JP7297883B2 - 缶ネッキングシステムのための汎用ベース - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年10月11日に出願された米国仮特許出願第62/744,186号の優先権および利益を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、概して、缶処理システムのための装置の分野に関する。詳しくは、本発明は、部品をベースのいずれの面にも取り付けることを可能にする対称ベースに関する。
ネック加工システムは通常、回転を伴うとされている。回転は、コンテナ(缶など)が、この缶の、閉じたドーム端(缶の開いた端の反対側または「オペレータ側」)に面する側からシステムが移動するのを観察することによって定義される。缶のドーム側を観察したとき、左から右に流れる缶は「正回転」機で製造されている。右から左に流れる缶は「逆回転」機で作られていると言われる。
従来の機械配置は、システムの他のすべてのコンポーネント(例えば、シャフト、ガード、等)が取り付けられるモジュール式ベースを含んでいる。従来の機械配置は、通常、「利き手」または回転特性として指定される。たとえば、従来のベースは通常、「右手」、「左手」、「正回転」、または「逆回転」として指定される。さらに、缶ネッキング装置は、単一のマルチステート溶接部をベースとして、「正」または「逆」回転方向で固定ベースのプラットフォームに取り付けられる。このようなシステムは、システム全体を適切に回転させて、送りと排出の位置を一致させることで設置することができる。したがって、これらのシステムでは、嵌合部品を1つの特定の面にのみ取り付ける必要があり、「正」回転システムと「逆」回転システムのどちらが必要かによってシステム全体を再構成する必要があり、これは不便で、時間と費用がかかり、かつ/または、面倒である。
これらの不利な点の1つまたは複数に対処するモジュール式ベースを有することが望まれる。
本発明の例示的な一実施形態は、缶処理システムのための対称であるモジュール式ベースに関する。ベースは、移送スターホイールのうちの少なくとも1つを受け入れるように適合された複数の開口部と、物品に対して加工動作を実行するように構成されたタレット機構と、を備える脚部を含む。ベースはさらに、脚部の第1の側から延在する第1の足部を有している。ベースはさらに、脚部の第2の側から延在する第2の足部を有している。ベースは、第1の足部および第2の足部に複数の開口部をさらに含み、第1および第2の足部のこれら複数の開口部は、ベース内部へのアクセスを提供する。ベースは、ベースの第1の側または第2の側のいずれかに構成部品を取り付けることを可能にするために、第1の足部と第2の足部との間のベースの脚部の中点を通る垂直に引かれた中心線に対して略対称とされている。
本発明の別の例示的な実施形態は、複数の物品に作用する機械配置を提供する。機械配置は、機械配置を形成するように互いに協働するように配置された複数の機械を含む。複数の機械における各機械は、移送スターホイールと、物品に対して加工動作を実行するように構成されたタレット機構と、第1の側および通常反対側となる第2の側を有する対称のモジュール式ベースと、を含む。第1および第2の側面のそれぞれは、移送スターホイールおよびタレット機構の少なくとも一部を受け入れるためのいくつかの開口を有する。ベースは、第1の側と第2の側との間のベースの中点を通る垂直に引かれた中心線に対して対称であり、ベースの第1の側または第2の側のいずれかの開口部にトランスファースターホイールおよびタレット機構を受け入れることができる。
上述の一般的な説明および以下の詳細な説明はいずれも例示的かつ説明的なものにすぎず、特許請求の範囲に規定される本発明を限定するものではないことを理解されたい。
本発明のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、下記の説明、添付の特許請求の範囲、図面に示される例示的な実施形態から明らかになる。図面は簡単には以下のようなものである。
