JP7300102B2 - 駆動装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、駆動装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、次のような駆動装置が知られている。すなわち、駆動源と、駆動源の電流値を検出する電流検出手段と、3つ以上の被駆動伝達部材と、駆動源からの駆動力を伝達する伝達状態と駆動力の伝達を遮断する遮断状態とを切り替え可能な3つ以上の駆動伝達切替手段とを備え、各駆動伝達切替手段は、互いに異なる被駆動伝達部材に駆動力を伝達するように構成されている。そして、電流検出手段の検出した電流値に基づいて、駆動伝達切替手段の異常を検知する異常検知手段を備えた駆動装置である。
特許文献1には、上記駆動装置として、互いに異なる被駆動伝達部材に駆動力を伝達する3つの駆動伝達切替手段としての電磁クラッチを備え、各電磁クラッチについて異常の判定を行うものが記載されている。具体的には、複数の電磁クラッチのうちのひとつを作動させ、伝達状態に切り替わってから電流検出手段が検出した電流値が閾値を越えるまでの時間に基づいて、その電磁クラッチの動作異常を判定する。このような異常判定を、3つの電磁クラッチそれぞれについて行う。
しかしながら、被駆動伝達部材の負荷トルクが小さい場合、精度よく電磁クラッチの動作異常を検知できないおそれがあった。
上述した課題を解決するために、本発明は、駆動源と、前記駆動源の電流値を検出する電流検出手段と、3つ以上の被駆動伝達部材と、前記駆動源からの駆動力を伝達する伝達状態と前記駆動力の伝達を遮断する遮断状態とを切り替え可能な3つ以上の駆動伝達切替手段とを備え、各駆動伝達切替手段は、互いに異なる被駆動伝達部材に前記駆動力を伝達するように構成され、前記電流検出手段の検出した電流値に基づいて、前記駆動伝達切替手段の異常を検知する異常検知手段を備えた駆動装置において、前記異常検知手段は、複数の駆動伝達切替手段の駆動伝達状態を前記伝達状態とし、かつ、前記伝達状態とする駆動伝達切替手段の組み合わせが互いに異なる複数の組み合わせパターンそれぞれについて前記電流検出手段が検出した複数の電流値に基づいて、駆動伝達切替手段の異常を検知するものであり、前記異常検知手段は、異常検知対象の駆動伝達切替手段が伝達状態のすべての組み合わせパターンにおいて、検出した電流値が第一閾値未満のときは、異常検知対象の駆動伝達切替手段を、異常と判定することを特徴とするものである。
本発明によれば、精度よく駆動伝達切替手段の動作異常を判定することができる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 駆動装置の概略構成図。 電気回路の一部を示すブロック図。 電磁クラッチの故障診断を行なうフロー図。 電磁クラッチの故障診断を行なう別のフロー図。 実施例1におけるクラッチ故障診断モードの制御フロー図。 第二電磁クラッチに故障があった場合について、クラッチ故障診断モードによる故障診断について説明する図。 第二電磁クラッチを介して駆動力が伝達される第二フィードローラに異常があったときの各組み合わせパターンにおける電流値の一例を示す図。 第二電磁クラッチに故障が発生しているときの第二組み合わせパターンにおける電流値の一例と、第三組み合わせパターンにおける電流値の一例とを示すグラフ。 異常判定の制御フロー図。 実施例2におけるクラッチ故障診断モードの制御フロー図。 正常時、過負荷時、連結不良時の電流値の一例を示す図。
以下、本発明を、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)に適用した実施形態について説明する。
まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係るプリンタ100を示す概略構成図である。プリンタ100は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒(以下、Y,M,C,Kと記す)のトナー像を作像するための4つの作像ユニット7Y,7M,7C,7Kを備えている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY,M,C,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。
Yトナー像を作像するための作像ユニット7Yを例にすると、ドラム状の感光体1Y、ドラムクリーニング装置2Y、除電装置、帯電装置4Y、現像装置5Y、光走査装置6Y等を有している。この作像ユニット7Yは、プリンタ100本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
帯電装置4Yは、感光体1Yに対して接触又は近接するように配設された帯電ローラを有しており、帯電バイアスが印加されるその帯電ローラと、感光体1Yの表面との間に放電を発生させる。この放電により、感光体1Yの表面をトナーの帯電極性と同じ極性に高圧帯電せしめる。感光体1Yは、駆動手段によって図中時計回り方向に回転せしめられるが、その表面の帯電均一化を図るために、帯電ローラも回転駆動せしめられるようになっている。なお、帯電ローラの代わりに、帯電ブラシローラを用いてもよい。
光走査装置6Yは、画像情報に基づいて発した書込光により、感光体1Yの表面を光走査する。感光体1Yの一様帯電後の表面における全域のうち、書込光が照射された領域は電位を減衰させる。これにより、感光体1Yの表面にY用の静電潜像が形成される。光走査装置6Yは、LEDアレイにおける個々のLEDから発した光を書込光とするものである。かかる構成の光走査装置6Yに代えて、レーザーダイオードから発したレーザー光を、回転駆動されるポリゴンミラーによって主走査方向(感光体軸線方向)に偏向せしめながら、光学レンズやミラーを介して感光体に照射する方式のものを用いてもよい。
感光体1Yの表面に形成されたY用の静電潜像は、Yトナーを用いる現像装置5YによってYトナー像に現像される。そして、無端状の樹脂製又はゴム製のベルト基体を具備する中間転写ベルト8のおもて面(ループ外周面)上に中間転写される。
ドラムクリーニング装置2Yは、中間転写工程を経た後の感光体1Y表面に残留した転写残トナーを除去する。また除電装置は、クリーニング後の感光体1Yの残留電荷を除電する。この除電により、感光体1Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他色用の作像ユニット7M,7C,7Kにおいても、同様にして感光体1M,1C,1K上にM,C,Kトナー像が形成され、中間転写ベルト8上に中間転写される。
図1において、作像ユニット7Y,7M,7C,7Kの下方には、第一給紙カセット26と第二給紙カセット27とが上下方向に積み重なるように配設されている。これらの給紙カセットは、記録シートPを複数枚重ねたシート束の状態で収納している。
