JP7300096B2 - 逐次成形用工具 - Google Patents

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Description

本発明は、逐次成形用工具に係り、更に詳細には、逐次成形装置の固定押圧工具及び/又は移動押圧工具として使用される棒状の逐次成形用工具に関する。
自動車の部品などを大量生産するための塑性加工方法として、金型を使用したプレス加工が広く用いられている。
しかしながら、プレス装置と金型とを用いた塑性加工法では、設備が大型化すると共に、部品ごとに金型を作製しなければならず、多大な費用を要するため、消費者ニーズの多様化に対応した多品種少量生産には不向きである。また、プレス加工では作製できる部品の形状に制約があり、複雑な形状の成形品の作製が困難である。
金型が不要で複雑な形状の成形品の作製が可能な成形法として逐次成形法が知られている。逐次成形法は、周囲を支持枠で固定された金属板に棒状の逐次成形用工具を押し当てながら相対移動させ、上記金属板を伸ばして所定の立体形状に成形加工する成形法である。
このような逐次成形法では、一般的に金属板と逐次成形用工具とが凝着するのを防止するため、加工面に潤滑油が供給される。
特許文献1には、金属板の表面を局所的に溶融させながら逐次成形することで、加工面に潤滑油を供給しなくても金属板と逐次成形用工具の凝着が防止され、加工面が荒れずに平滑な成形品が得られる旨が開示されている。
日本国特開2017-051995号公報
しかしながら、特許文献1の逐次成形方法にあっては、融点が高い金属板の成形には多大なエネルギーが必要であり、また、金属板を加熱するための設備を必要とし、逐次成形装置が大型化する。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、金属板と逐次成形用工具との凝着防止のための設備を付加することなく、加工面が滑らかな成形品を得られる逐次成形用工具を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、逐次成形用工具の金属板を押圧する部分に結晶性の炭素を含む硬質膜(以下、「硬質膜」ということがある。)を設け、その表面粗さを所望の範囲内することにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の逐次成形用工具は、逐次成形装置に取り付けられる保持部と、金属板を押圧する自由曲面部とを備える。
そして、上記自由曲面部が、少なくとも硬質金属基材から成り、その表面に結晶性の炭素を含む硬質膜を有し、
上記硬質膜の表面は、JIS B 0671で規定され粗さ曲線の負荷曲線より求められるRpk(突出山部の平均高さ)が0.15μm以下、かつJIS B 0601で規定され粗さ曲線から求められるRa(算術平均粗さ)が0.2μm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、金属板を押圧する自由曲面部に結晶性の炭素を含む硬質膜を形成し、その表面粗さを所望の範囲内にすることとしたため、凝着防止のための設備を付加することなく加工面が滑らかな成形品が得られる逐次成形用工具を提供することができる。
逐次成形装置の概略図である。 逐次成形用工具の概略図である。 硬質膜表面の研磨前(左図)と研磨後(右図)の状態を示す概略図である。 砥粒の高さが揃った固定砥粒の研磨シートの概略図である。 砥粒の高さが不揃いな研磨シートの概略図である。 逐次成形用工具を研磨する状態を説明する図である。 硬質膜の厚さと耐面圧との関係を示すグラフである。
本発明の逐次成形用工具について詳細に説明する。