本発明の一実施形態を組み込んだ機械ラインを示す概略図である。 ユーザワークステーションおよび保護カバーを示した機械ラインの正面斜視図である。 本発明の一実施形態による対称ベースの第1の側面の斜視図である。 本発明の一実施形態による対称ベースの第2の側面の斜視図である。 本発明の一実施形態による対称ベースの端面図である。 本発明の一実施形態による対称ベースの上面図である。 本発明の一実施形態による対称ベースの底面図である。 アイソレータパッドが結合された一実施形態による対称ベースの底面図である。 タレットと移送スターホイールが結合された一実施形態による対称ベースの斜視図である。 タレットおよび図7Aの対称ベースの断面図である。 移送スターホイールおよび図7Aの対称ベースの断面図である。 タレットが結合された一実施形態による対称ベースの側面図である。 図8Aに示した対称ベースの正面図である。 一実施形態による一対のベースを示す斜視図である。 一実施形態によるベースの足部を示す斜視図である。 アイソレータパッドが結合された一実施形態による対称ベースを示す側面図である。
物品に対して加工動作を形成、処理、あるいは実行するために機械または機械モジュールを使用することができる。機械ラインでは、物品は、最初に、インフィード機構によって第1の機械に供給されて、インフィードスターホイールまたはタレットスターホイールといったスターホイールのポケットを埋める。次に、物品はタレットに隣接する移送スターホイールに渡される。次に、物品は移送スターホイールからタレットスターホイールに渡される。各物品がタレットスターホイールのポケットにある間、対応するラムアセンブリが工具をその物品に近づけたり遠ざけたりして、ネッキングなどの加工操作を実行する。
次に、物品は、タレットスターホイールから移送スターホイールに渡され、移送スターホイールは、その物品を、同物品の加工操作の別の段階を実行する機械ライン内の別の機械に移送する。すべての処理/ネッキング段階が完了すると、物品は機械ラインから排出される。機械ラインは、再循環機械ライン、線形ライン、または他の任意のタイプの機械ラインであってよい。
各移送スターホイールは、処理または移送のために物品を保持するためのいくつかのポケットを有する。移送スターホイールは例えば20個のポケット、または他の適切な量を有していてもよい。スターホイールは、1つから任意の適切な数のステーションまでを有することができることが認識されるであろう。移送スターホイールは、タレットスターホイールと同数のポケットを有していてもよい。あるいは、移送スターホイールは、タレットスターホイールよりも多くのポケットを備えていてもよい。
図1および図2は、 機械配置10、複数のモジュール20、および機械配置10のための複数のタレット機構60を示している。機械配置10は、物品5に対して加工操作を施すように構成されている。加工操作は、例えば、ネッキング、フランジ加工、削正、二次成形、漏れ/光試験、または他の任意の適切な加工操作を含み得る。機械配置10は、単一の加工操作またはいくつかの加工操作の任意の組合せを操作するように構成することができる。
物品5は、缶、任意の食品または飲料用の容器、瓶、ボトル、または任意の他の適切な物品であり得る。物品5は、開放端、反対側の閉鎖端、および開放端から閉鎖端まで延びる側壁を有する。あるいは、物品5は両端で開放されていてもよい。機械配置10での操作中またはその後の段階で、頂部、蓋、または他の閉塞要素を物品5に追加することもできる。単なる例示を目的として、以下の説明は、缶5に使用するためのメカニズムおよび方法を説明する。他のタイプの物品(上記のものなど)を使用できることが認識されるであろう。
本発明の実施形態は、缶製造機械で使用するための装置およびモジュールに関する。以下に記載される非限定的な実施形態において、装置およびモジュールは、ネッキング処理に関して示され、かつ説明される。しかしながら、装置およびモジュールは、缶ダイネッキング、フランジ加工、削正、二次成形、および、漏れ/光試験を含む、かつこれらに限定されない任意の適切なタイプの缶処理機械およびプロセスとともに使用できることが意図されている。缶ネッキング処理では、缶5の開放端の直径が減少する。ほとんどの場合、缶ネッキング処理を完了するには多くの削減が必要である。フランジ加工では、缶5の開放端にフランジが追加される。缶5は、缶5の本体を強化するため、および、ネッキング、フランジ加工、または他の加工操作の力に抵抗して加工/成形工程中に缶5を適切な位置に安定させて保持するために空気で加圧される。