第一給紙カセット26内のシート束における一番上の記録シートPには、第一フィードローラ26aが接触している。第一フィードローラ26aは、自らの回転駆動により、記録シートPを給紙路に向けて送り出す。給紙路に送り出された記録シートPは、搬送ローラ対28を経由した後、給紙路の末端付近に配設されたレジストローラ29のレジストニップに挟み込まれて一旦停止する。また、第二給紙カセット27内の記録シートPは、第二給紙カセット27の第二フィードローラ27aの回転駆動により、レジストニップに送り込まれて一旦停止する。
作像ユニット7Y,7M,7C,7Kの図中上方には、中間転写体たる中間転写ベルト8を張架しながら無端移動せしめる転写ユニット15が配設されている。この転写ユニット15は、無端状の中間転写ベルト8の他、4つの一次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Kや、ベルトクリーニング装置10などを備えている。また二次転写バックアップローラ12、クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14なども備えている。
中間転写ベルト8は、ループ内側のローラに張架されながら、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。一次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト8を感光体1Y,1M,1C,1Kとの間に挟み込んでY,M,C,K用の一次転写ニップを形成している。これら一次転写バイアスローラは、中間転写ベルト8の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加するものである。一次転写バイアスローラ9Y,9M,9C,9Kを除くローラは、全て電気的に接地されている。
中間転写ベルト8は、その無端移動に伴ってY,M,C,K用の一次転写ニップを順次通過していく過程で、感光体1Y,1M,1C,1K上のY,M,C,Kトナー像が重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト8上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
ベルトループ内側に配設された二次転写バックアップローラ12は、ベルトループ外側に配設された二次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト8のおもて面と、二次転写ローラ19との当接による二次転写ニップが形成されている。レジストローラ29のレジストニップに挟み込まれて一旦停止した記録シートPは、中間転写ベルト8上の4色重ね合わせトナー像に同期するタイミングで、二次転写ニップに向けて送り出される。そして、二次転写ニップ内で4色重ね合わせトナー像が二次転写される。
二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト8には、記録シートPに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニング装置10によってクリーニングされる。
二次転写ニップから送り出された記録シートPは、定着装置20に送られる。そして、熱源を内包する定着ローラ20aと、これに向けて加圧される加圧ローラ20bとの当接による定着ニップに挟み込まれて、熱と圧力とが加えられる。それら熱と圧力との作用により、記録シートP上の4色重ね合わせトナー像のトナーが軟化して、記録シートPの表面に定着せしめられる。
その後、記録シートPは、定着装置20から排紙ローラ対30に受け渡された後、機外へと排出される。プリンタ100の筐体99の上面には、スタック部31が形成されており、排紙ローラ対30によって機外に排出された記録シートPは、このスタック部31上に順次スタックされる。
転写ユニット15と、これよりも上方にあるスタック部31との間には、ボトル収容部33が配設されている。このボトル収容部33は、Y,M,C,Kトナーを内包するトナーボトル32Y,32M,32C,32Kを収容している。トナーボトル32Y,M,C,K内のY,M,C,Kトナーは、トナー補給装置により、作像ユニット7Y,7M,7C,7Kの現像装置に適宜補給される。これらのトナーボトル32Y,32M,32C,32Kは、作像ユニット7Y,7M,7C,7Kとは独立して筐体99に脱着可能である。
定着装置20の近傍には、スイッチバック装置が配設されている。記録シートPの両面に画像を形成する両面プリントモードにおいて、片面だけにトナー像が形成された後に定着装置20を通過した記録シートPは、スイッチバック装置によって上下反転せしめられながらレジストローラ29のレジストニップに向けて再送される。そして、レジストニップから二次転写ニップに送られてもう片方の面にもトナー像が形成された後、定着装置20で他方の面に対してもトナー像の定着処理が施されてから、排紙ローラ対30を経由してスタック部31上にスタックされる。
図2は、第一フィードローラ26a、第二フィードローラ27a、レジストローラ29を駆動する駆動装置40の概略構成図である。
駆動装置40は、駆動源たる駆動モータ45を備え、駆動モータ45のモータ軸には、モータギヤ46が設けられており、このモータギヤ46に第一段ギヤ47の大径ギヤ部47aが噛み合っている。この第一段ギヤ47の大径ギヤ部47aには、アイドラギヤ48が噛み合っており、このアイドラギヤ48には、第二段ギヤ49の大径ギヤ部が噛み合っている。
第一段ギヤ47の小径ギヤ部47bには、レジストギヤ50が噛み合っており、レジストギヤ50は、駆動伝達切替手段としての第一電磁クラッチ51を介してレジストローラ29の駆動ローラの軸に設けられている。
また、第一段ギヤ47の小径ギヤ部47bには、第二給紙ギヤ52も噛み合っており、第二給紙ギヤ52は、駆動伝達切替手段としての第二電磁クラッチ53を介して第二フィードローラ27aの軸に設けられている。
また、第二段ギヤ49の小径ギヤ部49bには、第一給紙ギヤ54が噛み合っており、第一給紙ギヤ54は、駆動伝達切替手段としての第三電磁クラッチ55を介して第一フィードローラ26aの軸に設けられている。
図3は、電気回路の一部を示すブロック図である。
同図において、CPU、RAM、ROM、不揮発性メモリーなどを具備する制御部60には、駆動モータ45が接続されており、駆動モータ45の駆動を制御している。また、制御部60には、第一~第三電磁クラッチ51,53,55が接続されており、各電磁クラッチのON/OFFを制御している。
また、制御部60は、液晶パネルなどで構成された操作部であり表示部である操作表示部62が接続されており、操作表示部62に表示する内容を制御したり、操作表示部62の操作内容を受け付けて、操作内容に基づいて各機器の制御を行ったりしている。
また、制御部60には、駆動モータ45に流れる電流値を検出する電流検出手段としての電流検知部61が接続されている。制御部60は、後述するように、電流検知部が検出した電流値に基づいて、電磁クラッチの異常判定を行う。すなわち、本実施形態では、制御部60が異常検知手段として機能する。
図4は、電磁クラッチの故障診断を行なうフロー図である。
