメント充填を行う治療では、合併症を引き起こす危険性が指摘されている。スクリューの横穴からセメントを注入する際、横穴が小さいこと、高圧で充填する必要があること、セメント充填スペースを確保せずに充填すること等が重なることにより、セメントが椎体の外に血流に乗って流れ、肺塞栓症を起こすことがあり、重篤な合併症として報告されている。このように、治療機器として十分に適切な性能を備えているとは言えない。
整形外科医である本発明者は、さらに別の課題も見出した。セメント注入後にセメント塊にスクリューをねじ込む場合も、スクリューをねじ込んだ後に側面の吐出口からセメントを吐出させてスクリューと周囲の骨の結合を補強する場合も、将来スクリューを抜去する必要が生じる可能性について十分に考慮されていないという課題である。事実、椎体形成術と椎弓根形成術を併用する術式においてスクリューの抜去が必要とされるような症状に至った例はないものの、一般論としては、スクリューを挿入した椎骨に細菌感染症を生じてしまった場合、挿入したスクリューが誤って神経を刺激してしまう症状が後日に判明した場合など、スクリューの抜去が必要となる可能性が考えられる。また、後日症状が悪化して多椎間の脊椎固定術を行う必要が生じた場合等に、脊椎固定用にロッドとの接続が可能なスクリューに交換する必要があるため、スクリューの抜去まで考慮しておくことが求められる。
一方、セメント注入後にセメント塊にスクリューをねじ込む場合も、スクリューをねじ込んだ後に側面の吐出口からセメントを吐出させてスクリューと周囲の骨の結合を補強する場合も、セメントで補強されたときにはスクリューは抜けにくくなる。十分に硬化する前のセメント塊にスクリューをねじ込むと、硬化後には非常に抜けにくくなる。またスクリュー側壁の吐出口からセメントを充填した場合は、スクリューの内腔に残ったセメントと外側のセメントが吐出口で繋がれたまま硬化するので、スクリューの回転が阻害されることとなる。抜去には吐出口のセメントをスクリューの回転によって破壊する必要があるからである。
骨にねじ込まれたスクリューの抜去には、例えば、特許文献3に記載されるようなスクリューが提案されているが、抜去するためには抜去操作治具(同文献の図7)をスクリューに装着する必要がある。そのためスクリューの内腔は空洞である必要があり、内腔を通してセメントを注入することはできない。内腔を通してセメントを注入したとしても内腔内にセメントが残してはならない。
以上のように、現行の医療機器はいずれも、上述のような椎体形成術と椎弓根形成術を併用する術式をはじめとして、骨粗鬆症を有する脊椎変性疾患・骨折に対する脊椎固定術、人工椎間板置換術の際の椎体補強手術、椎体形成術、椎弓根形成術を行う術式に十分に適するとは言えない。
本発明の目的は、骨粗鬆症を有する脊椎変性疾患・骨折に対する脊椎固定術、人工椎間板置換術の際の椎体補強手術、椎体形成術、椎弓根形成術を行う術式に適する治療器具およびスクリューを提供することである。本発明のさらなる目的は、セメントの充填に使う器具を最小限に抑え、洗浄の負担または洗浄を避けるための使い捨てを減らすことであり、さらなる別の目的は、スクリューの抜去を容易とすることである。
このような課題を解決するための手段を以下に説明するが、その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本発明の一実施の形態によれば、下記の通りである。
即ち、スクリューを骨にねじ込むことができる筒状のドライバーと、前記ドライバーに挿入されることができる内筒と、前記内筒に挿入されることができるガイドピンとを含む治療器具であって、以下のように構成される。
スクリューは、外壁(外周)に骨をタッピングすることができるねじ山と、中心軸に沿って頭部から先端まで内筒を通すことができる貫通孔とを有する。
ドライバーは、中心軸に沿って移動させることによってスクリューの頭部に嵌まり、嵌まることによってスクリューと連結することができ、中心軸の周りを回る回転方向の力をスクリューに伝達することができるように構成される。
内筒は、スクリューとドライバーが連結された状態で、ドライバーとスクリューの貫通孔を貫通してドライバーの遠位端から挿入されて、スクリューの先端よりも近位側に突出する先端部を有する。内筒はこの先端部がスクリューの先端よりも近位側に突出した状態で、ガイドピンが挿入されることにより、スクリューと接続される