図1は、機械配置またはライン10の一実施形態を示している。機械ライン10において、缶5は、インフィード機構30に供給される。次に、缶5は、インフィード移送スターホイール21の各ポケット21aに渡され、次いで、移送スターホイール22の対応する各ポケット22aに渡される。移送スターホイール22から、缶5は、タレットスターホイール24のポケット24aに渡される。あるいは、インフィード機構30は、缶5をモジュール20内の移送スターホイール22またはタレットスターホイール24に直接渡すことができる。缶5は、交互とされた移送スターホイール22およびタレットスターホイール24における対応する移送スターホイールポケット22aおよびタレットスターホイールポケット24aを通過することによって、機械ライン10を通過し続ける。タレットスターホイール24のポケット24aにおいて、缶5は、加工操作(例えば、ネッキング操作)を受ける。タレットスターホイール24および移送ファースターホイール22、したがって缶5は、缶5が1つのモジュール20から次のモジュール20に通過するときに機械配置10全体にわたって連続的に回転する。機械ライン10の終わりで、缶5は、排出機構または経路40を介して機械ライン10を出る。
モジュール20の使用は、機械ラインまたは機械配置10を組み立ておよび変更することを可能にし、これにより、必要なだけの多くの成形段階を提供し、かつ、フランジ加工、ネッキング、トリミング、カーリング、スレッディング、および/または、ベースの再形成/再プロファイリング段階などといった、必要に応じて追加および/または削除することができる段階を追加または削減することが可能となる。
図2は、機械ライン10の一実施形態を示しており、ここでは、モジュール保護カバー(カバリングまたはエンクロージャと呼ばれることもある)26が各モジュール20上で閉じた状態が示されている。機械ライン10は、オペレータが機械ライン10を制御および監視することを可能にするワークステーションまたはモニタ28を含むことができる。示されているワークステーション28および保護カバー26は例示的なものにすぎない。
各モジュール20は、モジュール式の交換可能なベース50を含み、その一実施形態は、図3Aおよび図3Bに示されている。図3Aはベース50の第1の背面51aを示し、図3Bはベース50の第2の前面51bを示している。ベース50は、ベースの第1の側51aと第2の側51bとの間、すなわち第1の足部56aと第2の脚部56bとの間(「オペレータ側」面と「駆動側」面との間)垂直セクションの中点を通る中心線に関して概して対称である。通常のシステムにおいては、側51aおよび51bは「オペレータ側」面および「駆動側」面として説明されるであろう。しかしながら、ベース50の対称性は、ベースの前部または後部のいずれかの側を考慮することを可能にし、したがって、嵌合部品を側51aまたは51bに取り付けることを可能にする。例えば、加工タレット、移送タレット、ガード等(これらに限定されない)を含む重要な機械部品は、ベース50のいずれかの側51a,51b、またはベース50と連結する部品に取り付けることができる。以下でより詳細に説明するように、空気、電気配線、および他の機械要素のための通路もまた、ベース50内に提供され得る。
ベース50は、脚部58および2つの足部56a,56bを含む。ベース50は、例えば、2つの足部56a,56bおよび2つのガセット59a,59bによって、片持ち式タレット60を支持するように構成されている。足部56a,56bおよびガセット59a,59bは、タレット60および/または移送スターホイール22の重量を支持し配置を規定している。ガセット59a,59bは、足部56a,56bから脚部58のそれぞれの側51a,51bに向かって上方に延在し、一実施形態によればフィン状に成形されている。ガセット59a,59bの広い端部は、支持のために、脚部58のそれぞれの側51a,51bに結合されている。
図4、図5、および図6は、第1の端部53(図4)、上面図(図5)、および底面図(図6)の図を含むベース50の様々な図を示している。図3Aおよび図3Bに示される異なる開口部および構成要素に留意されたい。また、図4から図6は特定の用途またはニーズに応じて異なる場合がある。ベース50の各足部56a,56bは、図3Aおよび図3Bに示すように、ベースの内部部分へのアクセスを提供するための複数の開口部を含んでいる。例えば、足部56a,56bの開口部には、例えば、フォークリフト開口部57、キャストインウィンドウ開口部118、ケーブル通過開口部122、それらの任意の組み合わせ、等が含まれる。複数のフォークリフト開口部57が配置され、フォークリフトプロングがこれらフォークリフト開口部57に挿入されてベース50を持ち上げることができるようなサイズになっている。示すように、フォークリフト開口部57は、足部