図4に示すように、画像形成を行っている装置の稼動中(S101)にジャムなどの記録シートの搬送異常が発生したとき(S102)、操作表示部62に異常が発生した旨と、クラッチ故障診断モードを実行するか否かの表示を行なう。作業者が、操作表示部62を操作してクラッチ故障診断モードを実行することを選択した場合(S103)は、リカバリー動作(例えば、ジャム処理)後に後述するクラッチ故障診断モードを実行する(S104)。なお、ジャム処理などのリカバリー動作後に、操作表示部62にクラッチ故障診断モードを実行するか否かを表示を行なってもよい。
クラッチ故障診断モードで異常が有りと診断された場合(S105)は、操作表示部62に異常有りと判定された異常発生部品をポップアップ表示して、異常発生部品の交換を促す(S107)。また、表示のみではなく、例えば、警告音などを発生させて、作業者に注意を促すようにしてもよい。
一方、異常がなかった場合(S106)は、操作表示部62に異常がなかった旨をポップアップ表示した後、画像形成動作実施可能の表示を行なう。
図5は、電磁クラッチの故障診断を行なう別のフロー図である。
同図においては、リカバリー動作(例えば、ジャム処理)後に自動でクラッチ故障診断モードが実行される。自動実行は、予め操作表示部62でクラッチ故障診断モードを自動実行する設定をした場合に行われるようにしてもよいし、リカバリー動作後に必ずクラッチ故障診断モードが自動的に行なわれるようにしてもよい。
また、この図5においては、クラッチ故障診断モードによる判定結果は、操作表示部62に表示せず、異常なしの場合は、そのまま、画像形成動作待機状態に移行する。一方、異常があった場合は、異常発生部品を操作表示部62にポップアップ表示するようにしてもよいし、異常発生部品を操作表示部62に表示せずに制御部60の不揮発性メモリなどの記憶部に診断結果を記憶するようにしてもよい。記憶部に記憶された診断結果は、操作表示部62を操作することで閲覧することができ、例えば、ジャムが頻繁する場合に、操作表示部62に過去の診断結果を閲覧することで、ジャムの発生要因を特定でき、部品交換などの所定の手続きを実行することができる。また、異常があった場合に、異常発生部品を操作表示部62にポップアップ表示するようにするか、異常発生部品を操作表示部62に表示せずに制御部60の不揮発性メモリなどの記憶部に診断結果を記憶するかをユーザーが設定できるようにしてもよい。
電磁クラッチが故障すると、電磁クラッチをONにしたにも係わらず、遮断状態である非連結状態から伝達状態である連結状態に切り替わらない連結不良が発生する。連結不良が発生すると、レジストローラ対やフィードローラなどの搬送ローラに駆動力が伝達されない。その結果、搬送ローラが回転せずにジャムなどの搬送異常が発生する。連結状態に切り替わらないことで、駆動モータ45への負荷が上昇することがなく、駆動モータ45に流れる電流値が、電磁クラッチがOFF(非連結状態)のときの電流値とほぼ同一となる。従って、電磁クラッチがONにしたときに、電流検知部61で検知した駆動モータ45に流れる電流値が所定の閾値未満の場合は、連結不良が発生しており、電磁クラッチが故障していると判定できる。
しかしながら、電磁クラッチを介して駆動力が伝達される被駆動伝達部材たる搬送ローラの負荷トルクが小さい場合、電磁クラッチをONにして搬送ローラに駆動力を伝達するようにしたときの駆動モータ45にかかる負荷トルクが小さい。そのため、電流検知部61が検出する電流値が小さくなり、SN比が低く検出する電流値がノイズに埋もれてしまい、正確な電流検出を行なえないおそれがある。その結果、電磁クラッチが正常に動作して連結状態となっているか否かを、検出した電流値に基づいて、精度よく判定することができないおそれがある。
複数の電磁クラッチをONにして駆動モータ45に複数の搬送ローラの負荷トルクを加えることで、駆動モータ45に流れる電流が大きくなり、電流検知部61が検出する電流値が大きくなる。その結果、SN比を高めることができ、精度よく電流検知部61で電流値を検知することができる。このように、複数の電磁クラッチをONにすることで、各搬送ローラの負荷トルクが小さくても精度よく電流値を検出することが可能となるが、ONにした複数の電磁クラッチのうち、どの電磁クラッチが故障したのかを特定することができない。
そこで、本実施形態では、ONとする電磁クラッチの組み合わせが互いに異なる複数の組み合わせパターンそれぞれについて駆動モータの電流値を検出し、これら検出した電流値に基づいて、動作異常が発生している電磁クラッチを特定するようにした。以下、本実施形態の特徴部を、実施例1として説明する。
[実施例1]
図6は、実施例1におけるクラッチ故障診断モードの制御フロー図であり、図7は、第二電磁クラッチ53に故障があった場合について、クラッチ故障診断モードによる故障診断について説明する図である。
実施例1では、第一~第三電磁クラッチと、電磁クラッチを介して駆動力が伝達されるレジストローラ29、第一、第二フィードローラ26a,27aの異常を検知する。
図6に示すように、まず、各電磁クラッチのON/OFFの組み合わせが互いに異なる複数の組み合わせパターンのうち、第一組み合わせパターンで動作を行い(S1)、電流検知部61により駆動モータ45に流れる電流値を検出する(S2)。
組み合わせたパターンとしては、複数の電磁クラッチのうちの二つの電磁クラッチをONとし、残りをOFFとした組み合わせパターンであり、組み合わせパターンの数は、電磁クラッチの数をnとしたとき、例えば、nC2=n!/(2!(n-2)!)で表すことができる。
2つの電磁クラッチをONとする組み合わせパターンとすることで、ひとつの電磁クラッチをONとした場合に比べて駆動モータ45にかかる負荷トルクを大きくすることができ、駆動モータに流れる電流値を大きくすることができる。これにより、SN比を高めることができ、精度よく電流検知部61で電流値を検出することができる。また、2つの電磁クラッチをONとし、ONとする電磁クラッチの組み合わせが互いに異なる組み合わせパターンとすることで、最小限の組み合わせパターンで各電磁クラッチや各搬送ローラの異常を判定することができる。これにより、電流測定回数を減らすことができ、装置のダウンタイムの短縮化を図ることができる。
3つの電磁クラッチを有している本実施形態の駆動装置の場合は、図7に示すように、第一電磁クラッチ51、第三電磁クラッチ55がON、第二電磁クラッチ53がOFFの第一組み合わせパターン、第二電磁クラッチ53、第三電磁クラッチ55がON、第一電磁クラッチ51がOFFの第二組み合わせパターン、第一電磁クラッチ51、第二電磁クラッチ53がON、第三電磁クラッチ55がOFFの第三組み合わせパターンの3組の組み合わせパターンが設定される。
なお、組み合わせパターンはこれに限られるものではなく、装置構成に応じて、適宜、設定すればよい。
制御部60は、図5に示すように、電流検知部61が検出した電流値が、第一閾値Aと第二閾値Bとの範囲内(以下、閾値幅という)か否かを確認し、検出した電流値が、閾値幅内であれば、ONにした2つの電磁クラッチいずれも正常に動作しており、かつ、フィードローラやレジストローラなどの搬送ローラが過負荷状態でもない。よって、その組み合わせパターンにおいては、正常と判定する(S3のYES、S4のYES、S7)。組み合わせパターンの判定に用いる電流値は、動作開始から所定時間経過したときの電流値でよいし、所定時間における平均の電流値でもよい。第一閾値A,第二閾値Bは、組み合わせパターン(動作させる電磁クラッチに対応する搬送ローラの負荷トルク)により適宜設定する。