ここで、近位(proximal)とは患者の体の中心線に近い側であり、遠位(distal)とは遠い側を指す医学用語である。セメントとは医療用の骨セメントであり、例えば、リン酸カルシウム、ポリメタクリル酸メチル(polymethylmethacrylate)を主成分とし、経時的に硬化する。
前記一実施の形態によって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、脊椎疾患に対する人工椎間板置換術、脊椎固定術、椎体形成術、椎弓根形成術を行う術式に適する治療器具を提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態である治療器具の構成例を示すために、断面構造を模式的に示す説明図である。 図2は、内筒の先端部の構成例を示すために、俯瞰的に示す説明図である。 図3は、内筒の先端部の構成例を示すために、断面構造を模式的に示す説明図である。 図4は、本発明の治療器具を使った治療の手順(前半)を、模式的に示す説明図である。 図5は、本発明の治療器具を使った治療の手順(後半)を、模式的に示す説明図である。 図6は、本発明の第2実施形態であるスクリューの構成例を示すために、断面構造を模式的に示す説明図である。 図7は、本発明の第3実施形態であるスクリューの構成例を示すために、断面構造を模式的に示す説明図である。 図8は、本発明のスクリューのねじ山の一例を、断面で模式的に示す説明図である。 図9は、本発明のスクリューのねじ山の別の例を、断面で模式的に示す説明図である。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕筒状ドライバーと内筒をガイドピンの挿入で一体化する治療器具(図1)
本願において開示される代表的な実施の形態は、スクリュー(10)を骨にねじ込むことができる筒状のドライバー(20)と、前記ドライバーに挿入されることができる内筒(30)と、前記内筒に挿入されることができるガイドピン(60)とを含む治療器具(100)であって、以下のように構成される。
前記スクリューは、外壁にタッピングすることができるねじ山(13)と、中心軸に沿って頭部(11)から先端まで前記内筒を通すことができる貫通孔とを有する。ここで、タッピングすることができるねじ山とは、スクリューをねじ込む動作に併せて周囲を削って、当該ねじ山と噛み合うねじ溝を形成することができるねじ山を指す。
前記ドライバーは、前記中心軸に沿って移動させることによって前記スクリューの頭部に嵌まって前記スクリューと連結することができ、前記中心軸の周りを回る回転方向の力を前記スクリューに伝達することができるように構成されている。
前記内筒は、前記スクリューと前記ドライバーが連結された状態で、前記ドライバーの遠位端から前記ドライバーと前記スクリューの貫通孔を貫通して挿入されて、前記スクリューの先端よりも近位側に突出する先端部(32)を有する。
前記内筒は、前記ドライバーが前記スクリューと連結された状態で、前記ドライバーの遠位端から挿入され当該遠位端で前記ドライバーと接続可能(35,36,25,26)であり、前記ドライバーと接続された状態で前記先端部がスクリューの先端よりも近位側に突出する。
前記内筒は、前記先端部が前記スクリューの先端よりも近位側に突出した状態で、前記ガイドピンが挿入されることにより、前記スクリューと接続される。
これにより、脊椎疾患に対する人工椎間板置換術、脊椎固定術、椎体形成術、椎弓根形成術を併用する術式に適する治療器具を提供することができる。
〔2〕スクリューとドライバーと内筒の連結手段(図1~図3)
〔1〕の治療器具(100)において、前記内筒の近位端は、前記中心軸に沿った方向に複数の舌片(31)に分割され、前記複数の舌片のそれぞれは、前記中心軸から離れる方向に凸部(33)を有する。
前記内筒は、連結されたドライバーとスクリューに挿入されるときに、前記舌片が前記中心軸側に撓んで、当該ドライバーと当該スクリューの貫通孔内を前記中心軸方向に移動することができる(図3上側)。前記内筒が、連結されたドライバーとスクリューに挿入され、当該ドライバーと遠位端で接続されたときには、前記ガイドピンが当該内筒に挿入されることにより、前記複数の舌片が前記中心軸方向に撓まないように規制され、前記凸部を前記スクリューの先端に接触させて、前記内筒が前記中心軸に沿って前記スクリューの貫通孔方向に戻る動きが規制される(図3下側)。換言すると、前記凸部はスクリューの貫通孔の内壁よりも外側(前記中心軸から離れる方向)に突出して、前記スクリューが前記内筒から抜けないように規制する。