上記逐次成形用工具は、図1に示す逐次成形装置100の固定押圧工具101及び/又は移動押圧工具10として使用される棒状の工具である。この逐次成形用工具は、図2に示すように、逐次成形装置100に取り付けられる保持部11と、金属板を押圧する自由曲面部12とを備え、上記自由曲面部12が、少なくとも硬質金属基材13から成り、その表面に結晶性の炭素を含む硬質膜14を有する。
本発明の逐次成形用工具は、複数の線形状が組み合わさって形成された自由曲面部を有し、直線やらせん等の単純な線形状で形成された切削工具等とは異なり、金属板との接触面積が大きく負荷荷重が非常に大きい。
したがって、被加工材である金属板に接する自由曲面部の表面形状が、金属板の表面品質だけでなく逐次成形用工具自体の寿命(耐荷重性)に大きな影響を及ぼすため、逐次成形用工具においては、特に、自由曲面部の表面形状が重要である。
(結晶性の炭素を含む硬質膜)
上記硬質膜の表面は、JIS B 0671で規定され粗さ曲線の負荷曲線より求められるRpk(突出山部の平均高さ)(以下、「Rpk(突出山部の平均高さ)」ということがある。)が0.15μm以下、かつJIS B 0601で規定され粗さ曲線から求められるRa(算術平均粗さ)(以下、「Ra(算術平均粗さ)」ということがある。)が0.2μm以下であり、よりRpk(突出山部の平均高さ)が0.08μm以下、かつRa(算術平均粗さ)が0.1μm以下、さらにRpk(突出山部の平均高さ)が0.05μm以下、かつRa(算術平均粗さ)が0.1μm以下、よりいっそうRpk(突出山部の平均高さ)が0.05μm以下、かつRa(算術平均粗さ))が0.07μm以下であることが好ましい。
硬質膜の表面粗さが、上記範囲内であることで、肌荒れのない平滑な加工面を成形できる。
ここで、Ra(算術平均粗さ)は、粗さ曲線の一部を基準長さで抜き出し、その区間の凹凸状態を平均値で表したものであり、粗さ曲線の1つの段差が測定値に与える影響が小さく、広範囲における表面粗さの性状を最も正確に表すことができる。
しかし、Ra(算術平均粗さ)が十分小さな逐次成形用工具であっても、大きく突出した凸部が存在すると、該凸部で相手材の表面を削り取ってしまうため、線条痕が形成されるなど表面品質が悪化する。さらにこの時発生した摩耗粉が凹部に目詰まりすると金属同士の接触となり凝着が発生し表面品質を大きく悪化させるため、上記凸部で抉られた凹部が成形品の表面に傷として残存し、良好な外観を得ることができない。
特に、表面に硬質膜を有する逐次成形用工具は、耐摩耗性が高いため上記大きく突出した凸部が摩耗し難く、長期に亘って加工面に傷を生じさせる。
本発明においては、硬質膜表面のRa(算術平均粗さ)を0.2μm以下にするだけでなく、粗さ曲線の負荷曲線のコア部の上にある突出山部の平均高さを表す、Rpk(突出山部の平均高さ)を0.15μm以下にすることで、逐次成形用工具が金属板の表面を大きく抉ることを防止した。したがって、金属板の表面が溶融しない条件であっても、表面が平滑な成形品を得ることができる。
硬質膜表面のRpk(突出山部の平均高さ)が0.15μm以下である逐次成形用工具は、図3に示すように、硬質膜表面の大きく突出した山部を選択的に研削し、山の高さを揃えることで作製できる。
上記大きく突出した山部は、図4に示すように、大きさが一定の砥粒が規則的に配置され、砥粒の高さが揃った固定砥粒の研磨シートを用いることで選択的に研削できる。
これに対し、図5に示すように砥粒の高さが不揃いな研磨シートでは砥粒が凝集し突出した箇所で逐次成形用工具の表面が大きく抉られて谷部(凹部)が深くなり、相対的に突出した山部が成形されてしまうため、Rpk(突出山部の平均高さ)を小さくすることはできない。
また、遊離砥粒の研磨剤は、砥粒の大きさが揃っていても砥粒が凝集して大きな砥粒塊となることがあり、また、砥粒を均一に分散することが困難で、完全には砥粒の偏りをなくすことができないため、逐次成形用工具表面の山の高さを揃えることは困難である。