一方、電流検知部61が検出した電流値が、第一閾値A未満のときは、ONにした2つの電磁クラッチのうち少なくとも一方に連結不良が発生している可能性があり、その組み合わせパターンにおいては、連結不良と判定する(S3のNO、S5)。一方、電流検知部61が検出した電流値が第二閾値Bを超えるときは、ONにした各電磁クラッチを介して駆動力が伝達される2つの搬送ローラのうち、いずれか一方が過負荷状態の可能性があり、その組み合わせパターンにおいては過負荷と判定する(S3のYES、S4のNO、S6)。
このように、全ての組み合わせパターンについて判定を行ったら(S8のYES)、各組み合わせパターンの判定結果に基づいて、各電磁クラッチ、電磁クラッチに対応する搬送ローラの異常判定を行う。
図8は、第二電磁クラッチ53を介して駆動力が伝達される第二フィードローラ27aに異常があったときの各組み合わせパターンにおける電流値の一例を示す図である。図8の(a)が、第一組み合わせパターンにおける電流値を示しており、(b)が、第二組み合わせパターンにおける電流値を示しており、(c)が、第三組み合わせパターンにおける電流値を示している。
第二フィードローラ27aを回転自在に支持するユニットに異常があるなどして第二フィードローラ27aの負荷トルクが規定より増加して過負荷状態となっていても、第一組み合わせパターンでは、第二電磁クラッチ53はOFFであり、第二フィードローラ27aを回転駆動させないため、駆動モータに係る負荷トルクが増加することがない。従って、図8(a)に示すように、検出される電流値は、閾値幅に入り、正常と判定される。
一方、第二電磁クラッチがONの第二、第三組み合わせパターンにおいては、過負荷状態の第二フィードローラ27aを回転駆動させるため駆動モータ45に係る負荷トルクが規定の負荷トルクよりも増加し、図8(b)、図8(c)に示すように、検出される電流値が第二閾値Bを越える。従って、第二電磁クラッチ53がONのすべての組み合わせパターン(第二、第三組み合わせパターン)において、過負荷と判定される。
このように、第二フィードローラ27aに異常が発生して過負荷状態となっているときは、第二電磁クラッチ53がONの全ての組み合わせパターン(第二,第三組み合わせパターン)で、電流値が第二閾値Bを越えることになる。従って、第二電磁クラッチ53がONの全ての組み合わせパターンで電流値が第二閾値Bを越えている場合は、第二フィードローラ27aに異常が発生していると判断できる。これにより、複数の搬送ローラのうち、どの搬送ローラに異常が発生しているのかを特定することができ、適切なメンテナンスを行なうことが可能となる。
図9は、第二電磁クラッチ53に故障が発生しているときの第二組み合わせパターンにおける電流値の一例と、第三組み合わせパターンにおける電流値の一例とを示すグラフである。図9の(a)が、第二組み合わせパターンにおける電流値の一例であり、図9の(b)が、第三組み合わせパターンにおける電流値の一例である。
第一組み合わせパターンにおいては、正常に作動している第一電磁クラッチ51と第三電磁クラッチ55がONで、故障が発生している第二電磁クラッチ53はOFFで作動しない。従って、第一組み合わせパターンで検出される電流値は、図8(a)と同様に閾値幅に入り正常と判定される。
一方、第二電磁クラッチ53がONの第二、第三組み合わせパターンにおいては、第二電磁クラッチ53の故障で第二電磁クラッチ53に電力を供給しても作動せず連結状態とならない。従って、第二フィードローラ27aの負荷トルクが駆動モータ45に加わらず、図9(a)、図9(b)に示すように、駆動モータ45に流れる電流値が第一閾値Aを下回る。よって、第二電磁クラッチ53がONのすべての組み合わせパターン(第二、第三組み合わせパターン)において、連結不良と判定される。
このように、第二電磁クラッチ53に異常が発生しているときは、第二電磁クラッチ53がONの全ての組み合わせパターン(第二,第三組み合わせパターン)で、電流値が第一閾値Aを下回ることになる。従って、第二電磁クラッチ53がONの全ての組み合わせパターンで電流値が第一閾値A未満の場合は、第二電磁クラッチ53に異常が発生していると判断できる。これにより、複数の電磁クラッチうち、どの電磁クラッチが故障しているのかを特定することができ、故障した電磁クラッチのみを交換することが可能となる。
図10は、異常判定の制御フロー図である。
図10に示すように、全ての組み合わせパターンにおいて、電流値が閾値幅に入り、全ての組み合わせパターンにおいて正常と判定している場合は、異常なしと判定する(S11のYES、S12)。
例えば、第一~第三組み合わせパターンすべてにおいて、電流値が第一閾値A未満の場合は、以下のことが考えられる。すなわち、3つの電磁クラッチのうち、第一電磁クラッチ51と第三電磁クラッチ53が同時に故障したときは、第一電磁クラッチ51と第三電磁クラッチ55をONにする第一組み合わせパターンについては、もちろんのこと、第三電磁クラッチ55をONにする第二組み合わせパターン、第一電磁クラッチ51をONにする第三組み合わせパターンについても、電流値が第一閾値Aを下回る。従って、3つの電磁クラッチのうち、2つが同時に故障した場合は、全ての組み合わせパターンにおいて、電流値が第一閾値A未満となる。また、同様に第一、第二、第三電磁クラッチが同時に故障した場合も、全ての組み合わせパターンにおいて、電流値が第一閾値A未満となる。このように、全ての組み合わせパターンで電流値が第一閾値A未満となり、連結不良と判定されたときは、X(=電磁クラッチの個数-1)個以上の電磁クラッチが同時に故障したと考えられる。
同様に全ての組み合わせパターンにおいて、電流値が第二閾値Bを越えて過負荷と判定された場合は、X(=電磁クラッチに対応する搬送ローラの個数-1)個以上の搬送ローラに同時に異常が発生したと考えられる。
よって、図10に示すように、全ての組み合わせパターンで連結不良または過負荷と判定された場合は、X個(=電磁クラッチに対応する搬送ローラの個数-1:本実施形態では2個)以上の電磁クラッチまたは搬送ローラに異常あると判定する(S11NO、S13YES、S14)。
一方、正常と判定された組み合わせパターンと、不良と判定された組み合わせパターンとが混在する場合は、各電磁クラッチについての個別判定を行う(S15~S19)。
図9を用いて説明したように、電磁クラッチが故障している場合、その電磁クラッチをONにする全ての組み合わせパターンで電流値が第一閾値Aを下回り連結不良となる。従って、各電磁クラッチ(本実施形態では、第一~第3電磁クラッチ)について、ONにした組み合わせパターン全てで連結不良と判定されているか否かを確認する。本実施形態では、第一電磁クラッチ51については、第一組み合わせパターンと第三組み合わせパターンの両方が連結不良か否かを確認し、第二電磁クラッチ53については、第二組み合わせパターンと第三組み合わせパターンの両方が連結不良か否かを確認する。また、第三電磁クラッチ55については、第一組み合わせパターンと第二組み合わせパターンの両方が連結不良か否かを確認する。