これにより、スクリューとドライバーと内筒を一体化する操作を単純化することができる。即ち、ガイドピンを挿入することによって一体化し、抜去することによってそれぞれを分離することができる。
〔3〕内筒の先端部にもタッピングねじ山
〔1〕または〔2〕の治療器具(100)において、前記内筒は、前記先端部の外周面にタッピングすることができるねじ山(34)を備える。
これにより、脊椎骨にスクリューをねじ込むときの抵抗を小さくすることができる。
〔4〕スクリューのねじ山の外径:近位側ほど小径(図6)
〔1〕~〔3〕の治療器具(100)において、前記スクリューのねじ山の外径は、遠位側(d)ほど大きく、近位側(d)ほど小さい。
これにより、スクリューの抜去を容易にすることができる。
〔5〕スクリューのねじ山:遠位から近位に向かってねじ山の条数が減少(図7)
〔1〕~〔3〕の治療器具(100)において、前記スクリューのねじ山の条数は、遠位側ほど多く、近位側ほど少ない。ここで条とはねじ山を指し、条数は同じねじ溝をねじ山を1つとしてその数を表す数値である。
これにより、スクリューの抜去を容易にすることができる。
〔6〕スクリューのねじ山の外径は近位側ほど小径で、近位に向かってねじ山の条数が減少(図7)
〔1〕~〔3〕の治療器具(100)において、前記スクリューのねじ山の外径は、遠位側ほど大きく、近位側ほど小さく、かつ、ねじ山の条数は、遠位側ほど多く、近位側ほど少ない。
上述の〔4」と〔5〕の特徴を併せ持たせることにより、スクリューの抜去をさらに容易にすることができる。
本発明は、スクリュー単体の発明としても位置づけられる。
〔7〕スクリュー:近位側ほど小径のねじ山(図6)
本願において開示される代表的な実施の形態は、ねじ込まれるときに外壁に骨をタッピングすることができるねじ山を備えるスクリュー(10)であって、前記ねじ山の外径は、遠位側ほど大きく、近位側ほど小さい。
これにより、抜去の容易なスクリューを提供することができる。
〔8〕スクリュー:遠位から近位に向かってねじ山の条数が減少(図7)
本願において開示される代表的な実施の形態は、ねじ込まれるときに外壁に骨をタッピングすることができるねじ山を備えるスクリュー(10)であって、前記ねじ山の条数は、遠位側ほど多く、近位側ほど少ない。
これにより、抜去の容易なスクリューを提供することができる。
〔9〕スクリュー:ねじ山の外径は近位側ほど小径で、近位に向かってねじ山の条数が減少(図7)
本願において開示される代表的な実施の形態は、ねじ込まれるときに外壁に骨をタッピングすることができるねじ山を備えるスクリュー(10)であって、前記ねじ山の外径は、遠位側ほど大きく、近位側ほど小さく、且つ、前記ねじ山の条数は、遠位側ほど多く、近位側ほど少ない。
上述の〔6」と〔7〕の特徴を併せ持たせることにより、抜去がさらに容易なスクリューを提供することができる。
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
〔実施形態1〕
図1は、本発明の第1実施形態である治療器具100の構成例を示すために、断面構造を模式的に示す説明図である。発明の理解を助けるために、図1は、中心軸方向(紙面上下方向)の縮尺を圧縮し、患者の体表面に沿った方向(紙面左右方向)を強調して描画されている。他の図面についても同様である。
本発明の治療器具100は、スクリュー10を骨にねじ込むことができる筒状のドライバー20と、ドライバー20に挿入される内筒30と、内筒30に挿入されるガイドピン60とを含み、以下のように構成される。
スクリュー10は、先端はバルーンなどの柔らかい椎体掘削機器を出し入れすることが可能なように鈍となっており、外壁に骨やセメントをタッピングすることができるねじ山13と、中心軸に沿って頭部11から先端まで内筒30を通すことができる貫通孔とを有する。ドライバー20は、中心軸に沿って移動させることによってスクリュー10の頭部11に嵌まってスクリュー10と連結され、中心軸の周りを回る回転方向の力をスクリュー10に伝達することができるように構成されている。例えば、ドライバー20の先端には六角レンチの形状(6角柱)、スクリュー10の頭部11には6角形の溝(凹部)が、それぞれ形成されているとよい。ドライバー先端の形状とスクリュー頭部の形状は、挿入するだけで噛み合えばよく、6角形以外の形状、例えば星形などでもよい。中心軸に沿ってドライバー20をスクリュー10の頭部にスライドさせればドライバー20の先端がスクリュー10の頭部11に嵌まり込んで、ドライバー10によるスクリューのねじ込みが可能な状態になり、ドライバー10を引き抜けば簡単に外れる。スクリューの頭側の構造は、必要に応じて脊椎固定用ロッドを固定できるようなU字型の通路を有する構造(図示