56a,56bのそれぞれを貫通してベース50の反対側に延在することができる。フォークリフト開口部57のサイズ、形状、数、および配置は、例示的な目的のためにのみ示され、特定の用途または必要性に応じて変更することができる。有利なことに、組み立てられた状態では、フォークリフト開口部57は、空気通路として機能し得る。
あるいは、フォークリフトのフォークは、図3Aおよび図3Bの矢印Aによって示すようにベース50の下に適合することができ、そうした場合には、フォークはフォークリフト開口部57によってフォークを捕捉する必要はない。図9Aを参照すると、フォークリフトを使用して、一対のベース50a,50bを第1の後側51a(例えば、移送スターホイール22およびタレット機構60の反対側)から持ち上げることもできる。
一実施形態では、ベース50に缶排出システムを統合することができる。缶は、成形および検査作業中、意図せずに周期的に機械プロセスから排出され、タレットを移送する。これらの缶は通常は正常でない形をしたものであり、ツールに不適切に渡されたり、制御が失われたことにより単に「落下」したりする。場合によっては、意図せずに多数の缶が連鎖反応的に排出され、詰まりや破損が発生することがある。これらの意図せずに排出された缶は重力によって床に向かって引っ張られる。そのような缶が落ちるとき、それらの缶は、床レベルに流れる空気のチャネルにそれら向けるための金属板にぶつかる可能性がある。缶を機械の排出に向かって床に沿って移動させるために、空気は十分な圧力と流れでチャネルに供給される。その機械では、缶は、収集の為にシュートから吹き飛ばされる。ベース50内の真空チャンバ112(図3A、図3B、図4参照)が、流れる空気を、一定間隔の開口部に取り付けられたノズルに到達するまで封じ込めて輸送するために使用される。ノズルは空気を送り、缶と接触させる。
図3に戻ると、図3Aに示されるように、ベース50上およびその内部には他のいくつかの重要な領域が存在し、望ましくはそれらにアクセスすることができる。これらには、例えば、真空チャンバ112および空気マニホルドチャンバ120が含まれる。図3Aに示すように、1つまたは複数のケーブル通過開口部122によって、電気ケーブルなどがそこを通過できるようになっている。ケーブル通過156は、情報を、例えば1つまたは複数のセンサからコントローラシステムへ通過させるのに使用することができる。
一実施形態では、空気が真空チャンバ112から除去されて、陰圧を生成する。移送スターホイール22を真空チャンバ112(図7A参照)に接続することにより、移送スターホイール22上に配置された缶に直接真空を適用することが可能であり、それにより、缶を水平配置で保持することができる。
空気マニホルドチャンバ120は、少なくとも2つのアクセスポイント120a,120bを含む(図3A、図3B参照)。ベース50の1つまたは複数の端部53に配置された第1の空気マニホールドチャンバアクセスポイント120aを用いて、真空チャンバ112を、隣接するベースと連通することができ、オペレータのアクセスを容易にすることができる。機械配置10において複数のベースが使用される場合(図1,図2参照)、機械配置10の両端に位置する第1の空気マニホールドチャンバアクセスポイント120(a)は、通常その上に配置されたカバーを備え、該空気マニホルドチャンバ120を密閉し、また、第1の空気マニホールドチャンバアクセスポイント120aの残りの部分(すなわち、機械配置10上の端部ではない位置を有する)は、機械配置の個々のベース50の空気マニホルドチャンバ同士が第1の空気マニホールドチャンバアクセスポイント120aを介して互いに結合されるように、開いている。ベース50の上部に配置された第2の空気マニホールドチャンバアクセスポイント120bは、オペレータおよび/または補修者が、試運転および操作中に配管、設置機能などにアクセスするために使用され得る。そのようなアクセスに使用されないとき(例えば、機械装置10が使用されているとき)、第2の空気マニホールドチャンバアクセスポイント120bは、通常、適切なカバーで閉じられ、かつ/または、密封される。