判定対象の電磁クラッチがONの全ての組み合わせパターンにおいて、判定結果が連結不良の場合は、その電磁クラッチが異常と判定する(S15YES,S16)。図9を用いた例では、第二電磁クラッチ53がONの第二組み合わせパターンと第三組み合わせパターンの両方が連結不良の判定結果であるので、第二電磁クラッチ53が異常ありと判定される。
また、図8を用いて説明したように、電磁クラッチを介して駆動力が伝達される搬送ローラに異常がある場合は、その搬送ローラに対応する電磁クラッチONの全ての組み合わせパターンで電流値が第二閾値Bを越え過負荷判定となる。従って、各電磁クラッチについて、ONにした組み合わせパターン全てで過負荷と判定されているか否かを確認する。本実施形態では、第一電磁クラッチ51については、第一組み合わせパターンと第三組み合わせパターンの両方が過負荷判定か否かを確認し、第二電磁クラッチ53については、第二組み合わせパターンと第三組み合わせパターンの両方が過負荷判定か否かを確認する。また、第三電磁クラッチ55については、第一組み合わせパターンと第二組み合わせパターンの両方が過負荷判定か否かを確認する。
判定対象の電磁クラッチ(第N電磁クラッチ)がONの全ての組み合わせパターンの判定結果が、過負荷判定の場合は、その電磁クラッチに対応する搬送ローラに異常があると判定する(S17YES,S18)。図8を用いた例では、第二電磁クラッチ53がONの第二組み合わせパターンと第三組み合わせパターンの両方の判定結果が過負荷判定となるので、第二フィードローラ27aが異常ありと判定される。
一方、判定対象の電磁クラッチをONする複数の組み合わせパターンに、電流値が閾値幅に入って正常と判定されたパターンがある場合は、その電磁クラッチおよびその電磁クラッチに対応する搬送ローラについては正常と判定する(S15のNO,S17のNO,S19)。
このように、本実施形態では、ONとする複数の電磁クラッチの組み合わせが互いに異なる組み合わせパターンそれぞれについて電流値を検出し、検出した電流値に基づいて判断した各組み合わせパターンの過負荷、正常、連結不良の判定結果に基づいて、異常が発生した電磁クラッチや、過負荷状態の搬送ローラを特定することできる。
各組み合わせパターンは、複数の電磁クラッチをONにしているので、駆動モータ45にかかる負荷トルクを大きくでき、組み合わせパターンで駆動したときに駆動モータに流れる電流値を大きくすることができる。これにより、各組み合わせパターンで駆動したときに検出する電流値のSN比を高くすることができ、精度よく電流値を検出することができる。よって、検出した電流値に基づいて判断される各組み合わせパターンの過負荷、正常、連結不良の判定を精度よく行うことができる。その結果、各組み合わせパターンの過負荷、正常、連結不良の判定結果に基づく異常のある電磁クラッチの特定や、異常のある搬送ローラの特定も精度よく行なうことが可能となる。また、異常が発生している電磁クラッチや搬送ローラを特定できるので、異常が発生した部品のみ交換を行なうことができ、装置のメンテナンスコストの低減を図ることができる。
さらに、第一閾値Aと、第二閾値Bとを設け、電磁クラッチの故障診断のみならず、電磁クラッチを介して駆動伝達される被駆動伝達部材であるフィードローラ26a,27aやレジストローラ29などの搬送ローラの異常状態も検知している。このように、故障診断モードで電磁クラッチと搬送ローラの両方の異常を検知するので、それぞれ別々に異常検知を行なう場合に比べて、装置のダウンタイムの短縮化することができる
搬送ローラの負荷トルクが小さい場合、電磁クラッチがOFFのときの駆動モータにかかるトルクと、電磁クラッチがONのときの駆動モータにかかるトルクの差が小さくなる。よって、電磁クラッチがOFFのときに駆動モータ45に流れる電流値と、電磁クラッチがONのときに駆動モータ45に流れる電流値との差が小さくなる。連結不良を判定する第一閾値Aは、ONとするすべての電磁クラッチが正常に作動した際に流れる電流値(以下、正常電流値という)と、ONにする複数の電磁クラッチのうちONとOFFとで最も負荷変動の少ない電磁クラッチが連結不良となったとき(≒その電磁クラッチをOFFとしたとき)に駆動モータ45に流れる電流値との間に設定される。従って、第一閾値Aと正常電流値との差が小さくなり、例えば、少しの突発的な負荷変化や、駆動モータに印加する電圧の少しの変動などの外乱要因による少しの電流値の変化により、実際は、正しく駆動連結されているにも係わらず、電流値が閾値を越えず連結不良と誤判定したり、実際は、正しく駆動連結されていないにも係わらず、電流値が閾値を越えて正常と誤判定したりするおそれがある。
しかし、本実施形態では、組み合わせパターンを用いて各電磁クラッチの異常判定を行うことで、上記誤判定の発生を判断することができる。具体的に説明すると、第一~第三組み合わせパターンのうち、2つの組み合わせパターンについては正常、残りのひとつの組み合わせパターンについては連結不良という、論理的にはありえない判定結果が得られた場合、3つの組み合わせパターンのうちいずれかに誤判定が発生していると判断することができる。
第二組み合わせパターンが連結不良と判定され、第一、第三組み合わせパターンが正常と判定されている場合について説明すると、第二組み合わせパターンが連結不良と判定されたことにより、第二電磁クラッチ、第三電磁クラッチの少なくとも一方の異常が疑われる。第二電磁クラッチに異常がある場合は、第三組み合わせパターンでも連結不良と判定され、第三電磁クラッチに異常がある場合は、第一組み合わせパターンでも連結不良と判定されるはずである。従って、第二組み合わせパターンが連結不良と判定された場合において、第一組み合わせパターンと第三組み合わせパターンの両方が、正常という判定は、論理的にありえないのである。よって、この場合は、第一~第三組み合わせパターンのいずれかで、外乱による誤判定が発生していると判断できる。
本実施形態では、上述したように、判定対象の電磁クラッチがONの全ての組み合わせパターンの判定結果が連結不良であるときのみ、その電磁クラッチの異常と判定し、判定対象の電磁クラッチがONの複数の組み合わせパターンの判定結果のいずれかに正常の判定があり、組み合わせパターンの判定結果に誤判定があると判断される場合は、電磁クラッチの異常とは判定せず、操作表示部に電磁クラッチが故障している旨を操作表示部62に表示しないようにして、異常判定の信頼性を下げないようにしている。
2つの組み合わせパターンについては正常、残りのひとつの組み合わせパターンについては連結不良という論理的にはありえない判定結果が得られたときは、制御部の不揮発性メモリなどの記憶部に記憶しておき、装置のメンテナンス時などのときに記憶部に記憶されている判定結果を閲覧できるようにしてもよい。
また、2つの組み合わせパターンについては正常、残りのひとつの組み合わせパターンについては連結不良という論理的にはありえない判定結果が得られ誤判定が疑われる場合は、再度、各組み合わせパターンについての異常判定を行ってもよい。これにより、さらに、故障判定の信頼性を上げることができる。