は省略)をさらに設けてもよい。
内筒30は、スクリュー10とドライバー20が連結された状態で、ドライバー20の遠位端から前記ドライバー20とスクリュー10の貫通孔を貫通して挿入されて、スクリュー10の先端よりも近位側に突出する先端部32を有する。内筒30は、先端部32がスクリュー10の先端よりも近位側に突出した状態で、ガイドピン60が挿入されることにより、スクリュー10と接続される。
これにより、脊椎疾患に対する人工椎間板置換術、脊椎固定術、椎体形成術、椎弓根形成術を行う術式に適する治療器具を提供することができる。
スクリュー10とドライバー20と内筒30とを一体化するための構造の一例について説明する。
図1に示すように、ドライバー20と内筒30とは、遠位端で接続することできるように構成されている。ドライバー20の遠位端には、外周面に雄ネジ26のネジ山を持つ円筒状の接続部25が設けられており、内筒30の遠位端には、その円筒を収納できる溝状の接続部35が設けられ、上記雄ネジ26と噛み合う雌ネジ36が形成されている。凹凸の関係、雄ネジと雌ネジの関係は逆でもよいし、他の接続機構であってもよい。また、図1に例示されるように、ドライバー20にはハンドル27が、内筒30にはハンドル37が設けられ、接続されたときに握りやすいように一体化する構成が好ましい。この例のようにねじで接続するであっても、接続が外れないようにするラッチ機構(図示は省略)をさらに設けてもよい。
図2に示すように、内筒30の先端(近位端)は、中心軸に沿った方向に複数の舌片31に分割され、複数の舌片31のそれぞれは、中心軸から離れる方向に凸部33を備える。凸部33は後述のようにスクリュー10が内筒30から抜けないように規制するノッチの機能を有するので、符号33はノッチとして参照される。
複数の舌片31は、例えば、円筒状の内筒30を先端側からスリットで分割することによって形成される。分割数は例えば、4分割、6分割、2分割、3分割など任意である。また適度な弾性を持たせるために、何らかの加工(例えば、熱処理、厚みを薄くする加工、弾性の強い金属を貼り合わせる加工)を施してもよい。舌片31の弾性は適度な撓みを持つように設計される。たとえば、内筒30がドライバー20の貫通孔を通過するときには、貫通孔の内壁にノッチ33が押し付けられることによって中心軸方向に撓んで内筒30の通過を可能とし、ノッチ33がスクリュー10の先端よりも近位側に出ると、撓みが元に戻ってノッチ33がスクリュー10の先端に引っかかるように設計される。ノッチ33を滑らかな形状とすれば、スクリュー10の先端からノッチ33が出た後も、内筒30を引き抜く力でノッチ33をスクリュー10の貫通孔内に引き込み、舌片31を中心軸方向に再び撓ませることによって、内筒30を引き抜くことができるように構成することができる。
スクリュー10の先端は、なめらかに面取りされているとより好適である。図4と図5を引用して後述する椎体形成術と椎弓根形成術を併用する骨の治療方法において、スクリュー10の貫通孔を通してバルーン81を椎体3に導入して膨らませた後に取り出す第6ステップ([6])があるが、このときにバルーン81がスクリュー10の先端に触れて損
傷する危険を下げることができる。
スクリュー10とドライバー20と内筒30とを一体化する機構の説明に戻る。