本発明においては、大きさが一定の砥粒が規則的に配置され、砥粒の高さが揃った固定砥粒の研磨シートを、図6に示すように、逐次成形用工具の自由曲面よりもわずかに曲率が小さい(半径が大きい)治具と逐次成形用工具とで挟む。そして、図6中、矢印で示すように、上記逐次成形用工具を回転させつつ上記治具を揺動させながら、研磨シートを一方向に移動させることで突出した山部を選択的に研削して山の高さを揃えた。
なお、硬質膜表面の突出山部の平均高さ(Rpk)及び算術平均粗さ(Ra)は、小さければ小さいほど良いが、研磨時間など生産性の観点から、実質的な下限は、突出山部の平均高さ(Rpk)が0.001μm程度、算術平均粗さ(Ra)が0.001μm程度である。
上記結晶性の炭素を含む硬質膜としては、ダイヤモンド膜を使用できる。
ダイヤモンド膜は、炭化水素の混合気体による化学気相蒸着(CVD:chemical vapor deposition)を用いて製造された合成ダイヤモンドで形成され、該ダイヤモンド膜は、熱フィラメントCVD法やマイクロ波プラズマCVD法により作製できる。
結晶性の炭素を含む硬質膜をCVD法で成形することで、硬質金属基材の自由曲面上に容易に硬質膜を成形可能である。また、ダイヤモンド膜は摩擦係数が低く高硬度であるのに加えて厚膜化が可能であり、硬質膜の厚さを硬質金属基材表面の凹凸に比して充分厚くすることで、硬質金属基材表面の凹凸の影響を受けずに平滑化が可能である。
また、上記CVD法で形成されたダイヤモンド膜である硬質膜は、炭素(C)の含有量が99質量%以上である。
硬質膜がダイヤモンドで成形されていても、ダイヤモンド焼結体(PCD)のように、コバルト(Co)などの金属や硬質セラミックス等のバインダがダイヤモンド粒子同士の界面に存在すると、上記バインダは金属成分を含み金属板との親和性が高いため凝着が生じ、加工面が荒れてしまう。
硬質膜の炭素(C)の含有量が上記範囲であることで金属板との親和性が低下し、凝着が防止される。
また、ダイヤモンド膜は多結晶であることが好ましい。多結晶ダイヤモンドは、単結晶ダイヤモンドのように結晶面及び結晶方向により特性が異なることがなく、等方性であるため、全方位で均一な特性を示し、どのような方向からの力に対しても強く劈開し難く耐荷重性が高い。
上記硬質膜の膜厚は、5μm以上30μm以下であることが好ましく、さらに10μm以上20μm以下であることが好ましい。
硬質膜の膜厚が薄すぎると劈開し易く耐荷重が低下するため、金属板を十分押圧して成形することが困難になり、また、硬質膜の膜厚が厚すぎると、硬質膜の成膜時に発生した硬質膜の残留応力が大きくなり、逐次成形時に硬質膜が劈開し易くなることがある。硬質膜の膜厚と金属板を押圧する面圧との関係を図7に示す。
(硬質金属基材)
上記硬質金属基材としては、硬度が高くかつダイヤモンド膜を成形可能であればよく、例えば、炭化タングステン(WC)にコバルト(Co)を混合した超硬合金を挙げることができる。
硬質金属基材は、自由曲面部のRpk(突出山部の平均高さ)が0.04μm以上であることが好ましく、より0.05μm以上、さらに0.08μm以上、よりいっそう0.1μm以上0.25μm以下であることが好ましい。
また、Ra(算術平均粗さ)は、0.15μm以上0.4μm以下であることが好ましい。
自由曲面部の表面粗さが小さすぎると、アンカー効果が得られず上記硬質膜の密着性が低下して剥離し易くなることがあり、表面粗さが大きすぎると硬質膜の平滑性がなく、研磨時間が長くなると共に、残存する凸部分で実際の(局所的な)面圧が大きくなり耐荷重性の低下を招く。
上記硬質金属基材は、研磨により所望の形状の自由曲面を成形した後、酸処理等により表面を粗らすことで作製できる。
本発明の逐次成形用工具で成形可能な金属板としては、塑性変形するものであれば特に制限はなく、例えば、亜鉛メッキ鋼、軟鋼、ハイテン(高張力鋼)、ステンレス鋼、アルミニウム合金等の金属製の板材を成形できる。