各電磁クラッチについて、それぞれ複数回電流計測動作を行ない、各電磁クラッチについて複数回動作確認することで、複数回の動作確認のうち、ひとつが他の判定結果と異なれば、その異なる判定結果が突発的な外乱による誤判定と判断でき、外乱による電磁クラッチの誤判定を抑制することができる。しかし、3つの電磁クラッチについて、それぞれ2回ずつ動作確認を行なう場合は、全体で6回の電流計測を行なう必要がある。これに対し、本実施形態では、組み合わせパターン(複数の電磁クラッチのうちの二つの電磁クラッチをONとし、残りをOFFとした組み合わせパターン)とすることで、3回の電流計測で、3つの電磁クラッチそれぞれについて、2回の動作確認を行なうことができる。このように、組み合わせパターンとすることで、各電磁クラッチにそれぞれについて複数回電流計測動作を行なう場合に比べて、クラッチ故障診断モードの実施時間の短縮化を図ることができ、装置のダウンタイムを低減することが可能となる。
電磁クラッチを4つ以上有する場合は、ジャム発生箇所に近い三つの電磁クラッチについて、3組の組み合わせパターンを作成して故障判定を行ってもよい。これにより、クラッチ故障診断モードの実施時間の短縮化を図ることができる。
[実施例2]
次に、実施例2ついて説明する。
また、電磁クラッチを介して駆動力が伝達される被駆動伝達部材の負荷トルクが高い場合は、ONのときに流れる電流値が大きく、SN比が高いため良好に電流値を検知することができる。また、電磁クラッチOFFのときと電磁クラッチONのときとの駆動モータにかかるトルクの変動が大きい。よって、電磁クラッチOFFのときの駆動モータ45に流れる電流値と、電磁クラッチONのときの駆動モータに流れる電流値との差が大きくなり、その間に設定される第一閾値Aと、電磁クラッチONのときの駆動モータ45に流れる電流値との差も大きい。従って、外乱の要因で多少駆動モータ45に流れる電流値が変動しても、電流値が第一閾値Aを下回ることがない。従って、被駆動伝達部材の負荷トルクが高い場合は、実施例1と異なり、単独で電磁クラッチを作動させて、そのときの電流値を測定して、電磁クラッチの異常や被駆動伝達部材の異常(過負荷状態)を判定することができる。以下に、実施例2として、具体的に説明する。
図11は、実施例2におけるクラッチ故障診断モードの制御フロー図であり、図12は、正常時、過負荷時、連結不良時の電流値の一例を示す図である。
駆動モータが駆動を開始し、電磁クラッチが作動を開始(ON)してから所定のタイミングで電流検知部61で電流を検知する。そして、検知した電流値が図12の一点鎖線で示すように、第一閾値Aを下回るときは、連結不良と判定し、電磁クラッチに異常が生じていると判断する(S32のNO、S34)。
一方、検知した電流値が、図12の破線で示すように、第二閾値Bを越える場合は、電磁クラッチを介して駆動力が伝達される被駆動伝達部材が過負荷状態であると判定し、被駆動伝達部材に異常が発生していると判断する(S32YES,S33YES、S35)。
また、検知した電流値が図12の実線で示すように、第一閾値Aと第二閾値Bとの間(閾値幅)に入る場合は、正常と判断する(S32のYES,S33のNO、S36)。
この実施例2でも、第一閾値Aと、第二閾値Bとを設け、電磁クラッチの故障診断のみならず、電磁クラッチを介して駆動伝達される被駆動伝達部材であるフィードローラ26a,27aやレジストローラ29などの搬送ローラの異常状態も検知する。これにより、それぞれ別々に故障診断するものに比べて、装置のダウンタイムを短縮化することができる。
また、この実施例2では、画像形成動作における電磁クラッチの作動時に、駆動モータ45の電流値を電流検知部61でモニタして故障診断をしてもよい。また、例えば、第一閾値Aを電磁クラッチONのときの電流値に近い値に設定し、異常の判定を故障の予兆判定として用いてもよい。同様に、第二閾値Bについても、電磁クラッチONのときの電流値に近い値に設定し、被駆動伝達部材の故障の予兆判定として用いてもよい。その場合は、閾値幅外となり、異常判定となっても、操作表示部62に表示せず、装置の稼動情報として、制御部60の不揮発性メモリに蓄積する処理を行う。
また、異常判定結果を装置の稼動情報として、インターネット回線を通じて、装置のメンテナンスを行なうサービス業者へ送信してもよい。サービス業者は、装置から送られてきた稼動情報に基づいて、電磁クラッチの交換の必要性を判断し、メンテナンス時に電磁クラッチなどの交換などを行なうことができ、適切な装置のメンテナンスを行なうことができる。
また、駆動装置が4つ以上の電磁クラッチを備えている場合、4つのうち電磁クラッチの負荷トルク最も大きい電磁クラッチについては、上述の実施例2の故障診断を実施し、残りの3つの電磁クラッチついては、上述の実施例1の故障診断を実施するようにしてもよい。
また、上記実施例1や実施例2では、所定時間における平均の電流値や、所定のタイミングにおける電流値が閾値幅外か否かで、異常判定を行っているが、次のようにして、異常判定を行ってもよい。すなわち、電磁クラッチの作動開始(OFFからONに切り替え)から、所定時間までに電流値が閾値幅外となった回数をカウントし、その回数に基づいて異常判定を行ってもよい。これにより、周期的なすべりによる連結不良や、周期的な過負荷を検知し、その周期的なすべりによる電磁クラッチの異常や、周期的な過負荷による搬送ローラの異常を検知することができる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
駆動モータ45などの駆動源と、駆動源の電流値を検出する電流検知部61などの電流検出手段と、3つ以上の被駆動伝達部材(本実施形態では、レジストローラ29、第一フィードローラ26a、第二フィードローラ27aが対応する)と、駆動源からの駆動力を伝達する伝達状態と前記駆動力の伝達を遮断する遮断状態とを切り替え可能な3つ以上の駆動伝達切替手段(本実施形態では、第一電磁クラッチ51、第二電磁クラッチ53、第三電磁クラッチ55が対応する)とを備え、各駆動伝達切替手段は、互いに異なる被駆動伝達部材に前記駆動力を伝達するように構成され、電流検出手段の検出した電流値に基づいて、駆動伝達切替手段の異常を検知する制御部60などの異常検知手段を備えた駆動装置において、異常検知手段は、複数の駆動伝達切替手段の駆動伝達状態を伝達状態とし、かつ、伝達状態とする駆動伝達切替手段の組み合わせが互いに異なる複数の組み合わせパターン(本実施形態では、3つの組み合わせパターン)それぞれについて電流検出手段が検出した複数の電流値に基づいて、駆動伝達切替手段の異常を検知する。
被駆動伝達部材の負荷トルクが小さい場合、電磁クラッチなどの駆動伝達切替手段を伝達状態にして被駆動伝達部材に駆動力を伝達するようにしたときの駆動モータ45などの駆動源にかかる負荷トルクが小さい。そのため、電流検知部61などの電流検出手段が検出する電流値が小さくなり、SN比が低く検出する電流値がノイズに埋もれてしまい、正確な電流検出を行なえないおそれがある。その結果、駆動伝達切替手段が正常に動作して駆動伝達切替手段が伝達状態となっているか否かを、検出した電流値に基づいて、精度よく判定することができないおそれがある。