図3は、内筒30の先端部32の構成例を示すために、断面構造を模式的に示す説明図である。上側の(a)に示すように、内筒30は、連結されたドライバー20とスクリュー10に挿入されるときに、上述の舌片31が中心軸側に撓んで、貫通孔内を中心軸方向に移動することができる。下側の(b)に示すように、内筒30が、連結されたドライバー20とスクリュー10に挿入され、上述したようにドライバー20と遠位端で接続されたときには、先端部32がスクリュー10の先端よりも近位側に突出し、舌片31の撓みが戻ってノッチ33がスクリュー10の先端に接触する状態となる。この状態で、ガイドピン60が内筒30に挿入されることにより、内筒30を引き抜こうとしても舌片31が中心軸方向に撓むことができなくなり、ノッチ33がスクリュー10の貫通孔の径よりも外側に突出し、内筒30が中心軸に沿って遠位方向、即ち、スクリュー10の貫通孔方向に戻る動きが規制される。簡単に言えば、スクリュー10が内筒30から抜けようとすると、スクリュー10の先端にノッチ33が接触して抜けないように規制される。
これにより、スクリュー10とドライバー20と内筒30とを一体化する操作を単純化することができる。即ち、ガイドピン60を挿入することによって一体化し、抜去することによってそれぞれを分離することができる。
内筒30の先端部32には、外周面にタッピングすることができるねじ山34を備えるとより好適である。このねじ山34は、スクリュー10とドライバー20と内筒30が上述のように一体化されたときに、スクリュー10のねじ山13となめらかにつながるような位置に形成されるとよい。なめらかにつながるとは、内筒30のねじ山34がねじ込まれる時に形成したねじ溝を、さらに深くねじ込むときにスクリュー10のねじ山13が通過することをいう。
これにより、スクリュー10とドライバー20と内筒30を一体化して骨にねじ込むときの抵抗が抑えられ、施術者は大きな力をかけずにねじ込むことができる。
本発明の治療器具100を使った、脊椎疾患に対する人工椎間板置換術、脊椎固定術、椎体形成術、椎弓根形成術を行う治療方法について説明する。
図4と図5は、本実施形態1の治療器具100を使った治療の手順を、模式的に示す説明図であり、図4はその手順の前半を、図5は後半をそれぞれ示す。図4および5は椎体形成術を図示したものになるが、椎体に挿入する方法としては脊椎固定術、人工椎間板置換術における椎体補強手術も同様(図示は省略)である。図4と図5は、紙面上側を遠位、下側を近位とし、皮膚4の外側から椎弓根2を経て椎体3に至る、患者の患部断面を模式的に示したものである。中心軸方向(紙面上下方向)の縮尺を圧縮し、患者の体表面に沿った方向(紙面左右方向)を強調して描画されている点は、図1等と同様である。椎弓根2は椎体3の左右それぞれにあるので、1つの椎体3に対して左右から同様の施術が行われるが、図4と図5はその一方を示している。
第1ステップ([1]):患者の背中の体表面である皮膚4から、患部である椎体3に至
る皮下組織を切開して穿孔し、ガイドピン60を、椎弓根2を通って椎体3まで導入する。
第2ステップ([2]):スクリュー10とドライバー20を連結し、その内側の貫通孔
に内筒30を挿入してスクリュー10の先端から先端部が突き出させた状態に組み合わせ、内筒30をガイドピン60に被せるようにして、ガイドピン60に沿って患者の体内に挿入する。
第3ステップ([3]):スクリュー10とドライバー20と内筒30が連結された状態
で、ガイドピン60に沿って近位方向にさらに押しこみ、内筒30とスクリュー10の先端を椎弓根2にねじ込む。
第4ステップ([4]):スクリュー10の先端が椎体3の入り口付近に達するまでねじ
込んだ後、ガイドピン60を抜去する。このとき、内筒30のノッチ33は、スクリュー10の先端に接して内筒30が自然に抜けない程度に抑止しているが、ガイドピン60が引き抜かれたことによって、内筒30を引き抜く力によって舌片31が簡単に中心軸方向に撓んで内筒30を引き抜くことができる状態になっている。
第5ステップ([5]):内筒30を抜去する。このとき、このとき、ドライバー20は
スクリュー10の頭部11に単に差し込まれた状態にあるので、抜けないように押さえておく。特に図示していないが、このステップでは必要に応じて、ドライバー20とスクリュー10の貫通孔を通して補強のためのセメント充填を行うために椎体掘削機器を導入して椎体3内を掘削してもよい。
第6ステップ([6]):ドライバー20とスクリュー10の貫通孔を通しカニューレ8
0を椎体3内に導入し、椎体3内でバルーン81を膨らませる。例えば、バルーン81は、カニューレ80を通して造影剤を注入し、圧力をかけることによって膨らませる。骨粗鬆症などにより、椎体3が圧迫骨折している場合に、椎体3を元の大きさに戻す目的である。
第7ステップ([7]):ドライバー20とスクリュー10の貫通孔からカニューレ80