真空チャンバ112は、同様に、少なくとも2つのアクセスポイント112a,112bを有する。ベース50の1つまたは複数の側面51a,51bに配置された第1の真空チャンバアクセスポイント112aは、障害物を除去するため、あるいは適切に機能する真空経路を維持するためにオペレータが使用することができる。第1の真空チャンバアクセスポイント112aは、真空チャンバ112へのアクセスに使用されていない場合(例えば、機械装置10が使用されている場合)には、適切なカバーで密封されている。ベース50の1つまたは複数の端部53に配置された第2の真空チャンバアクセスポイント112bを使用して、真空チャンバ112を隣接するベースと連通させ、例えば、複数のベースから単一の送風機で空気を引き込むようにすることができる。機械配置10において複数のベースが使用される場合(図1,図2参照)、機械配置10の両端にある第2の真空チャンバアクセスポイント112(b)は、通常その上に配置されたカバーを有して、真空チャンバ112の密閉を助け、また、第2の真空チャンバアクセスポイント112bの残りの部分(すなわち、機械配置10上の端部でない位置を有する)は、機械配置の個々のベース50の真空チャンバ同士が 第2の真空チャンバアクセスポイント112bを介して互いに結合されるように、開いている。
ベース50、したがって各モジュール20は、モジュール20が使用される工場または建物内のスペースを節約するように構成された最小のフットプリントを有する。単一の機械配置10に多数のモジュール20が必要となることがあり、ベース50のフットプリントが小さいことにより機械配置10をより小さなスペースに収めることができる。
図示の実施形態による各ベース50は、移送スターホイール開口部52およびタレット開口部54をさらに含む。タレット機構60の一部は、タレット開口部54を通って延在することができる。いくつかの実施形態では、タレット開口部54を通って延びるタレット機構60の部分は、タレットシャフト190を介してタレットギア(図示せず)に接続する(図7B参照)。本明細書に記載の実施形態で使用することができるタレットギアは、米国特許第8,733,146号明細書に開示されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
他の実施形態では、1つまたは複数のサーボモータ55a、55b(図7A,図7B,図8A,図9Aを参照)を使用して、タレット60および移送スターホイール22の動きを同期させる。そのため、隣接するタレットとトランスファースターホイールは物理的に接続されていないが、互いにに同期して機能するよう電子的手段により通信する。図示の実施形態では、サーボモータ55a,55bは、それぞれのタレット60および移送スターホイール22の後部に結合されている。ただし、サーボモータは、任意の適切な位置に配置され得るものである。
図7A、図7B、および図9Aに最もよく示すように、タレット60は片持ち式タレット60であってよい。したがって、タレット60は、図7Aおよび図7Bに示すように、基部50の脚部58の基部端部172において支持することができる。タレットスターホイール24は、タレット60の加工端部分170に取り付けられている。片持ちとされた加工端部分170はベース50の足部56に迫り出している。タレット60は、タレットシャフト190と、タレット60の作動端部分170にあるタレットスターホイールシャフト110とを含む。タレットギアが使用される実施形態では、タレットシャフト190は、基端部分172でタレットギアに接続することができる。タレット60は、図7A、図7B、および図8Aに示されるようなベアリング115、デュアルラムアセンブリ100、デュアルカム92、および空気マニホルド82をさらに含む。