これに対し、態様1では、複数の駆動伝達切替手段の駆動伝達状態を伝達状態とし、かつ、伝達状態とする駆動伝達切替手段の組み合わせが互いに異なる複数の組み合わせパターンそれぞれについて、電流検出手段が検出した複数の電流値に基づいて、駆動伝達切替手段の異常を検知するようにした。
各被駆動伝達部材の負荷トルクが小さくても、複数の駆動伝達切替手段を伝達状態にして複数の被駆動伝達部材に駆動力を伝達することで、駆動源にかかる負荷トルクを大きくできる。これにより、電流検出手段が検出する電流値を大きくすることができ、SN比を高めることができ、精度よく電流値を検知することができる。よって、電流値に基づいて、その組み合わせパターンにおいて、伝達状態とした複数の駆動伝達切替手段が正常に作動しているか否かを精度よく判定することができる。
また、電流値に基づいて、ある組み合わせパターンにおいて伝達状態とした複数の駆動伝達切替手段のうち、少なくとも一方に異常があると判定される場合は、別の組み合わせパターンの判定結果から複数の駆動伝達切替手段のうちのどれが異常であるかを判別することができる。具体的には、異常があると判定された組み合わせパターンにおいて伝達状態とした複数の駆動伝達切替手段のうち、異常がある駆動伝達切替手段については、この異常がある駆動伝達切替手段を伝達状態とした別の組み合わせパターンでも同様に検出した電流値から異常があると判定される。一方、異常があると判定された組み合わせパターンにおいて伝達状態とした複数の駆動伝達切替手段のうち、正常な駆動伝達切替手段については、この正常な駆動伝達切替手段を伝達状態とした別の組み合わせパターンでは検出した電流値から正常に作動していると判定される。よって、別の組み合わせパターンの判定結果を参照することで、異常が発生している駆動伝達切替手段の特定を行なうことができる。このように、複数の駆動伝達切替手段を伝達状態にして電流を検出する構成としても、複数の組み合わせパターンで検出した複数の電流値から異常が発生している駆動伝達切替手段の特定を行なうことができる。
(態様2)
態様1において、制御部60などの異常検知手段は、異常検知対象の電磁クラッチなどの駆動伝達切替手段が伝達状態(ON状態、作動状態)のすべての組み合わせパターンにおいて、検出した電流値が第一閾値A未満のときは、異常検知対象の駆動伝達切替手段を異常と判定する。
これによれば、実施例1で説明したように、電磁クラッチなどの駆動伝達切替手段に異常が発生している場合は伝達状態において、搬送ローラなどの被駆動伝達部材と駆動連結できず、被駆動伝達部材の負荷トルクが駆動源に加わらない。その結果、異常が発生している駆動伝達切替手段が伝達状態のすべての組み合わせパターンで、電流検知部61などの電流検出手段で検出される電流値が第一閾値Aを下回る。よって、異常検知対象の電磁クラッチなどの駆動伝達切替手段が伝達状態(ON状態、作動状態)のすべての組み合わせパターンにおいて、検出した電流値が第一閾値A未満のときは、異常検知対象の駆動伝達切替手段に異常が発生していることを検知することができる。
また、異常検知対象の電磁クラッチなどの駆動伝達切替手段が伝達状態(ON状態、作動状態)の複数の組み合わせパターンのうち、いくつかの検出した電流値が第一閾値A以上であれば、第一閾値Aを下回った電流値が、外乱による誤検知の可能性があると判断できる。これにより、駆動伝達切替手段に異常が発生している場合にのみ、駆動伝達切替手段の異常であると検知でき、誤検知を抑制でき、信頼性の高い異常検知を行なうことができる。
(態様3)
態様2において、制御部60などの異常検知手段は、異常検知対象の電磁クラッチなどの駆動伝達切替手段が伝達状態(ON状態、作動状態)のすべての組み合わせパターンにおいて、検出した電流値が第一閾値Aよりも大きい第二閾値Bを越えるときは、異常検知対象の駆動伝達切替手段から駆動力が伝達される搬送ローラなどの被駆動伝達部材に異常があると判定する。
これによれば、実施例1で説明したしたように、搬送ローラなどの被駆動伝達の負荷トルクが規定よりも過負荷となり被駆動伝達部材に異常が発生しているときは、この被駆動伝達部材が駆動力を伝達させる駆動伝達切替手段が伝達状態の組み合わせパターンすべてで電流値が第二閾値Bを越える。よって、異常検知対象の電磁クラッチなどの駆動伝達切替手段が伝達状態(ON状態、作動状態)のすべての組み合わせパターンにおいて、検出した電流値が第二閾値Bを越えるときは、異常検知対象の駆動伝達切替手段から駆動伝達される被駆動伝達部材に異常が発生していることを検知することができる。
また、駆動切替手段の異常検知と、被駆動伝達部材の異常検知を同時に行なうことができ、それぞれ別々に行なう場合に比べて、装置ダウンタイムの短縮化を図ることができる。
(態様4)
態様1乃至3いずれかにおいて、組み合わせパターンは、3以上の駆動伝達切替手段のうち2つの駆動伝達切替手段の駆動伝達状態を伝達状態とし、残りの駆動伝達切替手段の駆動伝達状態を遮断状態とした組み合わせパターンであり、複数の組み合わせパターンは、伝達状態の2つの駆動伝達切替手段の組み合わせが互いに異なる。
これによれば、必要最小限の組み合わせパターンで異常の検知(異常が発生している駆動切替手段や被駆動伝達部材の特定)を行なうことができ、装置のダウンタイムを最小限に抑えることが可能となる。
(態様5)
駆動モータ45などの駆動源と、駆動源の電流値を検出する電流検知部61などの電流検出手段と、駆動源からの駆動力を搬送ローラなどの被駆動伝達部材に伝達する伝達状態と被駆動伝達部材への駆動力の伝達を遮断する遮断状態とを切り替え可能な電磁クラッチなどの駆動伝達切替手段とを備えた駆動装置40において、電流検出手段が検出した電流値に複数の閾値を設定し、駆動伝達切替手段が伝達状態のときに電流検出手段が検出した電流値が、閾値で区切られたどの範囲内にあるかにより被駆動伝達部材の異常か、駆動伝達切替手段の異常かを検知する制御部60などの異常検知手段を備えた。
これによれば、実施例1や実施例2で説明したように、駆動伝達切替手段が伝達状態のときに電流検出手段が検出した電流値に基づいて、電磁クラッチなどの駆動伝達切替手段の異常と、被駆動伝達部材の異常とを検知することができ、それぞれ別々に行なう場合に比べて、装置ダウンタイムの短縮化を図ることができる。
(態様6)
態様5において、制御部60などの異常検知手段は、電磁クラッチなどの駆動伝達切替手段が伝達状態のときに電流検知部61などの電流検出手段が検出した電流値が、第一閾値A未満のときは、駆動伝達切替手段の異常と検知し、電流検出手段が検出した電流値が、第一の閾値よりも大きい第二閾値Bを越えるときは、被駆動伝達部材の異常と検知する。
これによれば、実施例1や実施例2で説明したように、駆動伝達切替手段に異常があるときは、駆動伝達切替手段を伝達状態(ON状態、作動状態)にしたときに連結不良となり、被駆動伝達部材の負荷トルクが駆動源にかからず、駆動源に流れる電流が、規定値よりも低くなる、従って、電流検知部61などの電流検出手段が検出した電流値が第一閾値A未満となる。よって、第一閾値A未満のときは、駆動伝達切替手段の異常と検知することができる。
一方、被駆動伝達部材の異常で負荷トルクが増大したときは、駆動伝達切替手段を伝達状態(ON状態、作動状態)にしたときに、駆動源にかかるトルクが規定よりも大きくなり、電流検出手段が検出する電流値が第二閾値Bを越える。従って、検出した電流値が第二閾値Bを越えるときは、被駆動伝達部材の異常と検知することができる。