金属板の種類と該金属板を逐次成形する際に要する面圧(GPa)との関係を表1に示す。
Figure 0007300096000001
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
直径20mmの棒状のWCに6%のCoを含む硬質金属基材(超硬合金)の表面を研磨し、所望の形状の自由曲部を成形した後、室温で上記自由曲部を5%の硝酸水溶液に10分間浸漬し、硬質金属基材中のコバルトを溶出させて表面を粗らした。
上記表面を粗らした硬質金属基材の自由曲部に、熱フィラメントCVD法で厚さ20μmの結晶性の炭素を含む硬質膜(ダイヤモンド膜=CVD法で成形したダイヤモンド膜)を形成した。
上記硬質膜の表面に、大きさが一定の砥粒が規則的に配置されて砥粒の高さが揃った固定砥粒の研磨シート(3M製 トライザクトダイヤモンドラッピングフィルム)を当接させ、さらに逐次成形用工具の自由曲面よりもわずかに曲率が小さい治具を押し当てて、上記研磨シートをバックアップした。
そして、上記硬質金属基材を回転させつつ上記治具を揺動させながら研磨シートを一方向に移動させて12時間研磨し逐次成形用工具を得た。
[実施例2]~[実施例11]
表2に示す条件で、硬質金属基材の粗面化及び硬質膜の研磨を行う他は、実施例1と同様にして逐次成形用工具を得た。
なお、硬質金属基材の粗面化、硬質膜の研磨をそれぞれ行った後、硬質金属基材、硬質膜それぞれの表面粗さを測定し、硬質金属基材の浸漬時間及び硬質膜の研磨時間を微調整して所望の粗さとした。
[比較例1]
砥粒をシート上に分散・固定した砥粒の高さが不揃いな研磨シート(3M製 ダイヤモンドラピングフィルム)を用い、表2に示す条件で研磨する他は、実施例1と同様にして、逐次成形用工具を得た。
[比較例2]
硬質金属基材の表面にダイヤモンド焼結体(PCD)を形成し、表2に示す条件で研磨する他は、実施例1と同様にして逐次成形用工具を得た。
<逐次成形用工具の評価>
実施例1~11、比較例1及び2の逐次成形用工具を以下の方法で評価した。
評価結果を研磨条件と合わせて表2に示す。
(表面粗さの測定)
触針式表面粗さ計を用い、硬質膜のRpk(突出山部の平均高さ)をJIS B 0671-2002に準拠し、Ra(算術平均粗さ)をJIS B 0601-2001の規定に準拠して測定した。
また、硬質膜を剥離させ、硬質膜と同様にして硬質金属基材表面のRpk(突出山部の平均高さ)及びRa(算術平均粗さ)を測定した。
(硬質膜の膜厚の測定)
FT-IR干渉法により、下記の条件で硬質膜の膜厚を測定した。
金をリファレンスとし、試料の反射スペクトルを測定した。
測定波数範囲(2600cm-1~1600cm-1)中の干渉縞の数を計測し、下記式から、試料の厚さを求めた。
(式) 厚さ=(n/v1-v2)/2×10000
n:干渉縞数 V1:2600cm-1 V2:1600cm-1
装置名 :アジレントテクノロジー製 FTS7000e/赤外顕微鏡UMA600
測定法 :顕微反射法
分解能 :4cm-1
入射角 :平均45度
(耐荷重性)
硬質膜に超硬圧子(直径6mm球)を介して連続的に荷重をかけ、硬質膜の弾性変形によって亀裂が発生するときのAE波(Acoustic Emission)を音として検出し、破壊強度(耐荷重性)を評価した。
耐荷重(kN)と該耐荷重の範囲で荷重できる最大面圧(GPa)を合わせて表2に示す。
Figure 0007300096000002
実施例1~4、実施例6、7、9の逐次成形用工具は、最大面圧が高く金属板の逐次成形に必要な面圧をかけても硬質膜に亀裂が生じないため、様々な種類の金属板を成形できることが確認された。
また、実施例8は、硬質金属基材表面を粗らし過ぎたため、耐荷重が低下した。
比較例1は、砥粒の高さが不揃いな研磨シートを用いたため、硬質膜の上記Rpk(突出山部の平均高さ)を0.15μm以下にできなかった。