図9A、図9Bを参照すると、アイソレータパッド106が、ベース50の足部56a,56bのコーナーセグメント108上またはその近くに配置されて示されている。アイソレータパッド106は、ベース50上の任意の適切な位置、例えば事前に穴明けされたコーナー位置に配置されてもよい。アイソレータパッド106は機械の振動を最小限に抑えるために重要である。過度の振動は、機械の機能を不安定にするおそれがある。本明細書に記載のアイソレータパッド106は、図9Bに示すように、1つまたは複数の概して平坦なディスク部分107a,107bと、ほぼその中央部分を通って延びるねじ114と、ねじ114と嵌合するように適合されたナット116と、を含む。図10に示すように、ベース50はアイソレータパッド106上にあり、かつ、ナット116はベース内(例えば、フォークリフト開口57内)にある。ねじ114に対するナット116の位置を調整することにより、地面に対するベース50の足部56a,56bの高さを同様に調整することができる。
通常、単一のベース上には2つのアイソレータパッドしかないため、アイソレータパッドは片側に偏っている。そのため、既存のベースは単独で不安定になる可能性があり、第2のベースを第1のベースに結合できるようになるまで、リフト装置(たとえば、天井クレーン、フォークリフト、等)を介して拘束する必要がある場合もある。図6Bに示す非限定的な実施形態では、ベース50の底部の角部またはその近傍に配置された4つのアイソレータパッド106があり、これらは、それらの中心点間に順次線を引いた場合に長方形を形成する。この配置により、別のベースを取り付ける前に、各ベースをしっかりと配置することができる。3つ以上のアイソレータパッドを用いることも考えられる。いくつかの実施形態では、キャストインウィンドウ開口部118(図3A参照)によって、オペレータがアイソレータパッド106にアクセスできるようになっている。このアクセスは、地面に対する適切なベース高さを確立するために、アイソレータパッド106の設置および微調整を容易にする。
デュアルラムアセンブリ100はタレット60の円周面の周りに配置されている。図8Aに示すように、各デュアルラムアセンブリ100は、複数のカムフォロア102を有し、各カムフォロア102は、タレット60のベアリング115上に配置されたカム92の経路または表面をたどるように構成されている。各ラムアセンブリ100は、缶5に対してネッキングまたは他の加工操作を実行するための工具105を含んでいる。工具105は、例えば、内側ノックアウト工具および外側ダイ工具(図示せず)を含む。缶5の開放端は、工具105が缶5の開放端の中および/または周囲に適切に挿入されるようポケット24A内に配置され、これにより工具105はネッキングまたは他の加工操作が適切に実行される。
カムフォロア102がそれぞれのカム表面92をたどると、工具105は缶5に向かって、または缶5から離れてスライドし、タレットスターホイール24の対応するポケット24A内で加工作業を行う。工具105が缶5に到達すると、工具105は、缶5に対してネッキング操作を実行し、次いで、カムフォロア102がそれぞれのカム表面92の経路をたどり続けることで引き抜く。図8Aに示すように、各デュアルラムアセンブリ100は、タレット60上の異なるカム92にそれぞれ従う2組のカムフォロア102を有する。カム92は、缶5がタレット60の周り270度の経路をたどるように配置されている。
移送スターホイール22、タレット60、工具105、および対応するタレットスターホイール24は、缶5が、工具105またはタレット60に向かうかつそれらから離れる軸方向に移動しないように配置される。むしろ、缶はタレット60の周りを回転するだけであり、他方、デュアルラムアセンブリ100および対応する工具105は、缶5に向かうかつ缶5から離れる軸方向に移動する。しかしながら、他の実施形態では、工具の軸方向位置が概して静止したままとされる一方、缶が軸方向に移動することも考えられる。さらに他の実施形態では、缶と工具の両方が互いに軸方向に移動する。
上記のように、各ベース50は、一般に、ベースの第1の足部56aと第2の足部56bとの間の垂直セクションの中点を通って引かれた中心線に関して対称である。この対称性により、ベースのいずれかの側をベースの背面と見なすことができる。このため、嵌合部品をどちらの側にも取り付けることができる。本発明のベースは、従来のモジュール式ベースのすべての機能を実行するが、「正回転」および「逆回転」の両方の用途に使用可能であり、したがって、「右手」、「左手」、「正回転」または「逆回転」として指定されるベースの必要性を排除する。さらに、各対称ベースはモジュール式であり、他のベースに接続して(図9B参照)完全な機械システムを形成すること、あるいはベースはそれ自体で完全なシステムとして使用することができる。