を引き抜き、代わりにセメント充填管70を挿入して、椎体3内にセメント1を注入する。セメント充填管70によって1回で充填することができるセメントの容量は約1.5mlで
あるので、例えば、骨折に対する椎体形成術の場合は、左右から約3回ずつ計6回~7回のセメントの送出を繰り返して、椎体3内に約10mlのセメント1を充填する。椎体形成術以外の、脊椎固定術、人工椎間板置換術における椎体補強手術に適用する場合には、骨の状態に応じてセメントの充填量を調整する。
第8ステップ([8]):ドライバー20とスクリュー10の貫通孔からセメント充填管
70を引き抜く。
第9ステップ([9]):ドライバー20を使ってスクリュー10を、充填したセメント
1内にねじ込む。
第10ステップ([10]):ドライバー20を引き抜き、切開した皮膚4を縫合して治療が完了する。
以上のように、本発明の治療器具100によれば、セメント1を充填した後すぐに、スクリュー10を充填されたセメント1にねじ込むことができるので、脊椎固定術、人工椎間板置換術における椎体補強手術、椎体形成術、椎弓根形成術を行う術式に好適である。
充填されたセメント1は、内筒30の先端部32のねじ山34を使ってタッピングしなくても、スクリュー10をねじ込むことができるほど、十分に柔らかい。また、椎弓根2にも同様に、内筒30の先端部32によるタッピングなしでも、スクリュー10をねじ込むことができる。
本発明の治療器具100は、スクリュー10の抜去にも適している。患部を切開し、スクリュー頭部まで穿孔した後、ガイドピン60をスクリュー10に差し込み、それに沿ってドライバー20をスクリュー10まで導入し、先端を押し込むだけで、ドライバー20を連結させることができる。その後、ドライバー20を回転させることによって、スクリュー10を引き抜くことができる。
〔実施形態2〕
本発明のスクリュー10は、抜去をさらに容易にするために、本実施形態2または次の実施形態3あるいはその両方を組み合わせた形態を採用することができる。
図6は、本発明の第2実施形態であるスクリュー10の構成例を示すために、断面構造を模式的に示す説明図である。第2実施形態のスクリュー10のねじ山13の外径は、遠位側(d)ほど大きく、近位側(d)ほど小さくなるように、傾斜をもたせる。例えば、シャフト径(d)=5.0mmのとき、遠位側の外径d=6.5mm、近位側の外径d=5.2mmとする。
図8と図9は、本発明のスクリューのねじ山13の例を、断面で模式的に示す説明図である。上の例では、ねじ山の角度(thread angle)θ=60°としたが、図8に例示するように、θ=90°に拡大することもできる。またねじ山13の先端部は、図9に例示するように、なめらかに面取りの処理を施しておくことがより好適である。万一、ねじ山13が神経に触れたとしても、悪影響を抑えることができる。
〔実施形態3〕
図7は、本発明の第3実施形態であるスクリュー10の構成例を示すために、断面構造を模式的に示す説明図である。第3実施形態のスクリュー10のねじ山13の条数は、遠位側ほど多く、近位側ほど少なくなるように構成されている。ここで条とはねじ山を指し、条数は同じねじ溝をねじ山を1つとしてその数を表す数値である。図7の例では、遠位側の領域T3ではトリプルスレッド、中間領域T2ではダブルスレッド、近位側の領域T1ではシングルスレッドである。スクリュー10をねじ込む動作を想定すると、領域T1のスレッド(ねじ山)13-1がタッピングして形成したねじ溝を、領域T2、T3の同じスレッド(ねじ山)13-1が辿ってねじ込まれる。2本目のスレッド(ねじ山)13-2は、領域T1にはないので、領域T2のスレッド(ねじ山)13-2がタッピングしてねじ溝を形成し、領域T3のスレッド(ねじ山)13-2がそのねじ溝に沿ってねじ込まれる。3本目のスレッド(ねじ山)13-3は、領域T1、T2にはないので、領域T3のスレッド(ねじ山)13-3がタッピングしてねじ溝を形成してねじ込まれる。なお、内筒20の先端部32にも領域T1のシングルスレッドが延長されたシングルスレッドが形成されている。
領域の数、条の数については、適宜変更することができる。例えば、遠位側の領域T3では6スレッド、中間領域T2では4スレッド、近位側の領域T1ではシングルスレッドとしてもよい。
ねじ山の条数を遠位側から近位側に向かって徐々に少なくすることによって、抜去の容易なスクリュー10を提供することができる。