<成形品(金属板)の評価>
上記実施例1~11、比較例1、2の逐次成形用工具を産業用多関節ロボットに取り付け、逐次成形用工具の平均摺動速度を0.1m/secとして下記表3に示す条件で逐次成形した。
Figure 0007300096000003
成形品のRa(算術平均粗さ)及び外観を以下のように評価した。
亜鉛メッキ鋼板についての評価結果を表4に示す。
(表面粗さ)
成形品(金属板)のRa(算術平均粗さ)を、触針式表面粗さ計を用い、をJIS B 0601-2001の規定に準拠して任意に5か所測定し平均して求めた。
(外観評価)
○:加工面に肌荒れなし。
△:加工面の一部に肌荒れあり。
×:加工面の全体に亘り肌荒れあり。
×:加工面の全体に亘り肌荒れあり。
Figure 0007300096000004
軟鋼、ハイテン(高張力鋼)、ステンレス鋼及びアルミニウム合金の金属板の外観は、亜鉛メッキ鋼の金属板と同様の結果が得られた。
表4の結果から、Rpk(突出山部の平均高さ)が0.15μm以下、Ra(算術平均粗さ)が0.2μm以下である本発明の逐次成形用工具は、肌荒れのない成形品を成形できることがわかる。
実施例5、6と比較例1との比較から、肌荒れの有無は、Rpk(突出山部の平均高さ)の影響を大きく受けることが確認された。
1 逐次成形用工具
11 保持部
12 自由曲面部
13 硬質金属基材
14 硬質膜
2 研磨シート
21 砥粒
3 治具
100 逐次成形装置
101 固定押圧工具
102 移動押圧工具
103 支持枠
104 金属板
h 砥粒の高さ

Claims (7)

  1. 逐次成形装置に取り付けられる保持部と、金属板を押圧する自由曲面部とを備える逐次成形用工具であって、
    上記自由曲面部が、少なくとも硬質金属基材から成り、その表面に結晶性の炭素を含む硬質膜を有し、
    上記硬質膜の表面は、JIS B 0671で規定され粗さ曲線の負荷曲線より求められるRpkが0.15μm以下、かつJIS B 0601で規定され粗さ曲線から求められるRaが0.2μm以下であることを特徴とする逐次成形用工具。
  2. 上記硬質膜の表面は、JIS B 0671で規定され粗さ曲線の負荷曲線より求められるRpkが0.08μm以下、かつJIS B 0601で規定され粗さ曲線から求められるRaが0.1μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の逐次成形用工具。
  3. 上記自由曲面部の硬質金属基材表面は、JIS B 0671で規定され粗さ曲線の負荷曲線より求められるRpkが0.04μm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の逐次成形用工具。
  4. 上記自由曲面部の硬質金属基材表面は、JIS B 0671で規定され粗さ曲線の負荷曲線より求められるRpkが0.1μm以上0.25μm以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1つの項に記載の逐次成形用工具。
  5. 上記自由曲面部の硬質金属基材表面は、JIS B 0601で規定され粗さ曲線から求められるRaが0.15μm以上0.4μm以下であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1つの項に記載の逐次成形用工具。
  6. 上記硬質膜の膜厚が5μm以上30μm以下であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1つの項に記載の逐次成形用工具。
  7. 上記硬質膜が、CVD法で成形したダイヤモンドから成ることを特徴とする請求項1~6のいずれか1つの項に記載の逐次成形用工具。
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