正回転用および逆回転用として単一の対称ベースを使用することにより、タレットおよび駆動コンポーネントをベースのいずれかの面に簡単に取り付けて、「正」または「逆」回転装置を作成することができ、単一のベース部品またはベースアセンブリを用いてどちらの構成も組み立てることができる。したがって、正回転と逆回転の両方を提供する対称ベースにより、顧客は通常の操作に先立ってベースのニーズを予測できるようになる。これにより単一の部品をまとめて購入することもでき、よってベースのコストを削減できる。また、単一の部品番号をストックすることで操作が簡素化され、かつ、特定の施設に合わせて再配置された機械を「正」から「逆」のローテーションに簡単に変更できるため、柔軟性が高まる。さらに、多数のコンポーネントを排除することができ、追加のコストおよび/または複雑さを低減、またはシステムから排除することができる。また、対称ベースは、以前は自立していた落下缶排出システムをベースに統合することを可能にする。対称ベース構成により、ベースの4つの側/端すべてからベースを持ち上げたり(フォークリフトまたは同様の方法で)移動したりすることもできる。
本明細書で用いられる「略」、「約」、「実質的に」、および同様の用語は、本開示の要旨に関連する当業者に一般的で受け入れられている使用法と調和した広い意味を有することを意図している。本開示を検討した当業者には、これらの用語は、これらの特徴の範囲を説明した詳細な数値範囲に限定することなく、説明されかつ特許請求の範囲に記載された特定の特徴の記述を可能にすることが意図されていることを理解すべきである。したがって、これらの用語は、説明されかつ特許請求された主題の実質的でないまたは重要でない修正または変更が、添付の特許請求の範囲に記載されている本発明の範囲内であるとみなされることを示すものとして解釈されるべきである。
様々な実施形態を説明するために本明細書で使用される「例示的」という用語は、そのような実施形態が可能な実施形態の可能な例、表現、および/または、例示であることを示すことを意図していることに留意されたい(そしてそのような用語は、そのような実施形態が必然的に異例のまたは並外れた例であることを内包することを意味しない)。
本明細書で使用される「結合された」、「接続された」、「取り付けられた」などの用語は、2つの部材が互いに直接的または間接的に結合することを意味する。そのような接合は、静止(例えば、永久的)または移動可能(例えば、取り外し可能または解放可能)であり得る。そのような結合は、2つの部材または2つの部材および任意の追加の中間部材が互いに単一の単一体として一体的に形成されるか、または2つの部材または2つの部材および任意の追加の中間部材が互いに取り付けられることによって達成され得る。
本明細書における要素の位置(例えば、「頂部」、「底部」、「上」、「下」など)への言及は、単に、図中の様々な要素の向きを説明するために使用される。種々の要素の向きは、他の例示的な実施形態では異なる可能性があり、そのような変形は、本開示に含まれることが意図されていることに留意されたい。
様々な例示的な実施形態に示した機械モジュールおよび/または機械配置の構造および配置は例示にすぎないことに留意することが重要である。本開示において詳細に説明された実施形態はほんの数例であるが、本開示を検討する当業者は、本明細書に記載の主題の新規の教示および利点から実質的に逸脱することなく多くの修正が可能であることを容易に理解するであろう(例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状および比率の変化、パラメータの値、取り付け配置、材料の使用、色、向き、等)。例えば、一体的に形成されたものとして示される要素は、複数の部品または要素から構成されることが可能であり、要素の位置は、逆にでき、あるいは変化することが可能であり、かつ、個別の要素の性質もしくは数または位置は変更してもまたは変化してもよい。任意のプロセスまたは方法ステップの順位または順序は、代替の実施形態に従って変更または再順序付けすることができる。他の置換、修正、変更、および省略もまた、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な例示的な実施形態の設計、動作条件、および配置においてなされ得る。


5 缶
10 機械ライン(機械配置)
20 モジュール
22 移送スターホイール