(態様7)
態様1乃至6いずれかにおいて、制御部60などの異常検知手段が検知した結果を、不揮発性メモリなどの記憶手段に記憶する。
これによれば、実施形態で説明したように、装置に異常が発生したときや装置のメンテナンス時に、記憶手段に記憶した過去の検知結果を読み出して操作表示部62に表示して、故障発生箇所の特定や故障の予兆を知ることができる。これにより、故障箇所の交換を容易に行なえる。また、適切なメンテナンスを行なうことができる。
(態様8)
画像形成装置において、態様1乃至7いずれかの駆動装置を備える。
これによれば、適切な異常検知を行なうことができる。
(態様9)
態様8において、制御部60などの異常検知手段が検知した結果を、操作表示部62などの表示部に表示する。
これによれば、実施形態で説明したように、異常検知結果を、作業者に知らせることができる。
(態様10)
態様8または9において、操作表示部62などの操作部を備え、操作部の操作により、制御部60などの異常検知手段の異常検知が行なわれる。
これによれば、ユーザーの任意のタイミングで、異常検知を行なうことができる。
(態様11)
態様8乃至10いずれかにおいて、画像形成装置に対して、所定の動作が行なわれた後に、異常検知手段の異常検知が行なわれる。
これによれば、適切なタイミングで自動的に異常検知を行なうことが可能となる。
(態様12)
態様11において、被駆動伝達部材が、シートを搬送する搬送ローラなどの搬送部材であり、所定の動作が、シートジャム処理後のリカバリー動作である。
電磁クラッチなどの駆動伝達切替手段に故障が生じたり、搬送部材に異常があったりすると、ジャムが発生するので、ジャム処理後のリカバリー動作後に異常検知を行なうことで、適切なタイミングで異常の有無を検知することができる。
26 :第一給紙カセット
26a :第一フィードローラ
27 :第二給紙カセット
27a :第二フィードローラ
29 :レジストローラ
40 :駆動装置
45 :駆動モータ
46 :モータギヤ
47 :第一段ギヤ
47a :大径ギヤ部
47b :小径ギヤ部
48 :アイドラギヤ
49 :第二段ギヤ
49b :小径ギヤ部
50 :レジストギヤ
51 :第一電磁クラッチ
52 :第二給紙ギヤ
53 :第二電磁クラッチ
54 :第一給紙ギヤ
55 :第三電磁クラッチ
60 :制御部
61 :電流検知部
62 :操作表示部
99 :筐体
100 :プリンタ
A :第一閾値
B :第二閾値
P :記録シート
特開2018-202660号公報

Claims (11)

  1. 駆動源と、
    前記駆動源の電流値を検出する電流検出手段と、
    3つ以上の被駆動伝達部材と、
    前記駆動源からの駆動力を伝達する伝達状態と前記駆動力の伝達を遮断する遮断状態とを切り替え可能な3つ以上の駆動伝達切替手段とを備え、
    各駆動伝達切替手段は、互いに異なる被駆動伝達部材に前記駆動力を伝達するように構成され、
    前記電流検出手段の検出した電流値に基づいて、前記駆動伝達切替手段の異常を検知する異常検知手段を備えた駆動装置において、
    前記異常検知手段は、複数の駆動伝達切替手段の駆動伝達状態を前記伝達状態とし、かつ、前記伝達状態の駆動伝達切替手段の組み合わせが互いに異なる複数の組み合わせパターンそれぞれについて前記電流検出手段が検出した複数の電流値に基づいて、駆動伝達切替手段の異常を検知するものであり、
    前記異常検知手段は、異常検知対象の駆動伝達切替手段が伝達状態のすべての組み合わせパターンにおいて、検出した電流値が第一閾値未満のときは、異常検知対象の駆動伝達切替手段を、異常と判定することを特徴とする駆動装置。
  2. 請求項1に記載の駆動装置において、
    前記異常検知手段は、異常検知対象の駆動伝達切替手段が伝達状態のすべての組み合わせパターンにおいて、検出した電流値が前記第一閾値よりも大きい第二閾値を越えるときは、異常検知対象の駆動伝達切替手段から駆動力が伝達される被駆動伝達部材に異常があると判定することを特徴とする駆動装置。
  3. 請求項1または2に記載の駆動装置において、
    前記組み合わせパターンは、3以上の駆動伝達切替手段のうち、2つの駆動伝達切替手段の駆動伝達状態を前記伝達状態とし、残りの駆動伝達切替手段の駆動伝達状態を前記遮断状態とした組み合わせパターンであり、
    複数の組み合わせパターンは、前記伝達状態の2つの駆動伝達切替手段の組み合わせが互いに異なることを特徴とする駆動装置。
  4. 駆動源と、
    前記駆動源の電流値を検出する電流検出手段と、
    前記駆動源からの駆動力を被駆動伝達部材に伝達する伝達状態と前記被駆動伝達部材への駆動力の伝達を遮断する遮断状態とを切り替え可能な駆動伝達切替手段とを備えた駆動装置において、
    前記電流検出手段が検出した電流値に複数の閾値を設定し、
    前記駆動伝達切替手段が前記伝達状態のときに前記電流検出手段が検出した電流値が、前記閾値で区切られたどの範囲内にあるかにより被駆動伝達部材の異常か、前記駆動伝達切替手段の異常かを検知する異常検知手段を備えたことを特徴とする駆動装置。
  5. 請求項4に記載の駆動装置において、
    前記異常検知手段は、前記駆動伝達切替手段が前記伝達状態のときに前記電流検出手段が検出した電流値が、第一閾値未満のときは、前記駆動伝達切替手段の異常と検知し、前記電流検出手段が検出した電流値が、前記第一閾値よりも大きい第二閾値を越えるときは、前記被駆動伝達部材の異常と検知することを特徴とする駆動装置。
  6. 請求項1乃至5いずれか一項に記載の駆動装置において、
    前記異常検知手段が検知した結果を、記憶手段に記憶することを特徴とする駆動装置。
  7. 請求項1乃至6いずれか一項に記載の駆動装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    前記異常検知手段が検知した結果を、表示部に表示することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項7または8に記載の画像形成装置において、
    操作部を備え、
    前記操作部の操作により、前記異常検知手段の異常検知が行なわれることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項7乃至9いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    当該画像形成装置に対して、所定の動作が行なわれた後に、前記異常検知手段の異常検知が行なわれることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10に記載の画像形成装置において、
    前記被駆動伝達部材が、シートを搬送する搬送部材であり、
    前記所定の動作が、シートジャム処理後のリカバリー動作であることを特徴とする画像形成装置。
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