また、図7にも例示しているように、実施形態2と同様に、スクリュー10のねじ山13の外径は、遠位側(d)ほど大きく、近位側(d)ほど小さくなるように、傾斜をもたせる構造を併せて採用してもよい。
本実施形態3においても、実施形態2で図8と図9を引用して説明したのと同様に、ねじ山の角度θを約90°かそれ以上に鈍らせ、また、なめらかに面取りの処理を施してもよい。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
本発明は、治療器具に関し、特に、患部である骨の内側に予めセメントを充填しそのセメントに骨の外側からスクリュー(ねじ)を捩じ込む手術に好適に利用することができる。
1 セメント
2 椎弓根
3 椎体
4 皮膚
8 椎体内の空洞
10 スクリュー
11 スクリューの頭部
12 スクリューの外壁
13 スクリューのねじ山
20 ドライバー
25 内筒との接続部
26 雄ネジ
27 ドライバーのハンドル
30 内筒
31 内筒の舌片
32 内筒の先端部
33 ノッチ
34 内筒先端部のねじ山
35 ドライバーとの接続部
36 雌ネジ
37 内筒のハンドル
60 ガイドピン
70 セメント充填管
80 カニューレ
81 バルーン
100 治療器具

Claims (7)

  1. スクリューを骨にねじ込むことができる筒状のドライバーと、前記ドライバーに挿入されることができる内筒と、前記内筒に挿入されることができるガイドピンとを含む治療器具であって、
    前記スクリューは、外壁に骨をタッピングすることができるねじ山と、中心軸に沿って頭部から先端まで前記内筒を通すことができる貫通孔とを有し、
    前記ドライバーは、前記中心軸に沿って移動させることによって前記スクリューの頭部に嵌まって前記スクリューと連結することができ、前記中心軸の周りを回る回転方向の力を前記スクリューに伝達することができるように構成され、
    前記内筒は、前記スクリューと前記ドライバーが連結された状態で、前記ドライバーの遠位端から前記ドライバーと前記スクリューの貫通孔を貫通して挿入されて、前記スクリューの先端よりも近位側に突出する先端部を有し、
    前記内筒は、前記ドライバーが前記スクリューと連結された状態で、前記ドライバーの遠位端から挿入され当該遠位端で前記ドライバーと接続可能であり、前記ドライバーと接続された状態で前記先端部がスクリューの先端よりも近位側に突出し、
    前記内筒は、前記先端部が前記スクリューの先端よりも近位側に突出した状態で、前記ガイドピンが挿入されることにより、前記スクリューと接続される、
    治療器具。
  2. 請求項1において、
    前記内筒の近位端は、前記中心軸に沿った方向に複数の舌片に分割され、前記複数の舌片のそれぞれは、前記中心軸から離れる方向に凸部を有し、
    前記内筒は、連結されたドライバーとスクリューに挿入されるときに、前記舌片が前記中心軸側に撓んで、当該ドライバーと当該スクリューの貫通孔内を前記中心軸方向に移動することができ、
    前記内筒が、連結されたドライバーとスクリューに挿入され、当該ドライバーと遠位端で接続されたときに、前記ガイドピンが当該内筒に挿入されることにより、前記複数の舌片が前記中心軸方向に撓まないように規制され、前記凸部を前記スクリューの先端部に接触させて、前記内筒が前記中心軸に沿って前記スクリューの貫通孔方向に戻る動きが規制される、
    治療器具。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記内筒は、前記先端部の外周面にタッピングすることができるねじ山を備える、
    治療器具。
  4. 請求項1において、
    前記スクリューのねじ山の外径は、遠位側ほど大きく、近位側ほど小さい、
    治療器具。
  5. 請求項1において、
    前記スクリューのねじ山の条数は、遠位側ほど多く、近位側ほど少ない、
    治療器具。
  6. 請求項1において、
    前記スクリューのねじ山の外径は、遠位側ほど大きく、近位側ほど小さく、
    前記スクリューのねじ山の条数は、遠位側ほど多く、近位側ほど少ない、
    治療器具。
  7. 請求項1において、
    前記スクリューの近位端は鈍である、
    治療器具。
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