22a ポケット
24 タレットスターホイール
24a ポケット
50 ベース
51a 第1の側
51b 第2の側
54 タレット開口部
55a,55b サーボモータ
56a,56b 足部
57 フォークリフト開口部
58 脚部
59a,59b ガゼット
60 タレット機構
105 工具
106 アイソレータパッド
112 真空チャンバ
120 空気マニホルドチャンバ

Claims (12)

  1. 缶処理システムのための対称的なモジュール式ベースであって、
    物品に対して加工動作を実行するように構成された移送スターホイールおよびタレット機構のうちの少なくとも1つを受け入れるように構成された複数の開口部を備える脚部と、
    前記脚部の第1の側から第1の方向に延在する第1の足部と、
    前記脚部の第2の側から、第1の方向とほぼ反対である第2の方向に延在する第2の足部と、
    前記移送スターホイールおよび前記タレット機構を支持するように構成され、第1および第2の前記足部のそれぞれから前記脚部に向かって上方に延びた1つまたは複数のガセットと、
    該ベースの内部へのアクセスを提供する、前記第1の足部および前記第2の足部における複数の開口部と、
    を備え、
    該ベースは、ベースの第1の側または第2の側にコンポーネントを取り付けることを可能にするために、前記第1の足部と前記第2の足部との間のベースの前記脚部の中点を通って垂直に引かれた中心線に対し略対称とされている、ベース。
  2. 該ベースの底部に結合され、該ベースの高さを調整するように構成されている1つまたは複数のアイソレータパッドを備える、請求項1に記載のベース。
  3. 前記タレット機構上にタレットスターホイールを備える、請求項1に記載のベース。
  4. 前記タレット機構と前記移送スターホイールとの動きを同期させる1つまたは複数のサーボモータを備える、請求項1に記載のベース。
  5. 前記第1および第2の足部の複数の開口部は、第1および第2の足部のそれぞれの1つの一端からそのほぼ反対側の端部まで延びるフォークリフトプロングを受け入れるように適合された開口部を有する、請求項1に記載のベース。
  6. 複数の物品に作用する機械配置であって、
    機械配置を形成するように互いに協働するように配置された複数の機械であって、これら複数の機械の各機械が、
    移送スターホイールと、
    物品に加工動作を実施するよう構成されたタレット機構と、
    脚部、前記脚部の第1の側から第1の方向に延びる第1の部分、および、前記脚部の略反対側の第2の側から第1の方向と略反対である第2の方向に延びる第2の部分、を有し、かつ、脚部の前記第1および第2の側のそれぞれは、前記移送スターホイールおよび前記タレット機構の少なくとも一部を受け入れるための開口を有する、対称のモジュール式ベースと、を備え、
    前記モジュール式ベースは、前記第1の側または前記第2の側のいずれかの開口部にトランスファースターホイールおよびタレット機構を受け入れることができるように、前記第1の側と前記第2の側との間のベースの中点を通る垂直に引かれた中心線に関して対称とされた、機械配置。
  7. 複数の機械の各機械はモジュール式の構成である、請求項6に記載の機械配置。
  8. 各モジュール式ベースがフォークリフトプロングを受け入れるための複数の開口を有している、請求項7に記載の機械配置。
  9. 各モジュール式ベースは、前記第1および第2の側のそれぞれの一方から延びる第1の足部および第2の足部を備える、請求項6に記載の機械配置。
  10. 各モジュール式ベースは、前記移送スターホイールおよび前記タレット機構を支持するための1つまたは複数のガセットを含み、各ガセットは、前記第1および第2の足部のそれぞれから前記第1または第2の側のそれぞれに向かって上方に延在する、請求項9に記載の機械配置。
  11. 前記ベースの底部に結合された1つまたは複数のアイソレータパッドを含み、該アイソレータパッドは前記ベースの高さを調整するように構成される、請求項6に記載の機械配置。
  12. 前記タレット機構と前記移送スターホイールの動きを同期させるように構成された1つまたは複数のサーボモータをさらに備える、請求項6に記載の機械配置。
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